この広告は30日以上更新がないブログに表示されております。
新規記事の投稿を行うことで、非表示にすることが可能です。
広告
posted by fanblog
2019年10月18日
スコットランド対イングランド。ラグビー決戦にも通じる深い実話映画『二人の女王 メアリーとエリザベス』
メアリー女王はスコットランド、エリザベス女王はイングランド。
と聞くと、ラグビーワールドカップを思い起こす人もいるかもしれませんネ。
実は、今我々がイギリスと呼ぶ国は、正式名称は「グレートブリテン及び北アイルランド連合王国」。
それまでは、4つの王国「スコットランド」「イングランド」「ウェールズ」「北アイルランド」だったのが、1927年にひとつに統合された国なのです。
ちなみに、ラグビー国際組織の歴史より古いラグビー発祥の国イギリスでは、代表は伝統的にかつての王国ごとに出されているのです。
さてこの映画は、さらに時代を遡ること今から約400年ほど前の中世終盤のヨーロッパ。
スコットランドとイングランドが、別々の王国として覇権を争っていた頃の話です。
中世イギリスの二つの王国、二人の女王
この映画、原題は「Mary Queen of Scots」で、ストーリーの中心に据えられているのはスコットランド女王「メアリー・スチュアート」 (シアーシャ・ローナン) です。
もう1人の女王は、イングランド「エリザベス1世」 (マーゴット・ロビー) 。
どちらも、16世紀後半に実在した人物です。
従妹同士で、グレートブリテン島(現イギリスの一番大きな島)の北(スコットランド)と南(イングランド)に二分して君臨していました。
参考: シアーシャ・ローナン<Pinterest画像>
参考: シアーシャ・ローナン主演『ブルックリン』『レディ・バード』
参考: マーゴット・ロビー<Pinterest画像>
参考: マーゴット・ロビー出演『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』
確執を生み出した、そもそもの歴史
(引用: https://www.facebook.com/MaryQueenMovie/ )
◇フランス王妃から出戻ったメアリー
もともとイングランド王国に生まれたメアリーは、幼い頃、国内の政変でフランス国王の元に匿われることに。後に王太子フランソワと結婚、その後フランス王妃となります。
一方、イングランドでは、メアリーが出て間もなくエリザベス一世が女王に即位。
しかし、当時からメアリーを支えてきた人たちは、エリザベスが正統な女王でないことを主張していました。
しばらく、フランス王妃だったメアリーですが、国王フランソワが急死。
子供がなかったメアリーが出戻ったのがスコットランドでした。
一方、イングランド国内でもエリザベスの王位継承が不当であることを主張する貴族が多く、二人の女王を巡って、両国の策略合戦が始まることになります。
◇したたかなメアリーの結婚と出産
映画では、強くてしたたかなメアリーが描かれています。
イングランドに比べ、どうしても劣勢にあったスコットランド。
しかし、イングランドから仕掛けられた戦争にも先頭に立ち、部下を鼓舞して打ち負かすシーンはなかなかの見ものです。
また、彼女は政略的な結婚を貴族のレノックス伯マシューから持ち掛けられます。
相手は、彼の息子であるダーンリー卿ヘンリーでした。
エリザベスに子どもができないことを知っていたメアリーは、絶好の機会としてヘンリーと結婚。
好きでもない男と、妊娠が目的だけの行為に及ぶ姿がリアルです。
◇女王を取り巻く男たちの政略
二人の女王同士の確執の一方で、事をもっと複雑にしているのは、それぞれに仕える政治顧問や貴族などの政略でした。
一見、女王に仕えているかのようですが実は、女王を通じて政治的な介入を企んだり、宮廷の中で自分の立場を誇示する輩ばかりだったのです。
メアリーがスコットランドに帰った時、彼女の後見人となった異母兄のマリ伯ジェームズ。
また、ことある度にメアリーに寄り添い忠実に警護を果たすボスウェル伯。
彼らを信頼していたメアリーですが、結局、裏切られてしまう過程が哀れです。
メアリーがエリザベスに仕掛けた提案とは?
