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子供の頃、川の水が温む時分には、幼馴染の子らと魚とりに行っていた。春の終わりごろだ。だんだんに通う回数が増えて。夏休みになると、ほとんど毎日のように川に行った。釣りもしたが、小さな川だったので、川の中に入って魚をとる方が効率がよかった。そうでなくても、川遊びの方が楽しかった。服を汚したくないとき、遊ぶ時間が少ないとき、川の水がまだ冷たいときなどには釣りをした。秋に、田んぼの水を抜くために、川の水を塞き止めていた上流の堰がはずされるときだけは、水量が多く流れも速くなるので、暗黙のうちに、僕ら子供たちは川を避けていた。大人たちはそのときを待っていて、大きな魚をたくさん獲っていた。遊ぶ子の上を真夏の太陽が照らし川面の影が揺らめく
2007/07/28
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田んぼの畦道を川の方に向かうと、土手に突き当たる。その土手に沿って歩くと、水門の近くに合歓の木が生えていた。土手はずっと雑草ばかりで、大きな木はその合歓の木だけだった。その下の流れの傍には、夏、蛍がたくさん集まっていた。子供の頃に見つけた秘密の場所のひとつだ。今はもう、どうなっているのか分からない。川が護岸工事されてから、もうあの場所には、蛍はいなくなってしまったかも知れない。合歓の木の下ほの暗く水流れ夜半の縁なる蛍の棲家
2007/07/21
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昼、部屋の中にいるとき、窓の外から急に鳥の鳴く声が聞こえてくる。ああ、雨が止んだのだな、と思う。あるとき鳥の声がして、窓の向こうを見ると雨が止んでいた。そのときから、少し注意していると、朝にはあんなに鳴いていた雀が、昼頃になると聞こえなくなっている。その雀たちが、また、急に鳴き騒いでいる。雀も雨上がりを喜ぶのか。うどん煮る曇りガラスの向こうより雨止む知らせ雀飛び鳴く
2007/07/14
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梅雨時や台風などで大雨が降ったとき、田舎の家の近くにある川はよく氾濫した。小さな川なのですぐに水嵩を増して溢れるのだ。商売をやっていた店先から家の中に、水がどんどん入ってきた。川があまりにも小さいので、よく溢れはしたが、大きな氾濫はなかった気がする。大雨が降った後、橋の上からその橋梁のすぐ真下を、ものすごい勢いで泥色の水が轟音をたてて流れていくのを見下ろすのは、子供心を刺激して気持ちを高揚させるものがあった。拾った木片を放り込むと、瞬く間に濁流に呑み込まれて浮き沈みしながら、ものすごい速さで流れ去ってしまう。それが面白くて、木の枝や葉っぱなどを何度も流れに投げ込んだりした。濁流の川の流れに落とす葉の翻弄されて過ぎ行く未来
2007/07/07
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