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posted by fanblog
2019年05月23日
自殺名所、富士山麓の青木ヶ原。出会うはずのない二人の真実『追憶の森』とは?
あの映画見た?『追憶の森』のレビューです。英語の原題は「the sea of trees」。
樹海 という日本語がピッタリですね。樹海といえば思い出すのは、富士山麓の樹海。
自殺志願の主人公がインターネットで「the perfect place to die」(自殺名所)を調べると第一位でヒットしたのが、なんと日本の富士山麓・青木ヶ原。
キャストは、 マシュー・マコノヒー と ナオミ・ワッツ 、そして渡辺謙の実力派キャストです。
批評家の評価は分かれるようですが、悲しすぎる結末と今を生きることの感動に浸れる映画です。
あらすじと主なキャスト
最愛の妻ジョーン(ナオミ・ワッツ)を交通事故でなくしたアーサー(マシュー・マコノヒー)が自殺場所として探し当てた日本の樹海・青木ヶ原。
樹海に奥深く入り、妻との思い出をたどりながら持参した睡眠薬を飲もうとしたとき、ふいに目の前に一人の日本人タクミ・ナカムラ(渡辺謙)が現れます。
自殺を試み、一旦樹海に入ったものの思いとどまり出口を探しているとのこと。
なんとか助けてあげたいと思ったアーサーは、自分が今入ってきた道を案内することにするのでした…。
あらすじ・見どころをレビュー
(引用:
https://www.facebook.com/TheSeaofTreesMovie/ )
◇自殺志願者と自殺を思いとどまった人間
面白いセッティングです。1人は自殺志願者、1人は自殺をやめた男。
樹海の出口を探して、しばらく2人の彷徨が続きます。しかし、行けども行けども見つからない出口。
見知らぬ2人でしたが、傷だらけになりながらさまよっていると、なにか「縁」を感じ始めるのでした。
体中に負傷を追いながら、ついに疲れ果ててしまった2人。
◇アーサーが語った妻のこと
なんとかたどり着いた洞くつで、暖を取りながら2人はお互いの素性や自殺を思い立った経緯を語り始めます。
アーサーは、亡くした妻ジョーンがアルコール依存症だったこと、また脳腫瘍になりながらもやっと退院した直後に交通事故で急死した話をします。
自分は仕事中心で、妻とはいつもすれ違いばかり。彼女に何もしてやれなかったこと、ほとんど彼女のことを知らなかったことを涙ながらに語るのでした。
◇タクミの妻と子どもの名前?
(引用:
https://www.facebook.com/TheSeaofTreesMovie/ )
タクミも、家族との思い出について語り始めます。
タクミの妻の名前は「キイロ」、子どもの名前は「フユ」だったと。
アメリカ人のアーサーにとって、日本人のこの名前は馴染みがなくその時、聞き流してしまいます。
こころを開き親しく話し込む2人。アーサーの気持ちは次第に生きたいと思うようになっていました。
クライマックスからエンディングへ
(最後のネタバレなし)生きたいと思い始めたアーサーの一方で、タクミは次第に衰弱していきます。
彼をなんとか生きて樹海から出してあげたいと思うアーサー。
タクミを一旦樹海に残したまま、白いコートを目印にし、まだ歩ける自分は単独で脱出を図るのでした…。
はたしてアーサーは樹海を出られたのか?タクミは助かったのか?そもそも彼は何だったのか?
結末で、アーサーがタクミの家族の名前の意味を知った時は、ただただ、涙が流れるばかりです。
感想とおすすめ度
サスペンス映画ではないのですが、ヒューマンドラマとして映画には大きな「謎解き」が仕込んでありました。
「今」を生きていることの大切さ、妻や家族など身近な人との接し方を思い返すきっかけにきっとなる、おすすめ映画です。