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【送料無料】2020年、日本が破綻する日私:日本のGDPは、2007年をピークに縮小に向かっている。 だから、「増税による財政再建は経済成長をさらに低下させる恐れがある」という意見もある。 しかし、国民の生活水準を決めるのは、日本経済の規模を示すGDPではなく、「1人あたりGDP」であり、「1人あたりGDP成長率」だね。A氏:国民の生活水準には格差問題があるね。 通常、格差是正のために再配分を強化すると、経済の負担を高めるから、経済成長が低下すると考えられるのではないの?私:しかし、OECDの統計によると、ある程度の格差の是正は、「1人あたりのGDP成長率」を高める可能性があるという。 これは、格差が大きいと、子どもの教育にも格差ができ、これから高度の知能を必要とする経済成長に貢献する「人的資本」が減少するからだという。 しかし、格差が少ないと、低所得者の子どもも高度の教育を受けることができ、多くの高いレベルの「人的資本」の確保が期待できる。 これにより、「1人あたりのGDP成長率」は上昇すると考えられる。A氏:社会保障(対GDP)の充実は、経済成長を安定化させる傾向をもつというわけか。私:それから、国の借金である公的債務残高(対GDP)の上昇は、経済成長を低下させるね。 それは、国民のカネが国債にまわり、民間にまわらないから、民間企業の成長を阻害するからだね。 このような現象を「クラウディング・アウト」と呼ぶそうだ。 だから、財政再建による公的債務の縮減は、成長を促進させる可能性をもつといえる。 それから、「世代間格差」の拡大は、経済成長を低下させるという。 これを理解するには「世代会計」という考えが役に立つ。 要するに「国民が生涯を通じて、政府にどれだけの『負担』をし、政府からどれだけの『受益』を得るか」を推計するものだね。 1950年生まれ、1975年生まれとか、あるいは2010年時点の「10代」、「30代」、「50代」といった世代別の「負担」と「受益」の関係だね。A氏:最近、若い世代で年金の掛金を払わない人が多いというのは、生涯を考えたら「負担」よりも「受益」が少ないという「世代会計」をしていることになるね。 逆に、祖父母などの世代は、「負担」に対して「受益」は子や孫世代よりも多いね。私:「世代間格差」だね。 「世代会計」では年金だけでなく、道路・ダムといった社会資本や治安、国防、医療・介護といった公共サービスの損得も含まれる。 日本は「暗黙の債務」を含め、膨大な借金を若い世代に先送りしているので、将来世代は先進国中最悪のものすごい負担超過になると考えられる。 これは将来の経済成長を阻害するね。 この背景には、菅首相ではないが「元気な日本の復活」という高度成長時代の幻想を捨てきれないことがあり、平気で借金をする。 復活させて、借金も返そうという考えだね。A氏:財政再建を先送りにし、財政破綻の危機に直面すれば、最終的に、そのツケは将来世代や若い世代に押し付けられる可能性は高いということか。 祖父母や親の世代が遺産などを通じて子世代の損を相殺すればいいのではないの? 実際に親の年金でなんとか食っていける若い世代がいるね。私:「世代会計」によると、今の社会保障制度で、60歳以上の世代は4000万程度の「得」をしているが、将来世代は8000万円程度の「損」をしているという。A氏:差額4000万円程度を子や孫世代に移転できる高年齢世帯は、あまりいないのではないの?私:高齢者ほど、格差が大きいからね。 いまや「世代間格差」は無視できないほどの大きさで、「世代会計」では孫は祖父母より1億円損をするという。 老齢世代が戦争体験で苦しんだことやその親の面倒もみなくてはという意見は、一見もっともらしい。 しかし、少なくとも、受益超過にあるいまの50歳代(46年以降生)は、戦争経験世代でなく、社会保障も十分整備されたときに親の面倒をみているから、この前提はあてはまらないと著者は言うね。 ところで、今日で今年は終り。 君も良い年をとってくれ給え。 今年1年のお付き合いありがとう。 明日は、元旦だが、静かに迫ってくる日本の危機を知るとのんびりしてもいられないね。 早々に、今、続いている話題を社会保障の再生プランに移そう。
2010.12.31
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【送料無料】2020年、日本が破綻する日私:このブログで「デフレの正体」をとりあげたが、この本では日本のデフレの正体は生産年齢人口の減少を大きな原因としてとりあげているね。 同様に、日本の財政危機の背景には、急速に進む少子高齢化と、それに対応できていない財政・社会保障の問題があると指摘しているね。 2010年時点で4人に1人が高齢者(65歳以上)であった社会が、2050年には2.5人に1人が高齢者、つまり社会の半分弱が高齢者になる。A氏:他の国はどうなんかね。私:世界全体の高齢化率(総人口に占める65歳以上の人口率)は2008年の7%から2040年には2倍の14%と予測され、倍加年数は32年。 倍加年数を国別に見ると、フランスは115年、アメリカは71年、イギリスは47年、ドイツは40年。 ところが日本は1970年に7%となり、94年にすでに倍の14%になっている。A氏:倍加年数は24年ですごいスピードだね。私:この後、日本を追って倍加年数18年の韓国、シンガポール19年、ブラジル21年が続く。 高齢化率が20%以上の社会を「超高齢化社会」というが、日本は世界のフロントランナーとして最も早い段階に「超々高齢者社会」に突入していくことになる。 ところで、国民が教育や医療・介護など政府から受ける福祉サービスなどを「受益」という。 これに対して、そのために国民が政府に支払う税金や保険料を「負担」という。 今の日本は、「負担」が少ないので、「受益」とアンバランスだ。A氏:よく日本は「中福祉・中負担」という議論があるね。私:しかし、OECD諸国と比較すると、いまの日本財政は、「低福祉・超低負担」にあるという。 だから、もし日本財政を「中福祉・中負担」にしたいならば、「負担」を大幅に引き上げ、「受益」も若干引き上げる必要があることになるね。A氏:ところで、ギリシャは大分、福祉の大盤振る舞いをしてついに財政破綻を起こしたね。私:ギリシャ国債は74%が海外依存だが、日本国債は94%は国内所有だと言っても安心はできない。 高齢化率が高いことが日本にはあるね。 例えば、社会保障給付費と保険料収入の差額を補填している公費は、毎年約1兆円ずつ増加しているね。 社会保障費の安定財源の確保もせず、予算削減も行わなければ、財政は超高齢化に耐えられず、ギリシャ同様、破綻の危機に直面してしまうことは眼に見えているね。 この社会保障予算の不足分は将来世代へのツケ先送りである公債発行で賄っている状態だね。 政府の支出には「費用」以外に将来の「投資」がある。 社会保障予算の膨張は、人的資本の向上につながる文教予算などの将来の成長を担う「投資」予算も蝕んでいる。 その結果、将来の成長が低下すれば、二重の意味で「ツケ」の先送りになる。A氏:民主党政権で「仕分け」をやったとき「スーパーコンピュータが世界一である必要があるのか」という有名になった質問があったね。私:このようなことが起こる理由は、社会保障予算とそれ以外の予算を「ごちゃ混ぜ」に管理しているからだという。A氏:君のブログで前財務大臣の藤井裕久氏が政府は「一般的な政府」、消費税を収入源とした「社会保障政府」、「地方政府」の独立した3つの政府にすべきだというのと同じだね。私:社会保障の膨張を賄うための「埋蔵金」の活用は、次の世代に使う余裕分を使ってしまうので公債発行と同等の効果をもつね。 もし、活用するなら、今の借金の返済に使うべきだね。 「子育て支援」で人口減少を脱出し、財政・社会保障の問題を解決するのはムリで、また、内需拡大効果も低いという。 むしろ、小学生低学年の子どもをもつ家庭も安心して育児・就労ができる環境整備を図ることが重要だと著者は言っているね。
2010.12.30
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【送料無料】2020年、日本が破綻する日私:企業の財務状態を正しくみるのに、貸借対照表(バランスシート)を作るね。 国も同様だね。 2007年度の「一般会計+特別会計」のバランスシートをみると、資産700兆円、負債980兆円だから、約280兆円の債務超過となっている。 980兆円の負債を「総債務」というのに対して、この資産・負債の差額を「純債務(ネット)」という。 「総債務」は対GDPで約190%だが、「純債務」では約60%だね。A氏:よく日本は資産を多く持っているから「純債務」で考えれば、財政状態は深刻ではないのではというのはここから出ている楽観論だね。私:しかし、国の資産には道路や河川など市場で売って金に変えられないものが多い。A氏:国が売却できる資産は限られているから、債務を純債務(ネット)でみれば大丈夫という主張は間違いということか。私:企業だと債務超過になれば破産だが、国がすぐに破産しないのは、国が「課税権」をもつからだね。 しかし、現状のままだと国の借金が家計貯蓄を食いつぶす可能性があるので財政破綻のリスクは毎年上昇するという。 ところで、このバランスシートに載っていない債務があるんだね。 「暗黙の債務」という。A氏:なんだい? 「暗黙の債務」とは?私:日航の経営破綻問題で、日航のOBの企業年金半減が問題になったね。 企業が独自で年金制度を行っている場合、バランスシートにそれを載せることになっているんだが、国の場合はそれがない。 だから、「暗黙の債務」というんだろうね。 この本ではなんだか難しい理屈で説明しているね。 例えば、年金の例で言うと、これは現役世代が老人の年金を負担する方式だ。 これを「賦課方式」という。 少子高齢化が進むと、これが借金となるということかね。 このような問題が社会保障(年金・医療・介護)の「暗黙の債務」で専門家の試算では年金750兆円、医療・介護が400兆円だという。 これにバランスシートで明らかな借金980兆円を加えると約2100兆円(対GDP比で230%)の債務を抱えていることになり、「暗黙の債務」も考慮すると、国は1430兆円の膨大な債務超過の可能性があるという。A氏:すると日航同様に、この「暗黙の債務」を圧縮するにはOBにしわ寄せが行くね。 すでに年金の支給開始年齢の段階的な引き上げや、年金削減などが行われてきているね。私:見かけ上、増税と異なるが、実質的には後の世代は、先輩世代より少ない年金を受けるのだから、その差額は増税と同じ効果をもっているね。 その「痛み」を緩和するために、段階的増税や保険料の段階的引き上げは、その間に債務が膨張するから、かえって、若い世代や将来世代への「ツケ」先送りの一種となっているだけだね。A氏:おれたちの先輩は手厚い年金を受けていたが、だんだん、世代が若くなるにしたがって、年金額も減り、支給開始年齢も上がってきているね。 世代間の不公平が存在するね。私:だから「暗黙の債務」を政府が圧縮する場合には、財政や社会保障の持続可能性のみでなく、世代間の公平性も確保する視点が重要だと著者は主張しているね。 2004年度年金改革は、年金財政の持続可能性を高めるのに一定の貢献をしているが、世代間格差については依然として改善の余地が多いという。 明日は「埋蔵金」問題に移ろう。
2010.12.29
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【送料無料】2020年、日本が破綻する日私:1998年まで、政府金融債務残高の対GDP比は、アメリカ64.1%、イギリス52.5%、ドイツ70.3%、フランス70.3%、イタリア132%、日本113%で、イタリアが最悪。 ところが、2010年では、アメリカ92.4%、イギリス83.1%、ドイツ82%、フランス92.5%、イタリアが127%、日本197.2%。 もはや、日本の財政は先進国で最悪の水準で、世界一の借金大国となったね。A氏:イタリアは財政再建に国を上げて努力しつつあるわけだね。 一方、日本は努力を怠ったツケだね。私:通常の家計ならばもはや、借金ができない水準だが、国は将来の課税権があるので、さらなる借金を行い、そのツケを将来に先送りしている状態だね。 2010年では、国の総予算207兆の4割は借金返済。 これでは、いくら仕分けしても、増税をしないで借金返済に必要な予算が捻出できるという主張には根拠がないことになるね。A氏:ギリシャと違って、これだけの借金をしても、日本には約1400兆円の家計貯蓄があり、これが国債を支えていたんだね。私:しかし、今のペースで国債を発行して借金を続けると、2020年には、政府の借金が家計の貯蓄を食いつぶす計算になるという。 このため低金利の状態は長く続かず、このまま何も対策をとらなければ、ある段階で金利は上昇し、財政破綻となる可能性があり、そしてそのリスクは毎年高まっているという。A氏:景気が回復すれば、財政再建はやりやすくなるのではないの?私:景気が良くなれば、金利が上昇するから、膨大な借金の金利負担も上昇し、景気による効果が帳消しされるから、「景気が回復すれば、財政再建はしやすい」とは限らないという。 むしろ、今の日本財政は不況だから安定化しているという側面をもっているという。A氏:増税は避けられないね。 早くから少しずつ始めるべきだね。私:しかし、増税が不可避の場合、経済の理論によると、段階的に増税するよりは、一挙に増税した方が、経済が受ける損失は少ないという。A氏:日本の国債の格付けも低いだろうね。私:市場は日本国債を警戒しつつあり、その格付けは、アメリカ、イギリス、フランス、ドイツなど先進国中で最も低い水準に位置付けられているという。 次第に日本財政の柔軟性は低下しつつあり、今後、財政を統制できると信じられる枠組みを策定できなければ、日本国債の格付けはさらに引き下げられる可能性があるという。 財政の破綻確率というのがあるが、50年後の破綻確率は、アメリカ、イギリス、ドイツ、フランスが3%未満だが、日本は約30%で日本財政の破綻確率は突出しているね。 財政再建は、緊急の問題だね。 それなのに、こないだのブログの「借金頼み 予算92.4兆円 国債、再び税収超す」では、2011年度の政府予算案は、まだ、この問題を解決しようとする意欲は見られず、大型予算であり、また、大幅な借金を重ねているね。 明日は、その借金によって、民間企業では債務超過になって倒産状態になっていることについてふれよう。
2010.12.28
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A氏:ISO9001には、継続的改善と言うのがあるね。 しかし、それは製品の継続的改善でないと君は言っていたと思うが、本当かね?私:ISO9001の最後の項目は「8.改善」で、その最初の項目が「8.1 継続的改善」だね。 そこに「品質マネジメントシステムの有効性の改善」とあるんだ。 マネジメントシステムについての要求で製品についてのものではないね。A氏:それでは、品質マネジメントシステムを改善してどんどん向上させていくということかね。私:それもちょっと違うんだね。 それは「有効性effectiveness」の意味が用語の定義で決まっているからだ。 ISO9000という用語定義集がある。 これはISO9001と混同しないようにね。 最後が0か1があるかの違いだけからね。 この用語集によると「有効性」とは「計画した活動が実行され、計画した結果が達成された程度」とあるんだ。A氏:最初に計画したものがあり、それが結果的に達成された程度ということかね。 達成されれば、100点満点でこれが最高点となるね。私:その通り。 120点、130点という改善向上を要求した内容でないことになる。 100点を目標に継続的に改善するという意味になる。A氏:日本語的に誤解しやすいね。私:ISO9001規格は数字モデル規格でなく、言語モデル規格だから、言語は正確に理解しないと意味が無いね。 だから、用語集があるんだよ。 この「有効性」の誤解例は「内部監査の有効性」にもあるね。 君のいた会社ではISO9001をとったから内部監査をしているだろう?A氏:年2回やっているね。 俺が会社にまだいた頃、俺の部門に内部監査員が来て、俺も質問されたよ。 マニュアル通りに業務をやっているかをチェックしていたよ。 そして監査シートに結果を記入していたが、たしか、改善点も指摘するようになっていたね。私:実は、内部監査には改善要求がないんだね。 内部監査の要求をしている規格文に、「有効性」が登場するからだね。 ISO9001には内部監査の目的のところに「品質マネジメントシステムが効果的に実施され、維持されているか」監査せよという文章があるね。A氏:「効果的に」と言ったら、改善が含まれるのではないの?私:ISO9001の原文は英語だから、「効果的に」という元の英文を見るとeffectivelyとある。 「有効性」という定義に従うと「効果的に」でなく正確には「有効的に」だね。A氏:なるほど。 さっきの「8.1 継続的改善」と同じだね。 「100点満点をとるように」だね。 すると、内部監査は「計画したルール通りに実施されているか」を監査することで、改善提案を必須とはしていないね。私:監査員は言わば検事だね。 検事が「正義漢」ぶって「世の中を改善しよう」として、力んで犯罪摘発のストーリーを作ろうとするから、こないだの郵便不正事件のような検察ミスの原因となるんだね。 特捜の失敗はそこにあったんだろうね。A氏:ルールを守るということと、ルールを変えて改善することは、きちんとけじめをつけないと、ルールそのものが守れなくなるおそれがあるということか。私:それに、会社に「ISO9001の改善は、書類を増やすことだ」と思っているムードがあると、内部監査員の改善提案は「チェックシートをもっと作れ」など、コスト無視の書類増大になるだけだね。 会社に必要なコスト意識を持った「知的体力」のある人材が育たない結果になるね。
2010.12.27
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A氏:君のブログでとりあげた「デフレの正体・経済は『人口の波』で動く」では、デフレの背景に、日本総人口の減少ともに、その構成が大きく変わりつつあるのが指摘されているね。 単純に人が減るという量的変化だけでなく、大きな質的変化があるんだね。 この問題は、さらに「経済成長という病・退化に生きる、我ら」でもとりあげている。私:人口減少は2000年になった頃から始まり、後は一挙に下落する。 これは避けられない。 同時に「生産年齢人口」が減少し、これがデフレの大きな原因として考えられる。 要するに、今までの社会構造の姿のままで人口が減るのでなく、人口構成の質が大きく変わりながら減っていくことだね。A氏:今朝の朝日新聞は、トップ記事に「孤族の国の私たち」として「孤族ニッポン」の姿を大きくとりあげているね。私:いきなり「社会の形が変わっている。恐るべき勢いで、」で始まっているね。 「孤族」というのは、「家族」に対する新語だが、今、社会構造は、恐るべき勢いで「家族社会」から「孤族社会」に進んでいるということだね。 今は単身生活で「個」を楽しんでいる世代が老齢化すると「孤」になる危険性が高くなっている。A氏:2面では、詳細な統計データが掲げられているが、生涯未婚率が急上昇している。 この人達は、子どもがいないから年をとると「孤」になる。 それは、後、10年、20年で日本社会が今まで経験したことのない「家族に頼れる時代の終り」に否応なく直面するね。私:「デフレの正体・経済は『人口の波』で動く」や「経済成長という病・退化に生きる、我ら」で言っているように、明らかに人口構造に影響受けた社会構造が、日本歴史始まって以来の変化に直面している。 それなのに、問題は政策も人々の意識も、昭和の高度成長期の発想にとどまっていることだろうね。A氏:それに政治にも信念がないね。 昨日このブログでとりあげた政府予算でも、デフレ調整で年金支給額を減額することになっていたが、一方で法人税率を下げたので「年寄りを犠牲にして企業を優遇した」と批判されることを恐れて菅首相は躊躇したという。 閣僚の一人から「月200円の年金減額ができなくて、消費増税ができるわけがない」と批判があり、官僚からも「選挙のために国をおもちゃにするな」と反発を買って、菅首相はやっと年金の減額を認めたというね。 一貫した信念がないね。私:そんな政治姿勢のもとでどう対応していったらよいか。 この朝日新聞の記事は今日からシリーズで連載されるね。 期待したいね。
2010.12.26
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A氏:民主党政権が、いちから手がけた20011年度の政府予算案が閣議決定されたと今朝の新聞が報じているね。私:新規国債発行額は過去最大だった10年度並みだという。 新聞は2年連続で税収を上回る借金をする異常な事態だと報じているね。 ますます、危険な道を歩んでいるね。A氏:今年のクリスマスイブは金曜日だったので、昨夜は楽しく盛り上ったったようだね。 ところが、一夜明ければ、財政の借金問題が分かっている国民にとっては、このトップニュースは冷水をかけられた思いだろうね。私:国の先を考えると憂鬱な年末年始だね。 もう、西部邁氏のように日本の先を諦めた人々は、居直って、年末年始は、やけ酒で騒ぐしかないかもしれないね。 今、「2020年、日本が破綻する日」を読んでいるんだが、これを読みながら、この予算案を見ると、寒気がするね。 それは来週にまとめるつもりだ。 【送料無料】2020年、日本が破綻する日
2010.12.25
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A氏:一昨日の君のブログで「危ふい菅政権」とあったね。 今日、同じ発想で、民主党政権が操縦不能に陥ったように見えるとして、朝日新聞のこの欄で芹沢一也氏が「『弱者救う』ストーリー失敗」、斉藤淳氏が「政権交代前提のシステムを」、浜矩子氏が「『成長戦略』議員にこそ必要」と3氏がそれぞれ意見を述べているね。私:3氏に共通しているのは、この1年3ヶ月で明らかになった民主党の政権担当能力を問題にしていることだね。 芹沢氏は、「格差社会を生んだ小泉路線を改めて、人に優しい政治を目指す」というストーリーをかざしたが、政権交代が至上目的だったので、政権をとった後の具体的な中身がなかったことを指摘しているね。A氏:斉藤氏は、政権交代とは、野党だった政党にも、政権担当能力があるという前提だと言っているね。 アメリカは、大統領府という組織が、ルーズベルト大統領時代からできて、現在、1800人にのぼる大統領行政府に囲まれていて、その下に、官僚である財務省、商務省、教育省などの省が存在する。 シンクタンクも両政党とも持っている。私:その意味で、日本には首相を囲む強力な頭脳集団が官僚となっている。 自民党も民主党もシンクタンクをかかえていない。 芹沢氏は、その役割を新聞に持たせるべきと提言しているね。 斉藤氏は、韓国のように政権には多くの大学教授が政策スタッフとして助言を与えているように、立案能力を持つ人材を政府に取り込み、実行する仕組みが必要だという。A氏:浜氏は、民主党の「コンクリートから人への」ビジョンはよかったが、現実との対応で迷走を始めたという。 新成長戦略を言い出してからおかしくなる。 「国民の生活が第一」というスローガンに成長戦略はなんの解決力もないという。 国全体が窮乏しているわけでなく、カネが偏在して蓄積されているのだから、その偏在を正すべきだという。 富者への増税賛成というわけだね。私:浜氏は、為替介入やTPPに対する菅政権の姿勢は、失敗だったという。 浜氏はTPPは、参加国の枠組み内外で格差を生む古典的、排他的ブロック主義だと厳しいね。A氏:これは君のブログでもとりあげているね。 「国家戦略局」の動きも問題だね。 浜氏も民主党の政治能力を問題として、成長戦略が必要なのは、民主党の議員のほうであると皮肉っているね。私:どうなるか。 小沢氏問題から火がつきだしたね。
