Tsunami氏寄稿、SCRAP記事、写経・感想など 326
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★ガザ地区とイスラエル人讀賣新聞オンラインから★★★★★5/11★5/12★
May 7, 2024
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★Promised Land イスラエル国(State of Israel)の基本情報 (外務省、CIA,JETRO,WIKIPEDIA、世界経済のネタ帳、 中国海関総署、BOJ,Garbagenews、Global Note等) 略史 1947年国連総会はパレスチナをアラブ国家とユダヤ国家に分割する決議を採択。イスラエルは48年独立を宣言。48年、56年、67年、73年と周辺アラブ諸国と4度にわたり戦争。その後、79年にエジプトと、94年にヨルダンと平和条約を締結。2020年には、UAE、バーレーン、スーダン、モロッコと国交正常化に合意。 パレスチナ解放機構(PLO)とは、93年9月、相互承認を行い暫定自治原則宣言(オスロ合意)に署名。その後、暫定合意に従い、西岸・ガザではパレスチナ暫定自治政府による自治が実施されている。 国名イスラエル国(State of Israel)通貨新シェケル(NIS)100円=約2.55新シェケル(2022年8月現在)面積=A2.2万平方キロメートル(日本の四国程度)人口=B約950万人(2022年5月) イスラエル中央統計局)人口密度:/平方キロ=B/A432人/㎢首都エルサレム人種言語ユダヤ人(約74%)、アラブ人(約21%)その他(約5%)(2022年5月 イスラエル中央統計局)ヘブライ語(公用語)、アラビア語(特別な地位を有する)宗教ユダヤ教(約74%)、イスラム教(約18%)、キリスト教(約2%)、ドルーズ(約1.6%)(2020年 イスラエル中央統計局)政体共和制元首: イツハク・ヘルツォグ大統領(Mr. Isaac Herzog)議会一院制(120名)(全国1区の完全比例代表選挙制度)政権首相 ビンヤミン・ネタニヤフ(Mr. Benjamin Netanyafu)軍事兵力正規軍16.95万人(陸軍12.6万人、海軍9,500人、 空軍3.4万人)予備役46.5万人(陸軍40万人、海軍1万人、 空軍5.5万人)主要産業鉱工業(ダイヤモンド研磨加工、ハイテク関連、食品加工、繊維、ゴム、プラスチック、薬品、機械、電子機器、カリ、臭素等)、農業(柑橘類、野菜、穀物、生花、酪農品等)名目GDP =C約4,816億ドル(2021年 世銀)一人当たりGDP =C/B約51,430ドル(2021年 世銀)実質GDP成長率8.1%(2021年 イスラエル中央統計局) 物価上昇率1.5%(2021年 世銀) 失業率3.5%(2022年5月 イスラエル中央統計局) 貿易収支(D-E) ▲212億ドル 輸出=D約490億ドル(2020年 JETRO) 輸入=E約702億ドル(2020年 JETRO)輸出品目機械類、化学製品、ダイヤモンド、医療精密機器、農産品等輸入品目機械類、化学製品、輸送用機器、燃料等輸出仕向け国欧州、北米、アジアの順に多い(2020年 JETRO)輸入相手国欧州、アジア、北米の順に多い(2020年 JETRO)対日輸出=F約12.3億米ドル(2019年JETRO) 同品目電気機器(36.7%)、化学製品(15.8%)、科学光学機器(13.2%)、一般機械(13.1%)、原料別製品(10.4%)(2020年)JETRO対日輸入=G約15.1億米ドル(2019年JETRO) 同品目輸送用機器(44.1%)、一般機械(27.9%)、電気機器(7.0%)、化学製品(6.5%)(2020)JETRO 対日貿易収支=(F-G) ▲2.8億米ドル 在日当外国人数 589名(2021年12月現在 法務省在留外国人統計) 在留邦人 1,156名(2021年10月現在、東エルサレム除く 外務省海外在留邦人数調査統計) 反政府組織:ハマスとヒズボラの違い項目1教義宗派活動する主地域影響を受けた主義掲げる主義おもな資金源・支援国 ハマスhamas イスラム教 スンニ派(米国・EUなどがテロ組織に指定) イスラエル・ガザ地区を実効支配 ムスリム同胞団で現在の指導者はカタールに亡命中のイスマイル・ハニーや パレスチナ民族主義、反シオニズム、反ユダヤ主義 イラン、カタール、サウジアラビア、シリア2007年の武力衝突でハマスとファタハが武力衝突し、ガザ地区をハマスが制圧。 ヒズボラHezbollah イスラム教 シーア派 (日本、欧州連合、米国、オランダ、バーレーン、エジプト、英国、豪州、カナダ、イスラエルは、ヒズボラの全体または一部をテロ組織に指定している レバノン南部とベイルート イランのホメイニー イスラムナショナリズム、反シオニズム、反西洋 イラン、シリア パレスチナ自治政府Palestine ヨルダン川西岸地区を実効支配 PLOの議長マフムード・アッバス イスラエルの存在を認める1993年のオスロ合意パレスチナ国家の建設 2006年のパレスチナ立法評議会選挙でハマスが過半数。ファタハ(PLO主流派はイスラエル、米国の圧力、経済制裁でハマス主導の政権は成立せず。★
Oct 17, 2023
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★https://worldclub.jp/turkish/cappadocia-balloon/クラブツーリズム「トルコ特集」トルコの2023Julyの国際収支~ 2023//09/11 16:00JSThttps://www.tcmb.gov.tr/wps/wcm/ connect/EN/TCMB+EN/ Main+Menu/ Statistics/Balance+of+ Payments+and+Related+ Statistics/Balance+ of+Payments+Statisticss/1。トルコのGDP年 四半期 名目 名目 実質 伸び率% トルコリラ US$ 2009 100万 =1002.2022年の1年間で物価は 「101.3%」も上昇 3. 貿易の経常収支(1)経常収支(2)経常収支ー非貨幣用金ーエネルギー4.国際収支 ~経常収支 ~資本等移転収支 ~金融収支<参考>トルコ共和国の基本事情更新基本事情<資料出所:外務省、JETRO,CIA,WIKIPEDIAなど>国名 トルコ共和国面 積:平方キロ 780,586平方キロメートル日本の約2倍 人口 85,279,553人(2022年)人口密度:/平方キロ109人首都 アンカラ民族トルコ人(南東部を中心にクルド人、その他アルメニア人、 ギリシャ人、ユダヤ人等)言語 (南東部を中心にクルド人、その他アルメニア人、 ギリシャ人、ユダヤ人等)宗教 イスラム教(スンニ派、アレヴィー派)が大部分を占める。 その他ギリシャ正教徒、アルメニア正教徒、ユダヤ教徒等政体共和制元首(首長)レジェップ・タイップ・エルドアン大統領 (H.E. Mr. Recep Tayyip ERDOĞAN) (2023年6月3日再任:任期5年)政権 2018年6月、議院内閣制から実権型大統領制に移行。 内閣は大統領の任命による(行政権の全てが大統領に属す)。 外相:ハーカン・フィダン(H.E. Dr. Hakan FİDAN)産業構造 サービス業(52.7%)、製造業(22%)、工業(31.1%)、 農業(5.6%)((対GDP比(%)2021年 世銀)名目GDP9,055億ドル一人当たりGDP: 10,655ドル失業率 10.3%経済成長率 5.6%物価上昇率 57.7%(2022年デフレーター101.3%)輸出 2,542億ドル(注:トルコ国家統計庁 2021年)輸出品目 自動車・部品(11.1%)、機械類(9.2%)、鉄鋼(7.6%)、 電気機器・部品(5.3%)輸出仕向け先 ドイツ(8.6%)、米国(6.5%)、英国 (6.1%) …日本(0.2%、第71位)輸入 3,637億ドル輸入品目 燃料及び鉱物油類(18.7%)、機械類(11.4%)、 鉄鋼(10.2%)、電気機器・部品(7.4%)輸入先国 中国(11.9%)、ロシア(10.7%)、ドイツ(8.0%) …日本(1.6%、第14位)為替レート トルコ・リラ=約5.3円(2023年8月時点)(脚注) 経済概況(1)2016年に入り、クーデター未遂事案、テロ、 観光業の不振等により第3四半期の経済成長率は マイナス1.8%を記録したが、最終的な成長率は 2.9%となった。 2017年はGDPの6割を占める個人消費及び自動車 等の好調な輸出が成長を牽引し、G20トップの 7.4%を達成。 2018年は、対米関係緊張化を受けた夏場のトルコ・ リラ急落により、インフレ・市中金利が高騰し、 経済活動が減速。2020年の成長率は5.6%、通年 の成長率は1.8%となった。(2)安定した政権運営、欧州諸国と比較しても 良好な財政水準、国民の平均年齢が若く豊富な 労働力、健全な銀行セクターといった強みを有する 一方、更なる経済成長の実現には、産業の高度化、 経常赤字解消のためのエネルギーの海外依存の低下、 蓄貯率の改善などの構造改革の推進が必要となって いる。(3)中央アジア・コーカサスや中東地域から欧州へ のエネルギー(石油・天然ガス)輸送の要衝として も注目を集めている。(4)トルコ政府は、世界第10位の経済規模及び輸出 額5,000億ドルという目標を持つ。二国間関係1 政治関係(1)日本・トルコ関係は、1890年のエルトゥールル 号事件(1887年に小松宮彰仁親王同妃両殿下が欧州 訪問の帰途にオスマン帝国を公式訪問したことに 対する答礼として、アブデュル・ハミト2世が特使と してオスマン提督を日本に派遣した際、 エルトゥールル号が帰路、紀州・串本沖で沈没。 乗組員581名が死亡したが、日本側官民あげての手厚 い救護により69名が救助され、日本の巡洋艦により トルコに送還された事件)以降、歴史的に友好関係に ある。 また、1985年3月、イラク・イラン戦争の中、テヘラ ンで孤立した邦人を救出するためにトルコ政府が トルコ航空の特別機を派遣した出来事も、両国の友好 関係の象徴的出来事となった。(2)東日本大地震に際して、トルコ政府は支援・救助 チーム32名を派遣、約3週間にも及ぶ活動を行い、 支援・救助チームとしては最長期間の活動を行った(2011年3月21日~4月8日の期間、宮城県利府町で ベースキャンプを設営し、主に宮城県七ヶ浜町などで 活動)。 また、4月4日、成田空港に支援物資を積んだ貨物機が 到着し、缶詰約60,000個、水約18.5トン、毛布 約5,000枚が宮城県や福島県の被災地に届けられた。 なお、2011年10月23日にトルコ東部ヴァン県を震源 とするマグニチュード7.2の地震が発生し、我が国 からは緊急援助物資(テント500張)を供与すると ともに、トルコ政府が計画した仮設住宅への支援の ため1000万ドルの緊急無償資金協力を行った。 また、国際NGO「難民を助ける会」が支援活動を行っ ていたが、11月9日に発生した余震により同NGO職員 の邦人2名が罹災、うち1名が亡くなり、1名が負傷した。 トルコ政府は、この邦人2名に対し手厚い対応をした。(3)2023年2月6日にはトルコ南東部を震源とする マグニチュード7.8の地震が発生し、我が国からは 国際緊急援助隊の派遣、国際緊急援助隊・医療チーム の活動に必要な資機材の自衛隊機による輸送、NATO と連携した自衛隊機による緊急援助物資の輸送、緊急 援助物資(テント、毛布、スリーピングパッドなど) の供与および850万ドルの緊急無償資金協力、JICA 専門家チームの派遣を行った。 また、復旧・復興に向けた支援として、がれき処理や 医療機材・重機等の供与を目的とする総額50億円の 無償資金協力、被災地の復旧・復興を支援するための 800億円の借款の供与、及びこれら資金協力と連携し た、ア 復興計画の策定支援、イ 公共建築物の耐震 補強技術支援、ウ がれき処理を含む災害廃棄物の管 理能力強化支援など、我が国の知見を活かした技術協 力を実施する旨発表した。★
Sep 13, 2023
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★PC画像★<主に外務省DATAから> 年月 略史2016年7月15日 クーデター未遂事件2017年4月16日 憲法改正国民投票 (実権型大統領制への移行に賛成多数)2018年6月24日 実権型大統領制開始 (エルドアン大統領)トルコのPPIの推移トルコ通貨「リラ」の対円の下落★ トルコ共和国の基本情報(2021年)国名トルコ共和国通貨トルコ・リラ=約13円(2021年7月時点) 7.8556円(2022/7) 0.057459$面積:平方キロ780,576平方キロメートル(日本の約2倍)人口:84,680,273人(2021年、トルコ国家統計庁)民族トルコ人(南東部を中心にクルド人、その他アルメニア人、ギリシャ人、ユダヤ人等)首都アンカラ コンスタンティノープルこの国最大の都市:イスタンブールとの距離466km Constantinople英語名:Istanbulトルコ語 Constantinopolis(古典ラテン語)言語トルコ語(公用語)宗教イスラム教(スンニ派、アレヴィー派)が大部分を占める。その他ギリシャ正教徒、アルメニア正教徒、ユダヤ教徒等。政体共和制元首レジェップ・タイップ・エルドアン大統領(2018年6月24日就任:任期5年)議会一院制 (600議席 任期5年 拘束式比例代表制)議長:ムスタファ・シェントプ(H.E. Prof. Dr. Mustafa ŞENTOP)政権2018年6月、議院内閣制から実権型大統領制に移行。内閣は大統領の任命による(行政権の全てが大統領に属す)。外相:メヴリュット・チャヴシュオール(Mr. Mevlut CAVUSOGLU)内政(1)2016年7月15日、トルコ軍内のフェトフッラー・ギュレン系関係勢力によるクーデター未遂が発生。ボスポラス海峡大橋及び空港が封鎖、軍関連施設や官公庁等が襲撃され、死者250名、負傷者2,193名(犠牲者の中心は市民)の被害を生んだ。クーデターに伴い市民の犠牲者が出たケースはトルコ史上初めてとなる。政府は7月20日、同勢力関係者の粛清を目的とする90日間の非常事態宣言を発出。同宣言は2018年7月18日に解除されるまで延長され、宣言下で発出された法令に基づき、主に軍、官公庁関係者等を対象とする処分等が実施された。(2)2018年6月、トルコ大統領及びトルコ大国民議会議員選挙が行われ、エルドアン大統領が得票率52.59%で勝利、共和同盟(与党・公正発展党(AKP)、民族主義者行動党(MHP))が全体で53.7%の議席を獲得し、議会の多数派となった。この選挙をもって、議院内閣制から実権型大統領制へ移行(任期5年、2期まで)。(3)2019年3月31日、統一地方選挙が行われ、与党AKPとMHPの共和同盟はイスタンブール、アンカラを含む6都市で敗北。そのうち、イスタンブールについては、AKPの訴えにより再選挙を実施するも、6月23日の再選挙で再度敗北。(4)クルド問題が内政上の課題。AKP政権は、テロに屈しない姿勢を維持しつつも、クルド系住民の権利拡大に努めるなど、クルド問題の解決のため硬軟織り交ぜたアプローチを採用。トルコ政府は、2013年1月から、クルドの権利を主張してテロ活動を行ってきたクルド労働者党(PKK)指導者で現在刑務所に収容されるオジャランとの間でPKK問題解決に向けた対話を開始し、国内和平プロセスを強く推進してきた。他方、トルコ政府はPKKによるテロの脅威を理由とし、2015年7月、同和平プロセスが開始されて以降初めて北イラクのPKK施設を越境爆撃するとともに、国内各所において一斉摘発を実施。また、南東部では都市部でも軍事作戦を展開。PKKも南東部を中心にテロ活動を活発化させ、双方の衝突が継続していたが、現在は比較的安定している。外交基本方針(1)トルコは、欧州、中東、中央アジア、コーカサス地域の結節点という地政学的に重要な要衝に位置し、多角的な平和外交を基調としている。欧米との協調関係が基本姿勢であり、NATO、OECD、OSCEの加盟国。(2)AKP政権は、近隣地域の安定と経済関係強化を目指すとともに、アフガニスタンやミャンマー、ソマリアの復興支援への関与を深めるなど、アジア・アフリカまで視野に入れた積極外交を推進している。中国との間でも2010年以降「戦略的協力関係」を構築しており、2012年に上海協力機構の対話パートナーとして参加。他方、アサド政権下のシリアとの関係は、シリア領内でのトルコ軍による作戦実施(「ユーフラテス」の盾作戦(2016年)、「オリーブの枝」作戦(2018年)、「平和の泉」作戦(2019)、「春の盾」作戦(2020年))や約370万人のシリア人難民受入れ問題も含め悪化しているが、ロシア、イランとともにアスタナ・プロセスを主導するなどシリア情勢の安定化に向けて積極的に関与している。また、ムスリム同胞団との関係等をめぐり、エジプトを始めとする近隣の中東諸国との間に困難な問題があったが、関係正常化を模索する動きも見られる。(3)国連を始め国際社会における役割の増大を追求し、2015年はG20議長国を務めた。2016年5月には、イスタンブールで世界人道サミットを国連とともに共催で実施している。(4)2005年10月から開始されたEU加盟交渉は停滞気味。シリア危機に伴う難民問題に関し、2016年3月、トルコとEUは新たにトルコからギリシャに越境する全ての非正規移民をトルコに送還することで合意し、ギリシャへの移民・難民の流入数が減少したが、トルコがEUに期待する査証自由化交渉は合意に至っておらず、トルコは反発を表明している。(5)米国との関係では、NATO加盟国として安全保障上の様々な協力関係を築いているが、ロシアからのミサイル防衛システムS400の購入により、2020年12月には米国による経済制裁が発動されたほか、2021年4月のバイデン米大統領による第一次世界大戦中のアルメニアにおけるジェノサイド認定の声明が発出されるなど、近年一定の緊張が見られる。(6)ロシアとは、エネルギー協力に加え、シリア問題やナゴルノ・カラバフ問題で対立しつつも一定の協調・調整も行っている。ロシアのウクライナ侵略後はロシア、ウクライナ双方との緊密な関係を背景として仲介外交に積極的に取り組んでいる。(7)不安定な情勢にあるリビアとの関係においては、東地中海の天然ガス田の権益を視野に、リビア国民統一政府(当時)と東地中海における海域画定に係る覚書を締結するとともに、自国軍のリビアへの派兵を決定。2021年3月にリビア暫定国民統一政府が発足した後は、同政府との迅速な関係構築を図っている。国防力(1)予算:102億ドル(GDPの1.3%)NATO基準国防支出119億ドル(GDPの1.48%)(2021年 THE MILITARY BALANCE 2022)(2)兵役:6~12か月(20歳~41歳)(兵役終了後、41歳までは予備役)(3)兵力:総兵力 355,200人(陸海空軍)陸軍 260,200人、海軍 45,000人、空軍 50,000人(準軍隊:ジャンダルマ(軍警察)152,100人、沿岸警備隊 4,700人)経済概況(1)2016年に入り、クーデター未遂事案、テロ、観光業の不振等により第3四半期の経済成長率はマイナス1.8%を記録したが、最終的な成長率は2.9%となった。2017年はGDPの6割を占める個人消費及び自動車等の好調な輸出が成長を牽引し、G20トップの7.4%を達成。2018年は、対米関係緊張化を受けた夏場のトルコ・リラ急落により、インフレ・市中金利が高騰し、経済活動が減速。2020年第4四半期の成長率は5.9%、通年の成長率は1.8%となった。(2)安定した政権運営、欧州諸国と比較しても良好な財政水準、国民の平均年齢が若く豊富な労働力、健全な銀行セクターといった強みを有する一方、更なる経済成長の実現には、産業の高度化、経常赤字解消のためのエネルギーの海外依存の低下、貯蓄率の改善などの構造改革の推進が必要となっている。(3)中央アジア・コーカサスや中東地域から欧州へのエネルギー(石油・天然ガス)輸送の要衝としても注目を集めている。(4)トルコ政府は、2023年(共和国建国100周年)までに、世界第10位の経済規模及び輸出額5,000億ドルという目標を持つ。(5)筆者追加~トルコは現状は天然ガス、石油を輸入に頼ってきたが、黒海および東地中海にガス田や石油の資源等を見出しており、それらを有効に利用することや、国土内を通過するパイプラインを有効に活用して周辺の国々から投資を呼び込む可能性を秘めている。つまり、やり方次第で、貿易面の経常赤字が解消される余地がある。主要産業サービス業(52.7%)、製造業(22%)、工業(31.1%)、農業(5.6%)((対GDP比(%)2021年 世銀)GDP:億ドル8,027億ドル一人当たりGDP:ドル9,539ドル実質GDP成長率11.0% 前年比2021Q1 7.0%2021Q2 21.7%2021Q3 7.4%2021Q4 9.1%2022Q1 7.3%2022Q2 7.6%物価上昇率19.6%CPIは2022/8には [80.21%]PPIは2022/8には [143.75%] ( 2022/7には[144.61%])失業率12.0%2022/8には[10.3%]若年者失業率は[20.40%]貿易額:輸出2,252億ドル2022上半期は 1,258.7億ドル(20.0%増加)同 :輸入2,714億ドル2022上半期は 1,772.7億ドル(40.6%増加) 2021年の貿易収支▲462億ドル(2022年上半期の貿易収支は▲514億ドルで、うちロシアは▲248億ドルと赤字の半分)貿易品目:輸出自動車・部品(11.1%)、機械類(9.2%)、鉄鋼(7.6%)、電気機器・部品(5.3%)同 :輸入燃料及び鉱物油類(18.7%)、機械類(11.4%)、鉄鋼(10.2%)、電気機器・部品(7.4%)(2022上半期の鉱物性燃料は構成比27.0%で155.4%増加)貿易相手国:輸出ドイツ(8.6%)、米国(6.5%)、英国(6.1%)…日本(0.2%、第71位)(2022上半期にはロシアは構成比2.3%で10.7%増加)同 :輸入中国(11.9%)、ロシア(10.7%)、ドイツ(8.0%)…日本(1.6%、第14位)(2022上半期にはロシアは構成比15.6%で119.7%増加)対日輸出5.2億ドル対日輸入43.9億ドル日本企業の直接投資額1.13億ドル(2020年)在留邦人数1,727名(外務省在留邦人数統計 2021年10月)在日当該国人数6,087名(2021年6月末 在留外国人統計(法務省)) トルコはロシアとの貿易(輸入)を急拡大しており、 2022年上半期の貿易赤字の倍増はロシアからの 輸入によるものと言っても良かろう。 https://www.jetro.go.jp/view_interface.php? blockId=34177259★PC画像の説明>★
Sep 6, 2022
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1.[米国の中東和平案] by BBC News Japanhttps://www.bbc.com/ japanese/51291425(1)トランプ氏の「和平案」の趣旨:BBC パレスチナは、テロリズムと過激主義を前進させようとする人々の手先として利用され、貧困と暴力のただ中にある。 もっと良い暮らしができるようにするべきだ。 未来のパレスチナ国家はこのようなものになり得る、首都は東エルサレムの一部に置かれる。・米国は、 今回の計画でイスラエルの一部だとみなす入植地 について、イスラエルの主権を認める。 計画には概念地図も含まれ、イスラエルが前向きだ とトランプ氏が述べる、領土についての譲歩案が 示してある。(ヨルダン川西岸の入植地の30%を併合する方針。 すでに、複数の入植地には40万人余のユダヤ人) ・その概念地図は、 「パレスチナの領土を2倍以上にし、エルサレム東部 にパレスチナの首都を置く」ことになる。 米国はその首都に大使館を開設すると、トランプ氏は 述べている。(All Muslims who come in peace will be welcome to visit and pray at the Al-Aqsa Mosque= "the Fartest Mosque". 上図の英文。) パレスチナ解放機構(PLO)はトランプ氏の計画に ついて、パレスチナが「歴史的パレスチナ」と呼ぶ 土地の15%で、パレスチナが管轄権を得ることに なると指摘した・エルサレムは「イスラエルの不可分の首都であり続ける」。 聖地エルサレムをめぐっては、イスラエルと パレスチナの双方が領有権を主張している。 パレスチナは、東エルサレム (1967年の中東戦争でイスラエルが占拠)が 将来建設する国家の首都になるとしている。・パレスチナは「完全に自分たちの独立国家を実現」する機会を得る。 ただし、トランプ氏は詳細をほとんど示していない。・「パレスチナ、イスラエルの誰も、 住まいから追い出されない」。 イスラエルが占拠するヨルダン川西岸の現在のユダヤ人 入植地はそのままとなることを示唆している。・イスラエルはヨルダン国王と協力し、エルサレムの主要 聖地「神殿の丘」の管理を現状のまま維持する。 ヨルダンはこの場所を管理する宗教法人を運営している。・トランプ氏の地図でパレスチナに割り当てられた領土は、「4年間、開発せずオープンな状態にする」。 その間にパレスチナは、合意について研究し、 イスラエルと協議し、「国家としての要件を満たす」 ようにする。(2)トランプ氏の「和平案」の趣旨 by 中東調査会・首都: エルサレムはイスラエルの首都である。 *パレスチナ国家の首都は東エルサレムの一部 および分離壁の北部・東部の全域(カフル・アカブ、 シュアファート東部、アブディス)に置き、 パレスチナ国家がクドゥス (アラビア語でエルサレム)などと命名する。・パレスチナ難民の帰還権: イスラエルへの帰還、帰化は認めない。・土地(水)と入植地: *パレスチナ国家は、1967年戦争以前の西岸地区・ ガザ地区の領土に相当する土地を得る。 *イスラエルは西岸地区の入植地を拡大せず、建設の 計画を立てないが、現存の入植地はイスラエルの 主権下に置く。 *ヨルダン渓谷はイスラエルの主権下に置くが、 パレスチナ人が所有・経営する農地の維持について は交渉する。 *ガザ地区のパレスチナ人に同地区近郊のイスラエル 領を与える。 *域内の水資源はイスラエルの主権下に置く。 *西岸地区内部及びガザ地区をトンネル・橋で繋げる。・パレスチナ国家の主権: *イスラエルが治安上の責任を維持する。 *パレスチナ国家は治安部隊を持つが非武装化 (軍隊を持たない)される。 *ガザ地区のハマースやイスラーム聖戦機構などの諸派 を完全に武装解除し、同地区を非武装化し、 イスラエルが全面的に管理する。 ヨルダン川西岸地区の空域をイスラエルが管理する。・PLOおよびパレスチナ自治政府(PA)への要求事項: イスラエルとの調整なしに国際機関に加盟しない。 *イスラエル、米国に対し、国際刑事裁判所(ICC) などへの訴訟を起こさない。 *イスラエルで収監されているパレスチナ人と殉教者 への補償金を支払わない。(3)トランプ氏の「和平案」の提示への対応 パレスチナのアッバス議長は出席せず。 イスラエルのネタニヤフ首相と、「青と白」の共同代表ガンツ氏が出席2.讀賣新聞の米国の中東和平案の説明3.識者の見方(1)トランプ大統領・・・ 米上院弾劾裁判の対象となっており、 次期大統領選挙でイスラエル寄りを 明確化することでキリスト教徒の取 り込みを図り、さらには、ユダヤ教徒 である娘婿への愛情表現(2)ネタニヤフ・イスラエル首相 ・・・汚職疑惑を受けて居る、また、 3月の同国の国会選で入植地を 自国領に取り込みエルサレムの 大半を自国領に取り込む策略で (1)、(2)は共通の利益にある。 政敵ガンツ氏がネタニヤフ氏 を受け入れない政局混迷がどう なるのか(3)パレスチナ、イラン、トルコ(ヨルダン、 ヒズブッラー、ハマースは強く非難)は 「イスラエルが占領と迫害の正当化を するに過ぎない策略」として断固拒否。 パレスチナ大統領とハマス最高幹部は 今までの闘争路線の対立から一転し、 和平案拒否で連携しあうことを確認。 *** アッバス氏はヨルダン川西岸ラマラで テレビ演説をし、 「トランプとネタニヤフに告げる。 エルサレムは売り物ではない。 私たちの権利は売り物ではないし 安売りもしない。 あなた方の取引、謀略は通用しない」 と述べた。 ***(4)サウジアラビア、エジプト、UAE, バーレーン、カタールは米国の仲介の 努力を評価4.外務省資料などから、両国の特性を比較イスラエル国項目パレスチナ 22,145平方キロメートル(ヨルダン川西岸、ガザ地区を除く。国際社会の大多数に認められない東エルサレム、ゴラン高原を含む)日本の四国程度 面積 約6,020平方キロメートル[西岸地区・・・5,655平方km(三重県と同程度)。ガザ地区・・・365平方km(福岡市よりやや広い)。] 