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ジミー・ウェッブ「エンジェル・ハート」(1982)<曲目>1. Angel Heart/エンジェル・ハート 2. God's Gift/神の贈り物3. One Of The Few/雨あがりの朝4. Scissors Cut/シザーズ・カット 5. Work For A Dollar/ワーク・フォー・ア・ダラー6. His World/ヒズ・ワールド 7. Our Movie/想い出のシーン 8. Nasty Love/ナスティー・ラヴ9. In Cars/美しき若葉の頃10. Old Wing Mouth/オールド・ウィング・マウス Musicians:Drums:Jeff PorcaroPercussion:Fred Mollin,Victor FeldmanBass:Bob Glaub,Dean Cortese,Lee SklarGuitar:Steve Lukather,Dean Parks,Fred TackettKeyboards:Jimmy Webb,David Paich,David Foster,Matthew McCauleyTrumpets:Jerry HeyBackground Vocal:Matthew McCauley,Fred Mollin,Gerry Beckley,Michael McDonald,Leah Kunkel,Graham Nash,Kenny Loggins,Valerie Carter,Daryl Hall,Stephen Bishop最近、AORのリイシューが目白押しでAORファンとしては嬉しくて涙が出そう?です。中でもスティーヴィー・ウッズの3枚、マーク・ジョーダンの「ブルー・デザート」と併せて、SSW(シンガー・ソングライター)でもあるジミー・ウェッブの「エンジェル・ハート」も目玉と言えるでしょう。SSWとして今でも活動をしているジミー・ウェッブですが、このアルバムが発表された1982年はAOR真っ盛りのころです。SSWらに取ってAORの大流行はむしろ歓迎されるムーブメントだったと言える時代で、他のフィールドのアーティストへの楽曲提供で名前を売るチャンスでしたからね。さて、このアルバムはSSWらしく、10曲全てが彼の作品で占められています。そこはSSWとしても名高いだけあって、アルバム全体と通してもメリハリが利いています。6曲目の「His World」はTOTOのメンバーにデヴィッド・フォスターもピアノで参加していてTOTOサウンドそのものの様な感じがします。スティーヴ・ルカサーのギターも唸っています。4曲目の「Scissors Cut」はアート・ガーファンクルに提供した曲でもあるけど、ここではグラハム・ナッシュがバックヴォーカルで参加している。7曲目の「Our Movie」ではリア・カンケルとここでもグラハム・ナッシュのコーラスが上手くハマっている。9曲目の「In Cars」でのビーチ・ボーイズ風のコーラスを試すなど工夫しているようだ。バックで支えるミュージシャンもクレジットを見れば分かるように西海岸系のビッグネームが揃っている。TOTOのデヴィッド・ペイチ、スティーヴ・ルカサーはギターで、ドラムスのジェフ・ポーカロは全曲であのグルーヴを聴かせてくれる。他にもデヴィッド・フォスターや、バックヴォーカルではダリル・ホール(ホール&オーツ)、ケニー・ロギンス、マイケル・マクドナルド(ドゥービー・ブラザーズ)、ヴァレリー・カーター、リア・カンケル、スティーブン・ビショップなどのビッグネームが名を連ねている。まさに、錚々たるメンツである。さて、このアルバム元々は1978年に作成する予定が、諸事情により延び延びとなり録音は1980年に終わりながらも発売は1982年になってしまったそうだ。我々は単に1982年に発売されたAORアルバムと思っていたが、でも、これだけの充実した内容ながらもセールスは芳しくなくシングルヒットも生まれなかったそうだ。ブログランキング参加中です。ぜひ、1票を投じて下さい。(又は、見出しをクリックして下さい)
2010.10.13
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レイ・グーリアック「ホーム・アウェイ・フロム・ホーム」(1979)<曲目>1. Goodbye Aloha 2. Dream Lady 3. Making Amends 4. Love Is All 5. See 6. Take Good Care (of your time) 7. Maui On My Mind 8. Hold Her Own 9. All Alone 10. Home Away From Home 11. Such A Mess 12. Laugh Too Loud インディアナ州出身のレイ・グーリアックが1979年に故郷で録音したアルバムだが、内容は自身が1976年からしばらくの間滞在していたハワイのマウイ島への賛歌として作られた。従って、このアルバムはハワイ出身者が制作したハワイアンAORとは純粋な意味では異なるのだが、内容的には十分ハワイアンAORとして通用する中身になっている。アルバム収録曲は全てレイ自身によるもので、演奏も本人が殆ど全ての楽器(ギター、ベース、ピアノ、ドラムス、シンセサイザーなど)をプレイし、バック・コーラスも彼自身の声による多重録音で処理されている。1曲目はいきなり軽快なリズムに乗せて歌っているが、中身はハワイへの感謝を示している。ラリー・リー辺りのサウンドに少し近い雰囲気を感じる。2曲目はタイトルの様に何だか夢の中を漂っているような感じで、フォーク調のアコギがメロディ・ラインを牽引している。3曲目は、こちらも軽快なサウンドでカントリー・ロック風でコーラス・ワークも爽やかだ。4曲目は、どことなくマッタリとしたムードが漂い、レイの歌声もここではロック調である。5曲目は、全曲同様ここではハワイの風は感じられず、どちらかと言えばサザンロック風の曲調である。レイによる一人多重録音びよるヴォーカル・ハーモニーが耳に付く。6曲目は、アコギによる軽快なリズムが終始流れとレイのゆったりとしたヴォーカルとバック・コーラスが絡む。ギターのメロウなリズム・パターンが心地良い。7曲目は、このアルバムのハイライト的な曲。マウイでの快適な生活をそのまま歌詞にした、レイによるマウイ賛歌と言って良いだろう。曲調は全曲と似ている。8曲目は、一転してアップテンポなポップスでレイのヴォーカルも再びロック調に変わる。9曲目は、トロピカルなナンバーながらもボザノヴァを感じさせるまったりムードの曲。レイが演奏しているのか判らないが、ホーンセクションが随所に絡む。10曲目は、アルバムの表題曲。生まれ故郷から遠く離れたマウイ島での生活について吐露している。メロディ・ラインはピアノとアコギでリズムを形成したシンプルな曲。オリジナル・アルバムは10曲収録だが、今回の再発盤では2曲のボーナス・トラックが追加収録されている。11曲目は、ウェスト・コースト・ロック風のサウンドで中間部でのギター・ソロがロック色を強めている。ハワイを感じさせない曲で、ラストはいきなり終わる。12曲目は、波音のSEで始まり同じSEで終わる。ソプラノ・サックスの音色が印象的。ブログランキング参加中です。ぜひ、1票を投じて下さい。(又は、見出しをクリックして下さい)
2010.10.05
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ポール・アンカ/「ウォーク・ア・ファイン・ライン」(1983) Produce:Denny Diante<曲目>1.Second Chance2.Hold Me Till The Mornin' Comes3.Darlin', Darlin'4.No Way Out5.Walk a Fine Line6.Take Me In Your Arms7.This is The First Time8.Gimme The Words(Duet With Karla DeVito)9.Golden BoyMusicians:Drums:Jeff Porcaro,Vinnie Calliuta,J.R.RobinsonPercussion:Paulinho Da CostaBass:Nathan East,Lee SklarGuitar:Steve Lukather,Jay Graydon,Matty WalshKeyboards:David Foster,Michael McDonald,Michel Colombier,Bill CuomoSax:Ernie WattsBackground Vocal:Michael McDonald,Peter Cetera,Kenny Loggins,Richard Page,Steve George,Steve Kipnerここ最近AORアルバムのリイシュー(再発)が各社から形を変えて発売されていますが、数年前まではポツリポツリと言った感じのリイシューが、デヴィッド・フォスターの来日もありますが弾けたように、過去の名盤がCD化されるのは嬉しい限りです。そんな中で、ポール・アンカはこのアルバムと1979年の「ヘッドライン」の2枚が紙ジャケで再発されました。ポール・アンカと言えば真っ先に「Diana」「You Are My Destiny」「My Way」らの日本での大ヒットが頭に浮かぶ、ホテルのディナー・ショウで歌う姿が似合いそうな1950~60年代のシンガー(エンターテイナー)のイメージがありますよね?そのポール・アンカがAORブームに乗じて1983年に作ったのが「Walk A Fine Line」。ゴチャゴチャ言わずに、まずは参加Musicianの顔触れを見て欲しい。まさにAOR系のミュージシャンが勢揃いしているだけではなく、その中でもトップクラスのメンツが集結している。その背景には同じカナダ出身の大物プロデューサーとして名高いDavid Fosterの存在も見逃せない。ポール・アンカはアルバム9曲中8曲で、デヴィッド・フォスター(5曲共作)やDoobie Brothersのマイケル・マクドナルド(3曲共作)、SSWでもあるピーター・マッキャン、スティーヴ・キプナーらと共作している。2曲目の邦題「朝のとばりの中で」はシカゴのピーター・セテラ、3曲目ではケニー・ロギンスをフィーチャーしている。8,9曲目はAORと言うよりディスコ系のサウンドにも挑戦している。アルバム全体の印象としては、これはズバリ「AORアルバム」である。当時勢いのあったAORサウンドはSSW系以外のこうした大物アーティストもアプローチしていた時期で、ポール・アンカも時代の先端に乗り遅れては行けない?と思ったのかどうかは知らないが、AORファンに取っては欠かせないアイテムであると言えるでしょう。それでも昔からのポール・アンカのファンからすれば、時代に迎合したサウンドに戸惑いを覚えたのではないでしょうか?アルバムはチャートでは振るわず、折角の力作?もAOR路線はこれで幕を閉じた。ブログランキング参加中です。ぜひ、1票を投じて下さい。(又は、見出しをクリックして下さい)
2010.09.21
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ディック・セント・ニクラウス「マジック」(1979)<曲目>01: マジック02: ヘルプ・ユアセルフ03: ホワッツ・ザ・リーズン04: キャント・ギヴ・アップ05: アワ・グッバイ06: ボーン・トゥ・ラヴ・ユー07: サッド・プライス・トゥ・ペイ08: シーズ・マイ・ミュージック09: チェンジング最近になって一気にAORのリイシュー化が進み音楽専門月刊誌にまでレビューが書かれるなど、ちょっと前までは考えられない状態に嬉しい意味での戸惑いを感じています。その中で、この「マジック」はディック・セント・ニクラウスが本国では1979年に発売となり、日本では年明けて1980年1月に当初は大阪・関西地区のみでの発売となった。アメリカ村の輸入盤店での評判が広がり、関西地区全体に噂が広まり最終的には全国販売となった。ディック・セント・ニクラウスと言えば、次作「スウィート・アンド・ダンディ」は1980年に本国発売となったものの、あちらでは全く注目されず、何故か日本人の琴線に触れたのか、こちらではローカルヒットを生んでいた珍しいタイプのアーティスト。私はこの「スウィート・アンド・ダンディ」はCDで持っていますが、今回の「マジック」はCD化されていなかったので聴いてみたかったので、リイシュー化は嬉しいニュースです。1曲目の表題曲はディスコ風サウンドを取り入れていて、女性コーラスとの絡みがエロティックさを醸し出している。ホーン・セクションの使い方が効果的だが、FOが少し早い気がするのは残念。もう少し聴きたい、そんな感じでの終わり方。2曲目は彼本来のサウンドが戻ってくる。キーボード中心のメロディ・ラインだが、中間部分以降でのサックス・ソロ(アーニー・ワッツかな?)とサックスの絡みは良い味を出している。3曲目は別離への悔いを語るような内容のしっとりとした曲。しっとりとした部分とは対照的にコーラス部分は分厚いのが特徴で、控え目なストリングスも曲を盛り上げている。4曲目はキーボードの連弾で始まる軽快なリズムが魅力。別れてしまった彼女への未練を歌っているが、ここでは明るい曲調で、女性コーラスの使い方が上手い。5曲目はスローなメロディ・ラインとストリングスが絡む展開で、しっとりとした歌声で歌いあげる。エア・サプライのバラードの様な雰囲気だ。6曲目は2曲目からはメロウ系の曲が続くが、ここで再びディスコ系のサウンドが登場し、2曲目と同じように中間部でサックス・ソロが華やかさを加える。7曲目はいままでは彼自身の女性体験を歌ったような内容から、一転して彼自身が父から人生観を問い質され、それに反発し自分の道を歩むことを宣言したかのようなパーソナルな歌詞が特徴的だ。8曲目はアルバムの中では最もロック色が前面に出ている。中間部以降でギターソロが2度入りそのままFOして終わる。9曲目は大部分をピアノとストリングスをバックに思い詰めたように歌っている。ドラムスは終盤で少し入るだけの曲展開でアルバムを閉める。こうしてアルバムを通して聴くと、曲その物は日本人好みのしっとりとしたサウンドが特徴だが、やはりそれだけでは売れないと見たのか、当時流行していたディスコサウンドを彼なりに消化した曲を表題曲として収録することでバランスを取ったようだ。歌詞は全体的に彼の女性関係を扱った中身が多いようなのだが、作品のクレジットを読むと9曲目だけが彼単独の作詞作曲で、他の8曲は共作となっている。更に、演奏陣だが彼自身がキーボード、シンセ、ギターを担当している。AORアルバムでは通常豪華なセッション・ミュージシャンがバックを固めるのだが、このアルバムでは辛うじてベースのリーランド・スクラーやサックスでアーニー・ワッツの名前を見かける程度で、他の名前は無名のミュージシャン?が演奏しているのも珍しい。彼はその後、日本でのコンサートツアーも実現したようだが、AORが勢いを失いMTVが台頭しはじめるとソングライターとしての道を歩んだようだが、最近の活動は全く分かりません。それでも本国では殆ど無視された存在だったが、日本では確実に名前を残したアーティストでしょう。ブログランキング参加中です。ぜひ、1票を投じて下さい。(又は、見出しをクリックして下さい)
2010.09.13
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スティーヴ・キプナー「ノック・ザ・ウォール・ダウン」(1979)<曲目>1. THE BEGINNING/ザ・ビギニング 2. KNOCK THE WALLS DOWN/ノック・ザ・ウォールズ・ダウン 3. LOVEMAKER/ラヴメイカー 4. SCHOOL OF BROKEN HEARTS/失恋教室 5. WAR GAMES/ウォー・ゲーム 6. I’VE GOT TO STOP THIS HURTING YOU/ディス・ハーティング・ユー 7. LOVE IS IT'S OWN REWARD/愛の報酬 8. CRYIN’S OUT FOR LOVE/クライン・アウト・フォー・ラヴ 9. GUILTY/ギルティ 10. The Ending/エンディング 11. I Had To Find It Out For Myself12. Love Is It's Own Reward (Instrumental)/愛の報酬(インストルメンタル Musicians:Drums:Jeff Porcaro,Mike LinglePercussion:Victor FeldmanBass:David Hungate,Kenny Lee LewisGuitar:Dean Parks,Steve Lukather,Jay Graydon,Larry Carlton,Tom Seufert,Steve KipnerKeyboards:Michael Omartian,Greg Mathieson,Steve Porcaro,David Foster,Geofrrey Leib,Robbie RobinsonTrombone:Bill ReichenbachTrumpets:Jerry Hey,Gary GrantSax:Don RobertsBackground Vocal:Steve Kipner,Peter Beckett,Bill Champlin,Tom Seufert,Bobby Kimball,Tom Kelly,Carmen Twillie最近になって一気にAORのリイシュー化が進み音楽専門月刊誌にまでレビューが書かれるなど、ちょっと前までは考えられない状態に嬉しい意味での戸惑いを感じています。AORには1作しか発表しなくても「AORの名盤」とファンの間から称されるアルバムは少なくありませんが、スティーヴ・キプナーの「ノック・ザ・ウォール・ダウン」もその仲間の一つです。この度のリイシュー(再発盤)ではボーナス・トラック2曲を含む「+2」としてメデタク陽の目を見ることになりました。このアルバムはエアプレイでデヴィッド・フォスターとコンビを組んだ、名ギタリストでもある、ジェイ・グレイドンがプロデュースとギターで参加しています。1曲目はアルバムの冒頭を飾るに相応しいロック調のナンバーで、終始、ジェイ・グレイドンのギターが印象的だが、エンディングはいきなり訪れ、「もう少し聴きたい」との余韻を残して2曲目に移る。その表題曲である2曲目ではラリー・カールトンがアコギで加わり、デヴィッド・ハンゲイト(TOTO)のベースも良い味を出している。プレイヤーのピーター・ベケットらとのバック・ヴォーカルとの絡みも良い。3曲目はソングライターとしてのキプナーの本領発揮と言えそうな曲。中間部でのジェイ・グレイドンのソロは短めで、曲の良さで勝負している。キーボードでデヴィッド・フォスターが参加している。4曲目は力強いキプナーのヴォーカルと、ビル・チャンプリンやボビー・キンボール(TOTO)らのバック・ヴォーカルの終盤での絡みが印象的。この辺のアイデアはジェイ・グレイドンによるものだと察する。5曲目はジェフ・ポーカロ、デヴィッド・ハンゲイト、スティーヴ・ルカサー、ボビー・キンボールらのTOTOのメンバーらが勢揃いしている。ここでも前曲同様にバック・ヴォーカルのコーラス隊が耳に残る。6曲目は、このアルバムの中でもこれだけがバックの演奏陣が異なる。その訳は不明だが共作者であるトム・シューファートがギターとバック・ヴォーカルで参加していて、この曲にはジェイ・グレイドンが参加していない。アルバムの中でも異色の曲で、全体的にシンセの音が大きいのが特徴。7曲目はキプナー自身の多重録音によるコーラスから始まる。冒頭からエアプレイの様な雰囲気が漂うが、ここでもデヴィッド・フォスターが参加しているので至極当然?メディアム・テンポの曲で、前曲から再びキプナーらしさが戻ってくる。8曲目はイントロと中間部でドン・ロバーツのサックスが入る。ポップな曲調にこのサックスが良い味を醸し出している。9曲目は冒頭にしっとりとした展開になるように見せながらも、曲は一転して軽快なリズムで展開して行く。ジェイ・グレイドンのギターがグイグイと引っ張り、最後に再び冒頭の様な展開になり幕となる。しっとりとした部分は別れた恋人への反省とか後悔を述べているようだ。10曲目はアルバム本来のラスト。1曲目の「The Beginning」で始まりラストは文字通り「The Ending」で終わる。どちらもキプナーとジェイ・グレイドンの共作で、グレイドンのギター・ソロがこれでもかと言うほど炸裂して終わる。11曲目と12曲目は今回のリイシューに際してボーナス・トラックとして加わった。11曲目は冒頭からジェイ・グレイドンのギターが炸裂するミディアム・テンポの曲で、表題曲とのカップリングでシングル発売された際にB面(LP時代ですので)として収録されていた。12曲目は7曲目のインスト版でこれもシングルB面で発売されていた。ジェイ・グレイドンのギターが延々と続きますので、彼のファンなら涙ものかな?こうしてアルバム一枚を聴いてみると、やはり、シンガーソングライターとしての曲の良さと、ジェイ・グレイドンのプロデューサーとしての確かな仕事ぶりには感服します。演奏陣も6曲目以外はTOTOのメンバーであるジェフ・ポーカロ、デヴィッド・ハンゲイト、スティーヴ・ルカサー、ボビー・キンボールらに加えて、ラリー・カールトンやジェイのパートナーであるデヴィッド・フォスターらが参加していてキプナーのヴォーカルを見事に引き立てている。プロデューサー特権?でジェイ・グレイドンがギターで目立ち過ぎとも思えますが、この辺は愛嬌として受け流しましょう。ジェイ・グレイドンは、この頃からギタリストとしてより、プロデューサーとして自信を付けたようで、そのきっかけとなったのがマーク・ジョーダンの「ブルー・デザート」と本盤であることは間違いないでしょう。スティーヴ・キプナーはコンポーザーとしてオリビア・ニュートン・ジョン「フィジカル」を筆頭にシカゴ、ジャック・ワグナー、ジョージ・ベンソン、マーク・ジョーダン、エアプレイ、近年ではクリスティーナ・アギレラ等と枚挙に暇がないほど多くの楽曲をアーティストに提供してきた。AORアーティストと言えば一発屋で、その後のキャリアも細々と続くだけのパターンが多い中で、彼は今でも現役の第一線で活動しています。このアルバムは、AORが華やかだった時代の最中に発売された一枚として、AOR史に残る一枚だと思います。これからも私の愛聴盤として残って行くことだと思います。ブログランキング参加中です。ぜひ、1票を投じて下さい。(又は、見出しをクリックして下さい)
