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ABT 大阪公演、ガラの様子をきょん様に教えていただきました。いつもありがとうございます!! BBSの転載をさせていただきました。訂正などのご希望がありましたらどうぞよろしくお願いいたします。2005年7月30日(土)大阪 フェスティバルホールオールスターガラ31、テーマとヴァリエーション 振付:バランシン 音楽:チャイコフスキー 管弦楽組曲第3番op.55 第4楽章 出演:ミシェル・ワイルズ デヴィッド・ホールバーグ ほか第2部2、薔薇の精 振付:ミハイル・フォーキン 音楽:カール・マリア・フォン・ウェーバー「舞踏への勧誘」 装置・衣裳:レオン・バクスト 出演:エルマン・コルネホ シオマラ・レイエス3. 「海賊」からパドドゥ 振付:マリウス・プティパ 音楽:アドルフ・アダン 編曲:リッカルド・ドリゴ 出演:パロマ・へレーラ ホセ・マヌエル・カレーニョ4.「ロミオとジュリエット」からバルコニーのパドドゥ 振付:ケネス・マクミラン 音楽:セルゲイ・プロコフィエフ 出演:ジュリー・ケント アンヘル・コレーラ第3部5.シンフォニエッタ 振付:イリ・キリアン 音楽:レオシュ・ヤナーチェク 出演:ヘスス・パストル ほか>>>>本日ラスト きょんさん Shevaさま、皆様こんにちは。私の方は本日びわこにてライモンダでバレエ月間ラストを迎えます。昨日は大阪フェスでABTガラでしたが、シンフォニエッタがマキシムに続いてゴメス降板で、ジリアンも密かにというかやはりというか降板でプリンシパルが誰も出ないというちょっと寂しいフィナーレを迎えました。ヘススが一番のメインだったようでカーテンコールで最後に出てきて中央でみんなをひっぱっていました。でも、完全にゴメスのパートでもなかったようでよく写真で見るゴメスのシーンは他の方が踊っていました。ものすごく忙しいバレエで誰かの踊りに目をうばわれる隙もなかったです。Shevaさまお勧めのサヴェリエフもやっと見ることができましたが、あれでは魅力を感じる間もありませんでした。残念。昨日はなんか全体的にいまいち盛り上がらず、盛り上がったのはカレーニョの海賊だけでした。薔薇の精のコルネホかなり私はよかったのですが…。アンヘル、ケントにもえっなんでこんなに拍手少ないの?って寂しかったです。アンヘル君ロミオでもあんなに回っていいの?って感じでしたがあれはマクミランとは思えませんでしたが、ロミオのめくるめくおさえきれない感情を表していると考えるとあれもあり。カレーニョさすがの貫禄を見せてくれました。完全にコントロールされた回転。美しい完璧なアリでした。昨日はヘススかなりお疲れの様子でしたが本日は思いっきりかっこよいアブデラーマンを見せてくれること期待してます。では、また。 (written by KYON 2005年07月31日 10時00分26秒) きょんさま、ありがとうございました。彼らは休みもなしで移動、ほんとに大変でしたね(きょんさまもお疲れ様でした)。プリンシパルが軒並みダウン、降板、いやいやほんとに荒れ模様の公演でした。地震といい、台風といい、電車は止まるし。けが、けが、けが…。暑い日本でこのスケジュールじゃまいりますよね、そりゃあ~次回のツアーは、真夏は避けて冬場の方がいいのではないでしょうか。しかし、若い伸び盛りのスターのバジルデビューや台頭もあり、見るべきところも多々ありました。きょんさまに大阪方面のレポをしていただけるので大変しあわせでございます。ほんとにありがとうございます。by Sheva
2005年07月31日
放心状態…って嘘だけど、死んだ。なんかバレエバカを通り越してもう、バレエ・ドラッグ状態。理性の歯止めが利きません…! 連続何連チャンしたか考えるだけでも怖い。でもようやく終わりました、ふう~次はもう8月のユカリューシャまでないです。もう3年分ぐらい1.5ヵ月で見た感じです。でもやっぱ一番のヤマ場はRBの「マノン」でしたね! これはほんとにすごかったです。あと「ニーベルングの指環」かな。皆様、いつも書き込みありがとうございます。不精なものでなかなかお返事が出来ずにすみません! 実はすごくシャイなもんで…心を入れ替えてなるべく早くお返事いたしますのでご容赦くださいませ。Gromitさま、バレエの感じ方は人それぞれだし、見たその日の夜しか鮮明な印象ってないじゃない? 熱い思い、もしくは残念な思いも。だからいいんですよ。思いっきり書いてください。きのうは確かに3幕でなかなかダンサー出てこなくてシーンだった。その通りです。
2005年07月30日
コルネホのバジルABT「ドン・キホーテ」7月27日(水) マチネ 上野・東京文化会館突然のマキシム降板で代役のコルネホ、レポをいただきました。ありがとうございます! 無理言ってすみません。原振付 : マリウス・プティパ アレクサンドル・ゴールスキー 改訂振付 : ケヴィン・マッケンジー スーザン・ジョーンズ 美術・衣裳 : サント・ロクァスト 照明 : ナターシャ・カッツ 編曲 : ジャック・エヴァリー キトリ : シオマラ・レイエス バジル (理髪師,キトリの恋人) : マキシム・ベロセルコフスキー → エルマン・コルネホ メルセデス (踊り子) : エリカ・コルネホ エスパーダ (闘牛士) : サッシャ・ラデッキー ドン・キホーテ : ヴィクター・バービー サンチョ・パンサ (ドン・キホーテの従者) : アレハンドロ・ピリス=ニーニョ ガマーシュ (裕福な貴族) : フリオ・ブラガド=ヤング ロレンソ (キトリの父) : バック・コリンズ 木の精の女王 : カルメン・コレーラ アムール : サラ・レーン 花売り娘 : アンナ・リセイカ アドリエンネ・シュルト ジプシーの踊り : ローラ・ヒダルゴ カルロス・ロペス 指揮 : オームズビー・ウィルキンス 管弦楽 : 東京フィルハーモニー交響楽団>>>コルネホのバジル!まさに今、観てきました。アメージング!羽のように軽い!その上、音と一寸違わず舞う...。軽くしなやかなのに、片手でリフトもする筋力。ひぇー。 エルマン・コルネホは今日初めてバジルを踊ったそうです。しかも代役に決まってから仕上げたそうなので2,3日間で、ってことですよね?天才肌ダンサーって淒。だって完璧でしたよ。もはや、あれは代役ではないです。ちなみにアンヘルのお姉さんが奥様なんですねー。 エルマン・コルネホとシオマラ・レイエス組のドンキは、春風のように爽やか。可愛らしくも楽しいバジルとキトリでありました。 by JM >>JMさま、ありがとうございました。コルネホの初バジルとは一生の記念ですね。末代まで自慢できます。私も事情が許せば見たかった~ シオマラもすごくうまいんで…。次回の来日はぜひ!しかし数日で仕上げたとはさすがですね。ABTにも世代交代の波が来てるんだなあとひしひし感じます。フリオ君、最高でしたね。この日はガマーシュだったんですね~ しかし今回一番大発見だったのがフリオ君とは大笑い。コルネホはある意味予想通りだったし。サヴェリエフ君はぜひ次回もまた見たい。彼はシリアスな役はいいんではないか?
2005年07月30日
NBSからお知らせが。来年2月の「マラーホフの贈り物 2006」来日メンバー、ゴメスが入ってます~マラーホフケント、ラカッラ、ルンキナ、ポリーナ・セミオノワフィーリン、ゴメス、シリル・ピエール、アルテム・シュピレフスキー。
2005年07月30日
ABT「ドン・キホーテ」2005年7月29日(金) 上野 東京文化会館ケント/カレーニョキトリ : ジュリー・ケント バジル (理髪師,キトリの恋人) : ホセ・マヌエル・カレーニョ メルセデス (踊り子) : ヴェロニカ・パールト エスパーダ (闘牛士) : マルセロ・ゴメス → ゲンナジー・サヴェリエフ ドン・キホーテ : ヴィクター・バービー サンチョ・パンサ (ドン・キホーテの従者) : フリオ・ブラガド=ヤング ガマーシュ (裕福な貴族) : ギョーム・グラファン ロレンソ (キトリの父) : アイザック・スタッパス 木の精の女王 : ミシェル・ワイルズ アムール : サラ・レーン 花売り娘 : ユリコ・カジヤ ミスティー・コープランド ジプシーの踊り : ルチアーナ・パリス エルマン・コルネホ 指揮 : デイヴィッド・ラマーシュ 管弦楽 : 東京フィルハーモニー交響楽団原振付 : マリウス・プティパ アレクサンドル・ゴールスキー 改訂振付 : ケヴィン・マッケンジー スーザン・ジョーンズ 美術・衣裳 : サント・ロクァスト 照明 : ナターシャ・カッツ 編曲 : ジャック・エヴァリーきのうのものすごいのを見た後だけに…。淋しかった…カレーニョが本気を出したのはグラン・パドドゥのコーダだけ。サヴェリエフのエスパーダは似合ってなかった…がんばっていたのは、コルネホとフリオ君! でした。第1幕花売り娘。(ユリコ・カジヤ、ミスティー・コープランド)キトリ登場。ジュリー・ケントはすごい美人で役者。彼女のソロが終わるとすぐバジル(カレーニョ)が登場。ガマーシュ登場。きのうデブのドン・キホーテ(ありえない)をやっていたギヨーム・グラファン。この娘じゃない、あの娘じゃないと、乱暴に女の子の手をひっぱってどける。ロレンツォに花束を渡す。ロレンツォ、「俺に?」と勘違い。娘と結婚させろと言うガマーシュ。キトリは扇子でぱっと顔を隠す。このへんの演技がジュリー・ケントすばらしい。無理やり腕を組まされたキトリはちょこんちょこんとガマーシュの頭を小突く。可愛い。そしてミーシャ版でシンシア・ハーヴェイがやっていたように、扇子をフェンシング代わりにしてガマーシュを突き倒す。うまい。これ、パロマはフェンシングじゃなかった。キトリは逃げ出す。メルセデス(ヴェロニカ・パールト)登場。闘牛士たちが登場し、最後にエスパーダ(ゲンナジー・サヴェリエフ)が登場する。う~~~ん。きのうのホールバーグがめっちゃかっこよかっただけに。パールトがでかすぎて釣り合わない。演技もエスパーダの感じじゃなかった。いったいどうしちゃったの? 彼も調子悪かったのかな。ダンスは完璧ですばらしいが、肝心のエスパーダに必要な、虚栄心、中身のない派手さがない。地味なエスパーダだ。性格ちゃうじゃん、という感じ。彼も多分、自分の出来には納得いってなかったと思う。ついでに先に言っとけばカレーニョも。自分に厳しい二人だけに。だいたいあのもみ上げはなんなんだよおお。ドン・キホーテとサンチョ・パンサが登場する。フリオ君、もうサイコー。彼はすごい!!! ずっとずーーーーっと演技していた。カーテンコールでさえも。もう彼に釘付け。サンチョ・パンサが主役より目立ってどうするんだ!おばかな男を熱演。きのうのガマーシュも相当、おバカな男だった。「この方に食い物と飲み物をだしとくれ。」いきなりホルンを吹き鳴らす。すごい----! 大間抜け。ドリフターズのようにみんな舞台でずっこけた。ロレンツォが手に持っていた肉を奪い取ってパクついて怒られてるし。もうおばか炸裂。ドン・キホーテがキトリを見初めて、近付く。ちょうどバジルは真っ赤なバラを手にして捧げていたところだった。キトリはバラを放り出す。「い~らない。」バジル、むかっ。