全47件 (47件中 1-47件目)
1
おはようございます、ひなこです。トルコ人の方のお宅の本棚で、村上春樹発見!思わず、写真を撮ってしまいました@アンカラ。(余談ですが、ここのお家のキッチンシンクは、丸くありませんでした!普通に四角型でした。何故丸くないんだ?!首都だから?)そういえば、アンカラの本屋さんで、夫が「日本語の本は置いてないのですか」と聞いたら、「韓国語の本ならありますよ」と言われました。マジか。日本の漫画のトルコ語訳は、沢山沢山置いてありました。若い女の子達が立ち読みしてたし、需要はあるようです。日本語の書いてあるTシャツ着てたりとか、日本語の入れ墨入れてる女の人も見たことがあります。カタカナで、パースペクティブとか、なんでそれ?って言葉でしたが。(あっ、思い出した!フェイズだ!phaseですね)ご機嫌よう!
2024年02月08日
おはようございます、ひなこです。日本にいるから、オンタイムで読めるな、と思っていた村上春樹さんの新作。実際には冬に読むことになりました。まぁ、寒い環境で読むのも良かったかな。「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド」が、大好きなので、非常に期待して読み始めました。三部からなっています。まず、第一部。「世界の終わり」とよく似た世界と、16才の少女と17の少年の物語が書かれていて、これは「4月のある晴れた朝に100パーセントの女の子に出会うことについて」をちょっと彷彿させます。そして、全く個人的な話ですが、ひなこが16才の少女の時、短い間ですが、17才の少年とお付き合いしていたことがあったので、自然な流れというか、やはりその人のことを思い出しました。もし、先輩がこの本を読んでいたら、先輩も私のことを思い出してくれたかなぁ。まぁ、少女は大変美しく小柄と描写されていたので、私とは月とスッポンなんですけれども!そして、物語の中の2人は文通してるんですが、私と先輩は、別れてからも良好な関係性だったので、住むところが離れ離れになってからも、3年くらいかなぁ、やはり文通してたんですよねぇ。昭和な世界。でも、お互いが同時期に引っ越して、お互いに連絡先が不明になり、そのまま音信不通になってしまいましたが。小説の主人公は、彼女からの手紙をずっと捨てずに持っているのですが、私の手紙は捨てられていますように。今なら、かなりのストーカー気質と見なされそうです、主人公。そういえば、高校生の時、私の母は会ったこともないのに、「お前はその先輩と結婚すべきだ」と言っていたものでした。当時の私は、「何なんだ、この人!?」と驚愕していましたが、自分が大人になって、母の言い分が理解できました。きっと、穏やかで安定した人生が送れたんじゃないかと思います。結局は、波乱万丈を絵に描いたような人生になりましたがね。ヌハハ。もとい。「世界の終わり」でも、熱が出てという描写があったんですが、その時は抱かなかった感覚というか、コロナ禍を経ての今読むと、熱が出るイコール疫病感染みたいな連想が、身に沁みついてしまっているって気が付きました。第一部後半では、「ねじまき鳥クロニクル」テイストもあります。第二部、第三部は、「世界の終わり」のラストから、もっと発展していきます。「海辺のカフカ」や、「騎士団長殺し」を彷彿させるところもあったかなぁ。北海道出身の女の人が出てきた!大変楽しい読書時間ではあったのですが、年を取って頭が悪くなり、感性も鈍くなったからか、「え?これで終わり?」みたいな、ちょっとよく理解できなかったので、これは何度も読み返さないとな、って感じです。読んでる最中は、これからどうなる?ってわくわく読んだんですけどね!ご機嫌よう!
2024年01月27日
おはようございます、ひなこです。そういえば、「風の歌を聴け」って、夏休みに地元に帰ってきている時の話だったよな、と思って、大幅に年齢は違うけど、地元にいる夏(涼しいけど!)ということでキンドルで購入して久しぶりに再読しました。ここから、騎士団長殺しを書くまでになったんだなぁ。ご機嫌よう!
2022年07月19日
おはようございます、ひなこです。最近こればかりですが、天気予報で言ってなかったのに、朝起きたら雪だった。今も降っています。今朝はごみの日なので、雪の中捨てて(北海道風に言うと投げて)きましたよ。カズオ・イシグロの推薦文に引かれて借りました。「(ロング・グッドバイは)人間の孤独、徳義を見事に描き、メランコリックなジャズ・バラードにも似た美しさを備えています。本書の翻訳者は、村上春樹をおいて他に適任者がいるでしょうか。」これがなかったらきっと借りなかったと思います。で、予想外に楽しめました。でも、チャンドラーのことなど何も知らなかったので、これが一番有名だから、フィリップ・マーローシリーズの第一作なんだと勝手に思っていました。翻訳した村上春樹さんご自身の超長文なあとがきによると、1大いなる眠り(1939年)2さらば愛しき女よ(1940年)3高い窓(1942年)4湖中の女(1943年)5かわいい女(1949年)6ロング・グッドバイ(1953年)7プレイバック(1958年)という順番なんだそうです。そうだったのか。しかし、ホロヴィッツの同性婚が当たり前な現代のロンドンの話から、いきなり昔に戻ると、男はクールにひたすら男らしく、女は男に媚びを売ってとっても女らしくという世界観のギャップがすこい。70年でこうなったんだ、とちょっと呆然。タイムマシーンに乗った気分です。村上さんも触れていましたが、金髪女の描写のところ、私も上手いこと言うなあと思いました。あと、いつも村上さんが言っていた「私にとって眠れない夜というのは、太った郵便配達人と同じくらい珍しい」っていう本家を目にして、おお、これか!と思いました。残りの6作は、読むかどうかは、分かりません。すみません・・・。これがイギリスが舞台だったらきっと読んだと思う。ご機嫌よう!
2022年03月14日
おはようございます、ひなこです。昨夜は冬季北京五輪の開会式でした。英国のユニフォームが良かったなぁ。調べたら、ベン•シャーマンというブランド担当らしい。初めて読んだレイモンド•カーヴァーの短編小説集です。アメリカに憧れも思い入れも何もないので、あれですが、この作者のストーリーの意外さなどが新鮮といえば新鮮でした。こういうことを書くんだ、みたいな。だって、一番最初の話は、ウェイトレスとして働く女性が女友達に、店に来た太ったお客さんのことを話しているという「でぶ」という短編なんですよ。そして、終わり方も、なんか想像できない不思議な終わり方が多かったです。一番面白かったのは、IIの一番最初の「他人の身になってみること」。オーストラリア人も出てきますし。なんで、こんな扱いなんや!その次の「ジェリーとモーリーとサム」も良かったけど。ダメ犬を捨てる話なんですが、ラストが、こうくるかと気に入りました。村上春樹さんの解題によると、情けない男シリーズらしいです。ご機嫌よう!
2022年02月05日
おはようございます、ひなこです。あ!ごろちゃん!@あさイチ!これは面白かったです!12才の少女フランキーが主人公です。昔、フランキー•ゴウズ•トゥー•ハリウッドというバンドがありましたが。本名はフランシスでフランキーは呼び名。(一度新聞に載った時は、ファンキーとなっていて憤慨したらしい。爆風スランプにファンキー末吉っていたような)でも、本人は12才の夏、この名前をF•ジャスミンに変えます。変えると言っても、自分が勝手に決めただけなので、皆今まで通り、フランキーと呼ぶんですけども。JAから始まる名前というのが重要だったんですけどね、彼女にとっては。昔のアメリカ南部の話なので、シングルファーザーの白人家庭であるフランキーの家で働く通いの料理人黒人メイドのベレニスという女性がいるんですが、彼女がまた良い味を出しています。作者が南部の人だからこそなんでしょうね。従弟のジョン•ヘンリーもいいなぁ。自分が12才の夏って何をしてたかな?と考えて、そういやぁ、あの頃は腕時計の時間をイギリス時間にしてたなと思い出しました。日本時間の正午、私の腕時計は3時を指していたのです。そんなことを思い出したら、余計小説が面白くなりました。ご機嫌よう!
2022年02月01日
おはようございます、ひなこです。うーん。17の短編が収められていますが、なんか合わなかったです。暗いというか。老人ホームに入っている老人が度々出てくるあたりも、読みたくない感じで。先日、図書館のエレベーターの後ろにいたおばあさんが、ずっと意味不明の独り言をつぶやいていて、「ぎえぇ!」と叫びそうになったけどぐっと我慢しましたが、背筋がきしみました、ストレスで。家でも父が見えない誰かと話す意味不明に付き合わされているのに、出かけてまでつきまとわれるとはな。彼女は一体図書館で何をやっていたんだろう。もう一冊、「その日の後刻に」グレイス•ペイリーを借りたけど、読む気が失せたなぁ。当然、「人生のちょっとした煩い」も借りないでしょう。すみませーん。ご機嫌よう!
