不思議の国のアリスとニセアリス番外編１１短編「アイスクリーム」

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2005.10.13

不思議の国のアリスとニセアリス　番外編１１　短編　「アイスクリーム」　

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テーマ：短編小説を書こう！(490)

カテゴリ：番外編

アリス　　「ミルキーさん！ミルキーさん！」

アリスは家の中でミルキーを呼びました。

アリス　　「ミルキーさん！ミルキーさん！”お勉強”の時間ですよ！」

しかし……、ミルキーの姿はありません。

アリス　　「ミルキーさん？！ミルキーさん？！」

いくら呼んでも、いくら探してもミルキーの姿はありません。アリスは心配になって来ました。

アリス　　「まさか……、”連れ去り”」

そう言えば少し前、この近くで”連れ去り事件”があって……、でも犯人はその後警察に捕まった筈です。

アリス　「おかしいわ。心配だわ」

家の玄関横には猫が登るには丁度よい太さの木があるのですが……。
その幹の中腹辺り、高さにして地面から１メートル５０センチぐらいの高さの所に目をこらして見ますと……、小さなブーツと小さな手が２つづつ、幹の横からちょこんと見えていました。
どうやら、何者かが木の向こう側につかまっているようです。

アリス　　「はっはあ～～～～～～～ん！」

アリスは考えました。そして、家の中に戻る事に決めました。玄関を少しだけ隙間を残して閉めました。そしてワザと大きな声で

「あら、ミルキーさんがいないのでお勉強は出来ませんね。
仕方ない。さあ～～～～～～～～～～～、少し早いけどオヤツの時間にしようかしら？
確か……冷蔵庫にとっておきのアイスクリームがあったわ！」

と言いました。

すると、ミルキーそれを聞き、アセアセと木を降り始めました。
しかし焦りすぎて手を滑らせて下に落下。尻餅を着いてしまいました。

それでもせわしく起き上がるミルキー。

ミルキー　「アセアセ！」

ミルキーはアイスクリーム欲しさに家の中に飛び込みました。
すると……。
ダンボール箱を机代わりにしてその上に”ミルキーがお勉強するはずの教科書”を開いたアリスが待っていました。

アリスは腕組みしてミルキーを見つめていました。

ミルキー　「アッ、アリスタン……。アイスクリームはどこ行きました？」

アリス　　「アイスクリームはお勉強の後に差し上げます。」

非常に単純にアリスの戦略にはまったミルキーでした。

ＴＨＥ　ＥＮＤ

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