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北京の地下鉄に乗っているのは若者が多い。ラッシュ時は特に二十代から三十代の男女で一杯です。老人をたまに見かけると、日本人。東京の地下鉄では中高年の男女が多いのと好対照。若い国だ。現在十号線まであるが片道二元均一。日本円で三十円。ホームには現在の時刻を示すデジタル時計が掲げてあるが驚いたことに秒単位まで表示してある。それほど正確なのだろうか。車内では比較的大きな画面でテレビドラマを観ることができる。イスは硬い。中国ではインフレ基調であり、不動産を買う元気のある三十代に金持ちが多い。年金暮らしの老人は貧乏。ここは日本とは逆になっている。地下鉄終点辺りには高層マンション群が立っているが、値上がり益を期待してサラリーマンが購入している。マンション価格は三年で五倍というようなペースで上がっている。五百万円で買ったものが今は四千万円というケースも。官僚の給与は五千元というレベルというから月給は七万五千円程度。この国の病の一つは汚職である。つい先日は一億四千万ドルの汚職で摘発された女性がいたという。かなりの官僚が汚職をしているが、度が過ぎると逮捕される。ホテルのテレビはチャンネル数が多い。ほとんど中国語だが、英語のドラマもあるし、日本もnhkも見れる。ゲゲゲの鬼太郎もやっている。今日は郊外に出かける。地下鉄とバスを乗り継いで一時間弱で到着。そこから輪タクに乗って大衆温泉へ。昼食をとった後、ワイン風呂、チベット風呂、小さな魚が体のゴミを食べる風呂、プールなどを楽しむ。人造の大きな桜の木が見事だ。水着で男女一緒であるが、蔡君と女性三人組と一緒になる。四十一才が二人、四十五歳が一人。賑やかでよく笑う人たちだ。一人の娘もいてこの子は瀋陽師範大学に入学するとのことなので、いくらかかるかと聞くと、日本円で学費と寄宿者費で三十万円だそうだ。これくらいなら問題なく払えるそうだ。こも女性たちはみんな仕事持っている。中程度の庶民の暮らしを垣間見た。蔡君の買ったマンションは大きな高層マンションで、中庭では住民たちが将棋やトランプに興じていた。蔡くんの部屋からはすぐ前のゴルフ場を見下ろせる。国際ゴルフクラブを見学する。カートに乗って九ホールまわってみたが、いいコースだ。三十万元だから四百万円ほど。ゲストだと平日九千円、休日一万二千円。香港資本。会員数は三百。近くの豪華別荘は地下も含めて五百へーべで六千万円。つち音が高い。蔡君によれば中国人は今は猛烈に忙しく昔のように一緒に遊べないので淋しいそうだ。仕事をすればするほど個人ので収入に直結するのでよく働く。そこが昔とは違う。北京の中心部に戻る。日本大使館を探すが見つからなかった。中国で一番高級な燕という文字の入ったデパート(商城)を覗く。ブランドものは日本より高い。夕食はホテルの近くで北京ダックを腹一杯食べる。途中で仙台の富田さんに電話。富田さんは野田先生夫妻と三陸の旅の途中だった。野田先生とも話ができた。アイフォンを持ち歩いているので、メールも入るし、ニュースの速報も知ることができる。民主党代表選のドタバタも様子もリアルタイムでわかる。
2010/08/31
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中国国際航空の午後の便で羽田空港から北京へ。現在の羽田の国際ターミナルはまことにシャビーだが、10月21日に新ターミナルができるから解消される。上海万博行きのツアーが多い。東京北京は2600キロで三時間。最新鋭もエアバスは快適だ。ビンの上方から水蒸気が煙のように出ていて驚いたが機内の湿度をあげるためのようだ。ほとんどが中国人。北京空港のターミナルに着いて驚いた。大きく、きれいな、素晴らしいターミナルだ。北京オリンピックに向けてつくったターミナルで、このような立派な空港は見たことがない。恐らく世界一だろう。北京は30度。アイフォンの設定を現地にあわせてみると、すぐにメールが読めて感激。また、出迎えとも電話が通じたので一安心。空港と市内中心街とをつなぐ電車で30分であっという間に着く。そこから地下鉄で一駅でほてるのある駅に着く。ラッシュ時なので混んでいる。地下鉄も通路も大理石だろうか、ぜいたくなつくりだ。エスカレータでは右に寄って左を追い越して行く人に譲るというマナーも出来ている。人々の服装もよく中国もオリンピックですっかり変わった。夕食は蔡君と出かける。彼は宮城大学の一期生で私の中国展開の案内人である。たまたま同じく一期生の安君が参加。彼とは卒業以来始めて会う。卒業後、北京のトヨタに7年ほど勤め、その後日本で仕事をしていたが今日船便で北京に戻ったばかり。三人で北朝鮮レストランで食事。北朝鮮料理を食べながら話が弾む。給仕をするホステスはみんな美人だ。北朝鮮の良家の出身で歌や踊りの訓練を受けている。外貨獲得が目的だ。数年前に蔡君と来たことのあるバーに出向く。全員欧米人だ。この辺りは大使館があったりするが、そういう人たちがお客さん。バンドが入って賑やかだ。その後は、大使館通りを散策する。カメルーン大使館、メキシコ大使館、デンマーク大使館などが並んでおり、警備員が24時間まもっているとのこと。暑くないので気持ちがいい。
2010/08/30
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「図解で身につく!ドラッカーの理論」(中経文庫)とほぼ同時期に出版した「30歳からの人生リセット術」(創元社)の書評がいくつか出てきています。この本は、自分の著書の中でも比較的気に入っています。若い人に読んで欲しいと思っています。30歳からの人生リセット術------------------アマゾンのレビュー。何歳の人が読んでも学ぶ事が多い本, 2010/8/14レビュー対象商品: 30歳からの人生リセット術 (創元社ビジネス) (単行本(ソフトカバー))30歳からの人生リセット術という題名ですが、何歳の人が読んでも感じる事が多い内容だと思います。どうして30歳前後の人に向けて書かれたのかが冒頭に書かれており、それはそれで納得のいく内容ですが、その年代層の人以外にもためになるような内容です。本の構成として、勉強、お金、関係、健康、いろんな分野にわけて書かれています。私には気づかせてくれる事の多い本でした。---------------------★30歳といってもまだ青年期。人生はこれからだと30代を叱咤激励する本。---------------------■[読書ノート]30歳からの人生リセット術今の30代は団塊ジュニア世代で、就職氷河期や失われた10年に大変な思いをした世代であるが、悲観しないで、むしろインターネットを自然に駆使できる世代と前向きにとらえてもらいたい、と久恒氏はエールを送る。---------------------リセットしたいと思って買ったわけではなく、違う視点を欲しかった決断の時に、「自分が深く関わればうまくいくと思えるものにゴーサインを出す」というのが頭に残った。また、「自分より二つ上の状態で仕事をする」というのも印象的だった。一つ上はよく聞くけれども、二つ上という考え方は新鮮だ。-----------------------------今日は、16時半から18時半頃まで、来年度からのカリキュラムの抜本改革に関する教員のティーチイン。すでに合意している大枠に沿って科目を組み替えていくということだが、ほぼ方向は決まった。10月末を目途に決定していく。明日からの中国旅行に備えて中国関係の本を買い込む。こういう本は現地で読むのが一番だ。
2010/08/29
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塩野七生は年一巻づつ15年かけて書き続けた「ローマ人の物語」を2006年に終えた。54才から69才までの15年という歳月を捧げたライフワークである。私はこの15年間に何冊か買ってはみたが、一冊も読み終えることはできなかった。その塩野七生が書いた「日本人へ リーダー編」(文春新書)を読んだ。この人は、「靜かでスゴ味にある男が私の好みなので」、ジョージ・ブッシュは嫌いで、小泉純一郎首相に魅力を感じており、この本の中でもたびたび言及している。ローマ人は「一つ一つの能力では同時代の他の民族に比べれば劣っていても、すべてを総合して駆使していく力」が優れていたという分析だが、チンギスハンも、自分は個々の能力は平凡だが彼らを使うことができたという述懐をしていたことを思い出す。アメリカの有名な経営者も自分の墓に、我よりも優れた人に囲まれた人ここに眠ると書かせたという話を思い出した。中国の漢の劉邦もそうだった。現代でもユニクロの柳井代表も同じような趣旨のことを言っている。組織運営においては「「総合力」がキーワードということだろう。そして、その総合力を「継続」していく力が危機を突破していく。以下、抜き出し。日本人へ(リーダー篇) * 危機の打開に妙薬はない。、、それをやりつづけるしかないのだ、「やる」ことよりも、「やりつづける」ことのほうが重要である。 * なぜか、危機の時代は、指導者が頻繁に変わる。首をすげ代えれば、危機も打開できるかと、人々は夢見るのであろうか。だがこれは、夢であって現実ではない。 * 政策の継続性の欠如こそが三世紀のローマ帝国にとって、諸悪の根源であったのだ。 * 「いかなる事業といえどもその成否は、参加する全員が利益を得るシステムを、つくれた否かにかかっている」(マキャベリ) * なぜローマ人だけが、、、、。それをひとことで言えば、「もてる能力の徹底した活用」である。言い換えれば、一つ一つの能力では同時代の他の民族に比べれば劣っていても、すべてを総合して駆使していく力では断じて優れていたのだった。 * 問題の本質は何か、に関心をもどすことなのだ。言い換えれば、問題の単純化である。そして、単純化ができなければ、百家争鳴はしても改革は頓挫する。 * ローマ帝国のような超大国の歴史は参考にならない。ローマ史を参考にしてほしいのはアメリカや中国のほうであって、、、。中世・ルネサンス時代の強国の一つだったベネチア今共和国、、、。(「海の都の物語」)------------TWitterのフォロワー数2200。
2010/08/28
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インターゼミ箱根合宿は午前中で終了。天津財形大学短期留学組の二人からの報告があったが、匂坂君の「目的は経済発展というものを見たいこと」という発言が興味深かった。1989年生まれであるということは、90年代初頭のバブル崩壊以降の失われた20年が人生そのものだったということである。ほぼゼロ成長という経済の停滞状況はよく知っているが、経済成長という言葉に実感がない。私たちは経済成長と、その極みであったバブル、そして崩壊による停滞を知っているが、学生には中国の経済勃興の雰囲気とその中でよく勉強する中国の学生の態度に大きな影響を受けている様子がよくわかった。また、懇親会の席上で「結婚しました」という4年生の発言に全員が驚いた。子供も生まれるとのこと。宮城県出身でアイリスオーヤマに就職するそうだ。これも現代社会の一断面。昨日の6つのグループの発表を聞いて、思ったこと。 * 身近な多摩川の流れと歴史、多摩圏のことを知っているか? * 伝統的な日本人のライフスタイルを知っているか? * 日本のおみやげ文化とは何か? * 日本とアジアの近代史を知っているか? * 現代日本の最前線の医療・食など独特の動きを知っているか?我々日本人は日本を知っているかという問題がこの発表から浮かび上がってくる。自己像、自己イメージの把握の作業である。インターゼミに伴走しながら、私自身も成長していきたいと思う。
2010/08/27
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箱根桃源台のホテル箱根アカデミーでインターゼミの合宿。菅野先生の車で金先生と一緒に到着。29人のゼミ生と10人の教員、2人の事務局という構成だ。始まる前に学長と懇談。民主党代表戦も話題に。驚くような水面下の動きを聴く。このあたりは金曜日の報道ステーションでどういう解説をするか。酒井先生と松本先生のミニ講義は、それぞれ自分の人生と現在取り組んでいる研究の全貌がわかる内容だった。特に松本先生の話は心を打つものだった。アジア(歴史・文化)、多摩学、アジア(経済)、環境、サービス(ディズニー)という6つのグループごとに中間発表を行い、寺島学長の総括講義。また天津財形大学に短期留学していた男女二人の報告は、目が開かれていく様子がよくわかった。学長は「三日会わざれば刮目すべし」という言葉を使った。学長の話はいつも相手の話やプレゼンを前提に、それに付加価値をつけるということで一貫している。 * アジアとは何か。アジアはヨーロッパに対する対置概念。トルコのアッソスという町より向こう。サッカーのアジア枠で中東と日本がくくられているのはその名残。2010年8月の米軍のイラク撤退で「アメリカなき中東」になる。日本には近隣のアジアとのよき隣人関係を構築できていないという弱点がある。 * FTAとWTO.FTAはユダヤ人が発明した。二国間協定が北米自由協定、中南米を含む協定へと発展。日本はFTAから逃げてWTOに向かった。FTAもWTOも。いったい日本は何を守っているのかをはっきりさせる。FTAの紛争処理の仕組みは大切。 * リピーターを惹きつける力とは何か。情報と金を持ってくる装置が必要。ジャパンクール。 * 多摩川がきれいになってきたというがそれは何故か。不法投棄が関係しているならそれを追うのもよい * 多摩学。グローカリティ。北海道白糠、絹の道、富岡製紙工場、羽村の中里介山のアメリカ。ロシア、高麗、フランス、、。世界につながる多摩。 * ディズニーグッズは何故売れるのか。商品企画力。したたかさと頭の良さ。スポンサー付きだから失敗しない。キャラクターも進化。ディズニーは無難、平板。光と影を意識せよ。 * 2010年の自分のテーマ。17世紀のオランダ。デカルト、フェルメール、ピョートル大帝のサンクトペテルブルグ、長崎、日本の漂流民、レザノフ、八王子同心、西へ東へという立体世界史。 * 自分にメリハリをつけよ。この夏のテーマは何か。 * 人生というプロジェクトマネジメント。最適な情報とスピード。ネットワークが重要だ。夕食、そして懇親会、部屋での懇談という果てしないプログラムが続く、、、、。
2010/08/26
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午前中は、寺島文庫ビルで寺島学長と一緒に深い縁のある企業のトップと面談。その後、いくつか学長と情報交換。明日からのインターゼミの打ち合わせも。午後は、幕張本郷で市町村職員中央研修所での講義に出講。この研修所は市町村アカデミーという通称で呼ばれているが、全国の地方自治体職員の研修を行う総本山だ。こことは縁があって、もう10年近く通っているのではないか。「財政運営--変革期の自治体財政運営」という専門実務研修過程の受講者で、88名という大所帯だった。私は10日間ほどの研修のうちの半日を担当しているが、他の科目は総務省の役人と大学教授、コンサルタント、公認会計士が講師である。「地方財政の現状と今後の課題」は、総務省自治財政局交付税課理事官、「地方債制度の現状と改革の方向」は総務省自治財政局地方債課長、「地方公共団体財政健全化法と財政運営」は同自治財政局財務調査課長、「地方税制の玄女医と今後の課題」は同自治税務局企画課長、「自治体の経営改革手法(アウトソーシングとPPP)」は日本総研執行役員、「行政評価の仕組み」は富士通総研のコンサルタント、「公営企業等の経営のあり方」は総務省自治財政局公営企業課長、「地方財政の展望と自治体の対応」は神奈川大学の青木教授、「公会計制度と財政分析のポイント」はトーマツの公認会計士、「民間企業の経営戦略」は東京女学館大学の西山昭彦教授というカリキュラムである。北は北海道苫小牧市から南は沖縄宜野湾市までで、23才から47才までで平均年齢は35才。係長・主査級と主任・主事・技師クラスがほとんど。所属は、財務部、企画財政部、会計室、教育委員会、県庁、都市戦略部、などの職員。最初の一時間半は行政改革の失敗の原因、財政担当者としての仕事の心構え、コミュニケーション手段としての図解などを講義した。その後演習に入り、指導を行う。行政に関する聞き慣れない理論と、手法だと思うが熱心に聴いてもらったし取り組んでもらった。また一人一人の持つ現場での影響力もあり、こちらも力が入る。秋には、企画担当者に対する同様の講義が2回ほど予定されている。
2010/08/25
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iPhone4を入手しました。もう手放せなくなったiPadと新型のiPhone4で、外出時のモバイル環境は完成です。誰かがTwitterで、「iPadは大刀、iPhoneは小刀」という表現をしていたが、二本差しの侍になって戦場を駆けていくというイメージです。「世の中が変化すれば、変化したそのときを境にそれ以前を昔というのだ。歳月ではない」(司馬遼太郎「城塞 上」)
2010/08/24