2010.09.09
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マーク・ジョーダン「ブルー・デザート」(1979)<曲目>1. GENERALITIES/ジェネラリティーズ 2. I'M A CAMERA/私はカメラ 3. TWILIGHT/たそがれ 4. FROM NOWHERE TO THIS TOWN/彼方へ 5. BEAUTIFUL PEOPLE/ビューティフル・ピープル 6. LOST IN THE HURRAH/ロスト・イン・ザ・フレー 7. RELEASE YOURSELF/自由へのさすらい 8. TATTOOED LADY/刺青の女 9. EXILE/エグザイル Musicians:Drums:Jeff Porcaro,Jim Keltner,Ralph HumphreysPercussion:Leeny Castro,Robert GreenidgeBass:Abe LaborielGuitar:Dean Parks,Ray Parker Jr.,Jay GraydonKeyboards:Michael Omartian,Greg Mathieson,Steve Porcaro,Dave McMorrowSax:Ernie Watts,Pete ChristliebFlugel Horns:Chuck FindleyBackground Vocal:Venette Gioud,Bill Champlin,Macy Levy,Bobby Kimball,Tom Kelly,Carmen Twillie最近になって一気にAORのリイシュー化が進み音楽専門月刊誌にまでレビューが書かれるなど、ちょっと前までは考えられない状態に嬉しい意味での戸惑いを感じています。そのリイシューには自分が持っていないアルバムも多く、でも、前からリイシューを切に望んでいた(或いは半ば諦めていた?)のが含まれていて発売日を過ぎて直ぐCDショップへと直行しています。前置きはこの位にして、今回はAORアルバムの正に名盤との誉れが高いマーク・ジョーダン「ブルー・デザート」(1979)を入手出来て気分が高揚しています。このアルバムはエアプレイでデヴィッド・フォスターとコンビを組んだ、名ギタリストでもあるジェイ・グレイドンがプロデュースしている作品群の中でも最も評判が高いと言われている。1曲目はアルバムのオープニングを飾るに相応しいさわやかなナンバーで、アーニー・ワッツと思えるサックス・ソロも生かしている。2曲目はこのアルバムからのシングルとして売り出されたナンバーで、主役を食う働きを見せているのがプロデューサーでもあるジェイ・グレイドンのギターソロだ。まるでジェイのソロアルバムのようにギターが唸っている。バック・ヴォーカルの女性はマーシー・レヴィと思えるが、マークの歌声と上手くからんでいる点も見逃せない。3曲目は一転して哀愁を帯びたナンバーだが、中間でのジェイのギターソロが良いアクセントになっている。4曲目はアルバムの中で最もロック色が強い「TOTO系」サウンドで、ここでもジェイのギターソロが冴えている。バックコーラス隊のノリが良く、ライヴで映えそうな感じがする。5曲目はアコギのイントロで入るメディアム・テンポの曲で、多分アーニー・ワッツだと思うけどサックス・ソロが2度入るがこれが曲を彩っている。2度目のソロ部分はそのままエンディングへとFOする素晴らしい展開だ。6曲目はポップなメロディーラインを崩さずも、中間部でのサックス・ソロからスピード感が出て来てマーク自身のヴォーカルにも力強さが加わる。ここでもサックスがFOしてエンディングへと向かう。7曲目はやはりジェイの2度に渡る力強いギターソロが印象的。歌詞はマーク自身の体験かな?バックコーラス隊の使い方も上手い。8曲目はやはりジェイのギターソロが中間で唸る。歌伴の域を超えた?サックス・ソロも光っている。歌詞はこちらもマーク自身が都市生活で感じた戸惑いを形にしたのだろうか?ラストはバック・コーラス隊の歌声で入る。中間でジェイのギターソロが入った辺りから、再びバックコーラス隊が主役を食う?展開になり、バックの演奏と絡んでマークの歌声がかき消されたような感じで終わる。こーしてアルバム全体を通して聴くと、ジェイのソロ・プロジェクト?と言うのは大袈裟だが、彼のオーバー・プロデュースと言っても過言ではない。しかし、バックのTOTOのメンバー等の名演奏が無ければこのアルバムが注目されることも無かったでしょうが、それを確かなものにしているのは、やはりマーク自身の曲作りの良さであるのは間違いありません。今回のリイシュー・シリーズではこのアルバムと、一作前の作品「マネキン」も発売となった。そちらはスティーリー・ダンのプロデューサーでもあるゲイリー・カッツが担当しているが、アルバム全体の印象としては「静」であり、ジェイ・グレイドンが担当した本作の方が華やかさを感じる。興味のある方は2枚共買えば違いが分かるでしょう。今回のリイシュー化は初版限定らしいので、早いうちに買わないと店頭から姿を消す日は近そうです。是非、私の様にこの機会を逃さず買いましょう。ブログランキング参加中です。ぜひ、1票を投じて下さい。(又は、見出しをクリックして下さい)
2010.08.30
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AORファン待望の3アルバムCD化<曲目>1. The Woman In My Life ウーマン・イン・マイ・ライフ 2. Love You Back To Sleep 愛の眠りをもう一度 3. The Other Way Around ジ・アザー・ウェイ・アラウンド 4. In Way Over My Heart オーヴァー・マイ・ハート 5. Never Gonna Let You Go ネヴァー・ゴナ・レット・ユー・ゴー 6. Ladies Of The 80's 80年代の淑女たち 7. Into The Light イントゥ・ザ・ライト 8. When Love Goes Right 恋のハッピー・エンド 9. Can't Keep It Lit キャント・キープ・イット・リット 10. One Love To Live ワン・ラヴ・トゥ・リヴ AOR関連のリイシュー(再発)が目白押しの中でも、目玉中の目玉がスティーヴィー・ウッズで、一気に3枚も紙ジャケでCD化(「Take Me To Your Heave」(1981),「Attitude」(1983))されるのは嬉しい限りだ。私は3枚全て買いましたが、ここでは「The Woman In My Life」を紹介します。スティーヴィー・ウッズと言えば、AORファンの間で長きに渡ってCD化が待望視されていた。最近ではどんな活動をしてるか知らないけど、AORファンにはそんなことは関係無いので、このアルバムをどれだけ聴きたかったことか。特に、LPでも持っていない私は早く聴きたかった。アルバム前半にメロウ系バラードが多く、後半に当時の流行を反映してディスコで受けそうなダンスナンバーが並んでいる。10曲の中でもやはりキラーチューンは1曲目のタイトル曲だ。この曲を聴くだけでもこのアルバムを購入した価値はあると言うもんだ。ミディアム・テンポのバラードでアルバムの冒頭を飾るに相応しい。5曲目の「Never Gonna Let You Go」はセルジオ・メンデスやディオンヌ・ワーウィックの名唱でも知られたナンバーで、比べてみるのも個性の違いが分かって面白いかも。8曲目と10曲目は、まだ超売れっ子になる前のダイアン・ウォーレンのナンバーを取り上げている。アルバムを通して聴くと、同時期に活躍していたリオン・ウエアを思い出す。どちらもサウンド的には似ている部分があり、メロウ系AORの名盤として位置づけられている点など共通点もある。但し、リオン・ウエアはソングライターであり、プロデューサーでもあるが、スティーヴィー・ウッズはシンガーであるということです。紙ジャケで、生産限定らしいので早いうちに購入することをお勧めします。ブログランキング参加中です。ぜひ、1票を投じて下さい。(又は、見出しをクリックして下さい)
2010.08.28
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ルイ/「LUI」(1978)<曲目>1. KAANAPALI2. MY LOVER3. PANIOLO COUNTRY4. WHAT I DID FOR LOVE5. OH,OH (THINK I’M FALLIN’IN LOVE)6. BEYOND THE REEF7. PEOPLE’S HAPPINESS8. MY FUNNY VALENTINE9. MISSY10. HAWAIIAN WEDDING SONG このアルバムの存在は全く知らなかったが、新宿のDユニオンでこのアルバムの発売告知がなされていたので知った。そこにはこのアルバムの絵葉書のようなジャケットと「世界限定発売1000枚」とか「ハワイアンAORの最高峰」と言ったキャッチコピーが目に入った。「限定発売」とか「期間限定」って言葉に弱いんですよ。ハワイアンAORに多少なりとも関心があるので、予備知識全く無い状態で騙された積りで早速買った。「ハワイアンAORの最高峰」だそうだが、この分野ってそれほど裾野が広い訳ではないので果たして最高峰なのかは分かりません。サウンド的にはジャケット写真が示すように、AORサウンドと言うよりはハワイアン・ポップスの趣でありながら、2、4のグルーブ感はトロピカルなポップスであり米本土のアーティストでは出せないリズム感だ。1や7は如何にもハワイアンだなって雰囲気が前面に押し出されていて、しかも、最後の10曲目に至っては、誰もが知っているハワイアンの名曲だ。ルイことルイ・ウィリアムスは、ジャケットに映っているマウイ島のホテルで演奏活動をしていたそうだ。ホテル側の協力もあってこのアルバムを録音したそうだが、やはり、ホテルで演奏していたせいか、10のような定番曲からオリジナルまで、しかもノリの良い曲からしっとりとした曲まで幅広くこなしているのはこうした経験があるからだろう。ハワイでひっそりと売られたこのアルバムがどういう経緯で日本に上陸し、知る人ぞ知る名盤として高額で取引されるようになったのかは知りません。それでもこのアルバム、やはり評判が良いらしく発売直後からあっと言う間に売り切れ続出となったそうで、当初の1000枚限定発売では捌ききれず、追加発売が決定したとか。タワーレコードでもハワイアンのコーナーで「奇跡の再発」とか煽っているようで好評の様です。興味のある方は早く買わないとマジで販売終了となり、再び高額で取引されることになりそうです。ブログランキング参加中です。ぜひ、1票を投じて下さい。(又は、見出しをクリックして下さい)
2010.08.25
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AURA/「AURA」(1979)Produce:Gary Shimabukuro<曲目>1.I'll Remember You2.Let Go,It's Over3.Magic Lover4.Yesterday's Love5.No Beginning,No End6.Short And Sweet7.Winds Of Love8.Let Me Say Dis About Dat9.Can't Waste No Time10.The Feeling's Right11.Stop最近、音楽関係のブログを書いていなかったので、久し振りに書いてみたいと思いました。ここで取り上げたのは、ハワイの「AURA(オーラ)」というメンドーサ一家のハウスバンド?と言っても過言では無いバンドのアルバム。これが発表されたのは1979年、当時大学生だった自分は全く知りませんでしたが、AOR系アーティストのリイシューに関心のある管理人としては、AURAの存在は知っていましたので再発されたと知って直ちにDユニオンで購入しました。Dユニオン以外で扱っている店舗は稀の様なので、Dユニオンに行ける方は早いうちに購入しないと、店頭から姿を消す日が直ぐに訪れそうです。ハワイアンの大所帯のグループといえば1978年のレムリアがよく知られていますが、こちらも11人の大所帯。しかも、うち8人はメンドーサ一家の子供たちなんです。この作品は、病に臥した父の生きている間にと、メンドーサ・ファミリーの活動の集大成をレコードに刻んでおきたいという家族の結束心から作られたものらしいのです。サウンド的にはEW&Fの影響を感じさせるものがあったり、この辺は「Lemuria」にも見られる傾向。インスト曲に交じって女性ヴォーカルがフィーチャーされていたり、7では男性ヴォーカルのファルセットが魅力なメロウ系サウンドありと、まさにヴァラエティに富んだ選曲になっています。Lemuria,Seawind,Kalapanaが紡ぎ出すサウンドにも似ていて、でも、大所帯バンドらしい個性が感じられます。ジャンル的には「ハワイアンAOR」に分類されて販売されています。、1982年に発表されたTender LeafはAURAのサウンドに近いものを感じるが、米国本土での流行をハワイ流に取りこんで消化(昇華?)させた、そんな感じのするアルバムです。最後に、家族愛に支えられて制作されたアルバムとして聴いてください。ブログランキング参加中です。ぜひ、1票を投じて下さい。(又は、見出しをクリックして下さい)
2010.08.01
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AOR界のカリスマ・シンガー、ケニー・ランキン死去AOR/ソフト・ロックファンなどの間で絶大な人気を誇る米国のシンガー・ソングライターのケニー・ランキン氏が6月7日、ロサンゼルスにて死去しました。これはランキン氏の所属するレコード・レーベルのスポークスマンによって6月8日に発表されたもので、死因は肺癌による合併症と見られています。69歳でした。ケニー・ランキンは、ソフト&メロウの透き通るような歌声と絶品のアコースティック・ギター演奏が魅力で、AORポップスのカリスマ的存在。ザ・ビートルズの音楽を愛し、ジャズとボサノヴァの間を穏やかに揺れ動く都会派AORの名盤として人気の高い『愛の序奏』など多くの名作を生み出します。1960年代後半はフォーク寄りの素朴なサウンドを生み出し、1970年代に入るとフォークを踏襲しながらも徐々にサウンド的に洗練されてきた。そして1975年作の「Silver Morning」、1976年作の「Kenny Rankin Album」(邦題:愛の序章)でAORブームを先取りするかのようなサウンドを構築しその地位を確立した。1 Silver Morning2 Blackbird3 In The Name Of Love4 People Get Ready5 Killed A Cat6 Haven't We Met7 Penny Lane 8 Pussywillows Cattails 9 Catfish 10 Birembau11 Why Do Fools Fall In Love (Bonus Track) AOR界というとどうしてもボズ・スキャッグスの方が人気も知名度も高いようだけど、サウンド的にはケニー・ランキンの方が先取りしていたと言っても過言ではない。ボズは元々はソウル的なサウンドをルーツとしているが、ケニー・ランキンはフォークをベースにジャズやボサノヴァを取り入れていたことから、当時はAORというジャンルは存在していなかったが彼のサウンドは既にAORだったとも言えるでしょう。訃報を知る数日前に彼のアルバムをi-podで聴いたばかりで、彼の死を知ってショックです。昨年には彼のキャリアを総括するように、1960年代のアルバムを含むほぼ全てのアルバムが紙ジャケで再発されたばかりだったのに。どうやら新作のレコーディングも予定されていたようですが、病状の悪化に伴い中止を余儀なくされたようです。心よりご冥福をお祈りします。---------------------------自己PR--------------------------------WBC東京ラウンド写真集はこちらでどうぞWBC準決勝戦写真集はこちらでどうぞWBC決勝戦写真集はこちらでどうぞブログランキング参加中です。ぜひ、1票を投じて下さい。(又は、見出しをクリックして下さい)
2009.06.17
