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2017年04月04日
米国国際収支「貿易収支」発表前後のUSDJPY反応分析(2017年4月4日21:30発表結果検証済)
以下、「?T.調査」「?U.分析」を事前投稿し、「?V.結果」「?W.検証」を事後投稿しています。ブログの日付は事前投稿日となっています。事後投稿の日時は「?V.結果」のタイトル行付近に記載しています。
2017年4月4日21:30に米国国際収支「貿易収支」が発表されます。今回発表は2017年2月分の集計結果です。
本指標の要点は下表に整理しておきました。
平均値はかなり大きいものの、分布を見ると印象が異なります。直後1分足跳幅の平均値の0.5倍を超えて反応したことは全体の48%しかありません。本指標は、たまに大きく反応するものの、2回に1回は平均値の半分も反応しない訳です。これが本指標の特徴です。
取引に実害はありませんが、がっかりしないように予め。
次に、本指標発表前後にポジションを持つときのポイントを整理しておきます。
本記事は、同じ指標の発表がある度に更新を繰り返して精度向上を図り、過去の教訓を次の発表時の取引で活かせるように努めています。がしかし、それでも的中率は75%程度に留まり、100%ではありません。詳細は 「1. FXは上達するのか」 をご参照ください。
ポジションを持つ最終的なご判断は読者ご自身の責任となります。その点を予めご了承の上、本記事がFXを楽しむ一助となれば幸いです。
貿易収支は、商務省が毎月10日前後の21:30(冬時間22:30)に発表しています。
貿易収支は経常収支の一部で、経常収支には貿易収支の他にサービス収支・所得収支・経常移転収支があります。一般に他の項目と比べて貿易収支が大きいため、経常収支の中で貿易収支が注目されます。
本指標は不思議なことに、米国貿易赤字が恒常化して数字もほぼ一定な上に、米国景気が貿易収支には関係ないように見受けられるのに、たまに発表前後に比較的大きな反応があります。
米貿易収支の増減は、消費財赤字とエネルギー輸入赤字とが、それぞれどう増減するかです。消費財輸入は景気次第、エネルギー輸入は原油価格次第、です。前者が割と単純に増減するのに比べ、後者は少し複雑です。
貿易赤字の3割弱を占める原油輸入は、シェール革命によって一時期減少に向かい、いずれ黒字化するとさえ言われていました。ところが、世界的な原油価格低迷により、シェール油井は採算割れして採掘中止に追い込まれています。直近の原油価格は50ドルまで戻しましたが、70ドル付近まで戻せばシェール油井操業が復活すると言われています。
現在の米国景気が好調で消費財輸入が増える以上、貿易収支改善には原油価格上昇が必要と考えられます。つまり、貿易赤字縮小は難しそうですね。それでトランプ政権は、二国間協議で輸出と対米投資を増やそうとしています。輸入(日中独から見た輸出)制限とも受け取れる発言は、彼の支持率に絡んだパフォーマンスではないでしょうか。いま以上のペースで物価が上がると、その支持率を失うリスクを考えていないハズないでしょうから。
以下、本議事録について既に公開されている情報を整理します。調査分析範囲は、2015年1月分以降前回までの25回分のデータに基づいています。
下図に過去の市場予想と発表結果を示します。
図から、かなり正確に発表結果を市場予想が捉えていることがわかります。問題は、前回結果に対する方向だけでなく、程度もかなり正確に捉えていることです。
方向の予想は、景気と消費を見てそれらの増減との時間差を調べれば、大きな傾向を捉えることができるかも知れません。がしかし、増減の程度を当てることは、日本で調べることが難しいと思われます。
この指標は、我々アマチュアが日本で調べられるデータで対応するのが不利な指標と言えるでしょう。
今回の市場予想は445億ドルの赤字で、前月結果より40億ドルの赤字改善となっています。
過去の直前10-1分足・直前1分足・直後1分足・直後11分足の始値基準ローソク足を示しておきます。
反応性分析では、過去発表直後の1分足と11分足の跳幅と値幅を使います。この分析で十分なpipsが狙えそうな指標か否かが判断できます。
直後11分足は、直後1分足との方向一致率が75%で、方向一致時に終値が直後1分足終値よりも伸びていたことが63%です。初期反応を見て追いかけるなら気をつけましょう。
反応一致性分析は、指標発表前後の反応方向に特徴的な偏りがないかを調べています。
直前1分足の陰線率が70%となっています。
直後1分足の陽線率が75%です。直前1分足と直後1分足の方向一致率が30%(不一致率70%)なので、矛盾はありません。
直後11分足の陽線率は72%です。ただ、ちょっと今の状況では?です。
指標一致性分析は、指標の前回結果・市場予想・発表結果の差を求め、そのプラス・マイナスと反応方向に偏りがないかを調べています。
指標が前回結果や市場予想に対してどう発表されようが、反応方向との関係に偏りがありません。
以上の調査・分析結果に基づき、以下のシナリオで取引に臨みます。
以下は2017年4月6日15:30頃に追記しています。
結果は436億ドルの赤字で、市場予想445億ドルよりも改善しました。前回1月分は485億ドルから482億ドルの赤字に修正されました。
輸出が26か月ぶりの金額に回復する一方、輸入が減少したため、赤字額は対前月9.6%減となりました。
それにしても毎月、日本の国家予算並のすごい赤字ですよね。
輸出好調の要因は、自動車・同部品の輸出が2014年7月以来、産業用資材と原料が2015年12月以来の額となっています。輸入は、食品が過去最高で資本財は2015年以来の額となったものの、携帯電話・自動車・原油が減少して合計が減りました。
地域別では、輸出が欧英日に対し増加し中国・メキシコに対し減少、輸入がメキシコに対し増加した欧加日中に対し減少した。何か、対中貿易赤字は一挙に27%も減ったそうです。もうすぐ中国トップ訪米ですから、さすがに極端にすごいもんです。だとすれば、3月分も減るでしょう。
既に、2016年10-12月期GDP確報値が発表されていますが、この期間の貿易縮小がGDPを押し下げたという解説があります。この分では2017年1-3月期にも、貿易は悪い側に影響を与えるのでしょう。
本指標発表結果及び反応は次の通りでした。
それにしても、本指標については市場予想がほぼ的中と言っていいほど、良く当たります。不思議です。
ともあれ、結果は市場予想より若干改善、反応は陰線でした。但し、直後1分足の上ヒゲは、指標発表直後10-20秒ぐらいに形成され、その後、陰線側に転じました。
取引結果は次の通りでした。
事前調査分析内容を、以下に検証します。
結果は貿易赤字縮小で陰線に反応しました。素直な反応ではありません。
シナリオは次の通りでした。
直前1分足・直後1分足・直後11分足のいずれも陰線です。
直後1分足は、指標発表直後に陽線側に反応し、上ヒゲを残して陰線側に転じました。シナリオ2が買いだったものの、手早く利確して助かりました。
本ブログ開始以降の本指標での成績を下表に纏めておきます。
もしこの記事が何か参考になったなら、どれか広告バナーをクリックして提携先に興味をお持ち頂けると幸いです。提携先はいずれも良心的なところを選んだつもりです。安心してください。
本記事における分析シート、一部乃至は一連の体系化された手順を、個人の取引以外の目的で使用・公開・二次利用を行う場合には、著作権者及びFX手法研究会に対し、連絡を取り何らかの合意を行う必要があります。
2017年4月4日21:30に米国国際収支「貿易収支」が発表されます。今回発表は2017年2月分の集計結果です。
本指標の要点は下表に整理しておきました。
平均値はかなり大きいものの、分布を見ると印象が異なります。直後1分足跳幅の平均値の0.5倍を超えて反応したことは全体の48%しかありません。本指標は、たまに大きく反応するものの、2回に1回は平均値の半分も反応しない訳です。これが本指標の特徴です。
取引に実害はありませんが、がっかりしないように予め。
次に、本指標発表前後にポジションを持つときのポイントを整理しておきます。
- 先に注意点です。
