2025
2024
2023
2022
2021
2020
2019
全11件 (11件中 1-11件目)
1
![]()
猛暑だ、温暖化だ、異常気象だ…と、尋常でない夏の暑さが深刻に騒がれ始めて何年経つのか、もう覚えていないくらいです。しかし、去りゆく今年の夏も、思えば本当に暑かった!冷え性でクーラーが苦手な上に、自律神経系が弱い私には、年々、酷暑が体に与えるダメージが深刻になっているように思えてなりません。お年寄りが、自宅で寝ていて熱中症で亡くなる時代…他人事には思えないです。その上、どういう訳か?今年の夏は、単なる夏バテ・暑さ負けの他にも、もう一つ困った事態が…突然皮膚が弱くなったのか、私、体のあちらこちらに出来たあせもかぶれに、現在悩まされているのです。どうやら、眠っている間にかきむしっているらしく(!!)ひじの内側など、見るも無残なかさぶたを朝になって発見することも。とりあえず、こまめにシャワー、その後は、体中にパウダーをはたいて、これ以上悪化させないように心掛けています。元々、香水よりも、タルクパウダーの香りが好きで、ボディショップやクラブツリー&イブリンで色々と買い集めているので、はたく粉には事欠かないのですが…首から下を真っ白にした湯上りの自分は、何だか年増の女郎みたいで…情けなくも笑えます。思えば、子どもの頃、夏場はお風呂場から出ると祖母がタオルと“あせ知らず”の箱を持って待ち構えており、丁寧に粉をはたいてもらったものでした。天下粉、なんて言っても、通じるのは何歳までか?とにかく、三世代同居世帯だったかつての我が家では、ベビーパウダーなんてハイカラな(笑)ものよりも、布の袋に入った箱入りの粉がハバをきかせていたのでした。祖母の筋張った手が、私の肩を軽く押さえながら、慎重に粉の袋を体に当てていく感触は、当時から四半世紀以上が経った今でも、私の体に刻み込まれています。それが惜しみない愛情の手触りだったと、大人になった今、よくわかります。【調べてみたら、まだあった!未だ現役で売られているとはビックリ。】【紀陽除虫菊】 新 あせしらず 3個セット -布袋入てんか粉炎暑にぐったりしようとも、この先まだまだその苛酷さが増そうとも…やっぱり私は、夏が好きです。花火も夕涼みも昼寝もそうめんも、洗えば洗うほど乾く洗濯物も、どんどん肌の黒さを増していく、昼間行きかう子ども達の姿も。あせものかゆみも、この季節だけのものと思えば、いっそ夏の風物詩として味わいましょうか(苦笑)
2007.08.31
コメント(10)
![]()
昨夜は、6年ぶりに皆既月食が観測できる日ということで、大きな話題になっていました。7時のNHKニュースで、北海道から中継された、欠けた赤い月の映像を見て、急いでベランダに出てみた私。…曇り空でした。おかしかったのは、集合住宅の他の階からも、次々にガラスサッシが開く音が聞こえてきたこと。ご近所も、思うところは一緒だったようです。「なんだ、全然見えないよ~」という、残念そうな声を遠くに聞きながら、部屋に戻りました。大都会に比べて、人工的な照明の量が圧倒的に少ない町に住んでいるおかげで、空気が澄んでいる日はとてもきれいな夜空なのに…つい先日も、虫刺されに耐えながら、ペルセウス流星群の鑑賞を楽しんだばかりでした。小一時間空を見上げて、十個以上も流れ星を見つけることが出来たのです(あまりの速さに、お願い事をする余裕はとてもありませんでしたが)。月食に関しては残念でしたが、せめて、頭の中で、月と地球と太陽が一直線に並んでいる、壮大な映像をイメージして、宇宙のロマンを感じた一夜でした。次回の観測チャンスは3年後だとか。この、「○年に一度」「今日を逃すと次は○年後」…という“レアな感じ”が、天体ショーの魅力でもあるんですよね。