「なんだよ、この爺さんは。顔がこんなに縦にも横にも長いじゃないか!」とマイムで自分の顔をひっぱって演技。爆笑。これ、アンヘルは「このじじぃ、あたまいかれてるぜ!」とやっていた。パドシス。キトリがドンキホーテと中央で、下手でバジルと花売り娘、上手でガマーシュと花売り娘、で踊る。そしたらまたサンチョ・パンサが、怪しい動きをし始めたぞ。いそいそと舞台の奥に行って、「ねぇ、踊ろうよ~」しょうがなくある娘が相手するが、あまりのダンスの下手さに娘は怒ってしまう。一方、バジルは花売り娘と熱いキスをしている。キトリは頭にきてばしばしと扇子でバジルを殴りつける。バジル、無視。するとドンキホーテがさっさとキトリをエスコートして歩き出した。慌てて飛んでいくバジル。さてダンスだが、アンヘルはきのう、1幕では、下手で上手の奥にいるキトリを見ながら10回転ピルエット2回決めていたが、カレーニョは5回転。これを2回。カレーニョは1幕では6回転以上のピルエットはしなかった。彼はその気になれば12回転でもできるでしょう。でもしないのです。カレーニョのピルエットは絶対軸がぶれない。そして4回転を過ぎたあたりで速度がゆっくりになり、ピタ!と6回転回って静止するのだ。これはこれですごすぎる。そして花売り娘を左右に従えて踊るところ、最後のピルエットは6回転。優雅です。第2幕お待ちかねの第2幕。何を待ってたかというともちろん、コルネホです~!噂どおりのジプシーのダンス、すごすぎたよおおお!!身をのけぞらせてジャンプするのが何回かあるのだが、高い!!!!キレすごい! パドシャの足の形で空中で2回転するのも高い!!片足を前に伸ばしてジャンプするソテ、すごい!ピルエットはらくらくと7回転。お返しにバジルが踊る。ここでカレーニョ、9回転した。美しいピルエット。小さいお子様、これがお手本ですよ~ドンキホーテ(の代役)が風車から落ちるとき、風車の別の羽根と接触していたが大丈夫だろうかしら?眠り込んだドン・キホーテ、夢を見る。キューピッドが登場。これが噂のサラ・レーン。美しい!めっちゃ可愛い。キューピッドは矢を射てドン。キホーテに魔法をかける。キューピッドは少年ぽい感じが普通だが、この子はめっちゃ女の子。森の女王は美しいミシェル・ワイルズ。この夢のシーンは3人とも美人でよかった。ミシェル・ワイルズはにこやかな笑顔で超難しいソロをこなした。イタリアン・フェッテも完璧。でもお客さんは次のキューピッドに目を奪われた。キュート! そして彼女は仔馬のように跳ねるとき、後ろに上げた足が高くてすばらしい。パドブレも細かくてほんとにキューピッドでした。そしてキトリのソロ。グランジュテ、おしまい。最後にキューピッドがまたちょこんとドン・キホーテの頭を触って魔法を解いていく。夢から覚ましてあげたのかな。さて夜が明けて眠っているサンチョ・パンサを起こすバジル。追っ手がやってきた。ドン・キホーテとサンチョ・パンサは二人をかばう。宿屋花売り娘。闘牛士。キトリとバジル。エスパーダのソロ。ううう~~~んん。ほんとゴメンナサイ。サヴェリエフさん。ときめきませんでした。地味。地味なエスパーダほどいらんもんはない。きのうあんなにホールバーグの足に目が釘付けになったというのに。矢を床にさしてその間で踊るメルセデス。キトリとバジル、キトリは例の闘牛したちの前を一直線にピルエットしていくのをやった。ガマーシュたちが乱入し、バジルは自殺を図る芝居を打つ。カレーニョとってもお茶目でした。倒れて死んだ時、ほんとに死んだみたい。顔がマジ。バジルを踏みつけてかみそりをぬいたり、お酒を飲み干すキトリの演技はきょうもやっていました~さて結婚を承諾してもらって喜びのダンス。一同、床に膝をついて手をパチパチならす。最後にバジルがキトリのところにすごい開脚ジュテして近付いてひざまづくところ、珍しくカレーニョが手をついてしまった。あちゃ~うわあああ… それこそ幕間にカレーニョは舌を噛んで死にたい気分だったにちがいない。第3幕いよいよグラン・パドドゥです。あの音楽が流れると胸がときめきますね。カレーニョやっとエンジン全開しました。まずパドドゥ。ジュリーケント、1回目はバランス取れませんでした。2回目もちょこ。次のセットはまあまあ。フィッシュダイブが、頭上から空中にいったん放り上げて、胸で抱いてから膝に落とすところで、胸にところでもたついたかな?花売り娘、ユリコ・カジヤのソロ。バジルのソロ。花売り娘、ミスティー・コープランドのソロ。キトリのソロ。扇子を開いたり閉じたりしながら可愛らしく踊るもの。さてさてコーダです。ここです。ここでようやく本領発揮のカレーニョ。最初のピルエット、美しいアチチュード(もしくは足をパッセせず伸ばした形?)で5回転。すばらしい。次のピルエット、パッセで7回転ぐらい。ぐるぐるぐる人間ヘリコプターのようなマネージュ。大拍手。ケントのフェッテ・アントゥールナンは全部シングル、最後が2回転?次にカレーニョのアラスゴンドのフェッテ。これがすごかった!ぐるぐる勢いをつけて回ると、惰性で何回かぐるぐるまわるのだが、これが腰に手で余裕でぐるぐるぐる。これはものすごい技。2回ぐらいやっていた。これは軸がしっかりしてるからできるんですよね。さいごは華麗に超絶技巧を決めてくれたカレーニョさん、さすがでした。
2005年07月29日
ABT ドン・キホーテ 第3幕さて、おまちかねの第3幕。でも1、2幕も充分すごすぎて、見所ありすぎだったんですけどね。さあ、キトリとバジルの結婚のお祝いです。花売り娘が出てきます。そしてエスパーダとメルセデス。ドン・キホーテとサンチョ・パンサ、ガマーシュ。さいごのキトリとバジルが出てくる。また万雷の拍手!いよいよグラン・パドドゥ、何度も何度も見慣れているシーンだが、もうわくわく。ヘレーラの最初のバランス、2回、両方とも0.5秒。2回目のバランス2回はうまくいった。アンヘルがパロマのとこに飛んで近付く時、ものすごい開脚ジャンプ。花売り娘、リチェットのソロ。すばらしい。アンヘルのソロ、いやもうすごいです。拍手すごい。飛んでから闘牛士ポーズでビシ!と静止する。翌日のカレーニョは静止せず流していた。これは踊りのくせなのかな。花売り娘、エリカのソロ。最初のジュテがすごい高かった。ばねのある人だ。さすがお兄さん似ですね。パロマのキトリのヴァリエーション、すばらしかった!ほんとに美しい。扇子を開いたり閉じたり煽いだりしながら、エシャペ。ゆっくりゆっくり足をポワント、ア・テールの繰り返し。そのテンポがだんだん速くなっていく。このリズム感が絶妙で。優雅ですばらしい。これはまた見たいわ。大喝采。パロマは前回の来日の時一番好きだったバレリーナだった。今回も相変わらずのムーヴメントの柔らかさ、優雅さ、美しさを見せてくれた。コーダ。アンヘルすごすぎ。パロマの注目のフェッテアントゥールナンは2回に1回ダブルを入れるという離れ業。途中3回に1回になったが、また後半は2回に1回ダブル、とどめは3回転。客席がそこで大熱狂し、大ブラボー。みんな自然に叫んでいた。しかも優雅そのもの。さすがパロマです。2人のグランパドドゥが終わった時点で、ショーが止まるぐらい拍手が鳴り続けた。そのあとの踊りは、抱え上げられて立つドン・キホーテの回りを皆がフォークダンスのように手をつないでぐるぐる。ポーズして終わりだった。ミーシャヴァージョンとは異なっていた。そのあとのあいさつはオケの音楽にのって出てきた。手拍子、手拍子!客席は5階までソールドアウトだが、最終的にみなスタンディング。ホールバーグはあすは出ない。土曜の大阪のガラに出る。フリオ・ブラガド=ヤングはあすはサンチョ・パンサ。
2005年07月28日
ABT ドン・キホーテ2005年7月28日(木) 上野・東京文化会館キトリ : パロマ・ヘレーラ バジル (理髪師,キトリの恋人) : アンヘル・コレーラ メルセデス (踊り子) : カルメン・コレーラ エスパーダ (闘牛士) : デイヴィッド・ホールバーグ ドン・キホーテ : ギョーム・グラファン サンチョ・パンサ (ドン・キホーテの従者) : フラヴィオ・サラザール ガマーシュ (裕福な貴族) : フリオ・ブラガド=ヤング ロレンソ (キトリの父) : バック・コリンズ 木の精の女王 : ヴェロニカ・パールト アムール : アン・ミレウスキ 花売り娘 : マリア・リチェット エリカ・コルネホ ジプシーの踊り : サラワニー・タラタニット サッシャ・ラデッキー 指揮 : オームズビー・ウィルキンス 管弦楽 : 東京フィルハーモニー交響楽団原振付 : マリウス・プティパ アレクサンドル・ゴールスキー 改訂振付 : ケヴィン・マッケンジー スーザン・ジョーンズ 美術・衣裳 : サント・ロクァスト 照明 : ナターシャ・カッツ 編曲 : ジャック・エヴァリー おっとぉ~ あす、エスパーダ、ゴメス降板です。代役はサヴェリエフ! 複雑な気分です。サヴェリエフはめっちゃダンスうまくて好み。演技もめちゃうまらしい。わ~ん、ゴメスさんのエスパーダ、見とけばよかったですが、サヴェリエフも捨てがたかったのですごくうれしい。きょうもアンヘルはやってくれました。…ってもう、やりすぎ! 回りすぎ。あの~ 誰も6回転でも8回転でも拍手しなくなっちゃうんで… 10回転連発だもん。今回の来日のアンヘルは神懸り。神様ありがとう。すごすぎですよ、まったく。ヘレーラもすばらしくて、ショウストッパー出ちゃったよん。それからエスパーダのホールバーグ、すごくよかった。美しい足の甲。伸ばしまくり。すばらしい~ ブラヴォー。第1幕幕が開くと、そこにスペインの闘牛を描いた幕がある。これがバリシニコフのドンキホーテと同じなんです。のっけからそれですごい感動~その薄い幕の向こうに、歩いているドン・キホーテ(ギョーム・グラファン)とサンチョ・パンサ(フラビオ・サラザール)。ドン・キホーテは頭上に、ドルシネア姫の幻影を見る。街の広場人々の喧騒。花売り娘(マリア・リチェット、エリカ・コルネホ)が登場する。闘牛士たちが登場する。キトリ(パロマ・ヘレーラ)が登場する。拍手。グランジュテ満載の最初の踊り。センスでバン、と床を叩く。拍手していると、すぐにギターを手にしたバジル(アンヘル・コレーラ)が登場する。また大拍手。登場してすぐに6回転のピルエット。これはほんの序の口だった。二人はちょっと痴話げんかをする。でもやっぱり好きよと、扇子とギターを放り投げて踊りだす。パドドゥの最後でグラッ!また地震! エンジェルの降臨で大地も心をときめかせたのか(かなりクサイ?)アンヘルは地震男だな~ エスパーダたちが登場。メルセデス(カルメン・コレーラ)そしてエスパーダ(デヴィッド・ホールバーグ)。ホールバーグは、伊達男の闘牛士、あのガラの時の表情のない彼と違って、すごくいきいきしていた。金髪で背が高くて美しすぎる。アンヘルは1幕からもう飛ばしまくり。舞台の下手で10回転ピルエット、拍手もらってまた10回転。そのあと花売り娘と手をつないで踊るところのキレがすごくて。ヘレーラをコレーラが片手で2回リフトするが、またアンヘル、やってましたよ。長時間リフト。5秒以上やっていた。世界バレエフェスではコジョカルを10秒ぐらいリフトしてたものね。このくらい序の口か。ガマーシュ(フリオ・ブラガド=ヤング)すごくうまかった。