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ふと思い立ちまして、今日はやりましたよ断捨離を! こういうのって、熟考の上でやるより、むしろいきなり、何の脈絡もなくやる方がいいじゃん? そうじゃないと、思い切れないもんね。 捨てたのは、主に服ね。 まあ、私はさほど服にこだわりのある方ではないし、沢山持っている方でもないんですけど、モノを捨てられない人ではあるので、最近全然着てない服が大分溜まっていたんですわ。それをね、いちどきにガバッと捨ててみた。 ちなみに、何で捨てられないかというと、思い出が詰まっているから。 例えば「これはアメリカで買って、向こうで長く着た服だよな・・・」とか。それを見ると、それを買った時、着た時のことを思い出すといった服が捨てられないのよ。 あと、すごく気に入って、さんざん着た服とか。もう色も褪せちゃってたり、洗ってもとれない汚れが付いていたりするんだけど、それだけ気に入った服って、友達みたいなものじゃん? そういう友達みたいな服って、捨てられないのよ、私には。 だけどね、そんなこと言ってたら、そういう最近着てない服でクロゼットが満杯になっちゃうじゃん。その状況が、もはや背に腹は代えられないレベルに達したかなと。 ということで、今日、腹をくくってそういう現役を退いた服を全部捨てました。今日の内に市のリサイクル施設に持っていっちゃった。 ということで、今日は大分思い切ったのだけど、まあ、やってみたら、すっきりしました。 これは自己啓発の思想でもあるんですが、古いものが溜まっていると、新しいものが入ってこない。だから新しいものを取り入れたかったら、古いものを捨てるしかないっていうね。 ということで、これだけごっそり捨てたのだから、これから新しいものが入ってくる余地をたっぷり確保したも同然。何かは分からないけど、その新しくてステキなもの、カモン!!
May 31, 2019
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深見東州先生の『強運』に書いてあった呪文を唱えたらやけに運が向いてきた、という話は書きましたが、なんでも飽きるものでありまして、最近、その呪文を唱えるの、止めちゃってたんですよね。 だけど、ふと、そう言えばこのところ特に「ツイている」と思うことが少なくなってきたなと思い、またちょっと気合を入れて唱え始めたわけよ、2、3日前から。 すると・・・ 今日、我が家になにやらスマートレターが届きましてね。何だろうと思って開けてみたら、ユニクロのTシャツが入っている。 ん? 何コレ? と思って同封してあった手紙を読んで納得。そう言えば2カ月くらい前、ペットボトルのコーヒーを買った時に応募はがきがついてきて、これで応募するとユニクロのTシャツが当るというので、何の気なしに応募したことがありましたわ。 あれ、当たってたんだ・・・。 ひょえ~!!!! やばい! マジ、やばい! あの呪文、スゲー・・・。 よーし。今日からさらに本腰を入れて、呪文、唱えちゃおうかな!
May 30, 2019
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またまた嫌な事件が起こりましたなあ。川崎・登戸の殺傷事件。しかも容疑者と思しき人物は麻生区の住民でしょ。私の実家の近くじゃん・・・。歳も近いし、案外、すれ違っていたことがあったりして。 私は護身術として柔術を習っており、しかも師範にまでなっちゃったわけですけれども、こういう事件が起こると、つい、「自分なら対処できただろうか?」と自問してしまう。 ま、私が通っている道場では、「最良の護身術とは、とにかくその場から走って逃げること」と教えておりまして、実際、それが一番効果的でしょうな。 だけど、今回の事件のように、うしろから来ていきなりモノも言わずに切り付けてくるとなると、これはなかなか対処しづらい・・・。 あまりに急なことで、逃げる暇もなかったとする。で、犯人と対峙してしまった場合、いよいよ護身術の出番になるわけですが、それにしても相手が両手に刃渡り30センチの刃物を持っていてそれを振りまわしているとなると、やっぱり厳しいよね・・・。 もしカバンを持っていたとしたら、それを盾にするんだろうなあ。何せ私の愛用の通勤カバンはグローブトロッター社製だからね。しかも本とか書類満載だから、普通の刃物では突き通せまい・・・。 その上で相手を蹴るか。突き飛ばすか。 盾にするカバンもなかったとしたら、もう仕方がない。八光流の三段技「突込捕」を繰り出すしかない。最初の一撃をかわせれば、そして相手が素人の基地外なら、なんとか制圧できると思うけどね・・・。 まあ、平常心が保てれば、だけど・・・。 しかし、今日日、いつどこで基地外が襲ってくるかわかりゃーしない。とりあえず、道場でも本気の稽古をしていくしかないな。
May 29, 2019
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昨日の深夜、たまたまテレビのチャンネルをザッピングしていたら、NHKのBSで『男たちの旅路』の第1部第1回「非常階段」の再放送をしているのに気付き、思わず途中から見てしまいました。 オリジナルは1976年2月の放送かな? とすると私が小学校6年の時ですよ。で、私はそのオリジナルの放送を見ているのね。だから、それこそ40数年ぶりに再放送を見たことになる。 でも、記憶力ってのは大したもんで、40数年ぶりに見たのに、「ここで鶴田浩二がこう言う」とか、「ここで桃井かおりがこう言う」とか、「ここで水谷豊がこう言う」とか、かなり正確に覚えていたという。山田太一の脚本がいいからね。 とはいえ、久しぶりに若き日の水谷豊の姿を見ると、いいよね~。今は『相棒』ですっかり落ち着いた人みたいになっちゃってるけど、昔の水谷豊はさ、不良っぽい感じがなんとも良くて。 ところで。 この物語は、ある警備会社に勤めるベテラン警備員・鶴田浩二の下に、新人警備員として森田健作と水谷豊が配属され、このベテランと新人がことある毎にぶつかり合いながら、次第に理解を深めていく、というような感じなんですが、その中でベテラン警備員の鶴田浩二の役どころというのは、「特攻隊の生き残り」なんですよね。 時代設定は1975年ですから、ちょうど戦後30年。戦争の時に二十歳そこそこの兵隊だった者が、今や50代になった、というところ。で、当時、これを演じていた鶴田浩二の実年齢が52歳で、演じている警備員の年齢と同じなわけ。 つまり、52歳の鶴田浩二が、若い新人警備員に向って、「今時のちゃらちゃらした若者は嫌いだ!」とか言って説教をするわけよ。「俺たちがお前たちくらいの歳には、特攻隊で明日、死ぬ覚悟をしていたもんだ」と。「今時のちゃらちゃらしたお前らに、そういう特攻隊員の気持が分かるか!」と。 で、このドラマを最初に見た時、私は小学生くらいでしたから、鶴田浩二は大分おっさんに見えました。何しろ自分の父親より年上の男なんだから。だから鶴田浩二が「特攻隊はなあ・・・」みたいなセリフを吐くのも全然不自然な感じはなかった。 だけど、それを40数年後に見直してみると、ビックリしますわな・・・。 だって、二言目には「特攻隊は・・・」という鶴田浩二より、今現在のワタクシの方が年上なんだから。 ワタクシ、今から数年前の52歳の時に、鶴田浩二の貫録、なかったわ~。今でもないけど。 っていうか、どっちかというと、今ですら鶴田浩二よりはむしろ水谷豊サイドに近いよ。ちゃらちゃらしてて。 それはともかく、今回このドラマを再見して、兵役経験のある世代に対する見方が変わりました。私が小学生の頃、兵隊として生きるか死ぬかの体験をしていた人達って、まだまだ現役の社会人、それも今の私より年下の社会人だったということに気づいたと言いますか。そういう人たちと同じ空気を吸っていたんだっていう気づきね。 まあ、そんなことを考えながら、感慨深くこのドラマを見ていたのでした。男たちの旅路 第1部 DVD-BOX 全2枚セット
May 28, 2019
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ひゃー、疲れた~。昨夜遅く、それこそ終バスで広島での学会から戻って参りました~。 2008年にやはり学会がらみで訪れてから11年ぶりの広島でしたが、この間、広島の様子も大分様変わりしておりましたなあ。 一番顕著に変わったのは、外国人旅行者の増加。特に西洋人の旅行者が格段に増えた印象がある。泊ったホテルにもたーくさんの西洋人宿泊者がいらして、ちょっとビックリ。え、こんなに?っていうくらい。 で、土曜日の夜には元同僚と5年ぶりで再会し、夕飯を共にしながら久闊を叙したのですけれども、今言った外国人旅行者の増加も影響しているのか、広島市内に無数にあるお好み焼き屋さんがどこも一杯で、あちこちで断られた揚句、ようやくとある一軒に入れた次第。広島と言えば牡蠣もありますが、シーズン的に今はオフなので、必然的に広島の味を求めるとなると広島風お好み焼きになるわけですけれども、それがあまりの人気ぶりでどこも入れないのではこちらとしてはなかなか不便なものでありまして。 それにしても、広島のお好み焼き屋さんって、どこも「○○ちゃん」っていうネーミングなのね。もし私が広島にお好み焼き屋の店を出すなら、さしづめ「しゃくちゃん」になるのかな。 あと、今回はたまたま会場が安田女子大で、アストラムラインという鉄道の沿線上にあったので、同じくこの路線の途中駅「不動院前」で下車し、不動院にある恩師の墓参りをすることが出来たのも収穫の一つ。 肝心の学会、私が期待して聞きに行った発表は、私の期待していた内容と少しばかりずれていて、その意味ではちょっとガッカリでしたけれども、それでも内容自体は初耳のことも多く、勉強にはなりました。 とまあ、そんな感じで、全体としてなかなか面白い週末となったのでした。でも、やっぱり1泊2日で広島まで行くと疲れるわ・・・。ワタクシももう歳ですかね・・・。
May 27, 2019
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早いもので、本部での師範教伝を受けてから今日でちょうど1カ月が経過したことになります。1カ月前のあの4日間は、初めて宗家に教えを受けるということで緊張の連続でしたが、終わってみればいい経験だったなと。 なんでもそうですよね。渦中にある時はしんどいなと思っても、後から思い出すと、面白かったなという印象しか残っていないというね。 で、あれから1カ月経ってみての、改めての感想ですが、やはり師範教伝受けて良かったなと。 なんと表現したものか、よく分からないんですけど、教伝を受けたことで、何か少し視界が開けたようなところがありまして。新しい世界が見えたというのか。 だから、今はその新たに見た世界を元にして、色々実験するのが楽しくて仕方がないというところがある。簡単に言えば、稽古が楽しい! ま、これまでの経験から言うと、この楽しい時期ってのは、そう長続きするものではなくて、いずれまた、なかなか進歩しなくてガッカリする時期がやってくるのは分かっているのですけど、それだけに、今のこの楽しい時期というのは貴重なんですわ。 ということで、しばらくはこの楽しさを堪能しながら、稽古に励もうかなと。 さて、この週末ですが、広島で学会がありまして、明日はそちらに出向きます。久々に新幹線に乗るのが楽しみ! あと、やっぱりお好み焼きかなあ。 というわけで、しばらく更新が途絶えるかも知れませんが、戻ってからの広島土産話、どうぞお楽しみに~!
