全66件 (66件中 1-50件目)
![]()
11月1日(金)短歌用語辞典(飯塚書店発行)め(6) めぐる巡る・回る・廻る(自動詞四段活用)丸く動く。まわる。まわってもとへ返る。まわりに沿って行く。まわり歩く。周囲をかこむ。寒々とわが身吹かれてゐときを鴨めぐりゐる水際(みずぐは)明るし 由良琢郎広島の日はめぐりきぬ土に青く花雰りこぼすはりゑんじゆの木 宮 柊二凧の糸ほどいてと来る子泣く末の子病みて家居る我をめぐる幸 田谷 鋭【送料無料】 宮柊二 鑑賞・現代短歌 / 高野公彦 【単行本】価格:2,100円(税込、送料込)
2013.10.31
コメント(0)
![]()
今日の気持ちを短歌に:後藤人徳の今日の短歌「人徳の部屋」よりhttp://www.izu.co.jp/~jintoku/10月31日(木) 白菜は虫に食われてあわれなり防虫ネットを張りているのに甘柿を一日ひとつ取り行くを楽しみとして残り数える日常と惰性と言わぬ全力の宇宙の営みわれに及べば底知れぬ宇宙の力今まさに全てのものに及びいること明日よりは十一月と汗ばみて部屋に炬燵をあわてて出せり【送料無料】わが家の天使 [ 後藤瑞義 ]価格:1,260円(税込、送料込)
2013.10.31
コメント(0)
10月31日(木) 短歌用語辞典飯塚書店発行:(1993年)め(5)めぐらす巡らす・廻らす(他動詞下二段活用)周囲をまわらせる。まわりを囲む。雪菰を巡らしストーブも焚きつけて職場よりくる生徒らを待つ 宮脇瑞穂周らして広き冬の馬場日のあたる遠き所には馬群れてをり 石黒清介近づけば群ゐし海鵜身をかはしくぐり抜けたりめぐらす波を 長津美津めぐり巡り・廻り・回り(名詞)かこみ。周囲。周辺。あたり。近辺。めぐること。沈みゆく軍艦に似たるこの街のわれのめぐりは火薬庫だろう 荻原裕幸分離機に蜜絞りをれば執拗に働蜂は吾がめぐりとぶ 栗原佳志 (つづく)
2013.10.30
コメント(0)
![]()
今日の気持ちを短歌に:後藤人徳の今日の短歌「人徳の部屋」よりhttp://www.izu.co.jp/~jintoku/10月30日(水)山間の湖面のような青空に飛行機雲を引きて進めり (題詠:湖)奥入瀬紅葉の道を十和田湖へ行きて泊りし新婚旅行 (題詠:湖)ボディビルクラブの合宿山中湖後にホテルに務めたる場所 (題詠:湖)図書館とビデオショップの返却日銀行へ行き金も下ろさん妻留守の一人の食事カレーなど温め寒い夜を過ごさん【送料無料】わが家の天使 [ 後藤瑞義 ]価格:1,260円(税込、送料込)
2013.10.30
コメント(0)
10月30日(水)短歌用語辞典飯塚書店発行:「短歌用語辞典」(1993年)によるめ(4)め(助動詞)…しよう。…するつもりだ。話し手の動作に付けて意志・予想をあらわす。もと係助詞「こそ」の結びに用いたが現在「こそ」を省略している。推量の助動詞「む」の已然形。未然形に付ける。海の藍底ひはふかき地図もちていづこに行かめまた一人なる 河野敏子海底に亀鳴くごとき夕まぐれ東洋の悲歌われは歌はめ 辺見じゅんめく(接尾)…のように見える。…らしくなる。…のきざしが見える。罪めきてはかなき逢ひを遂ぐるとき春の風さへ身をさす如し 掘江仁子反芻しやまぬ悔あり山の湯に魔女めきて舞ふ黒揚羽蝶 岡本はま子宇治十帖読み返しつつ流離めく夜毎のありて春深みたり 大西民子(つづく)
2013.10.29
コメント(0)
![]()
今日の気持ちを短歌に:後藤人徳の今日の短歌「人徳の部屋」よりhttp://www.izu.co.jp/~jintoku/10月29日(火)障害者スポーツ大会楽しみて雨降るなかを多数集るパソコンをし過ぎて腕が上がらぬと輪投げ失敗の言訳をする健常のわれの輪投げがめろめろで障害者の君伸びのび入れる足を引きフライングディスクする人よわれより高き点数を取る車椅子乗りて輪投げをする君に負けて楽しい大会終る【送料無料】わが家の天使 [ 後藤瑞義 ]価格:1,260円(税込、送料込)
2013.10.29
コメント(0)
短歌用語辞典10月29日(火)め(3)め芽(名詞)発芽したばかりの幼い芽。出でそめし独活(うど)の芽立の愛(かな)しもよ土を盛りあぐ一株ごとに 中島哀浪九千本の芽袋かぶせま白きが葡萄の枝に花のごと映ゆ 岡本はる子つぎつぎに訃報のとどく晩冬におのれいかなる花芽ととのふ 篠 弘(つづく)
2013.10.28
コメント(0)
![]()
今日の気持ちを短歌に:後藤人徳の今日の短歌「人徳の部屋」よりhttp://www.izu.co.jp/~jintoku/10月28日(月)「あまちゃん」の次は「ごちそうさん」となり妻と毎朝楽しみに見る良い色に柿色づけば抜き柿にせんと採りたり籠一杯にようやくに後期の区費が集れば明日農協に預けんとする身障者スポーツ大会明日に行なわれれば出席をする歌友より連絡入る今年度県文芸に入選したと【送料無料】わが家の天使 [ 後藤瑞義 ]価格:1,260円(税込、送料込)
2013.10.28
コメント(0)
![]()