夫ヘンリーを、種馬同然にしか扱わなかったメアリー。
その結果、待ち望んだ男の子「ジョージア」が誕生します。メアリーは一計を案じ、ジョージアに夢を託したのです。
しかし、その方法は想像を超えたものでした。
これを異常というのか、いや、王位の継承や家系を繋ぐためならあり得る知恵なのか、なんと我が子ジョージアを、王子としてエリザベスに譲ることを画策したのです。
クライマックスでは、メアリーとエリザベスは秘密裡に会います。
メアリーがエリザベスに何を伝えようとしたのか、エリザベスはどう答えたのか…。
歴史的な事実から言うと、数年後、メアリーはエリザベス暗殺の謀議を図った罪で斬首されてしまうのでした。
オランダの画家(作者未詳)が1613年に描いたメアリー1世処刑の場面
(引用: https://ja.wikipedia.org/wiki/ メアリー_(スコットランド女王))
まとめと感想
メアリーの死後の、スコットランドとイングランドです。
その後、両国をはじめて一つの国にした人物がいました。それは、なんとメアリーの子供ジョージアです。
あれから約400年後の現代において、スコットランドがイギリスからの独立を選挙で問うているのを聞くと、イギリスという国の難しさを今さら感じざるを得ません。
イギリスの歴史が垣間見える ★★★★☆
イギリス皇室は映画になりやすい ★★★★★
参考: 英国王室映画『女王陛下のお気に入り』
女王を取り巻く男はあんなのばかり? ★★★★☆
初々しいだけだったシアーシャ・ローナンが成長 ★★★★☆
マーゴット・ロビーの白塗りは見たくない ★★★★★
2019年04月26日
アイルランド女性のアメリカ移民『ブルックリン』。50年代ファッションも!
いまや押しも押されぬ人気女優となったシアーシャ・ローナン。
その瑞々しさがいっぱいの映画が、この『ブルックリン』です。
多くのヨーロッパ人がアメリカ移住した1950年頃。アイルランドからニューヨークの「ブルックリン」地区に移住した若い女性エイリッシュの物話です。
?レトロファッション: 『アデライン、100年目の恋』
やっと慣れた移住先、戻らないつもりだった故郷、それぞれの場所での出会いが不思議な運命をたぐりよせていきます…。
あらすじ・物語の背景
アイルランドの田舎で閉鎖的な生活をしていたエイリッシュ(シアーシャ・ローナン)は、当時の希望の地・アメリカへ単身で移住することを決意。
長期にわたる過酷な船旅のあと、やっと着いたブルックリンでは辛い仕事や生活が待っていました。
先に移住した同郷の人たちに助けられ、また、親しく付き合う青年もできて、なんとか楽しく暮らし出した矢先、故郷から一通の手紙が。
それは、いつもエイリッシュのことを気に掛けていてくれた姉の訃報でした。
結婚の約束もしていた青年トニー(エモリー・コーエン)に、しばらく故郷に帰ることを告げブルックリンを離れることに…。
あらすじ・ここが見どころ
(引用:facebook公式 https://www.facebook.com/BrooklynMovie )
◇やっと慣れたブルックリンでの生活とは?
エイリッシュがブルックリンの生活に慣れるまでは、遠い道のりでした。
アイルランドからブルックリンへの船旅は過酷で、想像以上の船酔いに。しかし、親切な女性に助けられなんとか到着します。
現地の仕事は高級百貨店の販売員でしたが、初めての経験に厳しい指導が待っていました。
しかし、親切な同郷の人たちも多く、みんなに励まされなんとか頑張るエイリッシュ。
そんな中、エイリッシュはイタリア系の移住青年トニーと出会い、深く付き合うようになっていきます。
◇一旦戻るという約束で帰郷だったが…
そんな矢先の姉の訃報は、エイリッシュには大きなショックでした。
母からの電話を聞きながら、大好きだった姉のことを思い出し、しばらく忘れていた望郷の念が募ります。
トニーには、しばらくアイルランドに戻った後、再び帰ってくると約束。一旦、ブルックリンをあとにするのでした。
そして、久々に戻ったアイルランドの故郷。
しばらく忘れていた懐かしい風景、暖かく迎えてくれる旧友たちなど、かつての思い出が一気によみがえります。
◇なつかしい故郷での新しい出会い
(引用:公式サイト http://www.foxmovies-jp.com/brooklyn-movie/ )
帰郷後しばらくして、エイリッシュは旧友たちに誘われるままパーティーに参加します。
久々の故郷での開放感から、パーティーを楽しむエイリッシュ。
彼女の頭からは、やっと慣れたブルックリンのこと、トニーのことが次第に薄らいでいきます。
そんな中で、エイリッシュが紹介されたのはジム(ドーナル・グリーソン)という地元の青年。
ジムに次第に気持ちが傾いていくエイリッシュがいるのでした。
エンディング
エイリッシュは、ジムからプロポーズを受けます。
結婚の約束をしたトニーのことが彼女の頭をよぎったかどうか。
実は、エイリッシュがアイルランドに帰っている間、彼はエイリッシュに手紙を出していました。
その手紙は、読まれないままデスクの引き出しにしまわれていたのです。
感想とおススメ度
(引用:facebook公式 https://www.facebook.com/BrooklynMovie )
映画ポスターにある、赤レンガにもたれた人待ち顔のエイリッシュ。
あの映像、あの表情が彼女の決断でした。
「二つの故郷と二つの愛」の中の、彼女のゆらぎは意味深です。
シアーシャ・ローナンが着るあの当時のファッションを楽しみながら、しみじみと鑑賞できるイイ映画です!