2010.12.24
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23日の祭日は、前日に好天気を予想していた。 そこで前日、小学2年生の孫を連れて、東静岡駅の前にあるガンダムの巨大像、途中の雲一つ無い白雪をいただいた壮大な富士山、そして、東京スカイツリー(工事中で500メートルを超えて高さを更新中)の3大巨大物を1日でまわる計画をした。 明けて、今日23日は予想通りの快晴。 孫と2人で、横浜の家を8時半頃出て、新幹線こだまで11時頃、静岡着。 途中、新富士駅あたりで、白雪の雲一つない壮大な富士山を窓の外に見る。 見事に予感があたった。 静岡駅から、東海道線の各駅停車で一駅戻り、東静岡駅に降りる。 駅の階段を降りた目の前に、18メートルの実物大のガンダムがそそり立っている。 丁度、11時半になって、首が動く実演をやってみせた。 「ガンダム焼き」という「たい焼き」みたいものを食べて早い昼食。 まだ、東京のスカイツリーがあるので、すぐに静岡駅にもどり、12時半頃の新幹線で東京に向かう。 Uターンである。 また、途中で相変わらず、雲一つない富士山を眺めながら、東京に向かう。 東京駅に14時頃着き、神田まで行き地下鉄で浅草、そして東武線の各駅停車で一駅の業平橋駅に降りる。 14時半頃である。 駅のホームからツリーの下半分くらいは見えるが、その上は駅の屋根に隠れて見えない。 駅から出て1、2分のところの業平橋で空を仰ぐようにして東京スカイツリーの全景を見る。 てっぺんにある3台のクレーンがせっせと資材を地上から釣り上げている。 壮大な眺めである。 東京駅に戻り、横浜の家に帰ったのは16時半。 8時間の全行程を終わる。 孫も大いに満足したであろう。 俺は富士山はおなじみだが、ガンダム像とスカイツリーは初めて見たことになる。 いささか疲れたが、天候は見事に予想が的中したので、最高の1日であった。 駅での乗り換えなど、歩いた歩数は、万歩計で8656歩。
2010.12.23
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私:小沢氏の菅氏への嫌がらせが効果を出しているようで、菅政権は危なくなってきたね。 すでに、民主党は分裂だね。 小沢氏の壊し屋の面目躍如たるものがあるね。A氏:君の昨年10月のブログにあるが、中西輝政氏が「英国『政権交代』失敗の教訓」1、2で民主党政権の短命を予想していたね。 イギリスでは、はじめて労働党が政権をとったが短命で終わった例をあげているね。 中西氏は、民主党がマニフェストにこだわることは危険だとしている。 当時の世論調査では「子ども手当」には約半数が反対、「高速道路無料化」への反対は6割を超えていた。 財源問題で、マニフェストの壁にぶつかるだろうと中西氏は予測していた。 その通りになっているね。 マニフェスト原理主義から脱出できるかで、民主党政権の寿命は決まると言っていた。私:中西氏はフランスのミッテラン大統領の例をあげているね。 1981年に彼は公約を掲げてフランスで初めての左派政権を樹立した。 しかし、彼が公約を実施するにつれ、経済は悪化。 彼が偉大な政治家であることを示したのは、その後の対応で、1年あまりのうちに政策の大転換をしたことだ。 民主党政権が、マニフェストにこだわらず、どのように柔軟性を示すかが、その運命を決めることになるだろうと中西氏は言っていた。 しかし、見事にマニュフェストにこだわったね。私:同じ昨年10月のブログで堺屋太一氏の「民主党よ、豹変せよ!」の記事を引用したね。 ここでは、明治維新が成功したのは、維新の志士たちが、最初、「尊王攘夷」派が多かったのが、政権を握ると現実を直視して、「文明開化」に豹変したことであると言っている。A氏:それにしても、民主党のマニュフェストはお粗末だったね。 マニュフェスト選挙だと言いながら、お粗末なマニュフェストを作るのだから、プロとしての政治家のレベルを疑うね。 当時から、識者の批判が多かったのにね。 現状は、1年ほどやってみて、それが事実となって証明されたね。 国民にとってはムダな1年だったね。 昨年から予測できたのにね。 それにしても今年9月の民主党の代表選で小沢氏が出て「マニュフェストの忠実な実行」といいながら、政権党の幹事長時代に、ご本人自ら「高速道路無料化」を覆したのにね。 言うことが一貫していないのがこの人の発言スタイルだね。 一貫しているのは、わがままの強引な押し付けだね。 人はそれをリーダーシップという。 俺は違うと思うね。私:政治は混沌としてきたね。 こういうときには、国民は政治家の言葉の裏をしっかり見つめる目を養うべきだね。
2010.12.22
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【送料無料】自由貿易の罠私:このゼミナールは、「自由貿易の罠」を出版した新鋭の学者中野剛志氏をゲストに招いての議論だね。 この約30分のゼミナールのビデオをインターネットで視聴すると、TPPで政府やマスコミが報じているのは全くの「嘘話」だね。 菅首相が、最近慌ててTPPに参加しないと日本は世界の孤児になるというのは全くのナンセンスだというのがよく分るね。 日本はTPPに参加したほうが孤児になるという皮肉だね。 菅首相は、今年の参議院選挙の直前に、消費税10%を唐突に言い出して、選挙の敗北の一因を作ったように、深く廣い視野の思考が必要な政治家としての素質がゼロだね。 これはTPPへの参加も話も同様だね。 TPPに参加しない韓国のほうが政治・外交面で大人だね。A氏:TPPはシンガポール、ブルネイ、チリ、ニュージーランド、オーストラリア、ペルー、アメリカ、ベトナム、マレーシアの9カ国による相互の関税撤廃による自由貿易協定だね。 オバマ大統領が議長で来年11月を目指して成立を進めている。私:このゼミナールでは、まず、日本のマスコミが開国か鎖国かの単純な論理で議論しているナンセンスさを指摘しているね。 日本は個々の農産物によって関税は高いものもあるが、農業の平均関税率ではEU諸国より低い。 別に鎖国をしていない。 それをマスコミが異常に高い関税の農産物だけをとりあげる。A氏:日本では農業は苦しくなるが、工業製品は有利だという説があるね。私:それもナンセンスだね。 まず、日本を含めた10ヶ国をみると、GDPでアメリカ67%、日本24%、オーストラリア5%、残り7ヶ国で4%。 内需はアメリカ73%、日本23%、オーストラリア4%、その他7ヶ国で0.1%。A氏:ということは、実質、日米貿易協定ではないの。私:シンガポール、マレーシアは外需依存国。 ブルネイ、チリ、オーストラリア、ペルーなどは鉱物資源の輸出国。 また、ベトナム、ペルーなどは低賃金の労働力がある。A氏:日本だけが孤立しているのではないの? 韓国も、為替の国家管理をしている中国も参加していない。 でも工業製品のアメリカへの輸出が伸びるのではないの?私:逆だね。 オバマ大統領は、失業率が高いので、輸出を伸ばして、雇用を増やそうとしている。 5年間で輸出を2倍するためにTPPを活用すると言っている。 そうなれば、最大の市場は日本だね。 だから、TPPに日本を巻き込んで、次に基軸通貨国のアメリカが狙っているのは、ドル安誘導だという。A氏:そうなると円高になり、日本の工業製品のアメリカ輸出増は危ないね。 円高で、海外生産に拍車がかかるね。 事実、日本車の66%はすでに現地生産。 ホンダなどは80%。 しかし、農業は海外に移動できないから、壊滅的な崩壊となるね。 TPPで日本は工業製品の輸出増が期待できるというのは「嘘話」だね。 眉唾だね。私:背景に経済学者が信じている自由貿易論の欠陥があるね。 自由貿易により、それぞれの国が潤うという理論だね。 しかし、それが成り立つためには、生産要素が自由に移動できないという条件があるが、今は、移動自由だね。 TPPに参加すれば、安い品物が出まわり、デフレはもっと進む。 小泉政権で、新自由主義を信じて失敗したように、菅政権はTPPの自由貿易論で大きな失敗をする可能性大だね。
2010.12.21
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私:ISO9001を日本企業が盛んにとるようになったのは、1990年代に入った頃からかね。 その頃は、ひどい審査があって、審査員という新人類が生まれたという話が多かったね。 大手企業J社は90年の始めのかなり早い時期にISO9001を取得したので、見学者が多く、俺もその視察団に参加したことがあるが、そこの品質保証部長が「この審査機関には皆さん決して審査を申請してはいけません」と挨拶をして見学者を驚かした。 その審査機関は当時審査業界トップのシェアを持っていたね。A氏:何か審査員に恨みでもあったのかね。私:実は、この企業はあるコンサタントから指導を受けていたんだが、審査員はそのコンサルタントだったというのだね。 当時は、そういうけじめの無さがあったようだね。 もっとも、今でもその審査機関のセールスは、コンサタントと審査はセットで売り込んでいるがね。A氏:検事と弁護士が同じということだね。私:J社の審査では、審査員は承認のハンコが少し斜めに押してあるとかいうような、つまらないことも指摘したらしい。 それで部長は頭に来たらしいね。A氏:俺のいた会社も1990年代半ばにISO9001をとっていたが、書類はすべてボールペンでないとダメだと言われたそうだよ。私:もちろん、そんな必要はないんだが、一時期、その風評が蔓延したね。 実際、俺もある会社でたまたまボールペンで書いた書類を見たら、紙面が何か変。 筆圧で紙があちこち凹んでいるんだね。 聞いたら、まず、鉛筆で下書きして、そしてボールペンでなぞり、鉛筆の文字を消しゴムで消したのだという。 鉛筆の字は消しゴムで消えたけれど、鉛筆の筆圧が残っていたんだね。 最初からボールペンで書くと、書き間違いで修正が面倒だということだ。 しかし、かえって、改ざんしたような印象を与えたね。A氏:これも伝聞だが、必要な記録は2分以内に索引して提出すべきだというが、本当かね。私:俺も最初は、そんな非常識な話は噂だけで、事実でないと思っていたら、ある大手の品質保証部の人が、 「本当です。 一人がストップウオッチを持って、記録書類を走って持って来るのを測定しました」 と言っていた。 審査の前日には練習し、そして当日、審査員もストップウオッチを持ってきたという。A氏:運動会のような審査コメディーだね。私:大の大人が真剣なんだろうね。 大手企業の場合は、品質保証部としては、絶対にISO9001をとらないとトップから怒られるから、審査員の機嫌を損ねないように卑屈になる。 審査員もそれを見透かして、勝手なことを言う。 「この文章を直しなさい。 言うことを聞けば、問題にしませんよ。 貴方、ISO9001をとりたいんでしょう」 と審査員にやんわりと脅迫された品質保証部長の話を定年退職後、直接聞いたことがあるよ。A氏:審査員ご本人も、人としての品格をどんどん失っているのに気がつかないのかね。 審査員になるからには、一流大学を出て、大企業経験もあるのではないの?私:そうなんだが、教育はあるが、教養がないんだろうね。 20年くらい前かね。 俺がよく利用していた地方の小さなビジネスホテルがあった。 中年の温和なおやじさんが経営していた。 そのおやじさんがある朝、俺が食堂で朝食をとっていたら、「長年、この商売をしているが今までにない新人類が昨夜泊まった」というんだね。 よく話を聞くと近くの会社に来た審査員なんだね。 部屋の衣紋掛けがすくないの、タクシーが来るのが遅いのと偉そうに文句ばかりだという。 タクシーは定刻通りにきているのにね。 すこしは改善されてきているようだが、企業側もきちんと対応しないとダメだね。 1980年代に世界を品質で制覇した日本の品質管理は、1990年代からは堕落したね。 馬鹿なことに企業中堅幹部が時間を浪費したものだね。 もっとも、品質で世界を制覇したトヨタはISO9001を嫌っていたようだがね。 実は、日本の品質は、品質保証部門の書類遊びでなく、製造技術や生産技術部門のモノづくりの技術力が支えていたんだね。