若い可愛い子が演じているのだが、笑いとってました。ロレンゾとの椅子に座るの座らないのの掛け合い、結局尻餅つくんだけど、とか、ドンキホーテとの会話とかおもしろくてまたそっちに釘付け。吸いません、コールド見てませんでした。指をパチパチならして盛り上げるのがおもしろい。アンヘルの芝居、「僕は髭剃りクリームをこねて顔に塗って髭を剃る床屋なんです。お金なんかあるわけないですよ。」ユーモラスにパパをからかうバジル。キトリとバジルは逃げ出し、追いかけるロレンソとガマーシュ。第2幕ジプシーの野営地。逃げてきたバジルとキトリ。寝ているとジプシーたちがやってくる。ジプシーは仲間に入れてくれ、ダンス大会になる。男のジプシー(サッシャ・ラデツキー)豪快に踊る。ほかのジプシーたちも凄い迫力でばんばん飛ぶ。中には空中回転してる人もいた。女のジプシー(サラワニー・タラタニット)はインド系の人でしょうか。バジルはお返しに華麗に舞ってみせる。このへんでもうお客さんがアンヘルのすごいピルエットに慣れてしまったのか、拍手がないんだよ。8回転でも、10回転でも。慣れとは怖ろしい。さてドンキホーテが風車と戦って敗れ、倒れて寝込む。支えてきたバジルはしょうがないなあ~と去る。すると暗闇からキューピッド(=アムール)(アン・ミレウスキ)が現れる。背後の風車のセットが布で覆い隠される。森の女王(ヴェロニカ・パールト)が現れる。パールトは大柄で、ミルタのようないかめしい表情で踊っていた。ドルシネア姫(パロマ・ヘレーラ)も現れる。美しい。森の女王のソロ、アラスゴンドの繰り返し、それからイタリアン・フェッテ。ちょっと位置がずれたがほぼ完璧。キューピッドのソロ。ドルシネア姫のソロ。これがすばらしかった! 美しいスローなアチチュードの繰り返し、それから後半ピケターン、これの速いこと!コーダでグラン・ジュテしながらコールドの前を一直線に進む。折り返してジュテ・アントルラセ。それぞれ2回ずつ。同様に森の女王もグラン・ジュテ&ジュテ・アントルラセ。キューピッドと3人でドンキホーテの前で踊って締め。寝ているドンキホーテを起こすバジル。ガマーシュたちが追いかけてきた。バジルはキトリ(スカーフを巻いた代役)を連れて逃げる。ガマーシュとロレンツォにサンチョ・パンサは2人の逃げていった正しい方向を教えてしまう。ドンキホーテは怒り、その次には2人に嘘を教えるサンチョ・パンサ。よくやったと喜ぶドン・キホーテ。第4場 宿屋人々。花売り娘、エスパーダたち。キトリとバジル。バジルはまた下手で10回転ピルエットを2回やっていた。エスパーダのダンス、すばらしすぎ。足を高く前に伸ばす、その足が高い。デヴィッド・ホールバーグはドゥミ・ポワントでしっかり甲を出しているので、脚のラインがまことに美しい。男性のドゥミ・ポワントとしてはかなり立っていると思う。すごいそのへんの気遣いが大柄なのに細やかな人。アチチュードでポーズしながら回転するところ、上体が柔らかくて美しい。大柄なのにほんと繊細だ。彼はアンヘルのように奇をてらわず普通に踊っているのに、大拍手。ブラヴォーが飛んだ。ロレンツォとガマーシュがやってくる。エスパーダはマントでキトリを隠す。バジルは別の子といる振り。「おい、うちの娘を知らんか?」「さあ…?」その間にキトリはエスパーダとメルセデスのマントに隠れて出て行こうとする。しかしパパに捕まってしまう。やだやだと足を棒にしてキトリが連れてこられる。そこに一計を案じたバジル。黒いマントをかぶって登場し、大仰に商売道具のかみそりで自殺を図る。みんなが恐怖で目をつぶっている間にちゃっかりバジルはマントを床に丁寧に敷きその上に倒れる。キトリが驚愕し、刺さったかみそりを引き抜こうとするが抜けない。しまいには足でぐいぐいアンヘルの体を踏んで抜こうとする。爆笑。「誰か、水(酒?)を持ってきて!」キトリは水をバジルに飲ませる。するとむっくり起き上がってバジルはキトリにチュッ! キトリは喜んで水(酒?)をがぶ飲み。爆笑。サンチョ・パンサが不審そうにバジルの足をつまむと足を上げるバジル。あわてて押さえるキトリ。そしてパパに結婚させてと頼み、ドンキホーテも加勢して、倒れたバジルと手をとりあって結婚の誓い。ところがバジルの手はキトリの胸元へ。「もうエッチ!」その途端、ぱっと起き上がったバジル。「僕、生きてますよ!」パパにマントをぐるぐる巻きつける。みんなで床にひざまずいて指をパチパチならして喜びのダンス。アンヘルはすごい真横の180度開脚ジャンプ。派手だ~第3幕へ続く。
2005年07月28日
ロイヤル・バレエ「マノン」評2005年7月28日(木)付 日経夕刊 評者:鈴木晶8月2日付 読売 夕刊「コジョカル 傷つく心を繊細に」 評者:祐成秀樹
2005年07月28日
きょう夜のエスパーダはホールバーグに変更になりました。ヘススはジプシーに入ってます。
2005年07月27日
R-HATTER 大阪公演 レポをきょんさまからいただきました。BBSからこちらに転載させていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。 R-HATTER2005年7月25日(月) 大阪 梅田芸術劇場出演 : 服部有吉(振付・演出) ハンブルクバレエ団 イヴァン・ウルバン(プリンシパル) アレクサンドル・リアブコ(プリンシパル) エレン・ブシェー(プリンシパル) ヨハン・ステグリ(ソリスト) ゲイレン・ジョンストン ロリス・ボナニ ステファニー・ミンラー ステファノ・パルミジアーノ(体調不良で降板) 大石裕香宝塚歌劇団 (花組)蘭寿とむ 高翔みず希 花純風香 桜 一花 望月理世 霧らい 嶺乃一真 亜門真地 遼かぐら (月組) 椎名 葵 星条海斗 >>>>服部君おめでとう by きょんさん shevaさま、こんばんは。関東は台風で大変でしょうか。ABTの皆さんは地震に台風と天災にたたられていますが、無事にのりきって大阪、滋賀へ来てくれるの待ってます。木曜は東京へアンヘルくんのバジルを見にこっちからいっちゃいますが…。昨日は、服部君R-Hatter大阪で最終公演を見に行きました。ほぼオールスタンディングで大盛り上がりの千秋楽を迎えました。東京ではどうだったのでしょうか?大阪はさすがに宝塚ファンばっかりでちょっと不思議な空間でした。一部はさすがに少し難解だったので客席もとまどっていたような。それにステファノ・パルミジャーノが体調不良でキャンセルになりゲイレン・ジョンストンが強盗役という面白い事態になりました。服部君の妻が大石さんでした。男性の役をやるとは大変だったでしょうが、がんばっていらっしゃいましたが、妻と関係を持つのが女性ということで余計に難解な感じになっちゃってました。リアブコとウルヴァンの闘いのシーンすごかったです。緊張感ばりばりで息ができませんでした。服部君も最後のソロではザ・服部有吉というダンスを見せてくれて嬉しかったです。あんな振り付け自分にしか踊れないでしょう。二部はヅカファン大盛り上がりで、ヅカ軍団が踊りだすとわーっと拍手。のりのよい曲のときは会場中手拍子。申し訳ないのですが、ヅカのダンスの時はずっと後ろのハンブルグ軍団を見てました。リアブコはヅカの男役の方と何か話しているような演技でしたが、なにか話してたのかな?ダンサーの皆さんものりのよい曲では拍手をしてましたが(会場からの拍手の方が先でした。)リアブコ、ウルヴァンは全くリズムがあってませんでした。ブギウギのリズム、しかも裏打ちの手拍子は彼らの中にはないリズム感なんだなーと面白い発見。こういう曲で踊るの難しかっただろうなーとご苦労が垣間見えました。けれども、大きな手拍子をもらい、みんなとっても嬉しそうで、楽しそうに踊っていました。特にウルヴァンはずーっとにっこにこでした。ファニーな振りのところでは「ははー」と笑いが起こり、(忍び笑いではありませんよ)時には爆笑、ジャンプや回転を見せるとわーっと声があがりすごい手拍子で、ヅカファンの皆さんはハンブルグ組にも惜しみない拍手を送ってくれていて嬉しかったです。彼らはこんな雰囲気で踊るのは初めてだろうなーと思うとおもしろかったです。彼らもそれを楽しんでくれていたと思います。「ラッパと娘」を踊ったステファニー・ミンラーはとてもキュートで表情豊かに踊っていて、カーテンコールでもひときわ大きな拍手を受けていました。フィナーレの両側から一人ずつ斜めに交差して前へ来るところで、リアブコさんひときわ美しいグランジュテをほんとに目の前で見られてうっとり。美しくてデジレ王子を思い出しました。 (written by KYON 2005年07月26日 23時) >>>>きょんさま、いつもありがとうございます。いっしょです。感じ方が~ やっぱりシンパシー感じちゃいますわ。
2005年07月25日
いやーめでたいことです。デーミアンがスワン・レイクに戻ってきます。マックをやめちゃうなんて。公式サイトで発表です! 待ってましたよん! いろいろ情報をいただきお手数をおかけしました。本当にありがとうございました。
2005年07月24日
BBSにいただいたgromitさまの「ライモンダ」鑑賞記をこちらに転載させていただきます。どうかご了承くださいませ。ABT「ライモンダ」2005年7月23日(土) 東京 上野 東京文化会館>>>>敬遠おじさんに助けられ・・ gromitさん Shevaさま、皆さま こんばんは!ABTのライモンダを見て参りました。地震で電車も、地下鉄も止まってしまい、どうなることかと。しかし、いつもは敬遠してる先輩おじさんがタクシーを奇蹟的に留めてくれ、なんとか会場に。遅れた45分間その雰囲気を楽しむことができました。1幕は前の人が2人いなかったので、舞台まで遮るものがなかーった!!バスターファンの方々 gromit初めて生バスターを拝見。何かまじめそうで、ストレンジャーを本当に踊ったの?って思ってしまったけれど、しなやかによく跳び、マーフィーをよく支え、ステキに踊りましたよ!! ただ、出番があまり多くないので、残念ながら、心をとらえられるとこまでいかなかった。ABTは背景とか衣装とか、マシューやロイヤルとは別世界。ジリアン・マーフィーとアンヘル・コレーラはさすがのスーパースター。そのテクニックはお見事としかいいようがなーい。初心者でもよく分かりました。2幕はテクニックを、これでもか、これでもかって見せ付けて・・gromitバリシニコフのABTのDVDを持っていたので、NYの観客のようにすばらしいところでもっと拍手したかった。クルクル回転の途中でも、もっと拍手していいんじゃない? マシューやロイヤルとは別世界。もっと一緒に楽しんでいいんじゃない?ストリーなんてあまり気にしなくて、途中でブラボーって云っても・・・よく分からんが。gromit、誰かが拍手するのを待って拍手するほど、二人はすばらしかった。Shevaさま ご一緒の時間を過ごさせて頂いたようですね。しかし、たぶん好みがちがうと思っていたのですが、gromitはサヴェリエフよりラデッキーの方が好みです! ダンスや姿は別にして。あのおでこがね。バレエは音楽も本当に大切。本日は東京フィルハーモニーの音が、初めから最後までライモンダを格調高く盛り上げた。音楽に堪能しました。ソロは荒井さんだったかも。(written by gromit 2005年07月24日 01時23分57秒) >>>>>gromitさま、いつも楽しいレポをありがとうございます。ジリアンとアンヘルはこれぞスーパースターでしたね!すごかったです。
