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今日、ブログを開いたら開設後1000日目、になっていました。よく続いたもの、と自分でも驚いています。記念に「読書日記45」をアップしました。◇僕が今読んでいるのは、下記の通りです。 ○日本の羅針盤となった男(山岡淳一郎)○生きるのが楽しくなる15の習慣(日野原重明)○ユビキタスとは何か(坂村健)◇今週までに読んだ本の感想は以下の通り。○命がけの夢に生きた日本人(黄文雄) 深堀安一郎、鹿野忠雄、後藤新平、堀内次雄、浜野弥四郎、 磯永吉、末永仁、小川尚義、目賀田種太郎、野口遵、井上角五郎、 川島浪速、河原操子、梅屋庄吉、井上翠、田中逸平……。 あなたは何人、これらの日本人を知っていますか? 黄さんは日本人以上に日本を知り、励まし続けてくれる ありがたい方。今回の本では台湾、韓国、中国そしてそれ以外の アジアの国々と大まかに分けて、その国と日本のために一身に 働き、誠を尽くした日本人を讃えています。 現代の日本人にとって大部分が初めて知る人物ではない でしょうか。僕もこれまでの読書、勉強でかなりの方は知って いましたが、軍人などには今回初めて知る名前が多かったです。 台湾、韓国に尽くした日本人がいたこと、辛亥革命に協力した 日本人くらいはある意味常識ですが、驚いたのは中華民国に なってからも多くの軍人が顧問などとして行っており、彼らに よって中国に初めて国軍が誕生したことです。 また張作霖のブレーンとして日本人が活躍していたことなど初耳。 日中近代史も実に複雑に絡み合っており、単純な中国侵略で ないことはこのような人間関係からも明らかです。 ほんの少しだけ流れが変わっていれば、もっとハッピーな 東アジア世界になっていたのではないかと残念です。 ロシアの革命勢力を明石大佐が支援したのは有名ですが、中国の 辛亥革命支援者も日本人であり、もし日本なかりせば、ロシアと 清国が20世紀を通じて存続し、東西2大共産主義国家のない、 まるで違う世界になっていたかもしれません。 インドネシア、マレーシア、ビルマを解放直後、自立に向けた 国民教育から始め、その生徒たちが後の独立戦争の中核をになう、 更に日本も独立戦争に血と汗を流して協力していたのです。 インドも含めこれらの国々は、独立は日本のお陰、本来自分たち ですべき独立の戦いを日本が莫大な犠牲を払って遂行してくれた、 と感謝しています。 このことを知るだけで日本人の自虐意識、無関心意識は変わる のではないでしょうか。軍人の一部をお名前だけ記載してみました。 張作霖の軍事顧問 町野武馬 中国新軍の創設者 坂西利八郎 ビルマ独立 南機関の鈴木敬司 インドネシア国軍の父 柳川宗成 マレーシア解放、インド国民軍創設のF機関の藤原岩市。○この国を守るための外交戦略(岡崎久彦) これは岡崎久彦さんがここ数年、新聞・雑誌に発表された 外交に関する論説をまとめた本です。この方の現実的 かつ国を愛する歴史観に立脚して日本の将来目指すべき ところを提言する態度は非常に分りやすく、普通の日本人 にも受け入れやすい方向性ではないでしょうか。 安倍首相の考えは岡崎さんに近く、靖国問題なども提言 の方向に進んでいるのではないかと期待しています。 ここで特にページを割かれたのは靖国神社、東京裁判、 日米同盟などです。 外国に対する靖国問題は小泉さんの連続参拝によって決着 した、あとはまったくの国内問題で中国自身、日本の マスコミに乗せられて振り上げた拳の下ろしどころを 無くして困っている、と断じます。 マッチポンプ的に危機を煽るマスコミへの批判も厳しい ですが、その通りだと思います。 また首相にも春、秋の例大祭参拝を勧めており、8月15日 ではきわめて政治的になるが全てを受け入れる覚悟が 政治家には出来ていないとします。 安倍さん、この秋にはお願いしますよ。 東京裁判については、全ての面で問題ばかりの零点の裁判だ、 と一刀両断。アメリカ自身、まずかったと思っているのに これまた国内問題でマスコミ(および敗戦利得者)が いつまでも引きずっているとします。 世界史の中に最悪の戦後処理の例として残るのでは ないでしょうか。 岡崎さんは東京裁判のいわゆるA級戦犯についても、以下 のように述べています。・戦犯は誰一人として判決の内容に納得していない。彼らは 一貫して苦笑、冷笑した。にもかかわらず彼らは従容として 死んだ。それは連合国には責任は感じなくも、国家国民に 対する戦争責任をとるためであった。 たとえ身は 千々に裂くとも及ばじな 栄えしみ世を落とせし罪は 東条英機の獄中の歌である。靖国に詣でる人は自ら厳しく 戦争責任をとった東條の心情を掬すべきである。 日米同盟は岡崎さんの独壇場、日本は海洋国家であり、世界の 海を支配するアングロサクソンと組んでいたら大丈夫、平和と 繁栄を享受できるとして日英同盟の当時及び日米同盟の現代を 評価します。 そして集団的自衛権の行使を認めて、日米同盟も双方向的な ものにすべし、と提言します。 岡崎さんの期待する通り、日米同盟が英米同盟のようになるか どうかは若干の不安もありますが、人種的偏見は第二次世界 大戦当時からすれば大きく変化しているはずですから、何とか なるでしょう。 竹島問題は当面動かしようがない以上、両国ともそのままに しておくしかない。韓国が騒ぐのは韓国の国内問題であり、 日本は時効にならない程度、定期的にこの問題を世界に認識 してもらう手段を講じておけばいい、と割り切ります。 それ以外もいろいろ示唆に富む内容で勉強になりました。 以前にも書いていますが、岡崎さんの「陸奥宗光とその時代」 ~「吉田茂とその時代」の「時代シリーズ」は最高の近・現代 日本史だと思います。 終戦間際から敗戦後にいたる、面白くない時代であるはずの「重光・東郷とその時代」も実に興味深く読めました。 国家公務員必読、とすべきでしょう。
2007.08.31
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◇僕が今週読んでいるのは、下記の通りです。 ○この国を守るための外交戦略(岡崎久彦)○命がけの夢に生きた日本人(黄文雄)◇今週までに読んだ本の感想は以下の通り。○流氷の海 ある軍司令官の決断(相良俊輔) 大東亜戦争に関する本を読んでいると、情けない振る舞いを する軍人が多い中、素晴らしい!と脱帽する将軍もいます。 この本の主人公である樋口季一郎さんは素晴らしい将軍で、 文中にありましたがまさに「大将軍」だったと思います。 戦争に負けたお陰で戦争、軍隊、軍人などが全否定されて、 多くの素晴らしい人たちが歴史の闇に埋もれてしまったのは 残念です。 僕が樋口さんについて知ったのは、「命のビザ」で有名な 杉原千畝さん以上の2万人ものユダヤ人を満州で救ったこと によりイスラエルでゴールデンブックに記名された人がいる、 と本で読んだからです。(「ユダヤ製国家日本」ラビ・M・ケイヤー著) 杉原さんはその功績がようやく認められてきましたが、樋口さん がまだそれほど知られていないのは、彼が軍人であったこと、 またユダヤ人受入れに抗議するドイツに対して、東条英機も「日本はドイツの属国ではない」と樋口の処置を支持したから ではないでしょうか。 A級戦犯が人道的行為をなしていた、となると都合の悪い人も います。 樋口さんの活躍はそれだけでなく、あの悲劇のアッツ島(樋口さん自身は早くから撤退を進言)、奇跡の撤退のキスカ島 を守った北方方面軍司令官であり、終戦後のソ連の違法侵略に 敢然と抗戦し、ソ連をして日本軍恐るべしと侵略スピードを 落とさせ、結果として北海道分割を防いだことでは ないでしょうか。 勇将の下に弱兵なし、この北方の戦いにより、まさに日本軍は 最後の光芒を放ったのです。 この本には多くの立派な軍人が登場します。またどうしようも ない軍人もいます。でもほとんど全ての人が日本を愛し、 日本の行く末を真剣に考えていたことは分ります。 東条英機も東京裁判の獄中で「連合国には責任は感じないが 日本を敗北に導いた罪は死んでもまぬがれない」と従容として 死刑台に向かいます。 やはり自分の国を自分で守る、という意識がない限り、日本の 再生はないのでしょう。○泥棒は深夜に徘徊する(ローレンス・ブロック) 久々のローレンス・ブロックの新作、泥棒バーニーシリーズ ということで飛びつきました。本当に長く続くシリーズで、 バーニーとキャロリンのやり取りが絶妙のユーモアミステリ(こんなカテゴリーってありましたっけ)です。 謎解きなんてどうでもいい、この会話だけで満足です。 ローレンス・ブロックにはもう一つ、マッド・スカダー という元アル中を主人公にしたシリーズもあり、こちら はかなり渋いですが、いずれも捨てがたい面白さです。 日本で言えば藤沢周平さんの用心棒青江江又三郎シリーズと 彫師伊之助捕り物控のような感じです。 是非、一読ください。
2007.08.27
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今週のゲストは「現場に「解」あり!中小企業の“連携”が未来を開く」の著者、立教大学教授の山口義行さんです。非常に積極的にお話されて、流石の竹村さんも今日は聞き役に徹していました。・山口さんプロフィール;http://www.media-kiss.com/yamaguchi/content/profile.html全体的に景気はよくなっているが、日本では中小企業の倒産が増えている。その解決策があればお話ください、という竹村さんの言葉で始まりました。昨年度上半期でみても、中小企業の倒産件数は関東でやっと0.9%減だが、北陸は80%、四国は70%、中国地方60%増えており、地方の地場産業が壊滅している。原因として製造業の下請け構造が壊れているのが大きい。人件費が1/10の中国などに製造現場が流出しており、コストでは闘えない時代。新しい商品、サービスで勝負しないといけない、そのためには「革新と創造」が重要。中小企業はもともと経営資源が限られていて、資金、人材、情報が少ないので、自分だけで何かをやろうとしても出来ない。各社が得意技を持ち寄って、連携して何かをやるということが必要。今までと全然違う商品、サービスを生み出すとか革新的システムでコストを劇的に下げるしかないが、それは中小企業1社ではできない。そこで3年前から経済産業省が、中小企業同士連携して何かをやろうというときに支援する、という動きにでた。中小企業の連携には成功した場合の利益の分け方、特許の所有などで問題が起こることが多く、法律の専門家を入れてきちんと契約しなさい、と補助金を出すようにした。さらに元商社マンなどマーケティングに強い人をマネージャーとしてつけるようにした。これまでは親会社に言われるまま、製品を納めていればよかったが、今は自分で売り先を考えたり、何を作ればいいかを考える必要が出てきた。このマーケティングが日本の中小企業の弱いところ。そこを支援しようという動きで、いままでなかったこと。実例を出してください、と竹村さん。山口さんは、社員10人くらいのめっき屋さんが消火器を作ったという例を挙げます。めっき液の洗浄に二酸化炭素を吹きかける技術を開発したが、これが消火器として使えないか、というアイデアが出た。