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GHOSTMAN by Roger Hobbs邦題:ゴーストマン時限紙幣 ロジャー・ホッブス48時間後に爆発する120万ドルの紙幣。それを見つけ出し、爆発前に回収せよ―犯罪の後始末のプロ、ゴーストマンの孤独な戦い。5年前のクアラルンプールでの銀行襲撃作戦と、カジノの街での時限紙幣追跡をスタイリッシュに描き、世界のミステリ賞を総なめにした傑作!「このミステリーがすごい!」第3位。マルタの鷹協会ファルコン賞受賞。英国推理作家協会スティール・ダガー賞受賞。フィナンシャル・タイムズ紙ベスト・ミステリ。サンデー・タイムズ紙ベスト・スリラー。ガーディアン紙ベスト・クライム・スリラー。アメリカ探偵作家クラブ最優秀新人賞最終候補。バリー賞最優秀スリラー部門最終候補。内容(「BOOK」データベースより)「ゴーストマン」というのは、犯罪を消し、犯人を消し、そして自分も消える、後始末屋のような存在。そんな男が依頼されたのがカジノ現金襲撃の後始末。男二人組がカジノの現金輸送車を襲ったのはいいが、この金(紙幣)は適切な処理をしないと48時間後に爆発するシロモノ。襲った犯人はそれを知らない。しかも襲った後、何者かに狙撃され、一人が死亡、残る一人が逃走して行方不明になってしまう・・・。ゴーストマンは消えた犯人と現金を探す。過去のクアラルンプールの話と現在のカジノ襲撃事件が交互に描かれる犯罪小説。とにかく、犯罪のことしか書いてありません。登場人物も犯罪者とFBIだけ(笑)過去の失敗は何なのか?犯人はどこに行ったのか?現金は回収できるのか?ドキドキする展開です。地元の犯罪組織のボスやFBIもからんできて、話がドンドンややこしくなってきます。ゴーストマンは切り抜けられるのか?面白い。読み出したら止まらないページターナー。何と言っても、鮮やかなラストに拍手。ラストは非常にスッキリします。しかし・・・、ゴーストマンという存在がイマイチよく分かりません。私の英語力がないせいで、どうもその存在価値が分からず・・・。痕跡を残さないためとは言え、携帯電話を次々捨てるのも何だか勿体ない気ががして・・・(笑)ま、細かいことは気にしないで読む小説なんでしょう・・・。スタイリッシュな犯罪小説、というのは間違いないです~。
2017年07月21日
The Drop Michael Connelly(邦題:転落の街)絞殺体に残った血痕。DNA再調査で浮上した容疑者は当時8歳の少年だった。ロス市警未解決事件班のボッシュは有名ホテルでの要人転落事件と並行して捜査を進めていくが、事態は思った以上にタフな展開を見せる。2つの難事件の深まる謎と闇!許されざる者をとことん追い詰めていく緊迫のミステリー! 内容(「BOOK」データベースより)LAPDのハリー・ボッシュシリーズ。このシリーズも最近遠ざかっていたのですけど、去年の週刊文春のミステリーベスト10に入っていて、久しぶりに読んでみました。英語の本は2011年に刊行されたようです。過去の未解決殺人の捜査を開始したボッシュ。そこへホテルから人が落ちて死亡。その死んだ人物がなんと、あのアーヴィン・アーヴィングの息子だった為、アーヴィングから直々の使命を受け、その捜査もすることになるボッシュ。死亡は自殺なのか、殺人なのか、事故なのか何とも判定しがたい状況。アーヴィングから圧力を受けながら、捜査するボッシュは、調べていくうちに政治がからんでくるややこしい状況に・・・。久しぶりに読んだのですが、とっても面白かった~。英語も難しくなく、読みやすかったです。ただ、コナリー独特の単語がイマイチよく分からない・・・。「High jingo」とか・・・。まあ、些細なことなんですけど。ボッシュの地道な捜査。犯人逮捕時の緊張感。相棒や上司との関係。どんでん返しはないですけど、濃密に、現実的に、丁寧に描かれていてページターナー。円熟の筆ですね。ただ、この話、過去のシリーズを読んでいないと人間関係がサッパリ分からないのでは?・・・。ファンには嬉しい作品でしたが、新規の読者にはハードルが高そう・・・。かく言う私も、この前の2,3作は読んでいないので、ボッシュの奥さんの話に衝撃を受けてしまいました。
2017年02月20日
The Far Side of the Dollar Ross Macdonald(邦題:ドルの向こう側)ロス・マクドナルド1964年の作品。問題のある子供を収容している施設から、トム・ヒルマンという少年が脱走した。施設長から少年を探すように依頼されたリュウ・アーチャー。トム・ヒルマンというのは、大金持ちのラルフ・ヒルマンの息子なのだが、そもそも何故施設に送られたかわからない。父親のラルフ・ヒルマンにその理由を聞いても、肝心なことは言わずに、怒鳴り出す始末。事件の背景がわからないまま、とにかくトムを探しにいくアーチャー。様々な人々に聞き込みをすると、かなり年上の女性と連れ立っていたという・・・。その女性を追っていくと、なんと殺された女性を発見。しかし、その女性は偽名を使っていて、正体が不明だった!・・・。といった形で、失踪人を探し出す、いつものパターンで始まる小説。例によってプロットが複雑で、犯人はさっぱりわかりません。そして、最後の最後に明かされる犯人に呆然とします・・・。「さむけ」「ウィーチャリー家の女」「縞模様の霊柩車」と比べると、話の展開が少しダルいですが、意外な犯人と、犯行の裏側の事情にうならされました。意外と言えば、アーチャーの個人的な女性関係が出てきてビックリです。アーチャーはどちらかというと傍観者なのですが、今回はアーチャーも事件の関係者になる、という点が面白かったです。いつもは冷静なアーチャーが怒鳴ったりするし・・・(^^;)「父親」と「夫」という観点からは、あまり褒められないラルフ・ヒルマンという男。悲しい結末に、色々考えさせられました・・・。この当時、ロス・マクドナルドのアーチャーシリーズはミステリーではなく、純文学の扱いだったらしいです。この「父親」を描いた作品は、ホント純文学に近い気がしました。特にラストの犯人の告白シーンからは、格調高い会話が交わされて、味わい深い余韻を残しました。
2016年08月11日
【はじめての方限定!一冊無料クーポンもれなくプレゼント】The Galton Case A Lew Archer Novel【電子書籍】[ Ross Macdonald ]The Galton Case Ross Macdonald(邦題:ギャルトン事件 ロス・マクドナルド)ロス・マクドナルドの傑作「さむけ」「ウイチャリー家の女」「縞模様の霊柩車」に次ぐと言われている「ギャルトン事件」を読みました。ギャルトン家の女主人に「20年前に失踪した息子を探して欲しい」、と依頼されるリュウ・アーチャー。雲を掴むような依頼に途方に暮れるアーチャー。話を仲介してきた弁護士が急に奥さんに呼び出されて帰ってしまう。詳しい話を聞こうと思い、弁護士の家に向かうが、途中で車強盗に遭い、アーチャーは車を取られてしまう。話がどんどんややこしくなり、警官に逮捕されてしまうアーチャー。警官に事情を話し、弁護士の家に向かうと、弁護士の家では使用人が殺されていた・・・・。警察の誤解も解け、アーチャーは失踪した息子を探しに行く。とりあえず、息子が住んでいた所に飛ぶと、なんと息子の息子(ギャルトン家の女主人の孫)と出会う。しかし、話があまりにもうますぎて、怪しむアーチャー・・・・。と言う風に話が進んでいきます。ほんの少しの手がかりを元に、あとはひたすら人のインタビューで次々と次のステップに進むのはいつも通り。話は停滞することも無く、サクサク進みます。息子の失踪と、弁護士の使用人の殺人は関係があるのか?息子の息子は本物なのか?複雑なプロット、ドンドン出てくる登場人物、過去と現在が交錯します。面白~い。犯人が最後の方で判明します。しかし、犯人が判明した後もまだページが残っています。これ以上何があるのだろう?と思っていると、最後の最後で大どんでん返しが!!犯人もものすごく意外で、これだけでもスゴイのですが、この最後のどんでん返しが驚異的!凄すぎます。確かに傑作3作に匹敵する作品でした。ロス・マクドナルト恐るべし。
2016年07月13日
