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「人生はカレーライス」の中の一話である。20歳代の終わり頃、入社して数年が経ち、営業部内での成績もいい方だったので慢心していた部分もあったのか仕事で大きなミスをしてしまった。上司である部長と一緒に得意先を訪れ土下座までして平謝りしたが、「もう契約はできない」と言われてしまった。帰りの駅に向かう途中、部長に「申し訳ありませんでした」と言うしかなく、今すぐ会社を辞めてお詫びすべきなのか、頭の中は混乱しきっていた。ずっと黙っていた部長は「時間は巻き戻せない。でもやり直せないことは殆どない」と言ってくれた。下を向いて歩きながら涙がこぼれてきた。意外な一言に救われた思いをしたと同時にふつふつとやる気がでてきて生き返り、5年後にその得意先から再び契約をとることが出来たとのことである。失敗の無い人生はないと思う。誰でも大なり小なり失敗の経験があると思う。その時はあまりの失敗に取り返しが出来ないと思う。場合によっては自殺してお詫びするケースもある。周りからも様々な圧力がかかる。この部長のような方は珍しい。部長自身の責任問題になるので、その腹いせに部下を追い詰めるまで叱ることもあるだろう。いい部長で助かった。しかしいいことを言ったものである。確かに時間は巻き戻すことは出来ない。しかし「失敗はやり直せるのだ」の言葉は部長自身の体験から出た言葉ではなかろうか。その部下は5年かかって失敗を取り戻したとのことでその執念はすごいと思った。「失敗は取り返しができない、やり直しは出来ない」と思っている人が大半だと思うが、今すぐではなく長いスパンで考えれば何時かはやり直しが出来るのではなかろうか?一つの失敗が引き金になり、次から次に失敗して人生の坂を転げ落ちていく人もいる。その失敗に自暴自棄になり、一生立ち直れない人もいる。この物語の主人公のように、失敗は失敗として反省し、必ずやり直して見せるの気概で仕事に挑戦していけば、何時かは取り戻せるものなので、失敗しても勇気をもって、挑戦していく気持ちで仕事に復帰してもらいたいと思う。
2010.01.31
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膨大な借金がまた膨らんでしまった。税金を上げると言っても各個人の税金を760万円上げることは不可能だ。少しずつ借金を返していく姿勢が無ければ国は破たんする。今年度予算で1000億円高速道路無料化に使われる。子供手当、高校無料化にも使われる。殆ど借金でばらまくことになる。老人医療や介護にはどのくらい使われるのだろうか。必要なことなら借金してでも予算化すべきであるが、子供手当や、高校無料化するために金を借りて全ての人に配布する必要があるのだろうか?確かに金が無くて子供が育てられない人もいるだろうし、金が無くて高校の授業料が払えない人もいただろう。そのような人には借金してでもお金をつぎ込んでいいと思う。でも国民の大半はそのようなお金を貰わないでも、子供の教育のために、教育費を捻出するべく努力してきたし、またそれを生きがいに感じていた親もいる。一律にお金をばらまいてマニフェストは満足するかも知れないが、親の権威や子供の親に対する感謝はどうなるのであろうか?お金が余っているのなら全く文句は言わない。教育費、医療費、介護費などはただにしてもらいたいが、お金がなくて国民一人当たり700万円も借金している状況で、国民の人気取りのために分不相応のバラマキを行うのは容認できない。容認できないと言っても国民が選んだ国家議員によって決定されたことだから、それに従うが、国会議員や政府は、下々の国民の声にも耳を傾けながら政治を行ってもらいたいと心から願う。
2010.01.31
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「人生はカレーライス」に収められている話の一つである。筆者は中学生の頃から家業の機械部品工場を手伝っていた。一番いやだったのは返品された部品の山。規格が変わった、寸法が違うという理由で返品された部品を徹夜で手直しするのを手伝わされた時には、「こんな家早く出て行こう」と本気で考えた。直しの仕事は手間がかかるのに結局は殆どただになることが多く「一円にもならないなんてやっていられないよ」という私に、父は「金にならない仕事ほど懸命にやれ」とよく言っていた。こんなちっぽけな町工場がいまだに続いているのは、親父の遺言のようなこの言葉のおかげかなと、後を継いだ筆者は考えているとの内容だが、感銘を受けた。お金のために仕事するのが当たり前の時世だが、お金にならない仕事も結構ある。お金にならなくても懸命に仕事する。それが信用となり、お得意さんができるのだと思う。お金にならなくても修理など懸命にしてくれる会社は信用して次に注文してくれるのだと思う。私達の仕事でもいくら頑張っても一銭にもならない仕事もある。でもそういう仕事でも真剣にやるところに信用が生まれ、自分自身の心の底からの満足感も得られる。それは人の評価にもつながることだと思う。お金にならなくても、目先の利益にならなくて、必要なことなら懸命に取り組める人間になりたいと思った。
2010.01.30
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ストレスは胃潰瘍の原因になったり、うつ病、不眠症、心臓病、がんなど様々な原因になると言われている。最近仕事が忙しくて、ストレスを感じている。昼食が1時近くになることが多い。そして食事を食べていると殆ど必ずコールされて、外来なり、病棟に行かなくてはならない。食事を3分の1位食べた所で、出かけていかなくてはならず、消化がよくないのか、しばらくすると胸やけがしてくる。病院にいる間はずっと緊張しているからか、自宅に帰って夕飯を食べるととたんに眠くなり、自分が自分でないような状態になって、だらけてしまい、なんら建設的なことをしようとする気力が無くなり、そんな自分を情けないと思い、自分にストレスをかけてしまう。相手がある仕事なので、相手が大勢来てくれれば忙しくなる。一般的にはお客さんが増えれば多少忙しくても張り合いが出て楽しいものだが、どうやらその限界を超えてしまったようだ。これからもっと増えて来る可能性がある。「仕事が忙しくてストレスを感ずるなんて贅沢を言うな」と言われるかもしれないが、世の中にはそういう人も多いと思う。最初就職したばかりの頃は少なすぎてストレスを感じたが、次第に増えてきてよかったなと思ったが、今では限界を超えつつある。ストレスをそのままにしていたら最初に書いた病気の誘因や引き金になる。対策を立てなくてはならない。まず第一に職場での調整である。遠慮ばかりしていたらストレスは益々増大する。受診者数の変動に応じて職場環境を改善したり、新たなシステムを構築していく必要がある。忙しくなくてもストレスはあるが、その場合は自分の心がけでかなり調整できる。忙しいためのストレスは呼吸を整える間やトイレに行く間もないので、自分の心がけで調整するのは極めて困難である。労働環境を整える必要がある。自分を取り巻く小さな社会でのストレスについて書いたが、社会には私よりはるかに厳しいストレスにさらされている人が大勢いると思う。その人その人でその状況や原因は異なると思うが、現在の状況を冷静に分析して職場内できちんと意見を言って様々な角度から職場環境を整えていって頂きたいと願うものである。
