デフレの正体 0
原発 0
体罰 0
糖質制限食 0
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堺の駅に降りて、タクシーに乗る。私:○○ホテルまでお願い。タクシーの運転手A:○○ホテルね。 最近、このホテルに行くお客が増えたね。私:ビジネス客かね?タクシーの運転手A:いや、よく分からないがね。 ホテルに着いて降りる。 翌朝、 ホテルで頼んでおいたタクシーに乗る。私:このホテルも最近、客が多いそうだね。タクシー運転手B:あぁ、それは堺の埋立地のほうに、シャープの液晶の大工場ができるので、その工事関係者が増加しているからでしょう。 その他にいろいろな施設が出来るらしいですよ。 ご承知のように、堺はビジネスホテルが少ないので、中には貸しアパートを借り切っている会社もあるようですね。 関西空港ができたとき、かなりビジネスホテルができたんだけれど、案外、客が来ないでやめたホテルもあったがね。 なるほど、ホテルの朝食がバイキングに変わったのはそのせいか。 朝が早い客が増えたのだろう。 朝食をとっていた2、3の客が作業着みたいな服を着ていたのが理解できる。 新聞の大阪版を見たら、尼崎と兵庫に松下の工場、堺にシャープ、和歌山に住友金属の工場が出来る計画で進んでいるという。 これらの大阪湾のビッグプロジェクトの経済効果は約5兆円と見込まれるという。 今、建設が始まった段階だから、その効果は、数年年くらい先になるのだろうか。 それまで、グローバル化した世界経済はどうなるのだろうか。 大阪府の財政危機脱出の助けになるのだろうか。
2008.07.15
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A氏:君が、4日前のブログで「経済・財政諮問委員会のメンバー総入れ替え・加藤紘一自民党議員」として、TVの時事放談での加藤氏の発言を取り上げていたね。私:秋葉原無差別殺人の真犯人は、経済財政諮問会議の一人の学者だという指摘だね。 そこまで言いながら名前は言わなかった。A氏:そしたら、君のブログによくコメントを戴く、愛しの増田恵子様から、「八代氏だろう」というコメントを戴いたね。 これで俺はアンテナが張られたのか、昨日の新聞の週刊新潮の広告のワイド・ブラック会社、ブラック人間というところに「加藤紘一議員にアキバ事件真犯人と名指しされた経済学者」というタイトルがあったね。 近くの本屋で、買おうかなと思って、手にとって見たら、正味、1頁くらいの短い記事だね。 立ち読みしたよ。私:どう書いてあった?A氏:このTV爆弾発言で驚いた記者たちが、加藤氏に具体的な名前を聞いたら、すぐに「八代氏だ」と答えたという。 そんなに、きついことを個人にいうのは厳しすぎるのではないかという記者団の質問に対しても「それは事実だ。訂正のつもりはない」と加藤氏は強硬だったらしい。 そして、週刊誌の記事は小泉内閣のときのブレーンとして、竹中氏と活躍してきたという矢代氏の説明が書いてあったね。 記者は、八代氏に「加藤発言」対するもコメントを求めたら、ノーコメントだったという。私:八代氏は、同一労働・同一賃金を主張していたようだが、この規制をしないで、派遣労働の規制緩和をしたから、正社員と同一労働でも半分くらいの賃金でワーキングプア発生の一因になったね。 日雇い派遣も発生。 同一労働・同一賃金なら、中国のほうがもっと安い。 だから、中国に仕事が移動するか、人が来る。 複眼的な視点がないのが学者の宿命かね。 それで、加藤紘一議員は学者が気に入らないのかね。A氏:八代氏は、竹中平蔵氏と同じ、市場原理主義だね。私:6日の日曜日のTV朝日のサンディプロジェクトで、竹中氏が登場していたが、何かの問題で「そういう場合は、市場に任せれば、公平な判定がされる」という発言をしていたね。 「市場の判定が神様の判定」だというのが、市場原理主義者の根底にある理念だね。A氏:規制をなくし、市場の判定に任せた結果は、格差拡大、食糧の高騰、石油の高騰という判定だね。 それが「正しい判定」だったのかね。 タクシーの規制緩和だって、市場の判定は、運転手のワーキングプア化と運賃値上げだね。 「公平な判定」でなかったから、規制強化にもどっているのじゃないかね。私:「市場の公平な判定」で困っているのは庶民で、金持ちには「公平な判定」なんだろうね。A氏:本屋では週刊文春は買わなかったが、文藝春秋8月号は買った。 となりに「中央公論」8月号があり、ここに「秋葉原殺戮事件を生み出した時代」というタイトルで、佐藤優氏と雨宮処凛氏の対談があった。 さっと立ち読みで読んだが、雨宮氏はワーキングプア問題をいくら政治家に訴えても動きがなかったが、秋葉原事件でようやく動きがでてきたというようなことを言っているのをちょっと読んだね。私:その一つが、加藤議員の爆弾発言なのかね。 ところで、これで、また、「エコノミック・ヒットマン」のエクアドルの話題が明日に延びてしまったね。
2008.07.11
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私:昨日午後、新幹線で大阪に行って、一泊して今帰って来たよ。 行くとき、新幹線事故で2時間近く遅れたよ。A氏:俺は今朝の新聞で読んだだが、原因は米原駅で人身事故とあったね。私:それが車内のアナウンスでは「ひかり373号に人が衝撃」とかいうんで、人が死んだのかどうかは一切、言わない。 この「ひかり373号」は、次は京都駅に向けて米原駅は通過する列車なので、駅のホーム側の線路は走らない。 米原駅は中央の通過線路を走っていく。 だから、その人はわざわざ中央の線路まで歩いて行ったことになる。A氏:今朝の新聞のほうは3面記事によると死亡と明記されている。私:それにしても、なんで「男性死亡」と社内のアナウンスもテロップも明確に出なかったのかね。A氏:JR側の責任事故というニュアンスを避けたかったからかね。私:確かに「ひかり373号」の運転手は「何か衝撃」を感じたので、停止したのだろうね。 社内のテロップでは、米原駅から3km先で停止したとある。 衝撃を感じて、急ブレーキをかけても、通過速度は速いから、そのくらい走ってしまうのかね。A氏:なんでそんな危険な通過線まで、その死亡した人は行ったのかね。私:アレッ!? 新聞に書いてなかったかね。 俺が今朝、大阪で見た朝日新聞の朝刊では、詳細に載っていたがね。 なるほど、今、家に帰って関東版を見ると、詳細記事がないね。 大阪版では、3面記事で、新幹線が数本、行列を作って停止しているところをヘリでとった大きな写真があるよ。 かばんに入れて持って帰ったから、比較してご覧よ。A氏:なるほど、関東版は記事は10行くらいしかないが、大阪版は3面の3分の一を占める扱いだね。私:大阪版によると通過線路付近にいた男性がはねられて死亡とある。 そして「ひかり373号」は先頭部分がへこんだ状態で新大阪に約2時間20分遅れで到着して、その先の運転をとりやめたとあるね。 「ひかり373号」は岡山行きだから、新大阪より先にいくお客は大変だったね。 そのお客のインタビュー記事まで20行くらいあるね。A氏:大阪版によるとやはり自殺だね。私:志賀県警が下り線ホームの監視カメラに男性が線路に降りる姿が映っていたのを確認したという。 県警は自殺の可能性が高いとして身元を調べているとあるね。A氏:米原駅の新幹線ホームには柵はないのかね。私:米原駅には柵はないね。 新幹線駅では柵がある駅とない駅があるね。 それに通過線路が別にない新横浜とか熱海駅は通過の際に、全部、柵が閉まってしまうようになっているね。 しかし、柵があっても自殺しようとしたら、乗り越えていくだろうね。 ものすごいスピードで走る新幹線の先頭に、線路上にいる人がぶつかったという事故は初めてではないかね。 これで今日予定していた、グァテマラの話は明日に延期だね。
2008.07.09
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私:昨日、地方に用事で出かけるので、朝、早く起きて、支度しながらTVを見ていたら、毎日放送の午前6時からの時事放談で、加藤紘一氏がすごいことを言っていたね。 それは福田首相に望みたいこととして、小泉政策からの脱却を鮮明にすることだとして、一例として、経済財政諮問会議で、派遣労働の推進を熱心に進めた学者がまだ1名いるとしてその退陣を要求していたね。 名前を言わなかったが、誰だか、すぐわかるね。 その学者が秋葉原の無差別殺人事件を起こさせた大きな原因だというように、厳しい発言をしていたね。A氏:今朝の朝日新聞で2面の下のほうに同じような加藤議員の発言が報じられていたね。 それは、6日・日曜日の山口県萩市の講演で「小泉・竹中路線で自民党の評判が悪くなって、福田さんがかぶっている。 政策を変える、という意味でも内閣を改造すべきだ」と主張したという。 そして、改造しない場合でも「小泉・安倍政権時代からの経済財政諮問会議メンバーを一掃すべきだ」と強調したという。 TVと同じ趣旨の発言だね。私:派遣労働を積極に推進したのは、学者だけではない。 民間委員では、キャノン会長の御手洗氏もいる。 一昨年頃までは、派遣労働の規制をもっと緩和すべきだという主張をしていた。 それが、その後、マスコミで、偽装請負、ワーキングプア増大が騒がれだしてから、ピタッと言わなくなったようだね。 むしろ、派遣労働の規制強化、1日日雇いの禁止規制と規制が復活している。A氏:彼は秋葉原の無差別殺人事件はどう思っているのかね。 「自己責任」で押し通すのかね。 君のブログでも「自殺したキヤノン社員の労災認定と「今こそ平成版『所得倍増計画』を」でふれているね。私:加藤氏は、学者のことは言っているが、御手洗氏のことは言っていないのは片手落ちだね。 加藤氏は山口県での講演で経済諮問会議の総退陣を言ったが、山口県と言えば安倍前首相の地元だね。 TVでは、北朝鮮の拉致問題で、自民党内で安倍氏と山崎氏が対立していることで、コメントしていたね。A氏:どちらに軍杯をあげていたね?私:安倍氏に対して厳しかったね。 去年の参議院選の惨敗、首相退陣の仕方を批判して、安倍氏は、ここ2,3年は地元にこもり、充電すべきだとしていた。 出かける支度をしながら、TVを見ていたので、明確な記憶はないが、福田首相は、首相になったときは、60パーセントの支持率だったが、その後、20パーセント台に低落したのは、日銀総裁人選問題、後期高齢者医療保険などの対応の悪さをあげていたね。A氏:隣りの韓国でも、最初、高い支持率だった李大統領はどうなるのかね。私:李大統領は、韓国の景気回復の切り札として「構造改革」を切り札にしようとしていたらしいね。 竹中平蔵氏が顧問として参加するとかという話もあったね。 それがソウルでの抗議集会の拡大でご破算になりそうだね。 その背景には、11年ぶりの貿易収支の赤字転落など経済の悪化がある。 経済成長最重視から「物価と生活安定が優先」へと軌道修正するという。 竹中平蔵氏の顧問就任もお流れかね。 後手になっているが、日本も同じ流れだね。 こういう流れは、世界的な傾向で、今日からのサミットで議論すべき問題でもあろうが、どうなるかね。 ガソリンや食料品の価格上昇など、われわれ庶民の日常生活に直結している問題だけに早急な対応を迫られているね。 環境問題と優先度が違うね。
2008.07.07
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A氏:君のブログで取り上げたアフリカ・ジンバブエ大統領選挙問題は、国連安保決議を無視して、現職のムガベ大統領が27日に大統領選挙を実施したと今朝の新聞が報じているね。私:俺がジンバブエというアフリカの国の名前に興味をもったのは、4月25日に新聞が小さく中国がジンバブエに兵器供与をしていることを報じていたらからだね。 そのニュースも「メタルウォーズ」で、メタル、石油などの資源をめぐる中国のものすごいアフリカ攻勢を詳細に知ったからだね。A氏:貧困やムガベ政権による弾圧を逃れるために、すでに数百万人が隣国の南アメリカに流出しており、来年3月までに人口の3分の1以上にあたる5百万人が食糧難に陥ると予測しているという。私:野党は投票を棄権した野党支持者が襲撃される危険性があり、国際社会の即時介入を求めたという。 しかし、庶民は「欧米諸国はムガベ政権に対する制裁をすぐに口にするが、制裁を一番恐れているのは、ムガベ政権ではなく、苦しい生活を強いられる国民だ」と訴えているという。A氏:たまたま、国際情報誌「サピオ」が先週号で、「『援助大国』『支援外交』化けの皮」という特集をしているね。 そこでは、「大国が途上国に援助するのは『慈悲の心』やヒューマニズムが理由でない」としているね。私:曽野綾子氏が寄稿しているね。 曽野氏は日本財団会長、海外法人宣教者活動援助後援会代表として、長年国際援助活動に従事し、世界の最貧国を自ら歩いてきたという。 その記事の中で、インドの神父と雑談したとき、「日本からの援助がどれくらい現場に届きますか」と曽野氏が神父に聞いたら、「政府から政府なら0パーセント」「民間から民間で40パーセントが60パーセント、時には70パーセントかーーー」という返事だったという。A氏:援助の金はどこに消えるのかね。私:その国の支配者や金持ちか、投資している外国大企業かね。
2008.06.29
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A氏:今朝の新聞の一面左に「タクシー参入歯止め」で、規制緩和がもとにもどるようだね。 君は、この知的街道で、一貫して、タクシーの値上げ、タクシー参入一部制限、大阪のタクシー、タクシー運転手との車内での会話・その5、で、このおかしな規制緩和を2年にわたりおっかけているね。私:02年2月に規制緩和の一貫として、タクシーの参入は免許制から許可制になった。 うたい文句は、規制緩和で競争が激しくなり、効率やサービスが向上し、コストも下がるから、消費者には値下げなどの効果があるというものだね。A氏:それが規制緩和推進の大義名分だね。私:しかし、宅配便のような新市場の開拓が出来る業界でもない。 タクシーの大きな需要増が期待できないなら、コスト低減は運転手の給与ダウンしかない。 結局、この5年の規制緩和の結果は、タクシーン運賃の値上げという消費者へのしわ寄せと、タクシー運転手の低収入という新しいワーキングプアの発生だけだね。A氏:格差拡大の市場原理主義の結果の典型的症状で終わったね。 派遣労働の規制緩和同様に、この数年間の社会の変化は、市場原理主義のすごさを目の前に見せてくれたね。私:市場原理主義で経済拡大すると、底上げができて、貧者も潤うという大義名分も、御本家のアメリカでは年々拡大する格差がそのウソを証明し続けている。 市場原理主義で勝者と弱者が出て、弱者はセイフティーネットで救うということを、当時の推進論者の竹中平蔵氏は繰り返し言っていたね。A氏:そのセイフティーネットが社会保障費だろう。 これは規制を緩和する「小さな」政府という大義名分をもとに削減されている。 「後期高齢者医療保険」など、典型的だね。私:その削減も見直しされようとしている。 そして、一方では道路など税金の無駄使いだね。 派遣労働などを含め、規制緩和は庶民の目から見ると失敗だね。 いい大人が、カネ、カネで偽装や不当搾取まで平気でやる。 正当な改善の知恵を出さないで、ケチケチ改善をやる。 グッドウイルの前会長の折口氏のように一部の拝金論者は儲けただろうがね。 彼は今どうしているだろうね。
2008.06.28
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A氏:昨日(26日)の朝日新聞の「私の視点」欄で、経済アナリストの森永卓郎氏がタバコの1箱千円の値上げは、結果的に増税にならないとしている。私:根拠は、製薬会社のファイザーの調査だね。 喫煙者9400人の調査によるとタバコが千円になったら禁煙すると答えた人が79パーセントだという。 だから、千円にすると売上げが激減する。 タバコ産業の収益も減るから、法人税も減る。A氏:そこまでは理屈は通る。 しかし、その次に、禁煙すると肺ガンが減るから医療費も減るという計算に反論しているね。 その反論の次の文章がよくわからないね。 「長期喫煙者の寿命は、喫煙しない人より短いから、短くなった期間に発生する医療費は確実に減少しているはずだ。 また、寿命が短くなった期間の年金給付も確実に減少している。」私:逆に言いかえるとわかやすいのではないの。 タバコが千円になって長期喫煙者の寿命が延びると、端的に言うと延びた期間の医療費、年金が増加するから増税効果はないということではないの。 これをずばり言うと、昨日の「素粒子」のようにやられるので、表現は婉曲にしているのだろう。 でも、これはちょっと、もめそうな論拠だね。 「筆禍」にならなければいいがね。A氏:さらに、千円になると吸えるのは金持ちだけになるから、新たな格差だという。私:この人らしい意見だね。 ちなみに、森本氏、本人は喫煙者だという。 森本氏は、千円値上げになったとき、格差のどちら側にいくのだろうか。 今、タバコを吸いながら、喫煙していない人より、医療費、年金はすくないことを考えているのだろうか。 それは明言していないね。
2008.06.27