2005年07月23日
ABT「ライモンダ」2005年7月23日(土) 東京 上野 東京文化会館東京に震度5の地震発生! ライモンダ公演初日はとんでもないハプニングと共に始まった。開演2時間前の地震発生で、公演の開始は45分繰り下げられた。それでも始まったとき、会場内は半分埋まってなかった。JRなど電車が軒並み止まっていたためだ。ヘススの東京への凱旋公演(?)はこうして始まった。「ライモンダ」はもう古典バレエそのもので、古色蒼然、1幕はまったくおもしろくなかった。ところが、2幕はとてもおもしろかった。だいたい古典バレエは2幕がおもしろいと昔から決まっている。(なぜなら2幕はダンス合戦だから。)そして、アンヘルとジリアンは期待通り今夜もやってくれました。ほんとにアメイジングなお二人です。まさにスーパースターですね。第1幕ドリス伯爵邸の中庭ライモンダの誕生日を祝うため友人が集まっている。アンリエット(マリア・リチェット)とクレマンス(エリカ・コルネホ)、ベルナール(サッシャ・ラデツキー)とベランジェ(ゲンナジー・サヴェリエフ)だ。マリア・リチェットはめちゃ美人で細くてすてき。ゲンナジー・サヴェリエフはジャンプが高くて、美しい。あまりにも完璧(1幕は)。この方のアブデラーマンもぜひ見てみたいものだ。マントをひるがえしてジャン・ド・ブリエンヌ(アンヘル・コレーラ)が登場する。きのうとはまた違う、王子様の笑顔でもうステキッ!ジャン・ド・ブリエンヌはライモンダの母シビル(ジョージナ・パーキンスン)にごあいさつする。シビルは若者が遊びまくっているのが気に入らない。「白い貴婦人の像に祈りなさい!」友人たちは白い貴婦人の像に贈り物を捧げる。ジャン・ド・ブリエンヌは白いヴェールをライモンダに持ってきた。ライモンダ(ジリアン・マーフィー)が登場する。そこへ闖入者が。アブデラフマン(ヘスス・パストル)である。彼はおつきのものを従えて来た。貢物と、宝石の首飾りを持ってきた。無理やりライモンダの首にかけて、お母さんが取り上げる。「贈り物は白い貴婦人の像に捧げなさい。」「その必要はありませぬ。」お母ちゃん、カッチーン! 「我が家の守護神に畏敬の念がないとは! この男はバツだわ。」ジャン・ド・ブリエンヌはじとーとアブデラフマンを見ている。アブデラフマンも上手から下手のジャン・ド・ブリエンヌをねめつけている。アブデラフマンは更にプレゼントとして奴隷の少年を2名、突き飛ばすようにして渡す。粗暴な振る舞いに眉を顰める貴族たち。ヘスス、長い派手なマントに金の帽子、ごてごての扮装なのでマントを踏まないかひやひやしてしまう。ジャン・ド・ブリエンヌはマントを着て、退場する。皆が手を振ってお見送り。アブデラフマンも退場するが、みんな無視。客はみんな帰る。夜になり、残ったのは親友の4人だけ。4人は悩めるライモンダを中庭の椅子に座らせ、リラックスさせようとする。ライモンダは楽器を奏でる。4人は踊る。ライモンダは眠りに落ちる。すると背景のセットが変わっていく。この転換は見事でした。すごいです。これはABTの最新技術か?ドライアイスが立ち込める中、白い貴婦人の像が消えて、像の後ろから出てくる。こういうときお約束のパドブレで登場する、白い貴婦人(カルメン・コレーラ)。ライモンダはびっくりする。白い像が立った後ろから麗しのジャン・ド・ブリエンヌが現れる。美しい二人のパドドゥ。群舞。いや~皆さん美形ですね。幸せなライモンダだったが、今度はアブデラフマンが現れる。待ってました~ ヘスス! これは彼女の夢なのだが。ヘスス、パドドゥはリフトがてんこ盛り。大丈夫かしらとまた心配でどきどきしてしまった。とても混乱して眠り続けるライモンダ。女神の像が消えていく。お母さんが探しに来る。1幕了第2幕。ドリス伯爵邸2幕はすごかったです。ヘススがかっこよかった。ライモンダをめぐって冒頭から火花を散らすアブデラフマンとジャンドブリエンヌ。ジャンドブリエンヌは同席したくないと退場。友人のソロ。アブデラフマンはじーっと奥から見つめている。次にライモンダのソロ。3人のパドトロワ。これが絶品。アブデラフマンはライモンダに熱烈にラブコール。自分の配下である者にダンスを献上させる。サラセンのダンスとスペインのダンス。この衣裳が派手すぎて、デザイナーはいったいどういうセンスなのか不思議。とにかくものすごく笑っちゃうぐらいカラフル。サラセンダンスは子供たちも登場する。今度はジャンの番。ジャンはハンガリーのダンスを献上する。手を頭にやって足を踏み鳴らす、チャルダーシュだ。すごい人数なんですけど。長く踊る。アブデラフマンのソロ、とてもよかったです。圧巻のジリアン、ピケ&シェネのマネージュ、超高速回転で度肝を抜いた。あんぐり開いた口が塞がらなかった。ものすごい。アブデラフマンが選択を迫る。ライモンダは「No!」とマイムで拒否する。取り乱すアブデラフマン。なんかかわいそう。お付の者に止められる。アブデラフマンはジャンに飛びかかり取っ組み合いになる。「やめい!」と家令が割ってはいる。「男らしく決闘なされよ。」ジャンの剣は普通の。アブデラフマンのは、これが笑っちゃう、半月刀。アブデラフマンは刺されて殺される。担ぎ上げられて退場。ライモンダはショックを受けて走り去る。当然のようにジャンは追う。ジャンは優しくライモンダと踊り、二人は結婚することになった。さあ、お祝いだ。二人は白に衣装替え。4組の男女が踊るが、その一人がデヴィッド・ホールバーグ! 金髪で美しいおみ足。目が吸い寄せられる。目立っていたな~ジリアンの驚異的な技が出た。並んだコールドの前を一直線に回転していくシーンで、4回転ピルエットを2回入れた。すごい。すごすぎる。アンヘルも、僕におまかせ、とばかり回る回る、ギュイン、ギュイン。ピルエット高速6回転、7回転は当たり前。最後は超高速フェッテが炸裂。ライモンダの有名な手を打ち鳴らす踊り。ジリアンはやっぱこの役に必要な抒情性にはかけている気がしました。とにかく完璧ですごすぎで、踊りの技術に関しては、すごい。みなで揃って、足をあげて踊るとこの音楽もドラマチックでほんとに合ってました。古典の偉大さを感じるところですね。ヘススはとてもよかったですよ。とても男らしかった。ミステリアスでセクシーな魅力を出していました。ひげを描いていた。2幕はなかなか演技もよかった。ほんと無事踊りきるかどきどきしちゃいましたけど。お疲れさま!
2005年07月23日
R-HATTER 2005年7月22日(金)マチネ2回目。やはり初見の衝撃がすごかったのか、初日の方がすごかったと思う。サーシャがきのうは神がかっていたが、きょうはお疲れ? 夜は元気が出たかな? でもきっちり踊るんだけどね、彼は。総じてダンサー全員、きのうの方がよかったかも?パルミジャーノ君はイタリア男らしく、日本人の女性の心を掴むのがうまい。2部で「カンパイ!」と叫んで笑いをとっていたし、振付でも正座してお辞儀するところで笑いを取ってたし。なにより椅子ダンスでも笑いとっていました。ステグリのジュテ、マネージュほんとすごいね~しかも美しい。彼もすぐプリンシパルになるでしょう。「王子」のダンスだもん。ウルヴァンはカーテンコールでにっこにこ。すごくいい人なのかなあ~ 奥様がうらやましい。エレインが2部の3人の踊りでのフェッテ、3回転-シングル-シングル のセットを何回もやった。すごい~ さすがプリンシパル。踊りがほんとに上品できれいなエレイン。すごく細くて棒切れみたい。アフター・トーク出演者 (下手から)服部有吉 ヨハン・ステグリ 蘭寿とむ 高翔みず希司会は梅芸のプロデューサーQ:作品が作られる過程への感想は?服部:基本的にハンブルクで仕事しているので、日本に帰ってきて舞台をやっていく中で、ダンサーが意気投合して楽しくなった。フィナーレでも伝わってくると思うのでうれしい。高翔:最初は、服部さんの動きに見入ってしまって、私にできるんだろうか?と。筋肉痛になりながらやった。蘭寿:私も筋肉痛になりました(笑)。大感動している。うれしい。ヨハン:僕たちは長いこといっしょにやってきました。君がいっぱい仕事をかかえていて、大変だから、僕にできることはできるだけ君を助けること。出来るだけ正直に、駄目だしして、その振付だけはやめたほうがいいとか(笑)言うこと。そして同じ方向に僕たちは進んでいったわけです。作品を作る過程で成長していけることが楽しいです。どうにかしてみんなで来年も再来年も出来たらいいなと思ってます。(服部が通訳する。ヨハンはイメージと違ってソフトにゆっくり一言一言しゃべる。服部への熱い友情が感じられて感動的だった。)Stegli: since we've been grown together, I know you had lots of work, my chance to help you more -- honest - same direction we go - it's pleasure to have --- you develope very first -- managed to put things together ---Q:(一般質問)今回の振付・演出にあたって気を遣ったこと、心がけたことは? 踊った方にも同じく、何に気を遣ったか? 服部隆之の音楽について服部:ハンブルク・バレエと宝塚歌劇団は常に同じことをやってはいないので、どうやったらバランスが取れるのかと。1幕はハンブルク・バレエのイメージで、2幕は、ジャズ、フラメンコを取り入れてやったんです。曲のイメージも強いので、どうやったら誰が見ても楽しめる舞台を作れるか思いながらやりました。ヨハン:最初はやっぱりとまどいました。いったい何をするつもりなのかと(笑)。でも音楽を聴いて踊っていくうちにこういうやり方がいいかなと。第2幕の明るい踊りは親近感が持てるし、違った楽しみ方ができたと思います。(服部氏通訳)Stegli: first we choose steps -- start doing -- where we're going -- but its form of dancin' arts listen to the music, I see that together that what should be - it's difficult because it's more going more energy - I ----服部:…と彼はこう言っております。蘭寿:私はせいいっぱい近付こうとやっていたが、振りが入ってきたら、宝塚の男役らしい振りをスパイスに入れたらと思ってやった。90年の宝塚の伝統、男役を体得できたらいいと思いました。高翔:蘭寿と同じです(笑)。Q:「藪の中」について、最初に原作を読まれたと思うけど、振付を考えるどの段階で3人が一人の役をやる発想が出たのかと。服部:もちろん原作以外におびただしい数の評論を読みました。誰が本当のことを言って、誰が嘘をついているのか。それを読んでいくうちに、告白が3つあるわけですが、それが別物なので3組使ってもいい。でも人物それぞれが違い、ぜんぜん違った結果になると考えた。