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昨日92歳の女性患者さんが亡くなった。、肺炎や尿路感染で何度も入退院を繰り返し、抗生物質等の治療が奏功しなくなり、昨日天寿を全うした。良くなったと思うとまた高熱の再来で随分神経を使ったが、私よりはるかに心労したのは付き添っていた男性である。内縁の夫とのことだがお歳は67歳、年の差25歳、何時知り合って内縁関係になったのかは知らないが、男性が30歳の時女性は55歳である。40歳なら65歳である。女性には先夫の子供がいてお孫さんもいる。皆遠くに住んでいるということもあるが、入院の度に付き添い毎日お見舞いに来るのはその男性だった。92歳ともなると認知症も進み、手足も衰えている。入院前の通院にはいつも車いすに乗せてその男性が連れてきたが、全ての面倒をみてやっていたようだ。いつどのような形で知り合ったのかは知らないが、その男性の半生の殆どはその女性の介護に使われてきた。しかも正式な夫婦でなく、内縁関係の中で良くもこんなにも尽くせるものだと思われ、頭が下がった。いよいよ危ないかも知れないと話した時に下を向いて涙ぐんでいた姿が忘れられない。最後の時は当直の先生が看とってくれたので、その方にねぎらいの言葉をかける機会がなかったが、ずっと心に残る人である。いつかどこかでお会いしたらきちんとご挨拶しようと思う。ありがとうございました。
2010.03.31
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最近いつもこの時間になると眠くなって何をする気力もなくなって脱力してしまう。それで寝ると眠れないのだから始末に悪い。でも今日感じたことを記録しておきたいと思うのだが、睡魔に襲われている。昨日職場で患者さんのことであるナースから「もう子供じゃないのだからそこまでしてやるのは過保護ではないですか」と言われた。患者さんのためには、病気のことだけでなく、退院後のことも心配して手を尽くしてやるのは医療人として当然のことと思っていた私は、その言葉には面喰ってしまった。その人の人生観や職業観から、病院は病気を治す所、それ以上はしてやる必要がないと思っていたのだと思う。その人から見ればそれが当然と思えたから私に言ったのだと思うが、こちらはあまりいい気分ではなかった。まさにチクチクさんだと思った。ふあふあさんを周囲にばらまく生き方が最高と2日前のブログに書いたが、世の中にはチクチクさんの方が圧倒的に多く、それをもらうことの方が、頻繁である。この言葉によって私の心がチクチクしたのでこのような言葉がチクチクさんなのだなと思った。チクチクさんをもらったら、チクチクさんを返す人が多いが、私はふあふあさんの本を読んだばかりなので、たとえチクチクさんをくれた人にもふあふあさんを贈るべきであると思えた。それが分かった時には、私の体内にあったいやな気持、つまりチクチクさんは消えてなくなった。たとえ相手がチクチクさんをくれても、こちらは一路ふあふあさんをお渡しするのだの姿勢、これぞ人生を楽しく有意義に生きる要諦だと思った。
2010.03.30
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「夫に早く死んでもらいたい」でのグーグルの検索件数は、167万件、「妻に早く死んでもらいたい」は114万件、大して差がないようだが内容を調べてみると、夫に死んでもらいたい方は切実だが、妻に死んでもらいたい方は冗談だったり、妻がそのつもりならこっちもこっちだといった感じで、妻に死んでもらいたい人はそれほど多くないと思われるが、夫に死んでもらいたい人は少なく見積もっても何十万人いることが推察された。その主な理由は収入がそれほど多くないのに威張って上から目線で、会社から帰ってくるなり、子供の世話で手が回らなくて室内が散らかっていると「何をやっていたのだ」と怒鳴り散らし、「会社では部下にこんなだらしないことはさせない」などと怒鳴る。家庭での子育て中の主婦がどれだけ苦労しているかを全く思いやることが出来ずに威張ったり、怒鳴ったりする。とても一緒にはいられない。別れたいが別れれば追いかけてくるだろう。早く死んでくれればいいという願いだ。旦那も旦那で会社でそれなりの苦労をしており、家に帰ったらそれなりの持てなしをしてもらいたい気持も分かるが、酒飲んで騒いだり、自分を見下げた態度をされるのはたまらないのだと思う。会社で働いていれば偉いのか。月給貰ってくるから偉いのか。勘違いしている夫が多いのだと思う。それならあなたが家にいて子供を育てて下さい。男女雇用均衡法の現在私が働きますと言いたくなる。どちらが偉くてどちらが偉くないと思うところに問題があると思う。お互い仲間同士、水平目線で付き合ってもらいたいと思う。
2010.03.30
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何時も意識の無い人や、手足の硬直した人たちに親身のリハビリテーションをしてくれている理学療法士には感謝している。口もきけなくて、リハビリが分かっているのか分からない認知症のお年寄りに親身に関わってくれている姿にはありがたい気持ちで一杯だ。その理学療法士も今は冬の時代だという。養成学校が増えすぎて理学療法士が増えすぎて就職口がなくなってきていることと、理学療法費の保険点数が下げられ、ある患者さんの一定病状については一定期間以上はリハビリは認められない制度もあるとのことである。その制度を決めるのは政治家である。養成数を増やしたのは介護施設などが増えるのでリハビリ要員の需要は増えるだろうとの観点で、増やしたのだと思うが、病院がどんどんつぶれてきた今まではリハビリスタッフの需要は伸び悩んでいた。それなのに何倍も理学療法士が増えたのだから就職難も当然であろう。政治家は明確なビジョンの中で政策立案してもらいたいと思う。今医師不足の中で定員増加は決まったが医学部を新設する動きも起こっている。政府筋はそれを支援しているようだが、理学療法士や歯科医師の例もあり、慎重に政策立案してもらいたいと思う。
2010.03.29
