《 幸せのひろいかた 》  フェルトアート・カントリー木工 by WOODYPAPA

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2007年01月25日
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僕の中学1年の時(’69年)、アポロ11号が月面着陸に成功しました。

あの時の感動は比類ないものでした。

ボーとした子どもだったので、世の中に“宇宙計画”なるものがあることすら知らなかったのですが、大人たちの騒ぎに巻き込まれて、はじめてその壮大なオペラに出会います。

すごい緊張と興奮が漂っていました。

宇宙シーンに関しては、「宇宙家族ロビンソン」などで予備知識はありましたが、“リアル”ということにおいては、禁断の扉を開けるがごとき高揚感を覚えました。

アームストロング船長が、歴史的第一歩を踏んだ時の言葉は感動でした。

「これは一人の人間には小さな一歩だが、人類にとっては大きな一歩だ」

この言葉に感動したと言ったのはウソです。

いかにも、用意してあった台詞で、がっかりでした。



後に、立花隆の本で、宇宙飛行士は文学的な人間ではダメだ(危険だと言うことです)という内容が書いてあり納得しましたが。

月面着陸は“アポロ計画”と呼ばれるものですが、この物語は“マーキュリー計画”という、前の前のミッションの話。

計画は、’59年に始まりますが、物語は’47年に遡ります。

なぜ遡るかというと、主人公のひとりである、チャック・イエーガーがこの年、音速の壁をついに破ることに成功するのです。

’47年?

日米戦終結からまだ2年でないの。

それじゃあ負けるよな、ゼロ戦。

このチャック・イエーガー(もちろん実在の人物です)の音速の壁挑戦の話が前半の柱なのですが、彼は宇宙へは行きません。

「カプセルに入れられたモルモットなんて」と、宇宙飛行士になることを拒否します。

それで話は、伝説の男たちに憧れていた、次の世代の男たち七人の物語に転換していきます。

原作がそうだったからでしょうか、この二つの話を一つに収めてしまうのはもったいない。



演じるサム・シェパードが素晴らしく、申し分ない存在感を示します。

音速を超えるジェット機に乗るのに、馬を疾走させて現れるなんて、例えばトム・クルーズがやったら、んなわけねえだろ!、って突っ込まれそうなシーンも、そうだったのかと納得できます。

で、後半の七人の話も、それはそれで素晴らしいのです。

でもこの二つの話は相反するのです。

一匹狼のかっこいい男の話と、七人の選ばれた男たちのユニゾンな話と。



まあ、二本のいい映画が一本で楽しめると思ってください。

題名の「ライト・スタッフ」ですが訳せば、“正しい資質”

ちょっとやな感じしません?

あくまで宇宙飛行士としての“正しい資質”なんでしょうが、宇宙飛行士というものが、心技体すべてに優秀な人間がなるので、まるで選ばれしエリートとしての“正しい資質”といわんばかりです。

確かに、体力知力精神力が備わっていないと、こなせない職業ではありますが、そうなりたいかと言うと少し違ってきます。

ライトスタッフの選ばれた7人は、それぞれ人間味もあり魅力的ではありますが、やっぱりかっこいいのは一匹狼のチャック・イエーガー。

もしかしたら、この作品が作られた80年代前半は、一匹狼的ヒーローから、チーム協力型ヒーローに世の中が変わっていく過渡期だったのかもしてない。

はぐれ物ぞろいのアメリカンニューシネマのヒーローたちは、もう舞台から去らなくてはならない時期がやってきたのでした。

ってことなのでしょう。












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最終更新日  2007年01月25日 08時31分57秒
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