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デイヴ・メイスン「スプリット・ココナッツ」発売年:1975年Produce:Dave Mason & Bruce BotnickDave Mason:Guitar,Lead VoacalJim Krueger:GuitarRick Jaeger:DrumsGerald Johnson:BassJay Winding:Keyboards英国出身のデイヴ・メイスンはトラフィック時代にスティーヴ・ウィンウッドと短期間組んでいたがスワンプ・ミュージックに魅せられ渡米。そのメイスンがニック・デカロが前年に「イタリアン・グラフィティ」を発表しAORの誕生を告げた翌1975年に発表したのがこの「スプリット・ココナッツ」(Split Coconut)である。当然、まだAORが広く認知される前の時代でありデイヴ・メイスンがAORを意識して作ったアルバムとは思えない。だがこのアルバムはスワンプ・ミュージックとは異なり、レイドバックしたトロピカルなムードがアルバムを通して伝わってくる。タイトルも「割れたヤシの実」でジャケットも南国を思わせる夏に聴きたいアルバムである。私はLPで発売された時代にこのアルバムに接することが出来ずCD化を長い間待ち焦がれていた。そして英国のBGOレコードから「Dave Mason」と2IN1の形でリマスターを施されて再発売された。ヤフーオークションなどでは5000円を下らない価格が提示されているが、国内盤発売は多分無いだろうが輸入盤でも入手出来るのは有り難い。収録曲9曲中デイヴ・メイスンのオリジナルが6曲、ギタリストのリック・クルーガーとの凶作が1曲、他人の曲が2曲の構成。他人の2曲の中の「Crying,Waiting & Hoping」はバディ・ホリー作のオールディーズ・ナンバーでザ・ビートルズがリバプール時代にジョージ・ハリスンがレパートリーにしていた。ここではマリンバとマンハッタン・トランスファーをバック・ヴォーカルに起用する大胆なアレンジが光る。そのジョージ・ハリスンとデイヴ・メイスンはザ・ビートルズ時代の1969年頃から一時エリック・クラプトンらと共に活動していた時期があった。他の収録曲もアルバムのテーマであるトロピカルなサウンドを貫いているが、要所でデイヴ・メイスンの乾いたギター・ソロが締めている。演奏は基本的に彼のバンドが担当しているがゲスト陣は彼の人脈から起用している。デヴィッド・クロスビー、グレアム・ナッシュは4曲でバック・ヴォーカル、マンハッタン・トランスファーは上記の曲を含む2曲で参加するなどしている。アルバム全体を通して聴き終えると心地良い感じに包まれる。AORの源流のようなサウンドであるが、勿論、ロックアルバムとしての魅力も一杯詰まっている、まさにそれこそがAORであるとも言える。店頭で簡単に入手出来ないのが残念だが私はHMVで入手しました。その後、訪れたときは店頭から消えてしまいました。AMAZONでこの2IN1を購入出来るようなので是非!曲目リスト1. Split Coconut 2. Crying, Waiting, Hoping 3. You Can Lose It 4. She's a Friend 5. Save Your Love 6. Give Me a Reason Why 7. Two Guitar Lovers 8. Sweet Music 9. Long Lost Friend ブログランキング参加中です。ぜひ、1票を投じて下さい。(又は、見出しをクリックして下さい)
2008.12.29
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曲目:1. if there's a way 2. what good is love 3. you can count on me 4. you're my day 5. should we carry on 6. secret love 7. she waits for me 8. throw a little bit of love myway 9. i fall in love every day 10. love flows 11. love flows - melody guide version 12. ted's theme #2 - without ted's rap 13. ted's theme #2 - with ted's rap 14. ted's theme #1 15. ted's theme #1 - with ted's rap 16. ted's theme #1 - only the tail of ted's rap 17. sony jingle 18. if there's a way - instrumental track 19. what good is love - instrumental track 20. it's right to be in love - instrumental track 21. it's right to be in love 【AOR伝説の名盤エア・プレイを始めとした貴重な音源が今蘇る】このアルバムを行きつけのCDショップで偶然見かけたときに「新譜?」が出たのかと色めき立った。帯をみたら過去のデモテイクやCMソングなどを中心に纏められたアルバムとのことで、大層興味が沸いたので買ってしまった。曲目を見ていると「should we carry on 」「she waits for me」言ったAORの名盤「Airplay」収録の別バージョンが収録されたりとマニア垂涎の的である。他には他のアーティストへ提供したデモテイクも収録されており、当然ながらそれらのヴォーカルはジェイ・グレイドンが歌っている。ジェイ・P・モーガン、コーリー・ウェルズ、ビル・チャンプリン、ナイジェル・オルソン、竹内まりやなどが自らのアルバムなどで発表している。中でも9曲目の「i fall in love every day」は盟友デヴィッド・フォスター初のプロデュース作品「Jaye P.Morgan」に収録されているノリの良い素晴らしいナンバーだが、ここではタタ・ヴェガなる女性が歌っているがこのテイクも素晴らしいのでアルバムを持っている方は比べてみてはどうだろうか?それ以外ではTVドラマの主題歌やCMやインストなどで良くも悪くもバラエティに富んだ収録曲となっている。アルバム全編に渡ってジェイ・グレイドンのギターやヴォーカルが聴けるし、バックのミュージシャンも仲間とも言えるTOTOのメンバーの演奏も堪能できる。この当時を知るファンにはまた新たな魅力が加わった。最後にライナーノーツを読んでいるとアルバム「Airplay」25周年記念盤も計画されているそうで楽しみにしたい。人気blogランキングへ
2006.10.01
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バック・ナンバーはこちらでご覧になれます 曲名:1.君は天然色 2.Velvet Motel 3.カナリア諸島にて 4.Pappi-Doo-Bi-Doo-Ba物語 5.我が心のピンボール 6.雨のウェンズディ 7.スピーチ・バルーン 8.恋するカレン 9.Fun×4 10.さらばシベリア鉄道 【時代を象徴するアルバム】私の音楽ライブラリーの中でもこのアルバムだけは、それらの中でも唯一の日本人音楽家によるもの。他にはLPで山下達郎を2枚持っていますがCDではこれだけ。それでもこのアルバムが発売された大学生時代にはカセットで録音し繰り返し聴いたものだ。同級生でもこのアルバムを聴いている人は多かったと思うが、そうした人たちの勧めで聴いたのがきっかけだったかも。第一この時まで大瀧詠一の存在は正直知らなかったし、アルバムが売れ始めてから彼の過去の経歴を知るようになった。彼が山下達郎もそうだった様にCMソングを多く手がけていたこともそのとき知った知識だった。このアルバムの大ヒットと共に大瀧詠一も多くの歌手から曲の提供を求められていった。森進一「冬のリビエラ」、フランク永井「ウーマン」、松田聖子にも多くの曲を提供して一躍メジャーな歌手の仲間入り?を果たしたのだった。このアルバムが素晴らしいのは大瀧の類稀なポップスセンスに加えて、当時流行っていて日本では山下達郎が積極的に取り入れていたAORサウンドにリゾート・ミュージックの要素も感じられる。作曲は全て大瀧詠一が担当し、作詞はかつての仲間でありその後売れっ子作詞家となる松本隆が担っている。大瀧の紡ぎだすメロディと、松本の作る詞が絶妙のブレンドとなりアルバム全体に大きな芯がしっかりとあるのもこのアルバムが素晴らしい理由だ。中にはCMソングとして起用されたのもあるが、どの曲もグレードが高く中にはお遊び的な曲もあるがそれらも含めて完璧なポップス・アルバムと言っても過言ではない。これから夏に向けて聴くには絶好の一枚であると断言する。【アルバム収録曲について】1.君は天然色(松本隆/大瀧詠一)何処かの企業のCMソングとして起用されていたので聴いた事の或る日ともいるだろう。大瀧のポップス・センスがここでも感じられるが、どこか思い詰めたような歌い方?と松本ワールドとも言える歌詞のセンスを見事である。2.Velvet Motel(松本隆/大瀧詠一)ドライヴ音楽に最適などこか憂いを感じる大瀧のヴォーカルと、ゆったりとしたメロディ・ラインが素晴らしい。正にアルバム・ジャケットのような世界がこの曲にはある。3.カナリア諸島にて(松本隆/大瀧詠一)前の曲の続き?のような一曲。これもリゾート・ミュージックの様な雰囲気が漂うが、アレンジや曲調は正に大瀧詠一そのものと言っても過言ではない。歌詞を聴いているとリゾート地が目に浮かびませんか?4.Pappi-Doo-Bi-Doo-Ba物語(松本隆/大瀧詠一)一転してアップテンポなポップスがピアノの連弾で始まる。どこかアイドル歌手が歌っても似合いそうな曲だが、リズミカルな歌詞は英語の韻を含んだ歌詞を感じさせる。「きらめくスタイル→謎めくスマイル」「言うことミーニングレス→することシューチレス」などはその典型だ。5.我が心のピンボール(松本隆/大瀧詠一)ここまでで一番ロック色が出ている曲で大瀧の歌い方にも何処と無く力が入っている。それでもアレンジは大瀧そのものだ。6.雨のウェンズディ (松本隆/大瀧詠一)明るい曲とロック調の曲が続いたが、ここで再びマイナー調の曲になる。大瀧はこうした憂いを感じさせる曲を歌わせたら上手いと思う。中間部のギターソロも良いアクセントになっている。曲は倦怠期の恋人を歌ったものだ。7.スピーチ・バルーン(松本隆/大瀧詠一)1,2曲目の流れに似ているがこの曲も前の曲の延長線上にあると言えよう。松本隆の歌詞はここでも一つのストーリーを感じさせる。8.恋するカレン (松本隆/大瀧詠一)ゆったりとしたポップなナンバーで、アルバム中で最も印象的なナンバーで大瀧の曲作りの良さとアレンジの絶妙さが見事にブレンドしている。中間部でのダイナミックなアレンジは最高!9.Fun×4(松本隆/大瀧詠一)大瀧流ビーチ・ボーイズ・ワールド全開の明るく弾けるナンバーで、思わず手拍子を取りたくなる。最後のコーラス部(ファンファンファン...)はビーチ・ボーイズそのものであり、その後のスタジオでの悪乗りはザ・ビートルズの「ゲット・バック」を思い起こさせる。10.さらばシベリア鉄道 (松本隆/大瀧詠一)アルバム中で唯一「冬」をイメージさせる曲だが、大瀧はここではスピード感溢れるナンバーに仕上げた。ギターは何となく冬を連想させるが、演奏のグレードもとても高く演奏だけを聴いていたい気分に駆り立てられる。松本隆の歌詞はここでも一つのストーリーを築いているが見事に曲のイメージと合致しているのは流石だ。←是非クリックして下さい人気blogランキングへ[今日の主なBGM]━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━1.The Beatles/A Hard Days Night
2006.07.30
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バック・ナンバーはこちらでご覧になれます 【スカッとする、夏向けのAORソング!】オザーク・マウンテン・デアデヴィルズ(1975年にJackie Blueがヒットしたみたいで、この曲だけは知っています)とか言うバンドに在籍していたラリー・リーが、AORブーム真っ盛りの1982年に発表した恐らく唯一のソロ・アルバム。アルバムの原題は「Marooned」で3曲目に収録されている曲だが、邦題は「ロンリー・フリーウェイ」でご覧のように鈴木英人氏の印象的なイラストがそのまま日本盤ジャケットとして店頭に並んだ。こうした日本独自のジャケット作戦はAOR界では珍しくなくエア・サプライ、フランキー・ブルー、フィニス・ヘンダーソン、バーティー・ヒギンスなどもその一部だが大抵はオリジナルが冴えない本人のアップだったりするのが理由でもある。ラリー・リーのこのアルバムもオリジナルは本人のアップである。さて、この曲はカントリー・タッチのポップン・ロール全開の曲でまるで夏に聴くために作られたかのような曲だ。一度聞いたらこの軽快でアップテンポの曲は、夏のドライヴの友としては最高だしジメジメとして梅雨を吹き飛ばすにも最適?かもね。カントリーとポップスの融合と言う点ではまさにこれぞAORサウンドの典型でもあるのだ。【中々豪華なミュージシャンがサポート!】Guitar:Jon GoinBass:David HungateDrums:Mike BairdKeyboards:Nicky HopkinsAlto Sax:David SanbornPercussion:Lenny CastroBack Vocals:Tom Kelly,Bill Champlin,Richard Page上記のミュージシャンをみると、この曲を含むアルバムには一流どころが多数参加している。デヴィッド・ハンゲートはTOTOだし、ニッキー・ホプキンスやデヴィッド・サンボーンもこの曲に加わっている。バック・ヴォーカルにはシカゴのビル・チャンプリン、ペイジスのリチャード・ペイジの名前もある。←是非クリックして下さい人気blogランキングへ[今日の主なBGM]━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━1.Various Artists/JAL Jet Stream Bonjour,Paris-ボンジュール!パリ-2.Hilary Duff/Hilary Duff
2006.06.11
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バック・ナンバーはこちらでご覧になれます【多才なベンソンの'70年代の代表作】ジョージ・ベンソンほど多才と言うか多くの顔をもち、更に、そのどのフィールドでも存在感を発揮するアーティストは珍しい。元々はジャズ・ギタリストでありながら、ジャズのフィールドを飛び出しあらゆるジャンルでその才能を発揮し名アルバムを多く残し未だに現役として最前線で活躍している。ジャズ、ビッグバンド、フュージョン、AOR、R&B、ポップス等のジャンルでギタリストとしての顔とヴォーカリストとしての顔の両方を持つ。当然ながらファン層も多岐に渡るだろうし、彼のヴォーカルを楽しむ人やジャズ・ギタリストとしての腕前を楽しむ人も当然ながら多いはずだ。今回取り上げた「Breezin'」は1976年にトミー・リピューマのプロデュースで発売された表題曲でインストである。ベンソンのこの曲を知らない人でも、この曲は数多くの場面でBGMとして掛かっているので知らないうちに聞いているはずだ。ボビー・ウォーマック作のこの曲は流れるようなメロディ・ラインに、ベンソンのギターがこの曲の良さを損う事無く良い味を出していてバックのストリングスのフォローも絶妙だ。ベンソンのギターはまるでギターが歌っているかのように表情が豊かだ。当然ながらこのギターなしにこの名曲は生まれなかったと言って過言ではない。もしこの曲にベンソンのギターが無ければこの曲は「聴きやすいイージー・リスニング」として語られただろう。演奏はベースにフィル・アップチャーチ、パーカッションにラルフ・マクドナルド、ドラムスにハービー・メイソン、エレクトリック・ピアノにロニー・フォスターとホルへ・ダルト、ベースにスタンリー・バンクスのメンバーがベンソンの演奏を支えている。私の記憶ではこのアルバムは当時「クロスオーバー」というジャンルで語られることが多かった。今ではクロスオーバーと言うのは死語となったが、ジャズにポップスやソウルやラテンにイージー・リスニングの要素を交えたようなサウンドとでも呼べば良いだろうか?そうしたサウンドは後にフュージョンと称されるようになり、ベンソンも一時フュージョン的アルバムを発表していた。また彼の素晴らしいヴォーカルはこのアルバムでは「This Masquerade」で披露されているが、ヴォーカルに関しては、この後AOR的なアプローチへの試みも果たすようになる。もっともこのアルバムの紹介は書籍によってはAORとして掲載されているケースも多いようです。最近のベンソンはアイルランドでのライヴ盤が発売されたり、ヒップ・ホップ的なサウンドへの接近も図るなど相変わらず貪欲な姿勢は旺盛である。←是非クリックして下さい人気blogランキングへ[今日の主なBGM]━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━1.Various Artists/JAL Jet Stream Bon Voyage-愛・旅立ちの時-2.Britney Spears/In The Zone
2006.06.04
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バック・ナンバーはこちらでご覧になれます【AORを代表する曲】AORを代表する曲と言っても多いし、例えばボズ・スキャッグスやボビー・コールドウェルやシカゴやクリストファー・クロスらのレパートリーにもAORを代表する曲はある。今回紹介する「What A Fool Believes」もやはりそうした仲間入りをする曲の一つである、と言う点に異論を挟む余地はない。この曲を作ったのはキーボード担当でヴォーカリストのマイケル・マクドナルドと、後に「フットルース」「トップガン」の挿入歌「デンジャー・ゾーン」等でサントラの王様との異名を取ることになるケニー・ロギンスとの共作だ。ドゥービー・ブラザーズとしてのバージョンより早く、ケニー・ロギンスはソロ・アルバム「Nightwatch」(1978)で発表している。共作者が各々のアルバムで一つの曲を別々に発表するというケースはありそうで多くは無いのではないか?ドゥービー・バージョンのこの曲はAORの最先端を行くサウンドであり、マクドナルドは後にクリストファー・クロスを世に送り出す力となったのは有名だ。ロビー・デュプリーは1980年にこのサウンドをそっくりパクリ自己流にアレンジして「Steal Away(ふたりだけの夜)」として完成させた。ドゥービー・ブラザースとして録音したマイケル・マクドナルドのバージョンは、AORサウンド丸出しでコアなドゥービー・ファンは眉をひそめる曲調だ。一方のケニー・ロギンスのバージョンは彼らしい西海岸風のロック調に仕立てた。一聴すると同じ曲とは思えないが、この二人の異なる個性がぶつかった曲の各々のバージョンを是非比べて欲しい。(クリックすると曲の一部を30秒程度試聴出来ます)どう違うかは私の拙い文章より分かりやすいだろう。ポップで分かりやすいAORサウンドの一部分を築いたこの曲は、何時までも耳に残るし個人的にも好きな曲である。ドゥービーはメンバーの入れ替えが激しくマクドナルドも当然ながらオリジナル・メンバーではない。途中加入のマクドナルドがグループ内での地位を確立するにつれ、サウンドはよりポップになり当時流行していたAORサウンドへと傾倒していく。そんな流れの中で発表されたこの曲は、1979年4月14日のビルボード・シングル・チャートで1週間1位を記録する。グラミー賞では「最優秀楽曲」、「最優秀ポップ・グループ」を獲得するなど記念的な一年となった。←是非クリックして下さい人気blogランキングへ[今日の主なBGM]━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━1.Bryan Adams/Cuts Like A Knife2.Joe Sample/Rainbow Seeker