May 24, 2019
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ハーレクインの一冊、ミシェル・リード著『捨てられた花嫁』(原題:Marriage on the Rebound, 1997))という本を読了しましたので、心覚えをつけておきましょう。 主人公シャーン・サケータは22歳の秘書。ですが、彼女が働いているシーンは本作では一回も出て来ません。というのも、彼女が冒頭に登場するのは花嫁として、しかも結婚式当日に花婿に別な女(マデライン)と駆け落ちされてしまった悲劇の花嫁として、登場するから。 で、泣き崩れたシャーンを慰めているのが、逃げた花婿ピエーズ・ダンバーズの異母兄にしてダンバーズ財閥の現会長、34歳のレイフ・ダンバーズという。一体どういうシチュエーションなんだ、っていうね。 で、さらに驚くのは、この花婿失踪の中、花婿の兄レイフは、シャーンに「弟の代わりに僕と結婚してくれ」といきなりのプロポーズ。そしてシャーンの親族には「もともと自分(レイフ)とシャーンは愛し合っていて、そのことをついさっき弟のピエーズが知ってショックを受け、自ら身を引いた」と説明。そしてシャーン本人も親族も友人たちも度肝を抜かれているさなか、さっさとシャーンを連れ去り、すぐに結婚。そしてそのまま香港へと新婚旅行に旅立ってしまう・・・。 何コレ? で、レイフはこのとっさの処置によってダンバーズ財閥も、シャーンの親族も、一応対面を保てるでしょ、ってなことを言うのですが、もちろんシャーンとしては納得できず。おまけに、ピアーズと付き合っている時からレイフが二人の結婚に猛反対していて、それはおそらく自分にアラブ系の血が混じっている(シャーンの父親はアラブ系)からだろうと思い込んでいたので、レイフのこの一連の行動がまったく理解できないんですな。 だけど、やっぱり新婚旅行だからってんで、レイフは新郎の権利を要求、仕方なくシャーンもこれに応えるのですが、どうも相性ばっちりだったようで、理屈抜きに二人は行為を満喫しちゃう。ちなみに、ピエーズと付き合っていた時、どういうわけかそういうシチュエーションにならなかったので、シャーンはこの時まで生娘だったと。 で、何せ財閥の御曹司と結婚しちゃったわけですから、物質的にはこの上なく豊か、しかも夜の相性もいいということで、シャーンも少しずつレイフに心を開いていくのですが、やはりどこかに、この結婚は両家の面目を保つだけの偽りのものであって、二人の間にあるのは愛ではなくセックスだけだ、という思いがある。 しかも、その疑念を強めることになったのが、レイフとマデラインとの関係。どうも、マデラインという女は、そもそもピアーズではなく、レイフの恋人だったらしいんですな。それをピアーズが横から奪ってしまったので、レイフはシャーンを自分のものにし、いわば兄弟間で恋人を交換したような形になったのではないかと、まあ、シャーンはそんな風に状況を見ている。 で、事あるごとにシャーンはレイフに対して「どうせ今でもマデラインのことを愛しているんでしょ」的なことを言い、逆にシャーンは、「まだピアーズのことを考えているのか!」ってなことを言ってシャーンをいじめる。ハーレクインお得意の誤解と反目がずーっと続く。 しかし、本当の事情は、マデラインが一方的にレイフのことを思っていて、彼が全然振り向かないのでピアーズの方に色目を使い、レイフと違って男らしくないピアーズが、まんまとそれに踊らされてマデラインの術中にはまったと、そういうことだったらしい。 逆にレイフは、最初から自分の会社に秘書として勤めていたシャーンに一目ぼれしていたと。彼は自分でシャーンに一目ぼれし、かつ、異母弟のピアーズがシャーンにふさわしくない男だというのを熟知していたので、それでシャーンとピアーズの結婚には最初から大反対だったんですな。 ってなわけで、すべての誤解が解けた後、順番が逆にはなりましたが、既に夫と妻となっていたレイフとシャーンの間に愛情が芽生えるようになり、二人は仲良く暮らしましたとさ・・・ ・・・ってな話。ハーレクインでは、偽装結婚からスタートしたヒロイン・ヒーローの関係が、後から本物になる、という筋書きの話が多いですけど、これもそんなパターンの物語でございました。 しかし、このところハーレクイン作品をあれこれ読んでいて思うのですが、まあ、アレだね。ハーレクインってのは、常に「体の関係ファースト」なのね。その辺、どうなの? ハーレクインはマーケットってものを非常に意識している会社なので、世の女性が望まないシチュエーションは絶対に避けるのですが、それでいてこうしたシチュエーションのロマンスを世に大量に送り出しているということは、世の女性たちは、心のどこかで、密かに、それを望んでいるということなのでしょうか。 まあ、その辺、よくわかりませんが、今後、考察の対象にはなるかなと。 ちなみに作者のミシェル・リードはマンチェスター在住の作家で、ハーレクイン読者からロマンス作家に転じたという経歴の持ち主。日本でも人気です。【POD】捨てられた花嫁 (ハーレクインSP文庫) [ ミシェル・リード ]
May 23, 2019
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今日は教育実習協力校への挨拶回りで、県内3つの中学校を訪問して回ったのですが、一つずつ結構離れた場所にあるので、結局、クルマで一回りしたら100キロ越えよ。結構、疲れた~。 で、当然、途中で昼食を取らなければならないのですが、ワタクシ、自慢じゃないけど、一人でレストランに入れないタイプの人間なので、こういう時は困るのよね~。 辛うじて入れるのはマクドナルドなので、道すがらマックを探して入って食べました。「ニコタマ」を食べて美味しかったのですが、恥しくて「ニコタマ下さい」とは言えなかったね。あれ、恥しくない? 素面で「レモモモン下さい」とか言える? ああいうのは、客の方が勝手に呼び名を付けるのが自然なので、店側の方で「こう呼んで下さい」って言って成功した試しがないのではないかと。 ま、それはともかくですよ。 私にとって出張の愉しみの一つは、その土地その土地のブックオフに行って古本を渉猟することでありまして、今日も蟹江と高浜のブックオフに立寄って、しばし文化財保護活動を楽しんじゃった。 で、今日の収穫は2冊。○玉村豊男著『晴耕雨読ときどきワイン』(講談社)186円○ダグラス・クープランド著『ジェネレーションX』(角川書店)186円 特に後者は掘り出しモノ。これ、「1990年代の『ライ麦畑でつかまえて』」と呼ばれた本なんですよね。今ちょうどサリンジャー関連の連載やっているので、資料としていいタイミングでこの本ゲットできました。ラッキー! そして3校目の挨拶回りが終り、帰路についたところで、元ジャニーズ、田口某の逮捕の話を耳にしたという・・・。 実は彼が通っていた中学校って、私が子供の時に住んでいた家から100メートルくらいのところにあるんですよね。もし私が私立に行かなかったら、多分、その中学に進学していたんだろうな、っていう。世が世なら、彼は私の後輩じゃん的な。 まあ、だからどうしたって話なんですけど。でも、私は『リーガル・ハイ』の大ファンだからね。続編が作られる時、「蘭丸」役は誰がやるんだろうっていう。 とまあ、今日はそんな感じの一日となったのでした。とさ。【中古】 ジェネレーションX 加速された文化のための物語たち /ダグラスクープランド【著】,黒丸尚【訳】 【中古】afb
May 22, 2019
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ゼミ生から、就職面接のためにゼミを欠席する旨のメールをもらいまして。 まあ、この時期、4年生は就職のことが最優先の課題なので、それは別に構わないのですが、そのメールの頭に「釈迦楽さん」と書いてあった。 つまり、私はゼミ生から「さん」づけで呼ばれたわけだ。 当然、怒髪天を衝き、「ゼミを休むのは構わんが、お前にさんづけで呼ばれる筋合いはないわ!」と、怒りのメールを返しておきました。 はあ~。情けないねえ。ついにゼミ生からさんづけで呼ばれる日が来ようとは。 ま、しかし、これも根が深い問題でね。 と言うのも、学生に対して自分のことをさんづけで呼ぶよう、わざわざ指導する同僚もいるから。こういう人は、自分は「先生」と呼ばれるほどの価値はないと思っているのか、あるいは、大学という環境の中で肩書とか権威付けなどは必要ないと考えているのか、その両方なのか分かりませんが、自身のポリシーとして「自分を先生と呼ぶな」と学生に言い渡している。 方やそういう人がいて、方や私のような人がいるものだから、学生も迷うのかもね。 だけど、私は断じて許さん。私は自分が教えを乞う人を先生以外の敬称で呼んだことはないし、呼ぶつもりもない。それと同じく、ゼミ生の面倒を見ている以上、私は彼らから先生と呼ばれる資格があるはず。 大体ね、「先生」と呼ばれるから先生になるのであって、肩書が先生という立場への自覚を促すわけよ。もしゼミ生がさんづけで私を呼ぶなら、私は先生としての自覚を放棄して、テキトーにやらせていただきます。 しかし、私がそういう考えの人間だということが分からないでゼミに入ってくるのかね・・・。まったく嫌になるな。 世も末だよ・・・・。
May 21, 2019
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いやあ。昨日の井上尚弥の試合、見ました? 第1ラウンドこそ相手も見せ場を作りましたが、第2ラウンドに入ったらもう井上の独り舞台。軽く合わせた左フックでダウンを奪ってから、次の右ボディーで相手は完全に戦意喪失。事実上、これで決まりでした。無敗のキャリアを持つロドリゲスですら、2ラウンド持たないという。しかも井上の方は汗ひとつかいてない状態。いつものようにその辺を軽くジョギングしてきたのか? というほどきれいな顔でインタビューに臨んでおりました。 私も格闘技ファンとしてボクシングのタイトルマッチも随分観てきたつもりですが、これほど完璧に強いボクサーって、初めてじゃないかしら。特にボディー打ちがすごいよね。昨日もロドリゲスがボディーを打たれ、崩れ落ちた後、自陣に向って「もう無理だ」とばかりイヤイヤをした、あの苦悩に満ちた切ない表情が印象的だった。プロのボクサー、それも無敗のチャンピオンにああいう表情をさせるなんて、まさにモンスターですよ。 次、決勝戦はこれまた強敵、5階級制覇のノニート・ドネアですが、まあ、今の井上の敵じゃないでしょうな。 井上はまだ26歳、まだまだ先が長いだけに、一体どこまで強くなるのか、どこまですごい試合を見せてくれるのか、楽しみでございます。
May 20, 2019