2007.08.29
コメント(6)
![]()
それは、夫が出張で不在だったある週末。一人の部屋で、なぜか?TVで放映されていた映画「リング」を、よせばいいのに観てしまった時の恐怖と後悔は、未だに忘れられません。鈴木光司の原作が、怖い、怖いとゾクゾクしながら、先を読まずにはいられなかったように…中田秀夫監督の映画もまた、見始めたら後戻りができないような力がありました。挙句の果てが、あの強烈なラスト。あぁ、こうして思い出しても怖い(涙)その中田監督が、三遊亭圓朝の怪談噺『真景累ケ淵』を映画化。主演は尾上菊之助…とあれば、伝統美×ジャパニーズ・ホラー=???…果たして、どのような世界が描かれるのかと(本当はホラー嫌いな私が)、まさに“怖いもの見たさ”で観に行きました。序盤、一龍斉貞水の語りに乗って、登場人物たちを操る因縁の発端が語られ、主人公の男と女(菊之助と黒木瞳)が運命の出逢いを果たすあたりは、テンポもよく、映像も美しく…これから、どんな恐ろしい悲劇が待ちうけているのか?と怯えながらもひき込まれていきました。常盤津の師匠、大店の娘、下働きの女、夜の世界で生きる妾…主人公を取り巻く女性たちの、身分に応じた着物姿(衣装は黒澤和子)がそれぞれに艶やかで、目の保養。黒木さんをはじめ、麻生久美子・木村多江と、アーモンド・アイズの和風美人の競演を楽しめる映画でもあります。江戸の町並みや、大川(隅田川)の花火の描写なども美しい。ただ、肝心の「怪談」の部分は、随分と直接的な描写が目につきました。遊園地のお化け屋敷のよう、とでもいいましょうか。観ているこちらの、心の隙間にひゅうっと入り込むような…例えれば、ガラスがキーッと鳴るイヤな音をいきなり耳元で聞かされるような、そんな種類の恐怖を見せつけられるかと思っていたので、期待が外れたというか、かえってホっとしたというか(笑)終盤のキル・ビルばりの大立ち回りにも違和感があったのですが、それ以上に、エンドクレジットで流れる浜崎あゆみの歌は、はっきり言って興ざめ。何か、大人の事情があるのかもしれませんけど、ここは最後まで、江戸情緒たっぷりに締めくくってほしかった、と思ってしまいました。それにしても、四谷怪談にしたって牡丹灯籠にしたって、女の妄執とはかくも恐ろしいものか…と、古来から伝わる名作の怪談噺は、今の世にも十分、リアリティをもって訴えかけてきているものだと思いますね。死ぬ時は、誰にも恨みを残さずきっぱり逝きたいものだ…なんて、私も一応、女の端くれですので(笑)
2007.08.27
コメント(8)
![]()
ジョージ・クルーニー大好きな私、この映画を劇場で観るのをずっと楽しみにしていました。ダニー・オーシャンの役柄は、クルーニーのキャラクターにとてもお似合い。…というか、ダンディで、でも冗談好きで、シャイでやさしい「ファンが一番見たいクルーニー」が登場するシリーズだと思っています。前作の不評に対するリベンジとして作られた…という今回の新作。確かに、ヨーロッパ各国に舞台を移して、華麗な泥棒合戦を描いた「12」は、大仕掛けの悪だくみと、楽屋落ち満載の“小ネタ”が交互に登場し、映画のスケール感がちぐはぐだったように思えました。それに比べて、またラスベガスのカジノに原点回帰した「13」は、善玉vs悪玉の構造もはっきりしていて(まぁ、善玉のオーシャン達も犯罪者なんですが・笑)、シンプルかつスピーディな展開を堪能。このシリーズは、ソダーバーグ&クルーニーを中心とした、いわば「仲間内」の慣れ合い感が、画面からにじみ出てくることで、かえって魅力を生み出していると思うのです。敵役として出演したアル・パチーノも、今作ではその雰囲気の中にうまくはまって、遊び心一杯に、ノリノリでカジノ王を演じているように思えます。