888万人(2018年6月 イスラエル中央統計局) 人口 約495万人(2017年,パレスチナ中央統計局(PCBS)) 西岸地区 約300万人; ガザ地区 約194万人 =ハマースの実効支配地)(注)パレスチナ難民数: 約621万人 (2018年,UNRWA)西岸 100万人ガザ 150万人ヨルダン232万人シリア 63万人レバノン 52万人 エルサレム(日本を含め国際社会の大多数に認められていない) 首都所在地 ラマッラ(西岸地区) ユダヤ人 人種 民族 アラブ人 ヘブライ語、アラビア語 言語 アラビア語 ユダヤ教(75.0%)イスラム教(17.5%)キリスト教(2%)ドルーズ(1.6%)(2014年 イスラエル中央統計局) 宗教イスラム教(92%)キリスト教( 7%),その他(1%) ルーベン(ルヴィ)・リヴリン(Mr. Reuven (Ruvi) Rivlin)大統領 マフムード・アッバース(PLO議長を兼任) ビンヤミン・ネタニヤフ政権(リクード主導の右派、 宗教政党からなる) 首相 ムハンマド・シュタイエ 政体:共和制、 一院制(120名)(全国1区の 完全比例代表選挙制度)・第一党:「青と白」 中道政党連合33議席 共同代表ガンツ氏 (元軍参謀総長)が昨年 9月に第1党となるも組閣 を断念。ネタニヤフ首相 に次ぐ組閣失敗。・第二党:右派「リクード」 31議席 右派・宗教派勢力 55議席 中道・左派勢力 44議席 いずれも過半数61議席に 達せず→混迷化 議会 パレスチナ立法評議会(PLC:Palestinian Legislative Council)132名。2006年1月,パレスチナ立法評議会(PLC)選挙でイスラム原理主義組織であるハマスが過半数の議席を獲得。しかし,その後のパレスチナ内部の対立,ハマスの武力によるガザ掌握(2007年)等を受け,事実上,西岸とガザが分裂状態となり,PLCは現在に至るまで停止状態。2018年12月,憲法裁判所がPLCの解散及び6ヶ月以内のPLC選挙実施を呼びかける決定を下すも,現在までPLC選挙は実施されていない。鉱工業(ダイヤモンド研磨加工,ハイテク関連,食品加工,繊維,ゴム,プラスチック,薬品,機械,電子機器,カリ,臭素),農業(柑橘類,野菜,穀物,生花,酪農品等) 産業農・漁業 (3.2%)工業 (13.1%)建設業 (7.2%)小売業・貿易 (18.5%)金融・仲介 (4.1%)公共・防衛 (12.5%)サービス業 (20.0%)運輸・通信業 (1.8%)(2015年割合,PCBS) 3,506億ドル(2017年) 名目 GDP 約145億ドル(2018年 IMF推定) 40,258ドル(2017年) 同/人 3,664ドル(2018年 IMF推定) 3.3%(2017年) 成長 率 0.9%(2018年 IMF推定) 0.2%(2017年) 物価上昇率 1.2%(2018年 IMF推定) 4.2%(2017年 イスラエル中央統計局) 失業 率 31%(2018年 IMF推定) ▲91億ドル 貿易 収支 ▲46億ドル 600億ドル(2017年 JETRO) 輸出 額 約11億ドル(2018年,PCBS) 691億ドル(2017年 JETRO) 輸入 額 約57億ドル(2018年,PCBS) ダイヤモンド,医療精密機器,化学製品,農産品等 輸出 品目 セメント,石灰岩, オリーブ等 機械類,輸送機器,燃料, 化学製品等 輸入 品目 石油・石油製品,穀物, 非金属鉱物製品など [輸出]:欧州,アジア,北米の順 [輸入]:欧州,アジア,北米の順 貿易相手国 イスラエル(約80%) シェケル 通貨 自国通貨なし シェケル 1米ドル=3.85新シェケル(2017年1月10日) 為替レート 1シェケル=約31円(2018年8月)日本企業の投資額2011年 3億円2012年 2億円2013年 11億円2014年 27億円2015年 52億円2016年 222億円2017年 1300億円2018年 90億円 日本 の 援助 1993~2018年累積 約19億ドル 11億ドル電気機器 (50.2%)化学製品 (12.0%)科学光学機器(9.8%)一般機械 (9.5%) 対日 輸出 5,902万円(2018年) 19億ドル輸送機器(50.5%)一般機械(14.2%)化学製品(10.1%)電気機器( 6.0%) 対日 輸入 2億9,724万円(2018年) 997人 在留 邦人 55人 (2019年9月) 520人 在日 人数 73人 (1)兵役: 男子32か月, 女子24か月 (更に予備役あり)(2)兵力: 正規軍 16.95万人 (陸軍12.6万人, 海軍9,500人, 空軍3.4万人) 予備役 46.5万人 (陸軍40万人, 海軍1万人, 空軍5.5万人) 軍事PLO=パレスチナ解放機構・ファタハ=ヨルダン川 西岸地区支配(パレスチナ諸派)・イッズッディーン・ カッサーム旅団・イスラーム聖戦の 軍事部門クドウス中隊・パレスチナ解放人民戦線(PFLP)・パレスチナ解放民主戦線(DFLP)・イスラーム聖戦************・ハマース=ガザ地区支配 イスラム原理主義組織ハマス は当初は、イスラエルがPLO に対抗する組織とみて支援し た。 1990年にはPLOがイスラエル と和平交渉を始めたため、 対イスラエル強硬派の支持を 集めた。***********2011年にファタハとハマースが和解。ただし、アッバス議長とは自治政府の正当性を否定する仲にあった。 ↓ <ファタハとハマース が中東和平案に 拒否で一致>***********<ISILはファタハ、ハマース とも敵対>
Jan 31, 2020
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☆ イスラム国が中東を席巻しかねない混乱を実質的に、また、献身的に収めてきたのはとりもなおさずにクルド族の軍隊であったように思うのは小生だけではないだろう。 アサド政権は、ロシアの支援を受けても弱体であり、シリアやイラクではイスラム国が猛威を振るってきた。 イスラム国がシリア、イラクなどの政治的な混乱の中で勢力を拡大してきたのを抑えてきたのが、シリア、やイラクで英仏の中東政策により国家が分断されたクルド族の献身的な働きだったように感じる。☆ クルド族の勢いが大きすぎて自国の安定化が脅かされると判断したトルコがクルド勢力を掃討しようと企てているのがこの混乱であろう。 クルド族は、シリア政府に反対する反政府組織としてよりも、この地に独立したクルド国家を築くことを目的としている。 イスラム過激派組織ISILがかつてのイスラム帝国を暴力的に再興しようとの野望のみが先行したのと異なる。 米国がクルド国家の建設のために武器を供与し、ISILが下火となったことで手を抜き、そのためにシリア政府や、トルコからの圧力がクルド族に及んだ格好である。 米大陸で武器を供与されたインディアン同士が戦い戦意が失われて、白人が支配した銃社会の復元を見ているようだ・・・ 英国から移民したトランプ氏らしいやり方かも知れない。 欧州からは批判もあるが・・・ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ・・・ 以下は、日本経済新聞の現状報告である。 トルコ、親米クルド人勢力を攻撃 シリア北東部 地域情勢の不安定化 国際社会が懸念 2019.10.10 6:30【イスタンブール=木寺もも子】トルコ軍は9日、テロリストとみなすクルド人主体の武装勢力「シリア民主軍(SDF)」を排除するため、シリア北東部に侵攻した。 トランプ米大統領がシリアからの米軍撤収を表明してからわずか数日後の作戦実行で、国際社会から懸念や非難が相次いだ。 米国の関与が弱まったことで、地域情勢は一気に不安定になりつつある。 トルコ軍が空爆などを始めたのは、現地時間9日午後4時(日本時間同日午後10時)。 その後、ロイター通信によると、9日夜(同10日未明)には地上作戦を始めた。 トルコのエルドアン大統領が名づけた軍事行動は「平和の泉作戦」。 その狙いは2つある。第1に、トルコを脅かすクルド人勢力をシリア国境から遠ざけること。 第2に、トルコと接するシリアの国境地帯に「安全地帯」を設け、数百万人単位のシリア難民を移住させることだ。 クルド人武装勢力はこれまで米国にとって、過激派組織「イスラム国」(IS)掃討の作戦で手を組んできたパートナーだ。 今回、米国は「一線を越えるようなことがあったらトルコ経済をぶち壊す」(トランプ氏)と警告していたが、エルドアン氏は耳を貸さずに軍を進撃させた。 SDFの報道官によると、市街地が空爆され、死傷者が出ている。 トランプ氏はトルコの行動を「支持しない」「悪い考えだと明確にする」などとする一方で、トルコを非難することはせず、米国は関与しない方針を強調した。 一方、欧州連合(EU)は9日、トルコの軍事作戦の「一方的な中止を求める」との声明を発表した。 11日にエルドアン氏と会談するストルテンベルグ北大西洋条約機構(NATO)事務総長は「地域をさらに不安定にさせる」と懸念を表明した。 国連は英独仏など欧州5カ国が安全保障理事会の緊急会合を開くよう要請し、10日の開催が決まった。 ロイターによると、エジプトもアラブ連盟の緊急会合の開催を呼びかけた。 米国内でも、トランプ氏に近い共和党のリンゼー・グラム上院議員が野党・民主党の上院議員とトルコ向け制裁法案をまとめるなど、反発が出ている。 一方、シリアのアサド政権に近いロシアのプーチン大統領は9日のエルドアン氏との電話協議で、シリア和平の進展を妨げないように「入念に状況を考慮する」よう求めた。 軍事行動に明確に反対する発言は明らかになっておらず、事実上黙認したとの見方が広がっている。 トランプ氏は6日のエルドアン氏との電話協議後にトルコの軍事作戦を容認するとともに、シリアからの米軍撤収を表明した。 「政策の大転換」(米紙)に与党共和党指導部が強く反発したことからトランプ氏は方針を軌道修正したものの、トルコの軍事作戦を止めることはできなかった。 米国不在による「力の空白」が生まれれば、シリア情勢は一段と混迷を深める公算が大きい。 トルコ軍の攻撃対象は、SDFが掌握する国境沿いのテルアビヤド、ラス・アルアインの2つの街のもよう。 トルコメディアは、当面の作戦目標は2つの街の間の約120キロの地帯だと報じている。☆ 参考:当ブログApr10、2017Jul3、4,5,2016Feb4,21,2015
Oct 11, 2019
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★ 早朝テニスでは有名私大テニス部出身の会長兼技術部長が 厳しくルール・マナーを守っている。 朝の時間に遅れたらその時間から10分は掃除しなければならない。 練習の時間もアラーム付きの時間で交代する。 ルール・マナーを守らない人は退部である。 飛んできたテニスボールを手で受け止めたり、 レシーバーでないのにレシーバーの代わりをパートナーが 代行したりと、テニスを野球と混同する輩は退部となった。 つい先日は、サッカー選手よろしく練習着に「11番」で Qatarのマークを付けていた練習生が注意を受けて、 以後はテニスの練習着に着替えている。 <Amazonネイマールサッカーユニフォームから> もちろん、練習の合間にタバコなどを吸ってはいけない。 そんな暇はないのである。 女性には優しく、砂漠の民のような格好には目を瞑ってくれている。 (ただ、誰が誰だか判るような色分けができているようである) <Belle Maison:\2,484.->★ 足腰を痛めたために、随分と長く練習を休んでいた長身の男性がいる。 水泳教室のプールで歩行訓練もしたようである。 小生は、彼にリハビリとして太極拳を薦めたが中々首を縦に振らない。 桂枝加朮附湯(ケイシカジュツブトウ)(=ツムラ18番)を薦めたが、 薬は嫌いだという。 朝起きたら、手足を良く揉んで体を柔らかくしてから運動するように 伝えたがこれもやっていない。 長いゴム製チューブを使って片足に負荷を掛ける運動も勧めている。 ホンの最近は、動きは悪いが練習に来ている。 珍しく、外国のお土産を貰った。 いや、二度目である。 一度目は、北欧旅行のお土産(小瓶)を数人で頂いた。 小さな強いリキュールであり、小生には厳しすぎた。 今回は、「色々と痛みのアドバイス」のお礼だという。 本人も美味しいからくれたらしい。 LIWA-DATES Assorted Filled Dates* と書いてあり、 経由地のドバイのお土産という。 (*Dates はナツメヤシの実) ・・・マルタ旅行ならエミレーツ航空で・・・ <エミレーツ航空ホームページのマルタ便から> 見るからに美味しそうなデーツである。 ドバイ? 箱の裏を見ると、United Arab Eminates,Abu Dabi,Liwaの文字がある。 製造は、首都のアブダビなのである。 <Web画像:これに似たデーツの詰め合わせ 高そう!?> Qatarの首都はドーハ、UAEの首都はアブダビであり、さらに、 UAEの構成国であるドバイ首長国の首都がドバイ(=Dubai)である。////////テニス仲間では外国のお土産をみんなで食べることがある。この間は「豪州」からのお土産を貰ったが、made in「Switzerland」の美味しいチョコレートであった。/////// 今回は、 早朝テニスでは「サッカー着」と「お土産」で中東を意識した。 さて、件の足腰の痛みに耐えて奥様と海外旅行をしてきた御仁は 今日も薬も飲まず、何とかテニスをこなしている。★ しかし、厳しい会長からは、あれでは怪我をしかねないと、 練習でさえドクターストップが掛かりそうである。 小生も、漢方薬ならいいのでは、と思っている。 世界を股にかけるには、体の維持がまずは大切であろう。★ 詳しくは教えてもらえなかったが、夫婦でマルタ共和国あたりを散策したらしい。 (自分で日記を書くつもりかもしれない。) その経由地がドバイであったそうな・・・ 体を鍛えて海外旅行を続けてもらいたいものである。 <Dubai:WIKIPEDIAから>★
Jun 12, 2017
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★:::号外::: 錦織圭 VS A.マレー 1st セット 6-2 2nd セット 1-6 3rd セット 6-7 (0-7) 4th セット 1―6 セットカウント 1-3 やはり、歴戦の冷静なマレーに比べて、若さと熱さと未熟さが現れたような試合であった。 ラケットをコートに叩きつける野蛮(=ルール違反)さ、タイブレークで急に焦りだす態度は、マレーのような横綱にはまだまだ未熟かもしれない。 日本人の「もったいない精神」が尊敬されている世界にあって、逆効果であろう・・・★ さて、本論である。「サウジアラビア(スンニ派)」VS「イラン(シーア派)」が 中東では宗教・政治面で対立している。 それに加えて、サウジアラビアに対抗する勢力に対し、 豊富な石油資源を有するカタールが支援するという 形が加わっている。 さらに、今回、サウジアラビアが影響力を発揮して サウジアラビア、エジプト、UAE、バーレーン、イエメン、モルディブ、 モーリシャスの7ヶ国がカタールと国交を断絶した。 ヨルダンはカタールとの国交を縮小した。★ 米大統領がオバマ→トランプに代わったことで、 トランプ大統領のサウジ訪問以後に、武器巨額売買にからみ サウジ勢力が表舞台に現れた格好である。 トランプ氏の行動(=イラン、カタール批判)にもかかわらず、 米軍の動きは以前と変わらないのも 中東に不気味な風(*)を送っているような気がする。★ 取り敢えず、間違っているかもしれないが 両陣営の動向を纏めてみる。 サウジアラビア勢力 VS イラン・カタール勢力国名人口GDPGDP/人備考国名・組織人口GDPGDP/人備考 1 サウジアラビア 28.2百万人 6378億ドル 22.6千ドル・ スンニ派(預言者ムハンマドの言動を重んじる)85~90%、シーア派10~15%・君主制であり、王制打倒のイラン、「ムスリム同胞団」を敵視・トランプ大統領武器売却契約・イスラム国とは対立(ただし、イスラム国とシリア反体制派とは一部連携)・シリアの「反体制派」を支援 1 イラン 82.8百万人 4123億ドル 5.0千ドル・シーア派(預言者の家系を継ぐ後継者に従う) ・カタ-ルと融和関係 ・カタールと天然ガス田開発協力事業・シリアのアサド政権支援・イスラム国とは対立 2 エジプト 94.7百万人 3428億ドル 3.6千ドル ・スンニ派が大部分・ シシ政権へサウジが支援・シシ政権がエジプトのムスリム同胞団敵視・カタールへのエジプト航空運航停止 2 カタール 2.3百万人 1566億ドル 69.3千ドル ・スンニ派が大半(ワッハーブ派)、シーア派5~15%・サウジアラビアとスンニ派の覇権争い・イランと融和関係・イランと天然ガス田開発協力事業 ・米軍基地(アルウデイド空軍基地)あり ・アリジャジーラ開局基地 ・トランプ大統領武器売却契約の参加拒否 3 UAE 5.9百万人 3750億ドル 63.6千ドル・ムスリムの78%がスンニ派、22%がシーア派・但し、インド人比率は53%、UAE国人は17%・カタールへのエミレーツ航空、エティハド航空運航停止 3 エジプトのムスリム同胞団・カタールが支援 ・カタールへの逃亡受入 4 バーレーン 1.4百万人 318億ドル 23.1千ドル・外国人が54%で、インド人がその44%・自国民のうちシーア派75%、スンニ派が25%・ただし、支配層はスンニ派で、シーア派には貧困層が多い・カタールへのガルフ航空運航停止 5 イエメン 27.4百万人 313億ドル 1.1千ドル・スンニ派が50~55%がスンニ派(南~南西部)、42~47%がシーア派 (北部~北西部に多い) 6 モルディブ 0.4百万人 2.7億ドル 8.3千ドル・スンニ派 7 モーリシャス 1.3百万人 117.4億ドル 8.7千ドル・宗教はヒンドゥー教52%、基督教28.3%、イスラム教16.6% 8 モーリタニア 3.7百万人 47.2億ドル 1.3千ドル・西アフリカでイスラムを国教、イスラーム法(シャーリア)が正式に採用された。イスラム教徒が99.1% 9 (ヨルダン) 8.2百万人 394.5億ドル 4.8千ドル・サウジから経済支援 ・カタールと国交を縮小 10 コモロ 0.8百万人 6.2億ドル 0.8千ドル・アフリカ東部沖のイスラム教の島国 11 (セネガル) 14.3百万人 148.7億ドル 1.04千ドル・西アフリカのセネガルは在カタール大使を召還 資料出所:CIA: The World FACTBOOK、読売新聞 など。 一人当たりGDP=GDP/人口 ★ (*) 先には、オバマ大統領は、エジプトのムスリム同胞団を支援し、 イランに対しては、核兵器を持たぬように制裁を厳しくした。 カタールの米軍基地を使用して多国籍軍の攻撃を支援してきた。 トランプ大統領は、カタールが対抗勢力に経済援助を行っているとの判断から、 スンニ派のサウジアラビアなどに巨額の武器を売却する契約を結び、 イラン、カタールを締め付ける戦略に出ている。 シリア政府に対しては、露への事前通告の後にシリア空港に巡航ミサイルを 打ち込んでいる。 シリア政府をバックアップする、露、イランのうち、露が 「スンニ派のカタールが対抗勢力に経済的な支援をしている」との 「フェイクニュース」を流すことで、米国、EU,サウジアラビア、カタールに 罅を入れているという構図がCIAによって暴かれんとしているようである。 であるから、上記の関係はフェイクニュースが創り出した架空の構図かも知れない。★
Jun 8, 2017
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★・フェトフッラー・ギュレン氏とギュレン運動のメモ項目備考1備考2 生誕 1941年4月27日 トルコ東部エルズルム近郊出身 教義 スンナ派ハナフィー学派 イスラーム復興運動の流れをくむ 立場 世俗主義とイスラームが矛盾しない 比較的穏健派 運動 寛容の精神 テロ非難、宗教間対話 TV局、有力紙ザマンを保有 汚職批判 大統領の支援母体から汚職批判へ;大統領はギュレン師の謀と逆襲 2013年末に確執が鮮明化 クーデター未遂事件 2016.7.15 ギュレン運動の関係者が関与:ギュレンは関与を否定 大規模逮捕者と米国へのギュレン引き渡し要求 死者・逮捕者 未遂事件で232人死亡、9300人以上の逮捕拘束。前空軍司令官、大統領軍事補佐官、裁判官、検察官などが次々と逮捕。 死刑復活の動きも 米トルコ犯罪協定 テロ指導者に相当する行為者ではなく反逆者は含まれないとの米側の見解 大統領側の強硬姿勢(ギュレンをスケープゴートとしている)を非難 米の人道的見解 1.加担した具体的証拠がない 2.政治的迫害で事実上の亡命者 3.EU加盟条件と相反する「死刑」を復活する動きがある 4.逮捕者への迫害の事実 5.政教分離・世俗主義の穏健派の逮捕は原理主義者を利する行為 6.その他(他国のナショナリズムに屈しない開拓精神) 滞在先 米国ペンシルバニア(=「ペンの森」の意)州セイラーズバーグ(15年以上の滞在) 米国建国のピューリタン精神が生きた場所(信教の自由、英国国教会から分離する各派などへの寛容)。植民地時代の領主ウイリアム・ペンはクエーカー教徒であり、住民に信教の自由と先住民に対する公平な取り扱いを約束している。<寄せ集めに過ぎません> ★
Jul 20, 2016
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★「米、中東政策立て直し、対イラン協調演出」と、読売新聞にある。判りにくいので、Webの資料を集めて写経してみる。 ★ 1.米大統領&GCC首脳会議での出席者 国 名出 席 者 (*は首脳) サウジアラビア ムハンマド皇太子(サルマン国王は米国への不満で欠席との見方がある) バーレーン サルマン皇太子 UAE ムハンマド・アブダビ首長国皇太子 カタール タミム首長(*) オマーン ファハド閣僚評議会担当副首相 クエート サバハ首長(*) 米国(HOST) オバマ大統領(*)2.共同声明の要点 項 目 説 明 GCC防衛 の安保協力 米国は軍事力行使の可能性を含む 適切な手段を迅速に決定の用意 兵器売却等 迅速な武器移転、対テロ、海洋安全、サイバーセキュリティ、 弾道ミサイル防衛等の協力強化 対イラン「協調姿勢」 イラン核問題の包括的、検証可能合意は安保上の利益。 イランの地域を乱す行動には一致して対処。 同国には隣国との対立点を平和的に解決する 具体的措置を要求。 紛争国への対応 シリア、イラク、イエメン、リビアの情勢は政治的、 平和的な解決しかないとの 認識が 一致。 シリア・アサド政権の全ての正当性喪失を確認。 イスラム過激派組織「イスラム国」壊滅作戦を支持。 ・残る問題> イランが10~15年後に核兵器を開発できる余地 イランが制裁解除で得た資金を軍事関係に流用懸念 イランがロシアと共にシリア・アサド政権を支援し、 イエメンでは反政府武装勢力「フーシ」を継続 して支援することで中東情勢が不安定化懸念 ・対世界 世界の原油埋蔵量の約3割を保有。 6ヶ国とも親米国家。 バーレーンに米海軍第5艦隊司令部配置。 ・対日本 DATAは古い(小生のブログ:2012.2.21参照)が、 世界の原油生産量の2割を生産(A)するGCC諸国は、 日本にはその約19%を輸出(B)する。 各国のA,Bを見ると、 サウジアラビア 11.5%,12.9%, クエート 3.2%,11.5%, UAE 3.2%,33.0%, カタール 1.1%,54.8%, オマーン 1.1%,16.1% と、 生産シェアの割に、日本との輸出関係は強い。日本から見て原油輸入の73.4%を占めている。 内訳はサウジアラビア28.8%, UAE20.4%, カタール11.8%,クエート7.1%オマーン3.3%, 中立地帯(サウジ・クエート)2.0%である。(イランは9.6%,イラクは5.1%) ・GCCとは> Gulf Cooperation Council「湾岸協力会議」で 王制・首長制のイスラム教スンニ派国家(宗教参照)。 本部はサウジアラビアの首都リヤドにある。 イラン革命、ソ連・アフガニスタン侵攻などの脅威に対する 集団安全保障構築を目的に1981年に設立。 ・警戒や敵対 イラン(イスラム教シーア派宗主国)の核開発・軍拡を警戒 (但し、米国はイランとの関係改善を画策) イスラム国(イスラム教スンニ派過激派武装集団)と敵対 (米国はイスラム国に空爆) ・米国とサウジ 緊密な関係 米国のシェールガス、シェールオイル開発の進展でエネルギーの 中東依存度の低下を背景に、オバマ政権のアジア重視 (→中東、サウジアラビア離れ)がある。 しかし、次の理由から親米国家。1.米国との石油開発で培った親密な人的関係は強固。2.GCC諸国の中で基地、兵站拠点提供に過ぎない 小国と異なり、軍事力からみてサウジアラビアは充実。3.加えて、イスラム教の2大聖地をもつサジアラビアは 地域の大国。地域の安定はイスラエルの安定にも繋がる。4.サウジアラビアの莫大な原油の生産能力余剰は シェールオイル国にとって、競合するものと見るより、 イランによる供給危機などを避けるものとして 重要な安全弁なのであろう。5.サウジアラビアにとって、中東地域をかつて植民地化 した英仏などの国よりも米国を重視する姿勢は強い。 かつて米国のイラク侵攻で勢いを得て、 シリア、レバノンまで勢いを伸ばそうとするイランへの対抗 の姿勢も強いから、米国・サウジアラビアの緊密な 関係は崩れないであろう。 ・イランとUAE 領有権 イランが ペルシャ湾の大小トンブ島を支配・領有している がUAEが領有権を主張。 アブー・ムーサー島はイランとの共同統治下にあるべきだが、 イランが実行支配している。 ・宗教 王族・首長を中心にしたスンニ派支配の体制 「サウジアラビア」ではイスラム教が国教で、大多数がスンニ派。「クエート」ではイスラム教85%(スンナ派7割、シーア派3割)。 UAEではイスラム教スンニ派が国教であるが、 首長国により態度の違いがあり、 人口の多い外国人(2010年87%)に宗教は自由。 「オマーン」ではイスラム教イバード派(スンナ派と協調的)が主 。「カタール」では95%がイスラム教であり、大半がスンニ派の ワッハーブ派。 イスラム教を国教とし、5~15%がシーア派である。「バーレーン」では、イスラム教国で、王族はスンニ派であり、 スンニ派が支配。 人口的にはスンニ派は3割にすぎず、 シーア派は7割を占める。 シーア派住民の動向が内政安定化の重要課題。 (読売新聞やWeb情報から写経。) ★
May 16, 2015
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★米軍は2年ぶりに国防費予算を7.8%増加し、リバランスなどに重点的に予算を配分している。大型の対外予算は抑制的であるが、対「イスラム国」掃討に53億ドル、そのうちの13億ドルはイラク軍、シリア反体制派支援金である。米軍自らが軍事作戦を地上で展開するのでなく、イラク軍と、勇猛果敢で知られるクルド人治安部隊・「ペシュメルガ」などの地上部隊25,000人を精鋭兵に訓練して行く方針。当面の想定する「イスラム国」の兵は、モスルにいる2,000人ほどである。正規のイラク軍は人数的には圧倒的に多いが、現状では統率力で遅れを取っている。クルド人は勇猛で、むしろ「イスラム国」から怖れられている。 米軍の空爆のみでは分散した「イスラム国」を殲滅するのは無理があり、現地の地上軍のうち、イラク軍の強化が必須であろう。 ★ 日本人ジャーナリストの拘束・人質事件は嘘で固めたものであった。まるで、片方の戦争人質を極秘裏に殺害しておいて、その人質の親に、他人の息子を人質に取ったから、死刑囚を釈放しろという無茶な戦法である。 息子同士が如何に仲が良くても他人の親が身代金を払う道理がない。自分の息子でも死刑囚と人質交換ができないのは法治国家では道理ではなかろうか。道理が通用しない国、服従こそが絶対である「イスラム国」だからこそ通用する戦法かも知れない。 しかし、誰に服従し、それを誰が決めるのだろうか。自然人ならば、自分で信条を選ぶ権利があるのではないだろうか。 与えられるのが楽であるのは食事であるが、食事にも個人的な好き嫌いは存在する。嫌いなもので、栄養価もないものであれば口に詰め込まれても人間は食べようとしないだろう。★宇宙を超高速で旅する地球の仲間は互いを慈しみ合う気持ちを大事にしたい。啀み合いを前面に出す姿は、 呆け頭には判らない。 ★ 「イスラム国」・・・敢えて不正確な情報も入れています。 <WIKIPEDIA、読売新聞、英ロンドン大などより>項 目説 明 戦力予想 戦闘員36,000人(「イスラム国」内15,000外人部隊21,000) 指導者:アブバクル・バグダーディ容疑者(イラク人) 戦闘指揮者:ウマル・シシャーニ容疑者(チェチェン人) 外人部隊 構成 チュニジア3,000、サウジアラビア2,500、ロシア1,500、ヨルダン1,500、モロッコ1,500、フランス1,200、独600、英国600、ウズベキスタン500、ベルギー440、オランダ250その他(チェチェンなど)7,510人中東・北アフリカ地区11,000、西欧地区4,000、旧ソ連圏3,000、その他地区3,000人 (東南アジアのデータは含まれていないため実数は多いかも。)外国人戦闘員のうち5-10%は死亡、10-30%が戦闘地を離れたとしている。 宗教 イスラム・ハワーリジュ派(「共同体の外に出て行った者達の意味」) 過激で非妥協的な行動により、第4代カリフのアリーとウマイヤ超の支配体制を混乱させる一方、宗教・思想面ではカリフの資格とムスリムの罪の問題を初めて提起した派。 ・・・コトバンクから 支配地域 Max 3.4万平方km。(イラク、シリア) 支配地人口 mini 800万人 資産 20億ドル 資金1 石油・瓦斯密売:Max 300万ドル/日 資金2 身代金:1,000万ドル以上 資金3 銀行強奪:数億ドル 資金4 古美術盗掘:3,600万ドル 人的喪失 対クルド戦など2,000人戦死、離脱・外人戦闘員処刑100人、宗教指導者を「イスラム国」による宗教裁判 リシャウィ死刑囚 の扱い イラク人勢力は死刑囚を人質交換で奪回することで、組織内での正統性、発言力高揚を狙った。しかし、チェチェン勢力がパイロット、人質殺害を強行したため実現できず。死刑囚はヨルダン政府により死刑となった。 組織の分化 ・離反 政治的な部署にはイラク人が勢力をもっているが、戦闘地域ではチェチェン人の指揮系統が強く表れている。統率力が、外人部隊の増加、特にチェチェン人の台頭で効きづらくなっている。(自ら捕虜の処刑で人質交換のKeyを失う) 日本との 交渉経緯 日本人人質に金銭的要求をしたが日本は身代金支払いは呑まない。ヨルダン人パイロットと、日本人警備会社役員はイスラム国内の対立で殺してしまう。リシャウィ死刑囚と日本人人質のジャーナリストを交換する企ても、パイロットの死亡が知れると国難を引き起こすヨルダン政府の慎重なパイロット死亡確認手続きで頓挫し、結局、ジャーナリストも殺してしまい、死刑囚の奪回も消えた。 「イスラム国」「政府」が望んだ、身代金交換、人質交換よりも、軍事優先の残酷な手法に「イスラム国」「軍閥」が血を染めたのではないだろうか。 事実: ヨルダン・ パイロット 昨年12.24 撃墜、捕虜 1月3日 陣内で極秘殺害(ヨルダン政府は1月中旬情報入手) 「イスラム国」はパイロットとの人質交換は一時、ヨルダン政府に断られていた。 「イスラム国」は後藤さんと、死刑囚の単独人質交換を持ち出し、パイロットが生きているように装う。 ヨルダン政府は、死刑囚とパイロットの人質交換を要求。最低でも、パイロットが生きている証拠を見せるように要求。 既にパイロットを殺害していることから、人質交渉は暗転、後藤さんも殺害してしまい、死刑囚の奪回計画は消える。 事実:民間日本人 2名 昨年8月16日 湯川さん拘束(投稿動画) 10月下旬 後藤さん拘束 12月 後藤さんの妻 20億円の身代金請求される(メール) 翌年1月16日~18日 安倍首相中東歴訪、 「イスラム国」周辺の諸国へ2億ドル人道支援発表、ヨルダン国王と会合し、 人質2名解放協力要請 1月20日 日本政府に2億ドルの人質交換要求 1月24日 湯川さん殺害、後藤さんと死刑囚の人質交換要求 1月29日 日没までに、人質交換をしないとパイロットを殺すと警告 (パイロットは既に1月3日に殺害されている) 2月1日 後藤さん殺害 (後藤さんの妻の声明「夫を誇りに思う」) 中東、北アフリカに「イスラム国」の細胞組織が増加しており、リビアには3,000人の戦闘員がいるとされる。 /// 2015.3.18にチュニジアの首都チュニスで地中海クルーズ客船が訪れたバルドー博物館をイスラム武装集団が無差別に襲い、死者23人がでた。 /// ★