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木曜日の当直の時に4人入院したが、夜中に救急受診した時にはいずれの人も激しい痛みで顔面蒼白だったり、過呼吸状態で意識がなく、大変な重症ばかりだったが翌朝には皆さんだいぶ元気になりほっとすると同時に嬉しかった。4人の内二人は昨日退院し、あとの二人も今週中には退院出来そうである。一人は26歳の救急車できた娘さん。過呼吸で激しい声を出しながら呼吸をしているが意識がない。落ち着かせるまでにかなり時間がかかり、呼吸が落ち着いてからも意識はなく随分心配した。しかし昨日はかなり元気になり色々話し合うことができた。勤めからの帰り道、運転しながら家庭の問題で苦しくなり、やっとのことで家にたどり着き過呼吸状態だったので救急車が呼ばれて来院したが、その後のことは全く覚えていないとのことである。家庭の問題が猛烈な精神的ストレスとなり、本疾患を惹起させたと思われるが、環境がこれほど激しい症状を起こすものなのか目の当たりにした。ソーシャルワーカーに助力をお願いして退院後の環境整備をしていこうと思っている。もう一人は58歳女性、勤め人である。激しい腹痛で開業医を受診したが痛み止めが全く効かなくて紹介されてきた。痛み止めが効かなければ私だってどうすることも出来ない。少し強めの痛み止めで何とか痛みを抑えて翌日胃カメラを行ってみた。胃の中が真っ赤にただれており、急性胃粘膜病変の所見であった。痛みの原因ははっきりしたが、その病気の原因はピロリ菌またはストレスによることが多く、早速ピロリ菌の検査をしたが陰性であった。ストレスによる可能性があると話したら、自分の生活環境の中で激しいストレスがあり、刺殺したいくらいのストレスがあり、それが原因で胃が痛くなったのではないかと自分でも思っていたとのことである。ストレスが人体に死ぬほどの激しい痛みや呼吸困難を起こした2症例だが、これほど激しい病気でなくても、ストレスによる体の不調を経験している人は多いと思う。病人を治すことも必要だが環境整備もそれ以上に必要であることを身をもって学んだ症例であった。
2010.03.28
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前から二人重症患者を診ており、先日医大から胃がんの末期の80歳の男性を紹介されて受け持った。一人重症患者を受け持つとストレスは相当のものだが、さらに一人加わってストレスが倍加していた。院内に緩和ケアの講習会に行ってきて緩和ケアに詳しい2人の医師がいたので、協力をお願いしたら、快く協力してくれて様々なアドバイスをしてくれた。肩の荷がさっと下りて、すごく気持ちが楽になった。自分が不勉強だったことも教えてもらったりした。以前にも同じような症例を受け持ったが、その時は一人で診たため、すごく消耗したが、協力者がいるということはこんなにも楽なものかと目からうろこの気持ちでいる。以前は末期の患者さんはどんどん悪くなっていくのでよくしてやりたいと様々な手を尽くした。でもそれが却って苦しみを増すこともあり、自分自身も苦しんできた。緩和ケア学会の方針では治らないと分かっている病人には栄養を沢山補充したり、色々薬を使ったりすることは却って苦痛を増すことになるので、苦痛が少なくなることに焦点を合わせて治療していくべきとの方針とのことで、その考えだけでも気持が楽になった。どのような職業でも、難しいケースはある。それに一人で対応してストレスまみれになっている人もいるのではないかと思う。先輩やその道に詳しい人に協力を求めてもらいたい。きっと快く協力してくれるものである。人々に協力してもらうことのありがたさをしみじみ味わった。私に出来ることで協力を頼まれたら心から協力してやろうと思っている。
2010.03.28
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昨日でウエルかめが終了した。私はかなり前から7時45分からの衛星放送での朝ドラを見てから出勤するリズムだったので、過去何十もの朝ドラを観てきた。感動的で素晴らしいドラマの時もあったが、バカバカしくて見るに堪えないがタイムスケジュールがそうなっているので仕方なくみたドラマもあった。このウエルかめは結構面白くて特に後半は盛り上がってきた。最終回の昨日は夫勝乃新がドイツに留学するのを諦めると言った時、波美は自分の雑誌作りをしながら2年後の帰国を待つので行ってきなさいと言う。ある意味で離ればなれになるエンディングだが、それなりにまとまっていたと思う。今までの朝ドラの最後は登場人物を全部集めたり、主人公が死んだり、かなり無理のあるハッピーエンドにしたり、こじつけたりでバカバカしいと思うことがあったが、このエンディングはよかったと思う。物語の最後の締めくくりは難しい。人生では何時その最後がくるか分からないこともあり、さらに難しい。作家は色々考えて最後を構成するが、それまでのストーリーがかなり良くても最後のまとめ方でつまらなかったと思われてしまうことがある。人生でも死の直前までは結構いい生き方をしていても、死に際し、狼狽したり、自分勝手な姿をさらすと、その人の素晴らしい人生が差し引かれてしまうことがある。何時死が訪れてもそれなりの死に方が出来るように、常に覚悟していようと思っている。明日からはゲゲゲの女房が始まる。いいストーリーと素晴らしいエンディングを期待する。
2010.03.28
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昨日「ふあふあさん物語」を読んだ。ふあふあさんというのは人々の心にほんのりした温かみを与えてくれるもので、昔は誰でも自由に分け与えあっていたが、ある時、魔女が現れて、ふあふあさんを与えすぎると無くなってしまうとの風評を流した。それで人々はふあふあさんの代わりにプラスチックでできたチクチクさんを与えてふあふあさんは大事にして、身内だけ、相棒にだけ分け与えるようになり、チクチクさんが氾濫して、世の中は、チクチク刺されるような冷たい思いやりの無い状況になってしまった。ふあふあさんはどんなに分け与えても減るものではないが、減るとの風評があると人々は不安に駆られて引き締めにかかる。これはいけないことだと説いている。ふあふあさんは減らないとのことなので、職場で一緒に働いている、ナース、薬剤師、理学療法士、事務職などにふあふあさんを惜しみなくばらまいた。患者さんにもお贈りした。その結果相手からもふあふあさんを頂くことができて、気分が明るくなった。仕事が楽しくなり、人生も楽しくなった。このふあふあさんを惜しむことなくさし上げる生き方は、どの職業の方にもベストではないかと思った。デパートの店員さんがふあふあさんをばらまけば受け取ったお客は気分がいいので品物を余計に買ってくれるかも知れない。会社員なら社内の人間関係がよくなって職場が明るくなり、業績も上がっていくだろう。ふあふあさん人間は八方美人と言われたり、みんなにいい顔をして、もてようとしている等非難されることがある。しかし八方美人と言われようが助平人間と言われようが、ふあふあさんを出し惜しみしないで付き合っていけば、自然と周りの人達の心に、ふあふあさんが溜まってきて、誰かにふあふあさんを分けてあげたいという気持になるものである。チクチクさんも減るものではないが、チクチクさんはばらまけばばらまくほど人々は苦しくなるが、ふあふあさんはその反対である。皆さんふあふあさん人間になりましょう。
2010.03.27