そこでボンベ屋、バルブ屋、デザイン屋など6社で連携して製品を作ったが、これが消火のために水を使うとあとが大変、という電気製品の多い現代のニーズに合っていた。自動車メーカーはエンジンルームにこの消火器を取り付けるようにした。新しい商売のヒントはあちこちに転がっているが1社ではできない。でも何社かが連携して、さらにそれを国が支援するとできるようになる。山口さんはこれらの中小企業のアイデアを評価する委員会の委員をやっているので、沢山の実例を知っているそうです。そこでは次々とユニークなアイデアが出て、自分が元気をもらっているのに気づくそうです。このことを日本中の頑張っている人に知ってもらいたいと思って、今回の本を書いたそうです。・現場に「解」あり!中小企業の“連携”が未来を開く;http://www.7andy.jp/books/detail?accd=31902956日本の中小企業はすごいですよ、といって他にも実例を出してくれました。お金も人脈もなかった3人の若者が、山口さんたちの企業支援システムを活用して、製品梱包用のダンボール+発泡スチロールのリサイクルシステムを企業化したそうです。これは大手メンテナンス会社や富士ゼロックスに採用されて、コストが下がり環境にやさしいという宣伝にもつながるなど大きな効果が出ています。中小企業経営者曰く、国の支援政策は金銭面と共に国の支援がつくと、大企業に乗っ取られにくいなどの副次的メリットが大きい。大企業にアイデアをとられるのが怖いから連携したがらないが、国の支援がついているということで大企業と対等にビジネスができるそうです。そういう中小企業支援をしている山口さんの専門は金融論、ということだが関係は?と竹村さんは質問します。さらに「金融と言えば、イギリスのような金融立国に日本もなれないか、シンガポール年金庁のように資産を有効活用できれば、年金資金150兆円から莫大な利益を生むようになって年金問題も吹っ飛ぶのに。そのような話にマスコミが向かない」と嘆きます。山口さんはその有効性を認めつつも、全ての資金を海外に投資するのではなくて、国内の中小企業を支援して仕事を作り出す、地方を活性化させるのも大事、と力説、両方のバランスでしょうね。山口さんが「新連携事業評価委員長」をしている関東経済産業局では、中小企業支援には金融機関を巻き込まないとうまくいかない、と考えており、ビジネス評価の最初から金融機関を入れている(これは関東だけ、とのこと)。従って事業化する場合も資本が入りやすいそうです。会社経営も地域再生も、地域の資源を生かす、地域の人を生かすという「生かす仕事」だと思う。それは年金も同じで、お金をうまく生かす、情報をうまく生かすということ。停滞していたり、眠っているものを生かすことが必要。農業も同じでなぜうまくいかないかというと、一つは産物の30%くらいを規格外野菜として捨てている。これをどう生かすか。あるレストランでは一括購入して料理法やサービスの仕方を工夫して有効活用できている。こんなことが日本中に広げられれば。常に現場が答えを見つけてくるのです。だからそれを行政が学び、さらに学者が理論化してより使いやすい仕組みにして日本の中に広めていく、ということが必要。「非常に日本のためになることをやっている先生に話を伺いました」という竹村さんの言葉で終わりです。
2007.08.26
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◇僕が今週読んでいるのは、下記の通りです。 ○命がけの夢に生きた日本人(黄文雄)○流氷の海 ある軍司令官の決断(相良俊輔)○泥棒は深夜に徘徊する(ローレンス・ブロック)◇今週までに読んだ本の感想は以下の通り。○もう、国には頼らない(渡邉美樹) 日経ビジネスオンラインのコラムを見つけて、面白いなあと 思っていたら、コラムが本になっているとあったので探して 読みました。 面白かったです。 小泉さんは「民間にできることは、民間で」でしたが、 渡邉さんはさらに進んで「民間にできないことなど、ない」 と叫びます。そして実践しています。 日本では公的なことは官でやらないといけない、民間で やると儲け主義でよくないということらしいのですが、 今の官がやっている公のサービスに受け手である国民が 満足しているか、それが渡邉さんの問いかけです。 そしてその答えは誰も同じでしょう。「満足できない」と。 なかでも「教育」「医療」「福祉・介護」「農業」「環境」 は「官」の施策が成功していない、いや破綻しつつある 最たるものです。 渡邉さんはここに「経営」を導入し、適正な「市場主義」で サービスの受け手も提供するほうも共に幸せになろう、「ありがとう」を共有しあう環境を作ることを目指しています。 この本で渡邉さんがいかにして「教育」「医療」「福祉・介護」「農業」にかかわるようになったかが語られていますが、 それらは不思議な偶然で渡邉さんに託されていったように 思えます。 渡邉さんに日本の公的サービスの民間モデルを創造して欲しい といっているかのようにです。 日本はこれから公=官が独占、規制している部分を開放しない かぎり生き残れないのではないでしょうか。 渡邉さんはまだ若いですから、それを期待したいと思います。○日本軍の教訓(日下公人) 戦争、歴史に造詣深い日下さんの、日本軍失敗から学ぶ これからの日本が進むべき道、というところです。 日本は海に囲まれた島国に一つの民族が長く住んで仲良く 暮らしてきたので平和が当たり前と思い、事実、江戸時代を 始めとし長く戦乱のない社会の中で文化を育んできました。 しかし一旦急あると一気に強力な軍隊を作り上げ、世界を 相手に戦い、あわや勝利かというところまでいきます。 あっと言う間に500万人以上の軍隊を組織、運用できたのも 日本の能力の高さを証明しています。 負けたのは相手が多すぎ、強すぎ、また日本が素直すぎた からでもあるが、アジアの独立などほとんどの目標は達成 したので、まあ引き分け以上と考えてもいいでしょう。 日本軍の欠点、失敗は上層部が失敗を庇いあう組織となり、 また日清、日露戦争に勝利して驕った日本軍が出世のため の戦争をしたから、と日下さんは解説してくれます。 現場、第一線は融通が利き、臨機応変に戦争をして勝利 するも上層部に戦争遂行の戦略、政略がなく、勝ちきれずに 自壊していった、そんなところでしょうか。 これも現代の日本とほぼ同じ。各企業は生き残りのために 様々な工夫をして海外と互角以上の戦いをするが、国に 戦略なく、優位を確保できないのです。結局、日本は 各グループごとにやっていくしかないのです。 日本軍は指揮官がどっしり構え(遠慮)、逆に現場を 知らない参謀が出しゃばるという欠点もありました。 また世にいう名将も必ず名将ならず、というところで 山本五十六なども別の角度からみております。 世界は外交-戦争-外交-戦争の歴史を繰り返しており、 必ず次の戦争も起こりうる、と日下さんは断言します。 いつまでもにらみ合っているのが平和、戦争でなければ それでいい、対峙という考えがアメリカです。 日中も友好親善でなく、対峙で充分。現実主義で臨み、 お互い得になることだけをしようとも言います。 第二国連、原爆を持つことを宣言しよう、ODAには 日本の理念を条件にしようなど日本人が考えないような 提案も沢山でてきます。 日本のリーダーの方々にも是非勉強していただきたいと 思います。
2007.08.25
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今週のゲストは日本舞踊家西川流三世の西川右近さんです。正直言ってあまり興味のない分野で期待はしませんでしたが、どうしてなかなか面白いお話でした。・西川流HP;http://nishikawa-ryu.com/index.html・西川右近さんプロフィール;http://nishikawa-ryu.com/BIO/Ukon%20profile.html竹村さんも「自分はあまり詳しくないけど、盆踊りなど日本の舞踊が人間の身体の本質に合っていて、結構健康にいいといわれるけど」というところから始まりました。それを受けて西川さんは「名古屋をどり」の説明をしますが、この踊りのもとは徳川吉宗と将軍の座を争って破れた尾張の徳川宗春だそうです。宗春が吉宗の倹約令に反発して名古屋で廓や踊りを盛んにしたことが経済の活性化につながると共に、名古屋を芸どころにしたそうで、これは竹村さんの「お金持ちがどんどん稼いで、パーッと使うことでそれ以外の人も潤う。金持ちを苛めても貧乏人は金持ちになれない」という話に通じます。宗春と吉宗の確執は相当なもので、宗春は早く隠居させられますし、最終的に尾張藩からは将軍が出なかったことにもつながるようです。江戸時代、遊興は何度も規制されますが、これらが伝統芸として今に残っていますし、農民の盆踊りなども一年に一回、大勢が集まって歌い踊り、一種のガス抜き、社会の安定につながった、ともいえます、と右近さん。「日本の踊りの筋肉の動きが健康にいい、と聞きます」と竹村さん。西川さんも同じ考えで、中京大学の湯浅教授に自分の踊りの運動量を測定してもらったら、ウォーキングの1.3倍のカロリーを消費してしかも心拍数は上げない、適度なネジリがお腹に加わるのもいいという理想的な運動、とのことです。ここから高齢者用のエクササイズのようなものも検討しているそうです。竹村さんのお孫さんは居合いをやっているそうですが、それで自然にスナップが強化されマリンバの演奏でいい音が出る、という風につながることもあるそうです。日本古来の武道、踊りをこのような形で見直す必要があるのでは、と竹村さん。「名古屋をどり」は昭和20年の9月に始めて今年で60回、右近さんは初回に子役で登場以来、ずっと続けているそうです。右近さんの息子さんは踊りを継ぐつもりはなかったそうですが、アメリカに留学したとき、各国の留学生が自分の国の文化を語る、歌を歌う、踊りを踊るとなったとき、それができたのは息子さんだけだったようで、そこから家業を見直して継ぐつもりになったとのことです。僕も以前、南アに技術指導で出張したとき、日本人グループと南ア人のグループで週末旅行した夜のロッジの歌合戦を思い出しました。向こうの人たちは誰か一人がイントロを歌い始めると全員で大合唱、というように自国の歌を知っていたのに、日本側はほとんど日本の歌が歌えなかった(歌詞を最後まで覚えている歌が何曲ありますか?)というような経験があります。日本の伝統にもいいものが沢山あり、湯浅教授の研究を通じて中京大学の学生、スケートの安藤美姫さんたちも日本の踊りの「和を取り入れた」運動というものを一生懸命やっているそうです。これらの動きは理に適っており、年齢を超えてやれる。名人の踊りには侘び寂びが出る、味が出るといわれるが老いは老いです。ただ、年は取ってくるが若い人にない動きができるというのは続けているから、と右近さんは続けます。「名古屋をどり」も長くやってきたお陰で、祖母が孫を連れてきて「若い頃にやったのよ」という話が聴けたり、踊りを習った娘が正座のできない母親に逆に注意することもあるそうです。竹村さんも「西洋人の脚がすらっとしているのは正座をしないからだ、などと日本的なものを全部駄目だというような風潮があったと思う。しかし、踊りや居合いなどのように日本がずっと持ってきたものは単なる伝統でなく健康にも役立つ、と思うようになってきた」と語ります。右近さんは今、厚生労働省の後援をうけ、全国で踊りをやって、筋肉の強化や引き篭もりの老人にどういう効果があるかを研究しているそうです。・日本踊りスポーツサイエンス;http://sports123.blog77.fc2.com/blog-entry-403.html「踊りはお金が掛かる」という先入観があるが、習うこと自体は高くない。ただ、習うと見せたくなる。そちらにはお金が掛かります。黙って練習しているだけならそんなに高いものではないと強調します。それ以上に習う場所がなかなかないのが問題。英会話やエアロビのようには日本の古典芸能は宣伝をしない、いいものは宣伝しないでも習う人のほうがくるという誤った美意識のようなものを持っている。言挙げせず、という日本の伝統ですね、と竹村さん。明治以来、学校でも西洋の音楽、芸術を学べという教育で全国にピアノ、オルガンのない学校はないが日本の伝統楽器を置いてあるところはほとんどないといいます。言われて見ればそうかもしれませんね。自分の国の音楽、楽器を捨てている、と右近さんは嘆きます。ただ、自分たちが意識して子供たちに踊りを見せる、そのために舞踊家のほうから出て行かないといけないと思い頑張っている、という右近さんの話で今週は終わりです。
