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9001という真空管を紹介します。手持ちはRAYTHEONです。箱はこんな感じ。真空管(Electron tube) 規格表データベース「RCA 9001」規格表が参考になります。エーコン管の954をMT管化したもののようです。電極構造は....プレートの内側の電極はコの字になっています。ビーム管でしょうか..。規格表ではPentodeと書いてありますが、Beam tetrodeではないかと思われます。他の真空管にも言えることですが、ビーム管の表記は規格表によってまちまちですね。etracerで三極管接続とビーム管接続の特性を測定します。【三極管接続】Ep=120VEg1=4.7VIp+Ig2=2.49mAIg2=0.74mArp=12691Ωgm=1563μSμ=19.8V/V【ビーム管接続】Ep=120VEg2=75VEg1=2.2VIp=2.33mAIg2=0.88mArp=531356Ωgm=1705μSμ=906.2V/VIg2が結構流れますね。6AK5とピン互換ですが、そのまま使うと損失オーバーしてしまいます。短命覚悟であれば使えるかなぁという感じ。オーディオ用としてはチョット「使いどころのわからない」真空管という印象です。
Jul 23, 2024
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CV415(TT15)という真空管を紹介します。双三極のビーム四極送信管のようです。規格はThe Valve Museum「CV415」が参考になります。(CV4046という真空管もあるそうで、CV415をより高い周波数で動作させられるようですね)背の低い電極が2つ配置されています。コの字のビーム電極が見えます。因みにベースはロクタル9ピン。ソケットがあまり出回ってないんですよね。etracerでパラレルの三結特性を測定します。(スクリーングリッドが共通なのでパラレル必須です)プレート損失は片側8W程度ですが、常時電流を流すA級オーディオアンプでは2ユニットで12W(片側6W)くらいをみていたほうが安全かもしれません。240V42mAあたりで測定します。【1本目】Eh=6.3V, Ih=1.60AEp=240VEg1=27.0VIp+Ig2=42.20mAIg2=1.64mArp=1334Ωgm=4702μSμ=6.3V/V【2本目】Eh=6.3V, Ih=1.59AEp=240VEg1=27.7VIp+Ig2=42.66mAIg2=1.49mArp=1327Ωgm=4541μSμ=6.0V/V240Vで42mA流して5kΩ負荷ですと1.8W(歪率8%)です。直線性は悪く、オーディオ向きではありませんが、まぁ楽しめる球かと。因みにビーム管接続はお勧めしません。私の個体の問題かもしれませんが、2本ともおかしな特性です。ちょっと酷いですよね。私は敬遠するかな。上記理由により三結シングルで使うのが無難だと思います。ebayでまだ安価に出回っている球ですが、よほどの珍球好きならともかく、あまりお勧めはしません。
Jul 21, 2024
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STCの33A/158M(CV1884)という真空管を紹介します。双三極管です。6BX7や6BL7クラスのプレート電極です。なかなかカッコいいです。ところで、この真空管は規格表が見つかりません。謎球です。The Valve Museum「33A/158M」が唯一の手がかりです。12Wのプレート損失。これは多分2ユニットですので片ユニット6Wというところでしょうか。この記事によると、33A/138Aと同様の設計と書いてあります。これが参考になりそうですね。ただし33A/158Mのベースはロクタル8ピンです。グリッドをプラス(ポジティブバイアス)側にたっぷりと振れる送信管ですね。しかしマイナス(ネガティブバイアス)領域も十分にあります。因みに製作例はThe Valve Museum「An Experimental 33A/158M Double Triode Push-Pull Audio Amplifier」があります。etracerで特性を測定しましょう。プレート280Vで15mAほど流れるところで測定します【1本目】Eh=6.3V, Ih=0.83AEp=280VEg=10.2VIp(1)=14.97mA Ip(2)=15.28mArp(1)=6335Ω rp(2)=6181Ωgm(1)=2398μS gm(2)=2452μSμ(1)=15.2V/V μ(2)=15.2V/V【2本目】Eh=6.3V, Ih=0.79AEp=280VEg=10.5VIp(1)=14.61mA Ip(2)=15.96mArp(1)=6136Ω rp(2)=5841Ωgm(1)=2446μS gm(2)=2545μSμ(1)=15.0V/V μ(2)=14.9V/Vプッシュプルで小出力のアンプを作るには良さそうな球であることがわかりました。μが15ありますのでドライバーとしても十分ですが、その割にはrpが高いかな。(μ15なら6BL7のほうが強いという話も出てきてしまいそう)もしかしたら...パラレルにして6F6三結シングルとして使うのも面白そうですね。ということで、パラレル動作も確認してみました。電圧は280Vで30mAあたりを見ます。(Ip特性表の電流のスケールは2倍の60mAにしてあります)【1本目】Eh=6.3V, Ih=0.83AEp=280VEg=10.2VIp=30.09mArp=3103Ωgm=4889μSμ=15.2V/V【2本目】Eh=6.3V, Ih=0.79AEp=280VEg=10.5VIp=30.46mArp=2968Ωgm=5042μSμ=15.0V/V少し重めの7kΩ負荷でも何とかいけます。0.8~0.9Wでしょうか。これは結構良い気がします。出力管としてはプッシュプルで組むのが理想ですが、手っ取り早く遊ぶならパラレルシングルでも十分楽しめそうな印象です。
Jul 19, 2024
