E&OEは”Errors and omissions excepted”の略語であり、直訳するとエラーや記載漏れが期待されている。
と読める。
平たく言えば、「この請求書に何か間違いとか漏れがあった場合には修正するから連絡してね」ということだ。
Yahoo Japanなどで検索すると、上位に貿易用語集などと出てくるため、当該ワードが貿易用語であるような勘違いをしてしまうが、一般的なクライアントとのやり取りの中で出てくる言葉である。
ちなみに私が働いている現地法人でも、システムから自動的に出力されるものではない、マニュアル発行する請求書類にはE&OEという文言が付してあるようである。
当該ワードは、誤りや脱漏によって、将来発生し得る法的な債務を軽減する効果を狙ったものであるが、なんとも外国人らしい。
日本の商慣習においても、請求書が100%あっているとは限らないが、発行時に可能な限りチェックを行い、責任をもって発行する。このように責任逃れの文言を使っているのは、今のところみたことがない。
英語の辞書には、excuse slight mistakes or oversightsと説明があるようで、結局、小さなミスや見落としの言い訳をしているということである。
ちなみに、つい先日、別の国から来た請求書が過大であったため、Credit Noteを発行するようお願いした。あまりに誤りが多くて困ってしまう。しばしば過少な場合もあるのであるが、このようなときは、わざわざ報告する必要なし。日本人的感覚であれば、報告して修正してもらいそうなものであるが、海外では真面目にやると損、間違った方が悪いのである。
後日先方から間違っていたので修正したいという依頼が来れば、「ああ、そうだったの、いいよ〜」なんて知らなかったふりをすれば良いのである。
まさに文化の違いである。
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ALEX
木村 雅晴,高橋 則雄 秀和システム 2015-03-30
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