2010.01.30
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今夜のクローズアップ現在は「再犯をどう防ぐか」であった。美人で才能あふれる千葉大生が殺されて火をつけられる事件があった。DNA鑑定で犯人は同様手口で犯罪を繰り返して7年の満期刑を終了した人間の犯行と断定した。出所後1カ月以内に弱い女性を狙って金を奪い既に2件を行って3件目が千葉大生のところだったという。凶器をもって脅せば大体はお金を出したのに千葉大生は向かってきて争いになったので殺したとのことで、千葉大生もおとなしくお金だけ出せばよかったのにと思ったが、彼女は悪くない。悪いのは犯人である。受刑者で刑期の満期修了者は国の観察義務もなく、社会にそのまま出される。刑務所内で働いて貯めた金もあるかもしれないが通常は1カ月前後で金は無くなる。生活していく金がなければ強盗するしか頭が働かなかったのだと思う。オランダでは出所者が困ったらいつでも市役所に相談していいシステムがあるという。それで5%再犯率が減ったとのことだが割合は少なくても、出所者の行き先があるのは犯罪抑止力になると思う。日本の場合、満期出所者の場合、制約がない代わりに、援助の法令もない。これは国の責任ではなかろうか?被害者の家族は国に対してそのような不備が愛する娘さんを死に至らしめたとして訴訟する正統な理由があると思った。犯罪者の再犯防止は難しい問題だが、オランダなど他国の取り組みなどを参考にしながら、再犯防止の法整備をしてもらいたいと思う。彼女の死を無駄にしないでもらいたい。
2010.01.28
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本日は山梨県農村医学会で「ピロリ菌陽性で痛み止めの薬を飲んで胃潰瘍で吐血した1例」を発表してきた。学会発表や特別講演で興味深いと思われた事項について報告する。一般演題で、山梨県厚生連の特定保健指導結果についての報告があった。平成20年度に654名に保健指導を行ったが、翌21年度には保健指導の対象者が、345名(52.8%)に減ったとのことである。血液検査や血圧などの数値が改善したのだと思う。厚生労働省がこの健診を国策として打ち出した時、その効果に疑問符を持つ人は多く、私も大金(税金)をかけて殆ど意味の無いことをしてと、厚生労働省を批判した。しかし山梨県の1健診施設のデーターだが、約半分の人が数値が改善してきたとすれば大きな成果だと思った。全国的においおいこの山梨の発表に続く施設も出てくると思われ、その集大成が注目される。特別講演は山梨県病院感染対策セミナー代表の小澤克良先生による「新型インフルエンザについて」で、時節柄大変興味があり、講演終了後も個人的に色々お聞きしてきた。以下は質問に対する答えである。10月に作ったワクチンはぼつぼつ賞味期限が切れるので、どんどん使わないともったいない。有効期限が切れたものは捨てなければならない。今は新型インフルエンザのみが流行して昨年までのA型、B型インフルエンザなどは姿を消してしまった。新しい流行が起こると古いタイプのインフルは同化、吸収されて消えていくようだ。インフルの予防注射を受けた人でも4~5か月すると抗体が消えるので、まだその頃流行していたら再度打たなくてはならない。今年の秋作られるワクチンは新型もA型もB型も混ぜたものになるので別々にワクチンを打つ必要はなく、1回打てばいい。子供は2回打たなくてはならなかったが、実際には1回で良かったのだが子供には2回打つとの法律があったからで、きちんとしたデータが示されれば2回も子供を泣かせることはない。39度、40度の熱を出し、関節痛などの患者はインフルエンザに間違いない。検査して陰性の場合が多いが、インフルエンザとして対応して問題ない。検査して陰性になる人は半分以上いると思う。現在新たな患者が少なくなりつつあり、このまま終息してくれればありがたい。高齢者は昔罹った抗体があるので罹りずらいと言われるが全ての人に抗体があるわけではない。約半数の人は抗体がないと思われ予防措置をとった方がよい。一度罹った人はほぼ終生の免疫を得ることができる。今度の流行でも約3千万人は感染もしくは症状のない不顕性感染をしているので、その人たちは終生免疫を得ているはずである。でもどの人がそれを持っているか分からないのでワクチンは打った方がよい。日本は他国に比べインフルエンザの死者が160人と少なかったのは予防措置と、タミフルなどの治療体制が整っていたからだと思われる。妊婦にワクチンを優先摂取するようになっていたが、感染して発病した人も、重症者も死者もいなかった。妊婦は免疫が強化されていて、インフルエンザなどにはかからないと思わる。呼吸器疾患とか糖尿病の合併症がある人では重症や死者も出ており、これらの人にはワクチンは必要と思われる。思いつくままに書き連ねてきたが、参考にしていただければ幸甚である。
2010.01.28
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今夜のためしてガッテンのテーマはピロリ菌であった。ピロリ菌は日本人の半数以上の人が感染しており、恐らく5歳までの幼児期に何でも口に入れる時代に感染して、一度感染すると死ぬまで感染している寄生細菌である。胃がんとの関係が取りざたされているが、ピロリ菌感染だけでは胃がんにならず、喫煙、高血糖、高塩分食と組み合わされると胃がんになりやすいと説明していた。そのような人はすぐ除菌した方がよいとのことだった。但しそれには保険が効かないので検査や薬代などで約5万円かかる。でも5万円で健康が買えるなら安いものだとの考えもある。胃潰瘍や十二指腸潰瘍がある人、もしくは前にそれがあった人は保険が使えるので、何千円で除菌できる。その場合は胃カメラ検査を受けてそれを確認する必要がある。ピロリ菌の退治(除菌)は胃の酸度を下げる薬と抗生物質を合わせて7日間飲むだけだが成功する人は80%で20%は除菌に失敗するという。その場合抗生物質を変えて再度7日間薬を飲むと97%の人は除菌できると北海道大学の加藤先生が述べていた。今夜のテレビを見て除菌してくれと外来に来る人が増えると思うが、保険適応の問題もあり、今から頭が痛い。お金持ちの方なら5万円もOKだが、今は不況で経済的に苦しい方々にどう対応したらいいか悩んでいる。
2010.01.27