Feb 21, 2015
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★呆けの小生には、新聞の数字が判りにくい。日本国の「対イスラム国・支援」 2億ドルの言葉が新聞に踊っているが、それはイラク・シリア内戦による国内外で難民となっている人々への国際的な食料・医療物資などの緊急支援である。★戦火の原因は直接・間接に、誰によるかよりも、戦火で家を追われて、寒空に震える罪もない人々が大勢、戦場を避けて国内・外で暮らしているのは明白である。ただ、その人数は正確には判っていない。シリア難民が5百万人と言われているが、実際には国民23百万人の半数もが国内での避難民であり、そのうち160万人が隣国・トルコに難民として移住し、トルコ住民との摩擦が高まっている。その他の情報では、シリア難民が3百万人とある。それらの数字から大変な数の難民がシリアの国内外に居ることが判る。 ★また、イラクでは国内難民が155万人いて、シリア難民75万人を受け入れている。イラクのクルド地区では国内難民30万人、シリア難民22万人を受け入れている。以上の数字には、二重・三重のダブリが有るとしてもシリア・イラクの国難は大きい。・・・ シリア内戦で20万人以上が死亡し、国民の半数が家を失っているからである。★本来は、日本の支援はシリアにより多く割り振るべきであろうが、シリア政府が親露派親イラン派政権で、米欧と対立し、難しい状況にある。 戦時下にあっては、食糧支援・医療支援が被災者に直接的に配布されていない事情もあり、このような不均衡が起きているのであろう。人道支援を謳うならば、軍事的な統一ができなければ分配が適正に行われないという複雑な支配事情が先にある。★日本国は世界平和に支援することにひたすら拘るために、人道支援しかできないが、軍事的な異端国が現れたときに日本国が手をこまねいている姿を続けていて良いものかと思う。★日本国の国会中継が世界に発信されており、「平和国維持の議論」が放映されて居る。まるで、自分の奥さんが隠した臍繰りの場所まで世界に公開するような姿を見せ、「劇場版・民主国会」を議員達は熱心に演じている。★国会を公開することは、このような凶悪事件が起きる世界では止めておくべきでは。国会議論の結果のみを纏めて国会広報として国民に発表して貰いたい。外交・国家公安に関わる「機密情報」まで政府に公開させようとする危険な民主主義を追求する姿をTVでみるにつれて、我が国の民主国家は危ないのではないか、と心配になってきた。・・・ 公明正大が国益を守るのではない・・・小村壽太郎の考え? ・・・ ★ 「対イスラム国支援」にからむ中東情報国名 (単位) 対イスラム国・日本の人道支援(億ドル) シリア難民 (千人) イラク難民国内難民等(千人) シリア国内難民等(千人) 備考 イラク 9,000 215 1,550 クルド自治区ではイラク国内30万人、シリアから22万人の難民受け入れ。 シリア 親露政権 3,300 0 750 10,400 内戦以来20万人以上死亡。国内避難民が人口の半数で、国外難民は5百万人。 ヨルダン 2,800 613 「有志国」空爆のパイロット捕虜が惨殺された。 レバノン 1,820 1,170 難民は125万人とも。 トルコ 1,530 833 1,600難民は225万人とも。 難民キャンプは3割稼働 エジプト 400 139 中東小計 18,880 2,970 2,300 12,000 その他を含む 広域 1,120 総計 20,000 資料出所 読売新聞 UNHCR など UNHCR など UNHCR など ★ 呆け頭だから判らないことが多い。 賢明な皆様には分かる話であり、ご放念下さい。 少し休まなくては・・・ ★
Feb 6, 2015
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★ シリア政府の大統領一派はイスラム教の宗派で分類すると 少数のシーア派の一派アラウィ派である。 他方で、シリアの国民の大半はスンニ派(74%)に属している。 シリアにおける内紛・戦闘は宗教戦争で捉えてはいけないことを 世界は理解し始めたようである。 日本の戦国時代の国盗り物語のような 何でもありの戦闘のための戦闘も行われており、 天下統一・平和国家の樹立を目指していない。 荒くれ無頼な組織に対しては国際的な非難が起きている。 まるで戦国時代にタイム・スリップして、 現代人が戦国時代を終わらせようとしている。 さらには、戦国時代の人間が、現代人に対して 時代を超えてタイム・スリップしてくる者を 全て敵と見なす、宣言布告をした様にも見える。 ★ シリアの戦国時代は、宗教戦争ではない。 なぜならば、シリア政府は国民の投票という行為によって 曲がりなりにも、選ばれた政府であり、絶対王制ではない。 現在政府が、シーア派系のシリア政府であっても、 国民の大半はスンニ派であり、宗教だけが問題なら シーア派政府でなくてスンニ派政府が出来ていても 可笑しくはあるまい。 呆け頭が思うから間違っているだろうが、 シリア国民自身が大統領を決められる問題にしたいものである。 ★ 国際包囲網を敷こうとする「有志連合」が「イスラム教国」と言う言葉を 止めて「対イスラム国」 としたのは的を射ている。 戦国時代を仮想する「イスラム国」はイスラム教を冒涜していることで、 イスラム教聖職者の世界は「イスラム国を破門」し、世界はべつの名前の 「暗黒集団組織」 と認識できれば、呆け頭には有り難い。 宗教には、宗旨にそぐわない宗徒には破門という 掟があるのでは・・・ ★ 反体制派は空中分解状態の図(資料出所:読売新聞2014.1.25~26より)色字は最近の動き・数字(読売新聞2015.2.4より) 体制上部組織名同左説明下部組織名地上部隊 同左説明対立など アサド政権 政府軍 バース(復興・再生)党の三大原則1.アラブ統一2.外国支配からの解放3.社会主義イデオロギーは近代西欧のナショナリズムによる民族国家建設と社会主義で、イスラムの価値・文化を否定しない。 世俗主義的傾向。 約15万人 ロシア イラン、 ヒズボラ (レバノン) が支援 反体制派と戦闘 クルド人による自治を承認することで自由シリア軍を牽制 イスラム国などの過激派による石油密輸も容認? イスラム国掃討に注目が集中し、米欧のシリア政府への圧力が弱体化すれば漁夫の利? 反体制派(非軍事) 国民連合 政治・武装組織の 代表者114人で構成 自由シリア軍 中核の武装組織連合 国民連合に不信感 国民連合 政治・武装組織の 代表者114人で構成 国民評議会 傘下の中核組織 国民連合脱退表明 国民連合 政治・武装組織の 代表者114人で構成 その他 複数の政治組織 少なくも2組織が脱退表明 反体制派(軍事) 穏健派 軍最高評議会 各武装組織の代表者で構成 自由シリア軍 約6万人 中核の武装組織連合だが、弱体化している(イスラエル友好国の)米欧が支援 トルコが支援 イスラム戦線に反発南部などに支持を固めつつあるが政府軍や他の勢力との抗争で消耗 穏健派 (軍最高評議会) 各武装組織の代表者で構成 イスラム戦線 地元クルド人 約4万人 最も勢いのある武装組織(自由シリア軍を上回る、サウジアラビアなどが支援)米欧(トルコ)が支援 昨年12月以来、軍最高評議会を不支持自由シリア軍に反発、アル・カーイダ勢力と戦闘 北部でイスラム国と激戦、国境のアイン・アラブ奪還(先月) 過激派 武装集団 アル・カーイダ勢力 勢力根城 : 北部のラッカ テロ指定組織 イラク・シリアのイスラム国(ISIS) イスラム国 約2万人 隣国のイラク人中心で最も脅威 イスラム戦線と戦闘、ヌスラ戦線と反発 過激派 武装集団 アル・カーイダ勢力 勢力根城 : 北部のイドリブ テロ指定組織 ヌスラ戦線 約5,000人 シリア人中心 ISISと反発、イスラム戦線と戦闘 ★ 「イスラム国」が英米・日本人の人質捕虜の虐殺を行ったことで、 世界が「イスラム国」への批判を高めるにつれて 宗教であるイスラム教への批判も並行的な高まりを見せている。 他方で、「イスラム国」自体がイスラム法で禁じた火刑を用いており これに対しても「掟破りの破門」がイスラム教では行えない矛盾が 指摘されつつある。 ★ 「大宗教勢力であるイスラム教」が世界での市民権を持つためにも、 異端な、悪名高い「イスラム国」を自らの宗教界から破門で締め出す 必要があると、呆け頭は考える。 ★
Feb 4, 2015
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★昔はジョン・ウエインなどの出演する西部劇をよく見たものである。そのなかで哀愁を帯びたガンマンの姿を見たものだ。★お尋ね者のガンマンは格好はいいいが、その生き方には不法な部分が多く、お尋ね者となってしまう。彼らには、懸賞金が掛けられて、懸賞金目当ての、これも同じならず者が後を追いかける。ならず者同士の殺し合いだがなぜかお尋ね者に愛すべきところが多かった。懸賞金だけが目当てのならずものと、先住民への虐待振りに同情する白人(または混血)のならずもの、先住民の征服だけが至上命令任務である騎兵隊、外国政府の謀略も加わる先住民同士の生存権を賭けた争いなど・・・小生には複雑に映ったものである。(ウエスタンがイラク・シリアで起こっているような呆けの錯覚!) ★この懸賞金には”Wanted” というタグがついていて、江戸時代なら「お尋ね者」なのだろう。★”Wanted” には「似顔絵」がついていて、本人に似た絵がある。それは、本人には会っていないが特徴から言い伝わったのであろう。★マカロニ・ウェスタンにはないが、 西部劇には先住民の悲劇が裏付けられているように小生は感じる。戦闘の裏には人間的な悲しみ、愛などが感じられる。★最近のアラブにおける戦闘を見るときに、悲劇は、戦う両側で起きているのではなく、不幸にして戦いの場に置かれた民族が生活の場を追われて彷徨う姿に現れている様な気がする。極論で言うと; 戦う側は、一方では「他国に住んでいながらその国での生き方に沿えない不満を戦闘地域での戦いという場に求めた暴力集団」と、「その地域の化石資源(石油・液体ガス)確保に目を奪われた利益集団」の争いのような様相を見せている。★「暴力の捌け口」、「天然資源の利益確保」が衝突しているなかで、本来的な先住民の生活圏が脅かされているのではあるまいか。ただ、「天然資源(化石燃料)の利益」を享受し、自ら汗をかく労働の対価で生活をしない側にも争いの芽があるかも知れない。「暴力を捌け口」とする側は、説明するまでもなかろう。イデオロギーや宗教などの高尚な話でなく、「利益」や「暴力」という目先・刹那的な話である。 ★小生には、亡くなった後藤(本名:城後)健二氏は紛争地となったためにそこを追い出された、無力で可哀相な人々を救おうとしていたような気がする。「暴力を捌け口」とした側に、人質交換の名目で殺されてしまった。 そこには、宗教的な信心や敬虔さの欠片もない「富や暴力のみを求める世界」である。 彼らは、信心深い、敬虔なイスラム教徒ではなく、イスラム帝国最大版図という領域支配を狙う過激な暴力集団という裏の姿も見せ始めている。しかしながら、 ヨーロッパ世界はすでに政教分離を行い、中世の絶対王制は捨て去っているはずである。現代において、十字軍という中世の遺物は存在しないが、暴力集団はあえて「十字軍」VS「イスラム世界」の虚構図を描こうとしている。★世界は国際連合という世界平和を目指した機構を構築できている。いまは「有志連合」と言う形で「暴力集団」に対抗しているが、いまの「有志連合」のままでは、「利益集団」の色彩が強いので、「利益」を離れた「国際連合」が「暴力集団」への対抗馬・対抗機構となるべきであろう。★日本国内で犯罪を犯した逃亡犯人に対しては、指名手配100万円、未特定被疑者には300万円、重犯罪(八王子スーパー、オーム真理教)犯人には600万円、 社会的影響のある大型事件では1,000万円などが"Wanted犯人"に懸けられる。★世界的な”Wanted”は米国9.11事件の犯人に5,000万ドル(2,500万ドルから引き上げられている)、サダム・フセイン元大統領に 2,500万ドルが懸けられていた。(もちろん、後者は米軍自身が探索したから懸賞金の対象にはならず。) ★・・・個人的な気持ちであるが、Nobel Peace Prize をノルウェー政府はKenji Goto Jogo にあげて貰いたい。本来は「生きている人物で、今後も世界平和に貢献できる人物」という決まりがあるだろうが・・・なぜなら、彼の気持ちは死後も世界に伝わっているから。 身を以て人類を救ったキリストも十字架を背負って昇天した。死は必ずしもノーベル賞受賞を妨げないと思われる。 To Mr. & Mrs. Kenji Goto Jogo が受賞対象ではいかがか・・・ ・・・ ★ 後藤(城後)健二氏を無惨に殺害した男はWebでは正体を黒頭巾で覆っていたが目相、顔輪郭、体格、仕草、声紋などで特定化は容易であろう。なにせ、全世界に悪名・映像は知れ渡っているのである。 すでに国籍、名前なども噂になっている。日本政府は、国連に対して犯人逮捕の要求、その費用としての懸賞金負担を申し出ることは出来ないであろうか。対外的な侵攻を自ら禁止している国であり、自ら出兵できないから、せめて、 上記の凶悪犯逮捕に国連を通して最大5,000万ドルを懸けることはできないだろうか。 懸賞金支出で、外貨準備支出から、多少、円安に振れても、アベノミクスは円安も目的なのだから国民の理解は得られるはずである。すでに、彼は米国人、英国人を数人殺害しているから懸賞金が1,000万ドルでていよう。それに加えて貰いたいものである。 ★ 脳幹梗塞の呆けが言っても仕方がないが・・・Webを覗くと、懸賞金には大勢が非公式に賛成のようである。国会決議となって貰いたいと思う。・・・ 小泉純一郎さん、亀井静香さんがいたら動議を出してくれたかも・・・ 呆けが退役者を勝手に担いでも仕方がないが・・・ 呆けの噺は纏まらない。 ★
Feb 3, 2015
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★シリアにおける難民の救済を訴えてきたジャーナリスト・後藤健二氏のイスラム国による残虐な殺人行為に憤りを覚える。それとともに、このような行為が他の国に住むイスラム人の奥深い宗教心とは無関係な行為であることを、イスラム人自身が証明してくれることを願う。 ★「イスラム国」が支配する領域図 ★その「イスラム国」はかつての「中世イスラム帝国」の版図を復活させることを目的としているように思われる。 中世のイスラム帝国最大版図を見てみる。 WIKIPEDIAによれば予言者ムハンマド時代にはアラビア半島、正統カリフ時代にはシリア・エジプト・ペルシャ、ウマイヤ朝時代には、東にトランスオクシアナ、西はモロッコ・イベリア半島がイスラーム勢力の下にあった。 ★これにより、かつて、ギリシャ、ローマの時代に栄えた地中海地域は暗黒に閉ざされてしまっていた。 その「中世イスラム帝国」内では、イベリア半島からはレコンキスタが起こり、アンリ・ピレンヌの「マホメッド&シャルルマーニュ」に記述されるような「ヨーロッパ世界の誕生」 となった。その他の地域でも独立運動が起きて、多くの国が近代国家造りに努力している。 ★かつて、ヨーロッパ世界がキリスト教文明で結びつき、イスラム教世界からの復権を目指した中世の十字軍遠征時代とはヨーロッパは様変わりしている。各国が独立して近代化を行う国家体制をもち、政教は分離されている。絶対王制、ファシズム、ナチズムなどの思潮は第二次大戦で打倒されて各国は独立し、さらにヨーロッパ共同体が構築されつつある。決して中世の十字軍という宗教的な性格を持つものでなく、「第二次世界大戦後の平和世界を維持しようとする民主国家・有志連合」が形成されているものと思う。 有志連合の詳しい説明がロイター通信に出ているので見てみよう。「有志連合」と言っても、直接的に軍事支援する有志国もあれば、争いに伴う難民増加や医療条件悪化などの地域民の生存・生活条件悪化に対する経済的人的支援国(日本含む)もある。 ★日本は、第二次世界大戦以後は、他国への侵略には一切加担しない世界平和・国際連合主義を貫いている。国連非常任理事国を数度も務め、常任理事国入りを目指し世界平和を希求してきた。 中東諸国が、今回の事件で明確になった「イスラム国」という非人道性を貫くテロリスト集団を排除することに日本は医療・食料支援やテロリスト対策に全面支援していく必要がでてきている。★呆け頭にも、国家という体制がとれていない暴力集団にイスラム教を敬虔に信ずる人々が混同される危険をもたらすWebネット社会の恐ろしさを感じる。もともと、イスラム教・聖徒・信条などについて、呆けの小生は何も知らないのである。 ・・・ 日本国内で「後藤健二さん」の救出を祈ってくれるイスラム教徒の敬虔な人々を有り難く思うと同時に、彼ら母国がカオスにあることに如何に彼らが取り組んでいるかを思うと複雑な感情が涌いてくる。・・・ 呆け頭のリハビリ程度を越えた「カオス」が世界に現れたようだ。どこかに、もっと気楽にリハビリできる場所を探すしかないかも・・・★ 最後に、シリア・イラクでのイスラム国の非人道問題を身を以て世界的に知らしめた亡き後藤(本名:城後)健二さんの偉業に敬意を表し、心からご冥福を祈る。 例外的に、死後でも、「ノーベル平和賞」をあげて欲しい! ★
Feb 1, 2015
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★アラビアのロレンスとは、本名=Thomas Edward Lawrence(1888.8.16-1935.5.19)で、英軍人(陸・空軍歴は1914-1918,1923-35)、考古学者(十字軍遺跡調査、カルケミシュの古代オリエント遺跡調査)、でもあり、オスマン帝国に対抗する「アラブ反乱」の支援者で ある 。★ アラブのハーシム家(元・ヒジャース王国支配、現・ヨルダン王国に縮小)と共闘し、紅海沿岸のヒジャース鉄道破壊のゲリラ戦(代表的にはアカバ奇襲・陥落) 、ダマスカス占領に重要な役割を果たす。<結果的に、英国軍はスエズ運河防衛、パレスチナ進軍を支援した。> ★ 第一次世界大戦(1914.7.28-1918.11.11)・・・アラブに視点を置く 項目三国同盟三国協商 敵対国<*> ドイツ帝国、オーストリア・ハンガリー帝国、 オスマン帝国 フランス共和国、イギリス帝国、 露ロシア帝国 英・戦略1 大部族・ハシム家のオスマン帝国内の反乱支援(=アラブ王国として独立の約束・・・→王国再興ならず) 英・戦略2 ユダヤ富豪から戦費調達(=イスラエル建国の約束) 英・戦略3 戦後、戦勝3国でオスマン帝国領を分割の密約<サイクス・ピコ協定> 結果:英 委任統治: スエズ運河、ペルシャ湾、 イラク北部、 パレスチナは レバノンより南(ヨルダン川流域) 結果:仏 委任統治: パレスチナは レバノンより北、シリアも支配下 <*>その他の国 ブルガリア王国 イタリア王国、アメリカ合衆国、大日本帝国、セルビア、中華民国、他多数 革命など・トルコでは革命で帝国崩壊・オーストリアでは革命で帝国崩壊・ドイツでは革命で皇帝ヴィルヘルム2世退位 ・ロシアではボリシェビキが ロシア革命(1917.3)を起こす契機 戦死・行方不明者(戦傷者) 802万人(839万人) 965万人(1,283万人) 戦後の思潮 ・ドイツのナチズム台頭 ・ロシアの共産主義拡大 ・イタリアのファシズム台頭 <資料出所:WIKIPEDIAなどのWeb記事>★ アラビアのロレンスの活躍にも拘わらず、ハーシム家の全アラブ王国建設の夢は、半島の中央に勢力を拡大したアラブの他の王家・アサド王家との戦いに敗れて消え去り、(その後、第三次中東戦争でイスラエルにも敗れて)ハーシム家は現在のヨルダンの地域に押さえ込まれた。★第一次世界大戦のアラブに関する成果は、英国の「戦略1」については(全)アラブ王国建設はサウジアラビア王国、アラブ諸王国分立などで頓挫し、「戦略2」については戦費見返りの成果でイスラエル国家建設がその後進められ アラブ諸国との中東摩擦が増幅している。「戦略3」のサイクス(英側代表)・ピコ(仏側代表)協定が成立し、委託統治の形で「英・仏の中東分割」が実行された。この3つの戦略が互いに矛盾する部分を抱えていることから「英国の三枚舌」のように言われるが、戦争という「あらゆる戦略を駆使する争い」の中ではそれが戦争というものである以外の何物でもなかろうと呆け頭は理解する。★かなり次元が異なるが、ラグビーの激戦の終わった後は試合の戦略・経過・結果より、その後の「清々しさに惹かれる」。 /// /// /// 小生は、試合中のファールギリギリの敢闘精神「フェアー・プレーの精神」よりも、試合後の、戦闘を超越した「ノーサイドの精神」に惹かれるのである。 ★・★ ラグビーなどのスポーツとは違い、ありとあらゆる戦略の下で、殺戮、蹂躙などを伴う戦争は互いに遺恨を残す。 例えば、アレキサンダー大王東進、フン族・ゲルマン民族西進、バイキングの南進、 モンゴル帝国西進、などなどに戦略の道義はあっただろうか。それらの争いの中から、「統一」という作業を通して「平和という正義」が生まれたように呆けは感じる。★平和な統一がなった各地域、国家が、さらなる拡大を目指しており、過去の戦争戦略責任について取り沙汰するのは「平和の希求を離れようとする仕草」の一つに思える。<特定の国を言っているのではありません。> ★呆けの小生は、ともかくは、アラビアのロレンスはアラブ王国の実現に向けて、助力・支援の努力をしたものの、アラブ内部の争いや、母国・英国の命令でその実現の道は断ち切られた、と空想する。<映画・本は面白いが・・・現実は悲しい。アメリカ西部劇のジョン・ウエインは大ファンだがアパッチ西部劇には悲しい事実が潜んでいる。> ★現代において、「サイクス・ピコ協定」を特に問題視するイスラム国であるが、再び、アンリ・ピレンヌが著述した「マホメッド&シャルルマーニュ」の世界より前の混沌とした地中海世界に逆戻りする考えにはオール世界は同意できないと思われる。★なぜなら、宇宙を超高速で航続する地球の人類は、「統一」という長い歴史課程を経て、「平和」、「世界平和」の感触を、すでに味わっているので、逆戻りは不可能であろう。・・・ 呆けの独り言であり、論旨が「統一されない」ことをお詫びする。 ★ 最後に、イスラム国に拉致・人質となっている後藤健二・民間報道員の無事釈放、ヨルダン・パイロット捕虜の解放を祈る。イスラム国が「統率力」を維持し、人質交換が速やかに行われることを人道的・人類的見地から希望する。★
Jan 30, 2015
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★イスラム国に拉致された日本人人質問題がヨルダンで死刑囚にあるイスラム国人物との人質交換問題にすり替わり、日本・ヨルダン・イスラム国間の対応が世界的に取りざたされている。ヨルダンは、イスラム国の跋扈するシリアの隣国であり、イスラム国からの自爆テロを受けており、対イスラム国戦線に加わっている。ヨルダンから空爆に向かったパイロットが墜落し捕虜となっていて、人質交換なら、自国のパイロットとの交換が道義的に先行すべきとヨルダン政府は主張している。しかしながら、イスラム国は死刑囚と日本人(一人は殺害)の交換のみを提示し、ヨルダン政府を説得するように日本政府を脅迫し続けている。 捕虜パイロットはヨルダンの有力部族の出身であり、ヨルダン政府は情報が錯綜しているなか、パイロットの生存確認と、解放を条件に、死刑囚を解放するとしている。 ★紛争・戦闘行為にある他国の土地に第三国人が入ることが如何に危険であるかに世界は愕きを持って見守っている。戦闘行為国が拉致・人質とした第三国人の無事解放を善意をもって、行えるかに、世界が注視している。 そのうちのヨルダン王国とはどのような国かを、呆けなりに、Webから纏めてみたい。・・・ 現在において、ヨルダン王国は小国であるが、嘗ては、聖地メッカの太守・ハシミテ家の名門の血筋である。正統カリフと予言者の娘の血筋にあるとし、全アラブ王の野望を持った先王もいた。 西洋諸国のアラブ支配戦略の下で他の王家との紛争に巻き込まれながら、複雑な歴史を歩んできた王国である。★ハシミテ家の略史・・・詳しくはWIKIPEDIAなどをご覧下さい。項目補足(聖地、世界遺産) ヨルダン地方 ペトラ遺跡、アムラ城、ラサス地域遺跡、ワディ・ラム保護地域 ヒジャス地方アラビア半島の紅海沿岸を指し、メッカ、メディナの二大聖地がある イラク地方ハトラー、アッシュール、サーマッラー、アルビールの要塞が文化遺産 歴史 イスラム教始祖ムハンマドの娘が、教祖の甥・従兄弟のアリと結婚。(アリは661年に暗殺されたが、彼を指導者と仰ぐ者達がシーア派を興した。) ムハンマド直系の子孫は第一次世界大戦までメッカの太守であった。太守・フセインはヒジャス(紅海沿岸部)王でありアラブ民族の王として混乱期に君臨、長男アリをヒジャス王、次男アブダッラーをヨルダン国王、三男ファイサルをイラク国王に即位させた。 三国分立支配次男・アブダッラーはヨルダン地方の王となり、「トランス・ヨルダン王国」と命名、初代王に即位。長男アリが引き継いだが、半島中部から勃興した、サウド家(=サウジアラビア王国)に1925年に制圧され、ヒジャス王国は消滅した。三男・ファイサルがイラク王国の国王となったが、孫の代で民族運動のクーデターで1958年に処刑され、イラク王国は40年足らずで崩壊した。 二国は消滅 他の二国が倒された後、国名を「ヨルダン・ハシミテ王国」に改名、由緒ある「ハシミテ」の家名を刻んだ。 先代王 アブダッラーの孫・フセイン第三代国王(17歳で即位。統治1952-1999)の間には、ヨルダン川西岸をイスラエルに占領され、パレスチナ難民を多数抱えた。ヨルダン国民の7割はパレスチナ人である。超人的な外交・内政統治能力で持ちこたえた。 王権委譲までの経緯 弟・ハッサン王子を皇太子に定め、病床伏した1998年から国王代理を務めさせ米国での療養生活に入った。1962年に生まれた長男・アブダッラー二世が成年になっており、国王は死期を悟り、翌年に米国からベッドに寝たまま帰国して、皇太子を弟から長男に交替させる勅令を出して、とんぼ返りし、逝去した。 現王権 第四代新国王派とハッサン前皇太子には確執もなく、王位継承された。アブドッラー二世イブン・アル・フセイン国王陛下(52歳)の男兄弟は4人で、次弟・ハムザ王子が皇太子。英国王立軍事学校、米国大学卒。王妃はパレスチナ人、クゥェート育ち、銀行勤務歴、慈善活動、市民活動に熱心。 経済力など 面積8.9万平方km(日本の1/4)、人口6.5百万人の小国。人口の約7割がパレスチナ系住民。高失業率、貧困率。2013年GNIは319.7億ドル(US$.)一人当たりGNIは4,950ドル.輸出79.3億ドル、輸入194.4億ドル、貿易収支▲115.1億ドル(2013年)。天然資源は燐鉱石を僅かに産出。無償援助頼みで、サダム・フセイン時代はイラクからの石油に依存し、湾岸戦争時でのフセイン応援で海外非難を受けて出稼外貨収入は細っている。<対米関係など:米国などの経済援助を受けながら、対局のイラクからも石油支援を受けた方策は現在にはなくなっている。他方で、アラブの春が失敗したことで、アラブ諸国に、米国のような完全な個人民主主義を認めるのは必ずしも安定をもたらさないことも米国には判ってきている。イスラエル脅威の排除、米国主導の石油・天然ガス安定供給が米国本来の目的であり、中東政策が変化する転機かも知れない。> <現在のヨルダンの宗教はスンニ派92%、キリスト教6%、シーア派・ドルーズ派2%である。> 主要援助国UAE,米国、サウジアラビア、クウェート、EU 日本との関係・国交樹立1954年・皇室と王室間の伝統的友好関係など極めて良好。アブドッラー国王陛下は訪日10回の親日家。・貿易・・対日輸出71億円、対日輸入291億円(2013年) 日本の援助実績 (2012年まで累積) ・有償資金協力2167億円・無償資金協力686億円・技術協力 313億円 世界遺産 ・ペトラ遺跡・・・切り立つ、ピンク色の岸壁を削り、他に類を見ない交易(絹、香辛料など)都市を建設。幅30m、高さ43mの王墳墓が際だつ。 ・その他:アムラ城、ラサス地域遺跡、ワディ・ラム保護地域 <資料出所:WIKIPEDIAなどWeb資料>★ 参考:ヨルダン世界遺産の地図 「渡航是非検討地域」:シリア、イラク国境地帯 「十分注意地域」:上記以外の全土 <資料:ワールド航空サービスの「ペトラ遺跡とヨルダン王国の旅」から> ★最後に、イスラム国に拉致・人質にされている日本人民間報道員の無事なる釈放を心から祈ります。★
