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さて今日は株式投資本オールタイムベスト123位ラリー・ウィリアムズの短期売買法 第2版 (ラリー・R・ウィリアムズ著、パンローリング、2012年) の第2弾です。 今日は、いきなり素晴らしい出来である 第1章 短期のカオスのなかに秩序を見いだす から。 この第1章で話す概念は10年前、20年前、あるいは100年前とほとんど変わらない。これは私のトレーディングの基本でもある。市場には明確な構造があり、価格がある地点から別のある地点に動くときの動き方にも明確な規則がある、というのが私の考え方だ。こうした市場の構造さえ分かっていれば、場立ちの取引でも、電子取引でも、恐れることは何もない。 ラリー・ウィリアムズのお話と言うのは常にシンプルで分かりやすいです。また同時に、彼の言葉には曖昧さや嘘や偽りがありません。そしてだからこそ、彼は長年マーケットで高い評価を得続けているんですね。 私が発見したものは、市場が中期の高値を更新するとき、その前の中期の高値から一度下落して安値を更新したあと新しい中期の高値に向かって上昇するが、その上昇幅はその前の中期の高値から安値までの下落幅とほぼ同じになる傾向が強いということである。 なるほどー。市場は、「倍返し」しがちということですね。(笑) 実に理解しやすく、かつ説得力があっていいですね。覚えておきます。(続く)
Nov 29, 2021
いやあアメリカ市場の急落を受けて、明日の日本株市場は大きく下がりそうですね。 さて市場では年に数回は必ずこういった暴落局面がある訳ですが、私はいつも以下のことを強く心掛けています。それは、 1. パニック売りをしない。 2. 絶対にナンピン買いをしない。 3. とにかく感情的な取引をしない。 の 「暴落時の3原則」 です。 これは過去の自分の苦い経験から、この3つをしなければパフォーマンスを大きく落とすことはないということが分かっているからです。逆に言うと、精神的に動揺してしまってこの3つを守れないと、年間成績に甚大なダメージを与えることもあります。 とてもシンプルな原則ですので、是非皆様も頭の片隅に留めて置いて頂けたらなあ、と思います。
Nov 28, 2021
さて今日は株式投資本オールタイムベストシリーズです。第123位は、ラリー・ウィリアムズの短期売買法 第2版 (ラリー・R・ウィリアムズ著、パンローリング、2012年) です。 この本は、「短期投資家にとってのバイブル」として名高い1冊ですが、私の様な中長期投資家が読んでも得られるところの多い良書です。ウィリアムズが長年市場を生き抜いてきた経験から紡ぎ出される、「ハッとするような名言」が溢れかえっているんですね。 ラリー・ウィリアムズは非常に頭の切れる聡明な方で、その文章は刃物の様に鋭利でかつ極めて論理的です。ちょっと ローレンス・A・コナーズ に似ています。 さて初回である今日は、まずは、序章 あなたはもうすでに商品トレーダー を見ていきましょう。 現状からの「脱出」を図ろうとする人々が増えているのだ。他人の下で働くのも、他人の上に立つのも嫌。彼らは、他人とは関係を持たずにひとりで働きたいのだ。そして、それを可能にしてくれる唯一の仕事がトレーディングというわけである。 、、、このウィリアムズの言葉を読んで、「強く共感する人」は投資家に向いていると思います。思い出してみると、20年前の自分がまさにこんなメンタリティでした。「今は何にも持っていないけど、でも絶対に自分の力だけで成り上がってやる。」といつも思っていましたね。(遠い目) ルールその1 価値は瞬間的なもの。どういった価値でもあり得るわけであり、商品、さらには株式のトレーディングではなんでも起こりうる。 ルールその2(こちらのほうが重要) 市場のトレンドや方向性も重要だが、最も重要なのは自分の資金を管理する方法を知ることである。 このルール1については、2020年前半に勃発した、「コロナショック」で痛感した方も多かったのではないでしょうか? 私もそうでした。(汗) またルール2についてですが、ウィリアムズも含めて過去の大投資家たちが口を揃えて同じことを何度も強調してくれています。それだけ大切な「株式投資の原則の1丁目1番地」ということですね。 続きを見ていきましょう。 市場はこう動くはずだと思っても、市場がいつそんな動きをするのかはだれにも分からない。多くの場合、市場は神と同じ。。。どういったルールを学ぶよりも、マネーマネジメントを学ぶほど重要なことはない。 彼らがこてんぱんにやられたのは、賭け金が多すぎたか、負けポジションを長く持ち過ぎたかのいずれかだ。失敗から早く学ぶ人ほど、このビジネスで大きな富を手にする道に早く近づくことができる。このビジネスであなたの命を奪うものは、成功ではなく失敗なのである。 水晶玉で生計を立てる人は辛酸をなめるハメになるのである。 しかし、学習によって損失は制御できるようになる。これは数学に裏打ちされた事実だ。成功への道を一歩一歩着実に歩んでいくためには、損失の制御方法を学ぶ以外にない。 初心者の投機家は、未来を知ること、知りようのない未来を知ることが投機なのだと勘違いしている。勝てる見込みのある戦略を開発し、自分に有利な状況を見つけて勝率を高めることこそがこのゲームの勝者になる秘訣なのだ。 勝ちトレードの管理は簡単だ。問題は負けトレードの管理である。あなたにとって命取りになるのは負けトレードなのである。 ラリー・ウィリアムズの言葉には、「神なる市場への敬虔さ」が溢れかえっています。私達投資家は頻繁に間違えますが、全知全能の神である市場は決して間違えることはありません。何の制限もなく自由にどこへでも進んでいきます。市場を50年以上生き抜いてきた彼の言葉の1つ1つには「純金以上」の珠玉の価値があります。それでは次回からはいよいよ本文へと分け入って参りましょう。(続く)
Nov 22, 2021
今日の日記ですが、自分のブレインストーミングのために、思い付くままに書き殴ったものをそのままアップしています。とりとめのない内容ですし、ほとんど推敲もしていないので、読み飛ばしていただいて結構です。 さて昨年がまさにそうだったのですが、私のポートフォリオは年末に息切れを起こして、11~12月にかけてパフォーマンスを落とす傾向が最近あります。その理由が何であるのかはよく分かりませんが。 そして今年も、どうも対TOPIXでの相対パフォーマンスが優れない、ジリジリとその差を詰められているという確かな感覚がこの数週間ありました。これは「水槽に閉じ込められてジワジワと水が下から上がってくる。」感じで、非常に嫌なものです。 「、、、ポートフォリオにテコ入れがいるな。フレッシュで、強力な銘柄が必要だ。」と感じた私は急遽「次の主力株探し」を始めました。まず最初にしたのは、自分のポートフォリオの上位銘柄の再分析でした。経験上「次の主力株」はポートの相対上位に既にちょこんと隠れていることが多いからです。とりあえず時価総額TOP150を虱潰しに探しましたが、ピンとくる子がいませんでした。そのため探索対象をTOP200まで広げましたが、やはり新しいのは見つかりませんでした。「すごくいい子なら、もう既にその魅力に応じた順位を与えて最上位で戦っている。」状態でした。 ただ、これは必ずしもTOP200に良い子がいないということを意味しません。銘柄と言うのは「ダイヤの原石」の様なものであり、光の当て方によって輝いたり輝かなかったりすることが良くあるからです。そのため次はポートフォリオに存在する全682銘柄を損失額順や損失%順でソートして探してみましたが、やはりしっくりくる子がいませんでした。 今度は同じ全682銘柄を証券コード順に並べて1つ1つ徹底チェックし直しました。その結果分かったことは、コテコテのバリュー株投資家である私のポートフォリオにバリュー株が多いのは当たり前だとしても、それにしても本当に指標的に安い銘柄が多いなということでした。リーマンショックの頃ほどではないにせよ、それに迫るくらいには激安水準の銘柄が沢山あると感じました。 最近は「日本株は完全にオワコン」と言われて久しいですが、そのせいで多くの投資家が外国株特にアメリカ株に出稼ぎに行かれてしまい、「日本株市場、特に小型株にはもう人がほとんどいない。」んだなとしんみりと寂しく思いました。そして、「こんなにバリュー株が溢れかえっている以上、バリューで主力候補を発掘するのは難しい。利益率が高かったり成長力があったりする、いわゆるクオリティファクターで選別しないとどうしようもないな。」と思考を巡らせました。 次は、ヤフーファイナンスで「年初来安値更新銘柄」を調べました。この作戦からはたまに良い子が見つかるからです。ちなみに昨年2020年はこのやり方で 8219青山商事 を発掘しました。ランキングを見ていると2221岩塚製菓、2790ナフコ、8043スターゼン、9831ヤマダHDなどの自分のポートフォリオ上位銘柄が多数入賞していていてトホホな気分になりました。 ただこの中で、先日も紹介した9831ヤマダHDはMSCI銘柄入れ替えで除外されたことで売られているのかな?と以前から思ってはいるのですが、中期的に見るとチャンスがあるんじゃないかな?とは感じました。ま、自分は既にまあまあ買っているので、ここからの買い増しはやるとしても底打ちして反転を確認したタイミングになるとは思いますが。うん、でも今後の株価推移によっては面白いかなとは感じました。 更に同じくヤフーファイナンスで「時価総額下位銘柄」を1~2000位まで調べました。これは、過去の統計データから、「日本株市場では時価総額100億円以下、出来れば50億円以下」くらいの超小型株のパフォーマンスが抜群に良いということが分かっているからです。いわゆる 小型株効果 ですが、これは決して馬鹿にはできない強力な武器になるやり方です。最近の自験例だと、3467アグレ都市デザイン、7228デイトナの2銘柄が共に「買値の4倍」くらいに成長してくれました。 さてこの中にはいくつかいい銘柄がありました。その全てが残念ながら私の専門外の非優待株でしたが、2銘柄だけ「突出して良い」と感じるところがあったのでそれらは打診買いしました。でもいきなり大きなロットを入れられるくらいの確信がある訳でもなく、モヤモヤは続いています。。。 、、、、と言うような日々を最近は過ごしています。私が「次の主力候補」を見つけられる日は果たして訪れるのでしょうか?