GONE GIRL by Gillian Flynn(邦題:ゴーン・ガール ギリアン・フリン)【楽天ブックスならいつでも送料無料】GONE GIRL(A) [ GILLIAN FLYNN ]内容(「BOOK」データベースより)ニックは三十四歳、ニューヨークで雑誌のライターをしていたが、電子書籍の隆盛で仕事を失い、二年前、妻エイミーとともに故郷ミズーリに帰ってきた。しかし都会育ちの妻にとってその田舎暮らしは退屈きわまるものだった。結婚五周年の記念日、エイミーが、突然、謎の失踪を遂げる。家には争った形跡があり、確かなアリバイのない夫ニックに嫌疑がかけられる。夫が語る結婚生活と交互に挿入される妻の日記。異なるふたつの物語が重なるとき衝撃の真実が浮かび上がる。大胆な仕掛けと予想外の展開、「NYタイムズ」で第一位に輝いた話題のミステリ登場。この本、アメリカのアマゾンのレビューが41,937件!(2015年10月20日現在)4万件ですよ、読者レビューが・・・(゜Д゜)ベン・アフレック主演で映画にもなりましたよね。全体的に三章に分かれています。第一章では事件と平行して奥さんのエイミーの日記が交互に描かれます。出会ったころのキャピキャピ具合が、事件を知った後ではもの悲しい。第二章でいきなり話がひっくり返ります。第一章を全部否定するような展開です。もう目が点になります・・・。妻殺しの嫌疑を掛けられるニック・・・。第一章で非常に印象の悪いニックが、第二章でそんなに悪くないじゃん、と思えてきます。そして第三章、普通なら終わりに向かうのですが、まだまだ話が二転三転、驚きの連続です。終わりは全く予想もつかないものです。ええ~、こんな決着に持って行くんだ・・・。すっきり終わる話ではなく、むしろ後味の悪い感じです。恐ろしい、と言っても良いかもしれない。何と言っても奥さんが凄すぎです。ミステリーと言えばミステリーですが、夫婦の愛憎劇の印象が強いです。もうドキドキして、ページをめくるのが止まらない。ベストセラーも納得でした。F***という、四文字禁句が多用されますし、かなりお下品な言葉が飛び交って、上品な文章ではないですが、それがかえって現実味を出しています。これは映画も見てみたいですね。ゴーン・ガール 上 / 原タイトル:Gone Girl (小学館文庫)[本/雑誌] (文庫) / ギリアン・フリン/著 中谷友紀子/訳ゴーン・ガール 下 / 原タイトル:Gone Girl (小学館文庫)[本/雑誌] (文庫) / ギリアン・フリン/著 中谷友紀子/訳
2015年10月20日
【はじめての方限定!一冊無料クーポンもれなくプレゼント】The Girl with the Dragon Tattoo【電子書籍】[ Stieg Larsson ]THE GIRL WITH THE DRAGON TATTOO by STIEG LARSSON 邦題:ドラゴン・タトゥーの女 スティーグ・ラーソン月刊誌『ミレニアム』の発行責任者ミカエルは、大物実業家ヴェンネルストレムの違法行為を暴露する記事を発表した。だが、名誉毀損で有罪になり、彼は『ミレニアム』から離れることになる。そんな彼の身元を大企業グループの前会長ヘンリック・ヴァンゲルが密かに調べていた。背中にドラゴンのタトゥーを入れ、特異な風貌をした女性調査員リスベットの働きで、ヘンリックはミカエルが信頼に足る人物だと確信し、兄の孫娘ハリエットがおよそ40年前に失踪した事件の調査を彼に依頼する。ハリエットはヘンリックの一族が住む孤島で忽然と姿を消していた。ヘンリックは一族の誰かが殺したものと考えており、事件を解決すれば、ヴェンネルストレムを破滅させる証拠資料を渡すという。ミカエルは依頼を受諾し、困難な調査を開始する。今更ながら世界的大ヒットのスウェーデン・ミステリーを読んでみました。英語の本自体が久しぶりだったので、最初は大苦戦でした。でも、最初の話自体がよく分からないもので、読み返してもやっぱり分からなかったので、英語が分からないせいだけでは無かったのかも・・・。ミカエルの話と、リスペットの話が平行して描かれます。リスペットの話は面白いのですが(面白いというのは語弊がありますが)ミカエルの話は少々退屈。それがヘンリック・ヴァンゲルという大富豪を訪ねる当たりから段々と面白くなってきます。そして、この二人がチームを組む当たりからは猛烈に面白くなってきます。後半はページをめくるのももどかしいほど。さすがに世界的大ヒットのことはありますね。ハリエットは誰に殺されたのか?ハリエットの死体はどこにあるのか?この二大問題が解決した時、恐ろしい事実か・・・。ヴァンゲル一族が大勢出てきて、誰が誰やら判別がつかず、最初の方にある一族表を何度も見返しながら読みました。前半のリスペットの話や、事件の背後にある恐ろしい事実など、かなりエグい話で、読むのが嫌になる場面も多々あり。そして、事件が解決した後の最後の章は何なんでしょう?何だかサッパリ分からない終わり方でしたね。普段馴染みのないスウェーデンの歴史や政治が少し書かれていて大変興味深かったです。ミカエルとエリカ・ベルジェの関係は理解不能、とやはり北欧ミステリーはちょっと変わっている作品でした。ミレニアム3部作なので、次が読みたくなりました。あと、ハリウッドで映画化されたので、それも見てみたいですね。ミレニアム 1|上 ドラゴン・タトゥーの女 ハヤカワ・ミステリ文庫 / スティーグ・ラーソン 【文庫】ミレニアム 1|下 ドラゴン・タトゥーの女 ハヤカワ・ミステリ文庫 / スティーグ・ラーソン 【文庫】
2015年05月18日
The Zebra-Striped Hearse-【電子書籍】The Zebra-Striped Hearse Ross Macdonald 邦題:「縞模様の霊柩車」 ロス・マクドナルド 1962年の作品。「さむけ」「ウィチャリー家の女」が猛烈に面白かったので、評判の良い「縞模様の霊柩車」を読んでみました。これがまた飛び切りの一級品でした!大金持ち・ブラックウェル大佐の娘・ハリエットが得体の知れない絵描き・バーク・デイミスと言う男と結婚すると言い出す。大佐は、バーク・デイミスがハリエットのお金目当てで結婚するのだと言う。大佐の命令で、バーク・デイミスを調べるアーチャーは、バーク・デイミスの周りで殺人事件が連続していることに気づくハリエットは大丈夫なのか?・・・・。という話しです。いつもなら失踪した人間を探すことから始まるのに、今回は失踪する前から関わっているという、変形の形。あちこちに飛んで、バーク・デイミスを調べるアーチャー。色々なことが次々と明らかになってきます。登場人物も次々出てくるし、調べれば調べるほど訳が分からなくなってきて、後半まではちょっと退屈な感じでした。アーチャーの捜査は、ひたすら人に話を聞くこと。聞いて聞いて、聞きまくります。個人情報がダダ漏れで、誰もがペラペラとしゃべるのが気になりますが、次第に明らかになっていく過去は、衝撃の連続。物語の8割を過ぎた当たりから、話しが急展開。今迄バラバラだったモノが繋がってきます。この辺からは無茶苦茶に面白くなってきて、ここからはページダーナー!例によって、犯人が判明してから、どんでん返しの連続!最後はあまりにも意外な犯人が明らかになります。全ての謎が解ける最後。ジグソーパズルを組み立てているような小説で、最後は残ったジグソーがピタリとはまるような快感。いや~、この作品をロスマクの最高傑作にあげる人もいるのが分かります。ハードボイルドなのに、本格推理という凄まじい小説でした。面白かった~。もう少しロス・マクドナルドを読んでみようと思います。<英語の話し>「さむけ」「ウィーチャリー家の女」は比較的優しい英語でしたが、この「縞模様の霊柩車」はちょっと単語が難しめ。堅めの表現が多かったです。そのぶん文学性が高まっているのかもしれません。
2014年08月18日
ハヤカワ・ミステリ文庫 HM 8‐1【2500円以上送料無料】ウィチャリー家の女/ロス・マクドナ...価格:1,058円(税込、送料別)ウィチャリー家の女 ロス・マクドナルド<内容紹介>女の名はフィービ・ウィチャリー。二十一歳。彼女は霧深いサンフランシスコの波止場から姿を消し、杳として行方が知れなかった。彼女の父から娘の調査を依頼されたアーチャーのこころには、何故かフィービの美しく暗い翳が重くのしかかっていた……。アメリカ家庭の悲劇を描くハードボイルド派巨匠の最高傑作! 1961年の作品です。キンドルで読みました。ロス・マクドナルドさんは「さむけ」が猛烈に面白かったので、これも読んでみました。いや~、非常に面白かったです~。「さむけ」と同様に、失踪人探しを頼まれる私立探偵のリュウ・アーチャー。どうもフィービーの失踪には、母親が手がかりを持っているようなのですが、依頼人の父親・ホーマー・ウィーチャリーは「母親には関わるな」、「マスコミには絶対に漏らすな」と高圧的な態度で命令します。大金持ちのホーマー・ウィーチャリー。しかし、妻・キャサリン(フィービーの母親)とは合わず、離婚しています。フィービーは母親ともあまりうまくいっていませんでした。依頼人の命令なんぞ何のその、アーチャーは母親の行方を追うのですが・・・。フィービーの行方を求めて、あちこちに行くアーチャー。次第に隠された秘密が明らかになってきます。本の7割を超した頃・フィービーの車が発見されてから、俄然面白くなってきます。このへんからはもうページをめくる手が止まりません。(キンドルなのでページをめくるという表現は微妙ですが)犯人が判明してから、なんと二転三転!なんて面白いんだ~。そして最後の最後に真犯人が!これは「さむけ」ほどではないにせよ、かなり衝撃的な犯人です。これは思いも付きませんでした・・・・。ジャンルとしてはハードボイルドなのでしょうけど、ミステリーとして一級品です。人物造形が見事で、物語に深みがあります。「東西ミステリーベスト100」に載っていなければ絶対に知らなかったでしょう。文藝春秋さんありがとうございます。<英語の話>英語はそれほど難しくなく、読みやすいです。同じハードボイルドでも、「長いお別れ」は言い回しが難しく、非常に読みにくかったですが、これはサクサク読めました。
