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影丸076 @ Re[1]:時をかける少女(1994)(05/25) かにんこさん、こんにちは。 1994年の「時…
2020年05月25日
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カテゴリ: SF・特撮映画

「最後の脱出」No Blade of Grass(1970)
監督・製作:コーネル・ワイルド
原作 ジョン・クリストファー
脚本 ショーン・フォレスタル、ジェファーソン・パスカル
撮影 H・A・R・トムソン
音楽 バーネル・ホイブリー
出演 ナイジェル・ダヴェンポート、ジーン・ウォレス
   ジョン・ハミル、リン・フレデリック、アンソニー・メイ
   ウェンディ・リチャード
    イギリス映画 本編97分 総天然色 シネマスコープサイズ

 洋画チャンネル「ザ・シネマ」で放送された「最後の脱出」を録画したBD-REを鑑賞しました。 ず~っと昔にテレビで深夜にやっていた洋画劇場で見ていらいです。

 中国が開発した農薬が発端となった病害が発生し、ウィルスが媒介となって世界中に蔓延する。イネ科の植物のコメ、小麦、大麦、トウモロコシなど穀物類が全滅し、それを食べた家畜類も死滅してしまう。中国から始まった大規模な食糧難が世界に拡大して餓死者が続出。危機が欧州にも迫り、無政府状態となった中で人々が生き残りをはかる物語です。

 建築家のカスタンス(ナイジェル・ダヴェンポート)はロンドンに戒厳令が布かれるとの情報を得る。彼は都市封鎖される前に脱出して疎開する決意をし田舎にある兄のディビッドが経営する農園へ向かって妻と娘、その恋人の青年とともに車で出発する。途中で暴動を起こした市民が商店を襲って略奪するのを見て、護身のための銃を買おうと銃砲店に立ち寄ります。銃を売るのを拒絶した店主を店員のピリー(アンソニー・メイ)が射殺して妻とともにカスタンスと行動をともにすることになる。

 市民の移動が禁じられる中、軍の検問を兵隊を撃ち殺して突破した彼らは、途中で凶悪なバイク集団に襲われ、妻と娘メアリー(リン・フレデリック)が暴行されてしまう。 車を捨てて徒歩となった彼ら一行は「約束の地」をめざして旅をつづけ、民家に押し入り、家人を射殺して食料を奪う。自分たちが生きるために他人を殺すことにためらいがなくなってゆきます。

 ウィルス発生源の中国では口減らしのために3億人の国民を神経ガス爆弾で殺したとの情報が入り、英国政府も同じような手段をとるという噂がひろがって、人々は恐慌におちいります。

 秩序が崩壊した無法社会で、食料の奪い合いと、生き残りをかけた戦いがくりひろげられる。 こういう殺すか殺されるかの極限状況になった時、今の平和ボケた日本人は「殺さなくてもいいじゃないか、話し合って食料を分けてもらえばいい」などと馬鹿な甘っちょろいことを云うかもしれない。

 娘のメアリーがレイプされたあと、彼女はしだいに恋人よりも、粗野で荒くれな、銃砲店で働いていたピリーという男に惹かれてゆき、「彼といるほうが安全だから」と云います。弱肉強食の極限状況におかれた場では、恋人の教養や学歴など何の役にも立ちはしない。銃の扱いがうまくて強い男の下にいれば安全だから、というのは真実、そのとおりなのだろう。 人類が誕生した時から、時代や東西にかかわらず、人々は強いリーダーの下に集まり、集団が営まれてきた。そして他集団を襲って食料を奪う。リーダーには、他集団の襲撃を退け、他集団を襲って勝つことができる強さが求められて、その下に人々が集まる。集団は人数が多い方が有利だと、この映画でも云っていましたね。

 現在の、中国が発生させた新型コロナウィルス騒動のなかで、この映画は単なる荒唐無稽な近未来SF映画ではなく、人間の本質をついているという点ではリアルな作品になっています。 中国って国は疫病を発生させて世界に迷惑をかける存在であり、3憶人の自国民を抹殺するような暴挙をやりかねない国として、この1970年当時からそう見られていたのか、というのが面白い。






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最終更新日  2020年05月29日 15時58分22秒
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