2007.08.19
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そろそろ盆休みも終わりです。今年は初めて終戦記念日に靖国神社に参拝できたことが記憶に残ります。その話を昨日、下関の母親にしましたら、母の兄(伯父さん)を含め、親戚の家も一人ずつ誰かが亡くなっているので、参ってくれてありがとう、と喜ばれました。僕自身、父からも母からもほとんど戦争の話は聞かずに育っていたのでそんなことも知りませんでした。せめて父親から台湾に駐屯していた時のことをよく聴いておけばよかった、と悔やまれます。◇僕が今週読んでいるのは、下記の通りです。 ○泥棒は深夜に徘徊する(ローレンス・ブロック)○もう、国には頼らない(渡邉美樹)○日本軍の教訓(日下公人)◇今週までに読んだ本の感想は以下の通り。○韓国・北朝鮮の嘘を見破る(鄭大均・古田博司編) まさに終戦記念日の前後、日中朝韓の絶望的な確執を少しでも 理解すべく、この本を読んでいました。 古田博司さんという得がたい韓国通、韓国実情導師の手を借りて。 今回もいろいろ面白い視点で朝鮮、韓国の矛盾を知ることが できました。こんなところで理論武装をして、いつか来るかも しれない韓国人との議論に備えるのです。 議論と言えば古田さんは「東アジアの思想風景」において 韓国人の議論好きを行為的に描写していましたが、ここでは「韓国の論争は自分が正しい、というところからすべてが始まる」 と語って日韓歴史共同研究委員会での内輪話などを紹介します。 意見が対立して日本側が「資料をご覧ください」というと 韓国側は「韓国に対する愛情はないのか」と怒鳴り、さらに「資料を見てくれ」と言い返すと「資料はそうだけど、研究者 としての良心はあるのか」と始まるそうです。 民族的感情を満足させるストーリィがまずあって、それに都合の いい資料を貼り付けてくるだけ、とここまで古田さんに 言われてはどうしようもありません。 それ以外にも数々のキーワードで韓国側の言い草を粉砕して います。ぜひ、興味ある方は一読ください。・創氏改名で民族名を奪われた 創氏と改名は別のこと、創氏は日本でいう戸籍上の姓をつくる ことであり、韓国の宗族とは並立するもの、孫、金などで 登録可能、改名は自由で変えないまま知事になった人もいました。・韓国の経済発展のモデルは完全に日本であること 韓国の産業関係の法律の多くは日本のコピー。朝鮮総督府が そのまま米軍行政機構に引き継がれ、さらに韓国政府に移行 したので組織も運営した人材も同じ。 海一つ隔てた日本は模範解答のようなもので、韓国はこれを 猛烈な勢いで書き写した、と韓国人自身が語っている。・韓国内の親日派は国賊である ここではなぜ、安重根が一番の英雄になるのかを解説して います。韓国の民族派の人々は親日、親中、親ロと何らかの形 で外国を結ばざるを得ない状況で少なからず汚れた手を しており、最終的に日本に併合されて以後は日本と協力して 韓国を発展させざるを得なかったのです。 ただ安重根一人が、日本支配の象徴であった伊藤博文を暗殺 してすぐ死刑となったため、汚れていないということのようです。・韓国の焼肉は世界一うまい 韓国の焼肉屋システムは日本からの導入ということです。・韓国は外国人に地方参政権を与えた。日本も見習え 韓国は自国の憲法違反を犯してまで外国人に参政権を与えたが、 それは日本に圧力をかける、ただそれだけのため。 在韓日本人はわずか300人程度なのに対して在日韓国人は48万人 だそうで影響がまるで違います。 同時に日本で外国人に参政権を与えることも憲法違反だそうです。 また、税金支払いの有無で選挙権を与えるとなると、大学生は どうなるのか、等々もっともなことばかり。・韓国の戦後補償はまだ済んでいない これもよく言われる通り、日韓国交正常化交渉において完全に 決着しており、「一方の締結国およびその国民の他方の締結国 およびその国民に対するすべての請求権に関していかなる主張 もすることができない」としているそうです。 ここまではっきり書かれているとは知りませんでした。 もっともっといろいろありますが、政治家のみなさんがこれら のことを勉強して、韓国人に怒鳴られるのに耐えながら正論を 言い続け、一歩も譲らなければいいのです。 文句を言われるのがいやならば政治家、官僚にならなければ いいじゃないですか。○環境問題はなぜウソがまかり通るのか(武田邦彦) これもかなり衝撃的な本。ペットボトルリサイクルは無意味、 ダイオキシンはそれほど有害な物質ではない、地球温暖化と 二酸化炭素にはそれほど関係が無い、北極海の氷が融けても 海面は上昇しないし、そもそも温暖化で南極の氷は増加する ……。 これまでの環境問題の常識をひっくり返すような本、というか 何となくヘンだな、と思っていたことをズバリ指摘して、 このようなまやかしがまかり通るカラクリも明かしている。 環境問題を違った面から考え直して見たい人に最適な本 ですね。 そして 本当に今、危機にある環境問題とは何か。 この本の指摘も大きな指針の一つとして考えてみたいです。 ペットボトルリサイクルはリサイクルにエネルギーを使い、 回収されたボトルの多くは燃やされ、燃料源を失った一般の 焼却炉では燃料を吹き込んで燃やしている。 ダイオキシンはもともと大きな有害性は無い。一番の 証明はまだダイオキシンで亡くなった人はいない。 ダイオキシンの怖さを理由付けするために、本当に有害な コプラナPCBをダイオキシン類に加えた。(別物を) アルキメデスの原理を考えると北極の氷が融けても 海面が上昇するわけはない。南極では暖かくなると海水の 蒸発が増え、大陸で冷やされて氷になる量も増える。 なんと言っても平均温度が1℃上がっても南極大陸は マイナス50℃もあるのだから。 それ以外にも限りなくマスコミのまやかしが列挙されています。 一方、本当に心配な環境とは食糧問題であり、安全な生活環境 であるという指摘も納得できます。 これら多くの環境問題は、我々が先進国で豊かに暮らす罪の 意識から、何かしなければと思っているところに都合よく 差し出されたものではないでしょうか。 飛びつくまえに我々は少し考えてみる必要があるのかも しれません。
2007.08.18
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◇僕が今読んでいるのは、下記の通りです。 ○韓国・北朝鮮の嘘を見破る(鄭大均・古田博司編)○泥棒は深夜に徘徊する(ローレンス・ブロック)○日本軍の教訓(日下公人)○環境問題はなぜウソがまかり通るのか(武田邦彦)◇今週までに読んだ本の感想は以下の通り。○敵兵を救出せよ!(惠隆之介) これは最近テレビで海軍武士道精神の発露と紹介された(らしい)大東亜戦争中の駆逐艦による敵兵救出劇の主人公 工藤俊作中佐の話です。 感動の救出劇はもちろんですが、一人の典型的日本青年 の成長のドラマであり、日本海軍の苦闘の戦史でも あります。 個人的に興味深かったのは、先日読み終わったばかりの 「上杉鷹山の師 細井平洲の人間学」に登場した、 米沢藩の藩校「興譲館」の後身である興譲館中学を 工藤中佐が卒業していることであり、同窓の先輩を 含め、なんどもこの学校の関係者が登場したことでした。 あと何十年か日本陸海軍が健在であれば、東北出身が 軍の主流でなったかも、というあたりも面白い考察です。 この本の著者も日本の自虐史観の見直しを強く訴えて います。本当に日本は過去の歴史を謙虚に学び、 いいものはいい、よくないものはよくないと峻別して 新たな日本の建設を目指すべきでは、と思います。 ○いつから日本の水と安全はタダでなくなったのか(井沢元彦) 井沢流、日本国憲法の総点検というような本です。 最近、「日本国憲法無効論」を読んでいましたので、 正直言って「憲法改正」では生ぬるい、と思いましたが、 井沢さんらしい、日本人の本質と日本国憲法の相性のよさ、 など鋭い分析は勉強になりました。 タイトルの質問「いつからタダでなくなったか」の答えは 正確には示されませんでしたが、日本国憲法の毒が蔓延して しまってから、ということでしょうか。 井沢さん曰く、なぜ自衛すら認めないような憲法が、 しかも押し付けでありながらかくも長く生きながらえているか、 について「日本人の伝統文化と不幸な合致があったから」と 答えます。 一つは言霊文化によって「平和、平和」と唱えていれば 本当に平和が来る、と信じられる精神的土壌があったことです。 そしてもう一つは「怨霊信仰」ですが、これは何か大きな仕事 の犠牲になった人を慰めるために「君たちの死は無駄にしない」 という言い方をして奉るということです。 戦前は「大陸で命を落とした兵士たちのためにも満州は絶対に 放棄しない」というような国民感情がありましたが、 戦後も同じように「戦争で亡くなった何百万の日本人の命で 得た平和憲法(全く違うのですが)を絶対に守る」という 言い方が受け入れられる精神的土壌があるというのです。 つまり戦後の護憲主義者は戦前の軍国主義者(のような人たち) と同じマインドをもって国民を操っているといいます。 さすが井沢さん、鋭い!と思いましたが、言われた護憲派の みなさんはどうお感じでしょうか? また護憲派のみなさんは一方で天皇制反対論者と重なる ところが多いはずだがそこは誤魔化して不誠実、と指摘 されているのもなるほどと思いました。 軽く読めて日本国憲法の復習になる、いい本だと思います。○ああ、堂々の自衛隊 PKO従軍奮戦記(宮嶋茂樹) 大好きな不肖宮嶋刺激、いや茂樹処女作(写真集除く)で、 宮嶋さん終生のテーマである自衛隊応援歌です。 全編ユーモアと反日マスコミへの皮肉、日本人への愛情に 満ちていて、すでに日本人に対して一つの歴史でもある カンボジアPKOの裏面史として実に貴重なものですね。 しかし、いまだにインド洋上海上自衛隊派遣法案に民主党 反対など日本はふら付いています。 社民党、ピースボートへの率直な批判など時代を先取り した宮嶋さんの指摘を教訓とすべきでしょう。