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1月24日にお年玉年賀はがきの抽選があり、当選番号が発表された。当たらないながらも子供の時は結構楽しみに番号を確認したが、大人になってからは殆ど当たらないので馬鹿馬鹿しいと思うようになった。それでも今夜番号合わせしてみたが、何百枚を見ても、下二桁でも殆ど当たらない。途中で嫌になってしまった。年賀はがきシステムを考え、お年玉をつけるアイデアを出した職員は表彰されたとのことだが、それは遠い昔のことで、当初は斬新なアイデアで人気も高かったが今では飽きられて番号合わせする人もあまりいなくなってしまったのではないかと思う。マンネリ化したこの様式では人の心はどんどん離れていく。高価な商品はいらないが、もっと当たる確率を高くするのも一つの方法だと思う。あるいは2度抽選会を行い、一度目は当たらなかったハガキが月を変えた2回目の抽選では当たるなどダブルチャンスを作るのもいい方法だと思う。現在の10年1日のような全く進歩していないお年玉方法では利用者に飽きられてしまう。郵政公社になったのだから、もう少し工夫をこらして、魅力的なお年玉体制にしてもらいたいと思う。
2010.01.26
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私はがぶ飲みする方ではないがアルコールはビールでもウイスキーでも、ワインでも何でも好んで飲む。今時は寒いので日本酒が特に美味しい。正月に親戚から頂いた一升瓶が何本かあるので、毎晩コップに1~2杯飲んでいる。ご飯を食べながら飲むのだが実に美味しい。日本では昔から日本酒は徳利に入れて燗をつけて飲む習わしになっており、冷酒は体に悪いし、正当の飲み方ではないと言われてきた。確かに燗をつけた方が酔いが早く来るし、燗を付ける過程でアルコールがかなり蒸発して、アルコール分が少なくなり、体にはいいと思う。冷酒は飲み口がよく、しかもすぐ酔いが回らないのでいい気になった沢山のんでしまい、後になって効いてきて、体のためにはよくないというのは理にかなっていると思う。しかしお酒にしろ、御馳走にしろ、美味しいから飲んだり食べたりするのだと思う。燗をつけた酒は私には苦くて飲めない。アルコールは蒸発しているのでアルコール分は薄いかも知れないが、おちょこの中でも蒸発しているので、舌を刺激して苦く感ずるのだと思う。お燗派は、冷で飲む人の気が知れないという。日本人の伝統として、お燗をつけてちびちび飲むのが正統かも知れないが私はコップでぐいと飲むのが好きである。味わいに天と地の違いがある。こんなにおいしいものはないと思う。一杯飲みながら名護市長選で、移転反対派の人が当選したニュースや鶴瓶の家族に乾杯をみた。こんなに幸せな気分になっていていいのかなと思った。医者からアルコールを止められている人もいるだろうし、経済的な理由でお酒など飲めない方もいるだろうし、アル中の家族に苦しめられている人もいるだろう。いくら日中の勤務で神経を使い、晩酌で気分をほぐすと言っても日本酒コップ2杯はそれらの方に申し訳ないかなと思った。昔大学入試が目前に迫った頃、自分が受かって落ちる人が出るのは申し訳ないと思ったのと同じ心境で、飲めない人がいる中で自分だけ美味しい日本酒を飲んでいることに罪悪感を感じたが、止められない。申し訳ありません。
2010.01.25
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今「人生はカレーライス」という本を読んでいる。学生時代よく行ったカレー店の店主に「人生って何だと思いますか?」と質問したら「辛さの奥に甘みがあったりする。一晩経つと味が良くなったりもする。まさに人生とはカレーライスなのだよ」と答えてくれた。ところがその愛すべきカレー店が夏休みに帰省して帰ってきたらいきなり、「都合により閉店」の張り紙がありショックを受けた。その店主は人情味があり、気前もよくて今度の帰省の際も汽車賃がないというとぽんと1万円貸してくれたり、自分達の8mm映画が資金不足でピンチに陥った時も5万円出してくれた。そんな店主がなぜ突然いなくなってしまったのだろうか。お世話になった学生たちは兄貴であり親父みたいな存在だった店主の消息についてあれこれ詮索した。「商売に失敗して夜逃げした」「海外で実業家と一緒に商売している」など様々なうわさがあったが、確かなことは分からなかった。30年以上たった今も消息は分からないという。でも色々お世話になったことと、「人生はカレーライス」だと教えてくれたことは終生忘れられないとのことだ。カレーは辛い、しかし美味しい。一晩寝かすと美味しくなるという。人生も甘く楽しいことばかりではない。つらく苦しいことの方が多いかもしれないが、その奥には美味しさが詰まっている。それは食べてみないと分からない。辛いといって投げ出してしまったら本当の味は分からない。今は辛いかもしれないが一晩置くと味が変わることもある。今つらいからと人生を投げ出して自殺などしないで、とにかく一晩寝て起きてみろ。カレーの味が変わっているように人生も変わっているものだよ。人生はカレーライスと教えてくれたその店主はまさか自殺などしていないと思うが、どこでどうしているか消息を知りたいと思った。カレーのように人参やジャガイモやお肉など色々なものを取り入れて、一晩一晩生まれ変わりながら、辛い浮き沈みの人生を送っているのではないかと思っている。
2010.01.24
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今日土曜日の外来は予約が一杯入っていて、しかも新患も大勢来て大変混雑した。予約していた人達はまだかまだかと騒ぎたてるし、新患の人も具合が悪くて受診したのにどれだけ待たせるのだと不満をいう。病棟からは受け持ち患者が具合が悪いので指示をもらいたいと電話してくる。新患で呼吸が苦しくてX線的にも肺炎でかなり重症の部類に入り入院しなければ無理だと思う。しかし入院ベットは全て塞がっていて、入院の余地はない。転院先を探したり、紹介状を書かなくてはならない。その間にも受診待ちの人達の苦情が聞こえてくる。転院先は事務の人が探してくれてすごく助かった。感謝感激である。外来が終了したのは午後2時ごろである。それから昼食を食べて病棟を回診して3時過ぎに病院を出たが、土曜の定時勤務は1時までなので、既に帰っている人達が多かった。自分だけこんなに死ぬ思いをしているのに定時で帰れた人もいるかと思うと、ちょっぴり不公平さを感じた。掛け値なしに呼吸を整える間もなく今日の業務をこなしてきたが、人間には限界があると思った。たらいまわし事件などを見聞きするにつけ、医師の良心があるのか?使命感があるのか?と内心思ってきたが、その医師達の個々のケースを聞いてみないと分からない面もあるが、実際にはその人の限界を超えていて対応出来なくて断っている場合もあるのだなと思った。今年度から医学部の定員を大幅に増やすという。賛成である。学力だけの人や適性の無い人も含まれてくるかもしれないが、数が増えればおごり高ぶった医師はやっていけなくなるだろうし、一人の医師のみに負担がかかってくることも無くなってくると思う。優秀な医師が沢山増えることを望む。
2010.01.23
