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11-15.リセット■原題:Vanishing On 7th Street■製作年・国:2010年、アメリカ■上映時間:91分■鑑賞日:2月19日、シアターN渋谷(渋谷)■料金:1,800円スタッフ・キャスト(役名)□監督:ジョン・アンダーソン□脚本:アンソニー・ジャソウィンスキー□衣装デザイナー:ダニエル・ホロウェル□音楽:ルーカス・ヴィダル◆ヘイデン・クリステンセン(ルーク)◆タンディ・ニュートン(ローズマリー)◆ジョン・レグイザモ(ポール)◆ジェイコブ・ラティモア(ジェームズ)◆テイラー・グルーサイス(ブリアナ)【この映画について】『マシニスト』の鬼才ブラッド・アンダーソン監督と、『スター・ウォーズ』シリーズで「ダース・ベイダー」役を演じたヘイデン・クリステンセンが手を組んだ心理サスペンス。世界中で起きた大停電を機に、人々がこつ然と闇に消えていく中で、生き残った4名の男女が自らの消失を必死に食い止めようとする姿を描く。共演は『クラッシュ』のタンディ・ニュートンや、『3人のエンジェル』のジョン・レグイザモ。まったく先の見えないストーリー展開や、じわじわと迫り来る闇の恐怖に戦慄する。(この項、シネマトゥデイより転載しました)【この映画について】(ネタバレあり)映画技師のポールはショッピングセンター内の映画館で普段通り仕事をしていた。ポールは上映が終わったので、廊下に出て見るとつい先程まで人が居たのに、廊下にはそこにいたであろう人たちの衣服がその主を失い散乱していて誰も居ない。ルークは起床した時にいつもと状況が違っていた。自宅マンションから一歩外に出ると、そこにはいつもの喧騒は無く自分以外の人間は見当たらない。そして彼の背後で大型旅客機がきりもみ状態で墜落した。ある夜、世界規模の大停電が発生し、地球上の人間が服や靴を残して消失してしまう。電気は復旧する気配もなく、夜の時間が長くなっていく。そのとき、偶然光を身につけていたルーク、ローズマリー、ポール、そしてバーで働く女性の息子のジェームスら4人の男女は、ネオンが灯っていたとあるバーにで過ごすことに。そこにはガソリンエンジン式の発電機で、かろうじて明かりがともっていた。しかし、発電機は普段は使用していないことから長時間の使用は難しく、時間の経過と共に彼らの背後で蠢く黒い影の魔の手は伸びている。外には、1587年に起きていまだ謎に包まれている“ロアノーク島集団失踪”と同じく、“CROATOAN”という謎の文字が教会の壁に見つかる。じわじわと迫りくる闇の恐怖のなかで、ルークたちは生き残りをかけ、人類消失の謎の核心に近づいていく。そこには、戦慄の真実が待ち受けていた。序盤はいきなり人間が謎の黒い影に呑み込まれて消えていき、パニック状態になる前に忽然と姿を消した。黒い影は明かりが灯っている場所では安全だが、この時の気象状況が悪く何故か町からは明かりが消えた。ポールが冒頭、映写室内で「ロアノーク島集団失踪事件」に関する文献を読んでいたり、町の中で「クロアトアン」なる謎の文字を目撃したりと、今後の展開がスリリングになると想像させられた。所が、4人が避難したバーだけに自家発電機があって一種の安全地帯になっているのは不自然。そんな中でルークが一旦原因を探りにTV局へと向かうのも不自然な展開。結局、最後は悪天候が回復して教会に向かいながらそこでルークが影に呑み込まれたりと、そして、町を脱出するのだが。このエンディングも不自然。前半のスリリングな展開も、結局、脚本が拙いので「ロアノーク島集団失踪事件」と黒い影の関係も不明。4人の先祖がロアノーク島出身だったら面白かったのだけど、町が真っ暗になったのは悪天候の影響?でおしまい。監督と脚本家を変えて物語を再構築すれば、少しはましなストーリーになると思う。俳優も折角、ヘイデン・クリステンセンを主役に据えジョン・レクイザモのような個性的な俳優を配しても、それが活かされていないのは残念でした。
2011.02.21
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11-3.スプライス■原題:Splice■製作年・国:2008年、カナダ・フランス■上映時間:104分■鑑賞日:1月8日、新宿バルト9(新宿三丁目)■料金:1,800円スタッフ・キャスト(役名)□監督・脚本:ヴィンチェンゾ・ナタリ□脚本:アントワネット・テリー・ブライアント、ダグ・テイラー□撮影:永田鉄男◆エイドリアン・ブロディ(クライヴ・ニコリ)◆サラ・ポーリー(エルサ・カスト)◆デルフィーヌ・シャネアック(ドレン)◆シモーナ・メカネスキュ(ジョーン)◆デイヴィッド・ヒューレット(ウィリアム・バーロー)◆ブランドン・マクギボン(ギャビン・ニコリ)◆アビゲイル・チュ(ドレンの子供時代)【この映画について】(ネタバレあり)常に画期的なビジュアルインパクトを与え続けるヴィンチェンゾ・ナタリ監督が描く、新たなSFサスペンスの傑作。主人公の科学者夫婦に、『戦場のピアニスト』でアカデミー賞最優秀主演男優賞を受賞し、『プレデターズ』でアクション俳優としても開眼したエイドリアン・ブロディと、『死ぬまでにしたい10のこと』などで高い評価を受け、『アウェイ・フロム・ハー 君を想う』で長編映画監督デビューを果たし、アカデミー賞の脚色賞などにノミネートされたサラ・ポーリー。製作総指揮は、『パンズ・ラビリンス』『ヘルボーイ』などのギレルモ・デル・トロと、『ダイ・ハード』「マトリックス」シリーズなどのジョエル・シルバー。第42回シッチェス・カタロニア国際映画祭特殊効果賞受賞。(この項、gooより転載しました)【ストーリー&感想】(ネタバレあり)クライヴとエルザの夫婦は、ともに科学者である。2人は法と倫理を無視して禁断の領域に踏み込み、人間と動物のDNAを配合し、新種の生命体を創造するという実験を行う。実験は成功し、新生命体が誕生する。クライヴとエルザはその生命体にドレンという名前をつけ、誰にもこのことが知られないよう、秘密裏に育てていく。ドレンは、急速に美しい女性に成長する。しかし彼女の成長は止まらず、2人の想像をはるかに凌ぐ、得体の知れないモンスターへと変貌を遂げる。クライヴとエルザはドレンを抹殺しようと考えるが、反対に彼女の恐ろしい目的に巻き込まれていく。ドレンは偶然の産物であるが、エルザはその誕生を祝しクライヴは戸惑いを感じる。この未知の生物体は二人が所属する製薬会社の地下研究室で秘密裏に誕生する。この地下室には一緒に働くクライヴの弟だけではなく、他のスタッフでさえ容易に入室は出来ない。その研究室で誕生したドレンは、製薬会社の新薬開発を目的としてエルザが自分の遺伝子を使うと言う禁じ手を犯して誕生させた。クライヴとエルザのカップルには子供はいないが、クライヴ自身は子供を欲している。エルザはドレンを自分の分身=子供のように扱うが、ドレンの成長は二人の想像を遥かに超えていた。エルザの家族が所有する廃屋となった小屋にドレンを移し、会社には内緒でドレンを「飼育」していたが、いぶかしがる弟に発見される。肝心の新薬開発は、マスコミへの発表会で大失態を演じたことから研究室への特別待遇は一切廃され、上層部からは新薬開発を急ぐようにプレッシャーを架けられる。ドレンの急成長に伴い、未知の領域に入って行った二人。だが、やはりドレンは怪物だった。人間のマネをして成長していったが、ある時、大事にしていた飼猫を目の前で一撃で殺してしまう。衝撃を受けた二人は、苦渋の選択をすることになるのだが...。自分の運命を察したドレンはいつの間にか知恵まで身に付けていた。ドレンはクライヴを誘惑し、その現場をエルザに目撃させるように仕向けた。存在を察した会社の重役も駆け付け、ドレンを巡って大騒動が繰り広げられる。結局、この騒動の中でクライヴは息絶え、エルザは怪物と化したドレンによって暴行を受ける。その結果...エルザは何と恐ろしいことに怪物の子供を宿してしまった所で終わり、会社からは手切れ金?を受け取り研究から身を引くことに。この後、エルザにはどういう運命が待ち受けているのか、想像したくないが、興行的な面を考えれば続編は作られないと思うけど、果たしてどうだろうか?エルザを演じているサラ・ポーリーの演技力は流石である。相手役のエイドリアン・ブロディは、出演作が次々と公開されているようだが、「プレデターズ」のようなアクション作品だけではなく、このようなマイナーなテーマを扱った作品にも勇気を持って出演しているのには好感を持てる。この二人への出演料が予算の多くを占めているであろうが、未知の生物を自分の遺伝子を使って誕生させる研究者の倫理観や宗教観、怪物を処分しようとして逆に反撃され「エイリアン・シリーズ」のリプリーのようになってしまったエルザには、ストーリーの成り行きとしては納得いかない部分もある。それでもドレンをCGではなく、無名の女優が演じている点だけは評価?してもいい。ドレンが誕生してしまったパートと、ドレンの存在を脅威に感じ抹殺しようとする後半ではそれぞれ別の作品の様な展開であり、その2つの要素が混じって一つの作品として成り立っている。余談だが、クライヴとエルザの愛の巣の壁には日本趣味を連想させるコミックのポスターや、クライヴが着用するTシャツにも漢字がデザインされていたりと、一体スタッフの誰の趣味なのだろうか?【後日談】「ぴあ満足度ランキング」に管理人が登場!!!この映画は都内では「新宿バルト9」でしか公開されていない。その公開直後の土曜日に観賞し、終映後、「ぴあ出口調査隊」のアンケート調査を受けた。大体、公開直後に行くとこの調査隊を頻繁に見かける。私も今まで「ラッキーナンバー7」「SAW6」で感想を述べた際に掲載された。今回も、調査を受けその場で写真まで撮られたので3度目の掲載があると思っていたところ、掲載されました。このぴあ出口調査隊には、掲載されなかった時でも何度も答えてきたけど、写真をその場で撮られると掲載の可能性が高い。過去に撮られたけど掲載されなかった時もあったけど、今回は掲載されました。関東版なので関東地区以外の読者には目に触れる機会は無いですが、該当ページには写真付きで3人が掲載されています。名前と年齢と職業まで掲載されているので個人情報が特定されますので3人の中の誰なのかは勝手に想像して下さい。掲載されたコメントは実際にその場で話した中身の2~3割程度に要約されています。
2011.01.10
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10-78.エクスペリメント■原題:The Experiment■製作年・国:2010年、アメリカ■上映時間:97分■字幕:高橋澄■鑑賞日:12月4日、ヒューマントラストシネマ渋谷(渋谷)■料金:1,800円スタッフ・キャスト(役名)□監督・脚本:ポール・シェアリング□撮影監督:エイミー・ヴィンセント◆エイドリアン・ブロディ(トラヴィス)◆フォレスト・ウィテカー(バリス)◆キャム・ギガンデット(チェイス)◆クリフトン・コリンズ・Jr.(ニックス)◆マギー・グレイス(ベイ)◆イーサン・コーン(ベンジー)◆トラヴィス・フィメル(ヘルウェッグ)◆デヴィッド・バーナー(ボッシュ)◆ジェイソン・ルー(オスカー)【この映画について】1971年にアメリカのスタンフォード大学で行なわれた“スタンフォード大学監獄実験”をモチーフにして製作された本作。普段抑圧された生活を送っている人間が、看守という囚人を抑圧する側に回ったことで“規律を守るため”という名目のもと、冷酷な行ないを平気でするようになっていく姿は衝撃的だ。この看守役として凄まじい演技を見せるのは、オスカー俳優のフォレスト・ウィテカー。物語前半、中盤、最後の表情のコントラストに注目して欲しい。そして、もう一人のオスカー俳優、エイドリアン・ブロディが囚人役のリーダーを演じ、迫真の演技を見せている。監督はドラマ「プリズン・ブレイク」の企画・製作総指揮を務めたポール・シェアリング。(この項、gooより転載しました)【ストーリー&感想】レイオフ(一時解雇)にあい職を失ったばかりのトラヴィスは、参加した反戦デモで出会ったベイに恋をする。トラヴィスに惹かれたベイはインド旅行に誘うが、トラヴィスは旅費に困る。そんな折トラヴィスは、14日間の実験に参加して日給1000ドルという高報酬の求人広告を見つける。トラヴィスは面接を受け、24人の男ばかりの被験者の1人に選ばれる。他の合格者は、人当たりの良いバリス、気弱で冴えないグラフィック・ノベルライターのベンジー、女好きのチェイス、元受刑者という過去を隠しているニックスなど。24人の被験者は看守役と囚人役に分けられ、刑務所跡で終日それぞれの役割で振る舞う。監視カメラが彼らの行動を観察し、暴力行為があれば赤ランプが点灯する。ランプが点灯すると実験は中止され、報酬は支払われないという。トラヴィスは囚人役、バリスは看守役に選ばれる。実験初日、囚人たちのバスケットボールが看守に当たったことから、両グループに緊張が走る。お互い、アクシデントを強調しているものの、看守役側は自分の役目に目覚める。2日目、規則にのっとり食事を残さないよう強要されたトラヴィスが、囚人たちを扇動して騒ぎを起こす。それが看守側の逆鱗に触れ、バリスのリーダーシップのもと、体罰が暴力すれすれのレベルに引き上げられる。バリスは人が変わったように、トラヴィスの頭を剃るなど屈辱的な罰を考え、行っていく。トラヴィスは看守側の攻撃に屈せず、理性を保とうとこらえる。対立はエスカレートしていくが、赤ランプは点灯しない。日に日にお互いの対立は感情的に深まるばかり。当初はリーダー役だったチェイスからバリスへとリーダーが交代してから、体罰も度を超すようになり、実験参加前は気軽に話せる仲だったトラヴィスとバリスだったのだが...。実験に参加したメンバーは誰もが日給1000ドルの誘惑にかられ、一線を越える手前で自制心が働いていたのだが、遂に、ある日、トラヴィスの先導の下で囚人側が結束して看守側を襲う羽目に。数の上では圧倒的に多い囚人側の襲撃に恐れをなし、看守側はただひたすら逃げるのだが、遂に捕まり修羅場と化す。こうなると実験は中止となり赤ランプが点灯した。実験参加者は赤ランプ点灯後に、実験参加者は我に返ったような表情で、来た時と同じバスに乗って帰る。車中では、当初、実験中止になった場合は報酬が支払われないとの契約だったが、何故か満額の小切手が支給される。こうしてこの実験が終わりを告げる。しかし、実験とは言え、閉鎖された環境の中で与えられた地位と肩書が、あることを境にお互いが意識し始めたのが、バスケのボール誤爆事件だ。よく「地位が人を作る」とか言うけど、まさにこの実験は平凡な人生を送っていた人間が、集団を組み、支配する側と反対側に分けられると人間の隠れていた本性がむき出しになる怖さが描かれていた。これを独裁者と抑圧される国民と置き換えると、そうした国家が地球上の有る場所には幾つも存在する。どことは言わないがアジアにもアフリカにもそうした国家があるのは周知の事実だ。冒頭とラストでトラヴィスとベイの関係が示されるが、これはこのストーリーの中では大きな意味は余りない。が、トラヴィスをこの実験参加に駆り立てた動機として描いているだけに過ぎない。アカデミー賞受賞経験者であるフォレスト・ウィテカーの狂気じみた表情、こちらもアカデミー賞受賞者のエイドリアン・ブロディの抑えた演技は見事だった。この二人の演技と存在感が無ければ、単なるB級映画だっただろう。ドイツ映画「es」のリメイクらしいですが、私はオリジナルを観ていないので、あくまでも今回の映画を観ての感想だと思って下さい。ブログランキング参加中です。ぜひ、1票を投じて下さい。(又は、見出しをクリックして下さい)
2010.12.08
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10-74.デイブレイカー■原題:Daybreakers■製作年・国:2008年、オーストラリア・アメリカ■上映時間:98分■字幕:松浦美奈■鑑賞日:11月27日、新宿バルト9(新宿三丁目)■料金:1,800円スタッフ・キャスト(役名)□監督・脚本:ピーター&マイケル・スピエリッグ□編集:マット・ヴィラ□撮影監督:ベン・ノット◆イーサン・ホーク(エドワード・ダルトン)◆ウィレム・デフォー(ライオネル・コーマック)◆クローディア・カーヴァン(オードリー・ベネット)◆マイケル・ドーマン(フランキー・ダルトン)◆イザベル・ルーカス(アリソン・ブロムリー)◆サム・ニール(チャールズ・ブロムリー)【この映画について】人間の大半がヴァンパイアと化した、2019年の世界を舞台にしたSFアクション。ゾンビ映画「アンデッド」のピーター&マイケル・スピエリッグ監督が、人間とヴァンパイアのパワーバランスが逆転した恐ろしくも奇妙な世界を創造。銃撃戦などの激しいバトルシーンのほか、血が入った飲み物が売られているなどの細かい設定も斬新だ。(この項、Movie Walkerより転載しました)【ストーリー&感想】(ネタバレあり)西暦2019年。かつて世界中を襲った疫病により、人類の大半は不老不死のヴァンパイアに変貌、知性を備えたヴァンパイアたちは注意深く太陽光線を避けながら新たな生活秩序を構築していた。第二種に身をやつした人間はことごとく軍隊に捕獲され、ヴァンパイアへの血液供給源として飼育されていたが、地球上の全人口のうち人間の占める割合は5%まで低下、慢性的な血液不足に陥っていた。巨大製薬カンパニー、ブロムリー=マークス社に勤めるエリート研究者エドワードは、そんな血液不足問題を解消するための代用血液の開発を急いでいた。ヴァンパイアこそ人類の進化形だと考える冷徹な辣腕社長ブロムリーの指揮のもとで急成長を遂げた同社は、ハイテク管理された人間飼育場“ブラッド・バンク”を運営、軍隊さえも自在に動かす権力を持っている。ヴァンパイアに同化することを拒んで失踪した娘との確執を引きずるブロムリーにとって、人間などただの消耗品に過ぎず、一方、良識派のエドワードはヴァンパイアでありながら人間の血を飲むことに罪悪感を覚え、今や絶滅の危機に瀕している人間の未来を案じていた。ある夜、帰宅途中に事故に巻き込まれたエドワードは、衝突した車に乗っていた人間の男女4人をとっさに警察から匿ってやる。その中の一人、オードリーは、逃亡中の人間たちの保護活動を行うレジスタンス組織のメンバーだった。エドワードを信頼できるヴァンパイアだと見込んだオードリーは、とある草原で彼を仲間のコーマックに引き合わせる。コーマックは紛れもない人間だが、首に噛まれた傷跡がある元ヴァンパイアであった……。このストーリーの設定が2019年という近未来なのが不気味だ。ヴァンパイアが人間狩りを行っていて、人間はヴァンパイア達への血の供給源なのである。しかし、人間狩りが横行してヴァンパイアの人数が圧倒的に多くなると、当然ながら「血の供給不足」となり血を水で薄めたりして急場を凌いでいる。エドワードはブロムリー社長から台用血液の開発を急かされていて、自身は血を飲むことを躊躇っている良識派である。こうして代用血液の開発の遅れが、ヴァンパイア達の暴動を誘発してしまう。苦悩するエドワードを演じるのは演技派のイーサン・ホークで私の好きな俳優の一人だ。彼がヴァンパイア映画に出演するとは思わなかったのだが、ホーク自身は脚本を受け取って中身が気に入って出演をOKしたそうだ。ヴァンパイアが人間へと変身する過程の部分がストーリーの核になってくるのだが、ヴァンパイアは人間の血に戻った血を飲むと人間になってしまい、それを知らずにエドワードに噛みついたブロムリー社長が、ヴァンパイヤ達の餌食になりヴァンパイヤは...後は阿鼻叫喚の世界へと突入して終わる。この映画、ストーリーはしっかりしているのは評価出来る。そして、映像的には常に暗い世界での出来事であるのは、ヴァンパイヤは日光に当たると死んでしまうからだ。夜中に活動するため、日が明ける直前になるとカウントダウンのアナウンスが流れたり、日中の運転では日光を遮る遮光フィルムの中で行ったりと、細かい設定が施されている。また、ヴァンパイアが化け物と化しサブサイダーとして急に襲ってきたり、どこかゾンビ的な遊び心もある。こうしたヴァンパイヤやゾンビ物は、B級映画になりがちだが、出演者にはホークを始めサム・ニールやウィレム・デフォーが人間のレジスタンス代表で出演していたりと、ビッグネームが出ているので、B級感は殆ど感じられない。テーマが「食糧危機(血液不足)」でもあるのは現代社会への皮肉とも取れる。
2010.11.27
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10-72.クレイジーズ■原題:The Crazies■製作年・国:2010年、アメリカ■上映時間:101分■鑑賞日:11月20日、TOHOシネマズ六本木(六本木)スタッフ・キャスト(役名)□監督:ブレック・アイズナー□オリジナル脚本:ジョージ・A・ロメロ□脚本:スコット・コーサー、レイ・ライト◆ティモシー・オリファント(デヴィッド・ダットン)◆ラダ・ミッチェル(ジュディ・ダットン)◆ジョー・アンダーソン(ラッセル・クランク)◆ダニエル・パナベイカー(ベッカ・ダーリング)【この映画について】全米第3位のヒットを記録した本作は、巨匠ジョージ・A・ロメロ監督が『ゾンビ』の前、1973年に作り上げた『ザ・クレイジーズ/細菌兵器の恐怖』をもとに製作された感染パニック映画。その完成度の高さから、全米の批評家から絶賛されたという。監督は『サハラ 死の砂漠を脱出せよ』のブレック・アイズナーが務め、ジョージ・A・ロメロも製作総指揮に名を連ねている。出演者は『ダイ・ハード4.0』のティモシー・オリファント、『サロゲート』のラダ・ミッチェルら。感染者と非感染者の対決を描くだけでなく、両者とも抹殺して証拠隠滅を目論む軍隊が街全体を包囲するさまが、壮大なスケールで描かれており迫力十分だ。(この項、gooより転載しました)【ストーリー&感想】アイオワ州ピアス郡ののどかな田舎町オグデンマーシュ。保安官デヴィッドが、同僚のラッセルとともにパトロールの途中に野球観戦していると突然、銃を持った男ローリーが現れ球場はパニック状態に陥る。デヴィッドの指示に従わず、散弾銃の銃口を向けてきたため、デヴィッドは町の人たちがスタンドで注視している中、彼をやむなく射殺。もともと酒乱気味だったが、遺族によると、最近は酒を飲んでいなかったという。ここら辺でいきなり射殺してしまうのもアメリカ映画らしいのだが、実際に保安官がイキナリ射殺するのかな?デヴィッドの妻ジュディは町の医療センターに勤める医師。同じ日、様子がおかしいという家族の訴えを聞き、ビルを診察するが、異常は見当たらない。だがその夜、様子のおかしいビルは自宅もろとも妻と子供を焼き殺してしまう。そして翌日。森の奥の沼でパイロットの死体を発見したという話を聞き、細菌兵器を積んだ軍用機が小さな町の川に墜落、ウイルスが漏れ出した。川の水は町の飲料水として使われ、最初にその水が届くのはローリーの家だった。それから、水を飲んだ住民たちが次々と凶暴化していき、平和な町はパニックに陥ってしまう。そして町はいつの間にか州兵の部隊が到着し、町全体をウィルスから封じ込めるために住民を隔離することになる。妊娠中で高温だったジュディはデヴィッドと離されてしまう。郊外の校庭に集められた住民だが、軍隊は住民全てを抹殺しようと全住民を片っ端から集めたが、既に水を飲んでウィルスに感染した住民は次々と凶暴化していく。まあ、ここからゾンビ化した住民がどうなるのか注意していたが、ゾンビ化よりもデヴィッドが行方不明となった妻をゾンビ化した校長に殺される寸前に救出し、保安官補のラッセルとジュディの診療所の助手の4人で軍隊の追跡から如何にして逃れるかがストーリーの中心になる。ゾンビ映画と言えば凶暴化した人間が次々に襲いかかり増殖して手が付けられなくなるが、ここでは凶暴化したゾンビは軍隊に抹殺される。デヴィッドらも途中でウィルスの正体を聞き出そうとするが、ラッセルの非協力的な態度に激怒し分裂しそうになる。軍隊は徹底した情報管理でオグデンマーシュでの惨事は外部に漏れないのだが、最後は核兵器で町を殲滅するのだが...。未知のウィルスの正体をもっと強調しても良かったが、ジュディのお腹の中の子供は大丈夫なのか?とか、果たしてデヴィッドとジュディは無事に町から離れることに成功したのか否か、エンドロールが始まってもその結末は微妙(曖昧?)な感じが...。(エンドロールが流れ出しても帰らないようしましょう、損するよ!)核攻撃はやり過ぎだと思うが、ロメロ流の文明社会への警告なのだろうか?クレイジーなのは軍隊の方か?政府か?ブログランキング参加中です。ぜひ、1票を投じて下さい。(又は、見出しをクリックして下さい)
2010.11.21
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10-65.ストーン■原題:Stone■製作年・国:2010年、アメリカ■上映時間:105分■鑑賞日:11月1日、銀座シネパトス(東銀座)■料金:1,000円スタッフ・キャスト(役名)□監督:ジョン・カラン□脚本:アンガス・マクラクラン□編集:アレクサンドル・ド・フランチェスキ◆ロバート・デ・ニーロ(ジャック)◆エドワード・ノートン(ストーン)◆ミラ・ジョヴォヴィッチ(ルセッタ)◆フランシス・コンロイ(マデリン)◆エンヴェア・ジョカイ(若きジャック)◆ペッパー・ビンクリー(若きマデリン)【この映画について】定年を間近に控えた刑務所の仮釈放管理官と、彼が最後に担当することになった受刑者、そしてその妻が繰り広げる、人間の心の闇、善と悪を描くクライム・サスペンスだ。ロバート・デ・ニーロ、エドワード・ノートン、ミラ・ジョヴォヴィッチのハリウッドきっての大スター3人が夢の競演を果たしたことが話題。特にミラは、愛する夫を助けるために男を誘惑する危険な女を存在感たっぷりに演じ、バストトップも露出するなど、『バイオハザード』シリーズなどのアクション女優としての彼女とはまた別の一面を見せている。ミラのファム・ファタールぶりに加え、ロバートとエドワードの大スター同士の演技合戦は圧巻だ。(この項、gooより転載しました)【ストーリー&感想】デトロイト郊外で暮らし、刑務所の仮釈放管理官として働くジャック・メイブリー。受刑者と面談して仮釈放審査会のための書類を作成することが仕事だった。妻マデリンとは結婚43年。仕事は真面目にこなし、毎週日曜日は夫婦で教会に通い、平凡ながら幸せな日々を送ってきた。まもなく定年を迎えようとしている彼の最後の担当受刑者は、通称“ストーン”と呼ばれるジェラルド・クリーソン。放火で祖父母を殺害した罪で8年間服役し、3年の刑期を残して仮釈放を希望していた。何が何でも出所を望むストーンは、妻ルセッタを利用する。美しく魅力的なルセッタは、昼間は幼稚園で子供たちを教える一方で、夜は男たちに体を売るという二つの顔を持っていた。ストーンを心から愛する彼女は、彼の指示通りにジャックへの電話攻勢を開始。受刑者家族との個人的接触を禁じられているジャックだったが、度重なるしつこい電話とルセッタの甘い声に屈し、面会を約束してしまう。そこで待っていたのは、彼女の巧みな誘惑。その誘いに乗って一線を越えてしまうジャック。いとも簡単に道を踏み外してしまった自分に戸惑いながらも、ルセッタの虜になってゆく。それは計画通りだったが、反対にストーンは精神世界に目覚め、自己啓発に没頭。ルセッタからジャックの報告を受けても上の空。一度道を踏み外してしまったジャックは、今までの聖人の様な生活から一転して、夜中に車を駈けてルゼッタと密会し、遂には妻にまで怪しまれるようになる始末。ルセッタのまさに体を張った作戦に?簡単に落ちてしまう定年間近のジャック。普段は敬虔なカトリック信者で教会に欠かさず通う堅者の男とみられていたが、やはり男は古今東西年齢を問わず、魅力的な女から誘惑されたら弱いよね。ルセッタの旦那であるストーンにしたって、魅惑的な妻ルセッタがいるからこそ仮釈放で外に出て、好きなだけ抱きたいとの欲望は隠しきれない。第一、ルセッタに面会に来させるときに、スケスケの服に下着を履かない姿を強要?しておき、テーブルの下で刑務官に見つからないようにその場で性欲を満たす行為にふけている。そして最後は、すっかり性格まで変わってしまったジャックがストーンと会うのだが、まあ、本当にこんなラストで良かったのですかね?折角デ・ニーロとノートンという演技派であり存在感も強いビッグスターを起用したものの、日本国内でも上映館は僅か。私が観賞した映画館もミニシアター系である。ストーリーも、二人の演技に頼っている部分があり、脚本としてもうひとつ捻りがあっても良かった。この映画、ストーンとジャックを手玉に取るルセッタを演じるミラ・ジョヴォヴィッチが一番目立っていた。確かに、ストーン役のエドワード・ノートンも、名優デ・ニーロの演技も良いのだが、女性の武器?を最大限に活かし男を翻弄するルセッタを演じたことで、「バイオハザード」シリーズでのイメージからの脱却と演技の幅を広げる意味で、この映画への出演は2大スターとの共演での知名度アップも含めてキャリアアップに繋がる一歩を示した。