隠語や専門用語が頻発するセリフは、恐らく、字幕ではすべてを表現しきれてはいないのだろうなぁ…と思うとちょっと残念ですが、おしゃれな音楽、クスッと笑わせるセルフパロディなどは相変わらずで、夏の暇つぶしにはオススメの一本でした。もちろん、クルーニーは期待を裏切らないかっこよさ。女性を相手にする時も素敵だけれど、それ以上に、男同士のシーンが様になる俳優だなぁ…と、ベガスの街中でブラピと佇むシーンを見て、しみじみ感じました。*前作「オーシャンズ12」の感想はこちら
2007.08.24
コメント(4)

若い頃から、ジュエリーの中では真珠が好きで、そこそこ上質なものからお手軽なものまで、気がつけば手元にたくさんのアクセサリーが集まっていました。しかし、「真珠は汗に弱い」というのが常識。外した後にさっと拭いて手入れをすればいいのですが、夏場、特に猛暑の日には、首回りに真珠・・・というのはためらわれることも。そんなわけで、今日はパールを着けたい、という時には、ピアスやブレスレットが登場するわけですが、不器用な私はブレスレットをつけるのがとても苦手(涙)そこへ、楽天のあるショップから新商品発売のお知らせが。伸縮性のある素材で、簡単につけられるあこや真珠のブレスレット。これはいい!と、即座に購入を決めてしまいました。(安かったし・・・笑)【ピアスもパールでそろえて、今夏の定番コーディネートです】真珠は、ジュエリーの中でもいわゆる「石もの」とは違って、人の手で、養殖されて生み出されるもの。それゆえか、値段も品質も「ピンキリ」の幅が広いことが、買い物の経験を積んでみるとよくわかります。でも、品質のランクは落ちるものでも、本物の真珠は、フェイクパールの「ツルン」とした安っぽい光沢とは、明らかに違う質感がある・・・と、私は思っているのです。たとえ自己満足でも、自分が「いい!」と感じて手に入れたジュエリーを身につけているときは、気持ちに張り合いがあるような気がします。おしゃれの楽しみって、そういうものなんですよね、きっと。【私は2本セットを購入しました】●楽天限定●和珠 本真珠ブレスレット
2007.08.22
コメント(6)

8月15日、奈良では夜になってから、様々なイベントが行われました。昨年、初めて見物したなら燈花会で、古都と灯りの組み合わせという美しい光景に、すっかり心を奪われた夫と私。今年の夏休みは、都合により燈花会の開催には間に合いませんでした・・・が、再び訪れた奈良の地で、また、初めて見る光の饗宴を楽しむことが出来ました。◎春日大社 中元万燈籠◎【この日、三千基とも言われる境内の燈籠に、人々の祈願の火が入る。】【日が暮れるにつれ、朱塗りの社殿に燈籠の光が映えて、きれいです。】【平安時代から現在まで、寄進が続いているという燈籠。細工が素敵】◎東大寺 万灯供養会◎【南大門の手前には、入場を待つ人の長く広い列が出来ました】【境内は、人々の願いが書かれた二千以上の燈籠で光の洪水!】【大仏殿の「観相窓」が特別に開かれ、外からも大仏様のお顔が・・・】◎奈良 大文字送り火◎【戦没者の魂を慰めるべく、昭和35年に始められた高円山の大文字焼き。】※飛火野では神式・仏式合同の慰霊祭が行われ、読経の声が厳かに響いていました※「夜の闇は、目に見えぬ存在との距離を近くし、炎の光は、そのありがたみを実感させてくれる」・・・このような意のことを、先日、京都の大文字焼きの中継に出演していた宗教学者の方がお話されていました。ゆえに、亡き人の霊を迎え、送るというお盆の時期に、闇と炎によって作られる行事が続けられていることは意味深い、と。「奈良大文字送り火は単に山を焼くイベントではありません。 