2006.05.14
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バック・ナンバーはこちらでご覧になれます 【グループについて】アース、ウィンド&ファイアー(EW&F)はモーリス・ホワイトを中心に結成されジャズ、ファンク、ディスコ、ロック、R&Bなどの要素を取り込んだ上で独自の味付けをしたサウンドを展開し1970年代中盤から1980年代前半にかけて人気を博したバンドだ。リーダーでありソングライターでもある低音ヴォーカリストのモーリス・ホワイトと高音ヴォーカリストのフィリップ・ベイリーの二人がパートを分けてヴォーカルを担当する。そこにフェニックス・ホーンと称するホーン・セクションが絡み分厚いサウンドを作り上げ他の追随を許さない彼らだけのサウンドを構築した。だがこの1979年に発表されたアルバムでは、AORサウンドに挑戦した。1980年代中盤以降はヒットに恵まれなかったが、彼らのサウンドに影響を受けたバンドは多かった。この時代を席捲したフィル・コリンズは、自らのサウンド確立に「フェニックス・ホーン」を起用しヒットを連発した。【この曲について】この曲は「デヴィッド・フォスター=ジェイ・グレイドン=ビル・チャンプリン」の共作だ。この曲はエアプレイ(フォスター&グレイドン)のアルバムにも収録されているが、そちらではトミー・ファンダーバーグと共作者の一人であるビル・チャンプリン(シカゴ)が交互にヴォーカルを取っている。EW&Fバージョンのこの曲では出だしの低音部分をモーリス・ホワイトが、サビの部分はフィリップ・ベイリーとモーリスが一緒に歌っている。ピアノの演奏で始まるこの曲は今ではすっかりAORの名曲として定着しているが、このEW&Fのバージョンがアレンジでもヴォーカル面の両方で一番優れたテイクだと私は太鼓判を押す。曲調はフォスター・サウンドであり彼の特徴が顕著に表れているし、アレンジ面でもピアノから始まり徐々に盛り上げて行きサビの部分でフィリップ・ベイリーの高音が入る辺りは緻密に計算され見事な構成だと言える。この私の大好きな一曲であるが全米チャート2位を記録する大ヒットとなり、グラミー賞では「最優秀R&Bソング」「最優秀R&Bグループ」の2部門で授賞し、AORの名曲として何時までも語り継がれることだろう。←是非クリックして下さい人気blogランキングへ満開の桜の写真はこちらでご覧下さい[今日の主なBGM]━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━1.Toots Thielemans/One More For The Road2.Garry Glenn/Feels Good To Feel Good
2006.04.23
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バック・ナンバーはこちらでご覧になれます【この曲について】スニーカーはスティーリー・ダンの影響を受けたAORバンドとして'80年代の前半に活動して、'82年には日本公演も実現している。この時のライヴは21年後の2003年にライブ盤として突如発売されたのには驚いた。グループ名と同じタイトルのアルバムの2曲目に収録されている「More Than Just Two Of Us(邦題:想い出のスニーカー)」は彼らの代名詞にもなった名曲だ。この曲以外のアルバム収録曲は、スティーリー・ダンの影響を感じさせる曲も多い。だがこのグループは、やはりこの曲なしでは語れない。曲全体のイメージはアルバム・ジャケットのように、どこか哀愁を感じさせると同時に青春のほろ苦さ?みたいな雰囲気も漂っている。私がこの曲に接したのは大学生時代であり、バイトで稼いだ少ないお金ではLPを買うわけにもいかずレンタルで録音してカセットテープで聴いていた。メロディ・ラインの素晴らしさに彼らのコーラスが絡んで見事な曲となった。プロデューサーのジェフ・バクスターはスティーリー・ダンやドゥービー・ブラザーズのメンバーでもあったので、彼らのサウンドを良く理解していたと思う。AORの曲としては異例のシングル・チャート24位という好成績を残したが、この曲以外にはヒット曲に恵まれなかった。所属レコード会社が弱小会社でもあり倒産したあおりを受けて解散。彼らのアルバムはこれと2003年発売の日本公演のライヴ盤、このアルバムの次ぎ用に録音していた曲を編集したアルバムの3枚だけだ。だが事実上この一枚のアルバムだけを歴史に残しただけだったが、この曲の持つ輝きは何時までも消えないことでしょう。人気blogランキングへ[今日の主なBGM]━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━1.Dionne Warwick/Friends In Love2.Donald Fagen/Kamakiriad3.The Dukes/The Dukes(Bugatti And Musker)4.David Sanborn/Pearls
2006.01.28
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人気blogランキングへバック・ナンバーはこちらでご覧になれます【この曲について】サックス・プレイヤーであるが、1970年代の後半からのムーブメントである、フュージョン・アルバムにヴォーカル曲を入れるというスタイルを踏襲?して入れた曲である。残念ながら彼は1999年に亡くなった。ではこのアルバムに参加しているミュージシャンを紹介する。Grover Washington,Jr./Soprano,alto,tenor saxophonesBill Withers/Vocal On "Just The Two Of Us"Ralph MacDonald/Congas,percussion,syndrumsSteve Gadd/DrumsMarcus Miller/BassEric Gale/GuitarPaul Griffin/Fender rhodes,clavinetRichard Tee/Fender rhodesBill Eaton/Oberheim synthesizerEd Walsh/Oberheim 8-voice synthesizerRaymond Chew/ClavinetRobert Greenidge/Steel drumsこのミュージシャンのクレディットはアルバムに参加した人たちである。上記のメンバーでグローヴァーからエリック・ゲイルがアルバム全般で演奏しているミュージシャンのようだ。この曲の作者は「ビル・ウイザーズ/ウイリアム・ソルター/ラルフ・マクドナルド」と記されており、ウイリアム・ソルターなる人物は知らないが、ビル・ウイザーズは著名な黒人歌手でもありここでもヴォーカルを担当している。もう一人は共同プロデューサーである。演奏面ではリチャード・ティーがフェンダー・ローズ、ビル・イートンがオーバーハイム・シンセサイザーとして加わっている。バックには女性コーラス隊の名前も三人記されているがここでは省略する。ミュージシャンは「スタッフ」のガッド、ゲイル、ティー三人に、当時はまだ若手だったマーカス・ミラー等が演奏している点に注目したい。さて肝心のこの曲だがこうした一流演奏陣をバックに、作者のビル・ウイザーズが歌う。所々で女性コーラス隊が加わり、主役のグローヴァーのサックス・ソロやスティール・ドラムもこの曲に華やかさを加える要因となっている。まさに演奏だけ聴いているとこれは上品な「フュージョン・アルバム」なのである。これだけの演奏陣とビル・ウイザーズのヴォーカルの絡みが一体となれば、この曲が評判にならない方がおかしい。日本でもAORブームでこの曲はFM曲からもしばしば流れてきた。大人のムードが漂うこの歌が私は大好きです!1981年のグラミー賞では「最優秀R&Bソング」「最優秀ジャズ・フュージョン・アーティスト」の二部門を授賞した。因みに邦題は当時田中康夫氏(現、長野県知事)の流行った小説のタイトルから取られたようだ。当時は「クリスタル」は流行語であったので、曲名や映画名に付くことは多かった。原題を読めば分かるように、「二人だけ」であり「クリスタル」とは関係ない!ただし、歌詞の中に「Crystal Raindrops」とあるのでこれからタイトルにした可能性も否定できない。←是非クリックして下さい[今日の主なBGM]━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━1.Dee Dee Bridgewater/Bad For Me2.Nigel Olsson/Nigel3.Ned Doheny/Prone4.Norah Jones/Come Away With Me5.Oleta Adams/Evolution
2006.01.08
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人気blogランキングへバック・ナンバーはこちらでご覧になれます【マイケル・フランクスについて】マイケル・フランクスは1976年にメジャー・デビューを果たしたAORアーティストである。最新とお作は2003年の「Watching the Snow」というホリデイ・アルバムを発売し、「Christmas in Kyoto」という曲を書いている。AOR系のアーティストは一発で終わってしまい、その後もコンスタントにアルバムが発売されているマイケル・フランクスはキャリアの長いAORアーティストの部類である。【この曲について】Bass:Wilton FelderDrums:John GuerinGuitar:Larry CarltonPiano:Joe SampleAlto Saxophone:David SanbornPercussion:Ray ArmandoOrchestra Arrange and Conducted by:Claus OgermanProduced by:Tommy LiPumaこの曲の素晴らしさを語る前に、この曲を演奏しているメンバーを記してみた。音楽ファンならこのメンバーを見て、その実力と知名度からみても抜群だと分かるだろう。この曲を終始彩るジョー・サンプルの味のある演奏のピアノ、ラストの渋いサックス・ソロを披露するデヴィッド・サンボーン。この二人が演奏していたのかと思うと、流石この二人だなと感心することだろう。いい曲というのは歌手本人の歌唱力(表現力)、作詞作曲能力、演奏、アレンジこうした要素が一体となった時に多くの人を惹きつけ感動させる。そこには国境も人種も国籍も関係ないのが音楽のいい所だ。この曲にはそうした要素が全て詰め込まれており、ジャズ系の名プレイヤーたちの演奏、マイケル・フランクスの思い入れタップリのヴォーカルは文句の付けようがない。「アントニオの歌」のアントニオとはブラジル音楽の巨匠アントニオ・カルロス・ジョビンのことだ。フランクスは彼に憧れてブラジルで会い、その時の事を歌にしたと言うことだ。歌詞に「Rio」(リオ・デ・ジャネイロ),「L.A.Sky」(ロスの空),「Samba」「Amazon」など両国に縁のある地名や音楽が散りばめられていることからも分かるだろう。私はこの曲を夜景の綺麗な都会のホテルのバーでのピアノ演奏を聴きながら、お酒でも飲んでいたら最高だと思うのですがね...。AOR史上に残る名曲だと断言します。
2005.12.23
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人気blogランキングへバック・ナンバーはこちらでご覧になれます【アンブロージアについて】アンブロージアは1970年代の西海岸で結成されたバンドで、元々はプログレ・バンドとして出発した。だが1970年代の後半からのAORブームの影響を受けて、デヴィッド・パックは徐々にプログレ色を薄めて、AORへと傾倒していった。バンドは1980年代に入り活動を停止し、ジョー・プエルタはブルース・ホーンスビー&ザ・レインジに加入していた。デヴィッド・パックはソロに転じて曲の提供などを行っていたようだが、余り目立った活動はなかった。だがそんなデヴィッド・パックの新譜が今年発売されて、この曲もセルフカバーして取り上げた。【この曲について】(クリックすると試聴出来ます)AORフレーバー満載のこの曲はとてもロマンティックであるばかりでなく、一曲の楽曲としてもアレンジ面でもコーラス面でもとても良く出来ている。いきなりパックのヴォーカルにメンバーのコーラスが絡むが、これでこの曲に一気に引き込まれる。ヴォーカル面ではこの曲はこの構成で進み、パックの溌剌としたヴォーカルは聴いているとドンドン引き込まれる。演奏面ではアーニー・ワッツのサックスが随所に挿入されることで、この曲がグッとしまる。余談だがアーニー・ワッツはジノ・ヴァネリの「アイ・ジャスト・ワナ・ストップ」でも印象的な演奏を披露している名プレイヤーだ。ベース、ギター、キーボードの演奏も目立たないが、この曲の特徴を良く捉えている。プログレ・バンドとしての演奏面での面影は無いが、しっかりとした演奏を聴かせてくれる。ところがデヴィッド・パックが今年発表したソロ作と、今回紹介したアンブロージア時代のテイクを比較してみるのも面白い。ジャズ系のレーベルから発売された今年のそのテイクは、イントロからアレンジが微妙に異なる。ヴォーカル部分は基本的に変わりはない。両方のアルバムを所持している方は、どういう風に違うか一度比較してもらいたい。最後にこの曲はシングル・カットされて3位を記録、年間チャートでも27位と好成績を収めた。グラミー賞でも「最優秀ポップ・グループ」にこの曲でノミネートされたが授賞は逸した。←是非クリックして下さい
2005.11.20
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人気blogランキングへバック・ナンバーはこちらでご覧になれますプロデューサー/マイケル・オマーティアン曲名1.Say You'll Be Mine2.I Really Don't Know Anymore3.Spinning4.Never Be The Same5.Poor Shirley6.Ride Like The Wind7.The Light Is On8.Sailing9.Minstrel Gigolo【クリストファー・クロスについて】今ではすっかり忘れられた存在となってしまった感のあるクロスだが、このアルバム発売で一気にブレークした当時を知るものの一人としては寂しい限りだがこれが現実だ。AORブームを一気に頂点に持っていきメジャーにした功労者であるのは間違いない。売れない頃はロックバンドの前座で稼いでいたそうで、そうした苦労もこのアルバムのヒットで報われた。AORブームに乗じてプロデューサーのマイケル・オマーティアンの人脈なども手伝って、とても新人アーティストのアルバムとは思えない豪華なゲストも話題となった。このアルバム以降は映画「ミスター・アーサー」へ名作曲家バート・バカラックと組んでサントラ盤へ、楽曲を提供してこれも大ヒット。次のアルバム「Another Page」へと雪崩込んだが、アルバムの曲の質は決して見劣りし無いが「南から来た男」程のインパクトは与えられなかった。その後はアルバムの発売間隔も空くようになり、すっかり「過去の人」扱いとなってしまった。それでも日本では根強い人気が一部ではあるようだ。最近来日コンサートがあったそうだ。しかし彼の現在のアメリカでの活動状況は一切不明である。【このアルバムについて】AORの金字塔とも言えるほど売れまくったこのアルバムについて、一曲ごとに自分なりの感想を書く。1曲目のSay You'll be Mineは、いきなりクリクロ節全開のポップンロールから始まる。終始ご機嫌なクリクロのヴォーカルと、AORの歌姫故二コレット・ラーソンの艶やかで透明感のあるバック・ヴォーカルが絡むのが何とも聴き心地がいい。中間部でのジェイ・グレイドンの鋭いギター・ソロもカッコいいがこの辺りは流石の一言だ。2曲目のI Really Don't Know Anymoreは1曲目とは一転してメロディ・ラインが変る。多少マイナー調な曲にクロスのフラミンゴ・ヴォイス(当時はそう呼ばれていました彼の高音は)に、マイケル・マクドナルドのコーラスが良いハーモニーとなっている。中間部のギター・ソロはラリー・カールトンが見事な弾きっぷりを披露している。3曲目のSpinningではマッタリとしたスロウなムードに、冒頭部分からヴァレリー・カーターがバックでコーラスを付ける。彼女の個性がクロスと見事に溶け合っており、アルバム中では目立たないが良い雰囲気の曲。チャック・フィンドレーのフリューゲルホーンも良い味を出している。4曲目のNever Be The Sameでは1曲目と同じ様にクロスのポップな面が前面に出たナンバー。ここでも中間部でのギター・ソロはジェイ・グレイドンが披露しているが、曲に合わせてか多少控えめだ。5曲目のPoor Shirleyはゲストに頼らずに、多少マイナー調の曲をクロス自身のコーラスとギター・ソロを含めてバンド形式で録音されている。6曲目のRide LIke The WindからはLP時代はB面に相当する。邦題「風たちぬ」はマイケル・オマーティアンのピアノにストリングスと風が不気味に鳴るSEで始まり、バックヴォーカルにはここでもマイケル・マクドナルドが担当する。アルバム中でもクロスの最も力強いヴォーカルが聴けるナンバーで、シングルカットされて大ヒットした。ギター・ソロはクロス自身である。7曲目のThe Light Is Onは前の曲からは打って変わってクロスのポップで優しいメロディが展開される。バックヴォーカルにはJ.D.サウザーとドン・ヘンリー(イーグルス)が、ギター・ソロはラリー・カールトンと中々豪華なメンバーがバックアップしている。それにしてもラリー・カールトンのギターは何時聴いても鋭いな~。8曲目のSailingは有名なロッド・スチュワートのとは同名異曲で、このアルバムの中でのハイライトとも言える一曲だ。クロスの波間を漂っているかのようなギターが良いし、曲全体で海の様子を表現している。眼を閉じながらこの曲を聴いていると本当に自分が海を漂っているように感じる。中間部でのマイケル・オマーティアンのピアノ・ソロもいいアクセントになっている。最後のMinstrel Gigoloでこのアルバムは締めとなる。地味な曲だがピアノの音色と中間部とラストでのエリック・ジョンソンのギター・ソロがアクセントとなっている。ラストのトーマス・ラミレスのサックスでの終わり方は良い味となっている。クロスのヴォーカルは徐々に力強くなっていくのが特徴。【ヒット・チャート、グラミー賞】このアルバムからは2曲のトップ10ヒットが生まれ、「風たちぬ」が2位「セイリング」が1位を獲得した。前者は年間チャートでは17位、後者は32位と何れも健闘した。アルバム・チャートでは最高位6位年間では17位だった。話題を独占したグラミー賞では、「セイリング」が最優秀レコード(シングル)と最優秀ソング、最優秀アルバム、最優秀新人の主要4部門を独占した。最優秀男性ポップ歌手にもノミネートされたが、こちらは残念ながらケニー・ロギンスが授賞した。余談だがこのアルバムは本人の名前が原題となるが、邦題は訳の分からないタイトル。恐らくジャケットから勝手にレコード会社の担当者が付けたのだろう?アルバムのジャケットにも中にも一切本人の写真がないのは不思議だったが、イザ本人を見たら多少頭髪が後退気味の方だった。日本にもプロモーション、武道館公演で来日の際に出演した音楽番組を見て印象が変った日本人も多かった?