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昨日の中曽根康弘の「保守の遺言」に続き、今日は石原慎太郎の「真の指導者とは」を取り上げる。いかなる組織や集団も率いる指導者の資質と能力の高低によってその運命が決まる。指導者なき現代の日本において指導者はいかにあるべきかを論じた石原慎太郎の問題提起の書だ。ちまちました組織論を真のリーダーは超えてゆくことができる。気概を持った一人の人間が組織を動かすことができる。歴史上の、あるいは現代の傑物たちの叡智のこもった言葉と、石原慎太郎自信の放つ言葉を選んでみた。真の指導者とは * トインビー「国家の衰亡につながるいちばん厄介な要因は、自分で自分の物事を決めることができなくなったときだ」 * サッチャー「物事は決断しなきゃだめよ。政治家のエクスタシーは決断にあって、決断がない政治家はだめ。それができない政治家は政治家に値しない」 * アンドレ・マルロー「日本人というのは、世界の中で唯一、永遠を瞬間的に把握することのできる民族だ」 * アラン「楽天主義は意志の所産だが、厭世主義は人間が自己を放棄したときの状態である」 * マキャベリ「決断力のない君主は大概みんな中途半端な中立の道を選ぶ。そしてその大方は滅びていく」マーヴィン・トケイヤ(ユダヤ人)「ユダヤ人の教育の最大の目的は、新しいものを創り出す個性的な力を持った人材を育てることにある。このために自立した人間を創らなければならない。これが人づくりである。」毛沢東「主要矛盾と従属矛盾」 * 長尾芳郎(名鉄百貨店会長)「初対面のときに、自分と他人との人間関係を得意げにべらべらしゃべる者はほとんど信用できない。あるいは、相手の話を何度も重ねて縦にずっと見ると、いつも同じことを言っている人は信用していいが、どこか筋が違ったり、話の内容が変わっていくのは眉唾だ。」 * 松下幸之助「第一の経営哲学、経営理念が確立できれば、まず五十点で半分成功したのと一緒。」 * 福田和也「幼稚な人間とは、何が肝心なことかがわからぬ人間、かつまた肝心なことについて考えようとしない人間こそ幼稚な人間なのだ。」 * 川渕三郎「いま時期尚早とという人は、百年たってもなお時期尚早というでしょう」 * 福沢諭吉「独立の気力なき者は国を思うこと深切ならず」 * 司馬遼太郎「日本のいわゆる発展は終わりで、あとはよき停滞、美しき停滞をできるかどうか。これを民族の能力をかけてやらなければいけない。」石原慎太郎 * 主張のない者に相手が敬意を抱くわけはないし、価値を認めるわけもない。 * マージャンのゲームとしての優れた特性は、いつんも自分と相手と比べて考える。自分を相対的に捉え、自らの可能性を打診していくというところにある。 * 政治学者というのはみんあ気のきいたようなこっとをいうが、学者が政治をやったらその国は簡単に滅びてしまうぐらい、実は彼らには現実感覚があるようでない。 * 究極の目的を設定するのはナンバー1の仕事だが、それをいかに実現するかという、ハウツーを考え出すのはナンバー2の仕事である、またその下にいる参謀たちの仕事です。 * そもそも日本はマーケットを「市場」と訳すべきではなかった。「戦場」とでも訳しておけば、いまの日本の体たらくはなかったかもしれない。 * 幸せの本質とは、つまり石原慎太郎という人間が一生をかけて純粋に石原慎太郎になりきることにしかないと思う
2010/08/23
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中津から、福岡空港、羽田空港、そして自宅までの時間を利用して何冊か読了。石原慎太郎「真の指導者とは」(幻冬舎新書)。司馬遼太郎「人間というもの」(PHP文庫)。そして中曽根康弘「保守の遺言」。中曽根康弘「保守の遺言」(角川ONEテーマ21)。2010年5月発行の時点での新政権の見通しが的確である。今年92才。保守の遺言 * 結局は近い将来、何らかの形で増税に踏み切らざるを得なくなるにのではないか。ただ、問題は増税のタイミングである。、、タイミングを間違うと選挙に直接影響を及ぼす。(菅政権が消費税増税を打ち上げた参院選の大敗を予測) * 普天間問題、、。結局は当初考えていた場所に落ち着かざるを得なくなるのではないか、その可能性大と言わざるを得ない。(鳩山政権の迷走と結末を予測) * 鳩山、小沢、菅の三人の協力関係が崩れたとき、政権が自民党に移るという危惧を絶えず持っていたほうがいい。(菅政権の反小沢人事の結末を予測) * 小沢君、、。現状を打破する推進力は、他の政治家の追従を許さぬもので、彼が節度を重んじ、重大な出るべき時に推進力になったら、戦後政治に名を残す政治家の一人になるだろう。(9月の代表戦がそれになるか?) * ここ十数年の政治情勢を振り返っていると、大東亜戦争が始まる頃の様子と酷似している部分が多く、不安にかられる。 * 先の戦争が起きた原因を考えるとき、その元凶は官僚主義であるというのが、私なりの結論である。 * 私はいつも思いついたことを書き留めるノートを持ち歩き、夜寝るときも枕元にメモをする紙を沖、頭に浮かんだアイデアをメモしていった。それをトップダウンでやらせたのである。 * 私は、、、NHKのハングル講座などで身につけていた韓国語を駆使して挨拶したのである。 * 私は、総理在任中の多忙なときでも、日曜日には必ず、夜、東京・谷中の全生庵という寺で座禅を組んでいた。 * 保守という政治を掲げる自由民主党は、日本の歴史、伝統、文化というものを非常に大事にし、その精神を受け継ぎながらも、常に新しい社会、新しい世界へ挑戦していく市政をもている。 * 自民党の保守政治に飽くき、もうひとつの保守政党を国民が選んだという捉え方をしているからである。、、つまり、「アナザー保守」としての民主党に国民は投票したのではないかと。 * 今回、自民党が有権者から見放されたのは、保守党がなさねなならない「改革」を忘れてしまったからともいえる。
2010/08/22
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福岡往復。博多楼で姪の結婚式に出席。親戚だけという少ない宴だったが、本当に祝う人たちがじっくりと共通の時間を持つことができる形式でなかなかよかった。新郎・新婦はともにJICAの海外青年協力隊で任地のラオスで知り合ったという仲である。新郎は教員、新婦は看護師。こういう若者がいるということに希望を持つ。私と家内と娘が出席。九州の朝日新聞の本日の二面に「図解で身につく! ドラッカーの理論」の広告。羽田空港、博多駅前、福岡空港、羽田空港とで本とポップをなどを見かけた。
2010/08/21
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大変お世話になった横松宗先生の未亡人を訪問。もうすぐ90才。母の親友だ。手入れの行き届いた庭がとてもいい。瑠璃マツリという淡い紫の花がとてもきれいだった。ゆめタウンで買い物。母と今までの海外旅行の話題に興じる。中津駅前の居酒屋で中津北高校の同窓会。全部で16人集まった。常連以外に長洲から、千葉雄、松浪、豊永。中津組は、内尾、土生、久持、長松、佐藤、藤田、川、、、。女性陣は、賀来きよみちゃん、恵良ようこちゃん、桃ちゃん、井上ともちゃん。安倍は急きょ来れなくなった。高校時代の花畑先生、梶川先生、木元先生があいついで亡くなったそうだ。二次会は、カラオケ。瀬口啓一君が遅れて参加。歌は加山雄三、三田明、ジョニーからの伝言、サライ、、、、、。カラオケではいつも思うがどの曲も詩が素晴らしい。私は、くちなしの花やコモエスタ赤坂などを熱唱、、、。豊陽中学で同級だった林田健ちゃんと久しぶりに会った。ダイハツの社員もカラオケを楽しんでいた。挨拶をするように促されたので、昨年別府で開催された同窓会の話題と、その時できた短歌を披露。「いにしえの 恋はまぼろし アラカンの 脂の抜けた 温泉同窓会」三次会は、ビールと温麺だったが、ここまで中津組が11人全員残ったのもすごい。楽しいからだろう。こういった三次会までのコースが定番だが、午前1時になっていた。今日の一首 呼び捨てと ちゃん付けになる ふるさとの 笑顔 なつかし 同級会
2010/08/20
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中津も暑い。山国川の川向こうの太平楽という温泉施設で、昼食の風風ラーメンを食べながら母とよもやま話。亡くなった父のこと、弟、妹のこと、叔父叔母のことなど、節目の時のエピソードを語り合った。温泉にゆっくりつかった後、じっくりとマッサージを受けて二人とも体が楽になる。帰省するといつも移動をお願いしているタクシーも運転手さんに迎えに来てもらう。この人との会話は楽しいが、今日は囲碁の話題になり、すすめられた。夜は東京から郷里の長洲に戻った宇野千葉雄君と母と私の三人で、中津駅前の鬼太郎という飲み屋で食事会。鬼太郎は「ゲゲゲの鬼太郎」に因んだ名前だそうだ。母もよく知っているし、高校時代からの友人なので、気兼ねなく会話が弾む。話題の焼酎「耶馬美人」を飲みながら、魚を堪能。千葉雄君はしばらくこちらにいるようなので、帰省時にはまた飲めるだろう。明日の同級飲み会は二十人以上集まるそうだ。楽天ブログ用 出版社からの報告によると、私のドラッカー本は紀伊國屋で8位に入っているとのこと。本日の朝日新聞の二面に広告が出ているそうだが、九州では広告は二日ほど遅れるので私は見ていない。
