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いつもいつも政治向きの話ばかりなので、たまには季節に見合った紅葉の写真など・・・・・・2000年10月、穂高連峰・涸沢これも同じく2000年10月涸沢当ブログの背景に使っている写真です。前にも紹介しましたが・・・・・・2000年10月、穂高連峰・涸沢
2008.09.30
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2001年10月、南アルプス・北岳2005年10月、穂高連峰・涸沢のナナカマド紅葉
2008.09.30
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高い山ばかりでなく・・・・・・・・奥多摩・三頭山(1531m)そして、海抜600m足らずの高尾山だって2006年11月高尾山頂
2008.09.30
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http://mainichi.jp/select/today/news/20080929k0000e010066000c.htmlより麻生首相:所信表明で民主攻撃 「政策合意にルールを」麻生太郎首相は29日午後、衆参両院本会議で就任後初の所信表明演説を行った。首相は「日本は強く、明るくなければならない」とした上で、「日本の底力」を強調した。政策課題は「あえて喫緊の課題のみ」に絞り、最重要視する景気対策では、補正予算案への対応を明らかにするよう民主党に迫った。首相は冒頭、内閣が交代したことと、中山成彬国交相の問題発言を陳謝した。その上で国会運営に関し「合意形成をあらかじめ拒む議会は、議会制民主主義の名に値しない」と、参院で多数を握る民主党の戦術を強く批判。「ねじれ国会」での与野党政策合意に向けたルール作りを呼びかけた。---------------------所信表明というのは、政権を握るものとして「こういう政策を行います」という政策の方針を示すためのものでしょう。そこで政策課題については「あえて喫緊の課題のみ」に絞り、民主党批判を優先するということは、民主党を非難することが麻生にとって最重要政策だということになります。こんなバカげた話はないでしょう。そもそも与党と野党は求められる役割が違います。与党は政策を実行するのが役割であり、野党は与党の政策を批判するのが役割でしょう。いわば、与党という野球チームが守備について、首相というピッチャーがボールを投げる、それを野党チームのバッターが打ち返すような関係です。旧社会党が「何でも反対」の姿勢を批判されましたが、野党が与党の政策に賛成ばかり始めたら野党の役割放棄で、それこそ民主主義も議会政治も形骸化します。バッターボックスで、打者が突然バットを捨てて、グローブを持ってピッチャーの投球を捕球してしまうようなものですから。同様に、仮にも首相という立場の人間が、施政方針演説の壇上から野党を批判したり、逆質問したりというのは、いわばピッチャーが突然マウンド上でバットを振り始めたようなものです。自らの立場、役割をわきまえず自分の「信念」なら何を言っても良いというのでは、辞任した国交相と大同小異です。というか、最近この種の勘違いをする政権担当者がすごく多い気がします。知事でありながら、まるで評論家のように部下を批判する某知事とか。そんなに野党の役回りを演じたいなら、とっととチェンジして、実際に野党の立場に立っていただくのが早道でしょう。
2008.09.29
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中山国交相、あっという間に辞任してしまいましたけれど、やはり、あの発言は「失言」ではなく確信犯だったようです。問題発言で批判が集中しているさなかに、宮崎県内の自民党の集会で以下のようなことを言っています。http://mainichi.jp/select/seiji/news/20080928k0000m010101000c.html日教組について日教組については、いろいろ言いたいことがある。大臣になって一番大事な仕事は、美しい古里と、安心・安全で住むことができる国土を子や孫たちにバトンタッチすること。今の日本を子供たちにこんな状態でバトンタッチしていいか。そういう強い気持ちがある。さまざまな犯罪が起こっている。あるいは親殺しとか。それは教育に問題があった。特に日教組。何より問題なのは「内心の自由に立ち入らない」と言って、道徳教育に反対する。何とか日教組を解体しなければいかんと思っている。小泉さん流に言えば「日教組をぶっこわす」。この運動の先頭に立つ思いでいる。民主党についてこれ(日教組)が民主党の最大の支持母体。支持母体と言えば、社保庁もそうだ。社保庁というのは自治労が非常に強い組合。こういう仕事をしない人があの年金記録の未処理問題につながっている。民主党が「政権選挙」といってるが、官公庁の組合に支えられている民主党が政権を取ったらどうなるのか。民主党は本当にひどいこといっている。中学3年生まで児童手当。(財源が)あればいいが、総額4・5兆円から5兆円。消費税2%分だ。高速道路も無料にするという。公約に財源があるのか、民主の公約は「公約偽装」である。小沢民主党も解体しないといけない。------------------------更に辞任の際の記者会見でも日教組批判を繰り返したようですhttp://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20080928-OYT1T00614.htm?from=top相次ぐ問題発言で辞任に追い込まれた中山国土交通相は、28日の最後の記者会見でも、日教組をめぐる一連の発言について「撤回しない」と開き直った。なおも「(日教組には)子供をダメにしようという闘争方針で活動している人がいる」などと“持論”を展開。(以下略)------------------------もちろん、自民党の政治家として、野党第一党の民主党、あるいはその支持母体の一つである日教組と敵対するのはある意味では当然です。しかし批判のしかたには節度というものが必要です。「ガン」などと口汚くののしる、「日教組の強いところは学力が低い」という「仮説が証明された」、などと明白なウソをつくなどということは、政権与党の中枢にいる人物に許される発言ではない。まして、野党やその支持団体を「解体する」なんて発言は、民主主義と言論の自由に対する重大な挑戦です。自分の信条に合致しない団体は解体しろなんて、黒塗り街宣車の上でがなっている街宣右翼とまったく同レベルとしか言いようがない。だいたい、中山はもともと文教族で、文部相をやっていたこともあるわけです。行政の責任者としての自らの責任を棚に上げて、まるで評論家のように教育を巡る様々な問題の責任を日教組に押しつけて済ましているような文部相に、教育の問題を解決できるわけがない。
2008.09.28
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政治家の子供は成績が悪くても政治家になる。だから日本の政治家は程度が低い。・・・・・・・・・・・・実にまったくそのとおりかも知れない。まあ、中山自身は二世議員ではないですが、麻生内閣には(というより現在の自民党には)二世議員がものすごく多い。何しろ「地盤・看板(ネームバリュー)・鞄(資金)」という政治家としての資産を親から譲られた立場から選挙に出るのだから、それらを自力で作り出さなければならない非世襲の政治家に比べたら、ものすごく有利な立場にいます。麻生にしろ福田にしろ安倍にしろ、親が政治家でなければ首相になどなれるはずがないのです(小泉は、ちょっと分からないけれど)。
2008.09.27
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失言癖のある首相からどんな暴言が飛び出すかと思いきや、国土交通相から暴言が飛び出すというフェイント大作戦(?)でした。http://www.asahi.com/politics/update/0925/TKY200809250311.htmlより中山国土交通相は25日、報道各社のインタビューで問題発言を連発した。「誤解を招く表現があった」として撤回したが、今後、波紋を呼びそうだ。住民の根強い反対もあり整備が遅れる成田空港。今後の施策、整備の考え方を問われ「ごね得というか戦後教育が悪かったと思いますが、公共の精神というか公のためにはある程度は自分を犠牲にしてでも捨ててもというのが無くて、なかなか空港拡張もできなかった」と、住民の対応を批判した。来月1日に観光庁が発足するなど注目を集める観光行政。訪日観光客を増やすには閉鎖的な国民性の克服が必要ではないかとの質問に「日本はずいぶん内向きな、単一民族といいますか……」と答えた。86年、当時の中曽根首相は、「日本は単一民族」と発言し、アイヌ民族から抗議を受けた。文部科学相を経験している中山国交相は、教育問題にも言及。大分県教委の汚職事件について「日教組(日本教職員組合)の子供は成績が悪くても先生になる。だから大分県の学力は低い」と主張した。自ら提唱した全国学力調査については「日教組の強いところは学力が低いんじゃないかと思ったから」と実施の背景を説明。その仮説が証明されたとして「テストの役目は終わった」とも述べた。 ---------------------------いかにも右翼オヤジの考えていそうなことをそのまんま口に出したという感じです。そういう意味では発言内容にはおよそ意外性がない。しかも、内容が事実に反するのだから、まるで話になりません。学力テストの成績ベスト5の都道府県を見ると1位秋田県 日教組の組織率5割以上2位福井県 日教組の組織率実に9割以上3位富山県 日教組組織率約4割(全国平均よりは上)4位香川県 日教組組織率ほとんどゼロ5位石川県 日教組の組織率5割以上というわけで、「中山説」に合致するのは4位の香川県だけで、あとの4県は学力テストの成績上位で、日教組の組織率も高いのですから、中山説には明らかにウソです。それから、大分合同新聞の報道によれば、教員不正採用事件では、「関係先から押収した「口利きリスト」の中に、依頼主として県議会議長や前副議長、文教警察委員長ら少なくとも四人の保守系県議の名前があることが一日、分かった。議長をのぞく三人はいずれも、試験前に特定の受験者名を県教委幹部に伝えたことを認めているが、金銭の授受は否定。「不正を求めたものではない」としている。」とのこと。県議会議長とは、阿部英仁議員。経歴を見ると、大学を出てすぐに西村英一衆議院議員(自民党)の秘書になって以来、自民党一筋の政治家歴を歩んできた方です。文教警察委員長は、麻生栄作議員。株式会社リクルート勤務、衛藤征士郎(自民党)代議士秘書を経て大分市議・大分県議。こちらもずっと自民党です。前副議長というのは、具体的に誰かは分かりませんが、大分県議会では正副議長とも自民党議員が独占しているので、自民党議員の誰かであることは間違いありません。というわけで、大分の教員採用不正にかこつけて日教組批判をするのも結構ですが、ご自分の所属する自民党が教員採用不正に深く関わっていた現実も直視すべきでしょうね。