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私:朝日新聞の夕刊一面に「素粒子」という欄があるが、これがもめているね。 「素粒子」で鳩山法相が宮崎死刑囚の死刑執行を命じたことに関連しで、同法相になってから死刑執行が増えているのを「死に神」としていることだね。 俺は、この問題に気がついたのは21日の夕刊の「素粒子」に「鳩山法相の件で千件超の抗議をいただく」とあったことからで、珍しい内容なので何かあったのかなと思ったね。 言い訳のように「法相のご苦労や、被害者遺族の思いは十分認識しています」「それでも、死刑執行の数の多さをチクリと刺したつもりです」と書いてあったね。 反省の弁はなかったね。 この「素粒子」の筆者は死刑廃止論者なのかね。A氏:君は18日の「素粒子」は読んでいないのかね。 この日の「素粒子」は将棋の羽生名人が「永世名人」となったことで「将棋の神様」として、これにひっかけたんだね。 「永世死刑執行人」として「鳩山法相」を名指しし、「『自信と責任』に胸を張り、2ヶ月間隔でゴーサインを出して新記録達成。またの名、死に神。」とある。 これが問題になった。 実は、もう一つ「永世官製談合人」として、例の品川局長を名指ししている。 そして、こっちは「またの名を国民軽侮の厄病神」とある。 要するに 「将棋の永世名人」と将棋の神様 「永世死刑執行人」と死に神 「永世官製談合人」と国民軽侮の厄病神 と、「名人」と「神様」を3つ引っ掛けたわけだね。私:なるほど。 しかし、3つのうち、鳩山法相の「死に神」だけは、違和感があるね。 今朝の朝日新聞には、犯罪被害者の会が「被害者遺族も『死に神』か」という抗議文を朝日新聞社に提出したとある。A氏:朝日新聞社広報部の回答は検討してからということになっていて、別にすぐに謝っていない。私:「死に神」は、辞書をひくと「人を死に誘うという神、人に死ぬ気を起こさせる神」とあるから、適切な言葉ではないね。 当の鳩山法相も頭にきているようだね。A氏:新聞記事だけでなく、「週刊文春」の今朝の新聞広告はすごいね。 「鳩山法相を『死に神』と呼んだ朝日(素粒子)論説委員の呪われた『前歴』」とある。 自分のところの悪口を書いた今週の「週刊文春」の広告を、朝日新聞社がよく掲載したね。私:この「素粒子」は匿名だが、書いているのは論説委員の加藤明氏らしいね。A氏:報道ステーションの加藤氏かね。私:いや、別人で報道ステーションのほうは加藤千洋氏だね。 温厚な感じの人だがね。 朝日新聞としては、なかば、からかって書いているコラムだからとして、注意しますくらいのことで決着をつけたいのではないかね。A氏:まぁ、「素粒子」は「書いたらどういうマイナス影響を与えるかを読めない神様」かね。私:「素粒子」は「筆禍の神様」かね。
2008.06.26
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私:昨日の朝日新聞の朝刊の国際欄の隅に、ジンバブエの27日の大統領選挙がもめている記事があるね。 A氏:ムガベ大統領が「私を大統領の座から降ろせるのは神だけだ」と5期目の当選に向けて強硬姿勢を崩していないという。私:俺がこの記事がアンテナにかかったのは、「メタル・ウォーズ:中国が世界の鉱物資源を支配する」の俺のブログからだ。 君がこのブログでふれているように、当時の4月24日の新聞では、次のように報じている。 「アフリカのジンバブエ向けにカラシニコフ銃弾300万発、追撃砲弾3千発などを積んだ中国貨物船が、南アフリカのダーバン港に入ったが、港湾労働者が荷下ろし拒否。 アメリカは『政治的激動が起きているジンバブエに武器を供給して事態をあおるのは不適切だ』と指摘。」A氏:それから、2ヶ月たった昨日の夕刊では、国連安全保障理事会は23日に、ムガベ大統領が率いる現政権を非難する議長声明を採択したという。 ムガベ大統領の野党に対する弾圧はすごく、すでに、野党のツァンギライ議長はオランダ大使館に保護を求めているという。私:この問題で、安保理が一致して行動するのは初めてという。 ムガベ大統領に武器供与していた中国は賛成したのだろうか。 そのニュースがないね。A氏:中国はメタルをねらって、このジンバブエ政権とつながっているんだろうか。 ウィキペディアによると、ジンバブエは、 「石炭、クロム鉱石、アスベスト、金、ニッケル、銅、鉄鉱石、バナジウム、リチウム、錫、プラチナ族金属を産する」 とある。私:さらに、 「最近は、中国との経済関係を強化している。 2007年8月23日ジンバブエ政府が国内の外資系企業に対して株式の過半数を『ジンバブエの黒人』に譲渡するよう義務付ける法案を国会に提出、9月26日に通過した。 これにより経済の崩壊が決定的になると見られる。」 とあるね。 その後、経済は崩壊したのかね。 アフリカのスーダンの問題で、アメリカの映画監督スピルバークがスーダン・ダフール問題に対する中国の態度があいまいだとして、北京オリンピック不参加を表明していたね。 中国はオリンピックを控えて、ジンバブエに対して、国際的に協調した態度が必要なんだろうかね。 武器供与をしている中国の考えが聞きたいところだね。A氏:今朝の新聞でも、小さい記事だが、野党大統領候補のツァンギライ議長が27日予定の大統領決戦投票に立候補をとりやめるための書面を24日に選挙管理委員会に正式に提出したという。私:ツァンギライ議長は22日に「公平な選挙を期待できない」として、立候補をとりやめると言っていたのに対して、選挙管理委員会は「公式な手続きがすんでいない」として決選投票を実施するとしていたが、24日には公式な手続きがすんだことになる。 それでも、大統領選は27日に強行するのかね。 国連事務総長は「このような条件下で開かれる決選投票はあらゆる合法性を欠くものだ」と述べ、投票延期を求めている。A氏:しかし、経済政策が失敗し、選挙の敗北が明らかなムガベ大統領が強気な背景には何があるのかね。 中国の援助かね。 今朝の新聞の雑誌「サピオ」の広告に「テロ支援からオイル囲い込みまで、世界の”善意”は謀略に満ちている・ 『援助大国』『支援外交』の化けの皮」というメインタイトルがある。 その中に、 アフリカ・『ひもつき援助』でアフリカの資源と市場を強奪する中国『覇権の構造』」というのがあったね。私:明後日、27日のニュースがどうなるか。 そして、北京オリンピックを控え、中国はどういう姿勢をウラでとっているかだね。 そのニュースもほしいね。
2008.06.25
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私:先週、18日の水曜日、東京に用事があって出かけて、ついでに携帯電話の付属品を買うので、秋葉原の電気街に降りた。 ほしい物はさがせなかったが、後でそれを聞いたうちの女房に、なんで、そんな危険なところに降りたのかと文句を言われたよ。 秋葉原駅には、当分、日曜の歩行者天国は中止するという貼り紙が出ていたよ。A氏:君は、最近、チョコチョコ出かけることが多いから、そういうチャンスは多いのでないの? 例の荒川土手駅の無差別殺傷事件のときも、翌日に常磐線に乗っているね。私:22日の日曜日の38歳の女性による大阪駅の無差別傷害事件も、俺は、その前の21日の土曜日に大阪駅のホームにいたからね。A氏:エッ、ブログ喪中は大阪にいたの?私:19日に東海地方に泊まってから、20日に大阪に用事があって行き、さらに一泊し、21日に大阪駅から新大阪に行き、新幹線で横浜に帰ってきたからね。 これもすれすれだね。A氏:俺の知人で、よく岡山から来る人がいる。 その人が例の岡山駅で無差別に人をホームから線路に押し落として殺した事件の後に、岡山駅で乗車してきたが、なんか、駅にいて気持ちが悪いと言っていた。 身近な気がしてきたね。私:随分前になるが、例のオーム真理教によるサリン無差別殺人事件でも、俺はその日、1時間後くらいに、JRの浜松駅を降りていたからね。 今は、そういう大型の事件ではなく、ちょこちょこ、無差別にあるので、ますます、どうしようもないね。 外に出ると覚悟がいる世の中になってきたね。 こないだ、ブラジルに行ってきた人が、ブラジルの治安はよくないといっていたが、その背景に、経済格差がひどいことがあるといっていた。 日本はその後を追っているのかね。
2008.06.24
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A氏:秋葉原の無差別殺人をした犯人は先が暗い派遣社員だったというのは象徴的だね。私:規制緩和で製造業の現場作業まで派遣社員を拡大したのは、すでに日本の失敗だね。 日本人の労働者の賃金は低下しつつある。 この問題は、2006年に松下、キャノン、シャープなどが多くの派遣社員を使っている問題で賃金格差の背景としてクローズアップしたね。 偽装請負も登場して、日本の大手企業の経営姿勢が問われるようになる。A氏:この当時、製造業の派遣は3年の期限があった。 これに対して、2年前には経営者側は、この期限を撤廃して派遣労働者の自由化をさらにすすめようとしていたね。 当時の経済財政諮問会議で民間議員4人の提言があり、この中にこの3年規制の撤廃検討があった。 今では、皆、その失敗を誰も言わなくなったがね。 その民間議員の1人である御手洗キャノン会長は当時は「派遣期間の規制は撤廃すべきで、労働市場は自然な需要と供給に任せたほうがいい」と言っていたね。私:一方で、キャノンの派遣労働者がその実態を国会で証言する。 これは、「『抜け殻』正社員:派遣・請負依存経営のツケ」日経ビジネス4月2日号で詳細に報じられている。A氏:そして、そんな自分の現場を知らないのか、2007.01.17御手洗富士夫「希望の国へ--私の日本再生計画」(文藝春秋2月号)を発表している。 そしたら、今度は、キャノンで過労死問題が出た。 2006年11月に静岡県で自殺したキヤノンの男性社員(当時37)について、沼津労働基準監督署が労災認定した私:新聞によると、男性は1992年、研究職としてキヤノンに入社、2000年から同社の富士裾野リサーチパーク(静岡県裾野市)に勤務していた。 06年9月以降、月200時間近い残業をするようになり、同年11月、同市の踏切で投身自殺した。 男性の遺族が07年3月、沼津労基署に労災を申請した。 男性の職場では午後10時以降の残業はできないようになっており、男性は深夜に自宅でパソコンを使い仕事をしていたという。 男性側の代理人らがパソコンに残された記録などで残業時間を計算したところ、06年10月31日から自殺直前の11月29日までの残業時間は263時間に及んだという。A氏:以前、ホワイトカラー・エグゼンプションが問題になったとき、伊藤忠商事会長の丹羽氏が、ホワイトカラー・エグゼンプションに賛成意見を言っていたね。私:しかし、これを悪用して悪用して過重労働や過労死を増加させるのではないかという不安に対して、そのような悪質な経営者は、禁固刑も含む厳罰に処せられるように法整備をするとしているね。A氏:キャノンの会長は禁固刑かね。私:それなのに、今度は、今月の文藝春秋に、「今こそ平成版『所得倍増計画』を」という論文を平気で載せている。 この論文には、今、低所得で苦しんでいる派遣社員について一言もふれていない。 所得が倍増しても、自殺するようになっては仕方がないね。
2008.06.16
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私:昨日、東海地方に用事で行っていたんだが、昼飯を食堂で食べていたら、食堂のTVニュースで岩手地震が報道されているのを見て知ったよ。 夜、帰宅したら、TVはこのニュースで大変だったね。 被害者の方々にはお見舞いを申し上げたい。A氏:道路なんかも、完全に脱落していたね。 阪神大震災なみの揺れだというね。私:それにしても、中国の四川省の地震報道が続いているときに、日本でも発生とはね。A氏:余震があるので、学校の校舎に多くの住民が避難しているシーンがTVでも出てきたが、あれを見て、オヤッと思ったね。 日本ではよく避難するときは学校に行くが、あれは広いだけでなく、倒れにくいからかね。私:四川省の地震では、学校から先に完全に崩壊したから、避難場所がない。A氏:昨日の朝日新聞の土曜版beで連載コラムのmo@chinaで中国人の莫氏が「幼い命、なぜ守れなかった」という記事を書いているね。 都江堰市のある中学校は周辺の建物がほとんど倒壊しなかったのに、この中学の2つの教室棟は地震の一撃で瞬時に倒壊したという。 278人の教師と生徒が亡くなり、行方不明者が11人もいるという。私:地震で倒壊した校舎は約7千棟だというし、これには倒壊率の高い地域のデータは含まれていないという。A氏:「おから校舎」だね。私:莫氏は、建設業者と官僚の責任追及を厳しくして法的に厳罰にすべきと憤慨しているね。 そのせいか、最近、四川省の倒壊した校舎の取材は禁止されるようになったらしいね。 天災とともに人災が重なったのかね。
2008.06.15
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私:この池上氏は前にNHKの子ども番組でニュースを子どもに分かりやすく解説していたね。 今、テレビでもコメンティターで活躍している。 俺はこのコラムは、毎週愛読している。 6月9日は朝刊が休みの日で、例の秋葉原の無差別殺人事件が日曜日なので、新聞は各紙とも報道が翌9日の夕刊になってしまったね。 本来なら、9日の朝刊のトップ記事になるべきニュースだったんだがね。A氏:そうだね。 9日の夕刊の一面は全頁、この秋葉原のニュースで占められたね。私:そこで、俺はこの無差別殺人事件のニュースで池上氏のコメントを期待していたんだが、タイミング的に間に合わなかったのか、「授業で自殺法」を教えた先生のニュースを扱っていたね。A氏:俺も読んだが、5月30日の読売新聞で福岡県の小学校の先生が授業中に、自殺する方法を生徒に紹介していたという記事があったという。 この学校は、この事件で学級保護者会を開いて謝罪したというね。私:この記事だけだと「けしからん先生がいたもんだ」となるね。 このニュースには、何故、この教師がそんな話をしたのかという深い追及がない。 これは記者とそれをとりあげた編集者の人間理解力の限界だろうね。A氏:この点は、同日の夕刊で朝日新聞だけ、先生はフリーアナウンサーの自殺ニュースについてふれ、命を大切にして自殺などをしてはいけないと自殺防止を訴っただけだという。 全く、同じ事件を記事の伝え方で、この先生のイメージが異なる。私:池上氏はさらに、なんで、保護者会で担任の先生が謝罪し、校長も反省の弁を述べているのが朝日新聞のニュースでもわからないと批判しているね。A氏:「バカ親、バカ教師にもほどがある・子ども化する大人たち」1、2,3,4だね。私:親も親、教師も教師だというのは変わらないのかね。 しかし、こういう人間理解のないニュース記事を書く、新聞記者や編集長も同じバカだね。 それはニュースにならないし、池上氏もそこまでは批判していないね。
2008.06.13
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A氏:6月1日の後部座席のシートベルトの義務化とともに、75歳からの「もみじマーク」の標識をつけるのも、任意から義務化に変わり、していないと罰金をとられるね。私:後期高齢者医療保険同様、75歳になると、急に運転が下手になるらしいね。 しかし、高齢者で運転に慎重な人もいるね。 先日、会った高齢者の人は、「スピードが悪い、俺は絶対スピードは出さない」と言っていたがね。 タクシーだって、「もみじマーク」のタクシーが走り出すが、ベテランの腕が期待できるかもしれない。A氏:この制度は高齢者の事故が増えてきたせいだというね。私:高齢者になると急に運転が下手になるという意味ではないと思うね。 高齢者の人口が増加しているので、高齢者の事故数は当然、増加する。 しかも、寿命が延びているので、高齢でも運転する人が増加する。 中にはボケ防止のために運転するという人もいる。 まあ、肉体的にまず、極端に衰えてくるのは動体視力だろうね。A氏:肉体の衰えは、後期高齢者健康保険でも同じだね。 不健康な若者より健康な老人もいるが、次第に人口構成で高齢者が増加すると、統計的には医療費は増加するだろうからね。 任意制のときに、「もみじマーク」をつけると逆に、差別的な目で見られるのが嫌だという老人側の心理があったようだね。私:そのためか、「もみじマーク」をつける目的は「高齢者保護という大義名分」があるね。 周囲の運転者はこの標識を掲示した車両を保護する義務を有し、幅寄せ・割り込みなどの行為を行ってはならないと定められている。A氏: みのもんたが、TVで、若い顔をしている婦人が「もみじマーク」で運転しているのは違和感があると言っていたが、「もみじマーク」は、運転者の年齢を公開して走っているようなものだね。私:個人情報保護法にひっかかるかね。
2008.06.12
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私:こないだタクシー社内会話シリーズ関東編でとりあげのと同じ地方都市に用事で出かけ、昨夜、そこに一泊し、今、帰宅したよ。 泊まったのは前回と同じホテルだ。 駅から降りて、前回と同じようにホテルまでタクシーに乗った。 ところが、乗って走り出したら、運転手が急に、「シートベルトをしてください」とかなり、強い口調で言った。 俺は思わず、「そうだね」といってシートベルトをあわててしたよ。A氏:大阪のタクシーとえらい違いだね。私:背広を着て、シートベルトをすると、かなりきつい感じだね。 今朝、ホテルから用事のあるところまでやはりタクシーで行くことになった。A氏:タクシー運転手はシートベルト着用を言ったかね。私:タクシーがホテルを出発すると、運転手に言われなくても、俺は、すぐ、シートベルトをしたよ。 そして、正面を見たら、なんと、「後部座席でもシートベルトをすることになりました」という大きな掲示が助手席の背中にぶら下がっている。 嫌でも目に入る。 そして、その県の県警の発行名になっている。A氏:その県は厳しいようだね。私:夕方、行った先の人の自家用車で駅まで送ってもらった。 荷物があるので後部座席に座ったのだが、思わず、シートベルトをしたよ。A氏:癖になったね。私:横浜の家に帰るため、上野で特急を降り、上野から山手線に乗り換え、東海道線に乗るために東京に向かった。 夕方の帰りのラッシュアワーだね。 途中、秋葉原を通過した。 車掌が「秋葉原です」と社内アナウンスしたとき、変な感覚が背中を走ったね。A氏:例の無差別殺人を連想したのだね。私:当分の間、秋葉原は電気街とか、若者の町とかというイメージから、気持ちの悪い、恐怖のイメージの言葉になるだろうね。
2008.06.11