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昨日、入浴中の死亡者数は交通事故死の半分と書いたら、交通事故死の2倍以上であり、自殺者3万人の半分ではないかとのご指摘を頂いたが、実際その通りで、お詫びして訂正申し上げる。昨夜の当直医から聞いた話である。今朝四時頃車の中に練炭を持ち込み自殺した40歳代の男性がいた。病院に来た時には一酸化炭素中毒で意識はなく既に死亡していた。二人の幼い子供がいて、事情がよくわからずにきょときょとしていたが、上の子は少し分かっていたかも知れない。話を聞いて不憫で涙が出た。自殺した方はそれなりの事情があったのだと思う。遺書もあったとのことで、詳しい事情を聴けば同情するところもあるかもしれないが、残された奥さんや子供のことを考えてもらいたいと思った。交通事故死の5~6倍の人が自殺している。実際交通事故死や入浴事故死よりもはるかに多くの自殺症例が警察から送られてくる。胃がん死5万人、大腸がん死4万人、その次位に位置する多さである。自殺にはそれなりの理由があり、行き詰った経済苦や病気苦、対人関係の軋轢等があるのだと思うが、自分だけで悩まずに、誰かに相談してもらいたいと思う。「苦しまれたのだろうな」とは思うが、実際には自殺する人よりもその周りの人達の方が苦しい思いをしている。これから自殺しようと思っている人に言いたい。自分はそれで救われる(実際には救われないが)かも知れないが残された人々のことを思って頂きたい。嘆き、苦しみ、経済的にも困窮することは目に見えている。今は苦しいかも知れないが、人生には浮き沈みはつきものである。お金だって努力していけば何とか工面できる道が出てくるかもしれない。病気だってもう治らないと悲観なさったのかも知れないが、もっと重い病気と闘っている人たちは大勢いる。皆何らかの病気を持ちながらそれなりに生きているのである。自分は死んでしまって苦しみから解放されるかも知れないが、その後の家族の苦しみを思って頂きたい。その人達のために自殺を決行してはならないと声を大にして申し上げたい。その人達のために自分の今の一時的な苦悩にじっと耐えてもらいたい。苦悩がずっと続くと思って自殺する人が多いが、天の運行や人生はそのまま続くことなどありえない。苦しみがあれば楽があり、楽があれば苦しみもあるのである。それが人生というものである。
2010.01.23
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医師会報ニュースの1月20日号の折り込み「健康プラザ」に入浴中の死亡は年間1万4千人と推測されていると書いてあった。全国の交通事故死の2~3倍、自殺の約半分である。身近な人達でも入浴中に亡くなった人を何人か知っているし、病院の当直をしていると入浴中に亡くなったとのことで、検死を頼まれることもある。その原因の多くはヒートショックと書いてあった。暖かい居間から寒い風呂場に移動する時熱を奪われまいとして血管が縮み血圧が上がる。お湯につかると温かいので血管が広がって急に血圧が下がり、ショック状態になることがあり、これが死につながるようだ。予防法は脱衣所や廊下を暖かくし、40度未満のぬるめのお湯に長湯しないように入るのがよい。冷え込む深夜の入浴は避けて早めの時間に入浴するのがよいとのことだった。心臓病や高血圧の人は半身浴がよい。自分は全部反対だなと思った。40度なんて生ぬるいのは寒くてかなわないので、かなり燃して、熱い位にして外に出た時寒さが感じられないように肩までじっくり浸かって温まってから出る。これではいつ入浴中の死に見舞われるかもしれないと思った。少なくとも深夜の入浴は避け、寒いところから急に風呂に入ることはしないようにしようと思った。
2010.01.22
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今夜は工学部環境研究の北村教授主催の勉強会に参加してきた。山梨大学は家から歩いて5分位なので、1~2カ月に1回行われている勉強会に時間が空いている時は参加させてもらっている。今夜の講師は工学部の持続社会形成研究の西山志保准教授でグローバル社会におけるNPO活動に関するお話で、その後様々なディスカッションをして9時過ぎに散会した。アメリカと日本の違い等の話もあった。アメリカは貧困大国で先進国の中では最も貧困者が多い国とのことだった。全国民に対する健康保険制度が無いのはアメリカだけで、オバマ大統領がその実現に向けて努力しているが、反対者が多くて極めて難しい状況とのことだった。アメリカでは盲腸に罹って3日間の入院、手術で、200万円かかるとのことで、そのお金が払えない人は痛みや熱で苦しみながら死ぬのはやむ終えない社会とのことだった。そのような社会なので、NPOは低所得者援助など様々な活動を行ってきた。徹底した個人主義の伝統を持つ国なので、個人の自由参加によるコミュニティや活動団体が沢山作られてきたが、日本でも遅ればせながら1998年にNPO法が成立して活動が活発化してきている。地域活性化のNPO グランドワーク三島は成功例で多くの人が見学に行っているとのことだった。自由討議ではアメリカと日本では文化も伝統も違うので、NPOの活動には難しい面が多々あるとの意見も出された。
2010.01.20
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一昨日乳腺X線読影テストを受験したことを書いたが、今私が勤めている病院の外科の医師も受験して合格した。もう一人週に1回バイトに来ている医師も受験したがその医師は不合格だった。精密検査に回さなければならない人を80%以上正しく指摘している(感度)ことと、精密検査不要な人を正しく診断してそれが80%以上に達している(特異度)ことが合格の条件だが、その医師は感度は89%あったが特異度が79%で、ただ1点足りなかっただけで不合格になってしまったとのことである。6か月したら他県で同様の試験が開催されるので、そこに受験にいって合格したいと話していた。私よりかなり若いので今度はきっと合格するであろうと思った。其の医師と自分の成績を比べてみたら、正に点数的には殆ど同じだと思った。それなのに一方は合格、他方は落第になるのだから人生は厳しく、残酷なものだと思った。
2010.01.19
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マンモグラフィ(乳腺X線)読影試験のために、昨日今日と講習を受け、本日午後から試験を受けて、かろうじて80%をオーバーしてBランクに合格した。49人の受験者中24人が合格しそのうち2人は90%以上の超優秀のAランクだった。半数は不合格だったが本県では次の試験は何年後に行われるか分からない。全国では毎年どこかで試験が行われるので、捲土重来を期してどこかの県で受験して、合格してもらいたいと思う。これでマンモグラフィ読影の実力ありと認められ、全国公開のホームページにも名前が乗ることになる。ホームページを開けてみたら山梨県だけでも既に94人が合格しており、名前が掲載されていた。全国ではかなりの数になると思われる。私が医学博士号をもらった時、教授からこれは出発点で、これからは、医師として研究者として研鑚を続けるスタート台に立ったと考えてもらいたい。と言われた。マンモグラフィの合格も、これでマンモグラフィイ読影医として、さらに研鑚していくスタート台に立てたのだと考え、今後も勉強を続けていきたいと思う。大学入試センター試験は今日は理科と数学が行われ、北海道大学の会場では雪のため1時間遅れて試験開始したとのことだが、どこの会場でも無事終了したとのことである。後は受験生の自己採点が始まることになる。我々も本日の試験終了後、回答を教えてくれて自己採点したが、間違った所が増えるにつれてどんどん心細くなったが、受験生も同じ心境だと思う。私は合格で良かったが、受験生で思ったより点数がとれていなくて落ち込んでいる人もいるかも知れない。人生は長い。新たな目標を立ててまた着実な前進を開始してもらいたいと思う。