2014年07月18日
The Cask-【電子書籍】樽 F.W.クロフツ The Cask Freeman Wills Crofts1920年発表のクロフツのデビュー作です。私の「古典を読もう」シリーズです。この本は「東西ミステリー100」の33位に入っています。しかし、私はこの作家さんも、この本も全く知りませんでした。上のリンクはコボですが、私はキンドルで読みました。500円くらいでした。パリから運ばれてきた樽が船から降ろされる時に落下してしまい、落ちた拍子に割れ目が出来てしまう。その割れ目から、おが屑とイギリスの金貨が出てきて大騒動になる。金貨がもっとあるかもしれないと思い、中を覗くとなんと中には女性の手が見える。どうやら死んでいるようだ。慌てて会社に連絡をとりに行っている間に、樽は消えてしまう。調べると、レオン・フェリックスという男が持って行ったという。怪しいので警視庁にその話をしにいくと、バーンリー警部が捜査に乗り出す。捜査網に樽が運ばれたという情報が寄せられるのだが・・・。とにかく一筋縄ではいかない話です。消えた樽がすぐに見つかるのかと思いきや、全く見つかりません。見つかってもまた消えてしまい、中々樽の中身が確認できずにちょっとイラっとします。よく言えば丁寧、悪く言えば長すぎる感じです。しかし樽が見つかってからはレオン・フェリックスの奇妙な話に始まり、樽の発見、フランスでの捜査と怒濤の展開。フランスでの捜査の結果、複雑になるプロット。ハッキリ言ってまったくついて行けませんでした。途中からメモをしておけば良かった・・・・。樽が行ったり来たりするのですが、イギリスの地名はともかく、フランスの地名がわんさか出てきて、さっぱり覚えられない・・・。樽の行方は重要な要素なのですけど、途中であきらめました。話の視点が次々と変わっていきます。うまいというか、退屈しないというか、面白い構成です。アリバイの証言をする人物がやたらと多くて、これも苦戦します。プロットの複雑さと、人物の多さからも通勤の合間に読むのは無謀でしたね。じっくりと取り組みたい作品でした。退屈と評判のクロフツらしいですが、地道な捜査を丁寧に書いてかなりリアルです。私は好感を持ちました。樽を受け取ったレオン・フェリックスという人物がむちゃくちゃ怪しくてこいつが犯人かなあ?、いや違うかな?と読んでいるこちらの気持ちが二転三転します。犯人は絞られていきますが、鉄壁なアリバイがあります。ここを突破する過程が書かれていて、最後はページターナーです。鮎川哲也さんの「黒いトランク」という作品は、この「樽」に影響されて書いた、らしいですね。そちらも読んでみたいです。<英語の話>単語は結構難しい。1920年の本だから、単語も古いのかもしれません。言いまわしも時々分からない表現あり。でも、古そうな単語以外は普通かも。英単語の難しさより、プロットの複雑さで、読むのに時間がかかった感じです。 樽 / 原タイトル:THE CASK (創元推理文庫)[本/雑誌] (文庫) / F・W・クロフツ/著 霜島義明/訳
2013年12月17日
【送料無料】The Chill [ Ross MacDonald ]さむけ ロス・マクドナルド私の「ミステリーの古典を読もう」の一冊。ロス・マクドナルドの最高傑作といわれる本(だそうです)。ロス・マクドナルドは初めてです。キンドルで読みました。私立探偵のリュウ・アーチャーが法廷で証言したところに青年が来る。アレックス・キンケイドというその青年は、結婚したばかりの妻がいなくなったという。あまり乗り気で無かったリュウ・アーチャーだが、とりあえずその妻・ドリー・キンケイドを探すことに。案外簡単に見つかったドリーだが、その後に殺人事件が起こり、血だらけの手をしたドリー・キンケイドがアレックスと一緒に居た・・・。ハードボイルドです。もう小気味よいです。短い文章に、短い会話。心理描写は一切無く、事実を冷徹に描写していきます。無駄な描写は一切なし。ひたすら話がグイグイと進みます。リュウ・アーチャーが捜査を進めていくと、次々と過去の出来事が明らかになっていきます。そして話がどんどん複雑になっていきます。最初に殺されたのは大学講師のヘレン・ハガティーですが、過去の殺人事件と関係が出てきて、何が何やら分からなくなっていきます。そして全てが繋がる最後に大どんでん返しが・・!。うーむ、最後のどんでん返しも凄いですが、犯人の狂気がまさしく「さむけ」を催します。これは圧倒されました。読書後はしばし放心状態に。これだけのものを読むと、ロス・マクドナルドの他の本も読んでみたいですね~。<英語の話>英単語はそれほど難しくなく、言い回しも難しくないです。文章も短いので非常に読みやすい。章も短く区切ってあるので、通勤のお供にもOKです。【送料無料】 さむけ ハヤカワ・ミステリ文庫 / ロス・マクドナルド 【文庫】
2013年10月15日
【送料無料】The Day of the Jackal: 40th Anniversary Edition [ Frederick Forsyth ]価格:1,823円(税込、送料込)ジャッカルの日 フレデリック・フォーサイス私の「ミステリーの古典を読もう」という目的の本です。1971年のフレデリック・フォーサイスのデビュー作。実際に起きた、1962年のフランス・ドゴール大統領暗殺未遂事件後の話です。ドゴール大統領を暗殺しようと、OASというテロ組織が動きます。それまで何度も暗殺を試みましたが、OASの内部に政府のスパイが入り込んでいて暗殺計画が筒抜け。これでは成功しないというので、新たな指導者が外国の暗殺者を雇って、大統領を殺してしまおう、と計画します。選ばれたのはイギリス人の「ジャッカル」。ジャッカルは徹底的なリサーチを開始。そして用意周到に暗殺計画を練っていきます。パスポートを盗み、銃を用意し、場所も下見。一方フランス政府も暗殺計画を察知しますが、何せ分かっているのが「ジャッカル」というコードネームと「ブロンドで180cmくらいの白人」ということだけ。フランス国内にブロンドの白人の外国人が何人いるのか?雲を掴むような話です。そこでフランス警察の最優秀刑事クロード・ルベルがジャッカルの捜索に当たることに。警察の捜査の手を見事にすり抜けていくジャッカル、全く手がかりなしの状態から、ジャッカルを追い詰めていくルベル刑事。そしてついにドゴール暗殺の日が来た!という話です。前半は説明が多く、じっくり書いてあるせいもあり少々動きがのろい。しかし、ジャッカルが動き出す後半はハラハラドキドキの展開。ものすごい緊張感の連続。ページターナーです。完璧な計画を練っている上に、臨機応変に対応するジャッカルにも感心しますし、「無」の状態から、じわじわとジャッカルを探り当てていくルベル刑事が凄いです。ジャッカルの非情さにも寒気を覚えながら、あまりの見事な計画実行度に思わず応援してしまいました。警察と暗殺者を同時に応援しながら読んでいまうという妙な展開に。全くもって傑作サスペンスですが、さすがに今読むと古さを感じてしまいました。もちろん携帯電話が無いし、記録が全て紙なので、検索、抽出がすべて手作業。今のようにコンピューターで一発、と言うわけにはいかず、捜査員は徹夜徹夜の体力勝負です。タバコは全員吸っているし、証拠品も残しまくりで時代を感じました。あと、1960年頃のフランスの歴史に詳しくないと、前半がサッパリ分かりません。私は全く知らないので、非常に苦戦しました。アルジェリアの独立問題が根底にあり、フランスの政府機関が沢山出てくるし、登場人物も多くて混乱します。そのへんはかなり大変でした。でも本当にドキドキ感が連続して、超弩級に面白かったです。まるでドキュメンタリーを読んでいるかのような小説でした。<英語の話>単語は難しいです。英米の作家のデビュー作は単語が小難しい、という大原則がありますが、この本もご多分に漏れずに小難しかったです・・・。単語力がある人は大丈夫でしょうが、私のようにTOEIC600点クラスだとかなり厳しいです。読み飛ばしの技術が無いと読めないと思われます。ただでさえ単語が難しい上に、フランス語が随所に入ってきて不明単語がますます増えるという厳しい展開(笑)ネイティブ並の単語力が無いと、本当には楽しめないかもしれないですね。
