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二人の秘密 南風一きみのことはもちろん誰にも内緒内緒だから俺だけの恋人俺がきみを好きなことは誰にも分からないきみはもの足りなかったかも知れないけれど秘密だから余計に楽しいって あるよねきみだって誰にも知られずに俺と話す何を話しても二人の内緒誰にも知られることはないだから俺はきみと話すときだけ本当の自分俺の素顔を知っているのはきみだけさ (詩集の宣伝)詩集「異国のお姫様」(南風一著)を発売しました。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキングへ
2007/03/31
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水仙の花 南風一エンドウやソラ豆の花から甘い香り鮮やかな黄色の菜の花からは強い香り水仙の花は風に吹かれて盛んに首を振るけれど風は吹き止まないから首を振り続けるそんな姿は気紛れな俺の電話の呼び出しにじっと自室で過ごしていたきみの姿を思い出させるもし今電話してもやっぱりきみは待ち続けているのかな (詩集の宣伝)詩集「異国のお姫様」(南風一著)を発売しました。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキングへ
2007/03/31
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ふとした偶然でも 南風一探してまで会うつもりはないけれどふとした偶然で会えるならもう一度会いたい女性がいる他方で今も好きだけどふとした偶然でも会いたくない女性がいる会わなくなってからきみが歩む人生の姿を知らない平凡だけど幸せ?それとも悲しい人生かな?そんなこと知るのが恐いし知ってどうなる?とも思うもう俺には立ち入れない人生だもの (詩集の宣伝)詩集「異国のお姫様」(南風一著)を発売しました。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキングへ
2007/03/30
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きみを思う気持ちは 南風一家族なら 喧嘩しても本音をぶつけてもすぐに忘れて また仲良く暮らしているきみの場合きみを思う気持ちは家族と変わらないのに不満をぶつけたらぷいと返事が返ってこなくなったいつまでもお客様じゃあるまいし簡単に仲違いする俺たちだったから結婚しようと考えるのがそもそも可笑しい二人だったよね (詩集の宣伝)詩集「異国のお姫様」(南風一著)を発売しました。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキングへ
2007/03/29
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柔らかな手 南風一学園祭の前に全クラスが集まってフォークダンスの練習をするという「さあ 男女のペアを作って」というかけ声に俺は迷わずきみのところへ直行した多くの男たちをさしおいてきみの手を掴んだのは俺だったきみは少しはにかんでいたけれど元々学生活動の世話役をしていたのでことさら嫌がる風でもなかったきみと俺はクラスが一緒になったことがない関係といえば1年の学園祭のときクラスの模擬店を手伝ってもらったことくらいたったそれだけのつながりであっさりきみの手を掴んでしまったクラスメイトに見られてもどうってことはなかった本当にきみに恋していたから。きみも俺の気持ちは分かっている癖にいつも友だちのようなにこやかな笑顔を投げて寄こすだけど決して近づいて来ない「そうじゃないんだ。 俺はきみの恋人になりたいんだ」 (詩集の宣伝)詩集「異国のお姫様」(南風一著)を発売しました。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキングへ
2007/03/28
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暮らし 南風一その男は気ままに勉強しておれば何とか生きてゆけると信じていた友人たちが就職して大学を去っていっても働く意欲がなかったからそのまま留年した親の手前 大学院へ進学すると話したが実はそれほど切実なものではなかった働く意欲がなかったから気ままな勉強をする方がましという程度だった運良く面白そうな学科に引っかかったがその専門に一生を賭けるほどの値打ちがあるかと自問すれば首を傾げざるを得なかったそれでも 男はことさら車や家は欲しくなかったからしがない学者稼業で行くしかないかと思っていたそんなところに妻に出会った最初は妻は自分が働くと言っていたが半年もしないうちに子どもを産みたいから男に働いてくれと言い出した男は学者になることに執着していなかったからあっさり「いいよ」と答えたところが就職してみると組織で働くことは結構骨が折れることに気付いた最初は嫌で嫌で仕方なかったが子どもが生まれて 妻や親が喜ぶ姿を見ると仕方ないのかなと諦めた仕事は特に我を張らなければどうということはなかった一日8時間魂を売っておけばそれで良かった会社は男が適当に仕事をやってくれれば満足男も適当に給料を貰って暮らしが何とか成り立てば満足そういう風にして毎日が過ぎて行った最近 子どもたちが成人を迎えるころになってさて子どもたちが独り立ちしたら仕事を辞めてもいいのかなと思うようになった男がやりたいことって何だったのかな?本当に満足を感じられる仕事って何だったのかな?そんなことが最初から分かっていたらもっと違う人生を歩んでいたよね (詩集の宣伝)詩集「異国のお姫様」(南風一著)を発売しました。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキングへ
2007/03/27
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1年前の淋しさ 南風一1年前の淋しさは覚えていないまして30年も前のものなら もっと覚えていない今が淋しくても1年も経てば 跡形もなくなっているそんな淋しさなんか季節と同じさ忘れても忘れても新しく巡ってくる (詩集の宣伝)詩集「異国のお姫様」(南風一著)を発売しました。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキングへ
2007/03/26
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立場が変わって 南風一離れてゆく方は離れていかれる側の淋しさを知ることは難しい待たせる方は待たされる側の苦しさを知ることは難しい久々に東京を訪ねて今度はきみが離れてゆく方に回ったことを実感して昔 きみが感じたであろう淋しさにようやく思い至っている (詩集の宣伝)詩集「異国のお姫様」(南風一著)を発売しました。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキングへ
2007/03/24
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島の記憶 南風一三十数年ぶりに降り立った島はどこにも見覚えがなくてちょっとがっかり春の一日級友たちと過ごした記憶の欠片が何処かにころがっていないか探してみたけれど見覚えのある光景は何処にもなかった旧級たちと楽しいお喋りをして山に登った記憶ススキの生えた丘の上で鬼ごっこをした記憶は鮮明に残っているのにそれが何処だったか?どうやって島へ渡ったかどうやって帰ったか島から帰ったあと 散会するのが名残惜しくてお城で遊んだ写真は残っているのに島の記憶がない級友たちの顔は全部覚えているのに (詩集の宣伝)詩集「異国のお姫様」(南風一著)を発売しました。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキングへ
2007/03/24
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東京 南風一地下鉄に乗るためにエスカレータに乗ったずらりと並んで降りてゆく人その横を駆け降りる人反対側を ずらりと並んで上がってくる人その横を駆け上がる人どの男も どの女も誰かに似ているようで誰にも似ていない人ごみの中ではみんな 人であって 人でない次から次にエスカレータに運ばれてゆく もの!だみんな 顔があって 顔がない俺が俺であることきみがきみであることきみも俺も希薄そんなことを考えることすら馬鹿らしくなる街俺がきみを愛したこときみが俺を待っていたことそれって 全部何だったのかな? (詩集の宣伝)詩集「異国のお姫様」(南風一著)を発売しました。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキングへ
2007/03/23
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さよならも言わずに 南風一最後の電話ということを知らないからきみはいつもの調子で俺の言葉を受け流す違うんだこれは最後の電話なんだそんなことは言えないから俺はただ会いたいと言ってみたり来れなきゃいいよとすねたりするきみは笑って俺の態度を茶化したりして楽しんでいるそんな余裕なんかないんだ最後までさよならと言えないまま俺は静かに受話器を置いた (詩集の宣伝)詩集「異国のお姫様」(南風一著)を発売しました。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキングへ
2007/03/21
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春分 南風一何十年も先のことを考えないからきみの笑顔はキラキラしてる何十年も先のことを心配しないから友人の両親は親切だきみも友人の両親もみんないなくなったけれど笑顔だけはきらきらしてる (詩集の宣伝)詩集「異国のお姫様」(南風一著)を発売しました。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキングへ
2007/03/21
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Sold Out 南風一学生のころ 乗り換え駅で電車を待っていたふとホームの向こうを見やると細面のスタイルのいい女学生が立っている清楚だけど お洒落かわいいけれど 美しい電車がやってきて方向は逆だったけれど迷わず彼女の後について電車に乗込んだ彼女は看護学生だった医学生の彼氏がいるということだったどうにかならないかと言えば彼の方が言い負かされるだろうとか多分猛烈に嫉妬するだろうと言う拒みはしないけれど医学生の方を取るとも俺を取るとも言わない頑張りによっては挽回できないこともないのだろうけれどそれははっきりしない俺はホームで偶然にきみを見つけた通りすがりの男きみと彼氏の仲を裂いてまできみを幸せにできるかと問われればそこまで責任は持てなかったいいなあと思いつつ身上も性格もよく知らないままに忘れてしまうそれが多分きみが一番幸せになる方法 (詩集の宣伝)詩集「異国のお姫様」(南風一著)を発売しました。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキングへ
2007/03/21
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約束 南風一今なら約束を破ろうものなら信用もの昔は約束なんて破られるためにあるようなものだったきみに初めてデートを持ちかけてイェスと言ってくれたときは確かに有頂天になっただけど日が暮れて夜が明けるまでに「やっぱり止めとくわ」と言われはしまいかきみが約束をすっぽかしはしまいか生きた心地がしなかったきみがにこやかに近づいてくる姿を見てやっと嬉しさが込み上げてきた俺の人生で一番嬉しかったときかな (詩集の宣伝)詩集「異国のお姫様」(南風一著)を発売しました。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキングへ
2007/03/20
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卒業 南風一きみも驚いたかも知れないけれど俺はもっと驚いたまさかきみが人を介して「何か一言を」って言ってくるなんて想像もしていなかったからでもその日を最後に中学校の仲間たちとお別れだったからきみもちょっと感傷的になったのかな登校の道でわざわざバスを途中下車して俺の前方を歩いたり朝のランニングでなぜかすぐ近くを走っていたきみ廊下ですれ違ったときは不思議な視線を投げて寄こすそんなあんなも今となっては楽しい思い出それぞれの進む道は違って多分将来恋人同士にはなれないそんなことはお互い百も承知だったから学校で姿を見かけるだけで楽しかったさようなら好きだけど恋人になれないきみさようなら毎日きみに会うのが楽しかった学園生活きみも俺も違う道へ進むけれど楽しかった学園生活ときみのことは忘れない (詩集の宣伝)詩集「異国のお姫様」(南風一著)を発売しました。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキングへ
2007/03/19
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見覚えのある地名 南風一車を運転していて何気なく案内標識を見上げるとうん?聞き覚えのある地名・・・本当は全く違う土地だのにこんなところに同じ地名がと驚くことがあるすっかり忘れていたきみの住所見覚えのある地名を見てきみが俺の手帳に住所や名前を書いてくれたときのことを思い出しているきみがそんなところを歩いているはずないのに道端を歩く女性の姿にもしかしてきみかも知れないと目をやっている (詩集の宣伝)詩集「異国のお姫様」(南風一著)を発売しました。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキングへ
2007/03/18
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彼岸 南風一お彼岸なので母に付いてお墓参りをした墓石に水をかけたり線香を立てて手を合わせながらさて祖母たちが死んで何年になるか計算してみた祖母は東京オリンピックのときだから43年27才で亡くなった叔父は38年祖父は34年父は13年子どものころは先生や近所のおじさんたちを見て大人になれば色んなことが分かるようになってもの怖じしなくなると信じていたけれど私に限れば叔父の年令をはるかに超えたけれど若かったころの恋一つ整理できていないとても27才だった叔父より賢くなったとは思えない (詩集の宣伝)詩集「異国のお姫様」(南風一著)を発売しました。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキングへ
2007/03/18
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きみはもうすっかり忘れてしまって 南風一車で郊外を走っていて中学生だろうか久々に田んぼで遊んでいる子ども4人組を見つけた私が子どもの頃はまだ公園はそんなに整備されていなかったから田んぼで遊ぶのが普通だった土臭い生活とかけ離れサラリーマン生活を続けているうちにそんなことも忘れていたきみも小さな頃は近所の仲良しこよしとままごと遊びをしたのだろうけれど今はもうそんなことはすっかり忘れてしまっただろう同じようにきみと俺が出会ったことも大人になる前の一過性の出来事として忘れてしまったことだろうあの頃 きみはもうあか抜けした17才のレディ俺はようやく田舎から街に通い始めたばかりのガキの高一二人が大人になってからもそのままうまく行き続ける方がどうかしてるよね (詩集の宣伝)詩集「異国のお姫様」(南風一著)を発売しました。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキングへ
2007/03/17