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私:6月8日の日曜日の秋葉原の無差別殺人事件は、ショックだね。 すでに、この種の事件は、こないだの常磐線の荒川沖駅でも起きている。 岡山では、駅のホームの後から押して電車で殺している。 これも無差別殺人だ。 俺は最近、ホームで電車が入ってくるのを待つときは、自然に背後を見ているよ。A氏:20代前後の若い人で起きているが、何か、世代的な変化があるのだろうかね。私:俺は偶然、「日経ビジネス」6月2週号の最終頁の「終わらない話」欄で堺屋太一氏が「『J感覚』は日本を救うか」を書いていたのを、この事件で思い出した。 この1頁のエッセイは「団塊世代」と「平成世代」の世代感覚が大きく変化していることを書いていた。 そして、「平成世代」の感覚を「J感覚」とまとめていた。 しかし、俺はこのエッセイを読んだとき、不勉強で「J感覚」の意味を知らなかった。A氏:俺も、知らないが、あるいは、興味がなくて忘れたかもしれない。私:この堺屋氏のエッセイでは、それは常識用語として当然と考えていたのか、説明もなかったんで俺は理解できないままに放置していた。 しかし、この秋葉原無差別殺人で、「平成世代」の感覚としている「J感覚」が気になりインターネットで検索したよ。 Jは、Japanの略なんだね。 しかし、堺屋氏は、「J感覚」は無国籍、超時代、完全非差別、グローバルという特徴をあげており、平成人の優しさが背景にあるという。A氏:学生が政治問題で騒がない。 スポーツの根性論が消えてきた。 官僚の腐敗に怒っても75日で消える。 それは優しさだろうか。私:秋葉原事件の犯人は、中学時代までは優しさかったというがね。 「J感覚」は、無国籍、超時代、完全非差別、グローバルだから、人は平面的、物的に見えて、完全無差別な殺人につながるのだろうかね。 「J感覚」は、自国文化を忘れる感覚ではないのだろうかね。 グローバル化していく世界で、日本が一番早く、自国文化を捨てるモデルになるのではないのかね。 国の自然環境の特徴、自国の伝統的な文化の個性、社会的な関係が消えて行くモデルかね。 それが「J感覚」だとしたら、「ふだんは優しいが、『根性』や『忍耐』文化がないから、格差のような壁にぶつかると簡単にキレルもろい感覚」のようだね。 「J型殺人感覚」だね。
2008.06.10
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日本を弑する人々 私:「弑(しい)する」とは「上の者を殺す」ことだね。 この本は、日米関係、東京裁判、戦後レジーム、靖国問題など多くの問題を扱っているね。 そして、題名通り、偽善者は実名で、黒い太字で名指ししているね。 鼎談している3名の人からして、その立場は鮮明だね。 だから、今更、読む本ではないが、特に俺がこの本を読んだのは、約10頁にわたって、例の映画「靖国」をとりあげていたからだね。 表現の自由・ドキュメンタリー映画「靖国」・NHK国際放送、映画「靖国」上映中止と街宣車、映画「靖国」上映中止問題、「映画『靖国』が隠していること」の知的街道の流れからだ。A氏:鼎談の一人である稲田朋美氏は国会議員として、この映画を上映前に見たいと言って問題になった人だね。私:それで「表現の自由」とかの問題に拡大する。 結果的に「大山鳴動してネズミ一匹」という騒いだ人たちが恥をかいたことで終わったがね。 稲田朋美議員ら若手議員が問題にしたのは、上映するかどうかの問題でなく、税金が750万円、公的補助としてこの映画に出ているからだという。 それは週刊誌で「反日映画『靖国』が日本の助成金750万円でつくられた」と報じられたのがきっかけで知ったという。 しかも、この映画はドキュメンタリー形式になっているので、稲田朋美議員ご本人も映っている。 公開の前の試写会の意図は全くなかったという。A氏:田原総一郎氏の稲田朋美議員に対する「ウソ呼ばわり」は問題だね。 大体、助成金というのはどういう判断でどこが出すの?私:この映画に対しては、文化庁所管の日本芸術振興協会が750万円助成金を出しており、助成金を出す条件として「日本映画であること」「政治的、宗教的宣伝意図がないこと」という決めがあるという。 そして「日本映画とは、日本国民、日本に永住を許可された者又は日本の法令により設立された法人により製作された映画」となっているという。A氏:作った法人は日本法人ではないの?私:会社は日本法によって設立されているが、平成5年に中国中央テレビ日本での総代理として設立され取締役は全て中国人。 映画の共同制作会社は2つの中国法人で、製作総指揮、監督、プロジューサーはすべて中国人。A氏:それが、「靖国」というきわどい映画を作ったら結論はあきらかに政治的になるのではないの? 誰が、750万円の助成を決めたんだね?私:この本で知ったんだが、この助成金を決めた経緯は国会で追及されているんだね。 このときに、助成を承認する専門委員(審査員)の一委員が「映画九条の会」のメンバーだったことが問題視されたという。A氏:九条とは憲法九条のことだね。 憲法改正反対論者だね。 なんだか、政治的にきな臭くなってきたね。私:この上映問題がマスコミで問題になったとき、朝日新聞で映画「靖国」で1ページ全面広告が出たね。A氏:俺はその新聞はちらっとシか見ていないが、確か、例の「靖国のご神体は日本刀だ」と間違った発言をして不勉強をさらけ出した田原総一郎氏がメインで登場していたね。私:この全面広告には、数千万円の金がかかっているだろうね。A氏:そんなカネがあるのに、なんで、たかが750万円のカネがほしかったのかね。私:興味あるミステリーだね。 俺が最初から興味をもつのも分かるだろう? 残念ながら、そのミステリーはこの本では解けなかったね。 誰か、フェアなジャーナリストが明らかにしてもらいたいね。
2008.06.08
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親会社の天下り人事が子会社をダメにするA氏:今度の国会で公務員制度に関連して「『官』から『民』への『天下り』」が問題になっていたね。 公益法人も含まれるね。私:この本は、「別な天下り」、すなわち、「民」から「民」、すなわち、「『親会社』から『子会社』への天下り」を中心に扱っており、その弊害を述べているね。A氏:この「天下り」の方が圧倒的に多いが、案外、マスコミでもとりあげられていないね。私:著者はこの本でそれに焦点を当てた。 著者自身が、親会社から子会社に天下った人だけに、説得性はあるね。 しかも、著者は、単に天下っただけでなく、子会社の業績を立て直しているね。 そういう例は少ないのではないかね。 俺もある大手の子会社の工場に訪問したことがあるが、社長は親会社の天下りだった。 その他、役員2名も天下りで、子会社出身の役員はいなかった。 定年間際の年齢だから、3、4年で定年退職となり、退職金をもらい、また、新しい社長と役員が親会社から来るというわけだね。A氏:工場の管理のほうは大丈夫なのかね。私:日常の生産活動の管理は全部、子飼いの課長が仕切っていたね。 彼らはおそらく役員になることはないだろうね。 天下りの社長や役員は事務所で新聞を読んでいるヒマな姿をよく見かけたね。A氏:そういえば、俺の同期で大企業に勤めた者は、中年になると、子会社に出向したり、管理的なポストにうつったりする者が多かったね。 大企業の特権かね。私:やはり、天下りで問題になるのはトップの天下りだね。 トップの影響力というのは怖いからね。 それも子会社の業務をよく知らないでトップになるからね。 そして、子会社の幹部は新しいトップにあわせて行動するからね。A氏:「部下は上司を3日で見抜くが、上司は部下を見抜くには3年かかる」というからね。私:部下を見抜く頃には、社長交替かね。 著者は、「親会社から子会社の天下り」は、日本の民間産業の活力の障害になっているとしている。 だから、その弊害に気がつき、親会社と子会社の差別をなくして信越化学の例をあげているね。 信越化学の金川社長のポリシーであるようだね。 信越化学は12期連続最高益を出しているという。 トヨタも、デンソーから社長が出てもいいと言っているという。A氏:欧米にはそういう「天下り」はないのかね。私:単なる「天下り」は株主がうるさいので、ほとんどないらしいね。A氏:日本的な社会システムなんだね。 おそらく、最初は何らかの親会社としてメリットもあったんだろうね。 子会社することによって、賃金格差をつくり、コストをさげる例が多いね。 親会社の上層部の管理者には高い賃金で優遇するなどの身分格差的なものもあるね。 これは、「官の天下り」を真似たのか、その逆なのか分からないがね。私:この本の「天下り」は「『親会社』から『子会社』の天下り」が中心だが、もう一つの大きな「民間での天下り」があるね。 それは、「系列の納入業者・下請業者・外注業者への天下り」、「大企業から中小企業への天下り」だね。 この場合は、「トップとしての天下り」よりも、「上級管理者としての天下り」が多いね。 これも弊害が多い。 この「天下り」にも焦点をあててほしかったね。 その意味で「天下り」も「談合」も日本に根を下ろした独特の社会、経済、文化的なシステムで根が深いね。 学者などによって、もっと深く掘り下げるテーマだろうね。
2008.06.06
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私:6月1日夜、大阪に用事に行って2日間宿泊したんで、ブログを留守したが、後追いでアップしている次第だ。 6月1日、大阪の知人の車の後部座席に乗ったんだが、「そうか、今日からシートベルトをしないといけないのか」ということで、慌ててシートベルトをしたね。A氏:運転者が違反点数をつけられるからね。私:ところが、翌日の2日に、ホテルからタクシーに乗ったとき、運転手に「シートベルトをしなければいけないんだね」と聞いたら、「いや、高速道路を走らないからつける必要はありませんよ」とはっきり言うんだね。A氏:タクシーは別の規制ルールなのかね。私:俺もそう思っていた。 ところが、翌3日に、用事がある場所までタクシーでまた、行くことになった。 そのタクシーの運転手に、また、「シートベルトをするの?」と聞いたら、「そうなんです。しないといけないです。しかし、現在は注意期間なようですから、しなくてもいいですよ」と言うことが違う。A氏:高速道路は無関係なんだ。私:3日の午後、用事が終わって、別な帰りのタクシー に乗ったよ。 今度は、この3人目の運転手がどう返事するか興味があって、また、「シートベルトをするの?」と聞いた。 そうしたら、「そうなんです。お客さんがしないと、運転するわれわれの違反にもなるんですよ。 しかし、当分の間、注意だけですから、今は、無理にしなくてもいいですよ。 とりあえず、高速道路のほうからきびしく取締まるようですね。」 という返事だったね。A氏:6月1日から施行だから、ある期間は警察官個人の裁量による注意だけというのはおかしいね。 日本は法治国家なんかね。私:そして、注意期間もいつまでという予告もない。 ある日、突然、法令通りになるというおかしな現象となるね。 6月1日からやるのは、先に分かっているのだから、3月くらいから「注意期間」を作り、6月1日からはピシッとやればいいんだよ。 それが法律を守る姿勢だよ。A氏:6月4日の朝日新聞の天声人語はこの件について書いているね。 永田町の議員会館に来るまで乗りつける国会議員に共同通信が「直撃取材」をしたら、35人のうち11人が後部座席のシートベルトをしていなかったとあるね。 そして、「始まりは、まあ、そんなものだろう」と天声人語たるものがのん気なことを書いている。 繰返すが日本は法治国家だよ。 開発途上国ではないのだよ。 「まあ、そんなものだろう」はないだろう。 そのプライドとけじめがないのかね。 11人の国会議員は先頭を切って罰則を課されるべきだね。私:これに比較して矛盾しているのは、後期高齢者医療制度だね。 こっちは、4月1日から、キチット施行している。 そして今頃になって、施行前の説明が不足していたと政府が言い訳をしている。 シートベルト着用のように、十分な注意期間をおくべきなのにね。 そして、年金の反省から、施行前の注意期間中に、自分の保険があがるのか、減るのか、自己確認できるようにすべきだったよ。 そして、それによる困窮者には相談窓口を設置するとかね。 そうしたら、4月1日以降に自殺した人は救われたかもしれないね。 やることがアベコベだよ。
2008.06.04
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「民」富論私:著者は、情報処理の専門家だったが、経済学を独力で学んだという異色の人だね。 現代の経済学の盲点を指摘しているね。A氏:新書版なので俺も読んだよ。 まず、国の借金が07年3月時点で834兆円だが、個人金融資産が1500兆円。 この関係を通常は、個人金融資産から財政投資というカネの流れが頭にあるが、著者は逆の流れだという。 財政赤字でカネが国民に流れ、普通に働いても金融資産が増える。 それは「財政赤字が国民への贈与」となるからだという。私:この考えで2つのミステリーをの謎を解いているね。 1つ目のミステリーはバブルが崩壊した20世紀末期の不況中に個人金融資産が5年間で223兆円増加したミステリーだね。 実は、この時期に国が借金して得たカネは、企業を経由して個人に流れ個人金融資産の増大になったという。A氏:ところが、21世紀になった5年間は、このカネが個人に渡らず、企業に残り、企業業績は次第に回復する。 それは、中国をはじめとする輸出の増大だ。 それと並行して、日本の労働者の賃金低下、非正社員の増加、ネットカフェ難民の発生が起きだすね。 一方で、大企業の役員の給与は増加している。 これが景気拡大なのに庶民が窮乏化するという第2のミステリーだね。私:第2のミステリーでカネが個人から企業に移ったのは、企業のなりふりかまわない人件費削減だね。 しかし、そのカネが国内にあるうちはいいが、外国に流れるとモロに国民の借金となる。 要注意だね。A氏:著者は、経済は庶民の生活水準の向上にあるとして、次の4点セットをあげている。 1.新製品開発 2.生産性向上 3.地産地消(自給自足) 4.分配性向上(労働分配率の向上)私:バブル崩壊のときに、小渕首相の諮問機関「経済戦略会議」の最終報告(1999年2月)に「雇用がより生産性の高い産業・企業に容易に移動することができれば、生産性が上昇するだけでなく、経済が活性化する」とあるが、これは確かにおかしいね。 生産性向上とは、必要な人が減ることだからね。 だから、人が余る。 生産性向上を達成するには余った人を吸収する新製品の登場と新しい市場が同時に必要だね。 それをしないから、タクシー運転手に人が集まり、運転手の低賃金化、生活水準の低下という結果となったね。A氏:著者は、市場原理主義は庶民の生活向上にならないとしているね。 市場原理主義者が引用する「国富論」で言っている「市場に放任すれば『神の見えざる手で調整が行われる』」という言葉は間違いで、「神」という言葉は原本にはなく「見えざる手」だけだという。 市場原理主義の世界は動物の世界と同じで、「残酷な調整の世界」となるとしているね。 弱肉強食の調整だね。 格差の拡大による調整だね。 それは「神」による調整ではまったくねいね。私:経済格差や、ネットカフェ難民の発生など、庶民の低賃金化の主な原因はグローバル経済だね。 著者はグローバル経済のプラス効果はみとめているが、悪い副作用を抑制すべきとしているね。 弱肉強食に対する規制だね。 そして、4つの対策をあげている。 1.地産率の向上 2.国際競争の少ない分野で国内生産を増やす 3.分配性を高める 4.国際競争力を高めるA氏:しかし、国際競争力を高めるには、科学技術とデザイン力が重要なカギを握るが今の教育で大丈夫かね。私:著者は最後に、科学技術が進歩しているのに暮らしの質は低下する、これは許しがたい不合理であり理解し難い不条理であり、納得しようのない、最大のミステリーだと言っているね。 そして、この不条理をときほぐし不条理を解消できるか、いま岐路に立っているとまとめているね。 これはアフリカ問題も同じだね。
2008.06.03
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私:最近、アフリカ援助の話が新聞によく登場するね。 日本のアフリカ支援も最近、報じられているし、中国もアフリカ支援は日本以上に盛んだね。 しかし、俺は、「コーヒーの真実・世界中を虜にした嗜好品の歴史と現在」1、2、3、「チョコレートの真実」1、2、3、4、5.「フェアトレードの冒険・草の根グローバリズムが世界を変える」という知的街道を辿ってきた。 その感覚からすると、何か、これらのアフリカ支援は基本的な問題解決を避けているような気がしてならないね。A氏:「コーヒーの真実・世界中を虜にした嗜好品の歴史と現在」 で言っているように、われわれが飲んでいるコーヒー1杯300円に対して、アフリカの農民に落ちるカネは1円だという事実だね。 この解決がないね。私:数日前に、報道ステーションでアフリカの貧しい農民に取材していたね。 そしてコーヒー1杯が日本でいくらになるかと質問していた。 答えは20円くらいだろうという。 300円だと言われてその農民はビックリしていたね。 この矛盾を解決しないで、経済援助はあまり意味がないね。 先進国はこうして儲けたカネを「お情け」に支援金として与える。A氏:「チョコレートの真実」では、カカオ豆の最大の産地のコートジボワールをめぐり、多くの人間が自分の利益を追いかける姿を描いているね。 一方、国際法と国際機関は企業を保護する。 「チョコレートの真実」の著者が取材で出会ったアフリカのマリー人少年は仕事と冒険をもとめて隣国のコートジボワールに行き、人生の一部をカカオ農園の強制労働に費やした。 この著者は、言う。 「何百人という子どもを奴隷にするというコストがチョコレートに含まれている。 しかし、彼らは、チョコレートの味を知らず、これからも知ることはないであろう。 それは貧困のためである。 チョコレートの歴史は、何世代にもわたって、多かれ少なかれ、彼らのような人々の血と汗で書かれてきた。 未来を見通してみるとすれば、ずっと昔から続くこの不公正が正される見込みはほとんどない。」私:金の卵を産む鳥である農民は、欲にかられた人間によって骨までしゃぶりとられている。 「コーヒーの真実」の本は、コーヒーを通して、市場原理主義が、かっての帝国、奴隷制度、宗教戦争、圧制、飢餓と疫病という悲惨の歴史から何も学んでいないと指摘しているね。A氏:「フェアトレードの冒険」では、大企業が貧しい生産者に対して、学校などの施設を提供したりするが、これは貧しい生産者に対して、自主性を失わせるだけで、いつまでたっても自力で立ち上がれなくなる。 この点に目をつけて、この本で実際に登場するフェアトレードは、今の市場経済を認め、その中で、生産者の生活を向上させながら良い品質のものを市場に提供していくというものだね。私:ここで違うのは、コスト計算の仕方だね。 生産者が通常の生活ができる賃金を考慮し、かつ、農薬を使わない有機栽培をする。 農薬を使うと一時的に生産効率はあがるようだが、地力が低下したり、公害など環境問題を起こしたりして、労働力が安定しない。 それは開発途上国のためにもならない。 そういう視点からアフリカ支援をすべきだね。A氏:今までも、多国籍企業の問題点を放置したまま、いくら援助資金を提供してもアフリカの貧困の解決にはなってこなかったね。私:「メタル・ウォーズ:中国が世界の鉱物資源を支配する」でもふれているが、中国のアフリカへの関心は自国のためであり、鉱山開発は現地人の労働強化、生活水準の低下を引きおこしているようだね。 中国はアフリカの内乱に乗じて兵器まで売り込んでいる。 内乱の継続も庶民の生活を低下させている。 アフリカもまた、経済の発展とともに、貧困層と富裕層の2極化による格差が拡大していくのでないのかね。 根本問題を放置して、経済援助をするのは、何か見当外れの気がするね。