2013年09月17日
【送料無料】NOT A PENNY MORE,NOT A PENNY LESS(A) [ JEFFREY ARCHER ]価格:781円(税込、送料込)百万ドルをとり返せ! ジェフリー・アーチャー(原題:NOT A PENNY MORE,NOT A PENNY LESS by JEFFREY ARCHER )1976年のジェフリー・アーチャーのデビュー作です。キンドルで読みました。大富豪のハーヴェイ・メトカーフは北海油田の幽霊会社を作る。株でお金をだまし取るためだ。その幽霊会社の株を買ってしまった四人はみごとに詐欺に引っかかってしまう。オックスフォード大学の数学者・スティーブン、医師のエイドリアン、画廊の経営者・ ジャン=ピエール、伯爵の息子・ジェームズ。合計百万ドルをまんまとハーヴェイにとられた四人は、スティーブンの計画で、お金を取り戻すことに挑戦するのだった・・・。原題の「NOT A PENNY MORE,NOT A PENNY LESS」というのは、「1ペニーも多くなく、1ペニーも少なくなく」という意味らしいです。この言葉が、チームの誓いの言葉です。最初にハーヴェイ・メトカーフがどうやって大富豪になったのかを書いてあります。ちょっと「ケインとアベル」に似ている感じです。こちらは非常にダーティな方法でのし上がっていくので、全然、爽快感はないですけどね。騙された四人が、ハーヴェイから三回に分けて、取られた金を取り戻していきます。伯爵のジェームズ以外は、それぞれの得意分野で罠にはめます。綿密に練られた計画と、入念なリハーサル。かかった経費も、しっかりと取り戻す金額に上乗せ。ハーヴェイから金を取り戻す作戦は、全体的にはうまくいきます。それぞれ必ず予定外の出来事があり、そのへんはドキドキしますが、「こんなにまんまと引っかかってくれないよなあ・・・」と思いながら読んでいきます。この辺、案外平凡というか、退屈気味でした。ところが・・・・・。16章の最後に、思わぬ方向から、物凄い衝撃が襲ってきます。ドヒャー!!こう来たか!!!この物語を根底から覆しそうな、凄まじいもの!こりゃちょっと卑怯だけれども、面白~い。読んでいた電車の中で、ひとりニヤニヤしてしまいました。そこからがべらぼうに面白い。ユーモアも突然大爆発して、爆笑する場面もしばしば。最後のオチも決まって、ああ、面白かった~。さすがジェフリー・アーチャー、話のツボを心得ていますね。【送料無料】百万ドルをとり返せ!改版 [ ジェフリー・アーチャー ]
2013年07月18日
解錠師 スティーブ・ハミルトン著(原題:The Lock Artist by Steve Hamilton) 【送料無料】LOCK ARTIST,THE(B) [ STEVE HAMILTON ]八歳の時にある出来事から言葉を失ってしまったマイク。だが彼には才能があった。絵を描くこと、そしてどんな錠も開くことが出来る才能だ。孤独な彼は錠前を友に成長する。やがて高校生となったある日、ひょんなことからプロの金庫破りの弟子となり、芸術的腕前を持つ解錠師に…非情な犯罪の世界に生きる少年の光と影を描き、MWA賞最優秀長篇賞、CWA賞スティール・ダガー賞など世界のミステリ賞を獲得した話題作。このミステリーがすごい!2013年版海外編。2012年週刊文春ミステリーベスト10海外部門第1位。二十代後半のマイクの告白から始まります。どうやら刑務所に入っている様子。どうして刑務所に入ることになったのか、そもそも、どうして口がきけなくなってしまったのか?1999年と2000年の二つの年を交互に描いてあります。そして次第にマイクの過去が明らかに・・・。ミステリーですが、これをミステリーと言うのかどうか・・・。犯罪小説ではありますけどね。どちらかというと青春小説といったほうがいいのでは。犯罪に巻き込まれていく青年(少年)。この過程はかなり切ないです。マイクは運命に逆らわず、流されるままの人生です。鍵を握るのは突然物語に出て来るアメリアと言う女性。アメリアとの交流は手紙でなく○○○なのです。この辺は面白いというか、素敵というか、変わっているというか。鍵を開けるだけのプロフェッショナルという、ドロボウとしては脇役を主役にした発想は感心しました。職人ですから、呼ばれれば何処にでも行きます。ちょっとしたロードムービー的な話でもあります。最後はかなり希望が持てる終わり方です。暗い犯罪小説ですが、このラストのおかげでかなりさわやかな印象になりました。週刊文春ミステリー第一位かどうかはちょっと疑問ですが、青春犯罪成長物語としては読み応え充分でした。英語の話。ちょっと言い回しが難しく、わからない所もしばしば。これは私の語彙力不足によるものだと思われます。おそらく口語に近い文章で書かれているのでしょう。アメリカの口語は、勉強不足でよく分りません・・・。書き方も、ぼかして書く場面が多く、ちょっと難しかったです。キンドルで読んだので、知らない単語がすぐに引けてよかったです。 解錠師 / 原タイトル:THE LOCK ARTIST (ハヤカワ・ミステリ文庫 HM 234-4) (文庫) / スティーヴ・ハミルトン/著 越前敏弥/訳
2013年04月18日
The Last Child-【電子ブック版】「THE LAST CHILD」by JOHN HART邦題「ラスト・チャイルド」ジョン・ハート著内容(「BOOK」データベースより)少年ジョニーの人生はある事件を境に一変した。優しい両親と瓜二つのふたごの妹アリッサと平穏に暮らす幸福の日々が、妹の誘拐によって突如失われたのだ。事件後まもなく父が謎の失踪を遂げ、母は薬物に溺れるように…。少年の家族は完全に崩壊した。だが彼はくじけない。家族の再生をただひたすら信じ、親友と共に妹の行方を探し続ける早川書房創立65周年&ハヤカワ文庫40周年記念作品。英国推理作家協会賞受賞。 「ラスト・チャイルド」読了。いやー、とても良かったです。誘拐をテーマにしたミステリーですが、誘拐をきっかけに崩壊してしまった家族の話です。妹が誘拐されて一年経ち、警察は手がかり無しで何も出来ない。父親は失踪したまま連絡も無し、母親は薬物のおかげで何も出来ない。13歳のジョニーは家を守り、妹の生存を信じて一人行動します。その健気で一途な思いに胸を打たれます。最初の方で、崩壊した家を必死に維持しているジョニーの様子で一気に引き込まれます。13歳なのに車を運転して食料品を買いに行くジョニー。家に出入りするケンは横暴で暴力をふるい、ジョニーはケンが死ねば良いと思いつつも、暴力に耐えています。物語はジョニーの話と、刑事ハントの話がほぼ交互に書かれます。頑ななジョニーは親切にしてくれるハントにも心を開きません。ジョニーの必死の捜索の中、ある日ジョニーは交通事故を目撃します。そこから話が動いていきます。次第に浮かび上がる犯人。と思いきや・・・。犯人と思われる人間は最後の方で二転三転します。そして、犯人は驚くべき人物で、その真相も驚愕の事実です。犯人が分かった時は頭を殴られたかのようでした・・・。そして物語の真相が分かった後も、爆弾が何度も落とされます。えっ?えっ?えっ?と何度も驚きが待っています。もう最後の方はページターナーで、夢中で読んでしまいます。しかし描かれるのはどちらかというと悲しい事実で、誘拐によって崩壊した家族の寂しさ、ジョニーの孤独、親友のジャックの孤独、そして母キャサリンの孤独、刑事ハントの孤独とそれぞれの孤独が丁寧に描かれます。どのエピソードも胸にこたえるものばかりです。死体がゴロゴロ出てくる上に、殺人もバンバン起きるのですが、不思議と殺伐さは感じません。終わり方もそうですが、とても暖かみのある小説でした。ジョニーの思いがそうさせたのかも知れませんね。英語の話。英語は平易で、とても読みやすいです。章も短く切られていて、通勤でも読みやすかったです。スラングもほとんど使われておらず、長いことを除けば、私のように単語力がない人間でも十分楽しめます。ラスト・チャイルド 上 (ハヤカワ文庫HM) (文庫) / ジョン・ハート 東野さやかラスト・チャイルド 下 (ハヤカワ文庫HM) (文庫) / ジョン・ハート 東野さやか
2012年11月19日