鑑賞:歌集「悲しき玩具」(7)(下書き) 後藤瑞義(注)歌の順序は歌集の順序によります。家を出て五町ばかりは、用のある人のごとくに歩いてみたれど――五町というのは、五百メートルくらいでよろしいでしょうか。 この頃啄木はどんな仕事をしていたのでしょうか。朝日新聞社の校正係などしていた時期でしょうか。昔も朝日新聞社なら、なんとか生活はできたでしょう。校正係も大切な仕事であるはずです。しかし、啄木の才能からいえば、ものたいないでしょう。啄木は、校正でなく記事や文章を書く仕事をしたかったはずです。 校正係は啄木でなくとも多分他の人で代役は十分務まる仕事であったでしょう。啄木は、今勤めている新聞社には自分をほんとうに必要としている仕事は、あるいは用事はないのだと思っていたのでしょう。 啄木だとて、生活をしている、社会的存在です。たとえば、出勤のため家を出ます。近所の人の手前もあったかもしれません。五百メートルくらいは、仕事が待っている、自分が会社に行かなければ回っていかないくらいの気分で歩いてみたけれど、ああそんな偽りの、演技的な生き方を続けていいのか。 わたしは、なぜか啄木が勤めている状態でこの歌を作ったと思い込んで、今書いていることに気がつきました。そうです、全然仕事もなくあてもなく、時間つぶしにふらっと外出する状態だってありえるでしょう。あるいはその方がこの歌を理解するには正しいかもしれませんが。それならなおさら事態は深刻であり惨めになるはずです。この「――(ダッシュ)」も重いと思います。ダッシュがなくても、「ど」で十分余韻は出ると思います。ただ、そんな余韻では啄木は物足りなかったのでしょう。なにか、引きずる感覚、「歩いてみたれど」ということを、悔いる気持、それを重く引きずっている感じ、引きずった跡のようなダッシュ、そんな効果がこのダッシュで出ていると思うのです。 ここで歌われている気持は、啄木の独自な気持ではないでしょう。だれでも、強弱はあるにしても、そういった気分になるのではないでしょうか。しかし、その偽善的、演技的な行動は、社会で生きてゆくために誰もがしていることでしょう。本音と立前的なこと、外見を気にする、外面(そとづら)と内面(うちづら)、生きていくためには当然のことだと割り切る問題でしょう。それを啄木は、最後にダッシュまでつけて歌にしているわけです。ここに啄木の啄木たる特色をわたしは感じます。真実を求める啄木、これから、たくさん嘘の歌、自分を嘘つきと非難する歌が出てきますが、それに同列の啄木のある感覚をよく出している歌ではないかと私は思うのです。 私生活の啄木の乱れた状態を、例えば借金生活、金を返すあてもないのに借りまくる乱れた、だらしのない私生活を指摘する、非難する人がおります。それは確かに正しい指摘であるでしょう。ただ、啄木はそうした私生活を自然主義的な手法では決して表現していない。啄木の才能からすれば、それは容易なことだったと思うのですが、決してそうした表現はしていないように思います。特に短歌においては、そうした自然主義的な赤裸々な表現は避けているように思うのです。そして、自分を嘘つきと歌い、用ない、無用な人間のように歌う、そこに啄木の文学における、短歌におけるある美学のようなものがあったようにわたしにはおもえるのです。家を出て五町ばかりは、用のある人のごとくに歩いてみたれど――【送料無料】わが家の天使 [ 後藤瑞義 ]価格:1,260円(税込、送料込)
2013.10.28
コメント(0)
10月28日(月)短歌用語辞典(飯塚書店発行)め(2)め目・眼(名詞)まなこ。ひとみ。目つき。まなざし。見ること。白きうさぎ雪の山より出(い)でて来て殺されたれば眼を聞き居(を)り 斎藤 史目も鼻もなき人間らひしめきて渦巻きやがてなだれもまるる 加藤克巳ただちには旧に復さぬ休耕の荒田と聞けり目に寒々し 田谷 鋭 (つづく)
2013.10.27
コメント(0)
![]()
今日の気持ちを短歌に:後藤人徳の今日の短歌「人徳の部屋」よりhttp://www.izu.co.jp/~jintoku/10月27日(日)一面に霧に覆わる里山にいまおだやかな光射しくる実を付けてコスモスたちが立ち並ぶ仕事なしたるもののごとくにコスモスも終となりて花水木赤く色づく葉を散らせゆく惰性にて生る証(あかし)か今日歌がなかなか出来ぬ亡くなりし歌友のうたをまとめおり古き歌誌など探し出しては【送料無料】わが家の天使 [ 後藤瑞義 ]価格:1,260円(税込、送料込)
2013.10.27
コメント(0)
![]()
10月27日(日)短歌用語辞典(飯塚書店発行)め(1) め女(名詞)おんな。女性。ふとわれは一人の女の子の前に立つめの子はるけく遠き日のわれ 真鍋美恵子大ばさみの男(を)の刃の女の刃すれちがひしろたへの紙いまし断たれつ 栗木京子顎の根にひやりと来たる女童(わらわ)は空高き凧を見たしと言えり 上野久雄(つづく)【送料無料選択可!】水仙の章 栗木京子歌集 (塔21世紀叢書) (単行本・ムック) / 栗木京子/著価格:3,150円(税込、送料別)
2013.10.26
コメント(0)
![]()
今日の気持ちを短歌に:後藤人徳の今日の短歌「人徳の部屋」よりhttp://www.izu.co.jp/~jintoku/10月26日(土) 火葬場の鉄扉のなかに消えてゆく十七歳の若き肉体慟哭の母親の前十七歳(じゅうなな)の肉体は消ゆ鉄扉の中に十七歳(じゅうなな)の体はすでに骨となり大きなものは折られ入れらる障害のある子を残し死ねないと火葬のさなか突然に言う障害のある子を産んだ負い目ともこの子を残し死ねないと言う【送料無料】わが家の天使 [ 後藤瑞義 ]価格:1,260円(税込、送料込)
2013.10.26
コメント(0)
![]()
10月26日(土) 短歌用語辞典飯塚書店発行:(1993年)む(16)むとす(連語)…しようとする。まさに…しそうになる。「んとす」とも。未然形に付ける。ためらはず大きうねりにつかむとし底ごもりしてひびく川おと 板垣家子夫八つ岳の左に位置して蓼科の山は雲よりあらはれむとす 石黒清介むね胸(名詞)胸部。心。心中。わが胸にその前髪をあてしまま妻となる子は泣きねいりする 前田夕暮次々に東京の橋くぐり来る名の親しくて胸にたたみおく 中野菊夫しとしとと軒うちつづく朝露の葬を終へ来し胸に鳴るなり 頴田島一二郎 (つづく)【送料無料】わが家の天使 [ 後藤瑞義 ]価格:1,260円(税込、送料込)
2013.10.26
コメント(0)
![]()