最初からビジュアル的に3つ並べようとのアイディアはありました。Q:「藪の中」について。バレエの知識はないまま来たが、キャストが3人出てきたときに作品の意図がわかった。真実が何なのかわからないという「藪の中」は黒澤明監督が映画「羅生門」の中で描いていた。このバレエをヨーロッパで演じるとしたら、果たしてわかっていただけるのか? 日本の文学をヨーロッパの人やハンブルクの人はどう理解しているのか伺いたい。ステグリさんに。ヨハン:わあ、すごい難しい質問ですね(笑)。自分で本を読んでみましたが、理解しがたいことが多々ありました。舞台で、9人でパフォーマンスしていることが既に芸術です。ストーリー云々というより、この芸術の一部であると考えて欲しいです。この空間を共有している皆さんも仲間であるし、皆さんもうちで考えて欲しい。舞台芸術は楽しむだけでなく、そこから自分の何かを発見できることがあるのです。(難しい質問に誠実に呻吟しながら答えるヨハン。)Stegli: very hard question, I read book myself it's hard understanding, hard to follow, meaning behind it's the different -- some people not at all performance of dancers , no matter what you -- what you say - its performance become part of -- to come to see服部:(訳した後に、)彼はこう思ったけど、ヨーロッパの人にはわからないかもしれないなあ…(自嘲気味につぶやく、一人ごちる感じで。)ヨハン:(フォローする)好きか嫌いか、感情を動かされたかどうか、そこが大事なんですよ。(服部とヨハンの相変わらずのすばらしい友情、コンビネーションを感じました。)presented by Umeda Arts Theatre 梅田芸術劇場
2005年07月22日
ABTガラ Day22005年7月22日(金) 上野 東京文化会館ケヴィン・マッケンジーのABTが来日。きょうはガラ公演の2日目。アンヘルがまたやってくれました。「海賊」のパドドゥでまた驚異的な技を見せて、会場内にどよめき絶叫が響き、大歓声。飛ぶは、回るは… もうバレエでなく曲芸の域に達してます。いいんでしょうか?1、テーマとヴァリエーション 振付:バランシン 音楽:チャイコフスキー 管弦楽組曲第3番op.55 第4楽章 出演:ミシェル・ワイルズ デヴィッド・ホールバーグ クリスティー・ブーン カルメン・コレーラ サッシャ・ドマハウスキ アンナ・リセイカ ボー・ブスビー ジャレード・マシューズ サッシャ・ラデツキー エリック・アンダーウッド ほか お人形のように美しい二人。 女性のコールドと2人が踊る。 それぞれのソロ。 デヴィッド・ホールバーグのソロ、難しい足の動きを完璧に丁寧にやっていた。ザンレール&ピルエットのセットを連続6回。かなり位置がずれていたが、大拍手。 二人のパドドゥ。美しいヴァイオリンソロ。チャイコフスキー独特のカデンツァ。 男のコールドがダーッと出てくると、俄然楽しくなった。やっと目が覚めた。おお~っと。ヘススが欠場とわかりがくっ。第2部2、薔薇の精 振付:ミハイル・フォーキン 音楽:カール・マリア・フォン・ウェーバー「舞踏への勧誘」 装置・衣裳:レオン・バクスト 出演:エルマン・コルネホ シオマラ・レイエス コルネホが見たくて今日のチケットをとったので、期待度超大。 コルネホはものすごい体。全身むきむきで、しかも衣裳がほとんど全身裸みたいなタイツなのでさらにすごい。 ジャンプは高く、回転は鋭い。しかしものすごく驚異的な部分は封印されていた、というか、振付が薔薇の精だから。う~ん、もっとすごい技の演目ができれば見たかった。海賊とか。 滞空時間が長くて、あんたそこで2回転できるでしょ!と突っ込みたくなるぐらい、余裕を持って飛んでいた。 最後の3回転してひざまずくところが鋭くて片鱗を見せていた。あの「真夏」のパックとは別人で、けっこう2の線入っていた。シオマラ・レイエスもとてもよかったです。彼女が最初舞台に現れたときから、もう役に入っている。表情一つで会場全体をその世界に引き込む。ワイルズとホールバーグにはそのへんの感じがなかった。ここからがオールスターガラだ。3.「マノン」から寝室のパドドゥ 振付:マクミラン 音楽:マスネ 出演:ジュリー・ケント フリオ・ボッカ すばらしかったです。成熟した大人の男女の「マノン」で、ひとつひとつ丁寧に踊っていた。感情の発露も充分で、デ・グリューはマノンにメロメロだった。キスもすごかったし。ジュリー・ケントは美しすぎる! その美しさがマノンには上品すぎるほどの美しさ。 パドドゥの後半の、デ・グリューがマノンを抱き上げて、手をバタバタさせる振付の部分がちょっと早すぎて気に入らなかった。RBはもっと余裕を持ってやっていた。 マノンを高くホールドし、マノンは空中で体を半回転させて大きくのけぞるリフト、すばらしかった。さすがジュリー・ケント。 RBでめろめろになった「マノン」だけに音楽を聴いただけでも感動しちゃうのに、この大人の円熟したパドドゥで感動しました。 ガラで見ているだけだった「寝室」と、全幕通して何度も見た後の、このガラの「寝室」ではやはり感じ方があまりにも違った。4.海賊からパドドゥ 振付:マリウス・プティパ 音楽:アドルフ・アダン 編曲:リッカルド・ドリゴ 出演:パロマ・ヘレーラ アンヘル・コレーラ お待ちかね! アンヘルが出てきただけで大拍手。アンヘル美しいなあ。神々しい。またなんかすっきりした感じ。表情も「アリ」で、「バジル」ではない(当たり前)。 最初抑えて踊る。 アリのソロで、もう…爆発。キターって感じ。 ピルエット速すぎるよ。早回し映像のよう。ぐるぐるぐるぐる、目も留まらぬ速さで6回転した。ジュテ、空中で足を前後に入れ替える驚異的なジュテをまたやっていて、客席がどよめく。 フェッテがまた驚異的に速く、そのまま飛んでっちゃいそう。 コーダのピルエットは、アンヘルお約束の膝を曲げながらの回転。バリシニコフもやっていたの。 ほんといいんでしょうか。マッケンジーさん見てるんですけど。 ヘレーラは安定していてすばらしい。フェッテ・アントゥールナン、前半はダブルを2回に1回入れていた。後半はシングルで、とどめは3回転! 客席がどよめいた。 考えてみたらアンヘルの生海賊は私見るのは初ですか? いまさら感動~ 世界バレエフェスの時はドンキとチャイコPDDとマノン寝室だったんだよね。アンヘルとの衝撃の出会いはやはり「アリ」ですものね。 なんでこの演目を3部のトリでなく、2部のトリにしたか? これを見たお客さんがアンヘルのチケを買いに、幕間に走るんですよ(多分)。アンヘルの海賊を見たらドンキ買いに走るよねえ。 アンヘルだけが天から降臨した特別な存在。もう別の生物みたいなのだ。第3部5.シンフォニエッタ 振付:イリ・キリアン 音楽:レオシュ・ヤナーチェク 出演:マキシム・ベロセルコフスキー マルセロ・ゴメス ジリアン・マーフィー ほか 音楽がおもしろかった。第1楽章と第5楽章は管楽器が舞台の上、左右に乗って吹く。それがまたファニーな不協和音満載のすごく面白い音楽で、ダンサーたちが音楽に乗って、まさに音楽のように舞い踊る。 すごく楽しそうに体が動いていて、わぁ~これがABTだわと思った。 とちゅうなかだるみ感はあったが正直。 冒頭からゴメスとマキシムという2大イケメンがデュエットで踊るんだよ~ もう眼福、至福。 マキシムは金髪で細くて、御伽噺の王子様みたい。かたやゴメスは背が高くて筋肉がしっかりついていて、顔は精悍で、すごくかっこいい~♪ この二人がジャンドブリエンヌを踊るのね~ 見とれるばかり。 ジリアン・マーフィーも、がりがりではなくて程よく身がついていて、しかもばねがあって、すごいダンサー。フェミニンなタイプではない。ギエムに近い独立独歩感があったな。 すごくみんな練習してます!という演目だった。すごく揃ってた。カンパニーの力という感じ。つまり厳しく指導するバレエマスターがいる感じ。
2005年07月22日
けさのめざましテレビの中でR・HATTERの映像が、ほんのちょこっと放送されました。服部、大石のデュエットと男4人の椅子ダンスのシーンのみ。ABTサイトでキャストが発表されています。 7月22日放送、テレビ朝日「やじうまプラス」の中でABT公演のニュースがちょこっと放送されました。初日のテーマとヴァリエーション、ゴメスヴァージョン。ヘスス・パストル(ジーザス・パスター)も映ってました。2秒ぐらいですけど…。
2005年07月22日
ロイヤルバレエ関連BBS書き込み転載 7月13-21日※どうぞよろしくお願いいたします。by Sheva>>>>>>Re:コボーを見てみたかった! JMさん gromitさま はじめまして。JMです。>皆さま もちろんご承知でしょうけれど、ご存知ないホセファンはちょっとご覧下さい www.roh.org.uk>コボーがシルフィードのジェームスでホセスワンのように跳んでいる写真が。ちょっと似てない? それとも全く違う?>生コボーはまだ観たことが無いのでコボーファンの方には申し訳ないのですが、私はこの写真でホセスワンを思い出してしまいました。この間ABT「白鳥の湖」のDVDを観ていて色々思い出してしまっていたので、私にはタイムリーだったのでした。しかも「黄金の嘘」が深夜に放映されてるし。ジェームズ・アイボリー監督好きなんで前に観ていたのですが今回はサイモンHとフィリップをメインに正座して観てました。折り目正しく正座。あの場面は印象が強くダンサーの様子も覚えていましたが、その時は彼らを映像でしか知らなかった訳で。6年後の本人達を目にした後に観たそれは、感慨が深かったです。やっぱりDVD買おう!サイモンHの踊りもフィリップの顔芸(失礼)もこの間までの舞台とダブってしまい、彼らの踊りがまたすぐに観たくなってしまいました。そう言えば二人とも音楽活動しているのですよねー。どんな音かしら。サイモンHはCD制作中で、フィリップは来年、音楽活動で来日を思案中...皆さん多才ですねー。SWANキャスト発表はまだかいな?(2005年07月21日 00時45分30秒) 「マノン」レポ有難うございました JMさん Shevaさまのマノンレポ、素敵。そして観られなかった舞台を想像し、涙。次回は絶対全バージョン観ます!(ロホが観たいけど。)JM、昔は映画を観まくっていましたが、(勿論今も大好きです。)よい舞台の感動っていったら...伝わってくるエネルギーが物凄くて、すっかりはまりました。舞台って生き物なんですもの!成長もするし、出演者によっても全く違うし...たまりません。今では気に入った舞台に通う事にも抵抗が無くなってしまいました。(金銭感覚がすっかり狂っている自分が恐い。)昔は、金額が理由で、舞台には、興味があってもなかなか手を付けられなかったのに、数年前に一線を越えてしまいました。そう、彼、マシュー・ボーン氏のせいです。でも、知識はド素人の私。そんなときにShevaさまサイトが。