【送料無料】NO COUNTRY FOR OLD MEN(B)[洋書] [ CORMAC MCCARTHY ]No Country for Old Men by Cormac McCarthy邦題「血と暴力の国」 コーマック・マッカーシー内容(「BOOK」データベースより)ヴェトナム帰還兵のモスは、メキシコ国境近くで、撃たれた車両と男たちを発見する。麻薬密売人の銃撃戦があったのだ。車には莫大な現金が残されていた。モスは覚悟を迫られる。金を持ち出せば、すべてが変わるだろう…モスを追って、危険な殺人者が動きだす。彼のあとには無残な死体が転がる。この非情な殺戮を追う老保安官ベル。突然の血と暴力に染まるフロンティアに、ベルは、そしてモスは、何を見るのか―コーエン兄弟のアカデミー賞ノミネート作品『ノーカントリー』の原作。 この小説、私の英語力では太刀打ち出来ず、撃沈してしまいました。単語が難しいわけでなく、むしろ簡単なのですが、(多分)口語に近い英語が使われているため、余計に分からない状態でした。ペーパーバッグでたったの309ページしかありません。小枝を全てそぎ落としたような文章で、余分なことは一切書かれていません。それどころか、必要なこともかなり省かれて書かれているため、場面を追うのに必死です。登場人物も何の前触れもなく出てくるので、混乱することしばしばです。文体も独特です。日本語の括弧「」にあたるクオーテーション・マーク(quotation marks)" "や、省略のアポストロフィ(apostrophe)を一切書かない文体なので、最初はとまどってしまって、読みにくいのなんのって・・・。例:I don't → I dont愚痴ばかり並べてしまいましたが、基本は殺し屋に追われるモスという人物の話です。この殺し屋がすさまじくて、関係者を皆殺しにしていきます。とにかく殺し屋が通った後は死体がゴロゴロという感じです。この殺し屋の考えていることはよく分かりません。ひどいのは最後の方の保安官の話になってから。もうなにがなんだかさっぱり分からないまま終わってしまい、いったい前半の話は何だったんだろう?と思ってしまいました。日本語の翻訳を読むか、映画「ノーカントリー」を見ないとこの本の内容が分からないでしょう・・・。何を読んできたんだか・・・・。結論:かなり英語を知らないとダメな本。
2012年09月17日
【送料無料】IMPROBABLE(A)[洋書]価格:781円(税込、送料別)IMPROBABLE by Adam Fawer邦題:「数学的にありえない」アダム・ファウアー【あらすじ】ポーカーで1万1千ドル大敗し、マフィアに追われる天才数学者ケイン。だがその時、彼を悩ませていた神経失調が、驚異の「能力」に変わった。それを狙う政府の秘密機関と女スパイ。彼らが権力を駆使して追う「能力」とは?執拗な追手にケインはどう立ち向かうのか?幾つもの物語が絡み合う超絶ノンストップ・サスペンス。数年前に話題になった本です。今頃読みました。最初はエピソードがいくつか平行して書かれていています。ケインがポーカーで大負けする話。CIAの女スパイの話。怪しげな実験をしているドクター・・・。なんだかよく分かりません。第二章あたりからそれがだんだんと繋がってきて、次第に面白くなってきます。後半はノンストップアクションへとなだれ込んでいきます。ハリウッドの映画を見ているようです。途中にアインシュタインの相対性理論とか、ラプラスの魔(Laplace's Demon)とか、難しい話がいっぱい出てきます。分かったような分からないような・・・。特にハイゼンベルグの不確定性理論(Heisenberg's Uncertainty Principle)のくだりはさっぱりわかりません(泣)でもまあ、わからないところは飛ばしても、話の大筋には影響が無いので無視しました。ちょっと女スパイが都合良すぎるところとか、読者を騙すのがみえみえなところとか、新人ならではの荒削りなところも目立ちますが、のめり込んで読ませるところは、一級品ですね。ハラハラドキドキで、かなりページターナーな本でした。一章が短く切られているので、通勤電車の中で読むのに最適です。最後もうまくまとまっていて、「あー面白かった」と思える本です。【英語の話】英単語はそれほど難しくないです。ただ数学の話、量子力学の話、医学の話は専門用語の連発なので辞書を引かないと苦しかったですね。ポーカーの話も、ポーカーとその用語を知らないとさっぱり分かりません。あまりスラングも使われていないので、読みやすい英語だと思います。【登場人物のメモ】David Caine : ex instructor in the statistics department,an adjunct professorJasper Caine : David's twin brotherVitaly Nikolaev : the Russian supper clubSergey Kozlov : Nikolaev's 250-pound bodyguardNava Vaner : CIA agentYi Yae-Woo : North Korea's counterespionade division-the Research Department for External Intelligense,the RDEIDr.Tversky : "Petey",professorJulia pearlman : Dr.Tversky's student Dr.James Forsythe : director of the Science and Technology Research lab,the STRSteven Grimes : Dr.Forsyth's surveillance expertDr.Kumar : David's TLE doctor (TLE,temporal lobe epilepsy)Tommy DaSouza : David's old friendElizabeth : a girl pasientDoc : statistics professor at ColumbiaMartin Crowe : ex-FBIBetsy : Crowe's daughterSandy : Crowe's wife【送料無料】数学的にありえない(上)【送料無料】数学的にありえない(下)
2012年07月15日
毎週のようにジブリ映画をテレビでやっていますが・・・、【送料無料】 魔法使いハウルと火の悪魔 ハウルの動く城 / Diana Wynne Jones 【単行本】ジブリ映画「ハウルの動く城」は原作があります。”Howl's Moving Castle ” by Diana Wynne Jones 邦題「魔法使いハウルと火の悪魔―ハウルの動く城」ダイアナ・ウィン・ジョーンズ非常に面白い本で、ジャンルとしては児童書に入るのかもしれませんが、大人が読んでも十分楽しめる内容です。というか、パズルのように入り組んだ内容が、最後にびしっと決まる、すばらしい小説です。基本的には恋愛小説、しかも少女漫画のような設定なのです。魔法に支配されている世界と恋愛。年頃の女の子が読んだら夢中になりそうです。なのに・・・・。どうしてジブリ映画では戦争と老人介護のような話になってしまったのでしょうか?ダイヤルを回して色々な場所に行ける、ハウルの城。あるダイヤルに合わせると、霧深い場所に行けます。それは、なんと!あの場所なのです!などと、映画で疑問に思ったことは全て小説に書いてあります。が、原作英語版には注意が必要です。私のような、英語初心者には単語が難しくて、かなり苦戦します。魔法用語にかなり詳しくないとちんぷんかんぷんです。それでも夢中になって読めるのは保証します。【送料無料】HOWL'S MOVING CASTLE(A)価格:690円(税込、送料別)
2012年07月13日