今日の気持ちを短歌に:後藤人徳の今日の短歌「人徳の部屋」よりhttp://www.izu.co.jp/~jintoku/10月25日(金)台風の進路運よくそれたるや雨音まったくしなくなりたり台風を言訳にして行かざりし弟が今日手術する日を薄氷を歩むはわれも同様だ人間だれも同じ思いか台風を前に無力な人間のわれも一人ぞしみじみ思うブログなどやってるわれはなんだろうそれでなにかの役にたつのか生きている証(あかし)とならんわがブログ台風接近におびえながらも【送料無料】わが家の天使 [ 後藤瑞義 ]価格:1,260円(税込、送料込)
2013.10.25
コメント(0)
10月25日(金)短歌用語辞典飯塚書店発行:「短歌用語辞典」(1993年)によるむ(64)むれる(むる)群る(自動詞下二段)一カ所に多く集る。むらがる。移りゆくかげ草原をおほふとき群れ飛ぶ雀はこゑを洩らさず 白石 たかし磯山に群るる萱草明るきを心にもちて島の道めぐる 扇畑忠雄(つづく)
2013.10.24
コメント(0)
![]()
今日の気持ちを短歌に:後藤人徳の今日の短歌「人徳の部屋」よりhttp://www.izu.co.jp/~jintoku/10月24日(木)南天の実もうっすらと赤み帯びようやく秋も深まりている止まろうか止まるまいかと迷うごと野菊の上を蝶の舞いいる「ズボラでも血糖値みるみる下がる」題名にほだされてつい買ってしまいぬ九州は早や猛烈な風雨なりじょじょに近づきくるを映せり山々に囲まれおれば山崩れ土砂災害をまず警戒す【送料無料】わが家の天使 [ 後藤瑞義 ]価格:1,260円(税込、送料込)
2013.10.24
コメント(0)
![]()
短歌用語辞典10月24日(木)む(14)むらさき紫(名詞)むらさき科の多年草。夏に白い小花が咲く。根は紫色で染料に用いた。紫色。赤と青の間の色。日の光かすみて暑き山の上に紫草(むらさき)掘りぬ思ひ出(づ)る夏 柴生田 稔野葡萄もみのりそめたる紫の秋をわが身はうたわざるチェロ 築地正子むらむら叢叢(副詞)あちこちに群がっているさま。急に怒りや悪心が立つさま。むらむらと藜(あかざ)の茂る草の間(ま)に油(ゆ)のごとく蛇は没(しづ)みをりたり 河野裕子清き一票を賜へとトラックに叫ぶ声過ぎつつむらむらと砂埃たつ 安立スハル(つづく)【送料無料】たとへば君 [ 河野裕子 ]価格:1,470円(税込、送料込)
2013.10.23
コメント(0)
![]()
今日の気持ちを短歌に:後藤人徳の今日の短歌「人徳の部屋」よりhttp://www.izu.co.jp/~jintoku/10月23日(水)闘病で退会してたる歌の友亡くなりたれば追悼号作らん同人誌刷りおわり明日製本にとりかかるとす強力な台風27号の目が列島を狙い近づく高校の折に勤労奉仕せし狩野川台風五十年前田も畑も一面泥に埋りたる田方平野を歩き続けし【送料無料】わが家の天使 [ 後藤瑞義 ]価格:1,260円(税込、送料込)
2013.10.23
コメント(0)
![]()
10月23日(水) 短歌用語辞典(飯塚書店発行) む(13) むらがる 群がる・叢がる・簇がる(自動詞四段活用)一つの所に多く集まる。群をな す。 春潮の波に漂ふ帰り鴨枯芦原のはてにむらがる 水谷ヒナ 陰微なるにくしみうごくこの夜を咲きてむらがる紅立葵 秋木津 英 むらぎも 群肝(名詞)五臓六腑(ごぞうろつぶ)。群がる肝の意。群肝の(枕詞)心 にかかる。 あしびきの山の夕映えわれにただ一つ群肝一対の足 佐佐木幸綱 白くまに皓(いろ)く雪降りむらぎもの心奔(はし)るや病む父のへに 三国玲子 (つづく)【送料無料】佐佐木幸綱短歌に親しむ [ 佐佐木幸綱 ]価格:1,264円(税込、送料込)
2013.10.22
コメント(0)
![]()
今日の気持ちを短歌に:後藤人徳の今日の短歌「人徳の部屋」よりhttp://www.izu.co.jp/~jintoku/10月22日(火)保育園母親たちは若ければ園内明るく清掃をする保水力低下をしたる里山に降る雨いっきに川に流るる保水力低下したるやわが体トイレの回数多くなりたり台風の到達予想と合いたれば手術は遠く見守らんとす八時間かかりそうだと自(みずか)らの手術時間を明るく話す【送料無料】わが家の天使 [ 後藤瑞義 ]価格:1,260円(税込、送料込)
2013.10.22
コメント(0)
![]()
十月号歌評(同人誌「賀茂短歌」)下書き 後藤瑞義原 明男「まだ呑むの」妻の目がいふこの暑さ前頭葉のシグナルに酔ふ 「まだ呑むの」妻の目がいふ…「妻がいふ」ではなく「目がいふ」という表現になにか、長年のご夫婦の有り様のようなものを感じました。また、下の句の「前頭葉のシグナル」というちょっと、分りにくい表現をしたのも、なんといいますか、作者の男らしい照れのようなものではなかったでしょうか。また、実際に少し酔いがまわり、自分はもうそろそろ止めようと思って居るんだが、前頭葉が「のめ、のめ」と勧めるんだ、といった言い訳をしているようです。何か良いことがあったのかもしれません、ちょっとユーモラスなことを言いたくなるような気分だったのかもしれません。暑さのせいにしているようですが、暑さだけで酒を飲むのであれば、毎日飲まなければなりませんから…。逃げ足が次第ににぶり百三歳につかまりそうでうろたえている渡辺つぎ 年とともに、時間の経過が早く感じるというのは良く聞くことです。その時の経つのが早いというのを逆転させて、自分の逃げ足が鈍くなって年につかまえられてしまうという発想がとてもユニークに感じました。百三歳という、まるで鬼(作者はあるいはそんなふうに思われているのではないでしょうか)のような恐ろしい年齢が、逃げ足の鈍った自分をつかまえようと近づいている、もっと一日一日ゆっくり楽しみたいのに…そんな作者の嘆きの声が聞えてくるようです。 鈴木菊江不安定なわが体調の如くにも今日の天気ははかりがたしも 面白い歌だとおもいました。たとえば、日本晴れのような心、曇り空のような憂鬱な気分などと表現します。つまり外界の状態があって、自分の心を照らしだすのです。しかし、この作者は逆なのです。