昨夜のISMの初期反応を見ていると、発表後すぐに金利も株価(ダウ)も下がりました。またUSDJPYも下がっています。僅かに指標が前月より低下しただけで、債券も株も売ってJPYが買われたのです。市場には不安感が高まっています。買ポジションは、本指標に限らず慎重に。 - 指標については、指標一致性分析の結果、発表結果が前回結果や市場予想に対してどう発表されようが、反応方向とは関係ありません。
- そして、シナリオです。
直前1分足は、反応一致性分析の結果、陰線率が70%となっています。
直後1分足も、反応一致性分析の結果、陽線率が75%です。直前1分足と直後1分足の方向一致率が30%(不一致率70%)なので、矛盾はありません。
直後11分足の陽線率は72%です。但し、反応性分析の結果、直後11分足は直後1分足との方向一致率が75%で、方向一致時に終値が直後1分足終値よりも伸びていたことが63%です。直後1分足が陰線なら追いかけますが、直後1分足が陽線の場合、追撃するかどうかを迷っています。
ーーー注記ーーー
本記事は、同じ指標の発表がある度に更新を繰り返して精度向上を図り、過去の教訓を次の発表時の取引で活かせるように努めています。がしかし、それでも的中率は75%程度に留まり、100%ではありません。詳細は 「1. FXは上達するのか」 をご参照ください。
ポジションを持つ最終的なご判断は読者ご自身の責任となります。その点を予めご了承の上、本記事がFXを楽しむ一助となれば幸いです。
?T.調査
【1. 指標概要】
貿易収支は、商務省が毎月10日前後の21:30(冬時間22:30)に発表しています。
貿易収支は経常収支の一部で、経常収支には貿易収支の他にサービス収支・所得収支・経常移転収支があります。一般に他の項目と比べて貿易収支が大きいため、経常収支の中で貿易収支が注目されます。
本指標は不思議なことに、米国貿易赤字が恒常化して数字もほぼ一定な上に、米国景気が貿易収支には関係ないように見受けられるのに、たまに発表前後に比較的大きな反応があります。
米貿易収支の増減は、消費財赤字とエネルギー輸入赤字とが、それぞれどう増減するかです。消費財輸入は景気次第、エネルギー輸入は原油価格次第、です。前者が割と単純に増減するのに比べ、後者は少し複雑です。
貿易赤字の3割弱を占める原油輸入は、シェール革命によって一時期減少に向かい、いずれ黒字化するとさえ言われていました。ところが、世界的な原油価格低迷により、シェール油井は採算割れして採掘中止に追い込まれています。直近の原油価格は50ドルまで戻しましたが、70ドル付近まで戻せばシェール油井操業が復活すると言われています。
現在の米国景気が好調で消費財輸入が増える以上、貿易収支改善には原油価格上昇が必要と考えられます。つまり、貿易赤字縮小は難しそうですね。それでトランプ政権は、二国間協議で輸出と対米投資を増やそうとしています。輸入(日中独から見た輸出)制限とも受け取れる発言は、彼の支持率に絡んだパフォーマンスではないでしょうか。いま以上のペースで物価が上がると、その支持率を失うリスクを考えていないハズないでしょうから。
以下、本議事録について既に公開されている情報を整理します。調査分析範囲は、2015年1月分以降前回までの25回分のデータに基づいています。
(2-1. 過去情報)
下図に過去の市場予想と発表結果を示します。
図から、かなり正確に発表結果を市場予想が捉えていることがわかります。問題は、前回結果に対する方向だけでなく、程度もかなり正確に捉えていることです。
方向の予想は、景気と消費を見てそれらの増減との時間差を調べれば、大きな傾向を捉えることができるかも知れません。がしかし、増減の程度を当てることは、日本で調べることが難しいと思われます。
この指標は、我々アマチュアが日本で調べられるデータで対応するのが不利な指標と言えるでしょう。
今回の市場予想は445億ドルの赤字で、前月結果より40億ドルの赤字改善となっています。
(2-2. 過去反応)
過去の直前10-1分足・直前1分足・直後1分足・直後11分足の始値基準ローソク足を示しておきます。
?U. 分析
反応性分析では、過去発表直後の1分足と11分足の跳幅と値幅を使います。この分析で十分なpipsが狙えそうな指標か否かが判断できます。
直後11分足は、直後1分足との方向一致率が75%で、方向一致時に終値が直後1分足終値よりも伸びていたことが63%です。初期反応を見て追いかけるなら気をつけましょう。
反応一致性分析は、指標発表前後の反応方向に特徴的な偏りがないかを調べています。
直前1分足の陰線率が70%となっています。
直後1分足の陽線率が75%です。直前1分足と直後1分足の方向一致率が30%(不一致率70%)なので、矛盾はありません。
直後11分足の陽線率は72%です。ただ、ちょっと今の状況では?です。
指標一致性分析は、指標の前回結果・市場予想・発表結果の差を求め、そのプラス・マイナスと反応方向に偏りがないかを調べています。
指標が前回結果や市場予想に対してどう発表されようが、反応方向との関係に偏りがありません。
【6. シナリオ作成】
以上の調査・分析結果に基づき、以下のシナリオで取引に臨みます。
以上
2017年4月4日21:30発表
以下は2017年4月6日15:30頃に追記しています。
?V. 結果
【7. 発表結果】
結果は436億ドルの赤字で、市場予想445億ドルよりも改善しました。前回1月分は485億ドルから482億ドルの赤字に修正されました。
輸出が26か月ぶりの金額に回復する一方、輸入が減少したため、赤字額は対前月9.6%減となりました。
それにしても毎月、日本の国家予算並のすごい赤字ですよね。
輸出好調の要因は、自動車・同部品の輸出が2014年7月以来、産業用資材と原料が2015年12月以来の額となっています。輸入は、食品が過去最高で資本財は2015年以来の額となったものの、携帯電話・自動車・原油が減少して合計が減りました。
地域別では、輸出が欧英日に対し増加し中国・メキシコに対し減少、輸入がメキシコに対し増加した欧加日中に対し減少した。何か、対中貿易赤字は一挙に27%も減ったそうです。もうすぐ中国トップ訪米ですから、さすがに極端にすごいもんです。だとすれば、3月分も減るでしょう。
既に、2016年10-12月期GDP確報値が発表されていますが、この期間の貿易縮小がGDPを押し下げたという解説があります。この分では2017年1-3月期にも、貿易は悪い側に影響を与えるのでしょう。
(7-1. 指標結果)
本指標発表結果及び反応は次の通りでした。
それにしても、本指標については市場予想がほぼ的中と言っていいほど、良く当たります。不思議です。
ともあれ、結果は市場予想より若干改善、反応は陰線でした。但し、直後1分足の上ヒゲは、指標発表直後10-20秒ぐらいに形成され、その後、陰線側に転じました。
(7-2. 取引結果)
取引結果は次の通りでした。
【8. 調査分析検証】
事前調査分析内容を、以下に検証します。
- 指標一致性分析の結果、発表結果が前回結果や市場予想に対してどう発表されようが、反応方向とは関係ありません。
結果は貿易赤字縮小で陰線に反応しました。素直な反応ではありません。
【9. シナリオ検証】
シナリオは次の通りでした。
- そして、シナリオです。
直前1分足は、反応一致性分析の結果、陰線率が70%となっています。
直後1分足も、反応一致性分析の結果、陽線率が75%です。直前1分足と直後1分足の方向一致率が30%(不一致率70%)なので、矛盾はありません。
直後11分足の陽線率は72%です。但し、反応性分析の結果、直後11分足は直後1分足との方向一致率が75%で、方向一致時に終値が直後1分足終値よりも伸びていたことが63%です。直後1分足が陰線なら追いかけますが、直後1分足が陽線の場合、追撃するかどうかを迷っています。
直前1分足・直後1分足・直後11分足のいずれも陰線です。
直後1分足は、指標発表直後に陽線側に反応し、上ヒゲを残して陰線側に転じました。シナリオ2が買いだったものの、手早く利確して助かりました。
本ブログ開始以降の本指標での成績を下表に纏めておきます。
以上
もしこの記事が何か参考になったなら、どれか広告バナーをクリックして提携先に興味をお持ち頂けると幸いです。提携先はいずれも良心的なところを選んだつもりです。安心してください。
ーーー以下は広告ですーーー
ーーー注記ーーー