2010/08/19
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朝6時40分の直行バスで南大沢から羽田空港へ。空港の書店では私のドラッカーがめだっていた。もしドラの隣に積んであった。9時20分のjal便で福岡空港へ。予定のひとつ前の便に乗れた。福岡空港では「すごい中津」展をやっていてビックリ。12時の電車で13時13分に中津に到着。村上病院に入院中の叔父さんを見舞う。従兄弟の泰三も東京から帰っていた。思ったより元気でひと安心。実家へ戻って母親と話す。家は二人雇って庭の草むしりの最中だった。また消毒の人も。すっかりきれいになった。18時、瑠璃京という、はも料理屋で母と泰三と人で食事。帰省の途中で本のゲラをチェックできた。明日もう少しみて終了。
2010/08/18
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新宿紀伊國屋で「図解で身につく! ドラッカーの理論」が店頭でワゴン販売されているのを確認。14時から17時半までJICA(国際協力機構)の専門家派遣前研修で講師。今回の受講生は20人。派遣国は、タンザニア、より団、中国、エチオピア、ホンジュラス、エルサルバドル、インドネシア、マレーシア、モロッコ、シリア、マダガスカル、ベトナム。指導分野は、高等教育行政、環境管理、農業情報システム、OR,経済基盤整備、エコシステムモニタリング、労働安全衛生行政、脆弱性評価、コミュンイティ防災、貧困削減、営農技術インパクト評価、モニタリング・評価、灌漑。現在の所属は、農水省、国際医療福祉大学、厚生労働省、財務省、国立科学博物館、国立公園協会、クロスインデックス、マリノフォーラム21、パムック、富士常葉大学、JICA、、。各グループでの議論に参加すると、具体的なミッションが形となってみえてくるので、とても興味深い。中米広域防災能力向上PJでコミュニティ防災能力の強化にあたる人、農家の世帯レベルの食糧の安全保障と貧困対策にあたる人、農業の生産基盤整備にあたる人、HIV・AIDS予防対策にあたる人、国境におけるワンストップサービスにあたる人、水環境管理能力向上PJにあたる人、大学法人化と教育の質保証という教育行政にあたる人、気候変動の脆弱性評価能力の強化にあたる人、リハビリテーション教務管理にあたる人、トキと人との共生PJにあたる人、市場経済化にたる人、小型浮魚調査能力強化PJにあたる人、女性の健康とエンパワーメントの統合PJにあたる人、、。終了後は、18時からT出版社のK編集部長と「手帳」プロジェクトの打ち合わせ。9月末には書店に並ぶ予定。
2010/08/17
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最近、多摩大のホームページがTwitterやブログで話題になってきた。オンリーワンを目指してこの一年、学長室所管で頑張ってきたのが実ってきたようだ。ホームページづくりは家づくりと同じだ。設計図を書き、柱を立て、間取りを決め、内装を工夫していく。そして学内の動きを注視し情報を吸い上げHPに反映させていかねばならない。ホームページを用いたマネジメントである。「データベース」と「広報センス」がホームページ構築のキーワードだと思う。この一年没頭してきたが、さらにコンテンツを充実させていきたい。http://www.tama.ac.jp/-----------------------「巨大サイトマップ 多摩大HP」というタイトルで「伝説のPR職人」さん。見よ、このすごさ!Twitterで多摩大HP が話題になって訪問者が激増しているという。何がすごいって、このサイトマップだよ~ん。私のもこういうふうにしたいな。こんなマップにするようなコンテンツもないし、技術もないか。それにしてもすごい。これは話題にならないほうがおかしい。何度も言うよ、すごいって。誰が作ったかしりませんが、たぶん、あの久恒啓一先生でしょう。http://ameblo.jp/pridea/entry-10620487946.html--------------------------kumapenguinさん多摩大学のTOPページは久恒啓一式図解で表現されている。一見雑然とキーワードが並べられているが、時間をかけてそれぞれに関係を紐解いていくと実に奥が深いことが分かる。http://www.tama.ac.jp/-------------------taebeさん巨大サイトマップの多摩大HP http://ff.im/-phccU----------------@torifuzei)RT @tamauniv_bot: (@tamauniv_bot)(@takumuu)多摩大学のトップページがすごい。。。トップページがすでにサイトマップ化してる。。。 http://www.tama.ac.jp/---------------(@plaza_kawasemi)RT @mrkutai: 多摩大学のトップページが斬新すぎる。 http://bit.ly/2fO3fo-----------------------------------先週出版社から連絡があり、「図解で身につく! ドラッカーの理論」(中経文庫)が好調で4刷り4万部になったそうだ。新宿紀伊國屋では目立っているそうだが、私はまだ見ていない。
2010/08/16
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今日は終戦記念日だが、多摩大学はオープンキャンパスでキャンパスは賑わった。夕方5時半からは、教員ラウンジのソファに教員が10名ほど集まって、カリキュラムの抜本改革の具体的な検討を4時間ほど行った。先日の学部運営会議でできた案と初年次教育のティーチンの結果を踏まえた議論となった。大学の教育理念「現代の志塾」に沿って、経営情報学部は「産業社会の問題解決の最前線に立つ人材を育てる」ことを標榜しているが、今回のカリキュラム改革は、「産業社会論」「問題解決学」「最前線事例」という枠組みで、まず従来の科目を配置し、その上で科目名の変更や内容にも修正を加えようという試みである。参加教員は、諸橋、斉藤T、杉田、今泉、出原、樋口、金、趙、金子、豊田、久恒。事務局は、高野、杉本。方針としては、専任教員の科目を保障した上で、科目数を大幅に減らし、出口(情報サービス、サービスビジネス、地域活性サービス、、)に合わせて履修モデルを提示できるようにしていく予定である。本日の中心議題になった一年次は、「産業社会論」クラスターでは、興味を持って貰うための大きなくくりの「入門」という形の科目にし、「問題解決学」クラスターでは、基幹的な科目を配置する。各論的な専門科目は2年時以降に振り分けていくことになった。和気あいあいの雰囲気ではあるが、非常に活発な議論と具体的な提案の応酬が行われ、大きな方向感を確認でき、具体案もできてきた。前向きのベクトルの合った議論で楽しく有益な時間を過ごし、色々な意味で成果があった。役員室という荘重な会議室での開催を止めて、今回はソファでの議論にしたのだが、参加者がリラックスしていい議論になったようである。議論のための議論、消耗するような議論、建前だけの議論、こういった議論がなかったのでずいぶんと進んだ。8月末にもう一回このティーチンを行うことになっており、その時点で全体像が見えてくることになる。
2010/08/15
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夏は、九州への帰省、中国旅行などを予定しているが、その合間を縫って講演も結構予定されている。8月から9月にかけての講演・セミナーは以下の通り12回。 * (株)マイプリント 多摩市にある企業の社内研修。多摩市。 * 企業研究会 有名企業の経営企画担当課長を対象とした講演。青山。 * 国際協力機構 本年度から始めた、JICAで途上国に派遣される専門家に対する講演・研修。市ヶ谷。 * 全国市町村職員中央研修所 10年ほど継続している研修で、全国の市町村の企画担当者が対象。幕張本郷。 * 全国市町村職員中央研修所 財政担当者が対象 * はちおうじ志民塾 八王子の市役所から委託を受けた市民研修。地域コーディネーター養成講座。立川市。 * ギリークラブ 最新刊・「図解で身につく!ドラッカーの理論」がテーマ。東京丸の内。 * 多摩大学後援会 多摩大生の父兄後援会で「多摩大の大いなる戦略」と題して講演。品川。 * 日産クリエイティブサービス 二日間に亘る本格的な管理職研修。横浜市戸塚。 * 日産クリエイティブサービス 二日間に亘る本格的な管理職研修。横浜市戸塚。 * 福島県庁 会津管内管理職・企画担当職員が対象の講演。「誘致企業や大型店撤退の中、地域再生への新たな取組みが必要な会津地域への助言」。会津若松。 * 会津若松市 市町村幹部職員・企画政策担当職員が対象の講演。「課題認識力の向上」。会津若松。