2005.11.19
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人気blogランキングへアルバム名と曲名/『WARMER』【ランディ・ヴァンウォーマーについて】1955年アメリカ出身のヴァンウォーマーは、残念ながら2003年に白血病と診断され2004年1月に48歳の若さで亡くなっている。デビュー・アルバムとして発表された「Warmer(邦題:アメリカン・モーニング)」収録曲に今回紹介する曲が、ビルボード・チャートでもヒットを記録した。アルバムはフォーク調の曲が主体だが、その後の活動においては本作を越すセールスを記録する事は出来ずに若くして亡くなった。【この曲について】ランディ・ヴァンウォーマー=「アメリカン・モーニング」のイメージが世界のファンに定着していることだろう。日本でもこの曲は度々CMソングとして起用されているので、サビの部分は御存知の方も多いはずだ。そうしたCMの影響もあるだろうが、原題『Just When I Needed You Most』は直訳すれば「貴女を最も必要にしていたとき」とでもなるだろうか。早い話この曲は愛し合っていたカップルの別れの朝を歌った曲であるので、決して爽やかな朝のお目覚めソングではないのだ。しかも、歌詞から言っても男の出て行ってしまった彼女への未練臭さも滲んでくる。この曲のそうした歌詞の意味する背景を理解して聞くのもいいだろう。だが、やはりこの曲が持つ旋律の美しさと、アコギの響きは一度聞くと忘れ難いし爽やかに感じるのは事実だ。ジョン・セバスティアンのオート・ハープの音色も綺麗で特徴的だ。日本ではこの曲はAORの部類で語られるが、【AORというベクトルを持ったフォーク調ポップに纏まったアルバム】であろう。アルバムにはこの曲と似た雰囲気を持つ曲もあるし、彼の声には似合わないロック調の曲、軽快なポップスもありアルバムを通して聴けるという意味ではAORの要素も満たしている。最後に、この曲は1979年のビルボード・シングル・チャートで4位を記録するヒットとなった。演奏にはトニー・レヴィン(ベース)、ジョン・トロペイ(ギター)、ウォーレン・バーンハート(キーボード)ジョン・セバスティアン(ハーモニカ、オートハープ、コーラス)らの腕利きのセッション・マンも参加しているが個々の曲のクレディットは記されていない。【バック・ナンバー】1.ボズ・スキャッグス「We Are All Alone(二人だけ)」(1976)2.ポール・マッカートニー&ウィングス「Band On The Run」(1973)3.レッド・ツェッぺリン「Stairway To Heaven(天国への階段)」(1971)4.ロバータ・フラック「Killing Me Softly With His Song(やさしく歌って) 」(1973)5.イーグルス「Hotel California」(1976)6.クイーン「Bohemian Rhapsody」(1975)7.バグルス「Video Killed The Radio Star(ラジオスターの悲劇)」(1979)8.ビリー・ジョエル「Tell Her About It(あの娘にアタック)」(1983)9.ザ・シュープリームズ「You Can't Hurry Love(恋はあせらず)」(1966)10.ア~ハ「Take On Me」(1985)11.ボビー・コールドウェル「Special To Me」,「What You Won't Do For Love(風のシルエット)」(1978)12.デレック・アンド・ザ・ドミノス「Layla(いとしのレイラ)」(1972)13.エア・サプライ「Lost In Love」(1979)14.クリストファー・クロス「Sailing」(1979)15.マイアミ・サウンド・マシーン「Conga」(1985)16.ジョン・レノン「Jealous Guy」(1971)17.10CC「I'm Not In Love」(1975)18.シャニース「I Love Your Smile」(1991)19.マライヤ・キャリー&ボーイズ・2・メン「One Sweet Day」(1997)20.ワム!「Last Christmas」(1984)21.スパイロ・ジャイラ「Morning Dance」(1979)22.ジノ・ヴァネリ「I Just Wanna Stop」(1978)━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━自己PRコーナー日記のテーマとは関係ないけど、私のカンボジア・タイ旅行記の写真が完成しました。是非、暇つぶしにでもご覧下さい。ついでに感想を書き込んで戴けると、とても嬉しい管理人でした。写真をご覧になれます第一日目第二日目第三日目第四日目第五日目最終日
2005.10.15
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人気blogランキングへアルバム名と曲名/『BROTHER TO BROTHER』(試聴出来ます)【ジノ・ヴァネリについて】イタリア系カナダ人のヴァネリはモントリオール出身で、このアルバムが発売された1978年は26歳だった。今回紹介する「アイ・ジャスト・ワナ・ストップ」が収録去れているアルバム『BROTHER TO BROTHER』は、タイトルが示すとおり兄ジョー、弟ロスの三人が共同プロデューサーとして名を連ねている。更に、弟ロスは収録9曲のうちの「アイ・ジャスト・ワナ・ストップ」を含む2曲を提供している。ロス・ヴァネリはこの曲のヒットがきっかけとなり、EW&Fを筆頭に多くのアーティストに曲を提供するようになった。一方のジノ・ヴァネリは現在でも活動を続けているようで、2003年にアルバムを発売していて健在なのは嬉しい。【都会的AORサウンドの名曲!】1978年に発売されたこの曲を含むアルバムで一躍名を打ったジノ・ヴァネリ。当時はAORサウンドが流行していたこともあり、この曲もそうした影響が見て取れる。アルバム全体からは決してこうした甘いAOR的サウンドで固められているわけではないが、やはりこの曲の出来栄えは素晴らしいの一言に尽きる。曲は弟ロスの作詞作曲で、全体的に都会的な締まったポップ・サウンドである。ジノのどこか微妙に憂いを感じるヴォーカルと声の質もこの曲を表現するにピッタリだ。ジノのソロ部分と女性ヴォーカル隊が加わる部分、更に、中間でのサックス・ソロ部分と曲そのものがドラマティックでもある。都会の夜景をバックにこの曲がBGMとして流れたら最高な気分になれるのではないだろうか?この曲の構成を見るとまず演奏面では、バックのミュージシャンも素晴らしいメンバーが加わっている。ギターのカルロス・リオスは後にライオネル・リッチーやポール・マッカートニーのセッションにも呼ばれて演奏を披露する。そして見事な都会的なテナー・サックスのソロを披露するアーニー・ワッツは数々のセッションに参加する名サックス・プレイヤーとして名高い。この彼のサックス・ソロは演奏面でこの曲を見事に引き立てている。バックに聞える女性コーラス隊も、ジノ・ヴァネリのヴォーカルと見事に一体化している。当時はボズ・スキャッグスがやはり女性コーラス隊を上手く利用していたが、この辺のヴァネリ兄弟のプロデュースも見事だ。まだこの曲を未聴の方は、是非、アルバム名のところをクリックして下さい。30秒程の短い時間ですが試聴できます。秋の夜長にどうですか?【バック・ナンバー】1.ボズ・スキャッグス「We Are All Alone(二人だけ)」(1976)2.ウィングス「Band On The Run」(1973)3.レッド・ツェッぺリン「Stairway To Heaven(天国への階段)」(1971)4.ロバータ・フラック「Killing Me Softly With His Song(やさしく歌って) 」(1973)5.イーグルス「Hotel California」(1976)6.クイーン「Bohemian Rhapsody」(1975)7.バグルス「Video Killed The Radio Star(ラジオスターの悲劇)」(1979)8.ビリー・ジョエル「Tell Her About It(あの娘にアタック)」(1983)9.ザ・シュープリームズ「You Can't Hurry Love(恋はあせらず)」(1966)10.ア~ハ「Take On Me」(1985)11.ボビー・コールドウェル「Special To Me」,「What You Won't Do For Love(風のシルエット)」(1978)12.デレック・アンド・ザ・ドミノス「Layla(いとしのレイラ)」(1972)13.エア・サプライ「Lost In Love」(1979)14.クリストファー・クロス「Sailing」(1979)15.マイアミ・サウンド・マシーン「Conga」(1985)16.ジョン・レノン「Jealous Guy」(1971)17.10CC「I'm Not In Love」(1975)18.シャニース「I Love Your Smile」(1991)19.マライヤ・キャリー&ボーイズ・2・メン「One Sweet Day」(1997)20.ワム!「Last Christmas」(1984)21.スパイロ・ジャイラ「Morning Dance」(1979)━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━自己PRコーナー日記のテーマとは関係ないけど、私のカンボジア・タイ旅行記の写真が完成しました。是非、暇つぶしにでもご覧下さい。ついでに感想を書き込んで戴けると、とても嬉しい管理人でした。写真をご覧になれます第一日目第二日目第三日目第四日目第五日目最終日
2005.10.09
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人気blogランキングへアルバム名と曲目/『DANE DONOHUE』発表年/1978年 プロデューサー/テレンス・ボイラン(全曲)、ジェイ・ワインディング&スティーブ・ホッジ(6,7,9)、ジョン・ボイラン(5,8)【AORの隠れ名盤?】このアルバムは最近紙ジャケシリーズとして再発されているようだが、私は2002年のCD化の時に購入した。一度聞いて以来すっかりこのアルバムの虜になってしまったが、皆さんも一度聞けばその良さを分かっていただけると思う。ドナヒューのヴォーカル、曲、演奏とどれを取っても文句の付けようのないAORの隠れた名盤と言えよう。デイン・ドナヒューにとっての今のところ唯一のソロ・アルバムと言われている。1978年に発売された当時は残念ながら私は高校生だったので全く知らなかった。2002年の再発で始めて知ったのだった。【このアルバムについて】1曲目のCasablancaは日本で有名なあの歌とは別の曲だ。いきなり都会的なメロディとドナヒューの哀愁を帯びたヴォーカルにグッと来るはずだ。ギターはラリー・カールトン、バック・ヴォーカルにはドン・ヘンリー(イーグルス)、J.D.サウザー、スティービー・ニックス(フリートウッド・マック)らのビッグ・ネームが参加している。ラストでラリー・カールトンのソロが見事に決まる辺りは、フュージョンっぽい。2曲目のDance With The Strangerでもドナヒューの大人のヴォーカルが曲に見事に映えている。まさに都会的な夜に聴けば最高の一曲だ。ここでも中間部でラリー・カールトンのギター・ソロがカッコいい。3曲目のWhat Am I Supposed To Doはバック・ヴォーカルでドン・ヘンリーとJ.D.サウザーが加わって、どことなくイーグルっぽい感じも受ける一曲だ。ここでのギターはジェイ・グレイドン(エアプレイ)だ。4曲目のWomanはチョッとジャズっぽい演奏に乗ってドナヒューが歌う。ドラムスにスティーブ・ガッド、ギターにラリー・カールトンが参加し、バック・ヴォーカルにはスティービー・ニックスの声が盛んに聞えてくる。5曲目のWhere Will You Goは徐々に盛り上げてくるドナヒューの噛み締めて歌うかのようなヴォーカルと、ビル・チャンプリン(シカゴ)のコーラスの絡みが特徴。6曲目のFreedom前曲とは少し変ってドナヒューがポップなメロディに乗って歌い、そこにアーニー・ワッツの見事なフュージョン風のサックスが絡むアレンジが秀逸な一曲。ギターはジェイ・グレイドン。7曲目のCan't Be Seenでもアーニー・ワッツの見事なソロ、ギターにはジェイ・グレイドンとスティーブ・ルカサー(TOTO)が加わり見事な演奏を披露する。曲はソウル色が強く出ているのが特徴だ。8曲目のWhatever Happenedではジャズっぽさとソウル色の強かった前曲とは違い、再びドナヒューの優しい歌声がここでは聴ける。スティーブ・ルカサーがここではアコギでソロを披露している。9曲目のTraceyはトレーシーという女性へ向けての曲だろうが、前曲とは趣が異なり再びドナヒューの力強いヴォーカルがここでは聞ける。演奏は相変わらずアーニー・ワッツのサックス・ソロが彩りを添えている。ラストのCongratulationsはアルバムのラストを飾るに相応しい、アルバム中で一番しっとりとしたナンバーだ。何だかしんみりとした雰囲気でアルバムを締めくくっている。【豪華なゲスト・ミュージシャン達】各曲での解説でも触れてきたが、兎に角このアルバムの参加ミュージシャンは一流どころが揃っている。ギターのラリー・カールトン、ジェイ・グレイドン、スティーブ・ルカサー。ドラムスのスティーブ・ガッド、サックスのアーニー・ワッツ、ベースにマイク・ポーカロらが参加。そしてバック・ヴォーカル陣はJ.D.サウザー、ドン・ヘンリー、ビル・チャンプリン、スティービー・ニックスと大物が参加している。豪華ミュージシャンによる演奏も確かにこのアルバムの聴き所だが、デイン・ドナヒューの曲作りとヴォーカルにも注目して聴いていただきたい。AORの名盤と言えばボズ・スキャッグスの「Silk Degrees」,エアプレイの「Airplay」,Bobby Caldwell「Bobby Caldwell(イブニング・スキャンダル)」が挙げられるが、間違いなくAORの名盤として私はこのアルバムを加えたいと声を大にして言う。当分廃盤になることはないだろうが、買うなら早いうちに買わないとAORのアルバムって製作枚数少ないから要注意です。【バック・ナンバー】1.リー・リトナー「RIT」(1981)2.ボズ・スキャッグス「MIDDLE MAN」(1980)3.ジェイ.P.モーガン「JAYE.P.MORGAN」(1976)4.クインシー・ジョーンズ「THE DUDE」(愛のコリーダ)(1980)5.サントラ盤「FOOTLOOSE」(1984)6.ヒューイ・ルイス「SPORTS」(1983)7.ジョン・レノン「IMAGINE」(1971)8.フランキー・ブルー「WHO'S FOOLIN' WHO?」(1982)9.ワークシャイ「OCEAN」(1992)10.バーシア「SWEETEST ILLUSION」(1987)11.グロリア・エステファン・アンド・マイアミ・サウンド・マシーン「LET IT LOOSE」(1987)12.リンゴ・スター「RINGO」(1973)
2005.08.28
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人気blogランキングへアルバム名と曲名/『THE SECRET OF MOVIN' ON』プロデューサー/デヴィッド・パック【デヴィッド・パックについて】デヴィッド・パックは1970年代の西海岸で主に活動した「アンブロージア」のメンバーであり、そしてソングライターでもあった。グループはプログレ・バンドを目指して活動を開始したが、AORムーブメントの影響もあってパックの作風も徐々にAOR風のサウンドへと変化していく。1980年代に入りグループは一端活動を停止して、メンバーは個個の活動へと移行する。パックの相棒でもあるジョー・プエルタは一時期ブルース・ホーンスビー&ザ・レインジでもプレイしていた。パックはクインシー・ジョーンズの勧めもあり、プロデュースや曲の提供をするなどの活動に専念していた。2003年には過去の音源をまとめた「Unborn」を発表し、完全なソロ作品が待たれていた。【このアルバムについて】1曲目のThe Secret Of Movin' On(Travelin' Light)はアルバムの表題曲であり、イントロのピアノの音色を聴いただけでグッと来る。パックのヴォーカルにハートのアン・ウィルソンが絡み何とも言えない彩を添えてくれる。演奏とアレンジも見事でヴォーカルを引き立てている。秋の夜長に聴けば最高かも。アコギの音色も素晴らしいと加えておく。2曲目のVertical Disbelief(That's Not Me)はジャズ色の強いナンバーだが、所属レーベルのPeakはジャズを中心としたレーベルだ。3曲目のBiggest Part Of Meは、アンブロージア時代の1980年(「One Eighty」)に発表した曲でAOR色満点のナンバーでAORファンにはお馴染みの一曲だ。4曲目のTell Her Goodbyeはこれも何処と無くジャズ色の強い一曲で、ブラッシュ奏法のドラムスとアコギにのってパックが見事なヴォーカルを聴かせる大人なナンバー。これも秋の夜長向きか?元アメリカのドゥーイ・バネルが共演している。5曲目のA Brand New Startは元ジャーニーのスティーヴ・ペリーとの共作でペリーと見事なハーモニーを披露している。声の質は似ているが、パックの方が力強い声をしている。正に大人のAORサウンドが凝縮された一曲だ。6曲目のYou're The Only Womanはこれも1980年のアンブロージア時代のナンバーだ。これも3曲目と同じアルバムに収録されていた。7曲目のWhen Your Love Was Almost Mineは、パックがしっとりと歌い彼のヴォーカリストとして更に作曲家としての実力を示している。パックの何かに訴えかけるようにしみじみと歌う様子がヒシヒシと感じられる。8曲目のWhere We Started Fromはイーグルスのティモシー・B・シュミットと共演する。メディアム・テンポの流れに乗ってティモシーがパックのヴォーカルに絡む。9曲目のEverlastingはステイシー・ヒムスなる女性のヴォーカルが入る翳りのある曲。バックの演奏もどこか哀しげだ。10曲目のThink Of You(Song 4 Kaitlyn)は娘のケイトリンへ捧げた曲でインスト部分が長く、デヴィッド・べノワのキーボードとエリック・マリエンタルのサックスがリスナーをリラックスさせてくれる。ラストのElizabethも曲名と同じ名前の娘に捧げたナンバー。これは完全なインスト曲で、流麗な演奏は娘への想いか?【感想】1曲目からラストまでパックの見事なまでの曲作り、ヴォーカル、演奏、アレンジが一体となった素晴らしい一枚である。プロデュースも彼自身だが、前作「Unborn」収録曲では折角の質の高い彼の曲をプロデューサーとして活かしきれていなかった。だが本作ではそうした課題は見事に解消されて、捨曲の無い見事な出来栄えだ。演奏陣はデヴィッド・べノワ、ラス・フリーマン、スティーブ・フェローン、ヴィニー・カリウタ等の実力派が脇を固めている。アンブロージア時代の曲も取り上げているが、出来れば現在のパックの曲をその分聴きたかった気もするがそれは贅沢か?敢えて注文を付ければ、あと2曲ほどアップテンポもしくはポップな曲があれば、アルバムの中のアクセントとなりより一層素晴らしくなったかも?でも、それは贅沢過ぎる願いであり、このアルバムは秋の夜長にじっくりと聴いて欲しい。