いつもレポを観劇の案内として活用させて頂いております。それと、私には表現と音、この2つは切れないもので、音楽についてのコメントもいつも有難く拝読させて頂いてます。Shevaさまも書き込まれていましたが、マノンの音楽!ストーリーを如実に表現している旋律に、私も静かに感動しました。CDが欲しいです。さて明日は服部君だ!そしてへススだABTだ!METが来日しますね。当然ですがチケット高っけー!(2005年07月20日 23時46分57秒) コボーを見てみたかった! gromitさん Shevaさま gromitの拙い文を引用して頂いて光栄です。しかし真夜中に書き込みしたので誤植が沢山。モニカ・メイソンもカーテンコールに参加という意味です。ごめんなさーい。なにしろバレエのど素人です。どなたかレポをお願いしまーす。マノンをもう一度見たかったととても後悔! 娼館でマノンが男達に次々に渡されていく踊りなんかをね。あくまでも静かに滑らかに、でも次々に男達の肩から腕へ、腕から床を滑るようにまた次の男へ・・よく覚えていないけど。いつまでーも下りない。まだ下りない・・。それから、ヨハン・コボーの横顔が、ホセにちょっと似ている気が。もちろん前からみれば名前そのもので北欧の顔なんだけど・・。gromit内緒だけど、よそのサイトでコボーの横顔を見つけて思わず誰ですかと聞いてしまった。そしたら、コボーだったと言う訳。ですからコジョカルとのを是非見たかった。皆さま もちろんご承知でしょうけれど、ご存知ないホセファンはちょっとご覧下さい www.roh.org.ukコボーがシルフィードのジェームスでホセスワンのように跳んでいる写真が。ちょっと似てない? それとも全く違う?6年前はアコスタとヴィヴィアナ・デュランテを見に行きました。そしたらヴィヴィアナ・デュランテが来日最終リハーサルのトラブルで来日しなくなったとのことで、ロルナ・フェイホというキューバダンサーの白鳥。このダンサーが白鳥の両腕の動きをすると腕から背中がすごーい。キャスト表の裏のプロフィールには「波打つ腕が表現する奇蹟的な優雅さ」と書いてある。その通りでした。あとは背景の色合いがマノンと同じようでとてもステキだったこと。女性の指揮者だったことしかおぼえていなーい。まったく猫に小判だったわね。マクミランの振付の中にはスワンを彷彿させるところが沢山あったような・・娼婦達の群舞とか・・・ドンキホーテのバジルの踊りを楽しみにしています。(2005年07月20日 00時05分14秒) うーん!何とステキな! gromitさん ロイヤルのマノンを見てまいりました。ここで、何か語るなんて・・・でも一言。考えてみればgromit6年前の白鳥を見ているのです。そこでパンフを捜し出し、Shevaさまの録画中継をプリントアウトして勉強し、ギエムのマノンに。前も感じたけれど、まず装置と衣装がすばらしーい。囚人の二人の衣装の色合いなんて、写真ではベージュにしか見えなかったけれど、微妙にグリーンでもあり・・・。英国人の感性に脱帽。ギエムとムッル、二人ともゲストなんですね。でもとても息があっていて、すばらしかった。繊細でキレイすぎ。ギエムがほんとうに思い切りよくパーンと倒れたり、クルクルっと飛びこんだりしてもムッルがしっかり受け止めていた。初めて出会ったマノンとテ・グリューの踊り、あくまでも清らかでうつくしーい。レスコーとの三人の踊りもすごくユニーク。マクミランの振付って超絶技巧なのに、それを全く感じさせない。見ている者に次の展開を期待させながら、でも必ず期待を裏切った展開があるのね。おお!そうくるかってね。堪能しました。最後の沼地では、マノンの回想と後悔を二人がしっかりと伝えてくれて、ほろっとしてしまった。カーテンコールでは役に入りきってしまってぬけられないのでしょうね、しばらくは二人とも役のままの顔でした。何回かのコールの後、スワンの時のように、上から色とりどりのテープが沢山おりてきてヒラヒラぶら下がっている。そこへ銀色の紙吹雪が山のように沢山落ちてきてキラキラ輝いている。主要なダンサー以外は、衣装を脱いで普段着でカーテンコールに加わり、モニカ・メイソン。カーテンが閉まってからも、1階は全員がスタンディング・オベーション。拍手がやまず、何度も何度も二人、三人、五人と出てきて・・。ギエムもムッルもお互いに感謝しあい・・ステキな時間でした。(2005年07月18日 00時44分27秒) バッセルとギエムのマノン Sueさん Shevaさま・JMさま私も友人に誘われて思いがけずバッセルのマノンを観ました。本当に素晴らしかった。感激です。ボッレも誠実な感じがとてもよかったな-今日は予定していたギエムで観ました。バッセルとはまた違った、でもやっぱりどこまでも美しいマノンでした。ステキでした。ムッルは昨日のボッレより線が細いせいか繊細な印象で、一途な感じがまたよかったな-音楽の美しさが更に感動を誘いますね。一幕からもう後に続く悲劇を予感させましたし、Narrative Balletとはこういう演目を指すのねと初めて実感できたような気がします。チケット代分の価値は十分ありました! (2005年07月17日 02時02分18秒) ロイヤル「マノン」ダーシー・バッセル JMさん ダーシー・バッセル!とってもとっても良かったっす。感激しました。ところで終演後のバッセルとボッレのサイン会、一旦並んだのですが、なんとなくひとり寂しくなって途中で帰ってきてしまいました。が、やっぱり近くで見てみたかったかも。今、後悔。しくしく。 (2005年07月15日 23時31分44秒) ハイランド&シンデレラ、今度はマノン Sueさん Shevaさまいつもながらの素早い&詳細な観劇レポとても楽しく読ませていただいています。私も(今回もまた予想以上に)繰り返しハイランド・フリングを観ましたが、回数を重ねるごとに楽しくなってくる点は他のマシュー作品同様でした。楽日は特によかったです。エフィーママのケリーが細かい芸でかなり笑わせてくれましたし、ノイのシルフは真に迫るものがありました(カーテンコールではノイちゃん泣いていました)。Shevaさまがこちらに載せてくださった情報のおかげでアダムのジェームスを観ることもできました(一幕のカレ、かなり好きでした!)。ありがとうございました。シンデレラ、私はバッセルで観ました(王子がコープじゃなかったのは残念でしたが)。夢のように美しくて、凛とした芯の強さと絶対の安定感はさすがだと思いました。観ているこちらまでフワフワと優しい気持ちにさせてくれました。都さんが観られなかったのはとても残念でしたが、Shevaさまのレポで観客から大喝采を得たことを知り、こちらまで嬉しくなりました。メダリストガラの時も一番大きな拍手でしたものね。あれだけ見事に音楽に乗って踊るダンサーはそういないのではとド素人ながら私も大感激しました。今週末はマノンを観る予定で、こちらもとても楽しみにしています。エンタメ貧乏はまだまだ続く・・・(半泣)。2年前にアダムのスワンを観るまで自分がこんなにバレエを観ることになるとは思ってもみませんでした。危険ロンドン公演もまもなく始まりますね。ソルジャーズ・テイル日本公演、オリジナル・キャストで実現しちゃったりしたらスゴいですね-! (2005年07月13日 23時32分49秒)
2005年07月21日
R・HATTER2005年7月21日 東京 五反田 ゆうぽうと簡易保険ホール服部君はやっぱ天才。1部の「藪の中」、すばらしかった。昨年の「盤上の敵」で人々を驚愕させた服部の、日本公演的には次作ということで大変なプレッシャーがあったと思うが、見事でした。2部「R・HATTER」はとても奇妙な感じで違和感があった。とにかくサーシャとウルバン、すばらしかった。「藪の中」で強盗(ウルヴァン)と夫(リアブコ)が対決するシーン。鬼気迫る振付とダンス、そこに「ニジンスキー」でも見せていた驚異的に美しいジャンプ、「若者と死」のように空中に斜めに飛んで床に落ちるという。このシーンはほんとにすごい。2部でやはりサーシャとウルバンが2人で踊るシーンがあるのだが、もう圧巻。舞台上で、「幻想白鳥」のようなコサック・ダンスを2人で繰り広げ、あげくはマネージュ、エレインも加わって、ピルエット、フェッテ!もう美しすぎるを通り越して凄すぎる。なんてすごいんだ、この2人は。別の意味で服部君もすごいダンスだった~ピルエットしながらスケートの選手のように背中をそらすのだ。ふつうこんなでは回れない。数々の驚異的な身のこなし。服部ならでは。※ネタバレ注意。第1部 藪の中夫、妻、強盗の役がそれぞれ3人ずつ。最初自己紹介のように一人一人にピンスポが当たる。素早く入れ替わっていく。9人が並んで踊る。3人は同じ役なんだよとわからせている。一番前は夫がリアブコ、女がミンラー、強盗がウルバン。彼らは後ろのキャラクター、自分の分身がひょこっと前に顔を出そうとすると押し込めている。グループに分かれてそれぞれ踊り始める。夫は煩悶しているダンス。自分の口を手で塞ぎ、その手を懐に入れる。衣裳は上着は短いが、上は着物風で懐があるのだ。自分の手のひらで自分の顔を覆う。見たくないでも見てしまうという表現か、指を1本1本ずらしてその隙間からじっと見ている。表情は緊張に満ちている。また自分の口をあんぐりあけて手を入れようとしたり。妻3人の踊り。すたすたと終わって下手に普通に歩いていくのは何なんだ。さて物語は始まる。強盗(3人)が、舞台の客席のすぐ前に腰掛けて、だるそうにしている。暑くてたまらねえな…夫と妻がやってくる。二人ずつ並んで、サーシャが手前に止まり、ほかの2組もずれてとどまる。強盗は女に興味を持つ。強盗は夫に甘言を弄し、藪の中に宝があるとだまして連れて行く。舞台の奥に入っていく夫。夫たちは手を伸ばす。女はいかないでと引き止めるが、夫は強盗の意のままに操られている。これがおもしろくて、いわゆる忍術のように、手を強盗がはっとかざすとその通りに操り人形になる夫。力関係では完全に負けている。夫は騙されたことに気づき、強盗と戦うが、強盗はいとも簡単に夫を縛り上げる。強盗は妻をかどわかそうとする。妻は縛られた夫からナイフを取ってきて、抵抗する。しかし男の力にかなうはずもない。ここはヴァリエーションがあったが、妻はかなわないと知ると自害しようとするが強盗がナイフを叩き落す。強盗は妻を犯す。これは舞台上では表現されず、強盗があらあらしく上着をぬがせるところで暗転。ライトがつくと、行為が終わって女たちは床に寝ている。強盗(ウルバン)はもう用はないと、去ろうとする。強盗(パルミジャーノ)は夫をいたぶっている。強盗の夫に対する態度もそれぞれ異なる。ここから3組の様子が著しく異なり始める。一組目。妻(ステファニー・ミンラー)は強盗(イヴァン・ウルヴァン)を愛しているかのようにまとわりつく。強盗はもうどうでもいい女にしつこくされて迷惑している。あんたを愛してるのよ。でも、2人の男に愛されるのは恥辱。あんたがあいつを殺してくれないとあんたと愛しあえないわ。決闘して。ここはミンラーとジョンストンがそれぞれの強盗と踊る。ブシェーは床に倒れたままだ。強盗と踊る妻は強盗に魅かれている、もしくは魅かれているふりをしている妻だ。妻(ステファニー・ミンラー)は夫(アレクサンドル・リアブコ)の縄をほどく。