2010/08/14
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浅田次郎「終わらざる夏」(上下)の読後感の続編。カムチャッカ半島にもっとも近い千島列島最北端の小さな島・占守島(シュムシュ島)では8月15日に戦争は終わらなかった。仮想敵ではなかったソ連が日ソ不可侵条約を破棄して8月8日に宣戦布告し参戦した。千島列島の武力占領をソ連は企図し、この島では8月18日早朝から戦いが始まり、精強な日本軍は圧倒的な火力と兵力で応戦・反撃しソ連軍を撃破した。そして日本軍は圧勝しながら24日に武装解除された。そして将兵たちは9月中旬からシベリアに送られ強制労働に服すという国際法違反の虐待を余儀なくされた。この勝利によって日本の領土は確保された。我々の知らない「もう一つの戦争」である。その占守島に歴戦の鬼熊軍曹、若き菊池軍医、45才の片岡二等兵という三人の兵が和平のためのある使命を帯びて集結するが、運命のいたずらに翻弄されるという長い物語だ。戦争の理不尽さと渦中の人間の口惜しさと怒りとをあますところなく描いた傑作である。著者の浅田次郎の憤りが強いエネルギーとなって戦後65年目の暑い夏を前に優れた小説として結実した。市ヶ谷の大本営参謀、岩手県盛岡の聯隊区司令部で徴兵作業にあたる動員班員、滝沢村役場兵事係、同潤会アパートに住む洋書翻訳者、シュムシュ島のアイヌ、函館から来た女子挺身隊、ソ連赤軍の将校、、。そして戦争の最前線に立っている兵士の家族達の悲しい物語だ。戦争には勝ち負けはない、戦争するものはすべて負けであるという著者の主張が痛切に響いてくる。 * 戦争は人間の思想や倫理や哲学をことごとく破壊する、超論理の無茶ですね。 * 明日の約束をすることが今日を生き延びるまじないであると、前線の兵隊は心得ている。 * 人間同士が殺し合っているのではなく、機械と機械が壊し合いをして、その機械を操っている人間が一緒に壊れちまうんです。 * 人の命を数字でしか量ろうとしない戦争というものに、 * 十五年も戦い続け、この四年近くは世界を敵に回して戦い続け、あげくの果てに降参する。 * 国が国民を攫(さら)い続けてきた。男たちを根こそぎ兵隊とし、女子供までも勤労動員の名のもとに拐(かどわ)かした。 * 赤紙一枚で召集された兵隊は、その後どこでどうしているものやら何もわからないのだが、死んだとたんに日付と場所が通知されるのだった。 * 邪念のないまっすぐな気性は、すなわち頭がいいのと同じなのである。 * 武運長久というのは、戦場で働(かせ)げというごどではながんす。逃げ回ってでも帰ってけろという、母心でやんす。 * スターリンの兵士になってはならない。やつは泥棒だ。革命という看板を掲げた大泥棒だ。 * だがな、犬死だって人を殺すよりはいからかましだ。 * 僕はいまさら死を怖れているのではない。わけのわからぬまま、戦う目的も理由も何もわからぬまま死ぬことがたまらなく恐ろしいのだ。 * 自由というものはよく知らないけれど、飛ぶも潜るも漂うも。これからは自分で決めていいのだろう。人間がようやく、鴎と同じように生きられるのだ。 * 百戦錬磨の兵隊たちですら、花咲く草原を征く時には声もなく見惚れるのです。 * 二度と、戦争はするな。戦争に勝ちも負けもあるものか。戦争するやつはみんなが負けだ。
2010/08/13
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広島への原爆投下のあった8月6日から読み始めて、本日浅田次郎の「終わらざる夏」の上下巻を読了した。戦争という運命に翻弄される様々な立場の人間の悲しみが描かれている名著だ。何度も涙が浮かんできた。こういった日常と非日常の織りなすドラマは、ほんの数十年前の出来事であることに感じ入る。大本営参謀、赤紙に書く徴兵候補を拾い出す曹長などが出てくるが、主役は外語大を出た出版社の編集長で二等兵で取られる45才、盛岡出身の秀才の誉れ高い若い少尉の軍医、郷土の英雄に祭り上げられた歴戦の鬼熊軍曹。この三人が千島列島の小さな島である使命を帯びて過ごすという筋だが、そういった人々にまつわる母、妻、家族、そして上官、又スターリンのソ連兵たちとその妻と家族、函館から招集された高女挺身隊の女性達、、、、。浅田次郎が言わせる登場する人物たちの口から出る真実の言葉の数々に感銘を受ける。 終わらざる夏(上)終わらざる夏(下)
2010/08/12
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郷里の同級生・土生望君から「しあわせ農泊 安心院グリーンツーリズム物語」(宮田静一著・西日本新聞社)が送られてきた。高校の同級生の宮田君が書いた本というメッセージが入っていた。高校時代はあまり接触がなかったが、宮田君のことは帰省するたびに頑張っているという噂は耳に入ってはいた。この本を読み終えてさわやかな感動を覚えた。ゆっくり、じっくりと時間と労力をかけて熟成していく農村を軸とした一人の社会運動家の誕生と戦いの物語である。小さな自分の持ち場で持った問題意識を育てながら、人との縁を大切にしつつ、いつししか地域を元気にする運動のリーダーになっていく様子が手に取るようにわかる。やさしく、素朴で、やわらかな文体で書かれており、気負いがないが、しかし本質を突いた言葉が継続的に紡がれている。読者は著者の言う「農泊」(農村民泊)に共感を持って読み終えるだろう。リーダーの成長と地域力の向上は一対のものだが、この人は今までの仕事の延長線上に大きく伸びる余地を持っているように感じる。この動きはさまざまな地域と人を巻き込む大きな渦となって社会を変えていくだろう。帰省時には訪ねてみたい。しあわせ農泊以下、拾った言葉。 * 農業は楽しい上に、時間が自由である。ただ儲からないだけである。 * 何らかの形で地域や個人に経済的潤いがなければ農村の新しい生き方の運動の継続は難しい。 * 一度泊まれば遠い親戚、10回泊まれば本当の親戚。 * 自分の家の農作業は仕事だが、よその家の農作業は楽しいのだ。だからイベントになるのである。 * その後、安心院町は全国からのグリーンツーリズム視察景気で、、、いわゆる経済効果が年に7千万円から一億円ぐらいになっていった。 * 平成21年度には、教育旅行関係で全国から37校4850人の子どもたちが農泊体験に安心院を訪れている。 * 農泊とは農村民泊の略で、1日1組を自分たちが日頃食べる食卓で家族がもてなすのが原型なのである。 * グリーンツーリズムは別れる時が始まりだ。 * グリーンツーリズムは、田舎っぷりが良い方が勝ちなのである。 * 家をそのまま使えるので、ほとんど元手がかかっていない。だから、いかにお客が少なかろうが倒産がないのである。これは最高の強みである。 * 韓国からの視察団が平成17年度頃になると毎年30組くらい農泊体験研修に訪れる。 * 現場に出かけたり共に食事をすると、人は変わるのではなく、真実がわかるのである。 * 地域が一流になる鉄則は、1.苦情の共有、2.悪口を言わない、3.一流に学ぶことーではなかろうか。 * グリーンツーリズムは、足ではなく、手を引っ張り合う運動なのである。 * 旅行雑誌全国版「じゃらん」の平成20年11月号で口コミ好感度が、全国で同様な宿泊施設34の中でベスト4となったのだ。 * 安心院方式農村民泊には倒産がない。日本初の大分県の規制緩和によって手数料2万2千円を払うだけで、ほとんどの家で認可されるのである。
2010/08/11