本記事における分析シート、一部乃至は一連の体系化された手順を、個人の取引以外の目的で使用・公開・二次利用を行う場合には、著作権者及びFX手法研究会に対し、連絡を取り何らかの合意を行う必要があります。
以上
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2017年04月03日
豪州金融政策「RBA政策金利」発表前後のAUDJPY反応分析(2017年4月4日13:30発表結果検証済)
以下、「?T.調査」「?U.分析」を事前投稿し、「?V.結果」「?W.検証」を事後投稿しています。ブログの日付は事前投稿日となっています。事後投稿の日時は「?V.結果」のタイトル行付近に記載しています。
2017年4月4日13:30に豪州金融政策「RBA政策金利」が発表されます。
本指標発表前後にポジションを持つときのポイントを整理しておきます。
本記事は、同じ指標の発表がある度に更新を繰り返して精度向上を図り、過去の教訓を次の発表時の取引で活かせるように努めています。がしかし、それでも的中率は75%程度に留まり、100%ではありません。詳細は 「1. FXは上達するのか」 をご参照ください。
ポジションを持つ最終的なご判断は読者ご自身の責任となります。その点を予めご了承の上、本記事がFXを楽しむ一助となれば幸いです。
RBAとはオーストラリア準備銀行(Reserve Bank Of Australia)のことで、日本の日銀に相当します。RBAの金融政策は、金融政策決定理事会で決定されます。金融政策決定理事会は近年1月を除き毎月第1火曜日に実施されます。
金融政策は、物価を適正水準に保つため中央銀行が行う経済政策です。政策には金融緩和か金融引締という施策があって、政策金利もそのひとつと言えます。
現在、主要先進国で為替レートを適正水準に保とうとする行為は、それがその国の通貨を安くする場合に表向き否定されがちです。がしかし、現実問題として金利が動けば、金利差が広がったときに資金は金利の高い方へと移動します。そして、政策金利を動かした国の通貨の為替レートが動きます。
本指標について既に公開されている情報を整理します。以下、本議事録について既に公開されている情報を整理します。調査分析範囲は、2014年12月分以降前回までの25回分のデータに基づいています。
そして、本指標の過去の動きを下図に示します。
今回の市場予想は現状維持となっています。論拠は、前回3月に現状維持を決めた際に「政策スタンスを変更しないことが経済の持続可能な成長と、時間をかけてインフレ目標を達成することに一致すると判断」との声明をRBAが出しているため、です。
では次に、「市場予想通りに現状維持」となったことは、調査期間において20回あります。この20回について、反応を調べてみました。
発表結果に対し最も素直に反応する直後1分足跳幅の平均値は24pipsです。そして、この平均値を超えて反応したことは20回中9回(45%)でした。
反応性分析では、過去発表直後の1分足と11分足の跳幅と値幅を使います。この分析で十分なpipsが狙えそうな指標か否かが判断できます。
下表は、過去25回のうち「市場予想通りに現状維持」となったときの反応性分析です。
直後11分足は、直後1分足との方向一致率が79%、方向一致時に終値が直後1分足終値より伸びたことが60%です。この数字なら、反応方向を確認してから追いかけても良いでしょう。但し、60%という数字は安心できる数字ではないので、あまり深追いしない方が良いかも知れません。
反応一致性分析は、指標発表前後の反応方向に特徴的な偏りがないかを調べています。
下表は、過去25回のうち「市場予想通りに現状維持」となったときの反応性分析です。
直前1分足の陰線率が72%となっています。
直後1分足は陽線率が75%となっています。
直後11分足の陽線率は84%です。
シナリオは巻頭の箇条書きに記載しています。
ご参考までに、過去の直前10-1分足・直前1分足・直後1分足・直後11分足の始値基準ローソク足を以下に示しておきます。
以下は2017年4月5日22:40頃に追記しています。
以下、今回のRBA政策金利発表時の声明ざっくり版です。ぱっぱと適当に訳して頭を整理するために順序も入れ替えているので、正確な翻訳は別を当たってください。
前月の声明とほぼ変わりありません。
本指標発表結果及び反応は次の通りでした。
金融政策発表時にしては直後1分足と直後11分足の形状と大きさのバランスが変です。リアルタイムでチャートを見ていなかったのでわかりませんが、発表時刻が数分遅れたのでしょうか。
残念ながら取引できず、チャートもリアルタイムで見てませんでした。
結果は「市場予想通り現状維持」で、反応は直前1分足が陽線、直後1分足が陰線、直後11分足が陰線です。
もし取引していたなら、直前1分足と直後1分足で損切、直後11分足追撃でそれを取り返していた、という展開だったでしょう。イベント終了後に加速してトレンド復帰のパターンですから、うまく追撃できた人は多かったでしょう。
リアルタイムでチャートの動きを見ていませんが、少し発表が遅れたのでしょうか。直後1分足と直後11分足のpipsの形とバランスが、金融政策発表時にしてはちょっと変ですね。
事前調査分析内容を、以下に検証します
結果は市場予想通り現状維持でした。
取引はできませんでしたが、検証しておきます。
結果は、直前1分足が陽線、直後1分足と直後11分足がともに陰線で、反応は伸びていたようです。
取引を逃し、もったいないことをしました。このチャート形状なら、追撃で大きく利確できた可能性があります。
もしこの記事が何か参考になったなら、どれか広告バナーをクリックして提携先に興味をお持ち頂けると幸いです。提携先はいずれも良心的なところを選んだつもりです。安心してください。
本記事における分析シート、一部乃至は一連の体系化された手順を、個人の取引以外の目的で使用・公開・二次利用を行う場合には、著作権者及びFX手法研究会に対し、連絡を取り何らかの合意を行う必要があります。
2017年4月4日13:30に豪州金融政策「RBA政策金利」が発表されます。
本指標発表前後にポジションを持つときのポイントを整理しておきます。
- 今回の市場予想は現状維持となっています。
論拠は、前回3月に現状維持を決めた際に「政策スタンスを変更しないことが経済の持続可能な成長と、時間をかけてインフレ目標を達成することに一致すると判断」との声明をRBAが出しているため、です。 - シナリオは次の通りです。
直前1分足は陰線です。過去の陰線率が72%となっています。
直後1分足は陽線です。過去の陽線率が75%となっています。
直後11分足は陽線です。過去の陽線率が84%となっています。但し、直後11分足は、直後1分足との方向一致率が79%、方向一致時に終値が直後1分足終値より伸びたことが60%です。この数字なら、反応方向を確認してから追いかけても良いでしょう。よって、もし直後1分足が陰線ならば、あまり深追いせずに売ポジションで追撃です。陽線であれ陰線であれ、60%という数字は安心できる数字ではありません。反応方向を確かめたら焦らずに戻りを待ってポジションを取り、欲張らずに早めに利確しましょう。
ーーー注記ーーー
本記事は、同じ指標の発表がある度に更新を繰り返して精度向上を図り、過去の教訓を次の発表時の取引で活かせるように努めています。がしかし、それでも的中率は75%程度に留まり、100%ではありません。詳細は 「1. FXは上達するのか」 をご参照ください。
ポジションを持つ最終的なご判断は読者ご自身の責任となります。その点を予めご了承の上、本記事がFXを楽しむ一助となれば幸いです。
?T.調査
【1. 指標概要】
RBAとはオーストラリア準備銀行(Reserve Bank Of Australia)のことで、日本の日銀に相当します。RBAの金融政策は、金融政策決定理事会で決定されます。金融政策決定理事会は近年1月を除き毎月第1火曜日に実施されます。
金融政策は、物価を適正水準に保つため中央銀行が行う経済政策です。政策には金融緩和か金融引締という施策があって、政策金利もそのひとつと言えます。
現在、主要先進国で為替レートを適正水準に保とうとする行為は、それがその国の通貨を安くする場合に表向き否定されがちです。がしかし、現実問題として金利が動けば、金利差が広がったときに資金は金利の高い方へと移動します。そして、政策金利を動かした国の通貨の為替レートが動きます。
