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ジュニア・デザイナーのジャッキーが明日で辞める。私の派遣もいつまでかわからない。とにかく先が見えないので、アート・ディレクターについに話をした。今までどうしようか迷っていたのは、この会社の社風が私に合わないんじゃないかと思っていたことと、何と言っても編集長のシンディとウマがあいそうにないと思っていること。そんな会社でも一ヶ月も経つと知り合いも増え、情もわいてきている。で、思い切って「ジャッキーの変わりに誰かをフルタイムで探しているのだったら、私をここで働かせてください」と言う内容の事を伝えた。迷いが出ているので、めちゃくちゃやる気まんまん...でないという我ながらしょうがないアプローチの仕方だった。アート・ディレクターの反応も今ひとつだった....。もし私がこの会社に合っていると思ったら、即返事をくれるようなシチュエーションだろう。しかし彼女も私がこの会社に合っているとは思っていないのだ。ジュニア・デザイナーといえど強烈な個性のシンディと意見をがんがん戦わせなければいけないポジション。私はやる事はやるが、英語のせいで寡黙になりがちで、シンディとディスカッションをすれば彼女の指示を鵜呑みにしてしまう。これではシンディとて張り合いがないだろう。ジャッキーは早口でまくしたてるタイプなので、私のような人間は寡黙に写り、張り合いがないとは思う。これは私の英会話力の無さと個性なので、どうしようもない。自分でわかっていてもね、こればっかりは...。お互いに様子を見るということで、あと4週間続ける事にした。ポジティブにやってシンディを納得させるもよし。水面下で別の仕事を探すもよし。しかし英語で意見が言えないのはどうしたものか。日常会話とは訳が違う。言われていることや指示はほとんど理解していても、自分の作ったものに意見を添えるのはデザイナーには必須だろう。こんな調子で他の仕事もないもんだ。しっかりしなくては。
2004/09/30
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日曜日、"The revenge of a middle aged woman"という2時間もののテレビ番組を見た。主人公は中年と言うよりももう老年に近い(失礼)50代くらいの女性(大学生の息子と娘がいる)。ある日突然夫に若い女性と結婚するから離婚してくれと言われて大ショック。しかもその若い女性は彼女と同じ会社で働いている同僚なのだが、その彼女が昇進して主人公のポストを取ったため主人公はクビになってしまうという出だし。夫も仕事も失った彼女がいかにして自分を取り戻して行くかという話なのだ。結局は夫は若い女性と再婚し、主人公は愛する子供たちと最高の女友達と、再就職で得た素晴らしい仕事を手に入れて、ヨーロッパに住む昔の恋人に合いに行くという結末で終わる。人生そんな風だったら苦労はせん。例のごとく後妻は鬼の様に描かれている。主人公の娘が結婚する時に元夫の妻が来るのだが、出て行け攻撃に始まり娘はその女性をSlut(売女)呼ばわり。うちには当てはまらない(私たちは夫の離婚の数年後初めて会った)とは言え、見ていると複雑だったりする。悲観的には考えるまいと思うんだけどね。夫の子供が成長した時、子供は私を結婚式に呼んでくれるかなとか。考えちゃうよね。「若い女性と再婚」なんて言ったって誰だっていずれは年をとる訳だし、若さだけで男性を釣れる訳でもなかろう。数々の失恋経験がある私に言わせれば、恋愛は勝った負けたではないのだ。合うか合わないか。それだけ。ひとりの男性と合わなかったと言って、全人格が否定される訳でもなかろう。先妻だけが光り輝いて生きて行くように描かれているが、後妻だって若さ以外にいっぱい自分でやってきた事があるのにね。先妻がそうしているように、後妻だって精一杯生きているのさっ。
2004/09/28