2010.01.17
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今日、明日は大学受験生にとってはセンター試験だが、乳がん検診にかかわっているものには乳房X線(マンモグラフィー)読影講習会兼試験が行われた。朝8時受付で会場に車で出かけたが途中で高校生らに大勢お会いした。恐らくセンター試験を受けに行くのだろうなと思った。こちらは朝8時35分から夜7時20分まで、ずっと講義とグループに分かれての読影講習を受けてきた。明日も朝8時半からグループに分かれての読影講習を受けて、午後から試験を受けることになっている。試験は100枚x2(右左)の乳房X線写真を2時間で読影してマークシートに記入する試験である。合格ラインはAランクは90点以上、Bランクは80点以上なのでかなり厳しい試験である。受講生は全部で49人だが、皆真剣で居眠りをしている人は誰もいない。Bランク以上に合格する人はどのくらいいるのか分からないが、合否に関係なく、この講習会で確実に読影力はあがると思う。受講料は4万5千円だが、高くはないと思った。マンモグラム(マンモグラフィの写真)が正確に読影出来る医師が一人でも増えて裾野が広がることが乳がんで亡くなる人を一人でも少なくすることに通じると思うので、このような講習会を出来るだけ多く開催してもらいたいと思った。写真は熊本の友人が送ってくれたシクラメンである。花言葉は内気、はにかみ、嫉妬である。センター試験受験生も、マンモグラム受験生も、他人が合格して自分が不合格になった時に他人に嫉妬を感じないようにしよう。より一層実力をつけて再度挑戦してもらいたいと思う。
2010.01.16
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明日16日と明後日17日はいよいよセンター試験である。受験生はこの日のために照準を合わせて勉強してきた。昔は共通一次試験とも言われ、その点数と各大学が行う二次試験の点数を合わせて合否が判定される。一次試験(センター試験)の点数によって足切りが行われ、一定の点数以上でないとその大学の二次試験を受けさせてもらえないこともあるので、センター試験の成績は死活問題になる。失敗したらどうしたらよいか。一次がだめなら二次があるさの救いの道もあるが、一般的には上記の足切りの問題もあり、国立は難しくなることがあり、センター試験を重視しない私立大学もあるのでそちらの大学を受験するのがよいと思う。センター試験でまずまずの点数がとれた場合、希望大学の二次試験に臨むが、それには2月に行われる前期試験と、3月に行われる後期試験がある。こちらは前期で失敗したら後期を受けることができる。でも後期は後がないので、確実に受かりそうなところを選ぶのがよいと思う。1年間必死で勉強してきた成果を示して欲しい。食べなくて死ぬことはないが、食べたおかげで、消化のために血液がお腹に集まって頭が空っぽになって眠くなったり頭が働かなくなることがある。朝ご飯も昼ご飯も腹いっぱい食べてはいけない。軽くたべて、頭に血が上っている状態で試験に臨んでもらいたいと思う。冒頭の写真は熊本の友人が熊本の雪景色を送ってくれたものである。雪よ、受験生の足は奪うなよ。
2010.01.15
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今夜のクロ-ズアップ現代は神戸発の災害救助ボランティアが全世界で活躍している状況を紹介していた。1995年1月17日、阪神・淡路大震災がおこり、6,434人の命が奪われた。そこに全国からボランティアが集まり、のべ117万人が被災者の救援に当たった。被災した人々、そこで救援活動をした人たちが、その経験を生かしてその後全世界の災害被災者達の救援活動に当たっていることが紹介されたが、あの震災は日本人がボランティア活動に積極的に取り組み始めた契機になり、ボランティア元年と言われている。人の苦しみを我が苦しみとして被災者達に援助を差し伸べることは人間性の発露として麗しいことだが、その活動資金の大半は寄付によるとのことだった。ボランティアは直接現地に行く直接型と、後方から資金援助などを行う間接型に分けられるがそのどちも大事で、どちらかが欠けたらボランテアは成り立たない。直接型、間接型どちらでもいいので、ボランテア活動のすそ野が大きく広がることを願う。ハイチ大地震では数万人の人が犠牲になったとのことで大混乱に陥っている。高い評価がある日本の救援ボランテアも出発したとのことで、お役にたつ活躍ができるように祈っている。
2010.01.14
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稲盛氏の略歴は以下の通りである。1932年1月、鹿児島市に生まれる。1955年鹿児島大学工学部を卒業後、京都の碍子メーカーである松風工業に就職。1959年4月、知人より出資を得て、資本金300万円で京都セラミツク株式会社(現京セラ)を設立し、社長、 会長を経て、1997年から名誉会長を務める。1984年には私財を投じ稲盛財団を設立し、理事長に就任。同時に国際賞「京都賞」を創設し、毎年11月に人類社会の進歩発展に功績のあった方々を顕彰している。他にもボランティアで、全60塾(海外7塾)、5,500人余の若い経営者が集まる経営塾「盛和塾」の塾長として経営者の育成に心血を注ぐ。(2009.10.31現在)この1月の誕生日がくれば78歳になる。日航と言えば世間の注目を集めており、失敗すれば国賊ものとも言われかねない大変な立場である。年齢のことも考えただろう。でも要請されたなら引き受けなければならないという強い責任感が働いたのだと思う。氏の書いた「生き方」という本を読んだ。カバー表紙の裏側に「私の成功に理由を求めるとすれば、たったそれだけのことかも知れません。つまり私には才能は不足していたかも知れないが、人間として正しいことを追求するという、単純な、しかし力強い指針があったということです。」と書いている。単純でしかも力強い指針を実行するにはエネルギーがなければならない。強い意志力も必要だ。日航の立て直しは絶対必要だと意に感じて引き受けたのだと思うが、氏の誠実さと、今まで積み重ねてきたノウハウで日航を見事に立て直して頂きたいと心から願うものである。
2010.01.13