2008.09.27
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http://mainichi.jp/select/today/news/20080926k0000m010084000c.htmlより自民党の小泉純一郎元首相(66)は25日、地元の神奈川県横須賀市の後援会の会合で、次期衆院選には立候補せず、今期限りで引退する考えを表明した。集めた系列県議・市議らに「議員生活36年を振り返り、もうやり残すことはない。今ある種の達成感を感じている。これからも政治活動を続けていくが、国会活動はしない。次の選挙には出ない」と述べた。また、自分の初当選と同じ27歳の次男、進次郎氏を後継者にしたい意向を表明した。(以下略)---------------------------でも、結局のところ子どもに跡を継がせるんですね。小泉自身が2世、いや3世議員なので、子どもが跡を継げば政治家4代目。小選挙区制の悪しき点は数多くありますが、こういう世襲の横行を許すという点も大きな問題の一つです。それにしても、もうやり残すことはない、ですか。そりゃそうでしょうね。壊すだけ壊したんだから。格差問題、貧困層の拡大といった競争原理主義の弊害を招いた大きな責任は小泉にあると思います。もちろん、小泉1人に全責任があるわけではないですが。靖国参拝を強行して中韓との関係を悪化させた責任もあります。大いなる負の遺産を残して、去っていくというわけですね。
2008.09.25
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麻生太郎は「毛並みの良さ」で知られています。祖父は吉田茂、そして、曾祖父は大久保利通。しかし、大久保利通は、その行った業績がすごいのであって、家柄が凄いわけではありません。そもそも、家柄だけで人間の価値が決まるなら、下級武士出身の大久保が名を残すことなどあり得なかったはずです。子は親を選べません、良い意味でも悪い意味でも。まして何代も前のご先祖様は尚更です。親(ご先祖様)が立派であることは、本人の能力でも何でもありません。自分の能力によるのでもなんでもない「家柄の良さ」を生まれながらに持っている人間に、他人(野中)の「家柄の悪さ」を揶揄できるような、いったいどんな権利があるのか、私には分かりません。 wikipediaによると、麻生は「首相の家庭なんて幸せなもんじゃねえ」「両親にほったらかしにされて育った」「生まれはいいが、育ちは悪い」などと本人は語っているようです。(「生まれは良いが育ちは悪い」という発言は有名ですが)「首相の家庭なんて幸せなもんじゃねえ」と本当に思っているのなら、自分自身も首相を目指すのは矛盾ですし、「生まれは良い」って何ですか。人間の生まれに良いも悪いもないはずです。しかも、自分自身で自分のことをそう言ってしまえるところがすごい。まあしかし、首相になってしまったんだから、それはもう仕方がない。かくなる上は、できるだけ早く解散総選挙をやっていただいて、永遠に歴史に残るような政権になって欲しい。史上最短命内閣として。
2008.09.24
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作られた麻生「人気」とは裏腹に、今回の自民党総裁選、かなり盛り下がっていたようです。Web上では記事を発見できなかったのですが、今日の朝日新聞社会面の記事によると、一般党員の投票による総裁予備選の投票率は軒並み下がっています。しかも、無効票がかなりあったようです。記事に紹介されていたのは「どうせまたすぐやめるんだろう」「小沢一郎」「オバマ」という投票。いずれも、かなり笑える。自民党の党員なんて、比例区の議員が名簿順位上げのためにかき集めてきた「名ばかり党員」がたくさんいるのかも知れないけれど、それでも基本的には自民党支持者だから党員なのでしょう。その党員がこのくらい醒めているんだから、一般国民が盛り上がっているはずがありません。
2008.09.23
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http://www.asahi.com/business/update/0923/TKY200809230001.htmlNY原油、一時130ドル突破 2カ月ぶりの高水準【ニューヨーク=都留悦史】22日のニューヨーク商業取引所の原油市場は、国際指標となる米国産WTI原油の先物価格が夕方の時間外取引で一時、2カ月ぶりに1バレル=130ドルを突破した。終値は前週末比16.37ドル高の120.92ドルで、上昇幅は過去最大となった。米政府による金融救済策が下落基調にあった相場の流れを変えたことに加え、中国の需要が再び拡大傾向にあることやサウジアラビアが9月から原油の供給調整に踏み切ったことも価格急騰の要因になった。 ----------------------------日本でネットウヨクの親玉みたいなのが首相になろうという、そのときに合わせたかのように、一時は1バーレル95ドル台まで下がっていた原油価格が、再び130ドル突破だそうです。先週木曜日には100ドル切っていたのに、たった2日でとんでもない値上がり。うーーーーん、この再高騰は一時的な現象か、それとも先の価格低下の方が一時的現象に過ぎなかったのか、どっちでしょうか。仕事上も生活上も、前者であって欲しいのですが・・・・・・・・・。
2008.09.23
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http://www.asahi.com/politics/update/0922/TKY200809220200.htmlより福田首相の辞意表明に伴う自民党総裁選は22日投開票され、幹事長の麻生太郎氏(68)が全体の3分の2の得票で圧勝し、第23代総裁に選ばれた。麻生氏は24日に召集される臨時国会で首相に指名され、同日夜には麻生内閣を発足させる。総裁選は10日に告示され、麻生氏以外に元政調会長の石原伸晃(51)、元防衛相の小池百合子(56)、前防衛相の石破茂(51)、経済財政相の与謝野馨(70)の4氏も立候補。5人が争う異例の選挙戦となった。(以下略)--------------------------私の目には、異例の選挙戦ではなく異例の出来レースとしか見えないのですが。しかも、始まる前から結果が見えているものだから、世間の注目度もかなり低いように感じます。私の周囲でも、自民党総裁選のことが話題になることはほとんどありません。もともと私は自民党という政党は大嫌いなのですが、その嫌いな自民党の5人の総裁候補の中で、一番嫌いなのが麻生太郎。まあ、だからといって他の誰1人として、支持したいと思う人物などいないけれど。麻生太郎の次に嫌いなのが小池百合子。まだ多少はマシな部分もあると思えるのは残りの3人。麻生太郎のどこが問題で、どこが嫌いかは、以前の日記に書いたので繰り返しません。しかし、麻生は人気があるとされているけれど、本当にそうなのでしょうか。「AERA」9月29日号に、前回総選挙で麻生と小泉の2人の応援演説を受けたある自民党議員の関係者によると、聴衆の集まり方に歴然とした差があったとか。「小泉人気が核爆弾レベルなら、麻生人気は地雷レベル」だそうです。そうだろうなと思います。私は小泉だって大嫌いですが、しかし小泉に演説の才があること、国民を引きつけるものすごい力があったことは認めなくてはなりません。実際には、その陰では広告代理店のバックアップがあったようですが、本人にまるで素質がなければ、広告代理店がどんなにバックアップしたところでそれを生かすことはできません。(例えば安倍晋三のように)もっとも、その小泉が推した小池百合子は得票第3位、しかも一般党員票は一票も取れなかったということで、小泉の神通力もだいぶ弱まったようですが。で、麻生太郎ですが、演説が魅力的とは、私には全然思えません。小泉と(中身の善し悪しは一切度外視して演説の外見だけで見て)比較して天と地の開きがあると、私も思います。麻生太郎が「アキバ系」で2ちゃんねるに書き込みしたこともある、などと報じられていることも、どうかなと思います。そんなことで喜ぶのは、それこそ2ちゃんねらーやネットウヨクのような連中ばかりでしょう。そりゃ、「本拠地」である秋葉原で演説すれば聴衆が集まるというのは分かりますが、少なくとも、有権者の半分を占める女性が、「アキバ系」と言われる首相を積極的に支持するかどうかは、かなり疑問です。問題は、解散をするかどうかです。最初は11月9日投票と言われ、それから10月26日投票といわれ、最近は解散先送りなんて説も出てきています。何となくね、「麻生人気」がどんどん落ちていることを肌で感じているから、解散先延ばしの観測気球を上げ始めたのかな、という気もします。去年の参議院選では、土壇場で安倍が投票日を一週間動かしたために、全国の自治体の選管は大混乱に陥り、少なからず費用が無駄になっています。また、党利党略で同じことを繰り返すつもりなのかな・・・・・。
2008.09.22
