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2014.06.23

するとおばあちゃんは、こう言いました。

おばあちゃん「彼は良い男じゃよ。ゆくゆくは有限会社銀狼の社長になる人物じゃ！
評判も良いし、信用できるし、仕事もよく出来る……。」

琴子ちゃんはそれを聞いて驚きました。

琴子「ええ？！
お言葉ですが、彼は信用はまったくできませんし、評判も悪いです。最悪です。
仕事もまったくできませんし、基本サボリ屋です。」

おばあちゃん「うほっ！
ゴホッ！ゴホッ！ゴホッ！

ゴホッ！ゴホッ！ゴホッ！
ゴホッ！ゴホッ！ゴホッ！」

琴子「あのう……、どうされました？風邪ですか？」

おばあちゃん「いっ、いや！」

琴子「それに彼はインチキや詐欺は普通にしますし、インターネット上でも不正ばかりしています。」

おばあちゃん「ゴホッ！ゴホッ！ゴホッ！
だっ、だが、それは……、会社として生き残るための”必要悪”じゃろうて。」

琴子「いいえ、必要悪なんかじゃありません！あれは”犯罪”です！」

琴子ちゃんはキッパリとそう答えました。

おばあちゃん「くくく……、でも私が聞いたウワサでは……、」

ですが琴子ちゃんはおばあちゃんの言葉を途中で遮ります。

良いところなんて一つもありません！！」

おばあちゃん「ククククク……、」

するとおばあちゃんは突然低いうなり声のような物を発し始めたのです。

おばあちゃん「う～～～～！う～～～～！
ぐうううううううううううううううううううううううう！！！！

おばあちゃん「うおおおおおおおおおおおおおおおおおお！！」

でもなんだかそれは芝居がかっている感じでした。それで”本物の迫力”はありません。それに本当の所は”弱々しいオオカミ”という印象がどこかにありました。

琴子ちゃんはその時点で「なんだかこのおばあちゃん、すごく怪しい！」と思いましたが……、部長から言われた仕事を片付けますとここから立ち去れるので、それをさっさ終わらせて帰ることにしました。

琴子「ところであのう…、当社の”森ノ中”から頼まれた物を持参して参りました。」

おばあちゃん「は？なに？」

するとおばあちゃんは叫び声を止め、急に元のおばあちゃんに戻りました。
でもそれも芝居がかっていましたが。

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