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今日のランチタイム。「会議室にピザがあるから、皆来てちょうだい」と、この雑誌の一番上のボスPublisher(発行人)のアシスタントのおばさんが皆に呼びかけた。私はピザがどうも苦手だ。あんなものでランチをすませる人がうらやましい。アメリカとイタリアでは結構致命的かも知れない。今まで友達の付き合いで食べた事はあるのだが、自分からは進んでまずとらない食べ物だ。それでも社会の付き合いなので、ビザを食べに会議室へ行った。要するにランチミーティングなのだが、ボスからある発表があるらしい。「うちの雑誌が、今度中国でも発行されることになった」というのが報告であった。発展著しい中国で次々とアメリカや世界の雑誌の提携版が出されていて、この雑誌も(もちろんマンダリンに翻訳されて)出版されることになった。そのボスが、今回の契約のために北京を訪問したのだが、そのビジネスのやり方の違いをおもしろおかしく報告するのである。社員の中には香港出身や中国系の社員もおり、嘲笑的ではないように努めているようだったが...。例えば、名刺の渡し方には中国でも日本のようにやり方があるようだが、その渡し方が面白かったとか、年功序列の事とか。180度ビジネスのやり方が違うと報告することひとしきり。「Chinese people are not the big fun of Japan.」とも言っていた。ファンではないという言い方は、丁寧だが「嫌っている」という意味に取れるだろう。そしていかに中国の経済成長がすごいかという話になり、10年後にはイギリス、ドイツ、日本を抜いて米国に次ぐ世界第二の経済大国になるだろうという。この話は昨今のアメリカではよく聞く話(日本でも?)。そして20代の若者がとてもビジネスに真剣で、すごい勢いで国を引っ張っているらしい。その20代とは、先のアジア杯でもわかるように大の日本嫌い。その世代が経済と知識を手に入れると、軟弱日本はどうなってしまうのだろう。そして子供世代は一人っ子政策で親から余りあるお金で思いっきり教育をほどこされた世代である。ボスによれば20代の若者はとても柔軟で、知識をどん欲なほどに吸収しているそうだ。猛烈に働いた世代は年を取り、勤労意欲のない若者とゆとり教育でろくな教育を受けていない子供たちが次の世代の日本。もうアメリカは日本を眼中に入れていないのかも知れない。今日の話を客観的に聞いて、こう思いました...。
2004/09/27
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マンハッタンの北約60マイル、車で一時間ちょっとのところに、Storm King Art Centerという屋外美術館がある。日本でいうところの箱根の彫刻の森美術館みたいな感じで、大小さまざまな彫刻が広大な敷地に転々と展示されているのである。日系の情報誌で見つけて初めて行ったのが数年前。個性的な彫刻(といっても近代的なオブジェが大半)の数々に感動したものだ。しかしとにかく広くて歩くのが大変なので、その時は部分的にしか見なかったのだが、今回は端から端まで歩いた。唯一知っているアーティストはイサム ノグチ(彼は日本名だけど、アメリカ人)。ここにはMomo Taroという桃が割れたような彫刻が展示されている。芸術作品の展示と言っても、大抵の作品は手で触ったり、乗ったりすることすらできる。私は2D(平面)アーティスト(の、はしくれ)なので、3Dでものを作れる人をとても尊敬してしまう。しかし、巨大な石や鉄骨やコンクリートを抽象的に組み合わせて「アート」と呼ぶのってすごいよね。近代彫刻がめちゃくちゃ好きな場合は、NY観光のついでに入れてもいいぐらいかも。現にツアーがあるらしく、ドイツ語やロシア語を話すお客さんが多かった。残念ながらカフェテリアなどはないので、ランチはピクニックエリアで自分が持参したものを食べるしかない。体力勝負で、歩くだけでもかなり大変。冬期は閉鎖するのだが、こんなところを氷点下の時に歩いたら遭難してしまうかも知れない(ちょっと誇張)。ちなみに私が気に入ったのは、Dancing with Torsten(写真の上から三番目)。ダンスと言っても人が苦悩しているような感じ。かなり巨大。
2004/09/25