2005.08.15
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人気blogランキングへアルバム名/『WHO'S FOOLIN' WHO?』発表年/1982年 プロデューサー/ジョー・シャーメイ、ダフナ・D・エドワーズ【ジャケット変更が成功?】AORサウンドが大好きな私は、大学生時代にAORがブームであったが少ないバイト代ではレコード(当時はLP)が買えずこのアルバムの存在は全く知らなかった。昨今のAOR再発ブームでこのアルバムを知る事になった。AORと言えば日本盤と本国盤のジャケットが違うケースは珍しくない。あのエア・サプライも日本盤の美しい海のジャケットが日本での成功の一端を担っていたに違いない。このアルバムも本国盤では薄暗い青色をバックに如何にもスタジオ撮影したかのように本人が腕組みをしている冴えないジャケットだ。だがここの写真のジャケットは日本盤であり、とても夕景の美しいAORらしい雰囲気の写真で購買意欲も湧きそうな綺麗な写真だ。AORの本国盤は何故か冴えない風貌のアーティストが、何の工夫もなく映っているのが多いので日本盤のは秀逸の出来だ。更に、アルバムの邦題も冴えている。「潮風(かぜ)のバラード」という邦題も素敵ではないですか?【このアルバムについて】AORというと優しいサウンドを連想する方々も多いだろうが、このアルバムの1曲目のBaby Don't Stopはいきなりそうした期待をいい意味で裏切ってくれるご機嫌なナンバーで1曲目に相応しい軽快なナンバーでロック調のサウンドが特長である。2曲目のWho's Foolin' Who?(邦題:白い影)はこのアルバムのタイトル曲でもあり、前曲同様明るい曲調ながらブルーのヴォーカルはどこか憂いを感じさせるパートがある。3曲目のJust For You(Suzanne's Song)(邦題:シンプルに愛したい)は女性のスザンヌに宛てた曲との副題がつく、如何にもAORらしさが漂うドライヴ・ミュージックに相応しいアルバムを代表する1曲だ。4曲目のWhere Would I Be Now(邦題:君の帰らない部屋)はブルーの優しさを全面に出したかのようなヴォーカルとアレンジがはまった癒される曲。1曲目から少しずつテンポを落としていくかのような憎い選曲だ。5曲目のGet AwayはLPではここまでがA面に相当する。再び1、2曲めの様な明るさとロック調のサウンドが前面に、演奏面ではシンセが目立つ曲だ。LPではB面に相当するのが6曲目のI'm Waiting For Your Loveでアルバム中唯一、プロデューサーの一人であるダフナ・D・エドワーズと共作しているナンバーだ。LPではB面の1曲目になるのでここでも1曲目と似たような曲調で、中間部でのサックス・ソロが彩りを加えている。米国ではシングル・カットされた。7曲目のTake Your Time(Vanessa's Song)(邦題:潮風(かぜ)のバラード)は3曲目と並んでこのアルバムのハイライトと言えるナンバーで、AOR界全体でも最も印象に残る曲と言っても過言ではない。3曲目同様に副題にヴァネッサに宛てた曲との副題がついているが、二人の女性の名前とブルーの関係は?夏の夕暮れに是非好きな女性を浮かべながら?聴いてみては?8曲目のYou Never Ever Call Me Baby(邦題:美しすぎる罪)は3,7曲目にも引けを取らない美しい曲だ。ミディアム・スローなラインにブルーのどこか悲しげなヴォーカルとコーラスは見事だ。最後の曲であるBaby We're Alive(邦題:時が流れても)は再びご機嫌なポップス調のナンバーで締めくくる。1曲目を少しポップス調にしたかの様なナンバーだ。【夏にピッタリの一枚】夏=AORのイメージって結構あると思いますが、このアルバムもそんなイメージに合致した素晴らしい出来の一枚です。まず第一にジャケットが見事にこのアルバムのイメージを伝えてくれています。全体的にはロック調、ポップス調+憂いのあるナンバーの組み合わせです。特にお勧めなのが2,3,4,7,8曲目あたりだろうが、AORの魅力がぎっしりと詰った一枚ですよ。海辺を夕焼けをバックにこのアルバムを車内で聴いていたら最高かな?私はまだ試していませんがね...。【バック・ナンバー】1.リー・リトナー「RIT」(1981)2.ボズ・スキャッグス「MIDDLE MAN」(1980)3.ジェイ.P.モーガン「JAYE.P.MORGAN」(1976)4.クインシー・ジョーンズ「THE DUDE」(愛のコリーダ)(1980)5.サントラ盤「FOOTLOOSE」(1984)6.ヒューイ・ルイス「SPORTS」(1983)7.ジョン・レノン「IMAGINE」(1971)
2005.07.25
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人気blogランキングへ【幻のアルバム?】AORが好きな私は大学生時代にそれなりに聴いていたが、何しろバイト代の中から当時はLPを買っていたのであまり多くは買えなかった。ところが今回紹介するアルバムは、当時は当然知らなかった。それが昨今のAORアルバムのCD再発が続いた際に、このアルバムが実はデヴィッド・フォスターの初プロデュース作品というのを知った。AOR界において彼とジェイ・グレイドンがプロデュースした作品はどれもグレードが高くて、この二人なくしてAORは存在しなかったといっても過言ではない。当時は元ザ・ビートルズのジョージ・ハリスン主宰レーベルのダークホースに所属していた頃だが、27歳のフォスターがこのアルバムをプロデュースしている。だが発売当初はマイナー・レーベルの会社との契約で陽の目を見ることはなかった。その後、フォスターの活躍もあったが、一向にこのアルバムが注目を浴びることはなくAORマニアが血眼になってこのアルバムを捜していたそうだ。CD化が実現したのは2000年になってからで、やっと長い月日を経て一般のファンの耳に届くことになった。是非、まだ未聴の方には買って損はしない一枚として強くお薦めします。アルバム名/『Jaye P.Morgan』発売年/1976年、プロデューサー/デヴィッド・フォスター【このアルバムについて】残念ながらこのアルバムは「ジェイ・P・モーガン」(レコード会社の案内には1977年となっていますが、CDには1976年と明記されています)のアルバムで彼女のヴォーカルを聴かせる一枚であるが、ファンはこのアルバムの主役は「デヴィッド・フォスター」と見ているだろう。フォスターのアレンジ能力の高さもあり、全体的にメリハリの利いた曲の配置もあって素晴らしい一枚だ。アルバムには9曲収録されているがライターの顔触れが豪華だ。Closet Man、It All Goes Aroundの2曲でデヴィッド・フォスターが曲作りに関わっている。「It Goes...」は最後の曲に相応しいドラマチックな曲で、彼女のため息も入るなどして夜に聴くとムード満点だ。他には5曲目のIt’s Been So Longがスティーヴィー・ワンダー作詞作曲でコーラス・ワークが見事だ。2曲目のKeepin’ It To MyselfがAWBのアラン・ゴーリーの作詞作曲でバック・ヴォーカルにビル・チャンプリンが加わる。3曲目のHere Is Where Your Love Belongsはシカゴに在籍することになるそのビル・チャンプリンの作詞作曲。レ二―・ピケットのサックス・ソロが効果的な曲。You’re All I Need To Get Byはモータウン系のアーティストに曲を提供してきたアッシュフォード&シンプソンのコンビの曲。1曲目のI Fall In Love Everydayはジェイ・グレイドンが曲作りに関わる、スピード感とストリングスが美しい。これでグッと一気に引き込まれていく。【参加アーティスト】このアルバムの演奏陣やゲストの名前を聞いたら仰天するくらい超一流どころが参加している。デヴィッド・フォスター&ジェイ・グレイドンのエア・プレイの二人、リー・リトナー、レイ・パーカー、デヴィッド・ハンゲイト、ジェフ・ポーカロ、ハービー・メイソン、アーニー・ワッツ、それにバック・ヴォーカルとしてビル・チャンプリン、ケニー・ロギンスらも加わっている。何故、これほどのグレードの高いアルバムをもっと世に知らしめることが出来なかったのか不思議だ。レコード会社の規模、歌手本人の知名度、デヴィッド・フォスターの当時の知名度不足などが理由であろう。
2005.06.29
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人気blogランキングへアルバム名/『MIDDLE MAN』(試聴も出来ます)発表年/1980年 プロデューサー/ビル・シュニー【ボズ・スキャッグスの近況】ボズはこのアルバム発売を機に、新譜の出るインターバルが長くなってきた傾向にある。AOR全盛の時代にあって、ボズの『Silk Degrees』はAOR時代の幕開けを本格的に告げることになった金字塔的一枚だ。そしてボズは1990年代に突入すると、AORシーンからは遠ざかって自分のルーツ的アルバムを発表するようになる。新譜は2001年に『Dig』が出てからは、昨年9月に『Greatest Hits Live』が2枚組みで発売されたが新譜の噂は聞かない。ボズの企画盤はCDショップに行けば多いのだが、やはり新譜が聞きたい。【このアルバムについて】AOR時代真っ盛りの時代だけにボズの新譜は当時注目されていた。私は丁度大学生の頃で、この時期はリアルタイムで聞いていた。プロデューサーはエンジニア出身のビル・シュニーであるが、アレンジにデヴィッド・フォスターが加わっているので纏まりは感じる。LPで言えばA面になる1~4曲目に印象的な曲が多い。Jojoはファンキーなギターが印象的なオープニングに相応しい曲で、女性コーラスも効果的だ。Breakdown Dead Aheadはスピード感の有る曲でライヴでもノリノリ状態を演出できる曲だ。Simoneはボズらしい女性コーラスをバックに配した曲。You Can Have Me Anytimeはボズのバラードの中でも人気が高い。日本では何故か「トワイライト・ハイウェイ」のタイトルが付くが、中間部でのサンタナのギターソロは見事だ。このギターソロがこの曲を一段高いグレードへと導いている。ピアノとストリングスを従えての、ボズのヴォーカルも見事だ。5~9曲目は前半に比べるとリズムを強調した曲が配される。タイトル曲のMiddle Manは中年のボズがシャウトするし、ラストのYou Got Some Imaginationもどちらかと言えばリズムを強調するタイプの曲だ。Isn't It Timeはメディアム・タイプのメロディが心地いい曲でライヴでも披露される。【参加アーティスト】ボズのバックには常に西海岸出身のアーティストが多く集う。デヴィッド・フォスター、TOTOのデヴィッド・ペイチ、スティーヴ・ルカサー、ジェフ・ポーカロ、デヴィッド・ハンゲイト、TOTO以外にもレイ・パーカーJR、サンタナ、ビル・チャンプリンなど多くの有能なミュージシャンがバックで支える。
2005.06.25
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人気blogランキングへアルバム名/『RIT』(試聴も出来ます) 発表年/1981年 プロデューサー/ハービー・メイソン、デヴィッド・フォスター、リー・リトナー【リー・リトナーの近況】リー・リトナーと言えば日本にもコアなファンが多くフュージョン界の名ギタリストとして、また最近ではスーパーグループ『フォープレイ』でもプレイしているので幅広い世代から支持されているスーパースターである。そして日本人歌手のANRI(元杏里)との婚約が最近報じられてばかりなので、それを知ったファンも多いことだろう。【このアルバムについて】リー・リトナーといえばジャズ・フュージョン界の巨匠であるが、このアルバムは1981年に発売された当時の音楽界を反映してヴォーカル曲が4曲収録されており、それも最初の4曲がそうだ。そのヴォーカル曲は当時まだ無名だったエリック・タッグが歌っている。彼はAOR系のアーティストでありオランダに滞在中に発売したアルバムでヴォーカルを聞かせている。その彼は1977年に『Rendez-Vous』というAORアルバムを発表していて、これは今でもCDショップでボーナス・トラック付きで売られている。だがこのアルバムの表記は何故か『Erik Tagg』と北欧風?の名前になっているがどちらが本名だろうか?5~10曲目まではリトナーらしいインスト・ナンバーが収録されているが、どちらかと言えば夏向きのインスト曲と言ったドライヴ感が心地良い。当時流行っていたAORとフュージョンをよりポップなフィールドで捉えたアルバムと言った感じが私の印象である。【参加アーティスト】スーパースターのリー・リトナーのアルバムらしく、バックで演奏するミュージシャンも大物がずらりと揃っている。西海岸系のセッションマンで主に固められていてTOTOのジェフ・ポーカロ、デヴィッド・ハンゲイト。後にフォープレイでメンバーとして一緒になったハービー・メイソン、スタッフのリチャード・ティー、エイブ・ラボリエル、AOR界からはデヴィッド・フォスターとビル・チャンプリンらが参加している。
2005.06.21
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人気blogランキングへボビー・コールドウェルと言えばAOR界を代表するアーティストの一人だが、ここ数作のアルバムではジャズの名曲を取り上げたりしていた。ボビーは日本でも固定ファンがいるのだが、私もその一人だが皆何時になったらボビーはAORシーンに帰って来てくれるかやきもきしていた。そうした所やっと彼の新作が届いた。ジャケットを見ただけで、いかにもリゾート風のAORサウンドが浮かんでくる。 1. In The Afterlife 2. Crazy For Your Love 3. Donna 4. Where Is The Love - (with Deniece Williams) 5. Perfect Island Night 6. Our Day Will Come 7. I Need Your Love 8. Can't Get Over You 9. Call Me Up 10. Extra Mile 11. Rain 12. Sukiyaki (Forever) 今回の収録曲を聴いて感じたのは、かつてのボビーのAORへの回帰が感じられた。更に、ジャケットのイラストが語るように「リゾート・ミュージック」の要素も内包している。しかしAOR全盛の頃のアルバムと違うのが、カバー曲が5曲と共作が1曲収録されている点だろう。4曲目は原曲も聴いたことあるが、何と言っても注目したいのは12曲目の「Sukiyaki(Forever)」だろう。勿論この曲は「上を向いて歩こう」のカバーであるが、今回の曲では歌詞をボビー自らが書き下ろした点だ。この曲は今では世界で最もカバーされている日本の曲とも言われていて、一説には80ヶ国以上でカバーされているとも聞いた事がある。この曲は坂本九が日本語で歌ってビルボードチャートで見事にナンバーワンを獲得した曲だ。坂本九は当然日本語で歌ったが、その後英語の歌詞が付けられていたがボビーはそれとは違うオリジナルの歌詞を付けた。曲のアレンジは原曲に忠実だが、曲の後半ではボビーの声で「上を向いて~」との日本語が入る。4P.M.、テイスト・オブ・ハニーのバージョンとも違うボビーの今回のバージョンは是非聴いてもらいたい。
2005.05.04
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人気blogランキングへ昨日から都内はずっと雨が降り続き、温度も下がって久し振りに肌寒かった。私もYシャツは何時以来だろう半そでから長袖のを着て通勤した。この兆候は昨日からあって実は西武ドームにプレーオフを観戦にいったが、途中から温度がグングン下がりとても寒くビールはやめてコーンスープを飲んだ。さて秋らしくやっとなってきましたが、秋に相応しいAORや音楽はあるかなと思考中です。AORではないかもしれないが幾つか候補をリストアップ。秋に聴きたい曲:1.Oh Girl/Paul Youngポール・ヤングが黒人コーラスグループのシャイライツの曲をカバー。愛の告白曲で曲調も秋らしいと思うのですが...。2.Me And Mrs.Jones/Billy Paul今では数多くのカバーが存在するし、最近ではダリル・ホールもカバーした。これは不倫の歌。3.My Love/Westlifeラヴ・ソングを得意とするアイルランド出身のコーラス・グループ。たとえどんなに離れていても君を愛する心は変わらないと歌い上げる。4.Osaka Moon/Dick St.Nicklaus大阪で見た月に向かって好きになった女性への気持ちを告白するAORの歌。この女性とは日本人女性?。5.You're Still The One/Shania Twainいつでも愛するのは貴方だけと女性が告白する歌。シャナイアみたいな美人に告白されてみたいです。思いついたまま5曲並べてみましたが、皆さんならどんな曲を聴きたいですか?