2022年01月31日
おはようございます、ひなこです。昨夜の"ダンスな会"で、中居君が「右利きの人は普通左手でマイクを持つ🎤」と言っていました。おー。私はマイクは右手で持ちます。やっぱり、元々は左利きで産まれてきたのか。まん延防止が始まる前に(図書館が閉まるかもを想定して)、貸し出し限度の10冊を借りとけ!と思ったんですが、何借りよう?状態だったので、なんとなく村上さんの翻訳した本を借りてきました。これは、青春小説です。60年代のアメリカ東部の名門カレッジが舞台。女子学生のプーキー。変なやつだなぁ。と思いましたが、若い頃、私も、何考えてるかわからないとか言われてたので、もしかして、こんな風に思われてたんだろうか、と思ったら、なんだか読書が楽しめなくなりました。最初は楽しく読んでいたんですけど。プーキーが小枝で地面に描いた魚の絵とか最高じゃないですか。お相手のジェリーは、ネズミではなく、真面目で内気な学生。だったのに、大学生になってなんか変わっちゃうんですが。60年代初頭だからか、ドラッグは出てこないで飲んだくれてるだけですが。ても、銃でカラスをぶっぱなす場面なんかもあって、アメリカってすげぇなぁと思いました。犬のプープシクの扱いが物哀しい。ご機嫌よう!
2022年01月30日
おはようございます、ひなこです。初めて読みました、ノルウェイの小説です。(イプセンの戯曲、人形の家を中学の時読んで感想文書いた気がするけど、彼もノルウェイの人だったんだ。知らなかった)村上春樹さんは、英語訳からの和訳ですが。ノルウェイ版は1992年、英語版2001年、日本語版は2015年の出版です。村上さんが、訳者あとがきでも同じようなことを書かれているのですが、変わった小説です。ノルウェイの小説だからなのか、この作者だからなのかは分かりませんが、こんな小説初めて読んだなぁって感じです。改行が少なくて、第一章とかそういう区分も全くなくて、だぁーっと書かれています。パラパラっと見た感じで、うわ、この本読めんのかなと思ってしまいました。が、あっという間に読み終わりました。奇妙な展開で、え、これからどうなるの?!とページをめくりました。不思議な本でした。どうやら続編があるらしいのですが、英語訳されてないので、日本語訳もないみたいです。表紙の絵が、読み終わると、あぁ、と納得。ご機嫌よう!
2021年12月14日
おはようございます、ひなこです。 雑誌ポパイに、2018年8月号から2020年1月号まで連載されたエッセイを加筆、修正したものにインタビューをあらたに加えて書籍化したものだそうです。 2020年6月4日発行です。 まぁ、村上さんがどんなTシャツを持っていようが、そういうことに興味はないんですが、とりあえず借りとこうかなと思って、読みました。 108枚のTシャツが収録されたあるそうです。 108枚! あんまり物を捨てない方なんでしょうね。だって、一番最初に、ものを集めるということにそれほど興味があるわけではないのだけれど、いろんなものがついつい「集まってしまう」と書かれているので。 まぁ、捨てなきゃ貯まるわな。 一番の収穫は、トニー•タキタニTシャツが見られたことですね! これです! 村上さん曰く、1ドルで買って、短編小説を書いて、映画にまでなった。人生で行ったあらゆる投資の中で間違いなく最良のものだったと言えるだろう、とのことです。 ご機嫌よう!
2021年11月02日
おはようございます、ひなこです。 友達からこの号のことを聞き、アマゾンでボチッとして、届いた雑誌の定価を見たら820円。 んっ? 送料無料って書いてあったよね、アマゾンさん?と、購買履歴をチェックしたら、あれま。 アマゾンから直接買ったと思っていたけど違ーう。 そうか!これが噂の転売ヤーってやつなのね。 アマゾンのポイントも使ったし、そんな大きな損害というわけでもないですが、これから気を付けようと学ばさせてもらいました。勉強料になりました。 こういうのが年を取った証拠なんですよね。 高齢者が詐欺に合うと、なんで引っかかる?と思わさるけど(北海道弁です)、こうやって引っかかるんだなってちょっと分かった私です! 頑張れ、アラ還!おー! ご機嫌よう!
2021年10月30日
おはようございます、ひなこです。最初のフラニー•パートは、面白くちゃんと読んだのですか、途中でぶつっと終わっちゃって、ズーイ•パートへ。んー、こっちは、ちょこちょこ読み飛ばしてしまいました。フラニーとズーイは、妹と兄です。フラニー• パートは、土曜日の朝から始まります。フラニーは具合が悪くなってしまって、えぇ?大丈夫?と心配してたら、ぶっつり終了。ズーイ•パートの方は、月曜の朝から始まります。フラニーは、ニューヨークの実家であるアパートメントに戻っています。そこから、兄と妹の会話が、だぁーっと続きます。村上さんが、関西弁で訳したいと言っていたのは、これか。確かに、関西弁だったら、読み飛ばさないで読んだかも。ちゃんと読まなくてごめんなさーい!ご機嫌よう!
2021年10月10日
おはようございます、ひなこです。 ポール•セローは、旅行記を英語で三冊読んだことがあって、大変面白かったのですが、小説は先日読んだ"バースデイ•ストーリーズ"で初めて短編を読みました。 このワールズ•エンドも短編小説集です。 オリジナルの英語版では、15編なんだそうですが、日本語版では9編に減らしたそうです。 1987年に書かれた村上さんの訳者あとがき冒頭にそう書かれています。(英語版は、1980年に出版されています) それによると、この短編小説は全て原則的に「異郷にいる人々」の話だそうです。 私が読んだのは、2013年に再版発行されたものですが、元々は1987年7月に文藝春秋刊だったものが、2007年に中央公論社から出ている村上春樹翻訳ライブラリー版が刊行されるにあたり、訳文を部分的に改めたと、編集部のコメントが最後に書かれています。 なかなか面白かったです。 先日、緊急事態宣言解除後、図書館の中を初めてぶらぶらして、セローの英語で読んだ本の日本語訳版を見つけたので、今度、借りてみようかな。 海外文学のところで、マタタビ浴びたたま状態で、うっとりして、ここに今晩泊まってもいいなぁーとすら思いました。 ご機嫌よう!
2021年10月09日
おはようございます、ひなこです。 グリシャムの「グレート•ギャツビーを追え」は、本家のこちらを読んでいないと意味不明になるのかなと思って、一緒にこちらも借りました。 が、どうやらそんなことはないと悟り、先にグリシャムを読みました。 実は私は、この本の文庫を40年前の17 才の頃、買いました。 表紙には、若かりし頃のロバート•レッドフォードの姿がありました。(ミア• ファローもいたかな?) タイトルは「華麗なるギャツビー」でした。 なんで買ったのかな。 フィッツジェラルドのことなんて何も知らなかっただろうから、映画にもなってるし有名なのかなって思ったのかしら。 しかし、少し読みましたが、読みづらくて、先に進めませんでした。 なので、それから40年過ぎて、初めて読んだんです! そうか、こんな話だったんだ。 面白かったです。 そういえば、今年の初めくらいに、オーストラリアでテレビのチャンネルをパタパタ変えていたら、ロバート•レッドフォードのギャツビー姿があって、数分だけ見ました。 ニューヨークに車で行くところから、ホテルのスイートルームを4人でとる暑い日のシーンでした。 しかし、これを読み、「騎士団長殺し」って、グレート• ギャツビーからかなりパクってないか?と思い当たりました。 これは、免色さんじゃん、みたいな。 自分が執着している人の家が見える場所に居を構えるとか。 語り手の役回りとか。 元祖はこっちだったのかぁー、というか。 お前に教養が足りないだけだろ、と言われれば、まぁ、そうなんですけども。 では、ご機嫌よう。
2021年09月23日
おはようございます、ひなこです。グレート• ギャツビーを分かってないと楽しめないのか?と思って、一緒にグレート•ギャツビーも借りましたが、そんな知識は必要ないようだったので、こちらを先に読みました。面白かったですよ、この本は!グリシャムと言えば、「ペリカン文書」しか読んだことないですが、あれも面白くて、ページをめくる手を止められず、徹夜して上下巻を読み漁りました。でも、一回読んだらそれっきりで、今となってはどんな話だったかも覚えてないんですけども。読み終わって、友達に「徹夜して読みました」と渡したら、「ペリカン?追っかけて捕まえたなんて話じゃないよね?」とかなり懐疑的でしたが、彼女も、「徹夜しちゃったよぉ」と言ってました。この本も同じく、この後どうなるの!?と次から次へと読み進みました。この本は、読書好きの人は、余計に楽しめると思います。この本の原題は、Camino Islandというのですが、訳者あとがきに書かれている情報によると、 Camino Winds という同じシリーズというか続編が英語ではもう出版されているそうです。多分、村上さんがこれも日本語訳をされるんでしょうね。どっちで読もうかなぁ。やっぱり、村上さんの訳なら日本語で 読みたいかなぁ。 (追記:これを投稿した5日前に、村上春樹さんではない別の方の翻訳で、Camino Windsの翻訳「狙われた楽園」が出ていたことを、2024年2月に知りました)一ヵ所、292ページの、ニコルというのは、ノエルの間違いだと思います。ニコルなんて登場人物おらんがね。中央公論新社の校正、校閲係の方々、頑張って!では、ご機嫌よう!
2021年09月22日
おはようございます、ひなこです。 これは、カンガルー日和に入っていた「図書館奇譚」を子供向けに絵本としたもの、ということでいいんでしょうか。 私は、佐々木マキさんのイラスト目当てで借りてみました。 オスマントルコ帝国の収税吏のイラスト。 ご機嫌よう!