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エマ・ダーシーと言う人の書いた『愛を知った悲しみ』(原題:Hidden Mistress, Public Wife, 2011)という本を読了しましたので、心覚えをつけておきましょう。 主人公はアイビー・ソーントンという名の27歳の女性。父親を亡くして2年、画家の母親サーシャは存命だが、アイビーは母親とはどちらかというと疎遠で、むしろバラ農園を経営していた父親っ子。で、父の死後もバラ農園を受け継いで経営している。都会から離れた場所で、農園を営むのがアイビーの性に合っているんですな。 で、アイビーのバラ農園のお得意の一人が、本書のヒーロー、36歳の若き不動産王ジョーダン・パウエル。超のつく資産家にして名うてのプレイボーイは、恋人をとっかえひっかえしており、新しい恋人を得る度にバラを贈り、その娘と別れる度にバラを贈る。だからバラ農園のアイビーは、いいお得意であるとはいえ、ジョーダンの女遍歴に他人事ながら辟易しているところがある。 ところが、ある日、母親サーシャの個展に顔を出したアイビーと、やはり母親ノーニのエスコートでこの画廊を訪れたジョーダンが出会うところから物語が転がり出すと。 この二人、実はこの画廊で2年前に一度会っているのですが、その時、アイビーは農園から直行のジーンズ姿。でも今回は、あまり場違いにならないよう、ドレスアップしてきたアイビーと再会して、ジョーダンはすっかり虜に。 で、早々と家に帰るというアイビーを自分のロールスロイスで送ろうと申し出たジョーダンは、なんと、そのクルマのトランクの上で(ということは公道で!)アイビーといたしてしまうんです。もう、この時点で犯罪だよね! だけど、あまりにもステキな体験にアイビーもうっとり。 で、結局、二人はこの後、ジョーダンの家に行き、そこでさらに一夜を共にする。 翌朝、しかしアイビーは、大富豪と一夜の関係を持ったのは楽しかったけれども、こんな関係が長続きするはずもなし、捨てられるまえに姿を消そうと、ジョーダンがまだ寝ているうちに自宅に戻ってしまいます。 だけどジョーダンの方はすっかりアイビーに御執心で、姿を消したアイビーを探すため、アイビーの母親にバラを贈り続け、その花束に「土曜日にどこどこで待っているから来て欲しい」というアイビー宛てのメッセージを添えるんですな。 で、アイビーは何週間も無視し続けるのですが、ジョーダンもまた花束攻撃をし続ける。で、根負けしたアイビーは、ある土曜日、指定された場所に行ってみると、確かにジョーダンが待っている。 で、会ってしまえばジョーダンの魅力には逆らい難く、結局、ジョーダンの家に連れ去られ、またも愛を交わしてしまう。 だけど、この時、アイビーはジョーダンの家を守る中年の家政婦のマーガレットに会うわけ。 で、このマーガレット、傑物でありまして、ジョーダンに意見が言える唯一の人物。で、ジョーダンがいつも付き合っているような金目当ての女どもには非常にきつく当たる常識人なわけ。そこがまたジョーダンが彼女を信頼する所以でもあるのですが。 で、マーガレットは一度会っただけで、アイビーが誠実で独立した素晴らしい女性であることを見抜く。要するに、アイビーはマーガレットのお眼鏡にかなったんですな。逆にアイビーも、マーガレットに認められたことで、ジョーダンが今回は本気らしいということに気付く。 それに加え、ジョーダンがあまりにも熱心に口説くので、ついにアイビーも彼の誠実を信じるようになり、二人は正式に付き合い始めます。 で、ここがこの作品が通常のハーレクイン・ロマンスと異なるところなんですが、ジョーダンはアイビーに出会ってから、終始一貫していい男なの。アイビーのことを常に大切にし、彼女の嫌がるようなことは決してしない。 で、彼の妹のオリヴィアってのが嫌な奴で、アイビーのことを、いつも兄に金目当てでたかる女の一人かと思って嫌なことを言うんですが、そんな時もジョーダンはその場で妹を叱りつけ、アイビーに謝らせ、相手にしない。 で、結局、二人の関係は順調に深まり、ジョーダンは正式にプロポーズして、婚約発表のパーティーが開催されることになると。 あれ? ちょっと順調すぎるんじゃね? と誰しも思うわけですが、やっぱり最後にちょっとしたハラハラがある。 その婚約披露パーティーに、アイビーの父親を名乗る男が乱入するんですな。 実はこいつディック・ソーントンといい、アイビーの父親ロバートの弟だったんですな。で、この男、若い時にはサーシャとも顔見知り、その上当時の芸術系の若者の常でサーシャ共々相当遊びほうけていた。で、その中で半ばレイプ気味にサーシャと関係を持ち、彼女はアイビーを身ごもることになってしまう。で、責任を感じたロバートはサーシャと結婚することにし、子供は二人の子供として育てることにしたと。まあ、だからディックは、確かに、アイビーの実の親ではあったわけ。 で、そのアイビーが大富豪と結婚することになったので、ディックは急に姿を現し、大富豪を揺すろうとしたわけね。 が、ジョーダンはこんなハプニングにも動ずることなく、ディックの脅迫をすべて録音していて、それを警察に持ち込むぞと脅して彼を難なく追い払ってしまう。 そして、このちょっとしたハプニングにも拘らず、ジョーダンのアイビーへの愛は変ることなく、二人は目出度く結婚することになりましたとさ。 ってな話。 まあ、ハーレクイン・ロマンスのヒーローってのは、最初、嫌な奴として登場して、ヒロインと喧嘩ばっかりして、そのうちに段々いい奴になってきて、最終的にヒロインと結婚するのが常道なんですが、この作品のヒーローであるジョーダンは、最初から最後まで終始いい奴なの。そこがちょっと珍しいところ。 普通、ロマンス読者ってのは、ヒロインに共感しながら作品を読み進めるものなんだけど、この作品に関しては、ヒーローもいい奴だから、最初からヒーローにも共感することが出来、彼を応援することが出来る。その点、読んでて楽かな。特に男性読者である私からすると、私はヒーロー目線で読み進めるからね。そのヒーローが、自分と同じように(?)いい奴だとなると、読んでいて楽よ。 というわけで、私としては楽しく二人の恋の成行きを見守ることが出来て、割と楽しかったのでありました。愛を知った悲しみ 【電子書籍】[ エマ・ダーシー ]
May 19, 2019
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NHKに『ドキュメント72時間』という番組があるの、ご存じ? 私も毎週必ず見るってほどではないのですが、たまに見ると、これがまた良い番組でね。 で、今日もこの番組の再放送をお昼にやっていたのを見たのですが、今回もすごく良かった。 この番組、72時間(つまり3日間)に亘ってカメラをある場所に据え、定点観測的にその場所にやってくる人々を取材するという趣旨のものなんですが、今回は長崎県の五島列島のある島のフェリー乗り場を定点観測したんですな。 で、島と本土を結ぶフェリー乗り場だから、もう、そこは「別れ」の場所なわけよ。 例えば父親の仕事の関係で本土の中学校に進学することになった小学校6年生の女の子を、一人の男の子が見送るというシチュエーションがある。この女の子と男の子は小学校の剣道部に所属したライバル同士。 男の子は最初、あまり剣道に熱が入ってなかったのですが、この剣道の上手な女の子がクラブに入ってきたことによって俄然、剣道が好きになり、互いに切磋琢磨して市の大会で優勝するほどになった。で、当然、中学に進学してからも剣道部に入って・・・と思っていたら、女の子の方が本土に行ってしまうことに。 だから、彼は友達より先にフェリー乗り場に来て、彼女にお礼とお別れの言葉を言いたかったんですな。だけど、そこはそれ、年頃の男女ですから、なかなか言葉が掛けられない。そのうちに他の剣道部員やクラスメートも見送りに来てしまって、結局、大勢の見送り人の一人になっちゃった。 でも、去りゆく船に向ってその男の子は大声で何かを叫ぶ。後で「なんて言ったの?」と尋ねると、「色々な思いを込めて、ありがとう、と」と答えておりました。切ないねえ。 あるいは白髪の老人が一人フェリーの切符を買っている。本土にいる子供さんに花見に呼ばれたのだと。 で、「奥さまは?」と問うと、18年前に亡くなったのだとのこと。この男性は元大工で、カトリック教徒。奥様もカトリックだったんですって。 で、「18年前って、ハッキリ覚えていらっしゃるんですね」と問うと、「今も毎日、話しかけているから」と。奥様が生きていれば、昨年、銀婚式だったそうで。 お子さんたちは、この老人を本土に呼び寄せたいようでしたが、老人は「妻の墓が島にあるので、離れられない」とのこと。 そうかと思うと、夜遅く、もう出航する船もない待合室で、一人の老人がテレビを見ている。聞けば、奥さんも亡くなり、子供もいなかったので、今は一人ぼっち。島に帰って死のうと思って島に戻ったけれども、一人はことの他寂しいと。そうして、毎日ここへ来て、無為な時間を過ごしているのだとか。 一方、ある50代くらいの男性は、これから本土に居る家族の元に行くというのですが、彼は前に奥さんと離婚しているんですな。だけど、その別れた奥さんともう一度再婚したと。再婚を促したのは、二人のお子さんたちだったそうで。今はまだ別居しているようですが、今回は娘さんの大学の入学式に出るために家族と合流するようで。 で、彼によれば、離婚していた時期があるから、家族のことがより深く分かったとのこと。いつも一緒に居れば当たり前になってしまって見えなくなることも、別れてみるとそのありがたみが分かるようになる。そう言って彼は、間もなく家族に会える楽しみを胸に秘めて船に乗っておりました。 その他、5年間の勤務を経て自衛隊を辞め、他の職に就くために島を離れる若者が、自衛隊時代の同僚から見送られるシーン。彼は自分を180度変えるために自衛隊に入ってみたけれども、結局、体力が付いただけだったと言って自衛隊を去ったのですが、今、同僚に見送られながら船上の人となってみると、泣けて泣けて仕方がない。その泣きぬれている彼を見送る元同僚たちが、「(いざ別れるとなると)ああなるのかな・・・」なんて、少し感銘を受けながら、笑顔で見送っている姿もすごく良かった。 ・・・とまあ、島のフェリー乗り場に来る様々な人たちの、それぞれのドラマが一瞬だけ切り取られるのですけど、それを見ていると、人が生きていくってのはこういうもんかなあ、っていうね、しみじみとした感慨がある。私も思わず、引き込まれて見てしまいました。 ほんと、こういう番組を作らせると、NHKってのはいい仕事するよね。 というわけで、『ドキュメント72時間』、教授の熱烈おすすめ!です。
May 18, 2019
