陽炎の向こう側             浅井 キラリ

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あなたへ  あなたの瞳に 


あなたへ  二人だけの記憶


あなたへ  あなたの選んだ道


あなたへ  あなたの胸に


あなたへ  どうして


あなたへ  あの街


あなたへ  幸せ?


あなたへ  久しぶりの声


あなたへ  あなたの名前  


あなたへ  aitai


あなたへ  冬の空


あなたへ  東京の空


2009/02/01
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カテゴリ: カテゴリ未分類



「うん、大丈夫よ。」

5月の連休で浅草の浅草寺の仲店通りは、観光客でいっぱいだった。

「おかあさん、僕、これ欲しいな。」

「お小遣いで買いなさい。」

「ええ~、買ってよ。お土産に。」

「誰のお土産?」

「僕の。」

「そう言うのは、お土産って言わないんじゃないの?いいわよ。」

雄太は、歴史が好きな10歳。

「ありがとう。こういうの欲しかったんだ。」

雄太は、葵の紋の入ったおもちゃの印籠を手にして嬉しそうな笑顔を理彩に見せていた。

5月の初めと言っても、もう夏の日差しだった。

「どこかで一休みしようか。」

夫の雅史が理彩に言った。

今年のお正月に理彩の両親が亡くなった。

それは、突然の死だった。

「えっ?今、何て、何て、おっしゃったんですか?」

受話器を持つ理彩の手が震えだした。

そして、その場に崩れ落ちた。

リビングのソファーで雅史と雄太は、テレビゲームをしていた。

理彩のただならぬ様子に雅史が気がついた。

「理彩、どうした?」

ゲーム機を投げ出して、雅史は、理彩の体を抱えた。

受話器の向こう側から、声が聞こえる。

雅史は、震える理彩を支えながら、受話器を耳に当てた。

「お電話変わりました。」

それは、警察からの電話だった。理彩たち一家三人の家に来る途中、理彩の両親が、環八で居眠り運転の大型トラックに追突され、即死したという知らせだった。

いつも、年末からお正月二日までは、雅史の横浜にある実家に行って、二日に世田谷にある理彩の実家に行くことになっていた。

でも、今年は、年末にサッカーの試合で雄太が足をねんざしたので、元旦に雅史と理彩の両親が、遊びに来ることにしたのだった。

突然の訃報に理彩は、そのまま寝込んでしまった。

理彩は、一人娘だった。

雅史に支えられ、やっと通夜と葬儀に参列することができた。

夢の中を彷徨っているかのようだった。

一言も言葉を発することができなかった。

涙も出てこない。

体もこわばっていた。

その日から、夜、眠れない日々が続き、とうとう倒れてしまい、救急車で病院に運ばれた。

理彩は、まるで自分の世界に閉じこもってしまったかのようだった。

入院してからも、ほとんど毎日、ベッドの中にいた。

起きても窓際の椅子に座り、ぼんやりと外を見ていた。

「山村さん、少しは食べましょう。」

看護婦が理彩に声を掛けた。

でも、理彩は、看護婦の方を振り向くが返事をしない。

まるで、時間も空間も固まってしまった世界にいるようだった。



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最終更新日  2009/02/04 06:17:15 PM
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