2007.08.17
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今週はこれまで読み終わりながら、感想を書いていなかった本につて一気にアップしています。盆休みがあければいつものペースに落ち着くと思いますので、暇なときにお付き合いください。 ◇僕が今読んでいるのは、下記の通りです。 ○ああ、堂々の自衛隊 PKO従軍奮戦記(宮嶋茂樹)○いつから日本の水と安全はタダでなくなったのか(井沢元彦)○敵兵を救出せよ!(惠隆之介)◇今週までに読んだ本の感想は以下の通り。○堂々たる日本人 知られざる岩倉使節団(泉三郎) ここにも素晴らしい先達の行動、洞察がありました。 教科書でも学ぶ明治維新直後の岩倉使節団の欧米視察旅行 です。 明治初年、国の根本もまだ固まらない時期に政府のトップが 一年以上国を空け、大挙、西洋世界を訪問し、先進諸国 の政治、経済から歴史、特徴まで学ぶというものでした。 その間、リーダーたちは寝食を共にし、新しい日本の行く道を 議論して新国家を作り上げていったのです。 この視察旅行記は随員の久米邦武により「米欧回覧実記」 としてまとめられており、この本は「米欧回覧実記」をもとに その視察旅行の意義と、なぜこのような大胆な行動が可能で あったか、を存分に語っています。 彼らにとって初めて実感する先進諸国でしたが、決して物怖じ せず、日本とこれらの国々を相対化してみることができたのは、 江戸250年の歴史の中で磨かれた教養と開国以来入手してきた 西洋知識がしっかり彼らの中で知性として結実していたから ではないでしょうか。 だからこそ、共和制と君主制の特質比較をし、富強の基盤が 産業革命と貿易にあることを見抜いたりできたのです。 そして殖産興業により日本も40年で彼らに追いつけると 判断し、その通り成し遂げたのです。 日本と欧米の道徳を比較し、折衷を良しとしたのも慧眼。 親を敬いつつ、独立、進取の気性で世界に羽ばたくべきと 考えました。 保守頑固党の領袖といわれた佐々木高行はこれからの日本の 家族のありようを「各人をして働きしだい、衣食住も勝手となり、人物しだい、 高位高官に登る道立ちたる上にて、親子の間にもよくよく 孝をたて、親は子をして学問等を充分にいたさせ、独立の できるように力を尽くし、何もかも服従せずとも、とかく 立派なる人となり手独立し、父母の老いたるを篤く養う のみをもって孝道となると心得、父母もわが子を教育したる を本願に、恩着せがましく思わず、若くより働きて、 老いたるときは自分だけの暮らし方をつけ、子弟の厄介に ならずと申すところの教法を建て、その及ばざるところは 法律にて補い候ようのことにいたれば、国はいよいよ 興らざることを得ざるべし」 と述べています。 この考えは現代においても理想的な道徳観、社会感では ないでしょうか。このようにできれば年金問題など雲散霧消 してしまいます。 キリスト教と日本の宗教の比較、理解も秀逸です。十字架に かけられた血を流すイエスの像が祭礼の中心にあるのは奇怪、 というのもいわれてみればそうかもしれません。 日本が江戸時代初期にスペイン、ポルトガルのキリスト教を 禁止したのは国を守るという理由あってのこと、と外国で 認められていたのは面白いですね。 そして長い歴史のなかで道徳によってきちんと治められて いる日本がいまさらキリスト教を取り入れる必要なし、と しているところも素晴らしい。 日本人がその立ち居振る舞いによって正使岩倉具視から 同行の女性まで尊敬されたというのも嬉しいです。 日本は江戸の250年を通じて、平和な社会の中で内面の成長 を追及した素晴らしい社会であったことに感動します。 西洋は欲望を満たそうとする社会、日本は足るを知ろうと する社会。貧しいけれど心は豊か、と自負。 日本が危ないという危機意識、2000年来一度も侵されて いない独立が脅かされている。それを何とかしなくては いけない、そのためには命を張って働こうという気概。 それがあの時代の元気の素ではなかったのでしょうか。 その気持ちはあるいは「攘夷」あるいは「尊王」となりますが、 共通するところは「独立」でした。 と泉さんは語ります。 明治の指導者たちは必死で日本の機軸を求めていました。 その結果、宗教でもなく個人でもなく1500年の歴史を 持つ皇室を機軸としたのです。 そして日本人の道徳基準と教育指針を具体的に示すもの として教育勅語をあらわしたのです。ここに、 「日本特有の精碑を確保し維持し、後の世代につなげよう」 とする懸命な努力が見られるのです、と著者は語ります。 現代の指導者たちももう一度、明治維新の精神に還って 今後の日本の進むべき道を必死で求めるべきでは ないでしょうか。 そのために平成世界使節団を送り出すのはどうでしょう。 世界を現場で見て、今日本は何をすべきか、どういう方向 を目指すべきか、必死で議論してください。 必ず答えが見つかるはずです。 日本国民も刻々と移動する大使節団の報道を受けて、改めて 日本を考える、そうなると愉快ですね。○総合実践護身術功朗法(横山雅始) 図書館の棚で見つけて何となく手に取りました。 日本にもはやタダの安全はない、といわれるなか、万一の ことを考えると何か自衛策が必要、と漠然と考えている この頃です。 「護身術功朗法」の眼目は危機から脱する際の反射神経を 利用しての左体捌き、目打ちですが、これは少しために なるかもしれません。 もっとも付焼刃、生兵法は怪我の元、ですから、無理は禁物。 でも何か残れば幸いです。○できる人になる生き方の習慣(渡部昇一) 僕もヒルティの名前は知っていましたが「眠られぬ夜のために」 とか「幸福論」というタイトルから軟弱な哲学者のイジイジ した机上の空論を想像していました。 学生時代、「眠られぬ夜のために」を読んで悩み始めた 同級生が学校を辞めてしまった、というようなこともあったし。 そのヒルティ、実は軍人であり、政治家であり、法律家である などバリバリの実務家。そしてキリスト教の信仰も篤い常識人。 そういう人が如何に人生を前向きに、生きるかを指南して くれます。 社会主義は嫉妬である。このことを、まだ共産国家の生まれる前 にすでに見通していたとは驚きです。 仕事はまず始める、とにかく始める、早く始める。実際に着手 して初めて、真剣に検討しなければならない問題点も浮かび 上がる。 スケジュールギリギリ、最後の最後で着手してもこの問題に 対処できなくて仕事は失敗してしまうことになる。 渡部さんも、修士論文など早く出てきたものほど出来もいい、 と断言します。 仕事をすることこそが人生に意味をもたせ、幸せを招聘するもの。 仕事をして始めて休息できるもの。 仕事の変化は休息と同じ。一つの仕事に疲れたら別の仕事をする ことで能率を落とさず、仕事を次々と仕上げていくことができる。 これは同時にいくつもの絵を描いたりする作家と同様、これこそ がたくさん仕事をこなす秘訣、とも語ります。 僕の読書法として、同時並行で3冊の本を、場所を変えて(トイレ、出勤途上、昼休み)読んでいますが、これがたくさん 読める秘訣かも。 病気は神の贈り物。病気を忙しい日常からしばし休息する チャンスと考えれば有効。自分を省みる機会と捉えると別の 人生が誕生することもある。 唯物的な思考があると、いかなる犠牲を払ってでも生命を 延ばそうとする。この世の生涯のほかに何もない、と思うから。 ヒルティは敬虔なキリスト教信者で、なおかつ来世を信じて いたようです。 だから、この世で最後まで修養を積んでも来世で無理にならない と思っていたのです。 渡部さんも前に読んだ本でそのように語っていました。・
2007.08.16
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今日は終戦記念日です。昨日のブログで書いたとおり、7時にバスに乗って靖国神社に参拝してきました。8時半くらいに着きましたが、すでにかなりの人、人。(あとで聞くとこの時間帯に小泉前首相が参拝されたそうですが、 少し僕の方がが遅れたのでしょうね。目立ったざわめきも ありませんでした)8月15日に来るのは初めてでしたが、これだけの参拝者は本当に昨今の反日三人組のお陰で日本人も靖国を再認識し始めているのではないでしょうか。不幸中の幸い。個人参拝でしたが、各県人会などの間に挟まるようにして昇殿し、最初に君が代斉唱(こんなに大きな声で歌う君が代は初めて聴きました)堀江会長の挨拶、献歌(というのかどうか分かりませんが、海ゆかば、同期の桜、ふるさとを合唱団が歌いました)などのあと、玉串奉奠までできました。帰りの参道もかなりの混雑でこれからまだまだ参拝者は増えるだろうな、と喜びつつ靖国神社をあとにしました。家に帰りつくと12時ジャストで武道館での全国戦没者慰霊祭がニュースで報道されていました。安倍首相も、こんな直ぐそばにいらっしゃるのに、なぜ、靖国神社までいかれないのか、本当に残念に思いました。まだ時間は残されています。ぜひ、参拝願いたいと思います。高市早苗さんが参拝されたとネットニュースにありました。高島秀武さんのラジオ番組に登場していた頃から応援していますが、きちんと責任を果たしてくれたなあ、と改めて尊敬します。
2007.08.15
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今週は夏休みで、これまでに読んでいる本の感想をまとめてアップしています。たまたまですが、戦争関係、憲法関係が多くなっていますね。この時期、考えるのは特に大事なことだと思います。さて、明日、安倍首相はサプライズを見せてくれるでしょうか。僕も明日、靖国神社に参拝しようかと計画しているところです。もしいければ、また明日、報告したいと思います。◇僕が今週読んでいるのは、下記の通りです。 ○堂々たる日本人 知られざる岩倉使節団(泉三郎)○総合実践護身術功朗法(横山雅始)○できる人になる生き方の習慣(渡部昇一)◇今週までに読んだ本の感想は以下の通り。○日本国憲法無効論(小山常実) 先日、桜チャンネルの渡部昇一さんの対談に登場されて、 厳密に日本国憲法の無効性を説明されたのを聴いて、小山さん のこの本を読みたくなりました。 この本の中で小山さんは様々な観点から日本国憲法の問題点 を述べておられ、いちいちもっとも、日本人であれば、 この本を読むだけで直ぐにでも日本国憲法の無効性を 納得できるのではないか、と感じました。 簡単に言えば、手続き論としての無効性と内容としての無効性、 さらにはそれらから来る国民に対する有害性だと思います。 手続きとして言えば、外国に占領中に国の根幹である憲法を 改正することはできないということです。これが許されるので あれば、外国に占領されたり、クーデターが起こるたびに憲法 がドンドン変更されてしまうことになります。 これらについて、本の中で井上孚麿氏の「憲法研究」が分かり 易く説明しています。