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サリンジャー関連の連載、今出ている号で「第3回」なんですが、今日、第5回分の原稿を出版社に送付しました。 6回の半年連載なので、第5回というと、そろそろ連載のまとめに入る頃。で、私としては、この辺りに大きな山を持ってきたかったんですな。 これはかのエドガー・アラン・ポーから伝授された方法でありまして、ポーが「大烏」という詩を書くに当たって、山場を一番最後ではなく、最後から2番目あたりの連にセッティングした、という顰にならったの。つまり、連載第1回目に自ら出した問いに、第5回目で答えるという仕組み。 第5回でひとまず物語としては完結させ、続く最終回(=第6回)ではさらに「その先」を示すというね。ま、自分なりのこだわりでございます。 さて、それはさておき、今日は一仕事片付いたこともあり、午後から小堤西池というところに、天然記念物のカキツバタを見に行ってきました。毎年この時期に行くのを楽しみにしている場所でありまして。 で、行ってみるとカキツバタはそれなりに咲いていたのですけれども、陸生のアヤメとは異なり、カキツバタというのは水の中に咲く花なのよ、基本的に。だけどこのところの雨不足が祟っているのか、ところどころ池の水が引いて地面が剥き出しになっていて、カキツバタもなんだか苦しげでしたね。 それでも、カキツバタの咲く池の反対側には、一面の麦畑が青い穂を揺らしておりまして、まさにサリンジャーの『ライ麦畑』状態。空にはひばりが鳴き、ツバメが滑空し、蝶が舞い、トンボが飛び、いかにも5月という感じ。いい気晴らしになりました。 で、帰りに立ち寄った本屋さんで、『ショーケン 最終章』という本を見かけ、当然ゲット。以前読んだショーケンの自伝『ショーケン』に感銘を受けたことがあるので、彼の生前最後の本も読もうかなと。これからこの本を読むのが楽しみ! ま、そんな一日となったのでした。今日もいい日だ。 ショーケン 最終章 [ 萩原 健一 ]
May 17, 2019
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3年生向けの英米文化関連の授業で、1971年のイギリス映画『小さな恋のメロディ』を学生に見せたのですが・・・イマイチ反応がよろしくない。 いやー、私らの世代からしたら、もう、この映画にやられた人は多いんじゃないすか? 無論、私自身も含めてですが。メロディ役のトレーシー・ハイドは可憐だしさあ。 でまた、音楽がいいのよ。ビージーズ。それからCS&Nね。「若葉の頃」とか、イントロが流れるだけで、私なんぞ溶けちゃうよ。 なのに。 学生たちは、なんだかぽっかーんとしちゃって。私が「いいだろ? いいだろ? 最高だろ? え? どうなんだ、おい?」って強要すると、ようやく「ええ、まあ」とか、その程度の答えが返ってくるという。 なんだろうね。いくらジェネレーション・ギャップがあるとはいえ、そうまで反応が異なるかね? これじゃ、いいもの見せたって、意味ないじゃん。 仕方がないので、1968年頃、フランスの5月革命を発端として、全世界的に大学生の反乱というのがあって、若者は社会改革を目指すのだけど、結局、それが夢と終わって挫折すると。で、その後、1970年代に入って、『エクソシスト』とか『キャリー』とか、大学生よりもさらに年齢の低い子供たちが大人たちに反逆を試みる映画が流行るので、小学生の駆け落ちを描いた『メロディ』もまた、そうした流れの一環だよね、的な解説を試みるも、それもさしたる反応を得ることあたわず・・・。 あー、もう。だめだ、こりゃ。 モチベーション下がるなあ。面白いもの見せても面白がらないんじゃ、どうしようもないな。小さな恋のメロディ [ マーク・レスター ]
May 16, 2019
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今日のお昼過ぎ、勤務先大学に「構内に爆弾をしかけた」という爆破予告の電話があったようで。おかげで午後の授業はすべてキャンセル、学生は強制帰宅となってしまったという・・・。 我々教員に関して言いますと、水曜の午後ってのは大体、委員会だのなんだの、会議が目白押しなんですが、それも一部キャンセルされ、私が出る予定の会議も延期。やれやれ・・・。 たしか去年もこういうのが一回あって、その時も全学避難になったんだよな~。しかも、この種の爆破予告ってのは、今、日本各地の大学で流行していて、しょっちゅうある。もちろん、実際に爆弾が爆発したことは一度もなく、すべて愉快犯によるイタズラなんですが。 だけど、いかに学生や教員の安全を図るためとはいえ、この種のイタズラにいちいち乗っかってたら、大学の運営なんてできないよね。例えば一年間通して毎日爆弾予告があったら、その大学はその年度は授業できず、学生は卒業も進学もできないことになっちゃうじゃん? ま、教員の私はね、給料さえくれるのなら、それでもいいけど(まさに爆!)。 あ、いや、私じゃないよ、予告したの!! ま、ともかく、こういうイタズラはとりあえず無視するという方針を、どこかの段階で決めないとまずいんじゃないかしら。
May 15, 2019
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今頃、どこのご家庭でも自動車税の案内が届いて、頭を抱えていらっしゃるのではないかと。我が家も2台持ちなので、なかなかの出費でございます。 だけど、そんな中、アニキことK教授は何故かニッコニコ。 聞けば、新型プリウスに課せられた自動車税が驚くようなものだったから、とのこと。 ん? どゆこと? ま、普通、5ナンバーとか3ナンバーのクルマの税金って、4万弱くらいですよね? で、K教授も、旧型プリウスに乗っていた時はそんなもんだったと。 が、それをついこの間、最新型のプリウスに乗り換えたら、あーた、税金ががっくり下がったと。 どのくらい下がったと思います? なんと、たったの1万円だったんですって。つまり、普通の4分の1。軽自動車と大差ない安さ。 ま、リッター32キロとか、そういうレベルの低燃費車だそうですから、ある意味、軽自動車以上に燃料食わないわけですわな。だからこその優遇措置なのかもしれませんが。 ま、そんな話を聞いた上で、今日はちらっとK教授のプリウスに乗せてもらっちゃった。 ま、旧型以上にモーター駆動する時間が長くなった新型プリウス。その辺を一回りする程度だと、まったくエンジンが稼働しない。だから、静かなもんですわ。独特の乗り心地ですな。 で、プリウスに乗ったあと、自分のルノーに乗ると、うーむ、いかにも自動車って感じがする。言い換えれば、古い乗り物ってことですが。 というわけで、税金は安いわ、燃費はいいわ、乗り心地も静かで独特だわと、世の中の人がプリウスに乗り換える気持も分かるような気もする。 ま、プリウスに限らず、これからは様々な電気自動車や、PHEVが主流になるんだろうな・・・。 しかし。 ま、世間の人がその道を行くなら、私は別の道を行く。馬鹿だとは思いつつ、まだまだガソリン車に乗り続けようかなと思っているワタクシなのであります。 もっとも、ジャガーの「 I-PACE」とかだったら、EVも考えてやらないでもないけどね・・・。これこれ! ↓ジャガー I-PACE
May 14, 2019
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ジョン・アサラフという人の書いた『人生を劇的に変える! 脳力を引き出す思考術』(原題:Having It All, 2003)という本を読了しましたので、心覚えを付けておきましょう。 アサラフ、と言えば、そうロンダ・バーンの『ザ・シークレット』にも登場する自己啓発ライターですな。この人の売りは、「元ヤンキー」っていうところ。1961年1月1日、イスラエルのテル・アヴィヴ生まれですから、第3次中東戦争(1967年)のあたりで物心つく頃ですか。で、こりゃイスラエルに居たんじゃヤバいぞと思ったのでしょう、同年、家族でカナダに移住。 で、お父さん、おかあさんはカナダの地で必死で働いて、貯金して、郊外に家を買うところまで行くんですけど、その頃にはジョンはストリートでやばい連中と付き合って、盗んだりカツアゲしたりっていうやんちゃな時期に入ります。 だけど、スポーツ・ジムで働くようになって、ジョンは少し変わります。スポーツ・ジムに来るような連中ってのは、まあ、それなりに成功して生活に余裕がある。そういう人達と顔見知りになり、サウナで彼らの話を耳にするようになって、「俺ももうちょい頑張れば、こうなれるかな」的な野心が出てくる。 で、19歳で不動産業に足を踏み入れたところ、この方面の才能があったらしく、成功をおさめ始めると。で、その後は色々なビジネスをやりながら、プライベートでは二度の離婚を乗り越え、今は愛妻と二人の息子に囲まれ、仕事方面では自己啓発の講演やライターをやりながら、うまいことやってます。 ま、そんなことがほのめかされている(あまり詳しいことは書いてない)。 で、そのあたりでもう自己啓発の話になってしまうのですが、ビジネスで成功した後で自己啓発ライターになる人って、成功したビジネスの話、つまり、具体的にどうやってそのビジネスで成功したかってことをあまり書かないんだよね! すぐ自己啓発的な一般論(例えば目標を持つことの大切さとか、あきらめないことの大切さとか・・・)に行っちゃう。 で、本書もここから先はもう一般論です。 で、一般論だから、あまり特徴のあることは言ってない。 ジョンの前提は、他のよくある自己啓発言説と同じく「すべてのものはエネルギー、すなわち振動である」と。人もモノも宇宙も全部、振動。で、同じ周波数の振動のものが引き寄せられると。 で、そのエネルギーたる宇宙には、それを創造したお方による知的な法則がある。印刷所がドカーンと爆発したら、その爆発によって紙にインクが飛び散り、またインクの飛び散った紙がどういうわけか綴じられて、ウェブスター大辞典が完成した、なんてことがあるわけないように、単なる爆発であるビックバンによって、宇宙がこれほど秩序だったものとして存在するようになるわけがないと。当然、そこに意図があり、ルールがあるはずだと。 だから、後は自分が何をしたいのか、何を一生の内に成し遂げたいのかを明確に定め、決意し、アファメーション(宣言)し、紙に書き、成功したところをヴィジュアライズ(視覚化)し、ヴィジョン・ボードに書き出し、そうなるように諦めず努力すると。 そうすると何が起こるかってーと、RAS(網様体賦活系)というのが活発になりまして、宇宙を満たすありとあらゆるエネルギー波の中から自分の夢に必要なものを引き寄せる力が高まると。そしたら、直観とかも働かせてその高次のエネルギーに自分の周波数をどんどん合わせていけば、もうバッチリ。 となると、やっぱり重要なのは、最初の目標決めね。 だから、まず自分の現状を把握し、次にどちらの方向に進みたいのかをしっかり定める。そうすると、サイコ・サイバネティクス(マックスウェル・マルツの提唱する考え方)が、ミサイルの照準器のように、自動的に的確な修正舵を加えながら、確実に目標に着くよと。 例えば、ジョンはある時、理想の家を手に入れたんですって。それで引っ越しをしたんですけど、引っ越しの荷物の中にジョンが若い時に使っていたヴィジョン・ボードが出てきた。で、幼い息子がジョンに、「これなーに?」