夫は目の前で妻を陵辱された怒りで強盗に殴りかかる。ここがすごいダンス。音楽がドラマチックになり、リアブコがウルバンに怒りに燃えてとびかかる。空間を切り裂くような高い美しいジャンプ。体を斜めにまっすぐに伸ばした形。なんともすごい美しいパドドゥが繰り広げられる。真横の180度ジャンプ。最初の方は夫のほうが優勢に見える。しかしほかの強盗役の2人(ロリス・ボナニ)(ステファノ・パルミジャーノ)も加勢して、夫は首を絞められて殺されてしまう。原作では女はとっくに逃げ去っているわけだが、そのへんの感じはよくわからなかった。二組目。妻(エレン・ブシェー)と夫(ヨハン・ステグリ)は愛し合っているため、夫はこの恥辱に耐えられない。それに妻が強盗との情事で悦びを感じていたように思えてならない。ステグリはぜったいエレインと目を合わせようとしない。妻は恥辱でいっぱいになる。ここはすごく悲しい。もう彼の心を取り戻すことは出来ない。夫は妻の手にナイフを持たせると自分を殺すように頼む。ほかの2人の妻が手を添える。夫は静かに死ぬ。妻も死のうとするが、死に切れない。ナイフをかざして、ほかの2人の妻が手伝うのだが、エレインはナイフを最後の瞬間に激しく放り投げる。2回見たが2回とも舞台の端まで飛んでってびっくりした。すぐにナイフを拾う3人。上手に退場する3人。三組目。妻(ゲイレン・ジョンストン)はとんでもないやつで、強盗に夫を始末させようとするが、断られると、縛られてる夫(服部有吉)を殺そうとする。強盗(ステファノ・パルミジャーノ)はそれはいくらなんでもひどいんじゃない、と妻の手からナイフを落とす。解放された夫は、ソロを踊る。服部ワールドが展開する。彼の自分自身への振付はほかの人は誰も踊れないだろう。「誰ピカ」でもほとんど即興で、舞台とはまったく違う踊りを踊っていたし、これはものすごいことです。コレオグラファーでこれだけオリジナルで踊れるのは、ニジンスキーとかそういうレベルではないかな。夫は屈辱感で自害する。いかにも日本的な自害ですね。そして3人の死体が横たわる中、幕が下りる。ここからが(割愛)第2部1、おしゃれ娘 (宝塚歌劇団) 酒場のようなところで踊る男女。2、買い物ブギ(全員)3、バラのルムバ(宝塚歌劇団) 4、夜のプラットホーム(蘭寿とむ、大石裕香)5、胸の振り子(服部有吉 大石裕香)6、ラッパと娘(ゲイレン・ジョンストン、ステファニー・ミンラー) ハンブルクの女性ダンサーのダンス。ステファニー・ミンラーがはじけててすごい。彼女は感情表現が豊かで見ていて楽しくなる。ほんとに場末のキャバレーの姉ちゃんだった。自分のスカートをめくって嬌声をあげて笑いを取っていた。サイコー。7、センチメンタル・ダイナ(宝塚歌劇団)8、東京カチンカ娘(リアブコ、ウルバン、ブシェー) リアブコとウルヴァンのデュエット。コサックダンス。音楽が始まると、それまで酒をかっくらっていた黒いシャツに黒いズボンの男(リアブコ)と派手な緑のシャツの男(ウルヴァン)が2人、前に出てくる。リアブコはタバコを吸って捨てて足で踏むマイムをする。実際には吸ってない。そして、お先にどうぞとウルヴァンに促す。ウルバンはコサックダンス風の踊りをぱっと踊ってみせる。リアブコはまったく同じ踊りを繰り返す。そして二人で華麗に踊りだす。ダイナミックなのだ。みなあっけに取られていたと思う。なんつー美しいのだ。ロシア風のステップがほんとにすてき。楽しそうに踊っているのがさらにすばらしい。サーシャは飛んで回って床をバン!と手で叩く。かっこいい! あげくのはてにマネージュ、ぶんぶん。いいのかなあ、ノイマイヤー作品ではこんないすてきなサービスはありませんよ。今度はエレインを連れてきて中央でフェッテ・アントゥールナン、それからリアブコがアラスゴンドでフェッテ。うわ~~ん。続いてウルヴァンがピルエットぐるぐるぐる、回って締め! ブラヴィイイイ!9.山寺の和尚さん(服部有吉、ヨハン・ステグリ、ステファノ・パルミジャーノ、ロリス・ボナニ)服部、ヨハン、ステファノ、ロリスの4人の椅子を使ったファニーなダンス。椅子を取り上げられるステファノ。笑い。ヨハンのマネージュがすばらしく速くて美しい。ヨハン、かっこいい~ ピンクのシャツで派手です。似合う!やはり3人で同じことしていてもひときわ優雅で美しくダイナミックで若々しい。「眠り」の時もよかったもの~。10、ヘイヘイブギー(全員)11.蘇州夜曲 (服部有吉) 服部のソロ。12 全員のあいさつ バーレッスンのようなグラン・プリエが見られる。ファニーで可愛い。 ちゃめっけたっぷりにジュテするステファーノとヨハン。サーシャがカーテンコールでもおおまじめで、ノイマイヤーの舞台と同じ、プリンシパルの表情でやっていておかしかった(空気読め)。そんな不器用なとこも好きよん。ウルヴァンなんて空気読みすぎで、笑いっぱなしで、ノイマイヤー作品と態度が違いすぎるぞよ。13 服部のソロ。 最後に天国のおじいちゃんにもあいさつする服部。14 カーテンコール このすべてを演出・振付した服部さん、ほんとにすごい! お疲れさまでした。また来年も待ってますよ~
2005年07月21日
エトワール・ガラ、特別オープニングガラ2005年7月20日(水) 東京 渋谷 Bunkamuraオーチャードホール※ネタバレ注意。コンテンポラリーーーーーーーッ!かなり上級者向けだったんでは…きょうの席はバレエには最悪の、膝から下が切れる席。ありえない~ 50%も楽しめなかったかも。しかし臨場感は抜群で、息遣いが聞こえ、飛び散る汗が見えました。袖でプジョルのチャイコPDDに拍手しているベランガール君も見えましたー。イリ・ブベニチェク・ファミリーという感じで、カーテンコールでは彼がセンター、下手にジロ、上手にシルヴィア。フィナーレはおしゃれな演出になってました。このあたりは誰のセンスだろう。ベランガールか、ブベニチェクか。ジロはすごいダンサー、すごい存在感。シルヴィアはやっぱりすばらしい。そしてイリ・ブベニチェクは… 美しすぎる。こんなに美しい人がこの世にいるなんて…今年の初めに見た「眠り」のイルジは体調が悪かったとしか思えない。きょうはすばらしかったです。しかしコンテンポラリーーーーッ!イリの作品は、ダンスじゃなくてムーヴメントなんだな~これが。なにせ、最後のチャイコPDDまで、ザンレールもフェッテもマネージュもなし。コンテンポラリー中心の演目、なかなか難しかったんじゃないかな。やりたいことはわかるんだけど…。1、ルビー 振付:バランシン 音楽:ストラヴィンスキー 出演:エレオノラ・アッバニャート、バンジャマン・ペッシュ 赤いチュチュ。アッバニャートはにこにこしながら踊ってた。2、リーベン・ラインズ 振付:ジェレミー・ベランガール 音楽:ベートーベン、パーカッション 出演:ジェレミー・ベランガール 最初自然の音と、太鼓のような音。途中でベートーベンのピアノ・ソナタ「悲愴」の第2楽章が入ってくる。太鼓もぽこぽこ不規則に入ってくる。変だよ~ この音楽。踊りといえば、ベランガール君の世界入ってますし。3、身近な距離 振付:イリ・ブベニチェク 音楽:オットー・ブベニチェク 出演:マリ=アニエス・ジロ イリ・ブベニチェク すばらしかった。最初抱き合っている男女。激しくどつきあう。感情がほとばしっている。二人とも動きが速い。美しい。 しかしムーヴメントなのだ。4、シルヴィア 振付:ジョン・ノイマイヤー 音楽:レオ・ドリーブ 出演:シルヴィア・アッツォーニ、 エルヴェ・モロー 世界バレエフェスでルグリとオーレリーがやっていたのとまったく同じところ。女性はからしいろのださいドレス、男性は薄い水色の上着に、青緑のTシャツ。 シルヴィアはすばらしい。背が違いすぎるのが何だが。 シルヴィアの表情は、旅行カバンを持って出てきた最初からすごくせつなくて、心を掴まれる感じ。モローも彼女に引きずられてどんどん感情が入っていく。 最初はコミカルな音楽で、次に超有名な美しい音楽に変わる。 最後に女性を引き止めるように男性が立ち塞がって床に倒れる。女性は男性の手を取る、終わり。 5、ニュアージュ 振付:イリ・キリアン 音楽:クロード・ドビュッシー 出演:エレオノラ・アッバニャート、 ガエル・ランビオット 女性は上が肌色、下がブルー(ペールグレー)のドレス。 いやー覚えてない。 コンテンポラリーって、見た3秒後に忘れてるんだよ。 6、感情の囚われ人 振付:イリ・ブベニチェク 音楽:畑中正人 アルヴォ・ペルト 出演:ジェレミー・ベランガール、 イリ・ブベニチェク スクリーンが現れ、水の中でぶくぶくしている、ベランガールとブベニチェクの映像。3mぐらいの木枠が2つ、ぶら下がっている2人。スクリーンの時は両手でぶら下がっていて、スクリーンがはけたら片手でぶら下がっていた。二人は赤い腰巻のようなスカート状のものをはいている。 やはりムーヴメントはコンテンポラリー、イリの動きはぼーっとみとれてしまうぐらい美しい。 第2部7、イン・ザ・ミドル・サムホワット・エレヴェイテッド 振付:ウィリアム・フォーサイス 音楽:トム・ウィレムス レスリー・スタック 出演:マリ=アニエス・ジロ ガエル・ランビオット ジロのムーヴメントはほんとすごい。でも期待しすぎたせいか、世界バレエフェスで見たときの感動はなかったな。コンビネーションという意味でランビオット君が完全に負けてるもんね。 8、ロミオとジュリエット 振付:ジョン・ノイマイヤー 音楽:セルゲイ・プロコフィエフ 出演:シルヴィア・アッツォーニ バンジャマン・ペッシュ これも世界バレエフェスでシルヴィア、サーシャ(アレクサンドル・リアブコ)コンビを見ているので、比ぶべくもない。 この振付は男が女を、ほとんど最難度のリフトをしまくるというもので、がんばってはいたが最後の方でもうめちゃくちゃでした~ 手がばたばた大丈夫かよーと。まあ初日ですからね。9、カジミールの色 振付:マウロ・ビゴンゼッティ 音楽:ドミトリー・ショスタコーヴィチ 出演:アッバニャート ベランガール かわいい衣裳。女性は白いトップ、下はオレンジと白のホットパンツ、男性は黒とオレンジのホットパンツ。 アッバニャートがすごい良かった、感情が入っていたよ。10、ホエアアバウツ・アンノウン 振付:イリ・キリアン 音楽:チャールズ・アイヴス 出演:ジロ ブベニチェク これもよかった。すごくスロー。ジロがすごい感情入っていた。 最後の方に速い動きがちょっとある。11.チャイコフスキー・パドドゥ 振付:バランシン 音楽:チャイコフスキー 出演:レティシア・プジョル エルヴェ・モロー ここだけ違う世界のような。そういうのはありなのかな。 まあこの演目は派手だけど、すばらしいという出来でもなかった。 この演目は生では世界バレエフェスで2回、ルグリ・ガラで2回見ているので5回目か。うう~ん。12.フィナーレ13.カーテンコール
2005年07月20日
ほんとにいまさらですみませんがlondondance.comでHighland Fling のJames as James の映像が見られますね。1分6秒です。踊るアンテナさま、いつもありがとうございます。
2005年07月20日
