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◇僕が今週読んでいるのは、下記の通りです。 ○まじめな反論『マンガ嫌韓流』のここがデタラメ(姜誠他多数)○わたしの城下町(木下直之)○中国が月着陸に成功すると何が起こるか(中冨信夫)○時の目(アーサー・C・クラーク)継続◇今週までに読んだ本の感想は以下の通り。○「坂の上の雲」と日本人(関川夏央) これは福井さんの『「坂の上の雲」に隠された歴史の真実』 を読むまでのつなぎで借りて読んだ本。 歴史的検証、司馬遼太郎さんの思想を解き明かすというより、 「坂の上の雲」をめぐる著者の随想だが全面肯定している のでもないところが微妙。 いずれにしても「坂の上の雲」の作品的面白さを称えている のは確か、そして僕もそう思う。全てが良かった時代の 記憶、でもその同じ時代に昭和を支配する者たちが 誕生しているのだ。 早く福井さんが読みたい。○東大脳の作り方(安川佳美) 女子の名門、桜蔭を首席で卒業して現役で東大理3に合格した 子の生い立ち、考え方、勉強法、親の接し方などいろいろ 興味があって読んだけど、かなり面白かった。 さすがに現役で通る子はすでに考え方なり生き方が確立して いるなあと感心する。変わっている、というのも確かだけど。 「東大脳」とは彼女の定義では、単なる知能指数ではなく、 「自主的にやる気を出し、計画的に努力して、挑戦する姿勢」 を指す、のだそうです。 一つの挑戦を達成したらまた新たな挑戦、というように 奮起→努力→挑戦→達成のプロセスを歩み続けられる人 こそ真の東大脳の持ち主、と結論付けます。 その彼女にして、現在の東大生の中に本当の東大脳をもつ 学生は少ない、と断じます。 うーん、難しい。○タイムトラベラーズの妻下(オードリー・ニッフェネガー) 正直言ってラストだけを期待して読んだが残念、ただの ラブロマンスで、僕の気に入るような終り方でもなかった。 いくらでも話は面白く出来たはずだが、著者は普通の 恋愛ものを書きたかったということ。○ローマ人の物語15ローマ世界の終焉(塩野七生) 塩野さんの「ローマ人の物語」全15巻、とうとう 読み終わりました。 思えば15年前、第1巻を読んだとき、その面白さに 感動すると共に、全部読むためには15年間待たないと いけないのか、とその15年が無限に感じられたものでした。 本当に塩野さん、お疲れ様、ありがとうございます。 それまでも塩野さんの一連の作品は読んでいましたが、 「ローマ人の物語」にかける塩野さんの思い入れも格別で、 それを反映した大作に育ったのではないかと思います。 これ以前にも「プルターク英雄伝」や「政略論」リウィウス などでギリシア、ローマの歴史には親しんでいましたが、 通史として読んだローマの興亡史は最高でした。 前半の発展期では数々の戦い、ハンニバルとの死闘、 塩野さん自身最高の男と語るユリウス・カエサルの生涯など 手に汗握る場面の連続でした。 後半のローマ衰亡時代は逆にキリスト教勃興の歴史でもあり、 キリスト教がローマの国教となり世界宗教に発展して いったかが分かりました。 西洋キリスト教世界ではこの部分が評価されているのですが、 現代の一神教の弊害を目の当たりにすると、もしローマ がキリスト教を公認しなかったら、とも思いました。 最後はこの偉大だったローマが国防を忘れ、衰退し、 いつ滅びたのかも分からぬような惨めな最後を遂げますが、 何となく日本を連想してしまいました。 ローマ帝国の二の舞にならぬよう、日本は頑張らなくては いけません。
2007.05.28
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今週のゲストは作曲家の三枝成彰さんです。お名前を知っている程度ということで、紹介はウィキぺディアをどうぞ。・http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%89%E6%9E%9D%E6%88%90%E5%BD%B0竹村さんに言わせると日本一忙しい人、一生に11のオペラを作曲する予定で頑張っているとのことで、身体だけが心配と竹村さんが珍しく健康面を気遣っています。その三枝さん、健康法はサプリメントを摂ることで最近は男性ホルモンまで打ってもらうとか。その効果は定かではないが、アンチエージング、元気回復には有効なようです。一方、スポーツには興味は無く、竹村さんが勧めるスキューバダイビングにも反応しません。でも南の島には出かけているとのことで、沖縄からさらに離れた南大東島に今年行かれたようです。(竹村さんも行ったことのないところで、今年はいくぞ!と宣言)還暦も数年前に済ませたが、あれは祝われる方は迷惑、そっとしておいて欲しいとか。いや、60歳で生まれ変わって(暦が戻って)あと60年生きるための儀式のようなもの、と竹村さん。人間は120歳まで生きるように神様が創っているとも。渡部さんの95歳まで生きる、の話も出ました。三枝さんは83歳まで現役で仕事をしてオペラを作りたい。でも大変なのはお金集めだそうで、日本はアメリカのように個人が宗教心で寄付をするというかたちではなく、会社の社長が取締役会、株主の意向を確認しながら金を出すパターンなので難しいそうです。ロックフェラーは、「自分は神様に祝福されて大金持ちになったのだから、このお金で社会に貢献しないと最後の審判で地獄に行く」と言っていた、とか。西洋、キリスト教世界の人にはこのような気持ちがあるそうです。日本版「最後の審判」のようなオペラを先に作って金を出せ、といったらどうかとは竹村さんの冗談。日本では大金持ちを作らないような税制、社会の雰囲気があるが、素直に金持ちを認めて彼らにお金を出させればいい、というのが竹村さんの持論です。サッチャー元首相の「金持ちを貧乏人にしたからといって、貧乏人が金持ちになるわけじゃない」という名言で表現していました。寄付に関してもアメリカのように税金から控除するなど税制面でも優遇すれば状況は変わるでしょうが、とも言われています。ここで中間です。