2021年09月12日
おはようございます、ひなこです。 あ、反射して撮影者の影がほんのりと写っているかしら。 誕生日がらみのアンソロジーですが、なんだか想像したのと違っていたなぁ。 最後には、村上さんの書き下ろしの「バースデイ• ガール」があって、全部で11の短編小説が読めます。 一番良かったのは、村上さんの短編小説で、柴田元幸氏が紹介してくれたというイーサン•ケイニンの「慈悲の天使、怒りの天使」が次かな。 で、編集者が見つけてきたという「永遠に頭上に」が三番目かな。 配偶者に浮気相手をプレゼントするって話が2つありましたけども。なんなんだか。 勝手に、誕生日にちなんだハッピーな短編小説集と思い込んでいたので、ほとんど楽しめませんでした。 英訳のぺーバーバックスの表紙がリボンでかわいいのを見たことがあったから、勝手にハッピーなイメージを抱いていたのでした。 ご機嫌よう!
2021年09月11日
おはようございます、ひなこです。 この本は、シドニーで英語版をオーストラリア人から借りて読みました。 「恋するザムザ」同様、日本語でも読んでおこうかなと思い、図書館から借りました。 長距離走は大嫌いな私なので、全く興味のない分野です。 うちの近くに川があって、懐かしの風景なんですが、上流の方を見ると、凄く嫌な気持ちになって、ん?なんでかな?と考えたら、ここが小学生の頃からマラソン大会の会場だったからだと思い当たりました。 いやはや、全く。 単行本は、2007年10月に発行されたそうですが、私が借りたのは文庫です。 既に読んでいるので、新しいことは特に感じなかったけれど、"やれやれ"は、英語では何と訳してあったのかなぁ。 Oh, well. とか? 日本語で読んで好きだった比喩は、"暗い心を抱えた夜の女王"。 マラソンの途中、脱水しないように気を付けていても、脱水はまるで不吉な宿命のように、暗い心を抱えた夜の女王のように、僕のあとを追いかけてきた、そうです。 あとは、村上さんはトライアスロンの自転車の車体に、死ぬまで18 18 'til I die と、ブライアン•アダムズ(懐かしい)のヒット曲のタイトルを書いてあるんだそうですが、「もちろんこれはジョークだ。死ぬまで18歳でいるためには18歳で死ぬしかない」というのも、印象的でした。 カラー写真も載っているのですが、村上さんがお若いです! ご機嫌よう!
2021年09月02日
おはようございます、ひなこです。 1996年発行。 同じアメリカですが、お引っ越しして、ボストン方面(マサチューセッツ州ケンブリッジ)に滞在中に書かれたエッセイです。 1994年春から1995年秋にかけてSINRAという雑誌に毎月連載されていたそうです。 私はこれも文庫で持っていたけど、断捨離しました。 なので、既読なんですが、非常に驚いたことが! ハウスバーモントカレーなんですね。 アメリカのバーモント州の。 (なんて知ったかぶりしてるけど、実はアメリカの州の名前なんて分かってない私) 私の中では、バーモンドカレーだということになっていました。 脳内再生される秀樹の歌声は、ハウスバーモンドカレーだよー。 でも、以前にこの本を読んだ時は何とも思わなかったし、その頃はまだバーモントだと分かっていたのだろうか。 それが、いつの間にかアーモンドとこんがらがってしまったのか。 村上さんの、アヒル オン ナ ヒル(丘の上のアヒル)というのを読んで、私の、イン ザ ビン(瓶の中)を思い出しました。 夫には、「何、訳のわからないことを言ってんだよ!」と言われましたが。 やがて哀しき外国語よりは、こっちの方が好きかなぁ。猫の写真満載だし。 他にも動物の写真がたくさんあります。 ご機嫌よう!
2021年09月01日
おはようございます、ひなこです。 これは1994年内発行された単行本ですが、元々は1992年内8月号から1993年11月号まで「本」に連載されたものだそうです。 村上さんがアメリカのプリンストンに滞在されていた頃のエッセイです。 私は、昔、この本の文庫を持っていましたが、ヨーロッパ滞在記録の「遠い太鼓」は大好きで、今も古くなった文庫を繰り返し読み返していますが、アメリカ滞在の方はあんまり面白く思えず手放してしまい、何が書いてあったんだったかな、と借りてみました。 タイトルはすごく好きですが、やはり「遠い太鼓」がいいなぁ。 この中の、ヒエラルキーの風景、というエッセイに、日本から送られてきたエリートの話が出てきて、"こういう人たちはアメリカのエリート大学なんかに派遣しないで、一年くらい自分の働いているビルの掃除でもしてもらったらどうかと僕は思う。 あるいは僻地でヴォランティアの仕事をやってもらえばいい。その方が絶対日本はよくなる"と書かれています。 それを読んで思い出したんですが、何年か前に、千歳空港から羽田行きの飛行機の搭乗が10分ほど遅れたことがありました。 そうしたら、未だ20代と見えるスーツ姿の若造のあんちゃんが、「一体、いつまで待たせるんだぁ?!」とグラホスのお姉さんに叫びましてね。 間違いなく、東京からの出張者が東京に帰るところだったはずです。 道産子は、あんな高慢な口は叩けません。「いやー、まだ、もうちょっと、かかるのかい?」なんて、年配のおじさんが下手にずっと年下のお姉さんに話しかけてたりしてましたが、道産子同士ならこんな会話でしょう。 あれは、道民を見下してるからこその態度でしょう。 その時、私は心の中で、この兄ちゃんは、エジプトに3年位送って、忍耐とはなんたるかを学ばせる刑に合わせてやらないとな、と思いましたけどもね。(私は一度、ルクソールを夕方に発つカイロ行きの飛行機が遅れて翌朝飛んだので、ルクソール空港で一夜を明かしたことがある!どうだ!10分くらいでわめくでねぇ!) そういえば、日曜日に放送された村上RADIOの最後に、村上さんが菅さん批判をちらっと言われていましたが、(ここから引用です) 今日の言葉は、我らが菅義偉首相のお言葉です。彼は7月(2021年)のオリンピック開会式直前にIOCの総会で、新型コロナに関して、このように言っています。 「新型コロナの感染拡大は、世界中で一進一退を繰り返していますが、長いトンネルに出口が見え始めています」 あのですね、もし出口が本当に見えていたんだとしたら、菅さんはおトシのわりにすごく視力がいいんでしょうね。僕は菅さんと同い歳だけど、出口なんてぜんぜん見えてません。この人、聴く耳はあまり持たないみたいだけど、目だけはいいのかもしれない。あるいは見たいものだけ見ているのかもしれない。どちらでしょうね。 (引用終わり) こんな私(政治家不信)が割りと好きなのは、河野さんでーす。 ご機嫌よう!
2021年08月31日
おはようございます、ひなこです。 先日借りた、「村上春樹とイラストレーター」を読んで、この本を読んだことないなぁと思って借りてみました。 1985年発行ですが、「騎士団長殺し」を連想させるところもあって、既に村上ワールド炸裂でした! ドーナツ食べたくなりました。(結局そこなんだな、私は) ご機嫌よう!
2021年08月30日
おはようございます、ひなこです。 今日はやっと晴れて、洗濯日和! 9つの英語からの翻訳ショートストーリーと、村上さんの書かれた「恋するザムザ」の10編のラヴ•ストーリーが収められています。 村上さんのザムザを、英語でしか読んだことがなかったので(New Yorkerのホームページで読みました)、日本語で読みたくて借りました。 2013年9月発行。 翻訳物も中々面白かったです。 スペイン風邪の時代のお話、L•デバードとアリエット- 愛の物語 ローレン• グロフは、コロナの今読むと、肌で怖さを感じられました。 そして、ブリスベンが出てくる、ジャック•ランダ•ホテル アリス• マンローも面白かったです。 ちよっと背筋がザワザワっとしました。 しかし、最後の二篇は、飛ばし読みしてしまいました。なんか飽きちゃって。スミマセーン。 作家として、一番印象的だったのは、ロシア人のリュドミラ•ペトルシェフスカヤという人。 村上さんは、英訳されたものから重訳をされたとのこと。 三頁しかないんですけど、なんか、明らかに他の話とは違うんですよね。 各短編小説の後に、村上さんがその話や作者について一頁書かれていて、恋愛甘辛度が黒星で査定されてます。 ご自分のザムザは、甘味☆☆☆/辛味☆☆と黒星で採点されてます。 ご機嫌よう!
2021年08月27日
おはようございます、ひなこです。 これでラストの翻訳関連本。 2019年5月9日発行。 主に、雑誌MONKEYに掲載された村上さん•柴田先生が行った対話7本と、柴田先生の独演1本からなっています。 他にも、復刊してほしい翻訳小説100という、各自が50ずつ挙げたリストが載ってます。 20世紀アメリカ文学についてが中心に語られているので、興味のない私は、飛ばし読みしてしまいました。 短大であったんですよ、アメリカ文学史っていう授業。あー、思い出したくないな。 この前、物置の片付けをしてたら、アメリカ文学史のテキスト本出てきて、驚愕しましたが。 英文学史の教科書なんて、英語だったし。 でも、テスト前の一夜漬けだったんだろうけど、勉強した跡は残ってましたよ。 まぁ、卒業できたんだから、そこのラインは押さえていたんでしょうか。ハハハ。 柴田先生の、日本翻訳史 明治篇、面白かったですねぇ。 あとは、最後の翻訳講座で、お二人の翻訳が並んでいるところとか。 さて、小説読もうっと。 ご機嫌よう!