【送料無料】LINCOLN LAWYER,THE(A)The Lincoln Lawyer by Michael Connelley邦題:リンカーン弁護士 マイクル・コナリーマイクル・コナリーのスタンドアローン。「ハリー・ボッシュ」シリーズで有名なマイクル・コナリーですが、これはジョン・グリシャムもビックリの弁護士もの。ジョン・グリシャムどころか、スコット・トゥローも吃驚のリーガル・サスペンスでした!LAの刑事弁護士・マイケル・ハラー(通称ミッキー)は二度の離婚歴があり、地位も名声もなく、日々のお金を稼ぐのに必死です。金に意地汚く、金が無いと弁護しないのは当たり前。そこへ、お金持ちのぼっちゃんが暴行容疑で逮捕されて、その弁護の仕事が舞い込んできます。お金持ちだけあって、報酬がべらぼうに高い!これはおいしい仕事だと思って引き受けます。調べていくと、裁判にならずに処理できると思っていましたが、検事は自信満々で起訴してきました。一方被告のぼっちゃんは一貫してやっていないと、主張しています。さて、どう対抗するか?・・・。という話です。最初は、あまり共感できないミッキーの日常がリアルに描かれます。そして裁判の話になりますが、半分位まではあまり面白くないです。しかし、半分を過ぎた当たりからどんどん面白くなってきて、300ページ頃からは、ページをめくるのがもどかしいほど。被告は犯罪をおかしているのか、おかしていないのか?確実な証拠を持っている検察に、どう対抗するのか?過去の事件も関係してきて、相反する問題に直面するミッキーがどう決着をつけるのか?抜群に面白かったです。弁護士ものとしても、サスペンスとしても一級品でした。最後のオチもばっちりと決まっていてさすがです。リーガル・サスペンスが好きな方にはお薦めします。7月からは映画も公開予定です。ミッキーはマシュー・マコノヒーが演じます。結構はまっているかも。リンカーン弁護士公式サイトは → http://tll-eiga.com/英語の単語は、法律用語が難しいですが、それ以外はそれほど難しくないです。あまりスラングも無く、むしろ読みやすいです。登場人物のメモ。Michael(Mickey) Haller : a defense attorneyMaggie McFierce : Mickey's ex-wife, a procecutorLorna Taylor : Mickey's ex-wife, the case managerRaul Levin : Mickey's investigator, ex-LAPDEarl Briggs : Mickey's driverFernando Valenzuela : a bondsmanLouis Ross Roulet : Mickey's clientCecil C. Dobbs : The Windsor's family lawyerMary Alice Windsor : Louis' motherReggie Campo : a victimTed Minton : a procecutorLankford : a detective, LAPDSobel : a detective, LAPDHarold Casey : Mickey's client, the Road SaintsGloria Dayton : Mickey's client, a high-priced prostituteMartha Renteria : a victim, twenty-four-year-old dancerJesus Menendez : a murder suspect【送料無料】リンカーン弁護士(上)【送料無料】リンカーン弁護士(下)
2012年06月14日
【送料無料】動物農場ANIMAL FARM by George Orwell 1944年 163ページ(邦題:動物農場 ジョージ・オーウェル)読みました。荘園農場で人間にこき使われていた動物たちが反乱を起こし、人間を追い出して動物農場になります。スローガンを打ち立てて、動物は皆平等の農場になるつもりが、いつの間にか頭の良い豚が農場を支配し、豚による独裁政治になってしまう、と言う話です。Wikipediaの動物農場の項目によると、旧ソビエトのスターリンがモデルだそうです。いやはや、衝撃の短篇です。独裁政治の場合、一番上が誰でも、やっていることは同じで、一般大衆は何も変わらない。読んでいるとだんだん腹が立ってきます。(知恵の無い)一般大衆は、ひたすら働くだけで、働いても働いても楽にならない、というところに涙涙です。独裁政治の場合、と書きましたが、普遍的な話で、どの国にも当てはまるような気がします。為政者は心して政治に当たらなければいけませんね。非常に考えさせてくれる話でした。ところで、英語はかなり難しいです。単語力のない私のような人間が読むには、読み飛ばしの技術が必須です。本の裏に「Toeic400~」と書かれていましたが、400点クラスだと相当読み飛ばしの技術が必要だと思われます。一番最後の文章が強烈でした。参考までに載せておきます。Twelve voices were shouting in anger,and they were all alike. No question,now,what had happened to the faces of the pigs.The creatures outside looked from pig to man,and from man to pig,and from pig to man again:but already it was impossible to say which was which.もう一度読んでみたいですね。
2012年03月14日
TO KILL A MOCKINGBIRD 邦題「アラバマ物語」原題は直訳すると「モッキングバード(モノマネドリ)を殺すこと」ですが、途中で説明があります。90Pageスカウトは兄・ジェムと空気鉄砲で鳥などを撃っています。するとMiss Maudieがスカウトにこう話します。"Mockingbirds don't do one thing but make music for us to enjoy.They don't eat up people's gardens,don't nest in corncribs,they don't do one thing but sing their hearts out for us.That's why it's a sin to kill a mockingberd."何もしていないモノマネドリを殺すのは罪(sin)だと言っています。これは「何もしていない黒人青年」を差別と偏見で起訴するのが罪だとという話につながっていくのです。非常に印象的な文章でした。
2012年02月15日
TO KILL A MOCKINGBIRD by Harper Lee邦題「アラバマ物語」 ハーパー・リー 読みました。【送料無料】TO KILL A MOCKINGBIRD(A)価格:781円(税込、送料別)アメリカ合衆国南部の町メイコム。8歳の少女・スカウトと4歳年上の兄・ジェム。夏休みは隣の家に滞在するディルと遊ぶのが習慣だった。そんなある日、黒人の青年が白人女性を暴行した、と訴えられたので裁判になり、弁護士である父・アティカス・フィンチが弁護することになる。黒人を白人が弁護するということで、町は騒然となる・・・映画にもなっている有名な作品です。差別と偏見を書いてあります。多感な少年の兄・ジェム。小学校に上がる前から読み書きが出来たスカウト。偏見が無く、差別を全くしない父・アティカス。母親はスカウトが2歳の時に亡くなっていて居ませんが、子供は子供らしく、父はとてもステキです。いろいろな出来事が書かれていますが、最後に衝撃的な事件が起こります。その後に感動的な事があり、ちょっと鳥肌が立ってしまいました。書かれたのが1960年。作者ハイパー・リーの自叙伝と言われているそうなので、小説の舞台はもう少し前か。アメリカ合衆国南部の町ですから人種差別が激しいです。女性は陪審員になれないし、白人の中でも差別があります。現在でも解消されていないのでしょうが、当時はこれが当たり前だったのですね。小説すばる2011年12月号に金原端人さんが「僕が次に訳したい本」に書いていたのですが、「あなたが一番好きな本」というテーマでイギリスのBBCと本屋さんのアンケートでどちらも選ばれていた「アラバマ物語」。ジェフリー・ディーバー「12番目のカード」の中で高校生の女の子が絶賛していた小説でもあります。それほどまでにすばらしい小説とは思えませんでしたが、それは私の読解力がないせいかもしれません。単語がやたらと難しく、苦戦しました。言い回しも難しい上に、南部特有の言葉もあるようなので、「読む」というよりは「あらすじを追った」という感じでした。280ページしかないのですが、読むのにえらく時間がかかってしまいました・・・。ネイティブ並みの単語力がないと本当に読んだことにならないと思われます。まあ、はっきり言って私程度の英語力では歯が立たないといった感じで、日本語訳を読んだほうが楽しめたでしょうね(笑)あとぜひ映画も観てみたいですね。映画では父・アティカス・フィンチをグレゴリー・ペックが演じています。
2012年02月14日