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漢文学者・古代漢字学で著名な学者、白川静は1910年4月9日に生まれ、2006年10月30日に96才で没している。1999年から2005年にかけて24回にわたる文字文化研究所所長としての講義がDVDで残っている。89才から95才にかけての最後の講義である。前々からこの人の研究に関心があり、本も読んではいたが、思い切ってDVD「白川靜 文字講話」を入手した。中国の藍田原人が60万年前、北京原人が50万年前に出現したのが人類の始まりである。彼らはすでに言葉を持ち、火を用いていた。5200年前にエジプトのヒエログリフという文字が生まれた。統覚作用の必要な絵画の最も古いものは5万年前で、イベリア半島のアルタミラの洞窟壁画は1万年前に出現している。そして文字が生まれたのは5千年前である。人類史50万年の最も最近5千年という1%の間に文字が生まれ、人類文化は急速に発達した。わずかの間に、地球は汚染され、人類はいつでも破滅しうる凶悪な武器を持った。文字が生まれたという人類の文化史上非常に重要な時点において、いったい人類は何を考え、どのような経過で文字を生み出すに至ったかを考え直してみる必要があると考え、「文字講話」シリーズを行うことにした。最後は「アジアの古代王朝として、中国と日本が、いかなるかかわりをもったか、それぞれの古代文化を、どのように形成してきたか、そこにどのような東洋の世界が展開されてきたかと、そういうことをテーマとして、考えてゆきたいと思うのであります。」という決意で締めくくっている。一回目の講話「文字以前」を聴いてみたが、豊穣の世界を予感させる内容だった。逐次この世界に入っていきたい。24回の講話は以下の通り。「文字以前」「人体に関する文字」「身分と職掌」「数について」「自然と神話」「原始の宗教」「祭祀についって」「国家と社会」「原始法について」「戦争について」「都邑と道路」「生活と医療」「歌謡とと舞楽」「人の一生」「思想について」「感覚について」「載書字説」「文字の構造法について」「声系について」「漢字の将来」「甲骨文について」「金文についてい」「金文について2」「金文について3」。
2010/08/10
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国民作家と呼ばれるほど読者の多かった吉川英治(1892-1962年)の記念館を青梅に訪ねた。この記念館のある場所は当時は西多摩郡吉野村といった。多摩という名称は随分と広い地域を指しているのだと改めて実感した。野村という庄屋の家を自宅として使用した土地と家がそのまま記念館となっている。ここを吉川は草思堂と名付けた。吉川英治は疎開先のこの梅の里を愛しており、2千坪にのぼる土地と家を気に入っていた。母屋は外からしか覗けないが、「吾以外皆師」という吉川英治の座右の銘を見ることできる。母屋にくっついた形で明治中ごろに建設されたという洋館を吉川は書斎として利用していた。戦後しばらく筆を折っていたが、「宮本武蔵」とともに代表作とされる「新・平家物語」を58歳からこの書斎で執筆している。方形の書斎は、中央に座卓が置いてあり、原稿用紙を押さえるぶんちん、眼鏡、虫眼鏡を載せた地図、日本医学史などの厚い書籍や辞書類が卓上に並んでいる。実家の没落で11歳で小学校中退となった吉川英治は漆器職人など職を転々としたが、32歳から本格的に作家の道を歩みだす。「剣難女難」、「鳴門秘帳」、「親鸞」、などを書き花形作家となる。昭和10年から4年にわたって朝日新聞に連載した「宮本武蔵」では、剣禅一如の道を歩む新しい武蔵を書いた。この連載は、求道、克己、そして絶え間ない向上心がテーマであり、人生の書として人気を博した。また新書太閤記、三国志など吉川は新聞連載小説の名手だった。そしてこの地で7年間にわたり大作「新・平家物語」に没頭する。この大作を書き終えたとき、「あとかたもなきこそよけれ湊川」とその心境を記している。吉川は昭和35年の八木治郎アナウンサーのインタビューに「読者は自分を読んでいる」と答えている。「読者の呼び水と僕、それが小説の書き方の秘密」だった。そういう工夫を吉川は小説の中に盛り込んだのだ。そしてどのような作品にも、今現在という時代を投影させていた。「吾以外皆師」という言葉とともに「大衆即大知識」という言葉も好きな言葉だった。まさに大衆とともに生きた国民作家だった。吉川英治は恋愛よりも、家族愛を描くことに自らの資質を自覚していた。親子、兄弟などの骨肉の愛情を描くことがテーマだった。骨肉愛に対する意識は没落時を家族の団結で乗り切ったことも影響している。初めの不幸な結婚を経て、大きく年の離れた賢夫人・文子との結婚によって、吉川の仕事は順調に伸びていく。和やかで幸せな家族をきずいていたことは、家族の写真が示している。円満な家庭を喜んでいたのは、「子らは皆よき母もてり この父は机ぐらしのそとにあれども」というユーモアと愛情のこもった歌からもわかる。「外国物を翻訳したり、江戸文学を焼き直すよりも、自分の考えのほうが、遥かに、すぐれていると、僕は、つよい自惚れを持っている」と吉川は語っている。正史は信用ならない、とも言っている吉川は、自分の頭でどこまでも考える人だったようだ。「逆境に育ち、特に学問する時とか教養に暮らす年時などは持たなかった為に、常に、接する者から必ず何か一事学び取るということ忘れない習性を備えていた。---彼が学んだ人は、ひとり信長ばかりでない。どんな凡下な者でも、つまらなさそうな人間からでも---我れ以外みな我が師也。としていることだった」。これは新書太閤記にある秀吉を描いた部分だが、これは吉川英治自身でもあった。「夫婦の成功は、人生の勝利です。人間の幸福なんていうものは、この辺の所が、最高なものではないでしょうか。、、、帰するとことは、平凡なものです」という感慨が吉川にはあった。仕事に恵まれ、よき伴侶に恵まれ、骨肉愛を確かめた吉川英治の人生は、本人にとって満足のゆくものだったに違いない。
2010/08/09
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人生という長い時間をどのようにマネジメントしたらいいのだろうか。まず、20歳までが「青春」、40歳までが「朱夏」、60歳までが「黄秋」、80歳までを「白冬」とわける中国の古来からの人生の区切り方がある。0歳から80歳までを20年刻みでわけるものだ。20歳までが学習期で、20歳から60歳までの朱夏・黄秋の40年間は開花期で、それを前期と後期にわける。これが今までの一般的な考え方だった。次に、ビジネスマン時代の私がとっていた説を紹介しよう。それは人生を15年刻みで考えようというものだ。10歳から25歳は学校での勉強を終え、社会の中で自分がどういう人生を送るかを考え始める「学習期」。25-40歳は、能力と技術を磨く「基盤構築期」、40~55歳は、存分に仕事をする「充実期」である。55~70歳までは新たなる分野へ挑戦する「飛躍期」ととらえる。55歳辺りで今まで属していた組織を離れ新しい分野に挑戦するのもいい。さらに、70歳以降は「社会貢献期」としてとらえ、15年づつ第?期、?期、?期とつなげていく。このように15年刻みで人生を分けて考え、さらにそれぞれの期間を5年ごとに前期・中期・後期と区切り、ライフデザインを考えてみよう。さて、現在は80歳以上に寿命が延びているので、人生50年時代に比べると人生が1.6倍になっている。孔子の「我十有五にして学に志す。三十にして立つ。四十にして惑わず。五十にして天命を知る。六十にして耳順う。七十にして心の欲するところに順いて矩を踰えず」という言葉がある。これを人生80年時代にあてはめて考えてみよう。人生50年時代の「学に志す」十有五は25歳。そして「30にして立つ」は人生80年時代であれば48歳にあたるから40代後半から50歳で「立つ」と考えることができる。「40歳で惑わず」は64歳にあたり、知命は現在では80歳にあたる。25歳から48歳までは「青年期」で、40代後半になると心身の充実した「壮年期」に入る。64歳で壮年期が終わると80才までが実りの多い「実年期」だ。そこから96才までが成熟した人生を送る「熟年期」、それ以降112歳までが大いなる人物になっていく「大人期」、その後は霞を食って生きる(?)「仙人期」と名付けてみたい。これを「新・孔子の人生訓」と呼ぼう。企業の早期退職制度は 40代半ば以降から適用される例が多いこと、年金の支給は65歳からとなりつつあること、65歳までの定年延長が話題になっていること、高齢者にも前期と後期があるという説など、現実の社会や企業の仕組みはこの考え方にそれなりに対応しているようにみえる。私自身、ビジネスマンから大学教員に転身するときに、青年期はビジネスマンとして仕事をしたから、40代後半からの壮年期は若者を育てる時代だと自分なりに整理しこちらの説に飛び移った。そして現在は来るべき実年期は何をしようかと頭を巡らしているところだ。自分が元気が出るように、自らの生涯をデザインする気概を持ちたいものである。
2010/08/08