2021年08月26日
おはようございます、ひなこです。 次! これは、前半は「翻訳作品クロニクル1981-2017」ということで、カラー写真満載で、村上さんの翻訳物カタログになっています。 そのあとは、柴田先生との対談の前編、村上さんが訳した「サヴォイでストンプ」(「象工場のハッピーエンド」で私、読んだな)、対談後編、最後に、都甲幸治さんの寄稿「教養主義の終わりとハルキムラカミ•ワンダーランド 村上春樹の翻訳」という構成です。 発行は、2017年3月25日。 私が、一番興味を持ったのは、カバー写真の本棚です。 本文とカバー写真は、大社優子さん。 本棚にある本といい、間違いなく、村上さんご自身の本棚ですよね、これ。 まえがきにも、うちの書庫からこれだけの数の本を引っ張り出して、一日がかりでひとつひとつ丹念に撮影してくださった写真家の大社優子さんのご苦労にも深く頭を下げなくてはならない。って書いてあるし、絶対そうだよね?と、じっくり本棚を眺めさせて頂きました。 カズオ •イシグロのWhen We were Orphans もひっそりとあった! 翻訳に関する本、次で最後です。 さすがに、飽きてきたかも。 ご機嫌よう!
2021年08月23日
おはようございます、ひなこです。村上さんの翻訳物も読んでなかったけど、翻訳に関する本も全く読んでいなかったので、まとめて借りました。こちらは、文春新書です。まず、翻訳夜話は、平成12年発行とのことで、えーっと、2000年かな?結構前ですね。フォーラム1は、1996年11月に東大教養学部、柴田先生の翻訳ワークショップに村上さんがゲストで参加した時の模様です。参加した学生は約100名。事前には知らされていなかったそうです。わーお!質問もできるんですよ。大興奮だっただろうな。フォーラム2は、1999年11月、文藝春秋西館ホールでバベル翻訳外語学院(現BABEL UNIVERSITY)の学生を前に行った翻訳フォーラムの様子です。次は、海彦山彦と銘打って、村上さんがオースターを訳し、柴田先生がカーヴァーを訳しています。原作の英語のものが巻末に納められていて、これも堪能しました!こんな風に他人の翻訳と自分の翻訳が並べられたら、嫌だなぁー。個人的には、やっぱり村上さんの方が好みですねぇ。翻訳技術云々じゃなくて文章がやっぱり上手いから。そして、フォーラム3は、2000年5月18日に若い翻訳者六名と、海彦山彦の翻訳を中心に行ったフォーラムです。ひなこが一番楽しんだのは、英語のオリジナル、Collectors by Raymond CarverとAuggie Wren's Christmas Story by Paul Auster!そして、その翻訳でした!サリンジャー戦記の方は、平成15年7月20日発行。西暦2003年でしょうか。 村上さん訳のキャッチャーインザライが出たのが、同年4月ということで、この作品について対話1、対話2という項目でお二人が熱く語られております。それに続き、大人の事情で翻訳書に収めることのできなかった、村上さんの訳者解説、そして柴田先生がホールデンとなって書かれたCall Me Holdenが続きます。私は、高校生になる前の春休みに野崎訳を読み、なんだかよく分からなかったのですが、2年前に友達が日本に帰った時に村上訳を購入してきたのを貸してくれて、そうか、こういう話だったのか!と40年経って理解しました!https://my.plaza.rakuten.co.jp/diary/update/public/?d_date=20210822&d_seq=0このサリンジャー戦記は、その本を貸してくれた友達にお土産に買っていこうかしら。いつオーストラリアに帰れるのか不明ですけど! まだまだ続くよ、村上さんの翻訳関連本。あと2冊もある!ご機嫌よう!
2021年08月22日
おはようございます、ひなこです。高校生の頃から( 40 年も前)オンタイムで、ずーっと村上さんの本を読み続けてきた者としては、なかなか懐かしくて楽しめました。とは言え、ジャズには興味がないし、翻訳物も読んでいないので、その辺りの和田誠さんのイラストなどは余り馴染みがないのですが。ですが、和田誠さんが担当された全作品も短編小説の巻だけ購入したので、他の巻はどんなイラストなのか見られて良かったです。どんぐりの切手の絵が素敵。(どんぐり好きなひなこ)で、一番の収穫は、佐々木マキさんが男性だと知ったことです。ずっと女性だと勘違いしてました。あれぇー。デビュー作の表紙画が、懐かしい。ご機嫌よう!
2021年08月20日
こんにちは、ひなこです。この本は、オーストラリアの図書館にパーチェスリクエストを出して購入してもらって、英語で読みました。近未来小説と呼ぶのでしょうか。すごく面白かったので、日本語でも読んでみました。はい、面白かったです。文庫も出たし、買ってもいいかも。寒い場所の話、好きだなぁ、と改めて思いました。主人公が移動するのも、私の好みだし。あとは、ネタバレになるから詳しくは言えませんが、今実家に戻ってきていて、故郷で読んだというのも、ちょっとこの本を読むsituationとしてある種の作用があったと思います。そして、コロナ後の今読むと、これまた前回読んだ時とは違う感想を持ちましたね。より現実味があるというか。よく、コロナ後を見据えて、とかニュースで言ってるのを耳にしますが、時々、コロナ後ってくるのかなって思ったりしませんか?以前と同じは、やってこないのかもって。日本語版には、村上さんの訳者あとがきがあって、作者が2000年12月にウクライナ旅行をした時、この小説の筋を思いついたと書いてあります。北部シベリア、チェチェンの首都グロズヌイ、アゼルバイジャンとウズベキスタンにも赴き、チェルノブイリ近郊に住むガリーナという女性を取材したそう。村上さんは、本人のイントロダクションによると、と書かれていますが、私は、ペーパーバックスで読んだからか、作者本人によるイントロダクションって英語で読んだ記憶はありません。なので、このあとがきを興味深く読みました。チェリノブイリには、 2004年に再訪したそうです。村上さんはこの後、2011年の東日本大震災のことに触れています。本読むのは、楽しいなぁーって思える本でした。ご機嫌よう!
2021年08月05日
こんにちは、ひなこです。これは、オーストラリアの本なので、オーストラリアの図書館で借りて読みましたが、村上春樹さんの訳を日本語で読みたくて借りました。日本語版には、村上春樹さんの訳者あとがきが付いてます!このロバがすごく癒されます。これは買おうと思っています。英語のオリジナルもシールで貼って、孫にもプレゼントしようかな。オーストラリアの図書館司書さんに、「日本では村上春樹さんが翻訳したのよ!」と教えてあげたら、彼女も「この本良いわよねぇ」と言ってました。大人にもお勧めです。 ご機嫌よう!