2008.06.02
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いつのまにか、タクシー運転手との世間話の街道ができてきた。 「家系」・「家紋」・DNA、 大阪市裏金問題、大阪の景気、大阪のタクシーと続いたね。 いずれも、大阪のタクシー。 しかし、今回は関東のタクシー。 昨日、関東平野にある小さな地方都市に用事があり、泊まりで行く。 駅前ロータリーはせまく、タクシーは数台しかとまっていない。 駅近くにホテルがないので、タクシーで10分くらい離れたホテルまで行かないといけない。 タクシー代は1000円を超えるだろう。 夕方、7時頃、駅に降りて、先頭のタクシーに乗る。私:○○ホテルまでお願い。運転手:わかりました。 (マイクを手に持って、タクシー会社に無線連絡) ○○号車、これから、○○ホテルに向け実車。 (笑いながら)これで今日初めて、千円以上の実車です。タクシー会社からの返事の声:○○ホテル了解。 (笑いながら)よかったね。 頑張ってね。運転手:(笑いながら)頑張ります。 (この会話で、この運転手は今日一日の稼ぎが少ないことが分かる)私:(メーターを見ながら)アレッ、ここも初乗り710円になったんだね。運転手:5月からですよ。 だんだん、各地も710円に統一されるのではないですか。私:でも、こないだ大阪のタクシーに乗ったら、初乗りは500円台からあるそうだよ。運転手:規制緩和の効果ですね。 仙台市も競争が激しいそうですよ。 この辺は、流しのタクシーがないので、お客が待っている場所まで行くので、迎車代をとるので、お客が不満足らしいですね。私:駅前からお客の指定場所まで行くわけか。運転手:お客さんは東京からですか。私:横浜だよ。運転手:こっちは、2、3日前まで暑かったですよ。 (ガソリンスタンドのそばを通過しながら) ガソリン代の値上げはすごいですね。私:タクシーも大変だろうね。運転手:私のところはプロパンなんでガソリンほどの値上げではないですね。私:そうか、タクシーはプロパンを使っているのが多いんだね。 (ホテルに着く)運転手:ありがとうございました。 (タクシー代1250円を払う。 なんだか、前より、200円くらい上がった感じがする。)
2008.05.28
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1秒の世界私:朝日新聞の社説でこの本を引用して、1時間で8種の生物が絶滅しているとあったが、マイケル・クライトンはビョルン・ロン・ボルグの本から、それはウソであると「恐怖の存在」で書いているね。 それで、2つの対立した事実の比較対決読みになった。 先に「環境危機をあおってはいけない・地球環境のホントの実態」の「23章 生物多様性の問題」を、昨日ざっと読んだ。 今日、図書館で「1秒の世界」を借りられたので、両方手元にして、比較読みができたよ。 「1秒の世界」は薄い本で、環境問題から、人体の問題まで123のテーマを扱っている。 そして、1テーマ1頁でそれも文章は1行から10行くらいだね。 その63番目のテーマに「1秒間に0.002種、7分に1種の生物が絶滅しています」というタイトルがある。 そして、1時間に8種の生物がこの地球上から姿を消しているという。A氏:朝日新聞の社説は、この頁を引用したんだね。私:このタイトルの下に解説の文章が続く。 問題の解説は次の部分だね。 「地球に生息する生物種の数は、1500万から1億と学説によってさまざまだが、アメリカ、ミズーリ植物園の園長によれば、熱帯雨林の破壊が主な原因となり、1日200種の生物が絶滅しつつあるという。 もし、この説が正しいとすれば、地球はいま、6500万年前の恐竜大絶滅以来、最も激しい種の大量絶滅に直面していることになる。」A氏:マイケル・クライトンの反論を頭に入れて、この文章を読むと、実に非科学的だね。 だって、生物の種の数が学説で大きく違っているのに、どうして、1日200種の絶滅が分かるのかね。 昨日の反対論の「環境危機をあおってはいけない」では、ノーマン・マイヤーズの1年に4万種が絶滅するというウソを指摘しているね。私:ミズーリ植物園長の名前が書いてないので、ノーマン・マイヤーズ氏かどうかわからない。 「1秒の世界」では、引用として、国連環境計画(UNEP)の資料を1つをあげているね。 これに対して、「環境危機をあおってはいけない」では生物種を扱ったこの第23章だけでも、90にわたる引用をあげている。 当然、国連環境計画(UNEP)の資料もとりあげている。 科学的な慎重な姿勢を貫いているね。 本が厚くなるはずだね。A氏:「1秒の世界」でも「この説が正しいとすれば」とあるのに、それをいきなり、「1秒間に0.002種、7分に1種の生物が絶滅しています」という決めつけたタイトルにしているので、明らかに「あおり」だね。 非科学的だね。 「イラクに大量破壊兵器があるのが正しいとすれば」人類にとって危険だから、戦争をしても正当だという論理と同じだね。 それで戦争を始めてしまった。 先に結論ありきだね。 イラク戦争には朝日新聞は反対だったのにね。 同じ論理の生物の種の絶滅には反対しない。 思考が矛盾しているね。私:1989年にグリーンピースは、ウェブサイトで「地球の生物種の半分が今後75年で消滅する可能性が高い」と述べていたので、「環境危機をあおってはいけない」の著者ビョルン・ロン・ボルグがデンマークの日刊紙で批判したら、グリーンピースのデンマーク議長がこの文を削除したという。A氏:とにかく「あおり」はよくないね。私:「1秒の世界」は、2003年6月に出版されている。 「環境危機をあおってはいけない」の和訳は2003年6月出版。 偶然、同じタイミングだね。 「環境危機をあおってはいけない」の原書の初版は1998年。 マイケル・クライトンは、これを読んで、「恐怖の存在」で使ったわけだ。 「恐怖の存在」の原書は2004年発行、和訳は2005年。 問題になった朝日新聞の社説は最後の2008年4月30日。 最後が、不勉強となり一番、分が悪いね。 反対意見収集も配慮した「相対的な思考」が必要だね。 それに、「1秒の世界」にあるような数字には簡単にごまかされないことだね。 信用ある事実データの確認が不可欠だね。 情報過多の時代では常識かもしれないがね。 読者は「情報詐欺」に気をつけないとね。
2008.05.26
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私:この本は、4月30日の朝日新聞の社説つながりだね。 この社説では山本良一氏の「1秒の世界」の本から引用して地球上の生物は1時間ごとに8種が絶滅しているという。 恐竜が絶滅して以来、最も急速な種の絶滅であるという。A氏:5月1日のブログでは、これがおかしいということだったね。私:そうだよ。 マイケル・クライトンの「恐怖の存在」で、「急速な種の絶滅」に科学的な根拠がないと書いてあったのを先に読んでいたから、ひっかかったね。 クライトンは、このビョルン・ロン・ボルグの本から引用しているので図書館から借りた。 この本は、670頁にわたり、細かい字で2段で環境のあらゆる問題について詳細に論じたもので、とても簡単に読めたものではない。 だから、今回、関心があった「急速な種の絶滅のウソ」だけに焦点を絞って、ここにまとめておくことにした。A氏:何頁くらいで「急激な種の絶滅のウソ」が述べられているのかね。私:「23章 生物多様性の問題」がそれを扱っていて、頁では20頁くらいだが、上下2段で細かい字なので、普通の本だと50頁くらいになりそうだね。 まず、地球上に生きる生物種の本当の数が分からないということから、スタートだ。 推定値は、たったの200万から8千万というとんでもない数字の間をふらふらしている。A氏:種と言っても、われわれが目につきやすい生物と、気がつかない小さい昆虫の種などがあるね。私:だから、種の絶滅を議論する場合、哺乳類と鳥類の絶滅率が一番よく記述されるという。 この場合、記述された絶滅率は、過去150年間で4年に1種から、1年に1種までとピッチが上がっている。 これが事実らしい。A氏:エッ、そんなに少ないの?私:毎年4万種の絶滅説は、1979年にノートン・マイヤーズが「沈みゆく箱船」で書いているものだという。 彼は、英国の著名な環境・開発コンサルタントだという。 ところが、彼も「事実は1年に1種ほど絶滅してきている」と言いながら、この本で次のような推論から4万種絶滅説が出てきたという。 「人間による自然環境の扱い(熱帯林の開墾)の結果、今世紀最後の25年で100万種の絶滅が目のあたりにされると想定しよう---あり得ない見通しではまるでない。 これはつまり、25年にわたって計算すると、1年あたりの平均絶滅速度4万種、あるいは1日に100種以上という計算になる。」 世界中の何百万人という人に届いたのは、この4万と言う数字だという。A氏:これが1日100種の絶滅の根拠なの? ひどいね。 しかも、1日100種だから、1時間では約4種だ。 朝日新聞の社説の1時間8種とまた違うね。 奇奇怪怪の数字だね。 道路特定財源を連想するね。 必要な道路の積み重ねでなく、先に「10年で59兆あり」というのと同じだね。私:この4万種という数字は、観察と慎重なモデリングのどっちとも矛盾していると著者は言う。 確かに、目で観察できる種の絶滅が増えているという事実はあるだろうが、人類が解決すべき多くの問題の1つに過ぎない。 限られた資源で、最大限にいいことをするために厳しい選択をしなければならないときは、冷静な事実に基づいて行うことが必要だね。 環境省の1兆円はそういう冷静な事実に基づいた選択だろうかね。 他にカネをかけて解決すべき重要問題があるのではないのかね。 今日、朝日新聞が引用した「1秒の世界」を借りられたんで明日、比較して読んでみよう。
2008.05.25
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A氏:昨日の朝日新聞の一面トップは、トヨタがカイゼン業務で残業をした場合、全額残業代と払うというニュースがのっていたね。私:QCサークル活動のことだね。A氏:君がいた工場ではどうだったの?私:QCサークルが製造業でブームになったのは、高度成長のときだね。 だから、30年くらい前になるかね。 小集団活動とも言われていた。 通常は、残業時間で、職場で仕事のカイゼンの討議をする。 職長などの職制から、議題を与えられることもある。A氏:その頃、残業代はどうなっていたのかね。私:最初、QCサークル活動は自主参加だから、命令された仕事と違うので、時間外でやっても残業代が出ないということがあった。 せいぜい、茶菓子代くらい出ることもあったね。 しかし、議論の中身は仕事のことだし、自主参加といっても、一緒に仕事をしている仲間が皆参加するのに、自分だけ参加しないのは、気がひけるということで、いやいや参加する人も多くいたようだね。 A氏:自主参加なの?強制参加なの? 私:自主と言いながら、強制的になっていた面もあるね。 沖縄集団自決が命令か自主的かに象徴されるような、日本システムの「命令」のあいまいさが出ているね。 俺はこういうやり方は好かなかったね。 当時は、その結果、労働基準監督署で、仕事とみなされ、多くの企業では残業代を払うようになっていたはずだがね。A氏:それなら、30年くらい前の話だから、なんでこれが今更、問題になるのか、疑問だね。私:よく新聞を読むとトヨタも月2時間までは残業代は支払ってきたという。 自主活動なら、2時間分でも払わなくていいはずだがね。 問題は2時間を超えた場合で、これを払わないと、やはり労働基準法違反だね。 今朝の新聞では、ニッサン、三菱、ソニーなどは「業務の延長」ということで残業代をはらっているという。 ホンダは過労にならないように時間を決め、必要な場合には残業代を払っているという。A氏:どうも、この背景には、昨年12月にトヨタの工場で過労死があり、名古屋地裁の判決が確定したことがあるようだね。 なんで、QCサークル活動が過労と関係があるのかね。私:QCはTQC(トータルQC)とも言われ、これが「トッテも苦しい」と皮肉られたことがあるね。 QCサークルのリーダーは、カイゼンを推進し、事例を発表することがあるが、これが大変なんだね。 家に資料を持ち帰って、まとめることが多い。 家でやるのは残業代にならないが、責任上まとめなくてはならない。 過労死の原因になるかもね。 名古屋地裁は「QC活動の時間も使用者の支配下における業務」と指摘したという。 以前、「カイゼン」提案数が日本一という企業があったが、その企業の課長が「カイゼン」提案件数の責任をもたされていた。 賞与にも影響するようになっていた。 だから、大変な負荷が課長にかかっていたね。A氏:日本はそういうQCサークル活動によって、品質で世界を制覇したのではないの?私:俺はそう思わないね。 QCサークル活動は、日本の近代化が遅れたムラ社会の象徴だと言う人もいたね。 今頃、残業代を払い出すというのが近代化が遅れた労使関係を象徴しているね。 事実、外国でQCサークルを行うときは、本当の自主的参加だね。 だから、日本の品質向上は、俺たち世代では、理科系が重要視された教育にあって、文科系よりも理科系は初任給が高かったし、国も技術者の数を増やし、その教育に力を入れた。 日本全体が「太平洋戦争は技術力でアメリカに負けた」というコンプレックスが強かったからね。A氏:しかし、以前、トヨタの自動車の組立ラインを見たことがあるが、ムダがなく、すごいスピードで作業をしていたね。私:30年くらい前、自動車業界が不振のときに、他の自動車メーカーが人が余ったのでトヨタのラインに入ったそうだが、追いつけなかったというね。 しかし、技術的に無駄を省く「カイゼン」と、残業代をケチるような「ケチ・カイゼン」とは、異質の「カイゼン」で、これは厳密に分けないとね。
2008.05.23
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A氏:今日の朝日新聞の朝刊の社説で、生鮮食料品を除いた3月の全国消費物価指は前年同月より1.2パーセント上昇し、この上がり幅はほぼ14年ぶりの記録だと報じている。私:しかし、食品別にはもっとすごいね。 小麦、大豆の値上がりで、食パン、醤油、味噌の価格は10パーセント以上上昇している。 社説では、穀物の需要バランスが世界的に崩れた原因だというが、どうも、例のマネーゲームのファンドが背景にあるような気がしてならないね。 社説はそれにふれていないがね。 昨年より急に人口が増加したわけでないし、食事の内容が世界的に変わったわけではないからね。 石油の値上げと同じ現象ではないの?A氏:ソ連時代にロシアで穀物の食糧不足があったが、あれは、農業の不振ではなく、消費の増大だと言われたね。 その原因は、食事が牛肉など、高級化してきたせいだと言われたね。 穀物を直接、食べるよりも、牛肉を食べると、ニワトリやブタに比較すると、餌で数倍の穀物を消費するからだね。私:石油と同じで、今後、世界的に消費が増大するという商品に投機は集中する。 確実に値上がりするからだ。 世界的に人口増加は続くし、膨大な人口を抱えて経済発展を続ける中国・インドの食事は高級化するから穀物の消費は数倍にはね上がる可能性がある。A氏:この機会に、日本人は食事を見直すことを社説は主張しているが、俺も大賛成だね。 日本人の食卓は、肉食化が進み、それに食いすぎだね。 それでメタボ症候群などと言って、カネをかけている。 生活習慣病と言われる高血圧や高脂血症、糖尿病が増加している。 それに残飯などの食い残しが3割だとも言われている。私:一方で、ムダな食糧を輸入し、一方で健康保険をムダに使っているということか。 官庁が税金をムダに使っているというが、国民もムダを考えるべきだね。私:2,3日前に沖縄が長寿一番県の座を降りつつあると報じているね。 その原因は、やはり、食説活の変化だね。 沖縄の60歳以下の人はアメリカ風の食生活になっているから、長寿ではないようだね。 沖縄の長寿トップの原因は、戦前、戦後の野菜中心の食事で育った今の70歳台以上の人たちの長寿だと報じていたね。A氏:俺のうちなんか、冷蔵庫がいつも満杯だね。 冷凍庫まで満杯だよ。 砂漠の真ん中に住んでいるわけでないのにね。 そして、賞味期限が切れてしまう。 俺んちではそれで食ってもどうということはないが、スーパーや食料品メーカーでは捨てるのだろうね。私:船場吉兆の問題や、賞味期限をごまかしていた背景には、食えるのに捨てるというバカらしい行為に対する反抗があったのかもね。 その点で賞味期限問題は、もっと、根本から考えるべきだね。 この社説ではふれていないがね。A氏:俺たちは戦中、戦後の食糧難で育ったが、この世代の方が長寿だね。 確かに今の食卓は贅沢だね。 そして贅沢病で苦しんでいるという矛盾だね。私:もう一度、あの時代にもどるくらいの改革が必要だが、無理かもね。
2008.05.18
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私:今週のフジテレビの金曜映画劇場は「デイ・アフター・トモロー」だ。 つい、なんとなく後半のニューヨークの津波のシーンを見た。 ついで襲ってくる寒さで次第に凍死者も出るね。A氏:氷河期に入るシーンだね。私:これを見ると人間は温暖化には強いが、寒冷化には弱いね。 3年位前に見た映画だが、温暖化問題で知的街道を進んできたためか、そんな印象を得たね。 それから、主演はハリソン・フォードだと思いこんでいたが、別な俳優だね。 ハリソン・フォードにそっくりだったね。