・「デモクラシー」がきちんと行なわれ、個々人の自由が確保され、 治安が安定するためには、憲法というものは「由緒来歴」が 正しいつくられ方をしなければならない。 憲法成立のしかたは憲法内容よりも重要なものなのである。・世界の国々の中で「デモクラシー」が守られている英国、スイス、 米国はすべて「由緒来歴」の正しい憲法を持っている。 ところが他の国は英国などよりも進歩的・民主的な内容の憲法を 持っているけれども、かえって「デモクラシー」の運用に 失敗している。この理由を井上は次のように記している。・「憲法が『無い』のではない。『行なわれない』のである。 行なわれないのは、『守れない』からである。守られないのは 守るに値する権威がないからである。 権威がないのは、その由緒来歴に無理があるからである。 由緒来歴の如何は直ちに憲法の『はたらき』を活殺する。・「由緒来歴に無理がある」例として、井上は「革命憲法」と 「クーデター憲法」を挙げる。 ……これらの憲法以上に「由緒来歴」の正しくない例として、 井上は「占領憲法」を上げる。……「占領憲法」の場合は、 国外からの暴力によってつくられるからである。 また内容としても井上は語ります。・歴史伝統の重視ということは、内容面にも求められる。 したがって憲法の根本規範は「歴史的伝統から生え抜きのもの」 でなければならない。……それゆえ、「日本国憲法」は 成立過程の面でも内容面でも「真の憲法」とはいえないもの である。 これらについてこれまでの憲法学者は何故か、日本国憲法の 正統性を強調するあまり、アメリカ自身が認めた強制性や 改正の可能性を潰し、アメリカ以上にアメリカの立場に立って 憲法を守っているのです。 結果として基本的人権に匹敵する基本的国権である自衛権を 放棄した憲法は、他人に自己の安全を依存する無責任な日本人 を生み出し、今やそれが当たり前となっているのです。 小山さんは日本国憲法は改正ではなく、廃止、無効化宣言 をしなければならないとして具体的には明治憲法の手続きに 則り、新しい憲法を作るべきと言います。 とにかく憲法についてはこの1冊、ぜひお読みください。 ○渋沢栄一 論語の読み方(渋沢栄一・竹内均編集) 日本初で最高の実業家、渋沢栄一が多くの事業を起こすに 当ってモットー(Motto;英語と知って驚きました)とした のが「論語」というのは有名なことだそうです。 後進に対しても「論語講義」という形で語っています。 その渋沢論語を竹内先生が要約したのがこの本です。「商売をする」とは、如何にして相手を出し抜くか、の競争世界 ですが、そこでも最も大切なのは論語の精神、仁の心という ところが渋沢の面目躍如です。 新しく事業を興して国を富ませるというのが渋沢栄一の 目指したことであり、必ずしもお金は目的ではない、と いえるところが素晴らしいです。 そのためにはいかに人を得るか、いなければ育てる、と いうことが重要であり、ここに論語の精神が生かせる のでしょう。 論語の解説に加えて日本の歴史上の人物の言動をこれに 当てはめ、批評しているところが面白かったです。 源頼朝を血縁である兄弟を大事にせず、結果的に北条氏に 政権を乗っ取られたと批判するところは興味深いですね。 大岡越前と荻生徂徠の話も面白かったです。江戸町奉行に 抜擢された大岡越前が過ちを犯さないように勉強したい、 と荻生徂徠に師事しようとしたのを徂徠は断って「にわか仕込みの学問は付焼刃になるばかりで、腹の底から 体得するわけにはゆかぬもの。あなたはもともと頓知に 富み、裁判で是非を誤る心配はないという評判である。 いま、にわか学問をすると大事に臨んで判断力を鈍くし 大義名分を誤るおそれがある。どうしても学問をしたい なら、引退してからゆるゆる始めたらよい」 と諭したのは立派。 明治維新では大久保利通に余り評価を与えていない、 徳川慶喜を大政奉還を決断した仁者としている点はやはり 徳川の碌を食んだ者、といえるかも。 いくつか、いい言葉を。 人を選ぶとき、家族を大切にしている人は間違いない とにかく若いうちは走りながら考えよ 行動力がともなってこそ「沈黙は金」 この一歩の差が後に千里の差に 物事の先を読むには必ず過去を省みよ 自分を大切にせよ、だが偏愛するな 自分で振り出した手形は必ず自分で落としておけ 腰の重いのは困るが口の軽いのはなお困る 耳の大きな人間に大きな失敗はない 短気はすべての調書に蓋をしてしまう あなたの内面と外面のバランスは大丈夫か やましくない人間だけがもつ自信と決断力 太鼓は中が空洞だからこそ大きな音が出る 困難こそ幸福の母なり!けっしてあきらめるな その人の喜ぶものを見れば器量がわかる 大事な勝負どころは必ず正攻法でいけ 本物の強さはつねに孤独と背中合わせになっている 飛ぶ鳥に気を取られて背後の空の重大さを見落としていないか 善友は助け合って成功し、悪友は誘いあって堕落する 一家をととのえられない人に人や組織は動かせない ○ペギー・スー 幸福を呼ぶ魔法の蝶(セルジュ・ブリュソロ) 何となく展開が気になって「ペギー・スー」第三作まで 読んでしまいました。この巻で「お化け」との戦いは完結です。 僕はお化けとの戦いを通じてペギーが成長して、仲間を作り、 最後に大決戦をしてお化けを倒す、という展開を想像して いましたが、ちょっと違いました。 ペギーが出会うのは妖精や魔法が支配する世界ですが、 そこで一番ペギーを悩ませるのは身勝手な大人たちです。 3巻まで読んでみますと、これは自分の子供にベッドで 話してあげるおとぎ話だな、と思いました。子供たちは 大人の失敗をカバーするペギーに感情移入して、おおいに 日ごろの溜飲をさげるというところでしょうか。 フランスらしい洒落た少女と少年たちのロマンスもよかった ですね。 シリーズはまだまだ続きますが、とりあえず、ここらで 僕は大人の本に戻ることにしましょう。
2007.08.14
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◇僕が読んでいるのは、下記の通りです。 ○ペギー・スー 幸福を呼ぶ魔法の蝶(セルジュ・ブリュソロ)○渋沢栄一 論語の読み方(渋沢栄一・竹内均編集)○日本国憲法無効論(小山常実)○できる人になる生き方の習慣(渡部昇一)◇今週までに読んだ本の感想は以下の通り。○大東亜戦争肯定論(林房雄) ちょっと引くタイトルです。だからこれまで読んだ本の中にも この本への言及があり興味はありましたが、手には取りません でした。 でも今回読んでみて、きわめて常識的に日本の歴史とそこで 生きた人々の心情を語っていると感じました。 著者は大東亜戦争を単に1941年からの日米戦争だけなく、 その前からの日中戦争を含め、さらには、日清日露戦争に さかのぼり、維新以前の西洋帝国主義勢力との接触に始まる、 民族独立戦争と位置づけます。 そして日本民族は圧倒的白人勢力にただ一人立ち向かい、 100年戦争を戦い、時には戦闘で勝つことはあっても、 ついに戦争には勝てず、最後は1945年に止めを刺されて しまった、とします。(日清、日露戦争も戦闘では勝利してもほとんど目的達せず) 日本は民族独立戦争の中で時には逆襲に転じ、朝鮮半島、 中国大陸で帝国主義と戦います。帝国主義と闘う過程で、 周囲にも被害を与えますが、それは民族主義の持つ膨張姓、 これを「民主主義には牙と爪がある」と語ります。 とくにこの本では、 第一章 東亜百年戦争 約一世紀つづいた「一つの長い戦争」 第四章 征韓論 抑えられた出撃論 第六章 日清戦争と三国干渉 「日本の悲壮な運命」 第八章 右翼とファッシズム 日本にはファッシズムはなかった 第九章 ホーマー・リー氏の日米必戦論 第十一章 条約改正 日本は五十六年間不平等条約に苦しんだ 第十七章 大東亜戦争 敗れて悔いなき戦争 第十九章 日本・アジア・世界 未来へのかすかな見通し などが良かったと思います。 真珠湾攻撃で米英との戦いが始まったとき、多くの普通の詩人、 文化人は喝采を叫びます。「かれらは日中戦争の無意味と有害無益を認めつつも、米英を 相手の戦争ならたとえ破れても国運を賭してもやらねば ならぬと心情的に直感していた」 と著者は語っています。「この民族的心情は明治以前の父祖の時代から培われたものだ。 百年前の「東亜百年戦争」開始のときにも、それは「攘夷熱」 として、「神州の正気」として、多くの激しい詩歌を生んで いる。同じ心情が「百年戦争」の終曲として「大東亜戦争開戦」 にあたって、文人、詩人、歌人の詩魂を通じて流露し、爆発 したのだ。誰に命じられたのでもない。 たしかに戦争には敗れたが、百年の運命に耐え、歴史の使命 を果たした日本国民に何の恥があろうか!」 日本は敗れましたが、この戦いは無駄ではなかったのです。「……日本の百年の孤軍奮闘は、これを歴史として振り返るとき、 決して無意味ではなかった。無謀ともいえない。西洋列強の 植民主義と侵略主義の重囲の中にあっては、いかなる名将、 大政治家といえども他に対策はなかったはずだ。…… これが日本の運命であった。慰めはただ先に引用した オーエン・ラチモアの言葉である。「日本が立派にやり遂げたことは、アジアにおける植民地帝国の 19世紀的構造を破壊することであった」「戦時中、日本人によって占領された土地のうち、ただ一つも (旧主人のヨーロッパ人によって)満足に取り戻されたものは なかった」 百年戦争を見事に推敲した日本の犠牲者たちを、誰が犬死と 笑うことができるか! 終章で著者は昭和40年当時の状況を語っていますが、これが 現代と全く同じなのです。「外国との和親友好はもちろん日本の生存のために必要である。 だが、友好を強調するのあまり、外国の手先になってしまった のでは、お話にならぬ。親米、親ソ、親中派であることは各人 の自由であるとはいえ、その前にまず親日派であることが 日本人の資格であることを忘れてしまっては、大変なことに なる」 日本人自身が自分たちの歴史を取り戻し、これから先未来に 生きていくための新しい時代のオピニオンリーダーに期待を 表明していますが、その一人が何と西尾幹二さんなのです。 確かに40年前ですから西尾さんも新進気鋭、というところ なのでしょう。でも現在の西尾さんを先に知る僕には西尾さん を子ども扱いする(息子と同世代と言っています)林さん のすごさも驚きです。 著者は百年戦争を戦った日本は今、しばしの休息を取り、 やがて来るかもしれない次の戦いに備えることを提案します。 日本の代わりに新しい百年戦争の担い手として中共を指名して いるあたりが、中川さんのお気に召さないのかもしれませんが、 その当時はまだ中国共産党の真実が知られていなかったから ではないでしょうか。 とにかく常識的に読んで納得、感動する日本人必読の書では ないでしょうか。かなりの大部ですが、すんなり読めました。 ○上杉鷹山の師 細井平洲の人間学(童門冬二) 上杉鷹山はアメリカでも有名なほどですが、鷹山の師となる 人はどんな人だろうか?たまたまそのような本を見つけたので 興味をもって読みました。 初めて聞く細井平洲、立派な人ですね。富農の息子から 勉強をして学者になって、やがては大名たちに気に入られて あちこちで講義をしていた人というのがすごい。 江戸時代はやはり豊かで知的生活も快適に楽しめた、 いい社会だったことがよく分かりました。 