ナ チ ュ ー ル

ナ チ ュ ー ル

2014年05月15日
XML
テーマ: 化学(316)
カテゴリ: カテゴリ未分類


「真空に関する新実験」結果要約部分の7箇条の部分を、松浪氏の「パスカル科学論文集」、大出氏の「物理学者パスカル」と小柳氏の「パスカルの隠し絵」から引用し記載する。

原則   パスカル科学論文集(松浪氏) に記載の真空7原則
1.あらゆる物体は、互いに分離してその中間に見かけの空所のはいりこむことを、嫌悪する傾向をもっている。いいかえれば、自然は見かけの空所を怖れている。

2.あらゆる物体が有するかかる怖れ、もしくはこの嫌悪は、見かけの空所が小さいときよりも大きいときに、いつそう甚だしいというようなことはない。いいかえれば、その中間の場所の大小の如何にかかわらず、一様の強さで、これを避けようとする。

3.この怖れの強さには、しかし、限度がある。それは、一定の高さすなわちおおむね31ビエの高さの水が下方に流れようとする強さに相當する強さである。

4.この見かけの空所に接している物体は、そこを満たそうとする傾向を有する。

5.空所を満たそうとするこの傾向は、見かけの空所が小さいときよりもより大きいときに、一そう強いというようなことはない。

6.この傾向の強さには、おのずから限度がある。そしてそれは、一定の高さすなわちおおむね31ビエの高さの水が下方に流れようとする強さに、つねに相當する強さである。



準則 物理学者パスカル(大出氏) に記載の7準則
1.あらゆる物体はたがいに引きはなされて、それらのあいだに見かけの空虚を認めることを嫌悪する。つまり、自然はこの見かけの空虚をはなはだしく嫌悪する。  

2.あらゆる物体のもつこの恐怖(horreur)あるいは、嫌悪(repugnance)は、大きな見かけの空虚と小さなそれを認めるのでは、いいかえれば、大きな間隔と小さな間隔で隔てられるのでは、差がない。  

3.この恐怖の力には限界があり、約31ピエ(pieds,1pied≒33・3mm)の高さの水が流れ落ちようとする力に匹敵する。  

4.この見かけの空虚を囲む物体はそれを満たそうとする傾向をもつ。

5.この傾向は大きな見かけの空虚を満たすのと小さなそれを満たすのでは、強さが等しい。  

6.この傾向の力は限界をもち、約31ピエの高さの水が流れ落ちようとする力に匹敵する。

7. 31ピエの高さの水が流れ落ちようとする力をどんなにわずかでも越える力は、この見かけの空虚を、それがどんなに大きくとも、認めさせるのに、十分である。いいかえれば、自然がこの見かけの空虚に対してもつところの恐怖以外に、それらを離すのにも、遠ざけるのにも障害がないのであれば、どんなに大きな間隔で物体を引きはなすのにも、それは十分である。

格律 パスカルの隠し絵 (小柳氏)に記載の7格律
1.あらゆる物体は、たがいに離れること、たがいの間にこの見かけの真空を許容することをいやがっている。すなわち、自然はこの見かけの真空を恐れている。  

2.あらゆる物体がもっているこの恐怖(horreur)、あるいはこの嫌悪(repugnance)の度合いは、大きな見かけの真空を許容するときのほうが小さな真空のときよりも大きいわけではない。すなわち小さなへだたりをもつて遠ざかるときよりも大きなへだたりをもって遠ざかるときに、より大きいわけではない。  



4.この見かけの真空と接している物体は真空を満たそうとする傾向を有する。  

5.この傾向の度合いは、大きな見かけの真空を満たすときのほうが小さな真空のときよりも強いわけではない。  

6.この傾向の力は限られていて、ある一定の高さ、それはおよそ31ピエであるが、その高さの水が、それをもって下へ流れ落ちようとする力にひとしい。  

7.それをもって31ピエの高さの水が下へ流れ落ちようとするその力よりも、ほんの少しでも大きい力があれば、この見かけの真空を、それを望むだけのどんなに大きさでも、許容されるに足りる。すなわち、物体を望むだけ大きなへだたりをもって引き離されるに足りる。このときそれらの分離や遠ざかりにとって、自然がこの見かけの真空に対して抱いている恐怖以外のどんな障害もないならばのことであるが。

最も肝心の真空が発現した空間に対する表記は


見かけの空虚・・・大出氏
見かけの真空・・・小柳氏

と三者三様となっている。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2014年05月15日 13時28分19秒
コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