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対人関係の基本となる、相手の存在を認めて行う働きかけをストロークという。温かいストロークが得られないと、精神的肉体的成長に悪影響をもたらし、母性的愛情欠乏症候群となって成長が遅延していたスーザンという少女のことがこの本の中で紹介されていた。スーザンは1歳10か月だが、5か月児と同じ位の体重しかなかった。両親はスーザンを嫌いで邪魔者扱いし、殆ど世話をしていなかった。そこで医師達はその母親に代わって母親の役割を果たしてくれるボランテアを募って、温かいストロークを与えてもらったところ、僅か3ヶ月で、体重は2.7kg増えて運動機能も情緒面でも驚くほど発達したとのことである。よいストロークを与えなければ子供は成長しない。スーザンも実の両親の所でずっと育てられて、運よく殺されないで大人になったとしたら、ストローク不足で育てられた人間として、子供が生まれてもストロークを与えてやれない親になってしまうかもしれない。よいストロークを惜しみなく他人に与え、自分も遠慮しないでストロークを受け取ることの必要性がこの本の中に書かれていた。読後、心がほのぼのとなるよい本であった。
2010.03.26
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今夜も病院の当直、今までのところは救急車1台、入院者2人である。入院の一人は激しい腹痛で、開業医がいっぱい痛み止めを使っても全然効かなくて紹介してきたが、すごい痛がりようで私もどうしてよいか困ってしまったが、開業医と同じ痛み止めだが量を多めにして使ってみたら、少し効いて眠れたとのことよかった。明日の夜まで家には帰れない。家に帰ったら一杯飲みたい。
2010.03.25
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ヒヤシンス:ユリ科ヒヤシンス属、原産 地中海沿岸、花言葉:私は悲しい、初恋のひた向きさ。花ことばに「私は悲しい」があったので、今日のテーマ「眠れなくて悲しい」と少し合うかなと思って、ヒヤシンスの花を載せた。外来に来る方で不眠を訴える人は多い。睡眠導入剤を処方しているが、出来ることなら薬なしで眠れるに越したことはない。しかし試しに薬を飲まないで寝てみたら眠れなくてすごく苦しんでしまったという人が多い。眠れない時は眠ろう眠ろうとの焦りで益々目が冴えてさらに眠れなくなってしまう。実際に眠れないことより、その焦りのストレスが体に悪影響をもたらし、翌日調子が悪いが、多くの人は昨夜眠れなかったからと思っている。実際は眠れなくてあれこれ努力し神経をすり減らした結果である。私も時々眠れなくなり、安定剤を飲みに階下に降りることがある。ある時、西洋では眠れない時には羊を数えると眠れるとの言い伝えがあることを思い出して1、2、3、・・・と数を数えてみた。100、200、300と数えていくうちに次第にその数えが呼吸と一致してきて、だんだん眠くなってくることが分かり、睡眠に入る瞬間もほぼ分かった。今までその瞬間は分からなかったし、睡眠は自分ではどうすることも出来ないものと思ってきた。目をぱっちりさせていようと思っても眠くなればどうすることも出来ないし、眠ろうと思っても、眠れない時にはどうしょうもなかった。自分でコントロールできるものではなかった。所が自由に睡眠を自分の手でつかむ方法を見つけたのである。今までこの方法で100%眠れた。非常に簡単な方法だが数を数えているうちに次第に心が落ち着いてきて、睡眠に導かれるのだと思う。不眠で悩んでおられる方がいたら、ためしてみてもらいたい。
2010.03.24
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昨年の春咲いた後花が落ち、夏が過ぎ、秋が過ぎ、冬の寒さを越して春を迎えて再度花を咲かせました。家内が育てている花ですが、花が咲いていない時には私の部屋の外の廊下に置いてありました。夏から秋にかけては外に出してあり、寒くなって霜が降りる頃廊下に取り入れました。結構大きな鉢なので私が運ぶように頼まれますが、花が咲いていなくて枯れたような葉っぱが折れ曲がっているだけのものなので、「こんなもの」と思いながらいやいやながら運びました。そしてある日廊下にこんなにきれいな花を見つけました。あのいやいやながら運んだ鉢に咲いていました。クンシランの花ことばは、望みがかなう、誠実、情け深い、高貴ですが、花自身も花が咲いていない時には「こんなもの」と馬鹿にされていましたが、じっと我慢してこんなにきれいな花を咲かせたのは自らの望みをかなえたのだと思いますが、この花にちなんでこの花を見た人も望みがかなうといいなあと思いました。望みの無い人はいないと思いますが、私も望みを持っています。この花のように馬鹿にされ、誰にも注目されなくても、最後には大きな花を咲かせたいと思っています。皆さまもこの花ににちなんで大きな望みをかなえて下さい。ヒガンバナ科クンシラン属 原産:南アフリカ
2010.03.23
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オバマ大統領にとって念願の医療保険制度改革案が、7票差で下院で可決された。上院では既に可決されているので、これでアメリカでも皆保険制度に向けて諸法を整備していくことになる。法案は通ったが、反対者が多数いること、莫大な財源が必要になることなど難題が山積しておりこれからが大変だが頑張ってもらいたい。写真は九州の市房ダムの写真である。熊本の友人が昨日行ってきて、あまりに美しかったので写真に撮って送ってくれた。桜は満開で水面とよいコントラストをなしている。アメリカの貧困層にとって健康保険がもらえる糸口が出来た本日は大変めでたいことで、桜の花が咲いた感じなのでこの写真を使わせて頂いた。オバマさんおめでとう。そしてアメリカ国民の皆様おめでとう。今反対している人達だって、何時貧困層になるか分からないので、きっといつかはこの法案が成立してよかったと思うに違いない。
2010.03.22
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今まさにアメリカ下院で医療保険改革法案が採決されようとしている。過半数の賛成が得られれば成立するがきわどい所にあり、オバマ政権の命運がかかっている。オバマ大統領にとってはこの法案が命であり、この法案が通ったら大統領でなくなってもいいと思っている。小泉さんも郵政法案が通ったら辞めてもいいと思っていたが、その内容が違う。方や国民の健康と命であり、方やどちらが儲かるかという商売の法案である。アメリカでは6人に一人は健康保険に入っていない。それを全員入れるようにしようというのだから金がかかる。特に6人のうち5人は自分たちでお金を払って健康保険に入っている。今度オバマは貧乏人一人分のお金も我々5人に払えという。とんでもないことだと大反対のあらしが起こり、オバマ政権支持率が50%前後まで下がってしまた。しかし彼はひるまなかった。支持率がなんだ、非難がなんだ!!、国民の健康と命が大事だと外交予定をキャンセルして、反対派議員の説得に努力してきた。間もなく審判が下る。オバマが生き残れるか、いや国民が生き残れるか、オバマともども国民も倒れるかの審判が下るのである。世界中の目が集まっているが、何としてもこの法案が通ってもらいたいと祈るばかりである。同じこの日国内では失業者の健康保険料を減額するとの厚生労働省からの通達が報道された。ありがたい。失業者はそれまで勤めていた時の給料で失業してからの保険料が決められるので、収入がないのにものすごく高額の保険料で苦しめられていたが、よくそのことに気がついてくれたと心から感謝する。写真は熊本の友人が今月始めに蔵王にスキーに行った時撮った写真を送ってきてくれたものである。今凍りついている枝が春の暖かさで溶けて輝かしい若葉を出してくるように、オバマ氏の法案も今は氷のような状況だが溶けてくれることを願っている。