思想としては、机の上だけでなく実践する、また治者は 領国民の父母であれ、というのがすごい。それを実践した 鷹山もすごい。 このような学者、統治者を持てた日本人は幸せだったのですね。 ○東アジアの思想風景(古田博司)「東アジア「反日」トライアングル」で中韓について新しい 見方をこの人から教わり、それでこの本まで手を伸ばした。 これは著者の韓国、日本筑波、中国、フィリピンなど東アジア をめぐる思想逍遙の旅というか生活というか。 僕には少し感傷的過ぎて前作のような驚きはなかったが、 ここでも著者の韓国を愛する気持ちが伝播してきて、僕も 韓国の友人と議論してみたいな、と思ってしまう。 もちろん、そんな友人はいないが。 古田さんによると韓国人の議論は以下ように進む。 (古田さんを日本人と見て議論を吹っかけてくる)「東アジアの文明はすごい。漢字と箸という文化を共有して いる。いかに」「西欧もアルファベットとフォークを共有している。すごくない」「日本人は朝鮮から漢字を教えられた。なぜ日本人は韓国人に 感謝しないか。恩知らず」「諸君はインド人からカレーをもらって感謝したか。文化の伝播 とはこういうものである」「とにかく韓国は日本に儒教という精神文明を教えた。いかに」「残念ながら教わらなかった。ちょんまげ、烏帽子、チャンバラ。 火葬、混浴、従姉妹とも結婚する。このような国を儒教を 受け入れた国といえるか」 このような議論が韓国人は大好きとのこと。そして問答を満喫 したのち、論争に根を持つことなく「久し振りに同じ考えの人 に出会えて嬉しい」と喜ぶとか。 中国の中華思想は漢民族のみならず韓国、ベトナム、そして 日本にも伝播してそれぞれが小中華をもって任ずるため、 すんなり一つになれない、というところは意識を新たにした。
2007.08.13
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今週のゲストは作家五木寛之さんとの対談「健康問答」を出された医学博士の帯津良一さんでした。帯津さんはガンに対するホリスティック医療で有名な医師です。番組でもでましたが、元週刊ポスト編集長だった関根進さんがご自身、食道ガンから生還するのに帯津医師のホリスティック医療の果たした大きな役割について書いてあるのを僕も読んでいましたので、先生のお名前は知っていました。関根さんの「治るガン」は邱永観さんのブログ「ハイハイQさんQさんデス」の中に連載されています。http://www.9393.co.jp/・帯津良一医師;http://khon.at.infoseek.co.jp/chosha/o033.html・帯津三敬医院;http://www.obitsusankei.or.jp/・帯津良一講演録(本)http://www.abk.or.jp/seminar/obitsubook0112.html・五木寛之との対談「健康問答」;http://www.bk1.jp/product/02774112ホリスティックは「全体」という意味です。ギリシア語のホロスがもとになっています。西洋医学は身体の部分部分を見るのに一生懸命で、つながりを見るのを怠ったという反省から60年代のアメリカに起こった考え。人間を丸ごと捉えようというものです。全体は部分の単純なる総和ではないということです。日本人はもともと細かいことを突き詰めるのが好きなところに西洋医学が入って、ますますその方向に入ったのではないでしょうか、と竹村さん。大局的にみない傾向があるので、帯津さんのような考えの人が力を持って欲しいと思います。分かってくれる人は増えたが、まだまだ少数派です、と帯津さん。ガンは心、命のレベルと関係している病気なので、身体を診る西洋医学だけではみきれない。関根さんは食道がんの手術を逃げ出して、漢方薬を求めて中国に行くなど行動が非凡。漢方薬や食事療法で5年以上生存しましたので、ガンは直ったと言えます。竹村さんもこの頃体調がいいそうですが、その理由として、与那国島の薬用泡盛(アルコール度60度)を飲んでいることとアンチエージング薬を飲んでいることをあげました。アンチエージングについてはこの番組でも以前でました。(2006年4月14日;伊藤壱裕さん)帯津さん曰く、ホリスティック医療を進めるためには西洋医学もしっかりやらないといけない。ただ西洋医学だけでは治療の種類が限定してしまう。一方、代替医療となると大変な数になるので患者と話をして治療法を決めていく。一人ひとり治療の戦略を作るそうです。そうなるとよくいわれる「3分治療」ではすまない。15分、30分の治療方針打合せ(戦略会議と呼んでいるそうです)を毎朝やっているが、これでは治療費はもらえないそうです。薬を処方しないので。これは今の医療制度の矛盾の一つですが、元気になってもらえるので帯津さんは続けているそうです。ここで竹村さんは代替医療の主役、漢方や針灸について尋ねます。帯津さんは、鍼麻酔は手間が掛かり効果も限定的。漢方薬にはいろいろ混ざっているので気をつけないといけない、と語ります。成分なども詳しくは分からないので、分からない薬は勧められない、と中立的です。後半は五木寛之さんとの対談「健康問答」の話から始まります。最近は健康についていろいろな情報が錯綜している。断定的な言い方もあるので、一般の人には混乱がある。それをスッキリできないか、ということで五木さんと話し合いました、と帯津さん。本の内容からいくつか質問が出ます。水は沢山飲まなければいけないか。一日2リットルの水を飲む、ということを勧める医師もあるが根拠が不明確。人間が必要とする水は一日2リットルだが、食事として必要量はとっているので、改めて2リットル水を飲まないといけないかどうかは根拠がはっきりしない。「一日2リットルの水を飲む」ことを推奨する坪田先生の著書「老けるな!」を参考にあげました。・http://bookweb.kinokuniya.co.jp/htm/4344013107.html2リットルの水を飲んで気持ちのいい人は飲めばいい。水が足りなくなれば自然に欲しくなる。自分の身体の要求に応じて飲んでいれば足りるものです、と帯津さん。逆にコーヒーは利尿作用があるからよくない、といわれるが、コーヒーを飲んで水が足りなくなるまで出るわけではないのではないか。これを摂ればいいとか摂ってはいけないとか、部分的なところにこだわるのは本来の健康法じゃないと思います。健康を考える場合はもっとトータルで考えるのがいい。生れてから死ぬまでをトータルで考えるのがいい、と帯津さん。五木さんはいい「養生観」を持っている。あるがままを生きる、ということです。その中で健康とか養生を考えています。「五木さんは小説家というより今では生き方、人生観を語る、広い意味で影響力のある人になっていますね」と言って、ここで五木さんのエピソードを竹村さんが語ります。以前、隣接した会場で五木さんと竹村さんが講演会をしたとき、講演が終わって出てくる人が、竹村さんのほうはみんな明るい顔なのに、五木さんの講演を聴いた人はみんなくらい顔になっていたそうで、それを知った五木さんは3年ほど講演会をやらなかった、とか。(今はきっと明るく楽しい講演会なのでしょう)五木さんは「死」という問題を突き詰めて考えているようですが、自分はあまり考えないでパタッと死のうと思っています、と竹村さん。ここで渡部さんの著書「95歳!」の話も出ました。僕も最近読んだところで、なかなか良かったです。近々読書日記で登場予定。日本では安楽死を「治療法がなくなって苦しさだけが残る」というときに考えるものですが、西洋医学だけをやっていると治療法が限られるのでそうなる可能性が高いそうです。でも代替療法を用いると治療法は沢山、使い切れないくらいある。いっぺんには治らないが、少しずつ良くなるものはたくさんある。心身にやさしくて効果のあるものがあればいろいろトライすることができるので、安楽死については考えなくてもいい。養生は「死」も取り込まないとだめ。ただ身体をいたわって病いになるのを防いで天寿を全うするだけではない、と思い始めたそうです。積極的に、死を超えて死後の世界を視野の中に入れた養生法が必要なのです。五木さん曰く、明日死ぬとわかってもするのが養生。その日もしっかり養生して死後の世界につなげるという考えがいいように思えます、と帯津さん。渡部さんの本でも「人間は死後の世界に生前のベストの状態で生まれ変わるのではないか。だから最後まで勉強をして自分を高めておきたい」というようなことが書かれていました。ヒルティも「唯物論的に考えると人間は死んで終わりだが、それ以上の世界があると考えると無理に生にしがみつかなくなる」と同じようなことを語っていました。(今後登場する読書日記の「できる人になる生き方の習慣」を参照ください)江原さんの語る死後の世界をどう思うか、という質問もありましたが、これについては自分には分からないので何とも言えません、と論評を避けます。証拠のない世界ですので、と。ここで今日の話は終わりです。とにかく帯津医師はよく人の話を聴く人だなあ、と思いました。これが名医の証明。
2007.08.12
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◇僕が今週読んでいるのは、下記の通りです。 ○上杉鷹山の師 細井平洲の人間学(童門冬二)○東アジアの思想風景(古田博司)○大東亜戦争肯定論(林房雄)◇今週までに読んだ本の感想は以下の通り。○95歳!(渡部昇一) これは竹村さんの番組で紹介された渡部さんの本です。 人間、死ぬとき60歳でも70歳でもまだ未練が残って 苦しむが、90歳を超えると天国にいくように、苦しまず に死ねるということを悟った、ときます。 ご本人はすでに77歳になっておられますが、これから 20年、ボケずに見事に老いて眠るごとく成仏しよう という決意宣言でもあります。 そしてリタイア後の30年余は理科系生活から脱出して、 文系生活を目指すことで幸せが手に入ると語ります。 一人ひとり、それぞれに満足できる到達点が得られる 文系生活は競争とは無縁で心落ち着く、晩年にあった 方向であるとします。 渡部さんが日本に紹介?されたものに「マーフィーの法則」が あります。(なかにはマーフィーの法則がピーターの法則と ごっちゃになっている気もしますが……嘉門達夫の歌など) 渡部さん自身、念じるだけで願いは適う、という実例を 上げています。 ただし、それには条件があるのです。 念じても、そのときはたいてい駄目なものなのです。その通り にはなりません。しかし、念じ続けていると花開く。 ある日、ふと気がつくと願望が達成されているということが 起こります。 あることをやりたいと思ったとき、手段を考える必要は ありません。手段を考えると、たいてい袋小路に入って しまいます。希望が達せられる手段が分かれば、誰も苦労 はしません。どうやって実現するかは潜在意識に任せて おけばいいのです。 あと健やかな老後を楽しむためには記憶力の維持が不可欠、 記憶こそが本人のアイデンティティであるということから 記憶力の強化についても述べています。そして努力によって 記憶の増強は可能である、とも続けます。 また身体についても真向法という柔軟体操のような健康法を 紹介していただきました。僕も試してみようかと思います。 