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一昨日の日記に、ヒトのヒトたる所以は直立二足歩行を行うことである、と書きました。ヒトとチンパンジーの分岐は、500万年から700万年前とされています。気が遠くなるほど遠い過去のことですが、しかし生物の進化という意味では、それほど昔のことではありません。霊長類(サル目)は、少なくとも5000万年以上、ひょっとすると6500万年に登場していますし、ほ乳類の登場は2億年前(実は恐竜とほぼ同時期)まで遡るのです。その長い期間、ほ乳類は(サルも含めて)ずっと四足歩行をしていたのです。その長い歴史に比べれば、ヒトが直立二足歩行を始めたのは、「わずか」500-700万年前のことに過ぎないと言えます。そのため、ヒトはまだ完全に直立二足歩行という新しい形態に適応してはいないのです。ヒトの骨格は、チンパンジーの祖先から分岐して早々に、直立二足歩行にほぼ適応しました。400万年前の初期のヒトであるアウストラロピテクスが、すでにほぼ完全な直立二足歩行を行っていたことは、すでに書いたとおりです。しかし、循環器系や内臓は、未だに直立二足歩行という新しい体勢には適応していません。そして、そのことが原因となって、人間に特有の様々な病気が生じるのです。一番分かりやすい例は胃下垂でしょう。人間の胴体が垂直に立っているからこそ胃下垂という病気があるので、胴体が横になっていたら、そんな病気はあり得ません。痔も同様です。痔は、静脈を心臓に戻ってくる血液が、途中で逆流、鬱血することで起こるわけですが、実はそういう事態を避けるために、手足の大静脈には逆流防止の弁が付いているのです。ところが、胴体内の大静脈には、逆流防止の弁がほとんどない。四つ足で歩いている動物の胴体は水平なので、そんなものがなくても血液は順調に流れるからです。しかし人間は胴体が垂直に立っているため、逆流防止弁がないと大静脈の血液が鬱血しやすい。その場所が、大静脈が胴体に入ったところ(お尻)というわけです。お尻といえば、汚い話で恐縮ですが、ヒト以外の動物が排泄をするのにティッシュが必要などという話は聞いたことがありません。これも、ヒトは直立二足歩行を始めた結果、肛門がお尻の奥に引っ込んでいることが原因です。(もちろん、昔はティッシュなどではなく、木の葉などで拭いていたでしょうが・・・・・・)腰痛もヒトが二足歩行を行っていることが原因で起こる病気の一つです。上半身の重さを四本の足ではなく二本の足だけで支えるので、それだけ足腰への負担が大きいのです。気管に異物が入り込みやすい、入り込んだものが肺まで落ち込みやすいのも、体(気管)が垂直だからです。妊娠・出産を巡る様々な病気にも、二足歩行に起因するのではないかと思われるものがあります。だいたい、犬猫に難産という話はあまり聞かないですね。たとえば、妊娠中毒症という病気があります。原因は明確には分かっていませんが、胎児の重さで腰(起きているとき)や背骨(寝ているとき)の周辺の血流が圧迫されることが原因の一つだと言われています。そこで、犬猫のようにうつぶせの姿勢をとると良い、というので、ドーナツ型クッションなんてものがある。直立二足歩行のデメリットをいろいろと書き連ねましたが、しかし直立二足歩行なしに高度な知能を獲得することがあり得なかったことは、前の日記に書いたとおりです。だから、これらのことは高度な知能を獲得した代償ということもできるでしょう。もしヒトがこれから先あと何百万年か絶滅せずに生き続けることができるとしたら、我々の子孫はこれら直立二足歩行のデメリットを解消していくようなかたちの進化を遂げていくことが、出来るんでしょうかね。その前に絶滅しているかも知れないけれど。
2008.09.21
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実は、「音楽」というカテゴリを早々に作っておきながら、そこにはまだ一つも記事をアップしていなかったことに気づきました。(これまでも音楽に関係する記事がなかったわけではないのですが)というわけで、自分の演奏からジブリアニメ・メドレー風の通り道(となりのトトロ)~テルーの唄(ゲド戦記)~もののけ姫ケナーチョ(低音用の大型ケーナ)1本のソロ・無伴奏です。http://homepage3.nifty.com/ryo-folklore/Ra/Totoroguedomononoke.MP3その他私の参加しているグループの音源がhttp://homepage3.nifty.com/ryo-folklore/Ra/realaudio.htmこちらにも置いてあります。
2008.09.20
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昨日に引き続いて人類の進化に関係した話を。かつて、分子生物学の手法が登場する以前には、人類と類人猿の分岐は1500万年以上昔のことだと考えられていたことは、昨日書きました。その当時、人類の最古の祖先は1400万年前のラマピテクスと考えられていました。人類最古の祖先が1400万年前ということは、人類と類人猿の分岐はそれより以前、1500万年以上前、ということになります。ところが、DNAの分析による分子生物学は、人類と類人猿(チンパンジー/ボノボ)との分岐は500万年前という、当時の常識とはかけ離れた数字を示したのです。最初は、疑念の目で見られましたが、やがて、ラマピテクスのより完全な化石が発見され、この動物が実は人間の祖先ではなく、オランウータンの祖先である可能性が高まったこと、その他の様々な証拠からも人とチンパンジーの分岐は500万年前という数字が支持され、新しい定説として定着するに至ったのです。が、ごく最近になって、600~700万年前の人の祖先ではないかとされる化石が次々と発見されてしまったことで、人とチンパンジーの分岐500万年前という定説が揺らいでいます。新たに発見された化石は、約600万年前のオロリン・トゥゲネンシスと、それより更に古いサヘラントロプス。特にオロリン・トゥゲネンシスは、それまで最古の人の祖先として知られていたアウストラロピテクスよりも現在のヒトに近いのではないかとも言われています。これらのことを受けて、ヒトとチンパンジーの分岐は700万年前という説が登場しています。実は、DNAを使った分子生物学の手法は、二つの種の遺伝的な距離を測ることはできますが、その遺伝的な距離を「分岐してから何万年」という時間的な距離に置き換えることは、本来はできないのです。ではどうやって時間的距離を測るかというと、化石資料と照合するのです。猿(霊長目)の仲間はいくつかのグループがありますが、このうち、「真猿類」と呼ばれるグループは、アフリカ・アジア・南アメリカに住んでいます。アフリカとアジアに住んでいるのが狭鼻猿類(ヒトもその仲間)、南アメリカに住んでいるのが広鼻猿類です。南アメリカに住む広鼻猿類は、約2500万年前に突然南アメリカに姿を現しました。当時、南アメリカはどの大陸ともつながっていない孤立した大陸(オーストラリアや南極と同様)で、どうやって渡ってきたのかはよく分かっていません。ともかくアジアやアフリカの狭鼻猿類と南アメリカの広鼻猿類の分岐がそれ以前であることは明らかです。南アメリカにサルが姿を現す更に1000万年前、おおむね3500前頃に両者は分岐した、と考えられておりそこで、狭鼻猿類と広鼻猿類の遺伝的距離を基準として、その半分くらいの遺伝的距離なら、3500万年の半分の1700~800万年前、10分の1の遺伝的距離なら350万年前、というようなかたちで時間的距離を算出したわけです。ところが、この計算方法は、「二つの種の間で遺伝子の変化速度は一定である」「遺伝子の変化速度は常に一定である」という二つの前提条件に基づいていて、その前提条件が本当に事実なのか、という点に弱点を抱えているのです。加えてもう一つ、狭鼻猿類と広鼻猿類の分岐は本当に3500万年前なのか、という問題があります。つまり、南米に広鼻猿類が登場したのが3500万年前ですが、その祖先は南米に渡ってくるより以前から、すでにアジア・アフリカの狭鼻猿類の祖先とは枝分かれしていた、ということも考えられなくはないからです。そんなこんなで、分子生物学の手法による分岐年代の推定には、どうもある程度の誤差がありそうです。500万年前と700万年前というのも、誤差の範囲内、ということになるのでしょう。ところで、「ヒト」の定義とは何でしょう。多分様々な定義があると思います。「考える葦」という定義もありました。しかし、生物学的に見れば、ヒトの定義は「直立二足歩行を行う霊長類」となります。ヒトは、足と背骨を一直線に、垂直に伸ばして立ち、その姿勢で歩くことを常態にしています。このような姿勢をとることができる動物は、他のサルの仲間にはいません。否、サルの仲間どころか、ほ乳類いや全ての動物の中でも人間だけができる能力なのです。400万年前にアフリカに暮らしていた初期の人類アウストラロピテクスは、知能程度はチンパンジーやボノボとあまり変わらなかったと推定されています。脳の容量がチンパンジー類とあまり変わらないからです。しかし、アウストラロピテクスは疑問の余地なくヒトの仲間なのです。なぜなら、直立二足歩行を行っているからです。一方、チンパンジーやボノボ(特にボノボ)は、驚くほどの知能の高さが知られていますが、それでも議論の余地なく類人猿なのです。なぜなら、直立二足歩行が行えないからです。このことが何を示しているかというと、ヒトは脳味噌が進化したことで類人猿から分かれたのではない、ということです。ヒトは、まず二足歩行という能力を獲得したことで類人猿から分かれ、その後で知能を進化させたのです。もちろん、サルの仲間自体が、もともと進化とともに知能を発達させてきたという基本的な条件はあるのですが。では、何故二足歩行を始めたら急激に知能が発達したのでしょう。正確なことは分かりませんが、直立二足歩行によって手が自由になったことが大きな理由ではないか、と言われます。もともとサルも手(前足)は器用な動物ですが、ヒトは直立二足歩行によって手を歩行に使う必要がなくなったので、更に手先を自由に使えるようになりました。そして、その自由な手先を最大限に使うことによって、脳の発達が促されたのではないか、というのです。手先を使わなくても、知能が進化しなくとも、二足歩行をする限りヒトは生物学的にはヒトです。でも、高度な知能を持った「人」「人類」は、ヒトが手先をたくさん使わなければ、登場しなかったかも知れません。だから、手先はいっぱい使った方がいい。楽器を弾くのも良いし、料理をするのも良い、ものを作るのも良いでしょう。ヒトが手先を使わなくなったら、知能の発展も止まってしまうのではないか、という気がします。---------------追記:南米最古のサルはボリビアで化石が発見されているブラニセラです。その地質年代は、私の手元にある文献によると前期漸新世つまり概ね3500万年前となっています。そこで、上記のように狭鼻猿類と広鼻猿類の分岐は3500万年前と書いたのですが、改めてインターネットで検索すると後期漸新世つまり2500万年前としているサイトが多いようです。いつのまにか1000万年も新しくなっている。私の手元の文献は10年以上前のものなので、その後の調査で年代が改められたのかも知れません。それから、狭鼻猿類と広鼻猿類の分岐以外にも化石資料との照合手段がないわけではありません。たとえば狭鼻猿類の中で、狭義のサルと類人猿(ヒトも含め)の分岐は、化石資料から2500-3000万年前頃と推定されており、これを基準として遺伝的な距離を分岐の年代に置き換えることもできます。その他、様々な化石資料との照合によって年代は補正されているはずですが、その数字がかなりの誤差を含んでいることは否定しようがありません。