2010.03.22
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本日は東京の駿河台日大病院の講堂に日本総合検診医学会の専門医研修会に行ってきた。大風のために中央線が不通になり、約1時間ぎゅうぎゅう詰めの各駅停車に乗ってお茶の水までやっとたどり着き、研修会に遅刻して参加したので講義中居眠りが多く、研修会費1万円分勉強できなかったが、帰りの電車の中で配布してくれたスライドのコピーを復習しながら帰ってきた。今回のテーマは子宮がん検診のことと、採血時の神経損傷などの事故についてと、循環器検診についてだったが、子宮がん検診については一般にあまり知られていないのでそれについて紹介する。今子宮がんが増えているが子宮がん検診受診率は欧米各国が80~90%に対して我が国のそれは25%と極めて低いとのことだった。20~30歳代の若い世代は特に低いとのことだった。20~30歳代でも子宮がんに罹るのでその検診が必要なのにそれを受けていないのは子宮がん検診について知る機会が少なく、学校でも教えていないからである。子宮がんはヒトパピローマウイルス(HPV)によって起こり、それ(HPV)は性交によって感染し、90%は自然治癒するが10%は持続感染し、前がん状態、子宮頚がんに進行する。一度感染して治癒しても次の性交でまた感染することがあり、女性は常にその危険にさらされているので、それを救うための研究によってワクチンが開発された。12歳頃ワクチンを打つとその後感染しないとのことで、諸外国では既にワクチン接種が行われており、日本でも昨年10月に認可され12月に発売になった。がんの原因がこのようにはっきりしており、それを防ぐ方法も確立されているがんはこの子宮がんのみだが、今後他のがんでも原因と予防法が発明されてくる糸口になるのではないかと思われた。
2010.03.21
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医師不足というのは病院勤務医が減って開業医が増えている現象だが、小泉政権の低医療費政策にもとずく、病床数削減政策などがその源になっているが、それと医師個人の病院勤務医か開業医かの選択意識の違いも大きな要因になっている。開業医も大変ではあるが、勤務医の方が厳しく、時代の流れの中で勤務医は医師から敬遠されつつある現実がある。一昔前は医者は厳しいのは当たり前、勤務医の厳しさなんか当たり前と考えられていたが、世の中の風潮がより楽な仕事に就きたいと思う人が増えているなかで、医師もその流れに乗ってきている面がある。病院勤務医は夜間当直もあるし、重症患者の受け持ちもある。重症患者を受け持つと日曜も夜も心休まる時はない。重症患者が重なった時には心身共に疲労困憊することもある。この場から逃れて開業医になろうかと考えても無理ないと思えることもある。開業医は重症患者が受診してきたら病院に紹介して入院させてもらえばそれで一応自分の責任は果たせる。日曜日は日曜日として休めることが多い。病院勤務医と開業医の生活の質の違いを考える医師が最近は増えてきている現実がある。医師不足は政策や制度等である程度解決出来る面もあるが、国民全体としての意識が、辛い仕事は避けてイージーな仕事に流れる今の傾向が是正されなければどんどん開業医に流れる図式は変わることはないだろう。開業医も必要で、家庭医としての役割も大きい。しかし重症の入院患者を昼夜に渡って診療する病院勤務医の役割も重要である。それがいかに厳しくても、使命感をもってそこに留まり、頑張ってもらいたいと願うものである。
2010.03.20
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今日、私の勤める病院の院長が県病院会誌に投稿するために書いた「勤務医の目線」という文章のコピーを医局医師に配布してくれた。中々勇気のある文章で好感をもった。内容は同僚医師の中には上からの目線で患者さんを見ている人がいる、看護師以下のパラメディカルにも見下ろし目線の者がいる。目線が下向きな医師は同じ職場で働いていながら、「この病院の看護師は」、「事務は」などと他人ごとのように批判する。最近は患者様などとよんで見上げ目線で対応するように指導している病院もあるが、見上げも見下げも不自然で、水平目線であるべきだと説いている。確かに見下ろし目線の人はいる。どうしてそうなってしまったのか?恐らく持って生まれた性格や、何時も学業成績が良かった人が医学部に受かって見下ろしが習慣になってしまった人もいるかもしれない。あるいは先輩の姿をみて見下ろし目線をマネしてしまった人もいるかもしれない。どの職業でも同じでお客さんに対して見下ろしでもなく見上げでもないのが当たり前だが、特に医師の場合は生命と直結しているだけに、見下ろし目線で言われた一言で傷つく患者さんやパラメディカルの人は大勢いる。医師は特に水平目線でなければならないことを研修医の時代から繰り返し繰り返し教育していく必要がある事を強調したい。
2010.03.19
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今夜も送別の飲み会で今代行車で帰ってきたところである。お別れする方にそれぞれの立場から送別の言葉を送り、激励した。これはスノーフレーク(和名スズランスイセン)である。ヒガンバナ科の多年草、原産はオーストリア、ハンガリー、南ヨーロッパである。 花ことばは乙女の誇り、純潔、汚れの無い無垢な心である。今夜お別れした方は男なので、汚れの無い無垢な心のような人だと思ったので、庭に咲いていたこの花をはなむけに送ることにした。恐らくこのブログを目にすることはないと思うが、がんばって頂きたいとエールを送りたい。縁はどこにあるか分からない。公開されているブログは誰がみてもいいものだが一般的には身近な人はあまり見ていない。でもどこでどのようなつながりがあるのか分からないのは人生と同じだと思う。今夜の送別会の会場は病院からあまり遠くないお寿司屋さんであった。殆どの人が初めてきたお店だがマスターが私の所に挨拶にきた。その店の板前さんが世話になったとのことである。何と!一昨日の当直の時意識不明で救急車で来た人が働いているお店だったとのことである。縁は異なもの味なものとはこのことかと思った。まさか私がみたあの意識不明の救急車の患者さんのお店にその翌々日、いや昨日退院したのだからその翌日お世話になるとは夢にも思わなかった。人生はもちつもたれつである。いつどこでどのような御世話になるか分からない。私は色々な人にお世話になっている。そして知らないところでどなたかにほんの少しだけお役に立っていることもあるかも知れない。見えるところ、見えないところ様々なところで人間のつながりがある。心して一人一人を大切にしてお付き合いしていこうと思った。