2010.11.08
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10-46.フローズン■原題:Frozen■製作年・国:2009年、アメリカ■上映時間:93分■字幕:加藤真由美■鑑賞日:8月13日、シネクイント(渋谷)■予告編□監督・脚本:アダム・グリーン□製作:ピーター・ブロック、コリー・ニール□製作総指揮:ティム・ウィリアムズ、ジョン・ペノッティ、マイケル・ホーガン□撮影監督:ウィル・バラット□美術:ブライアン・マクブライアン□編集:エド・マークス□音楽:アンディ・ガーフィールドキャスト(役名)◆ケヴィン・ゼガーズ(ダン・ウォーカー)◆ショーン・アシュモア(ジョー・リンチ)◆エマ・ベル(パーカー・オニール)◆エド・アッカーマン(ジェイソン)◆リリーア・ヴァンダービルト(シャノン)【この映画について】スキー場のリフトの上に置き去りに――そんなバッド・シチュエーションに置かれた男女3人の、身も心も凍る恐怖を描くシチュエーション・スリラー。地上15メートル、気温マイナス20度、携帯も食料もないという最悪の状況で、寒さと飢え、そして孤独感にさいなまれる若者たちの姿を、圧倒的なリアリティで描きだしている。“仕掛け人”は『ソウ』シリーズのプロデューサー、ピーター・ブロックと新鋭アダム・グリーン監督、出演はケヴィン・ゼガーズ(『トランスアメリカ』)、ショーン・アシュモア(『X-MEN』シリーズ)ら若手注目株たち。「だれの身にも起こりえる」リアルなシチュエーションだからこそ、その痛々しさに恐怖心が煽られる。(gooより転載しました)【ストーリー&感想】スキー場にやって来たダン、ジョーの親友コンビと、ダンの彼女パーカーは、夜になる前に最後の滑りを楽しもうとリフトに乗り込むが、山頂への途中でそのリフトが突然ストップしてしまう。ゲレンデの営業は週末だけで生憎この日は日曜日だったので、営業再開するのは1週間後の金曜日。ゲレンデの照明は全てオフになりリフトに乗ったまま宙ずりにされてしまった3人。途中、除雪車が真下を通りありったけの声を出すが届かない。助けを求める叫びも届かず、食料もなく、携帯電話もない。氷点下20度の極寒の中、空中に置き去りにされてしまった3人は、なんとか脱出を試みるのだったが…。真冬の吹雪が若い3人の体力を奪うだけでなく、思考能力まで奪っていく。何とか知恵を出して脱出を試みるものの、脱出するには飛び降りるか、ロープを伝って下に降りるしか方法は残されていない。だが、下には狼が徘徊し飛び降りて怪我でもしたらたちまち餌食になってしまう。そんな中で一夜を過ごした3人だが、意を決し脱出を試みるのだがジョーもダンも...脱出を決行したが予想もしないことが起こりリフトにはパーカーだけが取り残された。ストーリーはこんな感じですが、スキー場のリフト営業が週末だけというのがミソで、しかも運悪く週末の最終日に遭難してしまった点。B級パニック映画ならではの安上がりの設定だが、登場人物が事実上3人だけで進行していく。しかも、早い段階で3人が遭難するので、ストーリーを膨らます要素はなく男二人の馬鹿話がアクセントを付けている。ただし、この映画意外と面白かったですよ。脱出方法なんか考えてみれば飛び降りるのが一番簡単なんですが、やはりこの方法は失敗に終わる。と言うのが日本のスキー場と違い、ここはアメリカで夜になると狼が徘徊するのがポイント。結局、ネタバレになるけど、助かるのはやはり女性のパーカーだけです。男はやはり女性を助けようと頑張るのですが、女性はこういう状況でも冷静なんですね。顔面は激しい凍傷にかかり、しかも寝ている最中にリフトのバーに手がくっ付いてしまう大怪我を負っても最後は命からがら生き延びるのは女性でした。出来ればストーリーにもう少し幅を持たせられたら良かったと思いました。低予算のB級映画ですから、これが限界なのかな?ブログランキング参加中です。ぜひ、1票を投じて下さい。(又は、見出しをクリックして下さい)
2010.08.20
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10-29.フェーズ6■原題:Carriers■製作年・国:2009年、アメリカ■上映時間:85分■鑑賞日:5月2日、シネマスクエアとうきゅう(歌舞伎町)■料金:1,800円■字幕:伊東武司スタッフ・キャスト(役名)□監督・脚本:アレックス&デヴィッド・パストー□製作:アンソニー・ブレグマン、レイ・アンジェリック◆ルー・テイラー・プッチ(ダニー)◆クリス・パイン(ブライアン)◆パイパー・ペラーボ(ボビー)◆エミリー・ヴァンキャンプ(ケイト)◆クリス・メローニ(フランク)【この映画について】「スター・トレック」のクリス・パイン主演で贈るパニックスリラー。殺人ウィルスが蔓延した世界で、生き残りを賭けて人里離れた土地を目指す男女のグループ。やがて1人がウィルスに感染したことをきっかけに、内面に潜む本性を剥き出しにしていく。監督はスペインの新鋭アレックス・パストーとデヴィッド・パストーの兄弟。タイトルの「フェーズ6」とは、WHOの定めた最高度の感染症警戒レベルであり、パンデミック警告状態のこと。この作品はそんな世界的に死のウイルスが蔓延するという極限状況の中で、感染を逃れるために車を走らせる4人の男女の姿を、スリリングかつシビアに描いたパニック・スリラーだ。致死率100%というウイルスの恐怖を表現したのはもちろんだが、それ以上に厳しくスクリーン上に映し出されるのは、過酷な現実を前にした人間の“業”とも言うべきもの。身近な人間がウイルスに感染してしまった時、果たしてどうするべきなのか……。酷薄な選択を迫られた人間がその時に見せる感情を、えぐるように見せつけていく。(この項、gooより転載しました)【ストーリー&感想】治療薬もない致死率100%のウィルスが蔓延した世界。ほんのわずかの人間だけが生き残り、街はゴーストタウンと化していた。そんな状況の中で、ウィルスに感染せず生き残っていたお調子者のブライアンと真面目で心優しい弟のダニーの兄弟はあるルールを決める。“生き残るためには感染者と接触しないこと”。そして、2人はブライアンの恋人ボビーとダニーの女友達ケイトを連れ、アメリカ南西部の砂漠を車で走っていた。目的地は、幼い頃に訪れたメキシコ湾岸の人里離れたサーファービーチ。最近は廃れて空き家だらけになっていたので、感染を逃れているかもしれないと考えたのだ。そこでウィルスが沈静化するまで暮らし、人類の生き残りとして新たな世界を築くつもりでいた。ストーリー的には謎のウィルスがなんの説明もなく世界に蔓延に終末を迎えつつあるという設定は観る者の心をそそる...筈でしたが。何でウィルスが世界中に蔓延したか分からないままストーリーは展開する上に、ウィルスの正体や特徴もぼかされていてイライラする展開に。登場人物は兄弟と兄の恋人と弟の恋人未満友人以上の女の4人。ここに途中で感染した父娘が加わるのだが、この父娘は娘が感染していたので兄ブライアンの提案で見捨てられる羽目に。その兄ブライアンも感染した恋人ボビーからうつされ自らも感染者に。感染したブライアンの処遇を巡って、密かに弟ダニーとケイトはヒソヒソ話をしルール通り射殺しようと決める。が、ウィルスで弱っていた筈のブライアンが突如立ち上がり反撃を試みるが、やはり射殺される運命に。結局、弟ダニーとケイトの二人は目的地のビーチに辿りつくが、ストーリー展開としてはウィルスの蔓延云々よりは、極限状態の中での4人の精神状態や判断力を描くのがメインになっていた。同時に、4人の逃避行を邪魔する要素が殆どなく、ただ淡々と進んでいくだけで、意外な展開とかゾンビ化した人間が出現する訳でも無く終わってしまった。出来が悪く汚れ役の兄と頭脳明晰で優等生の弟との兄弟関係が中心。ウィルス蔓延という終末感を感じずに終わるのでは、何のための逃避行だったのかとか盛り上がりに欠ける展開では、脚本の練り直しが必要だったのではとの感想を持って映画館を出ました。
2010.06.21
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映画『ゾンビ』を観て後日、更新します
2010.05.06
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9-62.実験室-KR13■原題:The Killing Room■製作年・国:2008年、アメリカ■上映時間:94分■鑑賞日:11月28日、シアターN渋谷(渋谷)■公式HP:ここをクリックしてください□監督:ジョナサン・リーベスマン□脚本:ガス・クリーガー、アン・ピーコック □製作:ガイモン・キャサディ、 ロス・M・ディナースタイン、ベン・フォークナー、ボビー・シュワルツ □撮影監督:ルーカス・エトリン□美術:シャリーズ・カーデナス□衣装デザイン:キャロライン・B・マルクス □編集:ショーン・カーター□音楽:ブライアン・タイラーキャスト◆ティモシー・ハットン(クロフォード・ヘインズ)◆ニック・キャノン (ポール・ブロディ)◆クロエ・セヴィニー (エミリー・ライリー)◆ピーター・ストーメア (ドクター・フィリップス)◆クレア・デュヴァル(ケリー・イザラノ)◆シェー・ウィガム(トニー・マッツォーラ)◆アヌープ・カール・シカンド(看護士)◆ビル・スティンチコム(コーペ)◆ミード・パットン(フォーサイズ)【この映画について】ある心理実験に参加するため集まった4人の男女。簡単なペーパーテストに答えた後、「人間の精神の状況が変化する様を見たい・・・。」と、にこやかに説明する実験室の博士に言われるままに、アルバイト感覚で始まった部屋の中での実験。しかし突然、4人のうちの1人が博士にピストルで撃ち殺され、その部屋は地獄の殺人部屋へと変貌した。主演を務めるのはクロエ・セヴィニー。『ボーイズ・ドント・クライ』でアカデミー賞助演女優賞にノミネートされ、近年ではラース・フォン・トリアー、ジム・ジャームッシュ、デビッド・フィンチャーなどの人気監督作品に次々と出演。共演は『愛についてのキンゼイ・レポート』などにも出演している実力派のティモシー・ハットン、ピーター・ストーメア、ピープル誌の「最も成功しているハリウッドの若手10人」にも選ばれたニック・キャノン。『ゾディアック』のクレア・デュヴァルも存在感を示す。【ストーリー&感想】ケリー、トニー、クロフォード、ポールの4人は、詳しい内容が分からないまま、ある実験の契約書にサインをする。報酬は1日250ドルと知らされ気軽に参加する。実験は4段階に分かれていて、それぞれの実験で一人ずつ脱落者が出るということだけが知らされていた。最初のうちは、全てが普通の実験のように思えたが、博士に案内された小さな部屋で、人間の精神力と忍耐力の限界を調査するための実験を行なうと説明される。すると突然何の前触れもなく、博士は無表情に突然拳銃を取り出し、4人のうち1人の頭を撃ち抜き、部屋から出るとドアに鍵をかけてしまう。残された3人は正気を保とうと必死に試みるが、なすすべもなくパニック状態に陥り、床に倒れて血の海となり即死した最初の犠牲者を茫然と見つめるのだった。その時、壁のハッチが開き、一発だけ弾が込められた拳銃と、“問題”の書かれたメモが床に落ちる。メモには“アメリカ人が1から33までの中でいちばんよく選ぶ数字は?”と書かれていた。正解からいちばん遠い数字を出した者が次の犠牲者となり、誰か一人でも拒否すれば全員が殺されるという。彼らは“問題”の答えを出そうと必死に考えるが、一方で恐怖感が限界を超え、お互いを疑うようになっていく。その間、背後のマジックミラー越しのモニタールームでは、彼らの言動全てが研究者によって記録されていた。そして一切が不明なまま時間が過ぎていく。これは本当に実験なのか。いったい何を調べようとしているのか……。実は、これらは全ての権力から独立したある組織が関与するものだった。危険な心理実験の裏で、長年隠され続けたCIAの巨大な陰謀が次第に明らかになっていく……。と大体のストーリーを文字にするとこんな感じなのだが、兎に角、最初から最後まで訳が分からない映画だった。ストーリーの展開は90%以上が狭い空間の中での出来事で、観ている側にも「次に何が起こるのだろうか?」とか残された3人と同じような心理状態に持っていかれる。博士が拳銃で1人を射殺したのが合図の様に最初は一気に進むのだが、中だるみが長く眠くなってしまった。最後は生き残った1人が脱出を試みるのだが、このエンディングでは「続編」が用意されているかのような展開だった。ただ「続編」を製作したとして果たしてこの映画が興行的に収益を生み出せるのか疑問に感じる。キャストは中々いいのだが、このキャストを生かすだけの脚本とは個人的には言い難く監督の意図も理解できなかった。心理状態のテストがメインなのだが、それよりはこの実験の背後にある組織との繋がりとかをもっと前面に出せば多少は違った展開になったと思うのですが...。【自己採点】(100点満点)50点。DVD鑑賞かWOWOWでの放送で観ることをお勧めします。---------------------------自己PR--------------------------------ブログランキング参加中です。ぜひ、1票を投じて下さい。(又は、見出しをクリックして下さい)
2009.12.04
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9-60.スペル■原題:Drag Me To Hell■製作年・国:2009年、アメリカ■上映時間:99分■字幕:風間綾平■鑑賞日:11月12日、渋東シネタワー(渋谷)■公式HP:ここをクリックしてください---------------------------自己PR--------------------------------WBC東京ラウンド写真集はこちらでどうぞWBC準決勝戦写真集はこちらでどうぞWBC決勝戦写真集はこちらでどうぞブログランキング参加中です。ぜひ、1票を投じて下さい。(又は、見出しをクリックして下さい)
2009.11.19
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9-59.ソウ6■原題:SAW 6■製作年・国:2009年、アメリカ■上映時間:91分■字幕:松浦美奈■鑑賞日:11月7日、新宿アカデミー劇場(歌舞伎町)■公式HP:ここをクリックしてください---------------------------自己PR--------------------------------WBC東京ラウンド写真集はこちらでどうぞWBC準決勝戦写真集はこちらでどうぞWBC決勝戦写真集はこちらでどうぞブログランキング参加中です。ぜひ、1票を投じて下さい。(又は、見出しをクリックして下さい)
2009.11.16
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9-58.レック2■原題:Rec 2■製作年・国:2009年、スペイン■上映時間:85分■字幕:岡田壮平■鑑賞日:11月6日、シネマスクエアとうきゅう(歌舞伎町)■公式HP:ここをクリックしてください---------------------------自己PR--------------------------------WBC東京ラウンド写真集はこちらでどうぞWBC準決勝戦写真集はこちらでどうぞWBC決勝戦写真集はこちらでどうぞブログランキング参加中です。ぜひ、1票を投じて下さい。(又は、見出しをクリックして下さい)
2009.11.13
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9-49.30デイズ・ナイト■原題:30 Days Of Night■製作年・国:2007年、アメリカ■上映時間:113分■字幕:桑原あつし■鑑賞日:8月22日、新宿ミラノ(歌舞伎町)■公式HP:ここをクリックしてください---------------------------自己PR--------------------------------WBC東京ラウンド写真集はこちらでどうぞWBC準決勝戦写真集はこちらでどうぞWBC決勝戦写真集はこちらでどうぞブログランキング参加中です。ぜひ、1票を投じて下さい。(又は、見出しをクリックして下さい)
2009.08.28
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9-35.サスペリア・テルザ、最後の魔女■原題:Mother Of Tears■製作年・国:2007年、イタリア・アメリカ■上映時間:98分■鑑賞日:5月10日、シアターN渋谷(渋谷)■公式HP:ここをクリックしてください---------------------------自己PR--------------------------------WBC東京ラウンド写真集はこちらでどうぞWBC準決勝戦写真集はこちらでどうぞWBC決勝戦写真集はこちらでどうぞロサンゼルス旅行記写真集はこちらでどうぞブログランキング参加中です。ぜひ、1票を投じて下さい。(又は、見出しをクリックして下さい)
2009.06.01
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9-14.13日の金曜日■原題:Friday The 13Th.■製作年・国:2009年、アメリカ■上映時間:97分■鑑賞日:2月14日、新宿ピカデリー(新宿)■公式HP:ここをクリックしてください□監督:マーカス・ニスペル□脚本:ダミアン・シャノン、マーク・スウィフト□製作:マイケル・ベイ、アンドリュー・フォーム、ブラッド・フラー、ショーン・カニンガム□製作総指揮:ブライアン・ウィッテン、ウォルター・ハマダ、ガイ・ストーデル□撮影監督:ダニエル・C・パール□編集:ケン・ブラックウェル□音楽:スティーヴ・ジャブロンスキーキャスト◆ジャレッド・パダレッキ(クレイ)クリスタルレイクで行方不明となった妹を捜索に来た◆ダニエル・パナベイカー(ジェナ)クリスタルレイクの存在を知らずキャンプに来た大学生◆アマンダ・リゲッティ(ホイットニー)ジェナの仲間◆トラヴィス・ヴァン・ウィンクル(トレント)ジェナの仲間◆アーロン・ヨー(チューウィー)ジェナの仲間◆デレク・ミアーズ(ジェイソン・ヴォアヒーズ)少年時代に「死んだ」不死身の大量殺人鬼【この映画について】1980年にシリーズ第1作(第1作には当時無名だったケヴィン・ベーコンも出演し「殺害」された)が制作されて以来、今回の作品が12作目になる不滅の「13金」シリーズ最新作。当初は単なる低予算ホラー映画かと思われていたが、単純なストーリー展開と米国人の恐怖心を煽る「13日の金曜日」の不吉な迷信がこころを擽るのか?今や、日本でも固定ファン?を掴んだシリーズの最新版では、制作に「トランスフォーマー」「アルマゲドン」などのヒット作があるマイケル・ベイが名を連ねている。NYに上陸したり、宇宙で蘇ったりしていたジェイソンだが、今作では「原点」であるクリスタル・レイクでの殺戮に終始している点にも注目したい。【ストーリー&感想】クレイは行方不明になった妹の捜索の為に単身、クリスタル・レイクへと向った。湖は薄気味悪いほど静まり返り、まるで人を寄せ付けないかのように何の施設も無い。クレイは近くの雑貨店で買い物ついでに店主に妹の消息について尋ねるが何故か口は重い。そこにクリスタル・レイクの傍に父所有の別荘を持つ大学生グループの一行がやってくる。クレイは大学生グループと合流し湖の傍でキャンプを張ることに。その中の一人の女性とクレイは一緒に捜索を開始するが、警察や住民らはそんな姿に眉をひそめる。そしてクレイらの捜索は遂に禁断の湖の小屋へと向う。そこにはかつてジェイソンが存在していた恐怖の館だった。こうしてクレイやジェナらの若者達は、知らず知らずのうちにジェイソンのテリトリーに入り込んでいた。まあ、いつものパターンなのですが、若者が繰り広げる男女入り乱れての性の饗宴や役に立たない警官がお決まりのように出て来ましたね~。マイケル・ベイが制作を担当しても、やはり、アメリカン・ホラーの特徴「小屋、湖(川)、無意味なセックスシーン、如何にも殺されそうな人達」がここでも全開でしたね。そして、ラストはやはりジェイソンとの格闘シーンがあり、ジェイソンは...死んだのでしょうかね?イエイエ...ハッ!ハッ!ハッ!【自己採点】(100点満点)67点。お決まりのストーリーですから...ブログランキング参加中です。ぜひ、1票を投じて下さい。(又は、見出しをクリックして下さい)
2009.03.12
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105.ミラーズ■原題:Mirrors■製作年・国:2008年、アメリカ■上映時間:111分■字幕:栗原とみ子■鑑賞日:12月30日、新宿グランドオデヲン座(歌舞伎町)■公式HP:ここをクリックしてください□監督・脚本:アレクサンドル・アジャ□製作・脚本:グレゴリー・ルヴァスール□製作:アレクサンドラ・ミルチャン、マーク・スターンバーグ□製作総指揮:アーノン・ミルチャン、マーク・S・フィッシャー、アンドリュー・ホン、キーファー・サザーランド□撮影監督:マキシム・アレクサンドル□編集:バクスター□美術:ジョセフ・ネメック三世□衣装デザイン:エレン・マイロニック□音楽:ハヴィエル・ナヴァレテキャスト◆キーファー・サザーランド(ベン・カーソン)停職中のNY市警の刑事でアル中◆エイミー・スマート(アンジェラ・カーソン)ベンの妹でベンが居候している◆ポーラ・パットン(エイミー・カーソン)検死局に勤めるベンの妻◆メアリー・ベス・へイル(アンナ・エシィカー)事件の鍵を握る謎の女性【この映画について】韓国映画『Mirror 鏡の中』をベースにハリウッド作としてリメイクされたサスペンスホラー。廃墟となった病院に眠る巨大な鏡によって自らと家族の命の危機を迎えた男が、鏡の謎を解くべく奮闘する姿を緊迫感たっぷりに描く。主演は「24 -TWENTY FOUR-」のジャック・バウアーでおなじみのキーファー・サザーランド。鏡の恐怖に怯え、怒り、立ち向かう男を、人間味たっぷりに演じている。鑑賞後、鏡を見るのがちょっと怖くなってしまう作品だ。【ストーリー&感想】同僚を射殺して以来酒に溺れ、家族とも別居していた元刑事のベンは妹の家に居候している身。彼は人生たて直しの第一歩として夜警の仕事に就いた。前任者は地下鉄構内で謎の死を遂げており、ベンはその後釜として採用されたのだった。巡回するのは火災で廃墟となったデパートだ。異様な雰囲気を持つその内部には、傷ひとつない巨大な鏡があった。引き寄せられるようにベンがそれに近づいた時、突然全身を激痛に襲われる。痛みの中で鏡を見ると、そこには焼けただれた女性の姿があった。この夜以降、ベンの周囲で奇怪な出来事が続発する。そしてベン自身にも奇怪な出来事が起こるようになり、それは別居中の家族の身にも危険が迫っていることを暗示していた。いきなり自宅に戻ったベンだったが妻になじられる。しかし、ベンの不安は的中することになり、その標的は息子だった。休職中の身であるベンだが、密かに同僚の助けを借りてあの廃屋で何があったのか調べると、そこにはあの廃屋のかつての正体が分かり驚愕の事実を知ってしまった。と、大体ストーリーはこんな感じで進んでいって、当初はシンプルなホラー映画のような展開だったが事態は急変していった。廃屋そのものが精神病院だったことから、意外な方向へと向っていった。そしてその糸口を探るべくベンは休職中ながら刑事としての職務本能が彼を徐々に追い立てていく展開。ベンを演じるキーファー・サザーランドは「24」で売れっ子だが、私はそれは観ていないので彼自身の演技や個性については過去の出演作でしか判断できない。彼自身がこの作品の脚本に惚れこんでスケジュールを調整して出演を承諾し製作総指揮まで担当している。それほどまでに入れ込んでいるのだが、前半と後半と違う作品を2本観たような構成だったと感じてしまった。どちらかに的を絞っても良かったのでは...というのが私の感想!今回の作品は韓国映画のハリウッドでのリメイクとのことだが、そうなると「イルマーレ」もそうだったが、韓国映画は観ないので本家の作品との違いは分かりません。【自己採点】(100点満点)62点。ブログランキング参加中です。ぜひ、1票を投じて下さい。(又は、見出しをクリックして下さい)
2009.01.14
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96.ソウ5■原題:SAW5■製作年・国:2008年、アメリカ■上映時間:93分■字幕:松浦美奈■鑑賞日:12月6日、TOHOシネマズ六本木ヒルズ(六本木)スタッフ・キャスト(役名)□監督:デイヴィッド・ハックル□脚本:パトリック・メルトン、マーカス・ダンスタン◆トビン・ベル(ジグソウ/ジョン)◆コスタス・マンディラー(ホフマン刑事)◆スコット・パターソン(ストラム捜査官)◆ベッツィー・ラッセル(ジル)◆マーク・ロルストン(エリクソン)◆カルロ・ロータ(チャールズ)◆ジュリー・ベンス(ブリット)◆グレッグ・ブリク(マリック)◆ローラ・ゴードン(アシュレイ)◆ミーガン・グッド(ルーバ)【この映画について】ついに5作目を迎えた大ヒット・スリラーシリーズ。今作は、『ソウ2』からプロダクション・デザインを担ってきたデイヴィッド・ハックルが初めてのメガホンをとり、これまで巧妙にずらされていた時間軸を整理し、ある意味、仕切り直しの様相を呈している。が、「殺人ではなく、更生のチャンスを与えている」とゲームの哲学を主張するジグソウが、ジルに託した遺言と遺品の中身は何なのかという新たな謎が提示される。さらには、ストラムがジグソウの後継者とにらむホフマンの抱える苦悩も明かされ、新たなゲームの展開を期待せずにはいられなくなる。脚本は前作に引き続きマーカス・ダンスタンとパトリック・メルトンのコンビ。(この項、gooより転載しました)【ストーリー&感想】暗い密室で体を2枚のコンクリート板に固定された男が、小さな箱型の装置に両手を通している。すると、部屋の片隅にあるテレビのスイッチが入る。画面に映し出された人形がゲームの開始を告げる。倉庫の中に作られた病室の手術台の上には、ジグソウの遺体が置かれていた。 遺体は喉が切られ、手にはテープを持っている。FBI捜査官ストラムは銃を手に、一歩踏み出す。すると突然入口のドアが閉まり、照明が消える。ストラムは暗闇の中、病室に隠し扉があるのを見つける。その中には、小さなテープレコーダーが吊るされていた。再生すると、ストラムを挑発するジグソウからのメッセージが入っていた。ジグソウの元妻ジル・タックは弁護士に呼び出され、法律事務所を訪れる。弁護士はジルに、ジグソウの遺言のビデオテープと、遺品の入った木箱を渡す。ビデオを見たジルは、無意識のうちに首にかけた鍵で木箱を開ける。ジルは中を覗き、驚愕する。警察署では、ジグソウによる連続殺人事件が終わったことを告げる記者会見が開かれていた。ホフマン刑事は解決に尽力したとして、警察署長から紹介される。ホフマンが自分のオフィスに戻ると、デスクの上に自分宛の封筒があるのを見つける。中には、「お前の正体を知っている」と書かれていた。九死に一生を得てなんとか助かったストラムは、無傷でゲームから生還したホフマンがジグソウの後継者ではないかと疑い始める。しかし満身創痍で入院中の上、捜査から外れて休養するよう上司から命じられていた。密室のコンクリートの床の上で、アシュレイ、ルーバ、ブリット、チャールズ、マリックが目覚める。壁にはV字型の大きな刃がセットされ、5人につけられた首輪はケーブルでその刃に繋がれていた。そして、新しいゲームの始まりが告げられる。(この項、Movie Walkerより転載しました)ソウ・シリーズも5作目に突入し、一体これからどういう展開を見せるのか、観れば観るほどハマり判らなくなってくるストーリー。私は1と2を観ていないで、「3」から観はじめているので、ストーリーとしての流れが掴めていない部分も多少ある。でもでも、ジグソウは死んでも、ジグソウの仕掛けは続いてるということは、やはりジグソウの後継者が誰なのかが、今後のシリーズのカギとなる。「13金シリーズ」もジェイソンが死んだ筈なのに、蘇って「生きていた」として新シリーズが始まったように、やはりこの手の人気シリーズは出来る限り興味を引くのが常道。従って、ジグソウが亡くなっても、後継者がジグソウの名の下でシリーズは続く。それでもこのソウ・シリーズが11月になると新作が公開されることが定着?しているみたいで、そうしたファンがいる限りまだまだ新作の需要はありそうだ。ジグソウの後継者と目されているのはホフマン刑事だが、何故、彼なのかはまだ分からない。その辺は興味を持続させる上で、次作で明らかになるのだろうか?ジグソウの今回の仕掛けというか処刑方法?はどうなるのか、そして誰が対象なのかもこのシリーズのだいご味?だ。そしてあのだみ声「Choice Is Yours!」の一言から始まる「ゲーム」、果たして誰が生き残り誰が命を落とすのか?更に、ホフマン刑事がジグソウの後継者では無いかと疑うストラム捜査官だが、彼は果たしてホフマンを追い詰めることが出来るのかなどが、「6」へ向けての関心でしょう。一年後「6」の公開を期待して待ちたい。ブログランキング参加中です。ぜひ、1票を投じて下さい。(又は、見出しをクリックして下さい)