Nov 16, 2021
さて今日は株式投資本オールタイムベスト122位 ラリー・ウィリアムズの株式必勝法(ラリー・ウィリアムズ著、パンローリング社、2004年) の最終回第7弾です。 今日も、第13章 最後にーランダムなマーケットをノンランダムに考える から。 買い相場の初期に銘柄を選択する秘訣をお教えしよう。平均株価が切り下がっているときに安値を更新しない銘柄が、上昇局面をリードする可能性の最も高い銘柄である。これは理にかなった考えだ。要するに、そうした銘柄は真に強気の人たちの手中にあり、市場全体が下値を更新して大幅に下落しても、踏みとどまったということだ。 そのパターンを示したのが、図13.1だ。市場平均が下値を更新しているとき、上昇してその後の下げ局面でも先の安値を下抜けない銘柄があれば、それはダウ平均(や他の平均株価)との比較で強気な銘柄と言える。 われわれが買いたいのはそういった銘柄であって、平均株価につられて下値を更新している銘柄ではない。この「乖離(ダイバージェンス)」によって、その株が強気の人たちの手中にあることが分かる。だから、ほかの銘柄以上に上昇することが期待できるのである。 このラリー・ウィリアムズの指摘は鋭いですね。自分の経験でも、暴落相場で株価が下がらなかった銘柄が次のスター株になることってよくあります。ダイバージェンスのある株価推移をするということは、その高い潜在ポテンシャルを示している可能性がある、ということなんですね。 さてこれでこの本の紹介は終わりです。非常に実践的で、投資法の改善に役立つヒントに溢れた素晴らしい1冊です。未読の方は是非。(終わり)
Nov 15, 2021
先日、散歩がてらに地元にある小さな図書館に久々に出かけました。 一通りウロウロした後で、「あっ、どんな投資本があるのか一応見ておこう。」と思い付きました。 棚を見ていくと、「株式投資」というコーナーは残念ながらありませんでした。もっとざっくりとした「経済」という大雑把なジャンル分けしかされていませんでした。 そしてそこにはガースーさん・アベさん・パパコイズミさんを始め、歴代総理の知恵袋だった「新資本主義の旗手」竹中平蔵さんの「経済ってそういうことだったのか会議」みたいな、今は古ぼけ色褪せてしまった「昔のベストセラー」が何冊も並んでいました。 「、、、えーと、投資本はどこかな、、、」と目を移していくと、棚の片隅の1列の3分の1くらいに申し訳程度にちょっとだけ置いてありました。 ただ背表紙を見ると、「株はこうやって買いなさい!」とか「この株を買え!」みたいな「タイトル断定口調系」か、もしくは「私は〇〇株で1億円儲けた。」の様な「タイトル扇情系」の物ばかりで、更にページ数も少なく、肝心の中身もマックのハンバーガーの1枚30円のトッピングトマトみたいにペラペラで、吐き気がするくらいに薄っぺらいものばかりでした。 私はちょっとげんなりしながら、「図書館に置いてある投資本の絶対量がそもそも絶望的に少ないし、更にあってもどう選んだらこういうラインナップになるのかちょっと分からないくらいには内容に問題がある。これじゃあ、まともな投資の勉強なんかやりようがないな。」と思いました。 何故かというと、私のこれまでの数百冊に及ぶ投資本読書経験から、 タイトルが断定口調の本と、株で〇億円儲けた系の本は、極めて高い確率でクソ本 であるという確かな実感を持っているからです。この法則の例外はニコラス・ダーバスの名著 「私は株で200万ドル儲けた」 やかぶ1000さんの、 「貯金40万円が株式投資で4億円」 以外には、ほんの数冊しか思いつかないです。 、、、図書館を出て、今度はお気に入りの野良猫探しの散歩を続けながら私は、「日本人全般に株式投資が広がって根付く日はまだこの先まだ何十年も来ないだろうな。」としみじみと実感しました。ある秋の日の出来事でした。。。。
Nov 13, 2021
さて今日は、2021~22主力株概況シリーズで紹介してきたポートフォリオTOP20銘柄をまとめておきます。 1~10位 11位 2153 E・Jホールディングス 多くの魅力に溢れた、ロレックスのエバーローズゴールドの時計みたいに優しくキラキラと輝いている銘柄ですね。 12位 7932 ニッピ 「資産バリュー株」としての割安さと言う観点から見て、「全上場企業中でトップクラス」のレベルにあると思います。ここが先日MBO発表があった 「第2の3001片倉工業」 になっても私は特には驚かないですね。 13位 7508 G-7ホールディングス 「メガフランチャイジー」企業としては最大級の成功事例ですね。 14位 8219 青山商事 翼の折れ過ぎた、複雑骨折エンジェルですね。 15位 7520 エコス 指標的に割安でかつ同時に一定の成長力があり、とてもバランスの良い銘柄ですね。 16位 7228 デイトナ 会社ホームページを見ても、またIRに電話をしても、「社員同士のコミュニケーションが濃密で、みんなが自社のことが大好きで、極めて情熱的に働いている。」ということがダイレクトに伝わってくるのがいいですね。 17位 9990 サックスバーホールディングス 何とか今の苦境を脱して欲しいですね。 18位 7516 コーナン商事 ホームセンター業界では、ここが最も総合戦闘力の高い銘柄であると個人的には考えています。 19位 3467 アグレ都市デザイン 「アグレには特別な何かがある。」と思っています。 20位 7846 パイロットコーポレーション 高い利益率、湯水のごとく毎年湧き出る魅惑のフリーキャッシュを誇る、ハイクオリティな銘柄ですね。 以上、2021~22ポートフォリオTOP20銘柄のまとめ でした。2021~22主力株概況シリーズ 免責事項2021~22主力株概況シリーズ は私が主力で勝負している銘柄について、本当にその価値はあるのか、私を投資家としての次のステージに連れていけるだけの力があるのか、「リスク・リワード比」が優れた最強で最上の頑健な銘柄なのか、何か見逃している弱点はないか、戦い続けるのに絶対に必要な「銘柄としての鮮度」が落ちていないか、などを多角的に検討する目的で書くものです。記事内容は一般的に入手可能な公開情報(ただしIRへの蛇の様にしつこい独自の取材内容を含む)に基づいて作成していますが、同時に諸々のバイアスのかかったあくまでも個人的な見解であり、特定銘柄の売買の推奨を目的としたものでは全くありません。また市場と個別銘柄の未来がどうなるかは誰にも分からないため記事内容の正確性は保証しません。そのため当シリーズに基づいて投資を行い損失が発生した場合にも当方は一切の責任を負いません。投資はくれぐれも100.0%御自身の判断と責任の元で行って頂きますよう、伏してお願い申しげます。
Nov 11, 2021
さて今日は株式投資本オールタイムベスト122位 ラリー・ウィリアムズの株式必勝法(ラリー・ウィリアムズ著、パンローリング社、2004年) の第6弾です。尚、今回が最重要回となります。 今日は、第13章 最後にーランダムなマーケットをノンランダムに考える から。 過去200年の株式市場を振り返ると、ひとつのことが分かる。つまり、上下動はあっても株式市場は一貫して上昇基調をたどっているということだ。この事実をけっして忘れてはいけない。 ラリー・ウィリアムズのこの力強い言葉とは裏腹に、我々日の丸投資家は直近の「失われた30年」のせいで、自国の株式市場の成長に自信を持ちきれない、残念過ぎる状況が長く続いています。 また最近では、新しく株式市場にやってきた若手の投資家の間では、「最初から米国株オンリーかつインデックス投資メイン」というのが常識になってきているようです。 実際私は先日ある投資初心者の方とお話をする機会があったのですが、私が日本株市場でしかも個別株投資をしているというと、「えっ、右肩上がりではない縮小均衡の難しいマーケットで戦われているんですね。立派だと思います。でもそれ大丈夫なんですか?」と心配そうに言われてしまいました。(滝汗) ま、この30年間だけを切り取ってみれば、日本株とアメリカ株では下記の通り「較べるのも無残なほど」にパフォーマンスに驚異的な差がついており、何の先入観も持たずにマーケットにやってきたフレッシュな方がアメリカ株を志向するのはごく自然で当たり前の事と思います。 図 S&P500とTOPIXの推移(上記データはマネックス証券より引用) ただ名著 ファクター投資入門 でも指摘されていた通り、 超長期で見れば、日本株市場も一貫して上昇基調 をたどっています。 「えっ、一体何を言ってるの? チミ、日本株が好き過ぎてついに頭に虫が湧いたの? もしかして変なスタンドでも取り憑いたの?」と心配してくれた方がいらっしゃるかもしれませんが、私は今のところは正気です。それでは下記のグラフを御覧下さい。↓ 図1 日本株130年の超長期チャート(上記データはThe Capital Tribute Japanより引用。なお、このチャートは日経平均株価を基準にして、日経平均株価が存在していなかった戦前期について複数の株価指数を組み合わせて連続性を持たせ、これを対数表記したもの。) ね、日本株市場も超長期で見れば、「一貫して上昇基調をたどっている。」のが分かりますね。 具体的には、1900~2015年で見ると、日本の リスクプレミアム(ERP=equity risk premium) は6.2 %(全世界は4.2%)と十分ですし、1966~2015年で見ても4.0%(全世界は4.1%)と世界平均に比べても特に遜色ありません。(上記データは、ファクター投資より引用) それは改めて前述の「日本株130年間の超長期チャート」を見れば誰でもはっきりと分かると思います。 つまり、1990年前後の日本株バブルが極端に異常でその時にあまりにも株価が空高く高騰し過ぎたせいで、その後の30年間「平均回帰の原則に従って長い調整が続いている」だけとも言えるのです。 そして私の考えでは、日本株の調整局面はそろそろ終了すると思います。何故なら、今の 日本株市場は世界屈指のディープバリュー株の宝庫 になってしまっているからです。超長期で見た場合に、「あまりにも調整が効き過ぎた」状態なんですね。(続く)
Nov 6, 2021
さて今日は株式投資本オールタイムベスト122位 ラリー・ウィリアムズの株式必勝法(ラリー・ウィリアムズ著、パンローリング社、2004年) の第5弾です。 今日は、第12章 マネーマネジメントー王国への鍵 から。 この章こそ、本書のみならずわたしの生涯においても最も重要で、わたしが読者に伝えることができる最も価値のある概念を述べた章である。 マーケットで儲けるためには、ゲームにおける優位性を持ち、その優位性を一貫して生かし、同時に各トレードにどれだけの資金をつぎ込むかを常に念頭に置かなければならないのである。 優れたマネーマネジメントシステムには、必ず次の共通した原則がある。それは、儲かっているときは株数や枚数を増やし、損をしているときは減らすことである。これぞ適切な資金配分の、まさに要である。 優れた投資家やトレーダーは、異口同音に「一番大切なのは資金管理。」と言います。私もこの20年間の投資家生活の中で、それが最も大切なことであると認識しています。 そして具体的には、「大きな含み損のある銘柄を絶対にそのまま放置しない。適切かつ迅速な損切りを徹底し、常にポートフォリオを含み益だらけですっきりとした状態に保つ。」ことを徹底しています。(続く)
Nov 4, 2021
いやあ11月になりましたね。「芸術の秋」ですし、コロナも沈静化していますし、今の内に色々と活動しておこうと思っています。(笑) ところでマーケットでは昔から 11月は、1年で最高の数か月の到来を告げる。 11月は機関投資家の第4四半期の資金が市場に入ってきて、最高の3か月の初めとなるので、最もパフォーマンスが良い月のひとつに位置づけられる。 (出典 アノマリー投資、ジェフリー・A・ハーシュ著、パンローリング、2013年 P150) と言われています。また、 11月、12月、1月は最も良い3か月だ。株価が着実に上昇する可能性が高いだけでなく、上昇自体もほかの月に比べて圧倒的に大きくなることがある。(出典 アノマリー投資、ジェフリー・A・ハーシュ著、パンローリング、2013年 P149) こともあり、11月と言うのは、 「1年で最高の3か月」の始まりを告げる、祝砲轟く(とどろく)素敵な1か月 でもあります。 ということで、私は11月が大好きです。株が上がることが多いだけでなく、まだ気候も良くて過ごしやすいですし、ご飯も美味しい季節ですから猶更ですね。(笑) それでは皆様、今月もよろしくお願い致します。
Nov 1, 2021
さて今日は株式投資本オールタイムベスト122位 ラリー・ウィリアムズの株式必勝法(ラリー・ウィリアムズ著、パンローリング社、2004年) の第4弾です。 今日は、第9章 個別銘柄の投資家センチメント から。 短期トレーダーの大半は損をする。その逆をやる方法はあるのだろうか?トレーダーの大多数がたいていの場合に間違ったことをしているとすれば、彼らの反対をすればいいのではないだろうか? 投資家センチメントと個別銘柄 この発想を推し進めるため、わたしは株の個別銘柄に対する投資家センチメントの調査を開始した。 わたしは、この指標で何を予期すべきかの確認と同時に、素晴らしいことに気づいた。つまり、中期的なマーケットの高値は投資家の楽観主義の高まりと同時に訪れる一方、マーケットの底はほとんど必ず楽観主義が最低レベルに落ちたところと重なるということだ。 マーケット変動の真実がはっきりした。つまり、無知な投資家や大勢の考えは、たいていの場合は間違っているのである。 チャートで確認 図9.1~図9.3は、週足チャート上にセンチメントを表したものだ。75%を超える強気を記録した個所には印を入れてある。安値はほとんど、強気が25%を下回ったところで起きている。 同様に、強気が25%を下回ると、株価上昇の可能性がぐっと上がる。 投資家のセンチメントは使える、武器になるという事ですね。私は、 ローレンス・A・コナーズ が言う、 恐怖で買って、強欲で売る という言葉を思い出しました。(続く)
Oct 30, 2021
いやあ2021年10月相場も終わりましたね。 言える範囲でいうと、今月は先月に続いて 1605INPEX を追加しました。好調なブレントOIL相場とそれに較べて軟調な株価推移を見て、「順張りでもう少しいけるかな?」と考えました。 またINPEXは何しろ超大型株なので、弱小個人の自分くらいのポジションなら、逃げたいときには瞬時に株価を動かさずに退却できて凄く気が楽ということもありました。「流動性がたっぷりあるのでその分大きめのリスクを取ってもいい」と感じたということです。 ここはとにかくブレントOILの相場(今は83.9ドル/bbl、ちなみに会社側の業績予想の前提数字は65.0ドル/bbl)と為替相場さえ見ていれば業績予測が比較的容易なので、これからもそこだけしっかりと見ながら戦っていく予定です。 後は、「業績上方修正&それとは裏腹に株価ヨコヨコラッシュ」の優待地銀株を色々と追加しました。具体的には8522名古屋銀行、8530中京銀行に新規参戦し、7327第四北越HD、 8544京葉銀行、 8714池田泉州HD あたりを買い増ししました。 これによって、 優待地銀株バルクプロジェクト は全体としてみると超主力株1つ分くらいのポジションに成長してきていますが、自分としては更にもう少しサイズを拡大できればと考えています。 その理由ですが、ここ数年の各地銀は店舗の統廃合や各種手数料の大幅値上げをどんどんと加速していて、「収益改善にガチで本気になって取り組んできたことの効果が、今ようやく明白な数字として表れてきている。」と思っているからです。 次に今月の成績ですが、対2020年末比で+17.9%となりました。先月の+18.1%からは「微減香りのヘアカラー(→おやじギャグ、ダメ、絶対!)」で少し後退しました。 それでは皆様、来月もよろしくお願い申し上げます。