Jan 29, 2015
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★中東協力センターニュース(2010年)などをもとに写経してみたい。★ 主な資源埋蔵量 2013年(Global Noteより)-----サウジアラビアの位置づけ-------- ・石油埋蔵量 (単位:億バレル)1位 ベネズエラ 2,983.5 (17.7%)2位 サウジアラビア2,658.5 (15.8%)3位 カナダ 1,743.2 (10.3%)4位 イラン 1,570.0 ( 9.3%)5位 イラク 1,500.0 ( 8.9%) 全世界 16,878.9 (100%) ・・・ ・天然ガス埋蔵量 (単位:兆立方m)1位 イラン 33.78 (18.2%)2位 ロシア 31.25 (16.8%)3位 カタール 24.68 (13.3%)4位 トルクメニスタン 17.48 ( 9.4%)5位 アメリカ 9.34 ( 5.0%)6位 サウジアラビア 8.23 ( 4.4%) 世界 185.70 (100%)★サウジアラビヤは: 国土215万平方km(日本の約5.7倍)、人口2,920万人(うち外国人936万人)、イスラム教国(ワッハーブ派・・・最も厳正で復古主義的)。2012年のGDPは7,110億ドル、前年の一人当たりGDPは24,523ドル。 輸出3,960億ドル、輸入1,280億ドル、貿易収支2,680億ドル。輸出は原油、石油製品、LPG。輸出総額のほぼ9割、財政収入の8割を石油に依存している。 ・・・・・ サウド王家が支配領有する国家であり、絶対王制を保っている。サウド王家のサウジアラビアと同じように王家の名を冠する国家は、ヨルダン・ハシェミット王国のみである。 砂漠の民には砂漠の民主主義があり、部族社会の伝統である合議主義を重視している。西洋の個人主義、民主主義の導入には消極的であると言われる。★アブドラ国王の死去を受けて、各国首脳が首都リヤドを弔問している。即位にあたり、国民の団結を訴えた。 ・・・ 「中東情勢分析・・・サウジアラビア・サウド家」中東問題専門家・前田高行氏の論文が詳しいので見て貰いたい。国王の家系図があるので転載させていただくが、 新国王はその家系図でサルマン・リヤド州知事(当時)で故アブドゥルアズィーズ初代国王26男で父親に最も似ている。初代国王が寵愛したハッサ妃の生んだ「スデイリ7兄弟」の一人。 ・・・20歳ころリヤド州知事就任。 2011年国防相、翌年6月に皇太子となる。健康面では脳卒中で倒れたことで不安をもつ。 家族は、3人の妻と10人の息子、次男・スルタン氏はアラブ圏初の宇宙飛行士。来日歴は1998年、2014年。<以上は読売新聞・APなどから>★ <Abdul Rahman bin Sulaiman Al Ruwaishid 著のサウド家系図より> ★サウド家補足: 略史<Webより>年月略史 先代 遊牧民の牧畜、交易で生計、略奪なども。 オスマン帝国の支配は部分的であった。 18世紀 純粋イスラム信仰のワッハーブ(サラフィー)運動とともにサウド家が半島で勢力拡大したのを見て、オスマン帝国エジプト太守が半島に侵攻し、ワッハーブ軍を粉砕、壊滅状態となる。19世紀末には、オスマン帝国の支援のもとにあったラシード家に圧迫されたサウド家は生き残りがリヤドに押し込められた。 リヤドを父と共にクウエートまで逃れ、クウエート首長の保護にあったアブドゥルアズィーズ・イブン・サウード「砂漠の豹」は1902年僅か40人でリヤドを奇襲占領。 1921年 英国から独立した勢力であることを認めて貰い、ラシード王国を破る。さらに、ヒジャース王国が英国からの援助を失い、1924年カリフ位を称して周囲の反撥を招いたことで、これに開戦し破り、ヒジャース王位にも即位。 1935年 サウジアラビア王国と国名を改め統一国家とした。遊牧民定着には、信仰面ではワッハーブ運動、部族社会の征服には新しい妃を迎えた。文明の利器のラジオ、電話などの導入を行った。 王国の東部で米国資本による石油発掘が行われて世界最大の石油国になった。 ★ ★ 参考:サウジアラビアの地図Geocities ★ ★呆けの小生は資料しか集められないが、原本で確認して欲しい。・・・この場を介して、中東問題で日本人として深く取り組んだ小山茂樹氏のご冥福を祈りたい。彼が、中東問題に首を突っ込む遙か前に、お世話になったことがある。 当時は若く積極的な方であり、呆け気味の小生には眩しかった。 ///// /// /////小山茂樹氏略歴(昭和10年8月生まれ、平成26年7月胆嚢癌で逝去)東大(経)卒、経企庁、大蔵省主計局、レバノンAUB留学、経企庁大臣秘書官・大臣官房参事官、中東経済研究所理事長、帝京大(経)教授、東北文化学園大総合政策学部長、千葉商大大学院客員教授 ★
Jan 27, 2015
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★安倍首相夫妻は政府専用機でカイロに16日午後到着、エジプト(16-17日)、ヨルダン(17-18日)、イスラエル(18-20日)、パレスチナ(20日)を歴訪する。・・・・・・ 大圏距離は東京ーカイロ=9,581km,カイローアンマン=497km、アンマンーエルサレム= 72kmエルサレムー東京=9,158km 約2万キロ弱の旅程である。 ・・・・・・・ カイロ市内で日本の中東政策を披瀝し、イスラム国への対応で各国との連携の深化、避難民流入の周辺国支援強化を表明する。18日~20日にはナチス・ドイツのユダヤ人大虐殺追悼施設「ホロコースト記念館」を訪問、戦後70年を平和国家として歩んだ「日本からのメッセージを発信」する。中断しているイスラエル・パレスチナ和平交渉再開を促す予定である。中東の安定は原油の8割りを依存している日本にとって死活的な重要問題であり、非軍事的分野での協力を支援する。この訪問が地域の平和と安定に資することを希望する、などと語った。★ エジプトと周辺国の関係・・朝日新聞2014.5.22など項目エジプトサウジアラビア(支援) イスラエル(協力) トルコ(対立) 人口(A:千人) 82,056 29,200 8,180 76,667 GDP(B:億ドル) 2,573 7,110 2,727 8,200 軍事力計(千人) 458.5 224.5 176.5 506 ・陸軍 340 75 133 400 ・海軍 18.5 13.5 9.5 46 ・空軍 30 20 34 60 ・防空軍 70 16 ・国家警備隊 100 ・沿岸警備隊 2 ・軍警察 100 一人当たりGDP=B/A <イスラエル=100> 3,135ドル <9> 24,349ドル <73> 33,337ドル <100> 10,696ドル <32> 備考 裁判官は軍高官、官僚と共にムバラク政権を支えた特権階級で、ムルシ政権は司法の権限縮小・掌握を図ったが、昨年7月クーデターで崩壊。軍出身の大統領が当選すれば司法はその追認機関となるおそれがある。すでに地裁では大量の死刑判決が言い渡されている。 エジプト軍事暫定政権へのサウジ、UAE,クエート3ヶ国の経済支援は120億ドル。カタールは同胞団支援を続けている。産油国内で亀裂ができている。 核兵器保有とされるエジプトの 前モルシ政権に官民一体で20億ドルの経済支援実施対エジプト輸出は2014年第一四半期で対前年比約▲20% ・「イスラム国」を巡る中東各国の現状・・読売新聞2015.1.18などエジプト・アラブ共和国レバノン共和国ヨルダン・ハシェミット王国 イラク共和国 シリア・アラブ共和国 トルコ共和国民衆蜂起「アラブの春」で独裁政権は崩壊したが、その後の民主化プロセスは順調に進まず、混迷している。「イスラム国」に忠誠誓う過激派が東部シナイ半島で暗躍宗派間紛争深刻化。イラク、シリアからの難民増加に苦慮シリアに多数の戦闘員供給。イラク、シリアからの難民増加に苦慮宗派間対立続く。「イスラム国」が昨年6月イラク北部のモスルを制圧。そのご、米軍主導の空爆で勢いは止まった。一部領土を実効支配3年以上、内戦続く。「イスラム国」が一部領土を実効支配イラク、シリアからの難民増加アブドゥルファッターハ・エルシーシ大統領 ミッシェル・スレイマン前大統領(空席) アブドッラー2世・イブン・アル・フセイン国王陛下ジャラール・タラバーニー大統領バッシャール・アル・アサド大統領レジェップ・タイップ・エルドアン大統領 イブラヒーム・マハラブ暫定首相 タンマーム・サラーム首相 アブドッラー・アル=ヌスール首相 (ヌーリ・アル・マーリキー首相→2014.8)ハイダル・アバ-ディ-首相 ナーディル・ハルキー首相 アフメト・ダーヴトオール首相 <外務省HPではイラク首相は未だマーリキーとなっている。 Up-to-date訂正を望む。> ★
Jan 18, 2015
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★原油指標である北海ブレンド先物価格は11月27日終値で72.58ドルと大幅な低水準に落ち込んでいる。石油という天然資源に恵まれた国々は、石油掘削でその財政の大半を賄っているから、豊富な埋蔵量が枯渇しないうちにできるだけ収入を多く獲得したいので、石油輸出国機構(OPEC)として共同で価格維持を図ってきた。★ 原油産出国では収入を原油に依存するから、その国の財政収支が均衡するのは原油価格如何によっている。財政収支が各国の事情で変動するのに対して、国際価格である原油価格は需要供給で決定されるから、OPECは、その「独占価格」の決定権を享受してきたのである。 ★しかし、最近は、非OPEC産油国が増産し、特に、原油がシェール層で埋蔵されている米国、カナダなどの国々が増産に入ったことで、供給超過の状態にあることから世界的な工業生産の沈滞もあって、原油先物市場は値下がりしている。★OPEC総会が11月27日に開かれたが、財政負担を石油に依存するベネズエラの「現行生産目標=日産3000万バレル」引き下げ案」は却下され、OPECの価格安定操作機能に綻びが生じ初めている。ベネズエラ、リビア、エクアドルなどは減産を主張したが、OPECの3割を占めるサウジアラビアの盟主としての発言「減産は、シェールオイルなどの非OPECを利するのみ」にUAE,クウェートなどが同調したためである。サウジアラビアは今年6月での、「1バレル=95~110ドル」の適正価格水準を放棄したことになる。 ★シェールオイルの増産を後押しした過去の原油高騰ではあるが、OPECが減産せずに、原油の価格低下を認めることは、サウジアラビアにとってはイランなどの敵対意識を更に増幅する危険がある。即ち、スンニ派の王制を敷くサウジアラビアは、シーア派宗主・イランと宗教的にも敵対しているのである。「イラン側にいるロシア、反米のベネズエラ などと」、「親米のサウジアラビア」の対立図式が強まるかも知れない。しかし、サウジアラビアにとっても、新聞報道でもあるように、大量の外貨準備はあるものの、原油価格低下は経済財政力の悪化をもたらし、シリア反体制派支援などの中東影響力が弱体化する懸念もありそうである。 財政均衡想定原油価格(*)と原油日産量でみる中東情勢など (*各国独自の財政収支が均衡する想定原油価格)国名財政均衡点=1バレルあたりのドル表示価格(IMF試算の場合)10月原油日産量(同2009年時点) 単位:万バレル 備考中東の政権宗派@:親米国家 カタール 71ドル (121) スンニ派@ クウェート 76 (54.2) 280 (250) スンニ派@ UAE 80 277 (280) スンニ派@ サウジアラビア 99 (97.5) 965 (976) スンニ派@ ロシア100 (993) <イラン支援> オマーン101 (82) 中立(両派に敵対)@ ナイジェリア126 (221) イラン130 (130.5) 282 (418) シーア派 バーレーン136 (4) スンニ派(国民の大半はシーア派)@ ベネズエラ162 (247) イラク (111.2) 323 (240) シーア派(国民の4割はスンニ派)@ USA (914) 全世界 (8,439) (出所は:読売新聞、ドイツ銀行、IMF、米エネルギー情報庁など) ★ 呆けのWeb検索だからミスもあるので確認してください。 ★ この原油価格低下は日本にとっては有り難い話である。 政権・日銀にとっては、「物価上昇、大企業利益増大、 分配率一定なら労働者も潤う」という図式を描くので、 上手く写らないのかも知れない。 しかし、原発は当てにならず、電力の供給には原油に大きく依存する 日本のエネルギー体質のなかで、中小企業・国民にとっては 救いの神ではないだろうか。 コストアップ・インフレーションがお陰で幾分か押さえられるのである。 石油は産業連関では幅広い影響力を及ぼすから。 物価を上げることだけに日銀は役割があるのではありません。 本当にお金ジャブジャブの「円安」を目指していいものでしょうか? 儲けるのはミセスワタナベですが・・・ 日銀が特区で大量にシェール石油を輸入、備蓄することはできませんか? 良い政治家が欲しいですね! ★ おっと、今日は「早朝テニス」の忘年会! 一時間に1本のバスで出かけます。 帰りは、電車で大迂回旅行です。 明日で、今シーズンは終了で、来年4月からです。 呆けの小生も冬籠もり? 早朝テニス以外は続きます。 ★
Nov 29, 2014
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★ 表面的には西洋文明に対するイスラム文明の対立の様相や、残酷な処刑方法などが採り上げられているが、[シリアのアサド政権を支えるイラン、ロシア]、[イスラエルを支える米欧]、[反アサド政権支持の米]など極めて複雑な中東情勢がイスラーム国の発展の牽引力となっていた。★ 小生のブログ 2014.9.15,2014.1.26(シリア問題)、2013.8.1(中東問題) なども参考にご覧下さい。★ 米国は反アサド政権側であり、イスラーム国と戦う戦略としては、アサド政権を利しない形でしかないから、周辺のトルコ、GCC諸国などを巻き込むこと、イラン制裁、ロシア制裁でアサド支援側を締め付けることで米欧に協調させること、 外人戦闘員・資金流入の断絶などで世界的にイスラーム国の包囲網を構築する必要がある、と見ているようだ。// 単なる通常空爆のみではイスラーム国を弱体化出来ないことは米国は百も承知である。 ★ とてもこの呆け頭には分かりにくいのでそれなりの纏めを行ってみた次第である。ピントが合っていないかも知れないが・・あくまでリハビリなのでお許し下さい。 ★ 国名:イスラーム国 略史<WIKIPEDIAなど> 年月略史 2000年頃 タウヒードとジハード集団を前身とする。アフガン戦争後イラクに接近、2003年イラク戦争後は同国で各種のテロを行った。 2004年 アル=カーイダと合流「イラクの聖戦アル=カーイダ組織」と改称。外国人義勇兵中心でイラク民兵と衝突を繰り返す。 2006年 イラク民兵主流派と対立を契機に「ムジャーヒディーン諮問評議会」と改称、他のスンニ派武装組織と合流、2006年10月には解散、他の組織と統合し「イラク・イスラーム国」と改称。2009年に2度の自爆テロを行った。2012年3月にも数十の都市で連続爆弾テロを実行。 2013年4月 アル=ヌスラ戦線と合併、「イラクとシャームのイスラーム国=ISIS」に改称し、シリアへの関与を明確に表明し自由シリア軍の司令官を殺害。その7月、刑務所を襲撃し幹部、戦闘員などを脱獄させた。8月にはアレッポ近郊のシリア空軍基地を制圧、9月には自由シリア軍が支配するアッザースを制圧。ISISがアル=カーイダやヌスラ戦線と約束した「シリアでの活動をしないこと」を破っていること、残虐行為を行うなどで、不和が表面化し、2014年2月アル=カーイダ側から絶縁されている。このようにシリアの反政府派と対立し、支配地域のキリスト教徒に課税、屋外宗教活動禁止を強いている。2014年以降はシリアの反政府組織から武器、戦闘員を受け入れたため急速に軍事能力は高まり、イラクに侵攻して支配地域を拡大し、油田地帯の一部を制圧、軍備面だけでなく資金面でもかなり潤っていると見られている。 2014年6月 イスラーム国の樹立と、アブー・バクル・アル=バグダーディーをイスラム教との指導者・カリフと宣言。メディアを利用した人質殺害の広報などに批判が高まっている。米国のイスラーム国への空爆も、シリア反政府運動に肩入れする米国の姿勢を反映して、イラク止まりであることもイスラーム国拡大を助けていたことになり、複雑な様相を見せている。 ここにきてイランと米国がイスラーム国を共通の敵と認識、西洋諸国も対抗勢力のクルド人勢力に武器を供与する体勢に変わってきている。基本事情<資料出所:WIKIPEDIAなど>国名 イスラーム国武力によるイスラーム世界の統一を目指す。「イラクとシャームのイスラム国=ISIS」からの改称。国際的に認知されていないので「イスラム教スンニ派の過激派・イスラム国」 などと呼ばれる。同国が自らを動画などで呼ぶときはダウラ(国家の意)と言う。 面積:平方キロ イギリスとほぼ同じ面積までの軍事制圧地域をもつ。 国の位置<イラク、シリア> 独立宣言 2014.1.3カリフ宣言 2014.6.29首都 ラッカ(シリアの北部都市。アレッポの160km東、ユーフラテス川中流北岸に位置。)民族 スンニ派アラブ人言語 アラビア語宗教 イスラム教スンニ派。ただし、おなじスンニ派のエジプトやサウジアラビアの宗教指導者は「過激思想はイスラーム教とは認められない」と敵視する。政体カリフ制イスラーム国家樹立。手段と根拠 武力によるイスラーム世界統一。西欧キリスト教文明中心の世界秩序への挑戦として社会に不満を持つ若者達をインターネットの駆使により聖戦へ駆り立てる方法を採用(NHK NEWS WEBの解説)。イラク、シリアなどの国境をヨーロッパによる中東諸国線引きと断定し、これを否定する。 政権・カリフアブー・バクル・アル=バクダーディ 主要産業 原油販売、住民略奪、課税、密輸などで1日当たり200万ドルの資金調達力がある。当事者は否定するが、宗派間の対立、シリアのアサド政権に反撥するGCC諸国の富豪達から多額の寄付を受けている噂もある。 原油産出は1日当たり3万バレルという。経済概況 略奪だけでなく銀行、発電所、礼拝所、パン屋にいたるまで運営。貧困層、母子家庭なども支援しているという。関連勢力2006.10現在 アンサール・アル・スンナ軍、アル=ヌスラ戦線 (その後、アル=カーイダやアル=ヌスラ戦線などとは不和が表面化、前者は無関係の表明) 敵対勢力2006.10現在 イラク駐留軍、イラク治安部隊、覚醒評議会、イスラム革命防衛隊、ヒズボラ、シリア軍、インドネシア国軍、自由シリア軍、トルコ軍 兵力 2万人~3万1500人(建国後に6300人殖えたと言われる。うち2000人ほどの欧州出身者がいるとされる。) テロリストのもつ武器だけでなく、イラク軍から獲た米軍装備品を多数有しているので戦力は侮れず、戦闘経験も高まっている。<随時補足> 追加:米軍および有志連合のシリア空爆地域(Wall Street Journalより) ★
Sep 16, 2014
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★ イラン原油が20年契約(これまで10年)に、他国並に緩和。油田、ガス田の規模により変わるが、25年ものもある見込み。 これにより外国企業の利益率も向上できる。 核開発問題で経済制裁を受けたことで、日本など外国企業は参入できなかったが、イランは制裁解除の全面解除を実現したがっている。 核協議についても、「イランの核の平和利用権利主張」と、「世界のイランが核兵器保有をすることへの反対」が機能し始めている。イランで唯一の原子力発電所を製造・管理するロシアは、イランの原子力平和利用を支持し、一貫して欧米に合意を促してきた。他方で、ロシアも「イラン核兵器保有への反対」では足並みを揃えている。★ ただ、現在でも「建設中のアラク重水炉(核兵器原料のプルトニウムを抽出可能)、および「新型遠心分離器(高速で、ウラン濃縮可能)」 については対立があり、譲歩をイランに促している。7月の米英独仏中ロの6ヶ国とイランの最終合意では、核兵器をイランが開発できない状況を担保しつつ、発電や医療用の低濃度ウラン濃縮などをどこまで認めるかが焦点であった。★ 世界の原油・天然ガス生産国資料<BP調べ 2012年・・・読売新聞より> 原油生産国名産出量 世界全体 1兆6689億バレル 1.ベネズエラ 2976億バレル 2.サウジアラビア 2659億バレル 3.カナダ 1739億バレル 4.イラン 1570億バレル(9.4%) 5.イラク 1500億バレル 6.クエート 1015億バレル 7.その他 5230億バレル天然ガス生産国名 産出量 世界全体 187.3兆立方m 1.イラン 33.6兆立方m(17.9%) 2.ロシア 32.9兆立方m 3.カタール 25.1兆立方m 4.トルクメニスタン 17.5兆立方m 5.米国 8.5兆立方m 6.ベネズエラ 5.6兆立方m 7.その他 64.1兆立方m ★ここにきて、米国とイランの共通の敵であるイスラム国の台頭により、断交状態の両国が「核協議を通じて密かに連携」を模索している。オバマ大統領は9月10日にイラクだけでなくシリアへの空爆を表明。イラン国内では「主権侵害」、「イスラム国を言い訳のシリア破壊」との批判があるものの、 イラン・ロハニ大統領は「空爆でテロに対抗するのは世間知らずのすること」と言うのみで強い批判は避けている。また、イラク空爆は8月にも行われ、イラン領空付近を米軍機が通過した際にもイランは抗議はせず、黙認した形で米軍を支えている。イラクのマリキ首相の退陣に付いても、米国が新首相を支持したのに追随してイランは態度を同調変化させている。★ イランは「経済制裁解除による経済立て直し」、「高濃度ウラン製造などに制限を設けて核開発を行う」 この二つの条件を突破するべく懸命である。両国は昨年9月以降毎月対話を重ねてきており、すでに英独仏中露の5ヶ国とは大筋で一致しているという。イラン国内では反イスラエル・デモがあり、 過去にはイラン政府がそれを煽ってきたきらいがあるものの、米国やイスラエルを刺激しないように「イスラエルへの直接的な脅威にならない融和姿勢」を見せている。 ただし、これらの動きは公式のものではない。★ シリアに対しては「米国は反アサド政権支持」VS「イランはアサド政権支持」 でねじれている。イランのザリフ外相は「イスラエルとパレスチナ両国家を認める解決法」を仄めかしたこともあり、「イスラエルの直接的な脅威にならない」発言には米国は驚いていないものの公式発言と認めていない。イラン国内には対イスラエル強硬派の立場もあるので、イランが公式にイスラエルを承認することはあるまい、・・・とランド研究所上級研究員ダリア・ダッサ・ケイ氏は言っている。(読売新聞などから) ★イスラーム国(*)<WIKIPEDIA> 2014年9月13日現在>/ 赤:事実上支配下にある地域 桃色:領有を主張する地域 黄色:イラク・シリアの残りの地域 / (*:スンニ派からは「イスラム」の名称を使わないように外国メディアに要請がある。欧米諸国をはじめ周辺のスンニ派イスラム教諸国からも国家として認められていない。米国防長官の言葉を借りれば「野蛮な思想、洗練された軍事力、潤沢な資金などを併せ持つ、単なるテロ組織を越えた存在」である。★・・参考・・ <中東諸国> // 後日、WIKIPEDIAなど情報から纏める必要がありそう。) ★
Sep 15, 2014
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★ 昨日は、アフガニスタンの米軍撤退までを書いたが、 2014年末に米軍隊が撤退した後はどうなるのであろうか。 アーノルド・シュワルツェネッガーがプレデターという未知の生物と 戦うSF映画があるが、米軍は類似の無人攻撃機を多用する 戦術を構築している。 米軍無人攻撃機プレデター 無人の偵察機は容易に推察できるが、無人攻撃機は「偵察しながら、 目的のものを探して、照準を定めてロケット弾を発射して 仕留めて基地まで帰還する動作」を遠隔操作で行うものである。 地球裏側の司令基地から指令電波を発して、 軍事無人攻撃機がしかるべき臨時基地から飛び立つ。 司令基地は攻撃を受けない安全なところにある。 司令基地は、GPSにより地球の裏側からでも無人機を 操作でき、無人機搭載の目から予めインプットされた 情報と、現実の差分で目的を追跡していく。 ミサイルが無人機から発射されて、テロリスト達の運転する 自動車を瞬時に木っ端微塵に破壊する仕組みである。 ★ 無人機は「ドローン」、「リーパー」等と呼ばれ、テロ対策として 米国CIAが同時多発テロ以降に開発したものである。 無人機攻撃は、行き詰まっていたCIA軍事部門の息を吹き返させ、 「民間人の犠牲者や、米国側の戦死者を出さない、 安価に攻撃可能な最新鋭武器」として多用されている。 まるで映画のプレデターのような未知の生命体である。 ★ しかし、無人機多用には、「誤爆」、「巻き添え被害」などが 次々と報告されている。 米シンク・タンクの報告では、無人機攻撃死者数は、 イエメン、パキスタンのみで2,900~4,500人、 うち民間人は330人~400人という。 国連や人権団体からの求めがあるが、米政府はこの作戦の 中身についてほとんど公開しない。 CIAは軍事部門を有しても軍隊ではなく、CIAによる無人機攻撃が、 市民を戦闘対象から除外することを定めたジュネーブ条約の違反 かどうか、グレーゾーンである。 パキスタンでは、パキスタン・タリバン運動幹部が、部族間紛争の 仲裁に貢献した謝礼に受け取った「電子コーラン」に無人機の ミサイル誘導装置が密かに組み込まれたため、 無人機から正確に攻撃され、車中または家屋内で死亡した。 2004年以降に320回以上の無人機攻撃が行われ、 2008年以降武装勢力2千人以上が殺害され、 民間人巻き添えは67人(数百人との見方も)という。 無人機攻撃は、ピンポイントの正確さが必要であり、 内通者を要する関係から、仲間割れする部族、肉親が続出し、 疑心暗鬼となり内部抗争が続いている。 ★ 日本政府も、北朝鮮の核実験、中国の尖閣諸島周辺への無人機偵察 などから、今後5年間で無人偵察機3機を配備する予定である。 日本は無人機攻撃には、出遅れているが、 むしろ、中国がチベットなどでテロ対策を 口実に無人機攻撃に出るかも知れない。 航空自衛隊撮影の中国無人機 公開:中国軍事ステルス戦闘機 米国は文句を言えないかも知れない。 ★ 難しい判断が迫られる場面が容赦なく押し寄せている。 ★
May 7, 2014