2010.12.20
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私:昨日の18日は土曜だから、新聞にbe紙がつく。 今週のフロントランナー欄では、ナクソス会長のドイツ人クラウス・ハイハン氏が紹介されているね。 奥さんは日本の人だそうだ。 ナクソスはCD不況の中、音楽配信事業で高利益を上げている。 ナクソスの音楽配信事業の特徴は「定額聞き放題サービス」「個人だけでなく図書館などの法人相手」の組み合わせにあるという。 公共図書館や大学図書館相手のビジネスももちこんだ。A氏:図書館からの貸し出しもできるということかね。私:契約すると、CDで4万枚を超す音楽がネット経由で聞き放題。 図書館からの利用者は、一定期間、図書館や自宅で好きなだけ聞ける。 図書館は大量のCDの管理から開放される。A氏:CDだけでなく、電子書籍もそうなるといいがね。 ところで、夕刊はトップに年内で米国車マーキュリーが製造中止となると報じているね。私:背景に米国での貧富の差が拡大して、中流層が縮小してきたことがあげられているね。 マーキュリーは米国の中流層のシンボルのような車だったからね。A氏:統計によると、1970年台のオイルショックあたりから、全世帯に占める中間層の割合が、40年くらいの間に、55%から45%に右に坂のように下っているね。私:全人口のうち最も富裕な2割が冨の85%を独占し、同時に貧困層も急増。 中間に挟まった、中間層が貧困層に転落していくので、減少しているという。 正社員と非正社員の2極分化が進んでいるのは日本と同じだね。 しかし、米国の金持ちは、日本と桁違いに大金持ちだね。 相続税も関係するのかね。 米国は今年から相続税を廃止のようだね。 これと全く関係ない話だが、俺は長い間、8穴のバインダーのシステム手帳をリフィルして愛用していた。 ところが、今年から8穴のリフルを売っていた店の店頭から消えた。 6穴ばかりだ。 インターネットで買うことはできるが、500円くらいのものに、送料を払うのもバカらしいしね。 今のシステム手帳も大分傷んできたんで、6穴に買い替えたよ。 デファクトスタンダードで8穴は消滅かね。
2010.12.19
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私:このTV番組はウィークデーの夜8時から10時までだが、そのときどきの問題を専門的なゲストを交えて中身の濃い議論をしているね。 ときどき、チラッと見て、興味ある問題だと引き込まれるように見るね。A氏:俺も君に言われてときどき見ているよ。 今週は、水曜日に経済成長問題、木曜日に雇用問題、昨日の金曜日には、国民負担と政治問題を扱っていたね。私:水曜日の経済成長問題は、俺は「経済成長神話は終わった」と考えているので興味はなく見なかったが、木曜日の雇用問題は最初から見たね。 ゲストとして年越し派遣村の村長で、今、内閣参与の湯浅誠氏が出席していたね。 氏は、全員参加型社会を提言しているね。 氏は「かつては国、企業、正社員の『三つの傘』で国民が守られていたが、ここ20年でこれらの傘が縮小してきた結果、さまざまな人たちが傘の中に入れなくなった」と言う。 したがって、傘からはみ出て雨に濡れる人(貧困者)が増加してきたという。A氏:日本は、社員の職業教育、福祉は会社がやってきたからね。 国はそれを税制などで支援していればよかった。 会社が国家の役割を代行してきた。 だから、そういう面の国の役割はすくないという歴史的な結果となっている。 このため、国際的に比較しても、政府の生産年齢世代への社会福祉の支援は著しく低い。 会社の傘はみ出ると、同時に福祉の恩恵も受けられないことになる。私:欧米は、自分の職業的な知識は、自費で習得する。 社宅や、独身寮はないね。 ところが、その日本の会社中心の雇用がこの20年間で大きく変化してきているんだね。 しかし、他の専門家のゲストもそういう大きな雇用の構造変化の事実を言うだけで、その原因にふれていなかったのは残念だね。A氏:グローバル経済、少子高齢者社会、経済成長神話の崩壊の影響かね。 会社も国家が行うべき福祉を代行する余裕がなくなってきたんだろうね。私:「家庭」「職場」「福祉」の3つのバランスをとることが必要だと湯浅氏は言っていたが、それが実現するのは今からやっても一世代かかるだろうという。 長時間労働で「社畜」となっている正社員。 労動時間は短いが低賃金、低福祉の非正社員。 この大きな階層の分離をどう解決するかが、今後の雇用の、そして政治の大きな課題だね。 それから、昨日は、藤井裕久氏がゲストとして登場していたが、政府は「一般的な政府」、消費税を収入源とした「社会保障政府」、「地方政府」の独立した3つの政府に分かれるべきだというのは知的興味をそそのかれたね。 いずれにせよ、消費税をあげないといけないのは明らかだね。 いよいよ、ぎりぎりの瀬戸際に来たね。 藤井氏と同席していた与謝野馨氏が「やるべきことをやらないで延ばす」危険性を指摘していたね。
2010.12.18
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私:一昨日は、「電子書籍の時代は本当に来るのか」を図書館に返却し、同時に俺の借りる番になった「2020年、日本が破綻する日」を借りてきたよ。 「貸し出し期日」は、来年の1月5日までだね。 年末年始に図書館は1週間ほど休館なので、「貸し出し期日」は長くなるが、同時に「貸し出し待ち」も延びるね。 今の予約状況は下記のようだね。No.書名予約日現在待ち数1学歴の耐えられない軽さ・やばくないか、その大学、その会社、その常識6/12132特捜神話の終焉8/2573若者よ、マルクスを読もう・20歳代の模索と情熱9/19134灘校・なぜ「日本一」であり続けるのか9/19115ネット・バカ、インターネットがわたしたちの脳にしていること10/15376移行期的混乱・経済成長神話の終わり10/3197減速して生きる・ダウンシフターズ11/758抱影11/7859二人静 11/74010銃・病原菌・鉄 (下巻)・一万三〇〇〇年にわたる人類史の謎11/7411銃・病原菌・鉄 上巻11/77312大いなる不安定・金融危機は偶然ではない、必然である11/10813蟻族・中国高学歴ワーキングプアたちの群れ11/143414ゴールドマン・サックス研究・世界経済崩壊の真相12/12815バンコク燃ゆ・タックシンと「タイ式」民主主義12/5416策謀家チェイニー・副大統領が創った「ブッシュのアメリカ」12/121217がん再発を防ぐ「完全食」12/151A氏:「学歴の耐えられない軽さ」は「待ち」が半年を越えだね。 正月前に借りられそうなのは、最後の「がん再発を防ぐ『完全食』」だけのようだね。 ほとんどが来年持ち越しだね。 「銃・病原菌・鉄」は上下巻逆になることは確実だね。私:小説と違って、これは歴史物だから、逆でもいいがね。 しかし、今、下巻をキャンセルして、新規に予約しても待ちは49だ。 変な予約をしている人が多くいるようだね。 例の村上春樹の「1Q84」の1巻目は8月では待ち数3097だったが、2巻目の待ち数1784、3巻目の待ち数1833だった。 2巻目以下になると急に千くらい予約数が大きく減る。 4ヶ月くらい立った現在でも、待ち数は1巻目は2643、2巻目は1477、3巻目は1643だね。 数字通りに、この順番で借りて読むとすると、2巻目を先に読んで、ついで3巻目、最後に1巻目となるね。A氏:小説だけに筋がある。 変な読み方になるね。私:ところで、今、手元にあるのは「2020年、日本が破綻する日」の1冊だけだが、これは新書版だがじっくり年末年始にかけて読む予定だよ。 2020年と言っても、後10年。 この頃、日本の国債が、今のままでいくと、日本国民のカネで調達できなくなると確実に予測される年だね。 これに対して、著者は対応策を提言しているが、どういう内容かね。
2010.12.17
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【送料無料】電子書籍の時代は本当に来るのか私:この本は図書館から1ヶ月ほどの「待ち」で借りた。 今年はiPadで、「電子書籍時代」が身近になったね。 本が電子化して読めるのは技術的に問題なくなってきたようだね。A氏:「電子書籍時代」というのは具体的にどういうイメージだね?私:要するに紙の本の代わりにiPadのような端末機器で本を読むということだろうね。 かさばらないし、家に本を積んでおく必要もない。 書店に行かなくても、ネットでダウンロードすればよい。A氏:君のような図書館族にとっては「貸し出し待ち」がないとうことかね。私:この本ではすでに始まっているアマゾン、アップル、グーグルなどのアメリカの例を始め、日本でのいろいろなパターンの電子書籍の試みを多面的に報じているね。 しかし、著者は、本当に「電子書籍時代」が来るかというと、そう簡単ではないと懐疑的だね。A氏:何が主な障害になるのかね。私:一言で言えば、主にカネの問題だろうね。 インターネットやウエッブが生まれたのは「情報の共有化」が出発点だから、どうしても情報はグーグルのような無料でオープンに情報を共有化するという発想が強いね。A氏:YouTubeへの尖閣諸島での衝突映像ビデオの流失もそうだね。 今、問題になっているウィキリークスもそれだね。私:しかし、本は著作権や印税、出版社や書店の収入などが複雑にからむ。 この既得権みたいのがあるね。 無料というわけにいかないね。 電子書籍を新刊より安くしても、紙の本のほうが売れなくなる。 価格設定が難しいね。A氏:公立図書館で電子図書の新刊を購入すれば、利用者の「待ち」がなくなるので、新刊が売れないね。 図書館の貸し出しに課金があり得るかもしれない。 あるいは、閲覧数の限定とか、ダウンロード有効期間の設定とかね。 要するに、これにもカネがからむね。私:単に従来の本の電子化でなく、本とあまり競合しない「電子新書」みたいなものが主流になるのかもしれないという考えもある。 しかし、いずれにせよ、著者、出版社、電子書籍を作る業者、小売の書店、図書館は、いろいろなインパクトを今後受けることになるだろうね。 それがどうからんでいくか、戦国時代だね。 今後を注意して見守りたいね。 持っていた本を売り払い、図書館族になった俺は当分、端末は買うことはないだろうがね。
2010.12.16
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私:一昨日の忘年会で、小さな前立腺ガンを発見して、治療に成功した同窓生が、参考までにと俺にあるコピーを手渡した。 09年9月10日号の週刊文春の2ペイジにわたる記事のコピーで、タイトルは「がんを防ぐ食事療法『8カ条』」というものだ。A氏:誰の記事かね?私:執刀4000例のベテランの消化器外科医済陽高穂氏の記事だね。 氏は、がんで余命何ヶ月と宣告されて来た人々が、自宅療養でがんが消滅した多くの例を知り、そこに共通していたのは、食事であったという。A氏:やはり、野菜中心食がいいのかね。私:そうだね。 実は、俺は、一昨日、忘年会に出かける支度をしているときに、居間のテレビで美容家のメイ牛山氏をしのぶ番組をやっているのを音声だけ隣の部屋で流し聴きいていた。 そしたら、メイ牛山氏の夫の牛山清人氏のがんのことが話されているのを小耳に挟んだ。 清人氏は、米国での生活が長かったため、肉やバターたっぷりのアメリカ式の食事を好み、もともと病気の問屋といわれるくらい体の弱い人だったという。 1899年生まれだが、77歳の時、すい臓ガンが発見され余命3ヵ月と告知された。 清人氏は、ガンと告知されて以来、医者の反対を押し切り、薬は一粒も飲まず、妻のメイ牛山氏が作った野菜中心の料理だけ食べて、がんを克服し、それから17年間健康な晩年だったという。 清人氏は94歳で亡くなった。A氏:メイ牛山氏は高名な美容師だが、美容を外見だけでなく健康な体から築いてきた人だね。 人間は化学物ではなく、自然物だから緑の野菜や魚介類等などの自然な食品、酸素と水分を体に摂り込むことが大切だと、美容に織り込んでいきた人だね。 自然食をすれば、これからの人間は、100才まで生きられるようになると言っていたという。 彼女も死亡するまで元気で96歳の長寿を全うしているね。私:テレビの流し聴きとその夜の友人のコピーを見て、同じ日に同じ趣旨の情報に接するという偶然の一致に驚いたね。 俺は肉が好きなほうだが、気をつけないといけないと思ったよ。 今朝の朝食の卵を納豆に切り替えたよ。 それから済陽高穂氏の本が出版されているので、図書館に予約することにしたよ。