ヨーロッパでは小さな都市にもオペラ劇場があって市の予算、職員の半分くらいを使って運営している、と三枝さん。これで市の財政が廻るというのが不思議です。一方、日本では劇場は作ったけれどもソフトがゼロ。昔、10億円くらいの財団を作ったが金利が低くて稼げないので運営資金が出来ない。これは日本全体の問題で、国民の金融資産1500兆円の半分は国債や定期預金でほとんど金利がつかない。これをシンガポールのように10%の金利で廻るような投資をすれば日本人も働かなくてもよくなるのに、とは竹村さんのいつもの話。ここで三枝さんのオペラの話に戻ります。あなたが11もオペラを作ったら歴史に残りますね、と竹村さん。そんなに書く人はいない。調べてみたらモーツァルトは35年の生涯で22作品を作ったとか。歴史上の超天才は別として日本人としては確かに歴史に残るのでしょう。1時間のオペラを作るのに1000時間はかかるとか。だから83歳まで頑張って(無事に生きて仕事が出来たとして)やっとのこと、と言われていました。これまでは23時まで飲んでから家に戻って、朝の6時まで仕事をして寝る、パターンだそうですがこれからは朝型にしないといけない、とも反省しています。ここで竹村さんが「少し前に渡辺淳一さんが登場して話してくれた。あの人は官能小説を実体験で書いているようだが、マスコミは売れっ子作家の作品を掲載したいので報道はしないようだね」と脱線します。「本当に作家は治外法権ですよ」と三枝さんも同意。そんなものなのですね。ここから三枝さんのオペラ作品に話が移ります。次々と題名が出ますが、全て日本の歴史を題材に取っている、ということで聴いても分かり易く、感動できるのではないでしょうか。「忠臣蔵」、「Jrバタフライ」はすでに上演したもの、インタビューなどを見ますとずいぶん赤字になったとか。今書いているのは「2.26の妻」さらには「源氏物語」(あまりに長いのでどこを主題にするかが難しい)、「平家物語」(保元の乱から壇ノ浦まで平家の全歴史を4晩、16時間でやりたい。長さではワーグナーに勝ちたい(笑))、「特攻隊を死ぬ(?)」(死を美化しようとは思っていない。華々しく死ねなかった人、行けなかった人を取り上げたい)、「長屋王」(天皇家で最後まで武人であった人。藤原一族と対立して滅ぼされた)などをやりたい。もう一つ、喜劇をやりたい。あらすじを言うと、フランスから息子の嫁がやってくる。この美人の嫁が裸で家の中を歩くのでお父さんは落ち着かない。動転して青春が甦ってくる、というような話。このアイデアの元になったのは、知り合いがすごく綺麗な女性の写真を持っていて、聞くと息子の嫁だという。「そうか、年を取ると息子の嫁に恋をするんだ」と思ったところから。竹村さんも最近テレビで見た話として、孫を風呂にいれるおじいさんの話をします。上げるときに息子の嫁が受け取りにやってくる。裸の男と息子の嫁の接触、それを楽しみにしているそうです。三枝さんも最近の経験を話してくれます。「5日前に京都に行って86歳と80歳のおばあさんがやっている旅館に泊まり風呂に入っているとき、湯加減を見におばあさんが入ってきたんです。翌朝、このおばあさんから、久し振りに若い男の裸を見た、といわれておおいに受けました。我々60歳以上なんですから」これからの高齢化社会、こんなこともあるんでしょうね。と大いに盛り上がって終わりです。
2007.05.27
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◇僕が今週読んでいるのは、下記の通りです。 ・東大脳の作り方(安川佳美)・「坂の上の雲」と日本人(関川夏央)・タイムトラベラーズの妻下(オードリー・ニッフェネガー)・ローマ人の物語15ローマ世界の終焉(塩野七生)・時の目(アーサー・C・クラーク)継続◇今週までに読んだ本の感想は以下の通り。○男たちの詩(牛尾治朗) 牛尾さんが人生の達人、成功者たちと、いかにして人生を 切り開くか、生きていくかを語り合うものです。 お一人おひとりが忘れられないようないい言葉を人生から つむぎだしくれました。安藤忠雄さん(建築家);・常に全力疾走あるのみ。緊張感を持って仕事を。時速150キロ で全力疾走しろ。・設計とは過去の歴史的な遺産からいろいろな人の知恵を集める こと。・負けたときは敗因を調べるが、勝つとそれに安住して勉強を 忘れて将来の敗因を作る。勝ったときにいかに学ぶかが重要。・現場主義、完ぺき主義、集団主義が日本人の特質。・勇気を持って挑戦した人たちの仕事をしっかり見る。森下洋一さん(松下電器会長);・よい経営者の条件はとらわれない心、「私」がでないこと。 どちらかといったとき、「私」が小さくなって「公」が出て くるような人間でなければ、安心して経営は任せられない。・企業は社会の公器、「変わらぬ理念と、変わりゆく方途」。・松下幸之助さんの言葉として「日に新た」「朝令暮改も当然」(経営者はピンチに際してどうするかと問われて)「血の出る ような努力をすること、そして血を流すところを社員に 見せること」・松下さんが立ち上げた「世界を考える京都座界」、高坂正堯、 山本七平、天谷直弘、岡崎久彦、加藤寛、渡部昇一、堺屋太一 というそうそうたるメンバーが参加しています。「その会で議論を重ねることにより、山本七平さんは単なる 文芸評論家から国を憂う文芸評論家になり、加藤寛さんも 本当に国を愛する気持ちを知り、渡部昇一さんが人間学を 勉強して真剣に国の問題を考えるようになった」と牛尾さん が語ります。田淵節也さん(野村證券会長);・日本は国家としての戦略性のないことが大戦略。外国に 対して言ったことは全部やり、見返りは求めない。 そのおかげで愚直であるが、やさしくて、親切で相談に 乗ってくれるというイメージが出来上がる。 日本人はアジアの人に信頼されている。(3国を除き)・「美点凝視」、なるべく人のいいところだけ見ようとする。・社長時代に書いてもらった言葉は時代順に「勢」「忍」「奔」。・「見てござる」という言葉、誰かが見てくれているという ことが仏教の真髄。(高田好胤)大橋洋治さん(全日空会長);・リーダーシップというのは誠実さ、誠がないと駄目。