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仕事でも、学習でも、付き合いでも調子のいい時と悪い時があるものだ。野球選手などで今日は調子が悪いと自覚して試合に臨んだら却っていい成績が得られたなどとインタビューに答えることがある。私は今朝は有価物の段ボール、ペットポトル、新聞紙などを出さなければならないので早く起きた。そんなことで調子を崩すことはない筈だが、それも調子の悪いことの原因にあげて今日は最悪の日であった。仕事で鼻からの内視鏡を行ったが胃の中でカメラの先端に粘液がついて綺麗な画面が得られなくてあれこれ時間をかけて綺麗にみえるように努力したが結局綺麗にならずに精神的に相当疲れた。内視鏡終了が遅くなり、遅い昼職を食べようとしたら電話で外来に呼ばれ、昼休みは一切ない状況で次々仕事していたら自分が最悪のコンデションにあることを自覚した。調子が悪いなら悪いなりにしようと慎重にしたが時間がかかったり、失敗したり、要件や漢字が思い出せなかったり、益々調子が悪くなった。調子がよくても有頂天になっては失敗することがある。調子が悪い時には慎重にやるのがいいが、それで失敗するとさらに調子が悪くなってしまう。一日、一日、瞬間、瞬間を生きている我々なので、落ち込んだ状態に一時たりとも支配されることなく、瞬間、瞬間に気持を切り替えて人生に挑戦していかなくてはだめだと改めて認識した。
2010.01.12
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前半11分、山梨学院がパスカットから左サイドに展開、鈴木峻太選手のドリブル突破から、最後は碓井鉄平選手が決めた。初出場ながら、ここまでチームを引っ張ってきたキャプテンが、大舞台で大きな仕事、思い切りよく右足を振り抜き、待望の先制点を奪った。対する青森山田も、U-17日本代表の柴崎 岳選手が強引にミドルシュート、さらにキャプテン・椎名伸志選手のフリーキックと、チャンスはつかむものの、あと一歩ゴールを割れず、前半は山梨が1点リードで折り返した。後半、青森は、柴崎選手を中心に山梨ゴールに襲いかかるが、1点が遠い。最後まで集中を切らさなかった山梨学院が、鉄壁の守備で1点を守りきり、初出場で見事に優勝した。(FNNニュースより)無名だった同校が、並みいる強豪を倒して日本一になったのだからすごいの一言につきる。選手の頑張りに心からの拍手を送る。碓井鉄平主将の活躍が目立ったが勝てたのは選手すべてが持ち場をきちんと守った結果だと思う。キーパーも上手だった。それを指導した67歳の横森監督の手腕も素晴らしいと思った。山梨学院の役員、監督、選手が一体になっての日本一だと思う。心からお祝いを申し上げ、さらなる技術、精神力の向上をお祈り申し上げる。
2010.01.11
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あっと言う間にお正月は過ぎてしまい、今日は成人の日である。1月15日と決まっていた時は成人の日がしっかり認識できたが、ご都合主義で連休にしろとのことで、日曜に続く日になってからはただ休日だけでその祝日の意味がはっきりしなくなってしまった。我々の選んだ国会議員が決めてくれることなので、文句を言っていいのか自業自得と思っていいのか分からない。いずれにしても外交、経済、日常生活の細かいところまで国会議員さん達の決定でなされるので、選挙の時にはじっくり考えて投票するのがよいと思う。さてお正月の思い出だが、1月3日に滋賀県からきた孫達と愛宕山子供の国に行ってきた。天気がよかったので、子供達も色々な遊具で十分楽しく遊べてよかった。これはケーブルを使ってつかまって滑るのだが、年寄りの自分がやってみても結構楽しかったので子供達はさぞかし楽しかったのではないかと思う。
2010.01.11
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昨日当直で今日は日曜日、好都合である。通常は当直の翌日も通常業務なので着替えを持参して着替えて翌日も通常業務を行って夕方帰宅することになるが、今回は翌日が日曜なので着替えも持参しないで自宅で着替えして顔も自宅で洗った。丁度娘夫婦が来ていたので昼過ぎに一宮公園に行ってきた。3歳の孫はかなり喜んでいた。写真はその公園の枯葉プールでパパと孫が枯葉プールに寝ころんだ写真である。枯葉を集めてプールのようにして、深いところと浅いところを設定してあたかもプールのような状況を作り出そうとした試みである。クッションがあり、結構楽しかった。でも帰りの車中では昨夜あまり寝ていなかったのでかなり眠くなり、少しまどろんだかも知れない。
2010.01.10
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今日は当直である。今までに15人の患者さんが来た。今、夜9時なのでこれから夜中と朝までに今までと同じくらいの人が来そうである。多くは発熱者だが、腹満著明な重症患者さんも来た。新型インフルエンザ陽性の人も二人きた。一人は26歳男性、一人は51歳女性であった。従来新型は若者の病気で中学生、高校生、年とっても30歳台位と経験則で認識してきたが、今日の午前中の外来でも50歳の女性が陽性になり、中年でも罹る状態になってきたのかなと思われた。新型インフルエンザは元気のいい若者が罹り、3日ぐらいで治るパターンが主流だが、中には呼吸困難をきたして重症化するものがあり、また若者以外にも罹ることがあるので注意が必要である。今まで私が見てきた新型は殆どが中学生または高校生または高々30歳代までの比較的若い人で60歳70歳の高齢者は一人もいなかったが、50歳代が二人も罹ったからには今後60歳代も出てくる可能性があると思われた。
2010.01.09
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サッカー第88回全国高校選手権で、初出場の山梨学院大付属高が栃木の矢板中央高校を2対ゼロで下して決勝に進出した。山梨学院大付属高の監督は今から31年前山梨県立韮崎高監督として5大会連続でベスト4に導いた横森監督である。67歳とのことで、公立高校では定年で監督はできなかったと思われるが山梨学院大付属高は私立なので監督が務められ決勝まで選手を導いてくれた手腕は凄いと思った。戦っているのは選手で決勝進出を決めた選手がすごいのは分かっているが、その選手を育て、試合の作戦をさづけた横森監督なしにはここまで来れなかったのではないかと思う。定年後でもこのような活躍の場が与えられる私立高校に幸あれと思った。後輩に席を譲らなければならないので、いつまでも重要なポジションについているわけにはいかないが能力のある人は適材適所で上手に活用してもらいたいと思う。
2010.01.09