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この一週間、家に帰ってぐったりしていて楽天日記の更新すらできない有様でした...。職選びの難しさ...。どんな職場でも、自分の苦手な人とはいるものである。それが嫌なら自営業をすればいいのだが、自営業をする元気も能力もない場合は、どこかの会社に所属しなければならない。目下のところ、頭が痛いなあと思うのが、編集長のシンディ。おおらかで元気なおばさんなのだが、気分の上り下がりが激しく、自分より一生懸命働かない人が嫌いらしい。毎週金曜日は人材派遣会社に提出するタイムシートのサインをもらわなくてはいけないのだが、6時(定時)にもらおうとすると、むっとされる。ちなみに、先週の金曜日彼女を手伝って午後7時すぎまで残業した時は感謝の言葉をいただいた。それは普段の日もそうで、彼女に「See you tomorrow.」と言って帰ろうとすると、振り向いてもくれないのである。ふう。そして、多少残業をして、いいページレイアウトをすると、「Good Job!」と言って満面の笑みを浮かべて私の肩をがしっとつかむのである。センスのいい雑誌を作る編集長に褒められると、最高に気分がいい。逆に、彼女の気分が悪い時に、勝手にぎすぎすされるのは最高に気分が悪い。夫は言う。「フリーランスって、会社や時間にしばられたくない人がやる仕事じゃないの? なんでそこまで会社に気を使うの?」私もわからん。正社員でもないのに、なんでこんなに気を使わなくてはならないのだ。毎日辞めたいと思い、キャリアのためにいいからもうちょっとがんばり続けようと思う。何をやっているんだか...。
2004/09/24
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私は今人材派遣なので時給で働いているのだが、給料明細をもらう度に、正社員になりたいなあと思うのである。なぜなら、私は時給人生が長いから。日本も含めて、正社員になっていた年数が派遣やバイトより少ないのである。日本で一番最後に働いていたのが映画会社のバイト(でもフルタイム)だったのだが、この仕事が一番面白かった。今でもそうなんだけど、面白い仕事はいつも時給なのである。正社員になった時は、いつも自分のやっている事に不満だったような気がする。でも、時給で働いている場合は、いつも貧乏なのだ。今は当時と比べれば1.5~2倍くらいの時給をもらっているが、それでも時給は時給。このまま時給が数ドルあがったとしても、年収は頭うちなのである。高校生の頃、クラブ活動もせずに、アルバイトをしていた。うちの高校は教師に許可をもらわなければ働いてはいけない事になっていたので許可をもらっていたのだが、先生に「青春の時間をお金で売り渡してはいけない」みたいな事を言われた事がある。うちは貧乏だったので、高校以降親からお小遣いをもらえる状況ではなかったから働いていたのだが、その時はその先生の言った事に対して何も感じなかった。しかし、今でも時間をお金で売っている人生のままなのだ。それが悪いと思う訳ではない(世の中で一番悪いのは、働ける体なのに働かない人。働く意志のある人を除く)。このご時世、仕事があるだけでも心から感謝しなければならないだろう。しかし、こういう人生のままなのかしら...と思ってしまうのであった。
2004/09/23
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「9月になれば、求人が増えるよ」と卒業生に言われていたので、それを鵜呑みにしていたのがいけなかった。それとも今年は去年よりもっと景気が悪いのか?学校や一般の求人ウェブサイトを見ても、求人は減るばかり。あるのは低額で雇えるインターンやフリーランスばかり。企業は正社員を求めていないのである。夫が「最近は履歴書も書かないんだね~」と言うのだが(いつも文法の見直しをしてもらっていた)、求人がないのに送り先もないだろう。今の派遣の仕事があるだけでもいいという状態である。夏頃に種を蒔いておいた出版社から電話があり、週3日インターンもどきの仕事をしないかと言ってきた。ここは大手でとても行きたい会社だが、インターンやフリーランスが正社員の椅子を狙って群がっていると思われる(笑)会社なので、先の期待は難しいだろう。迷っているが、とりあえず今のところを月末まで続けてみることにした。仕事探しって、家や恋人探しに似ている。自分から動かなくちゃだめだし、タイミングって結構重要だ。運命の仕事は私を待っていてくれるに違いないと思いたい。