人事の 公平さ、経営内容のディスクローズが非常に重要。 なんでもオープンにする。日に当てればカビは生えない。・人生でいい師に出合えるかどうかはその人がどれだけ先賢に 学ぶ気持ちを持っているかで決まる。心一つで会う人みんな 師になる。親は人生で最初に出会う師。・親は神の仮の姿だと思え。頼るものではない、敬うものだ。・儒学者山田方谷の言葉を大きな指針にしている。「事の外に立ちて、事の内に屈せず」で、常に大局的な見地で 取り組めというもの。「ケインズに先駆けた日本人」「炎の陽明学」は山田方谷の 伝記で愛読書。・社員にずっと言っていた言葉。「心胆頭技」心は温かくなきゃ いかん、肝は太くなきゃいかん、頭は常に冷静でなきゃいかん。 それから技というのはスピーディに動かなきゃいかん、と いうこと。その中でも一番大切なのは心。誠。井上礼之さん(ダイキン工業会長);・業績回復の秘策は「選択と集中」、しかもリストラせずに完遂。・人は危機感を煽って動かすのではなくて、将来の夢、志を 語り合って進むもの。そうすることで、本当の燃える集団になる。・一人ひとりの成長の総和がグループの発展の基盤。・日本製品は品質で勝ってきたというより、本当は技術と文化で 勝ってきた。・人間は集団で生きる動物であって、何らかの形で集団へ帰属 して初めて安心して自由を満喫できる。・人間の本性は働くようにできている。人生の大半を占める 会社生活が幸せであるかということは、その人の人生に おいては非常に大きいということをトップはしっかり認識 しておかねばならない。 その会社に所属することが最大の生きがいであるというような 環境を、健全な業績も含めてつくることがトップの一番の責任。島田正吾さん(俳優);・「半歩前進主義」で民衆と手をつなぎ、共に歩んできた。・芝居の台詞を覚えるコツは、一度覚えたら全部忘れてしまう。 そして改めて初めから覚えなおすこと。・人間は誰でもピンチのときはあるけど、決して諦めてはいけない。 一生懸命やっていると不思議な力が時によって出る。・悪いとき、落ちるときはとことん落ちる。底に行くまで耐える。 耐えてそして改めて何かを掴んで立ち上がる。・いくつに成っても本気でやる気に成ればできる。為せば成る。 どなたも素晴らしい方でしたが、このような人と人生を語る 牛尾さんもすごいですね。名前だけは知っていましたが、 今度は牛尾さんの著作をもっと読んでみたいと思います。○タイムトラベラーズ・ワイフ上(オードリー・ニッフェネガー) これは新しい感覚のSF、タイムトラベルものです。 一種の精神障害で、ストレスその他から過去、未来に勝手に 飛んでしまう不幸な男とその妻となる女性の何十年にも渡る 不思議な愛の物語。 ストーリィはそれほど起伏なく、二人の過去、現在、未来の 出来事を通じて愛を深め合っていくもので、SFでなかったら 読まなかった系統です。 でもラストが気になり、ここまで読んできて、いよいよ後半、 さてどうなりますことやら。 ○中国人の面の皮(若宮清) これはまた新しい中国人論、日本として、いかにこの恐るべき 隣人と付き合うべきかをアジアの専門家若宮さんが鋭く教授。 中国を批判したら相手が怒って仕返しされるのでは、と心配 する友人に「中国人はそんなにヤワな精神構造はしていない」 と返します。 中国人は自分が弱い間は徹底的に下手に出て「友好、友好」と いいますが、相手と対等になったとみた瞬間、手のひらを 返したように強く出てくる。そのとき、オタオタしてはいけない。 中国の貧富の差、バブル崩壊をいう人もあるが、もはや 中国は世界経済に完全に組み込まれて、壊滅的な崩壊を 世界が看過できないところまで来ているといいます。 日本はいくらやさしくしても、気を使ってもつけこまれるだけ、 それより力を蓄え、毅然として立ち向かえば、中国はまだ 日本を恐れているのでうまく付き合える。 永遠に緊張感のある隣人、ライバルでいれば、中国にも 日本にもいい影響を与え、これからも長く栄えていける、 とのことです。 このようになればベストですが、それは到底無理で日本は 最後は中国に飲み込まれるかもしれない、とも思えるし、 逆にやはり中国は崩壊する運命では、と思ったりもするし、 難しい相手です。 ○史談・信長に仕える苦労(中村彰彦) これは中村さんの歴史エッセイで信長と家臣の関係から、 明治の人物像まで楽しく、軽く読めるもの。 今回二回目だったが、なかなか面白く読めた。 中村さんは東北の出身で明治維新、薩長政権には厳しい目を 向けているがここが従来の教科書の歴史と違って、ユニーク に感じる。僕は長州で立場?から言えば正反対なのだが、 このような立派な人たちがいた、という嬉しさは同じ 日本人として共有できる。
2007.05.21
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今週のゲストは女流書家、矢萩春恵さんです。こう書きましたが「やはぎしゅんけい」というお名前を聞くのも初めてで漢字が出てきません。ネットで調べてやっと分かりました。竹村さんは「自分に最も縁の遠い分野の方だ」と言っていましたが、確かに現代社会、政治、経済などとは違う分野ですね。矢萩春恵(やはぎ・しゅんけい)・東京に生まれる・共立女子薬科大学(現・共立薬科大学)卒業・東京大学医学部薬学科(現・東京大学薬学部)選科1年修了・手島右卿(漢字)、町春草(かな)に師事1958年~ 日展入選(6回)1974年 初個展、以後東京、京都、大阪、沖縄、香港、フランス、アメリカ、インドなどで個展1975年 外務省訪欧文化使節団員としてヨーロッパの主要都市で作品展を開き、書のパフォーマンスを披露1987年 和光にて二人展1987年~ 財団法人日本ユニセフ協会のチャリティー年賀状にボランティアとして参加(88年 「辰」から2007年「亥」まで20回)1989~91年 ハーバード大学(アメリカ)客員教授として東洋美術史学科の「書」の講座を担当1996・2002年 和光にて個展2003年 毎日書道顕彰 啓蒙部門受賞現在、財団法人独立書人団監事、毎日書道展参与会員、夏雲会主宰、財団法人橋田壽賀子文化財団評議員とはいえ、最近、「世界一受けたい授業」に武田双雲さんという書家が登場するなど、日本人も日本の伝統文化の一つ、書道を見直し始めているのでしょうか。