まいかのあーだこーだ

まいかのあーだこーだ

2025.10.31
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カテゴリ: 日本史・世界史
NHK−Eテレ「3ヶ月でマスターする古代文明」。


…とても面白かった。



結論から先に言うと、
インダスに「文明」はなかった!
…みたいな話です。

どこにも権力が存在しない。
王宮もなければ、宗教施設もない。

富と権力を集中させて、

古代インダスに「文明」は存在してない。

都市の建造物はあるけど、
それはむしろ権力を生み出さないための装置だった。




インダスの都市建造物は、
外国からの影響力を和らげる緩衝地帯で、
おそらくマーケットのような施設なのですね。


しかも、
外国勢力と接触したのは最初だけで、
その後はインダス各地の村落どうしで、
商業をおこなう市場として機能したようです。




外国からの緩衝地帯というと、
日本の太宰府や鎖国時代の出島にも似てます。

はたして、
ハラッパやモヘンジョダロのような高度な都市は、
権力をもたないインダスの人々が自前で作ったのか?


外国の技術者を招いて作ったのか?
国際的な共同事業として建設したのか?
外国の権力組織が作り置いていったのか?

でも、その建築様式が、
インダス各地の村落と共通してるなら、
やはり自前で作ったと考えるべきでしょうね。



都市遺跡から出土する、
重り・印章・ビーズは、
おそらく取引をする際の道具だった。

印章には文字らしきものがあるけど、
ごく短い文字列しか記されてないので、

それは文章を記述するためではなく、
取引を成立させるための、
数字や記号やサインみたいなものだと思う。

高価だった半貴石のビーズは、
都市における貨幣として使われ、
各村落の貨幣とは使い分けられていた。




たしかに、
権力をもった文明がなければ、
さまざまな文化は発展しないけど、

そうした権力は、
必然的に暴力装置を備えて戦争をはじめる。

むしろ、
文明をもたない社会でありつづけるほうが、
かえって幸福で安定的なのかもしれません。

もしかしたら、
非暴力主義者のガンジーみたいな知恵者が、
古代インドにもいたのかもしれません…。



インダス文明の場合は、
たまたま都市建造物の遺跡があったので、
権力をもつ「文明」だと誤解されたけれど、

じつは、
その種の「文明」を生まない社会は、
世界各地に存在した可能性がありますよね。

逆に言えば、
本当の文明とは何なのか?

ということが問い直されてる。




暴力装置を備えた権力は、
南メソポタミアのような過酷な環境でこそ発展して、
インダスのような自然資源の豊かな地域には必要ない。


そして、
インダスと南メソポタミアとのあいだに、
別のいくつかの文明が発生すると、
緩衝地帯としての都市は役割を終えたそうです。




余談ですが…

わたしは、
北方の過酷な環境に生きたネアンデルタール人こそが、
文明を生み出す必要性に駆られたのであって、
アフリカの豊かな森で生きていたホモサピエンスには、
その必要がなかったんじゃないかと感じてます。

つまり、
そもそも人類が文明を生み出したのは、
少数のネアンデルタール人が、
ホモサピエンスと交配した結果だと思うのよね。



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最終更新日  2025.11.01 02:37:06


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