2010.03.17
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「ディフェリンゲル(アダパレン)」という新しいニキビ治療薬が国内で保険適用となり、平成20年10月21日から医療機関で処方可能となった。諸外国では10年以上も前から使われており、多くのニキビに悩む人を救ってきたが、日本では指をくわえて見ているしかなかった。わが国ではこの薬に限らず使用許可や保険適用に時間がかかり、諸外国より10年、20年遅れるのはザラである。今年の春、自治医大を卒業した姪は顔のニキビを気にしていた。大学の皮膚科の先生に勧められてディフェリンゲルを使ってみたら今では全くニキビが出ていない状況になったという。夜寝る前に1回塗るだけで2週間もすると効果がでてくるとのことで、夢の薬が保険適用されてよかった。ニキビであばたになっている人もおり、ニキビで苦しんでいる若者は多いと思う。当院の皮膚科の先生にも聞いてみたが、今までの薬とは比べ物にならないくらい効果があるとのことだった。ビタミンA誘導体とのことで将来は薬局などで購入することができるようになるかもしれないが、今は医師の処方箋がないと買えない。どうせ自分のニキビは治らない、と諦めて暗い気持になっていた若者に告げる。今度素晴らしくよく効く薬が保険適応になったので、皮膚科を受診して「新しい薬が保険適用になったのですってね」とお伺いを立てて処方してもらうことをお勧めする。
2010.03.17
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春の足音を聞くと真っ先に咲く花の一つにクリスマスローズがある。庭に咲いた花である。花が下を向いているが恥ずかしがり屋かも知れない。キンポウゲ科ヘレボラス属、ヨーロッパ原産、花言葉:「追憶」「私を忘れないで」「スキャンダル」「私の不安を取り除いてください」「慰め」などがある。昨夜の当直は比較的落ち着いていた。救急車は今朝方を入れて2台で夜中は1台であった。44歳男性、夜10時半ごろ救急車で運ばれてきた。料理店かレストランで働いている人で、仕事の合間にトイレに行き便をしようとしたら意識を失って倒れたとのことで周りの人が救急車を呼んでくれたらしい。意識朦朧としており、手足を動かさない。呼びかけにも僅かに反応するだけ。若い人なのに、このまま死んでしまったらどうしようという考えが一瞬浮かんだ。血圧を測ったら75/45で、低血圧のために意識が亡くなったのだと判断して血圧を上げる薬を点滴した。病院に着いてから1時間位してからやっと意識がはっきりしてきて安心した。低血圧発作を起こした原因を明らかにしなければならないので、明日循環器内科を受診して精査を受ける予定でいたら、今朝になって元気になったので退院したいという。OKを出して本日退院して行った。今後、今回の発作の原因について、外来でつきつめていこうと思っている。
2010.03.16
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今夜も病院の当直で今少し患者さんが来ていないので小休止している。7時半から食事しながら幼児虐待を扱ったクローズアップ現在をみた。親にいじめられ食事も与えられない子供たちの顔や心や動作を思い浮かべると涙が止まらなくなる。児童相談センターがあっても彼らの命を救うことができなかったことがクローズアップされていたが、死ぬまでの過程、それまでの苦しみの方こそかわいそうでならない。死はむしろ彼らにとっては救いだったかもしれない。父親がいじめれば母親がかばうのが今までのパターンだったが最近は母親も一緒になっていじめているので子供は行くところがなくどうすることもできない。地獄だ。親になる資格のない人たちが何かの間違いで親になってしまった結果だと思うが、子供手当などと言う前にこの子たちを救ってもらいたい。親ではないその鬼たちから引き離し共同保育、共同修学する施設を作ってもらいたい。テレビで「もう虐待しない」と言った父親の言葉を真に受けて安心してしまった児童相談所の話が出てきたが、親の資格のない人の言葉など信用してはならない。その子はその後も虐待を受けて殺されてしまった。子供がかわいそうだ。親のしつけとうそぶいて虐待している親からは大切な子供を有無を言わさず引き取るべきである。かわいそうな子供を救おうではないか。
2010.03.15
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今日は暖かい日で庭の白モクレンが咲いた。モクレン属、白モクレン科、中国原産、花言葉:自然への愛春になったのだなあと思った。この白モクレンは今から26年位前に肝機能検査に関する研究に対して医学博士号を授与されたのを記念して植えた花である。花が咲いていない冬の間は気がつかないがこうして綺麗な花が咲くとあの頃を思い出す。昼間は大学病院での仕事をしながら夜中に家内に数字を読んでもらってグラフをつくり論文を書いていた時代が懐かしい。博士号がもらえたことは嬉しいことで、正に花が開いた感じだった。博士号授与式の時教授からこの日が研究者としての第一歩でこれからが本番で、研鑚を続けて欲しいと言われた。その後もいくつか論文を書いたが最近は重症患者さんの受け持ちなどで忙しくてあまり論文を書いていない。白モクレンが咲くとあの頃のことを思い出して、博士号を貰ったからには研究して論文を書く姿勢は常に失ってはならないと思う。
2010.03.14
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今朝のサンデーモーニングのメインテーマは密約だった。非核3原則は核を造らない、使わない、持ち込まないだが、3番目の持ち込まないは、アメリカは核の所持や場所は明らかにしないとのことで日本側も暗黙の了承をしていたとのことである。日本を核の傘の下に置くためにはやむ終えなかったことかも知れない。それはそれとして今後どうするかが問題である。3原則の内3番目は事実上不可能だから、2原則のみにしてしまうか、3原則を貫くために法律を制定するか、今のあいまいのままでいくの3つの選択枝があると思う。鳩山政権は3番目の今のままのあいまいを選択したが、一歩進んで法制化すべきだと私は思う。そうなったら、アメリカの軍艦を全て日本が立ち入り検査しなくてはならず大変な労力とお金がかかるが、戦争放棄、核不使用を宣言している国としては当然のことと考える。北朝鮮など核所持が疑われる国が近くにある中で徹底的な核排除をして大丈夫かとの考えもあるが、オバマ大統領が核廃絶宣言をしている今、タイミングとしては最高の時だと思う。アメリカとよく話し合って日本は非核3原則を貫くことを伝えてアメリカの理解を得ていくことが必要と考える。