2008.12.14
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95.ダイアリー・オブ・ザ・デッド■原題:Diary of The Dead■製作年・国:2007年、アメリカ■上映時間:95分■字幕:川又勝利■鑑賞日:12月6日、シネパトス(銀座)スタッフ・キャスト(役名)□監督・脚本:ジョージ・A・ロメロ□撮影監督:アダム・スウィカ◆ミシェル・モーガン(デブラ)◆ジョシュ・クローズ(ジェイソン)◆ショーン・ロバーツ(トニー)◆エイミー・ラロンド(トレイシー)◆ジョー・ディニコル(エリオット)◆スコット・ウェントワース(アンドリュー)◆フィリップ・リッチオ(リドリー)◆クリス・バイオレット(ゴード)◆タチアナ・マスラニー(メアリー)【この映画について】映画界に多大なる影響を与えたホラー映画の巨匠、ジョージ・A・ロメロの最新作。2008年夏に公開された『デイ・オブ・ザ・デッド』の前編となる作品である。山奥でホラー映画を撮っていた学生たちは、現実世界でホラー映画のような出来事が起こっているのを目撃し、その様子を全てカメラに収めていく。目の前で人が襲われるという異常な状況下でひたすら撮影し“真実”を伝えようとしていく。個人が発信する情報がメディアとなっている現代のネット社会の危さを描き、ホラーとしてだけでなく社会派作品として世界各国で絶賛された。主演は、ドラマ「Lの世界」のミシェル・モーガン、『クライブ・パーカー・ヘルゾンビ』のジョシュ・クローズほか。【ストーリー&感想】ペンシルベニアの山奥。ジェイソン・クリードは監督として仲間たちとともに大学の映画学科の卒業製作用ホラー映画を撮影していた。だが、スケジュールは大幅に遅れ、スタッフも俳優も疲労困憊の状態。その頃、スタッフの一人がラジオから流れてくる衝撃のニュースを耳にする。それは、世界各地で死体が蘇り、生きている人間を襲い始めたというものだった。メディアの情報は混乱しており、家族への連絡もつかなくなったジェイソンたちは撮影を切り上げ、帰路を急ぐ。全員でキャンピングカーに乗り合わせて下山するその途中、蘇った死体が人を襲う場面に遭遇。ドキュメンタリー監督志望のジェイソンは、恋人デブラの反対を押し切って、この事態をカメラに収めようと決意する。手始めに彼らが立ち寄ったのは大学の寮だったが、そこは既にもぬけの殻となっていた。次に訪れた病院では、医師も看護婦も“生ける死人”となり襲いかかってきた。そうしている間に、学生たちは自分の仲間までもが蘇った死体に襲われ、いつの間にか仲間は減って行った。インターネットでは世界各地の惨状を伝えていて、その中にはパニック状態に陥っている東京の映像もあった。だが、テレビなどマスメディアは事実を伝えていなかった。世界各地で大惨事が発生しているにも関わらず、彼らは“事態は鎮静化に向かっている”と虚偽の報道を繰り返していたのだ。なんとしてでも生き残り、事実を後世に伝えて世界を救うという使命に燃えるジェイソン。そんなジェイソンに向かって何度も撮影を止めるように懇願するデブラだったが。その努力むなしく、仲間は次々と息絶え、食料や物資も底をつく。世界は次第に終焉へと向かっていた……。「...オブ・ザ・デッド」シリーズの一作なのだが、毎回、ストーリーは趣向を凝らしているのも特徴。ただ単にアンデッドと化した人間が襲うだけでは無いのも特徴。今回は、学生が卒業テーマとして撮影している間に、世の中がゾンビと化した人間に次々の襲われ世の終焉を迎えようとしている中で、従来のメディアであるTVやラジオはしきりに「鎮静化に向かっている」ことを伝えている。その中でもYou Tubeなどインターネットでは、世界各地でゾンビが増殖している映像を流し続け、ジェイソンも自分がゾンビ化する前に、何としてもこの事態を克明に映像に残すことに執念を燃やす。ジェイソンが執念を燃やして記録し続けた映像が、人類を救うことになるのか判らないままに終わってしまう。ロメロ監督は、メディアとしてのTVの役目が今ではネットに取って代わられている社会と、メディアを過信しては行けないことを訴えているような気がする。また、ジェイソンの様に、記録するなら命懸けで撮り中途半端はダメだとも言っているようにも思えた。ブログランキング参加中です。ぜひ、1票を投じて下さい。(又は、見出しをクリックして下さい)
2008.12.08
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92.1408号室■原題:1408■製作年・国:2007年、アメリカ■上映時間:104分■字幕:栗原とみ子■鑑賞日:11月22日、渋谷東急(渋谷)スタッフ・キャスト(役名)□監督:ミカエル・ハフストローム□脚本:マット・グリーンバーグ、スコット・アレクサンダー、ラリー・カラゼウスキー□原作:スティーヴン・キング□音楽:ガブリエル・ヤレド◆ジョン・キューザック(マイク・エンズリン)◆サミュエル・L・ジャクソン(ジェラルド・オリン)◆メアリー・マコーマック(リリー・エンズリン)◆ジャスミン・ジェシカ・アンソニー(ケーティ・エンズリン)【この映画について】心に傷を持つオカルト作家が、呪われたホテルの部屋で体験する恐怖。スティーヴン・キング原作のパニック・ホラー。監督は、「Evil」でアカデミー賞外国語映画賞候補になったミカエル・ハフストローム。出演は、「ハイ・フィディリティ」のジョン・キューザック、「ジャッキー・ブラウン」のサミュエル・L・ジャクソン。本作は全米公開されると、『グリーンマイル』を抜いてS・キング原作映画史上最大のヒットを記録した。キングには「キャリー」「シャイニング」といったホラーと、「スタンド・バイ・ミー」や「ショーシャンクの空に」のような非ホラー作品があるが、「呪われた部屋」が舞台という本作は、ホラーでもまさに直球勝負の作品。「幽霊を信じないオカルト作家」という、キング自身を皮肉ったような主人公が、呪われた部屋で恐怖のひと時を過ごす。派手な残酷シーンはないので、「残酷シーンは苦手」という方も安心して怖がる事ができるだろう。(この項、gooより転載しました)【ストーリー&感想】マイク・エンズリンは、かつては父子の交流を描いたフィクション小説などを書いていたが、幼い娘を失ってから、全米各地の心霊スポットを取材してはその真相を本にして出版するようになっていた。彼自身は超常現象などに遭遇したことはなく、噂は客寄せのためだと割り切っていた。ある日、彼の元に葉書が届く。葉書には“ドルフィンホテル”というホテルの名前と、“絶対に1408号室に入るな”という言葉が書かれていた。マイクは執筆中の新作『呪われたホテルの部屋』の最後の章にこのホテルを載せることを決め、下調べを始める。すると、このホテルの1408号室に宿泊した56人の客すべてが自殺していたことがわかる。マイクはドルフィンホテルにチェックインする。そして1408号室に泊まりたいと訴えるが、支配人オリンはマイクを説得する。1408号室では56人の自殺以外に、22人が自然死を遂げていたり、偶然バスルームに閉じ込められたメイドが両目を刺して笑っていたり、1時間持ちこたえた人はいなかったという。さらにオリンは死亡した宿泊者のファイルを見せて妥協を迫るが、マイクは鍵を受け取り1408号室へ向かう。支配人のオリン直々の説得を振り切り1408号室へチェックインしたマイク。いざ部屋に入ると当初は何も異変を感じていなかったマイクだが、1408号室の異変は徐々にそして一気にマイクを襲う。あれほど支配人のオリンから警告されていたにも関わらず、自身の本への掲載という野心から意地でもチェックインを果たしたことから、この部屋がマイクに牙を向けてきた。強気で超常現象など存在しないと言い放っていたマイクだが、この部屋の異常さは彼が取材などを通じて知り得たものとはまるで違っていた。ストーリーの背景には宗教的な部分もあり、悪魔の存在も大きいようだ。最後、火の中から生還したかのように思えたラストも、果たしてマイク自身だったのか?という疑問と共に妻と会って終わる。原作を読んでいないので違いは分かりませんが、マイクに憑依した悪魔がマイクになり済まして出てきたとも読み取れそうで、最後については複数の解釈が出来そうな形で終わりました。この作品、出演者は基本的にジョン・キューザック一人と言っても過言では無いが、ひと癖ありそうな支配人を演じていたサミュエル・L・ジャクソンの存在も不気味。そもそも、マイク宛てに謎の手紙を送ってきたのは、支配人のオリンでは無いかと思える。彼の著書の傾向を知り、手紙を送れば必ずホテルに来るだろうとの読みがあったはずだ。しかし、何故、彼が1408号室の秘密のことを敢えてマイクに知らせるように手紙を差し出したのかはその真意は私には分かりませんでした。それにしても1408号室に泊る度に、あの様な超常現象が今まで発生していたのか?ちょっと不思議に思いました。
2008.11.25
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79.デイ・オブ・ザ・デッド■原題:Day Of The Dead■製作年・国:2008年、アメリカ■上映時間:85分■字幕:岡田壮平■鑑賞日:9月21日、シアターN(渋谷)スタッフ・キャスト(役名)□監督:スティーヴ・マイナー□脚本:ジェフリー・レディック□原案:ジョージ・A・ロメロ「死霊のえじき」◆ミーナ・スヴァーリ(サラ・クロス伍長)◆ニック・キャノン(サラザール)◆ヴィング・レイムス(ローズ大尉)◆マイケル・ウェルチ(トレヴァー・クロス)◆アナリン・マッコード(ニーナ)◆スターク・サンズ(バド・クレイン)◆マット・リッピー(ローガン医師)◆パット・キルベーン(科学者)◆テイラー・フーヴァー(田舎娘)◆クリスタ・キャンベル(ライトナー夫人)◆イアン・マクニース(ポール、DJ)【この映画について】ゾンビ映画の巨匠ジョージ・A・ロメロのゾンビ三部作の1つ『死霊のえじき』をリニューアル。原作からはうってかわって、コロラド州のとある町を舞台にしたサバイバル・アクション作品に仕上がった。伍長のサラや新兵のバド、サラの弟トレバーらが、至るところにあふれかえるゾンビの脅威から脱出しようと奔走する姿をスリリングに描いていく。一部リンクするところがあるものの設定は大幅に原作から変更されているので、原作未見の人でも問題なく楽しめる。もちろん大きな変更があっても原作の精神は息づいており、原作の人気キャラ「バブ」を思わせるゾンビも登場する。原作ファンなら思わずニヤリとする場面があるはずだ。(この項、gooより転載しました)【ストーリー&感想】軍の演習で隔離中のコロラド州レッドヴィル、この町に24時間の検疫隔離演習の命が下った。ローズ大尉の指揮下、検問所が設けられ州兵部隊によって町の外へ通じる唯一の街道は封鎖される。この町出身のサラ伍長は新兵のバドと共に町内のパトロールに向かった。途中実家に寄った彼女は、高熱を出している母に治療を受けさせるために弟のトレヴァーとその恋人ニーナを付き添わせ病院へと向かう。すると病院は母親と同じ症状の病人でパンク寸前。医師のローガンは正体不明のウィルスによる症状だと言う。やがて病状が進んだ人々が暴走し、周囲の人々を襲い始めた。サラたちは病院から脱出するために動き出すが……。ここから先はひたすらゾンビと化した「元患者達」が暴れだし、生きる屍とたちにより州兵も餌食となる。サラは古参の黒人兵ニック・キャノン演じるサラザールと合流しローガン医師らと倉庫に立てこもり脱出を試みるが。凶暴化したゾンビの群れは勢いを増し、町は益々パニック状態になり...ハイ、後は、ゾンビ映画おきまりの血みどろの攻防と、何故、町に原因不明のウィルスが蔓延したかが明かされます。しかし、ゾンビ映画においてストーリーそのものは大きな意味を持ちません。如何にして主役たちが生き残り、ゾンビを撃退するかが主題であります。ジョージ・A・ロメロが創作したゾンビ映画は既にホラー映画の枠を超えて、一つのジャンルとして定着しています。この作品は彼の「死霊のえじき」を下敷きにしてリメイクされた作品で、アメリカでは劇場公開されずDVDでの発売だそうです。と言う事は日本では劇場公開されたので、日本での方が固定ファンが多いからでしょうか?俳優陣は相変わらず無名俳優ばかりですが、サラザールを演じるニック・キャノンは今ではマライヤ・キャリーの夫です。彼女はこの映画を観たのかな?ブログランキング参加中です。ぜひ、1票を投じて下さい。(又は、見出しをクリックして下さい)
2008.10.03
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68.ハプニング■原題:The Happening■製作年・国:2008年、アメリカ■上映時間:91分■鑑賞日:8月2日、吉祥寺プラザ(吉祥寺)■公式HP:ここをクリックしてください□監督・脚本・製作:M・ナイト・シャマラン□製作:サム・マーサー、バリー・メンデル□製作総指揮:ロジャー・バーンバウム、ゲイリー・バーバー、ロニー・スクリューワーラー、ザリーナ・スクリューワーラー□撮影監督:タク・フジモト□編集:コンラッド・バフ□美術:ジェニーン・オッペウォール□衣装:ベッツィー・ハイマン□音楽:ジェームズ・ニュートン・ハワードキャスト◆マーク・ウォールバーグ(エリオット・ムーア)フィラデルフィアの高校に勤務する科学教師◆ズーイー・デシャネル(アルマ・ムーア)エリオットの妻◆ジョン・レグイザモ(ジュリアン)エリオットの同僚で家族共々一緒に逃げる◆アシュリン・サンチェス(ジェス)エリオットの娘◆べティ・バックリー(ミセス・ジョーンズ)エリオットら一行が立ち寄った農場の老女【この映画について】『シックス・センス』『サイン』で独特の個性を発揮しているM・ナイト・シャマラン監督が、何かに追い詰められ、人類滅亡の危機から逃げ延びようとする家族を描くサスペンス。主演は『ディパーテッド』でアカデミー賞助演男優賞にノミネートされ、その後、『ザ・シューター』などの話題作が続くマーク・ウォールバーグ。共演陣では『テラビシアにかける橋』などの出演作があるズーイー・デシャネルがマーク・ウォールバーグの妻役で出演している。自作に必ず俳優として出演しているシャマラン監督を探すのも楽しみ?だ。【ストーリー&感想】いつもと同じような光景を迎えたNYセントラル・パークに何者かの叫び声が響き渡る。次の瞬間、アメリカ全土からミツバチが姿を消したのを皮切りに、街で人が次々と倒れていく異常現象が始まる。工事現場でも異変が生じたり、ベンチで友人と談笑していた若い女性は突如自らの命を絶ってしまった。セントラル・パークでテロリストによる攻撃かもしれない大事件が起こっているらしいとの報せは、科学教師エリオットの勤務するフィラデルフィア(シャマラン監督作品は常に自分が住むフィラデルフィアが舞台!)の高校にも伝わっていた。生徒達は帰宅させられ、エリオットは同僚教師ジュリアンの誘いで電車で安全な場所へと避難する。一旦自宅に戻ったエリオットは妻のアルマを伴って駅でジュリアンとその8歳の娘ジェスと合流した。ところが一行が乗った電車は既に一連の出来事で不安を抱えた市民たちでごった返していた。やがて、電車はペンシルヴェニア洲の田舎駅で突然停車し乗客らは途中下車を余儀なくされる。乗客らは近くのレストランでTVニュースを通じて初めて、この町が目に見えない脅威にさらされていることに気づく。ジュリアンはプリンストンという町にいる妻を救いに行く事を決意し、エリオット夫妻にジェスを託してその場を去るのだったが...。ここから先は目に見えない脅威からの逃避行が始まる。その未知の驚異に関する正体だが、色々とその可能性が散りばめられているのだが、最後の最後まで正体は不明のまま。シャマラン監督得意の手法と言えばそれまでだが、結局最後まで消化不良のような内容でした。しかも、いつの間にか目に見えない脅威が晴れたかと思ったら、それを覆すようなエンディングだったりして、まるでパート2が用意されているような終り方だった。これではこの作品の途中は何だったの?って突っ込みを入れたくなりました。【自己採点】(100点満点)55点。ウ~ン、評価が難しい作品でした。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━自己PRコーナー:今度、「旅行ブログ」を開設しました。徐々に旅行記を増やしていきますので、宜しければご覧下さい。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ブログランキング参加中です。ぜひ、1票を投じて下さい。(又は、見出しをクリックして下さい)
2008.08.24
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67.バグ■原題:Bug■製作年・国:2007年、アメリカ■上映時間:102分■鑑賞日:8月1日、シアターN(渋谷)■公式HP:ここをクリックしてください□監督:ウィリアム・フリードキン□脚本・原案:トレイシー・レッツ□製作:ホリー・ウィーアズマ、キンバリー・C・アンダーソン、マルコム・ペタル、ゲイリー・ハッカビー、マイケル・バーンズ、アンドレアス・シャード□製作総指揮:マイケル・オホーヴェン、ジム・シーベル□撮影監督:マイケル・グレイディ□編集:ダリーン・ナヴァーロ□美術監督:フランコ・カルポーネ□衣装デザイン:ペギー・シュニツァー□音楽:ブライアン・タイラーキャスト◆アシュレイ・ジャッド(アグネス・ホワイト)息子を失い心に深い傷を負う◆ハリー・コニックJR(ジェリー・ゴス)アグネスの元夫で妻への暴力で服役中だったが仮釈放される◆リン・コリンズ(R.C)アグネスの友人で同じレストランで働く◆マイケル・シャノン(ピーター・エバンス)RCよりアグネスを紹介される【この映画について】『エクソシスト』『フレンチ・コネクション』の鬼才ウィリアム・フリードキンが、オフブロードウェイの舞台を映画化。アグネスとピーターという1組の男女が姿の見えない“虫”に恐怖し狂っていく様を鮮烈に描いたサイコスリラーだ。アグネスを演じたアシュレイ・ジャッドと、アグネスの夫ジェリーを演じたハリー・コニックJRはいずれも歌手出身の俳優。アシュレイ・ジャッドはカントリー畑をハリー・コニックJRはジャズ畑出身だが、最近は映画俳優としての活躍が目立っている。【ストーリー&感想】アメリカオクラホマ州、仮釈放された元夫のジェリーの暴力から逃れるため、モーテルでひっそりと暮らしていたアグネスは息子を失い心に深い傷を負っている。彼女は友人のR.C.からピーターという男性を紹介された。互いに共感を覚え打ち解けていく2人だが、そんな中彼らは姿の見えない“虫”の鳴き声を耳にするようになる。その後姿を見せた元夫に怯えるアグネスを慰めるため、ピーターはアグネスと一夜を共にするが、彼はある理由で女性と関係をもつことを絶っていた。そして意を決してピーターは自分の秘密を彼女に打ち明けるのだった。曰く、湾岸戦争の時に軍のある医師から人体実験として体内に薬を注入されたと言う。アグネスは自分に秘密を打ち明けたことで好意を抱くのだったが...。ところが、2人の暮らす部屋に見えない“虫”が増えていき……。と、ストーリー的にはこの辺までは展開を追えたけど、ここから先はもう何が何だか分かりませんでした。「バグ」とは「虫」のことだけど、体内の虫の映像が出てきたり、途中からピーターの人格が益々異常を超えてしまい、もう最後は早く終わらないかな~と思いながら映画館の席に座っていました。私はどんなにつまらない映画でもエンドロールまでしっかり観ますが、この映画もそうなりましたが最後まで観ることがこれほど苦痛だったのは記憶にありませんでした。そういう裏の意味で「印象に残った作品」とも言えます...。【自己採点】(100点満点)40点。採点すること事態が難しい作品でした。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━自己PRコーナー:今度、「旅行ブログ」を開設しました。徐々に旅行記を増やしていきますので、宜しければご覧下さい。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━人気blogランキングへ←映画の話題がザクザク
2008.08.07
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65.ワン・ミス・コール■原題:One Missed Call■製作年・国:2007年、アメリカ■上映時間:88分■字幕:岡田壮平■鑑賞日:7月26日、アミューズCQN(渋谷)■公式HP:ここをクリックしてください]□監督:エリック・ヴァレット□原作:秋元康□脚本:アンドリュー・クレイヴン□撮影:グレン・マクファーソン□編集:スティーヴン・ミルコヴィッチ□美術:ローレンス・ベネット□衣装:サンドラ・ハーネンデス□音楽:ラインホルト・ハイル、ジョニー・クリメックキャスト◆シャニン・ソサモン(ベス・レイモンド)心理学専攻の大学生。親友シェリーの死にショックを受ける。◆エド・バーンズ(ジャック・アンドリュース)ベスから事件のことで相談に乗った刑事◆アナ・クラウディア・タランコン(テイラー)ベスの親友◆レイ・ワイズ(テッド・サマー)人気TV番組のプロデューサー◆デーヴ・スペクター(番組スタッフ)テッドの番組のスタッフ【この映画について】2004年に日本で劇場公開され大ヒットを記録し、TVシリーズや続編を生み出した秋元康原作の『着信アリ』。その“携帯電話+呪い”の着想はハリウッドをも魅了し、物語の展開やテーマ性はオリジナル版を尊重しつつも、独自のストーリー展開で進んでいく。日本独特の精神的に追い詰めるホラーの要素をどこまでハリウッド映画として消化できたかの注目して観ると面白い。【ストーリー&感想】心理学専攻の女子大生ベス・レイモンドとレアンは、数日のあいだに二人の友人シェリーの怪死を目撃しショックを受ける。シェリーは自宅の池で口から赤いキャンディを吐き出し溺死していたのだった。この辺の展開は日本版の要素を取り入れているようだった。そしてレアンの携帯には聞き覚えの無い不気味な着メロが鳴り、そこには3日後の着信記録が何故か残っていた。ここも日本版と同じ展開で、観ていても「フムフム」と思いながらスクリーンを凝視していました。一方、妹の変死をきっかけにその謎を探るジャック・アンドリュース刑事は、やがてベスと出会う。死んだ彼らに共通した事実、それは、死の数日前に携帯電話に着信を受け、留守電に残された自らの断末魔を聞いていたことだ。そして同じ叫び声をあげて死んでいった。やっと手がかりをつかんだ彼らだが、まもなくベス自身が“死の予告=呪いの着信”を受けてしまう…。そしてベスの周囲でもこの呪いの着信を受けていた人物がいた。テイラーもその一人で、そのことを聞きつけた人気TV番組プロデューサー、テッド・サマーズは彼女の呪いに興味を持ち番組内で悪魔祓いをしたいと申し出る。死の予告電話を受けていたベスとジャックは、ジャックの妹とシェリーが共に聖ルーク病院で研修を受けていた点に注目した。ということで最後は、この聖ルーク病院が事件の鍵を握っていることになる訳です。アメリカ版には日本版で描かれているような、日本独特の精神的な怖さを描ききれてはいません。そこはやはりハリウッド映画だし、日本発ホラーを原作に忠実にリメイクしても興行的に難しいのでしょう。ただし、ストーリー的には赤いあめ玉とか不気味な着信音が鳴るという「原点」は守られていましたね。それと日本版では出演していなかったタレントのデーブ・スペクターがチラッと出演していましたが、観た人は分ったでしょうか?【自己採点】(100点満点)62点。まあ、こんなもんでしょう!━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━自己PRコーナー:今度、「旅行ブログ」を開設しました。徐々に旅行記を増やしていきますので、宜しければご覧下さい。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ブログランキング参加中です。ぜひ、1票を投じて下さい。(又は、見出しをクリックして下さい)
2008.08.02
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59.●レック■原題:●Rec■製作年・国:2007年、スペイン■上映時間:77分■字幕:岡田壮平■鑑賞日:6月21日、シネマスクエアとうきゅう(歌舞伎町)■公式HP:ここをクリックしてください□監督・脚本:ジャウマ・バラゲロ、パコ・プラザ□脚本:ルイス・A・ベルデホ□製作・製作総指揮:フリオ・フェルナンデス□製作総指揮:カルロス・フェルナンデス□共同製作:アルベルト・マリーニ□撮影監督:パブロ・ロッソ□編集:ダヴィド・ガリャルト□美術:ヘマ・ファルリア□衣装デザイン:グロリア・ヴィゲル□音楽:ハヴィ・マス キャスト◆マニュエラ・ヴェラスコ(アンヘラ)ローカルTV局の突撃女性レポーター◆フェラン・テラッツァ(マヌー)消防士。住人からの通報でアパートへと向う◆パブロ・ロッソ(パブロ)TV局のカメラマンでアンヘラらに同行する◆ダヴィ・ヴェルト(アレックス)マヌーの同僚で共にアパートへと向う◆ヴィセンテ・ヒル(警官)住民の通報でアパートに駆けつけ現場の指揮を執るのだが...【この映画について】本国スペインで公開されるやメジャー大作を抑えて100万人動員の大ヒットを記録したパニック型ホラー映画。スペインでの大ヒットが海を越えてハリウッドにも伝わりリメイクが決定している。バルセロナのローカルTV局の女性レポーターがドキュメンタリー番組の取材のために消防隊の同行取材を行っていたところ思わぬ事態に遭遇する。ホラー映画に付き物の「得体の知れない生き物」「未知のウィルス」「秘められた過去」「密室」「パニック心理」らが盛り込まれている。音楽やナレーションに頼らず、ハンディカメラが現場を追いかけるような形の製作スタイルとスペイン発のホラーという珍しさを感じることが出来るかが鍵。【ストーリー】アンヘラはバルセロナのローカルTV局の若い女性レポーター、ドキュメンタリー番組の取材のためカメラマンのパブロと現場を廻る日々が続く。今夜の取材対象は地元の消防士への密着取材で、密かに大火事の現場を取材出来るのではと心を躍らせている。そんな夜中、突然の出動要請が入った。アパートの住人からの通報で、アンヘラとパブロは二人の消防士アレックスとマヌーと共に現場に直行した。現場のアパートでは、駆けつけた警官と共に通報にあった老婆の部屋へと急行した。そこで目撃したのは朦朧とした意識の中で立ちすくむ老婆の姿だった。そして一瞬の隙を突いて老婆が警官に飛び掛り噛み付き始めた。アンヘラとパブロは目の前で起こった惨劇をカメラに収めた。直ちに警官を救出するために出口へと向ったが、外は既に異変を察知して駆けつけた警官隊によって包囲され唯一の出口は封鎖された。異常に初めて気づいた住民と警官らだが出口を求めて警官隊と交渉するが埒が明かない。その後、防護服を着た衛生士がアパートに入り瀕死の重傷を負った警官とアレックスを治療する。その様子を伺っていたTVクルー達の目の前で、今度は重傷を負った二人が突如起き上がり襲い掛かる。謎の病原菌の原因が犬の唾液にあることが判明するが、その犬はアパートの住人でも有る少女が飼っていた犬だった。密閉されたアパートで果たして如何にして外の世界へと脱出するのか?未知の病原菌の謎とは?【鑑賞後の感想】スペイン製作のホラー映画という珍しさもあって鑑賞したが、Jホラーがハリウッドでも人気を博している中でのこうした作品は日本では母国のように旋風を巻き起こすのは難しい。この映画にはホラー映画にありがちな要素は満たしているが、ストーリーの展開がいただけない。序盤に未知の病原菌に冒されて密室と化したアパートで惨劇が繰り広げられ、被害者がゾンビの如く蘇るまではマアマア。だが、ここから先の病原菌の謎とアパート階上での胡散臭そうな部屋で発見された新聞記事の謎。こうした部分は起承転結の「転」に相当する部分だけど、では、あの前半の展開は何だったの?と突っ込みたくなってしまう。ならば、最初からそうした点を匂わせていたらいいし、そこから新たな展開に持っていけばよかった。ハリウッドでのリメイクが決定しているそうだが、これではストーリーはそのエッセンスだけを残してアメリカ風に大幅に書き換えないとハリウッドでの公開は難航するでしょう。ゾンビの要素はカットして、未知の病原菌の謎をもっと突き詰めるなど改作し登場人物のキャラを特徴付けるなどすれば面白さが増幅されるでしょうね。でも、そうなったら原作とは程遠くなりそうですね...興行成績を考えればやむを得ないか!【自己採点】(100点満点)55点。ホラー映画大国の日本でのヒットは難しい内容でした。消化不良な終わり方は続編が用意されているのかな?━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━自己PRコーナー:今度、「旅行ブログ」を開設しました。徐々に旅行記を増やしていきますので、宜しければご覧下さい。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━人気blogランキングへ←映画の話題がザクザク