First Frost James Henryちょいと大きめの本屋に行って洋書コーナーを見ていたら発見しました。というか平積みになっていました。なんと!フロスト警部シリーズの新作です。しかし、作者のR.D.Wingfieldさんは亡くなっているはず・・・と思ったら違う作者の本でした。しかし話はフロスト警部のもの。どうやらフロスト警部の若い頃を書いたものみたいです。まだDetective Sergeant というから巡査部長位なのでしょうか。DI Bert Williams バート・ウィリアムス警部の下で働いているジャック・フロスト、12歳の少女が行方不明の事件を追う、というものらしいです。読んでみたいけど、面白いのでしょうか?怖いので買わずに帰ってきましたが、フロスト警部と名がつけば、ファンとしては読んでみたい・・・
2011年12月16日
a killing Frost by R.D.Wingfieldア キリング フロスト(原題)R.D.ウィングフィールドフロスト警部シリーズ第6作であり最後の本でもあります。話としては前作「Winter Frost」の続きという感じです。このシリーズは毎回、新人がデントン署に配属されてきて、フロスト警部に振り回されるのがパターンですが、今回来たのがフロスト警部の上司・スキナーです。仕事は部下に、手柄は自分に、という嫌な上司であるスキナーは、マレット署長と結託してフロスト警部をデントン署から追い出そうと画策します。フロスト警部の不正(領収書の偽造(笑))を探り出して転勤を迫るスキナーとマレット。さしものフロスト警部も大ピンチ!事件はいつものごとく、同時発生です。少女の暴行事件を皮切りに、スーパーマーケットの脅迫事件、行方不明少女の発生、と続きます。警察が捜索を始めると、なぜか切断された人間の足が次々と出てきます(笑)慢性人手不足のデントン署、フロスト警部が一人で不眠不休の捜査をしますが、たびたびスキナーに足を引っ張られ・・・・フロスト警部、寝られないのもかわいそうですが、食事にもろくすっぽありつけないのが哀れです。死体発見現場のすさまじい描写はよりいっそうすごさを増しています。凄惨という言葉がぴったり・・・。フロスト警部の下品だけど最高に笑えるジョークも健在です。最初から中だるみなく一気に進みますが、400ページあたりからおもしろさがいっそう加速します。いわゆるページターナーですね。後半の緊迫感は超一級です。最後は少々後味が悪いですが、事件は全て解決しめでたしめでたし。徹底的に嫌な奴に描かれているスキナーと較べると、マレット署長って結構良い奴かも・・・と思えますが、単に御しやすい人物なのかな?とも思えます。このシリーズは、もっと読みたかったですね。まだ日本語訳が出ていないのも残念です。日本語訳が出れば「このミス」のベストテンに必ず入るであろう、と思われます。沢山の人に読んで欲しいですね。フロスト警部ファン必見の第六作でした。登場人物のメモSally Marsden : attacked girlSadie Rawlings : abducted her babyDebbie Clark : a missing girlAudrey Glisson : Debbie's friendJan O'Brin : a missing girlHenry Martin : a store manager, SUPERSAVESBeazley : SUPERSAVES's owner Fowler ; Beazley's secretaryGraham Fielding : a rape suspectBilly King : a suspectSkinner : Detective Chief Inspector(DCI)Taffy Morgan : Detective ConstableMullett : SuperintendentBill Wells : SergeantKate Holby : WPCLambrt : PCJordan : PCCollier : PC
2011年11月10日
【送料無料】CROSS(A)価格:977円(税込、送料別)ラブラブだったアレックス・クロス Alex Crossと妻のマリア Mariaですが、ある日マリアが狙撃されます。一緒にいたアレックス・クロスの腕の中でマリアは亡くなります。犯人は分からずじまいで約十年。警察からFBIに移っていたアレックス・クロスは仕事の危険性を考え、FBIを退職。元のカウンセラーに戻ります。そこへマイクル・サリバン Michael Sullivanというマフィアの殺し屋が殺人をエスカレートし出します。妻・マリアを殺したのはマイクル・サリバンなのか?警察と共にマイクル・サリバンを追うアレックスですが・・・ジェームズ・パタースンの「クロス」を読みました。ずいぶん前に新宿紀伊国屋で洋書バーゲンをやっていて、そのときに安く買っていたのを発掘しました。Along Came a Spider「アロング・ケイム・ア・スパイダー」に始まるこれはアレックス・クロスシリーズの一冊らしいです。いったいこのシリーズは何冊出ているのか、見当もつきませんが、十冊以上は間違いないでしょう。相当の人気シリーズみたいです。そいでもって、この「クロス」というのが何作目なのかも知りません。マイクル・サリバン という殺し屋とアレックス・クロスの対決を書いた本ですが、ほとんど殺し屋マイケル・サリバンが主役です。なんだかやたらに都合良く話が進んで、最後もまあ、予定通りですかね。あまり、感動を求める内容ではないです。よくある(出来の悪い)アメリカ映画のようです。ただ、一章一章が短く、文章も読みやすいので、通勤の友には最高です。妻・マリアを殺した犯人は最後に分かります。このシリーズのファンはこれで納得したのですかね?
2011年06月13日
WINTER FROST by R.D.Wingfieldフロスト警部 第五弾 ウインター・フロスト冷たい風が吹く2月、ヴィッキー・スチュアートという8歳の女の子が行方不明になって9週間もたっていた。手がかりが全く無く、フロスト警部もお手上げ状態。そこへ、売春婦の殺害、アパートの空き巣、ミニマート強盗と立て続けに事件が発生。子供もまた行方不明になる上に、デントン警察に頭蓋骨まで持ち込まれて・・・例によってアレン警部は不在、フロスト警部が全ての事件を一手に引き受けることに・・・いつにも増して人手不足のデントン警察、フロスト警部はまたもや不眠不休で走り回る羽目に・・・もう最高です!いつものパターンで事件が同時に多発。いつもと違うのは部下のモーガンが極端に「使えない奴」ということです。書類は作成できない、遅刻はする、無類の女好きで、話は女性のことばかり。いままでのシリーズでは、フロスト警部と組む部下は、フロスト警部を馬鹿にするか、敵視するか、のどちらかでしたが、今回の部下・モーガンは、フロスト警部もあきれる人物です。それが話を余計に混乱させることに(笑)事件は悲惨で、陰惨なものですが、いつも通りフロスト警部が下品なジョークを飛ばしながら、どたばたと走り回るのでかなり笑えます。フロスト警部は失敗もたくさんしますが、そのフォローが意外にもうまくいくのでなんとなく、どうにかなってしまうのが恐ろしい。ほとんど直感だけで捜査をするので、読者はひやひやしながら読む羽目になります(笑)マレット署長との対立は相変わらずですが、フロスト警部の部下を思う気持ちは感動ものです。フロスト警部は思いっきり「オヤジ」ですが、全責任を背負う親分肌なので、かなりかっこいい「オヤジ」ですね。最後の方の緊迫感とスピード感はさすがです。おもしろいので、早く読みたいのですが、読むと終わってしまうので読みたくないような、複雑な作品です。フロスト警部シリーズもあと一作しかないので、寂しいですね。
2011年05月20日
フロスト警部第五弾”WINTER FROST ”を読み出しました。久しぶりのフロスト警部です。しばらく英語の本から遠ざかっていた上に、慣れないイギリス語なので最初は苦戦 辞書を引きながら、イギリス俗語を少しずつ克服。guv → おやじfuzz → サツ、デカnan → おばあちゃんfag → 紙巻きたばこなどなど・・・しかし、フロスト警部は相変わらずのおもしろさで、読み出したら止まりません。と言っても英語を読むスピードは日本語の半分以下ですが。イギリスでは超有名なこのシリーズですが、日本では全く無名。残念です。というよりモッタイナイです。Frost at Christmas(クリスマスのフロスト)A Touch of Frost(フロスト日和)Night Frost(夜のフロスト)2002年このミス2位Hard Frost(フロスト気質)2009年このミス2位Winter Frost(第五弾 日本語訳はまだ無し?)