2008.05.17
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13日の夜は用事で大阪に泊まり、朝、予約していたタクシーにホテルから乗る。私:大阪のタクシーは5千円以上の場合は半額というのが多いね。 関東にはないがね。 これは、降りるときに清算するの?運転手:いや、メーターが5千円以上になると、今まで80円ずつあがっていたのが、自動的に40円になるんですよ。 運転する方としてはあまり気持ちはよくないんですがね。 それにしても大阪のタクシーの初乗り料金はバラバラですね。 500円台から、600円台と、20種類くらいあると言われていますよ。私:関東は大体、一律だがね。運転手:これが大阪のタクシー業界の特徴でしょうね。 いろいろ、話し合いをしているようですが、まとまらないようですね。 規制されていたときは、大阪は2万台くらいのタクシーだったのが、今は2万2千台くらいあるんじゃないですかね。私:こないだ、ある地方都市に行ったら、初乗り710円というのがあったよ。 横浜はもう、710円に一律値上げだがね。 規制緩和で競争となり、値下げになるという前宣伝が逆になっているね。 その点、大阪はタクシー規制緩和の成功モデルなんかね。運転手:値上げは運転手の給与など経営が苦しいのでしょうね。 燃料など、値上げで大変ですよ。 ここ数年で倍になっているんじゃないですか。 運転手の給与は下がり気味なのにね。私:利益を出すには車の稼働率をあげないとだめだろうね。運転手:この近くの私鉄の駅なんかでは、タクシーが35台駐車できるんですが、いつも、一杯のタクシーで、1時間ほど客を待つそうですよ。 それで大体、650円か、せいぜい、1000円程度の客を乗せていたんでは、利益など出ないじゃないかと思いますがね。 よくやっていると思いますよ。 うちなんか、無線連絡をうまく使って稼働率をよくしていますがね。私:35台が1時間も客待ちをしているなら、排気ガスや燃料消費を減らすためにアイドリングをやめないとダメだね。運転手:それがダメなんです。 少しずつ、順番で位置を移動するので、アイドリングをやめられないことが多いようですね。 最近、バスでアイドンリングをしないのがありますね。 あれなんか、信号待ちでもエンジンを止めるんですが、かえってバッテリーやエンジンの寿命が短くなるのじゃないんですかね。 よく知りませんがーーー。私:例の京都のMKタクシーが値下げのもとになったのかね。運転手:そうですね。 あれがきっかけでしょうね。 大阪にも進出して来ていますよ。 それに応じて、大阪の大手タクシー会社が競争で値下げに踏み切ってから拡大しましたね。 私は5000円以上半額というシステムを各社止めれば、初乗りは安くしてもいいのじゃないかと思いますがね。 目的地に着く。運転手:ありがとうございました。私:安全に気をつけて稼いでください。
2008.05.15
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A氏:君が3月のブログでとりあげた後期高齢者医療保険制度はいろいろ問題を起こしていて、老人の自殺者も数名出たという。 例の耐震偽装で法改正をして、審査を厳しくしたために、住宅建設業が国土交通省の不手際のために、人為的な不況に陥ったのと似ているね。 今度は人まで死んでいて殺人にまでなった。私:後期高齢者医療保険制度はまず、年金からの天引きが始まったね。 次は、扶養になっている老人の年金天引きが始まる。A氏:しかし、どうも、それ以外に厳しいことを言い出しているね。 まず、医者の診察をしないと薬を出さないという。 俺なんか血圧降下剤を持薬のようにして、長年服用している。 だから、一々、医者の診察を待たないで、特に調子が悪くないときは、薬だけもらっていた。 これからは、一々、診察しないと薬をくれない。私:それだけ、診察料負担が増加するね。 医者だって、意味のない診察の手間が増加するのではないの? あまり意味がないね。 何をねらっているのかね。A氏:薬だけもらうというイージーさから、薬品使用が増加していると考えているのだろうかね。 そうなると薬の使用を減らそうという、狙いかね。 そして、今度は薬局では、「おくすり手帳」を渡さないと、薬を出さないという。 これも俺は毎回、同じ薬だから、長年、「おくすり手帳」なんか使ったことがない。 今度は4月1日から提出義務が発生したよ。 薬局に「何の意味があってそうなったのか」と聞いたら、自分で記録を残すためだという。私:どういう自己責任になるのかね。A氏:それに医者の窓口で、処方箋の有効期限が4日なので気をつけてくださいと言われた。私:それは昔からそうだよ。 処方箋にプリントしてあるよ。A氏:でも、いまさら、4月1日になって医者の窓口で念を押すのは、なにか厚労省から指示があったのかね。 見ていると年寄りだけに注意しているようだよ。私:年寄りのヒガミかもしれないよ。A氏:俺は、処方箋をもらうと帰りの足で医者の近くの薬局で薬を貰うから、そんなことはもともと関心がなかったがね。 しかし、それをわざわざ、4月1日以降、あらたまって、窓口で言われると、今度の後期高齢者医療保険制度の実施となんか関係があるのかと疑いたくなるね。私:関連があるのかもしれないね。 単に年金から保険料天引きということより、そういういろいろな運用の面でのシバリも強くしているのではないの。 民主党の長妻議員が言っているように、高齢者だけ別の保険グループにするというのは、保険の意味がないね。A氏:保険というのは、分母を大きくして、いろいろな人を含めるから意味があるのではないの。 変な制度だね。私:この制度の底にある官僚の老人に対する思想には、ゾッとするね。 それが、そういうシバリを通じて、日本人全体に拡大するかもしれないね。 ついに日本もここまできたかね。 敬老の日など、廃止すべきだよ。
2008.05.14
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A氏:君が「中国・ロシア同盟がアメリカを滅ぼす日・一極主義vs多極主義」にふれていることに関連して、12日の朝日新聞の社説が南米の政治問題の変化について扱っているのがアンテナに引っ掛かったね。 南アメリカ大国のちょうど、真ん中にあるパラグァイに左派政権が成立したというニュースを扱っているね。 大豆の生産では世界第4位だという。 もっとも、ウィキペディアによると世界第3位だとあるがね。私:アメリカの影響力の低下だね。 今、南米で親米政権といえるのはコロンビアだけだそうだね。A氏:社説では、米国の影が薄くなってきたと対照的にブラジルを中心とした地域の自立志向が強まっているという。私:南米は石油や鉱物資源が豊富な上に、小麦や牛肉などの食糧生産基地だ。 当然、中国が狙っている。 中国・ロシア同盟だけでなく、世界の多極化は急速に進んでいるね。A氏:今日13日の社説では、世界的な穀物価格の高騰を受けて、自国産の穀物輸出を禁止したり、輸出枠を設定したりする国が増加していると報じているね。 昨日の社説の南米なども食糧基地が多いから、関係するね。 アルゼンチンでは、トウモロコシや小麦の輸出を事実上停止したという。私:ロシアが小麦などに輸出税を課し、コメも輸出量2位のベトナムと3位のインドが輸出を停止したね。A氏:なんらかの規制をはじめた国は十数カ国にのぼるという。 小麦の値段が上がったのでコメのパンにするというが、そのコメも危ないね。 社説では、日本はコメの生産抑制をやめるような抜本策を考えないといけないとあるね。私:しかし、多く日本の農家は、老齢者が中心で後継者がいない。 山奥まで、若い中国人の研修生が入って支えている。 日本は、道路にカネをかけているヒマなんかあるのね。 道路族の道路にかけるすさまじい執念は、日本をどうしようとしているのかね。 国滅んで、立派な閑散とした道路あり、かね。
2008.05.13
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私:靖国神社については靖国問題、靖国問題の視点、「靖国問題の原点」、「靖国戦後秘史・A級戦犯を合祀した男」1、2、3、表現の自由・ドキュメンタリー映画「靖国」・NHK国際放送、映画「靖国」上映中止と街宣車、映画「靖国」上映中止問題、と知的街道ができていたね。 この街道で映画「靖国」についてはどうもモヤモヤしていたが、今月号(6月号)の文藝春秋の坪内祐三氏の「映画『靖国』が隠していること・誰も指摘しない重大な事実誤認がある」という記事をよんでスッキリしたね。A氏:俺もこの記事は読んだね。 君はこの映画が日本刀を主題に使っているのをテレビで見て、日本刀と靖国神社は関係ないとスパッと言っていたね。 どうしてそう思ったのかね。私:実は、例の戦争中の中国で日本刀による百人斬り競争が問題になったことがあるね。A氏:戦争中の新聞で、おそらく戦意高揚のために、新聞が書いたものだろうね。 2人の中尉が、どちらが先に中国兵を日本刀で百人斬るかという競争だね。 これが戦後に問題になり、2人の中尉は無罪を主張するが死刑となる。私:戦後、これについて、山本七平氏と朝日新聞の本田勝一記者との間に論争があった。 本田勝一氏は、これは事実だといい、山本氏は、氏の砲兵中尉時代の体験から、日本刀の脆さを知っており、事実でないと主張する。 そのときの山本氏の説明が論理的で、それから日本刀に興味を持ったんだね。A氏:日本では将校になると、西洋の将校のサーベルのように日本刀を腰に差すのだが、軍の支給でなく、自己調達だね。私:山本氏は日本刀は百人斬りなど、多量殺人に向かない武器であることを技術的に説明する。 山本氏は部下が戦死し、埋葬するときに、死体を切るために、初めて日本刀を使ったそうだが、すぐに刃こぼれして斬れなくなったという。 そして、日本刀は血で錆びやすいので研ぐ必要があるが専門の研師でないとできない。 当時、中国大陸では研師は3人しかいなかったという。 それに、日本刀は刀と握り手が一体でなく、目釘という釘でつながっている。 だから、人を切って抵抗があるとこの釘に抵抗がもろにかかるので、すぐグラグラになる。 中国の青竜刀のような柄と本体の一体型ではない。 日本刀は精神的な象徴として意味があるが、大量殺人向けではないという、山本さんの説明は、確かに論理的、技術的で明快であったね。 西洋のサーベルも精神的な象徴なのと同じだね。A氏:それで君のこのブログでも日本刀の知的街道として日本刀と時代小説が生まれるのか。私:だから、俺はこの映画で日本刀を靖国に結び付けているとき、監督の真の狙いがピンと来たね。 その後、この映画はすばらしいという批評を読むと、その批評をしている人は何か見落としているのではないかと思ったね。 右翼の人も日本刀の性質を知らないで、この映画を見ている。 坪内氏は靖国神社に詳しい人だが、この映画の監督が4月2日の朝日新聞夕刊の全面広告で「靖国神社は刀をご神体にし」とあり、対談相手の田原総一郎までが「靖国のご神体である刀」と述べているのに驚いたとあるね。 坪内氏は明治44年に出た「靖国神社誌」を引用して、靖国神社の御霊代は神剣及び神鏡で、神剣は明治2年に作ったものであること、日本刀、ましてや靖国刀とは全然関係がないことを示しているね。 剣は、古来の「三種の神器」の1つだね。A氏:監督は確信犯だが、田原総一郎はノウテンキだね。私:映画のキャプションに「246万6千人余の軍人の魂が移された一振りの刀が靖国神社の御神体である」とあったという。 これが全くのウソであるとともに、監督は意図的な結びつけようとして創作していることが明らかだね。A氏:日本刀の刀工の刈谷さんが登場するが、彼は高知県で刀を作っているのであって、それを明確にしないから靖国刀が靖国神社で作られているように誤解した人もいるという。私:坪内氏は、靖国神社を初詣、桜の季節、奉納相撲、御霊祭り、例大祭としばしば、訪れるが、この映画「靖国」では、8月15日しか映さないとしているね。 この文藝春秋の記事から分かることは、映画「靖国」は実に巧みに仮面をつけ、ウソに基づいた反日映画だと思うね。 それはこの映画を見て、坪内氏以外、右翼も見破れなかったようだね。
2008.05.12
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私:著者は、一般の予測と同じで中国はこれから発展するだろうと予測している。 理由は、日本の後を30年遅れて追っているということ、賃金の低さ、2030年まで続く人口増加の3つをあげているね。A氏:生産年齢人口の増加効果は「人口ボーナス」だね。私:しかし、北京オリンピックが終わるとすでに始まっている不動産バブルが崩壊するので、長期的には明るいが、短期的には問題があるとしているね。 この不動産バブル崩壊で、アメリカがどう出るかが問題となろうね。 この本ではアメリカは攻勢に出るとしているね。 しかし、この本が出てからになるが、サブプライムローン問題で、アメリカはすでに中国からカネの支援を受けている。A氏:中国の政府系ファンドは、サブプライムローン問題でおかしくなったアメリカのモルガン・スタンレーに50億ドルを注入しているね。私:一方、中国はアメリカに対する戦略として、ドル基軸通貨体制の崩壊、中東、ロシア、カスピ海の石油・天然ガスの確保、経済力・軍事力の強化を行うという。 中東の石油問題で、すでに中国はイランに接近している。 親米的なクウェート、さらにはサウジアラビアまでも接近している。A氏:06年4月胡錦濤主席はサウジアラビアを訪問しているね。 ところで、この本の題名の中国・ロシア同盟とはどういうことなの?私:イラン問題を見ると、中国は石油供給でイランに接近。 ロシアはイランに武器を輸出し、原発利権にも関与している。 また、中ロはイラクの石油利権をアメリカに奪われた苦い経験もあるね。 一方で、ロシアは中国向けにガスパイプラインを建設する。 もう一つ、上海協力機構(SCD)というのがあるね。A氏:ウィキペディアで検索すると01年6月に創設。 加盟国は中国・ロシア・中央アジア4国(カザフスタン・ウズベキスタン・キルギス・タジキスタン)。 ソ連の崩壊で国家統制の及ばない武装勢力から中央アジアの国境を共同で管理したい中国の思惑があったと見られる。 国防上の要求もあり発足させた軍事同盟的な側面も持つ。 またこれらの国に一定の影響力を持つことで、ロシアと対等な立場を保って、長期的な安全保障を確立したいものと見られる。 また、エネルギー問題に関しても、消費国である中華人民共和国としては、石油・天然ガス産出国である中央アジアの関係を強化したいものと考えられるとあるね。私:05年7月にはイラン、インド、パキスタンが準加盟国として参加承認されているね。 06年6月にはSCD創設5周年宣言で「政治体制の違いを内政干渉の口実にしてはならない、中央アジア各国政府の安定維持の努力を支持する」とある。A氏:なるほど、言い換えれば「中国とロシアは、中央アジアの独裁者たちをアメリカ主導で行われた、バラ革命、オレンジ革命、チューリップ革命のようなカラー革命から守る」という宣言だね。 ウィキペディアによると、イラン、インド、パキスタンの正式加盟によって、SCOは中国の国境対策の機構から、中国・ロシア・インドといったユーラシアの潜在的大国の連合体に発展することになり、アメリカに対抗しうる非米同盟(反米ではないことに注意、また当事者がそう断言しているわけではなく、同盟の強制力はない)として成長することは、アフリカや南アメリカの発展途上国・資源国から歓迎され、また、印パ両国が加盟することで、中印パ3国間の対立の解消も期待されているとあるね。 興味あることは、アフガニスタンはカルザイ政権が半ば「アメリカの傀儡」であるとされ、加盟を拒否されていることだね。私:中国はドル体制への強力なカードとして世界一の外貨準備と米国債がある。 この本が出てから、サブプライムローン問題が出て中国の政府系ファンドが支援に動いているが、中国にとってはアメリカ経済が衰退すると、現在、アメリカ輸出に頼っている経済が破綻するからだね。 しかし、アメリカの力が衰退しつつあることは事実だね。 一方、中国はSCOがあるね。 全体的にみると中国有利ということか。 しかし、「老いてゆくアジア・繁栄の構図が変わるとき」にもある通り、中国も老齢化社会がやってくる悩みもあるが、この本ではふれていないね。 その他、日中戦争の可能性についても述べているが、国際政治の大きな流れをざっと見るには分かりやすい本だね。
2008.05.11
