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番外編4 「連れ去られたミルキー」P15-P21


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番外編4 「連れ去られたミルキー」P50-P56


番外編4 「連れ去られたミルキー」P57-P63


番外編4 「連れ去られたミルキー」P64-P70


番外編4 「連れ去られたミルキー」おまけ


小話  屋台その2  VOL.141


小話  屋台その2  VOL.148


小話  屋台その2  VOL.155


小話  屋台その2  VOL.162


小話  屋台その2  VOL.169


特別編 『アリスの大豪邸』 


特別編 『アリスの大豪邸』 ACT.10


特別編 『アリスの大豪邸』 ACT.20


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『アリスの大豪邸』第3部 ACT.130


『アリスの大豪邸』第4部 ACT.136


『アリスの大豪邸』第4部 ACT.140


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ブルーアイ.

ブルーアイ.

2005.05.22
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 ジョセフ少年に休むように言われ、アリスも羽毛の上に寝っころがっていました。アリスも疲れていたので、程なくして眠りにつきました。
それからも大鷲は飛行を続けました。羽ばたかずにずっと上昇気流に乗ったまま飛行します。静かです。
周囲は夜になったようです。
 ジョセフ少年はゴンドラの上部のフードを閉めてから、皆に羽毛を被せ、その後自分も羽毛の中で眠りました。






 かなり長く飛んだ後、おそらくアリスが最初にこの世界に来た時に着いたと思われる街にやって来ました。
ジョセフ少年は1人起き出してゴンドラから外を眺めていました。
もう朝です。大鷲は一晩中飛行していたようです。

 やがてやわらかい地面に着陸しました。軽い衝撃がゴンドラ全体に走りました。

大鷲   「着きました。皆さん。街の端っこです。」


少年が大鷲に「ありがとう」と言う声がしていました。

 アリスはゆっくりと身を起こしました。昨夜は疲れて深く眠っていたようです。
ニセアリスもゆるゆると起き出して来ました。でも、いつもの通り寝ボケており、せっかく羽毛の中からもそもそとはい出して来たミルキーをまともに踏んづけてしまいました。

ミルキー 「きゃーーーーーーー!」すごい災難です。

 アリスは慌ててミルキーの元に駆け寄りました。幸い羽毛がクッションとなり、か弱いミルキーはどこも壊れていませんでした。
しかし、寝ボケているニセアリスは、それにまったく気付かずに、フラフラと歩いてゴンドラの縁に行きました。

 ウサギさんはいつも目覚めがいいようで、今回もシャキッと羽毛の中から飛び出しました。
そしてまた、ブラシをどこからともなく取り出して、ササッと毛づくろいをしました。身だしなみを整えます。
 ミルキーは踏んづけられて、背中をさすってましたので、アリスが抱き上げてゴンドラから降ろしました。
ジョセフ少年も皆を下ろすのを手伝っていました。

 降りた場所は芝生に覆われたなだらかな起伏のある土地でした。







 ゴンドラから降りたウサギさんは、早速ジョセフ少年にお礼を言いました。

ウサギ  「ありがとうございました。いろいろ助かりました。」

ウサギさんは手を差し出しました。そして、ジョセフ少年と握手しました。

ジョセフ 「いいえ。どういたしまして」

 アリスもウサギさんと同じく握手の為に両手を差し出したのですが……、今度も手を握ってもらえませんでした。



ジョセフ 「ええ……、あの……、別に……」

ニセアリスは何もせずにその場に寝ぼけて突っ立っていました。

ミルキー 「パパん!ありがとう!」

ジョセフ 「ああ」

ミルキー 「ミルキータン、まだこの人達と冒険してていい?」

ジョセフ 「ああ、いいよ」

ミルキー 「きゃーーーーーー!やったーーーーーーーーーーーーーーー!!」



 大鷲は羽根を休めていました。その後、羽根を広げて、口ばしでつくろいました。
それから近くにある池の水を飲みに行きました。ついでにその辺りの木の実を食べ始めました。本来この鳥は肉食のような気もしますが、この世界ではあまりお肉は食べられないのでしょう。当然です。この世界に住む人達って皆動物ですから。





 ウサギさんは、ジョセフ少年にいろいろと聞きたい事があるようでした。
アリスも聞きたい事があったのですが、どうやらウサギさんが代弁してくれるような雰囲気でした。

ウサギ  「ところで……、今回、僕は初めて女王様にお会いしたのですが……、女王様は本当はどんなお方なんですか?」

ジョセフ  「”本当は”ですか?……」

ウサギ  「私達はかなり”乱暴”な扱いを受けたのです。詳しく言うと問題が起こりそうですが……」

ジョセフ  「…………」

ジョセフ少年はため息をついてから頭を垂れました。そしてこう言いました。

ジョセフ  「前にも言いました通り、女王様は人が変わってしまったのです。」

ウサギ  「”人が変わった”?確かにそうお聞きしましたが……、それはなぜです?」

ジョセフ  「分かりません。
でも、もともと女王様はあんな性格のお人ではありませんでした。
この国はすごく繁栄していましたし、それはひとえに女王様のおかげでした。
女王様は人柄もよく、他人に対しては適度にやさしくしておられました。また仕事や政治には適度に厳しく、そして周りの人達からは信頼されていました。

ウサギ  「それはいつ頃の話ですか?」

ジョセフ  「もちろん、貴方も知っているように、昔から女王様はいい方という噂でした。
変わられたのはごく最近の事です。最近は誰も女王様に接見してませんので、正確にいつ頃からは分かりませんが……。」

ウサギ  「僕がこれまでお聞きしてきた女王様の噂と、実際にお会いした女王様の印象はあまりにも違いました」

ジョセフ 「ある時期以来、まるで暗雲が垂れ込めた空のように……、何かが女王様の人格に影を落としたのです。そう考えるしかありません」

 ウサギさんはジョセフ少年の話を真剣に聞いていました。そして何か考えていました。






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Last updated  2005.12.13 05:42:24
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