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いままでは、新卒一括採用に始まり、職能資格制度によって年次管理され、定年退職で終わる、いわゆる正社員雇用の仕組みこそ日本的雇用システムの特徴でした。 正社員システムは企業への忠誠心を高め、安心して仕事に専念できる環境をつくってきました。 その意味でいいシステムでした。 でも時代が変わりました。 ”正社員時代の終焉”(2006年2月 日経BP社刊 大久保幸夫編著)を読みました。 ポスト正社員時代の人材マネジメントについて、現状分析から将来見通しまでを解説しています。 成長が前提とされない社会では高コスト構造のデメリットを吸収できません。 この5年間に、正社員は400万人減少し、全就業者に占める割合も50%台に落ち込んでいます。 これまでのシステムが制度疲労を起こしているのです。 その結果、社員、フリーター、派遣社員等の混成集団を前に、モチベーション向上に現場のマネジャーは頭を抱えています。 正社員のようなものは未来永劫なくならないでしょう。 むしろ、長期の業績を上げるためには、これまで以上に必要とされるのではないでしょうか。 しかし、誰もが正社員として雇用されて定年退職までの生活を保証される時代は、確実に終わるでしょう。 そして、正社員という言葉も、正社員という働き方を中心とした社会制度も、あとわずかの間に変わるでしょう。 正社員システムは、正社員として働く人に優しく、そうでない人に冷たいシステムです。 正社員にならないかぎり、しばしば疎外感を味わいます。 両親と子供二人という標準家庭がいまや標準でなくなったのと同様に、正社員という標準的な働き方も今まさに標準でなくなろうとしています。 それは正社員比率の低下によって証明されます。 日本の税制や社会保障制度は、正社員として働くことを前提として作られています。 主婦に対する優遇税制も、正社員として働く夫を想定した制度であり、正社員システムが崩壊した瞬間に、日本の税制も社会保障制度も根本的な見直しを迫られます。 これまでの正社員を中心としてつくられたシステムは終焉して、企業経営や人事制度に大きな影響を与えます。 個人の生活やキャリアにも大きな影響を与えます。 この変化を止めようとしても、それがいいことか悪いことかは別として、恐らく止められないでしょう。 もう今さら元へは戻れません。 そして、止められない変化なのであれば、企業経営にとっても、個人の生活にとってもいい変化にしたいと思います。
2008.07.30
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時代が大きく変化しています。 それにあわせて、企業の人事も変わってきています。 ”人事のツボ~実践と導入のノウハウ”(2003年8月 秀和システム刊 小林秀司/奈良和哉著)を読みました。 移り変わる環境変化のなかにあっても、変わるもの、変わらないものがあり、それらを押さえた上での環境変化を捉えた今後の人事を考えるのに役に立ちます。 著者らは、シェアードバリュー・コーポレーションのコンサルタントで、大きな環境変化で企業の人事が様変わりしつつある中での、雇用管理のあり方をいかに再構築していくかをテーマに、今後の時代にマッチした新しい人事・雇用・労務マネジメント構築のための具体的なご提案と実践を行っています。 先行き不透明な厳しい時代、人事制度もこれまでの単なる労務管理の延長程度の発想ではとても成り立たなくなっています。 安易な姿勢で新しい考課制度や業績給などの賃金制度を右から左に導入しても、現場の社員は混乱するばかりです。 かえって会社の元気がなくなるケースが多く、これでは元も子もありません。 これからは、しっかりとした経営的見地からの人事設計がますます必要になっています。 環境変化のなかにあっても、変わるもの、変わらないものを押さえた上で、過去の経緯、現状の把握から抽出される問題点を浮き彫りにして、そこからこれからの解決策を探ろうとしています。 そもそも会社が元気に発展するためには、社長や経営幹部の思いやビジョンが現場の社員ひとりひとりに共有されて浸透し、さらに各自が自分の実務でその理念を実現するためにどう考え、行動すれば良いかがわかっていることが必要です。 経営理念の共有・浸透がないままに人事評価の基準をつくつても、所詮は宝の持ち腐れで終わってしまうといいます。 したがって、これからの人事制度は社長・経営幹部の経営理念の共有・浸透と、さらに現場の実務でそれをどう体現するかが明確になっていることが必要です。 この点を実践することで、経営陣と現場の社員がお互いに納得できる人事制度が実現します。 そのための、要所要所のツボを解説しています。
2008.07.23
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今週、全国のソフトバンクモバイルの販売店と家電量販店で販売開始となりました。 iPhoneは、2007年1月9日に発表され、同年6月29日にアメリカ合衆国にて発売されました。 2007年9月10日には、前日の時点で販売台数100万台となったことが発表されました。 2008年5月末現在、欧米など6カ国での販売台数は600万台に達しました。 すごいですね。 アップルは2008年末までに累計1000万台の販売を目指しています。 米市場調査会社IDCによると、米国スマートフォン市場におけるアップルのシェアは13%で、カナダのリサーチ・イン・モーション(RIM)が販売する「BlackBerry(ブラックベリー)」のシェア44%には及びませんが、パームのシェア13%を上回っています。 後継モデルのiPhone 3G(第二世代のiPhone)は2008年6月9日、WWDC 2008基調講演で、日本を含む22カ国で、2008年7月11日より発売されると発表されていました。 