2008.09.19
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分子生物学による研究によると、人間にもっとも近縁な生物は類人猿のチンパンジーであり、両者が共通祖先から分離したのは500万年前から700万年前くらいのこととされています。かつては、人と類人猿の共通祖先からの分離は1500万年以上前と考えられていたのですが、分子生物学の進歩とともに、チンパンジーと人の間には、遺伝子的にはごくわずかの違いしかないことが分かってきたのです。それに加えて、人(ホモ・サピエンス)という生物は、遺伝子的に均質な生物です。チンパンジーは人より分布域が遙かに狭く、アフリカの限られた地域にしか住んでいませんが、4つの亜種に分かれ、更に近縁ながら別種とされるボノボ(ピグミーチンパンジー)もおり。個体間の遺伝的な変異は、人間より遙かに大きいとされています。人間の個体数(人口)はチンパンジーの1万倍以上、分布域もチンパンジーより遙かに広いにもかかわらず、です。この、遺伝的な変異があまりに小さいことから、人類の進化についての「多地域進化説」と「一地域進化説」の論争は、一地域進化説が広く受け容れられるという結果となりました。かつては人類の進化は、ヨーロッパのネアンデルタール人の子孫が白人に、ジャワ原人や北京原人の子孫がアジア人にというふうに、世界各地で同時並行的に原人や旧人から現在の人類(新人)に進化していったと考えられていました。つまり、人種の起源はこれらの原人がアフリカを出て世界各地に広がった100万年ほど前に遡ることが出来ると考えられていたのです。(多地域進化説)しかし、分子生物学の進展によって、現生の人類の共通祖先はわずかに十数万年前、アフリカで誕生したというというのが定説となりました。(一地域進化説)一般的に「遺伝子」という場合は、生殖細胞の染色体を指しますが、上記のように人間の遺伝子は個体間の変異が少なくて比較が難しいので、個体間の変異を比較するには、通常ミトコンドリアDNAを使います。ミトコンドリアDNAは生殖細胞のDNAよりも遙かに変化のスピードが速いため、変異を比較しやすいからです。しかも、ミトコンドリアDNAは母親から子どもにしか伝えられないので、祖先をたどりやすいというメリットもあります。このミトコンドリアDNAを解析した結果、現生の全ての人類の祖先は、今から十数万年前のアフリカ人の、1人の女性にたどり着いたのです。(ミトコンドリア・イブ仮説)その後、絶滅したネアンデルタール人の化石からもミトコンドリアDNAの抽出に成功し、彼らが現生の人類とは50万年くらい前に分岐したこと、従って十数万年前に誕生した我々現生人類の祖先ではないことも明らかになりました。人の遺伝的な変異があまりに小さいことから、多くの人類学者は、我々現生人類の祖先は、非常に小規模な集団だったのではないかと推測しています。かつて、ある時期に絶滅寸前の状態に陥り、個体数(人口)が極端に減ったことがあるため、遺伝的な多様性が失われたのではないか、とも言われています。とりわけ遺伝的多様性が乏しいのは、アジア人とヨーロッパ人です。つまり十数万年前の共通祖先に近い、古い時代に枝分かれしている集団は、全てアフリカ人(黒人)なのです。アジア人(黄色人種)とヨーロッパ人(白人)は、アフリカ人の1集団の中から、より新しい時代になって枝分かれした、新しい集団なのです。従って、アジア人とヨーロッパ人の遺伝的な変異は、アフリカ人に比べて遙かに小さい。それは、枝分かれの年代がより新しいということと、枝分かれしたときの集団(人口)がごく少なかったということを示唆しています。現生人類の共通祖先の誕生は十数万年前(15-20万年前)で、そこからアジア人とヨーロッパ人の共通祖先が枝分かれ(アフリカから出た)のは5-8万年前、アフリカを出た集団の規模は百数十人程度、という説が言われています。アジア人とヨーロッパ人の分岐は、当然それより更に新しい時代のことです。このように分析が進んだ結果、「人種」という定義がまったく無意味なものであることが明らかになりました。一般に、アフリカ人を黒人(ネグロイド)、アジア人を黄色人種(モンゴロイド)、ヨーロッパ人を白人(コーカソイド)と呼んでいます。(北アフリカや中東のアラブ人、インド人なども人類学的には白人)しかし、もともと現生人類は遺伝的に非常に均質なので、人「種」などという用語で区別することには無理があります。それでもあえて遺伝的な変異に従って人種をわけるとしたら、黒人A人種黒人B人種黒人C人種黒人D+白人+黄色人種とでも分けるしかないのです。なぜなら、黒人A~D間の変異は、黒人Dと白人、黄色人種間の変異より遙かに大きいからです。黒人A~Dを一つの「人種」にまとめて、白人という「人種」、黄色人種という「人種」と対置させることの無意味さは、容易に理解できることと思います。もちろん、生物学的な分類とは別に、社会的・文化的な意味での人間集団としては(つまり、「民族」と同じような意味での)「人種」には意味があるかも知れません。たとえば米国における黒人はそのような概念かも知れません。ただし、日本人とアメリカ先住民に同じ黄色人種としての社会的・文化的な意味での同一性があるか、ケニアのマサイ族とカラハリ砂漠のサン族ではどうかと考えると、いささか無理がある。もう一つ、では十数万年前に登場した、現生人類の最初の集団はどんな肌の色をしていたのでしょうか。もちろん、肌の色が分かるような化石資料は発見されていないし、今後も発見されないでしょう。しかし、その場所がアフリカであったこと、古い時代に枝分かれしている人間集団がみんな黒人であることから考えると、最初のホモ・サピエンス集団も黒人(黒い肌の人間集団)であった可能性が極めて高い。ということは、日本人だろうが中国人だろうが、イギリス人だろうが南アフリカの白人であろうが、遡ればご先祖様は黒い肌の人々だった、ということです。
2008.09.18
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麻生太郎、失言・暴言が多いのは今に始まった話ではないけれど、首相の座を争うという場面でも、その悪癖は治らないようです。----------------------------http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080916-00000054-yom-soci麻生氏「安城・岡崎だったからいい」に2市が抗議文自民党総裁選に立候補している麻生幹事長が14日、JR名古屋駅前での街頭演説で「(8月末の)岡崎の豪雨は1時間に140ミリだった。安城や岡崎だったからいいが、名古屋で起きていたら、この辺全部、洪水よ」と発言したことに反発し、愛知県岡崎市と安城市は16日、麻生氏に対して抗議文を出した。岡崎市の抗議文は、市長職務代理者の石川優副市長と、山本雅宏議長の連名で「2人の犠牲者を出すなど未曽有の災害をもたらした。復興活動は続いており、不適切で配慮のない発言だ」としている。 ----------------------------http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080917-00000165-jij-pol麻生氏がおわび文=岡崎、安城両市に-自民総裁選自民党総裁選候補の麻生太郎幹事長が、愛知県岡崎市などに大きな被害をもたらした8月末の集中豪雨に関する自身の発言について「不用意な発言で皆様方に不愉快な思いを抱かせたことをおわび申し上げます」とする文書を岡崎、安城両市あてに送付していたことが17日、分かった。 ----------------------------現に死者が出ている災害に対して、「安城・岡崎だったからいい」というのは、あまりに無神経というものです。すぐにおわび文を出したということは、この発言が問題だという自覚はかろうじてあるらしい。しかし、口にする前にそのような言葉を自制する、という能力はないらしい。政治家にとって、言葉は商売道具のはずです。特に首相は、その発言が国の進む道を決めることもあります。言葉をいい加減に使う首相なんて、冗談ではありません。他の総裁候補の誰1人として、よいと思う人はいません。けれども、その中でも麻生は最悪です。
2008.09.17
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毎日新聞よりさてさて、案の定やっぱり出てきましたね、農水省と三笠フーズの癒着の構図が。----------------------------残留農薬などが見つかった事故米を食用に転売していた米卸売加工会社「三笠フーズ」(大阪市北区)の冬木三男社長らが05~06年、農林水産省近畿農政局大阪農政事務所の当時の消費流通課長(62)を大阪市内の飲食店で接待していたことが分かった。同事務所は「公務員としてあるまじき行為」として、他の職員に対する接待の有無についても調査を検討する。大阪農政事務所によると、消費流通課は中国産など事故米の入札や販売、業者の指導などを担当している。接待を受けたとされる元課長は1965年入省。04~06年度に同課長を務め、06年3月に退職した。(以下略)----------------------------通常は、役所がものを買う側で、売る側である業者が接待攻勢というのがこの種の出来事の構図です。あるいは、役所が許認可権を持っている側で、許認可を受ける側が接待攻勢という構図もありますが。しかし今回は役所はものを売る側で、業者は買う側。構図が逆です。それなのに買う側が売る側を接待するというのは、買う側にとって、とても「オイシイ商品」を売ってもらっていたから、ということなんでしょう。農水省側は農水省側で、捨てるべき汚染米を買い取ってもらっていたわけだから、上得意だったのでしょうが。しかし、この構図を見れば、農水省が何も知らなかったなんて思えません。三笠フーズのやっていることに薄々気が付いていなかったはずがない、裏で結託していたと疑られても仕方がないでしょう。でも、13日の日記にも触れたように、この問題の根は、三笠フーズと農水省の癒着なんて問題よりももっと深く重大なところにあるんじゃないかと思います。