2008.06.30
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52.ミスト■原題:The Mist■製作年・国:2007年、アメリカ■上映時間:125分■字幕:松浦美奈■鑑賞日:5月25日、新宿グランドオデヲン座(歌舞伎町)■公式HP:ここをクリックしてください□監督・脚本・製作:フランク・ダラボン□原作:スティーヴン・キング□製作総指揮:ボブ・ワインスタイン、ハーヴェイ・ワインスタイン、リチャード・サバースタイン□製作:リズ・グロッツァー□共同製作:ランディ・リッチモンド、アンナ・ガルドゥーニョ、デニース・ヒース□撮影:ローン・シュミット□編集:ハンター・M・ヴィア□美術:グレゴリー・メルトン□衣装デザイン:ジョヴァンナ・オットーブル=メルトン□音楽:マーク・アイシャム□特殊効果監督:エヴェレット・バレルキャスト◆トーマス・ジェーン(デヴィッド・ドレイトン)映画ポスターのイラストレーター。危機に全力で立ち上がるが...◆マーシャ・ゲイ・ハーデン(ミセス・カーモディ)近所で孤立していて変人扱いされている狂信的なクリスチャンでまくし立てる様に話す◆ローリー・ホールデン(アマンダ・ダンフリー)小学校の新任教師。デヴィッドを助けて共に危機に立ち上がる。◆アンドレ・ブラウアー(ブレント・ノートン)デヴィッドの隣人で弁護士。モンスターの存在を最後まで信じない。◆トビー・ジョーンズ(オリー・ウィークス)スーパーマーケットの副店長◆ウィリアム・サドラー(ジム・クロンディン)スーパーマーケットの技術管理担当◆ジェフリー・デマン(ダン・ミラー)デヴィッドを信頼し霧の中のモンスターの存在を知る◆フランシス・スターンハーゲン(ミセス・レプラー)デヴィッドの息子ビリーが通う小学校の教師◆アレクサ・ダヴァロス(サリー)マーケットの店員◆ネイサン・ギャンブル(ビリー・ドレイトン)デヴィッドの息子◆クリス・オーウェン(ノーム)マーケットの店員でモンスターの最初の犠牲者になる◆サム・ウィットワー(ウェイン・ジェサップ)地元基地の新兵でサリーとは幼馴染で恋心を抱いている◆ロバート・C・トレヴェイラー(バド・ブラウン)マーケットの店長でモンスターの存在を中々信じないが...◆デヴィッド・ジェンセン(マイロン)ジムの同僚◆ケリー・コリンズ・リンツ(ステファニー・ドレイトン)デヴィッドの妻でマーケットには行かず家に居たのだが...【この映画について】スティーヴン・キング「ミスト」原作を、フランク・タラボンが監督脚本を担当した。田舎町を襲った嵐の後に漂う不審な霧がゆっくりと、そしてまるで意思を持っているかのように町を包んでしまう。その様子をスーパーマーケットに取り残された人たちが不安な面持ちで見つめる。人間の不安を煽るような設定がされている。様々な職業や人種の集まったスーパーマーケット内の人間の中でも一際異彩を放つのが、「ポロック、2人だけのアトリエ」でアカデミー賞助演女優賞を受賞し、「ミスティック・リバー」でも同部門にノミネートされたマーシャ・ゲイ・ハーデン。彼女が演じる役の女性がまくし立てる宗教論は凄い!【ストーリー】(一部ネタばれあり)激しい嵐が街を襲った翌日、湖の向こう岸に不穏な霧が発生していた。デイヴィッドは不安に駆られながら、息子のビリーを連れ、隣人の弁護士ノートンと街へ買い出しに向かう。3人がスーパーマーケットに入ろうとすると、店内は大混乱。外では軍人が歩き回り、サイレンが鳴り続ける。すると、ひとりの中年男が叫びながら駈け込んで来た。「霧の中に何かがいる!」と。店外を見ると深い霧が駐車場を覆っていた!(gooより転載しました)【鑑賞後の感想】全米公開時に評判がよかったとの噂を聞いた本作品。題名が「ミスト」で似たような名前の「フォグ」というホラー映画もあって、予告編を映画館でみたときも何だか良く分からないような感じだった。フォグもミストも結局は「霧」であり、自然現象として不気味なイメージをもたれていることを利用したストーリー。話の舞台が田舎町のスーパーマーケットで主に展開されることと、そこに集まった人物像も様々なのが特徴。なかでも個性的だったのが、町でも孤立していて変人扱いされているミセス・カーモディ。ミセスと称しているが「旦那」は登場しないのだが、これを演じるのがアカデミー賞女優のマーシャ・ゲイ・ハーデン。彼女がエキセントリックな性格のミセス・カーモディを好演しているのだが、余りにも宗教的なセリフがポンポンと発せられるので日本人には現実的に感じない場面も多少ある。それでも最初は彼女を嫌っていた人たちも何時の間にか彼女の宗教論に惹かれていくから不思議だ。ラストは何となく解決?してしまうのだが、怪物の正体は最後まで曖昧なままでエンディングを迎えていた。まあ、この映画は閉鎖的社会の閉鎖的空間で発生した目に見えない怪物との戦いでパニックに陥る人間心理を描いていて決して「ホラー映画」ではないのだった。マーシャ・ゲイ・ハーデン以外は2流の脇役クラス俳優で固められていたので、余計に彼女の存在が目立った。恐らく映画全体の出演料のかなりの部分が彼女に支払われたのでしょうね。【自己採点】(100点満点)68点。自分の想像していた内容とは多少違っていたが、全体としてはマアマアだった。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━自己PRコーナー:今度、「旅行ブログ」を開設しました。徐々に旅行記を増やしていきますので、宜しければご覧下さい。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━←映画「ミスト」関係のブログ満載!←西武ライオンズのことならここ←「プロ野球、メジャーリーグ」の情報満載人気blogランキングへ←映画の話題がザクザク
2008.06.02
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38.ブラックサイト■原題:Untraceable■製作年・国:2007年、アメリカ■上映時間:100分■字幕:太田直子■鑑賞日:4月12日、渋谷東急(渋谷)■公式HP:ここをクリックして下さい□監督:グレゴリー・ホブリット□脚本:ロバート・フィヴォレント、マーク・R・ブリンカー、アリソン・バーネット□製作:トム・ローゼンバーグ、ゲイリー・ルチェッシ、ハワード・コッチ.JR、スティーヴン・パール、アンディ・コーエン□製作総指揮:リチャード・ライト、エリック・リード、ジェームズ・マックエイド、ハーリー・タネンバウム□撮影監督:アナスタス・ミコス□編集:デヴィッド・ローゼンブルーム□美術監督:ポール・イーズ□衣装デザイナー:エリザベッタ・ベラルド□音楽:クリストファー・ヤングキャスト◆ダイアン・レイン(ジェニファー・マーシュ)FBIサイバー捜査官だが家庭の事情で夜勤シフトをこなす◆メリー・ベス・ハート(ステラ)ジェニファーの母で一緒に暮らし孫娘の面倒もみる◆パーラ・ヘイニー=ジャーディン(アニー)ジェニファーの愛娘◆ビリー・バーク(エリック・ボックス)FBIの捜査に協力する地元の刑事◆コリン・ハンクス(グリフィン・ダウド)ジェニファーの頼れる同僚で一緒に捜査に携わる◆ジョセフ・クロス(オーウェン)ネットで人の好奇心を煽るサイトを作りFBIに追われる【この映画について】あっという間に世界に浸透していったインターネット。便利なツールとしての利用方法だけではない、あっと驚く犯罪にも最近では使われるようになってきた。その根底にある「好奇心」に付け込んで、私怨を晴らそうとする一人の男とそれを必死になって追うFBIサイバー捜査官。男はネット社会の好奇心を利用し、刺激的な映像を自ら作成したサイトで公開しアクセス数が増えると同時に対象者の命の炎が消えていくという「ゲーム」を仕掛ける。この常軌を逸したネット犯罪を取り締まる女性捜査官に「ジャンパー」などのダイアン・レインが演じる。【ストーリー】(ネタばれ一部あり)オレゴン州ポートランドを舞台に、自身のWEBサイトに生々しい殺人の映像をライブで載せているシリアル・キラー。FBI捜査官のジェニファーは、ネット犯罪のエキスパートで、ポートランドの事務所で若い相棒グリフィン・ダウドとネット上のカード犯罪を取り締まっている。そんな二人のもとに不審なサイトの情報が舞い込む。「killwithme.com」というサイトだった。早速、そのサイトについて調査するがサイトの管理人は、大胆にもFBIに通報するが、遮断しても直ぐにサイトのコピーが現れる仕掛けだ。しかもサイトのサーバーはロシア、FBIの管轄外で手が出せない。一週間後、常軌を逸した映像が映し出される。そこには一人の男性がもがき苦しみ映像が映し出され、彼のサイトのアクセス数が増えれば増えるほど、犠牲者たちの死期は早まってしまう。ジェニファーは地元刑事のエリック・ボックスに協力を仰ぐが、悪いことに、犯行を重ねれば重ねるほどサイトの存在は知れ渡り、アクセス数は増えて被害者の死に至る時間は短縮されていく。ネット犯罪専門のFBI捜査官ジェニファーは、焦りをつのらせながらも必死に手がかりを探るのだが…。ジェニファーやボックスの捜査をあざ笑うように、サイトには次々と新たなターゲットが犠牲者としてネットに晒される。ケーブルTVのレポーター...そして魔の手は遂にグリフィンにも、更に、ジェニファーにも伸びてきた。グリフィンが犠牲になったことでFBI捜査官らの怒りも頂点に達した。ジェニファーは、死の間際に何かを訴えていた。それを解読したジェニファーは、遂に、犯人を追い詰めるべく追跡を始めた。しかし、ジェニファーも犯人の毒牙にかかり...。一体、犯人の目的とは?犯人像は?犯人に辿り着いた経過は?その辺は映画館でご覧下さい。【鑑賞後の感想】ネット犯罪を扱った映画というと、今年見た中では「パルス」という邦画の題材をアメリカでリメイクした作品があった。本作では主演がダイアン・レインであり、彼女がFBI捜査官としてネット犯罪者を追っていくうちにFBIも犠牲になるという設定。犯人はPCに精通していて、人間の好奇心に付け込んで、アクセス数の増加がそのまま映し出された人物の死を早めるという悪趣味的な発想を楽しんでいる。この犯人が何故こうした犯罪を犯すようになったかは最後に明かされるのだが、その動機だけではインパクトが薄い。その動機はあくまでも「きっかけ」であり、恐らくその動機がなくてもこの犯人はこの犯罪を犯していたような気がした。ダイアン・レインは母、娘と同居して生活しているのだが、警察官だった夫は殉職していて子育ての為に夜勤シフトをこなしているという設定。この家庭内の設定と娘への愛情は、ただ単にそれだけで終わらない。犯人はジェニファーの家庭環境も何故だか熟知しており、そればかりか彼女の性格まで見抜いている。しかし、こうした犯人の挑戦的な態度が彼女の「捜査魂」に火をつけたのも事実。流石、FBIと言える情報分析で犯人は意外と早く面が割れる。しかし、犯人が特定されても中々当人に辿り着けずにイライラする展開。こうして引っ張るだけ引っ張って、最後は意外と「予想通り」というか呆気ないとも思えるエンディングでした。これからネット関連の犯罪を扱うサスペンスやホラー映画って増えるでしょうね。大ヒットした邦画の「着信アリ」もアメリカで独自の構成でリメイクされるようですしね。まあ、期待しましょう(って何に期待するの?)【自己採点】(100点満点)69点。犯人像をもう少し描いてもらいたかった━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━自己PRコーナー:今度、「旅行ブログ」を開設しました。徐々に旅行記を増やしていきますので、宜しければご覧下さい。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━人気blogランキングへ←映画の話題がザクザク
2008.04.19
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24.シスターズ■原題:Sisters■製作年・国:2006年、アメリカ■上映時間:91分■鑑賞日:2月23日、シアターN渋谷(渋谷)■公式HP:ここをクリックしてください□監督・脚本:ダグラス・バック□脚本:ジョン・フレイタス□原案・原案脚本:ブライアン・デ・パルマ□原案脚本:ルイザ・ローズ□製作:エドワード・R・プレスマン、アレッサンドロ・ケイモン、キャシー・ゲスアルド□製作総指揮:カーク・ショウ、ドン・スター、リー・ソロモン、ラリー・フェセンデン、ステファン・ベラフォンテ□共同製作:スラジ・ゴヒル、ジョン・カッツ□編集:オマール・ダへール□撮影監督:ジョン・キャンベル□衣装デザイン:カレン・マニス□音楽:エドワード・ズバク、デヴィッド・クリスティアン□プロダクション・デザイン:トロイ・ハンセンキャスト◆ルー・ドワイヨン(アンジェリーク/アナベル)精神を病んだ双子の姉妹◆スティーヴン・レイ(フィリップ・ラカン)医師でアンジェリークの元夫◆クロエ・セヴィニー(グレース・コリエ)ジャーナリストでラカン医師に纏わる不審死を調査していたが...◆ダラス・ロバーツ(ディラン・ウォレス)ラカンのボランティアとしてやってきた医師◆JR・ボーン(ラリー・フランクリン)グレースの記者仲間で一緒に取材活動をする【この映画について】ブライアン・デ・パルマ監督の1973年の「悪魔のシスター」を新たな解釈で描いたリメイク映画。ヒッチコック監督を敬愛するデ・パルマらしいスリリングな展開と、独特の映像スタイルで人気を博した作品のリメイクを、本作が長編映画デビューとなるダグラス・バックが監督。【ストーリー】(一部ネタばれあり)ジャーナリストのグレース・コリエは、小児診療所で起こった不審死を調べるために潜入取材をしていたが、フィリップ・ラカン医師に門前払いされる。一方、同じ日にボランティアとしてやってきたウォレス医師は、ラカンの助手アンジェリークが「もう解放して、自由になりたい」とラカンに懇願しているのを偶然に目撃しラカンから引き離した。アンジェリークはウォレスが自分の為にしてくれたことで心を許し、自らの生い立ちやラカンは元夫であることを放した。そして、彼女には編み物が得意な双子の姉アナベルと暮らしていることや、その日が誕生日であることを告白した。そして、その日の夜、ウォレスとアンジェリークはベッドで一夜を過ごしたのだった。翌朝、ウォレスが不在の間に、アンジェリークが常用している薬が切れて卒倒してしまう。同じ頃、グレースはラカンの部屋に侵入して彼がアンジェリークの部屋に監視カメラを設置していることを発見した。そしてグレースは、ウォレスがアナベルに編み針で刺し殺される現場を目の当たりにする。警察を伴って彼女はアンジェリークの部屋に乗り込むが、そこにあるはずのウォレスの死体も事件の痕跡も皆無だった。異常を察したラカンが、グレースの隙をみて隠蔽工作をした後だった。独自の調査を始めたグレースは、その過程でアンジェリークの意外な一面を発見し、二人は急接近しそれぞれの言葉に耳を傾け、お互いが心に癒し難いトラウマを抱えている者同士であることを察する。グレースは記者仲間のラリーから、忍び込んだアンジェリークの部屋で隠されていた死体を発見する。さらに、彼は事件解明の鍵となりそうなカセットテープを盗み出してグレースに渡した。テープには双子の姉妹の母親をしていたときの記録が吹き込まれていた。双子の姉妹とラカンには衝撃的な過去が隠されていた。それを知ったグレースは激しく動揺するのだった。果たして双子の姉妹の衝撃的な過去とは?真実を知ったグレースが取った行動とは?そして、双子姉妹の運命とは?その点に興味を持った方はDVD発売時にご確認下さい!【鑑賞後の感想】デ・パルマ監督製作の1973年版は観ていないので比較できない。この映画をみてデ・パルマ監督がヒッチコックに影響を受けているのは容易に想像できた。特に、ウォレスが刺し殺される場面を目撃したグレースが、警察を連れて来ると死体が消えていたシーンは「裏窓」そのものである。ストーリーとしては双子姉妹の出生に纏わる驚愕の事実が最後に判明するのだが、どうしてもこの展開が自分の中ではすっきりしないまま映画は終わってしまった気がする。展開としては、ラストでのオチが今ひとつふたつ理解出来なかった。【自己採点】(100点満点)62点。点数を付けるのが難しい映画だった。←映画「シスターズ」関係のブログ満載!←西武ライオンズのことならここ←「プロ野球、メジャーリーグ」の情報満載人気blogランキングへ←映画の話題がザクザク
2008.03.14
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13.28週後...■原題:28 Weeks Later■製作年・国:2007年、イギリス・スペイン■上映時間:104分■日本語字幕:松浦美奈■鑑賞日:1月26日、新宿グランドオデヲン座(歌舞伎町)■公式HP:ここをクリックしてください□監督・脚本:ファン・カルロス・フレスナディージョ□脚本:ローワン・ジョフ、E.L.ラヴィニュ、へスス・オルモ□製作:エンリケ・ロペス=ラヴィニュ、アンドリュー・マクドナルド、アロン・ライヒ□製作総指揮:ダニー・ボイル、アレックス・ガーランド□共同製作:バーナード・ベルー□撮影:エンリケ・シャディアック□編集:クリス・ギル□プロダクション・デザイナー:マーク・ティルデスリー□音楽:ジョン・マーフィーキャスト◆ロバート・カーライル(ドン・ハリス)28週間を生き延びたハリス家の父親で隔離地区の責任者◆キャサリン・マコーマック(アリス・ハリス)離れ離れの子供達を心配するハリス家の母親◆イモージェン・プーツ(タミー・ハリス)避難先のスペインから帰国するハリス家の長女◆マッキントッシュ・マグルトン(アンディ・ハリス)姉と共にイギリスに戻るハリス家の長男◆ローズ・バーン(スカーレット少佐)謎のウィルスを研究する米軍の軍医◆ジェレミー・レナー(ドイル軍曹)米軍特殊部隊の狙撃手◆ハロルド・ぺリノー(フリン)米軍特殊部隊のヘリコプター操縦士◆イドリス・エルバ(ストーン少佐)米軍の責任者【この映画について】動物愛護活動の過激派が実験動物解放の為に逃したチンパンジーが、最も危険なウィルスに冒されていた。一度感染すると20秒以内に凶暴化するこのウィルスがあっという間にイギリス全土に蔓延した。2002年公開の「28日後...」から5年後に製作された「続編」の形を取ったのが今回の「28週後...」である。「バイオハザード」シリーズ同様にこの映画も「ゾンビ映画」の流れを汲んでいる。一度感染すると、あっという間に死を迎える恐ろしいウィルスの存在。そして、次々と新たな犠牲者が増える恐怖が常に身辺の傍まで近寄る恐怖を描いた作品だ。【ストーリー】(ネタばれ一部あり)イギリスで感染すると凶暴性を発揮して見境無く他人を襲うようになる、人間を豹変させてしまうレイジ・ウィルスが猛威を振るっている。そんな中でドンとアリスは都市から逃れてきて他の4人の生存者らと共に山荘でひっそりと立てこもっていた。或る日、子供の声で戸を叩いて助けを求めてきた。アリスは他の人たちが止めるのを振り切って中に入れると、後を追ってきた感染者達の強襲が始まった。必死になって感染者達から逃げようともがくが、アリスだけが最後に山荘に取り残され、ドンは振り向いてアリスが何かを叫ぶ姿を後ろ髪を引かれる思いで自らが生き抜く為に脱出を図り、唯一人、ボートに乗って命からがら生き延びた。ウィルス発生から28週後、米軍主体のNATO(北大西洋条約機構)軍が派遣され、再建の始まったロンドンでは厳重な監視下、海外からの帰国者も眼球チェックなどの検査を経て受け入れ、その拠点となる「アイル・オブ・ドッグス」の第一街区に住まわせていた。スペイン旅行中だったタミーとアンディの姉弟は帰国後始めての児童で、難を逃れていた父親のドンは街区の統括官となり久し振りの再会を祝った。再開後、二人は父のドンから母親のアリスの最期を知らされ悲しみに浸るが、父の曖昧な説明に不信感を募らせる。どうしても母の死を受入れられない二人は、夜間、こっそりと街区を抜け出して実家へと直行する。そしてそこで死んだはずのアリスと束の間の再会を果たす。しかし、二人を追跡してきた軍部隊に三人共に連れ戻され医療センターに収容される。ここからネタバレに注意!!軍医のスカーレットはアリスが感染者ながら発症していないと診断し、責任者のストーン少佐にワクチン開発を迫る。隔離されたベッドで再会を果たしたドンとアリスだが、感染していたアリスの菌がこの時の接触でドンに感染してしまう。感染したドンは僅かな理性を頼りに子供達を捜すが、責任者の一人でもあるドンはセキュリティ・システムを次々と突破しウィルスは密室の中で増大してしまう。パニック状態になった住民らを、ストーン少佐は医療センター内の一室に隔離してしまう。外に逃げ出した住民に対しては、容赦なく射殺指令が発せられる。アンディも狙撃手のドイル軍曹の標的になりかけるが、逆に命令に背いて救出へと向う。一方、スカーレットはタミーを守り倉庫に潜んでいたところ、ドイルとアンディと合流することに成功。そうしている間に、街区はナパーム弾で破壊され焼却される運命が待っていた。命からがら逃げてきたドイルらの身を案じて、仲間の操縦士フリンが救出ポイントを指示し向うが感染者らが押し寄せ失敗。今度はウェンブリー・スタジアムのグラウンドでの合流を目指し突っ走る。何とかスタジアムに辿り着いたが、追いすがってきた感染者の中に亡くなったと思われたドンが。しかし姉妹の二人は心を鬼にしてドンと対峙し撃退するのだった。そしてフリンとスタジアムのグラウンドからヘリで、感染者がいないと思われるパリへと向ったのだったが...。パリは安全か?それとも...【鑑賞後の感想】前作の「28日後...」を観ていないので、ここに至るまでの経過は分からないまま観た。いきなり山荘でひっそりと暮らしていたところに、味方の静止を振り切って少年を小屋に入れようとしたのが全ての失敗の元だった。無情にも夫は妻を見捨てる形で山荘から連れ出さずに一人で命からがら逃げて、何と隔離施設の責任者に収まっているという設定で始まるストーリー。責任者の立場を利用してスペインに逃れていた子供達を真っ先に帰国させるが、子供達が当然ながら母親の最期に不信感を持った。この時抱いた不信感が、実は、その後感染した父との対決時の感情面で繋がっていた。ゾンビ化した父と対峙しても、子供達は臆することなく父を退治することに成功する。ゾンビ物映画の常で、常に身の危険を感じながらも味方になってくれる大人が廻りにいる。今回は軍医とヘリの操縦士らが、仲間や司令官を裏切る形で子供達の逃走を助けて脱出する。脱出先に選ばれたのがパリでそこに行きつく事で平安を得られるはずだった。ところがラストシーンでこれで楽になれると思ったが束の間で、パリにもゾンビ化した感染者達が到達するところで終わる。という事はこの映画はその気になれば「28週後...」から更に発展して「28ヵ月後...」とか作れるのではないかと思ったりした。悪乗りして子供が成長してからの話で「28年後...」とか!お~い、誰か止めてくれ~!でも、ホラーやサスペンス系映画って大概こういうエンディングで気を持たせるんだよね!【自己採点】(100点満点)68点。何だかホラーなんだけど正体不明の細菌の怖さが今ひとつ現実的で無いような気がした。←映画「28週後...」関係のブログ満載!←西武ライオンズのことならここ←「プロ野球、メジャーリーグ」の情報満載人気blogランキングへ←映画の話題がザクザク
2008.02.22
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6.パルス■原題:Pulse■製作年・国:2006年、アメリカ■上映時間:86分■鑑賞日:1月12日、シアターN(渋谷)■公式HP:ここをクリックしてください□監督:ジム・ソンゼロ□脚本:ウェス・クレイヴン、レイ・ライト□製作:アナント・シン、ブライアン・コックス、マイケル・リーヒイ、ジョエル・ソイソン□製作総指揮:ボブ・ウェインスティン、ハーヴェイ・ウェインスティン□撮影監督:マーク・プラマー□編集:ボブ・モーリ、ロバート・K・ランバート、カーク・モーリー□音楽:エリア・クミラル□特殊メイク:ギャリー・J・タニクリフ□視覚効果:ケヴィン・オニールキャスト◆クリステン・ベル(マティ)心理学を学ぶ女子大学生で元恋人のジョシュが元気無いことを気に掛ける◆イアン・サマーハルダー(デクスター)マティと一緒にジョシュの行方を探る◆クリスティナ・ミリアン(イジー)マティとはルームメイト◆リック・ゴンザレス(ストーン)マティの友人◆サム・レヴィーン(ティム)ストーンの友人【この映画について】「パルス」は黒澤清監督2001年作品「回路」のリメイクである。インターネットが何時の間にか見知らぬ他人との重要なコミュニケーション・ツールとして定着した現代社会の落とし穴にはまる学生達。便利なツールだけとしての機能だけではないコンピューターが、知らぬ間に相手から自分の生活を覗かれていたらどうする?他人と繋がっていると錯覚しているが、その繋がりのレベルは決して本来の人間のレベルではないとしたら...人間の好奇心とテクノロジーへの過信を描いたストーリーである。イジー役には歌手としての活動でも名の売れているクリスティナ・ミリアンが同年代の役を演じている。【ストーリー】(一部ネタバレあり)或る日の大学図書館、憑り付かれたかのように暗い表情で室内をあるくジョシュ。その日から7日後、マティは一度は別れたジョシュへの未練を捨てきれないことを、イジーにからかわれるが7日間も連絡の無いジョシュが心配になる。そんな時、彼からの留守電の伝言が残される。マティは胸騒ぎがして彼のアパートへと急行する。部屋は暗く病的な雰囲気に包まれていた。蠢く虫、腐食した家具、腐った冷蔵庫の中の食料。だが肝心な彼の姿が見えないと思ったその瞬間、以前のジョシュからは想像も付かないほど変わり果てた生気の無い表情をしたジョシュが現れた。一瞬目を離した隙に彼は別室に走り電話線で首を吊って死んでしまった。目の前でジョシュの死を目撃しショックを受けたマティ。友人達とのチャットの中に何とジョシュのメッセージが現れる。マティの友人ストーンは彼女と共にジョシュのアパートへ行き彼が残していったパソコンを調べに行くが、彼の残したはずのパソコンは何故か消えている。そしてストーンの前に現れたのは...。更に、マティの身辺にも不気味なシミが窓辺に現れるが一体その正体は?ここからネタバレに注意!!ジョシュのパソコンの行方を突き止めたマティは、入手したデクスターの目の前にも「幽霊に会いたいですか?」の不気味なメッセージが現れる。そしてそこには憔悴しきった生気の無い表情をした人々の映像が。さらにストーンまでもが行方不明に...。ストーンの友人ティムが彼のアパートに向かいそこで見つけたのは、変わり果てたストーンの死体とパソコン画面に侵入したメッセージだった。ストーンの変わり果てた姿をみてデクスターとマティはジョシュのパソコン内に取り残されたメッセージを見ることに成功。そこでジョシュは自らに襲ってくる変異を語っている。そして遂に謎の現象はあっという間に全米各地に拡大していった。そしてマティらにもその恐怖は迫ってきた。何とマティの目の前でイジーまでもが感染し肉体は崩壊してしまった。果たして瞬く間に広がった感染の恐怖の発生源は?そして何故、感染は広がったのか...。【鑑賞後の感想】原作の黒澤清監督作の方は観ていないので、果たして日本版とはどこが違うのかは分からない。果たしてこれを製作した人の意図は、インターネットが他人とのコミュニケーションを図る現代のツールとしての過信や恐怖をメッセージとして伝えたかったのだろうか?それにしてはホラー映画的な展開かと思えば、感染源に関する描写は乏しく身に迫る恐怖を俳優達が演じていたとも思えなかった。クリスティナ・ミリアンは歌手としての活動が日本では定着しているだろうが、演技に関しては特筆するべき点は見当たらなかった。あの程度の演技力では今後も出演作はあっても重要な役は廻ってこないとの印象を持ったが米国での評価はどうだろうか?ネットでの繋がりの薄さを訴えたかったサスペンス映画なのか、それとも、ホラー映画の恐怖を煽るツールとしてパソコンと謎の細菌を登場させたかったのか?監督にその辺の意思が感じられなかったので、どちらかに偏って徹底的に恐怖を追及するような脚本に期待したかったです私は。【自己採点】(100点満点)58点。脚本が拙くても俳優に魅力があれば点数をもう少し上げても良かったけどこの点数は妥当だと思います。←映画「パルス」関係のブログ満載!←西武ライオンズのことならここ←「プロ野球、メジャーリーグ」の情報満載人気blogランキングへ←映画の話題がザクザク