Oct 29, 2021
さて今日は株式投資本オールタイムベスト112位 ラリー・ウィリアムズの株式必勝法(ラリー・ウィリアムズ著、パンローリング社、2004年) の第3弾です。 今日は、第7章 投資収益を高めるには から。 ほとんどの投資家は誤った考えを抱いている。彼らは、投資とは1、2銘柄のホットな株やとびきりの不動産物件を探し当てて買い、それを打って莫大な利益を得ることだと思っている。投資で利益を上げるというのは、そういうことではない。自分のお金に対してリターンを得ることである。株価急騰の可能性がある「一発野郎」を探すことではない。 私は一生ギャンブル好きだった父親からダイレクトに引き継いだDNAのせいで、「一発」を狙える夢のある銘柄に大きく張り込む悪い癖が以前からあるので、このラリー・ウィリアムズの警句にちょっと、いや本当はかなりドキッとしました。(汗) 最大のルール 上がり続ける急成長株を一貫してとらえる方法など何一つ存在しないことが過去の研究から明らか。 ホットな株は非常にランダムな値動きをする。わたしは自分の人生からランダムなものを排除したい。ランダムな成功には、同じだけのランダムな失敗がつきまとうものだ。 投資で成功するためには、「優位性」を持てるかどうかにかかっている。 投資元金に対する収益の最大化を望む場合、投資というゲームで並外れた優位性を得る必要はないということだ。マーケットに打ち勝つために、毎年100%にも及ぶリターンを上げる必要などない。過度のリスクをとらなけらば成功できないというわけではないのだ。 ほとんどの投資家は、どうやっても達成できないような非現実的な目標を設定する。だから、やる気とともにお金をも失うことになる。皆さんに理解してもらいたいのは、ホットな株やホットなうわさ話で儲けるのは、いかに困難かということである。、、、まさに正論です。私にはどうしても「ホームラン」を狙ってしまう面があるので。。。あぁ、耳が痛いですね。。。(滝汗) 最大の投資目標 よってわれわれの目標は、ひとつの投資判断で大儲けすることではない。そうではなく、継続的に利益を上げる手法を確立し、その手法を一貫して用いることである。株価平均のパフォーマンスを上回ることができれば、ウォール街の秀才たちの80%に勝ったことになり、時がたてば一財産築くことができる。わたしはそれで十分だ。! われわれの目標は、株価平均のパフォーマンスを上回ることだ。もしも一貫してそれができれば、他を圧倒する結果が得られる。 私が専門とする 優待バリュー株投資手法 では、理論上「優待分」だけは確実にベンチマークとなるインデックスを上回ることが出来ます。非常に再現性が高くて堅牢なやり方なので、そこにとどまり続けておけばいいのですが、私はどうしてもチャレンジングな銘柄をポートフォリオ上位に据えてやんちゃに戦いがちで、過去を振り返ると平均して年間数%のパフォーマンスを失ってきているように思います。この本を読んで、「自分はもう少し手堅く戦わなくてはならないな。」という気持ちを新たにしました。(続く)
Oct 23, 2021
さて今日は株式投資本オールタイムベスト122位 ラリー・ウィリアムズの株式必勝法(ラリー・ウィリアムズ著、パンローリング社、2004年) の第2弾です。 今日は、第6章 投資の目的 から。 長期投資への誤信 私の考えでは、長期投資家とはマーケットにおける最大のギャンブラーである。彼らは賭けをして、その賭けに固執する。もし間違っていれば、すべてを失いかねない。投機的な投資をしているにもかかわらず、同じ賭けを続けるからだ。 もちろん、バイ・アンド・ホールド戦略が奏功した事例はあまたある。人々が耳にするのはそういう成功話であるが、その陰には長期的なバイ・アンド・ホールド戦略が失敗に終わったケースが星の数ほどあるのだ。 この「長期投資がギャンブル」というラリー・ウィリアムズの指摘には一理あると思います。未来は遠くなればなるほどより不確実で不透明になるからです。なので私は2~3年の時間軸で戦う 「中期投資家」 を以前から標榜してもいます。 また、単なるバイ・アンド・ホールド戦略というのもあまり良いやり方ではないと自分も思います。それは実際にはバイ・アンド・ホープということですからね。正解はジム・クレイマーの言う、バイ・アンド・ホームワークでしょうし、私はそうしています。 もしあなたが、買った株を6か月から1年程度保有して利益を上げることを目指すのなら、短期投資家や長期投資家よりもうまくやれるであろう。 私はのんびりとした性格であることも相まって極力時間軸の長い投資を目指していますが、最近の変化の速いマーケットではラリー・ウィリアムズの言うような6か月から1年程度の時間軸で戦う方がより有利な気はしています。ま、このあたりはそれぞれの投資家の個性・性格・資質も加味して考えるべきでしょうね。(続く)
Oct 21, 2021
さて今日は株式投資本オールタイムベストです。 第122位は、ラリー・ウィリアムズの株式必勝法(ラリー・ウィリアムズ著、パンローリング社、2004年) です。 ラリー・ウィリアムズは世界的に有名なスーパートレーダーです。そしてこの本は彼の「実践家」としての長所が遺憾なく発揮された、投資のヒントに溢れた良書です。それでは早速本文へと進んで参りましょう。 今日はまずは第5章 来るべき素晴らしい上昇相場に備える から。 相場崩壊パターン 皆さんに、相場崩壊パターンを紹介しよう。過去何年も前から非常に信頼性の高い、単純なチャートパターンだ。 損をしないために利用してきた非常に重要なチャートパターンである。最初にこれに気づかせてくれたのは、1962年の砂糖の価格だ。 つまり砂糖は、幾何学数的な華々しい上昇、反落、上昇後すぐに下落というパターンをたどったのである。砂糖価格は1962年から1973年まで下げ止まらなかった。 次に別の主要な例を示す。(図5.2を参照)。これは、1978年の金価格チャートだ。ここにもまた、幾何学数的な価格上昇、典型的な値崩れ、最後のあがきの上昇というパターンが読み取れる。金もその後、値を戻さなかった。 「急上昇、反落、一時的上昇後に下落」というパターンが生じるにはそれ相応の理由があると、わたしは考えている。大きな理由のひとつは、最高値圏でつかんだ投資家が多いことだ。だがいずれはさじを投げ、保有する株や商品を、少しでも価格が戻せば売りに走るようになる。言い換えれば、ものすごい量のオーバーヘッドサプライが頭上に控えており、それが株価上昇を阻むということである。 負け組というレッテルを張られてしまった株を持ちたいと思うマネジャーはいないのである。ひとたび機関投資家に見放されてしまった株を、個人投資家だけによる買いで大幅上昇させることは不可能に近い。こういう株は低迷を続け、重力の法則に従うかのように下落スピードを増していくのである。 これは極めて重要なチャートパターンなので、これらの落ちた天使タイプの株を買ってヤケドすることのないように十分に注意してほしい。 価格が安いのには理由があるのだ。限界的な高値を超えてマーケットが崩壊したということは、価格急騰の再来はこの先6~12年はないと考えるのが妥当だ。ひとたび受けた悪評を返上し、イメージを高め、再び機関投資家の買いを引き寄せるためには、それほど長い時間がかかるのである。 どうです。ラリー・ウィリアムズの説明って、分かりやすくてかつ心にスーッと染み込んでこないですか? 本当に素晴らしい1冊と思います。 後、彼のこの相場崩壊パターンの説明を再読していて思ったのは、ウィリアム・オニール が名著 空売り練習帖 の中で述べていた、「空売りの構造」と非常に似ているなあということでした。ちょっと引用してみましょう。 そしてこの「相場崩壊パターン」は覚えておくと、実際に非常に役立ちます。ラリー・ウィリアムズやウィリアム・オニールらの「偉大な実践家」の叡智に感嘆しますね。♪ (続く)
Oct 19, 2021
さて今日はPF上位銘柄を紹介する 2021~22主力株概況シリーズ です。 13位 7508 G-7ホールディングス (東1、非優待株) ◎~◎◎ PF時価総額13位の準主力株は、いわゆる「オートバックス4兄弟」次男で、「メガフランチャイジー」企業としては最大級の成功事例となっているG-7ホールディングスです。 2020シーズンは26位でしたが、株価上昇により大きく順位を上げて今シーズンはここで登場してきました。 最近はオートバックスよりも業務スーパーの方がメイン業態となってきていますね。 現在の株価は2187円、時価総額964億円、PBR4.57、自己資本比率は43.1%、今期予想PER19.27、配当利回り1.6%(35円)で、優待はありません。 でも実はG-7は以前は優待株でした。そしてその頃には私は、 G-7ホールディングスを「初代絶対基準優待バリュー株」として深く信頼し、投資判断の礎・ベンチマークとなる銘柄として極めて高く評価していた のです。 G-7優待廃止の衝撃 は自分にはあまりにも大きな物でした。私は開示情報を見たその瞬間からショックで全身が硬直し、悪寒がして歯の根がガチガチいって合わず、大量の汗が目に入り曇ってパソコンの画面はまともに見えず、おまけに手も震えてマウスもまともに動かせないという悲惨な状況に突然にして陥りました。そして何とか正気を取り戻した直後には今度は強烈な吐き気に襲われ、そのままトイレに駆け込んで激しく嘔吐しました。 それまで全く自覚していなかったのですが、優待バリュー投資家として、G-7は私の「絶対に攻め込まれてはならないダメダメゾーン」だったのです。「真の、本当の急所」だったんですね。 さて、優待族的には「優待廃止は原則として即売り」な訳ですが、私はその後G-7を売り切ることはしませんでした。ファンダメンタルズが超良好な優良株なので、自分の中にどうしても売却の理由を見出せなかったのです。ただG-7に関しては「考えるとすぐに胃液が込み上げて来る。」という精神的に瀕死の重傷だったので、優待廃止後、私はしばらくの間G-7に日記で言及することはありませんでした。。。。。。 、、、、、、それから長い月日が流れました。私は今ではすっかり当時の精神的なダメージから元気に回復し(笑)、依然として楽しくご機嫌でG-7をホールドしています。そして2019年には久方ぶりにお替りして買い増しまでしました。何故ならG-7は非優待株となった今でもとっても良い銘柄であり続けているからです。 G-7の着実で力強い成長と流れるように美しいキャッシュフロー推移を見ると、(上記データはかぶたんプレミアムより引用)「フランチャイジービジネスだけでもこれほどの成功を収めることが出来るんだな。」と改めて目を開かされる思いがします。上場している「メガフランチャイジー企業」では他にも 3177ありがとうサービス なんかも非優待株ですがとてもいい銘柄と思いますし、私達投資家は常識に囚われず、柔らかい頭で広く市場を見渡して銘柄を探索し続けていかなくてはならないんだな、と改めて痛感しますね。2021~22主力株概況シリーズ 免責事項2021~22主力株概況シリーズ は私が主力で勝負している銘柄について、本当にその価値はあるのか、私を投資家としての次のステージに連れていけるだけの力があるのか、「リスク・リワード比」が優れた最強で最上の頑健な銘柄なのか、何か見逃している弱点はないか、戦い続けるのに絶対に必要な「銘柄としての鮮度」が落ちていないか、などを多角的に検討する目的で書くものです。記事内容は一般的に入手可能な公開情報(ただしIRへの蛇の様にしつこい独自の取材内容を含む)に基づいて作成していますが、同時に諸々のバイアスのかかったあくまでも個人的な見解であり、特定銘柄の売買の推奨を目的としたものでは全くありません。また市場と個別銘柄の未来がどうなるかは誰にも分からないため記事内容の正確性は保証しません。そのため当シリーズに基づいて投資を行い損失が発生した場合にも当方は一切の責任を負いません。投資はくれぐれも100.0%御自身の判断と責任の元で行って頂きますよう、伏してお願い申しげます。
Oct 18, 2021
さて今日は株式投資本オールタイムベスト121位利食いと損切りのテクニック(アレキサンダー・エルダー著、パンローリング、2012年) の最終回第8弾です。 今日は、第9章 弱気派が利益を上げる から。 センチメント指標は先行する センチメント指標は、マーケットの群衆からその心情を直接くみ取っている。 センチメント指標のなかでも非常に単純なのがマスメディアである。大衆の感情が度を越しているとマスメディアが報じるとき、抜け目のないトレーダーたちは、トレンドの反転をうかがい始める。 2007年夏、私は国際的な大企業で講演をするためにアジアに飛んでいた。東京からシンガポールへの便で、私はフィナンシャルタイムズ紙のある記事をみて、思わず背筋を伸ばした。同紙の上海駐在員によると、ホテルのサービススタッフや皿洗いが、デイトレーダーになるべく大挙して仕事を辞めており、地元のサービス業に労働力不足が生じているというのだ。 鐘の音が聞こえたように思えた。ベッドメイキングや皿洗いで生計を立てている人には十分な敬意を払っている。だが、株式市場はそういう人たちがそろって利益を上げられるように、つくられていない。 マスメディア、特に低俗でジャンクな週刊誌の見出しはセンチメント指標として非常に役立つと私は以前から考えています。例えば週刊ポ●トなんかで、「これから日本市場を大暴落が襲う」などと言う記事が出たときには、大体市場は底値近辺ですし、「ここから日本市場の黄金時代が始まる」みたいな記事が出ると、ほぼ当面の天井になります。面白いですね。 さてこれでこの本の紹介は終わりです。投資で最も難しい、「売り時」について真正面から取り組んだ快作であり、読んだ後に本棚に置いておくと実に役立ちますので、未読の方は是非。(終わり)
Oct 16, 2021
さて今日は株式投資本オールタイムベスト121位利食いと損切りのテクニック(アレキサンダー・エルダー著、パンローリング、2012年) の第7弾です。 今日は、第8章 株以外の空売り から。 FX FXの抱える問題は、ほとんどのFX業者が顧客の取引の相手方になるという点だ。買いや売りの注文を出すと約定の報告をくれるが、実際のところトレードなどしていない。単なる帳簿上の仕掛けでしかないのだ。結局は客が損をすることを、よく分かっているので、FX業者は客と逆のポジションをとる。目を輝かせた夢想家たちは、料金をこまごまと請求され、没落は加速することになる。 大抵のFX業者は注文をマーケットに送らず、顧客の取引に向かうだけである。FX業者はあらゆるトレードで顧客と逆に張っているのだ。 貧弱な手腕と乏しい資金のせいで、顧客は破滅する運命にある。FX業者のオーナーはこれを分かっている。注文をマーケットに流し、儲けを他人と分け合うわけがない。 スプレッド、売買手数料、そしてありもしないポジションに課される金利が、ギャンブラーの柩(ひつぎ)に釘を打ち込む。 、、、エルダー、すごい切れ味ですね。(笑) ただ言われてみると、FXで巨大な資産を作り上げた方というのは寡聞にして聞いたことがないですし、構造的に難しいゲームなんだろうなというのは体感的にも分かります。 後、ここだけの話ですが、私はこのエルダーの本を読んで「なるほど、FXは自分でやるんじゃなくて、儲かっているFX業者の株を買えばいいんだ。」と思い付きました。そして2021年10月現在でもFX取引大手で、極めて高い利益率を誇る 7185ヒロセ通商 をポートフォリオ上位に据えて戦っています。 本当にエルダー本と言うのは、隅から隅まで役に立つんですね。(続く)