2010.03.14
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今日は土曜日で、勤務の帰りに久しぶりにゴルフ練習場に行ってきた。いかにゴルフが下手かはここにも何回か書いてきたが、我ながら情けないと思っている。今日は本番ではなく難しい高低も無い平らな練習所で200球ほど打ってきたが、まともにあたってまっすぐ飛んでいく球の方が少なく、もういい加減ゴルフは諦めてやめた方がいいのではないかとの考えが浮かんだ。というのはもう30年も前から練習場に通い、時々コースにも出てきた。その回数は多くはないが、それにしても何十年もやってきて少しも進歩がないということはよほどの運動音痴ということだと思った。途中、そこでゴルフを個人コーチしているプロ(知人)が通りかかって、私のスイングを実際にして見せてくれてこれでは飛ばない。球を打つときに体を後ろに倒して打っているがそれではスイングが安定しないし前にも飛ばない。打ち終わった時には体は後ろに倒れているのではなく、前方に倒れていなければいけないと教えてくれた。その通りにしたら球がきちんと前方にまっすぐ飛ぶようになった。何十年間してこようとも間違った打ち方ではまっすぐ飛ぶ訳がない。皆さんは様々な習いごとをなさっておられると思う。テニス、水泳、ヨガ、柔道、剣道、卓球、スキー、スケート、習字、絵画、英会話、ピアノ、歌謡、ギター、三味線、尺八、フルート、バイオリン、等々、上達が早い人と、ちっとも上達しない人がいると思う。今日思ったのだが、自己流だけでは、いくら努力しても上達しない人は何時まで経っても上達しない。時々他人(出来れば先生)、に見て貰うことが絶対必要だと思った。
2010.03.13
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朝青龍がモンゴルに帰り熱烈歓迎を受けている。日本相撲協会を批判し、自分は喧嘩はしなかったし鼻も折らなかった。真っ赤なでっち上げだとモンゴル記者に答えている。酒を飲んで暴力をふるう人はそれを覚えていない人が多い。自分では全く覚えていないのでマスコミによるでっち上げではないかと思ってしまうらしい。奥さんにも暴力をふるって離婚したとのこと。その暴力も覚えていないというかも知れない。何度優勝しようが、酒を飲んで奥さんに暴力をふるったり友人の鼻を折るような人は全く尊敬に値しない。英雄扱いしているモンゴルの人はどうかしていると思う。朝青龍も酒を止めれば尊敬されてしかるべき輝かしい成績を残したことが生きてくる。今のままならどの道に進んでも堕落と非難の道が待ち受けている。忠告できる人はいないのだろうか。酒そのもは悪くないが朝青龍の酒癖は最悪なので、絶対酒はやめるべきだと思う。それなくして今後の成功は絶対あり得ない。
2010.03.12
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ある時酒を飲んで暴力をふるう夫に対して、酒を嫌いになる薬を処方してくれないか?と頼まれたことがある。食事などに混ぜて服用させるという。法律違反で、奥さんも罪になるし、処方した私も医師免許剥奪は勿論、刑務所行きの罪になると思う。旦那さんに話して一緒に受診して下さい。その上なら処方できますが、旦那さんに内緒では処方できません。と話した。恐らく旦那さんに話せば「俺のことを医者に相談したのか!!」と怒鳴られて暴力がエスカレートこそすれ、一緒に来ることはないと思ったが、案の定その後旦那さんは外来には来ていない。酒を飲んだ上での暴力に苦しめられている家族は多いと思う。こっそり酒を嫌いになる薬を飲ませたいと思うのは人情である。しかし、本人の意志に反してこっそり薬を飲ませることは犯罪である。家庭内暴力を実証する証拠、1日の飲酒量を示す証拠などを保健所又は裁判所に提出してそれが認められたなら、医師に処方してもらっても罪にならない法律が出来ればいいと思う。全国には飲酒で暴力夫に苦しめられている人は何万人もいる。その人たちを救うために法の整備をしてもらいたいと願う。
2010.03.12
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この頃酒を飲む機会が多い。飲むと饒舌になり、結構楽しくなる。普段あまり話さない人とも気軽に話したりする。中々いいもののように思えるが、結構悪い面もある。悪い面の方が多いかも知れない。飲みすぎて二日酔いになったり、自転車や、車を運転したりして事故を起こしたりする。一番悪いのは暴力である。家庭内病力で奥さんや子供に暴力を振るうのは大半はお酒を飲んでの上である。普段はおとなしいのにお酒を飲むと人が変わって暴力をふるったりするのである。酒を飲むとよく笑う人、泣きだす人、怒りっぽくなる人、絡む人、やたら抱きつく人、裸になりたがる人等、様々なタイプがあるが、一番困るタイプが、暴力をふるうタイプである。恐らくその性癖は自分でも分かっているはずなので、その性癖がある人は絶対飲んではいけない。しかしそこが酒は魔性と言われる所以で、分かっていながら酒の誘惑に負けて自分を悪魔の分身にしてしまうのである。アメリカで禁酒法が施行されたことがある。日本でも宗教団体などが禁酒を訴えているが、その狙いは暴力である。友人はその人間の酒癖を最もよく知っているはずだ。真の友人なら酒癖の悪い人は絶対酒を飲まないように繰り返し助言していくことが友人として最も大切なことだと思う。
2010.03.11
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5日に送別会をして、今夜も送別会、そして来週の水曜日も石和で送別会がある。3月は送別の時期なので止む終えないが出費もかさむし、お酒も飲みすぎてしまう。代行車で11時過ぎに帰ってきた。昨夜は大雪で10センチ以上積もった。そんな大雪の中では送別会は中止になるかも知れないと思われたが、日中は晴れて雪は殆ど溶けてしまい、何の影響も無く無事開催された。今度辞める先生は東京に帰っていくという。まだ後任のあてが決まっておらず困ってしまうが、皆そのことは殆ど言わないで楽しく送別の宴を盛り上げて新天地で頑張るように励ました。送別会では去る人と見送る人がいるが、送る方の気持は複雑である。
2010.03.10
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昨日の当直では夜中に3台の救急車が来た。一人は90歳女性で夜6時ごろから行方不明になって探していたところ、9時過ぎに家の近くの倉庫と塀の間に寒空の中で、冷たい雨に打たれて横たわっていたところを発見されて救急車で来た方である。意識はなく、体は冷え切っており、体温は測れなかった。とにかく入院させたが寿命が尽きるのは時間の問題と思われたが一晩明けた今朝は色々としゃべるまでに元気になっていた。二人目は60歳女性、夕飯後、体が震えて手足がしびれるとのことで搬送されてきた。顔も口も痙攣しており、しびれが苦しいとの訴えで入院させたがこの方も朝には元気になられた。3人目は39歳女性、睡眠薬50錠を夜11時頃服用して12時頃運ばれてきた。鼻から管を入れて1L位の水を入れて繰り返し胃の中を洗った後、解毒剤を点滴したが、その時は既に、大いびきで寝ており、意識はなかった。今朝になったら意識が戻り色々お話することができた。子供さんが二人いて、一人は結婚して孫もいるという。もう一人の娘さんは今年高校卒業してなんら困っていることはないという。今勤めている会社でも楽しく仕事をしているという。でも一人になることが好きで、パソコン、メールは放せない状態で、一人になると自分はこの世に必要ないのではないかとの考えが浮かぶという。今までにリストカットした回数は20回以上だという。睡眠薬自殺を計ったのは今回で3回目だという。何不自由無い人が一人になると死にたくなるのだ。残される家族のことを考えないのかと聞いてみたところ、自分などいなくてもみんなちっとも困らないように思えるとのことだった。親や子供等肉親に対する感情が他の人に比べて薄いことを自覚しており、親や子供がどうなってもあまり関心が無く、同じ理屈で自分がどうなっても肉親の人達は何も感じないだろうと思えるとのことだった。自殺の原因は様々で本例は主要理由からはかけ離れた原因かもしれないが、このような自殺未遂もあるものかと認識を新たにし、改めて自殺予防は難しいことだと思われた。
2010.03.08
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今日日曜日は朝から病院の当直だ。当直予定表を作った時、他の医師が先に埋めて塞がっていないところを引き受けて月に1~2回当直している。救急指定になっているので夜は殆ど眠れないが翌日の月曜日は通常業務である。当直すると手当がもらえるが、仕事には二つの意味がある。報酬としてのお金をもらうことと、人さまの役に立つことである。家を造ったり、食料や衣料品を作って人さまの役に立ちそして報酬をもらう、それが仕事である。中には仕事は金をもらうためのものと考えている人がいるがそれは間違いである。今仕事がなくて、結果として報酬がもらえない失業者があふれている。そのような時には公共事業が効果的である。人さまの役に立つ公共物を作って報酬をもらう。電線を地下に埋める仕事、介護事業を拡大すること、リサイクル事業に公費をつぎ込むこと、色々考えられる。子供手当に莫大な金をつぎ込むのなら仕事を作ることに金をつぎ込んで貰いたいと思う。仕事には与えられるものと自分から積極的にする仕事がある。報酬の問題はあるが仕事の大きな側面は人さまの役に立つことである。ヨガでも音楽でも健康でも農業でも人さまに教えることも立派な仕事である。失業したと落ち込んでいるだけでなく、何か人さまの役に立つことはないかと考えて行動することも大切だと考える。
2010.03.07
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1月4日に開業の医師から吐き気とすごいむくみの患者さんを紹介された。食事も食べられないので胃の悪性腫瘍も考えられるとのことだった。Sさんは86歳女性、認知症、糖尿病、高血圧があり、今回は消化器症状があるとのことで入院翌日に胃カメラ検査を行ったが胃がんはなかった。胸水、腹水があり、足はバンバンにむくんでいた。尿から沢山の蛋白質が出てしまうネフローゼ症候群と言われる病気で、血清のアルブミン(蛋白質)が尿から漏れてしまうため、血管の中のアルブミンは正常者の3分の1以下になってしまい、浸透圧の関係で、血管から組織に大量の水分が浸み出してしまい、著明なむくみをきたした状況であった。若い人のネフローゼ症候群は副腎皮質ホルモンや免疫抑制剤などで治ることが多いが、Sさんの場合高齢であること、糖尿病からきた糖尿病性腎症のネフローゼ型と思われ、上記2種類の薬は無効であった。病状がだんだん良くなって行く場合は嬉しいがSさんの場合、色々手を尽くしてもだんだん悪くなるばかりで、心労が大きかった。昨日の夜11時にお亡くなりになったが、1月から昨日まで、神経が休まる時がなかった。家にいてもSさんのことが気になり、くつろいだ気分になれる時はなかった。医師は大勢の患者さんを診なくてはならない。一人の人でそんなに落ち込んでいたら他の人を診る余力がなくなってしまう。今回Sさんを受け持たせてもらい多くのことを学んだ。まず1)病気の改善度で一喜一憂しないこと。2)検査、治療プランは最初に冷静に綿密に立てて、予想に反した結果になっても感情でなく、理性で判断すること。3)看護師などコワーカーとの連携を密にすること等である。患者さんと医師は一心同体と言われるが、一人一人の患者さんと同体になって、常に一緒に苦しんでいたら、医師の消耗度が激しく、医師としての寿命が短くなってしまう。やるべきことをやって結果が悪かった場合、それは最も神経を消耗させるが、冷静に、それを分析し、病気の性質上止む終えないこともあり、平常心で対策を考え、次の手を打っていくべきだと思われ、今後同じような患者さんを受け持ったら、もっと自分自身をしっかり保って、診させて頂こうと思った。
2010.03.06
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今病院の歓送迎会に参加して代行車で帰ってきたところである。新しく知り合いになる人もあるかと思うと、去っていく人もいる。一般に去る人に関心が集まり、名残を惜しんできた。人生は新しく生まれる人、死んで行く人がいる。職場に新しく来る人もいれば去っていく人もいる。同じだ。ずっと同じ人と永遠に一緒に仕事出来ることなどあり得ない。ただそれが長かったか短かっただけである。何時かは別れなければならない運命にあるのである。一期一会という言葉がある。会うは分かれのはじめという言葉もある。いつ別れて行くかは人知では分からない。人さまと付き合う時には何時までも一緒にいられると思わないで常にいつ別れてもいいような付き合いをしていかなければならないと改めて思った。それは家内との付き合いも同じだと思った。食事を作りすぎるという欠点のある家内だが、両親をよく見てくれて感謝しきれない気持がある。その人ともいつ別れなければならないか分からない。一緒にいられる時には不満ばかり表に出さないでもっと大事にしていかなければならないと思った。