2011年05月07日
The Woods by Harlan Coben読了しました。久しぶりのハーラン・コーベンでした。二十年前のサマーキャンプで殺人事件が発生。二人の学生が死体で発見され、もう二人も殺されたと思われていた。主人公・ポールの妹は、その殺されたと思われた学生の一人だった。二十年後、郡の検事となったポールによその刑事が訪ねてくる。殺人事件の参考人として呼ばれたポールが見た死体は、妹と一緒に死んだと思われていた男にそっくりだった・・・コーベンお得意の、「死んだと思っていたけど、もしかして生きている?」パターンでした。(お得意と言うより、こればっかりという気がしますが・・・)しかしさすがコーベン、ものすごくおもしろいです。ポールが担当する刑事事件と二十年前の事件が平行して書かれますが、もうページをめくるのももどかしいです。最後に事の真相が明らかになりますが、最後の最後にどんでん返しがあります!すごい!最高級のミステリーでした。ただ、根底に流れるのが犯罪被害者家族の悲しみ、喪失感などで、そのへんはかなりつらいものがあります。以下登場人物のメモです。Paul Copeland : Essex Country prosecutorCara : Paul's daughterJane : Paul's wifeGreta : Paul's sister-in-lawBob : Greta's husbandMadison : Greta and Bob's daughterCamille : Paul's sisterVladimir Copinsky : Paul's fatherManolo Santiago : a victmTucker York : DetectiveDon Dillon : DetectiveGil Perez : a summer camp studentMargot Green : a summer camp studentDoug Billingham : a summer camp studentWayne Steubens : a rich-kid counselor at the campLusy Gold : professorSylvia Potter : a studentLonnie Berger : Lusy's TA(teaching assistant?)Chamique Johnson : a plaintiffMort Pubin : defence lawyerFlair Hickory : defece lawyarLoren Muse : Paul's chief investigatorBarry Marantz : the defendantEdward Jenrette : the defendantJerry Flynn : a studentCingle Shaker : a private eyeArnold Pierce : the JudgeIra Silverstein : the camp ownerSosh : Paul's father friendRaya Singh : Manolo Santiago's girlfriend
2010年02月18日
The Concrete Blonde by Micheal Connelly裁判のシーンも、捜査もリアルでおもしろいです。しかし、アメリカあたりでは相当有名(であろう)なコーナリーさんも、日本ではほとんど知る人はいない(であろう)。フロスト警部なんかも日本では全く知られていない(であろう)。こんなにおもしろいのに。知られていないと言えば、Harlan Coben も全く知られていないでしょう。この人はお気楽ペーパーバックの楽しみ のサイトで知ったのですが、なんと言っても"Tell No One" と "Gone For Good" の二冊がすごいです。特に最初に読んだ"Tell No One" は大興奮。ページターナーでした。あまりのおもしろさにこの後に読んだ本はどれもみんなつまらなく思えたほどです。でも日本では誰も知らないんだよなあ。こんなにおもしろいのになあ。
2008年12月27日
Hard Frost by R.D.Wingfield(邦訳:フロスト気質)読み終わりました。あーあ。読み終わってしまった。もっと読んでいたい。ずーっと読んでいたい。前半はいつも通り事件が連発、マレット警視とのやりとりで笑わせて、後半は例によって一気に解決、最後は犯人との息詰まる対決。いつも通り直感だけを武器に解決に走り回るフロスト警部。全編おもしろいですが、最後の方は怒濤の勢いでむちゃくちゃにおもしろいです。いわゆるページターナーです。本当にページをめくるのがもどかしいほどです。そして、ラスト。いつも通り、暖かで、可笑しくてすてきなラストです。イギリス口語がいっぱい出てきてちょっと難しいのですが、あまりのおもしろさに次回作のWinter FrostA Killing Frostをネットで頼んでしまいました。アマゾンは約1200円ずつだったので、紀伊国屋で頼んでしまいました。(約900円ずつだった)紀伊国屋は安いのですが、時間がかかる(約二週間)のが欠点です。早くフロスト警部を読みたい!フロスト気質(上)
2008年12月12日
フロスト気質(下)Hard Frostって翻訳されていたのですね。アマゾンを何気に見ていたら、見つけました。しかも驚いたことに作者は亡くなっていたのですね。最近フロストの新作が出ていたのでなんとなく次々出るような気がしていたのですが。残念です。Hard Frostでまだ4巻目ですから、もっと書いてほしかった。まだ370ページまでです。いよいよクライマックスに近づいてきた気がします。おもしろいです。話もおもしろいですがとにかくフロスト警部が笑えます。電車の中で吹き出したこと何回あったでしょうか。電車の中では読まない方が良いです。早く読みたいけれど、読書スピードが遅くてなかなか読めないのが悩みです。
2008年12月06日
フロスト警部第4弾"Hard Frost"を読み始めました。たぶん日本ではほとんど知られていないだろうフロスト警部シリーズ。私も多読をしなかったら、決して知らなかったでしょう。さすがに単語が難しい。イギリス英語なのでなじみがない。でもおもしろくておもしろくて第三作まで読んでいました。この"Hard Frost" なかなか売っていなくて、アマゾン、紀伊国屋、楽天どこにもなくてあきらめていました。しかしこの夏紀伊国屋の洋書セールに行ってみたら、1冊だけありました。しかも400円。わざわざ新宿まで行った買いがありました。うれしくて涙が出てきたほどです。さてこの第四作目のっけから笑わせてくれます。フロスト警部絶好調です。先がとても楽しみです。
2008年11月05日
読了しました。うーん。意外な真犯人は意外だったが、その後が・・・なんだかあまり盛り上がらないで終わってしまった。再読はしないでしょう。でももう一冊くらいこのシリーズを読んでみようと思います。蛇足。これって映画になっています(私は見ていないのです)がAlex Cross がモーガン・フリーマンって・・・・年齢的に合わない気がするのですが。
2008年11月04日
296pまで読んだ。195pからPart Three に入った。だいぶんおもしろくなってきた。この先の展開が読めるが、予想通りに進むのか、覆されるのか・・・楽しみである。それにしても読みやすい。Michael Connellyと比較してだが。Sidney Sheldon に匹敵するくらい読みやすい。こちらの方が"F-word"が多くてちょっとお下品だけど。
2008年10月26日
Along Came A Spider by James Patterson270pまで終了。191pでPart Two が終わっている。Part Three から中だるみ状態である。Part Two は怒濤の展開ですごかったが、この落差はナンなのだろう?それにしても・・・・この人がこういう作風なのか、若書きなのか書き方が軽い。読みやすくて、肩がこらなくてよいのだが・・・
2008年10月24日
Micheal Connelly "Black Ice" が終わったので、有名なJames Patterson "Along Came A Spider" を読み出した。Amazonでだいぶん前に買っておいた物。Alex Cross シリーズの最初の本らしい。James Patterson は以前に "1st To Die" を読んだことがある。おもしろかったし、意外な犯人もまったくわからなくてびっくりしたが、再読しようとは思わない本だった。なぜかはわからない。図書館に寄付してしまった。Connelly の後だったので文体の違いにとまどう。最初は読みにくく、さっぱり話がつかめなかった。30ページ頃からおもしろくなってきた。現在108ページ。かなりおもしろくなってきたぞ。ハリウッドの映画を見ているみたいな本だ。James Pstterson のいいところは、細かくChapter が区切ってあって、すぐに読むのをやめられて、すぐに再開出来るところ。Connelly はだらだらと書いてあって、区切りをつけにくかった。電車の中で読むのには最適な作者だ。
2008年10月15日
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