このiPhone 3Gが、日本を含む21カ国で同時発売となりました。 全国では正午の販売開始で、先行して午前7時に発売した直営店「ソフトバンク表参道」には、前夜から約1500人が並びました。 新規契約の場合、端末の価格は記憶容量8ギガバイトの機種が23,040円、16ギガバイトの機種が34,560円です。 通話・通信料金は月7,280円からとなっています。 キーパッドを廃しタッチパネル主体としたデザインが特徴的です。 搭載CPUの型番は 339S0030 ARM、オペレーティングシステムはiPhone OSで、GSMの提供されていない日本と韓国を除き、世界中で使えるクワッドバンドGSM端末です。 これからは、日本のメーカーとの競争が激化する可能性があるのではないでしょうか・ ただし、多機能であるが、日本製に多い、ワンセグ、FeliCa、赤外線通信機能などは搭載されていません。 今後が注目されますね。
2008.07.16
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法然院は、鎌倉時代の初め、専修念佛の元祖法然房源空上人が、鹿ヶ谷の草庵で弟子の安楽・住蓮とともに、念佛三昧の別行を修し、六時礼讃を唱えられた草庵でした。 ”法然院”(1994年12月 淡交社刊 梶田真章/水野克比古著)を読みました。 専修念佛の元祖法然房源空上人念佛三昧の別行を修し、六時礼讃を唱えられたところです。 梶田真章さんは法然寺住職、水野克比古氏は写真家です。 梶田真章さんは、1956年に浄土宗大本山 黒谷金戒光明寺の塔頭、常光院に生まれ、1980年に大阪外国語大学ドイツ語科卒業し、1984年から法然院第31代貫主に就任、現在に至ります。 水野克比古さんは、1941年京都生まれで、京都をテーマにした写真集を多数出版している、京都写真の第一人者です。 1969年から風景、庭園、建築など京都の風物を題材とした撮影に取り組んでいます。 1206年12月に、後鳥羽上皇の熊野臨幸の留守中に、院の女房松虫・鈴虫が安楽・住蓮を慕って出家し上皇の逆鱗に触れるという事件が起きました。 法然上人は讃岐国へ流罪、安楽・住蓮は死罪となりました。 その後草庵は久しく荒廃することとなりましたが、江戸時代初期の1680年に、知恩院第三十八世萬無和尚が、元祖法然上人ゆかりの地に念佛道場を建立することを発願し、弟子の忍澂和尚によって、現在の伽藍の基礎が築かれました。 浄土宗内の独立した一本山でしたが、1953年に浄土宗より独立し、単立宗教法人となり現在に至っています。 寺は鄙びた趣きをもつ茅葺で数奇屋造りの山門と、谷崎潤一郎や河上肇などの著名な学者や文人の墓が数多く存在することで有名です。 本堂の本尊は阿弥陀如来坐像で、法然上人立像なども安置されています。 方丈にある狩野光信筆の襖絵は重要文化財に指定され、境内には名水として有名な「善気水」が湧き出しています。 京の古寺から 法然院
2008.07.09
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いま女性が元気に見えるのはなぜでしょうか。 ”女性がひらくネット新時代”(2004年6月 岩波書店刊 矢野 直明著)を読みました。 少し前のインターネットの状況と、女性の元気なわけがよくわかります。 著者の矢野直明さんは、元朝日新聞記者、編集者で、社会部、整理部記者、出版局編集者などを経て、1988年にパソコン使いこなしガイドブック『ASAHIパソコン』、1995年にインターネット情報誌『DOORS』を創刊し、編集長を務めました。 メディアのプロとして、メディアが社会に与える影響に強い関心をもってきました。 インターネットという新しい道具と女性の相性の良さがあると言います。 インターネットが引き起こす未曾有の社会変革が、女性に大きな活動の場を提供しているのです。 男性も女性も、老いも若きも、すべてが激動する社会の渦中にいて、これまでの社会原理を組み立て直そうとする新しいうねりの中にいます。 この本は、インターネットの世界を遊泳し、新しいサイトを次々に立ち上げる七人の女性の物語です。 いまインターネットを武器に,男の発想では出てこなかったユニークでアイデアあふれるネットコミュニティやネットビジネス,ネットベンチャーを成功させている女性たちが輩出しています。 そうした女性たちを徹底取材して,女性の発想・ネットワーク力によって新しい時代に向かうネット社会を浮き彫りにしています。 女性は、新しい社会をしなやかに、柔軟に、しかも確実につくりあげようという流れに嬉々として身を投じているように見えます。 粟飯原理咲_インターネットわくわくレディの華麗な冒険 おとりよせ.net http://www.otoriyose.net/ 山田メユミ_化粧品ユーザーによる化粧品「クチコミ」ガイド アットコスメ http://www.cosme.net/ 小久保徳子_ネットの信頼を取り戻そうとする同窓会サイト この指とまれ!(通称“ゆびとま”) http://www.yubitoma.or.jp/ 田澤由利_転勤族の妻が北海道北見ではじめたネットオフィス ワイズスタッフ http://www.ysstaff.co.jp/ 関根千佳_ユニバーサルデザインを旗印にネット社会に挑戦 ユーディット http://www.udit.jp/ 新川てるえ_自らの体験からシングルマザーサイトを立ち上げる 母子家庭共和国 http://www.singlemother.co.jp/ 二木麻里_インターネット草創期にはじめた情報の整理箱 アリアドネ http://ariadne.ne.jp/
2008.07.02
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