自分の体調、不安定な体調があって、それで外界を照らし出して、はかりがたい天気と表現しているのです。外界が計りがたいのはある意味当然ですが、それを自分のようにはかりがたいと表現しているのが面白いと思いました。 黒田幸子幸いというべきならん娘きて世話やき励まし帰りゆくなり 初句、二句でまず、「幸いというべきならん」と今の心境を述べています。何が「幸いというべきならん」なのかは、三句以下で述べています。すなわち、娘さんが(確か山梨県に嫁がれていたと思います)来まして、いろいろと世話を焼いたようです。あるいはまた、親子が逆転したように励ましたりもしたようです。そして、あわただしく帰られたのかもしれません。お一人で住んでおられる作者ですが、まだまだ自分は一人で十分やっていける、そんなに年寄り扱いしないでほしいと内心ちょっと娘さんに不満があったかもしれません。しかし、娘さんが帰られて一人になったとき、あれこれうるさく言い、年寄り扱いをする娘なのだが、そういう娘がおって訪ねてくれることが、「幸いというべきならん」としみじみ感じいったのではなかったでしょうか。 後藤早苗強風に吹きとばされた栗の実を拾い集めて今夜のごちそう台風の季節です。強風による被害もありますが、悪いことばかりではなく、思わぬ落し物をしてくれたのでした。栗の実がかなり落ちていたのでしょう。栗御飯でもつくれるくらいの量だったのでしょうか…。 藤井美智子フランスまで行かなくてもと息のマラソン遠く見守る喜寿の母われ 六十代でフルマラソンに挑戦している友人を知っております。やっていない人間にはわからない達成感、充実感が得られると聞いています。藤井さんのご子息も中年になりましてマラソンに挑戦しだしたのでしょうか。それも、フランスまで行くというのです。母親としてはそんな遠くフランスまで行くことはないではないかとたしなめたい気持があるのかもしれません。しかし、その気持を抑えられたのではないでしょうか。息子ももう子供ではないし、自分も喜寿の歳になった、フランスでマラソンに挑戦する息子を日本の地で遠くみまもっていよう、あれこれうるさく言わないで息子とも文字通り少し距離を置いて遠くから見守っていよう。そんな作者の決意を詠んだ歌ではないでしょうか。 小池美恵子誕生日に問われし孫は「四才(よんしゃーい!)」「でもまだまだ保育園(ほーくえん)なのー」とう 傑作です。この子は、母親といっしょにいるとき、たぶん、次のような会話を聞いていたのでしょう。「お子さん大きいですね、何歳ですか」「四歳ですの。でもまだ保育園ですから…」そして、今度は、この子が誕生日に「何歳?」と問われたのだと思います。その答として、大人の会話で聞き覚えていることを、大人びた調子で答えたのでしょう。なんともかわいらしく感じます。作者もこのお孫さんのかわいらしさを再現するのに、この歌で成功したように思います。【送料無料】わが家の天使 [ 後藤瑞義 ]価格:1,260円(税込、送料込)
2013.10.21
コメント(0)
10月22日(火)短歌用語辞典(飯塚書店発行)む(12) むら村・邑(名詞)田舎で人家の集っている所。むらざと。貧しさはきはまりつひに歳(とし)ごろの娘ことごとく売られし村あり 結城哀草果邑々の言ひ伝へあり掟ありて鶏飼はぬ村胡麻植ゑぬ村 佐藤正安むら群・叢・簇(名詞)むらがっていること。むらがり。集まり。むれ。藪手毬白き簇花咲きそめて若葉のながめ夏めきにけり 岡 麓ひたぶるに人を恋ほしみし日の夕べ萩ひとむらに火を放ちゆく 岡野弘彦 (つづく)
2013.10.21
コメント(0)
![]()
今日の気持ちを短歌に:後藤人徳の今日の短歌「人徳の部屋」よりhttp://www.izu.co.jp/~jintoku/10月21日(月) 白浜の歌会今日は三人が欠席となる老齢のため歌会に二人新人が入りたり初心の人とは思えぬ歌ぶりはるばると南伊豆より白浜に短歌学ぶと二人来たれり二人ともご主人亡くす境遇かさりげなく歌に詠み込んでおり透析で帰りが遅くなる妻を梅酒のお湯割り飲んで待ちおり【送料無料】わが家の天使 [ 後藤瑞義 ]価格:1,260円(税込、送料込)
2013.10.21
コメント(0)
![]()
10月21日(月) 短歌用語辞典飯塚書店発行:(1993年)む(11)むとす(連語)…しようとする。まさに…しそうになる。「んとす」とも。未然形に付ける。ためらはず大きうねりにつかむとし底ごもりしてひびく川おと 板垣家子夫八つ岳の左に位置して蓼科の山は雲よりあらはれむとす 石黒清介むね胸(名詞)胸部。心。心中。わが胸にその前髪をあてしまま妻となる子は泣きねいりする 前田夕暮次々に東京の橋くぐり来る名の親しくて胸にたたみおく 中野菊夫しとしとと軒うちつづく朝露の葬を終へ来し胸に鳴るなり 頴田島一二郎 (つづく)《角川書店》前田夕暮前田夕暮全集2 歌集2 【中古】afb価格:4,000円(税込、送料別)
2013.10.20
コメント(0)
![]()
今日の気持ちを短歌に:後藤人徳の今日の短歌「人徳の部屋」よりhttp://www.izu.co.jp/~jintoku/10月20日(日)今日ひと日(ひ)何をなせるや流れゆく雲に向ってつぶやいている稲刈りの終りしあとにひこばえが青々として風に吹かるる十月も二十日となりて台風の近づく進路におののいている十月の二十日は孫の誕生日ただすこやかな成長祈るドングリが道にころがり水たまり池にはあらずぽちゃんと落ちる【送料無料】わが家の天使 [ 後藤瑞義 ]価格:1,260円(税込、送料込)
2013.10.20
コメント(0)
10月20日(日)短歌用語辞典飯塚書店発行:「短歌用語辞典」(1993年)によるむ(59)むつむ睦む(自動詞四段活用)むつまじくする。仲よくする。親しくする。「むつぶ」とも。「睦み」は名詞。親しみ。親睦。わが庭の枝垂紅梅三月の日向に優(やさ)し咲き睦みつつ 中村純一紅葉せず散りし木映る湖にはやひと群れの鴨きて睦む 阿久津福吉わが父母が老の睦みに来にし湯を思ひをりその檜皮(ひかは)の屋に 須永義夫(つづく)