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★ 小生はアフガニスタンというと、東西文化の交流点のバーミヤンが 思い起こされる。 自宅からさほど遠くないところに、「バーミヤンのお店」がある。 なぜ、「桃源郷のような桃のマーク」が「バーミヤン」に あるのか不思議であるが・・・ 「桃源郷・・」よりも惚け老人には、五月人形の「ももたろう」 を思い出すと言った方が合っているかも・・・ アフガニスタン料理店でなく中華料理店なので、 不老不死「仙果」の桃がロゴマークに選ばれたらしい。 日本画で有名な平山郁夫画伯がバーミヤン石仏の破壊で涙したことも思い出す。 ソ連時代の1979年~1989年、ソ連軍は当地の山岳気候(昼間暑く、夜冷える)、 水不足、慣習、伝統、宗教などを理解できずに異次元空間での戦いに疲れ、 1991年のソ連崩壊に繋がっていく。 その後の、内戦が1989年~2001年まで続く。 「アフガニスタン・イスラム首長国」VS「反タリバンの北部同盟」の抗争である。 米国とは2001年9月11日の米国同時多発テロの 報復から米国がタリバン政権にビン・ラディン引き渡しを要求、タリバン政権が拒否し 米国側と北部同盟がタリバン政権を攻撃し、同年12月22日に同政権を消滅させて 暫定政権を樹立したが、2004年10月にアフガニスタン・イスラム共和国が発足した後も タリバンはテロ攻撃を強めた。2011年5月2日にはビン・ラディンが米特殊部隊にパキスタンで 殺害されて同氏を巡る戦いにピリオドが打たれた。 ★ このように、ソ連軍侵攻、内戦、米国軍侵攻で国土が荒れ果てて、 干ばつも手伝って、自然や国民生活も悲惨な状況に陥っている。 ★ TVの画像を見ても、岩だらけの山々ばかりで森林地帯が少ないように見える。 バーミヤンの石仏破壊をみても、異宗教的な意味合いよりも、資源採掘という 利益目的だけが優先している様に見える。 鉄砲水、大規模地滑りなどの自然災害が起きて、大変な人的被害を 出しているのは、単に自然による災害と言う意味や、 地球温暖化などでは説明が付かない部分 自然を痛めつけたために、自然からの竹篦返し が圧倒的に高いのではないか、と思う。 ★ 山岳地帯はタリバンなどの隠れ場所であったために空爆が続き、 ただでさえ、木立がないところが岩場だらけになっており、 保水力を失い、砂漠化がますます進行しているのではなかろうか。 ★ 30年にわたる軍事紛争、難民移動などで、国土は荒廃して、干ばつも加わり 1979年対比で30%の森林が消滅し、森林面積は国土の2%以下となっている。 多くの子供達は栄養不足で、成長が止まっているという。 樹木なども水や、栄養が欠けて育たないのではないのか。 男性優位の宗教的環境から、女性の社会進出は難しく、 医療品不足等から出産時の母子ともの死亡率が異常に高くなっている。 このままでは、国の将来を担うはずの子供達が育たない危険が大きい。 先進国は、アフガニスタンの復興について、食料、医薬品などの経済的支援に 加えて、資源開発よりも、水や農・林業といった自然環境回復を重視した 国土利用方法をまずは講じ、難民が安心して住める住環境を構築する必要があろう。 ★ アフガニスタンの侵攻には、 1.同国の潜在的鉱物資源(1兆ドル規模)、 2. 隣国トルクメニスタンにある天然ガスを海に通じるパキスタンまで パイプラインで輸送する、 3.自国で有り余った兵器を消費させる軍需産業の思惑などあると言われる。 米国も、タリバン勢力の復活で元のカオス状態にならぬために、 撤退(公式には2014年末)を躊躇するから泥沼化したのであろう。 ★
May 6, 2014
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★ イラクというと日本の自衛隊がPKOで派遣された土地は、サマワであった。ファルージャはその自衛隊を撤退させるように武装勢力が日本人人質を交換条件に拉致したところであった。 イラク全体ではシーア派が2/3を占めるもののここファルージャ近辺は「スンニー・トライアングル」と言われるほどスンナ派住民が多数を占める地域であり、かつては、サダム・フセインの地盤でもあった。////// 日本政府・小泉内閣は人質交換条件を拒否したが、宗教指導者の仲介もあって人質は返還された。 自衛隊は戦闘地でないという理由から平和部隊としての派遣であり、任務を全うして帰国した。 ★ 今その土地・ファルージャが中東を揺さぶっている。ファルージャがISISの手に落ちたのは、治安部隊がデモ隊流血事件で退去した一瞬の隙を突いていた。商店・食堂の8割が閉店、学校、病院も大半が閉鎖、占拠が4ヶ月も続いて食料品、ガソリン価格が高騰し、7万世帯以上が避難を余儀なくされた。 ★ あくまでシリアに留まり排他的で厳格なイスラム法に基ずくスンニ派国家の樹立を目指すISISは複雑な過去を持つ。 シリアとの国境付近で「イラク・イスラム国=ISI」という純粋なイスラム国の建設を夢見る武装組織は、 米軍の掃討作戦で一旦弱体化し、シリア内戦、米軍撤退を背景に2011年頃から息を吹き返し、さらに 2013年4月にアルカイダ系ヌスラ戦線 との合併を宣言して「ISIS」 が生まれた。7月にはイラクの刑務所2箇所を襲撃しアルカイダ系幹部ら数百人を内包し、周辺国、欧州からの若者も引き込み、「最強で残忍」な組織というイメージを定着させ、地域的には「イラク西部とシリア東部」に勢力圏を築いた。あくまでシリアに留まり排他的で厳格なイスラム法に基ずくスンニ派国家の樹立を目指しており、他方で、シリアのヌスラ戦線は合併宣言を阻んでアルカイダ指導者ザワヒリへの忠誠を表明し、互いに対立して本格的な戦闘を行うこととなった。★ 米軍、欧州はシリアで反体制派を支援してきたが、このISISなど過激派の伸張を促進する逆効果となるので、方向転換を迫られることになる。米軍は、イラク軍によるISISへの攻撃支援、隣国ヨルダンでの特殊部隊訓練を開始した。★シリアのアサド政権を支援しているのは、言わずと知れたロシアである。 米欧はロシアとウクライナで反目を始めている。 クリミヤのウクライナからの独立をロシアが側面でお膳立てし、ウクライナ東南部の ロシア語圈自治権獲得にロシア政府が支援しているから、ウクライナ暫定政府の支援を 行う米欧が国際世論を見方にしてロシアに制裁を課している。 ロシアはウクライナが天然ガス未払いを累積させてており、 その決済を迫りパイプラインを封鎖する姿勢も見せており、そうなれば、 EUでは経済的打撃を受けかねず、米国主導の対ロシア制裁にも 緩みがありそうである。 ★ ウクライナでは大統領選(5/25予定)で親EU政権が成立しそうであるが、 シリアでは大統領選挙(6/3予定)で親ロシアのアサド政権が継続する勢いである。 ////// シリア和平に向けたジュネーブ宣言では、アサド政権、反体制派はともに 「移行政府」を造る予定であったが、「アサド政権優勢で大統領選挙の実施」が決まり、 「移行政府」構想は宙に浮いた形である。 /////// 反体制派の内部にも、自由シリア軍、ヌスラ戦線、ISISなどの抗争が 収まらず、特にISISは米欧とは対立姿勢にあり、アサド政権に影響力のある ロシアが米欧とはウクライナ問題で対立しており、これに加えて、米欧が イスラエルを支援しているからイスラム勢力とは反目する、などなど 対立の構図が複雑怪奇なのだ。 /////// イスラエルに反目してきた、パレスチナでもハマス(穏健派でヨルダン川西岸の自治政府) とファタハ(ガザ地区支配)が、ファタハ(支援母体のエジプト・ムスリム同胞団非合法化など) の窮状から一転して統一に同調する動きになり、 脅威を感じたイスラエルが和平交渉から離脱する騒ぎがある。 ★ ついに、シリア内戦の和平交渉役の国連・アラブ連盟ブラヒミ合同特別代表(80歳) が、上記の行き詰まりから、前任のアナン元国連事務総長と同じように [辞任を固めている]とされる。 ★ クリミヤ問題が中東へも大きな渦を巻き起こしているのだ。 ★ 惚け老人にも複雑さだけが判るような気がする。 ★
May 5, 2014
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★依然として、アサド政権を支持するロシア・イランと、反体制派を支持する米EU・アラブ諸国との調整が付かない中で、国連とアラブ連盟共同特別代表・ブラヒミ氏が、25日午前にシリア・ムアッレム外相、午後に反体制派連合組織「国民連合」議長ジャルバ新代表と国連欧州本部で会談。 ★ 当初の国連の直接交渉の思惑は外れたようだ。反体制派が傘下組織の離脱を恐れてアサド大統領退陣を強く迫っていること、アサド政権がこの反体制派の足並みの乱れを見透かしていることから 両者の直接交渉は難しく、間接交渉から始まる模様。★ 反体制派は政権側の兵糧攻めで苦況に陥っており、国連はアサド氏退陣を先送りし、激戦地での食糧・医薬品等支援物資の緊急輸送確保のための停戦を急ぎたい考えである。 ★ 反体制派は空中分解状態の図(資料出所:読売新聞2014.1.25~26より) 体制上部組織名(同左説明)下部組織名(同左説明)(対立など) アサド政権 政府軍 反体制派と戦闘 反体制派(非軍事) 国民連合 政治・武装組織の 代表者114人で構成 自由シリア軍 中核の武装組織連合 国民連合に不信感 国民連合 政治・武装組織の 代表者114人で構成 国民評議会 傘下の中核組織 国民連合脱退表明 国民連合 政治・武装組織の 代表者114人で構成 その他 複数の政治組織 少なくも2組織が脱退表明 反体制派(軍事) 軍最高評議会 各武装組織の代表者で構成 自由シリア軍中核の武装組織連合だが、弱体化しているイスラム戦線に反発 (軍最高評議会) 各武装組織の代表者で構成 イスラム戦線 最も勢いのある武装組織(自由シリア軍を上回る、サウジアラビアなどが支援) 昨年12月以来、軍最高評議会を不支持自由シリア軍に反発、アル・カーイダ勢力と戦闘 アル・カーイダ勢力 テロ指定組織 イラク・シリアのイスラム国(ISIS) 隣国のイラク人中心で最も脅威 イスラム戦線と戦闘、ヌスラ戦線と反発 アル・カーイダ勢力 テロ指定組織 ヌスラ戦線 シリア人中心 ISISと反発、イスラム戦線と戦闘
Jan 26, 2014
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★オバマ大統領も、ロシア提案:「シリアの化学兵器禁止条約参加と、保有する化学兵器国際管理」を受けて、シリア限定攻撃指示の「鉄拳」を下ろした。★国連事務総長も同意し、安保理が麻痺する中で、まるで、「大岡裁き」のような見事な「露の国際的露払い」であった。★シリア政府も同意しており、すんなりと行けばよいがこの呆け頭でも問題は多いように思われる。それでも、アームストロング船長が月面で言ったような「貴重な一歩だが人類にとっての大飛躍」(*)であることには間違いない。・・・かなり意味が違うが。1. シリアで本当に化学兵器は使用されたのか(国連調査待ち)2. シリア内戦での化学兵器使用者は誰なのか判るのか3. 国際管理下に置くシリアの化学兵器は政府軍・反政府軍(複数)のどこに?4. シリアにある、化学兵器全てを国際管理下に置くにはどうすればいいか5. シリア以外の化学兵器は国際化学兵器保有禁止条約で防げるのか6. 化学兵器以外の大量破壊兵器(原水爆)については今のままで良いのか7. その他(ミサイルなど、重火器など)★ それでも、中東戦争や世界戦争に進む前に、国際間での合意が出来つつあることは、過去の苦い体験からだれも遠い他国での戦争を拡大したくない思いがあることなのだろう。★ オリンピック開催の基準でも「治安の悪さ」が平和な日本・東京での開催の「消極的な後押し」となった。安倍首相に、汚染水問題の完全コントロールを国際的に公約させる役割も果たした。★オリンピックの2020 のTokyo開催に感謝すると共に、露に、米に、国連、IOCに平和への選択を感謝しよう。★この選択の今後の展開は多難が予想されるが・・・★ ☆ ★ ☆ 宇宙飛行士の名言:「これは一人の人間にとっては小さな一歩だが、人類にとっては大きな飛躍だ」☆ ★ ☆ ★
Sep 11, 2013
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★「人間の尊厳への暴力、安全保障への深刻な問題であり、米国は武力攻撃を取るべきと決断する。」とシリア攻撃への厳しい姿勢をとる米国政府である。★ 歴代の米国大統領は、軍事行動に議会の承認は不要との立場を取ってきた。★ 民主主義政治の中でも国家緊急事態で大統領の独断的国防権は認められている。 遠い他国であるシリアへの限定的な攻撃については、「大統領の専決事項」と判断せず、「他国への限定的武力攻撃についての最終決定は上下院の承認を待って大統領が最終決定する」という。★ オバマ大統領は民主的な方法を初めてとった米国大統領となった。★ ★ ★ 国際的な軍事威信よりも、米国の民主主義精神を世界に知らしめた勇気は高く評価されよう。★ マスコミ報道では、「議会の評価を得られないなら、オバマ大統領は威信を低めることになり、今後の政権運営に支障が出る」ような基調である。★ それは真逆であって、 米国民の意見を代表する議会の意見を深く汲み取り、民主的に判断する機会を、議会の「お墨付き」に求めたのである。 シリアの隣国では緊急事態であっても、米国本土が今すぐに脅かされているのでない。 ましてや、全面戦争ではなく、「懲罰的な軍事介入」である。★ 小生には、「厳しい牽制球」であるように見える。 マスコミは、「戦争」と「平和」のどちらを求めるのか。 一体、マスコミの役割とはなんだろう ? 当然に「理性の塊」であるべきだ。 ★ 「話題のための話題探し」は呆けの小生の「リハビリ作業」で十分である。★ 英国政府は議会の意向で軍事行動から既に脱退し、強行であった仏も単独では行動しない姿勢を明言した。 ★ 日本政府は、「米国の限定的な軍事行動」には「思い決意」との評価を与えている。 しかし、その軍事行動の実施に当たり、即座に電撃攻撃に移らず、「民主的な議会承認」の道を選んだことにこそ「思い決意」と見るべきであろう。★シリア自体は、限定的の軍事攻撃であり、政権転覆を狙ったものではないと反応しており、シリア国民が隣国へ避難するなどの大混乱が既に起きている。★ 化学兵器等使用禁止に違反する場合は、世界から(少なくても米国などから)<牽制球攻撃を受けるというアラーム>危機認識はシリアに十分伝わっている。★豪腕投手(大統領)による一塁ベースへの「牽制球は投げられた」のであり、走者(シリア)は二塁ベース盗塁<スチール>は諦めている。★牽制球で十分な場合、悪戯に牽制球を投げ続けると、ボークや暴投となる危険が待っている。★先のイラク戦では前ブッシュ投手の牽制球がボークになってしまった・・・?★後は、国連安保理五大国での強豪・露、中への「直球勝負」に懸けることが大事であろう。「延長戦」になっても、観客は帰らないで見事な熱戦を見守っている。「暁に世界平和の鐘が鳴る」のを希求しながら・・・★
Sep 2, 2013
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★今、米国を中心にして、大量破壊兵器の一種である化学兵器を使用した疑惑でシリアを制裁しようという気運が高まっている。★この制裁という意味は、国際条約違反国には何らかの罰則が必要であるとの共通認識に基づくものである。★シリア化学兵器使用問題では、国際犯罪行為に当たるかは「疑惑」の段階であり、「制裁」の方も「罰」の「段階」が決まっているわけでもない。★「罪」を認定する裁判官も主審を安保理5大国とすると、3人が有罪、2人が無罪と主張し、互いに拒否権を持つから、全員が同意しない限り安保理決議は成り立たない。★「罰」を与えようにも、罰の執行官を申し出ているのは米、仏のみで、英国はかつての「イラク戦争」で結局は大量破壊兵器が存在しなかった「勇み足」反省しており・・「イラク戦争の亡霊」というらしい・・離脱した。★米国は、諜報活動を通じてシリアが化学兵器を使用したとの確証を持っているが、「現行犯逮捕」ではない。★また、米国は世界平和のために尽力してくれているものの全ての行為が「正義」として「正当化」されるとは限らない。★先の米報道官と、プレス記者の質疑応答の時間で、「広島長崎に原爆を投下したことに正当性はあったのか」、「ベトナムに枯れ葉剤を投下したことに正当性はあったのか」などの、具体的な過去の戦闘の中での化学兵器利用には互いに触れることさえ躊躇いがちとなる。★「広島、長崎やベトナムでの化学兵器使用は良くないからその様な行為には世界が反対しているのである。シリアには化学兵器使用をした疑惑で罰としての化学兵器を使用するのではない。罰として、通常兵器の攻撃を行うのだ。」と、反論されるかも知れない。★発砲した犯人を射殺するのは、西部の荒野をガンマン達がお尋ね者を追うようであって、平和裡に国際間の制裁活動を行う工程ではなさそうである。★特に、今回は現行犯逮捕で明確な犯人を挙げていない上に、制裁措置についても効果的に再犯防止が期待できるような措置が保障されていないのである。★もう少し、安保理5大国の協議を続けて世界平和の維持について語って貰いたい。★「悪い行為」だからと言って「体罰」を与える事はダメだと、日本の相撲協会や柔道連盟などのスポーツ分野でさんざん話題となっていることでもある。★世界の政治にも罰を与えるだけでは解決できないことがあることを学ばなければならないだろう。★この呆け頭でもその様に思うから、政治家はすでに判っているだろう。★覇権は捨て去り、世界平和を望む時代が到来できないか。宗教は平和を希求していないものなのか世界宗教者会議では平和という文字は現れないものだろうか。★あの長崎ではキリシタン布教禁止令の中でも、敬虔なキリスト教徒は踏み絵という形式的な裁きの意味をも無意味なものとして耐え抜いて、精神的なキリスト教を守り抜いてきている。自分が生きることこそキリスト教を後生にまで伝える最後の手段であると選んだ人生もあるのである。偶像は消え去っても、心の中には神はいるとの「思い」であったろう。★小生には、美しい浦上天主堂も、キリシタン弾圧では、「神」を「裏」に隠しきった叡智が存在したことを物語っているようでならない。★罰することだけが、心まで変えることにはならない。★少し、脱線したかも知れない。脱線ついでだが、キリシタン弾圧、日本の鎖国は中国・阿片戦争、諸外国での植民地侵略などを恐れて行ったものであり、その正当性は小生には判らない。★
Aug 31, 2013
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★「シリア介入の正当性模索」という文字が新聞に踊っている。アサド政権による化学兵器使用疑惑で英・キャメロン首相が「シリアでの軍事介入に道を開く」国連安保理決議案を起草したと明言。★アサド政権に近いロシアは「安保理の決議は時期尚早」、中国も反対であり起草が決議される可能性は低い。★米・英・仏は決議抜きでも攻撃の正当性を主張する方法を模索中。★人道的と言えば、エジプト軍事クーデターでモスレム同胞団の文民政権が倒され、その後もデモ隊に大勢の死者が出ているものの、欧米は調停が出来ないでいる。★モスレム同胞団は、その一派が隣国・パレスチナのガザで「ハマス」としてイスラエルと敵対している。(パレスチナ自治政府としてアッバス議長が指揮するヨルダン川西岸にあるのはパレスチナ穏健派である。)モスレム同胞団は、エジプトのキリスト教徒・コプト教団を圧迫してきたこと、軍部との対立があり、かつての王制を打倒したことで王制をとる湾岸アラブ諸国と反目がある。★米国、欧州諸国がエジプトのどの勢力にも支援を決められないのは、さらに、これ以上の複雑性がある。★シリア近郊は、かつて中世エルサレムへの十字軍遠征で見られるようなキリスト教とイスラム教の激戦地である。★今は、イスラエルとパレスチナ問題が目を引くが宗教戦争の色合いが複雑に絡まっているように見える。★シリア政府アサド政権はイスラム教徒シーア派に属し、それに味方するのは東方の、最大のシーア派国・イラン、東の隣国イラクのシーア派、西の隣国・レバノンのシーア派武装組織ヒズボラである。★反対勢力は、反政府集団の自由シリア軍、イスラム国家樹立を求めるイスラム過激派「ヌスラ戦線」、シリアに自治区を求めるシリア系クルド人(ヌスラ戦線との衝突激化でイラク北部クルド人自治区に難民として追いやられている)など国内のそれぞれが目的を持つ分離派、南の隣国イスラエル、北の隣国トルコ(トルコ、イラク、イラン、シリアの国境山岳地帯などに跨る各国での少数民族のクルド人の動向にも敏感)などである。★イスラエルの支援としては、米国、欧州のキリスト教圏がいるのは判るが、シーア派に宗教的に対立するイスラム教スンニ派はアラブ湾岸諸国のイスラム王制国家であり、親シリア側か反シリア側か、立場が不明である。★このような複雑な様相を示すシリアに対して、米欧の「政府」は強硬論をとるが、米欧の「世論」は武力行使に消極的である。★「世論」は、「財政負担・報復・泥沼化」を警戒しており、米英仏以外でも北欧諸国、オーストリアは介入反対、イタリアでも安保理決議なしの介入に疑念を表明している。★28日に開始された拡大アセアン国防相会議では、武力行使に反対する声がイスラム国・マレーシア、インドネシアから上がっている。★安保理では、米英仏と露中が対立して膠着状態が続いている。★十字軍時代には英、仏は関与していたかも知れないが、その遥か後で、米はピューリタンが英国から渡り建国、露は中国の元が東欧を席巻した後に成立した国であるように浅学の小生は思う。★国連のパンギムン事務総長が「調査団は作業を行うための時間が必要だ。平和、外交に時間を与えるべきだ。」と述べている。★彼は歴史認識という言葉を使うが、人類の歴史というスパンで物事を捉えないといけないのではないか。★今、銃を発射したのがだれで、発射した本人を射殺することだけを目的にしてはならない。★そのようなことが二度と起こらない世界を構築することが国連の役目であろう。★歴史に疎い小生だがリハビリの一環である。★ ★ ★少し次元が異なるが、長崎原爆の被害者の意見があった。オバマ大統領は長崎の原爆投下について、大量破壊兵器が民間人に投下された事実をシリアの化学兵器使用と同じ次元で考えないか、と言うものである。★投下されたら反撃するようなやり方は、同じような大量殺戮兵器の使用であり意味のない報復に過ぎない。★戦争終結のために大量破壊兵器の使用を、避けるような平和的な解決方法を講じることを画策するのが安保理5大国の務めであろう。★
Aug 29, 2013
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★去る7月30日にエジプト・クーデター政変をメモしたが、複雑な雲行きであり、僅かであるが補正した。・・・・・ ★青年グループを中心とするデモでムバラク軍事政権が打倒された。★その後、文民政権としてムスリム同胞団のムルシ政権が公正な選挙で樹立された。★イスラム色が強いムルシ政権に反発した世俗派青年グループがデモを行う中、軍部がクーデターを 起こしてムルシ政権を打倒した。★暫定軍事政権には、ムスリム同胞団などが加わらず、世俗派トップのエルバラダイ氏もデモ弾圧に反対して暫定政権(副大統領職)を離脱した。★暫定政府がムバラク元大統領の釈放を選択する段階に来たため、協調的であった、世俗派青年グループは反発に転じる可能性が出てきた。★ムスリム同胞団は穏健化してきたが、デモ弾圧が高まると闘争化する危険もある。同胞団の一派である隣国パレスチナのハマスは軍事部門を持っており、国境を挟んで同胞団への弾圧を見て、エジプト軍と睨み合っている。★米国は、中東安定、軍事支援継続のために「エジプト・クーデター」の認定をしないままであるが、国内でも非難は高まりつつある。★EUも援助、融資の停止をちらつかせている。★米軍基地のあるカタールを除く湾岸諸国は(王制を打倒した)ムスリム同胞団を打倒した暫定政権をオイルマネーで支援する意向である。★ ☆・・・この呆け頭でも、「複雑な中東情勢である」ことが判るほど、混沌としているのである。・・・・・☆あくまで、呆け頭の整理であり、現実とはほど遠いことをご勘弁下さい。☆
Aug 20, 2013
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1.約3年振りとなるイスラエル、パレスチナの和平に向けた直接交渉が 29日ワシントンで開幕。 オバマ大統領は9ヶ月後に最終合意に至ることを目指し和平仲介に注力。2.それに先立ち、ケリー国務長官は本年3月以降計6回両国を訪れて、 ネタニヤフ首相やアッバス議長の説得に当たった。3.初回会議にはイスラエルのリブニ法曹、パレスチナ側の交渉責任者 エラカート氏らが出席、29日、30日で今後9ヶ月間を交渉期間として 大まかな作業計画を詰める予定。4.イスラエルは交渉再開の条件の1つの刑務所の104人の釈放を決定。 しかし、国境の境界画定、占領地ヨルダン川西岸でのユダヤ人入植活動凍結 の2条件を受入拒否。 与党は入植者を有力支持基盤としており、連立政権内にはパレスチナ国家 樹立反対の勢力があるため、両条件受入は政権基盤を揺るがせかねない。5.パレスチナ側も、交渉再開の必須条件:境界、入植問題で占領政策に 対する指導部の無策振りに対して、反自治派デモが昨年起きている。6.両者の妥協点を見いだすことができるかは不透明である。 兎に角、米国のオバマ大統領主導で、双方が交渉テーブルに着くことが出来た。 個別課題は直接交渉で妥協点を探る段階に入った。 <中東および周辺の動向を握る組織、政党、個人など・・・簡略版>番号・地域組織・個人名説明1説明21.イスラエル・パレスチナイスラエル政府人口:759万人兵力:17.65万人GDP/人:32,511ドル軍事費:163億ドル中東のパレスチナに位置する国家。ヨーロッパにおけるシオニズム運動を経てシオニストのユダヤ人により建国。建国の経緯からパレスチナ人およびアラブ諸国との間にパレスチナ問題を抱えている。同国は首都をエルサレム、国連はテルアビブとみなす。日記:2012.2.5&2013.4.172.イスラエル・パレスチナファタハ:PLOのアラビア語文字を逆に綴った言葉で、「勝利」の意味もあるパレスチナの政党。パレスチナの独立を目標。PLOに加盟。対イスラエル穏健派。中道左派。シリアの支持の元に設立。初代の執行委員会議長(パレスチナ暫定自治政府大統領)はアラファート、現在はアッバース議長。当初はヨルダン本拠に武装闘争を繰り返すが、ヨルダン内戦で追放されてレバノンに本拠を移す。欧米の支持を背景に穏健派路線に転換。ヨルダン川西岸地区を占領日記:2011.10.1、2013.4.183.イスラエル・パレスチナハマスムスリム同胞団のパレスチナ支部を母体とする政党。イスラエルに対してテロを含む武装闘争路線をとるため、イスラエル、EU,米はテロ組織指定。ヨルダンは国内活動禁止。ノルウエー、ロシア、トルコ、カタール、エジプト政府はハマス指導者と対話。ガザ地区パレスチナ人組織で啓蒙的スンニ派のトルコが連携。ガザ地区を占領。4.シリアシリア政府人口:2,253万人兵力:17.8万人GDP/人:3,289ドル軍事費:35億ドル汎アラブ主義のバアス党(復興、使命を意味する党で、イスラム原理主義とは対立)、「シーア派」の少数派アラウイー派・・アサド大統領「統一」「自由」「社会主義」を目指す思想を「バアス主義」という。アサド大統領夫人はスンニ派シリア人で中東のダイアナ妃とも。日記:2012.2.65.シリア自由シリア軍2011年以来のシリア国内争乱で政府軍の一部と、アサド政権に反対するスンニ派勢力も取り組み戦闘員は数万人規模。その根幹はイスラム同胞団首都ダマスカスの法安司令本部を爆破、アレッポで激しい市街戦展開。本部を隣国トルコからシリアに移動。6.シリア(アン・)ヌスラ戦線シリアで活動するサラフィー・ジハード主義の反政府武装組織シリア反政府勢力の中心的存在の「自由シリア軍」と連携、自爆攻撃を中心とする。<同胞団の影響力を奪う>アルカイーダとの関連が指摘され、シリア政府、米国からテロ組織に指定。シリアでイスラム国家樹立を目指すことを表明7.レバノンヒズボラ(神の党) レバノンのシーア派イスラム主義政治組織、武装組織。イランとシリアの政治支援を受け軍事部門は抵抗運動の組織と見なされている。イラン型イスラム共和国をレバノンで建国し、非イスラム的影響を除くことを運動の中心とする。イスラエルをシオニストと呼び、その破壊を求める声明を公表。イスラエル・レバノン紛争でイスラエルにロケット弾を発射。ソ連、中国、イラン製武器を装備。米、蘭、バーレーン、エジプト、英、豪、加、イスラエルはヒズボラの全部または一部をテロ組織指定日記:2012.2.118.イランイラン政府人口:7,886万人兵力:52.3万人GDP/人:6,134ドル軍事費:239億ドル最大のシーア派ホメイ師率いる日記:2012.1.239.イランイスラム革命防衛隊(イラン軍隊のひとつ)イラン革命防衛隊省配下の軍事組織。国防省の正規軍と並行して独自の陸海空軍、情報部門、特殊作戦部門および民兵部門・バスィージを管轄する。前大統領もかつてその一員。規模は12.5万人で正規軍42万人とは別組織で、戦時には11百万人まで拡大可能。海外での特殊作戦としてゴドス軍をもつ。 任務はイランが支援する各国の武装組織(ヒズボラ、ハマス、イラクのシーア派民兵など)の軍事訓練、敵国(イスラエル、米、イラク)の破壊工作、国外のイラン反体制派排除を行う。米国は革命防衛隊の一部隊をテロ支援組織に指定。10.イランジュンダツラー(神の兵士集団)スンニ派武装組織イランの自爆テロ。イラン政府はパキスタン情報部ISIと米国から資金援助を受けていると見る11.イラクイラク政府人口:3,112万人兵力:27.14万人GDP/人:4,194ドル軍事費:147億ドルシーア派が相対的に多い。シリア政府を支援する兵士がレバノンと共に参加。日記:2012.2.912.トルコトルコ政府人口:7,974万人兵力:51.6万人GDP/人:9,820ドル軍事費:170億ドル啓蒙的スンニ派日記:2012.1.2713.その他アルカイーダスンニ派アフガニスタン、パキスタン国境で、反米の元でTPPと共闘アフガン日記:2012.2.15パキスタン日記:2012.2.1414.その他アフガンタリバン、TPP(パキスタンタリバン)スンニ派過激武装組織 アフガニスタン、パキスタンで孤立15.その他 エジプト政府(既述)人口:8,368万人兵力:43.85万人GDP/人:3,047ドル軍事費:42億ドル日記:2012.2.10、3.27-4.7、2013.7.6最近日記:2013.7.30; 脚注:資料出所:WIKIPEDIA,朝日新聞などより。日記はコメントを含んで参照下さい。日記は「アーカイブArchives」から月別記事一覧で探せます。