話の中では書道は小学校の正課から外れてしまっていて状況は厳しいようです。ただ書道は集中力を養うのにもいいそうで、小学校の英語教育より必要なのかもしれません。我が家では息子が幼稚園から習字を始めて、現在(中学校1年)も続いています。正直言って字は僕よりも遥かにうまく、また確かに学校でも集中力があるといわれます。今週の話は竹村さんもいうように縁の遠い分野ということであまり会話が成立していませんでしたので、頭に残った言葉だけ書き留めました。日本人は字によって性格、人柄、教養を判断していますが、海外ではそうでもないようです。確かに外人とのやり取りで彼らの書く字を見ますが、かな釘流としか言いようのないものがほとんど。僕が中学校で習った筆記体で流暢に書かれる事はまずありません。海外で「書」は「絵」と同じように受け止められている。一発勝負で書く「書」には絵にない「かすれ」がありますが、これに興味があるようです。中国にも書道はあるが古代のまま、王義之のような字を同じように書いている。昔の名人に忠実に伝統を踏まえてやる。これにも良さがあるようですが、日本はそれをアートに昇華させて発展させている。これを竹村さんは「換骨奪胎」という言葉で表現していましたが、女性アシスタントはこの言葉の意味が分からないようでした。ほかにも竹村さんの口から「斎戒沐浴して書を書く」というような言葉が飛び出し、アシスタントはきょとん。竹村さん自身「今、頭の底のほうから突然湧き上がって来た」などと照れていましたが、「書」という伝統文化を語っているという意識が脳の奥底の何かを揺り動かしたのでしょう。「子供の頃に身体に入っている教養のようなものだ」と語っていました。番組でも出た「書、そして、西太后」の書がネットにありました。ではまた来週。http://www.wako.co.jp/hall/0706/hall1.htm
2007.05.20
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◇僕が今週読んでいるのは、下記の通りです。 ・中国人の面の皮(若宮清)・ローマ人の物語15ローマ世界の終焉(塩野七生)・タイムトラベラーズ・ワイフ上(オードリー・ニッフェネガー)・史談・信長に仕える苦労(中村彰彦)・時の目(アーサー・C・クラーク)継続◇今週までに読んだ本の感想は以下の通り。・司馬遼太郎と東京裁判(福井雄三) 司馬遼太郎は僕の青春の愛読書、でもいつのころからか あまり読まなくなっていた。説教臭く感じるようになった からかもしれないし、「韃靼疾風録」など後半、さすがに 衰えたからかもしれない。 しかし、この本にいわれたように、あまりに明治は良かった、 昭和は駄目だった、という決めつけが次第に疑問になって きたというのも大きかったと思う。 それでも東京裁判との関係までは思わなかった。 非常に参考になった本。・コンテナ物語(マルク・レビンソン) 魔法の箱の物語、これは思わぬ拾い物、面白かった。 現代のグローバル経済を支える経済システムの一つである コンテナという大量輸送手段をほぼ独力で生み出し、 育てていった企業家マルコム・マクリーンと輸送革命の 静かな進行を綴った物語。 本当に世界はコンテナによって全く変わってしまったのだ。・そして、日は昇った!(増田俊男) 最初は厳しく、少しずつ息がつけ、最後は日本の将来に 希望を持たせる、そんな本でした。 北朝鮮は核と精度の高いミサイルをすでに保有しており、 日本が頼りにしている日米安全保障条約は対日軍事占領条約、 日本の安全は全く保障しない、というドキリという話から 始まります。 日本の財政赤字は国民一人当たり云々、とよく言われるが これも政府のまやかし、日本人は国債や貯金を通じた債権者 であり断じて借金を背負っているのではない、というのも 考えてみれば当然ですね。 その日本はGDP500兆円に対して経常収支が18兆円プラス の立派な黒字会社、であれば借金があるのも当然という こと。 その日本は戦後一貫してアメリカに従属した経済政策を とらされており、それは小泉首相の時代に日本から投資を アメリカに吸収するシステムとして完成された。 弱体化するアメリカ経済を支え続ける日本、という体制。 そしてアメリカと北朝鮮の阿吽の呼吸で日本の脅威を演出 し続け、永久に日本をアメリカの属国化しているという 国際社会の非情。 しかし日本はこのような厳しい国際社会で黙々と稼ぎ続け アメリカが使っても使ってもお金が増え続ける金のなる木、 貯金箱なのであり、アメリカも人手に日本を渡さないように せざるを得ない。 この体制はアメリカがついにドル体制を維持できなくなる まで続き、破綻後も日本の国富は増え続ける。 それを日本自身が理解して、アメリカとともに世界を牽引 する国家として自立しなければならない。
2007.05.15
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全部結びつくのです。中国とビジネスするためには日本も国内のビジネスを変える。安い海外に出ていくと同時に国内も安くできる体質に変える、両方やらないといけない。アクアラインを首都高速に入れてやるだけで安い木更津が活用でき、いっぺんに都会になる。竹村さんはここで少し話題を変えます。上海がもう直ぐ世界一の港になるそうです。揚子江の沖の島に水深15mの最新のバースを50作り、橋で上海と直結するとか。この規模のバースは日本にもたった3つしかないそうです。これも不思議な偶然でしたが、つい先日「コンテナ物語」を読んでいたのでこの話の意味がよく理解できました。最新バースとは超巨大なコンテナ船を接岸でき、高速クレーンによって最短時間でコンテナの荷降ろし、荷積みのできる港のことです。巨大コンテナ船は世界中のハブ港間だけを高速で荷を輸送し、それ以外の港へはハブ港から小型のコンテナに積みわけ、配達することになります。輸送コスト、時間の面でこの差は歴然たるものになり、ハブ港は栄え、それ以外の港は衰えていく運命です。