2008.09.16
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http://www.asahi.com/national/update/0914/NGY200809140008.html北アルプスで高山病・転落…事故3件 連休で登山者多数岐阜・長野県境の北アルプスで14日、岐阜県警ヘリコプターが出動して救助にあたる事故などが3件続いた。高山署は「3連休で登山者が多く事故が続いた」とみている。午前8時20分ごろ、北穂高岳から涸沢岳へ向かう稜線(りょうせん)で、東京都目黒区の女性会社員(62)が転倒し、右足首を骨折。午前10時ごろには、穂高岳山荘に宿泊していた長野県松本市の男性会社員(50)が高山病の症状を訴えた。午後1時40分ごろには、穂高岳山荘のハシゴ場で、千葉県松戸市の男性(64)が落石にあって約3メートル転落。腕と腰を骨折した。それぞれ岐阜県警ヘリで救助され、病院へ運ばれた。 ------------------------なんたる偶然でしょう、今日このブログの背景を穂高連峰の写真にしたら、その穂高で遭難事故です。上に穂高連峰の写真を改めて掲載しました。背景の写真と同じものです。(背景に使っている写真は色を薄くしてありますが)3つの山が並んでいますが、左から奥穂高岳、涸沢岳、北穂高岳です。最初の事故の、「北穂高岳から涸沢岳へ向かう稜線」というのは、右端の山と真ん中(やや右より)の山との間の尾根筋です。次の高山病の「穂高岳山荘」は左の奥穂高岳と、真ん中の涸沢岳の間の鞍部にあります。最後の穂高岳山荘のハシゴ場というのは、その穂高岳山荘の目の前、奥穂高岳に向かうルートにあります。穂高連峰は、日本でも屈指の登山者の多い山です。が、比較的危険な個所の多い山でもあります。だから事故も多い。私も何度か事故に遭遇しています。実は、上記の写真は2000年10月に撮影したのですが、その前日奥穂高岳と涸沢岳に登ったとき、問題の北穂高岳から涸沢岳へ向かう稜線で滝谷側(岐阜県側)に転落した方がいたのです。落ちた現場は見ていないのですが、私が涸沢岳の山頂に向かっているときに、警察の山岳警備隊が現場にすっ飛んでいきました。後で、引き返してきた山岳警備隊方に話を聞くと、転落した方は、カメラを首から下げていて、そのカメラを岩にぶつけそうになって、とっさに岩場から手を離してカメラをかばってしまったらしいのです。それで、そのまま転落。その時点では、生死の確認は取れていませんでしたが、あんなところで落ちたら(と言っても、私は問題の場所を通ったことはないのですが)命は絶対にありません。何十メートルか真っ逆様に落ちて即死です。今回の事故では、転倒だけで転落せず、骨折で済んだのはむしろ幸運だったかも知れません。高山病はひとまず措いて、もう一つの事故現場、穂高岳山荘のハシゴ場というのは、私もこの写真を撮った前日に登りました。本当は、はしごを登りきった先の少し緩くなった斜面が、積雪期には超危険個所で、過去相当多くの人が落ちているはずです。ここで落ちたら、何十メートルではすみません。何百メートル真っ逆様です。絶対に助かりっこない。ただし、危険なのは積雪期だけです。雪がなければただの草原で、そんなに危なくはありません。それに、はしご場の部分は、確かに急斜面の岩場だけど、私の記憶では転落するほどの危険個所とは思えません(雪がなければ、です)。この時期にあんなところで転落というのは、かなり予想外という気がします。そして、この場所でも私は事故に出くわしてしまったことがあるのです。この写真を撮ったときとは別ですが、2003年のゴールデンウィーク(もちろん雪の時期)に、涸沢岳に登ったことがあります。涸沢岳から奥穂高の写真を撮っていたら、問題の雪の斜面で、目の前で(と言っても200mくらい離れていましたが)人が滑った!スーッ滑って、雪面の縁まで来たところで、しかし、そこで止まったのです。あまりに滑落が多いので、そこには転落防止のワイアが張ってあるのです。ただし、2メートルくらいの間隔で横に2本とその間に縦に何本かのワイアがあるだけなので、かなり幸運じゃないと引っかかりません。その方は、とても幸運だったわけです。もっとも、止まりはしたけれど怪我はしたみたいです。自力で山荘までは降りていきましたが、じきに警察のヘリが山荘に飛んできたので、多分あれで搬送されたんじゃないかなあ。で、この方には申し訳ないけれど、一部始終を見ていて、滑落には理由があると思いました。ここは危険個所なので、他の登山者はみんなトレースをたどって、体を後ろ向きに(登りと同じ姿勢で)下っていたのですが、1人だけ、トレースから外れたところを、前を向いて下っていたのです。「あの人、大胆だなあ、よほど自信があるのかな」と思った次の瞬間の滑落でした。高山病は、私自身も体験者です。日本ではないですけれど。ボリビアに行ったときのことです。私は高山病にはかなり耐性があって、海抜4000mのエル・アルト国際空港(首都ラパスの空港)にいきなり到着してもなんともないのですが、夜行バスでポトシ(海抜4000m)に行き、その足で鉱山(4400m)見学で地下の行動に潜って歩き回ったら、やられてしまいました。私の今までの人生で、あんな強烈な頭痛は他には経験したことがありません。宿でぶっ倒れて、連続13時間寝込んだらウソのように治りましたけれど。高山病は寝不足に無理が重なるとダメみたいです。その後、海抜5400mのチャカルタヤ山に登ったときは、体調万全だったせいか、息は苦しかったけれど高山病はなんともなかった。それにしても、今回の3件の事故、年齢が62歳・50歳・64歳というのが気になります。いずれも中高年です。体力がなくなったという自覚がない、中高年になってから登山を始めた場合、技術的に未熟、しかし技術的に未熟という自覚がない、というあたりが原因でしょうか。うわー、全部私にも当てはまりそうだぞ、気を付けなくては。(まだ、中高年という年齢ではないですけれど)
2008.09.15
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開設以来、レイアウトは初期設定のままにしてありましたが、さすがにそれではあんまりなので、大幅にデザインを変えました。9月なので背景は紅葉の山の写真にしてみました。まだ暑さが続いているので、今ひとつ季節感がないかも知れませんが。まだ不満は多々ありますが、設定方法がよく分かりません。「カテゴリ」は、せっかく設定しても、見た人が「テーマごとに記事をまとめて見る」という機能がないのかなあ。本文の横幅も、もう少し広く取れればなあと思います。私のパソコンは1280×1024ピクセルなので、余白ばかりが目立ちます。1024×768の普通のサイズでも、もう少し横にのばす余裕はあると思うのですが・・・・・。ま、おいおい修正していこうかな、と。15日追記カテゴリをサブ項目上に表示できるようにしました。あれこれ試行錯誤しつつ、とりあえずのところは完成かな。背景写真は季節が変わって気が向いたら変更するかも知れません。
2008.09.14
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ここ数日、三笠フーズの事故米転売事件のことが問題になっています。特に注目されるのが、農林水産省が隠蔽に加担したのではないかという疑惑です。食品安全委員会が昨年度に行った食品安全確保総合調査のなかで、よりによって今回の事故米で検出されたカビ毒(オクラトキシン、アフラトキシン、ゼアラレノン)の汚染実態調査だけが中止されていたのです。しかし、事件が表沙汰になって、急遽調査を行うことにしたらしく、ホームページ上の「中止」という表示はここ数日の間に「平成20年度に実施中」と書き換えられています。では、何故この調査はいったん中止されたのでしょうか。理由は、どうやら、調査をすれば汚染の深刻な実態が明らかになってしまう、ということを危惧したのではないかと推測します。以下は、「きっこのブログ」にリンクが張られていた、共産党の紙智子参議院議員の質問主意書と、それに対する当時の安倍首相の答弁書です。http://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/syuisyo/166/syuh/s166066.htmhttp://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/syuisyo/166/touh/t166066.htm経緯を簡単に説明すると、近年、牛乳からアフラトキシンが検出されたり、家畜が原因不明の大量死したりという事態が頻発しています。その原因は、家畜飼料に大量の農薬やカビ毒が混入しているせいではないか、と考えられます。ところが、人間が直接口にする農産物には厳しい検査がありますが、家畜の餌にはまともな検査が行われていません。そのため、公式には飼料用の穀物からアフラトキシンが検出されたことはないことになっているのですが、本当はかなり汚染されていることが予想できます。生物濃縮と言って、生物の体内で分解できない化学物質は、その生物の捕食者(家畜に対しては人間)の体内に更に高濃度で蓄積されます。だから飼料の汚染実態の調査をして欲しいというのが紙議員の主張です。それに対して安倍の回答は「調査しない」という内容。それで、当初予定していたカビ毒の汚染実態調査を答弁書どおりに中止したのでしょう。何故調査を行わなかったかと言えば、もちろん、調査すればすさまじい汚染の実態が明らかになるということを恐れたのでしょう。では、何故汚染の実態が明らかになるのが怖いのか。「きっこのブログ」は「自国民の生活よりもアメリカの利益、沖縄県民よりも在沖アメリカ兵のための政治を続けて来た売国政府にとっては、国民の健康なんかどうでもいいのだ。」と、その理由を説明しています。しかしそれはどうでしょう。