Oct 15, 2021
さて今日は株式投資本オールタイムベスト121位利食いと損切りのテクニック(アレキサンダー・エルダー著、パンローリング、2012年) の第6弾です。 今日は、第6章 「エンジンノイズ」で売る から。 決算発表前に売る 決算発表がニュースに流れて大きなサプライズになることはめったにない。 決算発表で株価が跳ね上がることのない理由は、ほかにもある。決算発表の内容が、公式発表の前にあらかじめ漏れていることが多いのだ。 私の考えでは、株式市場のインサイダー取引の量は、一般に考えられているよりもずっと多いと言える。 大衆向けのニュースは、上流階級向けとは別なのだ。 私の経験では、決算発表のインパクトには懐疑的なほうがうまくいく。会社は情報を漏らし、インサイダー取引が行われ、決算報告書は行き交っている。 いやあ、どうですか。このエルダーの身もふたもない岩肌むき出しの赤裸々トーク。ここ日本株市場でも、日々戦っていて「いや、これ限りなく炭酸に近いだろう。」と感じる局面と言うのは山ほどありますし、それが「マーケットの実際のところ」なんだろうと思います。 そしてエルダー本の素晴らしさと言うのは、そういう「マーケットの悪い面や恐ろしさ」を淡々とリアルに教えてくれるところにもあります。まるで「海兵隊訓練キャンプの頼れる鬼教官」みたいに超現実的な1冊なんですね。(続く)
Oct 14, 2021
さて今日は株式投資本オールタイムベスト121位利食いと損切りのテクニック(アレキサンダー・エルダー著、パンローリング、2012年) の第5弾です。 今日も、第4章 目標価格で売る から。 上昇がつまづくとき 私の経験からすると、トレードを引っ張りすぎるのはよくないようだ。 トレードに関することなら何でもそうだが、大切なのは極端なものを求めないことだ。反発の最高値を取りにいくと、最も高い代償をマーケットに払うことになる。欲張ると身を失うのだ。 「高値更新失敗で売り」というルールの背後にある理屈は単純である。非常に強力な動きが高値を更新できないのは、強気派は息を上げ始めながら高みへ手を伸ばしているということだ。私の場合、最高値をとらえる試みはずいぶん前に断念した。最高値は最も高くつくことを忘れないでほしい。 抵抗水準で売る 支持帯や抵抗帯は、長期トレードの目標になる。 ある価格水準で取引が活発に行われているということは、その価格には価値が反映されていると考える人がそれだけ多いということになる。 価格がレンジの端にひたひたと波を寄せているときに、胸を躍らせるのは素人だ。彼らはブレイクアウトを期待し、新高値で買って新安値で売る。一方プロはというと、ほとんどのブレイクアウトがダマシであって、結局戻ってしまうと分かっている。彼らは反対方向にトレードをすることが多く、密集ゾーンの下限で買う。 ごくまれに素人が勝つこともある。だが、長期で見ればプロに便乗したほうがうまくいく。 私は「一攫千金」が座右の銘だった父親のDNAを引き継いだ「夢見がちな投資家」なので、このエルダーの冷徹な指摘を読むとキュッと身が引き締まります。 マーケットと言うのは「平均回帰の法則」が強く働くところであり、投資家は常に現実的でなくてはならないんですね。(続く)
Oct 9, 2021
さて今日は株式投資本オールタイムベスト121位利食いと損切りのテクニック(アレキサンダー・エルダー著、パンローリング、2012年) の第4弾です。 ここからは、いよいよ本丸の 第2部 どのように売るか を見ていきます。 今日はまずは、第4章 目標価格で売る から。 買い候補を選んだら、いくつか考えなければならないことがある。 1 利益目標はどこか。この銘柄はどの程度上がりそうか。 2 どこまで下がれば、買いの判断が間違っていたこと、損切りしなければならないことを確信できるか。 3 その銘柄のリスク・リワード・レシオ、つまり潜在的な収益(リワード)とリスクの比率はいくらか。 プロのトレーダーは、この3つの問いを常に考えている。ひとつも考えないようであれば、ギャンブラーと同じだ。 私も主力で勝負している銘柄に関しては、常に大まかなリスク・リワード・レシオを考えるようにしています。もちろん未来に何が起こるかは最終的には誰にも分からないわけですが、現時点で手に入る情報を元にして色々と考えて、「まあ、このくらいだろう。」というところを推定しています。そしてブログの非公開日記に具体的な理由と共に書き込むようにしています。何故ならその作業をしないと、本当に主力で戦うに足る銘柄であるかが分からないからです。 一例を挙げましょう。2021年10月現在の私は福井地盤のドラッグストアの9267ゲンキードラッグストアを主力に立てて戦っているのですが、私が主力参戦した2021年6月当時(株価は4000円弱の水準だった)のリスク・リワード・レシオは約6.5:1と見ていました。当時のブログ未公開のメモは具体的には以下の様な感じです。↓ ゲンキーはベストシナリオで思惑通りに勝った場合には数年後の1株益600円×PER30倍で株価18000円とみている。何故30倍かと言うと同郷のライバルの3549クスリのアオキHDが20倍以上に評価されているので、圧倒的に店舗総合力に勝るゲンキーは30倍くらいまで評価されても不思議ではないため。逆にワーストシナリオは、出店と店舗戦闘力の維持を重視するあまり、売り上げに比した利益が全く付いてこない、なんだったらガツンと減益になるという場合。 社長さんは超ワンマンっぽいし、刈られる立場のライバルで金沢地盤の3549クスリのアオキだって「座して静かに死を待つ」ことは当然なく死に物狂いでこれから頑張るだろうし、実際M&Aも使って地場の食品スーパー食って売り場にぎこちなく生鮮入れたりして努力しているし、本当にゲンキーの快進撃がこのまま続くかは分からない。またゲンキーはキャッシュフロー推移が悪いので、金に詰まれば当然に増資もあり得るし、そのタイミングによっては我々既存ホルダーが大ダメージを受ける可能性もある。 つまり最悪の場合は、PBR1倍前後までの下落は余裕であり得る。その場合の株価は2000円。しかもその確率はそんなに低くもない。30%はあると思う。以上をまとめると、ざっくり言って勝ったら+13000円、負けたら-2000円ということになる。リスクリワード比は6.5:1で極めて優れている。新型店舗のレギュラー店の革新性と現時点での高い仕上がり具合を考えれば、PF最上位の一角で戦う価値は十分にあるし、更に一定の流動性もある銘柄なので、想定外の事態が起きた場合にも全軍の速やかな離脱はなんとか可能。退却路も確保された一定の安心感のある戦が出来るものと考える。 もう1つ例を出しましょう。同じく私の主力の一角で、女性カジュアル服チェーンの2792ハニーズHDです。これもブログ公開時に秘密日記に書いた内容はこんな感じ。↓ まず2021年9月23日時点のハニーズの株価は1121円、時価総額313億円、PBR0.87、自己資本比率は82.7%で有利子負債は0と鉄壁、今期予想PER10.77、配当利回り3.1%(35円)、総合利回り5.3%(35+24=59円、利回りは100株保有時。また優待券はメルカリ平均価格の額面の80%で換算。)で、優待は100株保有で「1年以上の継続保有を条件として」3000円相当の商品券などとなる。 次にハニーズの目標株価だが、同業の2685アダストリアのPERが24.8倍、2726パルが20.5倍、3548バロックジャパンが22.3倍、7606ユナイテッドアローズが37.9倍、他のライバルの7445ライトオンや7603マックハウスに至っては赤字。なので、業界内での「相対戦闘力」に優れるハニーズは20倍に評価されて当然と思うので2000~2500円は望めると考えている。更に今後ECの伸長でEPS(1株益)の成長があれば、3000円もあり得る。 その一方で、優待廃止がない限りは、株価1000円で総合利回りが約6%になるので、このあたりが底値と考える。すると、今の株価が1100円として、勝つと+1000円、負けるとー100円となる。つまり、リスク・リワード・レシオは10:1となり、ローリスク・ミドルリターンの極めて分の良い勝負と考える。 ただ大きな懸念点は、政情不安のあるミャンマーにメイン工場があること。他にバングラデシュやカンボジアにも工場はあって分散しているのでミャンマーに何かあっても致命傷にはならないと思うが、リスクがあるにはあると思うのでここは要注意点。 またハニーズの撤退ポイントは、優待廃止でかつ増配のアナウンスがない、月次悪化で競争力が著しく低下している、ミャンマーの工場が政情不安から閉鎖され再開の見込みが立たない、もしくはミャンマー工場が木っ端微塵に爆破される、あたり。 (続く)
Oct 8, 2021
さて今日は、2021~22主力株概況シリーズで紹介してきたポートフォリオTOP10銘柄をまとめておきます。1位 9267 Genky DrugStores ゲンキーのお店は「究極のワンストップ店舗」であり、「天下を取れるフォーマット」と思いますね。2位 9057 遠州トラック 成長力の割に抜群に安いと思いますね。3位 8281 ゼビオホールディングス アルペン・ヒマラヤなどの同業他社に比べてPBRが非常に低いのが良いと思いますね。4位 7605 フジ・コーポレーション 好調な業績とは裏腹の軟調な株価推移が素敵ですね。5位 1605 INPEX 日本唯一の「黄金株企業」ですね。💎💎💎6位 8591 オリックス 私のポートフォリオの司令塔となる、「絶対基準優待バリュー株」ですね。7位 2792 ハニーズホールディングス バランスの取れた圧縮陳列手法で、抜群の店舗戦闘力がありますね。8位 2790 ナフコ 同業他社に比べて異常にPBRが低いのが実にいいですね。9位 9027 ロジネットジャパン 輝ける「札証の☆」ですね。10位 6073 アサンテ 魅力的な優待クオリティですね。 以上、2021~22ポートフォリオTOP10銘柄のまとめ でした。2021~22主力株概況シリーズ 免責事項2021~22主力株概況シリーズ は私が主力で勝負している銘柄について、本当にその価値はあるのか、私を投資家としての次のステージに連れていけるだけの力があるのか、「リスク・リワード比」が優れた最強で最上の頑健な銘柄なのか、何か見逃している弱点はないか、戦い続けるのに絶対に必要な「銘柄としての鮮度」が落ちていないか、などを多角的に検討する目的で書くものです。記事内容は一般的に入手可能な公開情報(ただしIRへの蛇の様にしつこい独自の取材内容を含む)に基づいて作成していますが、同時に諸々のバイアスのかかったあくまでも個人的な見解であり、特定銘柄の売買の推奨を目的としたものでは全くありません。また市場と個別銘柄の未来がどうなるかは誰にも分からないため記事内容の正確性は保証しません。そのため当シリーズに基づいて投資を行い損失が発生した場合にも当方は一切の責任を負いません。投資はくれぐれも100.0%御自身の判断と責任の元で行って頂きますよう、伏してお願い申しげます。
Oct 7, 2021
いやあ10月になりましたね。今日は「キシダ金融増税」ショックでTOPIX・日経平均共に暴落していますが、ま、政治の話を気にしても仕方がないですし、いつも以上に楽しくご機嫌で株式投資に励みたいと思います。 また同時に今月は「ハロウィン月間」でもあるので、いつも以上にポートフォリオ上位に「イタズラ銘柄」をたくさん散りばめて、よりトリッキーに戦って行こうとも考えています。(笑) ところでマーケットでは昔から 相場では10月は希望の星となり、しばしば弱気相場に終止符を打つので、今は 1年のうちで株を買うのに最もふさわしい月のひとつ になっている。(出典 アノマリー投資、ジェフリー・A・ハーシュ著、パンローリング、2013年 P145) と言われています。これが何故かというと、 11月、12月、1月は最も良い3か月だ。株価が着実に上昇する可能性が高いだけでなく、上昇自体もほかの月に比べて圧倒的に大きくなることがある。(出典 アノマリー投資、ジェフリー・A・ハーシュ著、パンローリング、2013年 P149) からです。 最高の季節の到来を告げる素敵な1か月 ということですね。♪ ということで、私は10月が大好きです。株が上がることが多いだけでなく、気候もいいですし、ご飯も美味しい季節ですから猶更ですね。(笑) それでは皆様、今月もよろしくお願い致します。
Oct 1, 2021
いやあ2021年9月相場も終わりましたね。 今月は言える範囲でいうと、1605INPEX を更に大きく買い乗せしました。主力株概況シリーズで紹介したときは5位でしたが、本日の最新ランキングでは買い増しによって3位まで上昇しています。後は、 9831ヤマダ電機 を久々に優待MAXの10000株まで買ったくらいです。ヤマダを買い増ししたのは、最近パソコンとかブルーレイプレイヤーとか冷蔵庫とかテレビとかを買っていたのですが、店員さんが凄く親切で親身になってくれて、「あれ? 接客が最悪だった数年前の惨状から飛躍的に良くなっているな。」と実感したのと、色々なことを教えて貰ったのでそれで「投資家としての恩返し」をしたいと思ったからです。 売却の方は、7185ヒロセ通商 を 我々優待族の伝家の宝刀である 「優待取らないの法則」 を発動して、優待MAXの1000株を残して売却しました。ちなみにヒロセは昨年は優待権利落ちの2週間前くらいが株価のピークだったので、自分はそこに向けてチビチビと売り上がっていったのですが、その後もじり高が続き、結果的には権利落ち直前が一番高いという結果になりました。「取らないの法則」が今年も有効だったことに変わりはなかったとはいえ、その効力の発揮のされ方は明白に昨年とは異なりました。このあたりが株式投資の面白さと奥深さですね。 次に今月の成績ですが、対2020年末比で+18.1%となりました。先月の+13.2%からはやや前進しました。 ただ、経営統合するために9月29日上場廃止&10月1日持株会社新規上場予定の7594マルカと8087フルサト工業、マツキヨと経営統合する3098ココカラファイン、株式移転で9月29日上場廃止&持株会社が10月1日上場予定の8356十六銀行の4社が、空白期間となる本日9月30日に「消えている」状態で0円換算となっているため、実際の成績は+18.2%くらいかなと思います。 それでは皆様、来月もよろしくお願い申し上げます。
Sep 30, 2021
さて今日は株式投資本オールタイムベスト121位利食いと損切りのテクニック(アレキサンダー・エルダー著、パンローリング、2012年) の第3弾です。 今日は、第2章 トレード心理学とリスク管理 から。 アレキサンダー・エルダーは精神科医×プロトレーダーなので、こういう文章を書かせたら天下一品&抜群です。早速見ていきましょう。 トレードツールとしての心理 感情、希望、恐怖は、直接かつ即座にトレードに影響する。テクノロジーに左右されるわけではない、頭のなかで起こっていることが成功や失敗を左右するのだ。 意思決定は明確でなければならず、また先入観を持ってはならない。そうすることで経験から学び、より優れたトレーダーになれる。 この章でエルダーは、トレードにおける心理状態の大切さを具体的に分かりやすく教えてくれています。早速見ていきましょう。●孤独は不可欠 人はストレスを感じると委縮して、人のまねをするようになる。しかし、トレーダーとして成功している人は、自分で決断をしている。トレード計画をつくったり、トレードを実行しているときは、ひとりにならなければならない。 トレード中は自分のトレード計画について、人と話をすべきではないのだ。 自分のトレードと向き合い、できるだけ多くを学び、自分で決断し、計画を書き出し、だまって実行する。信頼のおける人たちと自分のトレードについて話し合うのは、トレードが終わってからである。ポジションに集中するには孤独が必要なのだ。→ 確かに自分の観察でも、超一流の投資家はほぼ寡黙です。私はブログでもツイッターでも多弁な方ですが、そのせいでS級に上り詰めることが出来ていないのだろうといつも反省しています。(汗) ●自分を大切に 心理がトレードの一部なら、心を大切にしなければならない。 自分を責めても優れたトレーダーになれるわけではない。 損失を責めて自分を罰してはいけない。→ 反省はしても、自分を責めてはいけないということですね。大切な視点と思います。 ●気分が悪ければトレードは控える 優れたトレーダーでさえ、そのエッジはとても小さい。エッジを阻害するようなものがあると、力のバランスが不利に動く。落ち着いて、くつろいで、そして楽しい気分でいることは、成功にとって非常に重要なことだ。 ひどい虫歯があったり、配偶者との間に問題があったりして集中できないなら、マーケットから離れた方がいい。→ ツイッターを見ていると配偶者との間で離婚話が進展しているなどの深刻な問題を告白している投資家の方がたまにいますが、ほぼ例外なく劣悪な投資成績になっています。また衝動的な売買を繰り返していて「破滅願望」があるようにすら見えることも良くあります。「常にご機嫌でいる」ことは投資家としての大前提なんですね。 リスク管理 トレードが綱渡りなら、リスク管理は命綱だ。足を滑らせたときにあなたの命を救ってくれる。 オーバートレードとは、口座資金に対して大きすぎるトレードのことである。掛け金が危険なほど大きくなると、人は緊張のあまり固くなり、衝動的に逃げ出してしまう。そして成績は悪化することになる。賢明なリスク管理とは、完全にリラックスできる水準にまでトレードサイズを抑えることだ。 どの程度の資金集中をするとオーバートレードになるのかは、投資家それぞれのリスク許容度や性格・持っている能力によっても異なると思いますが、自分の場合は「持っていてその株の値動きが気になって仕方がない。」状況の時には結果としてはうまくいかなかったことが多かったです。投資の達人と言うのは、「常にリラックスして肩の力を抜いて戦っている。」ものなんですね。(続く)
Sep 28, 2021
さて今日は株式投資本オールタイムベスト121位利食いと損切りのテクニック(アレキサンダー・エルダー著、パンローリング、2012年) の第2弾です。 ところで私はアレキサンダー・エルダーの著作が大好きなのですが、その理由は文章に圧倒的な説得力と迫力があることと、「間違えれば死ぬこともある」マーケットと言うところの恐ろしさと暴力性を生々しく伝えてくれるからです。彼の文章を読んでいて背筋がゾクッとしたことが何十回もあります。他の著者でいうと、マックス・ギュンター や ジェラルド・M・ローブ や、 アリ・キエフ の文章でも同じ感覚を味わったことがあります。 何が言いたいのかと言うと、 アレキサンダー・エルダーの著作はどれも本物 ということですね。 すいません、またもや脱線してしまい前置きが長くなりました。今日は、はじめに から。 はじめに 成長のときもあれば、衰退のときもある。種まきのときもあれば、収穫のときもある。リビングを跳ね回る愛らしい小犬も、いつの日か老い、衰え、病に苦しみ、獣医の手で最期を迎える。 買いは楽しい。希望、大きな期待、息をのんで膨らんだ胸から喜びが湧き出てくる。 売りはつらい。しかめ面でするような仕事だ。最期の注射のために老犬を獣医のところに連れていくようなものだ。だが、売らずにすますことはできない。 売りについて語り始めたら話は尽きない。売りーそれはいかなるトレードであれ、最後には向き合う現実だ。 現実を直視して、売りの勉強を始めよう。 、、、どうでしょう。感受性豊かなお子様が読んだら怖くて号泣してしまいそうなイントロですね。これがアレキサンダー・エルダー。これが世界トップクラスのプロトレーダーの言葉なんですね。続きを見ていきましょう。 なぜ売るのか? マーケットは呼吸をする。胸いっぱいに息を吸い、そして吐き出す。上昇するし、下降する。マーケットで良き人生を送るためには、そのリズムにうまく乗る必要がある。 これから株のトレードを始めようという初心者でも、”息の吸い方”ーつまり株の買い方は知っている。しかし”息を吐くタイミング”ーつまり株の売り時を知らない。これを知ることで、初めて群衆よりも優位に立てるのだ。 そう、私たち投資家は株の買い時と同じくらいの熱意をもって売り時についても学ばなくてはならないのです。それでは次回からはいよいよ本編を見ていきましょう。(続く)
Sep 25, 2021
さて今日は株式投資本オールタイムベストです。第121位は、利食いと損切りのテクニック(アレキサンダー・エルダー著、パンローリング、2012年) です。 著者のアレキサンダー・エルダーは、旧ソ連からアメリカに亡命した精神科医&プロトレーダーという異色な経歴で有名です。また彼の著書であるザ・トレーディング(旧 投資苑)は世界的なベストセラーともなりました。そして以前に当ブログでも既に書評を上げています。 そして今回紹介する、利食いと損切りのテクニックは、「手仕舞いの売り」と「信用の新規売り」のやり方に焦点を当て、そこに特化した1冊です。投資本と言うのは膨大にありますが、そのほとんどは「買い」に関してのものです。そして「売り」に関しての本と言うのはあまりありません。また私の膨大な保有本の中でも、名著と言えるのは本書以外には以前に紹介した、 オニールの空売り練習帖 くらいのものです。 ただここで皆様に考えて欲しいのですが、「買った株のほとんどはいつかは必ず売る。」ものです。短期・中期・長期という投資家ごとの時間軸の差はあるにせよ、最終的には売買をすることによってしか利益を上げることが出来ないからです。その意味で、「株の売り時」について学ぶことは私達にとって極めて重要なことです。では何故「売り」に関する本が少ないかと言うと、「売り」と言うのは「買い」に較べて非常に難しく、手法を言語化することが極めて困難だからです。 そんな中で、今回のエルダー本は、その難解極まる「売り」のやり方を懇切丁寧に説明してくれる最高の1冊です。買って一通り読み、その後本棚に置いておくと抜群に役立ちます。実際私も持ち株の売り時に悩んだときに、何度もこの本に手を伸ばして再読し、その上で決断を下してきました。本当に役立ちます。 それでは次回からは、「本棚になくてはならない超実践的な1冊」のベストオブベストのところを一緒に見ていくことと致しましょう。(続く)
Sep 24, 2021
さて今日は株式投資本オールタイムベスト120位 アルファフォーミュラ (クリス・ケイン+ローレンス・A・コナーズ著、パンローリング、2020年) の最終回第7弾です。 今日も、第4章 平均回帰がうまく機能する理由 から。 平均回帰トレードは感情的に難しい! パニックが起きたときはたいてい、経済を扱うメディアによる悪いニュースや、いわゆる専門家の悪い予測も出ている。 短期的に極端に下げている株を買うのは心理的にとても難しい。その時点では、そんなことをするのは絶対に間違っていると思うだろう。 トレード・投資業界では、その時点で最悪と感じるトレードがたいてい最も大きな利益になる、とよく言われる。極端な値動きに対して逆張りをすることはその良い例だ。 ウィリアム・エックハルト は名著 「新マーケットの魔術師」(パンローリング) のインタビューで次のように述べている。 「満足感を得るためにトレードをしていれば、間違いなく負けます。気分が良いことはたいていは間違っているからです」 この難しさは、現代生活で絶えず流されるニュースのせいで、一層増す。短期間に大きく下げると、ニュースと市場のセンチメントは大きくマイナスになる可能性が高いからだ。この章の最初のほうで定量的に示したエッジが生じるのは、この難しさのせいでもある。また、人間行動が変わる可能性は低いため、このエッジが今後も続くということも示している。 ふー、長年に渡る平均回帰トレードのエッジがどうして消失しないのか?についての完璧な説明ですね。 感情的に滅茶苦茶やりにくいので、それで有効性を認識していてもどうしても実行できない、ということです。 我々投資家の「生物としての根源的な弱点」に根差した優位性なので、それでエッジがいつまで経っても消えないということなんですね。 さてこれでこの本の紹介は終わりです。天才コナーズの2021年時点での「総まとめ」的な、マジで最高の1冊です。読んだら飛びますよ。未読の方は是非。(終わり)
Sep 21, 2021
先日ツイッターで、「損切りについて」が大きな話題になっていました。損切りをするということは、元々の自分の判断が間違っていたと心の底から認めること、敗北を全身で受け入れることであり、愉快なことではありません。むしろ人間の生物学的な本性からすれば、「出来れば避けたい」ことであると言って良いでしょう。 ただそれでも私は、投資家として「損切りは自分を、何よりもその心を守るために必須」であると考えています。我々は自分が思っているほどに強い存在ではありません。そして、 投資心理学の教えによれば「含み損は含み益の2.5倍の精神的ダメージ」 があります。生物学的本能に従って「儲かったら迅速に利益確定、損したら我慢して耐えてどこまでも塩漬け」を繰り返していると、ポートフォリオはあっという間にボロボロの赤字だらけになり、終いには全体で含み損の状態に転落してしまいます。 こういう状態になってしまうと、投資家は「損失の大きさ」にしか目がいかなくなります。投資家としての生命線である「頭脳の明晰さ」は失われ、襲いかかる「含み損の大きさ」だけに心は囚われてしまいます。「損失を減らしたい、このピンチから何が何でも脱出したい、でも何も考えられない。」という「脳みそピヨピヨの幼子の様な精神状態」に逆行してしまうのです。こうなってしまっては 「世界最大のグレートゲーム」 とも称される株式投資の世界で生き抜くことなど既に不可能です。投資家にとって必須の 「2次的思考」 を巡らす能力が既に失われてしまっているからです。 つまり、私たち投資家は、「常に巧みなディフェンスをしながら、自らの心を守りながら市場と言う過酷なリングで戦う」必要があるのです。そしてだからこそ、「損切りは必須」であると私は考えているんですね。 、、、そして私はこの考え方を発展させて2021年現在では、市場で常に最高にご機嫌な気分で過ごし長く生き抜くためのコツは、 「含み益と含み損のバランスを不釣り合いなくらいに含み益側に傾けておく」 事だと考えています。 何故ならこうしておくと、市場と言うのは「楽しくて快適でまるで竜宮城のようなところ」と心の底から思えるからです。マーケットで長生きするためには、「市場に対する素朴で原始的な信頼感」を持っていることは極めて大切なのです。 「カワイイは作れる」のと全く同じで、含み益も作れます。「邪悪でどこまでも大きく成長する可能性がある危険な癌細胞」である含み損は徹底的に切る、そして逆に含み益は軽視して受け流しておけばいい、心地良いモメンタムの涼風を楽しんでいればいい、ということです。そうすれば、時の経過と共にポートフォリオには自然と含み益が積み上がっていくんですね。 以上、損切りに関する私の考え方 2021年編 でした。 、、、最後に、今日の日記の元ネタとなった私の一連のツイッター投稿を貼っておきます。これからもブログとツイッターを連動させながら、楽しく活動していきたいと思っています。 自分が一番気を使っているのは「含み損のコントロール」。理由は含み損は「活動性の高い癌細胞」と同じで成長力が高くて非常に危険だから。なので「これは無理」と思ったら即座に切る。その一方で、含み益に関しては非常に大らかに考え、基本的には「モメンタムを失うまで売らない」様にしている。 pic.twitter.com/P2TwWfGK9H— みきまるファンド (@mikimarufund) September 18, 2021何が言いたいのかと言うと、含み益は軽視して受け流しておけばいい、心地良いモメンタムの涼風を楽しめばいいということ。そして投資家としてのパワーは、邪悪で危険な含み損の圧縮と管理にこそ使わなくてはならないということ。勝てるかどうかは別として、これさえ守れば市場で生き抜ける。— みきまるファンド (@mikimarufund) September 18, 2021自分はこのメンタリティーに達するのに20年かかってしまったけど、今のTLの若手の天才たちは2年で自分以上の「更に数歩上の領域」にまで既に展開している。いやあ、株クラは本当に恐ろしくも魅惑的な世界です。最高ですね。— みきまるファンド (@mikimarufund) September 18, 2021損切りに関しては「究極の正解」は無い話題なんだけど、自分の経験からは「下手糞程損切りを徹底するべき」と思っている。「含み損は含み益の2.5倍の精神的ダメージ」があるし、これが積もり積もると投資家の心は簡単に壊れてしまう。私達は「常に自らを守りながら戦う」必要がある。— みきまるファンド (@mikimarufund) September 18, 2021
Sep 19, 2021
