ご近所のマンガ喫茶が着々と閉店して、最近はマンガを読むのも一苦労です。
それでも時々ネットカフェなどを巡回して雑誌を読んでいます。
ということで、最近いちばん気になるのはやはり「ヤングアニマル」(白泉社)でしょう。
羽海野チカの「三月のライオン」と三浦建太郎の「ベルセルク」を連載する雑誌としての役割が「ヤングアニマル」の存在理由だったのですが、三浦氏が急逝されたことで、どうなることかと思っていました。
ところがなんと友人の漫画家である森恒二氏と、三浦先生のアシスタントさんたちが手を組んで、「ベルセルク」を再開する運びとなりました。
その経緯についてはヤングアニマル誌上やWebで公開された「ベルセルク再開のお知らせ」で語られておりますので、詳しいことは省略しますが、個人的には大変感謝しています。
「お知らせ」でも述べられているように、再開後の「ベルセルク」は、「三浦建太郎が友人の森恒二に語った結末までのストーリー」を出来る限り忠実に具現化する内容になります。これまでとはやや雰囲気が変わったり、一部ダイジェストな部分も出てくるかと思いますが、「この物語を完結させたい」という意気に感ずる次第であります。
現在すでに再開して3話ほど経過していますが、評価は保留です。
あらためて三浦氏の画力の凄さが分かるとも言えますが、後を託された人たちが成長してゆくのを見守るのもファンの醍醐味かと思います。応援していますよ。
そのヤングアニマルで、密かに新連載が始まっているのが「この復讐にギャルはいらない」(まの瀬)です。
まの瀬さんは「顔がこの世に向いてない」(全3巻)を描いた個性派の漫画家です。
前作の連載終了後は、読み切りを1本発表していましたが、気が付いたら青年誌で連載を始めていました。
白泉社というか、ヤングアニマルはけっこう異色な作家を上手く捕まえてくると思います。
ヤングアニマルにて連載中
「この復讐・・・」はこんな内容。
「温もりを知らずに生きてきた孤独な殺し屋・橿原ノゾミ。
自らを育てた“ファミリー”を裏切り、教室の隅が定位置の地味な高校生として日々を送っていたが、 クラスのギャル・新宮レオナを不良から助けたことがきっかけで、なぜかぐいぐい距離を詰められることに。
慣れないギャルとの交流に、橿原は彼女が自分を狙う刺客なのではないかと疑いを持つ。
果たして新宮さんは刺客なのか、それとも——」
ギャグなのかシリアスなのかも判然としません。ラブコメと言えなくもない。
それよりも管理人が気になるのは、この主人公設定自体が「本当」なのかという点。
この設定、主人公の「自称」なんです。
いちおう身体能力の高さなどは実際に披露されていますが、何か「信頼できない語り手」のように思えて仕方ない。
全てを疑え。