最近の発表結果とその反応を下記の調査・分析に基づき検討した結果、以下のシナリオで臨みます。但し、無理をしてまでポジションを持つ必要はなさそうです。
※ 発表後、本記事巻末に結果及び検証を追記します。
【1. 指標概要】
東京都区CPIは全国CPIに対し1か月発表が先行します。
【2. 既出情報】
本指標について既に公開されている情報を整理します。以下の調査・分析は、2015年1月分から前回2016年11月分までの23回のデータを集計したものです。
前回の東京都区CPIコアは、前々回に対し横這い予想でしたが結果は悪化となっています。今回、全国CPIコアは横這い予想となっていますが、予想よりも悪くなる場合に備えておいた方が良さそうです。
(2-1. 過去情報)
本指標の過去の動きを下図に示します。
2015年の消費税増税で低下し、その後も漸減しているように見受けられます。日常生活においては物価が上がらないに越したことありませんが、日本経済全体が少し心配になりますね。
(2-2. 過去反応)
過去の直前10-1分足・同1分足・直後1分足・直後10分足を下図に示します。
基本的に他の先進国と違って、CPIでは大きな反応がありません。下表に、指標発表前後の始値基準ローソク足から、各タイミングでの跳幅と値幅を一覧整理しておきます。
平均として指標発表直後1分足跳ね幅が3pipsも反応していません。
(2-3. 関連指標)
対比分析は割愛します。
【3. 反応性分析】
反応性分析では、過去発表直後の1分足と10分足の跳幅と値幅を使います。この分析で十分なpipsが狙えそうな指標か否かが判断できます。また逆に、過去の反応の大きさがわかっていれば、ポジションを持ったときに含損がどの程度になれば損切すれば良いか(もう挽回できそうにないか)がわかります。
直後1分足値幅と直後10分足の跳幅・値幅の差が、それぞれ3pips・1pipsとなっていました。1分足と10分足の方向一致率は78%で、10分足で1分足と同じ方向にローソク足が伸びた率は64%でした。指標発表後に1分足の方向を確認してからポジションを持っても良いのですが、期待できるのは僅か3pipsです。
【4. 反応一致性分析】
反応一致性分析は、指標発表前後の反応方向に特徴的な偏りがないかを調べ、ポジションが安全に取れそうな傾向がないかを分析します。
本分析では、過去の指標の発表結果の方向(良否)に特徴的な偏りがないかを調べる指標検証と、発表前後に指標発表の方向とローソク足の向きとの一致に偏りがないかを調べる一致性検証と、を行っています。
指標に反応するというよりも、指標発表前から同じ方向に値動きを繰り返しているようです。
【5. 指標一致性分析】
指標一致性分析は、指標方向と反応方向に特徴的な偏りがないかを調べ、ポジションが安全に取れそうな傾向がないかを分析します。指標方向とは、市場予想から前回結果を引いた事前差異と、発表結果から市場予想と前回結果を引いた事後差異と、を表します。これらの値がプラスのとき反応がプラス(陽線)となっていれば「方向が一致している」と見なします。
本分析では、過去の指標の発表結果の方向(良否)に特徴的な偏りがないかを調べる指標検証と、発表前後に指標発表の方向とローソク足の向きとの一致に偏りがないかを調べる一致性検証と、を行っています。
期待的中率75%に達する傾向は見いだせませんでした。
【6. シナリオ作成】
以上の調査・分析結果に基づき、以下のシナリオで取引に臨みます。但し、無理をしてまでポジションを持つ必要はなさそうです。
以上
?U.結果検証
2017.1/27.08:30発表
追記:2017.01/27.12:33
【7. 発表結果】
(7-1. 指標結果)
本指標発表結果及び反応は次の通りでした。
発表結果は前回結果・市場予想より改善したものの、直後1分足の反応は「→」でした。がしかし、直後10分足の反応は素直に「↑」となりました。
(7-2. 取引結果)
取引結果は次の通りでした。
シナリオとしては間違っていましたが、幸いにも利確が早かったので逆跳幅を捉えてプラスにできました。
【8. 調査分析検証】
特に、事前調査・分析内容で見直すべき点はありません。分析通りにならないときには、反応が小さいものです。
【9. シナリオ検証】
今回は損切となりましたが、問題はありません。
以上
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本記事における分析シート、一部乃至は一連の体系化された手順を、個人の取引以外の目的で使用・公開・二次利用を行う場合には、著作権者及びFX手法研究会に対し、連絡を取り何らかの合意を行う必要があります。
以上
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