さて今日は株式投資本オールタイムベスト120位 アルファフォーミュラ (クリス・ケイン+ローレンス・A・コナーズ著、パンローリング、2020年) の第6弾です。 今日は、第4章 平均回帰がうまく機能する理由 から。 株式市場は短期的には平均回帰する傾向があるー以上! コナーズは定量化された短期の平均回帰トレード戦略に関して、世界有数の権威の1人とみなされている。彼が25年以上の期間を調査した結果によると、通常は数日から数週間という短期の極端な値動きに対して、ルールに基づいて逆張りをすれば、統計上、エッジ(優位性)があることが繰り返し示されている。 具体例として、彼が2009年に出版した 「コナーズの短期売買入門ートレーディングの非常識的なエッジと必勝テクニック」(パンローリング) を見よう。 この調査では、SPY(S&P500のETF)をトレードしている。単純で最適化されていないルールは次の通りだ。 1.SPYは200日単純移動平均線(SMA)を上回っている。 2. SPYが短期的に押した。定量化のために、4期間 RSI(相対力指数) の値が25以下のときに、終値でこのETFを買う。 3. トレード中に4期間RSIが20を下回って引けたときは、もう1単位を買う。SPYが下げ続けたら、ポジションをうまく2倍にできる。 4. SPYが平均に戻ったら終値で売る。この場合、同じ4期間RSIの値が55を超えたときに売ると仮定して測定する。 図表4.1は最初に 「コナーズの短期売買入門」(パンローリング) で発表された1993年~2008年の検証結果だ。 この本は何万部も売れた。そのため、この情報は世界中に広まり、10年以上にわたって共有されている。 図表4.1 SPYの平均回帰(1993~2008年) 勝率 88.24% はい、その勝率は驚異の88.24%です。これは間違いなく1993~2008年の期間では有効だったストラテジーですね。 これらの調査結果を公表したことで、短期の平均回帰のシグナルは有効性が落ちただろうか。 それとも、何か別のことが起きているだろうか。この値動きは人間の本性によるものだから、大きく変わる可能性は低いと言えるだろうか。 ほぼ10年後に、彼は著書 「恐怖で買って強欲で売る」短期売買法(パンローリング) でこの結果を更新した。 図表4.2はその検証結果だ。何千人ものトレーダーがこれらのルールを知っているにもかかわらず、平均回帰の傾向は今も非常に強く、株価に固有の動きであるため、検証結果は引き続き有効だっただけでなく、実際には次の10年間で向上していた! 図表4.3は、四半期以上にわたる歴史を通して見たものだ。この期間に金融市場に大きな変化があったことは注目に値する。特に、電子取引への移行は大きかった。しかし、人間の感情は相変わらず市場に影響していて、人間行動は変わらないため、相場の動きも変わっていない。 これらの検証結果や25年以上にわたる一貫性は、短期の平均回帰トレードに大きなエッジがあることの非常に強力な証拠である。 図表4.2 SPYの平均回帰(2009~2017年) 勝率96.77% 図表4.3 SPYの平均回帰(1993~2017年) 勝率91.84% いやあ、この結果は凄まじいですね。25年間にわたって極めて高い勝率を出し続けている、単純で且つ堅牢な戦略であるということです。 つまり、株式市場には「短期的には間違いなく平均回帰する傾向」があり、これを利用するやり方は我々投資家に与えられた明白なエッジ、「聖杯の1つ」であるという事なんですね。(続く)
Sep 17, 2021
さて今日は株式投資本オールタイムベスト120位 アルファフォーミュラ (クリス・ケイン+ローレンス・A・コナーズ著、パンローリング、2020年) の第5弾です。 今日も、 第3章 トレンドフォローがうまく機能する理由 から。 行動バイアスの要点 1 アンカリング 過去の経験や観察をその後のアンカー(よりどころ)として利用する傾向。 例ー金利が2ケタだった1980年代に債券トレードをしていた経験豊富なトレーダーは、今日の金利を途方もなく低いと思っている。 2 群衆行動 自分自身の考えや情報に基づくのではなく、他人がしているからという理由で自分もする傾向。 例ー自分で調べて判断するのではなく、ほかの人も買っているからという理由で、人気株に投資家が殺到する。 3 確証バイアス 自分がすでに持っている視点を支持する証拠をより信頼して、それを否定する証拠を軽視する傾向。 例ーリベラル派はCNNやMSNBCの番組を見て、自分のリベラルな見解を確認する。保守派はフォックスニュースの番組を見て、保守派の見解を聞く。 4 損失回避 利益を得るよりもそれと同等の損失を避けるほうを好む傾向。 例ー損失を確定させたくないので、含み損になっている銘柄を長く持ち続ける投資家。 関連することーディスポジション効果 これは投資家が含み益になるとすぐに売り、含み損になると長く持つ傾向の事。 現実世界ではこのバイアスのために、投資家は勝つと早めに売り(確実な利益を確定させる)、負けると長く持ち続ける(確実な損失を避けるほうに賭ける)ようになる。 5 相対的判断 いつも比較をしたり相対的な判断をしたりして、めったに物事を絶対的に評価しない傾向。 例ートレーダーは自分の結果と他人の結果を常に比較している。たとえ結果が非常に良くても、自分よりもかなり良い結果を出した人がいれば、彼らをうらやむ。 6 親近性バイアス 直近に起きたことは今後もしばらく続くと考える傾向。 例ー 投資信託や株式の過去の成績を見て、それらが今後も続くと考える。 いやあ、コナーズの行動バイアスの説明は実に分かりやすいですね。 また私は投資家になって21年目を迎えましたが、未だに多くの行動バイアスに囚われてしまっているなあ、と改めてしみじみと思いました。 更にもう一つ気付いたのは、長年の投資家生活で矯正できたバイアスがある一方で、逆に強化されてしまっているものもある、ということでした。 具体的に言うと、2の群衆行動、3の確証バイアス、4の損失回避はこれまでの多くの過ちの経験から「やってはいけないこと」として腹落ちしていると思うのですが、その分1のアンカリングや6の親近性バイアスについては以前よりも悪くなっている気がします。 例えば2020年で言うと、新型コロナの影響を始めは過小評価してアゲコロ銘柄を買いまくり、その後は逆に過大評価してウィズコロ銘柄を引っ張り過ぎて成績を落としてしまったのですが、これは完全にアンカリングと親近性バイアスの罠に嵌ってしまったと思います。 投資家は「本能を制御し続ける」ことが致命的に大切ですし、これからも「自分がバイアスに捕らわれていないか」を常にモニタリングしながら戦い続けて行こうと深く決意しました。(続く)
Sep 14, 2021
さて今日は株式投資本オールタイムベスト120位 アルファフォーミュラ (クリス・ケイン+ローレンス・A・コナーズ著、パンローリング、2020年) の第4弾です。 今日も、 第3章 トレンドフォローがうまく機能する理由 から。 どうして株はトレンドを形成するのか ここまでで、トレンドは市場に付きものの特徴であり、何百年にもわたって存在してきたという定量的証拠が数多くあると納得したはずだ。 この研究から当然生まれる疑問は、どうしてそういうことが起きるのかだ。。。効率的市場仮説によれば、過去のパフォーマンスは将来のパフォーマンスについて何も語らないはずだが、研究と実世界では相反する結果が出ている。 多くの専門家は現在、これを説明するために行動ファイナンスに目を向けている。次は、市場でトレンドが生じる傾向に人間の行動が果たしている役割について、前に述べたAQRの論文から直接引用した文章だ。 「価格にトレンドが存在するのは、アンカリングや集団行動などの投資家による長年の行動バイアス、それに中央銀行や企業によるリスクヘッジなどの非営利目的の取引にもよることを多くの研究が示している」 トレンドフォロー投資が有効なやり方であることは多くのエヴィデンスから明らかな訳ですが、ではなぜそれが有効であるのか?には多くの謎があります。 その疑問に対するコナーズの答えは簡潔で分かりやすいですね。(続く)
Sep 11, 2021
さて最近人気急上昇で「当ブログ有数の人気コンテンツ」に成長した ポートフォリオ含み損ランキングシリーズ ですが、その最新版の発表です。 ちなみにこのシリーズは2020年にレギュラー化されたのですが、どの記事もアクセス数が多く更に時間が経ってもそれがあんまり落ちないという傾向があります。「なんでかなあ。」と考えたのですが、多分、人が損をしている話って、純粋にエンターテインメントとして滅法面白いからではないか?と現時点では思っています。(汗) さて前置きが長くなりました。それでは早速、私の「過ちの一覧表」ともいえる2021年9月7日現在の「ブリザード吹き荒れる寒々しい」最新のポートフォリオ含み損ランキングを見ておきましょう。 次にランキング内で目についたところを自分用のメモ書きとして思い付くままにざっくばらんにコメントしていきます。尚、以下の内容はすべて「今後自分がより良い投資家になるための、個人的な反省と内省」のためのものであり、一切誰にも投げていません。 本来であれば人様にはお見せしない、裏の「非公開日記」で書くべき明け透けでフランクな内容 ではあるのですが、このシリーズでは敢えて表ブログで書くこととしています。 その理由は、ブログでガラス張り&衆人環視の下で内省的な反省文を提出することが、自分のポートフォリオをより客観的に見るために、そしてポートフォリオ最上位群を「より精鋭揃いで総合殺傷力の高い布陣」にするために、極めて有意義で効果的であると考えているからです。それでは始めます。 まず最初に目につくのが、地方銀行株の多さです。8386百十四銀行、8361大垣共立銀行、8544京葉銀行、8382中国銀行、8551北日本銀行、8346東邦銀行、8385伊予銀行、8334群馬銀行、8398筑邦銀行、8368百五銀行、8350みちのく銀行とぎっしりと上位に入賞しています。 これは長く続く「地方銀行冬の時代」を反映してのものですが、実はこれでも一時期よりは全体として損失は減っています。自分としては「地銀株は最悪期を脱している。店舗統合などの合理化策の徹底で利益が出るようになってきている。」という印象もあり、引き続き 「優待地銀株バルクプロジェクト」 を楽しく継続していく予定です。 次に、家電量販店大手の8282ケーズHD、ホームセンター大手の8218コメリあたりの昨年2020年に業績絶好調だったいわゆる 「ウィズコロナ銘柄」 が多く入賞しているのも目を引きます。株式市場というのは「常に未来を見ているもの」であり、マーケット的には「ウィズコロナはもう終わり」と判断されていると言うことですが、この両社を含めウィズコロ関連には昨年程ではないとしても依然として業績堅調なところが多く、「数年単位で見ると、今のマーケットが付けている値札が正しいのかどうかはちょっと分からない。今くらいの株価位置だったらのんびりホールドでいいんじゃないかな。」と個人的には考えています。 後はそうですね、昨年の一時期には超主力の一角で戦った 2193クックパッド が登場しています。ここはレシピサイト界の巨人であり、新サービスのクックパッドマートにも抜群のポテンシャルがあるとは思うのですが、IR資料はポエム大連発、利益を出す気はゼロゼロワンダフル、質問があってIRに電話をしても留守番電話100%、仕方なくメールをしてもサイレント100%という状態で、「ツルツルのプラスチックの断崖絶壁を登っている感じでどうしようもない。爪がかからない。これは戦えない。」と判断してポジションを大きく落としました。 具体的には、 スティーブ・コーエン の 「迷ったら半分」理論 で半分売却を2回繰り返して元々の4分の1程度にしました。多分ここは株価が下がりきったところでMBOをしてきそうに個人的には思うのですが、それがいつになるのかは全く分からないですし、もしかすると耐久戦がここから更に数年続くかもしれないですし、ちょっとポートフォリオ最上位では戦えないと判断しました。大好きな会社ですが、仕方ないです。投資家は「夢見る少年の心と、厳しい現実に対応する壮年の実行力」の両方が必要なんですね。(滝汗) 以上、「ポートフォリオ含み損ランキング 2021年2月編」でした。
Sep 7, 2021
さて今日は株式投資本オールタイムベスト120位 アルファフォーミュラ (クリス・ケイン+ローレンス・A・コナーズ著、パンローリング、2020年) の第3弾です。 今日も、 第3章 トレンドフォローがうまく機能する理由 から。 価格が200日単純移動平均線を上回るときー高リターンと低ボラティリティ 長期のトレンドフォローのシグナルで、よく知られていて広く用いられているものは200日移動平均線(SMA)だ。 図表3.2はアメリカの株式市場全体を代表するウィルシャー5000が200日移動平均線を上回った日と下回った日についてまとめた統計だ。 ここで特に際立っている点がいくつかある。市場が上昇トレンドのとき(日足>200日移動平均線)の平均日次リターンは、下降トレンドのとき(日足<200日移動平均線)よりもはるかに高い点に注意してほしい。具体的には、終値が200日移動平均線を上回った7478日の平均日次リターンは9bp(0.09%)だったが、200日移動平均線を下回った2283日の平均リターンはー10bp(-0.10%)だった。 市場が下降トレンドだったときの平均日次リターンが実はマイナスだったというのは驚きだ。これは、この期間中に6450%以上も上昇した指数での話だということを忘れないでほしい。! もうひとつ、おそらくもっと重要なことはボラティリティに大きな差があることだ。上昇トレンドのときにはボラティリティがかなり低く、下降トレンドのときには常にボラティリティが高いことが分かる。 図表3.2 200日SMAを上回っている日と下回っている日のウィルシャー5000のパフォーマンス(1980~2018年) 名著、 コナーズの短期売買入門 でも触れられていたことですが、 株は200日移動平均線の上で買った方が、パフォーマンスが良い上に値動きもマイルドである、良いことばかりである ということなんですね。 このコナーズの発見は凄いと思いますし、私も実際の取引に際しては、常に200日移動平均線に注意を払うようにしています。(続く)
Sep 6, 2021
さて今日は株式投資本オールタイムベスト120位 アルファフォーミュラ (クリス・ケイン+ローレンス・A・コナーズ著、パンローリング、2020年) の第2弾です。 今日は、 第3章 トレンドフォローがうまく機能する理由 から。 確かに、市場はトレンドを形成する イギリスの古典派経済学者であるデイビッド・リカードは200年以上も前に、「損切りは早く、利は伸ばせ」と言ったとされる。これは今日ある多くのトレンドフォロー戦略の根底にある基本思想だ。彼はこの考えに従って、巨大な富を得た。 現実世界での結果 多くの人々がトレンドフォロー戦略や長期的なモメンタム戦略を利用して、自分自身や彼らに投資する人々に多大な富をもたらしてきた。ボストン・レッドソックスとイギリスのプレミアリーグのリバプール・フットボール・クラブのオーナーで億万長者のジョン・ヘンリーから、ウィントン・グループの創業者で億万長者のデビッド・ハーディングまで、トレンドフォローは何十年にもわたって、この戦略の運用者や彼らに投資した人々に素晴らしいパフォーマンスとかなりの利益をもたらした。 トレンドフォロー戦略に「明らかなスーパーパワーがある。」事は今や明白です。それは現実世界を見た場合にも、「ずば抜けた成功を収めている投資家にはトレンドフォロワーが非常に多い」という事実があるからです。ここ日本でも 「資産230億男」のcisさん なんかは典型的なトレンドフォロワーですね。 また本文中で登場している、 ジョン・ヘンリー やデビッド・ハーディングの投資法の実際については、超名著、 トレンドフォロー大全 に詳細な解説があるので、未読の方は是非参照してください。 研究の要点ートレンドフォロー投資に関する1世紀の証拠 AQRの研究者たちは「トレンドフォロー投資に関する1世紀の証拠」という題の論文を2014年に発表した。 彼らは1903~2013年について、4つの主要な資産クラスの67銘柄(29の商品、11の株価指数、15の債券、12の通貨ペア)でこの単純な戦略を検証した。 この研究の結論は、100年以上にわたってトレンドが市場の一貫した特徴だというものだった。 パフォーマンスはどの10年で見てもプラスであることを含めて、この100年以上の検証全体で一貫していた。 この論文や同様のほかの多くの論文は、金融市場の誕生初期からトレンドが存在してきた有力な根拠を提供している。 図表3.1 10年ごとのトレンドフォローのパフォーマンス(1903~2012年) つまり、トレンドフォロー手法の有効性には、既に強固なエヴィデンスがあるということです。そしてだからこそ、あらゆる投資家はその投資手法の中にトレンドフォローの要素を組み込まなくてはならないわけです。 それが私の場合は、 バリュー→モメンタム戦略 であるという事ですね。(続く)