あなたも大切な人の魂が安らかでありますように、世界が平和でありますようにとお祈りして大文字送り火に思いを向けてください。」・・・送り火で配布されていたプログラムに印刷されていた一文です。大掛かりな装置を使ったイルミネーションも素敵だけれど、一つひとつ、人の手によって灯された火によって生み出された光景が、込められた様々な願いとともに、観ているこちらの胸に染み入りました。自分では、家に仏壇もなく、迎え火送り火といった風習も受け継がない私ですが、厳粛に『祖先とつながる自分』を感じ、素直に祈りを捧げたお盆の一夜でした。昨年の奈良訪問記はこちらから
2007.08.15
コメント(4)

愛知県(犬山)にある博物館「明治村」は、広大な敷地に歴史的な建造物が集められていることで有名です。今年の2月に初めて訪れたときも、とても楽しくて、またぜひ来たい!と思っていたのです。→前回訪問時のブログはこちらそうしたら、今月の一週間、「宵の明治村」と題して夜間の特別公開を実施。しかも、浴衣姿の女性は終日入場無料!との情報をキャッチ。猛暑の1日ではありましたが、涼しくなる夕方に到着するように時間を選んで、夫と出かけて来ました。【絞りのゆかたに、カーキ色の木綿の名古屋帯を銀座結びで。】【園内は色とりどりのゆかた姿であふれています。】※「呉服座」前で特別興行のお芝居開演を待つ人々※※「東山梨郡役所」につながるレンガ通りの光景※【夜間は建物のライトアップや花火もあります。浮かび上がる帝国ホテル】【「明治村」の看板の前で写真が撮れます。思わず夫婦で参加・笑】催しの詳細スケジュールは公式サイトから。http://www.meijimura.com/日が落ちる前は照りつける日射しが暑かったですが、夜になってからは、襟元や袂から吹き込む涼風が涼しかったです。猛暑が続きますが、皆様楽しい夏をお過ごしください!【往復3時間のドライブ中、車中のBGMはCKBの新譜。】
2007.08.11
コメント(10)
![]()
映画の冒頭、浅草演芸ホールの入口が大写しになった瞬間に「わぁ、久しぶり」と思いました。でもよく考えたら、実際にはホンの数回、前を通り過ぎたことがあるだけの場所。それなのに、思わず懐かしさがこみあげてしまったのは、大好きだったクドカンのドラマ「タイガー&ドラゴン」で、いつも登場する情景だったからです。ドラマが理由のすべてではないでしょうが、ここ数年落語ブームが続いているのだといいます。私もご多分にもれず、落語ってすごいな、いつか寄席に行ってみたいな…と興味津々なのですが、いまだに実現できていません。そんなわけで、噺家さんが主人公のこの映画の評判も、ずっと気になっていた次第です。国分太一演じる、二つ目として修業中の落語家、今昔亭三つ葉。(そういえば、「タイガー&ドラゴン」主演の長瀬くんとはTOKIOつながり)彼の下に、ふとしたきっかけから、落語を習いに三人の男女が集まってきて、さて…という物語。それぞれ「話下手、口べたな自分」「周囲とうまくコミュニケーションできない自分」を何とかしなければ、という思いで三つ葉の下を訪れます。その不器用さたるやまったく痛々しいほどで、その気がなくても「怒ってるの?」と言われてしまう、香里奈と松重豊の顔相ははまり役!(実生活でもそう言われていそう…)その上、当の三つ葉本人が、「口は災いの元」を地で行く短気なガンコ者。落語は大好き。私生活でも和服を着て古典しかやらないと決めている。でもそれが結果に結びつかない。まさに「あがき」と「焦り」の真っただ中。本当なら、人の面倒なんて見ている余裕はないのです。そんな、師匠も弟子も手探り状態で「でも、進まなきゃ」と一歩を踏み出していく物語が、多くの人の心をつかんでいるのかな、という気がしました。