2008.02.08
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2.ゼロ時間の謎■原題:L 'Heure Zero(英題:Toward Zero)■製作年・国:2007年、フランス■上映時間:108分■日本語字幕:寺尾次郎■鑑賞日:1月5日、ルシネマ2(渋谷)■公式HP:ここをクリックしてください□監督:パスカル・トマ□脚本:クレマンズ・ド・ビエヴィル、フランソワ・カヴィリオーリ、ロラン・デュヴァル、ナタリー・ラフォリ□原作:アガサ・クリスティ「ゼロ時間へ」□製作:ユベール・ヴァトリネ、ベルナデット・サンク□撮影:ルナン・ポレス□編集:カトリーヌ・デュポー□衣装:カトリーヌ・ブシャール□美術:カティア・ウィズコップ□音楽:ラインハルト・ワグナー□録音:ピエール・ルノワール□ミキシング:クロード・ヴィランキャスト◆メルヴィル・プポー(ギョーム・ヌヴィル)ハンサムなテニスプレイヤー◆キアラ・マストロヤンニ(オード・ヌヴィル)ギョームの前妻◆ローラ・スメット(キャロリーヌ・ヌヴィル)ギョームの現在の妻。前妻に敵対心を燃やしている気の強い女◆ダニエル・ダリュー(カミーラ・ヌヴィル)ギョームの伯母でキャロリーヌを下品だと嫌っている◆アレッサンドラ・マルチネス(マリ=アドリーヌ)カミーラの付添い人として20年近く屋敷で生活する◆フランソワ・モレル(バタイユ警視)屋敷で起こった事件を担当する捜査官◆クレマン・トマ(トマ・ロンドー)カミーラの親戚でオードの幼馴染◆ジャック・セレイ(トレヴォーズ)カミーラの友人の元検事で屋敷内の不穏な様子を心配する【この映画について】イギリスが生んだ史上最高のミステリー作家アガサ・クリスティーが1944年に発表した「ゼロ時間へ」の映画化。この原作はクリスティー自身がベスト10に入れるほど気に入っていたという作品でもある。ここでは殺人から始まるのではなく、殺人は結果であり、物語はそれよりずっと前から始まっている。すべての人々、事柄がある点に向っていくその点が「ゼロ時間」であるという考えで付けられたタイトルである。舞台をブルターニュ地方の海辺のリゾートでの映像をバックに、フランス映画らしいおしゃれな雰囲気も漂っている。主役はオゾン監督の「ぼくを葬る」などのメルヴィル・プポー、そのプポーの前妻役にカトリーヌ・ドヌーヴとマルチェロ・マストロヤンニの愛娘のキアラ・マストロヤンニが演じている。【ストーリー】(一部ネタバレあり)ハンサムなテニス・プレイヤーであるギョームは新妻のキャロリーヌを連れて、伯母カミーラの住むブルターニュの海辺の屋敷「かもめ荘」を訪ねた。彼に取っては恒例の夏の過ごし場所だがキャロリーヌには今ひとつ気持ちが乗らなかった。カミーラは彼女を「下品な女」と見て嫌っているし、今年は夫ギョームの前妻オードが何故か来ているからだった。オードはギョームが誘ったのだった。屋敷に20年にも渡って住みカミーラの身の回りの世話をするマリ=アドリーヌも、屋敷内に何か良からぬことが起こりそうな気配を感じていた。その彼女はベトナムから久し振りに帰国したカミーラの親戚のトマ・ロンドーの存在が唯一の救いだった。最初に不幸が起こったのは近くのホテルに滞在していたカミーラの友人で元検事トレヴァーズと灯台ホテルに宿泊中のキャロリーヌの友人フレッドがかもめ荘に晩餐に招かれたあとのことだった。心臓が弱かったトレヴァーズが翌朝、ホテルの部屋で亡くなっていたところを発見された。そのとき、ホテルのエレベーターは何故か「故障中」だった。トレヴァーズの死を発端にかもめ荘内の空気が緊張した。ギョームとキャロリーヌ夫妻の夫婦喧嘩は、オードとギョームが復縁について話していたからだった。この時の喧嘩を聞いていたカミーラから注意を受けたが、ギョームは「横暴だ!」と言い放ち部屋を出て行った。ここからネタバレに注意!!翌朝、何とカミーラはベッドの上で頭から血を流して死んでいるのを発見された。そして事件の捜査はタマタマ休暇で来ていたバタイユ警視が刈りだされ地元刑事でもある甥のルカと組むことに。カミーラには看護係でもあるバレットが薬の調合などを担当し、カミーラから用があるときはロープを引っ張ると鈴がなる。そのバレットが睡眠薬を盛られていたことから屋敷内の事情に詳しい者の犯行と位置付けられた。凶器と目されたゴルフクラブはギョームのもので、指紋、血の付いた上着、カミーラの巨額の財産の相続者であることからギョームが怪しまれる。逆に証拠が揃いすぎていることがバタイユには「疑問」だった。それでもギョームは逮捕されたが、眠りから覚めたバレットの証言でギョームのアリバイは証明されてしまった。そして実際に使われた凶器はオードの部屋で見つかる。オードがギョームに捨てられた恨みから彼に罪をなすり付けた行為と思われたが...。やはり悪いことは出来なかった。トレヴォーズが亡くなったときから始まった事件は、ギョームにアリバイがあるかのように思われたがそこには目撃者が居たことが分かった。ギョームが全てを仕組んだ「かもめ荘」と「灯台ホテル」を舞台にした殺人事件は全て彼の個人的な感情から生まれた。オードを呼び寄せたのも、彼女に罪をかぶせることが目的だったからだ。こうしてギョームの計画は感遂したかのように見えたが、失敗に終わったのだった。【鑑賞後の感想】トマ監督は2005年にもクリスティ原作の「奥さまは名探偵」を映画化してが、そのときも今回も舞台はフランスで当然ながらフランス語での製作。クリスティ作品と言えば殺人事件の背景になる人物関係、人物像などが描かれたり或いはそれを映像から想像する楽しみが大きい。更に、ハイライトともなる謎解きに「名探偵エルキュール・ポワロ」や「ミス・マープル」がどう挑むのかも楽しみ。で、本作はと言えば謎解きはバタイユ警視が事件解決に当たったことでそれを担うことになるのだが「ポワロ」のような個性はそこには無い。また、人物関係も「かもめ荘」「灯台ホテル」とその周辺に限られており、外部からの侵入者の可能性も低いことが分かる。となるとヌヴィル家に限定され、ギョームとカミーラの関係やギョームと前妻との関係が怪しいのは容易に想像がつく。そうした点からもオドロオドロしい雰囲気が画面から漂うことも少なく、「フランス語」で全編通されることからもクリスティ作品の良さが凝縮されているとは思えなかった。確かにロケ映像は美しかったのだが、やはり英国人監督(米国人監督でも良いけど)が英国を舞台に英語で英国人俳優をメインに据えてこそのクリスティ作品である。これはあくまでも私の個人的な思い入れであり、トマ監督の手法を否定するものではありません念のため。【自己採点】(100点満点)65点。トマ監督によるクリスティ映画化は今後も続くのかな?←映画「ゼロ時間の謎」関係のブログ満載!←西武ライオンズのことならここ←「プロ野球、メジャーリーグ」の情報満載人気blogランキングへ←映画の話題がザクザク
2008.01.30
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103.ソウ4■原題:Saw4■製作年・国:2007年、アメリカ■上映時間:93分■日本語字幕:松浦美奈■鑑賞日:12月15日、新宿オスカー(歌舞伎町)■公式HP:ここをクリックしてください□監督:ダーレン・リン・バウズマン□脚本・ストーリー:パトリック・メルトン、マーカス・ダンスタン□脚本:トーマス・フェントン□製作:グレッグ・ホフマン、オーレン・クールズ、マーク・バーグ□製作総指揮:ダニエル・ジェイソン・ヘフナー、ジェームズ・ワン、リー・ワネル、ステイシー・テストロ、ピーター・ブロック、ジェイソン・コンスタンティン□撮影監督:デイヴィッド・A・アームストロング□プロダクション・デザイナー:デイヴィッド・八ックル□編集:ケヴィン・グルタート、ブレット・サリヴァン□衣装:アレックス・カヴァナ□音楽:チャーリー・クロウザーキャスト◆トビン・ベル(ジグソウ/ジョン)ゲームを仕組み支配する人物。次々と新しいゲームを生むが本人は「3」で死んだ◆コスタス・マンディラー(ホフマン刑事)死んだはずのジグソウの「遺言テープ」で呼び出される◆スコット・パターソン(ストラム捜査官)ジグソウが関わる事件の捜査を担当する◆アスィナ・カーカニス(ペレーズ捜査官)ストラムと共に事件の捜査を担当する女性捜査官◆リリク・ベント(リッグ隊長)SWATを率いる隊長。ジグソウ逮捕に執念を燃やす。◆ベッツィ・ラッセル(ジル)「ジョンの元妻」で一連の事件の鍵を握る【この映画について】残虐な死のゲームに翻弄される人々の恐怖を、練った展開で描いて世界的大ヒットを記録したサスペンス・スリラー『ソウ』シリーズ第4弾。ゲームの仕掛け人であるジグソウと弟子のアマンダが死に、今作では新たに死のゲームを始めた謎の人物に迫る。監督は『ソウ2』以降のシリーズを手がけてきたダーレン・リン・バウズマンで、その他のスタッフも大部分が引き続き前作から関わっている。【ストーリー】(ネタバレなし)ある病室の解剖室。ジグソウの遺体の胃袋の中から異物が発見される。それは蝋で固められたカセットテープだった。医師からの通報でホフマン刑事が呼ばれ早速テープが再生された。そこには死んだはずのジグソウの肉声が録音されており、「私の死で、全てが終わったと思っているかもしれない。だが、それは間違っている。ゲームは始まったばかりだ」と新たなゲームが始まることを告げている。ジグソウは死んだのに一体...。ホフマン刑事と、リッグ隊長率いるSWATがケリー刑事の無残な遺体を発見する。ほどなく到着したFBI捜査官ストラムとペレーズは、現場の様子を見て亡くなったアマンダ以外にも協力者がいると察した。彼らはジグソウの居場所を探るために、元妻のジルを尋問することにした。同僚を次々とジグソウによって失ったリッグ隊長は、ジグソウ逮捕に執念の炎を燃やす。ところが或る日、自宅に疲れた体で休んでいたとき、静寂を破るかのように何者かに襲われる。See What I See(私が見ているものを見ろ!)気を失って自宅のバスルームで横たわっていると、TVモニターには不気味な人形がしゃべる姿が映し出された。「ハロー、リッグ。仲間の死を目撃し続けてきたけど君は生き残った。」と語り終わると画面は、何者かが吊るされている映像に切り替わった。目を凝らしてみるとそこにはエリック刑事と、何ともう一人はホフマン刑事ではないか!画面の人形は「90分以内に救わないと命が無い」ことを示唆する。リビングに進むと、そこには5人の人物写真と手がかりが貼られている。そして、遂にリッグに向けてのテストいやゲームが始まった。しかし、誰が仕掛けているのか?謎は深まるばかりだが...。さて、ここから先は核心に迫って来るのでポイントだけを書く。1.元妻ジルとジグソウの関係とは?2.元妻ジルは捜査官らに何を話したのか?3.写真の人物の正体と、5人は何故連れてこられたのか?4.リッグは一体何を試されているのか?5.一体このゲームを仕掛けているのは誰か?などを中心にDVD発売時にご覧下さい。【鑑賞後の感想】「SAW」シリーズも4作目を迎えて、前作「3」から観始めた私としてはこの映画の「魅力」にマニア的に憑りつかれている訳ではない。「3」のラストシーンを観てこれが完結編だと思っていたら、「4」が製作されてこれで最後だろうと思ったら「5」にも繋がるような展開だから「5」も来秋に登場しても不思議ではない展開になった。ジグソウ自体は死んでいるのだが、果たして本当に死んだのか疑問に感じる展開にだんだん疑問になって来た。「5」では「13金シリーズのジェイソン」みたいに蘇るのか、それとも「新たな始まり」を迎えるのか、ジグソウの「生い立ち」などに戻るのか想像が付かない。今回は元妻ジルとジグソウとの関係が冒頭で示されたことが新たな材料だろうか。しかし捜査官らが次々と死んでしまうと、ストーリーとして誰が追いかけるのか疑問に感じる。WOWOWで「1~4」まで一度全部放映してくれないかな?「ソウ」しないとまだ流れが頭の中で整理出来ていない自分がいるので。【自己採点】(100点満点)66点。単独の作品としてはこの点数。全シリーズ完結してから個々の作品を評価してみないと分かり辛い。←映画「ソウ4」関係のブログ満載!←西武ライオンズのことならここ←「プロ野球、メジャーリーグ」の情報満載人気blogランキングへ←映画の話題がザクザク
2008.01.09
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98.ナンバー23■原題:The Number 23■製作年・国:2007年、アメリカ■上映時間:99分■日本語字幕:石田泰子■鑑賞日:12月1日、渋谷東急(渋谷)■公式HP:ここをクリックしてください□監督:ジョエル・シューマッカー□脚本:ファーンリー・フィリップス□製作:ボー・フリン、トリップ・ヴィンソン□撮影監督:マシュー・リバティーク□衣装デザイン:ダニエル・オーランディ□編集:マーク・スティーヴンス□美術:アンドリュー・ロウズ□作曲:ハリー・グレッグソン=ウィリアムズキャスト◆ジム・キャリー(ウォルター・スパロウ)動物管理局に勤める家族思いの男だが「23の呪縛」に取り憑かれる◆ヴァージニア・マドセン(アガサ・スパロウ)ウォルターの妻で夫の誕生日プレゼントに小説「ナンバー23」を贈る◆ローガン・ラーマン(ロビン・スパロウ)ウォルターとアガサの息子。「23の呪縛」を信じ解こうとする。◆ダニー・ヒューストン(アイザック・フレンチ)アガサの友人で大学教授。「23の呪縛」を否定する。◆ローナ・ミトラ(ローラ・トーリンズ)15年前に殺害された女性だが遺体は未発見◆リン・コリンズ(イザベル/ドブキンス未亡人)ローラもドブキンス未亡人も自殺した女性。【この映画について】主人公ウォルターが妻から誕生日に贈られた一冊の本。その本を読んだウォルターはその中身がまるで自身の幼少からを追っているかのような内容で、そこに繰り返し出てくる「23」という数字の謎に主人公はドンドン引かれてやがて虜になる。一冊の本に隠され「23の謎」から主人公が家族を巻き込んで行く。主人公ウォルターにはジム・キャリー、妻アガサにはヴァージニア・マドセンが演じる。「23」の謎とは一体何なのか?彼の身に迫る「23」の謎を妻や息子はどう立ち向かって解決するのか?そして、本の中に書かれている内容とはフィクションなのか?作家は一体誰か?と言った謎をはらんで話は進んでゆく。【ストーリー】(ネタバレなし)動物管理局に勤務するウォルター・スパロウは妻アガサと息子ロビンとの3人での生活を満喫している。彼の誕生日である2月3日、同僚の女性から半ば嫌がらせのように街をうろつく野良犬の捕獲を割り振られてふて腐れる。妻との待ち合わせ時間を気にして、彼は現場の中華料理屋に直行する。そして通報のあった野良犬を発見し捕獲しようとしたその瞬間、腕を噛まれて怪我をしたが逃してしまう。それでも何とか追い詰めた場所が墓場で、犬の名札を見ると「NED(ネッド)」と記されておりそこは「ローラ・トーリンズ」という女性の墓場の前だった。しかし、何時の間にか「ネッド」は消えていた。ネッド捕獲に失敗した彼は妻アガサとの待ち合わせ場所に遅れて到着した。アガサは時間潰しに古本屋で手にした本を読んでいて、彼にプレゼントとして渡した。本の題は「ナンバー23」と名づけられ、無名作家によるぞっとするような殺人ミステリーだった。その本の主人公は「フィンガリング」が誕生から探偵となって活躍する話だ。ウォルターは憑りつかれたかのように時間も忘れて読み耽る。彼はフィンガリングの幼少のころの話が、まるで自分のころとそっくりなことに興味を抱いた。本の中に出てくる「23」という数字に纏わる出来事が、更に、ウォルターの心を擽っていく。「車のナンバー」「誕生日」「本のページ」「エレベーターの階数」。その数字の妄想に駆られて本の中の女は悩み自殺を図ろうとし、フィンガリングが助けようとする部分にウォルターは釘付けになる。物語は「22章」で完結となり「23章」は空白のままだった。すっかりフィンガリングと同じように、「23の虜」となったウォルターは家族まで巻き込んでしまう。「23の呪縛」を信じない妻、ウォルター同様に信じる息子の存在。ウォルターはこの「23の謎」を解けるのか?さて、ここから先は核心に迫って来るのでポイントだけを書く。1.「ナンバー23」が古本屋に置いてあったがその時の様子は?2.ウォルターが発見した本の中の主人公フィンガリングとの多くの共通点とは?3.本の中の自殺を図ろうとしている女性の運命とは?4.息子ロビンはウォルターが「23の呪縛」に取り憑かれてどう助けていったのか?5.ウォルターが妻アガサと出会う前はどういう人生を送って来たのか?妻はそれを知っていたか?6.ウォルターが取り逃した野犬「ネッド」と見失った場所の墓地との関連はあるのか?などを中心に映画館かDVDでご覧下さい。【鑑賞後の感想】ジム・キャリー扮するウォルターが妻に誕生日の贈りものとして渡された本の中の「23」という数字と、主人公の人生に魅せられてのめりこんで行く展開だった。ウォルターがフィンガリングの中に自分自身を見出したことで、ウォルターが封印してきた妻子にさえ語ってこなかった過去がフィンガリングの登場で蘇ってくる。ウォルターにはその「過去」は忘れたい存在だったはずなのに、何故かこの本の「著者」はウォルター自身のことを書いているかのようで激しく動揺する。ジム・キャリーは得意なコミカルな演技はここでは全く見せずに、終始「23」という数字の虜になっていく家族を大事にする男を演じている。妻役のヴァージニア・マドセンは数字の呪縛にのめり込んでゆく夫を、どこか覚めた感情を持って彼にそして息子に接する。息子と夫がのめりこんで熱くなっているのと、妻が冷静なのが好対照となって展開するのだがその妻も馬鹿馬鹿しく思っていたのが徐々に夫に協力する。主な登場人物はこの家族3人なのだが、その中にも男女の思考の違いが現れていた点は良かった。所が「23」の謎解きが最後に判明するのだが、どこか強引な感じも否めなかった。彼が「23」という数字に纏わる自身との共通点を、ドンドン明かしていく場面まではワクワクするのだがそこから先は何となく展開が読めてくる。更に、ウォルターとフィンガリングの共通点を余りにも曝け出し過ぎた事で、ウォルターの現在と過去が...おっとこれ以上書くと「ネタバレ」になるので書けません!最後に、映画館を出てから「23」に関連する数字を探していた自分が一瞬可笑しくなりました。【自己採点】(100点満点)69点。全体的にもう少し何かが足りなかった。←映画「ナンバー23」のブログ満載!←西武ライオンズのことならここ←「プロ野球、メジャーリーグ」の情報満載人気blogランキングへ←映画の話題がザクザク
2007.12.29
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96.モーテル■原題:Vacancy■製作年・国:2007年、アメリカ■上映時間:85分■日本語字幕:太田直子■鑑賞日:11月24日、シアターN渋谷(渋谷)■公式HP:ここをクリックしてください□監督:ニムロッド・アーントル□脚本:マーク・L・スミス□製作:ハル・リーバーマン□製作総指揮:グレン・S・ゲイナー、ステイシー・コルカー・クレイマー、ブライアン・パスカル□撮影:アンジェイ・セクラ□衣装:マヤ・リーバーマン□編集:アルメン・ミナシアン□音楽:ポール・ハスリンジャー□美術:ジョン・ゲイリー・スティールキャスト◆ケイト・ベッキンセール(エイミー・フォックス)夫デヴィッドとは不仲で離婚することで合意していたが...◆ルーク・ウィルソン(デヴィッド・フォックス)妻エイミーとのドライヴの帰路、近道と思って選択したルートだったが...◆フランク・ホエーリー(メイソン)田舎道の冴えないモーテルの住み込み支配人だがその素顔は?◆イーサン・エンブリー(自動車修理工の男)デヴィッドが立ち寄ったガソリンスタンド兼修理場の男【この映画について】本物の殺人を記録した映像のことを「スナッフ・フィルム」と言う。フォックス夫妻は離婚に合意していて、ドライヴの帰路に車が故障しモーテルにやむを得ず泊まる羽目に。そして、部屋のビデオを何気なく眺めていたとき、そこには残忍な映像があった。それこそまさに「スナッフ・フィルム」で、舞台は...。モーテル支配人の不可解な振る舞いから徐々に自分達の身に迫る謎のノック音や無言電話。離婚寸前のフォックス夫妻の夫デヴィッドルーク・ウィルソン、妻エイミーには「パール・ハーバー」「アビエーター」などに出演して名を上げたケイト・ベッキンセールが演じる。不気味な支配人メイソンを演じるフランク・ホエーリーの演技にも注目。【ストーリー】(ネタバレなし)その夜、デヴィッドは妻エイミーの両親の結婚記念日を祝った帰路のドライヴでアクシデントが発生した。デヴィッドは高速道路を降りて、真っ暗な田舎の一本道を選んだのは少しでも早く自宅へ帰る近道だと思っていたからだ。エイミーが眠りから覚めると、直ぐに口論が始まる。二人は一人息子チャーリーを不慮の事故で亡くして以来、特に妻が心を閉ざし愛は冷え切っていて近々離婚することで合意していた。それも妻の両親の記念日を祝うまでの話で、両親を落胆させないための配慮に過ぎなかった。所が真っ暗な道をアライグマが路上に現れて避けようとしたことで、車のエンジンの具合が悪くなり二人の間はますます険悪になる。幸いなことにまもなくガソリンスタンドが見えたことで、そこにいた修理工の男にチェックしてもらい道を尋ねて再び走り出した。しかし走り出して間もなく再び動かなくなり、徒歩でガソリンスタンドまで引き返すが男は既にいなかった。携帯電話も通じない田舎道で、二人はスタンドそばの「パインウッド・モーテル」に電話を借りるために立ち寄る。人気の無い不気味なモーテルで、フロント奥の部屋からは女性の悲鳴が聞こえてくる、呼鈴を鳴らしてしばらくしてメイソンと名乗る支配人だった。暇つぶしにホラー映画を観ていたと作り笑いをした。メイソンは最寄のガソリンスタンドまでは遠く、朝になれば修理工の男も戻ってくると聞かされやむを得ず1泊することになった。メイソンに鍵を渡された4号室は「ハネムーン・スイート」との名が不釣合いな古めかしい部屋だった。錆びたバスルーム、薄汚れた壁紙とインテリア...再び二人の仲が険悪になる。そうしていると隣の3号室から物凄いノックの音が響き渡る、執拗に続くノック音と無言電話にメイソンへ注意するように抗議する。メイソンは「宿泊客は他にいない、ホームレスか学生が忍び込むんだ」と意に介さない。ノック音も収まり、デヴィッドがTVの横でほこりをかぶっているラベルの無いビデオテープを再生してみた。しかし、そこに映っていたのはアベックが暴漢に襲われる光景だった。だが、その場所はどこか見覚えの有る場所で二人の背筋は寒くなった...。これがこれから次々と二人に襲い掛かる身の毛もよだつ出来事の序章だったとは思いもしなかった筈だ。そして...。さて、ここから先は核心に迫って来るのでポイントだけを書く。1.二人が不仲になるきっかけとなった一人息子の死の原因とは?2.メイソンが観ていた「ホラー映画」の実態とは?3.デヴィッドが再生したビデオテープに映っていた場所とは一体...?4.二人にこれから襲ってくる恐怖の出来事とは?5.二人はこれからこの窮地を脱するのにどう立ち向かったのか?6.不気味な支配人メイソンの恐るべき裏の顔とは一体?などを中心に映画館かDVD発売時にご覧下さい。【鑑賞後の感想】こうしたホラー映画にスターとも言えるケイト・ベッキンセールが出演することは珍しいと思う。大抵ホラー映画は無名の俳優が多く実績のある俳優はキャリアに傷が付くと思っているのか出演するのは稀である。それでもスターになる前の無名時代にキャリアを積む意味で出ていたスターは意外といる。ジョニー・デップは確か無名時代に「エルム街の悪夢」に出ていたはずだ。この作品はホラー映画の特徴でもある「大量、無差別殺戮」「血しぶき」「怪物」「怨念」と言った類の話ではない。有る意味異色なホラー映画であるのだ。薄気味悪いモーテルに泊まるきっかけとなったのは、離婚間近の夫婦の夫が運転する車にトラブルが発生したことである。そうした点に焦点が当てられた前半は意外とスローペースで進んで行く。後半は二人が偶然に見てしまったビデオテープに映っていた映像を見てからだが、前半がスローだっただけに後半はモーテル内で一気に弾けるように進んで行く。恐怖におののく二人が、一人息子の死から立ち直れなかった気持ちを吐露する場面があって何となくホラーっぽくない会話シーンも挿入されている。監督のニムロッド・アーントルはこれが事実上の映画デビュー作でありながら、脚本を書いたマーク・L・スミスの良さにも助けられホラーの枠内に収まらない作品を作り上げた。最後にメイソン支配人を演じたフランク・ホエーリーの場面に応じた演技は目立たないが見事だった。【自己採点】(100点満点)80点。ホラー映画としては脚本がよく出来ていた。人気blogランキングへ←映画の話題がザクザク
2007.12.23