Sep 4, 2021
いやあ秋の気配が近づく9月になりましたね。 さてマーケットでは昔から 9月は1年で最悪の月と言われていて、評判はかんばしくない。(出典 アノマリー投資、ジェフリー・A・ハーシュ著、パンローリング、2013年 P140) と言われています。 ただ、自分の経験では、「実りの秋」に向けてパフォーマンスがじりじりと向上していく「反転の1か月」になることも多く、個人的にはそんなに悪いイメージはないです。ま、いずれにせよ、今月も楽しく頑張ります。 それでは皆様、今月もよろしくお願い致します。
Sep 1, 2021
いやあ2021年8月相場も終わりましたね。 さて私は元々7月までに2021~22シーズンの主力株を選定し仕込み済みでした。なので、今月はほとんど株を売買することはなく、静かに思索と勉強の日々を過ごしていました。心穏やかな一か月でしたね。 次に今月の成績ですが、対2020年末比で+13.2%となりました。先月の+11.5%からはやや改善しました。 それでは皆様、来月もよろしくお願い申し上げます。
Aug 31, 2021
さて今日は株式投資本オールタイムベストです。第120位は、 アルファフォーミュラ (クリス・ケイン+ローレンス・A・コナーズ著、パンローリング、2020年) です。コナーズには多くの著作がありますが、その最新刊となる1冊ですね。 そしてこのアルファフォーミュラは、ある意味で「コナーズのこれまでの研究の集大成」とも言えるような内容となっています。もちろんそのクオリティは折り紙付きです。 この本は全体が素晴らしいですが、特に第1部が凄いです。 それでは次回からは、この第1部のベストオブベストの部分をコンパクトに見ていきましょう。(続く)
Aug 30, 2021
さていよいよ当ブログの「看板記事」である、2021~22主力株概況シリーズを始めるわけですが、それを前にして私的なメモ書きを書いておきます。 ところでこのシリーズはもう何年も続けているのですが、なんで書いているかと言うと、1番は「ポートフォリオの客観性を保つため」です。ポートフォリオ上位で戦う銘柄は「総合戦闘力が極めて高い」と思うから多くの資金を注ぎ込んでいるわけですが、大金を突っ込む以上はその理由を分かりやすく他人に説明できるような、しっかりとした根拠があるものでなければならないからです。 「いいと思ってたくさん買ったけど、その理屈は実は全然言語化できない」ということでは困るわけです。でも、正直に言って私は「みきまる勘ピューター」に従って直感的に瞬時に大量に買うことも良くあるので、「ブログをじっくりと時間をかけて書いてみないと、それが本当に良い銘柄かどうかが分からない」ということが実際問題としてあるのです。 またエッジ(優位性)のある投資対象の魅力が言語化しにくいものであるということは非常によくあることなので、買った段階でそれが完全に見えていなくてもそれは仕方がないことです。むしろ あまりにも簡単に言語化できるようであれば、それはチープ過ぎるアイデアで使い物にならない とも言えます。ただ、最終的にはやはり銘柄が「放つ光」は何とか言語化できなくてはならない。そうしないと自分のポートフォリオ内の順位付けが出来ないからです。 そして自分が納得できるレベルの記事が完成すればそれは主力で戦えるということですし、文章がばらばらで全くまとまらないようであれば、ポートフォリオ最上位で戦えるような銘柄ではないということが分かるわけです。つまり、この 主力株概況シリーズは「自分にとってのリトマス紙」としての働きがある ということですね。 2番目は、「投資家として成長できるから」です。私ももう15年くらいこのブログを続けていますし、今では毎日1万以上のアクセスがあります。これは私が特別優れていたということではないと思いますが、他のすごい投資家の多くがブログを辞めてしまった関係で、いつの間にか「老舗」になってしまいました。(汗) そういう「衆人環視」の環境下で主力株を発表するというのは正直に言って非常に重圧がかかることです。でもだからこそ「プレッシャーをプレジャーに変えて」気合の入った記事が書けるし、常に自らの「能力の限界」をリアルに感じながら、それを拡張し続けることが出来るのです。 リミット寸前の重い負荷でトレーニングをするからこそ筋肉は成長します。脳も全く一緒 なんですね。 、、、ということで、ここから新章が始まります。ランキング激変で嵐の船出となります。自らに「武運」があることを願っています。。。
Aug 28, 2021
さて大変なご好評を戴いている 「株式投資本オールタイムベストシリーズ」 ですが、今日はその ベスト115 をまとめておきます。 また当シリーズからのスピンアウト企画で、パンローリング社の書籍の扱いがある全国の大きな本屋さんで発売中&好評に付き重版出来(じゅうばんしゅったい)となっている みきまるの「書籍版」株式投資本オールタイムベスト 及び、その続編で同じく好評を頂いている みきまるの続「書籍版」株式投資本オールタイムベスト 更に最新刊となるシリーズ第3弾 みきまるの「名著」に学ぶ株式投資 も改めてよろしくお願い申し上げます。 シリーズ三作、そろい踏み。 さて私が投資家としての生を受けて今年で20年が経ちました。今日紹介するのは、今までに数千時間以上をかけて読み倒してきた数百冊の投資本の中のまさに至高の「ベスト・オブ・ベスト」です。 今この日記を書いている机から11.5秒以内に手が届くところに全てがある、投資家として「全幅の信頼を寄せている」本たちです。私は資産を失っても、家を失っても、投資家として何度でもやり直せるという絶対の自信があります。でもその時にもしも、この子達が自らの傍にいなかったらそれはもう全然ダメです。つまり この記事は、私の投資家としての頭の中の全て ものの見方・考え方の全て ということです。 そして同時にこの記事は、私の投資家としての 「ある意味での集大成」 とも言える内容でもあります。このベスト115には私がどのような投資家であり、何を大切にしているのか、そしてどういうことを考えて毎日を戦っているのか、の全てが表出していると思っています。 全部読めば実力UP間違いなし、まさに「永久保存版」 絶対の自信を持って皆様に贈る渾身の日記となります。 前置きが長くなりました。 それでは早速始めましょう。 1~100位 101~105位 105~110位 なお未読の方は「持てる筆力の全てを尽くした」完全燃焼の上記のベスト110を先に御覧下さい。。。 111位 証券分析 (ベンジャミン・グレアム+デビッド・L・ドッド著、パンローリング、2002年) ベンジャミン・グレアムは「バリュー投資の父」であり、「世界最高峰の投資家ウォーレン・バフェット」の直接の師匠でもあります。そして我々バリュー投資家にとっての、まさに「聖書=バイブル」であり、全955ページという至高の大ボリュームを誇る、この証券分析(SECURITY ANALYSIS)の書評を書くことは、この株式投資本オールタイムベストシリーズの大きな目的の一つでもありました。ようやく納得のいく書評を書き上げることが出来て、感無量です。1. 総論2. 全ては平均回帰する3. 適度な分散は必要4. 特殊な会計処理によって利益を出している会社は危険5. グリッチ6. PERとは恣意的な基準7. 夢の向こう側112位 コナーズの短期売買実践 (ローレンス・A・コナーズ著、パンローリング 、2011年) 本書がアメリカで出版されたのは1999年の事であり、今となっては少し古い部分もありますが、逆に非常にシンプルで分かりやすいという長所もあります。また2021年現在でも十分に通用する戦略がたくさん載っており、間違いなく名著と言って良いと思います。1. 総論2. ボトムリバーサル3. タートルスラスト4. スペント・マーケット・トレーディング・パターン5. モメンタム移動平均線113位 コナーズの短期売買入門(ローレンス・A・コナーズ+シーザー・アルバレス著、パンローリング、2010年) 監修者である長尾慎太郎氏がまえがきで、「すでに百数十冊を数えるパンローリングのウィザードブックのなかでも総合で五指に入る秀作」と激賞した通り、この本は傑作ですね。 簡潔でキレキレで、しかも読んだその日からすぐに投資に役立つ即効性がある、「読むコカイン」と言って過言ではない太鼓判認定の名著 です。1. 総論2. 株は200日移動平均線の上側で買い、下側で買ってはならない3. ストップ注文は使うべきではない114位 コナーズの短期売買戦略 (ローレンス・A・コナーズ + シーザー・アルバレス著、パンローリング、2012年) この本の良さを一言でいえば、「内容がシンプルかつ投資家の一般常識に完全に反している。なのに同時に紹介している戦略に統計的なエッジ(優位性)がある。」ということです。途轍もない1冊ですね。1. 総論2. マーケットは「短期的には平均回帰する」3. 短期の高値と短期の安値4. 指数が大きく下落したあとは、大きく上昇したあとよりもパフォーマンスが良い5. ボラティリティの低い銘柄の方が高い株よりもパフォーマンスが良い115位 勝つ投資 負けない投資 (片山晃 + 小松原周 著、クロスメディアパブリッシング、2015年) 著者の1人である片山晃さんは「五月さん」というハンドルネームで知られる、我々個人投資家界のスーパースターです。 バイトで貯めた65万円を握り締めて株式市場に足を踏み入れられ、この本を出版された2015年当時で25億円、そして 2021年現在ではなんと140億円 にまで資金を増やされています。そんな彼の「肉声」が散りばめられた本書には、ハッとするような鋭い金言がダイヤモンドの様に散りばめられています。必読ですね。 1. 総論2. 世界最大のグレートゲーム3. 機関投資家より我々個人投資家の方が圧倒的に有利4. 投資の超上級者になるための「精神的なハードル」は極めて高い 5. バリュー投資手法の欠点6.超上級者はやっぱりオポチューニスティックスタイルで戦っている 以上、みきまるの優待バリュー株日誌特別編、株式投資本オールタイムベスト115のまとめでした。
Aug 22, 2021
さて今日は株式投資本オールタイムベスト119位高勝率システムの考え方と作り方と検証(ローレンス・A・コナーズ+シーザー・アルバレス+マット・ラドケ著、パンローリング、2014年) の最終回第4弾です。 今日はオマケで、RSIという用語の説明についてみておきます。 付録 2期間RSI 2期間RSIとは、過去2日間だけの値動きで計算する相対力指数のことである。 RSIは1970年代に、J・ウエルズ・ワイルダー・ジュニアが開発した、モメンタム系でよく使われているオシレーターである。RSIは、市場の最近の上昇幅と下落幅を比較する。 そして、単純な公式で、この値動きを1から100までの値に変換する。RSIが1に近いと、売られ過ぎとみなし、100に近いと、買われ過ぎとみなす。 RSI=100-[100÷(1+RS)] RS=X日間で上昇した日の値幅の平均÷X日間で下落した日の値幅の平均 RSIは通常、14期間に設定されている。しかし、短期のETFトレードでは、期間を短く設定したほうが、はるかに有効なことが分かっている。 コナーズ本ではこのRSIがしょっちゅう出てくるので、ここでちょっと説明の記事を入れておきました。(終わり)
Aug 11, 2021
さて今日は株式投資本オールタイムベスト119位高勝率システムの考え方と作り方と検証(ローレンス・A・コナーズ+シーザー・アルバレス+マット・ラドケ著、パンローリング、2014年) の第3弾です。 今日も、第1部「ギャップを利用した高勝率の株式トレード法」から。 株式のギャップトレード 下にギャップを空けたらどんな株でも買うという戦略は、数十年前から使われている。ギャップを空けたら買って、どこかで手仕舞うという戦略だ。これは繰り返し、トレーダーたちに使われてきた。 面白いことに、ギャップリバーサルでのトレードを、フィルターを使わずに買いだけで行っても、2001~2012年に得られたエッジ(優位性)は小さかった。 だが、単純なフィルターをひとつ加えるだけで、このエッジは相当に大きくなる。買いシグナルでは、その銘柄の2期間RSI(相対力指数)の値が前日の終値で5以下、空売りのシグナルでは95以上という条件を加えるのだ。 株のギャップトレードでは、私たちは買いのルールを次のように設定している。 1.私たちは2001~2012年に取引されていた銘柄のうちで、1株5ドル以上で、過去21取引日(1か月)に少なくとも平均100万株の出来高があるものをすべて調べた。こうするのは流動性がある銘柄だけを調べるためだ。 2. 当日の2期間RSIの値が5以下で引ける。これで、その銘柄が売られ過ぎというシグナルになる。RSIについてもっと知りたい人は、付録を参照して欲しい。 3. 翌日に、下にギャップを空けて寄り付けば(つまり、翌日の始値が今日の安値よりも安ければ)、寄り付きでその銘柄を買う。 4. その銘柄が3期間移動平均線を上回って引けたら、大引けで手仕舞うことにする。 検証結果は次のとおりだ。 2001年以降で1日の出来高が少なくとも100万株以上あり、下へギャップを空けた(前日の安値よりも下で寄り付いた)2万1885銘柄のうち、65.72%が上昇した。 元々RSIが5以下というのは短期的には非常に売り込まれている水準なので、そこから更にギャップを空けて下がった時に買い参戦するというのは非常に良い投資アイデアであると直感的にも思いますよね。 コナーズは膨大なデータによる検証からそれが「本当に有効」であることを教えてくれます。また同時に「株の売り時」に関しても曖昧さのない、クリアカットで明白な基準を示してくれています。 この分かりやすさと誠実さ、これがコナーズ本の魅力なんですね。(続く)
Aug 9, 2021
さて今日は株式投資本オールタイムベスト119位高勝率システムの考え方と作り方と検証(ローレンス・A・コナーズ+シーザー・アルバレス+マット・ラドケ著、パンローリング、2014年) の第2弾です。 さてこの本ですが、天才コナーズが発見した、「本当に使える7つの有力なトレード手法」がコンパクトにまとめられた1冊です。こんなに具体的かつ有益な方法を本という「後に残る形」で出版して本当に良いのか?と心配になるくらいです。 そして7つとも異常に歯切れが良くてそれぞれが最高なのですが、今回はその中でも最も分かりやすくて明日からの投資にもダイレクトに役立つ、ベストオブベストな第1部「ギャップを利用した高勝率の株式トレード法」を見ておきましょう。 ギャップとは何か? ギャップを簡単に言えば、ある株の当日の始値が前日の高値よりも高いか、前日の安値よりも安い状態である。 寄り付きでギャップを空けた2つのチャート例を見よう。最初は上へのギャップの例だ。 図1.2.1 コマーシャル・メタルズ(CMC) 1.この銘柄は前日の高値を上回って寄り付いている。これがギャップの1例だ。 図1.2.2 モトリシティ(MOTR) 1.この銘柄は前日の安値を下回って寄り付いている。これがギャップのもうひとつの例だ。 ね、コナーズの本って、読みやすくて分かりやすいでしょ。そして更に本当に使えるトレードアイデアだけを厳選して教えてくれるんだから、これはもうタマらんですね。それでは次回は、この「ギャップ」を使ったトレード手法の実際を見ることにしましょう。(続く)