実のところは、落語を一本覚えたからって、人間の性分がそうそう簡単に変わるものでもない。そのあたりのことも、きれいごとのサクセスストーリーにはしないで、ちゃんと描き出しているところに好感のもてる作品でした。ほおずき市や都電や線路沿いの下町、高層ビルのない東京の情景を楽しむ映画でもあります。(以下、ネタバレご注意!)映画のモチーフとして、三人のにわか弟子たちの行く末とは別に、主人公の三つ葉自身の成長というストーリーも大きいのですが、国分くんを本当に見直しました。師匠の十八番である「火焔太鼓」に挑戦し、一門会で披露する…先に、伊東四朗演じる師匠の舞台をじっくり見せ、稽古をつけてもらいながら必死に練習する姿を見せ(必死なんだけど全然ダメなところも見せ…)丁寧な伏線がはられて、いかに、三つ葉が本番の舞台で大化けしてみせたか、落語に精通しているとは言えない私にもひしひしと伝わってきました。さまざまな噺家によって、同じ噺でも一人ひとりの工夫や味が加わるということ。落語の魅力のある側面を、この映画を観たことでとてもクリアに理解することができました。もちろん、それはほんの一部分のことなのでしょうが…中盤のクライマックスであるこの舞台のシーンがあまりにもよかったので、そこから先の数十分がすべて蛇足にしか見えないというのが、皮肉な結果を生んでいる…それが率直な感想です。【原作の方を読んでみたくなりました。】
2007.08.07
コメント(6)

着付け教室の先生が主催される、毎夏恒例のゆかたパーティーの日が今年もやって来ました。私は、昨年のパーティーと同様、楽天のゆかた屋で購入した有松鳴海絞りのゆかたに、祖母の遺品の名古屋帯をコーディネートして出席しました。【今年の会場は古い旅館の大広間。教室のお仲間と一緒に】 今、伸ばしかけの中途半端なボブヘアの私。着るもののこともそうですが、当日の髪をどうしようか?というのも悩みの種でした。とにかく「涼しげに着る」というのが、ゆかたのお洒落の大前提。きちんとアップにするのが一番だとわかってはいるのですが、今ひとつ長さが足りない(私、基本的に不器用なので、自分でまとめ髪をするのは苦手です・・・)。以前、テレビで見た女優の冨士純子さんが、外ハネのショートボブですっきりと着物を着ていらしたのを思い出し、あれもいいかも!と真似してみましたが・・・鏡の中の私は、どう見てもセクスィー部長(涙)【あわてて、夜会巻きコームを使って何とかまとめてみた次第。】先生から教わった夏の着付けのポイント、*帯の位置は下目に*帯枕は低めのものを(枕の代りに、折った紙を使う方法を教えていただきました)*帯揚げはあまり見せない・・・などなど、自分なりに気をつけたつもりでしたが、さて出来栄えのほどは・・・【夫に迎えに来てもらって帰る途中、七夕祭りの会場を通りかかりました】正直な話、昼間の集まりだった為、30℃を超える暑さの中で汗だくになってしまったので、自宅で気兼ねなく洗える絞りのゆかたのありがたみをかみしめました。お稽古以外に、なかなかゆかたを着て出かける機会に恵まれない夏でしたので、扇子を酷使しながらも心弾む一日でした。人の着こなしを見るのも、楽しかったり勉強になったり。今年はあと何回、ゆかたを着られるか・・・次のチャンスが待ち遠しいです。【今度の出番はいつかなーー??(byエンゼルフィッシュ)】
2007.08.04
コメント(3)
![]()