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92.バイオハザード3■原題:Resident Evil:Extinction■製作年・国:2007年、アメリカ■上映時間:94分■日本語字幕:太田直子■鑑賞日:11月17日、新宿アカデミー劇場(歌舞伎町)■公式HP:ここをクリックしてください□監督:ラッセル・マルケイ□脚本・製作:ポール・W・S・アンダーソン□製作:ベルント・アイヒンガー、サミュエル・ハディダ、ロバート・クルツァー、ジェレミー・ボルト□製作総指揮:マーティン・モスコウィック、ヴィクター・ハディダ、ケリー・ヴァン・ホーン□撮影:デヴィッド・ジョンソン□衣装:ジョセフ・ポロ□編集:ニーヴン・ハーウィー□音楽:チャーリー・クロウザー□クリーチャー・デザイン:パトリック・タトポロス□視覚効果スーパーバイザー:デニス・べラルディ、エヴァン・ジェイコブスキャスト◆ミラ・ジョヴォヴィッチ(アリス)アンブレラ社の元特殊工作員。2度の人体実験から会社へ不信感を持ち単独で行動するようになる◆オデット・フェール(カルロス・オリヴェイラ)壊滅前のラクーンシティでアリスと出会う。一時、アリスと離れ離れになる◆アリ・ラーター(クレア・レッドフィールド)生存者達を連れた武装集団を率いる女性リーダー◆マイク・エップス(L.J.)アリス、カルロスとラクーンシティで行動を共にする。現在はクレア率いる集団で食料と燃料の確保を担当◆アシャンティ(べティ)クレア率いる集団でけがの手当てをする女性看護師。L.J.とはお互い好意を抱いている◆スペンサー・ロック(Kマート)クレア率いる集団の中の少女で常に前向きな生き方をする◆イアン・グレン(アイザック博士)アンブレラ社の科学者で「アリス計画」の主導者。アリスの消息を追っている【この映画について】巨大企業アンブレラ社が引き起こしたバイオハザード(生物災害)によって、絶滅の危機に立たされた人類。その命運は、自らも人体実験によって、未知のパワーを背負わされた悲劇のヒロイン、アリスに託された。荒廃した地上でわずかな生存者たちと、彼らを食糧として狙うアンデッドたちが壮絶なバトルを繰り広げる中、地下ではアンブレラ社が謎の“アリス計画”を発動。そしてアリス達は一体何処に向おうとしているのか?そこには平和はあるのか?それは、人類を救う希望なのか、それとも滅亡へのカウントダウンなのか? 今、すべてのカギを握るアリスが、自分の身を犠牲にして最後の戦いに挑む。なお、映画のタイトルの「バイオハザード」は日本でのタイトルです。アメリカでは既にこのタイトルが商標登録されていたとのことで、邦題と原題はそうした理由で一致しません。【ストーリー】(ネタばれなし)T-ウイルスの拡大によって、ついに世界全体が、荒涼とした砂漠と化してしまった。地上ではアンデッド(ゾンビ)に埋め尽くされ、僅かな生存者たちは生き延びるための食料や燃料の確保も困難になってきた。アンブレラ社の監視衛星からの追跡を逃れるため、単独で旅を続けるアリスは、立ち寄ったガソリンスタンドで、赤いノートを発見。そこには、アラスカはT-ウイルスの感染がおよんでいないと記されていた。やがて、クレア率いる武装車団と合流したアリスは、そこでカルロスやL.J.と数年ぶりの再会を果たす。そして砂漠の中のモーテルで一夜を明かすことになった一団に、翌朝、無数のアンデッド・カラスが襲ってきた。犠牲者を出しながらもアリスは猛烈な炎で大群を一掃したが、一団の居場所はアンブレラ社の監視衛星で突き止められていた。一団はアラスカへ向う途中でラスベガスへ立ち寄ったが、そこも既にアンデッド達によって廃墟となっていた。アンブレラ社のアイザックス博士は、先回りして一団を待ち受けていたのだった。スーパー・アンデッドを使って、アリスたちを攻撃。アリス達は苦戦しながらも何とか撃退するが、アイザック博士には間一髪で逃げられてしまった。アラスカ行きを決意したクレアたちを見送り、アリスはアイザックス博士を追うが、そのアリスの前に立ちはだかったのがタイラントだった。アンブレラ社のアジトを突き止めたアリスは地下にあるアイザック博士の極秘研究所への突入を決意する。そしてアリスはそこで恐るべき光景を目撃するのだった。さて、ここから先は核心に迫って来るのでポイントだけを書く。1.アンブレラ社が計画していた「アリス計画とは」一体?2.一団が望みを託したアラスカの様子はノートにはどのように書かれていたのか?3.アリスが地下の極秘研究所で目撃して光景とは?4.アンデッドと化した人間を救う手立てはあるのか?などを中心に映画館でお楽しみ下さい。【鑑賞後の感想】今回のポスターなどでの宣伝文句が「アリス、砂漠に死す」だったと記憶しているけど、キャッチコピーと内容って一致しているの?って思ったけどね。まあそれは良いとして、果たして今回の「3」でこのシリーズは終わりだろうか?「SAW」シリーズも「3」で終わりだと思ったら「4」が製作されて、「ボーン」シリーズも「3」で終りらしいけどラストを見ていると何だかそう思えなくてね...。ミラ・ジョヴォヴィッチのアクションは今回は控えめになっていて、その分を集団でアンデッドに立ち向かう形に微妙に変化して行った。それでも最終的にはアリスが単独でアンブレラ社に乗り込んでゆくという勇気を発揮するのはお見事!そこでアリスはこの計画の推進者だったアイザックス博士と対面するのだが、この計画の全容がここで明かされてゆく。結局ラストは?これで良いのかな?って感じで終わるのだけど何、だか「4」へと発展して行くのではとの期待や疑問も観客に抱かせながら終わっていった。そういう意味では消化不良な面も感じました。【自己採点】(100点満点)68点。本当にこのシリーズはこれで完結なのでしょうか?←映画「バイオハザード3」のブログ満載!←西武ライオンズのことならここ←「星野JAPAN、北京五輪出場決定!」の情報満載人気blogランキングへ←映画の話題がザクザク
2007.12.14
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90.インベージョン■原題:The Invasion■製作年・国:2007年、アメリカ■上映時間:99分■日本語字幕:雨宮健■鑑賞日:11月17日、新宿ミラノ3(歌舞伎町)■公式HP:ここをクリックしてください□監督:オリヴァー・ヒルシュビーゲル□脚本:デイヴィッド・カジャニック□製作:ジョエル・シルヴァー□製作総指揮:ロイ・リー、ダグ・デイヴィソン、スーザン・ダウニー、スティーヴ・リチャーズ、ロナルド・G・スミス、ブルース・バーマン□撮影:レイナー・クラウスマン□衣装:ジャクリーン・ウェスト□編集:ジョエル・ネグロン、ハンス・ファンク□音楽:ジョン・オットマン□美術:ジャック・フィスクキャスト◆ニコール・キッドマン(キャロル)ワシントンの精神科医で夫とは別れ一人息子のオリヴァーと二人で暮らす◆ジェレミー・ノーサム(タッカー)科学者でありキャロルの元夫。スペースシャトル爆発事件の処理に当たっていたが...◆ダニエル・クレイグ(ベン)キャロルのよき相談相手で友人の医師◆ジェフリー・ライト(ガレアーノ)ベンの同僚医師でウィルスに精通している◆ジャクソン・ボンド(オリヴァー)キャロルの一人息子で大好きな母と二人で暮ら◆ヴェロニカ・カートライト(ウェンディー)キャロルの元をカウンセリングに訪れる【この映画について】ある日を境に、まわりの人間が別人になっているのではないかという恐怖、犬に噛まれても痛がらない子供、昨日までとはどこか違う職場の同僚。得体の知れない恐怖と不安に襲われる精神科医キャロルと、スペースシャトル墜落事故調査を担当する元夫タッカーのどこか異常な眼。そんな原因不明の迫り来る異常をアカデミー賞授賞女優の二コール・キッドマンが演じる。ニコールのよき相談相手で友人のベンには新ジェームス・ボンドとしても活躍するダニエル・クレイグが扮する。原因不明のウィルスの恐怖と自らの身にも迫る恐怖、母子の絆の強さといった感情をニコール・キッドマンがどう演じているのかに注目。
2007.12.08
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89.タロットカード殺人事件■原題:Scoop■製作年・国:2006年、イギリス・アメリカ■上映時間:95分■日本語字幕:杉田朋子■鑑賞日:11月10日、シャンテシネ(日比谷)■公式HP:ここをクリックしてください□監督・脚本:ウディ・アレン□製作:レティ・アロンソン、ガレス・ワイリー□共同製作:ヘレン・ロビン、ニッキー・ケンティッシュ・バーンズ□製作総指揮:スティーヴン・テネンバウム□共同製作総指揮:ジャック・ロリンズ、チャールズ・H・ジョフェ□撮影:レミ・アデファラシン□プロダクション・デザイン:マリア・ジャーコヴィク□衣装デザイン:ジル・テイラー□編集:アリサ・レプセルターキャスト◆ウディ・アレン(シド・ウォーターマン)「スプレンディーニ」という名で活動するマジシャン◆スカーレット・ヨハンソン(サンドラ・プランスキー)大学でジャーナリズムを専攻し学生新聞の発行に熱心な学生◆ヒュー・ジャックマン(ピーター・ライモン)ロンドンを震撼させる連続殺人事件の犯人と目される青年貴族◆イアン・マクシェ-ン(ジョー・ストロンベル)急死した敏腕新聞記者◆フェネラ・ウールガー(ジェーン・クック)ピーターの元秘書◆ロモーラ・ガライ(ヴィヴィアン)サンドラの友人でサンドラは夏の休暇に彼女の邸宅を訪ねていた◆ジュリアン・グローヴァー(ライモン卿)高名な貴族でピーターの父◆チャールズ・ダンス(マルコム)新聞社の編集者でサンドラが「スクープ」を持ち込むが...【この映画について】スカーレット・ヨハンソンに首ったけのウディ・アレン、『マッチポイント』に続くロンドン・シリーズ第2弾も新ミューズの登板だ。軽妙洒脱なウディ・アレンお得意のコメディ風味のミステリーで彼のとぼけたキャラが前面に出ている。自らマジシャン役を演じるアレンとヨハンソンは漫才コンビのノリで連続殺人事件の解明に挑むわけだが、なんといってもヨハンソンのコケティッシュでセクシーな魅力に尽きる。知り合ったばかりの男とあっという間にベッドインしてしまうのも一本気な性格ゆえか。とびきりハンサムで優雅なヒュー・ジャックマンもはまり役だ。ヨハンソンのその見事なボディを披露する水着シーンもしっかりと用意されている。【ストーリー】(ネタばれなし)3日前に急死した敏腕新聞記者ジョー・ストロンベルの葬儀に仲間達が集っている頃、当の本人は彼岸へと向う船上で出逢ったジェーンから「スクープ」を聴かされ驚愕する。青年貴族ピーター・ライモンの元秘書だったジェーンは、ロンドンを震撼させている連続殺人事件の犯人が彼だと言うのだ。しかし、彼の行動を疑ったジェーンは逆に彼に毒殺されたのだそうだ。ストロンベルは三途の川の流れに逆らうように川に飛び込み泳ぐのだったが...。夏休みを利用してロンドンの友人ヴィヴィアン宅に滞在中のアメリカ人学生サンドラは、ヴィヴィアンに誘われて遊びに行ったマジック・ショーで、スプレンディーニに指名され箱に押し込められる。彼女はそこで敏腕新聞記者ストロンベルが彼女がジャーナリスト志望であることを知って幽霊となって出現し、巷を震撼させる連続殺人事件の犯人が青年貴族ピーター・ライモンであるという特ダネを明かされる。ジャーナリスト志望のサンドラはスクープをものにしようと、三流マジシャンのスプレンディーニに掛け合うが彼は相手にしない。しかし、その二人の前に再びストロンベルが出現したことで同じアメリカ人のシド(彼の本名はシドニー・ウォーターマン)と組んで上流階級のピーターに近づく。シドとサンドラの二人のアメリカ人が高名な貴族であるピーターに近付くのは容易でない。そこで二人はピーターの行動パターンを知りある会員制のクラブへと潜入することに成功し、まんまと彼と接触し彼らから親子としてパーティーへ招待されることに。イギリスの青年貴族であるピーターの虜になったサンドラは、本来の目的も忘れて彼のペースに乗せられ何時の間にかベッドインしてしまう。次のデート約束の間、彼女の誕生日の夜にシドと二人でロンドン市内のレストランで食事をしていたとき、出張でいないはずのピーターが目の前を急ぎ足で通り過ぎていった。気が付かれないように尾行した二人だったが、暗い道で後姿を見失った直後夜の帳を切り裂くような悲鳴と共に惨劇は起こった。またしても娼婦が殺されて、そこには「タロットカード」が残されていたのだった。サンドラは意気揚々と新聞社に「特ダネ」を持ち込む。そこで編集者のマルコムは、連続殺人犯として「ヘンリー・バンクス」なる男が自白し逮捕されたと知らされる。さて、ここから先は核心に迫って来るのでポイントだけを書く。1.シドとサンドラがピーターに近付くために考えた作戦とは?2.シドとサンドラがピーター邸に招かれた時に、ピーターが犯人だという確証を得る手立てはあったのか?3.ヘンリー・バンクスが逮捕されてからのサンドラとピーターの関係はどうなる?4.サンドラがピーター邸を訪れメイドの目を盗んで侵入した地下室で見付けたものとは?5.サンドラが疑っていると察したピーターが彼女に仕掛けた罠と、彼女が彼に知らせていなかった「特技」とは?などを中心にお楽しみ下さい。【鑑賞後の感想】ウディ・アレンという人物に関して個人的に興味はなく、この映画はあくまでも今やハリウッド女優きっての肉体派女優として人気沸騰中の「スカーレット・ヨハンソン」が出演している映画という感覚で観にいった。ウディ・アレンはあれが彼の長年の芸風なのだろうが、大袈裟でコミカルな演技は私の好みとはただ単に異なるのでそれを「批判」している訳ではありません念の為にね。「マッチポイント」に続いてロンドンと上流階級がテーマに繰り広げられるミステリーなのは前作と共通である。今回はアメリカの大学生で学生新聞記者であるサンドラが休暇で訪れていたロンドンで事件に巻き込まれる。そこにマジックを絡める展開なのでが、どうもストーリー展開としては前作同様にワクワク感は薄いという印象を持った。確かに青年貴族役のヒュー・ジャックマンは二枚目でカッコイイので、女子学生のサンドラが憧れるのも予想通り。起承転結がはっきりとしている脚本通りの展開で意外性を用意しているのだが、それも何だか読める感じである。俳優達の演技や顔触れに不満はないが脇役にもう少し存在感があると全体的に締りが出ていたと思う。ウディ・アレンはスカーレット・ヨハンソンがお気に入りで、彼女も気に入っているのか第3弾も用意されているそうだ。ウディ・アレンにすれば人気沸騰中の彼女は客寄せには必要だろうが、彼女の演技経験の幅が広がってきているので次回作はもっと大胆な展開で英国に拘らない設定での作品を望みたい。【自己採点】(100点満点)69点。スカーレット・ヨハンソンの演技の幅として今回のような役も違和感が無かったのは収穫か。人気blogランキングへ←映画の話題がザクザク
2007.12.06
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80.ヒルズ・ハブ・アイズ2■原題:The Hils Have Eyes 2■製作年・国:2007年、アメリカ■上映時間:90分■鑑賞日:10月20日、シアターN渋谷(渋谷)■公式HP:ここをクリックしてください□監督:マーテイン・ワイズ□脚本:ジョナサン・クレイヴン□製作・脚本:ウェス・クレイヴン□製作:ピーター・ロック、マリアンヌ・マッダレーナ□音楽:トレヴァー・モリスキャスト◆マイケル・マクミリアン(ナポレオン)◆ジェシカ・ストループ(アンバー)◆ジェイコブ・バルガス(クランク)◆フレックス・アレクサンダー(サージ)【この映画について】前作は「サランドラ2」のリメイクだったが、今回の「2」は全くのオリジナルである。ストーリーを手がけたのはウェス・クレイヴンと息子のジョナサン・クレイヴン。アメリカの現実をいち早く反映させた本作では、主人公達を訓練中の新兵に設定、モロッコの砂漠でのロケを舞台にミリタリー・ホラー・アクションを展開する!(一部、パンフレットより転載)【ストーリー】(ネタばれなし)「ヒルズ・ハブ・アイズ」の恐怖から一年。軍事目的で現地を調査に訪れていた科学者たちが謎の失踪を遂げる。砂漠地帯で訓練中だった新兵の一団は、行方不明の科学者からのものと思われる電波をキャッチし救出チームを結成して捜索を開始した。だが、彼らが向った先こそ、前作でカーター一家が何者かと死闘を繰り広げた禁断の土地だった!険しい岩山と断崖絶壁に囲まれた過酷な環境を前に、兵士達の近代的装備も役に立たない。そして兵士達の動きは「連中」に監視されているとも知らず、兵士達は足元から穴倉から不意に襲ってくる「連中」の動きに動揺が広がる。そして新兵を指揮してきた指揮官のサージまでもが連中の不意の攻撃に命を落とし、指揮官を失った兵士達にますます動揺と恐怖が拡大していく。連中は兵士達に不意に襲い掛かり、科学者救出どころか兵士達までもが連中に拉致されていく。慣れない岩山の地形と体力を奪う灼熱の太陽に悩まされながら、残った兵士達は連中が姿をくらました「穴」から侵入し奪われた兵士を奪還に向うのだったが...。さて、ここから先は核心に迫って来るのでポイントだけを書く。1.科学者達は何故この岩山まで来ていたのか?2.新兵達は果たしてサージの科す厳しいトレーニングの成果を発揮出来るのか?3.連中は一体どこで兵士達を監視しているのか?4.兵士達を襲ってくる連中の正体とは?そして、連中の目的とは?などを中心に公開館は全国でも今のところ「シアターN」だけでの公開なので、DVD発売時にお楽しみください。【鑑賞後の感想】リメイクだった「1」に続いて「2」も鑑賞した。1と2について舞台などはそのまま同じ場所であるものの、今度は行方不明の科学者を捜索に州兵達が捜索に行って連中の餌食になるという設定である。従って、「2」がそのまま「1」の完全な続編になっているかと言えば微妙である。「1」で解き明かされたかつての廃坑跡に邪悪な人間がここに巣食い、そこに現れる事情を知らない人間達を恐怖のどん底に陥れるのは同じ。今度は、その邪悪な連中の中に彼らの秘密を明かし招き入れる者が現れる点が新たな視点として語られる。不明者の変わり果てた姿と、何故か若い女性だけは直ぐには殺人のターゲットにならないのであるがそこがミソでありこの映画の原点でこれをばらすと「ネタばれ」になるので書かない。邪悪な連中がここでどうして長期間生き延びてこれたのかなど突っ込みを入れたくなるシーンは多いのだが、結局は「人間の欲望」が全ての原点でありその犠牲となりグロテスクな連中の餌食になった「若い女性」らは気の毒だった。でも、散々殺戮や拉致を繰り返したのにそのオチが「人間(男)の欲望」だったとは...。【自己採点】(100点満点)62点。ホラー映画であってもストーリーにもう一捻り欲しかった。←映画「ヒルズ・ハブ・アイズ」の話題も探せる!←西武ライオンズのことならここ←プロ野球、メジャーリーグの情報満載人気blogランキングへ←映画の話題がザクザク
2007.11.09
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75.ヒルズ・ハブ・アイズ■原題:The Hills Have Eyes■製作年・国:2006年、アメリカ■上映時間:107分■鑑賞日:10月6日、シアターN渋谷(渋谷)■公式HP:ここをクリックしてください□監督・脚本:アレクサンドル・アジャ□脚本・美術監督:グレゴリー・ルヴァスール□オリジナル脚本・製作:ウェス・クレイブン□製作:ピーター・ロック、マリアンヌ・マッダレーナ□撮影:マキシム・アレクサンドル□音楽:トマンダンディキャスト◆アーロン・スタンフォード(ダグ・ブコウスキー)科学者◆キャスリーン・クインラン(エセル・カーター)ビッグ・ボブの妻◆ヴァネッサ・ショウ(リン・カーター・ブコウスキー)カーター家の娘◆エミリー・デ・レイヴィン(ブレンダ・カーター)カーター家の娘◆ダン・バード(ボビー・カーター)カーター家の息子◆トム・バウアー(ガソリンスタンド経営者)カーター家が立ち寄ったGSの不気味な経営者◆テッド・レヴィン(”ビッグ・ボブ”・カーター)警官を退職しキャンピング・カーで引っ越していたが...【この映画について】砂漠の岩山に潜む奴らは何者なのか?1977年公開のカルト・バイオレンス・ムービー「サランドラ」を、アレクサンドラ・アジャ監督がリメイクしたのが本作である。オリジナルを超えるとさえ言われている情け容赦なく襲ってくる暴力描写とグロテスクなメイクはで、徹底的に「気持ち悪さ」を追求し観客に投げかけてくる。【ストーリー】(ネタばれなし)カーター一家は一家の主であるビッグ・ボブの警察官退職にに伴いニューメキシコ州の砂漠を越えて、一路西海岸を目指す長い旅路の途中で人気の無い砂漠の中でガソリン・スタンドに給油に立ち寄った。ガソリン・スタンドの少し薄気味の悪い男は一家に目的地への地図に載っていないショートカットの道が有り、その道を通れば2時間短縮出来ると「親切に」ウラ情報を教えたのだったが...。男に言われた道を選んだがそこは砂漠の中の一本道で、一家の車は通行中に不幸にも何者かにパンクさせられ立ち往生してしまう。携帯電話は圏外で最寄の街までも数キロ先と砂漠の中で孤立してしまった。やむを得ず男性陣が徒歩で数キロ先の街まで応援を求めに行くことになったのだが...。夜もすっかり更けて砂漠のど真ん中で灯りも無く不安な夜を過ごしていたのだが、カーター一家に異形の者達が何時の間にか忍び寄り一人一人と毒牙にかかっていく。そして、遂に謎の襲来者たちとの壮絶な戦いの幕が切って落とされたのだった。だが、一体あのグロテスクな連中は何者なのか残されたカーター家の不安は増大する。さて、ここから先は核心に迫って来るのでポイントだけを書く。1.カーター一家は何故キャンピング・カーでの移動を選んだのか?2.ガソリン・スタンドの男は何故その道を教えたのか?3.ガソリン・スタンドの男の知られざる不気味な正体とは?4.カーター一家が立ち往生した砂漠には一体何が隠されている?5.カーター一家を襲った異形の者たちは一体何者か?6.米国政府が秘密にするこの砂漠で行ったある実験とは?異形の者との関係は?などを中心に公開館が限定されているので興味のある方はDVD発売時にご覧下さい。【鑑賞後の感想】この映画の元になった「サランドラ」は観ていないので私自身の中で比較は出来ない。この映画ではカーター家がそもそも長距離の引越しを家族の反対を押し切って、一家の主が強行したことが発端。その移動の途中に立ち寄ったGSの薄気味悪い男が進めた「地図上に無い裏道」を選択したのが悲運の始まりだった。カメラはその男のGS内の居室をゆっくり舐めるように写し、やがてカーター一家が通るであろう砂漠の中の裏道の周囲で過去に何が起こって居たのかを無言で説明している。このあたりのカメラワークは下手なナレーションよりも迫力を感じる。そして正体不明の何者かが仕掛けた罠にはまり車は「予定通り」パンクし砂漠の中で立ち往生してしまう。この得体の知れない恐怖感の中で、男達は車を離れて助けを求めに行く間に残った子供と女たちは何時の間にか何者かに包囲されていく。ここまでの展開はとても興味をそそられたのだが、ここから先はひたすら物を言わぬ異形の者達とのバトルが繰り広げられる。しかしこの者達がなぜ言葉を発せず狂気をカーター家に向けて行く(或いは通りすがりの人間)のかの説得力が、GSの男の居室の中にヒントがあるのだが分かり辛さも感じる。最終的には犠牲者を出しながらも、この砂漠で過去にあったおぞましい出来事を引きずって生きてきた何者かによってカーター家はバラバラにされてしまう。この手の映画なのでストーリーの背景や裏側を映像やナレーションで説明したら迫り来る恐怖感を描けないので分かるのだが、その辺がこの映画の突っ込みどころでもある。【自己採点】(100点満点)66点。「2」もあるのでそちらとセットで観て判断するのが賢明だ。←映画「ヒルズ・ハブ・アイズ」の話題も探せる!←西武ライオンズのことならここ←プロ野球、メジャーリーグの情報満載人気blogランキングへ←映画の話題がザクザク
2007.10.25
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67.ホステル2■原題:Hostel Part 2■製作年・国:2007年、アメリカ■上映時間:94分■鑑賞日:9月12日、シアターN渋谷(渋谷)■公式HP:ここをクリックしてください□監督・製作・脚本:イーライ・ロス□製作:マイク・フレイス、クリス・ブリッグス□製作総指揮:ボアズ・イェーキン、スコット・スピーゲル、クエンティン・タランティーノ□音楽:ネイサン・バール□編集:ジョージ・フォルシー・Jr.□撮影:ミラン・チャディマ□衣装:スザンナ・プイスト□美術:ロブ・ウィルソン・キングキャスト◆ローレン・ジャーマン(べス)ローマに留学中のアメリカ人女子大生◆ビジュー・フィリップス(ホイットニー)べスの友人◆へザー・マタラッツォ(ローナ)ホームシックになっている所をベスとホイットニーに誘われて...◆ヴェラ・ヨルダノーヴァ(アクセル)美術の時間に裸モデルを務めた縁でべスらをスロヴァキアへ誘う◆リチャード・バージ(トッド)妻子を持ちながら秘そかにあるクラブに登録している◆ロジャー・バート(スチュワート)トッドの友人でトッドと共にある目的でスロヴァキアへ向かう【この映画について】恐ろしい殺人ゲームを描いた衝撃のスリラー第2弾。男性が女性になったものの、3人組が誘われて行った先で惨劇に巻き込まれていくという基本構造は同じ。ただ今回は、「エリート・ハンティング」のメンバーがインターネットのオークションで獲物を競り落としていく様子や罪悪感など、加害者の視点も加えられている。そしてこのシリーズのおもしろさは意外性。残虐描写の話題が先行するが、『キャビンフィーバー』の監督イーライ・ロスは、映画のおもしろさのツボを押さえているように思える。本作ではクエンティン・タランティーノが製作総指揮として加わっている点にも注目。【ストーリー】(ネタばれなし)ローマに留学中のアメリカ人女子大生ベスとホイットニーは、ホームシックにかかっていたローナも連れて、ヨーロッパ旅行に出かける。美術の時間に出会った美しいモデルのアクセルに、天然スパがあると聞いた彼女たちは、急きょ行き先を変更して列車でスロバキアへ。3人がチェックインしたのはブラティスラヴァという街のホステル。だがそこは、恐るべき殺人ゲームの入り口だった。その日の夜、ベスたちは祭りに出かけるが、ローナは生まれて初めてダンスに誘われ有頂天になったままべスの静止を振り切って、男のボートに乗船しそのまま姿を消してしまう…。一方のホイットニーはお目当ての男性を見つけて大いに盛り上がっている頃、一人淋しくビールを飲んでいたべスを一人の男がダンスに誘った。男性は「助けてあげようと思ったのに」という謎の言葉を残して去っていった。べスは結局帰ってこないローナを心配しつつ泥酔したホイットニーを介抱しホステルへと戻った。しかし一夜明けて目覚めてみるとローナは結局帰ってこなかった。3人が祭りに出かけている間、身分証としてパスポートを受け取ったフロントマンは地下室に直行し写真をスキャンし、世界中にいる秘密組織「エリート・ハンティング」の会員あてに配信した。配信された写真とプロフィールを見た会員らが、PCや携帯電話を通じて競り落としていくシステムだが当の3人は恐るべき計画が進行しているとは予想もしていなかった。最終的に落札したのはトッドで、早速友人のスチュワートに連絡してきた。スチュワートは乗り気ではなかったが、トッドの積極的な勧誘に決心し家族には何も告げずにブラティスラヴァへと急行した。そしてトッドにもスチュワートにもこの先、恐ろしい運命が待ち受けているとは思いもしていなかった...。さて、ここから先は核心に迫って来るのでポイントだけを書く。1.男に誘われたまま帰らないローナの行方は?その運命は?2.3人をスロヴァキアへ誘ったモデルのアクセルの正体とは?3.べスをダンスに誘った男が最後に発した「助けてあげようと思ったのに」の意味とは?4.リチャードとトッドが到着後、真っ先に向かった先とは?5.「エリート・ハンティング」の組織の実態と、この組織は一体何を提供するのか?6.3人の女子大生の運命は?などを中心に是非映画館でご覧ください。【鑑賞後の感想】イーライ・ロス監督は「キャビン・フィーバー」で鮮烈なイメージを植えつけて、「ホステル」シリーズを監督し脚本まで書いている。今回の「2」ではイーライ・ロス監督に惚れ込んだクエンティン・タランティーノが、製作総指揮の一人として加わっているのも特徴だ。具体的にどの部分に彼が関わったかは定かではないが、インデペンデント系映画やホラー映画にも造詣の深い彼の事だからそうした彼の引き出しの中から今作のどこかの場面に反映されているのだろう。ストーリー的には前作同様、舞台は何故かスロヴァキアなのだが街の雰囲気がどこか退廃的でありそうした点がストーリー的に不可欠と感じたのだろうか?その前作では命からがら逃げ出してきた被害者がいたのだが、今回は組織が会員へ獲物を紹介する点が前半で描かれていた。そして獲物が知らない間に競り落とされていき、前作とは異なり逃げ出すチャンスも僅かながらにあったり落札者に情けを掛けられそうになったりする点は今回の特徴でもある。しかし、今回は最後にあっと驚くオチが用意されているのだ。成るほどこうしたラストシーンになるとは思っていなかったので、これでは「3」が何時の日か製作されても不思議ではないのではないか。それにしてもアメリカも日本も女子大生って、男の誘いにホイホイと乗って体を許してしまうんだね!【自己採点】(100点満点)74点。もし「3」があるなら今度は舞台を変えた方が良いかも。←映画「ホステル2」の話題も探せる!←西武ライオンズのことならここ←プロ野球、メジャーリーグの情報満載人気blogランキングへ←映画の話題がザクザク