2004/09/19
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金曜日の夜。5時半ごろになって、写真のロケ撮影から戻って来た編集長が、「これ、スキャンをお願い」と言って40枚ほどのスライドを私のところに持って来た。ジュニア・デザイナーの子はとうに帰り支度をしていたので、私のところに回って来たようだ。私は今日は夫が帰りが遅いとわかっていたので、別に構わないと思って引き受けた。40枚のスキャンは時間がかかったが、シニア・デザイナーのハロルド君が、夜8時ごろに友達と待ち合わせをしているからと残っていたので、ひとりではないと思ってせっせとやった。6時すぎぐらいになって、ハロルド君が「言い忘れたけど、それ、CDに焼いてね」と言う。なぜかと聞くと、シンディ(編集長)が週末家でそれを見るからだという。彼女は6時半すぎにプォトグラファーの来客があり、歓談をしているようだ。私がトイレに立ったら、エディターたちがまだ仕事をしているのを発見した。金曜日の7時。まわりのジュニアやセクレタリーたちは全員いない。しかし、この雑誌を担っている人たちは、全員仕事をしていたのである。以前にも書いたけど、ここはほとんど全員女性のチームだ。皆家庭生活はどうしているんだろう。私がスキャンを全部終えてCDを持って行くと、シンディが「Thank you for doing this to me.」と私に言った。彼女は自分の作っている雑誌を愛しているのだ。そのプライドは揺るぎない。帰りのエレベーターがたまたまシンディの来客さんと一緒だった。彼は「彼女はベストだよ。彼女のような立場に皆成りたいと思うだろうね」と褒めていた。彼女たちのプロ意識。金曜日の夜に遊びに行くことは、人生で大事なことではないのだ。ぐずぐず文句ばかり垂れていた自分を見直さなくてはと思った。
2004/09/18
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最近思う事。人生の師となる人、目標となる人が欲しかったなあと。今の友達はほとんど皆年下で、いろいろ私に意見を聞いてくる。私は彼女たちより若干長く生きているだけなので、ちょっとした相談には乗るし、アドバイスもできるだけするようにしている。慕ってもらうのが嫌ではないけど、私も誰かを慕いたい。今よく仕事や私生活の相談をする友達はひとつ年上の人だけ。彼女は私のよき相談相手でいっぱい恩があり、本当に世話になっている人だ。でも何かつらいことや悩み事があるといつも彼女に相談ばかりするのも悪いから、できるだけ愚痴ばかりこぼさないようにしている。日本にいる友達には共感が得られないことも多いので、世間話以外は電話をしない。夫は相談に乗ってもらっても私の欲しい答えをくれない人(余計に混乱させられる)だし、毎日の子供の世話で忙しい姉には難しい話は余りしない。で、どんどん自分でためこんでひとりで寡黙に考えているんだけど、これって暗い...よね。誰かに話を聞いてもらうだけでいいんだけど。「じゃ、これはどうなの? あれはどう思うの?」って言ってくれる人が欲しいよう...。
2004/09/17
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同級生だったシヨンちゃんから電話。彼女もまだ仕事が見つからないらしい。卒業してはや4か月。3週間だけ先生のつてでフリーランスをしたそうだが、それ以降何もないという。彼女の場合は二重苦で、英語が私よりもさらに達者ではないのと、留学生なのでビザのスポンサーがいること。私より数段デザインセンスの優れた彼女なのに。トレーニングビザは一年しか有効期限がない。このままチャンスもなく、韓国に帰ってしまうのだろうか。サンフランシスコに住んでいる友達に久しぶりに電話をした。