新聞に載った作詞家・阿久悠氏の訃報記事を読み、代表作の膨大なリストを見ながら、頭の中で一大カラオケ大会になった人、さぞ多かったことと思います。'69年生まれの私も、その一人。昭和歌謡の黄金期にバリバリのテレビっ子であり、ピンクレディーの振り付けは今でも体に染みついている世代です。先日、雑誌暮しの手帖を久しぶりに買って読みましたら、阿久さんの「日本人らしいひと」という連載ページがありました。そこには「かってあったやせがまん」というタイトルの詩と、作者による短い解説文が載っていました。満たされない時代には不足の分だけ風流にしてやせがまんを通してきたと思うと文化だね 生き方だね (一部抜粋)少し前、ぼくが山のように書いた作詞の主人公たちの多くは、やせがまんをよりどころにしている男だった。損でも、滑稽でもいい、見苦しさや、恥ずかしさがあるよりはと、奮闘させたのである。その時代からそろそろ男が心の美を求めなくなっていた。改めて、しみじみとこの文章を読み返してみて、(あっ)と脳裏に閃いた、あの歌。♪行ったきりなら幸せになるがいい 戻る気になりゃいつでもおいでよ せめて少しはかっこつけさせてくれ 寝たふりしてる間に出て行ってくれ♪いつも、歌うジュリーの美しさばかりに夢中になっていたけれど、この歌の主人公は、こんなにチャーミングな意地っ張りの、素敵な男だったのか…と、今になって惚れなおした次第です。思わずこのCDを発注してしまいました(笑)ロイヤル・ストレート・フラッシュ/沢田研二思いつく範囲で、私の好きな阿久悠作品・ベスト5(あえて順位はなしで)。◎サムライ (沢田研二)◎あの鐘を鳴らすのはあなた (和田アキ子)◎たそがれマイ・ラブ (大橋純子)◎渚のシンドバッド (ピンクレディー)◎気絶するほど悩ましい (Char)ベルイマン、アントニオーニ、そして阿久悠…追悼また追悼、という感じの今日この頃でありますね。とりあえず、本日放映されるNHKの特番は録画予約した私です。今宵はテレビの前で歌うだろうなぁ。
2007.08.02
コメント(10)

ワシントンDCの旅から帰った友人に、お土産をもらいました。包みから出てきたのは、お菓子の他にもう一つ・・・【ゴムで出来た、ブッシュ大統領のソックリ人形!】ギューっと捻りつぶして、ストレス解消にお役立てください、というわけ。あんまり似てないのが惜しいですが(笑)これは空港で見つけた土産物だそうです。どうやら、04年の再選直後に作られたもののようです。「SMUSH BUSH」という商品名の前に、「Be Patriotic(愛国者たれ)」と、アイロニカルなコピーがついています。さらに、タグの裏に書いてある小さな説明文に目をやれば、Four more years・・・Oh!The horror!という書き出しに始まり、He's a source of stress the world over,so release some of that stress and smush him!さらに、Let's be ready for 2008!という一文でしめくくられていました。9.11.からイラク開戦を経て、アメリカを真っ二つに裂いたとまで言われた先の改選。再選を阻むことが出来なかった側の、逆ギレにも似た怒りが伝わってくるような・・・これを作った側の人々は、今頃は来る大統領選に向けて、さぞボルテージが上がっているんでしょうね。日本でも、選挙結果によって首相はまさに“捻り潰された”かのように見えましたが、事態はまだまだ行く末混沌・・・という感じ。でも、あきらめないで、「ダメだこりゃ~」と思った時にはNOを突きつける、そういう真っ当なパワーを、一人ひとりの有権者が持ち続けたいものです。だからたまには、こんな遊び心もアリ、なのかもしれません。(こういう批評精神を逆手に取るお笑いグッズはいかにもアメリカ的、という感じもしますけど・・・)【頭の後ろには“NO BRAINER”と書いてあります。痛烈。】
2007.08.01
コメント(4)
全11件 (11件中 1-11件目)
1