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バラ:バラ科落葉低木、原産地:アジア、ヨーロッパ、花言葉:赤いバラー情熱、愛情、あなたを愛します、死ぬほど恋焦がれています。情熱とは激しく燃え立つ感情をいい、いい意味で使われることが多い。仕事に情熱を燃やす。スポーツに情熱を注ぐ。彼女に情熱的な愛を注ぐなどと使われるが、泥棒業に情熱を注ぐとか、復讐に情熱を注ぐなどとは言わない。情熱とは本来熱で命を焦がすことだと思う。情熱が無くなったら終わりだとも言われる。王選手が現役引退の時、成績が落ちてきたこともあるが、ホームランへの情熱が薄れてきたことを引退の原因に挙げていた。多くの名選手の引退は、成績の低下も勿論だが、上を目指してどんなことがあっても這い上がろうというあくなき情熱が湧いてこなくなったことが原因のことが多い。私は定年になり、第2の職場で働いているが、病人の方のために尽くしたいという情熱は赤々と燃えている。恐らくそれが無くなったら終わりだろう。家でぼんやり死が迎えに来るのをまつことになるであろう。今私が働いているのは情熱があるからである。情熱は人生の原点だと思っている。このバラの花の写真を送ってくれたのは熊本に住む健診に情熱を注いできた人である。昔、私が前に勤めていた山梨厚生連に熊本から遥々講演に来てくれた時、「健診とは情熱である!」と絶叫されたことが今でも強く印象に残っている。
2010.01.08
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パンジー(サンシキスミレ)、原産:北ヨーロッパ、西アジア、スミレ科の1年草、花言葉:純愛、物思い、思索熊本の友人が送ってくれた写真である。友人は予防医学に情熱を燃やし、超音波健診などの草分け的存在である。年賀状にメールアドレスがあったのでメールを送ったら花の写真を送ってくれた次第である。人生、長い間には学校や職場や地域で様々な人々と交流を結ぶが、卒業、転職、転居などで次第に疎遠になっていく。新しい人と友達になり古い人は思い出の中に消えていくのが普通である。年賀状は新しい友達にも出すし、古い友達にも出す。次第に膨れてどうしょうもなくなるので古い方から徐々に削っていくが、どうしても削れない場合もある。年賀状を出す人はより密接な関係にあるという訳でもないが、年に1回交信しあうのは記憶をあらためることになる。最近の世相では忙しくて年賀状などゆっくり書いている人は少なくなったが、年に一回、交流を深める意味で、時間をとって友の顔を思い浮かべて年賀状を書く時間を作りたいものだなと思った。
2010.01.07
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来年度予算の最高責任者である藤井財務大臣が辞任することになった。健康状態とか病名などについて詳しい報告がないので、辞任の真相は分からないが本人は疲れたといっており、疲労が原因かもしれない。77歳という年齢から無理もないと思う向きもあるが、今時77歳は決して老いぼれではない。疲れの原因はテレビの解説者が言っていたが、「最高実力者小沢一郎氏との軋轢で精神的に疲れた」のが真相ではないかと思う。小沢氏は次の財務大臣は自分の息のかかった人を据えるつもりだったとも言われ、実力者から反対されたり、注文が多すぎてやっていられないと投げ出したのではないかと思う。年だからと本人も他人も思っているかもしれないが、ここでは年齢は考えるべきではないと思う。年齢が高ければそれだけ経験がある。年齢で任務が遂行できる、出来ないを判断するべきではない。途中で投げ出すのは自民党の安倍、福田両首相と同じである。小沢氏と対決して、財政は自分が最高責任者であることを小沢氏を含む全ての国民に宣言すべきだったと思う。無責任のそしりはまぬかれないと思う。自分もかなり馬齢を重ねているが、年だからと言って責任逃れしようという気持はない。
2010.01.06
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昨年のクリスマスイブの当直の日に自殺未遂で救急車で運ばれてきた男性も元気になり近く退院の予定である。昨日身の上話をお聞きした。子供は4人おり、末っ子が4歳の時離婚したが、4人の子供は祖父母に育ててもらったがお金は全部自分が寝る時間も惜しんでトラックの運転などで働いて子供たちにつぎ込んできたとのことである。食べたいものも着たいものも我慢して子供たちのために働いてきたのに今このような目にあうのはどうしてだか分からないとのことだった。2年前に家のローンが払えなくなったときに長男に助力を求めたが返事がなかった。丁度長男の会社が長男の働いている工場を閉鎖する時で、タイミングが悪かったのかもしれないが、以後その家は競売にかけられ、自分の住む家がなくなって車の中で生活することになったのだという。そうなってからも家庭を持っている4人の子供たちから何の援助も得られなかったという。ハローワークには何度も足を運んだが仕事は与えてもらえなかった。この状況の中で死にたいと思っても無理はないと思う。「今考えても子供たちのために働いてはきたが、子供達に何も悪いことはしてこなかった思う」とおっしゃっていた。この状況に置かれたら私も死にたくなったと思う。今の世の中どうなっているのかと思う。病院には誰一人お見舞いにも来ない。悲しいことだ。病院のソーシャルワーカーの尽力でこの方は生活保護がもらえそうだが、昨日はっきり言っていた。「もらえてからも職探しは続ける。そして何時かはきっと社会に恩返しするつもりだ」と。子供さん達には子供さんたちの言い分があるのだと思うが、親子の絆は何物にも代えられないものだと思う。大金を出してくれと言っているのではない。それぞれの家庭の家計が苦しいのも知っている。でも苦しければ苦しいなりに、気持ちだけでも温かい言葉をかけてやれないものなのだろうか。心からお願い申し上げる。
2010.01.05
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昨年暮れの12月29日の大腸鏡検査はかなりスムーズで新しい年の大腸鏡はかなり進歩したものになりそうだと思ったが、今日の大腸鏡は1例目はスムーズだったが2例目の女性では大腸がかなり長くてかなり苦労して、今年の大腸鏡も波乱万丈だぞと思われた。昨年約200例の大腸鏡を行った。簡単に出来ることもあったが苦労することの方が多かった。でも昨年最後の症例がスムーズだったので、今年はバラ色の年になるなと思ったが、そうは問屋がおろさなかった。今わが国では大腸がんが増えており、女性の死因の第一位になっている。先日も64歳くらいの女性の盲腸の部分に出来た進行がんを大腸カメラで発見して12月22日に手術してもらい12月30日に退院した人がいるが、たしかに大腸がんは増えていると思う。それだけに大腸鏡検査は重要である。大腸は曲がりくねっていて、カメラを盲腸の所まで入れるのは並大抵ではない。痛い思いをさせたり腸に穴を開けてしまうこともある。熟練を要するかなり難しい検査だが世界では日本人が最も上手と言われている。その日本人の中でも上手な人は飛びぬけて上手だが下手な人も多い。下手な人は受診者に苦痛を与えてしかも最後まで到達できないことが多い。多くの人は自分がどのくらいの位置にいるかは自覚しており、受診者に苦痛を与えないで検査できるように日々研鑚しているが、持って生まれた器用、不器用もあり、中々自分が思うようには上達しない。でも今年は昨年より、かなり上達させて、受診者に苦痛を与えないようになろうと、堅く決意している。前にも書いたと思うがその道の達人は、何十万円もする大腸の模型を買い、さらに数100万円もする大腸鏡を自分の金で買って、仕事が終わってからの夜10時から来る日も来る日も練習したとのことである。私も本やビデオなどには金をかけているが、金と時間のかけ方では比較にならない。今年はあらゆる努力をして昨年より絶対上手になるぞと決めている。