今の状況を話すと、「余りその会社じゃハッピ-じゃなさそうね」とコメントされた。「でも、怒って辞めるほどじゃない。もし私がとっとと辞めて、次の人がそこで働くと悔しいだろうなと思う」と答えた。そう、そうなのだ。これだけ文句を言っている会社だが、作っているモノがいいので、私の手伝っている号が印刷されてくるのが待ち遠しいぐらいだ。いいポートフォリオになるだろうし、何より自分がやったものが市場に出回るというのが嬉しい。会社の上の人の私に対するケアレスな扱いや、なかなか仲間に入れてもらえない正社員たちの輪なんて、小さな事のように思えてしまう。その友達が、「所詮、会社って人間の好き嫌いなのよね。自分に技術があれば会社でやっていけると思っていたけど、上司の好き嫌いなんかで運命って決まるのよ」と言っていた。ちょっと賛成。今の会社の上司は、チャットばかりして文句の多い女の子の方が、寡黙でくそまじめな私より扱いやすいのだろう。こればっかりは運なのだ...。
2004/09/16
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旅行に行く以外で日記を数日とばすのは珍しい...でも、家に帰ると疲れて、なかなか文章を考えられない。今の会社、いつまでいるんだろう。ちゅうぶらりんなのが、また嫌だ。アート・ディレクターに聞いてみても、「今週中に編集長と相談するって言ったでしょう?」みたいに不機嫌になられた。先週なんか、金曜日にサインをもらわないと週給がもらえないのに(別にいいんだけどさ)、とっとと帰られてしまった。全然派遣社員に対する監督責任感なし。理由もなくあれやってこれやって、定時で帰ろうとすると真剣さが足りないみたいに思われて。派遣だからちゃらんぽらんにやっているどころか、隣でネットでチャットばかりしている女子社員のおしりをふいてすごく真剣にやっている。チャットやっている時間を削れば君も定時に帰れるだろう。おバカ。やったデザインがなってないみたいに言われるのも腹が立つ。紙面作りって会社によって規制や決まりがあるもの。それを教えてもくれずに、「こうやっちゃだめでしょう」。写真をトリミングしちゃいけないならそう指導しろっつーの。真剣にやりすぎて、首も肩も腰も痛いよう。くそがつくほどまじめな自分って絶対損していると思う。友達に電話したら「なんで派遣なのにそこまで頑張っているの?」と言われてしまった。家に帰ると疲れていて、職探しをする気もおきない。あーこんな愚痴、東京以来だわ。よくない傾向。こんなネガティブな状況はよくなあい。
2004/09/15
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朝8時45分くらいに目が覚めた。夫がもう起きてテレビを見ていて、ワートレの追悼式をやっていた。そうか、今日は土曜日だったのね。3年目なのだが、これからもずっと続くのだろう。50回をとうに越えた原爆記念日や終戦記念日のように。人間ってうまくできていて、つらいことの記憶はかすんでいくようになっているみたいだ。そうしなければ、痛みを背負ったままでは生きてはいけないだろうから。私も阪神大震災で身内を亡くしているが、その時の生々しい記憶はごくたまにフラッシュバックするぐらいで、日常は忘れて生きている。夜、外に出るとワートレのあったところにレーザーの照明がともっていた。まるで天に登る道を示しているかのようだった。夫の子供を家に送った帰りに、ニュージャージーまでドライブした。ニュージャージー側の対岸から天に登る光線を見て、ふたりで手を合わせた。どうか、安らかでいられますように。
2004/09/11