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私:カスピ海諸国の石油埋蔵量は多いのは分かっているが、まだ、開発が進んでいないので、これからもっと原油がほしいアメリカにとっては魅力だね。 だから、アメリカにとってはロシアを含め、カスピ海地域への戦略は重要だね。 1991年、ソ連崩壊で初代大統領のエリツィンにアメリカは資本主義経済を教える。 小さな政府、民営化、価格の自由化だね。 結果は経済の大崩壊。 プーチン時代でようやく石油の価格上昇で救われる。A氏:ロシアのプーチン政権はイラク問題でアメリカと対立するね。私:ロシアはフセインに80億ドルの債権があった。 フセインはアメリカの攻撃開始を阻止するために、国連常任理事国のフランス、中国、ロシアに石油利権を与えていた。 これがイラク戦争の背景にあったんだね。 今は、イラクの石油利権はイラク戦争の結果、アメリカに戻った。A氏:ロシアの石油問題は、君のブログの「株式会社ロシア・混沌から甦るビジネスシステム」でふれているホドロコフスキー問題だね。私:この本では、「ロシアのロックフェラー」と言われた彼が、プーチンの後に大統領となろうという野心を持ったので、プーチンの怒りを買ったとあるね。 しかし、「株式会社ロシア・混沌から甦るビジネスシステム」では、ホドルコフスキーがアメリカと接近して、ロシアの石油会社がアメリカの石油企業と手をつなぐことに、プーチンは危機感をもったようだね。 そして、アメリカに乗っ取られないように、エリツィン時代に失った石油・天然ガス業界を、国家の支配下にもどした。A氏:ロシアの石油もほしいアメリカとロシアの完全な対立だね。私:石油はかって、ソ連の支配下にあったロシア周辺の国でも出る。 アメリカはそれにも目をつける。 カスピ海に海底油田を持つアゼルバイジャンがまず、クリントン大統領時代に問題になる。 アゼルバイジャンは地理的に世界市場にアクセスできないので、ロシア経由でないパイプラインで地中海に運べないかということになるね。 これがブッシュ大統領に受け継がれ、パイプライン設置のための合弁会社BTCが作られる。A氏:しかし、ロシアは面白くないだろうね。私:これは合弁会社BTCができる前だが、ロシアはアゼルバイジャンに圧力をかけたいところだが、あまり圧力をかけるとかえってアゼルバイジャンをアメリカ寄りにしてしまう。 そこでこのBTCパイプラインが通る予定のグルジアをいじめ出す。 そして、グルジアに反対させようとする。A氏:それで、03年に「バラ革命」がグルジアで発生し、アメリカ寄りの政権が出来るんだね。私:「バラ革命」の陰にアメリカがいたというのがこの本で説明されているね。 結果的にBTCパイプライン06年6月から稼動開始して、ロシアに大打撃を与えているという。 ウクライナでも「オレンジ革命」が04年にあり、親米政権になるね。 05年にはキルギスが同様に親米政権になり、これを「チューリップ革命」と言っているという。 追い出されたアカエフ大統領はロシアに逃亡し、プーチンに保護されているという。A氏:しかし、ウクライナは06年にオレンジ政権が崩壊する。私:経済政策の失敗が原因だが、06年、ロシアが逆襲してくる。 ウクライナは天然ガスの80パーセントをロシアに依存している弱みがある。 そこで、05年、ロシアはいきなり、ガスの値段を4倍上げると言い出す。 ウクライナが拒否したら、ガスの供給を停止された。 そこで、妥協案で解決する。 隣りのベラルーシでも、アメリカは政府の転覆を図ったが、これはロシアの反撃で不成功に終わるね。A氏:この一連のアメリカの動きで、プーチンはアメリカの弱点をついてドル離れを宣言したのだね。私:明日は、米中間の問題に移ろう。
2008.05.10
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私:今、石油の値段は依然高騰を続けているが、石油の需要はこれからも確実に増大するという予測が背景にあるね。 原子力などの新エネルギーはまだ先で、石油の時代がまだ続き、その後は天然ガスが主力になるという。 予測では、2030年でも石油消費量はアメリカが中国より多いという。 A氏:その間に石油がなくなってくるのではないの?私:アメリカは石油産出大国だが確認埋蔵量は約300億バレル。 現在のテンポで消費を続けると11年後に枯渇するという。 すでに、石油輸入量が年々増加している。 そこでアメリカの他より石油を安定的に獲得する戦略が展開される。A氏:中近東の石油は枯渇しないのかね。私:サウジアラビアの確認埋蔵量は2000年時点では、2635億バレルで世界の総埋蔵量の25パーセント。 第2位はイラクの125億バレルだから、サウジアラビアの埋蔵量のすごさがわかるね。 だから、アメリカはイラク戦争後、フセイン時代にイラクの石油利権に入り込んでいたフランス、中国、ロシアを追い出し、利権を独占しているね。A氏:イラクの民主化といいながら、裏に石油利権があるのだね。私:だから、サウジアラビアは王政なのに、アメリカは別に文句を言わない。 アメリカは北朝鮮は核実験をしても石油と関係ないから攻撃しない。 しかし、イランは核実験をしていなくても危ない。 石油があるからね。 その他、中東9カ国で総埋蔵量が世界の約30パーセントを占める。A氏:でもいつかは枯渇するだろうね。私:枯渇予想年は、ノルウエー7年後、アメリカ10年後、トルクメスにスタン10年後、ロシア18年後、メキシコ20年後、カザフスタン26年後、ナイジェリア29年後、カタール54年後、サウジアラビア84年後、クウエート126年後、イラク127年後。 最後のほうの4つの国は中近東だね。 当然、アメリカはこの石油を確保したいね。A氏:中国の石油消費も増大しているので、競争になるね。私:中国の中東からの原油輸入量は2000年から2020年までに10倍増加するという。 アメリカと中国の石油争奪戦が考えられそうだね。A氏:だから、中国は戦争はしないまでも、覇権力をつけるために、アメリカに戦力で追いつくために、必死に、しかもひそかに軍事力を増強しているのかね。私:だから、この本では、アメリカが現在直面している問題は3つだとしている。 1つは、貿易赤字と財政赤字で、これに対抗するには昨日ふれたドル基軸通貨体制の維持。 2つ目は、11年後の自国の石油の枯渇で、これの対策は中東の支配で、力の支配でなくても、アメリカにドルで石油を売ってくれればいいのだ。 石油はカスピ海、ロシアのもある。 これも支配したい。 3つ目は、中国との覇権争いに勝つことだね。 それには、中国の民主化を推進したいだろうね。 ダライ・ラマがからむ。A氏:世界には多くの独立国家があっても、どの国もドルを使う。 アメリカは世界通貨発行権と圧倒的な軍事力で、継続的に世界を統治していたいというわけか。 しかし、ロシアも大国として復活してきているではないかね。私:著者はロシアは超大国として返り咲くことはないとしているね。 覇権国家は、一度、没落すると返り咲かない。 そして、ロシアは急速に人口が減少している。 「人口ボーナス」は期待できない。 また、賃金も高いので、中国のような世界の工場になるような発展は期待できないという。 問題は、アメリカはロシアをどう見ているかだが、ロシアの原油埋蔵量は1295バレルで世界第2位。 さらに、石油後のエネルギー資源となる天然ガス埋蔵量はロシア一国で全世界の27パーセントだという。 これをアメリカはほしい。 明日は、ロシアを巡るアメリカの戦略にふれよう。
2008.05.09
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私:図書館で大分待って、今日、俺の順番が来て借りたよ。 今の国際政治の動きが分かりやすく説明されているね。 著者はメルマガ(http://www.mag2.com/m/0000012950.htm)を発行しているというが、わかりやすく、予測が当たるとして、2005年まぐまぐメルマガ大賞1位を受賞しているという。 たしかに分かりやすい。 「格調高い」大学教授や経済アナリストの本と全く違うね。 この本の題名は、例によって、「売らんかな」のエキサイティングな題名だね。 中身はそうではないね。A氏:中国とロシアはアメリカの一極主義には反対だろうが、中ソ間でも対立はありえるから、そう、問題は簡単ではないだろうからね。私:この本が書かれてから、アメリカのサブプライムローンによるドルの威信低下、大統領選挙戦にオバマ氏の登場など、新たに大きな問題が出ているね。 この新しい問題にはふれていないが、アメリカの一極支配におけるドルの基軸通貨としての重要性や、その国のリーダー、すなわち、大統領の重要性を強調しているので、その点で予測は当たっているといえるね。 大きな流れを把握しているので、当然かもしれないね。 まず、アメリカの貿易赤字だ。 06年2月の発表で約92兆円。 すでに25年間、貿易赤字を続けている。A氏:財政も赤字ではないの?私:ニクソンの初年度とクリントンの98年から01年を除いて、40年以上も財政赤字をかかえている。 05年では約47兆円だという。 国債累計残高06年末で1044兆円。 日本の貿易は黒字だが、財政はアメリカと同じような状態だ。 だが、ほとんどが国内債務。 しかし、アメリカは35パーセントが国外債務だという。 なのに、アメリカが破産しないのはなぜだと思うね?A氏:「人々はなぜグローバル経済の本質を見誤るのか」で説明しているように、アメリカが1995年から2006年と次第に完成度を高めたという「マネー集中一括管理システム」があるね。私:ドルが還流してくるシステムだね。 もう1つの理由は、ドルが基軸通貨であることだね。 いくら借金があっても、札を刷ればいい。A氏:そうかといって、ドルを世界にばらまけば、価値が下がっていくだろうね。私:しかし、基軸通貨だから、その下落過程は緩やかだと著者は言う。 ドルが基軸通貨でなくなれば、アメリカは借金で没落する。 だから、アメリカ政府の行動はまず、ドル基軸通貨体制を守るという方向に動く。A氏:そう言えば、イラクのフセインは2000年9月に「石油代金として今後、一切ドルを受け取らない」としてユーロに切り替えた。私:著者はイラク戦争の大きな原因の一つにこの問題をあげているね。 だから、イラク戦争後、03年に石油取引をドルにもどしたという。A氏:中国も日本もアメリカ国債を持っているので、アメリカには強いのではないの?私:日本は橋本総理のときに、そんなことをいったが、たちまちやられたね。 中国もアメリカへの輸出が経済を支えているので、あまり、過激なことは出来ない。 しかし、ロシアのプーチンは06年から、ドル離れを始めている。 ルーブル建てのロシア原油の先物取引が始まったという。 明日は、石油の国際的な争奪戦にふれよう。
2008.05.08
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私:昨夜9時、自宅に妻とともに葬儀を終えてもどったよ。 往路の5月3日は、東京駅で9時半頃の新幹線に乗ったが、もちろん、急だから指定はとれない。 自由席は乗車を待つ人の長蛇の列。 駅のホームはラッシュアワー以上の大混雑。A氏:ゴールデンウイーク初日だからね。私:歳だから、立って行くのは避けたい。 だから、先発でなく次発の2列車目の列の前のほうに並び、2列車を見送り、やっと腰掛けられた。 しかし、通路は自由席だから若い人たちが立っていたね。 復路は、指定がとれて、ゆっくり帰ってきたよ。 今日はゴールデンウイークの最終日だから、大変だろうね。A氏:ちょうど、ゴールデンウイークと重なって大変だったね。私:行くとき混んでいる車中で、JR備え付けの雑誌の「トランベール」5月号を見たら、内館牧子氏の「醜い親子」という巻頭エッセイが載っていたね。 興味をもって読んだよ。A氏:内館牧子氏と言えば、例の横綱審議会のメンバーで、朝青龍問題に対して厳しい姿勢をとっていた人だね。私:このエッセイの出だしは、東京駅の新幹線ホームだね。 氏が新幹線を待っていたら、足元にサンドイッチとお握りが飛んで来た。 飛んできたほうを見ると、学齢前の男の子が両親の前でサンドイッチとお握りは食べたくない、ゴミだと泣き叫んでいたという。 さらに驚いたのは、その両親が叱るのではなく、「ごめん、ごめん。じゃ、のり巻きならいいかな」とこの親子はホームで大口を開けて食べ始めたということだ。A氏:なるほど、それで「醜い親子」というわけか。私:氏は昨年、テレビ朝日で5時間の大作の「白虎隊」の脚本を書いた話にさらにふれているね。 氏は、白虎隊の少年たちの生き方を調べて、そのシツケの厳しさを知る。A氏:それから、140年たっているね。私:しかし、食べたくないものを「ゴミ」と言って投げ捨てる幼児と、それを叱らぬ親、そしてホームでそろってのり巻きを頬張る姿は、あまりにも醜いと氏は最後にまとめている。 こういう見方で朝青龍の行動も見ていたのかね。A氏:食いものと言えば、カネがあっても給食費を払わない親。 その親に腰を低くして、夜遅く訪問し払うように頼み込む先生。私:どれもこれも醜いね。
2008.05.06
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A氏:ガソリンの再値上げに隠れて、原油の値上げが上乗せされたね。 政府は、便乗値上げはけしからんというが、どうにもならないね。 食品の値上げもラッシュだね。 収入は減少しているのにね。 ところで、今日の朝日新聞一面で、肥料用リン急騰5倍とある。 リンは2大生産国がアメリカと中国だというが、両国とも食糧安全保障上の資源と位置づけ、輸出制限を始めたという。 リンはメタルかね。 このブログの「メタル・ウォーズ」と関係あるのかね。私:リンは鉱石から分離して作るんだろうね。 「メタル・ウォーズ」と関係しているね。 メタルも需要が増大しているので、全体に価格が上昇している。 それに買占めや産出国は自国の供給のために輸出制限をしている傾向があるね。 リンは肥料のためには不可欠だね。 それが、日本は100パーセント海外依存だから弱いね。 ガソリンだけではないね。A氏:今のところ、生産コストに占める肥料の割合は1割くらいだから、すぐ作物価格にはねかえることはないらしいが、長期的には心配だね。 対策として、農地に残留しているリンが多いところにはリン成分をすくなくした肥料を考えているという。 下水汚泥からの採取やニワトリのふんからリンを回収することも考えているという。 もっともニワトリの餌のトウモロコシもほとんど輸入でこれも値上がりだね。私:「メタル・ウォーズ」の著者は、日本は廃棄した工業製品からのメタルのリサイクルが重要で、その技術の向上が必要だと提言していたね。 戦略的にそっちにもっとカネをかけるべきだね。 リサイクルにはカネがかかるというが、メタルの価格上昇でモトが取れるようになるかもしれないね。A氏:同じ今日の朝日新聞の経済欄の「環境テクノ・最前線」で北九州市の光和精鉱という会社が、塩化揮発法という技術で焼却灰から亜鉛、鉛、銅など高騰している金属を回収し出したというね。 こういうほうにカネをかけるべきだね。私:今、世界経済は大きく動いているね。 日本の国としての対応が遅れると国民は大きな痛手をこうむることになるね。A氏:すでに食品値上げ、ガソリン値上げ、給料は値下げというグローバル化の波に飲み込まれ出したね。私:今朝の新聞で来年3月開業予定の静岡空港の問題をとりあげていたね。 俺はここ数年、用事でよく静岡地方に行くので、空港の建設現場の近くを通ることがあるが、本当に採算は大丈夫なのかね。 何百億のカネが投入され、これがムダになりそうだという。 半分は国の補助だそうだが、そういうカネをもっとグローバル経済化している世界の状況を考えて、国の食糧やメタルの安全保障に振り向けられないものかね。 贅沢な道路など作っているカネやヒマは、本当はないんではないのかね。
2008.05.02
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A氏:君の地球温暖化の知的街道で、アンテナをはっていたせいか、昨日(30日)の朝日新聞の「地球環境 人類に足場が危ない」という社説を読んだよ。 普通、朝日新聞の社説は2つのテーマをならべるのだが、今回は、1つのテーマに絞っているので長い社説だね。私:俺は読んでいないが、地球温暖化についてはどう書いてあったね。A氏:それがゼロに近い。私:それは驚いたね。 地球環境と言えばすぐ温暖化なのにね。 「温暖化フィバー」は「寒冷化」したのかね。A氏:長い社説の文章の中で「地球温暖化に取り組む国も増えてきた」と1行だけだね。 後は「今年7月に洞爺湖で開かれるG8サミットでも温暖化問題が主要な議題になりそうだ。もちろん、温暖化問題は重要だが、ほかの環境問題も刻々と危機が迫る。」とあるだけで、温暖化という言葉は、長い社説、全部でこの3つしか出てこないね。 水や資源などの枯渇による「生態系の崩壊危機」のことが中心だね。 それが、地球温暖化が原因だとは一切言っていないね。 地球上の生物は1時間ごとに8種が絶滅しているという。 恐竜が絶滅して以来、最も急速な種の絶滅であるという。私:天然資源の枯渇の危機は「地球はこれから寒冷化する」でも同じことを指摘しているね。 ところが、種の絶滅問題はおかしいね。A氏:また、マイケル・クライトンの登場かね。私:そうだよ。 これもマイケル・クライトンの「恐怖の存在」で扱っているね。 それによると、種の絶滅については、1970年代にマイヤーズという人が2000年までに百万種絶滅すると予想した。 エールリッヒという人は、2000年までに全種の50パーセントが滅ぶと予測した。 しかし、事実でなかった。 これはロンボルグの「環境危機をあおってはいけない---地球環境のホントの実態」(和訳は03年6月文藝春秋社刊)という本からマイケル・クライトンは引用しているね。 ところで、君は地球上にどれだけの種が存在しているか知っているかね。A氏:いや、知らないね。私:誰も知らないという。 推定では、3百万種から4百万種くらいだという。 しかも、毎年、報告される新しい種は1万5千種くらいだ。 ムシマニアの養老孟司氏は、コクゾウムシの専門らしいが、それだけでも沢山の種があるらしい。A氏:そうなると、全体が分かっていないのだから、種の絶滅ペースなどは正確に計算できないね。私:マイケル・クライトンは「財布にいくらあるかも知らなくては、中身を抜かれて取られた金額が分からないのと同じ道理だ」と皮肉っているね。A氏:種の絶滅は、朝日の社説では山本良一氏の「1秒の世界」からの引用となっているね。私:今、図書館の検索をしたが、その本は2003年6月にダイヤモンドで刊行されているね。 「環境危機をあおってはいけない---地球環境のホントの実態」と同じ頃の本だね。 ちょっと、知的興味がわいてきたので、両書とも図書館に予約したよ。 比較読みをしてみたいね。A氏:朝日の論説委員も地球環境を取り上げる前に、マイケル・クライトンくらいは読めばいいのにね。私:いずれにせよ、マスコミの人は環境問題には学者の意見には慎重に対応すべきだね。環境危機をあおってはいけない
2008.05.01