上海市街地とその港との距離も東京-木更津間と変わらない。その間に架けた橋を中国は無料にして輸送を活性化し、いっぺんに世界一の港にのし上がる計画。こんなことがどうして日本の為政者にできないのか。日本のエリートにもこの施策のメリットはわかるのだろうが実行できない。分かるのと実行に結びつくのは違うのでしょうね。日本のお役所では自分の担当と違うことは関係ない。縦割り行政の弊害。中国は日本から借金しているくせに高速道路をどんどん建設しては無料化している。高速道路はすでに4万キロもあって日本の7千キロを凌駕、こんなことをしているとどんどん置いていかれてしまう。最初に言ったようにこの中国の経済発展とアメリカが結びついている。それには財務長官が大きく関係し、キッシンジャーも関係している。キッシンジャーは忘れられた人、と思っていたがそうではなかった。現在でもブッシュ大統領としょっちゅう会っており、いまだに影響力がある。すでに1961年ケネディ政権のときから関係あり、以来40年以上民主党、共和党政府いずれの場合も関係がある。その彼がニクソン政権後に一番身体を使ったのは中国とのこと。その結果の中国発展という側面もあり、彼の影響力の強さは、彼のオフィスに立ち寄るだけで5万ドル、助言を得て20万ドルというコンサルタント料金の高さでも分かるとか。アメリカのこうしたトップの動きを見ていると今後の経済の流れも分かるのだが、日本では外資に対する反発があり、外資完全優遇の中国とは決定的に異なる。日本は三角合併が始まるというだけで外資恐怖症。ところが一方で海外に出てどんどん外国の企業を買っている。日本は外国企業を買っているのに国内では買わせない、これでは通用しない、と言います。確かにガラスメーカー、タバコ会社やボーダフォンの買収など話題にもなりましたね。マスコミはこんなことも書かないが、すでにそういう時代が来ている。山崎さんはゴールドマンサックスにいた人らしく外資の導入による経済の活性化、グローバル化を勧めます。日本は世界からもっといい経営を取り入れていくべき。もともと日本は外国からいろいろなものを和魂洋才などと言って取り入れるのが得意だったはず。ところが今は企業買収というような話になるとそれが出来なくなっている。そして国内で固まる、というような悪循環に陥っています。ユニークな発言をする山崎さんの話、参考になったと思います、という竹村さんの話で終わりです。今回の山崎さんのお話の印象では「中国のバブル崩壊」は何とか回避され、このまま発展していきそうな感じです。この2年間でずいぶん変わりました。中国がうまくやっている、ということでしょう。
2007.05.14
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今週のゲストは前ゴールドマンサックス投信社長の山崎養世さん、これまで3回番組に登場しており、竹村さんのお気に入りの一人ではないかと思います。竹村さんは、「この人は天才肌の発想をする人、知識人でも追いつけない発想をするのでマスコミも取り上げるが、政府が政策として実行に移してくれないとどうしようもない。アメリカはトップが変わると政策も一瞬にして変わるシステムになっているが、日本はそうではない」と語ります。過去に「やがて中国のバブル崩壊が始まる」2005.3.13、「郵政民営化、高速道路無料化」2006.8.21についても語っており、僕のメルマガ、ブログにもありますのでよかったらどうぞ。今回、山崎さんが出した本は「米中経済同盟を知らない日本人」というタイトルで、アメリカと中国はすでに自然発生的な経済同盟関係にあり日米よりも経済的利害を共有しており、そういう目で見ないと世界の動きはわかりませんよ、という内容です。この面で日本はすでに置いていかれつつある、と警鐘を鳴らしています。・http://secondlife.yahoo.co.jp/business/master/article/a102yyasu_00073.htmlこれは日中の経済政策の違いにも起因しており、外資をほとんど入れずに自力で資本を蓄積し経済を発展させてきた日本と、外資を大規模に導入しそれによって急速に経済大国になった中国の違いがあるとのこと。日本はアメリカとの貿易戦争の過程で1ドル360円から100円というような急激な円高に見舞われ不況になったが、中国は元安を非難されながらもわずかな調整でお茶を濁してすましている。これができる理由としてアメリカの企業家たちが中国に資本を投下して、安価な土地と人件費で低コスト製品を作ってアメリカに輸出することで自分たちも莫大な利益を上げているから元高は困る、という側面がある。竹村さんもここを強調して、日本も少しはアメリカの資本を入れて経済成長していれば、あんな馬鹿な円高にはされてなかっただろうと嘆きます。日本は360円から一時80円まで5倍近くの円高にされたが、中国は天安門事件時(外貨準備ゼロの状態)から世界最大の外貨準備高を誇る国になっても元は対ドル価値が1/2になったまま。日本とは10倍の差があるわけで、日本と同じ事をやられていたら中国も10倍コストの国になったはず。山崎さんは数字で示して問題をクリアにします。ポールソン財務長官(元ゴールドマンサックス会長)のように足しげく中国を訪問し、緊密な関係を維持しているトップがいることでこのような状況を作り出しているといいます。中国はクリントン時代に「米中戦略パートナーシップ」をいいながら、アメリカマーケットを日本と争う戦略を立てた。反日教育、歴史認識問題が出たのもちょうどこの頃であり、タイミングがあっている。今回、温家宝首相が来て日本に近づいたのは資源、エネルギー、環境問題で困り始めて、解決のために日本の技術を求めてきた、という背景がある。常に彼らは国家戦略に基づいて外交をしている、ということです。この辺りは正直言ってうらやましい。もう一つ押さえておかねばならないのは、人民元は少しずつ高くしていこう、と米中で暗黙の合意が出来つつある、ということです。決して急激な元高ではなく、時間をかけてゆっくりとしたものを。