2010.12.15
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私:昨夜、大学同期で近隣に住む者だけ集まって、忘年会をしたよ。A氏:昨日は雨で、一日中寒い日だったね。 その1日前の日曜日なら晴天だったのにね。私:近隣の同期生は9名だが、いつも幹事役をやってくれる者が、あらかじめメールで全員の都合を問い合せて、全員、都合のいい日を先に選んで、先に店に手配をしていたので、簡単に日程を変えられなかったね。 俺も寒いし、雨が降っているので、ちょっと億劫だったが、出かけたよ。 間際で欠席する人もでるのではないかと心配したが、病気の1名を除いて予定していた全員8名が集まったよ。A氏:何時にスタートなの?私:5時スタートだよ。 その大きな居酒屋の開店と同時だね。 空いていていいね。 途中で混んできたがね。 ポツポツと集まってきて全員そろったところで、畳の部屋で乾杯だ。 この10月に、熱海で、同窓生全員でやった時以来の再会だね。 話は、相変わらず、年齢にふさわしく、健康問題が多い。 8名中、半分は、前立腺肥大を経験しており、2名は入院してガンの生体検査をしていた。 これは全身麻酔をするとのこと。 2名中、1名は異常なし。 他1名は、小さなものを発見したが、その後の治療で回復している。A氏:前立腺肥大は男特有の病気だね。 男では、このガンで死亡する者も多いね。私:ところで、俺たち世代は、人出不足の高度成長時代に就職したから、大手企業に入った者が多い。 そういう者は定年後も部下と飲むそうだが、そのとき役職名で呼ばれるのが嫌だと言っていたね。 ある者は、結局、定年退職したら、個人としては何も残っておらず、意味があったのは地位であって、定年退職とともに消えたと言っていた。 むしろ、自治会などの役員をしていたほうが、個人としてやりがいがあるという。A氏:君はむしろ、途中で転職して、個人の能力を発揮できる仕事を選んだので、そういうことはないだろう?私:そうだね。 大学は工科だけど、俺は途中からマネジメントのほうに移ったからね。 しかし、生涯現役という言葉は抵抗感があるね。 年に応じて、無理をせず、徐々にペースを落としていくのが理想だね。 引き際をキレイにしたいね。 皆、もう歳だから、無理をせず、8時に散会し、皆、帰途についた。 呑んだり食ったりしたが、割り勘で一人2千200円と安かった。A氏:カラオケはしなかったの?私:皆、工科系だから真面目だね。 俺以外、カラオケとは無縁だね。 おれだけはみ出し者だね。 帰りは、バスに間に合わなかったので、次のバスを寒い中で待つのも嫌なので、タクシーの最低料金の710円で帰宅したよ。 9時少し前だったね。 しかし、ベチャクチャしゃべって、楽しい忘年会だったね。
2010.12.14
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A氏:先週、ISO9001の「教育」と「訓練」を話題にしたが、たしか、俺たちの若い頃、現場リーダーはTWIという資格をとっていたことが多かったね。 たしか、インストラクターは教える資格を持ったアメリカ人だったと聞いたよ。 TWI というのは「Training Within Industry 企業内訓練」の略だから、まさに君のいうトレーニングだね。私:俺たちが若い頃は職長教育が盛んだったね。 人出不足のせいだったのかね。 このTWIはアメリカが戦時中に効果を発揮した職長に対する訓練システムだという。 戦争中、双眼鏡や望遠鏡などの需要が増えたが、生産のネックは職人芸の「レンズ磨き」だったという。 そこでその作業を分析したら、30くらいに分割され、職人芸が不可欠な工程は2、3の工程にすぎないことがわかった。 他の工程は素人にやらせて、増産に成功したという。 この素人の作業者の訓練にTWIが効果を発揮したようだ。 ISO9001の「トレーニング」はこれの影響があるようだね。 TWI は部下をトレーニングする方法、改善する方法、部下を扱う方法の3つからなるという。A氏:戦争中、そういう話があったのか。 TWIでは部下に対する訓練の基本的な考えは、部下をトレーニングして覚えが悪いのは、職長のトレーニング方法が良くないからだというものだね。 日本の山本五十六元帥のいう「やってみせ、いって聞かせて、させてみて、褒めてやらねば人は動かじ」という考えと同じだね。私:アメリカでは、そういう考えは「ホーソン実験」から生まれたというね。A氏:「ホーソン実験」? 聞いたことがあるようだが、はっきり覚えていないね。私:1930年前後に、ウエスタンエレクトリックのホーソン工場で、大学の先生がいろいろ生産性についての実験を行った。 実験の結果は、意外なことに、生産性は職長と従業員との人間関係、従業員の参加意識によって影響を受けることを見出した。 それまでは、アメリカの現場管理は、軍隊のように、部下は職長の指示に忠実に従うべしというものだったからね。 職長は、鬼軍曹だね。 それで従業員の参加意識を高めるために「提案制度」がはじまり、「良い職長」を育成するためにTWIのような訓練システムがはじまる。A氏:「提案制度」は日本の「改善KAIZEN」だね。私:敗戦直後、トヨタから2名の技術者がフォードに勉強に行き、そのときフォードの「提案制度」を知り、これを日本に持ち帰ったという。 約40年後に「KAIZEN」として逆輸出される。 去年、GMがおかしくなり、トヨタとの合弁のカリフォルニアのフリモント工場・NUMMIの扱いが問題になったね。 この工場が1980年代にトヨタ生産方式に切り替えるとき、フリモント工場の職長がトヨタに研修に来たが、いきなり改善KAIZENをやらせられて驚いたという。 GMでは改善は別のプロの仕事で、職長はプロが決めた方法を守るだけの仕事だけだからね。 いつのまにか、アメリカでは伝統的な「提案制度」もTWIも消えていたようだね。A氏:フリモント工場の話は、君のブログにもあるね。 それにトヨタでは「アンドン」と言って、組立ラインの作業者が、異常が出ると簡単にラインを停止できるのにも、アメリカの職長は驚いたというね。私:GMではそんなことを作業者がしたら、その作業者は即解雇だね。 トヨタでは、1日、200から300回程度は止まるそうだ。 逆に止まる回数が少ないと、コンベヤーのスピードが速くなるのだろうね。 そういうスピードで作業をするのだから、教育だけではダメで、体が自然と動く訓練・トレーニングが必要だね。 トヨタが「教育」と「訓練」を分けたのはわかる気がするね。 それから、部下を外部の教育研修に出して、部下が報告書を書いているが、これはマネジメントの観点からするとおかしいね。 研修に行かせた上司が、研修した内容をよく聞いて、評価して自ら報告書を書くべきだね。 マネジメントの原点はそこにあると思うね。
2010.12.13
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A氏:君はカラオケボックスでも歌うのかね。私:知っている同志だけで歌いたい場合だね。 費用もスナックよりも安い。 スナックでは他のグループの歌が聞けるというメリットはあるがね。 数年前、東海地方の出張先で、20年位前に仕事で知り合った2名と連絡がとれ、久しぶりに居酒屋で夕食をした。 その後、カラオケボックスに行った。 そのときは2年くらいカラオケの空白があったから、久しぶりのカラオケだった。 大きなカラオケボックスの建物で、いくつかの部屋があったね。 小雨の降るウィークディのせいなのか、空いている部屋が多かったよ。 9時から11時までの2時間、3人で交代で歌ったよ。A氏:何曲くらい歌えるのかね。私:交互に効率よく歌ったので、3人で合計二十数曲くらいだろうね。 俺が歌った歌は、覚えているのは、下記の通りで、もう、1、2曲あったかもしれない。 久しぶりなので、無難な演歌だね。 「北の旅人」(石原裕次郎)、「哀しみ本線・日本海」(森昌子)、「風雪流れ旅」(北島三郎)、「旅の終りに」(冠二郎)、「小指の想い出」(伊東ゆかり)、「ガキの頃のように」(堀内孝雄)、「つぐない」(テレサテン)、「逢いたかったぜ」(岡晴夫)、「大阪しぐれ」(都はるみ)、「夜の銀狐」(斎条史朗) その当時、中高年の間ではやっているという中島みゆきの「地上の星」(NHKのプロジェクトXの主題歌)に3人合唱で初めて本番で挑戦したが、ダメだった。 このカラオケ装置は、映画の主題歌だと、その映画のシーンが出てくる。 若い石原裕次郎、浅丘ルリ子、小林旭、山本陽子などが登場する。 岡晴夫などは、20歳台くらいで登場するので、画面は白黒だよ。 そして、カラオケのうまい、下手の点数が出る。 80点台が出ると、ソロリサイタルが可能だという判定が出る。A氏:判定ソフトはむずかしいだろうね。 楽譜通りでも、その人の「歌い方」まではなかなか判定できないだろうね。私:いつか、石川さゆりが、カラオケで点数が出る装置で、自分の持ち歌を歌ったら、低い点数であったという。 そこで、怒って、もうカラオケはやらないとインタビューに答えていた。 判定ソフトは、かなりの工夫が必要だろうね。 スナックなどでも、あまりうまくないと思っている人でも高い点数がつくこともある。 だから、私は、あまり、点数を表示するのは、かえって、ストレスとなり意味がないというのだが、点が出ると座が盛り上がるという人もいる。A氏:点数表示のメリット、デメリットがあるね。私:もう、20年くらい前だが、ある地方の工場に行ったとき、10人くらいの幹部で大きなカラオケボックスに行ったんだ。 このとき、本社から2名来ていて、一緒に参加した。 自然に、本社、工場間のカラオケの点数争いになったね。 時間がたつうちに、最高点は本社の人間がとるようになった。 それでは、日頃から本社コンプレックスのある地方工場の人間は面白くない。A氏:それでは懇親会でなくなるではないの? 本社側はすこし負けてやるくらいの配慮が必要ではないの。私:わざと下手に歌うのはかえって難しいね。 ばれても怖い。 まぁ、多少、座が白けたことがあったね。 社外の俺は中立の立場だがね。 これは、カラオケの点数表示が逆効果の例だね。 こないだプロの歌手に対して、本職の歌手でないタレントが、その歌手の持ち歌にカラオケ点数で挑戦する番組があったが、本職のほうの点が少ないというケースがあったね。 聞いていると本職の方がうまいと思うのだが、カラオケの点数ソフトが、本職の歌のニュアンスまで拾いきれないだろうね。 それにしても、スナックでも、カラオケボックスでも、毎夜、何万という日本人が声をはりあげてカラオケに興じている。 人前で歌うことはプロしかしないというかっての日本の伝統的な「つつましい」文化、ベネディクトの恥の文化はこの30年、カラオケで変わったのだろうか。
2010.12.12