と尋ねたんですな。で、ジョンが「これはヴィジョン・ボードといって、お父さんが若い頃、自分の夢の写真をここに貼って、いつかそれが実現するよう願ったんだよ」と言いながら、久しぶりに眺めたのですが、そしたらビックリ! なんとなんと、ヴィジョン・ボードに家の写真が貼ってあったのですが、その家は、今彼が引っ越した、まさにその家の写真だったんですと。 つまり、若い時に「こんな豪勢な家に住みたいなあ」とか思って、ある不動産雑誌の中にあったステキな家の写真を切りぬいてヴィジョン・ボードに貼ったんですけど、期せずしてまさにその家を買っていたと。 はい、皆さん、御唱和下さい。「ウッソ~~!!」 ま、とにかくそんなことが書いてある。 で、そういうね、自分の現状を把握することとか、目標を定めるために便利だろうってんで、本書には読者が自分の現状や目標を書き込むためのスタイルシートが綴じ込まれております。そういうのって、自己啓発本にはよくあるパターンだけどね。 だから、真面目な読者だったら、本書のスタイルシートに実際に書き込んで、その実現を切に願うと。そういう作業をしながら本書を読むんでしょうな。 ま、そんな感じ。ちなみに、ジョンの自己啓発界のメンターはボブ・プロクターね。プロクターも『ザ・シークレット』に登場しますが。 あと、先にも言ったけど、マックスウェル・マルツの影響も大きいみたい。あと、アントニー・ロビンズとか、ジャック・キャンフィールドとか、ロバート・マッキムとか、ディーパック・チョプラとか、まあ、その辺の話はちょこちょこと。ただ、珍しくエマソンの話は出てこないね。 というわけで、自己啓発本としては、まあ、ごく普通の出来って感じ。もっともこの人には、『ジ・アンサー』っていう著書もあって、そっちの方が主著なのかも。ジョン・アサラフ著『人生を劇的に変える! 脳力を引き出す思考術』
May 13, 2019
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ハーレクイン・ロマンスの一冊、人気作家ペニー・ジョーダンの『愛なき結婚』(原題:Marriage Without Love, 1981)を読了しましたので、心覚えを付けておきましょう。 主人公のブライアニー・ウィンターズは23歳の秘書。アイルランド系なのか、赤毛で緑の瞳。両親とも亡くし、わずかな遺産を残されたものの、大学進学は諦め、秘書養成学校を卒業して今はロンドンの新聞社であるデイリー・グローブ社でダグという上司の下で働いている。有能ではあるが、男っ気がなく、社内では氷のように冷たい女と噂されている。 で、物語はブライアニーの上司のダグの転勤に伴い、彼女の新しいボスがやってくるところから始まります。しかし、その新しい上司であるキーロン・ブレイクが、なんと、ブライアニーのかつての恋人にして彼女を裏切った憎むべき男だったというところがミソでして。 キーロンはかつてジェームズ・マイヤーズという金融業者の不正を暴いて名を挙げた敏腕記者なのですが、その際、ジェームズの妹のスーザン・マイヤーズと同じアパートで暮していたブライアニーに近づき、結局、ブライアニーから情報を引き出す形でジェームズの居場所を突き止め、スクープをものにしたんですな。で、その途端、ブライアニーの前から姿を消してしまったため、ブライアニーはまるで自分の友人の一家を告発した裏切り者みたいな形になり、世間から猛バッシングを受ける羽目に。 そこで、ブライアニーは名前を変え、今の生活を始めたのですが、その時にはキーロンとの間に出来たニッキーという男の子が生まれていた。ブライアニーはニッキーを女手一つで育てるためにも生活費を稼がねばならず、そうして働いていたところに、再びキーロンが現われたばかりか、彼の秘書になってしまったと、まあ、そういう次第。 当然、ブライアニーはキーロンを許してませんから、上司と秘書の関係は最悪になりますわなあ。ハーレクインの常道として。 で、しばらくはブライアニーもニッキーのことを黙っていたのですが、やがてニッキーの存在はキーロンにばれ、キーロンは息子ニッキーの親権を取ることを決意、そしてニッキーと別れたくないなら、お前も俺と結婚しろと迫ります。 で、ブライアニーは仕方なく「愛なき結婚」をすると(何で?!)。 で、当然、新婚だというのに、二人の仲は最悪。なんですが、キーロンは「夫の特権だ」とか言ってブライアニーに迫り、ブライアニーもキーロンに触れられると、今までの憎しみもどこへやら、一寸反応してしまうと(何で?!)。 で、二人は新婚旅行として、キーロンの育ての親であるおばさんのところに行きます。おばさんのマリアンは今、フランスに住んでいるんですが、キーロンは、若くして両親を亡くしたので、マリアンが親代わりだったと。 で、そのマリアンの元、陽光さんさんのフランスでしばらく過ごすうち、ブライアニーはマリアンからキーロンのことを色々聞きます。 それによると、キーロンは仕事がらみでブライアニーに近づきはしたけれども、彼女のことを愛していたことも事実。ただ、スクープをものにした後、仕事でアフリカに行かざるを得ず、ブライアニーに置手紙をしたのだけど、その手紙はスーザン・マイヤーズによって破棄されてしまったと。 で、アフリカでの仕事の後、重い病気になったキーロンはしばらく療養せざるを得ず、立ち直った時にはブライアニーの居場所を見失ってしまったと(名前も変えたしね)。 で、まあ、一応の誤解が解けたブライアニーとキーロンは、本物のラブラブの夫婦になりましたとさ、的な。あ、もちろん、この間、キーロンはキーロンで、ブライアニーは同僚のマットと出来ているんだと誤解するし、ブライアニーはブライアニーで、キーロンは同僚のゲイルやフランス人女性のルイーズと出来ているんだと誤解するなど、ハーレクインお得意の誤解合戦もあるんですけど、まあ、それはさておき。 そう、誤解合戦で言うと、ハーレクインのヒロインの誤解相手の男性は、大体、恋人(もしくは妻)との間に問題を抱え、その相談のためにヒロインに泣きつくような、情けない男であることが多いですなあ・・・。 ま、でも、いかにもハーレクインなアレでしたねえ・・・。ペニー・ジョーダンってこんな感じか、というのが分かったからいいですけど。愛なき結婚 (ハーレクインSP文庫 158) [ ペニー・ジョーダン ]
May 12, 2019
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昨日に引き続き古本ネタで申し訳ないんですけど、今、世の古本好きがザワついております。東京は町田にある「高原書店」という古書店が今月9日に閉店したという噂が流れたからでありまして。 で、実際、ネットで確認すると、確かに高原書店は閉店した模様。マジか・・・。 実家から近いもので、私も高原書店にはよく行きました。今の店舗は、もと学習塾であった建物に入っていましたが、それ以前、町田駅前にあったデパート「みどりや」の建物で開業していた頃から、行きつけでしたからねえ・・・。 あと、高原書店は今を時めく作家・三浦しおんさんがかつてバイトをしていたことでも知られておりましてね。そういう意味でも、全国的に名の知られた大規模古書店だった。 あーん、それにしても、まさか高原が閉店するとは・・・。そんなことなら、最後にもう一回、行っておけばよかった。行くチャンスはいくらもあったのに。 やっぱりアレですかね。大きな店舗を持つということは、当然、大きな地代が掛かってくるわけでありまして、今の時代、難しいのかな。「もったいない本舗」みたいに、店舗を持たない経営にしないとやっていけないのかも。 でも、古書の愉しみってのは、実際に店で古本を探すことにあるわけだからなあ。ネットで探すだけでは、面白さは半減だ。 うーん。まあ、とにかく、私にとって高原書店に行くという一つのレジャー形態が失われたことは事実。まさに悲報。悲しい・・・。
May 11, 2019
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古本ってのは、まず古書店を訪れる楽しみがあり、探す楽しみがあり、買う楽しみがあり、集める楽しみがあり、さらに語る楽しみがあるという点で立派なホビーだと思うのですが、それに加えて、そういう「古本の楽しみ」を語った本を探して買って集めて語ることも出来る。そういうメタなところまで行っちゃうと、もう、果てしないわけね。 ということで、古本好きの私としては、古本について語った本も好きなんですけど、最近、この分野で話題の『漱石全集を買った日』という本を読了してしまったというね。 この本、著名な古本ライターであり、かつ「古書善行堂」という京都の古本屋のオヤジさんでもある山本善行氏が、店の常連さんで割と最近古本集めの病にかかってしまったという清水裕也さんという人と二人して古本の魅力を語った対談本でございます。本書副題に「古書店主とお客さんによる古本入門」というのはそういう意味ね。発行元は、本好きの心に響く本を出す小出版社・夏葉社。 で、この本、巻頭口絵に清水さんが集めた古本の写真が何ページにも亘って掲載されている。まずこれが楽しい。 ま、「書棚を見ればその人が分かる」というところがあって、他人の書棚を覗く楽しみってのは常にあるわけですが、清水さんの書棚を見ると、ふふーん、なるほど、古本好きだねぇ・・・というところがある。換言すると、なんだかとっても上質な古本屋さんの書棚を見ているみたい。要するに、私自身が買いたい(あるいは既に持っている)本が、色々並んでいるというね。 で、本文に入ると、清水さんがこれらの本を集めるようになった(つまり古本病にかかった)経緯が語られ、それについて山本善行さんが頷いたり、話を広げたり、突っ込んだりする。そんな感じで古本談義が進んでいくわけ。 例えば、本書のタイトルにもあるように、もともとさほど本を読むことに縁のなかった清水さんが、たまたまある本を読んでいて、「誰でもいいから、一人の作家の全集を読むと、その人がやろうとしたこと、やれなかったことなどが一望できる」ってなことが書いてあったのを読んで、ならば全集なるものを読んでみようと思い立ち、たまたま漱石全集を買って『坊っちゃん』から読み始めたら面白くて、それからどんどん漱石にはまり、さらには古本の世界にはまっていった経緯が語られている。 で、それに対し、善行さんが「全集って面白いよね」という方向に話を広げ、色々な作家の全集の話や、一人の作家でも複数の出版社から全集が出ている場合、どちらがいいか、といったような話、あるいは、今、全集が売れない時代なので、誰の全集でも嘘みたいに安い値段で売っているよ、というような話、さらには、「うちにこういう全集あるけど、清水さん、買わない?」という商売の話まで、どんどん話題が広がっていく。話の発端も面白いし、そこから広がる話も面白いわけ。 さらに日本各地の名物古書店の話題から、地域によって古書店の傾向って少しずつ違うよねってな話になったり、詩集ってのは意外に根強い人気があるし、無名の詩人の詩集にも面白いものがあるので、詩集に注目するのもありかもね、ってな話が出たり。ま、単なる雑談ではありますが、本をめぐる雑談ってのは、いつでも面白いからね。 で、そんな中、ビックリしたのは、本書の中に私が書いた本に触れている箇所があったこと。しかも、また別の箇所には、私の恩師である大橋吉之輔先生の名著『アンダスンと三人の日本人』への言及があり、なんとなんと、師弟揃って本書に名前が出ていたという。これはね、ちょっとビックリですよ。嬉しいというか、有難いというか。自身、古本好きとしては、こんな冥利に尽きる話があろうか、ってなもんで。 ということで、そういう個人的なことも含め、この本、大いに面白かったのでありました。これこれ! ↓漱石全集を買った日
May 10, 2019
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今日は、いいものをゲットしましたよ~! 宮沢りえさんの『サンタフェ』! いやいやいや。買ったのではなく。もらったの。同僚から。 今、うちの大学では研究室の移動があって、これに引っかかっている先生方は、今いる研究室から別な部屋に移動しなければならないんですな。幸い、私は関係ないのですが。 で、それに伴って研究室の片づけをしていたある先生が、研究室の片隅でこの本を見つけたと。なんでも昔、知人からもらったまま、家に持って帰ることもできずに放置してあったとのこと。 で、「これ、釈迦楽さん要る?」と言われたので、「要る要る要る要る要る!」と絶叫。そしてもらっちゃった。 まあ、私たち世代からしたら、話題の写真集でしたよね・・・。出版は1991年。1冊4500円で、150万部。それだけ売れたにも関わらず、誰も放出しないので、今、これを買おうと思ったって、モノが出回ってないよ。貴重な平成初期の資料だ。 で、その「資料」(あくまで、日本文化史上の資料として、ですよ)を拝見させていただいたのですけれども。 ま、アレだよね。今から見れば、そんなに過激なものではない。むしろ健康的とすら言っていいようなもので。 また若い時の宮沢りえさんがね、まだどこかあどけないところもあるようなお年頃で。 見て思うのは、若いって、素晴らしいなと。それだけですよ。じじいからしてみたら。 だけど、こんなもの、研究室に置いとけやしない。学生に見つかったらセクハラで訴えられちゃう。危ない、危ない。持って帰ろうっと。 というわけで、懐かしい平成初期の資料(資料だよ、資料!)をゲットして、ちょっと嬉しいワタクシなのでありました、とさ。
May 9, 2019
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今日、研究室で物書きをしていたら、電話がリーンと鳴りまして。外線です。 ま、研究室に掛かってくる外線って、大概、「お茶の水のマンション、買いませんか?」の類なので、いつもは取らないんですけど、今日は何故かふわっと取ってしまったんですわ。万が一、外部からの仕事の依頼かも知れないと思ったもので。 そしたら、案の定、某出版社からの電話で。 お? また原稿の依頼か?! と思ったら、違いました。私の恩師S先生にまつわるお話しでありまして。 それによると、S先生のお訳しになったアメリカ小説のいくつかが既に絶版なので、それを電子書籍として復刻したいと。それで、その版権を持っているはずのご遺族の連絡先を教えてもらえないかと。 うーむ。どうなのかねえ? ネットで調べてみると、一応、ちゃんとした会社のようではありましたが。 そこで、私としては、とりあえずS先生の奥様にご連絡して事情を説明し、連絡先を教えてもいいかどうか、聞いてみるしかないなと。そう考えて、久しぶりにS先生の奥さまにお電話してみた。季節ごとにお手紙のやり取りはありますが、お電話をするのはそれこそ何年ぶりか、という感じ。お手紙のやり取りではあまりご体調がよろしくないとは伺っていたので、いきなりお電話を差し上げても、出られないのではないかと思いつつ。 そしたら、何回かのベルの後、奥様が出られた。でも、やっぱりご体調のせいか、非常に弱々しいお声で。 で、私は久闊を叙し、その上で出版社からの要件をお伝えして、私としてどうすればいいか、お尋ねしたわけ。 私は、奥様ももう90歳代ですし、お身体の具合もあまりよろしくないし、こういう面倒なことには関わりたくないだろうなと思っていたんです。ですから私は、「釈迦楽さん、せっかくのお話しですけど、お断りして下さい」と言われるのだろうなと、半ば予想していたんです。 そしたら。 奥様は言下に「ぜひ、復刻してほしいと思います」とキッパリおっしゃられたんです。「Sの書いたものが、どのような形であれ、一行でも世間の人に読まれることを望みます」と。 あーー!! 私ごときの下らない配慮をはるかに超えたレベルの奥様のお答えに、私は脳天に一喝されたような気になったのでした。 さすが奥様。S先生の奥様は、こういう方でなければならなかったのだと。 そして、用件の後は、私の亡くなった父のことをお悔み下さり、残された母や、私の家内が元気にしているかどうか、そして私自身が元気かどうかをお尋ね下さった。そして私が最近、柔術の師範になったことをお伝えすると、私が前から柔術を習っていたこともちゃんと覚えていて下さって、その上で、私がそれほど武道に熱中するとは思わなかったと笑って下さった。 そして、私が今度、久しぶりにお会いしたいけれども、ご自宅に遊びに行っていいでしょうかと尋ねると、是非会いたいからいらっしゃいとおっしゃって下さって。 いやはや。参った。何という凛々しくも素敵な女性なのだろう。 私は家に帰ってからすぐに家内に奥様との一問一答のことを話し、私が死んだ後、誰かが私の書いたものを復刻したいと申し出たら、S先生の奥さまと同じ回答をしてくれよと頼んだことでした。 ああ、それにしても、私は今日、すごい人とすごい話をしたんだと思って、今日のことを忘れないようにしようと心に決めたのでした。
May 8, 2019
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昨日、名古屋に戻る前に母と夕食にギョーザを食べたのですが、それ、私が作ったんです。って言っても、味の素の冷凍ギョーザなんですが。 ま、これ、我が家でもたまに食べて、美味しいなあと思っていたのですが、自分で焼くのは初めて。 で、自分で作ってみて驚いたのですが、すんごい簡単なのね。 テフロン加工してあるフライパンに凍ったままのギョーザを並べ、油もなにも入れずに、そのまま蓋をして中火にかけて5分焼く。 で、5分経ったら蓋を開けると、まだ若干水分が残っているので、この水分が無くなるまで焼き続ける。すると、水分と思ったものが段々きつね色になってくるので、そうしたら火を止めると。 すると、これがまた見事な羽根つきギョーザになっているという仕組み。 つまり、途中で水を入れるとか、そういうのも一切なしで誰でも簡単に焼けるようになっているわけよ。 で、母も「おいしいねえ」と結構沢山食べてくれて、大好評。いやはや、最近の冷凍食品の完成度には脱帽です。 それにしても、敷居が高いと思いがちなギョーザでも、こんなに簡単に作れるんだ!と感動。味もいいし、これは教授のおすすめ!です。これなら、母一人でも焼けそうですしね。味の素さん、エライ!これこれ! ↓【冷凍食品 よりどり10品以上で送料無料】味の素 ギョーザ 12個ご飯のおかずにもう一品!
May 7, 2019
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古の『平凡パンチ』の表紙を描いたことで知られるイラストレーターの大橋歩さんが書いた『わたしの家』という本を読了しましたので、心覚えをつけておきましょう。 私は、本当は文学者ではなく、建築家になった方が良かったのではないかと自問するほどの建築好きでありまして、特に個人宅の設計にすごく興味がある。それで、かの有名な大橋歩さんが、自宅と別荘を作られた時の経緯や完成した家についてのあれこれを綴った本なら面白いに違いないと思い、読んでみたわけ。 で、本書によりますと、大橋さんは本書執筆時点で3回、家を建てている。そのうち、最初の奴は特に拘りもなく、いわば人任せで建ててしまったのですが、後の2回は明確に「こういう家が建てたい」という意識を持ち、設計家に頼んで建ててもらったので、当然のことながら、本書の読みどころとしては、その大橋さんがこだわって建てた2軒の家のことになる。 で、結論から言いますと、大橋さんはこの2邸のどちらも永田昌民さんという建築家に設計してもらうんですな。で、世田谷の本邸の方はコンクリート打ちっぱなしのもの、熱海の別邸は木造のもの。 ま、人の家のことをとやかく言っても仕方ありませんが、私の好みから言うと、コンクリート打ちっぱなしの家の方が面白みがあります。ステップ・フロア式で、表向き2階建て、実質3階建てという感じ。一方、熱海の別宅の方は、ま、普通ですな。 ところが。 本書は「理想の家を建てる!」というコンセプトの本なのだから、本来であれば、本書を読んで、「よーし、俺も自分の家を建築家に頼んで作るぞ〜!」という気にさせてくれるべき本であって欲しいわけですよ、読者としては。 しかし、実際にはそうなってないんだな・・・。 たとえば家を造る土台となる土地を買う話にしたって、売り主の都合で買えることになったり、断られそうになったりするとか、高い値段をふっかけられるとか、不動産屋に騙されそうになるとか、私道なのか公道なのか曖昧で、自分の土地かと思っていたら勝手に木を切られたとか、隣の住人とトラブったとか、そんな話ばっかり出てくる。 さらに大橋さんが気に入って自宅を2軒も設計してもらった「永田さん」という人のことについても、「いつでもえらそうにしている」とか、「こちらの希望したことが通じてなかった」とか、「私たちに対して不快そうだった」とか、「コンクリートからキノコが生えて来た」とか、「水もれで床が腐った」とか、やたらに嫌なことを書いていて、これ、永田さんからしたら、こんなこと書かれてたまらないなあ、と思うことばかり。 ということで、あんまり快いことが書いてないんですよね・・・。むしろ、これから家を建てようという人が意気沮喪するようなことばかり書いてある。 でまた、文章がとっても・・・下手? っていうか、拙い? イラストレーターとしての腕は私も買いますが、とてもエッセイストとは言えないような文章で、なんだかなあって感じ。その割に、随分沢山のエッセイを書かれているようですが。 というわけで、うーん、この本、どうなんだ? って感じ。評価、微妙。ま、面白くなくはないですが。 でも、とにかく、家を建てるというのは、100%成功ということがありえない、大事業なんだってことはよく分かります。ま、そんな感じということで、ひとつ。わたしの家 講談社文庫 文庫 【中古】 さあて、長かった連休も今日が最終日。今日はこれから名古屋に戻ります。明日からはまた、通常通りのお気楽日記。お楽しみに〜!