2004.10.04
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人気blogランキングへ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━VOL.14▲△▲△■私の好きな曲14~クリストファー・クロスの「セイリング」 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□■□■□■□■□■□■□■□□■□■□■□■□■□【アーティストの略歴】クリストファー・クロスに関しては去年の日記でも一度とりあげたが、今回は一つの曲を取り上げる企画であるので、違った角度で記述する。クリストファー・クロスは'70年代に地元テキサス州で活動をしていた。有名ミュージシャンの前座を務めたり、レコード会社にデモテープを送ったりしていたが一行に芽が出なかった。転機になったのは'78年に契約を勝ち取ってからだ。'79年暮に出たアルバムの大ヒットで第一線に躍り出たが、その後はこれを越えられず今ではすっかり忘れられた存在なのは残念。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━【この曲について】□アーティスト名を書かないで単に「セイリング」というタイトルを観て、40代半ば以上の男性ならロッド・スチュワートの同名異曲の方を想像する人も多いかな。自分はどちらも好きな曲で「セイリング」と聞かれれば、誰が歌っている方かと尋ねる。勿論、ロッドの方も捨て難い魅力はあるのだけどね。■クリストファー・クロスはこの曲を含むアルバム「南から来た男」がデビュー作としては異例の大ヒット。「セイリング」はそんなアルバムの中でもゆったりとした雰囲気を醸し出している曲で、今のような暑い夏の最中に聴いていると妙に落ち着く。そしてこの曲でクロスの弾くギターも、どことなく波間を漂っているかのような感じが上手く表現出来ている。暑い夏の昼間の冷房が効いている部屋で、目をつぶってこの曲を聴いて欲しい。そして自分が広い海の中でポツンと一人で漂っているイメージで聴いてみたら、そう何となく涼しく感じませんか?○この曲はクロスのバックを務めるメンバーで録音されたが、このアルバム全体としてはかなりの当時のスター達がゲストでバックを務めていた。これはプロデューサーのマイケル・オマーティアンの知名度もある。そこにはマイケル・マクドナルド、J.D.サウザー、ジェイ・グレイドン、二コレット・ラーソン、ドン・ヘンリーらのビッグ・ネームが気軽に参加している。この路線は次作にも受け継がれて、TOTOのメンバーやアート・ガーファンクル、ラリー・カールトンなども参加する。●「セイリング」が収録されているこのアルバムには、他にも粋な曲が収録されている。クロスのこのアルバムがヒットしたおかげで、AORが表舞台に出たのだがやはり楽曲のよさがあったからだとも思う。「風たちぬ」は力強いロック色の強い曲で、クロスが単に甘い曲だけのアーティストではない証明ともいえる曲。「愛はまぼろし」はクロスのルーツが垣間見えるどこか南部の香りが漂う土臭い歌。J.D.サウザーのコーラスが聴ける「ライト・イズ・オン」は軽快なメロディ・ラインが特徴だ。ぜひ、「セイリング」も良い曲だけどアルバム単位で楽しめるので1曲目から9曲を一気に聴いて欲しい。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━【ヒット・チャート、賞】「セイリング」は第一弾シングルだった「風たちぬ」が2位と大ヒットした、第二弾シングルとして発売された。オリビア・ニュートン・ジョンの「マジック」(私の好きな曲)を抜いて念願の1位を獲得した。その後このアルバムからは2曲が更にシングル化されて、そちらの方も「Never Be The Same」が15位で「Say You'll Be Mine」が20位と健闘した。賞レースではグラミー賞をクロスがこの年は席捲するほど凄かった。「セイリング」は最優秀レコード(シングル)、最優秀楽曲、最優秀アレンジメントを獲得。更に、アルバム「南から来た男」で最優秀アルバム、そしてこの年に最優秀新人にも輝き、合計5部門で授賞した。残念だったのはプロデューサーのマイケル・オマーティアンで最優秀プロデューサーの候補になっていたがこちらは逸したが、アレンジメント賞でクロスと連名で授賞している。この年のグラミーはクロスの為にあったとも言える。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━【最後に】クロスの人気絶頂のこの頃に来日公演も実現して、武道館でも公演があった。自分は行かなかったがテレビ放送もあったので見た記憶がある。決してルックスで売り出せた人では無いが、何となく人の良さそうなイメージが当時の放送からは伝わってくる。今では全く音沙汰がないしたまに新譜が出たと思って見たら、編集盤だったりライヴ盤だったりと新曲を聴く機会は殆どないのは残念である。AOR界ではボズ・スキャッグスやボビー・コールドウェルの方が評価は高いが、その二人はヒット曲の数ではクロスにはかなわないのも事実だ。もう少しクロスの評価が高いと個人的にも嬉しいのですが...。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━【編集後記】前回のエア・サプライに続くAORシリーズは如何でしたでしょうか?今年に夏は昨年とは打って変わって猛烈な暑さが続く毎日ですが、みなさんはこの暑さをどういう風に乗り切るのでしょうか。何か秘策があれば教えて下さい。最後まで読んでいただきありがとうございました。
2004.07.24
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都内は夜でも30℃を越す猛暑が続いている、正に観測史上初の暑さである。こんな日は屋内の冷房が効いた部屋と、外の温度差で体がやられてしまいそうだ。日中は水分や塩分を欠かさないことしか対策はなさそうである。ビールなどのアルコール類は直ぐに尿として対外に排出されるので余り意味がない。そうこうして夜になっても温度が低くならないので、こんな夜は涼しげなハワイアン音楽とかAORがいいかな。ハワイアン音楽のCDといっても2~3枚しか持っていないが、AORならこんな音楽かな。そうだなフュージョン系AORバンドのSEAWINDなんかは、適度にファンキーでこういうのは日中に聴くと最適。夜に聴くならブラウンスミスやジミー・スフィーリスなんかはお勧めです。ここで今回紹介したアルバムは、外資系のCDショップに行けば大抵買えるので気になったら即買いに行こう!。明日は少しは和らぐそうだけど、ここ数日暑いから元に戻るイだけだよね。その明日は職場の暑気払いと称して飲み会がある。4月に入社してからこの手飲み会は2度目だけど、せいぜい飲んで憂さ晴らしとでも行きますかね。
2004.07.21
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人気blogランキングへ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━VOL.13▲△▲△■私の好きな曲13~エア・サプライの「ロスト・イン・ラヴ」 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□■□■□■□■□■□■□■□□■□■□■□■□■□【アーティストの略歴】オーストラリアで結成された彼らはラッセル・ヒッチコックのハイ・トーン・ボイスと、英国出身のシングライターのグラハム・ラッセルが中心。メンバーは何度かの大幅なチェンジを経て今でも東南アジアを中心に活動している。事実上二人のデュオにバックバンドを従える編成である。詳細はここをクリックしてもらいたい。結成20年以上を経て夏になると何故か懐かしさがこみ上げてくる。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━【この曲について】○エア・サプライが日本で知られるきっかけの曲とも言える。当初はサーファーに受けていて徐々に火が付いてきたと記憶している。ジャケットもウインド・サーフィンの夏向けの写真で、オリジナルのメンバーが写っているだけのでは日本では売れなかっただろう。この後もエア・サプライは日本ではこの独自の夏向けのジャケットと、独特のロゴ・マークを組み合わせた戦略が見事にはまった。グループもこの戦略には信頼を置くようになってきたそうだ。●元々は母国オーストラリアで1978年に録音されて、米国では1980年に火が付いた。当初'78年に録音されたときのバージョンは、今日我々は知っているバージョンとはかなり趣が違う。この'78年盤は1999年発売の邦題:『グレイテスト・ヒッツ』の最後に収録されている。このアルバムの1曲目が我々が知っているバージョンなので、このアルバムを買えば両者を比較できるので興味のある方は比較してもらいたい。具体的な解説は難しいが、'78年盤の方が演奏時間もかなり長くてイントロの部分やコーラスの使い方にも違いがある。□エア・サプライのこの曲を含む同名アルバムには、「ロスト・イン・ラヴ」以外にも素晴らしい曲が目白押しだ。是非、シングル代わりに聴くのではなくてアルバム単位で聴いてもらいたい。例えば2曲目「All Out Of Love」3曲目「Every Woman In The World」も良い曲で1曲目の「Lost In Love」からの流れはこのアルバムのウリである。ここまではいわゆるAORテイストのメロディが主体で、その反面4曲目「Just Another Woman」6曲目「American Hearts」ではDiscoを多少意識したかのようなサウンドでもある。ただ甘い曲だけのバンドではないし、こうした曲はステージでも積極的に演奏していた。■オーストラリア出身のバンドと言えば他にもAC/DCや、INXSやMEN AT WORKと言った米国でもヒットを飛ばしたグループは多い。それらのグループとは音楽性では一線を画すが、'80年代前半から中頃にかけてヒットチャートを賑わしていたのは、間違いなくエア・サプライだ。日本でも当時は大人気でライヴを行えば武道館でも満員になり、私も大学生時代には嫌になるほど聴いていたものだ。米国ではもうすっかり過去のグループ扱いだが、一部の東南アジア諸国では根強い人気があるそうだ。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━【ヒット・チャート】この曲は1980年にシングル化されて最高位3位を記録する大ヒットとなった。年間チャートでも15位と健闘して、AOR系の曲としては年間11位を記録したルパート・ホームズの「Escape」に次ぐ好成績だった。アルバムからの他のシングルでは、「All Out Of Love」が2位を「Every Woman In The World」が5位を記録した。この勢いは次のアルバム『The One That You Love(邦題:シーサイド・ラヴ』へと受け継がれた。ここからは表題曲が1位を獲得して、他の2曲も5位を獲得するなど正に快進撃だった。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━【最後に】エア・サプライは米国でヒットを連発していた当時から、米国では決して評価が高かったグループとはいえなかった。しかし所属レコード会社のARISTAはかなり熱心に売り出しに取り組んでいたようだ。レコードもオリジナルばかりではなくて、優秀な外部のライターを起用したりしていた。人気が徐々に下降線を辿り始めた時にも人気AORコンビの、エア・プレイの二人と共作して映画『ゴーストバスターズ2』のサントラに起用したりもされていた。グレイテスト・ヒットの新曲用にジム・ステインマンの曲も取り上げていた。こうした延命策?が暫く功を奏していたが'90年代以降は音沙汰が全く途絶えてきた。メンバー・チェンジもあったりでグループとしての活動も緩やかになった。だが相変わらず日本では根強い人気があるそうで、夏=エア・サプライ(日本ではTUBEだろうが)と言った図式は当時既に定着していた。AORと純粋に呼べない部分もあるグループだが、南半球から届けられた爽やかなサウンドはいつまでも忘れられない。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━【編集後記】AORシリーズの一環として取り上げたエア・サプライですが如何でしたか?。夏のイメージが強いことも有るけど、是非アルバム単位で聴いてもらいたいです。ヒッチコックのハイ・トーン・ボイスと、ラッセルの曲の見事な融合とコーラスが堪能出来ますよ。では、次回をお楽しみに。最後まで読んでいただきありがとうございました。
2004.07.17
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人気blogランキングへ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━VOL.11▲△▲△■私の好きな曲11~ボビー・コールドウェルの「スペシャル・トゥ・ミー」「風のシルエット」 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□【アーティストの略歴】1951年生まれのボビー・コールドウェルは、1978年にアルバム『イヴニング・スキャンダル(原題は本人の名前)』でデビューした。ボビーは基本的には特定のバンドを組まずに、スタジオ・ミュージシャンを起用してアルバムを作る。だが徐々にその度合いは薄くなり、大部分の楽器を自分で演奏する多重録音形式を取るようになった。'80年代の中盤以降のAORブームの終焉と共に、活躍の場を楽曲提供に見出してボズ・スキャッグス、シカゴ、ピーター・セテラ、アル・ジャロウにも提供したりしていた。最近ではAORではなくてジャズを取り上げるなど独自の活動を繰り広げている。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━【この曲について】△今回は2曲取り上げるがまず「スペシャル・トゥ・ミー」から。アルバムでは1曲目に収録されている曲で、いきなりサビから始まる展開。とてもポップなサビから始まって、サビが終わるとボビーの何かはにかんだかのようなボーカルが入る。『貴方は僕にとってとても特別な女。貴女への愛がない生活なんて想像できない』と歌う。そして最後に『いつまでも僕のぞばにいて欲しい』と締めくくる。▲この曲はAORナンバーの中でも私が好きな上位に位置する曲。旋律もサビから入り終始耳に付きやすい上に、歌詞もとても簡単。サビのコーラス部分からボビーがはにかみながら歌い、途中でThere Could Never Be...のパートから何か吹っ切れたかのように力強く歌う。ボーカルも微妙に強弱を付けて歌をアシストしている。□もう一つは「風のシルエット(原題:What You Won't Do For Love)」で、何故こういう邦題が付いているのかはわからない。直訳すれば「愛する上でしてはいけない事」だろうが、これでは売れないから?。この曲はAORのナンバーを集めた企画アルバムを作れば欠かせない曲だろう。冒頭のラッパがはいるところからして、いきなりAORフレイバー満載である。夕暮れにこれをBGMに聞き入ったりするとムード満点だろう。それもこれからのシーズンにはピッタリと私は思うのだが...。■「スペシャル・トゥ・ミー」は軽快なポップス・ナンバーなのに対して、これは対照的にムード満点のスローなナンバー。アレンジもラッパを効果的に配して、スローな雰囲気にピッタリとマッチしている。これぞ正にAORと言ったかのようなイメージの曲だ。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━【ヒット・チャート】○「風シルエット」はシングル・カットされて、ボビーにとって今の所唯一のトップ10ヒットになる9位を獲得した。だがボビーはピーター・セテラとエイミー・グラントのデュエット曲「ネクスト・タイム」を提供して、こちらでは1位を獲得している。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━【最後に】●このアルバムは紹介した2曲以外にももう一つ「カム・トゥ・ミー」も素敵な曲だ。タバコのCMソングに起用されていたこともある。「風のシルエット」と似たタイプの曲で、ボビーが影響を受けたブラック・ミュージックのフレーバーがする。ボビーの感情がタップリ込められた歌い方にも注目して欲しい。◇このアルバムは1曲目の「スペシャル・トゥ・ミー」で軽快に始まる。この頃は外はまだ明るさが残り、「カム・トゥ・ミー」「風のシルエット」の頃には夕焼けが綺麗な時間に。そして傍にはカクテルかシャンパンでもあれば最高なBGMとしてその魅力が発揮されるだろう。でもチョッと褒めすぎかな?。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━【編集後記】今回は始めて同一アーティストのアルバムから2曲取り上げてみた。両方とも好きな曲だったのでこういう風にしてみたが、如何でしたか?。ボビー、ボズ、クリストファー・クロスといえばこの時期にAORの御三家として'80年代の初頭に大活躍した面々だ。そのボビーの「風のシルエット」は最近、誰か(2パック?)は知らないがサンプリングされている。ボビーはボズへ「ハート・オブ・マイン」を提供している。この曲も彼らしくとても優しい雰囲気が漂う名曲で、ボズとボビーもどちらともアルバムで歌っているので比較するのもいいかも。因みに私はボスの方が好きです。AOR好きの私としてはもっともっとこれからもAORのナンバーをここで取り上げますのでお楽しみに。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━【予告編】1.SAILING/CHRISTOPHER CROSS2.LAYLA/DEREK AND THE DOMINOS(ERIC CLAPTON)3.LOST IN LOVE/AIR SUPPLY順不同最後まで読んでいただきありがとうございました。