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私:以前、近くの文化会館で、休日にいろいろな催しがあり、見に行ったことがあった。 その中で、手話ダンスというのがあったね。A氏:手話ダンス?私:カラオケの一種と考えると分かりやすい。 音楽を流し、声を出して歌い、同時に手話で歌詞を表現するのだね。 身振り手振りするのをメロディーに合わせてダンス調に数人の踊り手が踊りをするのだね。 ゆっくりした踊りなのでハワイアンみたいだね。 歌いながら、踊るから、俺のように手話のわからない人でも意味はわかる。 曲は、ゆっくりしたもので、「いい日旅立ち」「瀬戸の花嫁」などの歌で踊っていた。A氏:なるほど、カラオケの一種だね。 しかし、なんで手話でやるのかね。私:このやり方だと手話を覚えやすいし、感情表現した踊りもできるから、1石2鳥だね。 手話では、「赤」は唇を指し、「白」は歯を指し、「男」は親指を立てて指し、「女」は小指を立てて指すことを、踊りを見ながら俺も即座に学ぶことができたよ。 このダンスは、西沢何某の発案で作られたものであるということで、その紹介プログラムであったね。 曲は、CDの再生であるので、文字通りカラオケだが、見ているうちに、これはスナックのカラオケにも参考になるのではと思ったよ。 踊ると言っても、手話だから手の動きが中心で、足はせいぜい、1,2歩前後するくらいだね。 スナックなどの止まり木で、腰をかけて歌う場合、手話だけで足は十分に省略可能だね。A氏:問題は手話だから、マイク片手というわけにいかないね。 スタンドマイクか、胸に挟むピンマイクを使用して、両手を自由にしないといけないね。私:そう言えば、手話ダンスでは踊り手はピンマイクを使っていた。 ところで、カラオケで歌うと、カロリー消費量が出るものがあるね。 大体、1曲数キロカロリーで、10キロカロリーを超えるときは、がなっての熱唱だね。 一晩、スナックで10曲歌っても、100キロカロリーはいかないね。 それに踊りが加わると何カロリーになるだろうね。A氏:ちょっとしたストレッチくらいのカロリーだろうかね。 15分のストレッチで30キロカロリーくらいかね。私:カラオケは、それよりストレス解消になる効果のほうが大きいのではないかね。 10年位前のある日、日中、肩こりがひどかったが、そのまま、夜、カラオケに行ったら、スナックを出る頃、その肩こりがすっかり消えていたことがあったよ。 肩こりの原因はストレスであったらしい。 ところで、手話で連想して、めったに見られないあるスナックのカラオケ風景を思い出したよ。 あるスナックで会社の人とカラオケをしていたら、中年客が一人で入ってきた。 そのスナックでは、はじめての客であるという。 そして、その人がカラオケを歌いだした。 それが、腰を大きくひねりながら、体を前後に動かし、熱心に演歌を歌うんだ。 手話カラオケよりもはるかに激しい動きでストレッチカラオケだね。 歌も浪花節調。 それがチャップリンの映画を見るように、こっけいに見えたが、ホステスたちは笑うと客に失礼なので、笑いを殺すのに、苦しんでいたよ。 この人は、大きく踊りながら歌ったので、画面に出た声のカロリー以上のカロリーを使っていただろうね。 スナックでのカラオケは、カラオケボックスと違って、こういう普段見れない他人の歌い方に接することがあるね。 逆に、ものすごくうまい人が歌っていることもあるがね。 スナックは、昼間と違う夜の側面から見た人間研究の場でもあるね。
2010.12.11
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私:昨日の北陸地方のある都市のスナックの後日談は後で、7年前の古い日記を奥から探し出して見たら、少し違っていたので修正・追加するよ。 日記は2003年7月5日(土曜)で、随分前だから、記憶が間違うわけだね。A氏:土曜だと、翌日は日曜日だから仕事はないね。私:日記によると土曜日に名古屋のほうで用事があり、月曜日に北陸地方で仕事となっているから、土曜日に一旦、横浜に帰ると、また日曜移動になりハードなので、横浜に帰らすに1日前に北陸地方に余分に泊まったとあるね。 だから、日曜日は暇だからその北陸地方を観光している。 もっとも小雨だったね。 思い出したよ。A氏:そのスナックの後日談は正確にはどうなるんだね。私:日記によると、7月5日夜8時頃、そのスナックに入り、中年の男性客が1人いたとある。 やはり、ママさんは、俺の顔をすぐに思い出さなかったと書いてある。 「どなたの関係でしたか」と聞かれたので「M社長と来たことがある」と言ったら「ああ、◯◯さんでね」とすぐに俺の名前が出たとあるね。A氏:M社長のボトルを示したんではないね。私:ママさんは、すぐに、俺がそのスナックで歌ったリストを出してきた。 ワープロできれいに清書され、パウチされていて、タイトルは「◯◯さんカラオケリスト」と俺の名前を書いてあった。 28曲あった。 このリストは、昨日のブログで書いたように2年半程前に常連で来ていたとき、女子プロレスみたいに体格のよかった若いホステスが手書きで「カラオケ記録」を書いていたが、その後、ワープロで清書したとは知らなかった。 もちろん、M社長のものもあった。A氏:2年半も保管していたことになるね。私:しかし、その若いホステスはその年の3月でやめたという。 景気が悪いことと、人件費が高くなったせいだと日記に書いてある。 以下は、日記のそのままの引用だ。 ママさんは「Mさんは、その後、あまり来なくなったので、ボトルが空かないのよ。 使っていいですよ」とM社長のボトルを出してきた。 なるほど、ほとんど飲んでいない。 「Mさんに連絡してみます」とママさんが携帯に電話したが、留守録であった。 しかし、すぐ折り返し電話がかかってきた。 M社長であった。 「すぐ行きますよ」という電話であった。 20分くらいして、背広姿にネクタイをした小柄だが、肥っていて、豪放磊落なM社長が来て、久しぶりの握手である。 家でテレビを見ながら、サウナにでも行こうかなと思い、思案中に、電話がかかってきたという。 もう数分電話が遅れていたら、サウナに行っていて連絡がとれなかったろうということであった。 「ネクタイがしゃれている」と俺が言ったら、M社長は「これは誰かからのもらいものだ」と言った。 途端にママさんが怒り出した。 何故なら、それは、ママさんが昔、M社長にプレゼントしたものだという。 やりこめられたM社長は「いや、不思議なこともあるな。 ネクタイがたまって百数十本ほどになったので、10本ほど、気に入ったのを残し、後は捨てた。 そして、今、急に出てきたので、その10本の中からさっと選んだのがこのネクタイだよ。 それがママさんのプレゼントのネクタイとは----」と驚いていた。A氏:なるほど、それはママさんは怒るね。俺の日記の続き:久しぶりなので、しゃべったり、食ったり、飲んだり、カラオケしたりで、それぞれ10曲くらい歌って、11時半となる。 ここのレーザーカラオケは、得点が出るのでM社長は負けん気であったが残念ながら、点数は俺のほうが平均的に高く出た。 トリは雰囲気に合わせて俺は「旅の終わりに」(五木寛之の「海峡物語」のTVドラマ挿入歌)を歌った。 ホテル前で俺が先にタクシーから降りたが、M社長は「こちらにきたら、絶対、連絡をしてください」と言って、そのままタクシーに乗って帰って行った。 以上で、日記は終り。 その後、この不況で、このスナックは大丈夫だろうか。 いつか、また、M社長とこのスナックで歌うことがあるだろうか。
2010.12.10
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A氏:君と初対面の人は、君の真面目そうな雰囲気からして、まさか、カラオケをやるとは思わないだろうね。私:仕事の話と無関係だから、俺の方からも言わないしね。 1990年頃、関東平野の地方都市にある大手工場に仕事で行ったときがそうだった。 この工場の工場長はカラオケが大好きで、北島三郎の歌が得意だった。 そして、工場幹部とよく飲みに行き、カラオケの歌い方を指導していたから、部課長十数名は全部、カラオケをやっていた。 もちろん、これは後でわかったことだがね。A氏:それじゃ、初対面ではお互いにカラオケ好きだなんて知らないわけだ。私:そうよ。 初対面の夜、工場長と十数人の幹部の夕食会に招待された。 終わりに近づいた頃、幹事の総務部長が「あの、ご迷惑でしょうが、2次会でカラオケをやるので、スナックに移動したいので、今のうちに曲を予約しておきたい。 曲名を適当に言ってください」とメモを片手に持って、俺のところにきた。 総務部長は、俺の風貌からして、俺がカラオケなどは馬鹿にしてやらないだろうと思っていたようだった。 俺が「それでは、遠慮なく」とすらすら10曲ほど言ったら、唖然としてメモをとったよ。A氏:私:それから、その工場に出張すると夜はスナックでカラオケが通例となったね。 同じようなケースが同じ1990年頃、北陸地方にある大きな地方都市にある会社でもあった。 この会社は20人くらいの中小企業だが、M社長がやり手だったね。 社交好きな人だった。 このM社長も最初、俺がカラオケをやるとは思っていなかったので、初日の夜、社長は俺と夕食後、軽く一杯やろうという程度の気持ちでスナックに寄った。 ところがそれがカラオケ大会になってしまった。 M社長は古い演歌がうまかった。A氏:とんだ初会合だね。私:M社長は市内のいろいろなスナックを知っていたが、俺が好みそうなタイプのママさんがいると言って、あるスナックによく行った。 余計な心配だがね。 ママさんは和服姿だったが知的で古い女優の中野良子が中年になったという感じだったね。 このスナックでは、M社長と俺の歌った曲を若いホステスがシートに記録しておいたので、次に行くとそのシートが出てくる。 そこからリクエストすればよいようになっていた。 新しい曲を歌うと若いホステスがシートに追記した。 当時は、今のようにリモコン端末で曲を予約できない頃で、一々、分厚い曲目集をみて曲目と番号をさがさなくてはならなかった。 だから、そのシートでその手間が省けたね。 一度、たまたま、別なスナックに行ったとき、得点の出るカラオケで、95点以上出るとボトルがダダになるということがあった。 別な客で、そんなにうまいと思わない客が95点取った。 M社長は「よし、俺も絶対取る」と1曲歌い、95点を取ってボトルを獲得したよ。 この会社には1年ほどちょくちょく行って、それで仕事の関係は終わった。 ところがこれには後日談があるんだ。 A氏:なんだね。私:2年くらいたって偶然北陸のその近くの会社に行くことになった。 夜、一人でそのスナックに行ったね。 ドアを開けて入ったが、もう、ママさんは俺の顔を覚えていなかったようだね。 シートを作った若いホステスなら、顔を覚えていたかもしれないが、不況でやめさせて、今はママさん一人だという。 カウンターに座ると「前に誰かといらしてますか?」とママさんが聞いた。 俺が棚のM社長のボトルを指さしたら、ママさんはすぐにM社長の家に電話した。 M社長は、もう家で夕食を終り、入浴中であったが、背広に着替え、奥さんの車の運転でとんできた。 そこで久しぶりにまたカラオケとなったよ。 しかし、もう、俺も年だね。 北陸にまで行ってカラオケをすることもないだろう。 M社長からは、今も年賀状だけは来るがね。
2010.12.09
