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2005.10.14

不思議の国のアリスとニセアリス　番外編１２　短編　「もっとも怖い恐怖とは？！」　ＡＣＴ．１

テーマ：短編小説を書こう！(490)

カテゴリ：番外編

　ニセアリスはこの街で開催される”怖いもの知らず大会”に出場する事にしました。もちろん大会の優勝者に送られる賞金に目がくらんだからでした。
なんと現金３０万ゴールド！
おまけに大会の様子は田舎のテレビで放送されるのです。
優勝者ともなればちょっとした有名人になれます。
でも、テレビに映る顔は……、恐怖に歪んだ表情だけかも知れませんが……。

　今日はその大会会場である”大きな研究所”に来ていました。ノミの市がある広場を通ると、その先の小高い丘の上にこの研究所が建っているのです。
この中の研究の為の設備を使って大会が行われる事になっていました。
なにやら、真っ白で近代的な建物です。
そして玄関に人だかりが出来ていました。皆賞金に目がくらんでいるようです。

『心臓の悪い方、出場しないでください』との注意書きが大会ポスターに書かれていたので、アリスに止められてしまいました。

ミルキー　「いやぁ～～～～～！出場するの！優勝してお金もらうんだよ！それで好きな物買うのぉ！」

アリス　　「危険だから止めときましょう！」

ニセアリス「お子チャマは家でテレビでも見てな！」

ニセアリスはやる気満々です。

ウサギさんはブルブル震えています。

ウサギ　　「本当に心臓の弱い人は止めた方がいいですよ。シャレにならない怖さらしいですから……」

ウサギさんが真剣に言うので、皆少し怖くなりました。

ニセアリス「脅かすなよ！なあに、ヘッチャラさ！でも、どんな仕掛けで脅かしてくるんだよ？」

ウサギ　　「それが……、脅かしには……かなり高度な技術が使われているんです。」

ニセアリス「高度な技術？」

ニセアリス「なんだ、子供騙しの映像かよ。アタシはゲームも得意だから、そんじょそこらの映像を見せられても驚かないぜ！」

ウサギ　　「でも……、自分の心の奥底にある”恐怖”が映像化されて迫って来るんですよ。考えたら恐ろしい事です。
自分自身でも、本当に”怖い物”がどんな物だか知らない場合がほとんどですから……」

ニセアリス「矢でも鉄砲でもモンスターでも持って来いってんだ！
あ、ちなみにゾンビが出てくるタイピングソフトのゲーム。あれアタシ高得点出したから……」

そう、まるでリアルな悪夢の中にいるような感覚です。壮絶な恐怖が迫って来ます……。」

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