記憶力も身体力も鍛えれば維持できるということです。○武士道の教科書(松平容頌・中村彰彦訳) 今、日本全体でモラルの低下が嘆かれ、教育改革が叫ばれる中、 教育勅語復活を提言される諸賢氏も多い。僕の好きな日下さん、 渡部さんなどもそうです。 国家が倫理を指導することに抵抗あるものも多いが、本来、 人は他人とうまく、なかよくやることが社会の安定の一番の 基本であろうから、それを社会や国家が唱導することもある 意味当たり前でしょう。 ここには幕末に滅び行く徳川に忠義を尽くして美しく散って いった品格ある日本人を育てた会津の教育の基本があります。 明治維新を敗者の視点、東北の視点で謳いあげ、日本の失った ものを救い上げようとする中村彰彦さんの訳で会津藩主の 書き上げた教育書です。 最初はとにかく親に孝を尽くす、この一言。 正直言ってこれでは子供が浮かばれまい、と感じますが、 一方でここまでして上げられれば親は貧しくとも幸せ、 今の年金問題など起こりようもないのに、と思います。 また会津の幼児教育システムについては、先日読んだ、 「守城の人 柴五郎伝」でも書かれていましたので、よく 分かりました。 松平容頌公の以下の言葉がよかったです。 「日々新たなり」という場合の日新の徳とは、日々怠らず、 別のことではなくいつも1つのことに打ち込んでいるように 努力して行なうことをいう。好き嫌いを色に出さず、 なすべきことが好みでないときもこらえて努め、…… 自身が勇者か怯懦かは何かに際会することなしには試し 難いものだが、勉強しておのれに克ち、善に進むは即ち 勇である。…… ○こんなにすごい日本人のちから(日下公人) これは東京財団の政策研究提言誌「日本人のちから」の 巻頭言をまとめたもの、ということで37編のウィットの きいた一言集です。日下さんが日本力の根源として発見する のは「国民の常識力」で、国民一般の思考力の深さと高さ、 だそうです。 政府は国民の意識変化に遅れている 国民を信じなさい 宇宙戦艦ヤマトに見る転換力 断って後悔するより、引き受けて後悔しろ 踏み込み力不足への処方箋 麻雀 政の纏め方・官の纏り力 ご破算力の基底 大きな実行力と小さな実行力 こんなキーワードで日下さんがどんなことを語っているか、 気になるでしょう。 日本人は「世界は平和が正常で、ときに戦争が起きる」と 考えているが、欧米では弱肉強食の略奪が基本で、戦争の 合間に平和共存、相互扶助の時代があると思う。 日本では相手の気持ちや事情を察するという高級な技術が 成立しており、内部摩擦がなくて内部コストが低い。 日本はいくら奪われても高度な勤勉主義で困難を克服し、 やがて復興してしまう。再起不能になるかと思ったら、 また別な手で金持ちになってしまう。これが日本の底力 である。 日本には千年も前から「皆で仕事をして皆の役に立つ」と いう勤労の思想がある。「働く」は「ハタラク」で「傍楽」 つまりまわりの人が楽になる、という意味。 松本零士さんは日本人が大活躍する物語をかきたかったに ちがいない。大活躍には戦争場面がいいが、人類間で争い たくないから外からの敵を防ぐ宇宙防衛戦になる。 そのとき、突然大活躍するパワーの淵源をどうするか。 日本にはその昔、世界最強のパワーを持った歴史がある。 巨大戦艦、大和である。 これを宇宙に飛ばそう、と思いついたのが大変な「転換力」。 日本にはこのような歴史的遺産があるとは大したこと。 現実の日本にもこのような意外な底力はあるが、転換力が ない。 決断力があるとは行動の結果、成功しているということ。 原因は運とカンと事前の準備。 麻雀で迷っていると「おそい、早くしろ」「あらかじめ 考えておけ」と言われる。これができると人生もうまくいく。 麻雀によって理論の限界や教訓の空虚さを学んだ。 トップの奮発力が大事。 公務員にはスト権を与えて、その代わり身分保証をなくせ。 先手力の効き目。先んずれば人を制す。 メリーちゃんとクララちゃんは仲良し。おやつのテーブルに いってみるとケーキが一つしかありませんでした。 そのとき、心優しいメリーちゃんはワッと泣き出して、 「クララちゃんのケーキがない」 といいました。 相手のことを考えているようにみせながら、テーブルにある ケーキは自分のもの、と宣言している、素晴らしい先手力。 日下さんはここで、クララちゃんはどう言えばいいか、を 日本人に問うています。
2007.08.11
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○95歳!(渡部昇一)○武士道の教科書(中村彰彦)○こんなにすごい日本人のちから(日下公人)○大東亜戦争肯定論(林房雄)◇今週までに読んだ本の感想は以下の通り。○ペギーズー 蜃気楼の国へ飛ぶ(セルジュ・ブリュソロ) 魔法の瞳をもつ少女、ペギー・スーの第2作。 第1作より少しペギーは強くなっています。 たった1人で闘ったペギーに仲間、ボーイフレンドができます。 素敵な魔法の世界が描かれます。 やっぱりお化けが登場します。 第3作も楽しみです。○ものを考える人(渡部昇一) これも渡部さんが人生をより豊かに送るための秘訣を教える 素晴らしい本です。なんと言っても読書が最高に楽しい、 と語る渡部さんの言葉に100%賛成、嬉しいですね。 内容は他の多くの著作でもすでに語っておられて僕も承知 しているものが沢山ありますが、それでも何度も繰り返し 言い聞かされることで頭の中によりしみこんで実践し易く なりますから、いいのです。 もし僕があと20年早くであっていたらもっともっと効果が あったろう……と思わないでもありませんが、悔やんでも 仕方なし。これから頑張りましょう。人生95歳!まで。 読書は充実した人間をつくり、会話は機転のきく人間をつくり、 書くことは正確な人間をつくる。 古典とは熱情的少数の読者をつかんだ本。 古典には時間と空間の距離をものともしない、という特徴がある。 孤独という時間なくして自己の成長はあり得ない。 幸田露伴の幸福三説。(僕も「努力論」を見つけて買いました) 惜福;福を大切に使う。 分福;人におすそ分けする 植福;次世代の人のために自分の福が役立つような行為をする 仕事の上手な仕方;まず何より肝心なのは思い切って始めること あなたのようになりたいと聞く人に与えたエジソンのアドバイス 「時計を見てはいけない」 思いがけないひらめきを得るためには、物事に集中することが 大切。時間が中断されることの無い状態で、知的生産、知的作業 をするならば、脳は最高の機能を発揮する 知には二種類ある。 インテリジェンスとインテレクト。 足で走る知と空中を突っ切って飛ぶ知。 知的生活を送るために大切なのは経済的独立、として 本多静六博士のことを紹介します。僕も「財産告白」以下の 著作を読んで勉強になりました。○怪盗タナーは眠らない(ローレンス・ブロック) 僕の好きなブロックさんの未訳のスパイもの、ということで 期待して読んだ。結果は…… 何たる荒唐無稽の場当たりミステリか。 でも何となく泥棒バーニー風なところもあって面白い。
2007.08.07
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昨日の続きです。ケンさんの両親は宣教師で、物心ついたときからいろいろな人を迎え入れて世話をする家庭だったのです。子供のころは親子水入らずの生活を求めて反発したこともあったようですが、やはり優しい両親の影響が彼に自然に及んだのでしょうね。子供のとき母親から、ホームレスにも親があり、誰かの可愛い赤ちゃんだったのですよ、と教えられていた。何かの歯車がおかしくなってホームレスになっただけ、と。コムスンの問題も国は国、ビジネスはビジネスと割り切るのでなく、人助けという気持ちがないと駄目だそうです。人助けの分野はお金だけでやるのではない。「ノルマというのではなく、あなたたちは毎日、キリストを世話しているのですよ、とやればいい」と竹村さん。竹村さんも若い頃からキリスト教と共産主義と両方に関心があって話を聴き、人はどう生きればいいか考えてきたが「世話をする相手はみんなキリストだと考える」という話は初めて、と感心します。ケンさんは照れて「いつもではないですよ。嫌なヤツが出てきたとき、頭の中で「おれだよ」という声が聞こえる。一番都合の悪いときに聞こえてくる。そうするとやさしくならざるを得ない。好きでやっているというよりしつこくいわれてやっている、という面があります」と謙遜します。偉ぶらない、自分は善人ですとも主張しない、本当に控えめな素晴らしい方だと感動しました。千葉大学で教えているそうですが、今の若者もすごい、ボランティア活動に参加する学生がドンドン増えているといいます。さらに19年前、サンフランシスコ地震のときに救援活動に参加してくれた学生が、今は社会に出てそれぞれの立場で活動を支えてくれているそうです。石鹸を廻してくれる者あり、テレビカメラを送ってくれる者あり。今、高齢化社会と心配されているが、もっと重要なのは若者がどうなっているかということ。若者が駄目だったら未来はない。でもそんなことはないそうです。唯一問題なのは彼らがめちゃくちゃ寂しい、ということ。感動したことがない。腹減ったことも泣いたこともない。だから救助の現場に行くと変わる。自分が役に立ったと感動するのです。サンフランシスコ地震の直後、中央大学で講演したとき、救援ボランティアを募ってもいいかと聞いたが大学から、そんなことをやる学生はいない、と断られたそうです。でも学生たちに話すと10人以上の学生が直ぐ手を上げてくれたのでした。可笑しかったのは、活動から戻って外務省に呼ばれたこと。そこで、どうやって組織を作ったか、どうやって現場と連絡を取ったかを尋ねられたそうです。学生は呆れて「あなた方は外務省でしょう。我々に聞いてどうするんですか」と叫んだとか。今も昔も変わらぬお役所体質ですね。でも謙虚に尋ねただけましかも。その後、政府の救援組織もできたそうですが、このように民間がアイデアを考えて動くのが社会の基本。お上がどんなに動いても遅いのです。それより普通の人の力を忘れてはいけません。「これまで1000人以上の学生が活動に加わり、OBも様々な形でサポートを続けていると聞いて涙が出る」と竹村さんも感動します。(僕も同じ)竹村さんも学生時代、ボランティア活動に参加した原体験があり、それでケンさんと会うと何か手伝いたいと思うのかもしれない、と語ります。番組に呼んで話を聞くのも最高のサポートでしょう。竹村さんが参加したというボランティア活動はフィリップ・E・ウィリアムズさんのもののようです。彼の著書についての紹介を見つけました。「宣教への旅」はフィリップ・E・ウィリアムズ夫妻(米国福音改革教会-現在の米国UCC-出身、日本基督教団宣教師)の1950年から55年まで、日本での最初の五年間の日記です。仙台・京都そして、再び仙台で体験した、日本のキリスト者との誠実な出会い、日本に生きる感性豊かな一人のアメリカ人としての祖国の外交への良心の痛み、教えることの喜び、日本語を学ぶための苦闘、ワークキャンプでの神と若者との交わり、隣家との塀をつくることについての真剣な悩み、24時間の富士登山などが書かれています。宣教師夫妻の日常生活を通しての、日本におけるキリスト教宣教についての洞察を与えてくれます。また当時の日本の生活や、日本の教会について知ることができます。能登半島沖地震の直後、まだ何の活動も始まっていないときに被災地に入ったら、チョコレートと水と缶詰という普通のものを配っただけでものすごく感謝されました。現地には何もないんですから。一週間遅れの何トンより翌日届いた一袋。これは組織で動いては間に合わない。日本はお上も元気、企業も元気だが、民間に元気ないのが心配。マスコミは政府の対応が遅いと批判だけするが。どこも同じ、早く動く政府はない、とあっさり言うケンさん。いまだにハリケーン・カトリーナの復旧も進んでいないとのこと。日本はまだ早いほうだそうです。ケン・ジョセフさんのような人がいるということを覚えておいてください、という竹村さんの言葉で終わりです。