2007.09.26
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63.呪怨パンデミック■原題:The Grudge 2■製作年・国:2006年、アメリカ■上映時間:102分■鑑賞日:8月22日、新宿グランドオデヲン座(歌舞伎町)■公式HP:ここをクリックしてください □監督:清水崇□脚本:スティーブン・サスコ□製作:サム・ライミ、ロブ・タパート、一瀬隆重□製作総指揮:ジョー・ドレイク、ネイサン・カへイン、ロイ・リー、ダグ・デヴィソン□音楽:クリストファー・ヤング□編集:ジェフ・ベタンコート□撮影:柳島克己□美術:斎藤岩男キャスト◆アンバー・タンブリン(オーブリー)事件に巻き込まれた姉カレンを見舞いに日本に来るが...◆アリエル・ケベル(アリソン)クラスメイトと東京の呪われた幽霊屋敷にやって来て...◆ジェニファー・ビールス(トリッシュ)小学生ジェイクの継母としてビルと結婚しシカゴに引っ越す◆エディソン・チャン(イーソン)香港の記者で東京の幽霊屋敷の事件に興味を持ち取材するのだったが...◆宇野実彩子(ミユキ)ヴァネッサとアリソンを連れて「幽霊屋敷」に行くのだったが...◆サラ・ローマー(レイシー)ジェイクの姉で仲が良く相談相手でもあった◆サラ・ミシェル・ゲラー(カレン)東京の大学で学んでいたが事件に巻き込まれて入院する【この映画について】『THE JUON/呪怨』でハリウッドでも注目の清水崇監督が再びメガホンをとって制作された、ハリウッド版『呪怨』(英題:The Grudge) の第2弾。タイトルにある「パンデミック」とは世界的な流行病に対する医学用語で、ある感染症が世界的に流行することを指す。その名の通り、今回はインターナショナルスクールに通うアリソン、事故にあった姉を見舞いに日本にやってきたオーブリー、そしてシカゴのアパートに住む男の子・ジェイクの3人を中心に、恐怖は日本だけに留まらず海を越えて次々と広がっていく“呪いと怨念”を、日本独特の精神的に追い詰めてゆく映像で描いていく。緩急をつけながら徐々にピークへと達する恐怖の演出は、さすが清水監督といったところ。おどろおどろしい幽霊屋敷や病院といった閉鎖的な空間の恐怖がスクリーンいっぱいに広がる。【ストーリー】(ネタばれなし)東京のインターナショナルスクールに通うアリソンは、クラスメイトのヴァネッサとミユキに連れられ、幽霊屋敷として有名なある一軒家にやってきた。そこはかつて佐伯伽椰子という女性が夫に惨殺され、その息子の俊雄も父親に惨殺される事件が起きた場所だ。家に入ったアリソンは、ふざけたヴァネッサたちに押入れに閉じ込められてしまう。すると本当に戸が開かなくなり、押入れの暗闇で怯えるアリソンの目の前に何かが現れた…!東京の大学で福祉を学んでいた姉のカレンが事件に巻き込まれて入院したことを知らされたオーブリーは、体調の優れない母に頼まれて姉を見舞いに日本へと飛んだ。カレンは病院で放火の容疑者として24時間警察の監視下にあり、精神状態が不安定なことを理由にベッドに縛られている。オーブリーが見舞いに到着した際にも姉は興奮して手に負えない状態に。オーブリーは病院で香港から来ているイーソンという記者と会い、彼は3年前の無理心中事件を追っているうちに偶然に姉を燃え盛る家から救ったことを話した。所がカレンから目を離していた隙に、カレンは何かに呪われたように屋上へ駆け上がり身を投げて亡くなった。一方でシカゴでは小学生のジェイクは亡き母のことが忘れられず、父ビルの再婚相手トリッシュが引っ越してきても心は複雑だった。そのジェイク一家の住むシカゴのアパートでも、隣家のフレミング家の不審な行動が気になっていた。フレミング家は日本から戻ってきて、一家にはある霊が憑りついていたのだった。幽霊屋敷に立ち入ったミユキとヴァネッサは精神的なバランスを崩して行方不明になった。オーブリーはイーソンを誘い伽椰子の母を訪ねることにしたが、イーソンは伽椰子の霊により絶命する。オーブリーは単身伽椰子の母を訪ねそこで伽椰子の秘められた少女時代の話を聞かされる。そして母親にも伽椰子の霊が忍び寄り...さて、ここから先は核心に迫って来るのでポイントだけを書く。1.アリソンが押入れに閉じ込められて目撃したものとは一体?2.カレンは一体何に怯えて飛び降りする羽目に陥ったのか?3.シカゴのフレミング家に憑りついている霊の正体とは?4.ミユキとヴァネッサが行方不明になった経緯とは?5.オーブリーが伽椰子の母を訪ねて知った彼女の秘められた過去とは?などを中心に是非映画館でご覧ください。【鑑賞後の感想】日本ホラーがハリウッド映画界に進出しスマッシュヒットを連発しているようだが、国内では殆ど話題に上ることはない。そんな中でも清水崇監督がアメリカでも監督を務める「呪怨」(英題:The Grudge)は日本ホラー独特の、文字通り「呪いと怨念」のドロドロとした部分がじわじわと精神的に追い詰めてゆくのが特徴。その点アメリカのホラーは「13金シリーズのジェイソン」のようにひたすら殺戮を繰り返すのが特徴。精神的に追い詰めるこのスタイルがアメリカでも受け入れられているのだろうか?伽椰子が夫に惨殺される理由などは映画では描かれていないのだが、その悲惨な殺戮現場となったあの幽霊屋敷に興味本位で立ち入ったのが全ての始まりというのはオーソドックスなスタート。その一方でシカゴにまで飛び火したのはストーリー的に飛躍しすぎではないか?この辺はやはりアメリカ映画であり日本映画ではないのも理由だろうが、日本とシカゴを結びつけるにはその間の説明が無さ過ぎた。もっともホラー映画に細かいストーリーを追わせるのは無理な話だが、今回に関して言えば工夫が足りなかった。「リング」「呪怨」でブームを呼んだJホラーだが、果たしてこれに続くヒット作は現れるだろうか?【自己採点】(100点満点)68点。それなりに楽しめたが細かい点で詰めの甘さを感じた。←映画「呪怨パンデミック」の話題も探せる!←西武ライオンズのことならここ←プロ野球、メジャーリーグの情報満載人気blogランキングへ←映画の話題がザクザク
2007.09.05
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58.消えた天使■原題:The Flock■製作年・国:2007年、アメリカ■上映時間:105分■鑑賞日:8月4日、新宿グランドオデヲン座(歌舞伎町)■公式HP:ここをクリックして下さい□監督・製作:アンドリュー・ラウ□製作:フィリップ・マルチネス、エリー・サマハ、ジェネット・カーン、アダム・リッチマン□脚本:クレイグ・ミッチェル、ハンス・バウアー□撮影監督:エンリケ・チェディアック□美術:レスター・コーエン□衣装デザイン:デボラ・エヴァートン□音楽:ガイ・ファーレイ□編集:マーティン・ハンター、トレイシー・アダムズキャスト◆リチャード・ギア(エロル・バベッジ)公共安全局に勤務し性犯罪者を監視しているが、上司から退職を迫られている◆クレア・デインズ(アリスン・ラウリー)エロルの後任として赴任してきた監察官◆ケイディー・ストリックランド(ヴィオラ・フライ)美容師として働くが性的暴行未遂での逮捕歴が◆ラッセル・サムズ(エドマンド・グルームス)強姦罪で逮捕された過去があり暴力的な性格の持ち主。エロルが監視する一人。◆アヴリル・ラヴィーン(ベアトリス・ベル)エドマンドの彼女で彼から暴力を振るわれている◆レイ・ワイズ(ボビー・スタイルズ)エロルの上司でバベッジに退職勧告を突きつけた◆マット・シュルツェ(グレン・カスティス)エロルが担当する性犯罪者である児童ポルノのカメラマン◆クリスティーナ・シスコ(ハリエット・ウェルズ)テニスの帰りに謎の失踪をした少女【この映画について】『インファナル・アフェア』三部作で一躍全世界の注目を集めた香港出身のアンドリュー・ラウ監督が、本格的にハリウッドでメガホンを握った初めての作品。最近では日本でも感心が高まっている性犯罪登録者は全米で50万人以上とも言われる。その処遇にまつわる社会問題をベースにしながら、組織の上司と監察官の関係、人の闇や残虐性に切り込んでいく繊細で鮮烈なサスペンスを作り上げた。退任目前の監察官を演じるのは「シカゴ」「シャル・ウィ・ダンス?」のリチャード・ギア。監察官という仕事に誇りを持ちながらも、ある事件をきっかけに彼はこの仕事への取り組みが変わってしまった。彼とペアを組むクレア・デインズは観客が共感しやすいキャラクターをナチュラルに表現。さらに、今では超人気歌手で来日中のカナダ出身のアヴリル・ラヴィーンが性犯罪者の前歴を持つ男と付き合う女を演じている点にも注目。【ストーリー】(ネタばれなし)長年性犯罪登録者の観察を続けてきた公共安全局のエロル・バベッジは、上司のスタイルズから退職を迫られていて退任まであと18日間となっていた。そんな彼の元に後任のアリスン・ラウリーがやってくる。バベッジはアリスンを連れ彼の後任として指導をすることになり、実地訓練とばかりに担当登録者の元を訪れる。強姦を犯したエドモンドはガールフレンドのベアトリスと一緒に面会に応じた。面会中は不審な点も感じられなかったが、バベッジはベアトリスの欠けた前歯を発見し彼が暴力を振るっていると確信するが彼女は嫌がっているとは思えない。次はバラバラ殺人をで死刑になった夫を持ち自らも3件の罪に問われたヴィオラらの家や勤務先の美容室を回る。バベッジは登録者のウソを見抜こうと執拗に同じ質問を繰り返すことにうんざりの様子のヴィオラだ。アリスンはそんなバベッジのやりかたに疑問を感じ始める。さらに車で移動する中、2人の元にハリエットという名の少女誘拐事件の報が入る。バベッジはその犯人が登録者の中にいると確信し独自に捜査をするが、アリスンはそんな彼の強引な手法に付いていけなくなりバベッジと激しく口論する。彼は自分の登録者たち(The Flock)の中から児童ポルノのカメラマンであるグレン・カスティスに目をつけるが彼は逃走してしまう。二人はカスティスのラボで未現像のフィルムを発見し、そこから一人の少女の行方を掴み貴重な証言を得た。少女はカスティスとヴィオラは知り合いで、ヴィオラの美容室に来る少女を勧誘しハリエットもその中の一人だったと言う。今度は二人はヴィオラの自室を捜査するが、既に彼女は行方をくらましていた...。さて、ここから先は核心に迫って来るのでポイントだけを書く。1.優秀な監察官であったバベッジの転機となった事件とは?2.二人がヴィオラの自室捜査で得たハリエット失踪事件手がかりとは?3.二人が向かった線路際の無人の小屋で発見した恐るべき光景とは?4.ハリエット失踪事件と行方をくらましたヴィオラとの関係は一体?などを中心に是非映画館でご覧ください。【鑑賞後の感想】性犯罪者を監視する監察官がアメリカにいるのをこの映画で初めて知った。その監察官バベッジを、従来はカッコイイ中年男性役を演じてきたリチャード・ギアが演じていた。ギアはここではある事件をきっかけに捜査手法や性格まで変わってしまい、今ではすっかり職場の厄介者扱いされて上司からは退職を迫られる役どころ。彼のもつスマートな役柄とはイメージがかなり異なるが、彼は事前にこの仕事に対するリサーチも充分にしていたそうだ。彼の相手役であるアリスン役のクレア・デインズも、彼の強引な手法に手を焼きながらも自身の過去もあるので彼から仕事を引き継ぐ立場から仕事を覚えようとの気概を感じた。ストーリー的には良く練られていた。アリスンやバベッジの暗い過去や彼の担当する性犯罪者たちの現在の置かれた立場や地位もしっかりと描き、そうして点とニューメキシコロケでの映像が見事にマッチしていた。ただし、バベッジが変装してエドモンドを襲うシーンや暗い地下室でのSMまがいのシーンには展開上多少疑問を感じた。【自己採点】(100点満点)79点。香港出身のラウ監督がハリウッド進出作品として選んだ作品だが、アメリカの暗部を見事に捉えていた。←映画「消えた天使」の話題も探せる!←西武ライオンズやプロ野球のことならここ←プロ野球、メジャーリーグの情報満載人気blogランキングへ←映画の話題がザクザク
2007.08.12
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49.ゾディアック■原題:Zodiac■製作年・国:2007年、アメリカ■上映時間:157分■鑑賞日:7月6日、新宿ジョイシネマ(歌舞伎町)■公式HP:ここをクリックして下さい□監督:デヴィッド・フィンチャー□製作・脚本:ジェイムズ・ヴァンダービルト□製作:マイク・メダボイ、アーノルド・W・メッサー、ブラッドリー・J・フィッシャー、シーアン・チャフィン□原作:ロバート・グレイスミス□音楽:デヴィッド・シャイアキャスト◆ジェイク・ギレンホール(ロバート・グレイスミス)新聞社のイラスト係だったがゾディアック事件にのめり込む◆マーク・ラファロ(デイヴ・トースキー刑事)ゾディアック事件を最後まで担当するが決め手が無く行き詰まる◆アンソニー・エドワーズ(アームストロング刑事)殺人課刑事としてゾディアック事件を追うが...◆ロバート・ダウニーJR.(ポール・エイブリー)SFクロニクル紙の花形記者でロバートの同僚。ゾディアック事件の記事を数多く書く。◆クロエ・セヴィニー(メラニー)ロバートの妻で3児の母。夫がゾディアックにのめりこむのを不安視する◆ドナル・ローグ(ケン・ナーロウ警部)ゾディアック事件にのめり込むロバートの心強い味方【この映画について】自らを“ゾディアック”と名乗る犯人によってゲームのような犯罪がカリフォルニア州を中心で繰り返された、アメリカ犯罪史上類を見ない未解決事件、「ゾディアック事件」。今なお解決に至っていない実在するこの事件をもとに、姿の見えない“ゾディアック”を追うことで人生を狂わされていく4人の男の姿を描いていく。「ゾディアック事件」を追いかけるというサスペンス映画としての側面と、事件に没頭していく4人の男を追う人間ドラマとしての側面の2つの顔がこの作品には存在する。監督は『セブン』などで知られるデビッド・フィンチャーが務めた。【ストーリー】(ネタバレなし)1969年7月4日、独立記念日のこの日ドライブ中の不倫カップルがドライヴインの駐車場で襲撃され、女性は9発の銃弾を全身に浴びて死亡、男性も重症を負う事件が起こった。警察には犯人からの通報があり「犯人は俺だ!」と呟いて電話は切れた。その1ヵ月後、新聞社に事件の犯人と思しき人物――後に“ゾディアック”と名乗る男から「7月4日の犯行と昨年のX’masにハーマン湖でティーンエイジャー2人の殺害」の犯行を告白する手紙と暗号文が届けられる。曰く、暗号文を新聞に載せないと大量殺人を決行するという。暗号は新聞に掲載され、一般読者までも巻き込んで解読に熱中していった。しかし、この異常な事件に誰よりも一番のめりこんで行ったのはSFクロニクル紙新聞記者のポール・エイブリーや同紙の風刺漫画家でもあるロバート・グレイスミスは“ゾディアック”の謎解きに並々ならぬ関心を見せていくのだった…。ゾディアックの暗号を解いたのはSF近郊に住む教師とその妻だったが、暗号を解いたところで犯行や犯人を特定することは出来なかった。暗号解読に浮かれていた9月27日、再び若いカップルが郊外でピクニックに来ていたところを、異様な風体の黒尽くめの大男に襲われ女性はナイフでメッタ刺しにされ死亡、辛うじて生き残った男性の証言でゾディアックの異様な様子が世間に知れ渡る。10月11日にはSF市内で夜中にタクシー運転手が何者かに射殺され、この件でもゾディアックは自らの犯行を認めた。そして遂にSF市警のデイヴ・トースキー刑事とコンビを組むウィリアム・アームストロングが専従捜査官として事件を担当することになる。市警の二人の捜査にも興味を示すグレイスミスはトースキーにも接触し、自らの考えを熱っぽく語るのだった。そんなとき、捜査過程で一人の元小学校用務員が有力容疑者として急遽浮上し職場で直接聴取をすることになる。一方で、クロニクル紙の花形記者だったエイブリーは会社への積もった不満から退社し、今ではゾディアック事件と全く関わらず昼間からアルコールに溺れる日々を過ごすが、或る日、グレイスミスが居場所を突き止め雨の中を面会に来る。益々、ゾディアック事件解明にのめり込むグレイスミスだったが、やがて家族も巻き込み妻のメラニーはそんな夫の行動に愛想を尽かす。そのグレイスミスの自宅に匿名の謎の電話が掛かり、相手はグレイスミスのことを新聞のコラムで知りゾディアックに関する有力情報をもたらすのだったが...さて、ここから先は核心に迫って来るのでポイントだけを書く。1.グレイスミスは何故ゾディアック事件にのめりこんでいったのか?2.グレイスミスにもたらされた有力情報とは一体?3.SF市警の二人の捜査官とグレイスミスはどう関わっていくのか?4.ゾディアックと目された元小学校用務員の素性とは?彼はゾディアックか?5.ゾディアックからの手紙は一体何時まで続いたのか?6.ゾディアック事件にのめりこんで行ったグレイスミス、市警の2人、エイブリー等はその後どういう道を歩んだのか?等を中心にこの未解決事件の映画化は映画館でご覧下さい。【鑑賞後の感想】1970年代初頭に全米特にSF(サンフランシスコ)を中心に揺るがした「ゾディアック事件」を扱った映画として製作された。特に、原作者でもあるロバート・グレイスミスのこの事件への入れ込み方は理解し難いものがある。彼は新聞社の風刺漫画家でありながら、自らの職務の範囲を超えて警察や検察までも巻き込んでゾディアックの虜になり遂には家族までもが愛想を尽かしてしまう。ジェイク・ギレンホールがこのグレイスミス役を演じているのだが、彼がゾディアックにのめり込む様子に関してもう一つ何か押しが足りなかった。原作者がこの事件にのめり込んだので、あくまでもグレイスミスの視点というか彼の体験をなぞっているだけにも思えた。ジェイク・ギレンホールの演技も何だかゾディアックを追いかけるあまり、いずれの彼の視点や捜査手法もゾディアックそのものに近付いては遠ざかるの連続で退屈な場面もあった。逆に、この未解決事件をゾディアックの視点から大胆に描いて彼の心理状況や生い立ちなどを想像する事で事件に迫る方が面白かったかもしれない。また、事件に深く関わった人物のその後とか、当時の映像などドキュメンタリー的な要素も盛り込んでもらいたかった。【自己採点】(100点満点)67点。この事件の性質とか本質に迫ってもらいたかった。←映画や最新の話題満載の楽しいブログで一杯!←西武ライオンズやプロ野球のことならここ人気blogランキングへ←映画のことならここ
2007.07.06
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41.リーピング■原題:The Reaping■製作年・国:2007年、アメリカ■上映時間:100分■鑑賞日:5月27日、新宿ミラノ(歌舞伎町)■公式HP:ここをクリックして下さい□監督:スティーヴン・ホプキンス□製作:ジョエル・シルヴァー、ロバート・ゼメキス、スーザン・ダウニー、ハーバート・W・ゲインズ□脚本:ケイリー・W・ヘイズ、チャド・ヘイズ□音楽:ジョン・フリッゼルキャスト◆ヒラリー・スワンク(キャサリン)超常現象は科学で説明出来ると力説する大学教授◆アイドリス・エルバ(ベン)キャサリンの助手で一緒に超常現象の研究に携わる◆デイヴィッド・モリッシー(ダグ)田舎町の教師で一人っ子の家系に生まれ広大な屋敷に暮らす◆アナソフィア・ロブ(ローレン)町の郊外の森の中の一軒家に住む謎めいた少女【この映画について】科学万能の時代に科学では解明出来ない“奇跡”の真相を追う元聖職者の女性教授キャサリンを中心に、小さな街で起こる不可解な現象を描いたスリラー。旧約聖書の出エジプト記に記された「十の災い」に沿うように次々と起こる怪奇現象を、緊迫感たっぷりの演出で映し出していく。主演を務めるのは2度のアカデミー賞授賞歴をもち、最近では「ミリオンダラー・ベイビー」で薄幸の女性ボクサーを演じた、ヒラリー・スワンクの存在感はさすがの一言。彼女の存在と、製作陣に「ダイ・ハード」「マトリックス」など数々のヒット作に携わったジョエル・シルヴァー、「フォレスト・ガンプ/一期一会」「ポーラー・エクスプレス」など監督歴豊富なロバート・ゼメキスがストーリーの展開を引き締めている。恐怖要素はもちろんミステリー的な要素や宗教的な要素も取り入れ、見ごたえのある作品に仕上げた。ラストにはあっと驚く真実が隠されている。【ストーリー】(ネタバレなし)“奇跡”の真相を暴く第一人者である大学教授のキャサリン。彼女はかつては聖職者として夫と幼い娘と共にスーダンで布教活動をしていたが、干ばつが続いたことに怒った地元民の「生贄」として二人を失いそれ以降信仰を捨てて超常現象を科学的に解明する第一人者としての地位を築いた。南米でのチリでの奇跡を「科学的に解明」することに成功したキャサリンは、帰国し成果を発表しホッとしていた。そんな彼女に新たな依頼が舞い込んできた。彼女は「川の水が血に変わった」という現象を調査するため、相棒のベンとともに小さな街・ヘイブンへとやってきた。今回の調査はルイジアナ州の小さな町ヘイブンで教師をする独身のダグからの依頼だったため、助手のベンと共に到着早々川を調べるキャサリンたちだが、いきなり大量の蛙が降ってくる不可解な現象に見舞われる。深くて暗い森と澱んだ沼の中に埋もれているかのような町ヘイブンでは、一人の子供が死に、川の水が血の様に真っ赤に変わるという不思議な現象が起きていた。キャサリンとベンは川の水を採取しそれらの分析を自分の大学研究室に送り結果を待つことに下。その間にも町中で二人は依頼主のベンから詳細を聞くうちに、キャサリンはこの奇怪現象が旧約聖書の「十の災い」にそっくりなことに気が付く。そして怪奇現象は町の至る所で起こり始めるのだったが...その時キャサリンは一人の謎めいた外れの森に住む少女が災いの元凶と町の人が恐れるローレンに単身で会いに行くことを決意するのだった...。さて、ここから先は核心に迫って来るのでポイントだけを書く。1.ダグがキャサリンに怪奇現象の解明を依頼した恐るべき真意とは?2.キャサリンはこの現象の解明の糸口を果たして掴めるのか?3.森の中に住む少女ローレン一家の知られざる秘密と出生の謎とは?4.真っ赤な川の水の正体とは?5.旧約聖書の十の災いとは何か?それと怪奇現象との関係は一体?6.キャサリンの助手ベンは一体彼女の何を進言したのか?7.森の中の隠された町の歴史の爪あととは?それと怪奇現象や依頼主ダグの関係は?などを中心に是非映画館でご覧下さい。【鑑賞後の感想】ヒラリー・スワンク主演映画ということで期待してみた映画だった。彼女以外の俳優は正直言って知らない人ばかりだった。映画のオープニングを観ていたらこれは怪奇現象を解明する女性教授役の彼女が次に起こる現象を解明するという内容だと思っていた。ところが徐々に彼女の研究対象からは外れ、何時の間に旧約聖書のなかの十の災いまで飛び出てくる始末。ラストはオープニングからは想像も付かない内容で終りエクソシスト的なストーリーになって来た。旧約聖書が出てくると宗教史に疎い日本人には理解出来ない部分も出てくる。この映画は制作陣にジョエル・シルヴァーとロバート・ゼメキスが絡んでいる事からも、一筋縄には行かないストーリーは2人のアイデアか?この映画のアメリカでの興行成績は知らないが、エンディングから想像すると「パート2」が用意されているかのような意味深な終わり方である。もしこの作品一本で終りとするとあの終り方は強引過ぎる結末であると思うのだが...。ヒラリー・スワンクの存在感はやはりこの映画で光っていた。脇役にベテランを配さなくても充分に彼女はこの映画でも光っていたのは、もはや貫禄と言うべき域に近付いている証拠だろうか?【自己採点】(100点満点)71点。怪奇現象や人間関係をもう少し掘り下げると点数上がったかも。←是非クリックして下さい人気blogランキングへ←是非クリックして下さい
2007.06.05
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26.デジャヴ■原題:Dejavu■製作年・国:2006年、アメリカ■上映時間:127分■鑑賞日:3月31日、新宿プラザ(歌舞伎町)■公式HP:ここをクリックして下さい□監督:トニー・スコット□製作:ジェリー・ブラッカイマー□脚本:ビル・マーシリー、テリー・ロッシオキャスト◆デンゼル・ワシントン(ダグ・カーリン)ATF局の捜査官で仕事一筋に働くキレモノ◆ジム・カヴィーゼル(オースタッド)フェリー爆破を計画する不審人物◆ポーラ・ハットン(クレア・クチヴァー)恋人と別れたばかりで事件に巻き込まれる◆ヴァル・キルマー(プライズワーラ)FBI捜査官でダグと共同で捜査を進める◆アダム・ゴールドバーグ(デニー)FBIが開発した監視データーを操り「過去」を捜査する◆エリカ・アレキサンダー(シャンティ)デニーと共に監視データー処理を担当するオペレーター【この映画について】初めての場所や経験にも関わらず、「この場所には以前来た事がある」「昔、これと同じ経験をした事がある」「夢の中で見た光景だ」と感じる、いわゆるデジャヴ(既視感)現象。この作品は、誰しもが味わったことがあるそんな不思議な現象をモチーフに作り上げた、見ごたえのあるサスペンスだ。名優デンゼル・ワシントンは、熱いハートと冷静な頭脳を持つ捜査官ダグ・カーリンを熱演。「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズのプロデューサーでもあるジェリー・ブラッカイマー作品らしいド派手なフェリー爆破がストーリー展開上どこで繋がるかに注目。【ストーリー(ネタバレなし)】2006年2月28日、ニューオーリンズで国内最大のカーニバル「マルディグラ」を祝う為、海軍の水兵とその家族たちを乗せたフェリーに乗り込んだ。が、航行中は進入禁止のはずの車両デッキの駐車中の車のラジオからビーチ・ボーイズの曲が流れているのにフェリーの作業員が気が着く。音の流れる車へと歩を進めた作業員が近付くと突如大爆発を起こしフェリーは木っ端微塵の破壊され一転して地獄絵図と化した。ATF(アルコール、タバコ、火器局)の捜査官ダグ・カーリンは現場に急行し捜査に着手し、爆発がテロだった事を証明。現場捜索を他の捜査官や警察官とは違った視点で見回し、現場ではない川に掛かる橋を見渡し爆破がテロであると確信したのだった。現地事務所に戻り膨大な防犯カメラの映像から、橋の上でバイクを止めた不審な人物を発見する。そしてダグは同僚の一人が、ダグあてに女性から電話があったことを告げて、電話を掛けるが不在で留守電にメッセージを残した。ダグは爆発現場の近くで発見された女性の死体に注目し、鋭い観察力で殺人によるものだと見抜いた。と同時に、ダグはその死体の女性・クレアに奇妙なデジャヴを感じる。爆破事件とクレアの殺人が関係あると見たダグは、彼女の部屋の捜索へと向かった。そこで彼が発見した事件解明に繋がる証拠とは?その夜、FBI捜査官のプライズワーラは新たに設置された特別捜査班へダグを誘う。そして彼はダグを巨大な格納庫のような場所に案内した。そこには無数のテレビスクリーンが膨大な防犯カメラの映像を映し出していた。デニーとシャンティが操るこの秘密裏に開発されたFBI最新の技術は、映像を通して過去にタイムスリップすることを可能にした最新兵器だ。ダグはこの技術を使って事件直前にタイムスリップし、フェリー爆破を何とか阻止できないかと考えた。この兵器を使えば映像は自由自在に家の中まで映し会話まで聴けるのだ。ダグは決意しリスクを背負って、事件直前のクレアの自宅に潜入する事に成功する。ダグは過去の捜査で犯人はオースタッドであると判明し、この男の足跡を必死に追跡しクレアを監禁していた現場を突き止めオースタッドの計画阻止に向かったのだったが...果して過去を変える事は出来るのか?さて、ここから先は核心に迫って来るのでポイントだけを書く。1.ダグは過去に戻り爆破テロを如何に防ぎ、クレアを救出するのか?2.ダグが知り得た事実と過去での捜査との差は?3.クレアはダグを信頼するのか?4.4日前の過去から現実へ戻ったダグの生死は?等を中心に是非映画館でご覧下さい。【鑑賞後の感想】この映画はタイムトラベルを犯罪捜査に生かし、タブーであるはずの「過去を変える」ことへ挑戦する。タイムトラベル物は中には恐竜時代や何百年も前までタイムスリップしてしまうのだが、この映画ではあくまでも犯罪捜査に利用する為に4日前に設定されている。ここまでの過程に突っ込みたくなる事実もあるのだが、FBIが最新技術を駆使して各家庭の内部を事細かに映像で映し会話まで聴けるこのシステムは使い方を誤ると大変なことになるだろうがそうした懸念は描かれていない。デンゼル・ワシントンはこの難役を一人で立ち向かい、クレア救出へ尽力するのだが硬軟を織り交ぜた演技は彼らしかった。この映画をこれから鑑賞する方は、冒頭のシーンが果してどこでどう繋がるかは中々分からない。従って、それを考えるより眼の前のストーリーを追いながら鑑賞することをお薦めしたい。【自己採点】(100点満点)78点。テロ被害を防ぐには過去を変える!これがテーマだった。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━自己PRコーナー:今度、「旅行ブログ」を開設しました。徐々に旅行記を増やしていきますので、宜しければご覧下さい。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━←映画「デジャヴ」関係のブログ満載!←西武ライオンズのことならここ←「プロ野球、メジャーリーグ」の情報満載人気blogランキングへ←映画の話題がザクザク