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今の会社は「女性の会社」で、シニアデザイナーのハロルド君以外は全部女性。編集長のシンディは、最初はおおらかに笑う楽しいおばさんだと思っていたのだが、かなりワンマンなことがこの3週間でわかってきた。嫌みではないんだけどいつもハイテンションで、一緒にいると結構疲れる。今は月刊誌の方を手伝っているが、たった2ページのレイアウトに、写真の選択を一緒にすることから始まって、コンプのバリエーションを3つ作るんである。彼女の目を通さないことには何も進まない。えらいこっちゃ...。で、元気な人の下で働いていると、いつも気が張りつめて疲れてしまう。一日に何度かは進行具合のチェックが入り、やり直しもある。いいものを作るのにこういったことは不可欠だと頭では思っていても、家に帰るともうぐったり。明日で終わるはずなんだけど、延長あるのかしらん...。家に帰ってウェブでフルタイムの仕事を探し続けている。「秋になったら募集も増えるよ」と言われてはいたけど、確かに増えているけどなんだかなーという求人ばかり。疲れている場合ではないのだ。探さなくては。
2004/09/09
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会社の同僚ハロルド君(多分20代後半)とジャクリーンちゃん(多分20代前半)は、ヘヴィ・ロックが好きだ。オフィスにBGMがなく、おのおののキュービクルでマックから自分の好きな音楽をダウンロードしてかけている。当然隣のキュービクルにいる私にも彼らの音楽が聞こえるのだが、はたで聞いているとデスメタルのようなシャウトが響いてくる。こういった音楽が苦手な人は嫌なものだろう。私はデスメタルはいただけないが、ヘヴィな音楽には別に問題はない。この間のランチタイムに、どんな音楽を聞くのかという話になった。今ジャッキーちゃんが聞いているのは「パーフェクト・サークル」というバンドらしい。ちなみに彼女は全身黒づくめ、会話の端々に「Men」をつける、クールな女の子である。他にいくつかバンド名を聞いたが、知らないバンドばかり。逆にどんな音楽を聞くのか聞かれたら、「Bon Jovi, Aerosmith, Guns'n'Roses」ととりあえず答えた。ハロルド君が「80年代みたいだね。もっとアップデートしないの?」とコメント。やばい。年がばれてしまう。「最近ではVelvet Revolverがいいよねー」と答えたものの、全然バンドをアップデートしていない自分に気づく。今夫がリバイバルでガンズにはまっており、うちは80~90年代初頭で時が止まっている。こうして年をとってしまうのかも知れない...。
2004/09/07
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夫と夕食の為に連れ立って外へ出た。ひとブロックぐらいのところで、ひとりのおばちゃんが私たちの前を歩いていた。夫が私たちの前を歩くおばちゃんを見て、「あの人、いつもうちのビルの前にいるでしょう」と言う。私は今まで全く気がつかなかった。「いつもいるから声をかけてみたんだよ。大丈夫なのかって」夫の言う意味がちょっとわからずにいると、「あのおばちゃんはうちのビルの前を縄張りにしているホームレスなんだよ」と言う。確かに、よく見ると様子が少し変だ。頭にはスカーフを巻いていてごぎれいな身なりをしているように見えるが、この暑いのにボア付きのコートを着ており、大きなカバンを3つぶらさげている。夫が言うには、近所の人たちもおばちゃんに声をかけたそうだ。すると、「アタシはこのビルのオーナーだからここにいないといけない」と言ってきかないらしい。NYのホームレスシェルターはいつも人で溢れ返っているという話で、待遇もかんばしいことは聞かない。以前閉鎖された刑務所をシェルターにしようとして(したのかな?)、ホームレスの人たちが激怒したという話を聞いたこともある。市は好意で屋根のある場所を提供しようとしたようだが、やはり刑務所に住むというのは嫌なものなのだろう。家族ごとホームレスになっている場合も少なくなく、鉄格子がまだ残っている場所が子供にいい環境な訳もないが。ホームレス歴が長い人は、残念ながら精神に異常をきたしてしまう場合が多いと、Villege Voiceという新聞で書いていた。毎日毎日あてのない生活で、頭の何かがとんでしまうのだろう。今朝おばちゃんがベンダーで50セントのコーヒーを買うために並んでいるところをみかけた。夜も仕事から帰ってきたら、ビルの前に座っていた。....知らなきゃ良かった...。
2004/09/06