本指標について既に公開されている情報を整理します。以下、本議事録について既に公開されている情報を整理します。調査分析範囲は、2014年12月分以降前回までの25回分のデータに基づいています。
そして、本指標の過去の動きを下図に示します。
今回の市場予想は現状維持となっています。論拠は、前回3月に現状維持を決めた際に「政策スタンスを変更しないことが経済の持続可能な成長と、時間をかけてインフレ目標を達成することに一致すると判断」との声明をRBAが出しているため、です。
では次に、「市場予想通りに現状維持」となったことは、調査期間において20回あります。この20回について、反応を調べてみました。
発表結果に対し最も素直に反応する直後1分足跳幅の平均値は24pipsです。そして、この平均値を超えて反応したことは20回中9回(45%)でした。
?U. 分析
反応性分析では、過去発表直後の1分足と11分足の跳幅と値幅を使います。この分析で十分なpipsが狙えそうな指標か否かが判断できます。
下表は、過去25回のうち「市場予想通りに現状維持」となったときの反応性分析です。
直後11分足は、直後1分足との方向一致率が79%、方向一致時に終値が直後1分足終値より伸びたことが60%です。この数字なら、反応方向を確認してから追いかけても良いでしょう。但し、60%という数字は安心できる数字ではないので、あまり深追いしない方が良いかも知れません。
反応一致性分析は、指標発表前後の反応方向に特徴的な偏りがないかを調べています。
下表は、過去25回のうち「市場予想通りに現状維持」となったときの反応性分析です。
直前1分足の陰線率が72%となっています。
直後1分足は陽線率が75%となっています。
直後11分足の陽線率は84%です。
【6. シナリオ作成】
シナリオは巻頭の箇条書きに記載しています。
ご参考までに、過去の直前10-1分足・直前1分足・直後1分足・直後11分足の始値基準ローソク足を以下に示しておきます。
以上
2017年4月4日13:30発表
以下は2017年4月5日22:40頃に追記しています。
?V. 結果
【7. 発表結果】
以下、今回のRBA政策金利発表時の声明ざっくり版です。ぱっぱと適当に訳して頭を整理するために順序も入れ替えているので、正確な翻訳は別を当たってください。
- 政策理事会は政策金利を1.50%に据え置くことを決定した。
- 世界経済は、不透明感を残しつつも最近数カ月間の回復で、貿易と鉱工業生産が上向き雇用が改善している。その結果、多くの先進国で成長加速が見込まれる。
但し、中国はインフラや不動産への投資が成長を下支えしており、これら投資が借り入れ急増を伴っているため中期的リスクがある。 - 豪州経済は、世界経済の回復によるコモディティー価格上昇によって、国民所得を大きく押し上げた。インフレ率がほとんどの国で上昇した一方、コアインフレ率が依然として低水準となっているからだ。2013年以降の通貨安も、鉱業投資ブーム後の移行期の経済を支えている。(だから)通貨高はこの移行を難しくしかねない。
(注記:コモディティー価格はざっくり資源・食糧価格と読み替えてOK、コアインフレはインフレから資源・食糧を除いたものと考えてOK) - 銀行は最近、投資家向けを中心に住宅ローンの引き上げを発表した。住宅市場の状況は地域差がみられ、一部の市場で価格が大幅に上昇している一方、他の市場では価格が下落している。
家計の住宅購入ローン残高の増加は、引き続き家計収入を上回っている。がしかし、貸し出し基準の厳格化を実施したことによって、更なる増加リスクを抑えられるだろう。国内市場では、利息のみの返済が可能な融資への依存度が低下していることは進歩だと言える。 - 長期債利回りは前年より上昇しているものの、歴史的に見れば依然として低水準な状態が続いている。米国金利は一段と上昇し、他の主要国でも追加緩和が実施される見込みはもうない。金融政策は効果を挙げているのだ。
- かかるデータに基づいて、金融政策スタンスを維持することが、持続可能な経済成長およびインフレ目標の達成と一致している、と理事会は判断した。
前月の声明とほぼ変わりありません。
(7-1. 指標結果)
本指標発表結果及び反応は次の通りでした。
金融政策発表時にしては直後1分足と直後11分足の形状と大きさのバランスが変です。リアルタイムでチャートを見ていなかったのでわかりませんが、発表時刻が数分遅れたのでしょうか。
(7-2. 取引結果)
残念ながら取引できず、チャートもリアルタイムで見てませんでした。
結果は「市場予想通り現状維持」で、反応は直前1分足が陽線、直後1分足が陰線、直後11分足が陰線です。
もし取引していたなら、直前1分足と直後1分足で損切、直後11分足追撃でそれを取り返していた、という展開だったでしょう。イベント終了後に加速してトレンド復帰のパターンですから、うまく追撃できた人は多かったでしょう。
リアルタイムでチャートの動きを見ていませんが、少し発表が遅れたのでしょうか。直後1分足と直後11分足のpipsの形とバランスが、金融政策発表時にしてはちょっと変ですね。
【8. 調査分析検証】
事前調査分析内容を、以下に検証します
- 今回の市場予想は現状維持となっています。
論拠は、前回3月に現状維持を決めた際に「政策スタンスを変更しないことが経済の持続可能な成長と、時間をかけてインフレ目標を達成することに一致すると判断」との声明をRBAが出しているため、です。
結果は市場予想通り現状維持でした。
【9. シナリオ検証】
取引はできませんでしたが、検証しておきます。
- 直前1分足は陰線です。過去の陰線率が72%となっています。
直後1分足は陽線です。過去の陽線率が75%となっています。
直後11分足は陽線です。過去の陽線率が84%となっています。但し、直後11分足は、直後1分足との方向一致率が79%、方向一致時に終値が直後1分足終値より伸びたことが60%です。この数字なら、反応方向を確認してから追いかけても良いでしょう。よって、もし直後1分足が陰線ならば、あまり深追いせずに売ポジションで追撃です。陽線であれ陰線であれ、60%という数字は安心できる数字ではありません。反応方向を確かめたら焦らずに戻りを待ってポジションを取り、欲張らずに早めに利確しましょう。
結果は、直前1分足が陽線、直後1分足と直後11分足がともに陰線で、反応は伸びていたようです。
取引を逃し、もったいないことをしました。このチャート形状なら、追撃で大きく利確できた可能性があります。
以上
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本記事における分析シート、一部乃至は一連の体系化された手順を、個人の取引以外の目的で使用・公開・二次利用を行う場合には、著作権者及びFX手法研究会に対し、連絡を取り何らかの合意を行う必要があります。
以上
米国景気指標「ISM製造業景況指数」発表前後のUSDJPY反応分析(2017年4月3日23:00発表結果検証済)
以下、「?T.調査」「?U.分析」を事前投稿し、「?V.結果」「?W.検証」を事後投稿しています。ブログの日付は事前投稿日となっています。事後投稿の日時は「?V.結果」のタイトル行付近に記載しています。
2017年4月3日23:00に米国景気指標「ISM製造業景況指数」が発表されます。今回発表は2017年3月分の集計結果です。
同時に、実態指標「建設支出(前月比)」が発表されるものの、こちらはISMに比べてほぼ反応しない指標です。ISMだけに絞って分析を行っていれば十分です。
本指標の要点は下表に整理しておきました。
次に、本指標発表前後にポジションを持つときのポイントを整理しておきます。
本記事は、同じ指標の発表がある度に更新を繰り返して精度向上を図り、過去の教訓を次の発表時の取引で活かせるように努めています。がしかし、それでも的中率は75%程度に留まり、100%ではありません。詳細は 「1. FXは上達するのか」 をご参照ください。
ポジションを持つ最終的なご判断は読者ご自身の責任となります。その点を予めご了承の上、本記事がFXを楽しむ一助となれば幸いです。
本指数は、(1) 米国主要経済指標で毎月最も早く発表されること(第1営業日)、(2) 景況感は景気転換の先行指標と考えられること、(3) 一般論として製造業の景況感は小売・消費・物価関連の他の指標への影響も大きいと考えられること、から重要度・注目度が高いとされています。