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A氏:先日、中国にも工場があり、よく中国に出かける人が、最近、中国への渡航がうるさくなっていると言っていた。 オリンピックが近づいてきたので、切符がないと簡単に入国できないのではないかと言っていたよ。 中国は独裁国家だから、突然、ルールが変わるとこぼしていた。 彼は、日本でサッカーのワールドカップをやったときなどは、外国の客を呼ぶこむため、入国審査をゆるくしたのに、中国は逆だとこぼしていたね。私:「聖火リレー」で世界中でチベット問題でトラブルを起こしたので、中国側も危険を感じての対応かね。 そういえば、「聖火」がヒマラヤを登るので、他の登山家は登山が規制されているという。 中国の軍隊がいるらしい。 ちょうど、5月はヒマラヤの天候が安定する時期なので、多くの登山家がいるようだね。 日本人では、エレベストの最高齢登頂記録更新を目指している三浦雄一郎さんが待ちになっているようだね。A氏:「聖火リレー」に対する妨害の防備のためだね。私:考えてみると、「北京オリンピック」は変なオリンピックだね。 こんな変な「聖火リレー」が全世界を走り回るのはオリンピック史上、始めてではないの? 「聖火」リレーでなく「恐怖火」リレーだね。 長野でも、有森さんなんか、ピリピリした表情で、次の最後のランナーである野口さんに点火するときにやっと笑顔になったね。 卓球の愛ちゃんは、帰りのバスに乗るときに、「怖かった」と言っていたという。 リレーで聖火を受け取った国は、腫れ物に触るような扱いだね。A氏:ところが、韓国ではもっとすごく、今朝の新聞では、「聖火リレー 韓国、反中国の渦」という大きな見出しで、韓国のソウルでの「聖火リレー」の大混乱を報じているね。私:韓国の大統領の訪中にも影響するのではないかという。 本当に「恐怖火」リレーだね。A氏:人権問題で世界的に問題を投げかけているだけでなく、環境問題で「健康恐怖」で参加しない選手が出ているね。 「聖火リレー」同様、北京オリンピックのマラソン競技では、軍を出して、大気汚染防止のため、自動車の交通規制をすることになるのかね。 それに42キロのマラソンの沿道を守らないといけないしね。 「軍事オリンピック」となりそうだね。私:今週の月曜日のTVタックルで中国の人が出ていたが、日本側のコメンテーターにチベット問題でだいぶやりこめられていたね。 そうしたら、森本卓郎が「日本はアメリカの圧力に屈して郵政の民営化をしたではないか。 そういうひどいアメリカを批判しないで、中国を責めるのはおかしい」と言っていたね。A氏:アメリカがひどいから、中国もひどいことをしてもいいという理屈は全くおかしいね。私:森本氏が政府批判をしても、日本では彼は自由だね。 しかし、中国では彼が日本にいる調子で政府批判したら、牢屋に投げ込まれる恐怖を覚悟しなくてはならないだろうね。 その違いが森本氏はわかっていない点が致命的だね。
2008.04.30
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私:今月の特集は30頁にわたる「脳力革命」だが、その陰に隠れたように、8頁のこのエッセイが載っていたね。 「環境問題はなぜウソがまかり通るのか2」、1、2、3、「地球温暖化の陰に原発推進論」、「ほんとうの環境問題」、「地球温暖化キャンペーンの欺瞞」、「環境問題はなぜウソがまかり通るのか」、「恐怖の存在」の地球温暖化知的街道のアンテナを張っていたので、ひっかかったね。 筆者の丸山茂徳氏は東京工業大学教授とあるが、取材・構成は一志治夫となっているので、直接書いたのではないのかね。A氏:俺も興味を持って読んだよ。 もっとも、俺は「脳力革命」のほうに興味があったがね。 丸山氏は、ここ1世紀の間、地球が温暖化傾向にあることは認めているね。 しかし、百年間で平均気温が0.6度上昇というように微々たるものなんだね。私:むしろ、二酸化炭素ガスが増加した1940年から1980年の40年間では、0.1度ほど、気温は下降しているという。 だから、二酸化炭素が温暖化の主犯であるという説は崩壊する。A氏:氏は、温暖化の原因として、太陽の活動をあげているね。 しかし、太陽の直接の熱では、地球の気温はマイナス18度にしかならない。 気温が高いのは、温室効果ガスとなる大気があるからだね。私:大気の主体は水蒸気の雲で、雲の量が1パーセント増えると、気温は1度下がる。 それに比較すると人為的二酸化炭素は1.0~1.4ppm程度の増加で、温度に換算すると0.004~0.005度の上昇に過ぎない。 雲の量の変化の方がはるかに温度への影響が大きい。A氏:その雲の量にもっとも大きな影響を与えているのは最新の宇宙物理学によると、銀河宇宙線の飛来量だという。私:近年、太陽の活動に減衰傾向が見られはじめ、さらに地球の磁場が弱化しているので、地球は寒冷化に向かっていることを示しているという。 また、最近の宇宙物理学では地球の気象は銀河の中の相互作用できまるという。A氏:筆者はIPCCの見解にも疑問を持っているね。 昨年の4次報告書からは、温室効果ガスとして二酸化炭素の約10倍の効果を持つ水蒸気についての記述が消去されているそうだね。 人類にとって怖いのは温暖化でなく、寒冷化だね。私:地球が温暖化するかどうかは、政治がらみの科学者が決めるのでなく、自然が決める。 地球が温暖化するか、寒冷化するかの勝敗は、数十年後には決着がつくだろうという。A氏:しかし、ゴアとIPCC議長のノーベル賞受賞など、地球温暖化のキャンペーンによって、利益を得る者がたくさんいる。 ゴアは大分もうけただろうね。私:現に環境庁は1兆円の予算を得ている。 この税金のカネは貧困者ではない誰かのフトコロに入る。 ブレーキをかけるのは困難だろうね。A氏:道路特定財源で今、問題になっているが、地球温暖化対策だというムダ使いに気をつけるべきだよ。 環境という大義名分で庶民の税金のムダ使いが始まるね。 だから、養老孟司氏のように、ヤケクソになるのかね。私:自然の結論は俺たちの孫の世代で出ることになるだろうね。 その時に、地球が寒冷化してもいいような対策を打っておきたいね。 温暖化より寒冷化のほうがこわいからね。
2008.04.29
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私:作家マイケル・クライトンは、3年間くらい地球温暖化に関して調査して、そのフィーバーに疑問を持つ。 この小説は、その疑問をもとにしたもので、氷河の崩壊、豪雨、台風、津波を人工的に起こすという、環境テロリストとの戦いを描いているね。 はらはらするサスペンスで思わず、読みきってしまったね。A氏:内容的には、「環境問題はなぜウソがまかり通るのか2」、1、2、3、「地球温暖化の陰に原発推進論」、「ほんとうの環境問題」、「地球温暖化キャンペーンの欺瞞」、「環境問題はなぜウソがまかり通るのか」の地球温暖化知的街道だね。私:サスペンスだから、スジを紹介するわけにいかないが、一般的な環境に対する科学的データは事実として引用されているね。 これが、このサスペンスの特徴だね。 北極で浮いている氷山が融けても、海の水位はアルキメデスの原理で上昇しないね。A氏:しかし、南極は大陸上の氷が融けるのだから、海水位は上昇するのではないの。私:この小説では、主人公が会話の中で、科学的なデータを示して、南極大陸の温度は低下しつつあること、確かに一部の氷は融けているが、全体の一部に過ぎないこと、を示しているね。A氏:そうなると、TVでやる氷河が融けて崩壊するシーンはあれはひどい宣伝ということになるね。私:君は地球上にいくつ氷河があると思う?A氏:百くらいかね。私:実に16万あり、リストアップされているのは6万7千くらい。 5年以上にわたってデータがとられているのは、79。 キリマンジャロの氷河は融けているが、地球温暖化のはじまる以前の1800年代からだね。 アメリカのハリケーン数もこの百年間、増加していない。A氏:京都議定書についてふれているかね。私:京都議定書の目的は2100年の地球の気温を低下させることだね。 君は、どのくらい低下する目的か知っているかね。A氏:そう聞かれると、不勉強で即答できないね。私:京都議定書の義務通りにやって、2100年に低下する気温は摂氏0.04度。A氏:わずか、百分の4度か。私:しかも、アメリカが批准としたとした場合の目標値だね。 マイケル・クライトンが言いたいことは、科学は真実には謙虚でなくてはならないということだね。 政治などに妥協してはならないね。 そして、地球温暖化に異論を唱えるとそれを感情的に敵視するムードが怖いという。A氏:「ほんとうの環境問題」では、池田清彦氏は例のIPCC(気候変動に関する政府間パネル)というのは、学者の自由な集まりでないとしているね。 政府から派遣された学者たちだから、そこにはすでに政治的なバイアスがかかっているとあるね。 今は、地球温暖化を前提にして学者を派遣しているから、地球温暖化論以外の意見というのはまず出ようがないとしているね。私:マイケル・クライトンも同じようにIPCCは政治的だと批判的だね。 地球温暖化に疑問を持つ人にはこの小説はためになるだろうし、地球温暖化の宣伝で熱くなっている人には一読をすすめたいね。A氏:特に報道ステーションの古館キャスターは読んでもらいたい人だね。私:地球温暖化防止にカネをかけるより、公害防止のほうを重視すべきだろうね。 それにしても、この地球温暖化フィーバーはいつ、落ち着くんだろうね。 マイケル・プラントンは最後に付録として意見を長々と述べているが、最後に次のようにまとめている。 「科学と政治の混合は悪い組合せであり、悲惨な歴史を生んだ理由もそこにある。 われわれは歴史を覚えておかなくてはならない。 そして、世界にまっとうな知識として提示するものが、利害関係ぬきの、公平無私で公正なものであるようにしていかなければならない。」
2008.04.28
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A氏:ちょっと、旧聞になるが、この見出しは、4月20日の朝日新聞の一面トップだ。 君のメタル・ウォーズに関連して思い出したよ。 金属資源も金属によっては自給率ゼロだからね。 この新聞記事は、食料の自給率の問題を別の角度、すなわち、労働力という視点から見ているね。 キャベツ栽培とカツオ漁の現場取材だね。私:キャベツの取材は高原レタス生産量日本一の長野県川上村だ。 人口4800人の村に中国人615人が11月まで仮住まいして、農業研修生として信州野菜を育てる。 ここで7ヶ月働くだけで、中国での年収の4倍になるという。A氏:グローバル経済だね。私:背景に日本人が募集しても集まらず、来ても3日ともたず、逃げ出すという事情がある。 もはや、輸入の野菜だけでなく、国産野菜も労働力の面で自給ではない。A氏:一面から続いて二面では宮崎県南郷町のカツオ漁の取材だ。 ここは近海カツオ一本釣り漁では、漁獲日本一だという。 あるカツオ船の乗組員20人のうち、6人がインドネシア人の研修生と実習生だ。私:南郷町でも、漁師のなり手が激減したからという。 1980年に2874人いた漁師は今、4分の1で、しかも、残った漁師の平均年齢は55歳まで上がったという。A氏:インドネシア人は、日本では数倍の賃金を得られるそうだね。 しかし、石油の値上がりなどで燃料費がかさむ近海カツオ漁の経営は、かれらインドネシア人なしでは成立しないという。私:農林水産省の7年後に食料自給率45パーセントは夢だね。A氏:しかも、外国人の依存は外交政治の問題がからむから、安定した供給源ではないしね。私:国内の39歳以下の新規就農者は約1万1千人。 農業分野で急増する外国人研修生は06年で7496人。 就農人口が外国人に追い抜かれるのは、もう、時間の問題としてこの記事は終わっている。A氏:少子高齢化は医療費だけではないね。私:全面的な国家戦略が早期に必要だね。
2008.04.26
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私:中国政府が全世界をまたにかけて、狂気のように鉱物資源を獲得しようとする、すさまじい活動をしていることが分かるね。 驚いたことに、中国のトップ層が皆、技術系の大学出身であることだね。 アフリカは鉱物資源が豊富なので、中国が直接関係しているのは25カ国に及ぶ。 アフリカだけではない。 ウラニウムの多いオーストラリア、ニューカレドニア、インドネシア、南米ぺルー、チリー、インド、メキシコ、ミャンマー、エクアドルなどと世界的な規模だね。 まさに「中国帝国」だね。A氏:しかし、こういう資源はメジャーが抑えているのではないの?私:だから、当然、メジャーが危機感を持っていて、中国の強引なやり方に批判的だという。 それに、足もとの北朝鮮、モンゴルにもかなり進出している。 北朝鮮は、韓国との統一というより、中国の1つの自治区になっている感じだね。 チベットは金属資源の宝庫で、その面で中国は独立させたくないのだろうね。A氏:しかし、金属資源の獲得は、土地を崩し、金属を得るために、その量の何倍かの汚染土を排出し、川や海を汚すね。私:中国国内でも、環境問題を起こしているが、それとともに、労働条件が悪いので、労働者の死傷事故が多い。 これが中国の資源獲得ともに全世界に拡大している。A氏:大体、地下資源があるところは内陸地だから、そこに住む先住民との摩擦を起こすし、自然破壊の環境問題もからむね。私:開発途上国は政治問題もからんで、人権問題も発生する。A氏:アフリカのスーダンの問題で、アメリカの映画監督スピルバーグがスーダン・ダルフール虐殺問題に対する中国の態度があいまいだとして、北京オリンピック不参加を表明しているね。私:中国はスーダンの鉱物資源にも目をつけているね。 しかし、それにしても、金属によっては、日本は中国に大きく依存しているね。 液晶パネルの透明電極に必要な「インジウム」は70パーセント中国依存だね。 それにタイヤやカーテンなど難燃助剤としての「アンチモン」では日本は100パーセント中国依存。 この代替材料の「黄燐」も中国に押さえられている。 デジタル機器などに使われる小型モーター用の希土類磁石に必要な「ネオジウム」、「ジスプロジウム」、「テレビウム」も中国依存度は100パーセントだ。A氏:自給率の問題は食料だけでないね。 だから、日本の経団連は中国に頭が上がらないのかね。私:小説並みの話は、世界最大の銅鉱山があるというパプアニューギニア(PGN)のブーゲンビル島の話だね。A氏:太平洋戦争では山本五十六大将の乗った飛行機がこの島の上空あたりで撃墜されているね。私:この鉱山の公害や利権などをめぐり、島民が鉱山開発の反対運動を起こし、1988年革命軍が鉱山を占領し、閉山し、暫定政府を作る。 PNG政府は、この鉱山から得る収入に大きく依存している。 だから、1996年、PNGのチャン首相は、この暫定政府をつぶすため、イギリスの施設軍隊会社(戦争請負会社)であるサンドライン・インターナショナルにブーゲンビル島の侵攻を、世界銀行から開発で調達したカネの一部を使って依頼する。A氏:戦争ビジネスだね。私:サンドライン社の社長のスパイサーは元英国陸軍大佐で発展途上国の権益確保のために、都合の悪い政府を転覆する役割などを担うという。 イギリスのブレア首相のペット・ブルドッグと言われた男だという。 サンドライン社は、このブーゲンビル島の侵攻のためにヘリコプターやロケット砲などを準備するが、この噂が広まり、逆にPNGの軍にまわるカネが、サンドライン社にいくということから、PNGの軍がクーデターを起こし、チャン首相は追放され、このサンドライン社との契約はキャンセルされたという。 現在、両者は停戦協定をしているが、にらみ合ったままだという。 まさにメタル・ウォーズだね。A氏:今朝の新聞では、アフリカのジンバブエ向けにカラシニコフ銃弾300万発、追撃砲弾3千発などを積んだ中国貨物船が、先週、南アフリカのダーバン港に入ったが、港湾労働者が荷下ろし拒否。 アメリカは「政治的激動が起きているジンバブエに武器を供給して事態をあおるのは不適切だ」と指摘。 どうやら、中国は引き下がるようだね。私:ジンバブエは先の中国が直接関係しているアフリカ資源国25ヶ国の1つだね。 まさに、なりふりかまわないメタル・ウォーズだね。
2008.04.24
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A氏:映画「靖国」の上映を右翼の街宣車の圧力で、映画館が上映を自粛したことで「表現の自由」が侵されたとして問題になったね。 このブログでも、1、2と2回とりあげている。 ところが、19日の朝日新聞の朝刊では、圧力をかけたという右翼系団体の会員向けの試写会が18日行われたと報じている。 150人が集まったという。私:この企画は、呼びかけ人の一人、木村一水会代表は「右翼が上映を中止させたかのような間違った言われ方をされていたから」と説明したという。 逆に、映画館が屈したのは問題だとしているね。 右翼が街宣活動で上映中止に追い込んだのでなく、映画館が自粛したというわけだね。 「陰の力」はなんだろうね。A氏:右翼からは、逆に多くの人に見てもらい、文化庁が「反日映画」に助成金を出したことを問題としてとりあげるべきだという意見もあったというね。私:2時間の試写は静寂そのものだったというから、よく見たんだろうね。 「別になんということもない作品なのに、メディアが注目をあおった」との意見もあったという。A氏:こうなると、上映中止を決めた映画館側の言い訳はどうなっているだね。 その取材はないね。 「表現の自由」の侵害だと騒いだジャーナリストは、引っ込みがつかなくなったんじゃないのかね。 日教組の集会を街宣車で阻止したのとは事情が全く違うね。 逆に右翼で「親靖国」の映画を作り反論すればいいと言っているね。私:しかし、「靖国」を映画に出来るだろうかね。 俺は、この映画を作る自体そのものが問題だと思うね。 なんで文化庁が公的助成金を出したのか分からないね。 そんなに、単純にある監督一人で映画化できる問題ではないはずだがね。A氏:日本刀を作っている年配の刀工が、映画の意図を知って、自分が出演したシーンをカットするように要求したというね。私:日本刀と「靖国」は関係ないね。 変な意図を感ずるね。 とにかく、結局、多くの映画館で上映することになったという。 バカらしい騒動だったね。
2008.04.23