2021年07月31日
おはようございます、ひなこです。一年前は、ラグビーワールドカップで盛り上がっていましたが、いやはや、一年後にこんな世界になっているなんて誰に想像できたでしょう。日本では、7月18日に発売された、村上春樹さんの短編集「一人称単数」。4月初頭から、日本郵便が、オーストラリア向けの航空便を配達しなくなったので、船便で紀伊国屋シドニーにやって来たので、2か月遅れで、入手しました。ちなみに、こちらからは日本に郵便物は送れます。飛行機の便数が、激減したため、着くのが通常よりとても遅いですが、でも、こちらからは送れます。6月の頭に、日本郵便の対応に対抗措置を取ったんだと思うのですが、オーストラリア・ポストも、「速達以外は日本向けの郵便物を受け取らない」というような発表をしたらしいのですが、数日で撤回したそうです。どこからか、圧力がかかったんでしょうか?しかし、まあ、最近は、ラインやメールで連絡を取ったりする機会の方が多いので、私はこの日本からオーストラリアに船便しか郵便物が送れないっていうのを全く知らなくて、日本に住んでいるある友達が「あんた(ひなこ)宛てのハガキをずっと前にポストに投函したんだけど、今頃になって”オーストラリア向けの航空便の受け取りは現在しておりません”って戻ってきやがった!」と言ってきて、初めて知りました。早く、オーストラリア向けの航空便を再開させて下さい、日本郵便!と、話が横道に逸れましたが、久々の村上ワールドを堪能しました。短編集のタイトル通り、8編収められている短編小説の主語は、全部一人称単数です。つまり、僕とぼくと私。’僕’’が主語なのが、『石のまくらに』、『チャーリー・パーカー・プレイズ・ボサノヴァ』、『ウィズ・ザ・ビートルズ』、『ヤクルトスワローズ詩集』、『謝肉祭』、『品川猿の告白』の6作。’ぼく’’が主語なのが、『クリーム』。’私’’が主語なのが、短編集の最後の書き下ろし作品の『一人称単数』になります。ちなみに、この『一人称単数』以外は、昨年、文藝界の7月号に3作、8月号に2作、12月号に1作、そして今年の2月号に1作掲載されました。表紙の挿画は、豊田徹也さん。漫画っぽいなと思ったら、漫画家の方でした。ビートルズのアルバムが表紙に小さくありますが、これは『ウィズ・ザ・ビートルズ』でしょうね、どう考えても。(チェックしたらそうでした)で、表紙には、歩いている女の人が描かれているのですが、カバーを外すと、女の人は消えていて風景だけです。カバーは、青と緑だけど、カバーを外すとこげ茶だし、この対照的な感じがいいですねえ。これは、装丁の方のセンスなんでしょうか。大久保明子さんという方ですが。本を開くと、扉絵として、四角い黄色と、レコードプレーヤーに針を落とそうとしている猿が描かれています。品川猿さんだと思います。なかなか、良い感じです。ちなみに、豊田徹也さんによると、このプレーヤーを編集者の方が買ってくれたそうだ!太っ腹、村上春樹インダストリー!そこを更にめくると、目次が横書きです。考えてみれば、携帯も、PCも横書きだし、2020年現在、縦書きの字を読むことってほとんどなくなってるなーと感じました。縦書きなのは、筒井康隆大先生のブログぐらいじゃないですか。どれも、エッセイっぽい書き方をしていて、主人公は、村上春樹さんご本人にとれるように書かれています。実は、昔、こんなことがあってさーみたいな。でも、短編小説集だから、あくまで小説なんでしょうけども。『ヤクルトスワローズ詩集』なんか、本当にエッセイを読んでいるみたいだったなー。楽しく読みましたが、最初に読んで、一番気に入ったのは「品川猿の告白」ですかね。東京奇譚集に「品川猿」ってお話がありましたけども、あの猿の再登場です!久しぶりに会った昔の知り合い的な懐かしさ。あとは、「ウィズ・ザ・ビートルズ」も良かったです。2回目は、また違うのが気に入るかもしれないですけども。日本では1650円だけど、こちとら37ドル90セント+配送料7ドル払ってるので、何度も読みますよ!へへへ。ネットでは、書き下ろし作品の「一人称単数」を長編にしてもらいたいという声もあるようですが、どうなるのでしょうかね。あ、そうだ。最後に。『謝肉祭』の一番最後のパートを読んで、ふっと思い出しました。私もこういう状況になったことあったなって。僕が大学生の時、友達とその彼女と自分と、友達の彼女が連れて来たあんまり見かけのぱっとしない女の子とダブルデートをしたって話なんですけどね。私の立ち位置は、見かけのぱっとしない(あるいはただブスなだけの)女の子だったんですが!同じクラスの話したことすらほとんどない女の子に、突然誘われましてねえ。なんで、私に白羽の矢が立ったんだろ?って不思議だったんですけど、後で入手した情報によると、彼女のボーイフレンドが、「別に可愛くなくていいから、とにかく面白い女の子を連れて来い!」って注文つけて、それで私に声をかけたんだそうで。いやはや、全く。その彼氏さんによると、「どんなに美人でも、話が盛り上がらないでシーンってなるのは避けたい。それよりは、可愛くなくても、どひゃーっと盛り上がる方が楽しい」ということだったそうです・・・。まあ、別にいいですけどね。ははは。では、ご機嫌よう!
2020年09月28日
おはようございます、ひなこです。友達から借りて読みました。ひなこは、野崎訳の『ライ麦畑でつかまえて』は、確か、中学を卒業して、高校に入る前あたりに読みました。本屋さんでバイトしてたので、そこの書店で買ったんだと思います。(違ったかな。もう40年前だからあんまりよく覚えてない)なので、主人公のホールデン君(16歳)より、半年くらい若い時に読んだんだと思います。なんせ、40年前だし、手元に野崎訳があるわけではないので、お二人の翻訳を比べるとか、そういうことは全くできる状態ではなく、ほぼ、初めて読んだ話という感じでした。だって、『ライ麦畑』で、覚えていることって、年寄りの肌を見るのは嫌だってことと、セントラルパークのあひるのことと、最後の方で妹に会うっていうのしか覚えてなくて。ライ麦畑がどうしてタイトルに出てくるのか、ということすら覚えていなかったもの。(今回、村上訳版を読んで、そうか、こういうところからタイトルになっていたのかと思ったほど)15歳と半年の時に、「そうだよねー、年寄りの肌って、見たくないよねー」って、ホールデン君に激しく同意したんです。だから、40年経っても覚えている。今となっては、ホールデンと聞くと、オーストラリアの車の会社、ホールデンを思い出しますけどもね。ははは。オーストラリアのことを知らない人が聞いても、「なんのこと?」ですよね。失礼しました。楽しく読んだのですが、唯一ひっかかったのが、「あーむ」でした。あーむってどういう意味?原語は何だ?と気になって、図書館から英語版を借りました。結局、あーむと訳されているところは、BOYだったんですけどね。直訳するなら、坊やみたいな感じかなー。もし、私だったら、君(きみ)くらいに訳したかな。あーむ・・・。関西弁?それは冗談ですが。英語で話す時に、日本語の「えーっと、あのー」という感じで、umというあれなのか?とも思ったんですが、これって文末にはこないから、「あーむって何ー?!」とちょっとパニックになった。確か、サリンジャー戦記とかいう本が出てたと思うんですが、あれを読めば、この「あーむ」の謎もわかるんでしょうか?!この本は、1951年に発売になったようです。昭和26年です。やはり戦争に勝った方の国の話ですよね。敗戦国日本は、戦争が終わってまだ6年だから、食うので精一杯の時代だったんじゃないのかな。ティーンエイジャーの成長段階の葛藤なんて感じている暇はなかったのでは。ホールデン君は、ちょっと面倒くさい奴だ。そして、高校生の時に、ハマって読んでいた、庄司薫さんのシリーズ(「赤ずきんちゃん気をつけて」「白鳥の歌なんか聞こえない」「さよなら怪傑黒頭巾」「ぼくの大好きな青髭」)って、ライ麦畑のパクリと言うと言い過ぎかもしれませんが、かなり影響を受けている作品だったんだなと、今頃気づきました。でも、また、庄司薫さんの本が読みたくなっちゃったりして。良かったですよ、村上さんの訳。初めて村上さんの翻訳ものを読みましたけど、初めてなのがキャッチャーで良かったと思います。英語で読むと、結構言葉遣いの悪さが品がない感じで、気分が悪くなって読み進めませんでしたけど、日本語って罵り言葉がそもそも少ないし、日本語で読むとそれほど気になりませんでした。では、ご機嫌よう!
2020年01月19日
おはようございます、ひなこです。村上春樹さんのインタビューをネットでちらっと読んだら、『騎士団長殺し』で、騎士団長が、カフカは坂道が好きだったと言っていますけど、あれは、村上春樹さんが勝手に作った話だそうです。・・・。そうかー、私、「へえ、そうだったのかー」なんて思ったのに。では、ご機嫌よう!
2020年01月16日
おはようございます、ひなこです。昭和の人なので、未だに、今日が成人式のような気がするひなこであった。村上春樹さんが、このオーストラリアの絵本を翻訳されて、12月に発売されていたのですね。(原題はMY UNCLE'S DONKEY)思わず、こちらの図書館から、この絵本を借りてしまった!大人が読んでも面白い!ただ、英語だとMYという単語が、性別関係なく使えますが、日本語だとどうしても、わたしだと読者が女性、ぼくだと男性に限定されますよね。じゃあ、ただの「おじさんのロバ」にすれば良かったのかも、とも思いましたが、そういう訳にもいかないんでしょうね。難しいですね。これは、原作者が、実際に3歳の姪に「おじさんの家にはロバがいるんだよ」と、何気に言ったら、嵐のようにたくさんの質問をしてきて、それが元ネタになっているそうです。ご機嫌よう!
2020年01月15日
おはようございます、ひなこです。英語のオリジナルでは読んだFAR NORTH。(こちらの図書館から借りました)面白かったし、日本語版は村上春樹さんが訳しているので、日本語で再度読んでもいいかも~と思っていましたが、古本でしか手に入らない状況だったのですが、なんと、文庫化されることになってました!これは、買いだな。ご機嫌よう!
2019年12月13日
おはようございます、ひなこです。もう1年半以上前の話ですが、こんな記事を発見!https://my.plaza.rakuten.co.jp/diary/write/JALの機内誌にメルボルン紀行のようなものを書かれていたと知り、なんとなしにググっていたら、こんなの発見して、「そうかー、オーストラリアに来てたんかー」と思いました。実際にお会いしたら、好きすぎて、挙動不審になってご迷惑をかけるだけなのは分かっているので、会わない方がいいのはわかっているのですが・・・。ご機嫌よう!
2019年12月10日
おはようございます、ひなこです。村上春樹さんの「走ることについて語るときに僕の語ること」や「1973年のピンボール」で、”どんな髭剃りにも哲学がある”と書かれているのですが、ネットでは、「これはサマセット・モームの『かみそりの刃』からの引用だ」と多くの方が書かれています。しかし、ちらほらと、『かみそりの刃』にそんな文章が見当たらなかったと仰っている方もいます。中には、モーム協会というところに、この件で問い合わせている方もいました。そして、協会側の答えは、「日本語訳にも英語原本にも、そのような表現は見当たらないと思います」というものでした。うーむ。どうなってんねん!と思いますよね。でも、村上春樹さんの発信力で、すっかり定着してしまったので、真実はちょっと霧の中でも、「これはモームの『かみそりの刃』からの引用なんだ説が独り歩きしていくんだろうなあ。ご機嫌よう!