がしかし、後述するように過去のデータを見る限り反応(値動き)はそれほど大きくありません。
本指数の解釈は、50%を上回ると景気拡大・50%を下回ると景気後退、です。
本指数の意義は、景気転換をGDPよりも先行示唆することと、FRBが本指数が50%未満のときに利上げをしたことがないということ、です。
なお、ISMとはInstitute for Supply Management(米国供給管理組合)の省略形です。本指数は、製造業約350社の購買担当役員へのアンケート結果に基づく企業景況感を示した指標です。その内容は、「新規受注」「生産」「雇用」「入荷遅延」「在庫」の項目を、前月比で「良い」「悪い」「同じ」の三択で回答した集計結果に、季節調整を加えたものです。
以下、本議事録について既に公開されている情報を整理します。調査分析範囲は、2015年1月分以降前回までの26回分のデータに基づいています。
下図に過去の市場予想と発表結果を示します。
今回の市場予想は、前回結果57.7を0.7ポイント下回る57.0と予想されています。
直近の報道解説等の流れを見てみましょう。
3月はFRBが昨年12月の利上げから僅か3か月で再利上げを行っています。3月に再利上げするという報道は、予想も含めて1月下旬から目立つようになっていました。利上げは、設備投資意欲の減退に繋がります。
2月末には大統領議会演説があり、3月中旬に2018年予算教書を提示、入国制限の新大統領令に署名しました。そして、3月下旬に入国制限は再び裁判所命令で却下され、オバマケア代替法案の議会上程が共和党執行部判断で中止されています。
客観的に見て、これほど悪材料が並べば前回結果よりかなり悪化すると予想されます。
けれども、ISMは消費者調査ではなく企業調査です。
まず、先行指標である3月NY連銀製造業景気指数は、2月結果18.7を2.3ポイント下回って16.4に低下しました。3月Phil連銀製造業景気指標もまた、2月結果43.3を10.5ポイントも下回って32.8に低下しました。
そして株価は、3月に入ると右下がりとなり、下旬には大きな下げもありました。
がしかし、先行指標も株価のいずれも前月低下は、前々月のレベルよりは高くなっています。
つまり、市場予想が前回結果より低下を見込み、前々回結果よりも高い水準を見込んでいることは妥当だと言えます。では、今回発表が市場予想と同程度の低下となった場合、どう反応するでしょう。
株価が高値で不安を抱えた状況では、6か月連続で前月を上回っている状況で、前月より悪い結果がでれば迷いが生じます。そのまま持つか売りかに迷っても、買いという選択は少数派と予想されます。
よって、今回の指標結果は市場予想と同水準で、前月より低下し前々月より上、です。反応は陰線と予想します。
過去の直前10-1分足・直前1分足・直後1分足・直後11分足の始値基準ローソク足を示しておきます。
直前1分足を除けば、全体に陽線が目立ちます。ただ、ポジション取得に有意な偏り70%以上となると、直後11分足が73%で、他はその水準に達していません。
また、直後1分足・直後11分足にはヒゲが目立ちません。後述する反応性分析の結果からは、本指標の反応が一方向に向かいやすいことが数字で裏付けられています。
反応性分析では、過去発表直後の1分足と11分足の跳幅と値幅を使います。この分析で十分なpipsが狙えそうな指標か否かが判断できます。
直後11分足は、直後1分足との方向一致率が79%で、方向一致時に終値が直後1分足終値よりも伸びていたことが79%です。この数字なら、比較的安心して指標発表後に反応方向を見極めてから追撃しても良さそうです。
反応一致性分析は、指標発表前後の反応方向に特徴的な偏りがないかを調べています。
直後11分足の陽線率が73%となっています。がしかし、今回は反応性分析の結論を優先します。
指標一致性分析は、指標の前回結果・市場予想・発表結果の差を求め、そのプラス・マイナスと反応方向に偏りがないかを調べています。
直前10-1分足は、事後差異との方向一致率が83%です。そして、直後1分足は事後差異との方向一致率が75%となっています。つまり、直後1分足の方向は、直前10-1分足の方向を予兆と捉えることができます。
以上の調査・分析結果に基づき、以下のシナリオで取引に臨みます。
以下は2017年4月5日22:30頃に追記しています。
結果は57.2で、前回結果57.7を下回ったものの、市場予想57.0を上回りました。
内訳は、生産指数が57.6・新規受注指数が64.5に低下したものの、雇用指数が58.9・価格指数が70.5に増加しています。雇用指数は2011年6月以来、価格指数は2011年5月以来の高水準となりました。
また、原油価格回復に伴いエネルギー分野が好調で、これが機械需要を押し上げて製造業の回復を牽引している、という解説記事もありました。
本指標発表結果及び反応は次の通りでした。
取引結果は次の通りでした。
事前調査分析内容を、以下に検証します
市場予想は分析時よりも上方改定されていました。分析結果はほぼ妥当だったと言えるでしょう。
シナリオは次の通りでした。
結果は、直後1分足が陽線、直後11分足が陰線でした。直後1分足の方向、直後11分足と直後1分足の方向一致とも、分析を誤りました。
直後1分足の陽線は変な動きでした。発表と同時に陽線に跳び跳ねると1-2秒で元に戻し、また上げようとしてまた下がり、3-5pips単位の動きが5-10秒程度続いたように見えました。雇用統計の週ですから、大手が自動売買のテストでもしていたのでしょうか。発表直後に買った人は、皆、刈られてしまったでしょう。
大きな動きとしては、発表前後には株価が落ち、金利も低下し始めたように見えました。金利主導の動きだったように思えます。
市場予想は発表前までに少し上に改定されていたようです(昨日までは57、直前は57.2)が、事前のストーリーが大きく変わるほどではなくて幸いでした。
発表後、2本目の1分足からは陰線側への動きが明確となり、その後はそのままどんどん落ちていきました。上述のように金利の方が先行していたようですが、金利・株価・為替が全て落ち始めました。不安感が強いときの動きがありました
本ブログを始めてから、本指標での取引結果を下表に纏めておきます。
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本記事における分析シート、一部乃至は一連の体系化された手順を、個人の取引以外の目的で使用・公開・二次利用を行う場合には、著作権者及びFX手法研究会に対し、連絡を取り何らかの合意を行う必要があります。
2017年4月3日23:00に米国景気指標「ISM製造業景況指数」が発表されます。今回発表は2017年3月分の集計結果です。
同時に、実態指標「建設支出(前月比)」が発表されるものの、こちらはISMに比べてほぼ反応しない指標です。ISMだけに絞って分析を行っていれば十分です。
本指標の要点は下表に整理しておきました。
次に、本指標発表前後にポジションを持つときのポイントを整理しておきます。
- 指標についてです。
今回の市場予想は、前回結果57.7を0.7ポイント下回る57.0と予想されています。先行するNY連銀・Phil連銀の3月分発表結果や、株価の水準を考慮すると、市場予想が前回結果より低下を見込み、前々回結果よりも高い水準を見込んでいることは妥当だと言えます。
ただ、今回発表が市場予想と同程度の低下となった場合を考えてみましょう。株価が高値で不安を抱えた状況では、指標が6か月連続で前月を上回っている状況で、今回が前月より悪い結果がでれば迷いが生じます。そのまま株を持つか売りかに迷っても、買いという選択は少数派だと予想されます。
よって、今回の指標結果は市場予想と同水準で、前月より低下し前々月より上、です。反応は陰線と予想しています。 - シナリオは次の通りです。
直後1分足は、上記指標定性分析結論に依り、陰線と見込みます。但し、直前10-1分足は、事後差異との方向一致率が83%です。そして、直後1分足は事後差異との方向一致率が75%となっています。つまり、直後1分足の方向は、直前10-1分足の方向を予兆と捉えることができます。よって、直前10-1分足が陽線となっていたならば、今回はこの指標発表を跨いだポジション取得を中止します。 - 直後11分足は、直後1分足との方向一致率が79%で、方向一致時に終値が直後1分足終値よりも伸びていたことが79%です。この数字なら、比較的安心して指標発表後に反応方向を見極めてから追撃しても良さそうです。
ーーー注記ーーー
本記事は、同じ指標の発表がある度に更新を繰り返して精度向上を図り、過去の教訓を次の発表時の取引で活かせるように努めています。がしかし、それでも的中率は75%程度に留まり、100%ではありません。詳細は 「1. FXは上達するのか」 をご参照ください。
ポジションを持つ最終的なご判断は読者ご自身の責任となります。その点を予めご了承の上、本記事がFXを楽しむ一助となれば幸いです。
?T.調査
【1. 指標概要】
本指数は、(1) 米国主要経済指標で毎月最も早く発表されること(第1営業日)、(2) 景況感は景気転換の先行指標と考えられること、(3) 一般論として製造業の景況感は小売・消費・物価関連の他の指標への影響も大きいと考えられること、から重要度・注目度が高いとされています。
がしかし、後述するように過去のデータを見る限り反応(値動き)はそれほど大きくありません。
本指数の解釈は、50%を上回ると景気拡大・50%を下回ると景気後退、です。
本指数の意義は、景気転換をGDPよりも先行示唆することと、FRBが本指数が50%未満のときに利上げをしたことがないということ、です。
なお、ISMとはInstitute for Supply Management(米国供給管理組合)の省略形です。本指数は、製造業約350社の購買担当役員へのアンケート結果に基づく企業景況感を示した指標です。その内容は、「新規受注」「生産」「雇用」「入荷遅延」「在庫」の項目を、前月比で「良い」「悪い」「同じ」の三択で回答した集計結果に、季節調整を加えたものです。
以下、本議事録について既に公開されている情報を整理します。調査分析範囲は、2015年1月分以降前回までの26回分のデータに基づいています。
(2-1. 過去情報)
下図に過去の市場予想と発表結果を示します。
今回の市場予想は、前回結果57.7を0.7ポイント下回る57.0と予想されています。
直近の報道解説等の流れを見てみましょう。
3月はFRBが昨年12月の利上げから僅か3か月で再利上げを行っています。3月に再利上げするという報道は、予想も含めて1月下旬から目立つようになっていました。利上げは、設備投資意欲の減退に繋がります。
2月末には大統領議会演説があり、3月中旬に2018年予算教書を提示、入国制限の新大統領令に署名しました。そして、3月下旬に入国制限は再び裁判所命令で却下され、オバマケア代替法案の議会上程が共和党執行部判断で中止されています。
客観的に見て、これほど悪材料が並べば前回結果よりかなり悪化すると予想されます。
けれども、ISMは消費者調査ではなく企業調査です。
まず、先行指標である3月NY連銀製造業景気指数は、2月結果18.7を2.3ポイント下回って16.4に低下しました。3月Phil連銀製造業景気指標もまた、2月結果43.3を10.5ポイントも下回って32.8に低下しました。
そして株価は、3月に入ると右下がりとなり、下旬には大きな下げもありました。
がしかし、先行指標も株価のいずれも前月低下は、前々月のレベルよりは高くなっています。
つまり、市場予想が前回結果より低下を見込み、前々回結果よりも高い水準を見込んでいることは妥当だと言えます。では、今回発表が市場予想と同程度の低下となった場合、どう反応するでしょう。
株価が高値で不安を抱えた状況では、6か月連続で前月を上回っている状況で、前月より悪い結果がでれば迷いが生じます。そのまま持つか売りかに迷っても、買いという選択は少数派と予想されます。
よって、今回の指標結果は市場予想と同水準で、前月より低下し前々月より上、です。反応は陰線と予想します。
(2-2. 過去反応)
過去の直前10-1分足・直前1分足・直後1分足・直後11分足の始値基準ローソク足を示しておきます。
直前1分足を除けば、全体に陽線が目立ちます。ただ、ポジション取得に有意な偏り70%以上となると、直後11分足が73%で、他はその水準に達していません。
また、直後1分足・直後11分足にはヒゲが目立ちません。後述する反応性分析の結果からは、本指標の反応が一方向に向かいやすいことが数字で裏付けられています。
?U. 分析
反応性分析では、過去発表直後の1分足と11分足の跳幅と値幅を使います。この分析で十分なpipsが狙えそうな指標か否かが判断できます。
直後11分足は、直後1分足との方向一致率が79%で、方向一致時に終値が直後1分足終値よりも伸びていたことが79%です。この数字なら、比較的安心して指標発表後に反応方向を見極めてから追撃しても良さそうです。
反応一致性分析は、指標発表前後の反応方向に特徴的な偏りがないかを調べています。
直後11分足の陽線率が73%となっています。がしかし、今回は反応性分析の結論を優先します。
指標一致性分析は、指標の前回結果・市場予想・発表結果の差を求め、そのプラス・マイナスと反応方向に偏りがないかを調べています。
直前10-1分足は、事後差異との方向一致率が83%です。そして、直後1分足は事後差異との方向一致率が75%となっています。つまり、直後1分足の方向は、直前10-1分足の方向を予兆と捉えることができます。
【6. シナリオ作成】
以上の調査・分析結果に基づき、以下のシナリオで取引に臨みます。
以上
2017年4月3日23:00発表
以下は2017年4月5日22:30頃に追記しています。
?V. 結果
【7. 発表結果】
結果は57.2で、前回結果57.7を下回ったものの、市場予想57.0を上回りました。
内訳は、生産指数が57.6・新規受注指数が64.5に低下したものの、雇用指数が58.9・価格指数が70.5に増加しています。雇用指数は2011年6月以来、価格指数は2011年5月以来の高水準となりました。
また、原油価格回復に伴いエネルギー分野が好調で、これが機械需要を押し上げて製造業の回復を牽引している、という解説記事もありました。
(7-1. 指標結果)
本指標発表結果及び反応は次の通りでした。
(7-2. 取引結果)
取引結果は次の通りでした。
【8. 調査分析検証】
事前調査分析内容を、以下に検証します
- 今回の市場予想は、前回結果57.7を0.7ポイント下回る57.0と予想されています。先行するNY連銀・Phil連銀の3月分発表結果や、株価の水準を考慮すると、市場予想が前回結果より低下を見込み、前々回結果よりも高い水準を見込んでいることは妥当だと言えます。
ただ、今回発表が市場予想と同程度の低下となった場合を考えてみましょう。株価が高値で不安を抱えた状況では、指標が6か月連続で前月を上回っている状況で、今回が前月より悪い結果がでれば迷いが生じます。そのまま株を持つか売りかに迷っても、買いという選択は少数派だと予想されます。
よって、今回の指標結果は市場予想と同水準で、前月より低下し前々月より上、です。反応は陰線と予想しています。
市場予想は分析時よりも上方改定されていました。分析結果はほぼ妥当だったと言えるでしょう。
【9. シナリオ検証】
シナリオは次の通りでした。
- シナリオは次の通りです。
直後1分足は、上記指標定性分析結論に依り、陰線と見込みます。但し、直前10-1分足は、事後差異との方向一致率が83%です。そして、直後1分足は事後差異との方向一致率が75%となっています。つまり、直後1分足の方向は、直前10-1分足の方向を予兆と捉えることができます。よって、直前10-1分足が陽線となっていたならば、今回はこの指標発表を跨いだポジション取得を中止します。 - 直後11分足は、直後1分足との方向一致率が79%で、方向一致時に終値が直後1分足終値よりも伸びていたことが79%です。この数字なら、比較的安心して指標発表後に反応方向を見極めてから追撃しても良さそうです。
結果は、直後1分足が陽線、直後11分足が陰線でした。直後1分足の方向、直後11分足と直後1分足の方向一致とも、分析を誤りました。
直後1分足の陽線は変な動きでした。発表と同時に陽線に跳び跳ねると1-2秒で元に戻し、また上げようとしてまた下がり、3-5pips単位の動きが5-10秒程度続いたように見えました。雇用統計の週ですから、大手が自動売買のテストでもしていたのでしょうか。発表直後に買った人は、皆、刈られてしまったでしょう。