May 6, 2019
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母が「最近どこにも出かけないので、句種がないよ」と嘆くもので、今日は母をクルマに乗っけてドライブに行ってきました。 GWにドライブというのもぞっとしないのですが、なるべく高速道路を使わなくて済みそうなところを考え、青梅をチョイス。行きはちょっとだけ中央道に乗り、八王子で降りて、あとは一般道。 で、まず向かったのは御岳にある玉堂美術館。いわずと知れた川合玉堂大先生の作品を展示している小さな美術館でございます。 小さいとは言え、玉堂ですからね。スゴイもんですよ。特に15、6歳の時のスケッチや習作なんか、一目で「ああ、この人天才」って分かるようなシロモノ。そんな天賦の才を持った男が80いくつまで日々修行したわけですから、30代の時は30代の、80代の時は80代の凄みが絵に表れている。大したもんです。 玉堂は愛知県生まれなのね。その後岐阜に移り、そこから東京に出た。若い時、3人の師匠を持ち、その後独立。東京は牛込に大きな家を建て、百人くらいの門下生を指導したようですが、わずか数年にして戦争でその家が焼けてしまった。玉堂は、その焼け落ちた自宅を見ていないそうです。焼け落ちた無惨な姿さえ見なければ、その家は永遠に自分の中にあるからという理由で。 で、晩年、彼は御岳に移り、この地で最後を迎えたそうで、その縁でこの地に美術館が建ったわけですな。 さて、そんな玉堂の画業の足跡を堪能した後、玉堂美術館のすぐ脇を流れる清流を眺めて楽しみ、美術館のすぐとなりにある「ままごと屋のいもうとや」というお店で昼食。 ここは豆腐料理で有名な「ままごと屋」の別館らしいのですが、そのせいか、供するうどんがちょっと珍しくて、稲庭風のうどんに湯葉が乗っているのね。それで、ある程度食べたところで、出汁に豆乳を投入し、味変するの。またサイドに卯の花とか、冷や奴も添えてあって、これがまた美味。トータルでとっても美味しかったです。オススメかも。 さて、玉堂美術館と昼食を堪能した我らが次に向かったのは、この地方の地酒を作っている澤乃井酒造の経営する「澤乃井園」。まあ、地酒を買いたかったもので。ただ、ここは園内に坂や階段が多くて、母には向かないところでしたかね。 で、ここをそそくさと立ち去った我らが最後に向かったのが塩船観音寺。ここは境内の全山にツツジが植えてあって、今の季節、一山満開なんです。色とりどりのツツジが咲いていて、なかなか圧巻でございました。 ところで、私がここへ来るのは、これで生涯二度目でね。 一度目は、まだ名古屋の大学に赴任する前だから、もう、かれこれ28年くらい前か? まだ60代そこそこの父と母を連れて、やっぱりGWにここを訪れたのでした。その時は道が混んでね。なかなかたどり着かなかった覚えがあり、それに懲りて、その後行ってなかったんですわ。でも、「あの時は大変だった」というのが結構家族内の語り草になっていたりして、そういう意味でも懐かしい場所ではある。 で、そんなこともあって、今日は父の遺影も一緒に連れて来て、28年ぶりのツツジ満開の山を見せてあげました。まあ、生きているうちにもう一回くらい、みせてやれば良かったんですが・・・。 で、帰りはずっと下道で帰って来たのですが、塩船観音から自宅まで、1時間半くらいで着いちゃった。渋滞もなく、案外、簡単だったなと。 というわけで、今日は親孝行した一日となったのでした。今日も、いい日だ!
May 5, 2019
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ジェイン・アン・クレンツの『恋はコインの表裏』(原題:Gambler's Woman, 1983)というロマンスを読了しましたので、心覚えをつけておきましょう。 ジェイン・アン・クレンツは、ロマンス作家ですが、評論家的なこともやっていて、彼女の書いた『Dangerous Men and Adventurous Women』という本は現代ロマンス小説論として必読の本。もともとカリフォルニア大学サンタクルズ校出てますから、相当なエリートよ。 で、本作の主人公アリッサ・チャンドラーは30歳で、カリフォルニア州ヴェンチューラで「ヨーマン・リサーチ」なるコンサルタント会社に就職している幹部候補エリート社員。しかし、その過去はちょっと苦いところがある。 父親は数学の天才で、大学教授だったのですが、娘のアリッサもそこそこ数学の才能があった。で、父親が数学の才能を見込んでいた弟子のチャド・エマーソンという男と結婚するのですが、アリッサには父親を継ぐほどの才能はなく、また父に取り入るために近づいたチャドとも結局うまく行かず離婚。そしてチャドはもっと出世のためになる女と再婚。そして父親は事故死。アリッサは一人ぼっちになってしまいます。 アリッサは自分を父親(や夫)に認めてもらいたかったのですが、それがかなわず、その後、彼女は純粋数学ではなく応用数学の才能を発揮すべく、ヨーマン・リサーチに就職。そこで必死に出世競争してきたのも、今は亡き父や、自分を見限って他の女と再婚した元夫を見返したかったから。 で、そんなある時、たまたまある理由でラスベガスでカジノをする機会があったアリッサは、自分の数学的センスがギャンブルに応用できることを発見。天性のギャンブラーであったアリッサは、たちどころにカジノで勝って、ある程度のお金を手にすることになる。 で、そこからアリッサのカジノ通いが始まります。と言っても、大金を手にするためではなく(やろうと思えばそれもできますが)、週末毎に10万円ほどをゲットするというような、ささやかな勝ち方をするだけ。それはウィークデイの出世競争からの気分転換という意味もあったんですな。 で、そんなある日。アリッサが例によってカジノでささやかに賞金稼ぎをしていた時、金色の目をしたうるわしい男が彼女に近づいてくる。一瞬、カジノの関係者がプロのギャンブラーであるアリッサを追い出しに来たのかと身体をこわばらせますが、ジョーダンと名乗るこの男は自分もギャンブラーであることを打ち明ける。彼は、大学での学位こそありませんが、数学のセンスのある天性のギャンブラーで、カジノでの稼ぎで生計を立てているとのこと。しかし、そういう人の常としていつも孤独。それが今日はじめて、自分と同等のギャンブルの才能のある美しいアリッサを見かけて一目惚れしたと。 で、当然のことながらここで一回目のラブシーンね。アリッサは一晩を共に過ごすことになったジョーダンのベッドテクに虜になってしまいます。 で、また来週末に会うことを約してアリッサはカリフォルニアに帰るのですが、あいにく、次の週末にはアリッサは会社の上司や同僚を集めて自宅でパーティーを開くことになっていたんですな。で、そのことを伝えようとラスベガスのホテルに電話してジョーダンに週末は行けないことを伝えようとするのですが、なかなかジョーダンと直接連絡をつけることが出来ず。 で、その週末、アリッサが同僚や上司をもてなしていると、そこへジョーダン登場! アリッサは、毎週末ラスベガスに行ってカジノをしていることを、出世に関わるとして会社では秘密にしているので、ジョーダンにいきなり登場されてハラハラですが、ジョーダンは適当にネバダ州の会社に勤めている同業者のふりをしつつ、しかしギャンブラー得意のウソ八百を並べながら、アリッサの同僚たちを魅了してしまう。それどころかジョーダンは、アリッサの直接の上司夫妻から、翌週、ブリッジをするためにアリッサ共々自宅に招かれてしまうわけ。 アリッサの上司は、アリッサがどういう男と付き合っているのか、彼はどういう素性で、アリッサと結婚する気があるのかないのか、そういうのを突き止める腹なんですな。それによって、アリッサを出世させるかどうかの参考にするために。 で、アリッサはジョーダンがギャンブラーであること、そして彼女もまた趣味でギャンブルをすることがもし上司にバレたら、もう出世の夢はついえると知っているので、ハラハラですが、ジョーダンは気軽に誘いに乗り、このピンチはどうにか切り抜けます。上司夫妻はジョーダンに好感を抱き、アリッサの出世はむしろ前進した感じ。 が! ここで逆風が吹き始めます。 アリッサのライバルで、今、まさにどちらが出世するか競っているヒューという邪悪な男が居まして。こいつ、浮気性で、奥さんの他に愛人がいるのですが、ヒューの奥さんはヒューのお相手がアリッサだと勘違いしているんですな。で、ヒューもむしろそれを肯定している。というのは、アリッサは毎週末ラスベガスに行って留守がちなので、ヒューとしてはアリッサと逢い引きしていることにすると都合が良かったんですな。 ところがヒューの奥さんは、探偵を雇ってアリッサの週末の行動を探り、彼女がラスベガスでジョーダンに会っていること、ジョーダンがプロのギャンブラーであることを突き止めます。で、それを奥さんから聞かされたヒューは、これこそアリッサを出世競争から排除する脅迫ネタであると悟り、それをほのめかしてアリッサに出世競争から自主的に降りるよう、脅してくる。 パニクったアリッサは、すぐにジョーダンに相談すると、ジョーダンはラスベガスから乗り込んで来てヒューと対峙する。 で、ジョーダンの機転で、ヒューの本当の愛人が、実はヨーマン・リサーチ社のライバル会社の社長令嬢であることを白状させてしまいます。ヒューは、ヨーマン・リサーチでもし出世競争でアリッサに破れたら、ライバル会社に移籍するため、保険としてその女と付き合っていたんですな。 で、そのことを上司に告げれば、ヒューの出世はそこで終わりますから、ヒューもアリッサも、互いに決定的な相手の秘密を掴んだことになる。で、そこで両者は互いに口をつぐむことを約束する。 が! アリッサは今回の件で、つくづく今の生活が嫌になるわけ。堅気な会社員としての生活とギャンブラーとしての生活、この二重生活を続けるのもおっくうになってきたし、今回はなんとか回避したけれども、いずれどこかで破綻することは目に見えていた。それに、堅気の生活とはいいながら、ライバルを蹴落とすために手段を選ばない野蛮さにも嫌気がさして来た。ジョーダンの言うように、堅気の生活の方がギャンブラーの生活以上に野蛮じゃないかと。 で、結局、アリッサは自分から上司に辞職を願い出る。 そしてアリッサはラスベガスに行きます。そしてジョーダンと二人で、コンサルタント会社を興すことにする。二人のギャンブラーとしての才能を、コンサルタント業に生かそうと。無論、傍ら、ギャンブラーとして稼ぎを出しても良いわけだし。 そしてそういう方法で、ギャンブルと堅気の生き方の両立を図りつつ、アリッサとジョーダンは結婚し、幸せになりましたとさ。 ・・・ってな話。 この話はーーなかなか面白かったです。 ハーレクイン・ロマンス、確かに荒唐無稽な筋書きが多いのですが、この小説の筋書きはそういう意味での荒唐無稽さはなく、しっかりした構成で、なかなか読ませる。さすがジェイン・アン・クレンツって感じ。 アリッサが、自分の純粋数学者としての才能のなさに挫折し、応用数学の分野で頑張ろうと思った時に父親に死なれ、自分の有能さを証明する相手が居なくなったにもかかわらず、否、居なくなったからこそ、一層出世に拘るようになってしまうところとか、その緊張の連続する生活の中で、ギャンブルに息抜きを見出しつつ、逆にそこに自分の才能があることを知って悩むところなど、すごくリアルです。 っていうか、これ、このまま映画化できるじゃん! ちょっとコミカルかつサスペンスフルなロマンス映画として、成立するような気がする。 ということで、久々にレベルの高いハーレクインを読んだなという気がしている私なのであります。これはオススメよ。【中古】 恋はコインの表裏 / ジェイン・アン・クレンツ / ハーレクイン [新書]【宅配便出荷】
May 4, 2019
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はーい、なんだかついこの間も実家に居たような気がしますが、今年も一応、GWということで、実家に戻って参りました〜。さすがにこの長い連休中、母を一人ぼっちにさせとくわけにもいかんもので。 だけど、今日の帰省はしんどかった。いつもなら4時間で行くものを、倍の8時間かかっちまった。無論、東名の渋滞ゆえに。 お昼前に三好インターから乗ったら、いきなり新東名で事故渋滞。ということで、今日は旧道の方の東名で東上したのですが、新東名が合流した先の足柄から再び事故渋滞があって、それに見事にはまったという。 でまた、事故渋滞の中で、さらに目の前で追突事故2件。 もうわけわからんわ。なんで渋滞中に前のクルマにぶつかるの? 自分だって「渋滞つらいわ〜」って思っているだろうに、なんでわざわざその最中に自分がその原因になるの? 意味がわからん。 ま、そんなこんなで8時間。無駄な時間を過ごすことになりました。 で、今日は甥っ子が遊びに来ていたので、母と甥っ子と私の3人でとりあえず近くのレストランに行き、夕食。その後、家に戻ってずっと話し込んでいたという。特に甥っ子にはたまにしか会えないもんですからね。 とまあ、そんなわけで、今日はほとんど移動日となってしまい、ろくに仕事も出来ず、本も読めずでしたけど、そんな日もたまにはあらーね。明日、今日の分を取り返すべく、頑張ることにいたしましょう。
May 4, 2019
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GW前半は天気も悪く、またどこへ行ってもどうせ混雑するだろうと、どこへも行かず家の中で過して来たのですが、そうはいってもあまり家の中に籠っていても退屈してしまうので、昨日は夕方からちょいとクルマに乗って、近所の喫茶店に行ってきました。 向かったのは「焙りたてや」という喫茶店。店主が相当コーヒーにこだわりのある人らしく、供するコーヒーはすべて店内で焙煎したもの。当然コーヒーを飲ませるだけでなく、豆も販売する本格派です。 で、注文したのは「貴船ブレンド」と小倉トーストのセット。実はこのところ、この名古屋名物「小倉トースト」というのがすっかり好きになってしまい、あちこちの喫茶店で注文しては味比べをしているんですよね~。 で、こちらのお店で供される小倉トーストは厚切りのトーストの中をくりぬくようにして小倉餡を詰め、それをトーストしてバターを塗るというもの。パンの味もよく、外はカリカリで中はしっとり。そしてバターとアンコの組合せもよく、なかなかのものでした。もちろん、コーヒー自体もおいしかったです。 ちなみに、最近小倉トーストを食べた喫茶店を挙げて行きますと、まず大須の「モカ」、上前津の「カラス」、名古屋駅地下の「リッチ」なんですが、どこもそれぞれ美味しかった。 なんか最近、「カフェ」じゃなくて「喫茶店」がいいなと思っていて、そういう渋い喫茶店で小倉トーストを食しながらコーヒーを味わうというのがマイブームなんですわ。 ちなみに、帰りに本屋さんに立寄ってブラブラしていたら、こんな本を見つけました。名古屋の喫茶店完全版 [ 大竹敏之 ] で、お!と思ってパラパラ立ち読みしていたら、前期のモカ、カラス、リッチは皆載っていました。さすがに「焙りたてや」は載ってませんでしたが・・・。 それにしても名古屋の喫茶店文化には深いものがありますなあ・・・。 さてさて、次はどの喫茶店に行こうかしら。楽しみ!