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品川サテライトで、秋期終了予定者修士論文最終試験。私のチーム(審査員)は、松本忠雄先生、今泉忠先生、望月照彦先生、浜田正幸先生。今期は14人の社会人院生が審査を受けたが、私のチームは3人を担当。今期の修士論文題目をあげてみる。30代を中心とした職業人院生たちの論文はそれぞれの業界の経営事情を垣間見ることができる。 * 日本プロ野球・球団経営における統計モデルの研究 * ソフトロー形成過程に関する一考察 * 消費者契約における行為規制の手段とその適切性に関する研究 * ネットビジネスの顧客リレーションシップ戦略の提案-宅配のビジネスモデルから学ぶ * 文具メーカーD社における市場志向組織の構築 * 老舗企業の逆説ー歴史を経た企業がなぜ倒産するのか * 時間の比較社会学的アプローチによる経営行動研究 * A社における人材開発研究サービスのマーケティング戦略 * 日本のゲーム産業に見るモノ作りから仕組みつくりへの転換ーメタイノベーション・知識構造ドネインの産業化の考察 * 助産婦が専門職として成長するための条件 * 保険薬局のリソース活用によるビジネスモデルの研究 * イノベーションを起こすための技術のソーシャルインタープリテーションの必要性とその方法 * マイクロビジネスの組織デザイン * 集団擬集性を起点にした病院組織のマネジメントー選ばれる病院の組織文化の構築終了後、判定のための大学院教授会。その後、秋期入学生用の科目説明のためのビデオ撮り。
2010/08/07
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青山のアイビーホールにて、社団法人企業研究会の企業グループマネジメント研究部会で講演。この社団法人は60年の歴史を持つ団体で、37にのぼる業種の会員で構成されている。日本を代表するビッグビジネスのトップが理事をつとめている。企業グループマネジメント研究部会は、各社の経営企画部門の課長クラスの研究会だ。経営課題について一年間で共同作業を行っているが、発表のステージに入る前に、私の講演を聴きたいという要望だった。住友金属工業、損保ジャパン、日本電気、東急不動産、味の素、JTB首都圏、三井化学、明治製菓、第一三共、東京ガス、セイコーエプソン、キューピー、川崎重工業、NTTデータ、阪急阪神ホールディングス、JALUX、西日本旅客鉄道、IHI、東日本電信電話、日本工営、NTTコミュニケーションズ、シティズンホールディングス、住友化学、NTTドコモ、凸版印刷、東日本高速道路、四国電力、トクヤマ、リクルート、JTB、ソフトバンク、カネカ、など錚々たる大企業だ。世話人として弁護士、パナソニック、帝京大学、ミヤノなどの委員も。合計43名。役職をランダムにあげる。社長室経営戦略グループマネジャー、経営企画部経営企画担当部長、関連会社統括部主席部員、技術・経営企画室主席部員、総合企画部戦略企画・IRチーム、経営企画室課長、グループ事業推進部担当課長、本社管理事業部グループ協働推進チームサブリーダー、経営企画室課長、経営企画部担当部長、経営戦略本部企画管理部主査、グループ人事部ジェネラルマネージャー、、、、など各社の経営企画を担当する俊才達だ。「図解式プレゼン資料のつくり方」というテーマをもらっていたが、企業に於ける経営企画の在り方を中心とした内容にした。前半は考え方。後半は事例で検証。昨年のメンバーがつくった資料を材料に、その資料がなぜダメか、そしてどのように考えるかを具体的・実践的に例示するというやり方をとってみた。「マッキンゼーの7S」という考え方を批判し新しい枠組みを提示したり、「業績評価制度」についての議論の欠陥を指摘し一つの全体像を提示してみた。以下、私のまとめ。経営企画とは「経営ビジョンにもとづく優先目標の達成に向けて、現場で戦う人材の心を鍛え技を身につけさせ最強を目指すために、社風を含めたしくみやシステムで全面的に支援していく」ことである。業績評価制度とは、「明確な目的を持った、中長期的視点に立った、公平・透明で納得性の高い業績評価制度をつくり、それをグループ内に浸透させる」ことである。以下、その場で書いてもらったアンケートから。 * 先生の著書は読んだことがありましたので、今回は事前に再読してセミナーに臨みました。図解のお話が中心になると思っておりました。しかし、経営企画のありかた、そして経営企画部員のあり方、参加者を分析され、それに合わせた講義をいただき、大変驚くとともに、内容が濃く大変ためになりました。 * 問題点のの抽出につながる全体像の把握、思考法のお話だったので意外でした。分科会の初期にお話を聞いておけばよかった。 * 本日の講義は終始集中して拝聴することができました。辛口。 * 経営企画スタッフは、全体観を持つ、全体像を示す責務を背負っていることを改めて感じました。先生の「図解仕事人」を読んでいます。 * 当社の課題、なぜ問題が多いのか、あらためて明らかになりました。 * 非常に興味深く聴かせていただきました。 * 物事の本質に取り組む新たなきっかけになると思います。 * 内容の本質を極めた表現・まとめ方が重要なことがよくわかり、今後の経営企画を進めていく上で強い刺激を受けた。とても参考になるすばらしお話をありがとうございました。 * 「社員のためには、自分の納得のいく言葉で作った方がいい」「定量効果よりも、定性効果を重視せよ」など大変勉強になりました。 * 本日の講演を聴いて非常にスッキリしました。歯切れのよい講演をありがとうございました。 * とてもユニークな講演で興味深い内容だった。 * 大変貴重なヒントとなり、実際に取り組んでみようと思います。
2010/08/06
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午前中は、学長室ミーティング。前期試験の沈教授の試験監督の手伝い、「BICS、世界の工場」などが試験のテーマでした。午後は、永山のマイプリントでの2回目の研修講師で、13時から19時まで。受講者は、システム課、ネット企画課、経営企画、人事課、購買課、年賀推進課、編集チーム、入力チーム。30代の社員が中心。「経営理念、行動指針、経営基本方針」を材料に実習と小グループの発表と質疑、そして全体発表というスケジュールだったが、受講者は二週間前に第一回を受けた人たちなので、和やかに進めることができた。今回は、営業の中村執行役員と宮下監査役も参加された。以下、受講者のアンケートの感想から。 * 経営理念、経営方針、行動指針についてあらためて清書したいと思います。ただ、当分は何も見なくてもそれらについて説明できる気がしています。書籍の図解化にも挑戦して身につけたい。チャレンジしたい。 * 自分がいかに「考える力」「まとめる力」がないかを再認識しました。物事を図解にして考えることがいかに重要かを学びました。 * 難しかった。システムの概要設計などを図で表すように心がけたい。 * 他人の発表を見ていて楽しかった。人により広い視野、狭い視野がはっきりしていた。やりがいを給料につなげる人が多いのにはビックリした。 * とにかく疲れました。会社の経営理念は何度も読んだことはあったのですが、まったくと言ってよいほど理解していませんでした。こんな私でも経営理念の内容の問題点に気がついたことは驚きでした。 * 題材が大きかったので頭を悩ませましたが。できあがった時にはスッキリしました。同じ題材でも人によって全然違う図になるところが面白かった。2回目の方が上手になっていると実感できました。 * このやり方だと理解が深まるので、タスクが与えられた時のフローや項目の整理に活用したい。 * 考える力がついたと思いますし、自分の言葉で表現しなおす(言い換えること)ことが重要だと感じました。普段の業務で必ず活用したいと思います。 * 繰り返し作成することでうまく表現出来るようになると思いますので頑張ってみます。 * 業務で活用していきたいです。 * 一人一人の考えていることがわかりとても面白く感じました。自分のあたまのかたさを感じました。一人一人の方向がまとまることもわかりました。 * 文章を読み解く力があがったと思います。課題は、自分の言葉に直すことだと感じました。 * 「物事をより深く理解する」「新しい言葉の発見」「重要なことか不要なことかに気づく」、そういった効果があることを理解しました。 * 今まで言葉だけを追っていましたが、図解することにより意味を深く考えることができました。会社の求める人物像に近づく努力をしたい。様々の部署の仕事が理解できました。 * 面白かった。図解によってイメージの挙優雅非常に近しくなることも勉強になりました。うまく活用していきたい。 * 物事を理解する方法としては極めて有効な方法だと感じました。色々な解があって個性がでて面白い。社員のどのレベルにも通用する研修です。 * 非常に有意義でした。一流企業や世界的コンサルタント企業の理念表現もおかしいことを初めて教えられました。
2010/08/05