大きな動きとしては、発表前後には株価が落ち、金利も低下し始めたように見えました。金利主導の動きだったように思えます。
市場予想は発表前までに少し上に改定されていたようです(昨日までは57、直前は57.2)が、事前のストーリーが大きく変わるほどではなくて幸いでした。
発表後、2本目の1分足からは陰線側への動きが明確となり、その後はそのままどんどん落ちていきました。上述のように金利の方が先行していたようですが、金利・株価・為替が全て落ち始めました。不安感が強いときの動きがありました
本ブログを始めてから、本指標での取引結果を下表に纏めておきます。
以上
もしこの記事が何か参考になったなら、どれか広告バナーをクリックして提携先に興味をお持ち頂けると幸いです。提携先はいずれも良心的なところを選んだつもりです。安心してください。
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本記事における分析シート、一部乃至は一連の体系化された手順を、個人の取引以外の目的で使用・公開・二次利用を行う場合には、著作権者及びFX手法研究会に対し、連絡を取り何らかの合意を行う必要があります。
以上
英国景気指標「製造業PMI」発表前後のGBPJPY反応分析(2017年4月3日17:30発表結果検証済)
以下、「?T.調査」「?U.分析」を事前投稿し、「?V.結果」「?W.検証」を事後投稿しています。ブログの日付は事前投稿日となっています。事後投稿の日時は「?V.結果」のタイトル行付近に記載しています。
2017年4月3日17:30に英国景気指標「製造業PMI」が発表されます。今回発表は2017年3月分の集計結果です。
本指標の要点は下表に整理しておきました。
次に、本指標発表前後にポジションを持つときのポイントを整理しておきます。
本記事は、同じ指標の発表がある度に更新を繰り返して精度向上を図り、過去の教訓を次の発表時の取引で活かせるように努めています。がしかし、それでも的中率は75%程度に留まり、100%ではありません。詳細は 「1. FXは上達するのか」 をご参照ください。
ポジションを持つ最終的なご判断は読者ご自身の責任となります。その点を予めご了承の上、本記事がFXを楽しむ一助となれば幸いです。
PMIは、企業購買担当者に直接調査して算出されるため、景気実態を正確に反映した先行指標と言われています。
一般論として、製造業の材料・部品調達は、数か月先の取引先動向や製品需要から仕入れを行うため先行性がある、と考えられます。それよりは先行性が劣るものの、サービス業も販売機会喪失を避けるため、消費者の動向に先んじようと必死です。
但し、景況感の「先行性」については、以前ほど当てにならないようです。昔とは違って、流通経路が可視化・効率化され、企業購買部門の力量が向上し、国内サービス業を介さずに海外と直接取引を行うことができるから、です。サービス業の仕入れに至っては、ほぼ消費動向とリアルタイムで一致しつつあるのです。
指数の解釈は、50%を上回ると景気拡大・50%を下回ると景気後退、です。
指数の意義は、景気転換をGDPよりも先行示唆することと、です。
以下、本議事録について既に公開されている情報を整理します。調査分析範囲は、2015年1月分以降前回までの26回分のデータに基づいています。
下図に過去の市場予想と発表結果を示します。
今回の市場予想は、前回結果より0.4ポイントの改善となっています。
なお、先週発表された3月GFK消費者信頼感調査では対前月同値でマイナスとなっていました。
2月は、小売売上高指数前月比が改善し、失業保険申請件数がマイナスとなったものの、鉱工業生産指数前月比・製造業生産指数前月比が悪化しています。そして、3月の現地報道は、EU離脱交渉の難航を予想させる内容が多かったようです。
3月はブリグジット関連法案が議会承認され、月末に英国はEUに離脱通告を行いました。EU側からは「英国の良いとこ取りは許さない」という発言が行われ、国民投票時に離脱派が訴えていた分担金負担が当面は免除されず、分担金を始め英国が義務を果たさない限りEUは通商協議を始めない、との報道が多く行われました。
MPC政策金利発表時や2016年10-12月期GDP確報値発表時には、成長率は高かったものの、インフレ率がBOE目標に達し(物価上昇)、MPCメンバーから利上げ主張や、今後の消費低迷に繋がる懸念を示す報道も多かったように見受けられます。
市場予想が前回結果よりも0.4ポイント改善というのは甘く、むしろ悪化するのではないでしょうか。
過去の直前10-1分足・直前1分足・直後1分足・直後11分足の始値基準ローソク足を示しておきます。
直前10-1分足跳幅が10pips以上だったことが16回(母数26回)、20pips以上だったことが7回、もあります。そして直前1分足跳幅も10pips以上に達したことが7回あります。発表前から、かなり動くことが多いのでご注意ください。
ちなみに、発表前に大きく動いたから発表後も大きく動くという関係は見出せていません。
反応性分析では、過去発表直後の1分足と11分足の跳幅と値幅を使います。この分析で十分なpipsが狙えそうな指標か否かが判断できます。
直後11分足は、直後1分足との方向一致率が84%、方向一致時に終値が直後1分足終値より伸びていたことが56%となっています。直後11分足跳幅を狙って、慎重になら追いかけても良いかも知れません。但し、跳幅狙いですから、ポジション保有時間は短くすべきでしょう。
反応一致性分析は、指標発表前後の反応方向に特徴的な偏りがないかを調べています。
直前1分足の陰線率が73%となっています。
指標一致性分析は、指標の前回結果・市場予想・発表結果の差を求め、そのプラス・マイナスと反応方向に偏りがないかを調べています。
本指標では、今回から事後差異に前回結果を含まず、市場予想と発表結果の差を事後差異としています。
事後差異と直後1分足・直後11分足との方向一致率が100%・88%と極めて高くなっています。
以下のシナリオで臨みます。
以下は2017年4月5日22:15頃に追記しています。
結果は54.2で、市場予想55.0を下回りました。2月も55.6から54.5に下方修正されたものの、発表結果はそれをも下回りました。
今回発表結果は4カ月ぶりの低い水準でした。インフレ圧力が高まっており、消費者向け製品への需要が低迷しているため、という解説記事がありました。
これで、製造業PMIは12月からは3カ月連続で低下しており、今年1-3月期の製造業は減速となるでしょう。
本指標発表結果及び反応は次の通りでした。
取引結果は次の通りでした。
事前調査分析内容を、以下に検証します
発表結果は前回結果を下回り、ほぼ分析通りの結果となりました。
シナリオは次の通りでした。
結果は、直前1分足・直後1分足・直後11分足のいずれも陰線でした。直後11分足終値は、直後1分足終値よりも反応が伸びました。
本ブログを始めて、本指標での取引結果を下表に纏めておきます。
もしこの記事が何か参考になったなら、どれか広告バナーをクリックして提携先に興味をお持ち頂けると幸いです。提携先はいずれも良心的なところを選んだつもりです。安心してください。
本記事における分析シート、一部乃至は一連の体系化された手順を、個人の取引以外の目的で使用・公開・二次利用を行う場合には、著作権者及びFX手法研究会に対し、連絡を取り何らかの合意を行う必要があります。
2017年4月3日17:30に英国景気指標「製造業PMI」が発表されます。今回発表は2017年3月分の集計結果です。
本指標の要点は下表に整理しておきました。
次に、本指標発表前後にポジションを持つときのポイントを整理しておきます。
- 本指標での取引における注意点が3点あります。
まず、英国重要指標全般に言えることですが、指標発表結果への反応が大きいことです。
そして本指標の場合、発表前にも直前10-1分足跳幅が10pips以上だったことが16回(母数26回)、20pips以上だったことが7回、もあります。ちなみに、発表前に大きく動いたから発表後も大きく動くという関係は見出せていません。
最後に、指標一致性分析の結果、本指標には直後1分足・直後11分足と事後差異の方向一致率が100%・88%と極めて高い、という特徴があります。 - 今回発表についてです。