私も、安倍晋三という右翼政治家は大嫌いですが、それは違うだろうと思います。いや、理由の一つではあるかも知れないけれど、理由の全てではない。本当の理由は、解決不能だから問題を先送りして逃げるために調査を中止したのだと私は思います。ここ数日、日本の食糧自給率の低さについて書いてきました。日本の食糧自給率はわずか39%、特にコメ以外の穀類はほとんど輸入です。従って、外見上は日本国内で飼育されているように見える家畜も、餌の出所を考えればほとんど自給できていません。飼料の輸入が止まれば、畜産業はあっという間に壊滅です。日本の食卓から肉や乳製品、玉子の大半が姿を消します。文字通りの飢餓地獄になるでしょう。そうでなければ、アフラトキシン漬けの肉や乳製品、玉子を食べ続けるか。まさしく究極の選択です。食糧自給率を落としに落としてしまった今の日本に取れる選択肢は、その二つしかない。その現実を白日の下に晒したくなくて、安倍は、あるいは農水省の官僚は逃げを打ったのでしょう。食糧自給率を下げて、食料を外国からの輸入に依存するというのは、そういうことなのです。まさしく、自らの健康と安全を売り渡すと言うことです。ところで、例によって暴言癖のある太田農水相がまたも言ってくれました。「(流通した事故米の残留農薬)濃度は(中毒事件が起きた)中国製ギョーザの60万分の1の低濃度。人体に影響は無いということは自信を持って申し上げられる。だからあまりじたばた騒いでいない」だそうです。バカとしか言いようがありません。確かに毒餃子事件で検出されたメタミドホスより、今回のアフラトキシンの方が遙かに微量ですが、規制値もアフラトキシンの方が遙かに微量です。つまり、それだけ危険性の高い毒物ということです。別の種類の毒物の濃度を比較して、「こちらの方が微量だから安心」なんて、あまりにレベルが低すぎる。ウィキペディアによれば、「アフラトキシンは地上最強の天然発癌物質であり、その毒性はダイオキシンの10倍以上といわれる」とのことです。そして、それ以上に問題なのは、汚染されていたのはコメだということです。餃子はかなり一般的な食べ物ですが、それでも三食三食1年中餃子を食べ続ける人というのは想像し難い。しかし、一年中三食三食米飯を食べ続ける人というのは、そう稀ではないはずです。日本人の1人あたり年間米消費量は現在でも60キロ以上です。多い人は100キロ以上食べるでしょう。(1962年の日本人の平均は118キロ)。その、日本の主食が汚染されていたことの危険性は、そんなに低くありません。http://informatics.cocolog-nifty.com/news/2008/09/post-da6d.htmlによると、今回の汚染米を常食していた場合、ラットではかなり高率で肝臓ガンにかかるという実験結果が出ているようです。実験によって結果が相当に違うのですが、アフラトキシンの摂取量0.63μg(体重1kgあたり)で発症率100%という実験結果があります。米飯を年間100kg食べた場合、体重1kgあたり摂取量は0.25μgになります。肝臓ガン発症率100%の摂取量の約4割です。ということは、肝臓ガン発症率は40%・・・・・・・これより遙かに発症率の低い実験結果もあるので、確実にこのとおりとは断定できないのですが、「人体に影響は無い」ということが「自信を持って申し上げられる。」なんて状況ではないことは明白です。
2008.09.13
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読売新聞の記事より-------------------------------南米の最貧国ボリビアで、国家による資源管理を強める反米左派のモラレス大統領に対し、反政府勢力の抗議行動が激化している。一部が暴徒化して天然ガス施設を占拠し、死傷者も出るなど、経済の悪化と政情不安は深刻だ。大統領は、米国が背後で政治対立をあおっていると批判、騒動は周辺国を巻き込んで国外にも拡大している。ボリビアでは、先住民出身のモラレス大統領が、憲法改正による大土地所有制限と、国民の約6割を占める貧しい先住民への土地の再配分を目指しており、12月にそのための改憲の是非を問う国民投票が予定されている。これに対し、天然資源に恵まれ、富裕層の多いアンデス山脈以東の平野部4県の住民が激しく反発。反対派は8月末から、国民投票の中止を求めて、ストや道路封鎖を展開した。10日にはタリハ県で、反対派によってガスのパイプラインが爆破され、ブラジルへのガス輸出に影響が出たのに続き、11日には、パンド県で大統領派との間の衝突で8人の死者が出た。大統領は8月10日の信任投票で、貧困層を中心に約67%の高い支持を得て信任され、改憲に向けた弾みを付けた。これに危機感を募らせた反対派が、実力行使で国民投票阻止に乗り出した格好だ。国外への波紋も大きい。モラレス大統領は今月10日、反対派による抗議行動について、「米国大使が扇動している」と非難し、駐ボリビア米大使に国外退去を通告。米国側は、対抗措置として11日付で、駐米ボリビア大使を国外退去処分にした。-------------------------------どうも、記事の冒頭にいきなり「南米の最貧国」という形容詞でボリビアを説明する神経が、私には受け容れ難いものがあります。確かに経済指標で見れば最貧国かも知れないけれど、それがボリビアという国を説明するときに、一番最初に来るキーワードかよ、と。しかし、モラレス大統領は頑張りますね。彼が当選したとき、密かにかつてのボリビア革命の二の舞、つまり政権を取るまでは「革命的」な主張を繰り返しながら、いざ革命に成功すると、妥協の連続と腐敗の進行であっという間に革命を放擲してしまう事態を危惧していました。でも、大統領当選からあと3ヶ月で3年、目下のところはその懸念は杞憂に済んでいるようです。先日の信任投票での信任率67%というのは、大統領当選時の得票率53%より、かなり高いですね。このことから見ても、モラレスの政策への支持はかなり高いようです。
2008.09.13
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さて、これだけ世界的に農作物の価格が高騰しているのに、日本ではどうかというと、農産物の値段はまったく値上がりしていないのです。代表例としてコメを見てみると、生産者米価は、地域やコメの種類によって違いますが、コメ価格センターの統計によると、1990年代にはほとんどの銘柄で1表(60kg)あたり2万円を越えていましたが、2007年にはほとんどのお米が1俵1万4千円台です。たとえば、1ヘクタールの水田をもつ農家があったとします。2005年の調査では、日本の全農家数約200万戸、うち耕地面積1ヘクタール以下が110万戸以上を占めるので、1ヘクタールという面積は真ん中より少し上ということになります。そして、1ヘクタールから収穫できるコメの平均的な収量は約5トンです。1表1万4千円で、5トン売って売上はいくらになるでしょう。116万円ほどになります。仮にその売上が全て収入になったとしても、とても農業だけで生活が成り立つような金額ではありません。しかも、当然のことながら、売上=収入ではありません。米を作るには農機具代、肥料代、その他諸々の費用がかかる。そのコストは1俵あたり16,000円以上というのが平均値です。と、いうことは、1俵16,000円かけて作った米を1俵14,000円で売るわけで、売れば売るほど赤字ということになります。もちろん、コストは農家ごとに差がありますし、耕地面積によっても違う(大規模農家ほどコストが安い)ので、全ての農家が赤字というわけではありませんが、たとえ赤字でなくても、売上から経費を差し引いた利益がとても生活できるような額できはないことは間違いありません。これでは農業で生活できないどころか、農業をやればやるほど損になってしまうわけで、農家がどんどん減っていく、耕作放棄がどんどん増えていくのも当然です。2005年の調査では、全国の農業人口の58%以上が65歳以上です。65歳以上の人が、あと何年農業を続けられるでしょうか。今は、まだコメに限ってはほとんど自給できていまが、あと5年もしたら、コメすら自給できなくなっているかも知れません。そのとき、外国産のコメが安価に好きなだけ輸入できるかと言えば、おそらくできません。かつて「安い」とされた輸入米ですが、ここ1~2年の価格暴騰で、国産米との価格差はあまりなくなっています。品質の差や日本までの運送費を考えれば、国産米の方が安いくらいです。さて、ではどうしたらいいのでしょうか。まず、非常に単純な話があります。現在日本では、食べ物のうち、実に4割近くが廃棄されていると言われています。残飯、賞味期限切れなどです。廃棄される食糧をゼロにする、というのは、現実的には不可能ですけれど、半分に減らせれば、それだけでも食糧自給率は大幅に上がるでしょう。そして、もう一つは、農業を競争原理主義に任せることはやめる、ということでしょう。外国の農産物の方が安いからと、日本の農業を切り捨てていって、いざ輸入できる食糧がなくなったとき、金さえ積めば日本の農業が一夜にして蘇る、などということはありません。その時、飢餓に直面してから慌てたところで、遅すぎます。
2008.09.12