2013.10.19
コメント(0)
![]()
今日の気持ちを短歌に:後藤人徳の今日の短歌「人徳の部屋」よりhttp://www.izu.co.jp/~jintoku/10月19日(土)湿りたる畑を耕し大島の被災現場の泥処理思う駅伝の季節となりぬ予選会今年は伊豆にも放映される駅伝はもっとも好きな競技なり引継ぐことは苦手であるが10名の記録で東京農大が予選会での一位となりぬ昨年の予選会での一位なり箱根を征せし日体大は棄権せし城西中央大学は予選会での通過を得たり【送料無料】わが家の天使 [ 後藤瑞義 ]価格:1,260円(税込、送料込)
2013.10.19
コメント(0)
![]()
短歌用語辞典10月19日(土)む(9)むつき睦月(名詞)陰暦正月の異称。睦び月の意。輪注連(わしめ)ひとつ画鋲をもちて壁に押す今年もわれの睦月とぼしき 岡野弘彦うすずみの空が睦月にあるのなら、そよ、うすずみのかな書きの恋 岡井 隆駅長愕くなかれ睦月の無蓋貨車処女(をとめ)ひしめきはこばるるとも 塚本邦雄(つづく)【送料無料】今はじめる人のための短歌入門 [ 岡井隆 ]価格:740円(税込、送料込)
2013.10.18
コメント(0)
![]()
今日の気持ちを短歌に:後藤人徳の今日の短歌「人徳の部屋」よりhttp://www.izu.co.jp/~jintoku/10月18日(金)新年詠新聞社より早々と募集の手紙今日受け取りぬ寒くなりインフルエンザ予防接種そろそろ受けんと心に決める病室にパソコンを置き病名を検索をして説明したり杖をつき東京駅も歩きたりわが子見舞うと九十過ぎが食べるのがたった一つの楽しみとテレビも本も見なくなりたり【送料無料】わが家の天使 [ 後藤瑞義 ]価格:1,260円(税込、送料込)
2013.10.18
コメント(0)
10月18日(金)短歌用語辞典(飯塚書店発行)む(8)むすぶ結ぶ(他動詞四段活用)つなぐ。くくる。閉じる。なす。掬ぶ(他動詞四段活用)手ですくう。飲む。お互に孫のある身の結ばれし夫婦活き活きと仕事に生くる 中 千枝子掌(てのひら)より血のにじむまで供出の米俵結びて一と日暮れたり 柳沢慶治 むた共(名詞)…とともに。…のままに。助詞「の」の下に添えて副詞のように用いる。しづかなる秋の入り江に波のむた限りも知らに浮ける海月(くらげ)か 長沢 節かへるでのこまかき花は風のむたいさごの上に見る見るたまる 斎藤茂吉(つづく)
2013.10.17
コメント(0)
![]()
今日の気持ちを短歌に:後藤人徳の今日の短歌「人徳の部屋」よりhttp://www.izu.co.jp/~jintoku/10月17日(木)山上の無人の駅に佇(たた)ずめば台風一過の風が冷たい二十分前に着きたる無人駅桜の落葉歩道に積るちっぽけなあのアパートが新婚の二年を妻と過ごしたる場所あんなにも暑かったのに無人駅冷たき風の吹くばかりなり携帯はマナーモードに設定し胸のポケットにしのばせておく見るもののなければ山の無人駅土手の芒のただに吹かるる伊豆多賀は二十数年通いたる駅なり久しぶりに通過す明日という日は永遠にあるだろうわれのいる明日われのいぬ明日台風に崩れし山並み遠く見ゆ伊豆大島は夕光のなか【送料無料】わが家の天使 [ 後藤瑞義 ]価格:1,260円(税込、送料込)
2013.10.17
コメント(0)
10月17日(木)短歌用語辞典(飯塚書店発行)む(7) むしろ筵・蓆(名詞)わら・藺(い)などで編んだ敷物。くるみの実を筵の上にひろげつつほしてありたりその縁先に 石黒清介背戸川の真菰(まこも)刈り来ておぼつかな子が魂まつるすが筵編む 行徳広江むじん無尽(名詞・形容動詞ナリ活用)つきる所がないこと。無尽蔵。「無尽数(むじんず)」は数のつきないこと。原爆の痛み無尽に慰霊碑をめぐりて白き炎ゆれたつ 掘 正三この山に芽ぶき繁りて散りにける落葉無尽数踏みくだり行く 来嶋靖生(つづく)
2013.10.16
コメント(0)
白浜短歌会十月歌稿(十月二十一日)(下書き)NO.2 後藤瑞義 F子さん 雨上り(驟雨過ぎ)天城山麓遠近 ( おちこち )に霧立ちのぼる秋の夕暮 一病をもつ身なりせば畑仕事ゆつくり牛の歩みのように 雲一つなき天空を昇りくる十五夜の月に両手合わせる 祭典用 本殿は木立の中に鎮もりて岩打つ波の時折聞ゆ 1.「雨上り」より「驟雨過ぎ」のほうが、臨場感、今の感じがでると思います。ひととお り整った歌になったと思います。「天城山麓」で地域感が出たようです。「秋の夕暮」 がちょっと安易な感じがします。あまりにも有名な言葉ですから。 参考:驟雨過ぎ天城山麓遠近に霧立ちのぼり秋の暮れゆく 2.「もつ身なりせば」に力が入っています。「ゆつくり」と「牛のあゆみのように」はつきすぎているというか、多少平凡かもしれません。(ご病気の数も色々聞いております)参考:一病も二病もあれば畑仕事ゆっくり牛の歩みのように3.なかなか崇高な光景です。こういう光景は、なるべく現実感、臨場感を出したいと思います。参考:雲のなき天空を今昇りくる十五夜の月に手を合わせたり4.祭典用の歌はよろしいかと思います。これも臨場感を出すのであれば、「時折」は省いたほうがよいと思います。参考:本殿は木立の中に鎮もりて岩打つ波の聞えてきたり 山村ハツ子彼岸花季をたがえずほむら立ち道の一隅あかく照らせり酔芙蓉咲きつぐ山辺にあきあかね羽きらめけど暑き彼岸会祭典用境内に笛やつゞみの音ながれ祭りもりあぐ伝統三番叟1. 「ほむら立ち」、「あかく照らせり」などの言葉が一首のなかでしっくりしているようです。今、見ている感じがいいと思います。2. 今年の暑さをいうのに、具体的にこのように、ひとつのエピソードとして語るのは良いと思います。3.祭典用も非常に具体的で良いと思います。三首とも、歌のコツをしっかり掴んでいると思います。