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6AH6という真空管を紹介します。左からNEC、PhilipsECG(SYLVANIA)、SYLVANIA、RAYTHEON、東芝です。とりあえずNECを取り上げてみますね。両側に板のようなプレート、コの字のビーム電極。プレート損失3.2Wは...どうなんでしょうね。もっと低い気もします。規格は真空管(Electron tube) 規格表データベース「6AH6」ヒーターは6.3V, 0.45Aもありますので、6AK5の同列では語れませんが、ピンは2番7番をショートさせれば6AK5と同じピン配置です。6AK5を使った殆どの小型アンプは三結ですので、三結特性を測定して素性を明かしてゆきたいと思います。etracerで三結特性を測定してみます。【1本目】Ep=120VEg1=-2.0VIp+Ig2=7.21mAIg2=1.23mArp=4123Ωgm=8462μSμ=34.9V/V【2本目】Ep=120VEg1=-1.5VIp+Ig2=7.29mAIg2=1.35mArp=4061Ωgm=8457μSμ=35.2V/VIpカーブを見ると、2本の立ち上がりのバラツキが半端ないですね。(自己バイアス動作なら少しは馴されますが)高感度な球なので発振対策をしないと厳しそうです。そして直線性は良くありません。ちょっとオーディオには適さない印象ですが...そもそも、球ころがしの目的は、「真空管を交換して楽しむこと」なので、バラツキなどは気にしない方が楽しめます。手段=目的です。(笑)
Jul 15, 2024
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TUNGSRAMのP27/500という真空管を紹介します。以前紹介したP27/500の後期型ですが、構造は全く違います。以前紹介したP27/500は英国の工場あたりからのOEM供給のようでしたが、今回はTUNGSRAMらしいP28/500に近い印象。しかし、それともまた異なります。真空管(Electron tube) 規格表データベース「P27/500」規格表の写真の4箇所の切れ目のあるマイカが付いているタイプとも異なります。放熱と補強のためでしょうか。しっかりしたリブが通っています。しっかりした造りです。プレートの引き回しは耐圧を上げるために遠回りにしている印象です。トップ側から見ますと、フィラメントは4点吊り。グリッドに放熱板がありますね。下側にもグリッドの放熱板があります。フィラメントは4点吊りというだけでなくM型が2つという感じですね。etracerで特性を測定ましょう。【1本目】Ef=4.0V, If=2.22AEp=350VEg=-25.5VIp=50.41mArp=1272Ωgm=7175μSμ=9.1V/VEf=3.8V, If=2.13AEp=350VEg=-25.5VIp=49.74mArp=1283Ωgm=7102μSμ=9.1V/V【2本目】Ef=4.0V, If=2.22AEp=350VEg=-25.2VIp=50.16mArp=1308Ωgm=6976μSμ=9.1V/VEf=3.8V, If=2.13AEp=350VEg=-25.2VIp=49.73mArp=1304Ωgm=6876μSμ=9.0V/Vこの特性からPX25同等であることがわかります。Ipカーブを見ると、Efを0.2V下げたくらいではビクともしない優秀なエミッションですね。惚れ惚れします。普通にPX25を買えばいいじゃないかと言われそうですが、異なるメーカの異なる構造には魅力があります。
Jul 14, 2024
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今日は出雲大社相模分祠へお参りしてきました。大船から小田原駅へ。ぼっち・ざ・ろっく!のベースの子ですね。渋沢駅からバスで富士見橋・警察署入口へ。そして、お昼はお蕎麦屋さんへ。今日だけは一寸だけ贅沢に。美味しい!!踏切をこえると出雲大社です。出雲大社相模分祠に到着。立派なお社です。風鈴が涼しげです。目で涼ませてくれます。そして何故かヤギがいます。可愛いです。ほおずき市、もう少し賑わっていると思いましたが....。駅からのアクセスが悪すぎます。それが一番の要因かな。ホオズキを買いました。同じ場所に御嶽神社があったので、お参り。あと八坂神社にもお参り。宮の上バス停でバス待ちの時間、芳甘菓豆芳というお店で落花生を買いました。秦野駅は、ぼっち・ざ・ろっく!のドラムの子でした。買ってきた落花生、香りが良くて味も勿論抜群によいです。
Jul 13, 2024
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MAZDAのPA.20(PA20)という真空管を紹介します。管面トップはこんな感じ。「PA 20 BVA MADE IN ENGLAND」と印字されています。印字では「PA」と「20」の間に「.」が見えませんね...。謎です。規格はThe Valve Museum「PA20」が参考になります。フィラメント2V2Aの真空管ということで、以前紹介したCOSSOR 2Pに近いでしょうか?EU Valve 「PX4の各種同等管」に詳細が書かれています。そういえば、P.650(P650)という真空管もよく考えるとPX4系の特性ですね!フィラメントは4点吊りです。よく見えませんが、2VのM型フィラメントをパラレルに接続しているようですね。片方が切れても安心....?いや、片方でも切れたら泣きます。etracerで特性を測りましょう。【1本目】Ef=2.0V, If=1.85AEp=250VEg=-30.0VIp=31.59mArp=1516Ωgm=3788μSμ=5.7V/V【2本目】Ef=2.0V, If=1.85AEp=250VEg=-30.4VIp=32.15mArp=1444Ωgm=3980μSμ=5.7V/V以前紹介したCOSSOR 2Pに比べ、ややrpが高く、gmは低いですね。ほぼ同等ではあるものの、完全互換ではない印象です。(因みに、P.650は更に低感度のようです)特性が微妙に違っていて良かったです。「平野さん、また似たような真空管を買ったんですか?」と言われずに済みます。
Jul 10, 2024
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