Aug 8, 2021
さて今日は株式投資本オールタイムベストです。第119位は、高勝率システムの考え方と作り方と検証(ローレンス・A・コナーズ+シーザー・アルバレス+マット・ラドケ著、パンローリング、2014年) です。 さて私は以前から、 コナーズ本に外れなし と力説していますが、それは辛口で知られる本書の監修者である長尾慎太郎氏による「まえがき」を見れば一発で分かります。「もしも今日読まなければ、明日確実に死ぬ」くらいの激賞の嵐だからです。文章がとてもアツくて面白いので今日はそれを見ておきましょう。 監修者まえがき どれも出色の相場書であるが、本書もその例に漏れず読者の期待を裏切らない秀作である。ここで読者の方の理解を容易にするために、ラリーの著書に見られる顕著な特性を以下に整理してみる。●明確に定義されたルールで構成され、恣意的な解釈を要しないトレード戦略。●それらはすべて個人投資家にも実行可能でプラクティカルである。●さらに、拡張性と有効性、堅牢性を備える。●大言壮語もヘッジクローズもなく、事実のみを淡々と記述してある。●自分勝手な推測に基づいて知ったかぶりで嘘を書いたりしていない。●主張のすべてに検証結果が付され、その限界に関する記述がある。●すべての記述を通して、相互の内容に矛盾がなく首尾一貫している。 、、、いやあ、素晴らしい文章です。コナーズ本が何故素晴らしいのかの完璧な説明ですね。「長尾節」の続きを見ていきましょう。 なんだ、当たり前のことばかりじゃないか、と思われるかもしれないが、これらは現実には100冊に1冊くらいにしか見られない稀有な属性である。一方でほかの大多数の書籍・雑誌にあるような浮薄な夢や希望は本書には書かれていない。 相場の世界で語られる夢や希望は、実際にはほとんどがファンタジーの世界にのみ存在する妄想の産物、絵に描いた餅である。 バラ色の未来をうたったり、著者の成功譚を自慢げに語ったりするのはそれぞれの書き手の自由であるが、事実に基づかない話や再現性に乏しい話は、おとぎ話にしても投資家・トレーダーにとってはちっとも面白くないし、読むだけ時間の無駄だ。 、、、、いやあ、辛辣ですね。ただコナーズの様に、「データに基づいた、簡潔で、堅牢で、理知的で、同時にとても誠実な文章」を紡ぎ続けて、更にそれを1冊の本にまとめ上げると言うのは、「言うは易し、横山やすし」で実際には至難の業です。 私もこれまでに4冊の著書(単著)を出させてもらっていますが、「とてもコナーズのような本は書けない。」と毎回降参しています。また以前から自分は「コナーズの様な文章を書きたい。」と明言していますし、彼を著述家としての、そして同時に投資家としての目標にしてもいます。そのくらいコナーズは凄いんですね。 監修者の立場を離れて感想を正直に書くと、短期売買に関しては、両ラリー(ラリー・コナーズとラリー・ウィリアムズ)の書いたものさえ手元にあれば、もはやほかの著者の本は読む必要がないのではないかとすら思える。 以前に 「コナーズの短期売買入門」 が出版されたときに、「株式を売買するシステムトレーダーにとって最高の教科書」だと私は評したが、短期売買にフォーカスした本書は「株式やETFで短期売買を行うトレーダーにとって最高の教科書」であると言える。 いやあ、長尾さん、べた褒めですね。(笑) さてそれでは次回からはこの本の大トロの所だけを見ていきましょう。(続く)
Aug 7, 2021
いやあ、今年も早くも8月になりました。毎日本当に暑いですね。 さてマーケットでは昔から 8月はひどく売り込まれがちなので、この月に株取引をした人は挫折を味わってきた。8月は休暇を取る人が多く、取引所も閑散としているので、この月の災難は長く続くかもしれない。 大統領選挙の翌年には典型的な8月となり、損失をもたらして、ダウ平均のパフォーマンスで最下位の月となる。S&P500、ナスダック、ラッセル1000では下から2番目、ラッセル2000では下から3番目の月だ。(出典 アノマリー投資 、ジェフリー・A・ハーシュ著、パンローリング、2013年 P139) と言われています。「8月は全体としてロクでもない、1年で最悪の1か月」ということですね。(滝汗) 実際私も以前8月にイタリアに旅行に出かけて、久々に戻る日本で真っ先にうどんを食べようと思ってウキウキした気分で関空に降り立ち、音速ダッシュで飛び込んだうどん屋さんでようやく携帯電話(当時はまだスマホが今の様に一般化しておらず、自分は持っていなかった)でチェックした持ち株が激下げしてポートフォリオが真っ赤っ赤で大崩壊しているのを目の当たりにし、激烈な精神的ショックであんなに楽しみにしていたおうどんが1本も喉を通らない、味が全く分からないという大惨事に見舞われたこともありました。 ただ逆に言うと、8月は力のない夏枯れ相場が続く関係で「中期的な株の仕込み時」としては非常に良い時期であるともいえます。また自らの経験上、8月にどこまで安値で良い銘柄を買えるかによって結構年間のパフォーマンスが違ってくることが多いので、そういう意味でも「正念場」の大切な1か月です。 それでは皆様、今月もよろしくお願い致します。
Aug 2, 2021
いやあ2021年7月相場も終わりましたね。 さて今月は「優待株いけす」内の徹底的な探索からまたもや非常に良い銘柄をいくつか発掘することができ、ポートフォリオ上位にフレッシュかつ実力溢れる銘柄をどんどんどんどんと集結させることが出来ました。 次に今月の成績ですが、対2020年末比で+11.5%となりました。先月の+11.3%からはやや改善しました。 それでは皆様、来月もよろしくお願い申し上げます。
Jul 30, 2021
さて今日は、2020~21主力株概況シリーズで紹介してきたポートフォリオTOP70銘柄をまとめておきます。 まず、ポートフォリオTOP60に関しては、こちらをご覧下さい。↓ 1~10位 11~20位 21~30位 31~40位 41~50位 51~60位 61位 8418 山口フィナンシャルグループ 山口フィナンシャル・グループは、私の 「優待地銀株バルクプロジェクト」 で十分に重鎮を務めることが出来るいぶし銀の実力派銘柄であると評価しています。 62位 7272 ヤマハ発動機 ここは結果的に良い位置で買えたこともあり、今はご機嫌でそのままホールド中です。「株は結局、買値がすべて」なんですね。 63位 5217 テクノクオーツ ここはモロにシクリカル(景気循環により利益水準が大幅に変動する)な銘柄ですが、現時点では連続最高益更新中で業績爆裂絶好調ですし、少なくとも今しばらくは「優待さくらんぼの旅」を続ける予定です。 64位 8935 FJネクスト ここは業界最強クラスの武闘派営業陣が強烈で、何があっても強引にオラオラで業績数字を作ってくるし、指標的にも非常に割安だし、財務状態も鉄壁だし、「資本主義の原則にプリミティブに忠実&脳筋ゴリラ」な素敵な銘柄と思います。 65位 7614 オーエムツーネットワーク ここは、「食肉小売業」として見てもまずまず安いですが、「外食優待株」として捉えると破格に安いという言い方もできると思いますね。 66位 8386 百十四銀行 いやあ、地銀株の世界は本当に「お化け屋敷」みたいに激アツですね。! 67位 9418 USEN-NEXT HOLDINGS ここは指標的にはかなり高いですが、事業内容も成長力も優待も、その全てが魅力的な素敵な優待グロース株です。私のポートフォリオは全体として「シケシケのシケモク銘柄」が多いので、ここはなんだかキラキラと輝いて見えます。眩しいですね。(笑) 68位 5902 ホッカンホールディングス ここは過去の業績推移が安定していないのが大きな欠点ですが、同時に優待品に「リアルガチンコパワー」があるのは間違いのないところであり、また欠点はあるにせよ同時に超低PBRでもあり、自分としてはこれからも現行の優待制度が続く限りは楽しく優待MAX株をホールドして応援していく予定です。 69位 8381 山陰合同銀行 山陰地盤で鳥取、島根で預金高1位と、地元では「スーパーパワー」を持つ小粋な銘柄ですね。 70位 2907 あじかん ここは今期は新型コロナのダメージが大きく利益水準が低いですが、低PBRですし、地味ながら着実な成長力がありますし、ヒット商品のごぼう茶も好調ですし、優待内容にも力がありますし、優待族的には実に良い銘柄と思います。 以上、2020~21ポートフォリオTOP70銘柄のまとめ でした。 2021主力株概況シリーズ 免責事項 2021主力株概況シリーズ は私が主力で勝負している銘柄について、本当にその価値はあるのか、私を投資家としての次のステージに連れていけるだけの力があるのか、「リスク・リワード比」が優れた最強で最上の頑健な銘柄なのか、何か見逃している弱点はないか、戦い続けるのに絶対に必要な「銘柄としての鮮度」が落ちていないか、などを多角的に検討する目的で書くものです。記事内容は一般的に入手可能な公開情報(ただしIRへの蛇の様にしつこい独自の取材内容を含む)に基づいて作成していますが、同時に諸々のバイアスのかかったあくまでも個人的な見解であり、特定銘柄の売買の推奨を目的としたものでは全くありません。また市場と個別銘柄の未来がどうなるかは誰にも分からないため記事内容の正確性は保証しません。そのため当シリーズに基づいて投資を行い損失が発生した場合にも当方は一切の責任を負いません。投資はくれぐれも100.0%御自身の判断と責任の元で行って頂きますよう、伏してお願い申しげます。
Jul 18, 2021
さて今日は株式投資本オールタイムベスト118位 貯金40万円が株式投資で4億円 (かぶ1000著、ダイヤモンド社、2021年) の最終回第7弾です。 今日も、第6章 株式投資が資産形成に最強なワケ から。 ブログやツイッターでの情報発信でパフォーマンス向上 失敗やミスを減らすには、自分の投資情報の公開も有効だとおもうのです。 投資成績を公表し始めてから、自分の投資を客観視できるようになり、独りよがりのバイアスが修正されるようになったのが、パフォーマンスが上がった理由でしょう。 これはまさにかぶ1000さんの仰る通りと思います。私も自分のブログで主力株概況シリーズやポートフォリオ概況シリーズといった持ち株の紹介記事を年がら年中書き倒しているのですが、間違いなく投資成績の向上に繋がっています。その一番の効用は、「ブログで参戦理由を説明できないような無茶な銘柄を買わなくなった。」ことですね。 ●各指数のパフォーマンス推移(2001年以降) これはかぶ1000さんの2001~2019年の過去の成績ですが、対TOPIXで18勝1敗という驚異的なものとなっています。「マーケットに勝つことなんで出来っこない。」という 効率的市場仮説 が間違っていることの鮮やかな証明ですね。 さてこれでこの本の紹介は終わりです。ベンジャミン・グレアムが切り開いたバリュー投資をここ日本で実践し、圧倒的かつ安定的なハイパフォーマンスを叩き出し続けている「ガチンコで凄い」かぶ1000さんの投資哲学がみっちりと詰まった名著です。未読の方は是非。(終わり)
Jul 16, 2021
さて今日は株式投資本オールタイムベスト118位 貯金40万円が株式投資で4億円 (かぶ1000著、ダイヤモンド社、2021年) の第6弾です。 今日は、第6章 株式投資が資産形成に最強なワケ から。 かみさんも母親も株式投資で資産1億円達成 私のかみさんもそうですが、母も女性独特の”勘で、自分が実際に使ったり見聞きしたりした商品やサービスが「これは流行る!株価も上がりそう」と思い、実際に買った株が、見事に上がるケースがあります。 私にはない女性独自の視点、母のように世代が異なる人の意見は、参考になることが少なくありません。 確かに「自分とは違う視点」から世の中を眺めることには大きな効用があります。このかぶ1000さんの話を読んでいてふと思い出したのですが、私が10年前に外食チェーン店を展開している 3097物語コーポレーション で大当たりを引けたのも実は姫のおかげでした。 当時まだ出店の初期段階にあった「丸源ラーメン」に偶然出かけたときに、お店の看板メニューの肉そばを「これはゆずが効いていて上品で、味わいに深みがあって滅茶苦茶美味しい。大好き。きっとこのお店はこれから流行ると思う。」と大絶賛したのです。 私は、「確かにかなり美味しいけど、そこまでかなあ? でも姫はとても感覚が鋭敏でセンスの良い娘だし、ここまで褒めるということは物語コーポにはすごく高いポテンシャルがあるのかもしれない。」と思ってその後いろいろと調べた所、「おっ、ここいいじゃん。」と自分も納得し、主力として勝負に出たのでした。 ちなみにその頃姫も「投資家デビュー」を飾っており、私と一緒に仲良く物語コーポの株を買っていました。そして下記の通り、今では姫ポートの物語コーポレーションは買値からの株価10倍いわゆる「10バガー」を達成しています。(上記データは姫の許可を得て引用) 一杯のラーメンがこれほど大きな利益になることがあるわけですから、やっぱり株式投資には夢がありますね。 (続く)
Jul 10, 2021
さて今日は株式投資本オールタイムベスト118位 貯金40万円が株式投資で4億円 (かぶ1000著、ダイヤモンド社、2021年) の第5弾です。 今日は、第5章 かぶ1000流「わらしべバリュー株投資」 から。 より割安な株に交換し続ける「わらしべバリュー株投資」 私が大切にしているのは割安な銘柄でポートフォリオを組んでおくこと。つまり、私が保有株を売るのは、より割安な銘柄に乗り換えるためであり、売りたいから売るのではなく、買いたいから売るのです。 私が好んでいるのはランキング化でより割安な銘柄に入れ替えることです。 かぶ1000さんの戦い方を拝見していると、「コントロールできない市場に対してではなく、自分自身でコントロールできる自らのポートフォリオの戦闘力維持にすべての力を注いでいる。」のが伝わってきます。 市場の未来がどうなるかは誰にも分からないことですが、自分のポートフォリオを徹底的に見直し続けて最高の状態を保ち続けることは努力によって達成できます。 神なるマーケットへの畏敬の念を忘れないことと、常に全力を尽くすことの大切さの2つをかぶ1000さんの文章から学びました。 ●筆者がエクセルで管理しているポートフォリオ(保有18銘柄) ちなみに上記は本に載っていた当時のかぶ1000さんのポートフォリオですが、2021年7月現在だと、2221岩塚製菓、3001片倉工業、6222島精機製作所、7485岡谷鋼機、7932ニッピの5銘柄を私もポートフォリオ上位で保有しています。 自分は「優待族であり、同時にバリュー投資家」を自任しているので、かぶ1000さんのお眼鏡に適うような「優待付きのバリュー株」はある意味保有していて当然なんですね。(続く)
Jul 5, 2021
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