Aug 1, 2013
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(パレスチナ自治政府 その1 から続く) <資料出所:外務省,WIKIPEDIAなど>国名パレスチナ自治政府通貨新シェケル(同イスラエル)1米ドル=3.7シェケル(2011年12月)国旗国樹オリーブ面積:平方キロ6,020平方km(西岸地区5,655平方km、ガザ地区365平方km)A国の位置地中海東岸の歴史的シリア南部の地域的名称。西アジア、中東に位置する。人口1,100万人(2010年末)B(1)西岸・ガザ地区・・・410万人(2)イスラエル内・・・・250万人(3)その他・・・・・・・513万人* UNRWAパレスチナ難民数:438万人西岸 85万人ガザ 117万人ヨルダン 200万人シリア 49.5万人レバノン 45.5万人 人口密度:/平方キロ1,827人(=B/A)首都(本部)ラマッラ(西岸地区)エルサレムからの大圏距離: 15kmガザからの大圏距離: 83kmアンマン(ヨルダン)からの大圏距離: 70kmダマスカス(シリア)からの大圏距離: 207kmカイロ(エジプト)からの大圏距離: 431km東京からの大圏距離: 9,156km日本との時差 :日本との時差は冬時間で-7 時間、夏時間で-6 時間。民族アラブ人言語アラビア語(英語も広く使われている)宗教イスラム教(92%)、キリスト教(7%)、その他(1%)政体暫定自治宣言に基づく自治政府元首大統領:マフムード・アッバース(PLO議長兼任)議会パレスチナ立法評議会(PLC:Palestinian Legislative Council 132名。)政権サラーム・ファイヤード首相(2013.4辞任)アッバース大統領(=議長)およびファタハとの確執で辞任、大統領の新首相指名までは職務を司る。→2013.6.2ラミ・ハムダラ氏(ナジャフ大学・学長54才)が議長より首相指名を受け組閣に入る→2013.6.23ハムダラ首相辞任・・副首相の権限巡り →再びハムダラ氏は首相に指名され、2014.6.2にはハマス率いるガザ政府との統一暫定政府の首相に指名されて新内閣が発足。2015.7閣僚入れ替えで、過半数の議席を持つハマスと対立。議長は首相に再組閣を命じる。 経済概況 1967年以降、イスラエルの占領下にあった西岸・ガザ地域は、他国との通商は困難で、イスラエル経済への依存が進み、パレスチナの経済関連団体や金融機関は未発達なまま経済的自立性が失われた。 1993年以降の和平プロセスの進展に伴い、パレスチナ経済は着実な成長を遂げていた。 2000年9月末以来、イスラエル・パレスチナ間の衝突及びそれに伴うイスラエルによる自治区封鎖、移動の制限により、パレスチナ経済は大きな打撃を受けている。 2006年1月、パレスチナ立法評議会でハマスが勝利、3月以降、イスラエル政府はPAに代わって徴収している関税等の還付の凍結を決定したため、PA公務員給与支払が滞り、パレスチナ経済に甚大な影響が発生。 2006年6月、非ハマス系閣僚から成るファイヤード新内閣発足後、イスラエル政府は税還付金支払いを開始、ファイヤード内閣は非ハマス系のPA公務員に対し、約1年3ヶ月ぶりに給与の支払いを再開。 2008年、「パレスチナの民間セクターは経済発展のエンジン」であるとのファイヤード首相の考えの下、パレスチナ投資会議をベツレヘム(2008年5月)及びナブルス(同年11月)で開催、2010年6月には中小企業投資促進主題の投資会議がベツレヘムで行われ、外国政府や海外の企業家2,200人以上が参加。 2009年には、イスラエルによる移動制限一部緩和の実施で、実質約7%、2010年には約9%の経済成長を記録、パレスチナ経済はイスラエル政府による封鎖・移動制限の中、回復の兆し。 GDP:億ドル 83億ドル(2010年)GDP構成農・漁業(5.5%)、 工業(12.4%)、建設業(9.7%)、小売業・貿易(10.7%)、金融・仲介(5.5%)、公共・防衛(14.2%)、サービス業(22.3%)、運輸・通信業(8.6%) (2010年)一人当たりGDP:2,058ドル(2010年)実質GDP成長率 9.9%(2011年)物価上昇率 3%(2010/11年)失業率21%(西岸地区 17.3%、ガザ地区 28.7%) (2011年 IMF)貧困ライン人口24%(西岸地区 18%、ガザ地区 38%) (2010年 IMF)貿易収支(国際収支)A-B▲37.3億ドル(2011年)貿易額:輸出(FOB)A 7.6億ドル(2011年)同 :輸入(CIF)B 44.9億ドル(2011年)貿易品目:輸出非金属鉱物製品、野菜・果実、家具など同 :輸入石油・石油製品、穀物、非金属鉱物製品など貿易相手国イスラエル(74.5%)(他方、イスラエルにおける対パレスチナ貿易の占める割合は全体の3.7%程度)主要援助国 米国、EU、日本、アラブ諸国、英、ノルウェー、スペイン、独、仏、スウェーデン(2008-09年、OECD-PAC)日本の援助実績2011年度まで無償:829億円技術: 85億円 世界遺産(文化遺産)「危機にさらされている遺産リスト」キリストの生誕地とされるヨルダン川西岸パレスチナ自治区ベツレヘムの聖誕教会と巡礼の道の世界遺産登録をユネスコは2012.6.29に決定。
Apr 18, 2013
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WIKIPEDIAなどによると、民族宗教ユダヤ教の聖典旧約聖書では、パレスチナの地は神がイスラエルの民に与えた約束の地であると説かれ、このためヘブライ語では「イスラエルの地(エレツ・イスラエル、Eretz Yisraël)」とも呼ばれるようになった。のちにユダヤ教から分かれてキリスト教が興ると、その聖地として世界中の信徒から重要視されるようになった。さらに、ユダヤ教・キリスト教から分かれてアラビア半島に興ったイスラム教も当然エルサレムを聖地としたため、諸宗教の聖地としてエルサレムを擁するパレスチナは宗教的に特別な争奪の場となった。 1948年のイスラエル建国によりパレスチナ人が難民と なり周辺国に流出。1964年PLO設立。1994年ガザ、 ジェリコ暫定自治開始。 パレスチナ自治政府 略史<外務省,WIKIPEDIAなど>年月略史1517年以降オスマン・トルコの統治下に入る1918年(第一次世界大戦後)以降、英国の委任統治下に入る1947年国連総会でパレスチナ分割決議(決議181)採択1950年トランス・ヨルダンは東エルサレムを含む西岸を併合、国名をヨルダンに変更1964年パレスチナ解放機構(PLO)結成1967年第三次中東戦争によりイスラエルが西岸・ガザを占領1987年西岸・ガザでパレスチナ住民による蜂起(インティファーダ)勃発1988年パレスチナ国家樹立宣言発表。ジュネーブでの国連総会においてアラファト議長、イスラエルの生存権承認、テロ放棄を表明1991年10月マドリード中東和平会議1993年9月暫定自治拡大に関する原則宣言(オスロ合意)署名1994年5月「カイロ協定」署名、ガザ・ジェリコ暫定自治開始1994年7月アラファトPLO議長がガザへ帰還1995年9月暫定自治拡大合意(オスロII)に署名、ガザ及び西岸の約40%で自治を実施、パレスチナ暫定自治政府(PA)設立1996年1月我が国監視団を含む国際的選挙監視の下、国会に相当するパレスチナ立法評議会(PLC)選挙が行われ、88名の立法評議会議員が誕生した。1997年1月ヘブロン合意1998年10月ワイ・リバー合意1999年9月シャルム・エル・シェイク合意2000年7月キャンプ・ディビット首脳会談2000年9月イスラエル・パレスチナ間の衝突発生(第二次インティファーダ)、交渉中断2003年3月PA内閣に首相職を新設、アッバース首相(現大統領)、クレイ首相(2期)2003年4月カルテット(米、EU、国連、露)、「ロードマップ」発表2004年11月アラファト議長逝去。アッバースPLO事務局長が議長に就任2005年1月アッバース議長、自治政府長官(現在の呼称は大統領)選挙において大勝。長官に就任2005年9月イスラエル、ガザ地区から撤退2006年1月パレスチナ立法評議会選挙で、イスラム原理主義組織ハマスが過半数の議席を獲得2006年3月ハマス主導の自治政府内閣成立。ハニーヤPLC議員が第3代首相に就任した。2007年3月非ハマス関係者を多数含む挙国一致内閣の成立2007年6月ハマスによるガザ地区制圧。アッバース大統領は自治区全域に緊急事態を宣言。緊急内閣(ファイヤード首相および非ハマス系閣僚からなる)が成立。2007年11月アナポリス国際会議2008年12月~2009年1月イスラエルによるガザ空爆2010年9月米国の仲介により直接交渉再開するも中断。2011年9月国連加盟申請2011年5月ファタハとハマスがカイロにおいて暫定統一政府の樹立,大統領選挙,立法評議会選挙等に合意。2011年10月ユネスコ加盟申請。ユネスコ総会にて可決され、翌11月正式加盟。2011年11月アッバース大統領とマシュアル政治局長(パレスチナ原理主義勢力ハマース)がカイロで会談。2012年2月アッバース大統領とマシュアル政治局長がドーハで会談し、アッバース大統領が暫定統一政府の首相を兼任することで合意(但し組閣には至っていない)。2013年4月パレスチナ自治政府のファイヤド首相が、アッバス議長及びその出身母体主流派ファタハとの確執で辞職。ファイヤド首相はIMFでの経験もある国際派で米国・西欧の支持が高いが、イスラエルの制裁措置、失業率、物価上昇などで市民の不満が首相に向けられていた。米国の和平交渉再開を目指している努力への影響が懸念されている。アッバス議長が数日中に指名する予定でその間はファイヤド首相が任務を続ける。(パレスチナ その2 に続く)
Apr 18, 2013
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イスラエルの世界遺産について漏れていたので追加する。 マサダ要塞:イスラエル東部、死海西岸近くにある古代ローマユダヤ属州時代の要塞の遺跡である。「マサダ」とはヘブライ語で「要塞」を意味する。アッコ旧市街:旧市街は地上にオスマン帝国時代の各種建築物が残っているだけでなく、地下により古い十字軍時代の大規模な遺構が現存していることが確認されている。テルアビブの白い都市:1920年代から1950年代にかけて白色や明るい色の建造物群が建てられたテルアビブの街区の名称である。それらの建造物はバウハウス様式あるいはインターナショナル・スタイルが採用されている。テルアビブの中心地区では、いまだにそうした様式の建物を4000軒以上も見ることができ、これは一都市内に集中しているものとしては世界でも類を見ないものである。ネゲヴ砂漠の香の道と都市群:イスラエル南部のネゲヴ砂漠にあるユネスコ世界遺産登録物件の一つである。紀元前2世紀頃から紀元3世紀頃に、この地に住んでいたナバテア人たちは乳香や没薬といった香の交易で栄えていた。交易路はペトラ、ガザ、エイラートなどとネゲヴの都市群を結ぶもので、この世界遺産は、そうした交易を偲ばせる遺跡や道が織りなす文化的景観を登録したものである。ハイファと西ガリラヤのバハーイー教聖地群:19世紀のイランで発祥したイスラム教系新宗教バハーイー教の聖地群であり、同宗教の前身にあたるバーブ教の開祖バーブの廟や、彼の後を継いでバハーイー教を説いたバハーウッラーの廟など26の建造物が、教団の本部があるハイファとバハーウッラーが過ごしたアッコ周辺に点在している。バハーイー教徒にとって重要な巡礼地である。敷地内には教団本部があるほか、庭園や記念碑が配されている。カルメル山の人類進化遺跡群: カルメル山はイスラエル北部のハイファ地区ハイファに所在する山であり、南北39kmにわたって広がる丘陵地である。ムスティエ文化に属するネアンデルタール人類の洞窟遺跡が発見されており、また、中石器時代のナトゥーフ文化に属する遺跡がある。カルメル会発祥の地である。
Apr 17, 2013
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国土の8割は砂漠地帯に属する。石油は産出されず、燐鉱石、天然ガスが経済を支えている。中東戦争で、イスラエルに領土を奪われ、難民を大量に抱え込んでいる。政体は、世襲制の王制を維持している。 ヨルダンの基本事情 国名ヨルダン・ハシェミット王国幸福度(エイドリアン・ホワイト氏) 第141位通貨 ヨルダン・ディナール(JOD) 1JOD=約1.41米ドル =約107円(2012年2月)国花 ブラック・アイリス国旗(WIKIPEDIA)左の赤い三角形と、3本の水平の帯(黒、白、緑)から成る。これらの帯はそれぞれ、アッバース朝、ウマイヤ朝、ファーティマ朝を表す。赤の三角形は、現在の王室であるハーシム家及びアラブのレジスタンスを表す。レジスタンス旗との唯一の違いである七稜星は、クルアーン第一章の7行及び、アラブ人の民族の単一性を表す。第一次世界大戦中のオスマン帝国に対するアラブ側のレジスタンスノ旗に基づくデザインである。国の標語「国王は幸運と加護を祈る」面積:平方キロ 89千平方メートル(日本の約1/4)人口:千人 6,047千人人口密度:/平方キロ 68人首都 アンマン言語 アラビア語(英語も通用)宗教 イスラム教93%,キリスト教など7%政体 立憲(世襲)君主制 イスラームの預言者ムハンマドの従弟アリーとムハンマドの娘ファーティマの夫妻に遡るハーシム家出身の国王が世襲する。元首アブドッラー2世・イブン・アル・フセイン国王陛下議会 二院制政権2011年10月、ハサーウネ新内閣のもと,引き続き諸改革に取り組んでいる。人口の約7割以上を占めるといわれるパレスチナ系住民(中東戦争の難民およびその子孫)を抱えており,これらのパレスチナ人を体制内に取り込みつつ,物価・エネルギー価格の高騰,高い失業率,貧困率等国内の不安定要因を除去すること及び安定的な経済発展の達成を図ることが内政の基本。アラブ穏健派としてアラブ・イスラム諸国と協調し、イスラエルとも平和条約に調印(エジプトに次ぐ)。 軍事(1)国防費 16.4億ドル(2)兵役 志願制(3)兵力 100,500人(陸軍88,000人、海軍500人、空軍12,000人)主要産業製造業(燐鉱石、天然ガス)、運輸・通信業、金融業石油は産出しないがオイルシェールが400億トン存在している。ウラン鉱石は世界の2%の埋蔵量。燐鉱石埋蔵量世界3位。GNI:億ドル 262.7億ドル一人当たりGNI:ドル 4,340ドル実質GDP成長率 3.1%物価上昇率 5.0%失業率 12.5%外貨準備高 80.1億ドル(2008.1)貿易収支(国際収支) ▼62.9億ドル(2009年)貿易額:輸出 63.9億ドル (2009年)同 :輸入 126.8億ドル(2009年)貿易品目:輸出衣料品、燐鉱石、カリ、化学肥料、医薬品同 :輸入原油、自動車・車両、機械類、電気機器貿易相手国:輸出米国、イラク、印度、サウジアラビア、シリア、UAE、シリア、レバノン、インドネシア、日本同 :輸入サウジアラビア、中国、ドイツ、米国、エジプト、韓国、トルコ、イタリア、日本(3.2%で第9位)対日輸出 0.6億ドル 内訳燐鉱石、カリ肥料対日輸入 4.8億ドル 内訳機械機器、輸送機械主要援助国(1)米国(2)フランス(3)EU(4)日本(5)ドイツ (2009年)日本の援助実績累計(2010年度)(1)有償資金協力 2,044.3億円(2)無償資金協力 658.9億円(3)技術協力 296.6億円(JICA経費ベース)対外公的債務残高 57.9億ドル対外公的債務/GNI(%% 22%
Feb 26, 2012
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古代ギリシャ、古代ローマ時代には「アラビア・ フェリックス(幸福のアラビア)」と呼ばれた。 紀元前7世紀頃、農耕や、印度・中国と地中海地域の 交易でシバ王国が繁栄、シバの女王一族は対岸の エチオピア皇帝の始祖であるという伝承がある。 アラビア一帯は砂漠と思いがちだが、イエメンは国土の 7割が山岳地帯にあり、西は紅海、南はインド洋に面し 乾期には山肌を見せるが、雨期には山全体が緑の ベールを被る。 段々畑で主食のキビ、粟、稗などと、コーヒー(モカコーヒー、 モカは南部港湾都市の名称)を作り、バナナ、パパイアが 涸れ谷で繁茂し、僅かの平地で豆、胡椒、馬鈴薯を、 砂漠平野で綿花、スイカを栽培、オアシスには棗椰子もある とは言え、人口の45%は貧困ラインにある。 北部地域は16世紀からオスマントルコの支配を受け、 1918年イマーム王国が独立、1962年には軍クーデター でイエメン・アラブ共和国が成立。 南部地域は英国が1839年にアデンを占領、保護領となり 1967年南イエメン人民共和国が独立、1970年イエメン民主人民 共和国と国名を改称。 度々の南北の武力衝突の後、1990年に統合され、イエメン 共和国が成立した。 インド洋に浮かぶ、龍血樹のソコトラ島なども領有する。 イエメンはアルカーイダの指導者だったウサーマ・ ビン・ラーディンの父親の出身地。 政治的な危機が続いたため、インフレが起きており、大統領 選挙の間中で大統領が米国へ治療のため出国する騒ぎが 起きている。 国名イエメン幸福度(エイドリアン・ホワイト氏)第91位通貨イエメン・リアル(YR)1$=240イエメン・リアル(2010年1~8月の平均/世銀)国花コーヒーの木国旗赤、白、黒の横三色はアラブ国家統一の理想を表す。面積:平方キロ555千平方キロメートル(日本の1.5倍弱)人口:千人23,580千人(2009年)人口密度:/平方キロ42人首都サヌア 海抜2,300m歴史の都はマーリブ言語アラビア語宗教イスラム教(スンニー派55%、及びシーア派42%<ザイド派が大半>)政体共和制元首アブドラッボ・マンスール・ハーディー大統領国民の直接選挙。任期7年。3選禁止。副大統領、首相を任命。大統領個人への批判は認められていない。 <政情不安で大統領辞表提出:2015.1.22>議会代議院は選挙で選出される301名の議員からなり、立法権を有する。議員任期は6年。なお、イスラム政党も認可されている。政権首相 ムハンマド・サーリム・バシンドワ<2014.9.22辞任> 1990年、南北イエメン統一達成、イエメン共和国が成立。1994年、南北対立が再燃、内戦(2ヶ月)が発生。旧北イエメン側の勝利により統一は維持。従来から貧困や地域格差等課題に加え,近年は2009年1月に結成された「アラビア半島のアル・カーイダ」(AQAP)によるテロ,北部のサアダ州を中心とするザイド派武装勢力との武力紛争,南部諸州(旧南イエメン)の分離運動,部族による外国人誘拐の課題を抱えている。特にAQAPは,2009年12月デトロイト行き米航空機爆破未遂事件,また2010年10月シカゴ行き貨物機に小包爆弾を仕掛ける爆破未遂事件を起こした。政府は米国等から協力を得、AQAP対策に取り組み。様々な問題を抱え,近年、ソマリア沖アデン湾で頻発する海賊の取締り,ソマリア等の難民を受入れ。2011年1月、チュニジア政変,その後のエジプト情勢の進展を受け,首都サヌア等でデモが発生。2月2日,サーレハ大統領は2013年大統領選挙への事実上の不出馬,権力の世襲の否定等を表明。軍事(2009年/ Military Balance 2010)(1)予算 15.5億ドル(2)兵役 2年(3)兵力 66,700人(陸60,000、海1,700、空5,000)主要産業石油・天然ガス産業、農業、漁業石油生産は約30万B/Dで、輸出総額の約9割、財政収入の約7割(2009年BP統計)、生産量は年々低下、世銀は2017年頃に枯渇予測。天然ガスを開発し、2009年10月から液化天然ガス(LNG)の生産、輸出を開始。LNGの最大生産量は650万トン/年で20年間生産可能と予想。ただし、LNG生産でも財政収入減を補填できない見方。財政収入、雇用機会の確保に、非エネルギー産業(漁業、観光業等)振興が急務。2010年, IMF融資を受けるため,政府は燃料補助金の段階的削減を含む財政再建策の実施にコミット。GCC,欧州等が最貧国として支援58億ドルを約す。GDP:億ドル299.2億ドル(2009年)一人当たりGDP:ドル1,060ドル(GNI,2009年/世銀)実質GDP成長率3.8%(2009年/世銀)消費者物価上昇率11.2%(2010年)2011年は混乱でインフレ率は30%に上昇見込み失業率40%(2007年)財政収支(2009年度)▼0.4兆イエメン・リアル=歳入1.5兆ー1.9兆財政収支/GDP比▼約10%見込み(2009年▼4%)IMF外貨準備高62.9億ドル(2009年/世銀)対外債務残高62億ドル(2009年推定/世銀)対外債務残高/GDP21%(2009年年)経常収支(国際収支)▼12.5億ドル貿易収支(A-B)▼22億ドル貿易額:輸出A59億ドル(2009年/世銀)同 :輸入 B81億ドル(2009年/世銀)貿易品目:輸出石油,コーヒー豆,魚介類,天然ガス同 :輸入食料品及び動物(食用)、機械類、化学製品貿易相手国:輸出UAE,中国、タイ同 :輸入アラブ首長国連邦、中国、サウジアラビア対日輸出(2008年/イエメン政府統計)3.7億ドル日本の原油輸入695千kl(12千バレル/日)輸入依存度0.3%(2010年) 内訳石油、コーヒー豆等対日輸入(2008年/イエメン政府統計) 17億ドル 内訳機械類、自動車等日本の援助(2009年度まで)無償666.6億円有償608.5億円技術 94.0億円
Feb 25, 2012
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イラクの湾岸戦争で有名になったクウェートは、石油モノカル チャー経済であり、イラクへの米軍のペルシャ湾からの輸送基地 である。 古くは真珠の交易が最大の収入であった。 1930年代に入り、深刻な経済危機に陥ったが、日本の御木本 幸吉による真珠の人工養殖技術開発の成功で、クウェートや バーレーン沖合の真珠の天然採取法では採算が取れなくなった ことが主因である。 当時は、イラク、バーレーンでは、石油発掘産業が先行して おり、クウェートも英・米合弁企業・「クウェート石油」に利権を 供与することで、巨大油田のブルガン油田を掘り当てることが でき、石油の主要産出国の仲間入りを果たした。 在日クウェート国大使館のホームページ(下記)のDATA は、2002年までと、かなり古いものの概要の把握はできよう。 http://www.kuwait-embassy.or.jp/J_index.html クウェートの基本情報 外務省、WIKIPEDIAなど 国名 クウェート幸福度(エイドリアン・ホワイト氏) 第38位通貨(クウェート中央銀行) クウェート・ディナール(KD) 0.28KD=1米ドル(2013年est.)国花 なし国旗 緑は肥沃な国土を、白は純潔を、黒は敵の敗北を、赤は戦う勇気を象徴する。また同時に、緑はファティマ朝を、白はウマイヤ朝の各イスラム王朝を、黒はアッバース朝を、赤はアラブ社会の基盤を形成する血縁を表わす面積:平方キロ 17,818平方キロメートル (ほぼ四国ぐらい)人口:千人<A> 2,743千人 (うちクウェート外人1,291千人) (2014年6月推定)人口密度:/平方キロ 154人首都 クウェート言語 アラビア語宗教 イスラム教政体 首長制(外務省) 立憲君主制(WIKIPEDIA)元首 サバーハ・アル・アハマド・アル・ジャービル・アル・サバーハ首長殿下議会 国民議会、一院制政権 ナーセル・アル・ムハンマド・アル・アハマド・アル・サバーハ首相→ジャービル・ムバーラク・アル・ハマド・アル・サバーハ首相(2011.11)過去2世紀にわたりサバーハ首長家が統治。1961年6月19日の独立後も同家内より選ばれた首長を元首としている点に変わりはないが、1962年に制定された憲法に基づき、国民議会が開設され、首長、国民議会、内閣の三者を中心とした統治形態がとられるようになった。女性に参政権あり。軍事支出 46億ドル(2012年)、兵役 志願制、 兵力 15,500人(陸11,000人、海2,000人、空2,500人) 予備役 23,700人 主要産業 (米エネルギー情報局)石油 原油確認埋蔵量 1,015億バレル(2011年)世界第6位可採年数 105年石油生産量 287万B/D(2011年)(旧中立地帯埋蔵・生産量の2分の1を含む) 経済構造は、石油部門を中心とするモノカルチャー。国民の94%が国家公務員又は国営企業に勤務。豊富なオイル・マネーを海外投資に向け、金融立国を指向、国内の失業率上昇等を背景に産業の多角化を図る。外貨導入で産業多角化を目指し、外国資本投資法(2001年)、税制改正法(2007年)可決。2003年のイラク戦争終結で、イラクへの物流 基地の役割が復活。2010年、4か年開発計画開始。 GDP:億ドル<B><CIA The World Factbook 2013> 1,795億ドル一人当たりGDP:ドルB/A 65,446ドル実質GDP成長率 2.3%物価上昇率 2.8%失業率(クウェート計画省) 2.1%対外負債残高 344.1億ドル(CIA,2013.12.31)外貨準備高 343.5億ドル(金を含む)貿易収支A-B 876億ドル貿易額:輸出A 1,120億ドル同 :輸入B 244億ドル貿易品目:輸出石油、石油製品、肥料同 :輸入食料品、建設資材、車両及び部品、衣類貿易相手国:輸出韓16.1%、インド15.7%、日13.4%、米11.7%、中国9.2%同 :輸入米11.8%、中国9.2%、サウジアラビア8.6%,日8.2%、韓国6.9%、独5.1%,インド4.6%対日輸出<日本貿易統計2012> 1兆2108億円 内訳 原油、石油製品原油の対クウェート輸入量28万B/D(2012年日本の総輸入量の8%第4位)対日輸入 1502億円 内訳 自動車、一般機械、電気機器、食料品日本の援助実績額有償 なし、無償 2.9億円、技術 9.4億円東日本大震災支援 500万バレルの原油の無償供与
Feb 20, 2012