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環境問題はなぜウソがまかり通るのか私::この新しい環境知的街道は「環境問題はなぜウソがまかり通るのか2」、1、2、3から始まり、「地球温暖化の陰に原発推進論」、「ほんとうの環境問題」、「地球温暖化キャンペーンの欺瞞」と続いてきたね。 この本は「環境問題はなぜウソがまかり通るのか2」の前編なんだが、図書館の貸し出し順序の都合で、前後が逆になってしまった。 この本が3月刊行で、パート2のほうは9月刊行だね。 まず、ペットボトルのリサイクル化はかえって環境に悪いという詳しい説明から始まっている。A氏:これはゴミを燃やすと猛毒のダイオキシンを発生するので、できるだけゴミを燃やさないために考え出したのではなかったのかね。私:そのダイオキシンの猛毒もウソだったというわけだね。 焼き鳥屋のオヤジさんは、焼き鳥の煙を浴び続けているので、ダイオキシンを浴びているのに健康だというわけだ。 タバコを吸う人だって、肺ガン以前にダイオキシンでやられているはずだよ。A氏:マスコミは怖いね。 そう言えば、「環境ホルモン」というのも一時ブームだったがこれも消えたね。私:地球温暖化による海面上昇も、その原因が北極の氷が解けることだというが、これはアルキメデスの原理で、融けても水面は上昇しない。A氏:コップの水に氷を浮かべておくと、氷がとけても水位は変わらない。私:問題は南極だ。 これは大地の上の氷だから、融けると水位は上がる。 ところが南極は年々、温度は低下している。 IPCCの報告でも、北極と南極の氷の影響は「地球温暖化と共に水位は下がる」という見解だという。A氏:この前のパート2では、森林の増加は二酸化炭素の減少に貢献しないということだったね。私:木は、成長しているときは光合成で二酸化炭素を吸収して、酸素を放出するが、成長すれば光合成は衰え、老木となって朽ちれば、酸化して二酸化炭素を放出するので、変わらない。 「カーボン・ニュートラル」だね。A氏:水素自動車は二酸化炭素を出さないのではないの?私:水素は天然に存在しないので、石油を使って二酸化炭素を放出して熱を出し、水の中の水素を取り出すということになるから、「水素を得るのに同じ量の二酸化炭素を出す」ことになるから意味がないね。A氏:確か、JRが新幹線を使えば飛行機より二酸化炭素の発生量が10分の1になるといって、環境にやさしい乗り物だと宣伝していたね。私:確かに、飛行機は飛んでいる間は二酸化炭素を大量に出す。 しかし、鉄道は、レールを敷く工事、トンネル工事、橋の工事、多くの駅の工事、保線工事などのエネルギー使用で二酸化炭素を出す。 だから、、計算は難しいが10分の1でなくて、10分の7か8程度ではないの。 あまり変わらないだろうね。 まぁ、この本ではときどき、今の環境の熱狂を太平洋戦争に突入する日本の軍国主義時代を例にひいているが、ウソで熱狂するのはバカらしいね。
2008.04.21
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人々はなぜグローバル経済の本質を見誤るのか私:世界の金融市場で取引される金額は年間775兆ドル、実態の貿易取引額は9.3兆ドルというから、金融取引は実物経済の実に83倍の規模に膨れ上がっている。 これがガソリンや食品の値上げ、の背景にある。 今までは、実物経済が頭で金融経済は尻尾であったが、それが逆になった。 今までは、実物経済が上向きか下向きかを判断することで、尻尾に当たる金融経済、例えば株価の動きが決っていた。A氏:それが、逆になったわけか。私:著者は1995年を米国の「金融帝国」化元年としているね。 日本は、成長重視で財政再建を考えていたが、米国は「経常赤字の増加は成長の制約になる」を覆す戦略をとった。A氏:日本と逆だね。私:1995年にアメリカ財務長官ルービンがとった政策は、世界のマネーを米国にいったん集中させ、その後再び世界に配分するシステム、すなわち、「マネー集中一括管理システム」を構築した。 このシステムを運用する「米国株式会社」は、経常赤字が成長の制約にならないようにすることと、米国の対外投資を増加させることである。 経常赤字は米国民の贅沢な生活のためであり、投資の増加は近代化がはじまったアジアの高成長からのリターンを獲得していることになる。 そして、この「マネー集中一括管理システム」は1995年から2006年と次第に完成度を高めたという。 それが、サブプライムローンで危機に瀕しているね。A氏:ところで、グローバル化は世界経済を2極化するというね。私:まず、大きく先進国と近代化途上国の違いがある。 近代化途上国は、まさに資本主義経済の特徴を生かして成長している。 しかし、先進国はその影響を受け慢性的なデフレとなっている。 興味あることに、先進国でも英語圏と非英語圏の二極化が進んでいる。 これは英語の世界言語化と関係があるだろうね。 グローバル化には共通言語の英語は強味なるね。A氏:日本国内でも、2極化があるね。私:第1には大企業の製造業と中小企業の非製造業だね。 経済成長を続けるアジアの近代化とリンクするグローバル経済にうまく乗った日本の大企業・製造業が成長する。 しかし、逆に、日本の国内だけに販路が限られている中小企業・非製造業は長期低迷に陥る。 これらの中小企業・非製造業は失われた10年だけでなく、16年前からすでに低迷しているという。 「構造改革なくして成長なし」というけれども、グローバル経済にうまく乗った日本の大企業・製造業は、その競争の中で自助努力で成長したのであって、一方、日本の国内だけに販路が限られている中小企業・非製造業は、構造改革で手をつけていないから今も停滞を続けている。 今や、国内問題は、グローバル化の考慮なしでは解決できない。A氏:駅前のシャッター街の増加がそうだね。私:経済がグローバル化しているから、国の経済成長があってもそれが中小企業・非製造業の成長を牽引しなくなっているんだね。 日本の第2の2極化は、資本対労働だね。 もうこれは、すでに経験済みだろうが、日本では企業の業績が向上しても、賃金は低下するという、これもグローバル経済の影響を受けている。 第3の2極化は大都市対地方だね。A氏:ある地域の経済活動が活発化すると、ある程度の時間が経てば、全国的に景気が良くなるというのも日本では幻想となっているね。私:むしろ、地方格差は拡大している。 もっとも好調なのは東海地区だね。 2002年以降、地域格差はますます拡大している。 日本国内に、グローバル経済とつながっている地域と、そうでない地域が、国境を越えて日本国内に入り込んでいることになるね。A氏:日本経済を予想するには、帝国、成長国経済、IT関連財、鉄鋼をはじめとする素材、そしてエネルギー動向など、すべての方程式を同時に解くということになる。 年金、健康保険、道路財源問題など、みなからむね。私:それがグローバル経済下の日本の姿だね。
2008.04.20
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人々はなぜグローバル経済の本質を見誤るのか私:1年前の出版だが、その後、例のサブプライムローン問題で、世界経済は大きく変わったね。A氏:最近、アメリカの景気低迷で、中国の輸出も減少しているという。 この本は、それ以前のアメリカ経済が好調なときの出版だから、時期遅れではないの?私:そうではないね。 今回のアメリカのサブプライムローン問題は住宅価格の低迷が大きな原因だが、著者は、すでにアメリカの住宅景気が今後の経済危機のもとになることを予告しているね。 この本はいろいろなデータを紹介しているので、ちょっと、経済の専門でない俺にはとっつきにくかったが、日常経験していることとつなげると、実に的確に経済の流れを捉えているね。 それだけでなく、古代からの経済の流れなど、時間的には長いスパンで見ているし、単に経済だけでなく、政治、文化の関係も捉えていて、知的興味がわいてくる本だね。 本文が300頁だが、引用文献などの注記が70頁ほどあり、経済はもちろん、政治、社会、文化など、多面的だね。A氏:竹中平蔵氏の経済論と違うのかね。私:違うね。 この本を読んで、竹中理論の幼稚さが分かったよ。 この本では、1995年以降、グローバル経済の進展で従来の近代経済の考えは崩壊したという。 「改革なくして成長なし」の小泉構造改革路線があったが、改革が停滞しても、経済は回復した。 しかも、国民の収入は減少している。 今までの経済の考えは日本でも通用しなくなっている。A氏:グローバル化とは、過去の常識では説明できない時代がきたという認識をしないといけないということかね。私:近代社会は「国境」の確定をもって成立したが、IT革命とグローバル化がその前提を突き崩した。 中東のオイルマネーが米国経由で日本の株価を動かしているように「国民国家」の「ものさし」は古くなった。 「帝国的な動き」や国境のなかった中世と同じような「新中世主義」という考えが必要となるね。 アメリカの日本に対する郵政民営化の圧力のような「帝国」的な動きは、「国民国家」的な発想では「内政干渉」だが、グローバル時代では巨大な金融資本が背景にあるアメリカにとっては必然的な行動だというわけだ。 著者は、中国も急成長で「帝国」化しつつあり、靖国問題も「内政干渉」でなく、アメリカ同様の「帝国的な動き」の一つであるとしている。 「ギョウザ問題」も中国は帝国主義的に解決するだろうね。 グローバル経済には国境がないからだ。 それは経済だけでなく、当然、政治もからむ。A氏:さらに、カネを持つインド、ロシア、中東帝国が帝国化するね。私:著者は大きく3つのポイントを指摘している。 第1に、「帝国の台頭と国民国家の退場」、すなわち帝国化。 金融帝国アメリカに加え、中国、インド、ロシアなどがすでに台頭してきている。 これは「新帝国主義論」であつかったね。 第2に、「金融経済の実物経済に対する圧倒的な優位性」、すなわち金融化。 実物経済が金融を動かすのでなく、カネが実物経済を支配する。 最近の我々の日常製品の値上がり現象は皆、そうだね。 グローバル経済で先進国の賃金が抑制される。 ワーキングプアの発生だね。 先進国ではデフレが定着して金融政策は緩和され、カネあまりで資産価格が上昇し、先進国経済は資産価格依存型経済となる。 ここにすでにアメリカの住宅ローン問題が火種として指摘されていた。 第3に、「均質性の消滅と拡大する格差」、すなわち二極化。 アメリカも日本も中間層が崩壊したように、さらに二極化が進み、世界的な格差拡大時代の到来で、それに格差は構造的な問題で、「成長して底上げ」するという政策は意味がない。A氏:政策の基本には「成長がすべての怪我を治す」という発想があったが、これが間違っているために、日本国民一般は明日が見えない。 今、問題になっている後期高齢者医療問題もそうだね。私:この成長至上主義の原理は近代化ブームに沸く、中国、インド、ロシア、ブラジルなどには通用するが、近代化以降に移った先進国では弊害ばかりとなる。 明日は、ものすごいカネが、実体経済を離れて動いている点にふれよう。
2008.04.19
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私:昨日は東海地方に用事で行って、夜はビジネスホテル泊まり。 今日も日中は用事をして、今、帰ってきたところだよ。 2日とも雨で参ったよ。 車中と宿先でこの本を読んだね。 驚いたね。A氏:何が?私:いや、フェアトレードという今までの認識が変わったね。A氏:フェアトレードというのは、農産物など作る労働者を搾取するのでなく、労働者もそれなりの生活ができるような価格で購入するというものではないの? 独占的な大企業に対する挑戦ではないのかね。私:それで、大企業が貧しい生産者に対して、学校などの施設を提供したりするが、これは貧しい生産者に対して、自主性を失わせるだけで、いつまでたっても自力で立ち上がれなくなる。 ところが、この本で実際に登場するフェアトレードは、今の市場経済を認めながら、その中で良い品質のものを市場に提供していくというものだね。 ここで違うのは、コスト計算の仕方だね。 生産者が通常の生活ができる賃金を考慮し、かつ、農薬を使わない有機栽培をする。 農薬を使うと一時的に生産効率はあがるようだが、地力が低下したり、公害など環境問題を起こしたりして、労働力が安定しない。 また、賃金があまり安いと、生産者は、少しでも高く売れる農産物があると、そちらに移ってしまうので安定しない。A氏:長い目で見たコスト計算をすると市場にそれなりに存在価値はあるわけか。私:この本の著者2人はオランダ人だが、一人は「自分に商才がない」という神父、他の一人は「商売には興味がないから親の会社を継ぐのをやめた」という青年だ。 その2人のボランティア青年が手を組み、世界をマタに駆けた公正貿易に乗り出す実話だね。 開発途上国の政治不安で命の危険もある中を、実にすごい働きをして、フェアトレードをまず、コーヒーから行う。 メキシコの貧しい生産者を組織化して、公正なコストで買い、そしてオランダのマーケットに売り出す。A氏:すでに独占的な利益を得ている大手業者との対抗もあるだろうね。私:そういう業者とも対応していく。 フランスなど、隠れた巧妙な政府の貿易障壁もある。 政治家もからむ。 コーヒーだけでなく、バナナ、ジーンズと拡大していく。 バナナなどは薬漬けの生産だそうだが、この会社のバナナは有機栽培だね。A氏:どんなブランドで売っているの?私:マックスハベラー・コーヒー、バナナ・オケ、クイチ・ジーンズだ。 ジーンズは有機栽培の綿を使う。 アメリカの綿は薬漬けだね。 コーヒーは日本でも市場で売られているということだね。 バナナなどはチキータ・バナナに対抗して10パーセントくらいの市場を獲得しているらしいね。 これをみて、チキータもフェアトレード・バナナに乗り出してきたようだね。 この本が示しているのは、やる気があれば、フェアトレードはそれなりに市場に力を持つことができるということで、フェアトレードを志す人に勇気を与えてくれるだろうね。 興味があったのは、大企業を支配するアングロサクソン的な人間観だね。 それに対するメキシコのインディオの人間観の違いだね。 アングロサクソン的な人間観は個人がまずあるという発想だが、インディオの人間観は人との関係で個人がある。A氏:それは日本人も同じではないの? 俺と君とでは、自分を意味するとき、「俺は」を使うが、仕事では「僕は」とか「私は」だ。 子どもには「お父さんは」か「パパは」だし、孫には「じじは」だね。 ところが英語は「I・アイ」だけだ。 相手の人間関係が変わっても、「俺は俺だ」。私:だから、アングロサクソンは植民地を平気で作り出す。 フェアトレードをする人はインディオのような人間の連帯感みたいなものを重視する人間観を持つことが必要だろうね。
2008.04.18
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A氏:どうも後期高齢者医療制度が4月1日から開始されてから、マスコミで一斉に騒ぎ出したね。 君は3月にすでに問題視していたのにね。私:要するに、高齢化で医療費があがり、一方、少子化で負担する生産年齢人口が減少するから、後期高齢者も負担を増やしてくれということだよ。A氏:それをはっきり言えないで、何とかごまかしてこっそりスタートだね。 ところが、そうはいかなくなった。 年金問題みたいだね。私:民社党も「お年寄りをいじめるな!!」と明らかに選挙目当てのスローガンをこの機会に利用しているが、政治家が考えるのは、高度高齢社会の医療費をどうするかの根本問題だね。 民主党も、堂々と、高齢化する日本の医療負担をこうして行うという根本的な具体策をこの際に、大きく、国民に宣伝すべきだね。A氏:今まで、根本策は長い間、放置だね。 暫定税率と同じだね。 40年も「暫定」だよ。 後、道路族が死ぬまで、10年延期するという。 高齢医者医療もサル知恵で、小手先でごまかしているうちに、行き詰まりがひどくなり、しわ寄せが高齢者に次第にきているわけだね。私:今度の小手先は、例の経済諮問会議の民間議員の医療への公的給付抑制を求める声を背景にしているという。 要するに、分かりやすく言えば「政府や自治体はカネがないから、病気がちの年寄りは、医者に行くなら、自分の金で行け」という考えだね。 それを最初から堂々といわないで、「保険料負担は減るはずだ」と小手先の説明をするので、分かりにくいんだね。A氏:税金は無駄使いしているのにだね。私:福田首相は説明不足だと言っているが、「政府や自治体はカネがないから、病気がちの年寄りは、医者に行くなら、自分の金で行け」ということを詳細に説明できるのかね。 だから、説明不足にしたのは意図的だよ。 それが分からないのかね。 幼稚だね。 例の小沢民主党代表とのトップ討論で、総理大臣たるものが公開の場での愚痴と弱音にはあきれたが、年金、この新医療問題、暫定税率と、政治は、福田首相の幼稚さで大混乱だね。 長年の根本策をしなかったつけが来ているんで、福田首相も被害者だが、首相の座を引き受けた以上、同情は出来ないね。
2008.04.15
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私:今日発売の「アエラ」の短い連載コラムで養老孟司氏が「地球温暖化キャンペーンの欺瞞」ということで、このキャンペーンへの疑問点を書いているね。 これでは、養老孟司氏は、古舘キャスターの報道ステーションにはコメンテーターとしては呼ばれないね。A氏:すでに、君のブログで養老孟司氏と環境問題の件はとりあげていたね。私:「地球温暖化論への挑戦」という本を専門外の人だが薬師院仁志氏が発行したのが2002年。 しかし、あまり、パッとしなかったようだね。 続いて2007年3月に「環境問題はなぜウソがまかり通るのか」という専門家の武田邦彦氏の本が出て、大分、騒がれ出してきたようだね。 今、マイケル・クライトンの「恐怖の存在」を読み出したんだが、この人も地球温暖化に疑問を持っていることはふれたね。 しかし、クライトンの疑問はかなり早く、2004年に「恐怖の存在」を出す前に3年くらいいろいろな科学的な文献を読み漁ったというから、2000年頃には疑問がすでにあったのだろうね。A氏:薬師院氏と同じ頃だね。 本にしたのは薬師院氏のほうが2年くらい早いね。私:武田氏の本は昨年出版だから、薬師院氏のことにはふれているね。 しかし、マイケル・クライトンの小説についてはふれていないね。 知らないのかね。 このクライトンの小説は、奇妙な「はじめに」から始まる。 太平洋に小さな島々からなるヴァヌーツ(バヌアツ)という国家がある。A氏:平均海抜が1メートルで、地球温暖化で海位が上昇すれば、同国に住む国民8千人は国外への非難を余儀なくされる。私:そこで同国は、2003年末、二酸化炭素排出量が世界最大のアメリカが地球温暖化の原因の主犯だとして、合衆国環境保護庁に提訴すると発表したという。 これを受けて、アメリカの活動団体がその訴訟を支援することを表明。 ところが、2004年に予定されていた温暖化訴訟は、その後、うやむやになる。A氏:本当にあった話しかね。私:一部は事実らしいが、まぁ、小説だからね。 この小説はこの訴訟をめぐって何があったか、その謎を解明するサスペンスだね。
2008.04.14
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