その瑞々しさがいっぱいの映画が、この『ブルックリン』です。
多くのヨーロッパ人がアメリカ移住した1950年頃。アイルランドからニューヨークの「ブルックリン」地区に移住した若い女性エイリッシュの物話です。
?レトロファッション: 『アデライン、100年目の恋』
やっと慣れた移住先、戻らないつもりだった故郷、それぞれの場所での出会いが不思議な運命をたぐりよせていきます…。
あらすじ・物語の背景
アイルランドの田舎で閉鎖的な生活をしていたエイリッシュ(シアーシャ・ローナン)は、当時の希望の地・アメリカへ単身で移住することを決意。
長期にわたる過酷な船旅のあと、やっと着いたブルックリンでは辛い仕事や生活が待っていました。
先に移住した同郷の人たちに助けられ、また、親しく付き合う青年もできて、なんとか楽しく暮らし出した矢先、故郷から一通の手紙が。
それは、いつもエイリッシュのことを気に掛けていてくれた姉の訃報でした。
結婚の約束もしていた青年トニー(エモリー・コーエン)に、しばらく故郷に帰ることを告げブルックリンを離れることに…。
あらすじ・ここが見どころ
(引用:facebook公式 https://www.facebook.com/BrooklynMovie )
◇やっと慣れたブルックリンでの生活とは?
エイリッシュがブルックリンの生活に慣れるまでは、遠い道のりでした。
アイルランドからブルックリンへの船旅は過酷で、想像以上の船酔いに。しかし、親切な女性に助けられなんとか到着します。
現地の仕事は高級百貨店の販売員でしたが、初めての経験に厳しい指導が待っていました。
しかし、親切な同郷の人たちも多く、みんなに励まされなんとか頑張るエイリッシュ。
そんな中、エイリッシュはイタリア系の移住青年トニーと出会い、深く付き合うようになっていきます。
◇一旦戻るという約束で帰郷だったが…
そんな矢先の姉の訃報は、エイリッシュには大きなショックでした。
母からの電話を聞きながら、大好きだった姉のことを思い出し、しばらく忘れていた望郷の念が募ります。
トニーには、しばらくアイルランドに戻った後、再び帰ってくると約束。一旦、ブルックリンをあとにするのでした。
そして、久々に戻ったアイルランドの故郷。
しばらく忘れていた懐かしい風景、暖かく迎えてくれる旧友たちなど、かつての思い出が一気によみがえります。
◇なつかしい故郷での新しい出会い
(引用:公式サイト http://www.foxmovies-jp.com/brooklyn-movie/ )
帰郷後しばらくして、エイリッシュは旧友たちに誘われるままパーティーに参加します。
久々の故郷での開放感から、パーティーを楽しむエイリッシュ。
彼女の頭からは、やっと慣れたブルックリンのこと、トニーのことが次第に薄らいでいきます。
そんな中で、エイリッシュが紹介されたのはジム(ドーナル・グリーソン)という地元の青年。
ジムに次第に気持ちが傾いていくエイリッシュがいるのでした。
エンディング
エイリッシュは、ジムからプロポーズを受けます。
結婚の約束をしたトニーのことが彼女の頭をよぎったかどうか。
実は、エイリッシュがアイルランドに帰っている間、彼はエイリッシュに手紙を出していました。
その手紙は、読まれないままデスクの引き出しにしまわれていたのです。
感想とおススメ度
(引用:facebook公式 https://www.facebook.com/BrooklynMovie )
映画ポスターにある、赤レンガにもたれた人待ち顔のエイリッシュ。
あの映像、あの表情が彼女の決断でした。
「二つの故郷と二つの愛」の中の、彼女のゆらぎは意味深です。
シアーシャ・ローナンが着るあの当時のファッションを楽しみながら、しみじみと鑑賞できるイイ映画です!
2019年03月27日
『レディ・バード』の瑞々しさは、新・若草物語の女性監督グレタ・ガーウィグ氏!