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国名 は qatura (カトゥラ「噴出する」)に由来する。 石油・ガスが噴出する国という意味なのか。 ペルシャ湾にアラビア半島から小さな突起が出たような国 で、バーレーン島が背後にあるカタールである。 経済概要(外務省資料)は、次のようである。 歳出に依存した政府主導型経済である。 その歳入は全面的に石油・天然ガス収入に依存している。 ポスト石油の収入源として、ノース・フィールド天然ガス田 (世界最大級)開発(LNG・GTL等)を積極的に推進している。 労働力は主に外国人に依存(カタール人は約30万人)。 人口増加に伴う若年層雇用機会確保と、外国人労働力依存 構造脱却を狙い、ホワイトカラーの自国民化を掲げ、エネルギー・ 工業分野の国営企業は2005年末までに従業員50%カタール 人化を達成。 また、WIKIPEDIAによれば、一人当たりのGDPは世界最高 レベルにある。 所得税はかからない。 2004年ドーハで科学技術パーク開催、世界中から技術関連 企業を招致。 現在、油価は低下したが、炭化水素はなおカタールの背骨、 政府は知識集約型の民間投資を促進。 カタール金融センター (GFC) は湾岸諸国との投資に今後10年間で1兆ドルを供給。 日本人にはサッカーの「ドーハの悲劇」が忘れられない出来事。 カタールの基本事情 外務省、WIKIPEDIAなど 国名カタール幸福度(エイドリアン・ホワイト氏)第45位通貨カタール・リヤル1米ドル=3.64カタール・リヤル(固定レート)国花ナツメヤシ(Date Palm)国旗(WIKIPEDIA)縦横比11:28で、白と赤茶色からなり、9つの頂点を持つ縦のジグザグ線で区切られている。赤茶色の部分は元々は赤色だったが、掲げられている国旗が太陽の強い日差しで赤茶色に色褪せてしまい、国旗を変更する際に、「色褪せたこの色も悪くはない」ということで、1949年に現在の色に制定された。面積:平方キロ 11,427平方キロメートル (秋田県よりやや狭い)人口:千人 1,700千人 (2011年)人口密度:/平方キロ 149人首都 ドーハ言語 アラビア語宗教 イスラム教政体 首長制元首 シェイク・ハマド・ビン・ハリーファ・アール・サーニ→2013.6.25四男タミム皇太子即位。タミーム・ビン・ハマド・アール=サーニー元首 議会 首長が指名する35名のメンバーで構成される諮問評議会(立法権のない首長の諮問機関)が存在する。政権 ハマド首長就任後、自由化・民主化を推進。2003年4月には三権分立を定めた恒久基本法を国民の信任投票で採択した(18歳以上の男女が投票)。 小国であるという点を克服するための努力の一環として、地域・国際問題の仲介努力、各種国際会議のホストやスポーツ大会の開催等を積極的に推進し、カタールという国の存在を国際社会にアピールすることに注力。2022年のFIFAワールドカップ開催国。 レバノン諸派間の対話仲介、イエメン紛争当事者間の停戦合意、スーダン・ダルフール問題の仲介努力、ジブチ・エリトリア間の仲介、リビア・コンタクト・グループ会合の開催等、地域・国際問題の平和的な解決の実現に向け積極的な外交を展開。→2013.6新首相:アブドゥツラー・ビン・ナーセル・ビン・ハリーファ・アール=サーニー 軍事 予算 17億5千万ドル、兵役 志願制、兵力 11,800人(陸8,500人、海1,800人、空1,500人)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ アメリカ中央軍が駐留、首都ドーハ近郊に司令部の一つアッサイリヤ基地がある。アメリカ中央軍は中東を責任地域とする。司令部のあるフロリダ州タンパが遠すぎ、イラク戦争直前の2003年に第2の司令部として設置。イラクやアフガニスタンに展開したアメリカ軍部隊はここから指揮される。(WIKIPEDIA)主要産業 石油:確認埋蔵量:約259億バーレル(世界シェア:1.9%)可採年数:約45年、生産量:156.9万B/D(世界シェア:1.7%) 天然ガス:確認埋蔵量:約25.3兆立法メートル(世界シェア:13.5%)、可採年数:約217年、生産量:1167億立方メートル(世界シェア:3.6%)GDP:億ドル 983億ドル(2009年/IMF) 1,265億ドル(IMF,京都府並み; WIKIPEDIA)一人当たりGDP:ドル 59,990ドル実質GDP成長率 8.6%物価上昇率 -4.9%財政収支(カタール財務省) ▼2.3億ドル=382.1-384.4財政収支/GDP比 ▼0.2%外貨準備高 63.7億ドル(2007年推定)貿易収支A=B 233.9億ドル貿易額:輸出A(カタール中央銀行) 483.1億ドル (2009年)同 :輸入B(カタール中央銀行) 249.2億ドル (2009年)貿易品目:輸出(カタール統計庁) 石油、天然ガス、石油化学製品 (2008年)同 :輸入(カタール統計庁)自動車、電気ケーブル、チューブ、導管(2008年)貿易相手国:輸出(カタール統計庁)日、韓、シンガポール(2009年)同 :輸入(カタール統計庁)米、中、独(2009年)対日輸出 216.3億ドル 内訳石油、LNG、石油化学製品対日輸入 11.4億ドル 内訳自動車、電気機器、機械、鉄鋼日本からの直接投資残 3.9億ドル対外負債残高 751.3億ドル(2010.12.31)対外負債残高/GDP 59.4%東日本大震災義援金 1億ドル+LNG,LPGの対日追加提供
Feb 19, 2012
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バーレーンは、古代バビロニア、アッシリア時代には、貿易 中継地(ディルムーン)として、またBC3世紀から15世紀 にかけて真珠の産地として栄えた。 18世紀にアラビア半島から移住したハリーファ家が バーレーンの基礎を作り、1932年には石油の生産を開始、 その後近代化を進め、1971年8月英国から独立した。 真珠については、日本の御木本幸吉が真珠の養殖を開始し、 宝石真珠の重要が激変、当地の天然真珠生産が没落、当地 が原油開発に方向転換した頃と一致する。 宗教的には、国王一族はスンニ派、一般国民多数はシーア派。 政治的には安定・調和化が重要であり、雇用機会の創出が喫緊 の課題である。 バーレーンの基本情報 外務省、WIKIPEDIAなど 国名 バーレーン王国幸福度(エイドリアン・ホワイト氏) 第33位通貨 バーレーン・ディナール(BD) 1$=0.376BD(対ドル固定)国花 なし(国鳥:ダチョウ)国旗(WIKIPEDIA) 赤・白に塗り分けられた二色旗。 赤は伝統的なペルシャ湾各国で使用される色で、竿側に白を使用。赤と白は頂点が5つあるジグザグ線で分けられる。5つの頂点はイスラム教の五行を表す。面積:平方キロ 757.5平方キロメートル (東京23区+川崎市)人口:千人 1,235千人(うちバーレーン人は568千人,46%)人口密度:/平方キロ 1,630人首都 マナーマ市言語 アラビア語宗教 イスラム教 (スンニー派約3割、シーア派約7割)政体 立憲君主制元首 ハマド・ビン・イーサ・アール・ハリーファ国王 (スンニ派)議会 二院制の国民議会(諮問院・下院)を設置 (立法権あり) ・諮問院:定員40名、国王が任命 男女権利平等政権 ハマド国王(1999年即位)の下、ハリーファ首相及びサルマン皇太子を中心とした国家運営が行われている。 王族がスンニー派である一方、国民の大多数はシーア派であることから、シーア派国民を中心に政治的、経済的、社会的差別を感じる者もおり、シーア派の動向は内政安定上の重要な要因。 ハマド国王以下、当国政府は国民融和を訴えているが、石油・ガス生産量が少ないこともあり、バーレーン人の雇用機会創出が重要な課題となっている。軍事(2010年) 米海軍第五艦隊司令部が存在する。 国防費 7.42億ドル、兵役 志願制、兵力 正規軍8,200人、準軍事組織11,260人主要産業 石油精製・アルミ精錬を始めとした工業化推進による産業多角化をすすめ、中東の金融センターとしての地位を確立。近年は観光政策にも力を入れ、産業投資誘致促進及び自国民労働能力向上による雇用機会の創出を目指している。GDP:億ドル 227億ドル一人当たりGDP:ドル 20,475ドル実質GDP成長率 4.1%失業率 3.7%財政収支 ▼19.3億ドル=38.8-58.1財政収支/GDP比 ▼8.5%外貨準備高 34.7億ドル(2007年推定)貿易収支A-B 35.3億ドル(2008年)貿易額:輸出A 191.7億ドル(2008年)同 :輸入B 156.4億ドル(2008年)貿易品目:輸出石油、アルミニウム製品、石油化学製品、衣料品同 :輸入原油(精製用)、車、電気製品、機械・輸送機器、アルミナ貿易相手国:輸出(非石油部門のみ) アラブ諸国(49.6%)、アジア(19.6%)(うち 日本0.9%)、米国(13%)同 :輸入(非石油部門のみ)アジア(32.8%)(うち日本10.7%)、ヨーロッパ(25.5%)、アラブ諸国(19.2%)、米国(6.8%)、オセアニア(13%)対日輸出 573億円 内訳石油製品、アルミ製品対日輸入 516億円 内訳自動車、機械製品日本援助実績有償 なし、無償 0.6億円、有償 13.6億円対外債務残高 145.8億ドル(2010.12.31)対外債務残高/GDP 64.2%
Feb 18, 2012
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ペルシャ湾の出口でイランの反対側にある国は、ペルシャの 支配に苦しんだオマーンである。 オマーンは現在もイランを仮想敵国としており、英、米に対し、 協力的関係にある。 今日の読売朝刊には、オマーンの対岸イランの大統領・ アフマディネジャド氏と、アフガニスタンの大統領・カルザイ氏 が、そろってパキスタン入りし、大統領・ザルダリ氏と本日3者 会談するという。 対米関係がギクシャクしているパキスタンやアフガニスタンは、 国際的孤立化を余儀なくされ、その緩和を目指すイランともども、 米国を牽制し、国際的な理解を求める団体行動にでるようである。 米国側は、イラン制裁包囲網の強化による締め付けが利いて きている証拠と受け止めている。 イスラエルの対イラン・ミサイル攻撃の危険も孕んでおり、予断 はできないが、腹の探り合いよりも、国連安全保障理事会で 両者が会議の場に臨めるような雰囲気が生まれてこないもの かと、呆け頭は考える。 オマーンの基本情報(2010年など) 外務省、WIKIPEDIAなど 国名 オマーン幸福度(エイドリアン・ホワイト氏) 第30位通貨 オマーン・リアル(RO) 1ドル=0.3845RO国旗(WIKIPEDIA)赤・白・緑の三色旗。紋章はこの国特有の短剣カンジャルと太刀の組み合わせで、スルタンの権威を示す。 赤は外敵からの国防、白は平和、緑は豊かな農作物による繁栄を表す。面積:平方キロ 310千平方キロメートル 日本の約3/4人口:千人 2,870千人 (うち外国人900千人、2008年)人口密度:/平方キロ 9.3人首都 マスカット言語 アラビア語(公用語)、英語も広く通用宗教 イスラム教(イバード派が主流)政体 君主制元首 カブース・ビン・サイード国王陛下議会1991年に諮問議会、1997年に国家評議会が各々設置された。2011年3月国王は議会に立法権を付与する勅令を発布。男女の参政権あり。また、諮問議会には国政調査権が与えられ、閣僚を召喚して国政につき審議することができる。政権国王が首相、外相、蔵相、国防相を兼任国王代理 アスアド・ビン・ターリク・アール・サイード軍事(1) 予算約42億ドル(国防:治安費/2009年)、兵役 なし、兵力約46,000人(国王親衛隊6,400人、陸25,000人、海4,200人、空4,100人、その他6,300人)(2)イランが仮想敵国(ペルシャ人の過去の支配の経緯)(3)イギリス軍と関係が深く、ホルムズ海峡に海軍を置く。米軍に協力的。 主要産業石油関連業、農漁業、観光業原油確認埋蔵量56億バーレル、可採年数18.9年、石油生産量75.7万B/D天然ガス確認埋蔵量0.98兆立方メートル、可採年数39.6年、天然ガス生産量241億立方メートルGDP:億ドル 599億ドル(外務省) 537億ドル(WIKIPEDIA、日本の青森県の規模)一人当たりGDP:ドル 20,887ドル実質GDP成長率 12.3%物価上昇率 12.6%外貨準備高 70億ドル(2007年)貿易収支 146.3億ドル(A-B)貿易額:輸出 377.7億ドル (2008年)A同 :輸入 231.4億ドル (2008年)B貿易品目:輸出石油、LNG,ライム、小麦粉、デーツ(2003年時点では石油が76.7%を占めた。)同 :輸入機械器具、食料品貿易相手国:輸出中国、日本、タイ、韓国同 :輸入UAE,日本、米国、中国、印度、韓国、独対日輸出(財務省貿易統計) 3,072億円(2009年) 内訳原油、天然ガス、アルミニウム(合金を除く)の塊、インゲン豆、モンゴウイカ 原油・対オマーン輸入量 5.72万B/D(依存度3.0%)(2009年)対日輸入 2,177億円(2009年) 内訳自動車、家庭用電気器具対外債務残高 79.2億ドル(2010.12.31)対外債務残高/GDP 13.2%日本の援助実績 無償10.7億円、技術137.8億円東日本震災義援金 1,000万ドル(約8億円)
Feb 17, 2012
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ここアフガニスタンを中心にして見ると、時計回りで、東及び 南に分離したパキスタン(旧・西パキスタン)が位置し、さらに 西にはイランが、北にはトルクメニスタン、ウズベキスタン、 タジキスタンが位置し、国の東端にある回廊には中国が接 する内陸国である。 日本よりも広い国土を持つが、山岳地帯が多く、厳しい自然 環境にあり、世界で2番目に短命の国である(最下位はマラウイ)。 露、米が相次いで関与し、ビン・ラディン事件で荒れ果てた。 東西の交差路にあるバーミヤンの石造り大仏像の破壊という、 タリバンの暴挙は、我が国の画家・平山郁夫をも失望させ、負の 世界遺産として残ったままである。 しかし、地下には重要な鉱物資源が眠り、今後の発展は期待 できる。 アフガニスタンの情報は、小生には無いが、WEBで見ると、 米国国防予算の12年度(11/10-12/9)は、6,710億ドルで そのうち、テロ対策(イラク、アフガニスタンなど)1,180億ドル (17.6%)のうち、撤退に入ったイラクは110億ドル、アフガンは 1,070億ドルという。 テロ対策費は01-10年度までで10,800億ドル、11年度 1,550億ドル位、12年度1,180億ドルの見込みである。 米国の投下した戦費は、第一次世界大戦2,073億ドル、第二 次世界大戦36,000億ドル~5兆ドル、朝鮮戦争3,645億ドル、 ベトナム戦争6,860億ドルというから、イラク戦争(3兆ドル 説あり)に米国はいかに力点を置いてきたか、また、それ以上に アフガン戦争に傾倒しているかがわかる。 国名:アフガニスタン・イスラム共和国 略史<外務省、WIKIPEDIAなど>年月略史~ 1747年 長年の他民族による支配の後,1747年ドゥラーニー王朝 成立。 ~1919年 バラクザイ王朝(1826~1973年)下の1880年, 英国の保護領となるが,1919年独立を達成。******1834年 - 1926年 アフガニスタン首長国1926年 - 1973年 アフガニスタン王国1973年 - 1978年 アフガニスタン共和国1978年 - 1987年 アフガニスタン民主共和国1987年 - 1992年 アフガニスタン共和国1992年 - 1996年 アフガニスタン・イスラム国 ~1999年 1973年7月共和制に移行後,1978年4月軍部クーデターにより人民民主党政権成立。1979年12月ソ連の軍事介入のもとカルマル政権成立。1986年5月ナジブラが書記長就任。1989年2月ジュネーブ合意に基づき,駐留ソ連軍の撤退完了。1992年4月ムジャーヒディーン・ゲリラ勢力の軍事攻勢によりナジブラ政権が崩壊し,ムジャーヒディーン政権が成立するが,各派間の主導権争いにより内戦状態が継続。1994年頃から,イスラムへの回帰を訴えるタリバーンが勢力を伸ばし,1996年9月に首都カブールを制圧,1999年までには国土の9割を支配するに到った。******ターリバーン政権期1996年 - 2001年 アフガニスタン・イスラム国(北部同盟政権。国際連合代表権保持政府)1996年 - 2001年 アフガニスタン・イスラム首長国(ターリバーン政権) ~2014年 2001年10月より,米国同時多発テロ事件を機とする米・英等によるアル・カーイダ及びタリバーンに対する軍事行動が行われ,12月には北部同盟等がタリバーン支配地域を奪還した。アフガニスタン各派の代表は今後の和平プロセスに関する合意を達成し(ボン合意),2002年6月にはこの合意に基づき緊急ロヤ・ジェルガが開催され,カルザイ暫定政権議長を大統領とする移行政権が成立した。ボン合意の要請を受け,安保理決議により国際治安支援部隊(ISAF)の設立が承認され,アフガニスタン国内の治安維持について同国政府を支援することになった。その後,憲法制定ロヤ・ジェルガの開催により,2004年1月に新しい憲法が制定された。同年10月9日に第1回大統領選挙が行われ,カルザイ大統領が当選(12月7日,大統領就任式典)。2009年8月,第2回大統領選挙が実施され,カルザイ大統領は当選の要件である過半数の得票に届かなかったものの,対立候補が決選投票を辞退したために再選(同年11月19日大統領就任式典)。2014年の第3回大統領選挙は,4月5日の第一回投票と6月14日の決選投票を経ても当選者が決まらず,決選投票で劣勢となったアブドッラー・アブドッラー候補(元外相)支持者が,アシュラフ・ガーニ候補(元財務相)側による不正投票を厳しく追及して投票結果を受け入れなかったことから,事態が緊迫化した。**************2001年 - 2002年 アフガニスタン(公式国名なし)2002年 - 2004年 アフガニスタン・イスラム移行国2004年 - アフガニスタン・イスラム共和国 2014年~ ケリー米国務長官(当時)が二度カブールを訪問し仲介に乗り出した結果,9月29日,ガーニ候補が大統領,アブドッラー候補が新設の行政長官のポストに就任して政治権力を分け合う国家統一政府(National Unity Government)が発足した(大統領任期は5年)。アフガニスタン史上初めての民主的な政権交代が実現した。2014年末,ISAFからアフガニスタン治安部隊に治安権限が委譲され,翌2015年からアフガニスタン政府が自らの治安に責任を負うことになった。現在,NATOが主導するRSM(「確固たる支援」任務)によりアフガニスタン治安部隊に対し訓練,助言,支援が行われている。 2016年~2018年 2016年1月11日、パキスタン・アフガニスタン・中国・アメリカがターリバーンとの和平を目指す4か国調整グループ(QCG)を設立したが、ターリバーンは和平交渉を拒否した。国家統一政府ではガニー大統領とアブドラ行政長官との関係が悪化し、閣僚7人が弾劾された。9月、ヘクマティアル派との和解合意が成立した。2017年5月、カブールのドイツ大使館の近くで大規模テロが発生し、300人以上が死傷した。8月、アメリカ合衆国のドナルド・トランプ大統領は「対アフガニスタン・南アジア戦略」を発表し、状況の悪化を防ぐために増派(約4000人)を決定した。10月、アフガニスタン政府の支配地域は407郡中231郡(57%)にすぎないことが判明した。政府とターリバーンは122郡(30%)の支配を争っており、ターリバーンが54郡(13%)を支配していることが分かった。ターリバーンの支配地域は2015年11月から2017年8月の間に倍増しており、紛争地域も1.4倍増加した。ウルズガーン州(7郡中5郡)やクンドゥーズ州(7郡中5郡)、ヘルマンド州(14郡中9郡)の大半はターリバーンに支配されていた。11月、北大西洋条約機構(NATO)は確固たる支援任務(約1万3000人)に対して3000人の増派を決定した。2018年6月、タリバーンとの間で史上初めての3日間の一時停戦が実現した。8月、ターリバーンの猛攻によりガズニー州の州都が陥落寸前になった。10月、第三回の下院議員選挙が実施された。 2019年~ 2019年1月の時点で、ターリバーンがアフガニスタンの郡の12%を掌握・勢力圏内に入れている。タリバンの勢力が拡大しつつあるという意見もある。8月、アメリカ合衆国とターリバーンとの間で8回目の和平協議が行われた(アフガニスタン和平プロセス)。9月、第四回の大統領選挙が実施された。12月、中村哲 (医師)が殺害された。 アフガニスタン・イスラム共和国の基本情報 (2020年改訂版) (外務省、CIA,WIKIPEDIAなど) 国名アフガニスタン・イスラム共和国幸福度(エイドリアン・ホワイト氏)--------通貨アフガニー1$=約70アフガニー(2018年4月時点)国花赤チューリップ国旗黒、赤、緑の縦三色の中央に国章を配した旗。中央の紋章にはイスラム教の五行のひとつであるシャハーダ(信仰告白)「アッラーのほかに神はなく、ムハンマドはアッラーの使徒」とモスクなどが描かれ、それらを麦の穂と剣で囲んでいる。 面積:平方キロ 652,225平方キロメートル (日本の1.7倍)人口:2,916万人人口密度:/平方キロ 45人首都 カブール言語 公用語であるダリー語、 パシュトゥー語のほか、ハザラ語、タジク語など民族パシュトゥーン人、タジク人、ハザラ人、ウズベク人,その他宗教 イスラム教 (主にスンニー派ハナフィ学派で、 ハザラ人はシーア派)政体 共和制元首 アシュラフ・ガーニ大統領2014.9.21(挙国一致内閣)議会上院(定数 102議席,県議会(任期4年) 及び郡議会(任期3年)から選出される 各34名と大統領が指名する34名 (任期5年)により構成)下院(任期5年,定数249議席)政権2017年6月以降,アフガニスタン政府主導による和解会合「カブール・プロセス」が開催されている。主要産業サービス産業(GDP寄与率 51.3%),農業(同 24.3%),鉱工業・製造業(同 20.9%)(2016-17年アフガニスタン中央統計局 Afghanistan Statistical Yearbook)GDP:億ドル 203億ドル(同上)一人当たりGDP:ドル 696ドルドル(同上)実質GDP成長率 3.6%(同上)物価上昇率 7.2%(同上)失業率 不明(同上)貿易収支A-B▲59.38憶ドル貿易額:輸出A 5.96億ドル同 :輸入B 65.34億ドル貿易品目:輸出 じゅうたん,レーズン,ピスタチオ,甘草,羊毛,干しイチジク,アーモンド,羊皮等同 :輸入 石油,セメント,鉄棒,電化製品,小麦,機械類等貿易相手国:輸出 パキスタン,インド,イラン,トルコ,イラク,アラブ首長国連邦,中国等同 :輸入 イラン,パキスタン,中国,カザフスタン,ウズベキスタン,トルクメニスタン,マレーシア,日本等対日輸出 4,527.2万円(2016年)対日輸入 87.17億円(2016年)日本の援助実績・方針 (1)2016年10月の「アフガニスタンに関する ブリュッセル会合」において,日本は, アフガニスタンに対して,年間最大約400億円の 支援を,2017年から2020年の4年間継続する よう努めることとし,このうち,治安支援に ついては,直近の支援規模である 年1億3,000万ドルを同じ4年間確保することを 表明した。(2)日本は,アフガニスタンがタリバーンから 解放された2001年から総額約66億ドル (6,548億円)の支援を実施してきており, 2012年7月の「アフガニスタンに関する 東京会合」の際に表明した「2012年から 概ね5年間で開発分野及び治安維持能力の 向上に対し最大約30億ドル規模の支援を行う」 というコミットメントも達成した (総額約30.67億ドル(約2,802億円))。(3)日本は, ア アフガニスタン政府の治安維持能力向上 のための支援, イ 反政府武装勢力の社会への再統合支援, ウ 開発支援(持続的・自立的発展のための支援) を重点分野に定め,アフガニスタンの安定と 発展に貢献している。負の世界遺産 バーミヤーン遺跡の大仏の破壊
Feb 15, 2012
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TVの画面からだけであるが、摩天楼かとおもう巨大な ビルや、オアシス、ヨットハーバーなどが砂漠の地に立ち 並ぶような錯覚を憶えたのは、UAEのドバイだったか。 夢のような世界も、化石燃料の石油があればの世界であり、 日本はUAE等の諸国、つまりペルシャ湾岸に石油を9割依存 している。 イランが米国や国連加盟諸国の掲げる原子力平和利用原則 を無視し、衝突が生じ、遂にイランがホルムズ海峡を封鎖すれば、 湾岸のUAEなどからの石油輸送、世界の冠動脈が止まってしまう。 このことを恐れてか、石油大量消費国の米国は、ペルシャ湾 岸よりもアメリカ大陸のカナダ、メキシコへの依存を高め、目覚 めた獅子・中国もアンゴラ、ナイジェリアを含むアフリカなどに 調達を分散している。 アメリカの原子力空母が入れ替わって、ペルシャ湾に滑り込 んだ。 日本の自衛隊が守っているのは、ペルシャ湾よりもはるかに 西寄りのアフリカ側であり、ソマリア海賊対策に過ぎない。 石油はイラン(いらない)とは言えんぞなもし。 なんとか、米国とイランが核問題などで合意が出来る道筋を 探せないものだろうか。 紛争地の湾岸にあるUAEを少し調べてみる。 アラブ首長国連邦の基本事情(2010年) JETRO,外務省、国際開発センター、WIKIPEDIAなど 国名 UAE幸福度(エイドリアン・ホワイト氏) 第22位通貨 ディルハム 1ドル=3.6725ディルハム(1997年11月以来ドルに連動)国花 マリーゴールド国旗イスラム教国に共通の赤、緑、白、黒の4色で出来ており、連邦を作っている7つの首長国の国旗の色が全て入っている。赤・白・緑の汎アラブ色を使用し、アラブ民族の統合を象徴している。その上で、緑は土地の肥沃さ、白は中立性、黒は国土内の石油資源を表している。面積:平方キロ 83,600平方キロメートル人口:千人 8,260千人人口密度:/平方キロ 99人首都アブダビ(人口1,630千人)言語アラビア語宗教イスラム教(スンニ派80%,シーア派20%)政体7首長国による連邦制連邦には(2008年のGDPで比較して、)アブダビ(55.7%)、ドゥバイ(32.3%)、シャルジャ(7.7%)、アジマン(1.2%)、ウムアルカイワイン(0.4%)、ラス・アルハイマ(1.7%)、フジャイラ(1.1%)の7つの独立した絶対君主制の首長国がある。元首ハリーファ・ビンザーイド・アールナフヤーン大統領(アブダビ首長) 議会連邦諮問評議会(定員数:40人) 40名のうち20名は各首長の勅撰、残りは選挙人による選挙政権首相兼副大統領兼国防大臣ムハンマド・ビンラーシド・アールマクトゥーム(ドバイ首長)連邦の最高意思決定機関は連邦最高評議会で、連邦を構成する7首長国の首長で構成される。議決にはアブダビ(首都アブダビ市がある)、ドバイ(最大の都市ドバイ市がある)を含む5首長国の賛成が必要になる。憲法規定によらず、実際には大統領はアブダビ首長のナヒヤーン家、副大統領はドバイ首長のマクトゥーム家が世襲により継ぐのが慣例化している。閣僚評議会(内閣相当)評議員は、大統領が任命する。主要産業(国際開発センター、WIKIPEDIA)GDPの約40%が石油と天然ガスで占め、石油部門は2008年33.6%,2009年28.9%を占める。総輸出の中で炭化水素部門は2008年42.7%,2009年35.3%を占め、日本がその最大の輸出先。原油確認埋蔵量は世界5位の約980億バレル。石油生産量259万B/D(2009年)。天然ガスの確認埋蔵量は6兆600億立方メートルで、世界の3.5%。一人当たり国民所得は世界のトップクラス。原油のほとんどはアブダビ首長国で採掘される。石油が圧倒的に主力であるアブダビ経済に対し、ドバイの経済の主力は貿易(フリーゾーン)と工業、金融である。石油をほとんど産出しないドバイは、ビジネス環境や都市インフラを整備することで経済成長の礎を築いた。また、食糧安保のために農業にも多大な投資をおこなっている。デーツなどを栽培する在来のオアシス農業のほかに、海水を淡水化して大規模な灌漑農業をおこなっており、野菜類の自給率は80%に達している軍事(1)予算 約157億ドル(2010年)(SIPRI)(2)兵役 徴兵制度は実施されていない (3)兵力 約5万人GDP:億ドル 2,490億ドル(2009年) 2,976億ドル(世銀)一人当たりGDP:ドル 49,151ドル(2009年) 59,717ドル(推計)実質GDP成長率 1.0%(世銀)物価上昇率 16.4%(IMF)失業率 4.0% (世銀)財政収支 (535億ドル 2008年) 10億ドル(2009年)外貨準備高 429億ドル経常収支(国際収支) 112億ドル貿易収支(国際収支) 509億ドル貿易額:輸出 2,319億ドル(世銀)同 :輸入 2,046億ドル(世銀)輸入・首長国別(2009年)ドバイ71%,アブダビ21%,シャルジャ6%,その他2%貿易品目:輸出原油、天然ガス、原油製品、真珠・ダイヤ・宝石・貴金属、化学品、卑金属、輸送用機器、再輸出品(音響機器等)同 :輸入自動車、真珠・ダイヤ・宝石・貴金属、機械、電化製品貿易相手国:輸出日、韓国、印、イラン、イラク、スイス、アフガニスタン、バーレーン、サウジアラビア、ブラジル同 :輸入印、中国、米、独、日、英対日輸出 291億ドル(日本通関統計) 内訳石油・同製品81.0%天然ガス・製造ガス17.5%金属品1.1%対日輸入 73億ドル(日本通関統計) 内訳輸送用機械47.7%一般機械16.3%電気機械9.2%ゴム製品7.5%鉄鋼7.3%対外債務残高 1,523億ドル対外債務残高/GDP 51%ドバイの対外債務額(ドバイ国家)A 1,090億ドル(ドバイ国家単位)A/GDP 130%に達する
Feb 12, 2012
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古代に地中海の交易を制したフェニキア人の故郷がレバノン に当たる。 アッシリア帝国、新バビロニア、マケドニア王国、古代ローマ帝国、 東ローマ帝国、イスラム世界と、住民のアラブ化が進み、40mもの レバノン杉がある山岳部は宗教的にマイナリティな人々の避難 場所となった。 ヨーロッパ諸国からカトリックの影響が19世紀から浸透し、まとまり を見せ始め、宗派を越えたアラブ民主主義の中心地となる。 石油取引で膨大な資金が流入し、中東のパリと呼ばれ、 観光業、金融セクターが発達したが、イスラエルとの緊張で 中東の火薬庫となり、長い内戦の後に、金融セクター、 主要交通路の地位が失われ、投資家、商人として南米 (ブラジルにはレバノンの人口より多いレバノン人が住むという)、 アフリカなどに築いた在外資産からの送金で財政が支えられ ている。 そういえば、会社に入って2年後に、官庁の経済研究所に 2年ほど出向し、たいへんお世話になった。 その時の上司とは、大企業の工場を多数見学したが、 彼は、その後、レバノンなどに行き、中東経済研究所でも 立派なお仕事をしたと聞いている。 少し前には、どこかの大学の創設でお忙しかったらしいが、 偉い人には、小生などの小物は、あえて、近づかない方が いいようである。以下は2017.11.25~26へ移管
Feb 11, 2012