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マンハッタンの対岸の東クイーンズ区は、アジア人がとても多い。中国に始まって韓国、インド、ベトナム、タイ、マレーシア。レストランも食材店もアジアが目白押し。それに対してブルックリンはユダヤ系や黒人、南米系が多いような気がする。私が最初に住んだのはクイーンズだが、これからも住むなら断然ブルックリンよりクイーンズである。最近ではギリシャ人街アストリアに住む日本人がとても多く、日本のビデオ屋やコンビニもできたと聞いた。マンハッタンから電車で10~15分くらいのところに、エルムハーストという地区がある。何年か前日本人女性が射殺されたという不幸な事件が起こってしまった事があるが、周りが言うほど危険な地区ではないと私は思っている。そこには香港市場という大きな中国系スーパーマーケットがあり、アジアの食材が所狭しと並べられている。しかも激安。例えばココナッツミルク缶が69セント、カンのタイカレーペーストが3つで2ドル、中国茶のティーバック25袋入りが$1.50前後などなど。他、ヌクマム、ナムプラー、ライスヌードル、あらゆる種類の米、麺、なんでもこいである。ただし、野菜はくたっとなっているのが多く、魚介類もあの取り扱いを見たらちょっとひく(多分中華料理屋の魚なんてああいう扱いを受けているのだろう。知らぬが仏)。この間友だちと久しぶりに行ったので、ベトナムヌードルスープのPho(フォー)のペースト$2.69と、ライスヌードルを買って帰った。アジア好きの夫がそれに感動し、フォーに挑戦した。もやしや香草を買って来て、超薄切り牛肉を浮かべた(半生がベストなので、できるだけいいお肉を)。スープはその’ペーストを溶かして炒めたタマネギと混ぜただけ。家中ベトナムの香りがしたが、とてもおいしかったのである。男の料理は量が多いので、その後3日ほどアジアを食べ続けるはめになったが、フォーを自宅で食べられるのにちょっとハマりそうだ。
2004/09/04
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アメリカの休みは少ない。いまはプー太郎の身であるので大きな事は言えないが、毎月のように休みがある日本がうらやましかった。7/4の独立記念日の次はレイバーデイ、9月の第一月曜日。その後10月にコロンバスデーでたまに休む会社があるがアメリカの公休ではなく、次の休みは11月末の感謝祭まで無い。連休とあれば(たった3日だが)どこかに必死に遊びに行く人が多い。休みの前の金曜日は大抵の会社が2時ぐらいで閉まったりするのだが、いま行っている会社は誰もそんな気配をみせない。雑誌の締め切りが近いからだ。私は今年はさんざん夏休みを取ったので、レイバーデーはおうちでまったりなので予定がないからいいものの、他の人たちは顔をひきつらせている。そのうち上司ハロルドが4時でリタイア。え~っ。私は何時までやればいいんやあ。編集長はハイパー・アクティブなシンディというおばさまで、5時を過ぎても6時に近くなっても勢いは衰えない。ジュニア・デザイナーの女の子ジャッキーは「今日はビーチに行く予定だったのに...」とかなりむっとしていた。私は切りのいいところがちょうど6時になったので、そそくさとコンピューターを消し、シンディに出勤カードにサインをしてもらった。脱出に成功した私の後ろでは、ジャッキーが編集幹部に囲まれて何かをしていた...。
2004/09/03
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今人材派遣会社から行っているところは結構残業が激しい。激しいと言っても日本にいた時みたいに夜11時すぎとか終電間際とかじゃないんだけど、定時でとっとと帰るアメリカ式に慣れてしまったため、夜7時半を過ぎると意識がもうろうとしてくる。昨日の夜は、夕食を取るからデリバリーを頼むけど何かいるかと聞かれてしまった。日本の仕出し弁当ならいいけど、夜にサンドイッチなんかを食べる気にはならないので、丁重にお断りして8時すぎまでやって帰った。で、今日も残業。午後6時ごろ、突然皆いなくなった。