2007.04.01
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20.叫(さけび)■配給:ザナドゥー、エイベックス・エンタテインメント、ファントム・フィルム■製作年・国:2007年、日本■上映時間:104分■鑑賞日:3月3日 シネセゾン渋谷(渋谷)■公式HP:ここをクリックして下さい□監督・脚本:黒沢清□製作:一瀬隆重キャスト◆役所広司(吉岡登)ベテラン刑事◆伊原剛志(宮地徹)吉岡の同僚◆平山広行(桜井)吉岡、伊原の後輩刑事◆小西真奈美(仁村春江)吉岡の恋人で同居人だが関係にすきま風も...◆葉月里緒奈(赤い服の女)風の様に表れては消える謎の女◆オダギリジョー(高木)精神科医であり警察官のカウンセラーも務める◆加瀬亮(船員)東京湾を航行する作業船の船員◆奥貫薫(矢部美由紀)OLでありながら社長とは不倫関係にある【この映画について】普段何気なく眼にしている光景のなかで無意識に視線を彷徨わせている時に、自分に知らない間に視線を浴びせられていたらどうなる?黒沢清監督が『リング』の一瀬隆重プロデューサーと初めて組んだ最新作は、東京湾一体の不気味で不穏な人気(ひとけ)の無い埋め立て地で起きた殺人事件を端に発するサスペンス・ホラーだ。ここで描かれるのは、自分の中に潜む得体の知れないものこそ恐怖であるということ。不確かな自分自身に脅え狂気を帯びてゆく主人公・吉岡を演じる黒沢組常連の役所広司、その吉岡を疑う宮地役に伊原剛志、謎の赤い服の女を不気味に演じる葉月里緒奈、無表情なシーンが多い吉岡の恋人役春江を演じる小西真奈美など豪華なキャストが揃った。魅入られたら闇の底に吸い込まれそうなほど鬼気迫る赤い服をまとった葉月里緒菜には、彼女にしか出せない美しさと哀しさが同居している。【ストーリー(ネタバレなし)】東京の埋め立て地で女が殺される。事件捜査に当たる刑事の吉岡は現場に自分の痕跡を見つけ困惑している訳は、捜査の過程で事件現場に残された証拠の「持ち主」が吉岡自身であったからだ。同僚の宮地からも疑いの目を向けられやり場の無い怒りを宮地にぶつけてしまう。その吉岡と長年同居生活を送る春江とは微妙な関係が続きそこには以前のような安らぎが失われており、捜査のストレスを晴らせる場がない吉岡の悩みは深い。春江の勤務中に呼び出し、一緒に旅行に行こうと誘うが「仕事が忙しいから」とにべもなく断られる有様だ。吉岡は宮地の薦めで警察関係者が捜査に疲れた時などに悩みを相談する精神科医の高木を訪ねることを進言する。吉岡は高木を訪れるのだったが...。吉岡は捜査の行き詰まりから現場の戻っていた時、謎の赤い服の女が発する耳をつんざく叫び声を聞いて後を追ったのだったが女は多くを語らない。彼女は何者で何を訴えているのか?曖昧な記憶に脅かされ、過去の闇に取り憑かれたように憔悴してゆく吉岡の周りで、次々に殺人事件が起きる。死因のすべては海水による溺死だった。いったい自分は何をしたのか…。現場を彷徨う吉岡に声を掛ける作業船の男の船に乗ったとき、吉岡は朽ち果てた廃屋が視界に入った。そして署に戻った彼は何かに取り付かれたかのように、作業船から見かけた廃屋を調べる。そして署内のベテラン捜査官が過去の記憶を頼りに気になる一言を吉岡に投げかけたのだった。さて、ここから先は核心に迫って来るのでポイントだけを書く。1.謎の赤い服の女の正体とは?2.殺人事件の現場に残されていた「海水」の謎とは?3.何故、吉岡が犯人と疑われたのか?4.ベテラン捜査官が投げかけた一言とは?5.吉岡が作業船から見かけた廃屋とは一体?などを中心に映画館でご覧下さい。【鑑賞後の感想】予告編でこの映画をみたときに、この映画の持つスリラーあるいはサスペンス性に惹かれて観た。実際に観た感想は「よく分からなかった」と言うのが正直な印象だ。それはストーリーの発端と役所広司演じる刑事が何故か自分が犯人と疑われる証拠が見つかる点は掴みとしては面白い。しかし、そこから何故そうなったのかというストーリーの広がりが思ったより限定的なものになってきた。刑事が標的になった理由と言うのも、その原因に対するインパクトが弱く彼が標的でなくても良かったのではと私は思ってしまった。もっと赤い服の女と刑事の過去の捜査の絡みとかを期待していたのだが今回のオチはピンと来なかった。ストーリー的には以上のような印象だが、役所広司の演技や小西真奈美の無表情な姿などは逆に印象的だったがオダギリジョーは地味な役立った。ヒッチコック監督の手法を思わせるようなシーンが幾つかあったが、そうした映像もストーリー的には大きな役目を果たしてはいなかった。【自己採点】(100点満点)60点。う~ん、私好みのストーリーではなかった。人気blogランキングへ
2007.03.08
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原題:Hostel(アメリカ)公式HP上映時間:93分鑑賞日:11月26日 アップリンク(渋谷)監督・脚本:イーライ・ロス製作総指揮:クエンティン・タランティーノ、スコット・スピーゲル、ボアズ・イェーキン出演:ジェイ・ヘルナンデス(パクストン)、デレク・リチャードソン(ジョッシュ)、エイゾール・グジョンソン(オリー)、バルバラ・ネデルヤコーヴァ(ナターリヤ)、ヤナ・カデラブコヴァ(スベトラニャ)、ヤン・ヴラサーク(オランダ人ビジネスマン)、リック・ホフマン(アメリカ人ビジネスマン)、ジェニファー・リン(カナ)、三池崇史(謎の日本人)【この映画について】鬼才クエンティン・タランティーノが製作を務める異色ホラー。アメリカ人大学生2人組とアイスランド人がヨーロッパを旅しながら青春(性春?)を大爆発させるロードムービーである。ジャンルとしてはホラーに入れられるが、タランティーノが関わっているだけあって、バイオレンスも満載。怖いというよりも痛いホラーだ。監督は、『キャビン・フィーバー』で熱狂的なファンを掴んだイーライ・ロス。主演は、『ワールド・トレード・センター』にも出演し、これからブレイクしそうなジェイ・ヘルナンデス。二人とも今後注目のニューカマーである。『着信アリ』などのホラー映画で知られる、三池崇史監督が終盤に謎の日本人として出演しているのにも注目だ。日本人と言えばユース・ホステルに泊まる二人組みの「日本人」と言う「設定」もあるが観た人は分かるだろがこれは滑稽だ。【ストーリー(ネタバレなし)】オランダ、アムステルダム。アメリカから来た大学生のパクストンとジョシュは、バックパッカーでヨーロッパの旅を楽しんでいた。途中、フランスからアイルランド人のオリーが加わってからは、彼らの遊びは益々過激になり、アルコールやドラッグで毎夜、騒いでいた。ある日、ホテルの門限を過ぎ、通りをふらついていると、ドラッグでハイになった男アレックスに声をかけられる。男は3人を部屋に入れると、デジカメの全裸の女の画像を見せる。このホステルに行けば、最高の女と楽しめると聞いた3人は、スロバキアに向かうのだった。一行はスケジュールを変更して一路スロヴァキアのブラティスラヴァを目指す。その列車内のコンパートメントで一緒だった中年男も「ブラティスラヴァの女達は最高で、アメリカ人は特にもてる」と意味有り気に笑った。閑散とした駅に着いた三人は不安を覚えるが、セックス旅行を楽しんでいる一行は中年男の言葉を信じ期待に胸を膨らませてユース・ホステルへと向った。ルームメートとなった地元美人のナターリヤとスベトラニャの金髪美人に昼は町の観光を、夜はクラブですごした後に酒を飲み部屋のベッドで大いに楽しむのだった。そして翌朝、起きてみるとオリーの姿が無い。不思議に思い朝食会場を覗いてもいないのでフロントで聞くと早朝にチェックアウトしたとの返事が。オリーの携帯に連絡しても無しのつぶてで「帰国する」とのメッセージが来るだけ。パクストンとアレックスはオリーを探しに町に出かけるが見付からない。ホテルに戻ったパクストンはナターリヤとスベトラニャに尋ねるが要領を得ない。そうこうしていると今度はジョッシュの行方が分からなくなっていた。そしてこの町の今まで見えなかった裏の顔が徐々に姿を表してきて、パクストンは何とかして失踪した二人を探すのだが狭い路地で子供の集団に襲われて...さて、ここから先は核心に迫って来るのでポイントだけを書く。1.果してこの町の裏の姿とは何か?パクストンを襲った子供達とは何者?2.アレックスとナターリヤとスベトラニャの隠された関係とその正体は?3.オリーとジョッシュは何故何も告げずに失踪したのか?4.謎の日本人男性と、ホステルに泊まっていた日本人女性カナはこの事件に関係あるのか?5.パクストンが突き止めた正体不明の郊外の廃工場で行われていた、驚愕のある会員たちによる恐るべき行為とは?等を中心に映画館かDVDでご覧下さい。【鑑賞後の感想】「キャビン・フィーバー」でブレークしたイーライ・ロス監督が、クエンティン・タランティーノを製作総指揮に迎えて製作したということで注目した。結果から言えば「キャビン・フィーバー」程の娯楽性はないが、中々ストーリーが進まないロード・ムービー風の前半から一転して仲間の失踪が引き金に一気に話が進む後半とまるで二つの映画を(良い意味で!)観ているようだった。ネタバレになるので詳しくはかけないが、後半の廃工場内でのおぞましい出来事に至るまでの説明が無かったのはホラー映画の常だが、もう少しその部分を膨らませても良かったと思う。ホラー映画にありがちな無鉄砲な行動、意味無くセックス・シーンが入る、事件に巻き込まれると言った要素もしっかり込められていた。タランティーノの好みとロス監督のアジア・ホラー好みが三池崇史を出演させたのだろう。しかし、ユース・ホステルに泊まり途中から行動を共にする日本人女性「カナ」はどうみても中国人っぽいし第一日本語の発音も変だった。エンド・ロールを観ていると「ジェニファー・リン」だって?何じゃそれ、全然日本人じゃないじゃん!こうした適当な配役もアメリカ映画らしさだ。【自己採点】(10点満点)7.9点。ストーリーとしてはまあまあなのだが、ホラー映画としてのインパクトには少し欠ける。人気blogランキングへ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━【写真館】東北温泉巡り1[今日の主なBGM]━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━1.ABBA/Voulez-Vous
2006.12.07
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原題:SAW 3(アメリカ)公式HP上映時間:107分鑑賞日:11月23日 新宿グランド(歌舞伎町)監督:ダーレン・リン・バウズマン出演:トビン・ベル(ジグソウ)、ショウニー・スミス(アマンダ)、アンガス・マクファデン(ジェフ)、バハール・スーメキ(リン)、ダイナ・メイヤー(ケリー)【この映画について】『ソウ』監督・脚本を手がけたオリジナル・チームのジェームズ・ワン、リー・ワネルが二人で考えた原案を練りに練り上げ、ワネル自身が脚本を執筆、コンビで製作総指揮を担当。『ソウ2』で監督を務めたダーレン・リー・バウズマンが、映像の死角を突くテクニックと巧みな音楽効果で、よりソリッドに、よりスリリングに演出。原点からの謎の解明と展開、究極の“ソリッド・シチュエーション=状況設定”はさらなる進化を遂げ、ジグソウの謎とアマンダ誕生の秘密が明らかになる。【ストーリー(ネタバレなし)】女刑事ケリーは、小学校でおこった殺人現場に呼び出される。鎖に繋がれた死体は爆弾で飛び散っていた。死体が行方不明となっていたエリック刑事ではなかったことに、ケリーは胸をなでおろす。でも、ジグソウはもう動けないはずなのに、これらの仕掛けはいったい誰がやったのか?しかも、今までのジグソウのパターンとは違うようだ。その日の夜、ケリーは何者かに拉致され、気が付くと、どこかの地下室に監禁されていた…。新たなゲームが、スタートしたのだろうか?女医のリンは愛人から離婚を迫られ過程でも夫との仲は冷え切っているが夫は何とかやり直したいと願っている。そしてある深夜勤務の日の出勤直後に交通事故で瀕死の重傷を負った子供の命を彼女の機転で救った。しかしその態度を見ていた同僚に「家庭の悩みを職場に持ち込まないで」と一括されますます落ち込むリン。ロッカー室に篭っていたリンがそこから出ようとすると何故か鍵が外から施錠されていた。必死に助けを求めるがその時背後から迫られ、気が付いたら廃工場に横たわっていたのだった。そしてかつて患者であり手術は無理と突き放したジグソウとアマンダから告げられたことは衝撃的だった。それはその場でジグソウの手術をおこない失敗したらと、アマンダがリンに鍵付きの小爆弾が付いた首輪を装着させられジグソウと共に爆死すると告げられ焦るリン。飲酒運転が起した交通事故で最愛の息子を失ったジェフは悲嘆にくれているとき突如何者かに拉致されて、目が覚めて見ると見覚えの無い閉鎖された食肉工場の地下だった。目の前のテープレコーダーを再生するとジグソウが仕掛けたテストと言う名の試練が待っていた。そこには犯人に微罪しか下さなかった判事、唯一の目撃証言を拒んだ女性、許せない運転手らが何故かいたのだった。ジグソウはこの極限状態でジェフが憎むべき相手を許す事が出来るかを試すのだった。その間にもリンは用具の揃わない劣悪な環境下で必死にジグソウの延命手術を施すが、途中、突如として血圧が急低下し焦るが何とか切り抜けた。その一方でジグソウの組んだゲームをクリアしながら最終段階にまで突入したジェフ。必死に手術を施し自らの命も救おうとするリン。ジグソウの困難だった手術は何とか無事終了し、彼はアマンダにリンの解放を命ずるのだったが...さて、ここから先は核心に迫って来るのでポイントだけを書く。1.重体のジグソウは何故病院からリンを拉致までして手術を強行させたのか?2.ジグソウの助手のアマンダは如何なる経緯で助手となったのか?3.アマンダがジグソウからリンを解放するように命じられた時の彼女の反応は?4.ジェフは果して事故に関わった人物を許せるか?5.ジグソウがジェフに仕掛けたゲームの真意とは何?などを中心に映画館かDVDでご覧下さい。【鑑賞後の感想】この映画については1も2も観ていないので正直言って今回も観る予定は無かったのだが、予告編をみて何となく気になっていたので時間が有ったついでに鑑賞した。で、驚いたのは映画館が私が観た朝のショウでもかなりの入場者があり、終了後の午後のショウに至っては何時の間にか大行列で満員だったのではないだろうか。さて映画の感想は何とも言えない。と言うのはむごたらしいシーンに相乗効果をもたらす効果音や音楽が重なって正視出来ない場面も多かった。1,2と観ていないことで理解出来ない部分もあるのだが、ジグソウが仕掛けたゲームと言うか罠の背後にあるのが「極限状態の人間」の言動ではないだろうか?そしてそれを受け入れる事が出来るかにあると思う。【自己採点】(10点満点)6.6点。この続編「4」が出来ても多分観ないだろうな~...。人気blogランキングへ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━【写真館】東北温泉巡り1東北温泉巡り2[今日の主なBGM]━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━1.John Valenti/Anything You Want
2006.12.02
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原題:Basic Instinct 2(アメリカ)公式HP上映時間:114分鑑賞日:11月17日 新宿ミラノ2(歌舞伎町)監督:マイケル・ケイトン=ジョーンズ出演:シャロン・ストーン(キャサリン・トラメル)、デヴィッド・モリッシー(マイケル・グラス)、シャーロット・ランプリング(ミレナ・ガードッシュ)、デヴィッド・シューリス(ロイ・ウォッシュバーン刑事)、ヒュー・ダンシー(アダム・タワーズ)、フローラ・モントゴメリー(ミシェル・ブロードリン)、インディラ・ヴァルマ(デニース・グラス)、ヒースコート・ウィリアムス(ジェイコブ・ゲルスト)【この映画について】1992年に製作され、シャロン・ストーンの妖艶な魅力で一大センセーションを巻き起こした『氷の微笑』。このヒロイン、キャサリン・トラメルが14年の時を経て帰ってきた! シャロン・ストーンが演じるキャサリンは、前作からよりパワーアップし更に妖艶に。明晰な頭脳と美貌、そしてセクシーな肢体を武器に、近づく男たちを次々にその運命に巻き込んでいく。それにしても、48歳にしてこれだけの美貌を保っているシャロン・ストーンには、なんとも驚嘆してしまう……。今回キャサリンに標的にされる精神分析医を演じるのはイギリスの演技派デヴィッド・モリッシー。「スウィミング・プール」でオゾン・ワールドを表現したシャーロット・ランプリングが精神科医役で出演している。【ストーリー(ネタバレなし)】ある夜、ロンドン・テムズ川に一台のスポーツ・カーが市内を猛スピードで疾走し転落するという事故が起きる。車に乗っていた超人気サッカー選手は死亡。同乗していた女性作家キャサリン・トラメルだけが生き残る。キャサリンは何とハンドルを握りながら、助手席のサッカー選手の指で自らの下腹部に導きエクスタシーを得ていた。まさにそのエクスタシーを得た瞬間に車は川にダイブしたのだった。これまでも他の殺人事件の容疑者となっていたキャサリンは、事件の容疑者として精神鑑定を受けることに。キャサリンの鑑定を担当した精神分析医マイケル・グラス博士は、だんだんとキャサリンの妖しい魅力に引き付けられていく……。一方、法廷に立ったマイケルはキャサリンが危険に溺れる性格でこのまま放免する事は好ましくないと証言する。法廷を後にした彼に、元妻デニースの恋人で雑誌記者アダムがマイケルの過去を調査していた。マイケルの証言も虚しくキャサリンは釈放されてしまう。キャサリンはマイケルの診断室をアポ無しで訪れ、自らの危険に溺れやすい性格を治療した欲しいと言い出した。彼はキャサリンの著書を読み診察を重ねていくうちに彼女の魅力に引き込まれていった。かつてマイケルの過去を調査していたアダムが何者かに殺害され、その現場にキャサリンが持っていたのと同じライターがあることに気が付いた。ウォシュバーン刑事は被害者がマイケルとの関係が深いことから彼の関与を疑うようになる。マイケルはキャサリンにのめり込むようになり、遂に、彼女からアダムと関係がありアダムはデニースとも肉体関係があったことを知らされる。しかし、キャサリンは一方的に彼に対しカウンセリングを終了すると告げた。その後も何度も彼女に連絡を取ろうとしてたマイケルは意外なところで偶然彼女と再会する。そして彼女の後を追いかけるのだったが、その先には果して何が彼を待ち受けていたのか?さて、ここから先は核心に迫って来るのでポイントだけを書く。1.大学で昇進を控えているマイケルだったが、ゲルスト博士から何故か推薦を断られたがその訳は?2.捜査を担当するウォッシュバーン刑事の秘められた過去とは?3.ウォッシュバーン刑事の過去を調査していたアダムの部屋から取材ノートが亡くなっていたがその行方は?4.元妻デニースの後姿を追っていたマイケルだが、クラブでキャサリンと良く似た女性とトイレへと消えたがその後どうなったのか?5.マイケルに取って不利な状況ばかりが襲ってきたが、果して何故彼はキャサリンに追い詰められていくのか?マイケルの語られざる過去とは...などを中心に映画館での公開は殆ど終わっているのでDVD発売時にご覧下さい。【鑑賞後の感想】女優シャロン・ストーンの出世作であり代表作でもある「氷の微笑」が公開されたのは1992年。その衝撃的な結末?とシャロン・ストーンのお色気と見事なまでの役への成り切りが評価され彼女は一気にスターの座を掴んだ。所が余りにもこの役の印象が強烈過ぎてその後も出演作はコンスタントにあるものの、やはり超える事は出来なかった。そこで14年ぶりに「2」が製作され48歳になったシャロン・ストーンの肢体はとても年齢を感じさせない見事なボディで、成熟した中年女性の色香がスクリーンを通して伝わってきた。シャロン・ストーンもキャサリン・トラメルという役を演じるのが好きでたまらないといった感じで、活き活きとまるで自分自身を演じるように楽しんでいるようだ。しかし今回の第2作があまり話題にならなかったのは、やはりストーリー展開に問題がありそうだ。オープニングのカーセックスから川にダイヴする掴みは抜群なのだが、そこから話が中々進まないのにはイライラさせられた。中盤から終盤にかけて一気に話は意外な展開を見せるのだが、その中の布石を序盤に打っていなかったので何だか訳が分からなかった。結局は、シャロン・ストーンの個人的魅力と個性だけに頼った映画との印象を持った。【自己採点】(10点満点)6.7点。シャロン・ストーンの見事な演技ぶりとそのボディを含めての採点。人気blogランキングへ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━【写真館】東北温泉巡り1東北温泉巡り2[今日の主なBGM]━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━1.The Who/Face Dances
2006.11.25
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原題:Unknown(アメリカ)公式HP上映時間:85分鑑賞日:11月4日 シネクイント(渋谷)監督:サイモン・ブランド出演:ジム・カヴィーゼル(デニム・ジャケットの男)、グレッグ・キニア(鼻が折れた男)、ジョー・パントリアーノ(縛られた男)、バリー・ペッパー(作業着の男)、ジェレミー・シスト(手錠の男)、ピーター・ストーメア(蛇皮ブーツの男)、ブリジット・モイナハン(エリザ・コールズ)、クレイン・クローフォード(アンダーソン刑事)【この映画について】密室で記憶喪失に陥った5人の男が、生き残りを掛けて戦いを繰り広げるスパイラル・スリラー。自分は誘拐されたのか、それとも犯罪者なのか。誰が味方で敵なのか。自分自身も信じられない状態で、疑心暗鬼になっていく男たち。でも、「生き残り」という共通の目的のためには、協力して脱出を試みるしかない。このシチュエーションだけで、興味を引かれる本作。徐々に記憶を取り戻していく男たちを待ち受けている物語には、驚きのどんでん返しが待っている。物語の中心人物である破れたセーターを着た男を『パッション』でイエス・キリストを演じたジム・カヴィーゼル、現在公開中の『父親たちの星条旗』で海兵隊軍曹を演じるバリー・ペッパー、『ロード・オブ・ウォー』の出演作があるブリジット・モイナハンなどの俳優陣が緊迫感のある演技を見せている。最後の最後まで持続する緊迫した空気の中で、ラストには驚愕すること必至だ。【ストーリー(ネタバレなし)】社長夫人エリザ・コールは夫が誘拐され多額の身代金を要求され、警察の尾行の中をとある駅に身代金と共に現れた。だが張り込みをしていた警察の一寸した隙を突かれ身代金は犯人側に渡ってしまい犯人も取り逃がす失態を演じてしまう。場面は変わり町外れの薄さびれた廃棄工場の中で5人の男たちが倒れていた。最初に意識の戻った破れたデニム・ジャケットを着た男、縛られた男、作業着の男、手錠の男、鼻が折れた男達が次々と咳き込みながら目覚める。そこにいたのは5人は何故自分等が廃棄工場の密閉された空間で倒れていたのか、そして自分の記憶が殆ど無く誰かも判らない。最初に目覚めたデニム男が犯罪組織のボスと思しき相手からの電話が掛かってきて、訳が判らないまま相槌を打ちながらメモを必死にとり状況を把握しようと懸命に務めた。だがトイレでふと目にした新聞から、自分たちは人質と誘拐犯だと判明。誘拐されたのはコールズとマッケインの2人。逃亡を試みたときに、ボンベの薬品が漏れ出したことで、一時的な記憶障害を招いたらしい。全員が自分のことすら分からない。夜にはボスが帰ってくる。自分が人質なら殺され、犯人側でも罰せられる。でも、パスワードが必要な金属製のドアはびくともしない。お互いの存在が分からず疑心暗鬼な状況で、5人は何とかこの廃棄工場から外に出るべく知恵をだそうとするが頑丈な工場には窓も少なく外に出る予知は残されていないと思われた。生き残りを掛けお互いの素性が分からないなかで必死なその時、再びボスから電話が入る。その頃、失態を演じた警察は必死に犯人の身元特定に躍起になっていた。そして、遂に犯人の目星が付いたが、その人物は恐るべき人物であり行動を共にする一味には驚愕の事実が隠されていた。さて、ここから先は核心に迫って来るのでポイントだけを書く。1.犯人グループたちの見えない行動に苛立つ警察の捜査はどうなる?2.犯人グループのボスの正体と、一味のメンバーの一人の驚愕すべき素性とは?3.5人の記憶は完全に戻るのか?そして何故この工場に閉じ込められたのか?4.5人は果してここから如何にして脱出するのか?迫り来るボスとの対面はどうなる?5.警察はこの工場を突き止めることは可能なのか?等を中心にシネクイント(渋谷)か立川シネマシティ(立川)でご覧下さい。地方の方はDVD発売時かWOWOWなどの放送時にご覧下さい。【鑑賞後の感想】予告編は公開のかなり前から流していたような気がしていて、そのときから内容が気になっていた。主演のジム・カヴィーゼルは「パッション」でキリストを演じていたので彼がどんな演技をするのか注目していた。題材としては町外れの道路に建つ廃棄工場、誘拐身代金事件、記憶喪失、身元不明、ボス、脱出への道のりなど興味をそそった。だがその過程で細かい部分を突き詰めていくと附に落ちない点が多々有ったのは減点対象であろう。個々には述べないが、映像で少しずつ記憶が戻るのは良いとしてこの点は引っ張りすぎかな?そこを短くして何故二人は誘拐されたのかに費やした方が個人的にはいいのではと思った。犯人の素性が徐々に分かるのだが、そこから先の犯人逮捕への実は地道な道筋も随分と端折っていた。最低でもこの二点をもう少し詳しく描けば上映時間も長くなりヴォリュームも出てきただろう。俳優陣では前述のジム・カヴィーゼルの不安な表情はまあまあだけどインパクトはイマイチで、エリザ役のブリジット・モイナハンの登場シーンが少ないのは不満だ。印象に残ったのは「作業着の男」を演じたカナダ出身のバリー・ペッパーだが、彼は大ヒット公開中のクリント・イーストウッド監督作の「父親たちの星条旗」に海兵隊軍曹役で出演している。【自己採点】(10点満点)7.9点。感想の欄で書いた点が強調されていたら点数は上がった。人気blogランキングへ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━【写真館】東北温泉巡り1東北温泉巡り2[今日の主なBGM]━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━1.Swingout Sister/Shapes And Patterns
2006.11.14
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