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私:今日は外国でのカラオケ談義だ。 記憶が定かでないが、たしか、1980年より前だったと思う。 用事でシンガポールにある日本企業を訪問した。 その会社の人と、夕食後、二次会で大きなスナックみたいなところに行った。 カウンターとボックス席があった。 カウンターでは日本から単身赴任で来たと思われる中年のサラリーマンたちが飲んでいた。 混んでいたが日本人ばかりだったね。 そのスナックはまだ、カセットのカラオケだった。 A氏:当時はどんな曲のリクエストが多かったのかね。私:たしか古賀メロディーのリクエストが多くて、「人生の並木路」などはテープが擦り切れて歌えなくなったという。A氏:故郷を捨てた歌だね。 日本を思い出して歌っていたんだろうかね。私:ずっと後になるが1988年に業界のヨーロッパ視察団に参加して、観光を兼ねながらヨーロッパを回ったね。 そのとき、ドイツのデュッセルドルフに泊まった。 ここは当時から、日本のビジネスマンが多く住んでいる都市だね。 この頃は、もう、俺はカラオケマニアだね。 そこで、視察団のカラオケ好きの人とタクシーでカラオケのある店に行った。 もう、あまり記憶にないが、たしかレーザーでやっていた。 店は日本人でいっぱいだった印象があるね。A氏:まだ、カラオケは日本の固有文化だった頃だね。私:この視察団は翌年、米国の視察をすることとなった。 この視察団の団長のS社長は、元は大手商社の人で、若いとき、ニューヨークに派遣され、そのとき、スナックで知り合った20歳くらいの若いホステスY嬢がいたとのこと。 S氏は、その後日本に帰り出世街道を歩き、定年で子会社の社長になったね。 この視察団に俺が参加して知り合いとなった。 サンフランシスコに滞在したとき、2人で夕食をした後、外に出てS氏はカラオケのスナックを探し始めた。 風の噂にY嬢がサンフランシスコに店を出しているというので探し出したのだ。。 そして、ある広いスナックに入った。 そこのママを見るなり、S氏とママは抱き合った。 そのママがY嬢であったのである。 実に、30年くらいの空白後の再会であった。 S氏は「清い付き合いであったから、このように良い思い出となったのだ」と自慢をしていた。 S氏は長身で、若いときは合唱部にいたというくらいであるから、カラオケと言うよりもプロのようなうまい歌い方だったね。 カラオケはすでにレーザーであったと思う。 ホテルに帰ったのは深夜の1時で、カラオケの支払いは100ドルくらいであったと思う。 もちろん、気を良くしたS氏が払ったよ。 その後、視察団はニューヨークに泊まったが、ここでは別の知人と小さなカラオケに行った。 レーザーでなく、ピアノで伴奏だった。 歌うときは、楽譜集から曲を選び、アメリカ人のピアニストに示す。 このとき、たしか5ドルくらいの札をピアノの上に置いてある小さなコップに押し込むんだね。 俺たちのテーブルに、昨日、テキサスの田舎から出てきたような雰囲気の小太りの若い女性がいたね。 もう、何を歌ったか、覚えていないね。 後、タイに用事で行ったときに、同行した人がカラオケ名人で、明日、日本に帰るという夜に、バンコックの大きなスナックで、2人で大いに歌ったことがあるね。 中国や韓国に行ったことがあるが、カラオケのチャンスはなかったね。 もっとも、韓国に行ったときは、当時、日本の歌は禁止と言われたがね。 今は、どうかね。 しかし、カラオケは、日本のスナックで歌うのが、一番、落ち着くね。
2010.12.08
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私:このスナック談義シリーズはちょっと年を飛び越して、1990年頃のことになる。A氏:君はカラオケを始めたのは、1980年だというから、もう10年立つね。 私:スナックでカラオケをするのは、出張のときだから、その10年間でいろいろなところに行っているね。 その中で中国地方に大手企業のある事業部に3年近く行ったことがあるが、これが俺のスナックでのカラオケ全盛期だね。 大阪のK社長にカラオケをつきあわされて、カラオケを知ってから、約10年になったが、この間、次第にカラオケに浸り、この事業部に通った頃は、毎週のようにその地方都市のスナックで、一晩10曲以上は歌っていたよ。A氏:どうやってそのスナックを選んだの? よくカネが続くね。私:いや、最初、その事業部に行った夜、夕食を誘われ、その後、2次会で若い人が連れて行ってくれた小さなスナックだったんだね。 若い人の行きつけのスナックだから安いね。 ところで、この事業部長のS氏は、当時、まだ、40才台の若手部長だった。 営業出身でお客とのお付き合いが多かったせいか、これがまた、カラオケがメチャクチャにうまい。 この人はその地方のいろいろなスナックに連れて行ってくれたね。 この場合は、部長のおごりだから、高級なところもあったが、俺一人ではそういう高級なところは行かなかったね。 彼は、石原裕次郎の「ブランデーグラス」が十八番だった。 しみじみと歌う。 この人は、他にあまり持ち歌がなかったのか、いつもスナックに行くと、歌うのはこの歌だけだったね。A氏:「夜の銀狐」の場合と似ているね。私:あるとき、この事業部のカラオケ好きな若手の1人と、一晩、スナックで何曲歌えるか試してみようということになった。 A氏:すごいバトルだね。私:夕食後、いつもの小さなスナックに行き、7時半頃から歌い出した。 その夜は、その店の客は最初、われわれだけだった。 途中、3人くらいの若い一組が来たが、あまり歌わなかった。 だから、そのスナックのカラオケはわれわれ2人の貸切のようになったね。 空いているスナックで、交互に歌い、2人で25曲、合計50曲歌った。 もう、12時近くになっていた。 ついに2人とも声が枯れて出なくなってきた。A氏:よくそれだけ、歌を知っていたね。私:この1990年頃が、俺のカラオケ遍歴、最高の頃だったね。 持ち歌は100を超え、演歌はもとより、若い人の歌まで挑戦したよ。 今から思うと、その頃、仕事が厳しかったが、知らず知らずのうちに、その過酷なストレスの解消になっていたのだと思うね。 今もその頃の歌は覚えているが、出張がほとんどなくなるにつれ、スナックに行くこともなくなったから、今はせいぜい年1回あるかどうかだがね。 それも1回ではせいぜい数曲止まりだね。 その中に「ブランデーグラス」が含まれているのはもちろんだがね。
2010.12.07
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A氏:また、ISO9001の話だが、毎年、審査機関の維持審査があるんだね。 俺のいた会社では、もうISO9001をとってから長いんだが、毎年、審査員が指摘することが「教育・訓練が計画通り実施されていない」ということだそうだ。私:おかしいね。 君がいた会社は、毎年、新人を沢山採用していないだろう?A氏:そういう意味でないらしい。 毎年たてる社員全員の教育・訓練計画がその通り実施していないということなんだ。 毎年入社する新人は少なくて問題ないんだが、特に、現場の30年くらいのベテランなどは、あまり教育・訓練の必要がないので、計画には入れるが、つい実行が伴わないようだね。私:わかった! 君の会社は、「教育」と「訓練」をゴチャゴチャにしてシステムを組んでいるようだね。 ISO9001のほうで要求しているのは、基本的に「訓練」が中心だよ。A氏:「教育」と「訓練」とはどう違うのかね?私:これはトヨタ生産方式では、明確なようで「教育」は体系的な知識の修得、「訓練」は実務の体得だね。 水泳で言えば、「教育」は泳ぎ方の講義などを受けたり、本を読んだりすること。 「訓練」は水の中で、体を動かし、泳ぎのコツを体得するこ。A氏:なるほど、そうするとある作業のベテランは泳ぎの名人で、かつ、毎日、泳いでいるので、その作業の「訓練」は不要ということだね。私:君の会社は、高度成長期に伸びたから、現在はほとんど中高年の人が現場で活躍しているし、職場異動もほとんどないから、企業の体質からしてベテラン中心の職場だね。 「訓練」システムも企業の特質にそって設計すべきだね。 ISO9001はその企業別の特徴の配慮を要求しているね。A氏:なんで、俺の後輩たちは、そういう誤解をしたんだろうね。 頭のいい連中が考えたシステムなのにね。私:自分たちの足元を見て考えず、「知的体力」を働かせず、ISO9001規格を鵜呑みにしたせいだろうね。 学校の成績が優秀な者ほど要注意だね。 それと原因の一つは、ISO9001規格の日本語訳にあるようだね。 ISO9001は数年ごとに改訂されているが、初版は1987年だ。 その最初から、「教育・訓練」の要求がある。 英語はトレーニング(Training)だ。 だから、本来なら、「訓練」重視だね。 これを「教育・訓練」と訳した。 このため、当時、誤解した多くの日本企業では、外部の品質管理に関するセミナーをずらりとリストアップして、これに参加する研修システムを作って実施していたケースがあったようだね。 「教育」重視になってしまった。 だから、この場合、「教育・訓練」は総務や人事部の仕事になる。 ある大企業では、「訓練」を勤労課が現場作業者の教育を残業で座学で「作業標準書」でやっていた。 ところが、新製品が流れると、勤労課への情報は遅いから、その教育はない。 それなのに、現場では新製品が流れているという矛盾した状態が出たね。 だから、現場でのトレーニング・システムは、甘くなるというアンバランスが発生。A氏:そうか。 常識で考えれば、職長などが行う現場作業のトレーニングが、一番、製品の品質に影響をあたえるはずだね。 ところで、後輩に、今まで、ベテランの「教育・訓練」として、実際に何をしていたのかと聞いたら、「ちょっと休み時間に世間話をして、それで『教育・訓練』をしたということにして記録していた」と言っていたよ。私:ISO9001では、「教育・訓練」を実施したら、その記録の要求があるからね。 しかし、そのベテランの記録は意味のないムダな記録だね。 だから、ムダな紙が増え、さらに本当の品質から目をそらす現場ムードとなるね。A氏:早速、やめさせよう。私:どうも、それは氷山の一角のようだから、これを機会に、「知的知力」で全面見直しだね。
2010.12.06
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私:俺は、1980年まで、カラオケやスナックなんて無縁だったんだよ。A氏:何がきっかけで歌うようになったのかね。私:1980年に、たまたま、仕事の都合で、大阪のある中堅企業S社の業務改善を手伝うはめになった。 それで、大阪によく通うようになった。 このS社の創業社長は一代で財をなし、上場し、大きな自社ビルを作るまでに会社を大きくした。 しかし、子供に恵まれなかったので、大手取引銀行の頭取に後継者として適任者に来てもらうように依頼したんだね。 そして、1978年にその銀行のK重役がS社にまず経営顧問として来たんだよ。A氏:頭取としては、急成長企業のトップになることを期待したんだろうね。私:ところが人生とはわからないものだね。 翌79年、K氏が副社長として社長に代わり陣頭指揮を開始し始めたとき、オイルショックがきた。 高度成長経済の終りだね。 その余波を受け、S社の業績は大きく低下した。 当時、俺が勤めていた会社はS社と関係があり、俺はS社の業務改善のお手伝いをすることになった。 1980年の秋から大阪のS社に毎週のように行き、業務改善の仕事に入った。 1981年末、会社は危機を脱し、その後、K氏は社長になった。 その後、経営が安定するまで10年くらいかかったが、バブル崩壊も無傷で、今も安定経営している。A氏:それと君のカラオケとどういう関係があるのかね?私:このK社長は、美声で、よく声は通り、言語明晰だったね。 会社の危機脱出のリーダーには適切な人だった。 K社長は、声がいいのでカラオケもうまい。 しかも、当時からカラオケセットを家に置き、練習していたそうだ。 十八番は「大阪しぐれ」だった。 プロ並みだったね。 ところで、K社長とときどき夕食をするようになったんだが、食後、カラオケ好きの社長と北新地のクラブに行くわけだ。 すると1曲くらいは付き合いで歌わねばならないハメになった。 当時は、レーザーカラオケなどない頃で、アルバイトのピアニストが歌い手に合わせて伴奏してくれる。 これが、俺とカラオケのつきあいのはじまりとなったんだよ。A氏:君は、最初、何を歌ったんだね?私:当時、俺が知っていた唯一の歌謡曲が伊東ゆかり「小指の想い出」だったね。 しかたがないから、これを下手ながら歌ったよ。 これが自然に後に俺の十八番になった由縁だね。 明らかに、カラオケは日本の新しい大衆文化に成長し始めた頃だね。 2年ぐらいで、S社との付き合いは終わった。 しかし、俺はこれをきっかけに出張のときのスナック通いにはまりだすんだね。 人間の明日とは分からないものだね。 昨年、K社長と約30年ぶりにまた、仕事の関係で2、3回ほど会ったが、もう社長は年で、酒がだめで、夜のお付き合いはできなくなり、当然、カラオケはやめたようだったね。A氏:カラオケ世代の交代かね。私:だから、俺は今でも「大阪しぐれ」はよく歌うよ。 その社長の最盛期ほどうまくはないがね。