この調子で、現実感、臨場感を大切に歌を詠んでください。 躍る砂文字 原 明男「海さいこうI♡U」は若きらか満ちくる潮に躍る砂文字明日の釣り約束をして帰る道雨の匂ひのなき夕間暮れ祭典用天を衝く龍の様(さま)なす柏槙に礼(いや)してけふの命灯(とも)せり 1.「海最高アイ・ラブ・ユウ」ということでしょうか。携帯メールのような言葉を書いてある砂文字、それが満ち潮に、まるで躍るように、あるいは最後のあがきのように消えてゆく、若者の夏の終りの一齣をものかなしく切り取っています。 2.わたしは、釣りをしないのでその微妙なニュアンスが掴めないのですが、「雨の匂ひのなき」に特殊なものを感じました。明日の天気を占うのに空を見て、夕焼なら晴れというようなふうです。釣り好きな人は天気を占うのに匂いまで動員するのかと驚きました。明日は良い天気、釣り日和なのでしょうか。3.確か白浜神社の柏槙は樹齢二千年と言われています。その柏槙を毎日お参りしているのでしょう。そして、一日一日生きる力をもらっているのでしょうか。「礼してけふの命灯せり」はまさにそういうことなんではないでしょうか。このすばらしい環境を大切にしたいものです。まことにうらやましい環境です。
2013.10.16
コメント(0)
白浜短歌会十月歌稿(十月二十一日)(下書き) NO.1 後藤瑞義 A子さん 毎夜毎夜空に響く太鼓の音 ( ね )若い衆の熱意凡て旺盛 祭り来て御馳走一杯重箱に詰め親戚配りし時代消える(な) 1.祭りの準備、夜毎聞えて来る太鼓の音、さぞ若い衆が汗を流して太鼓 を叩いているのだろうと想像しているのでしょう。あるいは、過去にそうした 姿を見たのかもしれません。その姿を思い出しているのかもしれません。 「若い衆の熱意凡て旺盛」とはどう解釈すべきでしょうか。 参考:今宵また夜空に響く太鼓の音若き熱意がほとばしりいる 2.これも祭りの歌です。内容は、非常に個人的具体的です。最初の歌の「熱意凡て 旺盛」という表現と比べてみてください。わたしは、こちらの表現をとりたいと思いま す。内容は、昔の祭りのいち風景を思い出して、現在と比べているのでしょう。ご馳走 を重箱にいっぱいつめて親戚一同で食べた記憶、そうしたなつかしい楽しい時代は 今や記憶のなかのことになっているのでしょう。そうした時代が消えてしまう。そし て、「消える」のあとに、カッコして(な)を付けています。「な」をつけて、「消えないでく れ」と誰かに頼んでいる、そうしたほうがいいのかなと、思っているのでしょうか。 わたは、この「消える」になにかひかれるものがありました。「重箱にご馳走を 詰めて親戚にも配った、そういう昔(時代)があった」「そういう昔(時代)を思い出 す」。そういう歌だとおもうのですが。突然「そういう昔(時代)が消える(な)」とはどう いうことでしょうか。なにか、「消える(な)」がわたしには切なく響いたのです。まる で、ご自分が消えるかのように感じたのです。 参考:祭り来て御馳走一杯重箱に詰めて親戚に配りし昔 十月 B子さん 巣雲山登りて見えた頂上は芒の風が迎え来てくれ ありがとう。御蔭様です。有り難う。力を抜いて笑顔の一歩 祭典用 式年の遷宮の秋新しく白浜の地の宮の弥栄 1.下の句がなかなかむずかしいです。一読ではすっと入ってきません。「来てくれ」 は、舌足らずの言い方です。「迎えに来てください」とも読めますが、そうではないでし ょう。「芒の風」という言い方も、斬新といえば斬新、俳句的な言い方のようにも見え ます。「芒を吹く風が迎えてくれる」という意味でしょう。 参考: 巣雲山登り着きたる頂上は芒の風が迎えてくれる 2.独創的、自由に短歌を作ることは結構です。「ありがとう」と「有難う」はどちらか一 つでいいのではないでしょうか。啄木とか今もごく一部の人が句読点を短歌に使って いますが、例外的ですから、初心の人はご注意ください。参考は必ずしも作者の意図 とは違うかもしれません。 参考:ありがとうおかげさまです力抜き笑顔で今日の一歩踏み出す 3.単語をぶつぶつと並べるような方法は、俳句的ではあっても、短歌的ではないと 私は思います。「新しく」は、上の句に続くと思われますが、「白浜の地」につくように 読めます。上の句は伊勢神宮の遷宮のことですね。それと白浜神社の関係、それが いまひとつながらないのです。同じ神社という関連性は認めますが。「新しく」は「遷 宮」という言葉で出ているのではないですか。産土(うぶすな)…生れた土地、生地、 本居、の意味があります。 参考:式年の遷宮の秋産土の白浜の地の弥栄祈る C子さん 寒風に押されて歩く畦道に彼岸花咲く秋はそこ迄 診察の順番を待つ老人はくたびれたのかウトウト居眠むる 腰まがりヨチヨチ歩く我をみて杖をつきなと商いくれる 祭典用 秋祭り奉納旗は空高く境内せましと客はにぎわふ 1.「寒風」が気になりました。それと「秋はそこ迄」という言葉です。 確かに、寒いと感じた日が九月にありました、その日に作ったのでしょう。「秋 はそこ迄」は文字通り「秋はもうそこ迄来ている」ということでしょう。ただ、「寒風 は」は冬の風です、そうすると、「秋はそこ迄」ではなく、「冬はそこ迄」としたくな ります、ただそれでは彼岸花が不似合いになります。 参考:熱風に押されて歩く畦道に彼岸花咲く秋はそこ迄 2.「ウトウト」という擬態語はちょっと平凡な気がします。内容はよいと思います。待ち くたびれて居眠りをしているのでしょう。 参考:診察の順番を待ち老人はくたびれたるか居眠りている 3.「商い」ではなく「購(あがな)い(買うの意味)」でしょう。「ヨチヨチ」という擬態語も 平凡かもしれません。自分ではしっかりしていると思っているのに、という思いを出し たいとおもいます。 参考:腰まがりよぼよぼ歩くわれなるか杖をつきなと購いくれる 4.祭典用として無難な歌だと思います。「境内せましと客はにぎわう」、「せまし」と 「にぎわう」がつきすぎかもしれません。