キーワードサーチ

▼キーワード検索

プロフィール

美松55

美松55

カレンダー

お気に入りブログ

復刻記事「韓国記事… New! alex99さん

つながる読書 New! ジャンボ青木さん

二番花の初開花~夢… New! 萌芽月さん

ストリップスを使わ… mabo400さん

How Long Concussion… 恵子421さん

コメント新着

sonngokuu999 @ Re:にじ(05/24) 先生の素晴らしいサイト初めて知りました…
美松55 @ Re:「ローソクの科学」の some one(03/21) なぜファラディは、some one と書いたので…
美松55 @ Re:クラスターの魔法数字(08/05) クラスターの考えは、ナノ化学の主題でもあるのか
美松55 @ 空間 空間・・・その存在価値は
恵子421 @ Re:LIB 001 リン酸鉄(01/05) > ナノハイブリッド化 ハイブリッドもナ…

フリーページ

化学


C 60 フラーレン


カーボンナノチューブ


化学物質管理


特定有害化学物質


初級化学講座1


HLB


色素増感


黄砂


C 60周辺


ch01


開始剤


化審法


真空


マイクロカプセル


水 一


水 2


絶対わかるシリーズ


レア-アース・レアーメタル


I 131


アンチモン


メタンハイドレート


遷移金属元素


化学図録


セシウム吸蔵


スカンジウム回収


ICSC


五酸化バナジウム


高分子


チタン酸ストロンチウム


原子の電子配置


星間炭素鎖分子


酒石酸・・パスツールに至るまで


熱学思想


酸素発見から原子・分子論へ


元素の定義


メンデレーエフの野望


元素アナグラム


パスツールの動機


多面体から見える化学


化学 正四面体からの始まり (1)(2)


化学 正四面体からの始まり (3)(4)


化学 正四面体からの始まり (5)(6)


化学 正六面体(1)


正六面体 (2) 真空の発見


正六面体 (3) 近代化学


正六面体 (4) 原子論


バスカルの真空


ガリレオガリレイの真空


商品紹介


電波時計


アクセス


砂時計


防災懐中電灯・ラジオ


保存食・パン


USB メモリー


観葉植物


ロールスクリーン 


海ぶどう


うどん


カリー


風景 四季の花のページ


カモメ


サギ集団


美松


合歓の木


古いポンプ


むくげ


老木


不明


曼珠沙華


ルコウ


アロエ


カモメ2007


ヤマブキ


復刻


ランタナ


シンピジューム


親子



琵琶湖の夕暮れ


ノハラツグミ


四季の風景


危機管理


稲田


対応2


隠元橋 ドッキング前と後


木幡緑道


さつき


古墳



鳥居


エピトロコイド曲線 マルチ番外


環境・品質 ISOの無駄話


品質記録


外部監査


続 二


内部監査


再構築


工程管理要領


統合


ISO/TS16949基礎知識


shall項目


FMEA


活動2007.5


認定基準


コアーツール


方向違い 080313


QC七つ道具


エネルギー1


改善の機会


安全管理・危機管理


OHSMS 1


安全管理1


化学安全


防止対策


危機管理


滋賀文化ゾーン


夕照庵


初級化学講座


ボルタ


未題


第一章  メール


ファラディ, マイケル


法律 関連法


消防法


改正労働安全衛生法


法 GHS


火災予防条例


改正化審法


H18改正労働安全衛生法


特化則


設備・機械


冷却塔


井戸


空調物語


遮断器


空気圧縮


地下タンク


温度計測


計測制御


ベアリング


記録


0601


0602


0603


0604


0605


0802


0903


100625


0511


トップ


本のページ



組織力


プリント配線板


周期表 成り立ちと思索


糖尿病最新療法


はやぶさ 七年の軌跡


算数との間


定理


オイラーの定理


π


NEWS


疑惑 タミフル


インフルエンザ


バルセロナ


散文


ポー


吉本隆明


秩序の構造


福原りんたろう


ニーチェ


円城塔


埴谷雄高


環境問題


ワシントン


アゼェンダ21


MFCA


REACH


温暖化


MFCA 2


温暖化2


音楽


川井郁子


小山実稚恵


グリモー


グリモー2


グリモー3


及川浩治


フジコ・ヘミング


広瀬悦子


小山実稚恵 2


ピリス


科学


腐食


JST 2012成果集


クリーンルーム


4原則


開発


酸無水物


5 S ・ 3 T


5Sスタート


整頓


省エネ


家庭の省エネ


メタン結合角 と 混成軌道


正二十面体 と 半正二十面体


フラーレン


C60 バッキーボール


遷移金属



© Rakuten Group, Inc.

Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: