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子供の頃から好き嫌いはほとんど無かった。ただ、一時期、ゆで卵が食べられなくなったことがある。小学校の給食で出たゆで卵を食べていて、黄身を噛んだとき、ゴムのような感触がした。咄嗟にひよこを思い出した。気持ち悪くなって、すぐトイレに吐きに行った。ひよこになりかかったものを口に入れてしまった。という思いが付き纏って、それからしばらくの間は、ゆで卵を食べようとする度に吐きそうになった。いつから平気になったのか覚えていないが、ゆで卵になる鶏卵はほとんどが無精卵だから、ひよこにはならないと知ったのも同じ頃だったかもしれない。最近になって、孵化しかけたアヒルの卵を食べる国があると知った。個人的にはどうかとおもうが、好みはそれぞれという他ない。春の宵鶏舎の中でひたすらに無精卵産む鶏の生涯
2007/02/24
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昔、田舎の家に古い掛け時計が五,六個あった。壊れる度に買い換えていたのを、捨てずに置いていたのだろう。中学生の頃、それらを全部自分の部屋に飾っていた。思いついては、一つずつネジを巻いては動かしていたが、どれもすぐに止まってしまう。中を見るとほとんどがらんどうで、どれも単純な構造のようだった。それでも直す方法が分からずに、止まったままの時計達を眺めていた。それらはもう家とともに無くなってしまった。僕の記憶の中にあるだけだ。飯時分壁掛け時計の分針がのそりと動く春先真昼
2007/02/17
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暖冬のためか大根が安い。スーパーに行くたびについ買ってしまう。皮がうまく剥けないので、洗ってそのまま輪切りにして煮込む。味付けは、おでんの素かうどんのダシ。煮込むだけでいいので簡単だ。大根だけに飽きると他のものも入れるが、出汁の染み込んだ大根が一番うまい。酒飲みつ大根を炊く夜更けにも春は身近し丹前を脱ぐ老木も芽吹きはじめる頃なれば大根食べる生命の温みすの入りし大根なども煮込みたり味不味けれど食わばそれなり
2007/02/10
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ある本に、生まれた時間と寝相には関係があると書いてあった。生まれた時間によって、寝るときの姿勢が違ってくるらしい。考えてみると、一度も仰向けで眠った覚えが無い。子供の頃から、うつ伏せに近い格好で眠ることが多い気がする。昔から何度か、仰向けで眠ってみようとしたこともあったが、その姿勢ではどうしても眠れない。あくまで僕の私感だけれど、仰向けで寝る人は、明るくて開放的な気がして、とても憧れる。性格も豪放磊落という印象がある。それに比べると、うつ伏せで寝るというのは、我ながら、暗くていじましいような気がする。どうにかして直らないものかとも思うが、僕にはうつ伏せの姿勢が寝心地良いのだからしょうがない。うつ伏せに眠る子のいて独りきり月の光で影踏み遊ぶ
2007/02/02
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