たとえば、「客はよろこぶ」などと少しずらした いと思います。 参考:秋祭り奉納旗は空高く境内せまく客もよろこぶ D子さん 大雨もピタリと止んで真夏日に母は法要よろこびいるか 初心者のグランドゴルフに参加せし醜くきフォームも感じつかみぬ 祭典用 火達祭 ( ひたちさい )古式の衣装みにつけて伝統守る中学生 ( こら )のまぶしき 1.まずまず、内容的にはよいと思います。「母はよろこびいるか」という気持を 強める工夫は参考をヒントにしてください。 参考:大雨はピタリ止みたり真夏日も母は法要よろこびいるか 2.「参加せし」は説明で、省略してよろしいと思います。ご自身のことを歌にして おるとは思いますが、「醜き」は想像ですから、「ぎこちなき」くらいでどうでしょう か。「感じをつかむ」も、もっと具体的のほうがよろしいと思います。 参考:初心者のグランドゴルフぎこちなきフォームのわれも硬さなくなる 3.祭典用はこれでよろしいのではないでしょうか。しいていえば、「中学生」を 「こら」とルビをふっているところでしょうか。「子等」でよろしいのではないでしょう か。 E子さん 桜木に小鳥さえずり耳すませ吾に何をかたるがごとし 朝ごとに亡き主人 ( ぬし )の写真におまいりす笑顔で吾をむかへてくれる 祭典用 例祭を奉ります参道の列を正して心清める 1.十月の桜木ですか、葉が散りはじめていることでしょう。葉のまばらな枝に小 鳥がみえたのでしょう。さえずりについ耳をすませます。まるで何かを語ってい るようです。「耳すませ」は「耳すます」といったんここで息つぎをしたらよろしい のではないでしょうか。 参考:桜木に小鳥さえずり耳すます吾に何かをかたるがごとし 2.これは、このとおりの内容の歌で、すっと心に入ってきます、ある意味ではほ ほえましいご夫婦の歌と思います。ただ、ご主人を「ぬし」と呼んでいるところ、 「おまいりする」といったところに、作者の写真に向き合う姿勢、あるいはなみな みならぬ尊敬の気持があふれているように感じます。まるで、神様におまいりす るような作者の澄んだ心が感じられます。 3.神社の例祭を主宰する立場の人のお歌です。参道の列の乱れを正して神 事をとどこおりなくすすめるための準備が完了したのでしょうか。それと同時に ご自分の心も清められた、「心清まる」といった感じがしました。 (つづく)
2013.10.16
コメント(0)
![]()
今日の気持ちを短歌に:後藤人徳の今日の短歌「人徳の部屋」よりhttp://www.izu.co.jp/~jintoku/10月16日(水) 台風も無事に過ぎたりお蔭様伊豆は朝から日本晴れなりどのように風雨(ふうう)のなかを過ごせしや霧のなかより鹿の鳴く声歌会の歌評書きつつ反転す批評の言葉われに向きくる毎年の祭典用の歌なれど臨場感が大切ならん白浜の神社に奉納する短歌わたしの分は早めに送る【送料無料】わが家の天使 [ 後藤瑞義 ]価格:1,260円(税込、送料込)
2013.10.16
コメント(0)
10月16日(水) 短歌用語辞典飯塚書店発行:(1993年)む(6)むざむざ(副詞)無造作に、たやすく。簡単に。まんまと。襤褸少年なりし日持てばむざむざと過ぎてはならぬをわが戦後とす 水野昌雄むし虫(名詞)昆虫。特に、秋に鳴く虫。玉虫をあまた集めき玉虫をなべて逃しきこの白き手に 大西民子家に居てきく虫二つ甕に飼う鈴虫と床下の土の蟋蟀 石井利明 (つづく)
2013.10.15
コメント(0)
![]()
今日の気持ちを短歌に:後藤人徳の今日の短歌「人徳の部屋」よりhttp://www.izu.co.jp/~jintoku/10月15日(火)懸命に生きているのを見初めたかひとつの虫が野菊に止まる台風が近づいている雨の日に速達便で歌稿が届く歌会の歌稿がそろい選評の難行苦行を始めんとする初心者は大胆なればビギナーズラックが起るこの歌もまた台風は明日の未明に接近す雨戸を閉めて亀のごと待つ【送料無料】わが家の天使 [ 後藤瑞義 ]価格:1,260円(税込、送料込)
2013.10.15
コメント(0)
![]()
10月15日(火)短歌用語辞典飯塚書店発行:「短歌用語辞典」(1993年)によるむ(54)むこう(むかうむかふ)向かう・向ふ(名詞)前方。あちら。彼方。「むかひ」の音便。はからずも白雲木のむこうより射しくる朝のひかりにむかう 大塚善子見えぬからなおいつまでも見ておりぬ海のむこうにあるはずの国 俵 万智むさぼる貪る(他動詞四段活用)あくまで欲しがる。欲深く望む。しきりに執着する。この国の政治家あまた私利むさぼり田園すでにかへりみられず 中野菊夫地下街の勤めとなりて休日はむさぼる如く陽の光浴ぶ 稲垣 和(つづく)【送料無料】たんぽぽの日々 [ 俵万智 ]価格:1,680円(税込、送料込)
2013.10.14
コメント(0)
![]()
今日の気持ちを短歌に:後藤人徳の今日の短歌「人徳の部屋」よりhttp://www.izu.co.jp/~jintoku/10月15日(火)真中にすすき数本かたまれりあわだち草に囲まれながら日本のすすき魂見せてみよあわだち草に囲まれながらうす雲の雲間に見える青空のごとき心に日が射してくるコンクリの上にころがりどんぐりが車に轢かれつぶれてるしっかりと根方に落葉かかえもちまだまだ赤き鶏頭の花今日無事に祭り終われり残りたるゴミ処理せんと三人残る【送料無料】わが家の天使 [ 後藤瑞義 ]価格:1,260円(税込、送料込)
2013.10.14
コメント(0)
短歌用語辞典10月14日(月)む(4)むきむき向き向き(名詞)好みによって方面がちがうこと。(副詞)思い思い。アマリリスむきむきの花に照る昼の陽は心の壁のかげを濃くする 宮尾 操並び立つ倉庫の隙より海見えてクレーンは向き向きに空に交はる 礒 幾造むくろ骸(名詞)死体。なきがら。越えんとし海原にむくろ沈めしや燕らのいのちも死の灰の中 武川忠一子を抱きし骸もありぬ兵われら焼きしかの日よ爆忌迫りぬ 小田登志男(つづく)