日本はアメリカの資本をいれずに自分だけで経済成長してここまでになった稀有な国。でもあまり自分の力だけでやっているとものすごい円高を仕掛けられるなど、その力を弱くさせられる。為替の問題は重要。戦前は1ドル2円というレートだったが終戦後、360円になり200倍近い円安になったことで輸出がしやすくなり、日本は何もないところから経済成長ができたといえる。しかし行き過ぎると逆の円高にされ、長く不況に苦しんだ。やはり、世界を見ながらやらないと、日本人の努力が無駄になったり、悲劇になったりするという事を知ってもらいたい。日本国内はこういうことに対応して変わらねばならない。一つは低コスト化であり、そのためには土地の安いところにビジネスを移す必要がある。いい例が木更津。羽田から20分でいけるところに土地が坪3万円くらいで放置されている。それは何故か、アクアラインの通行料が高いから。ここで突然、わが住まい「木更津」の名が出てビックリしました。木更津が日本の将来の鍵になるということでしょうか。山崎さんは続けます。そのためには、アクアラインを無料にしなくてはいけない。日本企業も上海に行く前に、上海より安い土地がここにあるのだから活用しないといけない。坪1億円もする銀座のようなところに集まっていてはいけない。アジアに近い福岡や土地代の安い木更津のようなところに分散していかないといけない。木更津は川崎市より開発し易い。浦安の8倍の田んぼと工業用地がある。そこにオフィス、ショッピング街を安く作ることができるのにほとんど更地で残っている。ここまで木更津を持ち上げられると、ひょっとして木更津の土地を買わせるための戦略?とまで勘繰りますが、実はすでにアクアラインから館山道で直結した木更津市街に来年、イオンが大ショッピングモールをオープンさせる予定です。通行料金が下がれば対岸の横浜、川崎からの客も増えるでしょうが、地元の僕とすれば複雑な気持ち。連休に家族で新丸ビルなどを廻りましたが、あの人の多さに一同ダウン。あの混雑が木更津に発生すると思うと正直いってゾッとします。アクアライン料金を1/10にしても10倍の人が来れば料金収入も変わらないし、産業も発展する。橋を作るのにいくら掛かったから通行料金はいくらにする、という発想は古い。人を集めるためにはいくら以下にしないといけないか、という発想が必要。竹村さんは強調します。ここで中間です。
2007.05.13
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◇連休ボケと飲み会などでアップが遅れました。 僕が今週読んでいるのは、下記の通りです。 ・司馬遼太郎と東京裁判(福井雄三)・コンテナ物語(マルク・レビンソン)・そして、日は昇った!(増田俊男)・時の目(アーサー・C・クラーク)継続◇今週までに読んだ本の感想は以下の通り。・マーフィーの成功法則(謝世輝) 元気がなくなったとき、自分の夢が遠のいたかなと 落ち込んだときに読む本。 願ったことは必ず叶う、はっきりしたイメージを持って 自分の潜在意識を働かせるのだ。 そうすることによって潜在意識=宇宙の心とつながって 望みは実現するのである。・ラフ1~5(あだち充) 娘が図書館から借りてきたコミック、ついつい読んで しまいました。「一瞬の風になれ」を読んだ影響かな、 無性に青春が切なく迫って、懐かしく楽しみました。 主人公は天才スイマーながら優柔不断さで力を出し切れて いなかったのが、たまたま知り合った美少女を意識する ようになって少しずつ力を発揮し始める。 その少女の家は主人公の家と祖父の代からのライバルで、 ロミオとジュリエット的な二人の恋の行方とともに 充節が満開。 いいなあ、本当に青春は。・なぜ偉人たちは教科書から消えたのか(河合敦) 期待して読みましたが多くは知っている内容でした。 源頼朝、足利尊氏、武田信玄などと伝えられる肖像画は 実は別人である可能性が高い、というようなもの。 それが事実ならそれでいいのですが、何となく寂しいです。 では本当の頼朝はどんな顔だった?という問いの答えが 同時に提示されなければ、胸の中のヒーローのイメージが 一つ消えただけでおしまいです。 聖徳太子も実在を否定するのが昨今の学説のようですが、 あのように優れた人が日本の古代にいて素晴らしい国を 作ってくれた、和を尊ぶ日本国最初の憲法を作ってくれた、 ということを否定されては日本の歴史から一つ光が消えて しまっただけになります。 はっきり分かりようもない古代は古代として夢を持って そっとしておいて欲しい、そんな気持ちです。・踊る大取材線(宮嶋茂樹) 宮嶋茂樹さんの自伝的取材記というか、海外の危ないところ ばかり行っているイメージが強かった宮嶋さんですが、 日本国内でもちゃんと仕事をしていたのですね。 本当に我々が何気なく読み飛ばす写真の1枚1枚の裏に カメラマンの人たちの血のにじむような苦労、努力そして 幸運があるんですね。 とくに感動的なのは、オウムに殺害された坂本都子さんの 遺体発見現場をスクープするための富山山中の決死行、 「死んだらカメラは撮れません」の章です。本当に僕も 宮嶋さんと一緒に山を登り、沢を下り、わが身の分身とも いえるレンズを手放すシーン、思わず熱くなりました。 これほどの苦労を経て撮った名作の数々、これからは合掌 して拝見せねば。……いや、まず、そんなことしませんけど、 とにかく宮嶋さんにはいつまでも頑張って欲しいものです。・新規範発見塾レクチャーメモ26(日下公人) 日下さんの新規範発見塾は3月で終了してしまいました。 レクチャーメモも28号で最終回、すでに送付してもらって いますが、大切に大切に読んでいきたいと思います。 それにしても、たった一度ですが発見塾に参加していて よかった! 26もいつもの日下節、日本をしっかりしろ、21世紀は 日本精神が世界をリードする、と後輩を鼓舞してくれます。 一方でどうしようもない官僚機構。無責任、無定見で日本を 蝕みますが、日下さんは決して諦めません。 よそと比較すればまだ日本の官僚は優秀で不正もせず頑張って いる。彼らをきちんと使う政治家がいればいいのです。 外務省ODAの問題も根は深い。何も考えずに援助をして いい顔するだけの日本、国益を考えて差配すればいいのですが、 それが出来ません。とにかく、ほかの国に喜んでもらえば 自分も嬉しい、といういかにも日本らしさが根底にある のかもしれません。・一瞬の風になれ 2(佐藤多佳子)・一瞬の風になれ 3(佐藤多佳子) 一気に読みました。面白かったですね。主人公がひたむきな、 というか天才的な努力で才能を開花させ、力をつけていくシーン は自分自身を投影できて、おじさんに夢を見させてくれます。 片思い(と思っている)の彼女との距離感など、いまどきでは なくて僕たちのころの感覚でしょうか。それが少しずつ近づき、 遂に重なる瞬間(と言っても変な意味ではありません)も 感動的ですね。 今、娘も読んでいますが、全く同じ世代の彼女がどう感じて いるのか、聞いてみたいです。