2007.08.06
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「おれだよ」今週のゲストは日本緊急援助隊JET代表のケン・ジョセフさんです。竹村さんとの付き合いは20年にもなるそうです。ケンさんは以前2005年7月にも番組に登場しています。前回はイラク戦争時の救援の話、日本人のルーツは古代アッシリア人にある、というようなユニークな話でした。当時のメルマガをリンクしようとしましたが、残念!長期休眠メルマガとしてアクセス不能です。今回はJETの活動を主体に、ケンさんが救援活動に入るきっかけなどについて話していただきました。・日本緊急援助隊JET;http://jhelp.com/jpn/index_j.html最近の活動として能登半島沖地震の救援活動で出かけたときの話から始まりました。現地の人にはものすごく感謝されたのだけど、この時、警察の事情聴取を4時間も受けたそうです。メンバーが茶髪だったり、外国人が一緒だったりで警察も不審に思ったようです。これでは残念ながら阪神大震災のときとあまり対応は変わっていません。もちろん、火事場泥棒的な行為を防ぐ必要はありますが、警察も人を見る眼を養っておれば、正真正銘のボランティアと直ぐ分かったことでしょう。竹村さんは「日本の警察は真面目なんだ」と庇って安倍首相と面会した時のボディチェックの厳しさについて話します。秘書官が「竹村さんだからいいでしょう」といっても杓子定規に調べたそうです。それも2箇所で。ただこれは、真面目だけが理由ではないのかもしれません。ケンさんの活動のスタートは19年前のサンフランシスコ大地震だそうです。それ以後、世界中に救援活動に赴いたが、緊急のときはどうしても国の対応は遅れてしまう、最初の数日間の初動体制を補うのは民間にしかできない、といいます。お上が全てを取り仕切るというのでは駄目、地元の人が一番。現地を知っている、本当にニーズの分かる地元の人が上にいて、それを手伝うという態度が大事。お役所仕事はアメリカでも同じ、カトリーナのときも救援物資はいらない、と国がいっている一方で、現地ではいろいろなものが不足していた。竹村さんは「アメリカ人には、人を助けようという気持ち、神様が仕事を与えてくれた、ありがたいという気持ちをもつ人が多い。そんな教育を受けているんですかな。これはキリスト教のいいところ。人を助けるという意識が身体の中に入っている」と言います。「もう一つ、聖書に書いてあるのですが誰かのために何かをしたとき、相手はキリストだ、というのがあります。キリスト教徒は天国に行ったとき、「私が困っていたとき助けてくれなかったではないか。病院にいたとき、看てくれなかったじゃないか」と言われることを考えているのです。だから誰かを助けるとき、相手はキリストだ、と思うようにしているのです」とケンさん。ケンさんのこうしたボランティアのきっかけも大学時代の一つの体験です。ホームレスを部屋に泊めたらそのまま居ついてあっという間に一週間になった。もう嫌だ、明日には警察に行こうと思いながら、幸せそうに眠っている男の顔を見ていたら、頭の中で「わたしですよ」という声が響いたそうです。そこで考えを変えたといいます。もしキリストが自分のところに来たとしたら全然対応は違うはず。だから聖書の原点は「世話をしているその人はキリストなのだ」と考えること。一方、日本ももっとボランティアをやらないといけないといわれるが、実は昔からやっている。消防団や婦人会など。地方がきちんと残っているところではやれている。関東大震災のときも炊き出しをやりました、というおじいちゃんがいる。どの国も同じで最近忙しくなって、このことが忘れられるようになってきたのです、とも教えてくれます。ここで中間です。ケンさんの両親は宣教師として日本に来て知り合ったそうですが、竹村さんは「人のために働く、こういう人たちがいるのが不思議」と語ります。これはキリスト教の宣教師のことを言ったのですが、ここで思い出したのは最近読んだ「暗黒大陸 中国の真実」に登場する宣教師たちのことです。どんなに中国人に裏切られても諦めず中国人のために働くその不思議なメンタリティの理由が分かりませんでしたが、今日の話で少し想像できました。彼らは中国人を世話しながら「相手はキリストだ、自分の信仰をためされているのだ」と考えていたのではないでしょうか。翌日に続きます。
2007.08.05
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◇僕が今週読んでいるのは、下記の通りです。 ○ペギー・スー 蜃気楼の国へ飛ぶ(セルジュ・ブリュソロ)○こんなにすごい日本人のちから(日下公人)○大東亜戦争肯定論(林房雄)○怪盗タナーは眠らない(ローレンス・ブロック)○ものを考える人(渡部昇一)◇今週までに読んだ本の感想は以下の通り。○教育を救う保守の哲学(中川八洋・渡部昇一) これも面白かったです。とくに最後の第3部「日本を腐食する 教育思想」、ここで中川さんは「個性教育」「人間改造教育」「人権教育」「平和教育」を徹底的に批判します。 詳細はぜひ読んでいただければと思いますが、いくつか記憶に 残る言葉を書いてみます。・学校とは一定レベルの教育を一律にあたえるところであり、 個性教育は学校にはそぐわないし、できない。また、する必要 もない。 個性とは教えられて生れるものでもないと思います。・ジェンダー教育はまさに男性も女性も中性にしてしまおうと する人間改造計画。99.9%の人間が「男女間性愛」タイプ なのに、極わずかの「同性間性愛」タイプと同レベルで比較、 相対化するのはおかしい。 男性が男性でなくなり、女性が女性でなくなると正常な結婚、 出産も減り、少子化から国は亡んでしまいます。・「人権」には二つあって、日本でいう全ての人が他に対して もつ絶対不可侵の人権というのは少数派、日本以外の国で いわれる人権とはあくまでも「国民としての人権」です。 前に読書日記で書いた「保守主義の哲学」でも中川さんは 語っていますが、自由も人権もあくまでも国民としての人権、 自由であって、国家がなければ自由も人権もない、 そのようなもの。・子供にも大人と同じ人権があるなどというのも日本だけ。 子供は知恵も知識もないから守られるもの、それが同一の人権 があるとなれば教育も強制できず、今の学校崩壊のもとに なっている。 校長先生と一生徒が同じ権利を持つ、などとなれば学校の 秩序は維持できません。その結果、無知な子供は教育の機会を 奪われ、無知なまま社会に放り出されることになるのです。・「平和教育」についても誰のための平和なのか。誰のための 戦争放棄なのか。誰のための非武装なのか。 全てはいつか日本に武力侵攻しようとするある勢力の影響下で 行われたもの、と断言します。 幸い、彼らが自滅したので直接的な危機は緩和されましたが、 国を守る気概が失われ、今の日本の体たらく。 他にもこの本からいろいろ考える材料を得ることができました。・日本の教育者たちが尊敬するデューイ、スペンサー(ゆとり 教育)、ミル、ルソーなどは全て社会主義、全体主義者である ということ。・「人間個人は進化するもの」として現在、未来だけを見る ことで歴史、伝統、慣習を破壊する。歴史から切り離され、 バラバラになった個人が直接、支配者と対峙することになり 全体主義への隷属に向かう。・国連(連合国)はアメリカの影響下にあると共に同盟国で あったソ連の影響を強く受けており、世界共産化の残渣を 内に秘める。 国連の「世界人権宣言」も共産化号令とも言える。 すると、日本が国連中心主義でいく、というところも注意が 必要なはず。・学校でいじめや暴力事件があるたびに「命の大切さを教える、 命を守れ、という教育をします」というが、これはますます 無秩序化を招く。 誰も命を守れ、といわれれば自分の命が一番大事で、身を 守ろうとすると敵対的になる。「規則を守れ」と教えれば いい。・国家とは世襲の生命体。・吉田首相の経済第一主義が今の日本の堕落を招いた。 講和条約を結んだ時点で占領下の法律、命令を破棄すれば よかった。もちろんそれには憲法も含まれる。 あまりにも短期間で経済だけが復興したので日本人の精神 のバランスがおかしくなったのではないか、と僕も思います。 もっとゆっくり、国防とバランスを取りながら発展すれば よかった。・国防軍の第一の任務は国民全体の道徳性の源泉になること。 国を守るためにわが身を犠牲にするということ。道徳とは 命の大切さを教えることではなく、命より大切なものがある ことを教えること。・憲法9条は国を守る気持ちを失わせる最大の原因。でも アメリカがこのような命令を押し付けたのは占領下では ある意味当然のこと。 それを破棄しなかった日本に責任がありアメリカの責任に してはいけない。・林房雄の「大東亜戦争肯定論」は日本だけが悪かったという 歴史観には反対しているが、戦争も敗戦も領土分割も肯定 しているのはよくない、とありました。 これも偶然ですが、僕はちょうど今、「大東亜戦争肯定論」 を読み始めたところです。僕は自虐史観を払拭するための 本と思っていましたので、林さんのことを反日的とまで いうのはどうか、と思いますが、これからじっくり勉強 してみます。○昭和天皇とラストエンペラー(波多野勝) これまで何となく知ったつもりであった満州国と皇帝溥儀。 いかにして満州国に入り、いかにして皇室と交流を持ち、 いかに親しみを持って、自分も一緒に日満兄弟国化を 推進しようとしていたか、などが分かる。 それにしても満州国はいまでは省みられることもない、 歴史に咲いたあだ花だが、当時は日本人、満州人、中国人 などの希望の星であり、そのなかで日本人たちも必死で 理想の国家を立ち上げようとしたのだな、と思う。 高級官僚たちも収奪など考えず何とか国として独り立ち させようとして苦労していたかが分かる。 もう少し長く満州国を生きながらえさせられていたら、 日中ソ間の緩衝国家として素晴らしく発展していたかも しれない。 日本が敗戦したとき、一国では戦えないとあっさり 国を解散してしまったようだが、もう少し粘っていたら ソ連の満州侵攻を食い止めて、アメリカの仲介の元、 台湾のように生きながらえていたかも。あまりに日本軍人は 潔すぎた。本当に残念だね。
2007.08.01
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