May 2, 2019
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アメリカの人気ロマンス作家、ノーラ・ロバーツの『ときめきのシャトー』(原題:Search for Love, 1982)を読了しましたので、心覚えをつけておきましょう。 これ、もとはシルエット・ロマンスの一冊だった奴ですね。あとでハーレクインがシルエットを買収したので、今はハーレクイン・ロマンスに入っておりますが。大体、ハーレクインにはアメリカ作家ってほとんどいないのよ。 ま、そんなお家の事情はともかくも、本作の主人公はワシントン郊外のジョージタウンに住むセレニティ・スミス、24歳。弁護士で穏やかな性格で、結婚相手としては申し分のないトニーと付き合っているけれど、イマイチときめかない感じ。 そんなある日、セレニティは突然、フランスはブルターニュ地方に住む伯爵夫人で、セレニティの母方の祖母だと名乗るフランセーズ・ド・ケルガレンから招待を受け、フランスに向うことになります。セレニティはそれまで飛行機事故で最近亡くなった父と母から祖母の話など聞いたこともなく(そんなことある?)、ましてや祖母がフランスの貴族である(ということは、セレニティの母親もセレニティ自身も血筋から言えば貴族ということになる)なんて聞いたこともないので、いささか面喰いながらも、とにかくどういう事情なのか、突きとめようということでセレニティは果敢に一人、フランスに旅立つと。 で、着いてみると、迎えにきたのが祖母ケルガレン伯爵夫人の孫でケルガレン家当主のクリストフという男。黒目勝ちな茶色の瞳をした、優雅さと野蛮さを兼ね備えた偉丈夫なんですが、アメリカからやってきた血のつながらない「いとこ」に対して傲慢かつ慇懃無礼な態度。セレニティはいきなり反感を持ちつつ、とにかく広大な敷地のお城までクリストフに連れて行ってもらうことになる。 で、祖母であるという伯爵夫人に初めてお目見えするのですが、これがまた偉く気品と風格のある老婦人ではあるものの随分と高飛車で感じの悪いおばあさんなんですな。で、セレニティは祖母からこれまでの経緯を聞かされることになる。 それによると祖母の夫はとうに亡くなり、娘(セレニティの母)のゲイルは、ジャン・ポール・ル・ゴフというフィアンセがいたのだけれど、ある時、このジャン・ポールがみすぼらしい恰好をしたアメリカ人画家であったジョナサン・スミスの才能に惚れこみ、彼を城に連れてきて、フィアンセであるゲイルの肖像画を描かせたと。そしたらジョナサンとゲイルができちゃって、子供(つまりセレニティ)まで出来、それで二人はアメリカに駆け落ちしたんですな。その際、祖母が大事にしていて、いずれルーブル美術館に寄贈するつもりだったラファエロの絵まで盗んで行った。で、祖母はゲイルを勘当し、今日に至ると。 一方、祖母はクリストフの祖父と再婚するのですが、再婚相手のケルガレン伯爵には連れ子の男の子がいて、これがクリストフのお父さん。だけど、クリストフのお父さんもお母さんも既に亡くなり、今はクリストフが当主となってこの城を継いでいるという次第。 とまあ、そんなことを聞かされたセレニティは、自分の両親を泥棒みたいな言い方で非難する祖母と大喧嘩。すぐさまアメリカに帰ろうとするのですが、それじゃあ負け犬みたいだってんで、しばらく平然とこの城に滞在してやる決意をする。セレニティは画家なので、この素晴らしい城を描きたいという欲望もありまして。 で、セレニティの御守り役には当然、クリストフが付くわけですけれども、こいつがまたえらい傲岸不遜な奴で、セレニティがあれこれ言い出すと、いきなりがばっと抱きすくめてぶちゅーっとチューをして口を封じた揚句、すぐブラウスをはだけさせてセレニティの「丸いふくらみ」やら、その上にあって誇らしげに自己主張している「バラ色のつぼみ」をまさぐるといった、ほとんど犯罪的なセクハラ行為に及ぶと。 だけど、そんなことされてもセレニティはむしろ憎いクリストフにどんどん惹かれて行き、「(アメリカに残してきた恋人の)トニーにはこんな気持になったことないわ」的なことをほざく始末。 で、そんな調子でクリストフとセレニティは互いに惹かれていきながらも、そこはそれハーレクインのお約束、誤解と嫉妬の嵐が巻き起こる。 クリストフには幼馴染みのイブという男がいて、そのイブの妹にジュヌヴィエーヴっていう性格のよいべっぴんさんがいる。で、セレニティはてっきりこのジュヌヴィエーヴはクリストフの恋人なんだと思い込むわけ。一方、クリストフはセレニティにはトニーという恋人がいることを知ってこれまた嫉妬の嵐。 で、そんな折も折、トニーがなぜかフランスにやってくるという事件が。 ま、たまたま弁護士会の会合か何かがフランスであって、そのついでに寄ったのですが、しばらくぶりで会ったトニーにセレニティはちょっと緊張がほぐれ、ホッとしたりなんかして、その仲睦まじさがさらにクリストフの嫉妬に油を注ぐと。 しかし、セレニティはクリストフとトニーを比べ、やっぱ、クリストフに惹かれている自分を改めて見出します。それに、フランスのお城での貴族的な生活を知ってしまった今となっては、ジョージタウンでのアメリカ的で散文的な暮らしに戻る気もせず。 で、そうした心移りを敏感に察知したトニーは、潔くセレニティを諦めて、アメリカに戻って行きます(随分物わかりが良いもんだねえ・・・)。で、帰り際、セレニティの顧問弁護士からの封書を手渡していく。 その封書は、亡くなったセレニティのお父さん、ジョナサンからのもので、死後開封の封書だった。そしてその中身は、自分とセレニティのお母さんがどうやって結婚したかの事情が書いてあった。 それによると、まあ確かに自分の画家としての才能を愛してくれたジャン・ポールを裏切ることになってしまったけれども、ゲイルとの愛にいささかも恥じるところはないと。そして、ラファエルの絵については、それを見せられた時から、それが偽物であることを見抜き、もし伯爵夫人がそれをルーブルに寄贈しようものなら、世間の恥さらしになることを怖れて、隠してしまったのだと。どうやら、もとは本物だったのだけれども、祖母の最初の夫がドイツとの戦争の最中、ナチス側にその絵を秘かに売ることで、自分たちの安全を約束させていたらしいんですな。で、それがばれないように、精巧な偽物を作らせ、城に飾っていたと。 だから、セレニティの父親はラファエルを盗むどころか、祖母を汚名から救っていたと。で、そうした事情を知らされた伯爵夫人もすっかり納得して、過去の誤解を詫び、セレニティを受け容れることにする。 そして、セレニティは、父がどこにそのラファエルの絵を隠したかも見抜きます。それは、父が描き上げ、今も城に飾ってある母ゲイルの肖像画の下(裏?)にあるはずだと。 一方、セレニティはクリストフとジュヌヴィエーヴの仲を疑っていたのですが、実はジュヌヴィエーヴの意中の人は別にいることが判明。 かくして双方何の障害もなくなったクリストフとセレニティは、目出度く結ばれることになりましたとさ。 ってな話。 まあ、やっぱりロマンスってのは、どこかに貴族さんが出てこないといかんわけですな。そしてアメリカ女性(だとばかり思っていた)セレニティは、弁護士などというアメリカ的な職業人とではなく、貴族と結婚して伯爵夫人になると。 それにしても、まあハーレクインのヒーローってのは、犯罪的なセクハラ野郎ばっかりで、なのにそんな奴にレイプまがいのことされてうっとりしちゃうなんて、ヒロインもよく分からんな。PCの時代に、否、PCの時代だからこそ、空想上でこういうシチュエーションを楽しむということなんでしょうか。【中古】 ときめきのシャトー / ノーラ ロバーツ / ハーレクイン・エンタープライズ日本支社 [新書]【宅配便出荷】 え? 今この本、古本で2万5千円で売っているの? やばいな・・・。
May 1, 2019
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