市場予想が前回結果よりも0.4ポイント改善というのは甘く、むしろ悪化するのではないでしょうか。
論拠は、先週発表された3月GFK消費者信頼感調査が対前月同値でマイナスとなっていたこと、2月の鉱工業生産指数前月比・製造業生産指数前月比が悪化していたこと、そして3月の現地報道は、EU離脱交渉の難航を予想させる内容が多く、MPCメンバーから利上げ主張が行われるほどインフレが急速で、今後の消費低迷に繋がる懸念を示す報道が多かったように見受けられるため、です。 - シナリオです。
まず、直前1分足の陰線率が73%となっています。跳幅の過去平均である9pipsを狙います。
次に、上項の定性分析結論に依り、直後1分足は陰線と見込みます。跳幅の過去平均24pipsを狙います。
そして、直後11分足は、直後1分足との方向一致率が84%、方向一致時に終値が直後1分足終値より伸びていたことが56%となっています。直後11分足跳幅を狙って、短時間ならば追いかけても良いと考えています。直後1分足終値と直後11分足跳幅の差は過去平均で19pipsです。発表直後跳幅に次いで2番頂(谷)をつけることが多い発表後4分頃までにポジション解消とします。
ーーー注記ーーー
本記事は、同じ指標の発表がある度に更新を繰り返して精度向上を図り、過去の教訓を次の発表時の取引で活かせるように努めています。がしかし、それでも的中率は75%程度に留まり、100%ではありません。詳細は 「1. FXは上達するのか」 をご参照ください。
ポジションを持つ最終的なご判断は読者ご自身の責任となります。その点を予めご了承の上、本記事がFXを楽しむ一助となれば幸いです。
?T.調査
【1. 指標概要】
PMIは、企業購買担当者に直接調査して算出されるため、景気実態を正確に反映した先行指標と言われています。
一般論として、製造業の材料・部品調達は、数か月先の取引先動向や製品需要から仕入れを行うため先行性がある、と考えられます。それよりは先行性が劣るものの、サービス業も販売機会喪失を避けるため、消費者の動向に先んじようと必死です。
但し、景況感の「先行性」については、以前ほど当てにならないようです。昔とは違って、流通経路が可視化・効率化され、企業購買部門の力量が向上し、国内サービス業を介さずに海外と直接取引を行うことができるから、です。サービス業の仕入れに至っては、ほぼ消費動向とリアルタイムで一致しつつあるのです。
指数の解釈は、50%を上回ると景気拡大・50%を下回ると景気後退、です。
指数の意義は、景気転換をGDPよりも先行示唆することと、です。
以下、本議事録について既に公開されている情報を整理します。調査分析範囲は、2015年1月分以降前回までの26回分のデータに基づいています。
(2-1. 過去情報)
下図に過去の市場予想と発表結果を示します。
今回の市場予想は、前回結果より0.4ポイントの改善となっています。
なお、先週発表された3月GFK消費者信頼感調査では対前月同値でマイナスとなっていました。
2月は、小売売上高指数前月比が改善し、失業保険申請件数がマイナスとなったものの、鉱工業生産指数前月比・製造業生産指数前月比が悪化しています。そして、3月の現地報道は、EU離脱交渉の難航を予想させる内容が多かったようです。
3月はブリグジット関連法案が議会承認され、月末に英国はEUに離脱通告を行いました。EU側からは「英国の良いとこ取りは許さない」という発言が行われ、国民投票時に離脱派が訴えていた分担金負担が当面は免除されず、分担金を始め英国が義務を果たさない限りEUは通商協議を始めない、との報道が多く行われました。
MPC政策金利発表時や2016年10-12月期GDP確報値発表時には、成長率は高かったものの、インフレ率がBOE目標に達し(物価上昇)、MPCメンバーから利上げ主張や、今後の消費低迷に繋がる懸念を示す報道も多かったように見受けられます。
市場予想が前回結果よりも0.4ポイント改善というのは甘く、むしろ悪化するのではないでしょうか。
(2-2. 過去反応)
過去の直前10-1分足・直前1分足・直後1分足・直後11分足の始値基準ローソク足を示しておきます。
直前10-1分足跳幅が10pips以上だったことが16回(母数26回)、20pips以上だったことが7回、もあります。そして直前1分足跳幅も10pips以上に達したことが7回あります。発表前から、かなり動くことが多いのでご注意ください。
ちなみに、発表前に大きく動いたから発表後も大きく動くという関係は見出せていません。
?U. 分析
反応性分析では、過去発表直後の1分足と11分足の跳幅と値幅を使います。この分析で十分なpipsが狙えそうな指標か否かが判断できます。
直後11分足は、直後1分足との方向一致率が84%、方向一致時に終値が直後1分足終値より伸びていたことが56%となっています。直後11分足跳幅を狙って、慎重になら追いかけても良いかも知れません。但し、跳幅狙いですから、ポジション保有時間は短くすべきでしょう。
反応一致性分析は、指標発表前後の反応方向に特徴的な偏りがないかを調べています。
直前1分足の陰線率が73%となっています。
指標一致性分析は、指標の前回結果・市場予想・発表結果の差を求め、そのプラス・マイナスと反応方向に偏りがないかを調べています。
本指標では、今回から事後差異に前回結果を含まず、市場予想と発表結果の差を事後差異としています。
事後差異と直後1分足・直後11分足との方向一致率が100%・88%と極めて高くなっています。
【6. シナリオ作成】
以下のシナリオで臨みます。
以上
2017年4月3日17:30発表
以下は2017年4月5日22:15頃に追記しています。
?V. 結果
【7. 発表結果】
結果は54.2で、市場予想55.0を下回りました。2月も55.6から54.5に下方修正されたものの、発表結果はそれをも下回りました。
今回発表結果は4カ月ぶりの低い水準でした。インフレ圧力が高まっており、消費者向け製品への需要が低迷しているため、という解説記事がありました。
これで、製造業PMIは12月からは3カ月連続で低下しており、今年1-3月期の製造業は減速となるでしょう。
(7-1. 指標結果)
本指標発表結果及び反応は次の通りでした。
(7-2. 取引結果)
取引結果は次の通りでした。
【8. 調査分析検証】
事前調査分析内容を、以下に検証します
- 市場予想が前回結果よりも0.4ポイント改善というのは甘く、むしろ悪化するのではないでしょうか。
論拠は、先週発表された3月GFK消費者信頼感調査が対前月同値でマイナスとなっていたこと、2月の鉱工業生産指数前月比・製造業生産指数前月比が悪化していたこと、そして3月の現地報道は、EU離脱交渉の難航を予想させる内容が多く、MPCメンバーから利上げ主張が行われるほどインフレが急速で、今後の消費低迷に繋がる懸念を示す報道が多かったように見受けられるため、です。
発表結果は前回結果を下回り、ほぼ分析通りの結果となりました。
【9. シナリオ検証】
シナリオは次の通りでした。
- まず、直前1分足の陰線率が73%となっています。跳幅の過去平均である9pipsを狙います。
次に、上項の定性分析結論に依り、直後1分足は陰線と見込みます。跳幅の過去平均24pipsを狙います。
そして、直後11分足は、直後1分足との方向一致率が84%、方向一致時に終値が直後1分足終値より伸びていたことが56%となっています。直後11分足跳幅を狙って、短時間ならば追いかけても良いと考えています。直後1分足終値と直後11分足跳幅の差は過去平均で19pipsです。発表直後跳幅に次いで2番頂(谷)をつけることが多い発表後4分頃までにポジション解消とします。
結果は、直前1分足・直後1分足・直後11分足のいずれも陰線でした。直後11分足終値は、直後1分足終値よりも反応が伸びました。
本ブログを始めて、本指標での取引結果を下表に纏めておきます。
以上
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ーーー注記ーーー
本記事における分析シート、一部乃至は一連の体系化された手順を、個人の取引以外の目的で使用・公開・二次利用を行う場合には、著作権者及びFX手法研究会に対し、連絡を取り何らかの合意を行う必要があります。
以上