キュービクル(仕切り)で仕切られたオフィスなので、誰もいなくなったのに気がつかなかった。そうすると、突然会議室の方から「サプラーイズ!」という声が聞こえた。今日は誰かのサプライズ・パーティーだったのだ。私は当然新参者なので誰を知る訳でもないが、誰も一言も声をかけてくれなかったのである。実は前回派遣で行った時もそういったサプライズパーティーがあり、誰もキュービクルに沈んでいる私に声をかけるのを忘れていた。パーティーをしているところを通らなければトイレにいけないため、仕方なく歩いていくと、皆「あの人いたの?」みたいな視線を投げかけるのがつらかった。後で「お菓子はどう?」と知らない人から声をかけられたけど、タイミングを逸してしまったので笑って辞退した。その会社の派遣期間はだいたい一週間で終わり。その場にいたって担当者以外誰を知っている訳でもないし、知っても仕方がないしね。でもとってものけ者扱いされたみたいな気がして寂しかったのは事実。で、今度は二回目。またかーと思いつつ、アメリカ人ってそういうこと気にしないんだなあと思った。私なら、新しい人がいたら絶対に声をかける。今日だけのバイトの人でも声をかけるよ。日本人ならそうすると思うし...。そうすると、サプライズをしたあとすぐに持ち場に戻った人の中に、私の直属のボス、シニア・デザイナーのハロルドいて、仕事をしているわたしに声をかけてくれた。「会議室にお菓子があるから取っておいでよ」という。「ありがとう。後で行くね」とは言ったものの、今回もまあいいっかーと思って仕事を続けていると、ハロルドが「僕、追加のクッキーを取りに行くから一緒に行こうよ」と誘ってくれた。彼の後について会議室に行くと、まだ大勢の人が食べたい飲んだりしていた。ハロルドが突然、「皆、フリーランスの○○(私の名)だよ。」と大声で紹介してくれた。皆とたんに「ハーイ!」とフレンドリーに挨拶してくれ、お菓子を薦めてくれた。たった3週間の任務期間の人間に優しくしたって無駄というのがアメリカの合理主義的世界なのかと思っていたのだが、こうやって紹介してくれるハロルドがとても有り難かった。彼を見習え。女性共よ。追記:別に誘いづらいぐらい仏頂面で仕事している訳じゃない...と思うんだけどなあ。あんまりしゃべらないからかなあ。存在感がないんだろうか。うーん...。
2004/09/02
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今行っている会社で私の担当はインテリアの月刊誌。年に二度、春と秋に業界の新作特集号を出すので、私はそのお手伝いに呼ばれている訳である。最初の一週間はおびただしい量の商品の切り抜き(コンピューター上でやるんだけど)で終わり、今週からページデザインに入っている。それが、とーーーっても細かいのである。私は日本でも週刊誌や月刊誌のお手伝いをしたことがあるが、情報が主な雑誌が多かったので、とにかくデザイン云々より締め切りに会わせてページを構成するのがやっとだった。ところがここは月刊誌でもとにかく細かい。何が細かいかというと、ロジックに会わせたデザインをページごとにする訳である。例えば、1ページデザインするのに、商品を5つから6つ選ぶ。写真の中にどんな色が入っているか、そしてその商品の質感(木、プラスチック、布などなど)はどうか、ディテールを見せた方がいいのかシェイプ(形)を強調した方がいいのか、全部考える訳である。さらに、グリッドシステムも考える。縦横の写真の位置がずれていないか、テキストが妥当な位置におかれてあるか...。こんなに細かい指示のある月刊誌なんか初めてだ。私が雑誌業界でもいいデザインの雑誌と思っていたのは、こんな苦労があるからなのだ。このこだわりは編集長から始まっているので、手を抜くということが余り無い。二日かけて9ページデザインした時には、くたくたになっていた。そのかわり、編集長に「You did a good job.」と言われた時は、かなり嬉しかった。学校みたい...(苦笑)。
2004/09/01
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