2010.03.05
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美瑛町(びえいちょう)は北海道上川支庁管内のほぼ中央、上川郡にある町。世界遺産白川郷のある岐阜県白川村、黒川温泉のある熊本県南小国町などと共に「日本で最も美しい村連合」に加盟しており、その事務局が美瑛町に置かれている。隣の富良野町と並んで観光名所として名高い所である。ケンとメリーの木、親子の木、セブンスターの木、マイルドセブンの丘、バフィーの木、などロケ地になってそのゆかりの名前が付いている名所も多い。先日中学校時代の同級生から美瑛街を水彩画で描いた絵を送ってくれた。名所のどの名前がついた場所かは分からないが、奇麗なところだと思ったので、ブログで紹介させて頂く。私は北海道大学に在籍していたが、学生時代は金もなかったし、勉強も忙しかったので札幌以外の北海道は殆ど知らない。美瑛の読み方も絵を送ってくれた友人に聞いた次第である。それで3年前退職記念に家内と2泊3日で北海道旅行してきた。知床や網走刑務所、富良野、洞爺湖、摩周湖などに行ってきた。6月だったが一面の牧草地など印象深く感銘深い旅行であった。その後忙しくてどこにも旅行に行っていないが、友人の北海道の絵を見たからか、今日出勤途中でいくら忙しくても、3か月先、4か月先なら外来患者さんの予約を外すことも可能なので、2日か3日休みをもらって何処かに旅行に行きたいなと思った。患者さんのお役にたてることはうれしいが、自分自身の休養とか、旅行とかが全くできないのも詰まらない人生だと思い、今後何とか工夫していこうと思った。
2010.03.04
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昨日歯学博士号をとった人の話を聞いた。病院の臨床検査技師で病院に勤めて細胞診などの検査を担当しながら細胞の診断学に関する論文を提出して博士号を授与されたのである。論文が英文雑誌に掲載されてそれが優れた内容であることが条件だが、その条件があっても、その前の段階で門前払いされることが多い。歯学部を卒業してその後大学院に5年間在籍して授業料を払い、始めて論文提出資格が得られるが、論文博士の道もある。その場合は大学院卒業と同程度の研修が必要とされ、医局に数年間在籍することが必要である。彼は大学と言う大学全てに博士論文提出をアプローチしてみたが、その条件が無いので殆どの大学では門前払いされたとのことである。しかし彼は諦めなかった。東北大学にアプローチした時、新潟大学を紹介してくれて見事新潟大学で博士号を授与されたのである。サイトロジーという細胞診関係の世界的に有名な雑誌の特別論文として巻頭に掲載された論文内容が評価されたものだが、歯学部を卒業していないし、大学院にも行っていないのに博士号をとれたのは努力以外の何物でもないと思う。英文で論文が書ける人は少ない。それなのに巻頭論文を書くだけの英語力も身につけてしかも最高の研究をしたのだからすごいと思った。日頃よく知っている人だがそんな英語力があるとも知らなかったし、そんなすごい研究をしているとも知らなかった。実は彼は数年前に医学部も卒業していないし、大学院にも行っていないのに医学博士号も取得しているのである。そちらの方も恐らく並大抵なことではとれなかったと思う。門前払いも多かったと思うがその中で医学博士号を取得したのだからその執念は凄いものだったと思う。
2010.03.03
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今の日本の経済は厳しいがそれでも食べたい人には食べたいだけの食料がある状況である。世界には食べられなくて餓死している人たちも大勢いる中で、恵まれている。食糧難の時代に育った私たちは食事は絶対残してはいけない、ご飯粒一つでも無駄にしてはいけないと教えられてきた。時代は変わり、食糧難ではなくなり、グルメの時代になり、どうしたら少なく食べるかという時代になった。限られた食料を大勢の子供たちでけん制しながら分けあったのは昔のことで、今では親戚から、隣の家から美味しい菓子が届く。食べきれない菓子を少ない子供で押し付けあっている現状がある。メタボ対策の方法ははただ一つで、もっと食べたくても、決められたカロリーで止めておくことである。それは奥さんが理解がある家庭ならあまり無理なく出来るかも知れないが、一般的には奥さんは美味しいおかずをたくさん作って家族を楽しませようとする。せっかく作ってくれたのでお腹が一杯になっても残しては悪いと思って120%以上になっても全て食べてしまう。腹8分目に医者いらずなので、出ている料理の3分の1位が適量だと思っても残すと悪いという気持ちが働いて全部食べてしまい、お腹が痛くて胃薬を飲んでいる人もいる。冷静な人なら「食べきれない料理を作る奥さんが悪いのだ」と相手に悪いなどと思わないで適量食べたら残すのだと思う。それならメタボにはならない。でもお人よしは相手に悪いと思って全て食べてしまう。そしてメタボになってしまう。メタボの人よ、心を鬼にして残そうではないか。
2010.03.02
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昨日横浜で行われた長良グループの音楽イベントに行ってきた。山川豊、氷川きよし、水森かおり、田川寿美、森川つくしの歌を聞いてきた。氷川きよしの人気が抜群で氷川が紹介された時には1万1千人の割れるような拍手だったが、他の人の時はそれほどではなかった。でもその5人がチームワークよろしく見事な演歌祭を盛り上げてくれた。会場の客に対して誰もが最高の笑顔を向けてくれたし、歌にも最高の心をこめてくれたし、会話も素晴らしかった。自分のありったけの力でお客さんに尽くしていこうという気持ちがビンビンと感じられた。昨日は昨日で、今日は病院の仕事である。疲れていることもあるし、訳の分からない患者さんがああでもないこうでもないと同じ事ばかり繰り返したりするといらいらすることもある。忙しい時に健診受診者の診察に呼ばれたりすると、「忙しいのに」と言う気持を露わにすることもある。でも今日は昨日の5人の人達のお客に対する真剣な姿を見てきて、私たちにとっては患者さんはお客さんなので、昨日の5人を見習い、気持ちの上で最高のサービス精神で診察出来たように思う。表記の言葉「人の振りみて・・・」は、人が間違った行いをしたのを見て自分はそうしないようにしようと思う意味で使われることが多いが、人の素晴らしい行いを見て自分もそのように行おうとする時に使ってもよい。むしろ後者の方が建設的で積極的な生き方のように思う。5人の姿を脳裏に焼き付けて仕事をしていきたいと思う。
2010.03.01
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