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今回紹介するのは、読書ではなく名作映画鑑賞である。雨に唄えば ★★★★製作:1952年 米国 上映時間:102分 監督:ジーン・ケリー&スタンリー・ドーネン ジーン・ケリーの自作自演のミュージカル映画で、製作年から約67年経過した2019年に観ても、全く色褪せていないところが素晴らしい。主演のジーン・ケリーは、米国ペンシルベニア州生まれの俳優、ダンサー、振付師、歌手であり1996年に83歳で没している。 本作はサイレント映画からトーキーの時代に突入した映画界の楽屋裏を軸に、人気俳優ドンと駆け出しの女優キャシーとのロマンスを描いた名作ミュージカルである。そしてアメリカ映画協会(AFI)が発表したミュージカル映画ベストの第1位、アメリカ映画主題歌ベスト100の第3位、アメリカ映画ベスト100の第10位に選ばれている。 ダンスと歌は現在でも不滅であり、ことに土砂降りの雨の中でのタップダンスと、あの名主題曲を歌うシーンには誰でも痺れてしまうだろう。ただ残念ながらストーリーが単調なため、あの『サウンドオブミュージック』のように感動の涙に濡れることはなかった。 また金切り声がひどいものの、長年共演してきたリナに対する仕打ちは余りにも気の毒ではないか。だからちょっぴり後味の悪さが残ってしまうものの、映画ファンなら是非とも観ておきたい名作であることは間違いないだろう。作:五林寺隆※下記バナーをクリックすると、このブログのランキングが分かりますよ。またこのブログ記事が面白いと感じた方も、是非クリックお願い致します。にほんブログ村
2019.02.25
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現在は国民の休日になっている『敬老の日』だが、実は昭和22年9月15日に兵庫県多可郡野間谷村で、村主催の「敬老会」を開催したのが始まりである。なぜ9月15日に決まったかと言うと、その頃は農閑期で気候も良い日が多かったからだと言われている。 また敬老会を開いた趣旨は、お年寄りを大切にして、その豊富な知恵を借りて村づくりをすることだったらしい。その後も、そんな敬老会が兵庫県全体で行われるようになり、さらには「としよりの日」として全国的に広がっていったのである。 そして時は流れ、「としよりの日」という名前は余りにもストレート過ぎるという意見が飛び交い、昭和39年に「老人の日」と改名された。また「としよりの日」の発祥地である野間谷村から、「こどもの日」と「成人の日」があるのに「としよりの日」が祝日ではないのはおかしいという訴えが繰り返された。そしてとうとう昭和41年に、現在の国民の祝日である「敬老の日」が制定されたのである。 前書きが長くなってしまったが、ひろし君が小学3年生のころはまだ「としよりの日」と呼ばれ、祝日でもなかった。ただすでにこの頃には「としよりの日」はかなり全国的に普及していて、小学校の担任にも「君たちはとしよりの日に何をプレゼントするの?」などと聞かれていた。そんなこともあり、ひろし君も祖母のたねに何をプレゼントしたらよいか考えていたのである。 しかしいくら考えても、なにをあげたらたねが喜ぶのか良く判らない。それで母のみつ子に相談すると、「ひろちゃんからのプレゼントなら、おばあちゃんは何でも喜ぶと思うけど、できれば下駄が良いんじゃないの。」という答えが返ってきた。実は今年の母の日にみつ子に下駄をプレゼントしたのだが、きっとみつ子も嬉しかったのだろう。 それでひろし君は、お年玉や小遣いを貯めていた貯金箱をひっくり返して、梅ヶ丘商店街の一番奥にある山岡下駄店まで走って行った。年寄りといっても、たねはまだ50代後半である。ひろし君はたねの年齢や風貌を下駄屋のおばさんに伝えて、たねに似合いそうな下駄を選んでもらった。 さっそくひろし君は、プレゼント用に包装してもらった下駄を、たねの住んでいる代田橋まで届けることにした。以前は小田急線、井の頭線、京王線を乗り継いで代田橋まで行ったものだが、今回は買ったばかりの自転車で行くことにした。ちょっぴり不安だったが、東松原を通って甲州街道へ出れば、電車で行くよりずっと早く着くからである。 それでもたねの家に着くまでは30分近くかかる。自転車で遠出したためか、ひろし君はかなり息切れしてしまった。さて1年前までは月に1~2回は必ずたねのところへ泊りに行ったものだが、最近はもう半年以上たねと逢っていない。 以前はたねのところへ行くと必ず『少年』という月刊誌を買ってもらっていた。ある日たねに「雑誌を買ってもらいたくて来るのだろう」と見透かされ、「そんなことはない!」と怒ってすねまくった記憶が残っている。 だが最近は父の紘一郎が『少年』を買ってくれる。それでたねのところへ行くのが遠のいてしまったのかもしれない。やはり以前たねのところへ頻繁に行ったのは、『少年』が目当てだったのだろうか・・・。 そんなことを考えながらペダルを踏んでいるうちに、いつの間にかたねの家についてしまった。たねは菓子屋を辞めて小さな食堂を営んでいる。店の扉を開けると「いらっしゃいまし」という懐かしい声が聞こえた。 「なんだひろちゃんか、お客様と勘違いしちゃったよ、今日はどうしたのかい?」久し振りにたねに逢ったためか、ひろし君はしばらくモジモジとしていた。 「えーと、今日はとしよりの日だから・・・おばあちゃんにこんなものを買ってきたんだ・・・。」ひろし君はやっとそれだけ言いながら、丁寧に包装されている箱をたねに手渡した。 