2013.10.13
コメント(0)
![]()
今日の気持ちを短歌に:後藤人徳の今日の短歌「人徳の部屋」よりhttp://www.izu.co.jp/~jintoku/10月13日(日)強風になんとか耐えて甘柿がひとつふたつとあからんでいるクレーンで吊り上げ旗を立て終わり昔の人の力を思う鮮明に祭の旗に染められて明治十五年文字がはためく秋祭りとうとう明日となりにけりカラオケいまだ自信なけれどなるようになるさ一生懸命に明日うたわん神に捧げん【送料無料】わが家の天使 [ 後藤瑞義 ]価格:1,260円(税込、送料込)
2013.10.13
コメント(0)
![]()
10月13日(日)短歌用語辞典(飯塚書店発行)む(3)むかえる(むかふ)迎ふ(他動詞下二段活用)待ち受ける。待っている。臍の緒も子らにかへさむ身辺の整理を思ふ還暦迎へて 須山タカいづこにものうぜんかづらひるがへり石見の峡は夏を迎ふる 長沢一作 むかし昔(名詞)年久しい以前。ずっと以前。遠い過去。いにしえ。多摩川を越して酒場に行く日々も遠きむかしの四年のむかし 三枝昂之身をしぼり哭きをりしものすでにあらぬ蹌踉とたださうらうと昔 成瀬 有(つづく)《短歌新聞社》長沢一作藤佐太郎の短歌 【中古】afb価格:1,000円(税込、送料別)
2013.10.12
コメント(0)
![]()
今日の気持ちを短歌に:後藤人徳の今日の短歌「人徳の部屋」よりhttp://www.izu.co.jp/~jintoku/10月12日(日)ゆっくりと雲が流れて消えてゆくこころの中を洗うごとくに亡き主ビニールハウスたちまちにあわだち草の巣窟となるのみしらみ記憶のなかに住んでいて苦労話に飛び出して来る動かざる伊豆の山々マグマ秘め今夕焼けの空を頂く人間もマグマを秘めて生きるのかあの美しき富士のごとくに【送料無料】わが家の天使 [ 後藤瑞義 ]価格:1,260円(税込、送料込)
2013.10.12
コメント(0)
10月12日(土)短歌用語辞典(飯塚書店発行)む(2) むかう(むかふ)向かふ・対ふ(自動詞四段活用)顔を向けている。向き合う。目ざして進む。近づく。秋づける広き硝子に対ひたり白鳳類型の釈迦牟尼仏一軀 玉城 徹今日の宿り妻とわれのみ古座川の音なき流れに暫くむかふ 由谷一郎むかえび(むかへび)迎へ火(名詞)盂蘭盆(うらぼん)に門前で火をたき、亡き人の霊を迎える行事。「迎ひ火」とも。砂原の名残のほてり迎火を海辺にかかげ能登の魂まつり 中野菊夫門口に焚く迎ひ火が/赤々と/そこにもここにも見える町並 渡辺順三
2013.10.11
コメント(0)
![]()
今日の気持ちを短歌に:後藤人徳の今日の短歌「人徳の部屋」よりhttp://www.izu.co.jp/~jintoku/10月11日(金) 椎の実の季節になると思い出す子供の頃は拾い集めし柿の実が色づきたれば焼酎を買いて渋抜きせんと思いぬ消費税公共料金審議会運動会を抜け出席す消費税課税をされる会場費趣味なのだから了承をする挨拶のあとに市長は退場し言いたいことを言ってしまいぬ税額をまるめ減額する案をもろ手を挙げて賛成をする【送料無料】わが家の天使 [ 後藤瑞義 ]価格:1,260円(税込、送料込)
2013.10.11
コメント(0)
10月11日(金) 短歌用語辞典 飯塚書店発行:(1993年) む(1) む (助動詞)…だろう。推量や空想的想像、予想を示す。…よう。…すべき だ。…はずだ。当然・適当の意を示す。…しよう。話し手の意志を示す。未 然形に付ける。「ん」とも。 育てつつ子を捨て続けつつ棲むはやがてしづかに捨てられむため 岡井 隆 そのままを告げよとならば声あげてきゆんと泣きたき思ひと言はむ 大西民子 すみれ咲く或る日の展墓死はわれを未だ花婿のごとく拒まむ 塚本邦雄 サンド・バッグに力はすべてたたきつけ疲れたり明日のために眠らん 佐佐木幸綱 (つづく)
2013.10.10
コメント(0)
![]()
今日の気持ちを短歌に:後藤人徳の今日の短歌「人徳の部屋」よりhttp://www.izu.co.jp/~jintoku/10月10日(木)気にとめず過ごしてきたる鹿の声今宵しみじみその声を聞く夜七時文化協会会合があれば早めに食事としよう11月芸術祭の打ち合わせ洋楽洋舞の写真とる役あの頃は虚栄虚飾に身を装いただただ疲れて日々を送れり自(みずか)らを心貧しと断じたり最上(もがみ)の川辺(かわべ)もとおる茂吉今生きる明日のために今日生きる過去は神様お願いします神知らず神を求めず若き日はただ霧の日の出来事だった【送料無料】わが家の天使 [ 後藤瑞義 ]価格:1,260円(税込、送料込)
2013.10.10
コメント(0)
10月10日(木)短歌用語辞典飯塚書店発行:「短歌用語辞典」(1993年)によるみ(54)みんなみ南(名詞)南の方角。南風。「みなみ」の音便。みんなみの嶺岡山(みねをかやま)の焼くる火のこよひも赤く見えにけるかも 古泉千樫みんなみは光りかすみつ北空の色すみとほる春となりにけり 藤沢古実南にひらけて春の山ひくく霞をひきぬけふもきのふも 大井 広(つづく)
2013.10.09
コメント(0)
![]()
今日の気持ちを短歌に:後藤人徳の今日の短歌「人徳の部屋」よりhttp://www.izu.co.jp/~jintoku/10月9日(水)大きなる口を開きて椎の木が秋の祭りを待ちかねている歌会は結局五人鈴木さん今年九十六歳となる赤い羽根募金に行けば社協事務所カラオケルームが盛り上がってる身障者スポーツ大会当日の朝に迎えに行きますと友歌会を帰りさっそくカラオケで十曲ほどをつづけて歌う【送料無料】わが家の天使 [ 後藤瑞義 ]価格:1,260円(税込、送料込)
2013.10.09
コメント(0)
全66件 (66件中 1-50件目)