2010.12.05
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私:一昨日のブログの「天国は水割りの味がする」に触発されて俺が行ったスナックの記憶をシリーズ的に書いておこうと思う。 今日はその1。 もう二十数年前になるかね。 東京都内の東はずれにある会社に3年間くらいよく出張していたときがあった。 横浜からでは遠いので、ホテルに泊まった。 その会社の若いスタッフは3名、俺を交えて4名で会社近くのある私鉄沿線の居酒屋で月1回くらい夕食をした。 食後、近くにある名前を忘れたが、あるスナックにカラオケしに寄ったものだ。 そのスタッフ3名ともにカラオケが好きでね。 一人は美声だった。A氏:スナックは大きかったの?私:小さかったね。 カウンター席は5人くらいでいっぱい。 4人ほど座れる小さなボックス席が1つあり、後はソフア1つくらいあったかな。 われわれは、4人だから、ちょうどボックス席に収まるね。 50歳代のママさんが中心で、その姉が和服で手伝いに来ていた。 娘さんもときどき手伝っていたね。A氏:遅くまで飲むのかね。私:俺は泊まるホテルが近いから、平気なんだが、スタッフのほうは、終電で家に帰るので11時くらいには、終わりだね。 健康的だよ。 4人でこのスナックに行くと、最初の歌はスタッフの一人の持ち歌の岡晴夫の「憧れのハワイ航路」。 お開きのトリの歌は、俺の伊東ゆかりの「小指の想い出」と決まっていた。 そして、お互いに拍手はやめというルールにした。 そのスナックに何回か行っているうちに、夜8時くらいにカジュアルな服装でふらりと一人でよく来る大柄な中年の常連客に気づいた。 なんとなく苦労人の風格があった。 彼は、来るとカウンターで軽く飲んで、毎回決まった歌を1つ歌うとそれで帰っていった。 そのうちに、その歌の題名が「夜の銀狐」だということを知った。A氏:ヒット曲だったのかね。私:どうかね。 当時、俺の知らない歌だったね。 しかし、何回も聞いているうちに俺は覚えてしまった。 覚えたら歌いたくなる。 そこで、そのスナックに行ったとき、その客が来ないうちに歌ったよ。 そうしないと他人の「持ち歌」を奪って失礼になるからだ。 あるとき、歌おうとしてカラオケに予約したら、その中年客が来たのであわてて取り消しよ。A氏:どういう人物なのかね。私:ママさんに聞いたら、駅前のパチンコ屋の経営者だとのことだった。 ところが、ある時、俺が行っていた会社に中国の研修生が2名来たので、このスナックに連れて来た。 丁度、このとき、この中年の客が来ていた。 2人が中国人であるのを知ると、なつかしがり、「ママ、この人たちにボトルを提供してくれ」となった。 そして、こっちの席に来て簡単な身の上話をした。 この客は、中国で幼いときに暮らしたことがあり、敗戦で引き揚げてきたという。 多少、韓国系の血も混じっているという。 初めて、この中年の客の人生を知った。 ただ、彼が何故、「夜の銀狐」しか歌わないのか、その理由は聞けなかった。 A氏:そのスナックには、どのくらい通ったの?私:3、4年くらいかね。 スナックは、いつも混んでいて、利益をあげ、その後、駅前開発で、駅から少し引っ込んだところに、数倍ほどの大きな店に移転した。 しかし、移転してからすこしたって、その会社に行く仕事が終わって、そのスナックにも自然に足が遠くなったね。 その後、バブルがはじけ、今の不況で、スナック業界はきびしくなったが、今もやっているかね。 しかし、「夜の銀狐」を聞いたり、歌ったりする度に、その中年客とスナックを思い出すね。
2010.12.04
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私:今朝の朝日新聞の耕論欄では、5800億円を投じる農家への戸別所得補償制度が今年度から始まるが、その賛否をめぐって、3人の識者が意見を語っているね。 まず、鈴木宣弘東大大学院教授は、「農家を支えて努力促す『岩盤』」として一応、賛成の意見だが、TPPへの危機感も持っているね。 神門善久明治学院教授は、自給農家を含む稲作農家約200万戸のうち、主にコメで生計を立てている農家は8万戸にすぎないという。 多くは土地を高く売る機会を狙っている「偽装農家」だという。 営農目的なら数百万円の土地が、転用で億円単位の価格がつく。 神門氏の「偽装農家」論は、このブログで昨年の「消える農地・コメ関税撤廃で『偽装農家』のエゴを断て」でとりあげているね。 3人目は現場からの意見として小林肇秋田大潟村農協組合長からで「競争力磨け 走り始めた現場」を語っているが、戸別所得補償はバラマキで、もっと農業の成長戦略が必要だとしている。A氏:俺も読んだが、3者とも具体的に「こうすべきだ」という前向きの提言がないね。 それだけに、この問題は深刻だね。 3者ともTPPとの関係を深刻に受け止めている。私:一人当たりのコメの消費量のグラフが描いてあるが、見事に右肩下がりの「下り坂」だね。 これは人口の高齢化とも関係するのかね。 これから人口も減るから、絶対的な需要量も減るだろうね。 新聞の右側の「記者有論」欄では農業問題に直接関係ないが、ニューデリー支局の高野弦記者の「TPPは黒船か・求められる主体的な戦略」という記事があるね。 趣旨は、各国の意見対立の溝が深く、すぐにまとまりそうもないので慌てることはないという。 アメリカは自国農民から反発が強い砂糖の自由化は頑として認めようとしないという。 これに対して、オーストラリアなどの砂糖輸出国は反発しているという。 来年11月のAPECでの合意は極めて難しいという。A氏:各国のエゴのぶつかりあいだね。 慌てないで、したたかな「外交戦略」が必要だね。 「京都議定書」みたいに慌てて貧乏くじをひかないようにね。私:耕論欄の下に「私の視点」欄があるが、元素材メーカーの社員だったという細井裕介氏がTPP参加について「金融経済改革の連携が先」として寄稿しているね。 氏は、金融の視点からTPPへの参加を急ぐ政府と、急がせる勢力に対して、大きな危惧を覚えるとしているね。A氏:TPPに参加しないと、競争力を得るためには企業を海外に移転せざるを得ないという。 しかし、氏はTPPに参加しても、今の円高のように外国為替問題が安定しない限り、企業の海外移転は避けられないから同じことだという。 現在、各国の中央銀行が市場へ大量の資金供給を始めて通貨安競争となっている。私:氏は、TPPより先に、実体経済をゆがめてきた金融経済の改革に取り組み、膨張した「利ざや稼ぎの投機マネー」の動きを規制する方向で各国は連携し、知恵を出して行動すべきだという。A氏:これも「戦略論」だね。 皆、つながっているね。私:各氏の意見の共通点は外交国家戦略や国内産業の戦略の必要性を強調しているね。 しかし、民主党が政権をとったとき、国家戦略局設立構想があったが、見事に崩壊している。 そうかといって自民党にも明確なものはなかったしね。 前途多難だね。
2010.12.03
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【送料無料】天国は水割りの味がする私:俺のブログの記録によると、この本を図書館に予約したのが4月25日。 借りられたのが11月30日。 なんと約7ヶ月の待ちだったね。A氏:ブログによると6月3日には、待ち数が10で、8月19日には待ち数5だから、ゆっくりしたペースだね。私:原因は、この本は市立図書館に1冊しかないのと、手にして驚いたのは900ページになろうとする辞書みたいな本で、しかも上下2段組のピッシリシタ記事に満ちていることだね。 東京のスナック50店舗の取材記事だ。 いきなり取材では、本音が聞けないので、ボトルを置いたりして多少なじみなって取材するから、数十万円の酒代を使っているだろうね。 一つ、一つのスナックのママさんやマスターにスナック経営に至るまでの長い物語があるね。 人生いろいろだね。 これでは、読みでがあって、読み終えるのに時間がかかるはずだよ。 もっとも肩のこらない著者とママやマスターとの会話が中心だがね。 アマゾンの読者評に、次のようなものがあったがその通りだね。 「スナックとは、都築響一さんの目の付け所はいつも鋭いですね。 ですが、いかんせん、長すぎる...。 もうちょっと切ってもいいんじゃない?と思いました。 半分でもいいと思いました。 分厚すぎて、読みづらいってのもあります」 もっとも、日本にはスナック数は、監督官庁は把握していないようだが、27万とも10万とも言われているという。A氏:スナックというのは、東京オリンピックを機に、外国から来る人のために、いかがわしい深夜営業の飲食店に対して風営法が強化されて生まれたと言うね。 俺たちの若い頃は、スナックでなくバーだったね。私:バーとスナックの違いは、スナックでは、カウンターを乗り越えて、客がわに女性はつかないね。A氏:むしろ、スナックはカラオケのメッカになっているね。私:著者は、スナックには、バーにもクラブにもカラオケボックスにもない濃密な何かがあると言っているね。 「スナックなんて行ったこともない」知的な人々にそれを説明するのは難しいと著者は言う。 この本を読んで、いつも通り過ぎるだけだった地元のスナックの扉を押してみようという気になったらうれしいのだがという。 日本で最も多い庶民の社交場なのに、ちゃんとしたガイドも研究もないからね。A氏:君はスナックによく行くのかね?私:俺は行きつけのスナックは地元の京浜地区ではないね。 知人で東京に勤めているカラオケ名人がいるので、年に1回程度、彼の同僚と彼の行きつけの私鉄沿線のスナックにいく程度だね。 むしろ、出張で、地方都市に行って先方の会社の人たちと、二次会でスナックに行くことが多かったね。 次にその地方都市に行くと、その店にぷらりと一人で行くことはよくあるね。 カラオケを歌いにね。 昼間とは違った世間の姿だね。 この本を読むとよくわかるね。 スナックを閉鎖するので若いママが馴染み客と別れを惜しむ情景を演歌にした名曲が、ちあきなおみの「紅とんぼ」だね。 俺の好きな曲だよ。 この本で紹介したスナックの多くはバブルのときは大儲けだったが、今は客数が大きく減っていると言っているね。 景気の影響に敏感に反応するスナックも「下り坂」時代にどんどん減っていくのだろうか。
2010.12.02
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私:今朝の朝日新聞で、ガソリンスタンドの過疎を報じているね。 ピークの1994年度末には6万421店あったのが、09年末には4万357店にへったという。 直近では4万店を割っている可能性もあるという。A氏:俺も見たが、グラフでは94年あたりをピークにキレイに急激な「右肩下がり」のカーブになっているね。 これも96年からの規制緩和が関係しているね。 これにより、価格競争の世界にガソリンスタンドが追い込まれた。 弱肉強食となったね。私:それに「下り坂社会」だ。 需要も構造的に減ってきている。 最終的には3万店を割り込むという。 ピークの半分以下だね。 都市部も減っているが、問題はもともと店の少ない過疎地だね。 過疎地は車なしでは生活ができないところが多い。 農業だって機械化しているから、ガソリンがいる。 日本農業は機械化で石油依存がすごいからね。A氏:規制緩和で本当に価格は下がったんだろうかね。 地方の生活者の犠牲は明確になったがね。私:タクシーの規制緩和と同じだよ。A氏:君のブログでもとり上げているね。私:タクシーは結局、値上げになっているところが増えたね。 この新聞記事は町が支援してなんとかスタンドを再開して解決したようだが、今後、日本全体でどのように展開していくか、目が離せないね。 一方で、電気自動車の普及を加速することかね。
2010.12.01
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