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今日は9月11日、たいていの人は7年前の同時多発テロを思い浮かべるかも知れませんが、35年前、チリのクーデターでサルバドル・アジェンデ大統領が非業の死を遂げた日でもあります。そして、そのアジェンデは1908年7月生まれ、つまり生きていれば今年ちょうど 100歳だったわけです。紆余曲折を経て、今チリの大統領は再び、アジェンデと同じチリ社会党出身で、クーデター当時拷問を受けた経験もあるミシェル・バチェレです。アジェンデが、大統領府を反乱軍に囲まれた中で行った、最期のラジオ放送。http://www.salvador-allende.cl/Audio/Salvador_Allende_11sept_1973.mp3------------------------------我が友人たちよ。おそらく、これがあなた方に向かって話をする最後の機会となるでしょう。空軍は、ポルタレス放送とコルポラシオン放送の放送塔を爆撃しました。私はつらくはありませんが、失望しています。私の言葉は、誓約に対する裏切りをなしたチリの兵士たち、任官された司令官たち、自薦で任官したメリノ提督、浅ましいメンドーサ将軍たちへの、道徳的な罰となるでしょう。彼らは昨日、政府に対して忠誠を誓ったばかりなのです。カラビネーロスを指揮する将軍も、任命されたばかりです。何よりもまず、私はこれだけは労働者たちに申し上げることができます。私は決して辞任しない、と。この歴史的な危機に際して、私は、支持してくれた人民に我が命をもって報います。我々の蒔いた種子は、多くのチリ人の、誇り高き良心に受け継がれ、決して刈り取られることはないと、私は確信しています。軍部は武器を持ち、我々を屈服させるでしょう。しかし、犯罪行為であろうと武器であろうと、社会の進歩をとどめることはできないのです。歴史は、我々のものであり、人民がそれをつくるのです。我が祖国の労働者たちよ!私は、正義を熱望し、憲法と法を重んじることを誓う一人の代弁者にすぎません。その私を常に支持し、信頼していただいたことに、感謝を申し上げたい。この最終的な瞬間、あなた方に話しかけられる最後の機会に、私は教訓を生かしたいと思います。シュナイダー将軍がさし示し、アラヤ司令官が再確認した軍部の伝統を破壊するような雰囲気を、外国資本、帝国主義、反動主義の連合は作り上げたのです。彼らは、今日期待に胸を膨らませて家にいるのです。他人の手によって、彼らの利益と特権が奪回されることを願って。私は、何よりも、この土地の質素な女性に、我々を信じてくださった農民女性に、働き者の女性労働者に、我々が子どもたちの心配をしていることを知る母親たちに向かって、申し上げたい。私は、我が祖国の職人たち、資本家の利益を守るための職人協会の騒乱に抗して日々働いている愛国者の職人たちに申し上げたい。私は、歌い、楽しみと闘争の精神に身をゆだねる若者たちに申し上げたい。私は、チリの男たちに、労働者に、農民に、知識人に、それに多くの人々に申し上げたい・・・・・、なぜなら、我が国においては、ファシズムによるテロが以前から存在しているからです。彼らは、行動する義務を負う者たちが沈黙している前で、橋を吹き飛ばし、鉄道を寸断し、石油とガスのパイプラインを破壊し、我が国を損なってきたのです。歴史は、彼らを裁くでしょう。ひょっとして、マガジャネス放送はもう沈黙していて、私の声はあなた方に届いていないかもしれません。しかし、それでもいい。あなた方はきっと聞いているでしょう。私は、永遠にあなた方の元にいる。少なくとも私の記憶は、祖国に忠実な一人の男として残るでしょう。人民は、きっと身を守り、犠牲にはならないでしょう。人民は、破壊され、蜂の巣にされたままであってはなりません。屈服したままであってはなりません。我が祖国の労働者たちよ!私は、チリと、その運命を信じています。私に続く者たちが、裏切りの支配するこの灰色で苦い時代を乗り越えていくでしょう。遅かれ早かれ、よりよい社会を築くために、人々が自由に歩くポプラ並木が再び開かれるでしょう。チリ万歳!人民万歳!労働者万歳!これが、私の最後の言葉です。私が犠牲になることは無駄ではないと確信しています。少なくとも、裏切り・臆病・背信を断罪する道徳的な裁定となると、私は確信しています。------------------------------
2008.09.11
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現在(2006年)の日本の食糧自給率(カロリーベース※)は、39%です。私自身、東京のど真ん中に住んでいて、農業に携わっているわけではない立場なので、あまり偉そうなことは言えないのですが、それにしても自給率39%という数字には危惧を覚えざるを得ません。少なくとも主要国の中に、食糧自給率がこんなに低い国は他にはありません。世界各国で永遠に必要なだけいくらでも農産物が生産できる、かつ、安価に輸入できることが確実なら、自給率がいくら下がろうが気にすることはないでしょうが、とてもそんなに楽天的な見通しをもつことはできません。現に、世界的に食糧の需要は増加しているのに、食糧の生産はそれほど増加していません。増加していないどころか、一部(特に小麦)は近年減少しています。主要な輸出国であるオーストラリアやカナダなどが相次いで干ばつなどによる不作に襲われてたからです。その結果、穀類の輸入価格はものすごく上昇しています。スーパーに行けば、嫌でも実感します。(今は、原材料価格の上昇ほどには食品の価格は上昇していません。だから、食品の価格が上がっていると言っても、目下のところはまだそれほどでもない。メーカーや生産者が耐えられる限界を超えたところで、もっと大幅な値上げが来る可能性は高いでしょう)かつて、1960年のカロリーベース食糧自給率は79%あったのですが、それが今では39%。何故こんなに自給率が下がったのかと言えば、日本の人口はその当時より増えているのに、農業生産(特に穀類)は減っているからです。たとえば、とうもろこしの生産量は、1960年に約11万トンありましたが、現在(2006年)は事実上ゼロです。以下、大麦1960年120万トン→2006年16万トン、小麦153万トン→83万トン、大豆41万トン→22万トンなど。実は、自給率ほぼ100%を保っている米にしても、生産量は1258万トン→960万トンと落ちています。(米の場合は、減反政策をはじめとする生産調整で国が意図して生産量を減らしたと言えます)農業生産がどんどん減ってきたのは、もちろん外国から安い農産物がどんどん入ってきたからです。その中で、米だけは、生産者米価が国の政策で定められて、ある程度保護されてきたけれど、それ以外の農産物はどんどん切り捨てられて、総崩れになってきた、ということです。(米も今や風前のともしび)つまり、国内で高い農産物を生産するより、外国から安い農産物を輸入する方がいいのだ、という競争原理主義的な考え方が根底にあって、米をのぞき、それ以外の農業はどんどん切り捨てられていったのではないかと思います。でも、それは外国から安価な農産物がいくらでも輸入できるという、今から見ればまったく誤った前提条件の上で成立している話です。もし食料の輸入が全面ストップしたら、間違いなく日本は飢餓地獄になります。全面ストップは大げさとしても、輸入が半分になっただけでも、日本は充分に食糧難に陥ります。さて、ではどうしたら良いんでしょうね。・・・・・・・・・こんな時間になってしまったので、続きは明日あたりに。------------------------------※カロリーベースとは食べ物の価値をそのカロリーに置き換えて計算した場合の食糧自給率ということです。分かりやすい例でいうと、日本人が仮に年間100万トンの牛肉を消費し、そのうち80万トンが国内で生産されていたとすると、外見上の牛肉の自給率は80%ですが、牛の飼料の8割を輸入に頼っているとしたら、それを「自給率80%」と称することは問題があります。牛肉の8割が自給、でもその飼料の自給率が2割としたら、牛肉の自給率は 80%×20%=16%と計算するのが「カロリーベース」の自給率です。他に、量は少ないが高価な食品によって自給率が左右されるという弊害も避けられます。
2008.09.10
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1979年、中米のニカラグアで、サンディニスタ民族解放戦線(FSLN)による革命が起こりました。革命後は様々な紆余曲折があったのですが、最終的に大統領になったのはFSLNのダニエル・オルテガ。その後10年間、FSLNによる革命政権が続きましたが、89年の大統領選に敗れて、FSLNは下野しました。それから17年、2006年11月の大統領選で再びオルテガは大統領に返り咲いたのですが・・・・・。かつての左翼の闘士は、いまや権謀術数の政治屋と化してしまった感があります。なにしろ、かつて自らが倒したソモサ独裁政権の与党国家自由党と連携、その指導者ハイメ・モラレス(1980年代には米国の支援を受けて、サンディニスタ政権打倒の武力組織コントラを率いて内戦を仕掛けていた人物)を副大統領候補に据えたというのですから驚きです。昨日の敵は今日の友??このようなオルテガの方向性に反発する向きはFSLNの内部でも大きく、1995年にFSLNから「サンディニスタ革新運動」が分裂しています。かなり多くのFSLNの闘士がこの党に参加しているのですが、その中の1人に、解放の進学派の元神父で詩人でもあり、文化相を務めたエルネスト・カルデナスもいました。他にFSLNから出馬して首都マナグアの市長に当選したエルティ・レウイテスや、かなり多くの国会議員もこの党に参加しています。で、この種の分裂劇にありがちなことですが、分裂した両党間の近親憎悪は非常に激しいものがあるようです。PANDORAさんからの情報によると、かつてサンディニスタを代表する音楽家であったルイス・エンリケ・メヒア・ゴドイとカルロス・メヒア・ゴドイの兄弟が、「サンディニスタ賛歌」以外の全ての自作曲をサンディニスタが使用することを禁止する申し立てを行ったというのです。更にFSLNを離党して「サンディニスタ革新運動」に参加したエルネスト・カルデナス(これ自体は、もう10年以上も前の話ですが)が、どういう理由でかは分かりませんが、逮捕されそうだというのです。つまり、オルテガはかつての敵コントラを味方に引き入れる一方、かつての味方FSLNの少なからぬ活動家を敵に回すということをやっているわけです。なんでこんなことになっちゃったんだろうか・・・・・・・・。
2008.09.08
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http://mainichi.jp/life/edu/news/20080908k0000m010062000c.htmlより大阪府の橋下徹知事は7日、全国学力テストの市町村別結果の公表を巡り、「公表するかどうかで補助に差をつけなければならない」と発言した。(中略)地元FM局の公開生放送でも、学力テストの結果公表の必要性を聴衆に力説。「くそ教育委員会のメンバーが発表しないと言う。府教委に任せていては立ち行かない」と、教育委員会に「くそ」を付けて持論を訴える場面もあった。橋下知事はまた、携帯型ゲーム機「ニンテンドーDS」の教育現場での活用を検討していることも明らかにしたうえで、この事業についても、テスト結果を公表するかどうかで差をつけることを示唆。(以下略)---------------------そりゃ確かに、私も内心「くそ教育委員会」と思うことがない、とは言いません(多分、その方向性は橋下とは180度逆のベクトルだろうけれど)。だけど、自治体トップ、つまり行政の最高責任者が自らの指揮下にある組織について、公式の場で言う言葉ではないでしょう。知事は、その「くそ教育委員会」を「くそ」でなくす責務を負っている立場のはずで、本当に教育委員会(府教委)が「くそ」だと思うなら、むしろ知事はそのことを大阪府民に対してお詫びしなければいけない立場です。第三者面で批判している場合ではないでしょう。それができないということは、行政のトップとして当事者能力がないということを自ら認めているようなものです。それから、ニンテンドーDSを教育現場で活用って、そんなの必要ないと思うんですけれど。それこそ、そんなものに予算付けてくれなくて結構って、私なら思ってしまいますけどね。