2007.05.09
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もう一度「日本はこれから素晴らしくなるんだよ」という話に戻します、という竹村さんの言葉で後半スタートです。日本人が悲観的になるのはGNPが増えないから、ただそれだけだが、逆にもうGNPは増えなくてもいい、このくらいでいいとも考えている。日本人は経済離れ、経済から卒業してしまった。逆に世界で一番沢山貯金がある日本に世界のほうが来たい、そのお金を運用したいと言っている状態。彼らをうまく使って優雅に暮らすことも考えるべき、と最近の竹村さんの持論。それをうまくやっているのがイギリス。世界の資産に投資してうまく回しているが、資金回収の手段として海外基地をずっと維持している。これは七つの海を支配した大英帝国時代からの遺産。これにプラスしてイギリスは核武装してNATOに加盟している、と渡部さん。ここでまた話題が少し変わってエネルギー問題に移ります。これからのエネルギー問題とは、つまるところ電気をどのようにして作るかであり、渡部さんは原発を作るべきであり、高速増殖炉までいけば100年単位で問題は片付くといいます。エネルギー問題を解決して初めて日本人は安心して日本的な生きかたを世界に説くことができる。それなのに日本人は勉強が足りなくて中東のゴタゴタで石油が入らなくなるかもしれない、とオタオタしている。現在世界には499基の原発があり、そのうち98基が寿命にきている。さらにアメリカ、中国、日本はそれぞれ30基ほどの原発を必要としているが、いまや原発を作れる会社は世界に3つだけ、全て日本の会社である。東芝、日立、三菱重工だそうです。いつの間にか日本の独占商品になってしまった。このようなことを国会で議論して欲しいが、そこまでいかない。逆に日本国民のほうが賢くなって、原発建設にOKを出すようになって来た。だから日本の電力会社はシベリアの天然ガスはいらない、と言いだした。日本まで持ってきてくれたら買ってもいい、と。そうなったらロシアのほうが日本に買ってください、と頼んでくるようになるかも。今、そうなりかけているのです、とあくまで強い見通しの日下さん。そうなりかけているかどうかについては意見が一致しないが、と首をひねる竹村さん。なりかけた時、向こうは余計怖いことをいう。それに脅かされてはいけない、と頑張る日下さん。確かに夜明け前が一番暗い、といいますからね。そして夜明けのこない夜は無い、とも。戦後60年経って、北方領土、竹島、尖閣列島と3つも領土問題を抱えている国は無い、と竹村さんは嘆きます。確かに北方領土は占領されたまま、竹島は韓国に不法占拠されていますが、尖閣列島は日本の領土であり実効支配もしているのですから問題ではないと思います。それはさておき。日本はこれ以上無礼を働いたら許さないぞ、という姿勢を示しておけばいいと日下さん。決して隣国は油断なら無いぞ、といういい警戒信号を出してくれている。こんな無茶をいう人間がいますよと日本人の警戒孫を起こさせる程度の価値はある、と渡部さん。日本人は決然たる外交を求めていて安倍さんはそれをやってくれそうだった。だからそれをやればいい。へこむからいけない。参議院選挙を心配しすぎ、首相は参議院で選ばれたわけではないから1回負けたぐらいで辞める必要はない。次で勝てばいい。その意味で安保条約を改正した岸さんは偉かった。あれだけ押しかけられても辞めなかった、と渡部さんは評価します。安倍首相のおじいさんですね。郷土の誇り。安倍さんは憲法改正をスケジュールに載せ、教育基本法を改正し、防衛省に格上げするなど本道を歩んでいる。それをマスコミはきちんと誉めていない。また自分の給料を下げ、官僚の給料上昇にも歯止めをかけています。でも官僚は給料ではなくて天下りに見返りを求めています、と日下さんがいってここで公務員の天下り問題に移ります。現在、天下りを規制する仕組みの検討が進んでいますが官僚の「天下りが必要」という理屈付けは素晴らしい。でもどんなに素晴らしい理屈を言ってもお手盛りには違いないから国民は怒っている。アメリカでは幹部は皆天下り、政府と民間の間を出たり入ったりしているんだけど、と竹村さんは別な視点で指摘します。でもその待遇は受け取った民間会社が決めている。日本の天下りは官僚側が待遇を決めている。そこが問題、と日下さんが返して竹村さんも納得。原発も日本にしか作れない、ロシアの原油、天然ガスを送るパイプも日本製が一番ということで日本はこれからますます発言力を増す。やはり真面目に働く国が勝つ、大丈夫です、と力強い日下さんの言葉。さらにもっと元気付ける話はないですか、と尋ねる竹村さんに日下さんが「少子化も心配なし」と答えます。世界中で同じく少子化が進んでいる。先進国になると少子化は起こるもの。急速に減ると困るが、もともと日本は4千万人くらいだったのでそこまで減っても困らない。ただ子供がいなくなると寂しくなってまた産みたくなるもの。日本を東日本と西日本に分割して別なことをやってみるのも面白い。そしてうまくいったほうに国民が引っ越せばいい。そういう競争をしていればいい。相続税をとる県ととらない県、独自の安い円を導入して国内で需要を喚起するエリア(北海道)をつくるとか。いろいろ元気の出る日本の将来をあげてもらって今週は終わりです。