2019年12月06日
おはようございます、ひなこです。村上春樹さんのエッセイを読んでいたら、「ギロチンを待ちながら」というエッセイがありました。アマゾンでギロチン頼んで、届くのを待っているわけじゃないですよ。映画の話です。『サン・ピエールの生命』という映画です。で、その映画の結末が知りたくて、ググったらわかりました~。https://my.plaza.rakuten.co.jp/diary/write/同じエッセイにThe Travelling Executionerという映画のことにも触れていて、これはユーチューブに映画があったので、観ました。エッセイを読んだだけだと、暗いシリアスな映画かと思ったのですが、B級西部劇ブラックコメディー的な、予想と全く違う映画でした。この前、新潮社からメールがきて、今、村上さんに質問を送れるということなので、ついうっかり、この調査結果を送ってしまいました。村上RADIOとは、何の関連もないんですが、勢いで送ってしまった。さあ、今日は、イングランド対NZ戦だ!既に、舌合戦がすごいみたいですが、エディー・ジョーンズ監督って日本人の血が入っているようだし、奥さんも日本人だと聞いたので、もっと日本的なのかと勝手に思っていたので、びっくりしました。ジェイミーの方が日本的じゃないですか?マオリ族の礼儀と日本人の礼儀に似てるとこでもあるのかなー。マオリ族も家の中では靴をはかないっていうのは、昔、聞いたことあるけど~。ご機嫌よう!
2019年10月26日
おはようございます、ひなこです。またまた。夜寝る前に「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」を読んで気づいたことです。全部、新潮文庫の下巻の方なんですが。94ページ、118ページに、象工場という言葉が登場した!「象工場のハッピーエンド」という本も出版されてますけれども、この言葉がお気に入りだったんでしょうか。そういえば、このタイトルは、「象工場のメリークリスマス」にする案もあったそうです。が、それじゃあ、戦場のメリークリスマスと2字違いだ、と止められたとか。そして、173ページ。あたりは井戸の底のようにしんと静まりかえっていた。おお、またもや、井戸の底。そして、329ページ。それはまるでメリー・ゴー・ラウンドの馬に乗ってデッドヒートをやっているようなものなのだ。誰も抜かないし、誰にも抜かれないし、同じところにしかたどりつかない。これまた、「回転木馬のデッドヒート」という短編集を連想しました。以上。ご機嫌よう!
2019年08月31日
こんにちは、ひなこです。深い井戸の底にうずくまっているような気がした。「羊をめぐる冒険」講談社文庫 下巻212ページおお、これも「ねじまき鳥」っぽい。村上さんは、井戸とか洞窟とか、暗くて狭い場所に惹き付けられるんでしょうかねえ、多分。うちの夫は、閉所恐怖症で、鍾乳洞にも入れませんが。ご機嫌よう!
2019年08月22日
おはようございます、ひなこです。先日、夜寝る前に、なんとなく「羊をめぐる冒険」を読んでいたのですが、そうしたらですね、上巻の119ページ(講談社文庫第19刷)の先生の家に着いたところの描写に、何千匹もの蝉が時計のねじを巻くみたいに鳴いていた。とありました。「え、ねじまき鳥の原型か?」みたいな発見だったんですが。私的には、えんぴつで横線を引っ張ったくらいの発見ですが、「え、だから?」とか言われそうだなー。ご機嫌よう!
2019年08月21日
おはようございます、ひなこです。村上春樹さんの本は、翻訳物を除き、あらかた読破していると思っていたのですが、この本は未読だったので、今回帰国した際、アマゾンでボチッと購入。村上さんの本しか読んでない状態がずっと長年続いているひなこですから(そして、たまにカズオイシグロを英語で読む)、この安堵感。しっくり読めます。『みみずくは黄昏に飛び立つ』で、”悪いようにはせえへんで”という読者との信頼関係について語っていた村上さんですが、いや、本当にね。これは、第3の新人と分類される戦後の作家の短編を読んで、村上さんがどう読んだかというのが語られています。ひなこ、年齢的には全く若くないですが、第3の新人って誰?という感じなので、面白く読みました。7人の作家の7つの短編小説が取り上げられていますが、当然、ひなこはどれも読んだことはありません。というか、この7人の作家の中で読んだことがあるのは、安岡章太郎が国語の教科書に載っていた気がするくらいです。さすがだなーと思ったのが、村上さんのこの本を読んでいたら、この7つの短編小説を読みたくなったことです。と思ったら、あとがきに、「もしあなたがここで取り上げられた短編小説のどれかに興味を持って、実際にそれを手に取っていただけたとしたら、更に言えば、もし読んで気に入っていただけたとしたら、それに勝る喜びはない。」と書かれていました。アマゾンでチェックしたら、古本でしか手に入らないものもありましたが、機会があれば読んでみたいものです。ちなみに、取り上げられている作品は、全部で6つで、吉行淳之介『水の畔り(ほとり)』小島信夫『馬』安岡正太郎『ガラスの靴』庄野潤三『静物』丸谷才一『樹影譚』長谷川四郎『阿久正の話』です。では、ご機嫌よう!
2018年04月04日
おはようございます、ひなこです。昨年、7年ぶりぐらいに風邪をひいた私ですが、今年も風邪をひきました。年々、免疫力低下してるんでしょうね。そこで、これはニンニクパワーで元気回復しようと思って、冷蔵庫に作り置きしてあったニンニクの醤油漬けをムシャムシャ食べました。ムシャムシャ。そして、夫が買ってきたアルゼンチンだったかなあ、南米産の美味そうなニンニク3個の皮をむいて、「醤油漬け、味噌漬けどっちにしようかなあ~。じゃあ、どっちもですね」などとディーン・フジオカと綾瀬はるかのCMみたいな展開を一人で繰り広げ、どっちも作って冷蔵庫に入れておきました。そして、ニンニクスープも作ったれ!と思って、残りのニンニクをぐつぐつ茹で始めました。イギリスの本に載っているレシピをもっているのですが、どうも魅力的ではなく。お家の中にニンニクの匂いが漂い出し、「これはにんにくたっぷり味噌ラーメンの匂い!」と思って、急遽これは味噌ラーメンのスープにすることに!先日、日本人経営のスーパーマーケットで中華麺買ったんです~。美味しくいただきました~、久々の味噌ラーメン!ここ2,3日食欲もなかったので、良くなってきている証拠かと思われます。しかし、この麺、さすが日本製だけあって一人前70gしかないんですよ。いつもなら、なんなら2つ茹でて2人前食べられる私ですが、昨日は70gを2回に分けて食べました。さて、これも、文庫化されたので、新潮文庫を買ってみました。これは、村上さんが自分が小説家としてどう歩んできたか、というのを、話し言葉口調で書かれたものです。神宮球場で、「そうだ、小説を書こう」と突然思った経緯などは、既に知っていましたが、海外にどのように進出していったか、というようなところが新しく知ることができ、面白く読みました。でも、まあ、こういう手の内を明かすみたいなものより、やはり小説を読む方が楽しいですね、私には。なので、1回、さらっと読んだ程度で、あまり感想みたいなものもありません。すみません・・・。というわけで、本題の方が短いですが、ご機嫌よう!
2017年06月29日
おはようございます、ひなこです。今日は28日。毎月、日めくりカレンダーの28日が登場すると、「むふ♡」っと嬉しくなる。なんでだろ?と考えたら、ずっと父の給料日が28日で、子供の頃、28日にお小遣いを毎月もらっていたからだと気づきました。恐るべし、条件反射。村上ラジオというのは、村上さんが雑誌an-anに連載していたエッセイをまとめた本です。1と2は、単行本で持っていましたが、友達にあげてしまったので、3は文庫でいいかと思って、文庫が出るのを待って買いました。まあ、軽めのお話が続くわけですが、52のエッセイの中で印象に残ったのは、「真の男になるためには」、「猫に名前をつけるのは」、「高いところが苦手」あたりでしょうか。「真の男になるためには」は、内容じゃなくて、最後に”今週の村上”として村上さんが一言書いているところにある、『魚食系おばさん』という言葉が気に入りました。肉食系女子とか草食系男子はあるけど、魚食系おばさんなんていうのはないのかって。私、魚食系おばさんかもしれないな、なんて。「猫に名前をつけるのは」。T.S.エリオットの詩に、猫に名前をつけるのはむずかしいことだっていう詩があるのだとか。それはただの休日の暇つぶしではないのだそうで、猫は3つの名前を持たなくてはならない。一つは普段呼ばれる簡単な名前。村上さんが挙げている例は、「たま」。もう一つは、普段は使わないけれど、猫たるもの一つは持つべきよそ行きの名前。例)「黒真珠」「忘れな草」。そしてもう一つは、その猫しか知らない秘密の名前。それは決してよそに漏らされることはない。詩人って、いろんなこと考えるんだねえ。確かに、猫の名前って、最初これって決めても、段々変化してニックネームみたいになっていきますよね。それも一つだけじゃなくて、いくつもに増えたりして。私もよく、♪〇〇ちゃんはねえ、○○っていうんだ 本当はねえ♪なんて、お腹を撫ぜ撫ぜしながら、よく歌っていたものです。死んじゃいましたが、うちのニャンコ。「高いところが苦手」は、この中に村上さんが子供の頃飼っていた子猫が高い木に登って降りてこられなくなって、そのまま消えてしまった話が書いてあったので、そういう話が小説の中に出てきていたけど、実話だったのかと思って印象に残りました。どうしたんでしょうね。鳥に喰われた?夜寝る前に、さらっと読んで、くたっと寝るには良い本です。大橋歩さんのおしゃれな銅版画もいい味出してます。では、御機嫌よう!