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メディア向けに始めた「現代の志塾 多摩大教授陣リレー講座」の第一期の統一テーマは「グローバルビジネスとニッポンの進路」。多摩大学長室(久恒・高野・山本)とギリークラブ(渡辺さん)の協力で開催するもので、九段サテライトで月に1-2回の講座を続けていく。具体的な広報活動が主眼だが、広報インフラの構築と内部資源の見える化をもう一つの課題として取り組んでいきたい。第1回目は、沈才彬教授で、テーマは「上海万博後の中国経済」で、興味深い話をしてもらった。参加者からも質問も多く飛び、沈先生は歯切れ良く回答。終了後の参加者と懇談したが、大変好評だった。初回は成功だった。次回は9月に北朝鮮を中心とした北東アジア論を金美徳教授に語って頂く予定。本日の参加者は、フジテレビ、日本経済新聞社、日本ビジネスプレス、ぴあ、青春出版社、医学関係出版社、、、。 * 上海万博。既に入場者は3500万人。7月は1日44万人。最終的には7000万人を大きく超える。GDPを0.5%押し上げ。 * 中国のGDP成長率は上期は11.1%。下期は少し落ちるが通年では10%。中国経済期待感と不安感。 * 中国の台頭というパワーシフト。オバマ大統領の3つの行動。アジアの重要なパートナーは中国56%、日本36%。(有識者アンケート) o 米国から10万人の留学生を派遣する。 o 4月17日から米政府高官が精華大で合宿して中国を勉強 o 5月24-25日。北京で米中戦略対話。8人の閣僚を含む200人が参加。 * リーマンショックから一番早く脱出。09年は9.1%の成長。 o 中国経済構造の特質は、国内政変に弱いが、外部危機に強い。共産党独裁の光(決断と行動が速い)。 o 中国は広い。海洋国家(沿岸部)は外需、大陸国家は内需。今回も内需が働いた。 o 経済対策57兆円を一夜にして決定。 * 中国経済の今後。国内リスクは住宅バブル。国際リスクはユーロ危機の拡散 o 住宅は調整局面に入ったが中長期的は価格は上昇する。(農村から都市への人口移動。若者の結婚観) o 乗用車の普及率は2.6%。一人GDP3000ドル(2008年)を超えた今から本格的なモータリゼーション時代。 o 車(100万)と住宅(1000万)は波及効果があり、個人消費は伸び、経済は今後も成長する。 * 上海万博後の中国? 7%成長をキープできる。 o 国家イベントを成功させたいということで一致したが、今後は要注意。 o 格差(地域格差・都市農村格差・富裕層貧民層)が大きい。 o 腐敗(一人当たりの賄賂は1億3千万円。40代の役人)のスケールが大きい。 o 2013年は政権交代の年で要注意。過去胡錦濤への交代以外はすべて政変があり経済は挫折した。 o 挫折しても一時的だろう。工業化が未完成(7割)。都市化未完成(47%が都市住民)。中間層へシフト中(4.4億人) * 日本経済活性化 o 中国向け輸出を増やす o 現地生産し、現地販売を o 日本に観光客を呼び込む。提案=沖縄特区・日中韓で海底トンネル。 * 2030年に15億人で人口はピーク。闇人口2000万人。農村と少数民族には一人っ子政策は緩い。 * 共産党一党独裁は永続しない。いずれは民主主義に。どういう形の民主主義か。
2010/08/04
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秋に向けて出版準備を進めているが、佳境に入ってきた。一つは、手帳である。知的生産、知的生活を送るための手帳を開発している。30年に及ぶ知的生産の技術研究会、そしてビジネスマン生活で学び、考えてきた「時間」に関する哲学と技術の総集編となるだろう。生涯からこの瞬間までの連続した時間を視野に置いているので、いいものに仕上がると思う。ライフデザイン、キャリアデザイン、ライフプラン、タイムマネジメント、その具現化しての「手帳」という位置づけになるから、市販されている多くの手帳類とは一線を画すものになるはずだ。大手出版社からの発売になる。もう一つは、明治から昭和にかけて活躍した偉人たちの波乱の生涯を追う本である。人生の後半に輝いた人たちを中心に20人ほど取り上げている。高齢社会に生きる私たちに勇気と希望を与えてくれる本にしたい。一人一人の人生と正面から向かい合うため文献を多数読み込む必要があり、苦戦を強いられたが何とか終盤に入って完成の目途がついた。人物論という新しいテーマに取り組んだ最初の本格的な記念碑的な出版となるだろう。iPhoneで藤沢周平の「蝉しぐれ」を読んだ。電子出版物を一ページづつ読み進めていくのだが、映画のシーンが蘇ってくる。やはり傑作だ。さて、このブログを書いているのは4日の早朝だが、配達されて日本経済新聞に新著「図解で身につく!ドラッカーの理論」(中経の文庫)の広告が載っている。「マネジメントの父、ドラッカーのエッセンスがつかめる!」との説明がついてれいる。「なぜイチローはチャンスで最高の実力をさせるのか」(児玉光雄)と次のコーナーに並んでいる。 中経の文庫 最新刊! 発売即重版! 九州の母親に送ったら、「ブームだから売れるんじゃないの」との反応だった。よく知っているなあ。ドラッカーブームの中、文庫本は私の本だけだそうで、今後の展開が楽しみだ。
2010/08/03
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新企画Podcast「多摩大チャンネル」は、音声配信による大学の広報活動です。第1回は「寺島実郎学長に聞く」で、教育にかける思いを語っていただきました。第2回は、「表現力の多摩大」をテーマに、小論文の樋口裕一教授と図解の私の対談という企画となりました。気持ちよく会話が進み時間が長くなったので、前編と後編にわけて聞けるように編集してあります。パソコンで直接聞く方法と、iTunesで聞く方法の二つがあります。高校生に聞いて欲しいですね。http://www.tama.ac.jp/info/podcast.html--------第2回多摩大学で学べる表現力【前編】図解VS小論文図解と文章を学べる唯一の大学>>多摩大学「図解教の教祖」と「小論文の神様」の楽しい対話 http://homepage.mac.com/tamapod/web/tamadai_pod_2_zenhen.mp3第2回多摩大学で学べる表現力【後編】文図両道のすすめ図解と文章を学べる唯一の大学>>多摩大学「図解教の教祖」と「小論文の神様」の楽しい対話 http://homepage.mac.com/tamapod/web/tamadai_pod_2_kouhen.mp3録音風景。左から、樋口、久恒、早川。----------以下、「多摩大チャンネル」の説明。開学20周年を迎えた多摩大学の教育理念は「現代の志塾」。「志ある人材を少人数教育で育てる」という意志を、塾という言葉に込めました。志が失われた時 代ともいえる今、多摩大学が目指すのは幕末の松下村塾(吉田松陰)、適々斎塾(緒方洪庵)など、志の高い人材が輩出した「私塾」の現代版。本番組は、そん な多摩大学のことをもっと身近に体感して頂けたら、との思いから生まれました。多摩大学に集う「人」にスポットをあてた毎回のインタビューから導きだされ る「志」が、リスナーの皆様の心に響き、共感の輪が無限に広がっていくことを願っております。インタビュアー/多摩大PODCASTプロデューサー:早川洋平(キクタス) 制作協力/和金HAJIME-----------
2010/08/02
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計画を立てなければ何事も実現はしない。毎年夏の前に計画を立てる習慣が確立している。どのくらい前に進めるだろうか。 * 人物記念館(3ヶ月:7/8/9月)国内30館 o 長野県安曇野(ちひろ・安野、、) o 山梨(三島由紀夫、横溝)・静岡(大岡信、) o 千葉県(佐倉惣五郎・佐藤泰然・鈴木貫太?・伊能忠敬、) o 群馬(田中正造・田辺元・)福井(白川靜、) o 東北(藤沢周平・安達峰一郎・ o 九州(鹿児島、宮崎、、)堺利彦 o 多摩地区 o 美術館の企画展 会津若松・開高健(神奈川近代文学館) o 実業家の遺した美術館巡り(関東・関西) * 大中華圏旅行:中国(上海・北京)上海万博・毛沢東記念館 * 本の執筆:・新しい企画の仕込み * 読書・日本の名著(宣長、篤胤。藤樹、、)・神道・儒教・仏教+欧米 * 体力・健康:・水泳(多摩市・南大沢):1000m泳げるように・iPhoneウオーキング * 神保町の古本屋街探訪 * ゴルフ(三平・智彦・富田・野田) * HPの講演資料整理・人物写真の整理(PICASA) * 電子出版の研究:鳥の目SKDLのアプリ・知の現場・知的生産手帳
2010/08/01
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