今回も同様に略称がLOIなのであるが、ちょっと違うものをご紹介する。
Letter of Indemnityである。
これは、インターネットで検索すると、これまた貿易実務に関する話がたくさん出てくるが、貿易実務に限定した話ではなく、通常のビジネスでも出てくることがあるので、覚えておこう。
それら、貿易実務の場でLetter of Indemnityは以下の意味をもつようだ。
以下: 引用
貿易取引において、当事者間の一方にとってリスクがある行為を行う折に、もう一方がその損害を賠償する旨を約する保証状。
輸出取引で船会社にクリーン船荷証券(B/L)の内容変更を依頼する時、信用状(L/C)決済における輸出取引で船積書類と信用状の内容に不一致(ディスクレ)があるにもかかわらず銀行に買取りを要請する時(L/Gネゴという)や信用状(L/C)決済における輸入取引で船荷証券(B/L)原本の到着前にもかかわらず船会社から貨物の引き取りを要請する時などに差し入れる。
ここまで引用。
貿易実務に対して詳しくないのであるが、要するに、取引において何らかの損害が発生しそうな場合は自分が責任持つよ、だから何かあっても、念書を差し入れておくから取引させてよね、ということな気がする。
私は海外で働いていて、実務の場でLetter of Indemnityを一度目にしたことがあるので、それを書いてみることにした。
私の経験したパターンでは貿易取引ではない。
あるとき、初めて取引する銀行で口座開設することになり、定期預金を作ることになったので、開設手続を経て、そこにまあまあ大きい金額を送金することになった。
そこで何と、口座番号を間違えて送金してしまったのだ!私じゃないですよ、現地スタッフですよ。
そのあたりの2重チェック機能が働いていないのが、なんとも海外らしいのだが、初めての口座番号であったため、既存の銀行口座での入力も初めての番号なのである。まあ私が2重で確認すべしだった。
そのため送金手続は当日には完了せず、先方からは入金が確認できない、所定の手続きが必要だと言われる始末。
そこでLetter of Indemnityが登場。
どういう内容かと言うと、銀行に宛てた書面で、当該取引で損害が生じた場合には私がそれを被るので、取引を実行してくれというもの。そしてサイン欄には社長のサインをもらえとの銀行からの指示。
当該書面に社長のサインをもらい銀行に提出、そして無事取引完了したというお話。
まあ、通常口座番号だけ間違っただけで、全くの他者に振込が行われるというケースはないはずなので、形式的な書面提出であったかもしれないが、おかげで定期預金の口座開設が2日ほど遅れてしまった。
金利が大幅に動いていたら、けっこう損していたかもしれない。
社長は、OK,OKと言いながらサインしてくれたので、ことなきを得た。
というわけで結論
Letter of Indemnityは、貿易取引に限らず、ある当事者が被る可能性がある損害について、第3者が保証することを書面で取り交わしたもの。
自信ないですが、そんなイメージです。
ALEX
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