まいかのあーだこーだ

まいかのあーだこーだ

2025.10.06
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逢瀬へと紅さし忘れ秋袷 コロナでシュッレシート真っ黒柳散る 落葉舞う推しに逢えない山の便り 会場入り止められる色なき風 帰路で失すサンローランのサングラス 中秋や音緒に残りし三味の糸 洗濯機三回午後を秋時雨 葡萄狩中継回線不良なり
10月2日のプレバト俳句。
お題は「ツイてない実体験」。




アインシュタイン河井。
中秋や 音緒 ねお に残りし三味の糸
中秋や 音緒に残りし三の糸
(添削後)

三味線の糸が切れてしまった場面。
「音緒」と「三味」は重複情報なので、
これは添削句のほうが正解ですね。

実際、
三の糸がいちばん細くて切れやすいそうです。



清春。
帰路で失 すサンローランのサングラス
帰路に失すサンローランのサングラス
(添削後)


助詞「で」は説明くさいから。



清水アナ。
葡萄狩中継 回線不良なり


作者がテレビ局の人と知らなければ、
「そもそも葡萄狩中継って何??」
…と思われそうな句です。

本人は中間切れのつもりらしいけど、
葡萄狩/中継回線不良なり

と読めなくもありません。
その場合は何の中継かが分からなくなる。

わたしが査定するなら、
才能アリには一歩届かずってところかな。





梅沢富美男。
洗濯機三回 午後を秋時雨
(添削後)

作者の説明を聞くと、
前段は屋内、後段は屋外の場面で、
しかも時制が違ってるようです。

つまり、

わざわざ助詞「を」を使ってるわけね。

しかし、
俳句で時制を変えるのは禁じ手。
永世名人はそれを理解してないのでは?

屋内にいるときの場面なら、
後段は 「午後の秋時雨」 と書けばよい。



IKKO。
逢瀬へと 紅さし忘れ 秋袷 あきあわせ
さし忘れし逢瀬の紅や 秋袷
(添削後)

原句は三段切れだと思います。
上五と中七はそのままじゃ繋がらないから。
言うならば、
秋袷 紅さし忘れ逢瀬へと

の倒置法みたいな形なのよね。

添削句は、
過去形で上6字余りですが、
差し忘る逢瀬の紅や 秋袷

と定型にも出来るはずです。


四段活用の連体形が「忘る」で、
下二段活用の連体形が「忘るる」です。

訂正:四段活用は「思いを断ち切る」みたいな意味なので、この句に用いるのは無理がありました。




えなこ。
落葉舞う 推しに逢えない 山の便り
噴火による欠航 帰国の日の落葉
(添削後)

作者の説明を聞いても、
下五の意味が分かりませんでした。
もしや噴火を「山の便り」と擬人化したの?

そして、これも三段切れだと思います。

一方、添削句は10+9の破調だけど、
さすがに「噴火による」は原因の説明でしょ。

そもそも、
《噴火→欠航→推しに逢えない》
という因果関係に実景は希薄だし、
帰国日の欠航 推しに逢へぬ秋

としても因果関係が見えてしまう。

せめて因果関係を排除すべく、
飛行機の擬人化にはなりますが、
落葉 らくよう や 推しに逢わせぬ欠航便

としてみました。



水田信二。
コロナでシュッ レシート真っ黒 柳散る
レシート変色 自腹八千円の秋
(添削後)

消毒用アルコールで印字が消えた場面。

原句は三段切れで、
初蝶来 何色と問ふ 黄と答ふ

みたいな一連の動画っぽくもあるけど、
作者の説明だと「A→B→C」の因果関係で、
最後にオチをつけた形です。

添削句も「A→B」の因果関係ですが、
そもそも字面だけじゃ、
《経費でタクシー代が落ちなかった》
ってところまで読み取れないし、
どっちにしても意味不明じゃないかしら??

これも因果関係を排して、
実景だけを写生するのなら、
レシートの印字消えたり 秋時雨

のようになるかと思います。



キスマイ二階堂。
会場入り止められる 色なき風
顔パスは利かず 会場秋風裡 しゅうふうり
(添削後)

なぜ破調なの??

せめて、
止められる会場入りや 秋の風

と書けば定型になるだろうに…(^^;

一方、添削は中間切れですが、
顔パスの利かぬ会場 秋風裡

とすれば二句切れになります。


▽過去の記事はこちら
https://plaza.rakuten.co.jp/maika888/diary/ctgylist/?ctgy=12



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最終更新日  2025.10.07 22:25:42


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