「いったい何だね」と言いながら、たねは丁寧に包装紙をはがしている。そしてそっと箱を開けると、しばらくの間じっと箱の中を見つめていた。「ありがとう、ひろちゃん・・・」小さな声でそう言うや否や、たねはそのまま家の奥にある仏壇に、下駄の入っている箱を置いて何かを呟いていた。 戻ってきたたねの顔は涙でぐしゃぐしゃに濡れていたが、気の強い彼女は凛とした佇まいは崩さず、「こんな高いものを貰ってもいいのかい?」と何度もひろし君に確認していた。ひろし君はなんだか照れくさくてたまらない。 「今日はちょっと他に用事があるので、もう帰るよ」と言い、「いま来たばかりなのだから、もう少しゆっくりしていきなさい」と言うたねの言葉を無視して自転車を発進してしまった。 ひろし君がペダルを踏み込みながら後ろを振り返ると、ずっと手を振っている小さなたねの姿が見えた。どうしてもう少し優しくしてやれないのだろうか。 ひろし君はなんだか悲しくてたまらなくなってしまった。そして今度来るときには、もう少し優しい言葉をかけてあげようと決心したひろし君であった。すると突然「ひゅーっ」という音を立てて、生暖かい秋風が吹きつけてきた。まるで濡れたひろし君の頬を乾かすように・・・。作:五林寺隆※下記バナーをクリックすると、このブログのランキングが分かりますよ。またこのブログ記事が面白いと感じた方も、是非クリックお願い致します。にほんブログ村
2019.02.21
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すっごい大変なことに出会わなければ、その大変さは多分わからない、涙が溢れるくらいの深い悲しみは、その涙を流した本人にしかわからない、苦悶の末、自堕落していくのは、悩んでいる本人にしかわからない、死ぬほどの苦しみに出会わなければ、死にたくなる気持ちはわからない、我慢できないほどの辛さの時には、我慢できることがわからない、幸せは、幸せになったひとしかわからない、不幸なひとは、幸せを知らぬほうが幸せなのだということがわからない、死んでみなけりゃ、死んだ人の気持ちはわからない、死んでみなけりゃ、生きてたことの意味なんてわからない、本気で愛してみなけりゃ、愛の虚ろさは、わからない、惚れて惚れて心底燃えてみたとて、愛の実体はわからない、恋が気まぐれで、偶然なことなのが、恋してみてもわからない、あなたにさえ出会わなければ、心に残った滓の腐臭はわからない、作:深田 みつこ※下記バナーをクリックすると、このブログのランキングが分かりますよ。またこのブログ記事が面白いと感じた方も、是非クリックお願い致します。にほんブログ村
2019.02.17
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長湯して話し込んでる老人に注意促しお湯かけられる孫たちの誕生祝賑やかに我はひっそり古稀を迎える相模川凍てつくような寒空をあざ笑うよな川鵜の素潜り作:五林寺隆※下記バナーをクリックすると、このブログのランキングが分かりますよ。またこのブログ記事が面白いと感じた方も、是非クリックお願い致します。にほんブログ村
2019.02.13
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流れゆく、流れゆく、ただ、流れゆく、流れゆく流れたくて流れているのではないただ、ただ、流れゆく、流れゆく老人が見つめる川面を、流れゆく、流れゆく冬の川面を枯葉が流れゆく、折れた流木が流れゆく苦しい過去が流れゆく、後悔の傷が流れゆく流れゆく、流れゆく、俺の過去が流れゆく流れゆく 流れゆく穢きものも、純なるものも、悪も正義も陽も陰も、表も裏も、差別なく流れゆく清濁併合、消えゆく、流れゆく流れゆく、流れゆく意味あるものも、意味なきものも希望に震える心も、虚ろな心も狂気も正気も、笑いも怒りも、憎しみも、恨みも流れ流れて、川面には何も残らない穏やかな老人の頭には何も残らない流れゆく、呆けてゆく、流れゆく流れゆく、流れゆく毀れた小便流れゆく、溢れた泪流れゆく忘れちゃならない、恥も罪も、流れゆく、流れゆく流れ流れて、何処へ行くというのだ流れゆく、流れゆく、不安同居の老人が、流れゆく、流れゆく流れゆく、流れゆく暇潰しの日々が流れゆく何もしない日が暮れて、今日が流れゆく死ぬ日がこぬかと、流れゆくいつ死んでも同じだよと、川面が呟き、流れゆく流れゆく、流れゆく、ただ、流れゆく流れゆく、 流れゆく川面を見つめて老人は魚に呟いて水は冷たいですか、水は何処へ行きますか水はすべてを流しますか、水は何処へ行きますか流れて、流れて、ただ流れて、流れゆく、流れゆく作:下肥 流行※下記バナーをクリックすると、このブログのランキングが分かりますよ。またこのブログ記事が面白いと感じた方も、是非クリックお願い致します。にほんブログ村
2019.02.08
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年重ね闇の中から聞こえくるザワリざわりと命の音が仄暗い六十段を踏みしめて、タオルも凍る露天に向かう長い坂もう飽きたけど辛いけど歩かなければ未来(あした)は来ない作:五林寺隆※下記バナーをクリックすると、このブログのランキングが分かりますよ。またこのブログ記事が面白いと感じた方も、是非クリックお願い致します。にほんブログ村
2019.02.03
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