就活の面接で、 「好きな映画は?」 という突然の質問。
これが、意外と多いんですよね。
筆者の経験からして、この質問、就活の面接質問ではすごく 便利な質問なのです。
その理由は、応募者の趣味・嗜好に入りやすく、また気軽に話を膨らませることができるからです。
就活の面接質問以外でも、初対面の 自己紹介 などでつい尋ねてしまうことがありますが理由は一緒ですよね。
ところが実際の場面で、しかも突然に聞かれるとどの映画をチョイスすればいいか迷ってしまうことが多いのも確か。
ついマニアックな映画を言ってみたり、評価の別れる難しい映画を挙げたばっかりに会話が沈んでしまったことってありませんか?
映画好きが集まるところでの議論は楽しいかもしれませんが、面接質問や初対面での「好きな映画は?」の答えには、ちょっと注意が必要です。
そこで今回は、 「無難」に的を絞り、 『イントゥ・ザ・スカイ』 (冒頭画像:facebook公式)でインパクトのある答え方を紹介してみたいと思います。
■偉人の伝記映画で、「頑張るタイプ」をPR
結論から言いますと、生涯、何かを成就したり頑張った人を題材にした 「偉人」の 伝記映画 は無難です。
しかも、「無難」と思うのは自分だけで、面接官が映画を観ている観ていないにかかわらず、面接会話のやりとりで外すことがありません。
映画の組み立てが、伝記映画の場合、 「苦難」「苦労」⇒ 「粘り」「あきらめない」⇒ 「成功!」「感動!」の筋道なので話しやすいという特徴があるからです。
■「好きな理由は?」、主人公に自分を置き換えて
ところで、就活の面接質問で「好きな映画は?」と聞かれた場合、必ず予定をしておかなければならないのが追加質問。
いわゆる突っ込み質問とか、深堀質問とか言われるもので、 「なぜ、それが好きなのですか?」 と理由を必ず尋ねてきます。
偉人伝記の場合、主人公に自分の理想を被せやすい利点があります。
ストレートにいうと、 「あんな人物に憧れるから」 「目指したいので」「あの点をマネしたい」などなど。
主人公が、同性だと 「あんな女性になりたい」 。
人の上に立つ人だと、 「あんな管理職になりたい」 など、企業受けのする(無難な?)ネタはいくらでも拾うことができます。
■『イン・トゥ・ザ・スカイ 気球で未来を変えたふたり』とは?
さて、今回題材とする映画『イントゥ・ザ・スカイ』について触れておきましょう。
時は1862年、まだまだ 気象学 が今ほど発達していない頃のイギリスの話です。
(この頃の日本はといえば、 寺田屋騒動 の頃です。洋画の場合、年数だけでピンとくる人は少ないので必ず日本の時代を頭に入れておくようにしましょう。)
内容は、気球乗りの専門家としてより高みを目指す女性 アメリア・レン (フェリシティ・ジョーンズ) と、気象学者 ジェームズ・グレーシャー (エディ・レッドメイン) が、はじめて高度1万メートル越えに挑戦した物語です。
もちろん、そのプロセスは苦労がイッパイでした。
では、実際の面接質問に対する答え方を「話法」で紹介しましょう。
1.実際の面接質問での答え方
面接官: 『最近見た映画で、好きな映画と理由を述べて下さい。』
応募者:「ハイッ!最近見た映画で 好きな映画は、『イン・トゥ・ザ・スカイ』です。」
「この映画は、気象学が高度な機器を持たなかった頃、熱心な気象学者とその熱意に打たれた気球乗りの女性が、はじめて高度1万メートルを突破し、目的の観測データを集めた物語です。
好きな 理由は二つあります。
一つは、主人公の気象学者が、周囲の反対をも押し切り、気球での実地観測に踏み切った信念で気象学にひとつの エポックを作ったところです。
二つ目は、同行した気球乗りの女性が、目的のために万難を排して準備をすすめたことと、それでも発生した想定外の事故に対し 命を優先した判断と 果敢な行動に、強く胸を打たれたからです。」
2.質問への「答え方」のポイント
?簡単に映画のポイントを説明
面接官は基本的にその映画を見ていないという前提で、最初に物語の内容や流れをごく簡潔に説明しておきましょう。
実は、その説明も、内容を 簡潔に答えられるかどうかもチェックされています。
咄嗟には難しいと思われるので、自己紹介や自己PRと同様に、 事前にまとめておきたいのがこの「好きな映画」です。
?映画の内容や主人公の行動に踏み込んだ理由を
「好きな映画の理由」を聞かれると、主人公のファンだからとか、映像がきれいだからとかいう表面的なものを言ってしまいがちです。
友人との映画談義ではなんの問題もありませんが、就活の面接質問ではふさわしくありません。
この例話では、主人公の 行動や考え方、つまり映画の テーマそのものに言及しているのでぜひ参考にして下さい。
まとめ〜面接官が乗ってきたらしめたもの〜
いかがでしょうか?
「好きな映画は?」という質問に、「無難」に使えるという意味がわかっていただけたでしょうか。
勘違いしないでいただきたいのは、映画の内容が無難という意味ではないのでお間違いなく。
映画そのものはなかなかスリリングです。
もし、面接官が見たことがあり、「あの気球をよじ登るシーンすごかったネ!」と 和ませるような会話をしてきたらしめたもの。
ちょっと余裕を出し、
「私、高いところが苦手なので手に汗がいっぱいでした!」
「私、フェリシティ・ジョーンズのファンで、彼女が演じる強い女性には憧れます!」
と応じれば、 機転や 会話力 での評価は間違いありません。
《参考記事》
■映画『イントゥ・ザ・スカイ 』、強い女性が似合うフェリシティ・ジョーンズ主演
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