2004.07.04
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人気blogランキングへ梅雨真っ最中の日本ですが今のところは中休みで梅雨は一休みですね。でも沖縄の南海上を台風が北上していて、この季節では過去最大級の勢力を誇るそうです。現在公開中の映画「デイ・アフター・トゥモロー」見たいにならなければいいのですが。そこでまだ渡来していない夏に向けて、こんな洋楽アルバムを聴きたいな~。そんな夏をイメージした洋楽AOR系のアルバムを3つ私の好みで選ぶと...。1.MORNING DANCE(1979)/SPYRO GYRA今でも活動しているラテン系のフュージョン・バンド。彼等は元々はレギュラー・メンバーはいなかったが、このアルバムの表題曲が売れて固定化された。スティール・ドラムの涼しげな音色とジェイ・ベッケンスタインのサックスが絡み合うサウンドが特徴。朝この曲を聴いて目覚めたら最高だと思うよ。表題曲以外にもこのアルバムは全体的にとても涼しげな空気をリスナーに届けてくれる事間違い無しだ。2.OASIS(1979)/JIMMY MESSINAかつてケニー・ロギンスとデュオを組んでいたジミー・メッシーナのアルバム。ここでは全編に渡って西海岸の夏の空気を運んできてくれる。カラッと乾いた爽やかなロックが全曲に共通したサウンドで、夏の晴れた日に是非車内で聴いて欲しい。ドライヴの友には最適な一枚。3.BOBBY CALDWELL(邦題:イヴニング・スキャンダル)(1978)/BOBBY CALDWELLAOR界ではボズ・スキャッグスと並んで第一人者のボビー・コールドウエルの記念すべき初ソロ・アルバム。そのジャケットからして何となく雰囲気をそそられる。1曲目の「スペシャル・トゥ・ミー」からしてワクワクさせられる。いきなりサビから始まるこの曲は1曲目に相応しいスピード感がある。更に、AORの名曲との誉れも高い「風のシルエット」もこのアルバムの代表曲だ。最近ではすっかりAORとは無関係なジャズのスタンダードを歌ったりと独自の活動が目立つ。そんな中でもこのアルバムは夏の薄暮から夕暮れ時に聴いてもらいたい一枚だ。夏の定番とも言われるクリストファー・クロスやエア・サプライもお薦めです。
2004.06.19
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人気blogランキングへ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◇私の好きな曲、~ボズ・スキャッグスの「二人だけ」♪ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━【アーティストの略歴】ボズ・スキャッグスといえば例えAOR界に詳しくない人でも、大体30代後半~40代半ば位の男性はリアル・タイムで聴いていた人も多いでしょう。最近ではすっかりAORとは関係無い所で活動しているのは、少々寂しい。元々はスティーブ・ミラーやデゥアン・オールマンとの共演もある、60年代の半ばから音楽活動をしているベテランだ。70年代の半ばからAORの一人者として活動するものの、80年代に入り8年位アルバムを出さない時期もあった。最近では自己のルーツのR&B系のサウンドを取り上げている。日本でも人気が高いアーティストの一人だ。♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯【この曲について】『WE'RE ALL ALONE(二人だけ)』作詞:作曲/BOZ SCAGGS▲この曲はボズの究極の一枚でありAORの名盤との誉れも高い、『SILK DEGREES』(1976)の最後を飾る10曲目に【WE'RE ALL ALONE】というタイトルで収録されている。このアルバムがAOR時代の到来を告げたと言っても過言ではあるまい。実際にはこれより前にも既にAOR風のアルバムや曲は出ていたのは事実だが、完成度と商業性を兼ねたのはこれが最初ではないかな?。♪さて本題のこの曲だが、ボズの曲と言えばやはりそのスイートなバラードが魅力である事は否定できない。そのボズの中でもこれは代表的な名バラードで、ボズのコンサートでも必ずアンコールやその前の重要な場面で演奏される。そしてこの曲は既にスタンダード・ナンバーとしても定着していて、多くのカバーを生み出し中にはジャズ系のアーティストにも取り上げられことさえある。★この曲を演奏しているのはドラムスの故ジェフ・ポーカロ、ベースのデヴィド・ハンゲイト、キーボードのデヴィッド・ペイチであり後のTOTOのメンバーである。演奏面ではピアノの音色が綺麗で演奏を引っ張っていく役割を果たし、ボズのヴォーカルを優しく包んでいる。曲調も内容もとてもロマンティックで、日本語タイトル見たいに恋人と『二人だけ』のシーンを演出する最高のBGMとなりうる。それも夜のドライヴのお供にこの曲とこのアルバムを持って行けば、最高な一夜を過ごせるでしょうね(自分は未経験ですがそんなシーンは...)。■窓を閉じて、光を和らげて そうすれば全ては最高だね 何も心配する事なんて無いんだよ 悩みなんて解き放てば、その気になるように スタートが切れるさ■ これは私が勝手に自分の拙い英語力を駆使して、中間部分を訳して見ました。歌詞カードには随分と長たらしく意訳していたけど、自分ではこういう風に解釈しました。♭♭♭♭♭♭♭♭♭♭♭♭♭♭♭♭♭♭♭♭♭♭♭♭♭♭♭♭♭♭♭♭♭♭♭【ヒット・チャート】残念ながらこの曲は発売当時はシングル・カットされた形跡はありません。しかしこのアルバムからは6曲目の「LOWDOWN」がビルボード・チャートで三位を記録。9曲目の「LIDO SHUFFLE」が同じく11位を、7曲目の「IT'S OVER」が38位を記録しています。♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪【最後に】このアルバムにはこの曲以外にもいい曲が目白押しです。AORとはこういう風にアルバム全体で聞かせることが出来るのが特徴かな。勿論他の多くのアーティストも同様ですが、AORはシングル向きの曲を量産するタイプの音楽ではない。このアルバム見たいに一枚を通して聞いて、始めてその人のカラーが分かる。例えばホール&オーツは典型的なシングル・アーティストで一曲一曲の良し悪しが出るタイプの人たちです。ボズのこのアルバムは一曲目の『WHAT CAN I SAY』からこの『WE'RE ALL ALONE』まで正に完璧な一つの流れが出来ている。従ってメリハリもあるし何度聞いていても飽きない、そんな素晴らしい一枚です。まだ未聴の方には、AORに多少でも感心があるなら古典的なフレーズである『騙されたと思って』是非買って下さい。決して損はさせないアルバムですよ!。【編集後記、余談】▲今日はここまで4月に入ってからの疲れが出たのかどうか知らないが、何だか一日体調が優れなかった。でも、まだ日曜日もあるので何とか体調を整えて月曜日を迎えたい。やはり、一年遊んでいたツケがまわって来たのかな?。疲れていない積りでも、体は正直に反応したみたいだ。ここ一週間は寝不足だったし、昨日も何故だかあまり寝れなかったから今日こそ(明日こそ?)タップリと睡眠時間をとるのダァッ~。△今日は西武がダイエーと地元で戦い6点リードを追いつかれて、9回にエラーで1点リードされる嫌な展開。しかし打順の良かったその裏に2点を挙げてサヨナラ勝だ。これで6連勝後に1敗してから再び6連勝だ。開幕直前に順位予想でBクラスに挙げていた評論家の連中出て来い!。今の快進撃をどう分析するのだ!。♪AORって聴いているとやはり歳のせいかとてもリラックス出来る。最近のヒップ・ホップ系の音楽には今ひとつ違和感があるので、一服の清涼剤のような存在がずばりAORだ。■ここまで付き合って読んでくれた人、有り難うございました。今日の日記はメルマガっぽく仕上げて見ました、如何でしたでしょうか?。もし感想があれば何なりとお知らせいただければ、とても嬉しいです。将来的にはメルマガを発行したいという色気があるので、今回はチョッとそういう訳でこういうスタイルを取りました。では、皆さん春の一日を楽しくお過ごし下さい。
2004.04.17
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人気blogランキングへ1.AIR SUPPLY/LOST IN LOVE(1979)1979年に発表されたオーストラリアのバンドで、リーダー格で曲作りもするグラハム・ラッセルはバンド唯一の英国人。元々そのグラハムともう一人のボーカリストであるラッセル・ヒッチコックが中心になって結成された。日本でヒットするきっかけになったのは、本国発売のジャケットは無視したところにある。彼らのサウンドを<夏向き>と解釈した日本ではジャケットを、ウインドサーフィンやパラセーリングや南の小島の綺麗な写真を載せた作戦も的中した。そして、サーファー辺りから徐々に口コミで広がっていった。バンドも結成当時からは本国では人気を博したが、一年発起して大手アリスタ・レコードから米国デビューを果たした。曲も、グラハムのオリジナル曲にレコード会社が用意した曲が見事にはまりヒット曲を連発した。このアルバムからは、一曲目の『Lost In Love』も母国で録音したバージョンからアレンジを替えて収録された。全米チャートでも3位を記録したこの曲はその後のバンドの方向性を決定的なものにした。冒頭からコーラスを聞かせて始まるこの曲は、単に男女の仲が上手くいかなかったがこれからは上手くいくはずさと歌う。テーマはごくありふれているがこのバンドの曲は全体的にこんな感じの曲が主流だ。アルバムにはこれ以外にもいい曲目白押しだ。例えば、2曲目の3曲目のもシングル・カットされてヒットした。特に3曲目はオリジナルではないが、ヒット・メイカーコンビのブガッティー・マスカーのペンによるもので、6曲目の<American Hearts>も提供している。このコンビは<THE DUKES>という名でAORのアルバムを発表しているが、あくまでも本業は作品提供だ。エア・サプライは自分の大好きなバンドで当時は大学生で同時進行で聴いていた。特に当時はAORとは意識はせずにポップ・バンドという認識で聴いていたが、やはり、エア・サプライはAORだ。その後も80年代の半ばまではヒットが続いたが徐々に勢いは無くなっていった。今では、メンバーも二人以外は替わってしまっている。しかし、グラハムとラッセルのデュオの様な形ながらも、今でもアジアを中心に根強い人気を保っている。彼らの路線は日本ではチューブが同じく<夏バンド>としての地位を得ているが、元はエア・サプライである。彼らの楽曲の良さは夏だけではなくて一年を通して楽しんで欲しい。決して軟弱なバンドではない事が分かると確信できる。尚、エア・サプライに関するページを作ってあるので興味のある方は、トップの左にあるページのエア・サプライの項目をクリックして下さい。私の愛情たっぷりのレスです是非ご一読を。☆収録曲1.LOST IN LOVE2.ALL OUT OF LOVE3.EVERY WOMAN IN THE WORLD(邦題:ときめきの愛を) 発売当時の邦題は(この世のすべての女性へ)4.JUST ANOTHER WOMAN5.HAVING YOU NEAR ME6.AMERICAN HEARTS7.CHANCES8.OLD HABITS DIE HARD9.I CAN’T GET EXCITED(邦題:燃えない心)10. MY BEST FRIEND
2003.09.25
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人気blogランキングへ1.CHRISTOPHER CROSS/CHRISTOPHER CROSS(1979)発表当時はジャケットに本人の写真が無い、イラストでピンクのフラミンゴの絵が描いているだけの不思議なのが話題になった。最もそれは正解だったかも...(^^)。一方のサウンドは正にこれぞポップス系のAORサウンドが満載もアルバムで、グラミー賞を独占した新人だった。マイケル・オマーティアンのプロデュースも抜群だったし、勿論クロスの曲作りも良かった。ここからは『Ride Like The Wind(邦題:風たちぬ)』と『Sailing』の2曲がシングル・ヒットした。他にも1曲目の『Say You’ll Be Mine』や『The Light Is On』もいい曲で明るい気分にさせてくれる。クロスはこの後、映画<ミスター・アーサー>のテーマである『邦題:ニューヨーク・シティ・セレナーデ』が全米一位を記録した。この辺りが彼にとってのキャリアのピークとなり、武道館公演なども好評を博したが徐々に下り坂となる。第二弾のアルバム『Another Page』も曲は出来がいい物の、前回ほどのインパクトは与えられなかった。この後はアルバムを発表しても話題になることは無い。母国のアメリカでもすっかり過去の人となってしまったのは寂しい。派手にデビュー・アルバムがヒットしただけにその後の凋落が目立った。とても残念だ。ただし、日本ではこの時の印象が強かったせいか今でも<アーサーのテーマ>や上述の2曲はラジオでもオンエアされる。またいま流行の80年代のコンピ物にも収録されていることが多い。AORを表舞台に引っ張り出した功績は大である。楽曲はいいので是非ともじっくりと曲の良さを味わいたい。
2003.09.24
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人気blogランキングへ70年代から80年代にかけてAORは市民権を得ていた。しかし、今ではすっかり聴かれなくなってしまったジャンル。でも、復興盤が発売されたりコンピ物が発売されたりとかつての勢いが僅かなら出てきた。35歳位から40代の後半までの年代の人達には懐かしさがこみ上げてきますね。最近の音楽には付いていけない部分も徐々に出てくるから、たまに聴くとホッとする。一服の清涼剤だ。そんな幾つかをピックアップすると。1.ITALIAN GRAFFITI(1974)/NICK DeCAROAORの記念碑的なアルバム。諸説がある中でこのアルバムがAORの始まりとも言われる。アレンジャー、プロデューサーとして’60年代から活躍していた。ボーカルは今ひとつか細いが曲とはマッチしているから問題は無い。選曲は全てカバーである。曲はスティービー・ワンダー、スティーヴン・ビショップ、ランディー・ニューマンやスタンダード曲を取り上げている。しかし寄せ集めと言った感じはしないのが彼の素晴らしい所だろう。残念ながらニックは既に亡くなっている。2.SILK DEGREES(1976)/BOZ SCAGGS1976年発表のAOR界の金字塔的アルバム。ボズはこのアルバムで一気にAOR界の第一人者の地位を築いた。このアルバムからは『LOWDOWN』は3位を、アルバムは2位を記録するヒットとなった。収録曲10曲全てがグレードが高くて、これには曲の良さも去ることながら、バックの演奏陣の後のTOTOのメンバーの貢献も大きい。他には、『WE’RE ALL ALONE(邦題:二人だけ)』『LIDO SHUFFLE』『IT’S OVER』の出来も秀逸だ。3.BROTHER TO BROTHER(1978)/GINO VANNELLI1978年発表のアルバムでニック・デカロ同様にイタリアにルーツを持つカナダ人。このアルバムからは3曲目の『I JUST WANNA STOP』が全米4位を記録するヒットとなった。全体的に都会的な香りのするアルバムで、このシングル・ヒットした曲は兄のロスが作曲した。だがそれ以外の曲は本人のペンによるものである。演奏陣もギターのカルロス・リオスや、サックスの響きが彩りを添えるアーニー・ワッツなどは今では大物のセッション・マンだ。ジノ・ヴァネリは都会的な空気を運んでくるAORアーチストだ。是非、夜のドライヴの共にして欲しい。
2003.09.23
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