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馬鹿な男 南風一昔 酷い男がいた友人から可愛い女の子がいるという噂を聞けば会ったこともないのにもう自分の恋人であるかのように錯覚してしまう癖があった気やすく電話をかけてよもやまな話しをするでも気が小さかったから会いたいとか好きだとは決して言い出さなかった例によって声が聞きたくなったら電話する女の子がいた彼女には自分が受ける大学のことも話していた大学に入ったらまた別の人生が始まると思っていたから男は大学に入って以降のことなど考えも及ばなかった受験が終わっったころに男は彼女に電話した彼女が男と同じところにある大学を受けたという話しを聞いてびっくりした「これはまずいことになる」男はそう思った男も彼女も大学に受かって まずはめでたしだったが男はちょっと憂鬱だった彼女のことは興味がないわけでもなかったがどちらかと言えば遠方に離れてしまったある女性の方が本命だった男は優柔不断だったので近くに上京していた彼女には郵便だけ出した彼女から返事が帰って来ても適当に受け流した近くにいながら 会うことは決してなかったそんな風に一年が過ぎたから彼女の方も媚びるような手紙を書かなくなったやがて二年が過ぎ 三年が過ぎ四年が過ぎようとしていた男は帰省した折に東京での四年間の空白を懺悔するつもりで彼女に電話した電話口に出てきた彼女はもう以前のように快活な笑い声を上げなかった男は受話器を置くと つくづく彼女に電話したことを後悔した (詩集の宣伝)詩集「異国のお姫様」(南風一著)を発売しました。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキングへ
2007/03/16
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ラブレター 南風一ロータリーの花壇にはまだ雪が残っていた駅前は人影がまばらになっていたどれくらいきみを待っていただろうタクシーの向こう 店の出口にようやくきみらしい人影が見えた「お疲れさま」という声が聞こえてきみは駅への階段を昇り始めた私は急いで階段を駆け上がった電車に乗り遅れないように適当に乗車券を買って急いで改札口を抜けた彼女は耳にウサギのようなヘッドホンを付けていた手にはかわいい手袋をはいていた私服に着替えるとまだあどけなさの残る女子高生だった電車がやってくると上りの電車に乗り込んだどこまで行くのだろうと思っていると二駅目で降りたそっと後をつけると駅前の自転車置き場に入ったここで見逃したら万事窮すさてどうしたものかと思案するうちに彼女は自転車で遠ざかってゆく私は走って後を追っ駆けたがとても追いつけない道端の家の前に自転車を見つけたので急いで家のドアをノックして自転車を借りることにしたようやく自転車に乗って走り出したけれど彼女の姿を見失ってしまった私は落胆して元来た道を引き返したその夜 仕方なかったので彼女のアルバイト先にラブレターを書くことにしたラブレターというものは恋人に想いを伝えるために書くものだが私は恋を諦めるために書いた好きな癖に逆のことを書いた案の定 彼女はラブレターを読んで困ったらしい春休みの終わりに帰省先から下宿に帰ってみると彼女から手紙が届いていた封を開けると「お手紙ありがとう。私のことを忘れると書いてあるので 残念ですがお付き合いできません。お元気で」と書いてあった「なんだ。素直に付き合ってくれと書いておけばよかった」それからすぐに彼女が勤めていた店に駆けつけたけれど最早きみの姿はなかった (詩集の宣伝)詩集「異国のお姫様」(南風一著)を発売しました。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキングへ
2007/03/15
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もっと会えていれば 南風一好きなくせに会わないのはどうかしてたと思う会わなかったからと言って幸福になったわけではない(きみが幸福になったかどうかは知らない)会っていたら後悔することはなかったかも知れない(でも別の後悔が新しく生まれていたかも知れない)もっと会えていれば今のぼくたちとかけ離れた人生があったのかも知れないそれが破滅への道だったか祝福への道だったかそれは分からない幾ら違う道を求めたってぼくたちとかけ離れたぼくらを演じられようはずはなかったきみはきみだったし俺は俺だったきみも俺も余りに自分過ぎたのかな (詩集の宣伝)詩集「異国のお姫様」(南風一著)を発売しました。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキングへ
2007/03/14
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帰らない 南風一幼稚園小学校通学電車の窓から眺めた光景春休みにクラスメートと行った鬼ヶ島下宿した街大学それらは忘れがたい場所には違いないけれど遠くで思い出しているからいつまでも暖かい記憶であり続けるもし本当に訪ねようものなら過ぎ去った日々や久しく会えない友人たちその欠落感に苛まれて浦島太郎の悲哀を味わうことになるのだろうだから私は向こうへ行かないその昔 楽しく暮らした街と元気な友人たちの笑顔があって私はいつまでも変わらない夢に住んでいたいからウミガメの背中に乗って浜には帰らない (詩集の宣伝)詩集「異国のお姫様」(南風一著)を発売しました。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキングへ
2007/03/13
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一番幸せだった頃 南風一大きくなって単身生活をするようになると子どもたちは連絡一つ寄こさない小さな頃は「公園へ行くぞ」と呼びかけると何はさておき どたばたと駆けて来たものだった子どもたちが小さな頃は熱を出したり夜中にぐずったり妻が育児疲れでノイローゼになったりで早く子どもたちが大きくなることばかり祈っていたでも いざ子どもたちが親の手を離れてしまうと「おい」と呼べばすぐに走ってきた腕白な頃の姿が無性に愛おしく思い出される結果ばかりを焦って苦しかったきみとの関係それだって 過ぎてから苦しかった頃が一番幸せだったかなと感じている (詩集の宣伝)詩集「異国のお姫様」(南風一著)を発売しました。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキングへ
2007/03/12
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春の訪れ 南風一3月の西高東低の風に吹かれて田んぼの中をまっすぐ伸びる道を歩く強い向かい風に仰け反り強い横風に吹き飛ばされそうになりながら意識はすっかり洗われて幼少のころ土筆採りに行った記憶がよみがえる小川の堤を土筆を探してどこまで歩いていったのだろう?風に吹かれて身のない意識は幼少のままきみの家を探してほっつき歩いた春の午後は昔のまま何が変わったというのだろう?ぽかぽか陽気と寒の戻りこれはいつもの春の訪れ (詩集の宣伝)詩集「異国のお姫様」(南風一著)を発売しました。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキングへ
2007/03/11
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期待 南風一今日を生きることが楽しみな理由(わけ)かい?一つに 期待かないつかきみに会える期待今はまだ会うべき時期じゃないと思う他方でもう会えてもいいとも思う何かが揃ったら会うものじゃないからいつ出会ってもいい心積もりはできているでも期待だけで終わりそうな気もする死んでしまえば期待だけで終わったかどうかなど分からないから死ぬまで期待を持ち続けるのかな (詩集の宣伝)詩集「異国のお姫様」(南風一著)を発売しました。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキングへ
2007/03/10
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いつでもきみを 南風一俺は気紛れ男だから会いたくなったときしかきみに連絡しない俺は天の邪鬼だからきみと接近してやばそうになったら素知らぬ風を装う胸の奥では きゃっきゃっきみと笑い転げている姿を思い描いているくせに・・・俺はむらっ気だからきみを疎ましく感じるときがあるそんなときはきみと出会わないように電車の時刻も 場所も変えてしまう俺は飽きっぽい性格なのできみといつも顔を会わせることはできないだけど 会いたいときは心底きみに会いたいなぜ寝ても覚めてもきみを恋しく思わないのかな? (詩集の宣伝)詩集「異国のお姫様」(南風一著)を発売しました。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキングへ
2007/03/09
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生きていれば 南風一生きていれば風に触れることができる流れる雲を眺めることができる田んぼの向こうを渡ってゆく鳥を見ることができる昔のままのきみを感じることができるきみに出会った日のことをつい昨日のことのように思い浮かべることができるきみの姿は見えなくてもきみに話しかけることができるきみはあの日の笑顔を返してくるきみが何処に暮らしていようと外へ歩き出すだけで きみに出会える生きていれば 稲の切り株畑にそよぐ菜の花 小川の流れ道に止まった車 誰も通らない道工場の屋根 高架を走るバス緑がまばらな山どこにでもきみの姿を感じることができる (詩集の宣伝)詩集「異国のお姫様」(南風一著)を発売しました。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキングへ
2007/03/07
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きみは笑顔を残して 南風一まだ付き合ってもないのに好きとか嫌いとか分かるはずないでしょ出し抜けに「好き」と言われたってあなたのことはよく知らないしあなただって私のことは知らないだからもっと落ち着いて私は逃げも隠れもしない毎日同じ時刻に同じ電車に乗って通学するあなたも同じでしょ?今までと同じように通学しましょ私と話したくなったら話せばいいし私もあなたと話したくなったら話すわ無理をせずそれで二人に好きとか嫌いとかそんな感情が芽生えたらそれに従うことにしましょそれじゃあ さよならきみは笑顔を残して去って行った (詩集の宣伝)詩集「異国のお姫様」(南風一著)を発売しました。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキングへ
2007/03/06
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新宿紀伊国屋 南風一家にたどり着くやつい嬉しくて息子に小遣いを弾んだ何が嬉しかったかというと紀伊国屋書店に立ち寄ったのだった学生だったころ暇があったら新宿紀伊国屋書店に立ち寄った時間に空かせて2階から6階まで本を漁っていく腹が減ったら地階のスパゲティ屋に寄った面白そうな本をぱっぱっと仕入れて帰るすぐにお金がなくなったけれど惜しいと思ったことはなかった一瞬昔の自分に戻ったようでつい嬉しくなったのだった (詩集の宣伝)詩集「異国のお姫様」(南風一著)を発売しました。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキングへ
2007/03/05
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きみはどうかな? 南風一昨春植えたサザンカの苗木が10センチ伸びたこれにはさほど驚かない3年前に高校に入学した息子が卒業したえ? そんなに早くこれにはちょっとびっくりした昔 きみが居なければ夜も明けないように熱愛したはずだった大学生のころ 苦痛な金儲けなどできるはずがないと思い込んでいたどちらも外れて俺は平気で生きているきみが居ても居なくても月給を貰うだけの勤務も さほど違和感もない以前の俺が勘違いしていたのかな?それとも 不感症になった?きみはどうかな?やっぱり当たり前に生きている?きみと俺が出会うことがあってももう喧嘩することもないかな?ままごとのような恋愛ごっこもあったねそう言って笑えるかな? (詩集の宣伝)詩集「異国のお姫様」(南風一著)を発売しました。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキングへ
2007/03/04
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空から 南風一俺は何処からやってきたのかな?そう思うことはないかいそんなときは川の土手を歩いて風に吹かれよう帰りたいと思った方角があったらおまえはそちらからやってきた彼女しか思い浮かばないのだったら空からやって来たのさ (詩集の宣伝)詩集「異国のお姫様」(南風一著)を発売しました。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキングへ
2007/03/04
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プロポーズと離婚 南風一 俺がきみにプロポーズしなかったことときみにプロポーズはしたけれど離婚したときどれだけ違いがあるというのだろう?離れてしまうことでは同じだろ?なのにいつまでもプロポーズできなかったことを後悔しているのはなぜだろう? (詩集の宣伝)詩集「異国のお姫様」(南風一著)を発売しました。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキングへ
2007/03/03
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ヒバリ 南風一ヒバリは小さな身体だけれど高い空から真っ逆様に落下して田んぼに降り立つヒバリの子どもも当たり前のように空から落下するのだろう地面に叩きつけられるかも知れないことを怖がっていたのでは地上に降り立つことができない空を飛ぶこともできないヒバリの子どもが初めて地面に向かって身を投げるときの気持ちはどんなものだったろう?俺は結果が怖くてきみから逃げてばかりいたヒバリのように身を投げることができなかったからきみを取り逃がしてしまったのも仕方なかったのかも知れない (詩集の宣伝)詩集「異国のお姫様」(南風一著)を発売しました。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキングへ
2007/03/03
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3月 南風一子どもが小さいころ子どもの気持ちは分かると思っていた大きくなってからも日頃の暮らしぶりを見て大体分かっていると思い込んでいたけれども子どもの胸のうちを実は何も知っていない自分に気付いた親は相変わらず子どもと思っているのに子どもは高校を卒業してさっさと自分の道を歩み始めた (詩集の宣伝)詩集「異国のお姫様」(南風一著)を発売しました。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキングへ
2007/03/03
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街 南風一久々に歩いた大手町美しく化粧したOL若い女性のお尻から腰にかけて流れるようなラインすらりとした脚やや茶色がかった長い髪が背中までかかる道を歩くハイヒールの響きどれもこれもきみを思い出すものばかりだけれどきみはもうそんな姿で歩いていないのかなきみが一番美しかったころ美しいことが不思議でも何でもなかったころそんな昔のことを覚えている人は誰もいないだろう (詩集の宣伝)詩集「異国のお姫様」(南風一著)を発売しました。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキングへ
2007/03/02
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もう一度きみとスタートできるなら 南風一季節が何度でもスタートするようにもう一度きみとスタートできるなら今度はしくじらないかなきみと一緒にしたかったこときみと話したかったこと一緒に行きたかったところもう何千回となく想い描いたから今度会ったときはきみを淋しくさせない俺って鈍感だから今頃きみを好きだったことに気付いている (詩集の宣伝)詩集「異国のお姫様」(南風一著)を発売しました。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキングへ
2007/03/01
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