2007.05.07
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今週は久々の鼎談です。「日本がこれからどんどんよくなる」と強く語る日下さんと「日本が何故いいのか」ということを古いところから話の出来る渡部さんとその間で茶々を入れるのが好きな私の3人で日本の未来を明るい気持ちにする話をしてみたいと思います、という竹村さんの話で始まりました。まず日下さんが、「前回の番組で100年後はどうなるかと問われて、22世紀には英語は廃れて日本語になると言いましたがそれはともかく、英語交じりの日本語になります」という過激な言葉で口火を切りました。渡部さん曰く、中世ヨーロッパで言語がそれまでのラテン語から一瞬にしてフランス語、ドイツ語などになった歴史もある、言葉というものは一瞬にして変わってしまうことがあるそうです。きっかけはルネッサンスで、古代の素晴らしさを知ったルネッサンス人がそれまでの中世ラテン語を古代ラテン語に代えようと言った途端、ほかの国が困ってしまい、逆に中世ラテン語も廃れて各国が自国の言葉を使うようになったそうです。英語も同じで世界中で発達?した、お国訛りの混ざった英語の方が流行っている。正しい英語を喋っていたらかえって通じにくい時代になってきた。日本人も堂々と日本風の英語を使うべき、と日本人インテリの例を交えて日下さん。今、イングリッシュズという言葉(複数形)が流行っている。英語もいろいろある、ということでしょうか。インド人は英語を流暢に喋るので有名ですが、彼らの英語もよく聞くと「できるであろう」を「I will be able to」でなくて「I shall can」と言っていたりとか。これで通じるそうです。竹村さんからニューヨークの英会話学校の例が出ましたが、発音や文法でなく、通じることに重点を置いているそうです。「I will go to Tokyo tomorrow」ではなくても「I go to Tokyo tomorrow」で通じるとか。ホッとしますが、なまじ頭に文法がある分、ちょっと恥ずかしいかな、こんな風に喋るのは。かつて新語がどんどん生まれるのは英語の特徴だったが、今、世界で一番新語が出ているのは日本語だそうです。竹村さんも「ホンマかいな?」と笑っていましたが、もともとの意味とちょっと違う言葉(使い方)をどんどん編み出しているのが日本、とのこと。漫画、アニメの言葉が英語、中国語になっていき、世界を変えていくそうで、もしそうなっていない国があるとしたらその国は遅れている、と日下さんは断言します。漢文が元来はそんな言葉、と渡部さんが話題を少し変えて漢字の意味づけに移ります。当時、大陸にはいろいろな民族がいて商売だけをやっていた。言葉は通じないので漢字を書いてやりあった。だから古代の漢文には文法も時制も変化も無い。漢字は商売人の符牒から始まり、次に皇帝が国を治めるため、行政に使った。中国全土に派遣された官僚たちが通信するのに意味が同じでないと伝わらない、というところから科挙試験のために学んで漢字として統一されていった。だから、読み方は違っていても良かった。北京語、上海語、広東語はもともと違う言葉だったが、同じ漢字を使ったので意味は通じた。漢文は元来は皇帝の行政用語であり、これで小説は書けない。だから中国の昔には恋愛小説は無い、とか。 ここで中間です。「言葉」と言えば今朝は歩きながら「報道2001」も聴きました。ゲストに藤原正彦さんが登場して現代日本の問題、改革を提言しました。「国家の品格」にも通じる内容ですがなかなかユニークでした。教育改革として諸策が提言されているが、本質ではない。本質は子供におもねている親、先生、社会を変えるしかない。最低限の基本を教えるのは理屈ではない。ここで藤原家の5つの禁じ手(男子の5訓)が出ます。・大きい者が小さい者を殴ってはいかん・大勢で一人をやっつけてはいかん・男が女をぶん殴ってはいかん・武器を手にしてはいかん・相手が謝ってきたら、すぐにやめなければいかんこれらには理屈は無い。駄目だから駄目、そしてこれらの禁じ手を目にしたら必ず助けに入らなければいけない。見ない振りをしてはいかん、それは卑怯だからです。この「卑怯」ということを教えなくてはいかん。それさえ身についていればいじめも何も必ず止めに入る人がでるはず。昔はそうだった。その人がいないからいじめで死ぬ子供まで出る。日本の悪い癖は何かひどいパニックに襲われると過去を全て捨てて、忘れてしまうということ。明治維新では江戸時代のよかったことを全て捨てた、第二次世界大戦敗戦では明治、大正、昭和の良かったことを全て捨てた、そしてバブル崩壊でも敗戦からの復興により世界第二位の経済大国を築いた父母の努力を全て捨ててしまった。1回目、2回目は生きるか死ぬかで仕方ない面もあったが、バブル崩壊ごときで狼狽して全てを否定したのはよくない。たかが経済、という人が誰もいなかった。日本を日本たらしめた歴史、教育、情緒とその根底の風土が失われてきている。日本人的情緒の原潜である国がなくなっているのに経済どころではない。小学校で英語、パソコン、投資教育をしなさいといい、国民も賛成しているが全くのナンセンス。英語教育によって、日本人として喋る内容が無くなっていく。日本の歴史も文学もしらないのだから。パソコンをやっているとパソコンを作れる人がいなくなる。論理的思考の本となる数学ができなくなってしまう。小学校では「お金より大切なものがある」ということを教えるべきなのに、お金が全てと教えてどうする。小学校で教えるべきは、1に国語、2に国語、3,4がなくて5に算数、それ以下は何もなし。今の70歳以下の人は全てこの戦後教育によって毒されているので、もはや子供に孫に日本人として大切なことは教えられない。ではどうすればいいのか。それは日本の古典、偉人の話、思想などを直接、書物から学ぶしかない、ということです。そのためにも国語が大切、とつながります。
2007.05.06
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