2017年3月3日更新
【4-6-1. NZ指標全体の過去傾向と取引方針】
もともとNZDは取引規模が小さくスプレッドが大きいことから、USDJPYの動きが映り込みやすくなります。そして、AUDとの相関も高いことが動きを複雑にしています。更に、もう何年も言われ続けていますが、中国リスクが高まるとリスク回避の円買いと相まって一気に下落します。
本ブログで扱う取引方法ではありませんが、長期保有でオセアニア通貨のスワップを狙うには嫌な時期だと言えるでしょう。勝ちにくい通貨ペアと認識しています。
現在のチャートは、2月27日-3月4日週に90日移動平均線を下回るか跳ね返されるか、といった状況です。あるいは、Wトップの谷を下抜けしかけています。
NZ10年債金利は、前週まで少しずつ上昇していましたが、おそらく3月4日には下がっているでしょう(FRBの3月利上げ説が払拭されない限り)。株価は3月2日までは上げてましたが、3月3日に週始値を下回って引けています。現在のNZDが、金利に引っ張られているにせよ株価に引っ張られているにせよ、NZDは下がるしかなかった訳です。
IMM投機筋ポジションも同様に、前週まで少しずつ買い持ちが増やしてきましたが、次週火曜発表で減っているなら、市中でこうした傾向が暫く続くと見なされている、ということです。
次週3月6日‐3月11日は、豪州中銀の政策金利発表や翌週のFOMC政策金利発表を睨んだ動きとなるでしょう。これらイベントを迎える準備は、近年続いている農産物価格上昇よりもインパクトが大きいため、USDJPYが118円や120円を目指すような勢いで上昇しない限り、NZDJPYは弱くなる週が続くと見込んでいます。
NZDUSDが2016年12月の底である0.696付近を下抜けると、NZDJPYも現在の80円付近から75-70円まで下がる可能性があります。スワップが大きい通貨だけに、下げリスクが高いときに手を出す必要はありません。
【4-6-2. 主要指標】
以下、NZ経済指標について示しますy。指標名をクリックすると、その指標の頁へと跳びます。
A. 政策決定指標
A1. 金融政策
RBNZ政策金利は、市場予想がほぼ的中します。事前に反応方向は予想できませんが、他の中銀の政策金利発表時と比べると、「現状維持」のときにも発表後の反応が一方向に続く傾向が強いようです。
(1) RBNZ政策金利 (2017年2月9日発表結果検証済)
以上
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