2017年06月28日
おはようございます、ひなこです。これも、昔読んでいるはずなのに、全く内容を覚えていないので再度買ってみました。スニーカーの話を読んで、「やっぱりこれ読んだよな」と思い出しましたが、そこにたどり着くまで、まったく記憶に残っていなかったですねえ。水丸さんのイラストが懐かしいです。今読み返すと、既に羊男が登場している!とか、その羊男と一緒に双子の208と209が登場している!とか、象工場が既に登場している(まあ本のタイトルが既に象工場なわけですが)とか、発見がありました。双子の女の子への憧れも既に書かれているし。水丸さんの描いた赤い口紅と赤いリボンの女の子の絵が懐かしい。私、もしかしてこれ単行本で持っていたんじゃなかったかなー。はっきり覚えてないけど。1983年12月5日に単行本がCBS・ソニー出版から発売されているので、まだ学生だった頃だし、多分そうだったはず。1986年12月には、新潮文庫から文庫化され、1999年2月には講談社から単行本の新装版が出たそうなり。「にしんの話」というのが追加されているようです。あ、これ雑文集に入ってるな。あちこちの出版社を転々としてますね。私のは新潮社文庫のですね。しかし、以前読んだ本を読み返すパターンが増えていますね。高校時代「村上龍、天才」と思った、『コインロッカーベイビーズ』や『海の向こうで戦争が始まる』を今読んだらどう感じるのかなというのには、大変興味があるのですが、多分活字がとても小さく感じられるんだろうな。大きい活字に改訂されているのかな。だったら読んでもいいかも。50過ぎには結構重要ポイントです。高校生の頃には、思いもよらなかった視点でしょう!では、ご機嫌よう!
2017年06月27日
おはようございます、ひなこです。♪夢で会いましょう~という古い歌があったよな。ドラマ『とっとチャンネル』で聞いたのだろうか。私が生まれる前の歌だと思います。しかし、この本はその歌とは何の関係もありません。糸井重里さんと村上春樹さんの共著のショートショート集みたいな感じです。これも、むか~しむかし既読ですが、ただ単にワム!について村上さんが書いていた作品があったのを確認したかったというだけで購入。はい、ありました。タイトルはずばりそのまま、「ワム!」です。この本は、タイトルの五十音順に作品が並んでいるので、ワ行は最後ということで、終わりから2番目に収録されています。”あれ?ワムの話って私の空想?”と思ってしまう頃登場しました。今読むと、活字がすごく小さく感じます。もう30年も前に読んだ本なので、初めて読むのと同じ感じでしたが、なぜか村上さんが書いた「サドン・デス」は記憶に残っていました。大猿、既にこんなところで登場してたんですねえ。あ、この本の中の『パン』という村上さんの書かれた話は、全作品に『パン屋襲撃』として掲載されているのと同じお話です。まるで、『騎士団長殺し』のようなニュースを発見。https://my.plaza.rakuten.co.jp/diary/update/public/?d_date=20170626&d_seq=0では、ご機嫌よう!
2017年06月26日
おはようございます、ひなこです。「みんなうまくいくって信じていれば、世の中に怖いものなんて何もないわよ」 「年をとると、信じることが少なくなってくるんだ」「歯が擦り減っていくのと同じだよ。べつにシニカルになるわけでもなく、懐疑的になるわけでもなく、ただ擦り減っていくんだ」 (上巻430ページ)新潮文庫です。以前に持っていたのは、違う装丁で、活字ももっと小さかったものですが、何度読み返したかわからないくらい読んだので、8年ほど前処分しました。最初についている地図が新しい物になっているのを知り、読み返してみようと、今回、帰国時に再購入。全作品にしようかなとも思いましたが(地図は和田誠さんが描いている)、全作品、活字が文庫より小さいんですよねえ。と老眼世代はそういうところも重要ポイント。もちろん、あらすじは全部わかっているのですが、久々の世界の終わり、良かったです。が!『騎士団長殺し』の後で読むと、文章が若いなあと。以前はこの感じが良かったんだけど、『騎士団長殺し』の後で読むと、とっても軽く感じる。そして、一番驚いたのが、松田聖子やマッチの固有名詞がでてきていたんだ!というところ。(下巻236ページ)近藤正臣やデュランデュランは覚えていましたが、聖子ちゃんやマッチが出ていたのは忘れていました。結構自慢になるんじゃないでしょうか。「私、村上春樹さんの小説にも出てくるのよー」みたいな。扱われ方がたとえどうであれ。だって、今、村上さんの小説って全世界で読まれてますから。それとも、「どうしてこういう扱いなのよ、憎し、村上春樹!」と思うのかな・・・。先日、日本語を勉強中の人が、「私はへこむです」ってメールをくれたんですね。で、私、「私はへこみます」、あるいは「私はへこむんです」じゃないかなって訂正したのですが、この「私はへこむです」はこの小説のハードボイルドパートに登場する、天才科学者の太った娘(まだ登場人物に名前がないんですよ、この頃の村上作品は)の祖父のようだなと思いました。で、そのことを彼女に告げたら、「その本読みたい!」って言ってました。で、その時、文章の終わりを「です」にするのか、「ます」にするのかってどう使い分けるのかという話になって、そんなこと考えたことないじゃないですか。うーんと、名詞には「です」で、動詞は「ます」?これは、本です。私は行きます。みたいな。でも、私も行くんです。って言えるしな。説明できません、私。オーストラリアに来たばかりの頃、やはり日本語を勉強している人に、「どうして色を形容する時、緑は「い」をつけないのだ?」って聞かれて、「いや、それはそういうものなのでね」と答えたことありますが。赤=赤い白=白い青=青い黒=黒い緑=緑の緑は三文字だから?「おにぎりは鬼と関係あるのか?」とか。うーん、斬新。「いえ、🍙は握るという動詞に関連しておるのです」また、本と関係ない話ですねえ。太った女の子は、痩せないように、クリームだとか一生懸命食べて体重を維持しています。私とは違うわね。では、ご機嫌よう!
2017年06月25日
おはようございます、ひなこです。誰かと生活を共にしたら、いつかその相手のことを憎むようになるかもしれない。それが親であれ、妻であれ、子供であれ。彼はそのことを何より恐れた。彼は誰かを愛することを恐れたのではない。むしろ誰かを憎むことを恐れたのだ。(第1部 214ページ)ある時点から私は新しい音楽をほとんど聴かなくなってしまった。そして気に入っていた古い音楽だけを、何度も繰り返し聴くようになった。本も同じだ。昔読んだ本を何度も繰り返し読んでいる。(第2部 222ページ)自分の我みたいなものを捨てることも、人生のある時期には意味のあることになる。(第2部 144ページ)初めて使ってみましたよ、新機能の引用ってやつ。日本で買ってきた雑貨だの服だのをお披露目する気には全くなりませんが、本はお披露目してもいいかも、と思ってお披露目です。普段は、日本で買った本は、大事に大事にオーストラリアに持って帰って来て、こちらに戻ってから読み始めるのですが、これは、日本にいる間に読み始めました。夜、布団に入ってからですけどね。一応、年を取った親の様子伺い、兼、お手伝いできることはいる間にやりますよ、という目的で帰省しているので、日中、親の前で読書に熱中というのもおかしな話なので、夜布団に入ってから、読んでいたのです。1人でいる時じゃないと、周りに人がいると本を読むのに集中できないし。そうすると、読んでいるうちにこてっと寝てしまって中々先に進まなかった「騎士団長殺し」。とっても面白いんだけど、なにせ朝、とんでもない早起きをしていたので、湯たんぽのぬくさに負けていた52歳。再度、オーストラリアでしっかり読みましたよ。全2冊で、「第1部顕れるイデア」、「第2部遷ろうメタファー」になります。割と最近は、村上さんの新作が出ても、「うーん、初期の方が好きだな、私」みたいな感じだったんですが、この「騎士団長殺し」は、大変良かったです。もしかすると、好きな長編初登場第1位になってしまうかもしれないです。今までは、ずっと、村上さんの長編で一番好きなのは、「世界の終わりとハードボイルとワンダーランド」で、2位が「羊をめぐる冒険」、3位は「ねじまき鳥クロニクル」か、「ダンス・ダンス。ダンス」かな~という感じで、割と初期作品がお気に入りだったんですよ。文章は、段々と円熟を迎えておられる感じで、「1Q84」も面白かったけど、でも、昔の方が好きだな、っていうのは作者に対しては失礼なのかなと思ったりしてたんですが、「騎士団長殺し」面白かったです。非常に楽しめました。で、「騎士団長殺し」が良かったのは、作品として楽しく読んだというのと別に、これを読んで、今までの村上さんの小説のあれやこれやが、府に落ちるというところまではいかないかもしれないけど、あ、そういうことだったのかな、みたいな、以前の作品のことに思いを馳せることができたことです。村上さんが、カズオ・イシグロの小説は、1作1作全く違う物語なんだけど、それがつながりあって全体として彼の宇宙を作っているみたいなことを書いていたけど、この「騎士団長殺し」は、村上さんについてそういう感想を持てた作品でした。