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イラクは、1932年独立後も、英国軍は駐留、採掘権は英BPに留まり、利益は英国にすべて配分された。 第二次大戦後、1950年、石油収入の5割がイラク政府の歳入となった。 その後ソ連に接近、南部最大のルメイラ油田をソ連が開発、BP油田の国有化を決定、補償金と引き替えに、油田はイラクに帰属した。 1980年からのイラン・イラク戦争で両国が相互の石油設備を攻撃、生産量激減から原油価格は急騰した。 イラクは千億ドルの戦争被害を受けたとされる。 1990年8月、イラクのクウェート侵攻に対し国際的な経済制裁がとられ、1991年1月以来の多国籍軍参加の湾岸戦争で経済活動は衰退、1996年12月の国連の石油と食糧の交換計画実施により改善されている。現在、原油輸出はイラン・イラク戦争前の四分の三の水準である。2001年9月11日にアメリカで同時多発テロ事件が発生、イラクがこれを支援する声明を発し、米国の心証が悪化し、「イラク、イラン、北朝鮮」を悪の枢軸・テロ国家とするブッシュ大統領の非難声明を招いた。 さらに、悪の枢軸が大量破壊兵器を保有するとし、イラクに査察が行われ、化学兵器搭載可能なミサイルを発見、攻撃準備を始め、2003年に空爆開始、米英を中心に「イラクの自由作戦」が切って落とされた。 この戦争への反対は、仏、独、露、中国などであったが押し切られた。多国籍軍の侵攻でフセインは捕らえられ、死刑執行された。 米英は大量破壊兵器を見つけることができなかったが、フセイン政権の度重なる査察拒否、クルド人虐待などが開戦の理由となった。 この開戦には、イスラエルの思惑、ブッシュ大統領の思いこみなど、米国の情報操作である等の憶測が飛び回っている。 マリキ首相は、国際テロ組織アルカイダとフセイン前政権を支えた旧バアス党を批判している。 米軍はオバマ大統領が実戦部隊を撤退(2011年12月14日)イラク戦争は終結、イラク軍の訓練に当たっている。 グローバルには、イスラム教信者の全体では、スンニ派が9割を占めるが、個別にみると隣のイランはシーア派が主流であり、レバノン、アゼルバイジャンとともに、ここイラクもシーア派が優勢で、2/3を占めている。 シリアにおいては、宗教家は政治的には活動してはならないが、密教的山岳シーア派に属する少数派が政権を握った形になっており、極めて複雑な民族、宗教派閥が存在している。 イラクの基本情報(2014年) (外務省、CIA、WIKIPEDIAなど) 国名 イラク幸福度(エイドリアン・ホワイト氏)-----通貨 イラク・ディナール(ID) 1米ドル=1,166イラク・ディナール (2014年平均)国花赤バラ国旗赤は勇気を、白は寛大さを、黒はイスラムの伝統を表す。コーランの「アラーは偉大なり」の文字を入れている。赤・白・黒・緑はアラブ・イスラム教国の特有の色。国の標語神は偉大なり面積:平方キロ約43.74万平方キロメートル(日本の約1.2倍)人口:千人3,342万人(2013年、世銀)人口密度:/平方キロ 76人首都バグダッド(人口7~8百万人)言語アラビア語、クルド語ほか宗教イスラム教(シーア派6割、スンニ派2割)、キリスト教他政体共和制元首ファード・マアスーム大統領(クルド)(2014年7月24日選出)議会一院制政権首相 ハイダル・アル・アバーディー(シーア派)軍事予算210億ドル(2015年)、志願兵(18歳から40歳)、兵力67万人(2011年)主要産業石油• 原油生産量 380万b/d(2015.4)• 原油輸出量 298万b/d(2015.3) • 原油精製能力 108万b/d(2014年)• 確認石油埋蔵量 1,403億バレル (世界第5位) (2014.1) • 日本の原油輸入6.41万b/d (2014.12)• 豊富な石油資源を有し(世界第5位の確認石油埋蔵量(約1,400億バレル)、GDPの約5割が石油部門。国家歳入の8割が石油収入でまかなわれている。今後の石油生産増加を背景に堅調な成長が見込まれる。イラク政府にとっては、収入源の石油部門と経済活動の基盤である電力部門が最重要。• 戦後の治安回復などの遅れが影響し、停電、断水など基礎的インフラの不足が顕著。経済活動を持続的に発展させるためにも、電力、水、運輸等の基礎インフラの整備が急務。• イラク政府は、国家開発計画(2013年-2017年)を策定し、石油依存の産業構造から脱却し、経済多様化のため石油収入を適切に開発に充当、産業・エネルギー・農業・観光を重点的振興GDP:億ドル 2,211億ドル(2014年推定,CIA)一人当たりGDP:ドル 6,616ドル予算(2014年)歳入 1,014億ドル歳出 946億ドル収支 68億ドル財政収支/GDP比 2.9%外貨準備高 740億ドル経常収支(国際収支)▼77.5億ドル貿易収支(国際収支) 320.9億ドル(=C-D)貿易額:輸出 944.3億ドル:C同 :輸入 623.4億ドル:D貿易品目:輸出ほぼ84%が石油同 :輸入食糧、医薬品、工業製品貿易相手国:輸出中国23.8%,インド18.4%,米国15.7%、韓国7.7%、ギリシャ5.9%、伊4.9%同 :輸入トルコ23.3%、シリア17.3%、中国16.6%、米国4.5%対外債務残高 581.9億ドルインフレ率 2.2%実質成長率 ▲2.4%GDP構成 農業3.3%、工業64.5%、サービス32.2%
Feb 9, 2012
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隣国・イスラエルがシオニズムに燃えて故国を再建しようとしているが、シリアはゴラン高原を奪われたとして、アラブ同盟の急先鋒でこれに対抗している。 世界的には、シリア政府のデモ弾圧・虐殺などを人権面で捉えて、米・英を中心に国連が非難決議しているが、民主主義での多数決制度を採用しない国連では、露、中国が絶対的な拒否権を行使して国連の介入を阻んでいる。 シリア現政権のデモ威圧への国際的な非難、イスラエルの強引とも取れる故国の地に国家建設を図る軋轢へのアラブ民族同胞シリアへの同情など、人道主義、感情論、宗教問題を含めて極めて難しい政治的な駆け引きが国連で行われている。 シリアの原油を、英を除くEU諸国が輸入(2011年9月禁輸 措置)していることもあり、また、露、中国は社会主義国として シリアを応援して拒否権を行使していることから、米、英がシリア を経済封鎖しようにもままならない複雑な様相を示している。 シリアの情報は少なく、英語ではあるが、理解が十分でないながら、安全保障の国連決議で、もめているので、今の状態を把握してみたい。 ロシア、中国はシリアの天然資源に焦点がはまっており、EU国(伊、仏、独など)は十字軍以来のお付き合いの地である。 シリアの基本情報 (外務省、WIKIPEDIA日本語、英語版など) 国名 シリア幸福度(エイドリアン・ホワイト氏) 第142位通貨 シリア・ポンド 1ドル=62.564シリア・ポンド (現在)国花杏国旗赤色は剣と革命、白色は善と平和、緑は大地の恵み、黒色は過去の戦いを象徴。二つの星はアラブ連合共和国を結成の名残で、アラブ諸国の団結を意味する。面積:平方キロ 185千平方キロメートル(日本の約半分)人口:千人 22,400千人人口密度:/平方キロ 121人首都ダマスカス言語アラビア語宗教イスラム教90%(スンニー派74%、アラウィ派*10%、ドルーズ派など6%),キリスト教10%*山岳密教的なシーア派系のイスラム教徒政体共和制元首バッシャール・アル・アサド大統領(アラウィ派)任期7年3選2014.6就任 議会一院制政権実体はバアス党(アラブ社会主義復興党)による一党支配。ナーディル・ハルキー首相(2012.8就任)軍事兵力 17万8,000人(うち陸11万人、海5,000人、空6.3万人など) 予備役兵 31万4,000人 兵役 徴兵制度 30カ月限られた財政事情の中で、イスラエルの潜在的な攻撃に対する防衛能力を維持するとともに、戦略兵器を保持することにより、対イスラエル抑止力の保持に努めていると見られる。シリア軍は、対イスラエル防衛のため、ゴラン高原の防衛陣地に一部の部隊を配置するとともに、ダマスカス周辺に多くの部隊を配置している。主要産業&外交石油生産業、繊維業、食品加工業原油埋蔵量25億バレル(4億立方メートル) ガス埋蔵量240K立方メートル (1)中東和平問題など中東情勢の鍵を握る重要な立場。2005.2のハリーリ・レバノン元首相暗殺事件以来、米仏による対シリア圧力が強まり、国際社会で孤立。2008年から欧米諸国との対話を開始したが、2011.3以降の反政府デモへの弾圧に対して経済制裁を累次的に受けている。2013.8の化学兵器使用を巡る問題以降、化学兵器廃棄プロセスを国連安保理のもとで進行中。(2)対イスラエル:過去3回の中東戦争を経て対立状態で、ゴラン高原を占拠されている。イスラエルとの和平交渉は2000年3月ジュネーブ会談(アサドークリントン米大統領)以後、暗礁に乗り上げ、トルコの仲介もあったが、イスラエルのガザ攻撃で中断。 (3)対米:米国は、シリアによるヒズボラやパレスチナ過激派支援を理由に、テロ支援国家と認定。特に、2003.3対イラク武力行使に一貫反対したことで両国の関係は悪化。元レバノン首相暗殺以来、米国駐シリア大使を本国召還、対シリア制裁措置を講じた。オバマ政権になって5年ぶりに在シリア大使が着任したが、2011.3以降の反政府デモへの弾圧に抗議、アサド大統領の退陣・累積的な制裁措置を要求している。化学兵器廃棄については、米露のイニシアティブで積極的に取り込み中。 (4)対イラク:両国は、アラブ世界内の主導権を、バアス党政権を戴く対イスラエル強硬派として争い、1980年に国交を断絶。2003年イラク戦争終了後、米国のイラク占領の非正当性を訴え、イラクへの主権移譲、占拠による正統政府樹立、外国軍撤退などを求め、2004年6月のイラク暫定政権とは協力的に転じた。2009年8月にイラク・バクダッドのテロ事件に関与した犯人をシリアが証拠不十分を理由に拒否したことで、双方が大使召還となったが、約一年後には元に戻っている。なお、シリア情勢悪化で、25万人以上のシリア難民がイラクに流出。(5)対レバノン:歴史的経緯から特別同胞国として、実質的に支配してきたが、元大統領の暗殺事件以来、脱シリア支配が国内および米仏などの圧力で、軍を撤退させ、外交面でも正常化した。シリア情勢悪化で117万人超のシリア難民がレバノンに流出。(6)サウジアラビア、エジプト、ヨルダンとは芳しくない関係。2011.3以降のシリア情勢悪化し、シリア反体制派をトルコ、湾岸諸国が支援したため関係は悪化し、近隣諸国に400万人超のシリア難民流出。イランとは戦略的に密接な関係にある。(7)対欧州諸国:仏は元シリアの宗主国であり、バルセロナ会議以来、経済面の協力を進めてきたが、2011.3以降の反政府デモ弾圧を契機に、対シリア制裁措置を累次的に実施。 GDP:億ドル 737億ドル (2012年)一人当たりGDP:ドル 3,289ドル 実質GDP成長率 ▼2.3% (2011年CIA) 物価上昇率 37% (2012年CIA) 失業率 18% 貿易収支(国際収支) ▼62億ドル貿易額:輸出 113億ドル同 :輸入 175億ドル貿易品目:輸出石油・石油製品、繊維製品、果物・野菜同 :輸入金属・金属製品、機械類、自動車等の輸送機材、化学製品貿易相手国:輸出 イラク、イタリア、ドイツ同 :輸入 トルコ、中国、イタリア対日輸出(以下2012年) 2.1億円 内訳(ー)対日輸入 90.3億円 内訳(自動車、一般機械等)
Feb 6, 2012
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今日は、特別にイスラエルの詳しい資料が見つかったので、脳梗塞で休みガチながら、呆け頭で作表してみる。 イスラエルは古代ローマなど他国に支配された歴史と、祖国を追放され、世界各国に流浪する長い時代を経て、ユダヤ人が故国の地に、英、米などの軍事支援を背景にして、シオニズムで建国した再生国である。 すでに祖国の地には、十字軍の時代を含めて、アラブ人などが住み、宗教的にも、キリスト教、イスラム教、ユダヤ教ともにこの地を宗教の聖地と謳っており、パレスチナ居住権問題、宗教問題など複雑な争いを巻き起こしている。 隣国との和平はなんとか漕ぎ着けているが、隣国を超えてイランとは犬猿のなかにあり、イランを敵視する米、英がイランを経済封鎖し、イランがホルムズ海峡を武力封鎖せんとし、イスラエルがミサイル攻撃をちらつかせる、など焦臭い状態が続いている。 以下には、イスラエル国の関東財務局有価証券報告書(注)、外務省資料、JETRO資料、CIA,WIKIPEDIAなどで纏めた。(注)WEBに大使館経済部の114ページにわたる詳しい説明があるが、今回はCIA(World Factbook)を利用した。 イスラエル国の基本情報(2014年)の勉強 国名イスラエル幸福度(エイドリアン・ホワイト氏)第58位通貨シェケル(1ドル=3.908新シェケル,2014年)国花オリーブ国旗「六芒星旗」中央の六芒星はダビデの星。上下の帯はユダヤ教の男性が礼拝の際に用いるタリットと呼ばれる肩掛けの帯を表している。タリットにはツィーツィートという房をつけ、その中にテヘーレトという青い紐を入れる。この青は高貴な色として使われていた。 面積:平方キロ22,145平方キロメートル(ヨルダン川西岸、ガザ地区を除く。国際的に認められない東エルサレム、ゴラン高原を含む)人口:834万人(B,2015年5月)人口密度:/平方キロ377人首都エルサレム(日本を含め国際的には認められていない)言語ヘブライ語、アラビア語宗教ユダヤ教(75.1%),イスラム教(17.3%),キリスト教(1.9%),ドルーズ(1.6%)政体共和制元首ルーベン(ルヴィ)・リヴリン大統領(2014.7末~)議会一院制政権ビンヤミン・ネタニヤフ政権(リクード主導の右派、宗教政党からなる)軍事兵力:正規軍 17.65万人(陸軍13.3万人、海軍9,500人、空軍3.4万人)予備役 46.5万人(陸軍40万人、海軍1万人、空軍5.5万人)戦車2,810両、装甲戦闘車6,265両、水上艦艇61隻、潜水艦3隻、戦闘機(F-15、F-16)440機、攻撃ヘリコプター77機主要産業鉱工業(情報通信,ハイテク,医療・光学機器,ダイヤモンド加工,化学製品,繊維等),金融・サービス業GDP構成:農業2.4%、工業25.7%、サービス業71.9%GDP:億ドル3,038億ドル(A)一人当たりGDP:ドル36,426ドル(A/B)実質GDP成長率2.8%物価上昇率0.5%失業率6%公債/GDP比67.4%財政歳入734.4億ドル財政歳出818.2億ドル財政赤字▼83.8億ドル財政赤字/GDP比▼2.7%外貨準備高880.1億ドル経常収支(国際収支)114.9億ドル貿易収支(国際収支)▼65.2億ドル貿易額:輸出632.1億ドル同 :輸入697.3億ドル貿易品目:輸出機械器具、ソフトウェア、切削ダイヤモンド、作物、化成品、繊維製品同 :輸入原材料、軍事装備、投資財、粗ダイヤモンド、燃料、穀類、消費財貿易相手国:輸出米国26.9%,香港8.9%,英国5.8%,ベルギー4.8%,中国4%,トルコ4%同 :輸入米国11.8%,中国8.3%,スイス7.2%,独6.4%,ベルギー5.3%対日輸出(2013年)7.2億ドル 内訳光学・医療機器、機械・電子機器、化学製品等対日輸入(2013年)11.1億ドル 内訳自動車、電気機器、化学品直接投資受入額970.5億ドル対外投資額836.2億ドル対外債務残高961.6億ドル人的交流在留邦人924人:在日イスラエル人499人
Feb 5, 2012
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世界原油輸出額で第一位の2053.9億ドル(第二位はロシア 2037.1億ドル、第三位UAE 775.1億ドル、第4位 イラン 719.6億ドル)を誇るサウジアラビア王国を概括する。 サウジアラビアの基本情報(2010年) JETRO、WIKIPEDIAなど資料 国名 サウジアラビア幸福度(エイドリアン・ホワイト氏)第31位通貨サウジアラビア・リヤル(SR)1$=3.75SR(2011年)国花バラ国旗イスラム教を表す緑の地に、「アッラーフ(アラー、神)の他に神はなし。ムハンマドはアッラーフの使徒である」というシャハーダ(信仰告白)をデザイン化した文字と、メッカおよびイブン=サウードの勝利を表している剣を白で描いたもの。シャハーダはイスラームにおける五行の一つであり、ムスリムとなるときに行う義務である。シャハーダの言葉は、イスラームの世界で神聖視されており、この国旗をTシャツやその他の物にプリントすることも禁じられている。 国の標語アッラーの他に神はなし、ムハンマドはアッラーの使徒なり面積:平方キロ 2,149,690平方キロメートル (日本の約5.7倍)人口: 2,714万人人口密度:/平方キロ 12.6人首都 リヤド (608万人、2008年)言語 アラビア語宗教 イスラム教政体 君主制元首アブドゥッラー・ビンアブドルアジーズ・アル=サウード国王(首相を兼任)逝去→サルマン・ビン・アブドルアジズ新国王(79歳)2015.1.24議会なし。国王への諮問評議会政権国王が閣僚会議を主宰、重要ポストは王族が占める。他方、石油、財政、経済開発等の実務はテクノクラートが運営。主要産業石油(原油生産量820万B/D(2009年、石油鉱物資源省))、LPG、石油化学世界最大級の石油埋蔵量、生産量及び輸出量を誇るエネルギー大国。輸出総額の約9割、財政収入の約8割を石油に依存。OPEC(石油輸出国機構)の指導国として国際原油市場に強い影響力を有する。GDP:億ドル 4,347億ドル一人当たりGDP:ドル 16,267ドル実質GDP成長率 3.8%物価上昇率 5.3%失業率 10.5%(2009年、SAMA)財政収支/GDP比 6.7%外貨準備高 4,447億ドル経常収支(国際収支) 668億ドル貿易収支(国際収支) 1,537億ドル貿易額:輸出 2,511億ドル同 :輸入 1,069億ドル貿易品目:輸出(サウジアラビア通貨庁)) 鉱物資源85.8%, 化学製品4.3%, プラスチック4.5%, 食品1.2%, 卑金属0.8%, 電機製品・機器0.4%同 :輸入 機械機器24.7%, 輸送用機器18.4%, 卑金属12.4%, 化学製品8.7%, 野菜6.2%, 加工食品4.9%貿易相手国:輸出(速報値) 日本14.4%, 米国13.2%、 中国11.9%, 韓国9.8%, インド7.6%同 :輸入(速報値) 米国13.2%, 中国11.7%, 独7.7%, 日本7.5%, 韓国4.4%対日輸出 362億ドル (日本通関358億ドル) 内訳 原油90.6%、 液化プロパン・ブタン・メタノール5.0%、 軽質油、同調整品3.8%、 [原油:4億900万バレル。 前年比▼3.8%(金額で前年比+24.3%)]対日輸入 80億ドル(日本通関65億ドル) 内訳 輸送機器48.5% [乗用車36.5%, 貨物自動車9.5%, 10人乗り以上の自動車2.5%] 卑金属・同製品6.0%、 電気機器・部品等5.5% タイヤ5.3%, 自動車部品3.4%,対日貿易上の特徴および問題点日本からの輸出の主力は自動車を中心とする機械類である。サウジアラビアからの輸入は鉱物性燃料が大半を占めており、サウジアラビアは我が国にとって最大(2009年シェア、32.5%)の原油供給国となっている。液化プロパン、メタノール、エチレングリコールは、サウジアラビアが最大の供給国である。直接投資受入額 281億ドル対外直接投資額 39億ドル日本企業の投資額 117万ドル日系進出企業52社2009年7月現在。(ジェトロ調べ)企業名:サウジ・メタノール(三菱ガス化学等)、イースタン・ペトロケミカル(三菱グループ等)、ナショナル・パイプ(住友グループ)、セレクト(三菱重工)、SAJAPHCO(三共、山之内製薬、丸紅等)など。対外負債額 809.5億ドル対外負債額/GDP比 18.6%
Feb 2, 2012
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トルコは欧州・中東・アジアの「接点」に位置し、各地域のビジネスを繋げる基盤としての役割を担っている。 トルコは日露戦争で日本が宿敵ロシアを破ったことから、すこぶる親日的である。 フランスとの外交関係は、1914年~18年の第一次世界大戦の最中、当時のオスマントルコ帝国からのアルメニアの独立運動に対する鎮圧として、トルコがアルメニア人を大量に虐殺した事件(帝国軍が少数派のキリスト教徒150万人を集団虐殺したとされる。)でギクシャクしている。 仏にはアルメニア系国民が50万人いるとされ、仏政府はこれを無視できないのである。 トルコと仏政府の間では2009年に調印したものの、仏議会は「下院は可決、上院は虐殺犯罪を隠す行為も犯罪とする決議」で紛糾し、批准は進まず、逆に、トルコ側は犯罪呼ばわりに反発しており、両国の関係は悪化している。 もっとも、十字軍遠征の歴史的事実を鑑みれば、キリスト教団国とイスラム教団国の争いは今以て続いていると見た方が判りやすいようである。 EU圏がかつての苦い十字軍遠征を忘れて、トルコを迎え入れれば、そのうちに和解の道も開けよう。 政治、経済の裏側では宗教の違いも影響するのである。 トルコのイスラム教は、スンニ派で、サウジアラビヤ、エジプトなどと同じ流れである。 参考程度だが、イラクはスンニ派とシーア派が混在するが大半はスンニ派である。 また、イランはシーア派・原理主義が主流。 噂だが、スンニ派はテロ組織アルカイダを支持したと言われるが、他方、シーア派はテロ組織ハマスやイスラム聖戦・ヒズボラを支持していると言われ、宗教的にも複雑な地域である。 トルコは、イランから、原油輸出の7%を受け取り、それは、同国の原油輸入の3割を占める関係にある。 EUの構成員になりたいが、仏との疎遠な関係や、隣国のイランとも仲良くしたい、EU圏と中東の「狭間」で悩める国である。 トルコの基本情報 国名トルコ幸福度(エイドリアン・ホワイト氏)第133位通貨トルコ・リラ国花チューリップ国旗救国の伝説からとられた三日月と星は、民族の進歩と国家の独立を象徴し、赤色はオスマン朝の色とされている。通称「新月旗」とも呼ばれている。国の標語国に平和、世界に平和面積:平方キロ780,576平方キロメートル(日本の約2倍)国土の95%がアジア州、5%がヨ-ロッパ。日本の地理では中東の国。経済・政治的には「欧州一員」。人口:千人7,770万人人口密度:/平方キロ99.5人首都アンカラ言語トルコ語(ウラル・アルタイ語系)宗教(WIKIPEDIAなど)イスラム教(99%)、キリスト教などイスラム教はスンニ(スンナ)派。政体共和制元首大統領レジェップ・タイップ・エルドアン2014.8.28任期5年議会・・アナトリア通信による議席一院制(550)・公正発展党(AKP)336(61.1%)→2015.6.8改選後 258(46.9%)→2015.11.1連立できず再総選挙後317(57.6%)・共和人民党CHP(世俗派)=131 →134・人民民主主義党HDP(クルド系)=80→59・民族主義者行動党MHP(極右)=79→40 政権:首相アフメト・ダーヴトオール辞任→ビナリ・ユルドゥルム(2016.5就任=大統領側近) 主要産業(WIKIPEDIA)産業は近代化が進められた工業・商業と、伝統的な農業とからなり、農業人口が国民のおよそ 40 %。北西部の工業は軽工業が中心で、繊維・衣類分野の輸出大国。近年では、世界のメーカーと国内の大手財閥との合弁事業が大きな柱となっており、ヨーロッパ向け自動車輸出が有力な外貨獲得源。鉱物資源に恵まれ石炭、原油、天然ガス、マグネシウム(世界第2位)、アンチモン、金、鉄、銅、鉛、ボーキサイトを産出。埋蔵量は石油100億バレル、ガスは1兆5千億立方メートルと莫大(2023年から国内消費の40年分)。 GDP:億ドル8,001億ドル一人当たりGDP:ドル 10,404ドル実質GDP成長率2.9%物価上昇率8.1%失業率10.7%公的債務残高/GDP比 36.5%財政赤字/GDP比 ▼2.4%外貨準備高1,320億ドル経常収支(国際収支)▼458.5億ドル貿易収支(国際収支)▼845.1億ドル貿易額:輸出1,577.1億ドル同 :輸入2,422.2億ドル貿易品目:輸出自動車11.5%,一般機械8.6%,ニット類6.4%同 :輸入鉱物性燃料22.7%,機械類11.6%,鉄鋼7.4%貿易相手国:輸出露10.4%,中国10.2%、独9.2%同 :輸入独9.6%,イラク6.9%、英6.2%対日輸出3.7億ドル 内訳 紙煙草、マグロ、自動車など対日輸入 32.0億ドル 内訳 建設機械、自動車・部品、紡績機械など直接投資受入額2,086 億ドル対外債務残高4,024億ドル 対外債務残高/GDP比(%)50.3%日本企業の投資残高(2014年) 2.2億ドル日系企業進出状況業種は食品,電機,電気通信,化学,自動車・部品,金融,物流,鉄鋼,医療,製薬など多岐にわたる <資料出所:外務省、CIAなど>★
Jan 27, 2012
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イランの基本情報(外務省、JETRO,CIA,WIKIPEDIAなど) 国名イラン・イスラム共和国(波斯、アーリア人の国)幸福度(エイドリアン・ホワイト氏)第96位通貨イラン・リアル国花薔薇国旗(WIKIPEDIAによる)上から緑、白、赤の3色の横帯から成り、中央にイランの国章が描かれている。緑色はイスラム教を、白色は平和を、赤色は勇敢さを象徴している。白帯の上下には、「アッラーフ、アクバル」のフレーズが上に11、下に11、計22個書かれている。22の数字は、イラン暦の11月22日にイラン・イスラム革命が帝政を打倒したことから選ばれた。国の標語ペルシャ語:独立、自由、イスラム共和制面積1,648,195平方キロメートル日本の4.4倍人口7,850万人人口密度:/平方キロ48人首都テヘラン言語ペルシャ語宗教イスラム教(98%、そのうち90%がシーア派)政体イスラム共和制元首セイエド・アリ・ハーメネイ最高指導者行政、司法、立法の上に立ち、軍の最高指導者、諜報・治安の統括者、宣戦布告者、終身制。議会決議の承認権や議員立候補の資格を与える監督者評議会の構成員12名の法学者うち6名を指名(残りは最高司法権長が指名、議会が任命する。国民の選挙により選出される86人の「善良で博識なイスラーム知識人から構成される「専門家会議」のみが最高指導者の選出や罷免権をもつ。議会一院制政権ハッサン・ロウハニ師が大統領選就任2013.8.3米国のイラン石油制裁トルコ、アゼルバイジャン、イラン3ヶ国の地域協力拡大の共同声明を昨年出した。イランは経済制裁反対を表明するロシアとの交流を拡大、ベトナムなどとの経済関係拡大を図っている。EU諸国が猶予の中で禁輸の動きを強める一方、中国、インド、韓国などは、米国との関係に配慮しながらも、輸入の継続、拡大に動いて混迷を強めている。[原油のイラン依存度=2014年財務統計]我が国の原油輸入量は16.7万B/Dで総輸入量の4.8%を占め、サウジアラビア、UAE,カタール、ロシア、クウェートに次ぐ、第6位の原油供給国主要産業(WIKIPEDIA)主要産業:石油、石油化学、自動車製造、農業、食品加工、公共事業、通信、医薬品、織物、セメント等建築資材、建設、金属加工・冶金、兵器、エレクトロニクス。 イランの経済は中央統制の国有石油公社や国有大企業と、農村部の農業および小規模な商業、ベンチャーによるサービス業などの私有企業からなる混合経済である。政府は以前から引き続いて市場化改革を行い、石油に依存するイラン経済の多角化を図っており、収益を自動車産業、航空宇宙産業、家電製造業、石油化学工業、核技術など他の部門に振り分け投資している。原油:確認埋蔵量1,570億バーレル(シェア9.3%、世界第4位)生産量355.8万B/D(シェア4.0%、世界第7位) ガス:確認埋蔵量 33.8兆立方m(シェア18.2%、世界1位)生産量 1,666億立方m(シェア4.9%、世界第3位) ナツメヤシ、ピスタチオ、花弁などの輸出用農作物分野は最大の雇用先である。GDP:IMF 4,027億ドル一人当たりGDP 5,165ドル実質GDP成長率 9.6%物価上昇率 19.8%失業率 11.6%歳入 604.6億ドル歳出 632.5億ドル公債/GDP 11.4%対外債務 101.7億ドル外国からの投資 435億ドル外貨準備高 1,100億ドル経常収支(国際収支) 154.1億ドル貿易収支 344.6億ドル輸出額957.1 億ドル 輸入額612.5億ドル輸出品目:原油80%、化成品、果物、絨毯、セメント、鉄鉱石輸入品目工業製品、資本財、食糧輸出国中国29%,インド11.9%、トルコ10.4%、日本6.5%、韓国4.8%輸入国UAE30.6%,中国25.5%,アルジェリア8.3%、インド4.6%、韓国4.4%、トルコ4.1%対日輸出<2013年>69.4億ドル 輸出内訳鉱物燃料(99.2%)、カーペット等敷物(0.5%)、加工果物(0.1%)対日輸入1.7億ドル 輸入内訳輸送機械(31.4%)、一般機械(19.4%)、光学・精密・医療機器(14.3%)対日貿易収支 67.7億ドルDAC主要援助国ODA実績2011年 独54.3百万ドル、仏14.9、オーストリア6.2、ノルウェー2.4、米国1.3我が国投資1979~1992年度累計529百万ドル1993年度以降はゼロ 在日イラン人数 3,972人(2015.6.30)日系進出企業 33社 在留邦人622人(2014.10.1)為替レート25,924イラン・リアル/ドル(2014年平均)
Jan 23, 2012
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