2008.09.07
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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080906-00000028-maip-soci橋下大阪知事 廃止方針の児童文学館の仕事ぶりを隠し撮り9月6日22時1分配信 毎日新聞橋下大阪知事 廃止方針の児童文学館の仕事ぶりを隠し撮り大阪府立国際児童文学館=佐々木泰造撮影大阪府の橋下徹知事は6日、廃止方針を打ち出している府立国際児童文学館(吹田市)の普段の館内の様子を調べるため、職員に内緒で2日間にわたってビデオ撮影していたことを明らかにした。橋下知事は「なんの努力の形跡もうかがわれない」と映像を見た感想を述べた。「隠し撮り」について「民間だったら当たり前のリサーチ」と話したが、その手法は議論を呼びそうだ。橋下知事の指示を受けた私設秘書が8月、撮影した。橋下知事は「(新たな来館者を増やすための)取り組みは一切感じられなかった」と文学館を酷評。子供たちが漫画ばかり読んでいたとして、「実際は漫画図書館」と不満を表した。映像は府議会などでの公表を検討する。-----------------------「隠し撮り」について「民間だったら当たり前のリサーチ」と話したそうですが、本当にそう思っているの???私自身の経験ではそんなことをする会社にお目にかかったことはないですけど(インターネットのアクセスログは別にして)。まあ、中にはそういう会社もあるでしょうが、そこまで経営者が社員を頭から信頼していない会社に勤めたいとは思わないし、たとえ社員の隠し撮りをやる経営者でも、社外に向かって「うちの社員はこんなに怠けているんだ」などと公表したりはしないでしょう。そこまで職員を信頼しない、できないで、人の上に立って仕事なんてできるのかなと思ってしまいます。少なくとも、こんなやり方で職員のやる気が引き出される、なんてことは、絶対にないと思います。みーやさんのコメントを受けて追記私も記事の中身を見落としていた部分があって、職員だけを隠し撮りしていたと思っていたのですが、「子供たちが漫画ばかり読んでいたとして、『実際は漫画図書館』と不満を表した」ということは、職員ばかりではなく利用者も隠し撮りしていた、ということです。もちろん、職員に対する隠し撮りも重大問題ですが、一般利用者も隠し撮りというのはそれ以上に重大な問題でしょう。
2008.09.06
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一時、1バーレル140ドルを超え、200ドルまで行くんじゃないかとも言われた原油価格が、急激に下がってきて、1バーレル105ドルまできました。このまま行けば、近いうちに100ドルも割れるかも知れません。もっとも、去年の今頃は1バーレル70ドル台(それだってとんでもない高値)、5年前には1バーレル20~30ドル台だったことを思えば、まだまだ高値ですけれど。仕事上は、電気代・ガス代の高騰にピリピリせざるを得ないので、原油価格下がってきたことはうれしいです。生活という面でも、原油高に起因する物価上昇が、少しは鎮静化するかもしれないし。けれども、その反面、かつてのような1バーレル20ドル30ドルという、タダみたいな原油価格に戻るのが望ましいかというと、そうとも言えない気がします。タダみたいな石油を湯水のごとく使って、排気ガスをまき散らし、温暖化を招き、石油資源の枯渇を早めることが、人類にとっての望ましい未来図ではないでしょう。石油の可採埋蔵量は諸説ありますが、少なくとも、今の石油の消費の仕方で5000年も1万年も保つ、ということはないでしょう。いや、仮に1万年もったとしても、種としての人間はそれより長く生存し続ける可能性が高いと思いますので、いずれにしても人類の滅亡の時よりも遙か以前に石油枯渇の時が来るのは間違いない。とすると、石油という貴重な資源をどんどん使って早く枯渇させるより、大事に使って枯渇の時を先延ばしする方が我々の子孫のためではないかと思うわけです。もちろん、そうは言っても人間、突然仙人のような省エネ生活ができるものではありません。私自身、こうやって石油(原子力や水力かも知れないけど)を使って発電した電気でパソコンを動かし、ネットに接続してブログを書いているし、飛行機に乗って旅行に行ったりすることもあることも事実です。それを否定してみたところで、説得力に乏しい。そういう意味では、原油の高騰は、否応なくエネルギーの使い方を見直すための絶好の機会とも言えます。そう考えれば、原油高は悪いことではない。けれども原油高とそれによる物価高のおかげでピンチに立たされている人が大勢いることも事実。あちら立てればこちらが立たず、こちら立てればあちらが立たず、世の中のものごとはなかなか一筋縄ではいきません。
2008.09.04
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昨日の日記で、麻生太郎の「野中(広務)のような部落出身者を日本の総理にできないわなあ」という発言を紹介しました。この件は、魚住昭の著書「野中広務差別と権力」に取り上げられているそうです(私は未読ですが)。麻生太郎が、麻生派の会合の中で、元官房長官の野中広務を評して、上記のように言い放ったというのです。野中が被差別部落の出身者であった、というのは、当時、関係者の間ではよく知られた事実だったようです。しかし、野中は、自民党内のフィクサーとして知られた人物。麻生の発言は、たちどころに野中の知るところとなりました。おそらく、麻生の発言を聞いて腹に据えかねた誰か(派閥の会合なんだから、当然麻生派の議員かその秘書の誰か、ということになるでしょう)が野中に情報提供したのでしょう。野中が麻生の発言に怒った理由は、一つにはもちろんその発言の差別性がありますが、もう一つは、かつては野中は麻生を高く評価していたことがあったらしく、それだけに裏切られたという思いも強かったようです。引退を目前にした2003年9月の自民党総務会で、野中は麻生に対して、こう詰問したと言います。「総務大臣に予定されておる麻生政調会長。あなたは大勇会の会合で『野中のような部落出身者を日本の総理にできないわなあ』とおっしゃった。そのことを、私は大勇会の三人のメンバーに確認しました。君のような人間がわが党の政策をやり、これから大臣ポストについていく。こんなことで人権啓発なんてできようはずがないんだ。私は絶対に許さん!」それに対して、麻生は顔を真っ赤にして黙ってうつむいていたと言います。後になって麻生は、麻生派の会合でそのような発言をしたことはない、と主張しています。ならば何故、野中に詰問されたときにそう言わないのか(野中に詰問されたこと自体は麻生も認めている)。何故黙って何も反論しかったのか。その場では何も言わず、後になって「そんなことは言わなかった」などと言い出しても、著しく信用度の低い弁明と言わざるを得ません。はっきり言って見苦しい。本当に信念があってそう言ったのなら、何故被差別部落出身者を総理に出来ないのか、その理由をきちんと説明すべきです、説明できるものならですが。批判されて、ただただ黙ってなんの弁明もせず、それなのに後になって「そんな発言はしなかった」などと見え透いた弁明は、あまりに発言が軽すぎる。この一件だけにに限らず、麻生はあまりに失言、暴言が多すぎる。核武装発言擁護なども、外務大臣(当時)という立場に対する自覚がなさ過ぎる。こんな人物が首相になることだけは、やめてもらいたいです。
2008.09.02
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http://mainichi.jp/select/today/news/20080902k0000m010099000c.html首相退陣表明:突然の緊急会見 後継は麻生氏軸に調整福田康夫首相は1日午後9時半から、首相官邸で緊急に記者会見し、「新しい布陣の下、政策実現を図るためにきょう辞任を決意した」と述べ、首相を辞任する考えを正式に表明した。昨年9月12日に安倍晋三首相(当時)が突然、辞任表明したのに続き、福田首相も任期途中で政権を投げ出す異常事態になった。首相退陣に伴い、自民党総裁選に焦点が移るが、後継レースは自民党の麻生太郎幹事長を軸に進むとみられる。(以下略)----------------正直に言います、私は自民党は大っ嫌いですが、福田首相は、嫌いではなかったです。少なくとも、対中関係改善への努力だけは、大いに評価できます。まあ、それ以外は特に評価できる部分はないですけれど。それでも、(私にとって)何一つ評価に値する部分がなかった小泉政権や安倍政権に比べれば、評価に値する部分が一つでもあるというだけでもかなり違う。しかし、そんなせっかくの評価をパーにしてしまうようなやめ方ですね、これは。結果として安倍とまったく同じやめ方ではないですか。なんか、非常にがっかり。所詮は自民党か。あの太田大臣の「消費者がうるさい」発言、「潔癖バカ」発言が最後のとどめ担ったのかも知れませんけど。だけど、後任は、あの核武装発言擁護男、「野中(広務)のような部落出身者を日本の総理にできないわなあ」発言の麻生太郎???それだけはやめてくれ。というか、総選挙をやらないまま首相が2人替わって、まだ総選挙をやらないなんて、あり得ないでしょう。小沢だって、全然好きな政治家ではないけれど、麻生に比べればまだ10倍はマシというもの。
2008.09.01
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