壁抜けについて、羊男について、やみくろについて、などなど、色々と考えました。「海辺のカフカ」も、あんまり好みじゃなかったけど、あれもこういうことだったのかとちょっと考えさせられたり、お気に入りの短編の「どこであれそれが見つかりそうな場所で」や「トニー滝谷」もちょっと思い出したり。「風の歌を聴け」というタイトルを思い出す場面もあったし、最後は「蜂蜜パイ」を思い出したし。最初、3月末から話がスタートするじゃないですか。で、4月5月と進んでいって、まあ割とオンタイムですよね、今6月だから。で、季節が段々秋になっていきますよね。今、こちら秋なんで、それもオンタイムで。なおかつ、夫が出張でいない時に、家で一人っきりで読んでいたので、主人公が一人っきりでいることとシンクロしたりして、楽しく読みました。こんなことが起こるわけないだろと思う人は、受け付けないと思いますが。包丁やペンギンのフィギュアがなくなるという話の展開で自分の身に起こった似たような事件を思い出しました。ひなこ、52年の人生で、今でもどうしても理解不能な不可思議な出来事ナンバー1なんですけど、すっかり忘れていました。あれは、今でも説明不可能、謎です。はしょってぼかして言うと、ホテルのフロントでパスポートを出すように言われ提出しまして、他の人のパスポートは返ってきたのに、私だけ返してもらえなくて。フロントに文句を言ったら、「パスポートは全部返した」と言うのです。パスポートがなくなったら大事(おおごと)なので、私は大騒ぎしだしたんですが、なんとですね、私のパスポートは、私が腰に巻いていたウェストバッグの一番奥のパスポートケースの中に入っていたのです。でも、そんなわけないんです。だってフロントに出したんだから!フロントにある用紙には、私のパスポート番号が記入されています。私に同伴していた3名も証人です。一体どうしてこんなことが起こり得るんだ?!と騒ぐ私に、3名は静かに言いました。「このことは、忘れなさい。そうしないと頭がおかしくなるから」これは、いまだに謎です。だから、この小説の中で起こることだって、起こりうると思いますよー。と私は思えるタイプです。私が理解できないと思うのは、元のさやにどうして戻れるんだろうっていう、そっちの方ですね。奥さんの方は、まあ、主人公がよその奥さん達と浮気していたという事実を知らされずにいるのかもしれないけど、主人公の方が、奥さんの行動を許せるというのが、よくわかりません。「ねじまき鳥クロニクル」の主人公も同じですよね。そういえば、あれも、私はよく理解出来ませんでした。あんまり書くと、ネタバレになるし、詳しく書けませんが、メンシキさん。秋篠宮殿下をちょっと連想してしまう私なのであった。そして、この本を読んでからというもの、私の脳内では、『ルック・オブ・ラヴ』が流れ続けています。あーあ。この曲、オーストラリアに来てから、ラジオでいっつもかかってた気がする。ゴーゴーズとか、デボラ・ハリーとか、懐かしの名前が色々と出てきました。主人公とその友人は、私より年下の人達のはずなんだけど、どうもそんな気がしません。携帯を持たない、インターネット接続の必要ない世代では、絶対ないと思うんですが!あとですねえ、ティーンエイジャーの女の子が、30過ぎのおっさんにあんな風に懐くことは絶対ないと思います。「ダンス・ダンス・ダンス」もそうだけど、「1Q84」もそうだけど、村上さんの幻想だと思うわ!まあ、小説だから、好きなこと書いていいんですけど。あんな風に話したり絶対しないよ。と、うだうだ言ってますが、面白かったです。ご機嫌よう!
2017年06月23日
おはようございます。ひなこです。夫が、若い人からもらったチーズやオリーブやらを食べずに置いてあったので、悪くなると思って今朝私が食べました。が!しょっぱくて、しょっぱくて!しょっぱいもの好きのひなこでも、3日分の塩分を一度に接取してしまった気分です。若い人はこれでいいんでしょうが、私はこんな食事を毎日していたら、高血圧への道まっしぐらです。そうか、しょっぱいから夫は食べなかったんですね。納得。ええ、今日は、自己紹介の次の回、ブログを始めた理由のところで、既に登場してしまっている村上春樹さんについて書きます。実際にこのような状況になったら挙動不審になりそうです。ブログに写真やイラストを載せるのに、無料で勝手に使用できるものを見ていたら(今までそんなサイトがあることすら知りませんでしたが)、↑このイラストを発見しました。題して「サイン会」。数十年前の村上春樹さんと私という感じですが、このイラストに触発されて、今日のお題は村上春樹さんです。村上春樹さんも、まず作品のタイトルを決めて、そこから小説を書くということがあるそうですし(例えば、『1973年のピンボール』、短編の『中国行きのスロウ・ボート』などがそうだそうです)、脚本でも、あらかじめ演じる役者を決めておいて、役者さんの個性に合わせて書く、当て書きという書き方があるそうですね。さしずめ、今日の私は、「ジャケ買い」ならぬ、「イラ書き」?!(イラストからヒントを得て書いている)いや、私的には「笑点書き」の方がしっくりくるかも。「えー、さて、次のお題でございますが、ここに1枚の絵がございます。なにやら若いお嬢さんが作家のサインをもらっているところのようでございますな。そこで、皆さん方には、この絵を見て、ここからちょいと面白い話をこさえてもらいたいと。お、早いね、楽ちゃん、もうできたかい」みたいな。村上春樹さんは、1949年生まれ、私より15歳年上です。デビューされたのが私が中3の時ですが、多分高校受験で読書どころではなかったと思うので、高校に入学してから『風の歌を聴け』を読んだと思います。市立図書館から借りて読んだのか、友達に借りて読んだのか今では定かではありませんが、『1973年のピンボール』は、自分で単行本を買ってもっていました。しかし、その当時の私は、一応村上作品を読んではいたものの、ファンというほどではありませんでした。というのも、私は同じ村上でも、村上龍さんのファンだったからです!(村上龍主義者だったわけです)『海の向こうで戦争が始まる』、『コインロッカーベイビーズ』を読み、「村上龍は天才だああ!」などとティーンエイジャーの私は舞い上がっていたものです。村上春樹さんも良いけど、さらっと軽すぎるというか、村上龍さんのおどろおどろしい、ヘヴィーなところがたまらないと思っていました。(当時、聴いていた音楽は、イギリスのパンク、ニューウェーヴでした)そんな私に転機が訪れたのが、1983年の春でした。大学入試が終わり、やっと本が読める~!と思って、本屋さんへ行って、購入したのが、村上春樹さんの『羊をめぐる冒険 上・下』と、村上龍さんの『だいじょうぶ、マイフレンド』の3冊でした。それも全部単行本。きっと受験のせいで、お年玉も何も使わずお金を持っていたんだと思います。当時の私にしたらすっごい太っ腹です。『羊をめぐる冒険』は、地元北海道も舞台として登場し、非常に面白くて、何度も何度も読み返しました。晴れて4月から札幌で大学生になった時には、札幌の電話帳で”いるかホテル”(正式名称はドルフィンホテル)を探してみたくらいです。ありませんでしたけど。それ以降、ずっと村上春樹さんの大ファンになってしまったというわけです。村上龍さんの方は、それとは反対にそれ以降読まなくなってしまいました。すみません。あ、でも『69』は読みました。村上春樹さんの作品で、一番好きなのは、『世界の終わりとハードボイルドワンダーランド』です。次が『羊をめぐる冒険』、次は、『ねじまき鳥クロニクル』と『ダンスダンスダンス』かなー。と書くと、どれも初期の作品ですね。短編は沢山あるので選ぶのが大変ですが、一番衝撃的だったのは『氷男』。国際結婚をして海外暮らしの身には、とてもインパクトのある作品です。ははは。あとは、『午後の最後の芝生』を読んだのが、自分が19歳の時で、作中に出てくる19歳の女の子が「十九というのはとてもいやな年齢です」と手紙に書いていて、そうなのか?!と思って、その個所を書き出してみた記憶があります。というわけで、村上春樹さんの小説は、オンタイムで出版されたらすぐ読むという感じでしたが、エッセイは、「文庫化されてからでもいいかな」という感じだったのですが、最近は「文庫化されるまで生きているかわからないから、今買って読んでおくべきかも」と思うようになりました。年を取るとは、こういうことなんですね。村上春樹さんは、英語の本も沢山翻訳されていますが、私は翻訳物は1つも読んでいません。そこまで手を出すと、収拾がつかなくなるのではないかという気持ちもあったりして。『極北』は、英語の原書を読みましたが。若い頃は沢山本を読んでいましたが、今読むのは、村上春樹さんとカズオ・イシグロだけです。カズオ・イシグロはがんばって英語で読みます。日本のお風呂に入っている時、美味しい日本のご飯を食べている時、そして村上春樹の小説を読んでいる時、「ああ、日本人で良かった」と思える瞬間です。カズオ・イシグロ氏についてもそのうち書きたいと思いますが、今日はこのへんでお開きにしたいと思います。では、御機嫌よう!
2016年05月09日
全47件 (47件中 1-47件目)
1