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小話  屋台その2  VOL.141


小話  屋台その2  VOL.148


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小話  屋台その2  VOL.162


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特別編 『アリスの大豪邸』 


特別編 『アリスの大豪邸』 ACT.10


特別編 『アリスの大豪邸』 ACT.20


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『アリスの大豪邸』第3部 ACT.130


『アリスの大豪邸』第4部 ACT.136


『アリスの大豪邸』第4部 ACT.140


Profile

ブルーアイ.

ブルーアイ.

2005.05.22
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 それから大鷲は、そびえ立つ連なった山々の裾野を滑空しました。

 ジョセフ少年は手の中に小さな機械を持っていました。その機械のボタンを押して操作すると、裾野の何も存在してなかった岩肌がいきなり”開き”始めました。
 大鷲は空中で旋回を始めました。ゆっくりとその部分は開いて行きます。大きく外側に開いて、その岩の裏側が見えました。それを見て、アリスは初めて分かりました。扉です。
巨大で分厚く、鉄で出来ているようで重そうでした。それは城の正面門と同じような造りでした。
なぜ、こんな所にこんな仕掛けがあるのでしょうか?
大鷲は完全に扉が開くのを待ってから、その中に入りました。

 中は大変広い洞窟、いえ、人工のトンネルでした。カルデラの縁に掘られた穴で、外界との出入り口の一種のようです。
大鷲はその中をくぐって、向こう側に出ました。
向こう側にももう一枚扉があり、ジョセフ少年がまた手持ちの機械で操作すると、扉は堅く閉まりました。こちらの扉も閉まると、そこに扉が存在する事がまったく分からなくなりました。



 アリスは振り返って、扉が閉まった方を指差してジョセフ少年に聞きました。
「あの扉はなんですか?」

ジョセフ 「”秘密の扉”です。」

アリス  「秘密の?」

ジョセフ 「ここは建築資材などを運ぶ穴ですが、他の者に見つかると、お城の防御が弱くなってしまいます。だから、秘密にしてあるのです。
 もともとはお城の建設時に掘られた穴なんです。かつてこのお城を建築する際、大きな建築資材は全てこの穴を利用して運ばれました。
 お城の完成後、この穴は不要となり、一般的には埋められた事となっています。
でも僕らが、秘密の扉として作り変えたんです。何かと便利ですから。
今まで使う機会もほとんどありませんでしたが、今日は役に立ってくれて良かった。これを使えば、お城から見られる事無く、城外に出られるでしょうから」



 大鷲は飛行を続けました。

 ニセアリスとウサギさんもゴンドラの中で寝ていました。羽毛の上に倒れるように寝ています。

 なんだかこの光景は懐かしいです。アリスはこのお城に初めて来た時の事を思い出しました。確か、皆で羽毛の中で寝ていました。あの時は「お家に帰れる」という期待感があったのですが……。
 でも、アリスは皆が助かったのを実感して嬉しくなりました。気分が晴れやかになりました。

アリス  「ジョセフさん。ありがとう。また、あなたに助けられましたね」

ジョセフ 「いえ、いいんです。貴方達が無事で何よりです」

アリス  「お礼をしなくてはいけませんね。


ジョセフ少年は何か言いたそうでしたが、
「あ……、お礼なんていいんです」と言いました。

アリス  「でも、お世話になりっぱなしで。私の方は何もしてあげられませんし」

ジョセフ 「あ……、その……、…………、」

ジョセフ少年はアリスの目を見ましたが、またすぐに顔をそらしました。

ジョセフ 「いえ……、いいんです。別に……」

 アリスはジョセフ少年のこの態度には慣れてましたので、不快には思いませんでした。でも、キチンと目を見て話して欲しいとは思いましたけど。

 もう遠くでは夕焼けが広がり始めていました。この辺りは山ばかりで、下には道路とか街とかは確認できませんでした。

ジョセフ 「ここから一番近くて、お城の関係者達に見つからない所に降ろしてあげます。街の外れです」

アリス  「あのう……、ジョセフさん。どうして、助けに来る事が出来たんですか?私達がお城から落ちたのがどうして分かったんですか?」

ジョセフ 「ああ、それは、あの写真ですよ。
僕が持っていた”女王の間”を映した写真。
ほら、あの写真では、”女王の間”は空中に浮いていたでしょう。そして、その部屋の下側にあるお城の屋根には開くような仕掛けがありましたよね。」 

アリス  「ええ、そうでしたね。あの見せてもらった写真ではそうなっていました」 

ジョセフ 「貴方達と別れてから、ある事に気が付いたんです。”あの仕掛け、落とし穴じゃないかって……”」

アリス  「まあ、それで、助けに」

ジョセフ 「ええ。念のためですけど、この大鷲に頼み込んで、飛んでもらいました。
そうしたらちょうど、”女王の間”の扉が開いたのが双眼鏡から見えたんです。
 ……でも助けた事は内緒にしてください。女王様に知られたくはないんです。
話がややこしくなるかも知れませんから」

 アリスは一瞬女王様のあの態度の事をジョセフ少年に話そうかと思いましたが、それを本当に話していいものか迷いました。
ジョセフ少年は真剣な眼差しで、遠方の空を見つめました。それは何か深く考え事をしているようにも見えました。それでアリスは、その事を話すのは、とりあえず地上に降りてからにしようと思いました。

 それからも大鷲は飛行を続けました。
お城のある大きな火山から、ドンドン遠ざかりました。






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Last updated  2005.12.13 05:35:35
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