『ブルックリン』『二人の女王』 はじめ、話題作への主演が続く シアーシャ・ローナン 。
この 『レディ・バード』 では、第90回アカデミー賞で 5部門にノミネートを果たした作品です。
また、第92回アカデミー賞では 『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』 (原題『Little Women』)』で、再び 主演女優賞にノミネート!
いずれも、シアーシャ・ローナンと組んだ、瑞々しさの際立つ女性監督グレタ・ガーウィグ氏の作品で、ぜひ見ておきたい映画です。
さて、今作は17歳の女子高校生役という、彼女の持ち味である、溌剌さの似合う役どころで登場。
「レディ・バード」という変わった題名は、女子高生の 本名クリスティン・マクファーソンが自分自身につけたお気に入りの愛称だったのです。
参考記事: 『ブルックリン』
アカデミー賞作品賞『レディ・バード』のあらすじ
自称「レディ・バード」、勉強はあまりしているようには見えません。
とにかく、母親マリオン (ローリー・メトカーフ) と口喧嘩ばかり。
ただ、気持ちの奥ではお互いにつながっているようです。
毎日の学園生活は、一喜一憂しながらも楽しんでいる様子が伺えます。
そして、友達ジュリーを出し抜くために、 恋には積極的に挑戦しているレディ・バードがいます。
そんな彼女の当面の課題。
それは、今住んでいるサクラメントを離れ、なんとかニューヨークの大学に進学することでしたが…。
「レディ・バード」は、みんなの青春時代!
(引用:facebook公式 https://www.facebook.com/ladybirdmovie/ )
◇かつての経験に、みんなが共感!
この映画に出てくる レディ・バードの経験は、誰もが青春時代によく似た経験をしているのでは?
これが映画「レディ・バード」が面白くて共感できるところです。
母親マリオンとの ケンカは強烈です!
母親に車で学校に送ってもらう時、車中で言い争います。
自分の進学希望先に賛同してくれない母親に腹を立て、なんとレディ・バードは走行中の車から脱出?
◇初キス成功の、男子の秘密を発見!
学校では、仲の良いジュリーと悪ふざけばかり。
また、彼女とは 恋愛のライバル同士で、いかにしてジュリーを出し抜き初キスをものにするかに一生懸命でした。
放課後のサークル活動で出会ったダニー (ルーカス・ヘッジズ) といい仲になり、レディ・バードは有頂天!
しかし、ある日ダニーが男子トイレで 同性の男の子とキスをしているのを見つけてしまいます。
しばらく立ち直れなかったレディ・バード。
しかし今後は、違うタイプの男の子カイルと付き合い始めることに。
カイルに自分が童貞であることを告白され、同じく 未経験だったレディ・バードも意気投合して、ついに初体験をするのでした。
(実はこの初経験も、あとでとんでもないことが発覚するのです!)
参考記事: ルーカス・ヘッジズ 『マンチェスター・バイ・ザ・シー』
◇レディ・バードを陰ながら応援してくれる父親
一方、やはり気になるのはレディ・バード自身の今後の進路。
なんとしてもニューヨークの大学に進みたい彼女だけど、 頑として反対する母親。
しかし、優しい父親は母親に黙って進学の手続きをしてくれていたのです。
なんとか受験でき、あとは合格発表を待つばかりに。
いろいろあった高校生活。
いよいよ卒業となり、ある学校の前に立つレディ・バードが映ります。
◇希望が叶った進学、そして母親と断絶
母親の反対を押し切った結果、それ以降、母親とは断絶状態。
故郷を離れる時、飛行場には母親は顔さえみせてくれません。
浮かぬまま新入学した時、引っ越し荷物の中に 父親からのメッセージを見つけます。
それは、母親のことについて書かれたもので、 母親の予想外の気持ちを知りこころを震わせるのでした…。
強がりのレディ・バード、最後は!
エンディングは泣けます。
母親のことが気になりながらも、新しい大学のキャンパスに慣れようとするレディ・バード。
同じ新入生の男の子と話す姿が見えます。
男の子の方から自己紹介され、次に レディ・バードが名前を名乗る番。
さあ、自分の愛称「レディ・バード」を譲ったことのない彼女は、なんと自己紹介したでしょう?
最後は すっかり成長した彼女をしっかり見届けてあげて下さい!
感想とおすすめ度
たんたんと進むストーリー。
映画の中で出てくるレディ・バードの経験は、自分とは少しずつ違うかもしれません。
でも、 「それ、わかる!という気持ちになれて、鑑賞後に実にホッとする良い映画です。
シアーシャ・ローナンの瑞々しい演技とともに、ぜひおススメです!