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2006.04.20

　朝日の文化欄から。
　踊る埴輪として有名な、東京国立博物館の埴輪が、実は踊っていないという説が有力だとか。踊っているのではなく、馬を引いている説が強いとのこと。そーなんだ。確かに、どこかに踊っているなどという説明が書いてあったわけではない。でも、あのユーモラスな顔といい、しぐさといい、まさに踊っているのだが。
　出土地では、「踊る埴輪の里」として売り出しているのに、困惑とか。

　でも、あの格好をみていると、「踊る・・・」と言われていたでいいのかなとも思うが。

　それにしても、そもそも考古学や歴史関係の新聞社の体制、もちろん、人員の関係でやむをえないのだが、考古学に偏りすぎている。それも、新出土といった類のものに。この傾向は、あの高松塚に始まることのようだが。
　とにかく、何か出れば、それへのそのときの解釈が付けられ、一般には、出土時の解釈がそのまま一般に流布されてしまう。その後、その素材に対する研究が進めば、「それほどのものではなかった」「まったく別のものだった」なんてことがあるのに、それらは伝えられない。あの旧石器だって、発見時の報道だけで、その後の検証などが行われていないのに、それがほとんど看過されてきたことでキズが深くなったのに。
　踊る埴輪にしても、専門家の間ではそういう説が強くなっていても、一般人のところには、そのニュースが届くことは滅多にない。

　そして、考古学だけが専門記者が置かれるのに、それ以外の歴史の分野では、専門記者など存在しない。これこれの学説が注目を浴びているなんていっても、文化面の片隅にちょっとでも出ればいいぐらいのもの。
　難しいといえば、難しいが。

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Last updated 2006.04.20 11:58:02
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■コメント

残れる歴史は勝者の歴史

suyan さん

ぽちさん、いいところを突いていますね。
私も、小学校のとき大化の改新を習い、蘇我入鹿のイメージは悪者でした。

時を幕末に移すと、こうなります。
島津藩が財政建て直しのため、密貿易・偽金鋳造を行い、鳥羽伏見の戦いの直前に江戸での騒乱強盗をしていました。もし、幕府側が、政権をそのまま維持していたら、藩ぐるみの国家反逆罪・反乱に問われます。
また、坂本竜馬は、京都見廻組の役人をピストルで殺傷している。京都見廻組は正規の警備組織で警察みたいなもの。新撰組のように殺しに来たわけではなく捕らえにきたのである。竜馬は、北進一刀流の師範代の実力があるのに、ピストルを使うのは武士としては卑怯である。
幕府側が政権と取ったら、殺人罪に問われる。 (2006.05.19 08:58:28)

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Re:残れる歴史は勝者の歴史(04/20)

ぽち６１３

suyanさん
＞ぽちさん、いいところを突いていますね。
＞私も、小学校のとき大化の改新を習い、蘇我入鹿のイメージは悪者でした。
＞
＞時を幕末に移すと、こうなります。
＞島津藩が財政建て直しのため、密貿易・偽金鋳造を行い、鳥羽伏見の戦いの直前に江戸での騒乱強盗をしていました。もし、幕府側が、政権をそのまま維持していたら、藩ぐるみの国家反逆罪・反乱に問われます。
＞また、坂本竜馬は、京都見廻組の役人をピストルで殺傷している。京都見廻組は正規の警備組織で警察みたいなもの。新撰組のように殺しに来たわけではなく捕らえにきたのである。竜馬は、北進一刀流の師範代の実力があるのに、ピストルを使うのは武士としては卑怯である。
＞幕府側が政権と取ったら、殺人罪に問われる。
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　塙保己一の息子（国学者）が暗殺されているそうですが、実行犯は伊藤博文。確か彼はイギリスだったかの大使館襲撃メンバーにも加わっていましたっけ。
　今でいうなら、攘夷＝イスラム原理主義というところで、アルカイダでしょうか。その彼も、やがてハルビンでテロに遭うわけですから。
　その意味で、明治国家はテロリストが作った国家なんでしょう（西郷も、大政奉還後の政局で、懐に忍ばせた短刀で歴史を動かしたんだし）。彼らに比べれば、幕府の当時の高官などなんと礼節を知っていたことでしょう。　 (2006.05.19 14:32:29)

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