2010.01.05
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今日4日は多くの企業、会社の仕事始めだったのではないかと思う。私の病院も病棟は入院患者さんがいるので看護師などは通常業務を行っていたが、外来や健診部門は本日から仕事始めで全ての仕事がオープンした。休みが続いた後の出勤は気分が重く、調子は今一だった。おまけに今朝風邪気味でPL顆粒を服用したので、体全体がだるく、気力や集中力がでなくて困った。体質的にPL顆粒で、脱力感や強い眠気が出る人がいるので慎重に対応する必要がある。夜寝る前の服用なら眠くなっても眠ればいいので問題はないが、日中、PL顆粒を飲んで眠くなったら仕事に差し支えるので、昼間は飲まない方がよいと感じられた。今日は体調的に最悪だったので、新しい年における仕事の流れの模範を確立出来なかった。明日を仕事始めの日と決めて新たな挑戦を開始しようと思う。1日1日を大切な仕事始めの日と決めて、新鮮な気持ちで人生に挑戦していこうと思う。
2010.01.04
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今、津金昌一郎氏の「なぜがんになるのかその予防学教えます」を読了した。今まで何回かその内容については、紹介してきたが、今回は読了してしまったので、最終回として、津金氏が書かれた、がんや糖尿病、循環器疾患などの病気にならない方法を紹介する。殆ど良く知られていることで、それほど目新しいことではないかも知れないが、再認識する意味で以下に書かせて頂く。198ページの表を文章に直した。タバコは吸わないアルコールは1合以下塩分は控えめに、塩辛いものは少なめに野菜、果物を多く食べる(1日に野菜は5皿以上、果物は1皿以上)熱い飲み物は控えるハム、ソーセージ等の加工肉は少な目に牛、豚、羊などの赤身肉を少なめに飽和脂肪酸を少なめに、魚、魚油(EPA,DHA)を多めにカリウム、カルシュウムを多くする植物繊維を多く取る体を活動的にして、運動を多めにする適度に日光に当たる太りすぎず痩せすぎない
2010.01.03
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今日もこちら山梨では正月の太陽がさんさんと輝いてり、大雪や荒れた気候の方々に申し訳ない気がしている。太陽は私たち生き物の根源である。太陽がなければ生きていけない。しかしその太陽も当たりすぎるとシミやソバカス、皮膚がんの原因になる。直射日光には当たりすぎない方がよいと思う。しかし日光に当たることによって皮膚細胞でビタミンDが作られる。ビタミンDは骨を強くし、がん細胞の増殖を抑制して正常細胞への分化を誘導する働きがあると言われており、大腸がんリスクを低くするとの報告が多数ある。ビタミンDは食品中でも魚や卵などに含まれており、サプリメントでもビタミンDを摂取できるが、日光に当たった場合はその100倍も合成されるという。紫外線は直射日光でなくても日陰などでもある程度は受けられる。帽子をかぶり、袖ありを着ての散歩でも十分だと思う。もし直射に当たりたい人は早朝とかの日差しが強くない時に外に出られたらよいと思う。日光に当たることは皮膚がんのリスクと大腸がんの予防という相反する作用を受けるが、プラス、マイナスのバランスをとることが必要であり、合わせてどのような形で日光に当たるかという工夫も必要だと考える。
2010.01.03
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欧米ではサプリメントを服用している人が多いが、最近では我が国でも飲用者が増えているようである。「なぜがんになるのかその予防学教えます」(p-130)によると、2007年(平成19年)抗酸化ビタミンについて死亡リスクを再評価した結果が報告された。この研究では、ベータカロチン、ビタミンA、ビタミンC,ビタミンE,セレニウムのいずれか一つまたは組み合わせによるサプリメントの効果を過去に実施された68の無作為化比較試験から約23万人分のデータを用いて総死亡リスクとの関連が調べられたものである。その結果ベータカロチン、ビタミンA,ビタミンE,のサプリメントによって、僅かではあるが、却って総死亡リスクが統計学的に有意に上昇していた。ビタミンCとセレニウムは増減はみられなかった。野菜、果物の中にビタミンは豊富に含まれており、野菜、果物を沢山食べると健康になり長生きできることは実証されているので、それならば、その成分を取り出して錠剤にして飲めば健康になれるのではないかと考えたが、実際には反対の結果がでてしまった。野菜、果物はそれらの成分以外にも健康に良いものが含まれている可能性があり、その中の一部だけを取り出して飲んでも効果がないということだと思う。適度の運動、野菜、果物、1合以下のアルコール、適度の睡眠、禁煙、笑顔、仕事に受け身でなく積極的に取り組む姿勢、等が健康によいといわれているが、それを一粒の錠剤で代わりをさせようといっても無理な話だと思う。横着しないで地道に健康への努力をするべきだと考える。
2010.01.02
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2010年、平成22年の新しい年が明けました。こちら甲府は風は強いですが天気は良いです。昨年は世界的にも個人的にも様々なことがありました。年が変わったのだからそれらは全てチャラにして、新規にやりましょうといっても、それで行けるものもありますが、殆どは連続しており、昨年までのことに継ぎ足したり、修復したりしていくことになります。今朝パソコンを起動したら最初から固まってしまい、何度か強制終了してスイッチを入れなおしてみてもダメで、復元システムを使ってやっと動いてくれました。おそらく年が変わってセキュリティその他のシステムが混乱して、動かなくなってしまたのだと思いますが、年が変わるということはいいことばかりではないと思います。混乱することもあると思いますが、冷静に新しい年に対応して頂きたいと思います。今年も健康問題、予防、政治、戦争と平和、生き方、仕事、付き合い、日々感じたことなど書かせて頂きますのでご批評、ご参考にしていただければ幸甚です。今年が皆さまにとって健康面でも生活面でも、仕事面でも、付き合い面でも最高の年になりますようお祈り申しあげます。平成22年 元旦
2010.01.01
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