新聞記事スクラップ バレエ▼「ハンブルク・バレエ団で脚光 服部有吉」 筆者:祐成秀樹 7月19日(火)付 読売夕刊▼「服部良一氏の孫日本凱旋」 7月19日(火)付 日刊スポーツ▼「ロイヤル・バレエ団 シンデレラ 隅々まで行き届いた演出」 筆者:佐々木涼子 7月16日(土)付 朝日夕刊▼「世界バレエ&モダンダンスコンクール 高円宮妃招き開会式」 7月12日(火)付 東京新聞▼マシュー・ボーン「愛と幻想のシルフィード」 7月9日(土)付 朝日新聞 夕刊ミュージカル▼WE WILL ROCK YOU 7月14日(木)付 読売夕刊 ▼「プロデューサーズ」 筆者:大笹吉雄 7月16日(土)付 朝日夕刊RBの余韻も覚めやらぬ中、あすからエトワールガラ、あさってからRHatterと ABT、まだまだ怒涛の7月は続きます。ABTはスタイフェル降板ということだ。ゴメスもやっぱり主役で見たいのでまたまた大変なことになりそう。
2005年07月19日
きょう一日「マノン」後遺症です。当分続きそう。「ニジンスキー」の時と似たような現象。音楽がとりあえずダウエル版を聴いているのでまだ飢餓感が満たされる。「ニジンスキー」の時はCDを探しにいったもん。しかも映像のダウエル版を見ると顔をすげ替えなくてはいけないので、く、苦しい… 見たいのに見られない。デヴィッドウォールのキャラとかスラーヴァとぜんぜん違うし、うますぎるから逆に見られません。ダウエルさんはあまりにも今回のデ・グリュー役の人たちと違うのでこれも見られない。ダウエルさんのデ・グリューは繊細。ボッレとテューズリーは天真爛漫でぜんぜん違う。強いて言えばコボーだったんだけど、ごめん、ぜんぜん見てなかった。デ・グリューを踊るのはほんと難しいと思う。振付が内省的でスローでスーパー難しそうなんで、キャラが違う人が踊ってもまったく伝わらない。踊りだけではなく内面が表出してしまうのだ。イレールだったら…いいんじゃないかと思うけど…サモドゥーロフの若い頃をまた見直したが、今とぜんぜん違う。今のスラーヴァはほんと別の魅力でした。なんと言ったらいいのか…来年の世界バレエフェス、RBチームはぜひタマラとスラーヴァでお願いいたします。(すごく無理そう)もう一組はセルヴェラ君で。ハンブルク・チームはウルバン、ヘザーとサーシャ、シルビア組で。ABTはアコスタ呼んで下さい! なにせなかなか海外に行けないもんで…gromitさまへ>>>考えてみればgromit6年前の白鳥を見ているのです。そこでパンフを捜し出し、Shevaさまの録画中継をプリントアウトして勉強し、ギエムのマノンに。>>前も感じたけれど、まず装置と衣装がすばらしーい。囚人の二人の衣装の色合いなんて、写真ではベージュにしか見えなかったけれど、微妙にグリーンでもあり・・・。英国人の感性に脱帽。>>ギエムとムッル、二人ともゲストなんですね。でもとても息があっていて、すばらしかった。繊細でキレイすぎ。ギエムがほんとうに思い切りよくパーンと倒れたり、クルクルっと飛びこんだりしてもムッルがしっかり受け止めていた。>初めて出会ったマノンとテ・グリューの踊り、あくまでも清らかでうつくしーい。レスコーとの三人の踊りもすごくユニーク。>マクミランの振付って超絶技巧なのに、それを全く感じさせない。見ている者に次の展開を期待させながら、でも必ず期待を裏切った展開があるのね。おお!そうくるかってね。堪能しました。>>最後の沼地では、マノンの回想と後悔を二人がしっかりと伝えてくれて、ほろっとしてしまった。>>カーテンコールでは役に入りきってしまってぬけられないのでしょうね、しばらくは二人とも役のままの顔でした。何回かのコールの後、スワンの時のように、上から色とりどりのテープが沢山おりてきてヒラヒラぶら下がっている。そこへ銀色の紙吹雪が山のように沢山落ちてきてキラキラ輝いている。主要なダンサー以外は、衣装を脱いで普段着でカーテンコールに加わり、モニカ・メイソン。カーテンが閉まってからも、1階は全員がスタンディング・オベーション。拍手がやまず、何度も何度も二人、三人、五人と出てきて・・。ギエムもムッルもお互いに感謝しあい・・ステキな時間でした。引用してしまいました。いいなあ… きのうの最後の公演をご覧になられたのですね!きのうマチネが終わったときから長蛇の列が出来ていました。今回お会いできなくて残念です。ムッルが見たかったんですが、どうしても無理でした。ティアゴも見たかったのでほんと残念。なのでレポありがとうございます。感謝!6年前のロイヤル? 興味あるのでぜひ詳細キボン!「バッセルとギエムのマノン」Sueさん >>>私も友人に誘われて思いがけずバッセルのマノンを観ました。本当に素晴らしかった。感激です。ボッレも誠実な感じがとてもよかったな-今日は予定していたギエムで観ました。バッセルとはまた違った、でもやっぱりどこまでも美しいマノンでした。ステキでした。ムッルは昨日のボッレより線が細いせいか繊細な印象で、一途な感じがまたよかったな-音楽の美しさが更に感動を誘いますね。一幕からもう後に続く悲劇を予感させましたし、Narrative Balletとはこういう演目を指すのねと初めて実感できたような気がします。チケット代分の価値は十分ありました! (2005年07月17日 02時02分18秒) Sueさまもありがとうございます。初日のギエム、2日目のバッセルとご覧になったのですね。私もバッセルの日は見ました。繊細なムッル、もしかしたら私の持っているデ・グリューのイメージに一番近かったのかも…。見られなくて残念です。「田園」のベリヤエフには完璧やられたので。
2005年07月18日
第2幕 第2場まだ、パーティーのうきうき気分のマノン。デ・グリューはとりあえず、自分と逃げてくれるマノンがうれしい。「まず急いで準備しなきゃ… ちょっと待ってて」デ・グリューと遊びたいのにほっておかれてきょとん。子供みたい。マノンはブレスがうれしくてたまらない。「ほら、見て~ これ高いのよ。」これみよがしにデ・グリューの前で手をひらひらさせる。「でも、あなたには買えないわね。」「だから、これはもって行きたいの。いいでしょ?」さすがにデ・グリューもきれて、ブレスを取り上げる。本気で怒るマノン。「わからずや!」デ・グリューはマノンを思わず突き倒してしまい、あやまる。捕らえられたレスコー。レスコーは銃殺され血が1メートルぐらい垂直に上に飛んだ。うわー。死んだレスコーにすがるマノン。「お前の兄のざまを良く見るんだ、お前も地獄にすぐ送ってやるからな!」と叫ぶGM。タケットさん、きょうすごいよー。タマラに触発されている。2幕了。第3幕船からデ・グリューに支えられて下りて来るマノン。マノン、憔悴していてもなお、なんか妖艶。看守をそんな目で見ちゃ駄目! 襲われるよ…襲われる。ギャリー、きょうもすごい。それで(ゴメンネ)行為が終わったあと、股間からタマラの顔が見えたのが妙にリアル。ほかの人はばたっとすぐ倒れていた。タマラさすが。看守を殺す。デ・グリュー苦悶のソロ。これはすばらしかった。マノンは落ちている剣を取って、デ・グリューの前に示す。「これでけがれた私を殺して!」と言ってるような気が…コジョカルもバッセルも剣を手に取る意味が私にはわからなかったので、だとしたらさすがロホ。でも「殺して!」と思った割には看守が死んでいるのを確認するとデ・グリューを促して逃げるのはマノン。沼地。幻影。そして沼地のパドドゥ。空中2回転は高さが足りなかった。テューズリーさん、もうちょっと合わせる時間がほしかったかな?そのあとの空中でのホールドも低くて。マノンを半回転させてぐるぐる肩の上で回すところでがんばって高く持ち上げてた。惜しい。最後の死んでダラーンも片手でなく両腕でマノンを持っていた。惜しい。全幕了。タマラはカーテンコールで3幕のマノンをずーーっと引きずってました。さすが役者! すばらしいブラーヴァ、タマラ!世界バレエフェスでカレーニョに抱きついてキスしていたタマラのはじけっぷりが記憶にあるので、今回の抑えたタマラのカーテンコールは新鮮というか。もしくは3幕に不満があったのかわかりませんが…しかし全シーンを通じて、なんともわかりやすい「マノン」。ロホ、さすがです。多分かなりスタンダードとは違うと思うけど。でもいい!ほんとに稀有な存在だ。今までは踊りのシーンだと思っていたところが、濃厚なストーリー展開になっていることにほとんど全シーン気づかされてしまった。マクミランという天才の作品の具現化はやはりロホという天才の手によってなされるのだ。おもしろすぎる「マノン」。「マノン」という作品の凄さを身を持って体験できてうれしい。見るたびに衝撃や発見があった。ダウエル版で見ていたので、初見ではないにもかかわらず、極彩色に展開される、マクミランの複雑な小説の構造のようなバレエがほんとに至福だった。マクミランの最高傑作ではないかな。マスネの音楽はイマイチだと今までは思っていたが、今は聞くだけで泣けそうだし。これでロイヤル・バレエの夏が終わってしまった。すばらしく幸せでした。サモドゥーロフに始まってサモドゥーロフに終わった感がありますが… 終わりだなんてすごく淋しい。またあと6年待つのかと思うと…
2005年07月17日
ロイヤル・バレエ団 2005年日本公演「マノン」 2005年7月17日(日)マチネ 上野・東京文化会館マノン:タマラ・ロホデ・グリュー:ロバート・テューズリーレスコー:ホセ・マルティンムッシュー G.M.:ウィリアム・タケットレスコーの愛人:マーラ・ガレアッツィマダム:ジェネシア・ロサート看守:ギャリー・エイヴィス乞食のかしら:ジャコモ・チリアーチ高級娼婦:デアドル・チャップマン ヴィクトリア・ヒューウィット イザベル・マクミーカン サマンサ・レイン紳士たち:ジョナサン・ハウエルズ ヴァレリー・ヒリストフ エドワード・ワトソン客:ベネット・ガートサイド 平野亮一 フィリップ・モーズリー クリストファー・サンダース ヨハネス・ステパネク老紳士:アラステア・マリオット娼婦、宿の主人、下働きの女性 女優、乞食の子どもたち ネズミとり、召使、番人、給仕、他 :英国ロイヤル・バレエ団指揮:グラハム・ボンド演奏:東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団 類まれなるアクトレス・ダンサー、タマラ・ロホ。彼女はすばらしかった。舞台をドミネート(支配)していた。素晴らしい演技力。彼女が舞台上にいる間は一瞬も飽きなかった。タケットとの2幕の芝居はすごかった。マノンってこんな話だったっけ? まったく違うお話になっていた。まったく驚いた。第1幕 第1場幕が開くとレスコーが一人で座っている。ホセ・マルティン。目を伏せているので表情がわからない。人々が現れる。ホセ・マルティンはレスコーのキャラだった。抜け目なく、ずる賢く、女好き。陽気で短気。テクニックはピカいち。愛人(マーラ・ガレアッツィ)と会って喜び合う。2人はコートを脱ぐ。愛人をGMに紹介する。そのあいだ、愛人が男とちょこっと話しただけで激昂する。ガレアッツィはうまいです。レスコーは愛人を物乞いの荷車に突き飛ばす。そして自分は乞食の女の顔をつかんで物色している。好色で非道。ホセ・マルティンのソロは言うことありません。完璧でした。やはりサモドゥーロフが人と利き足が違うらしい。彼の動きとは逆だった。ホセはサモドゥーロフとは醸し出す雰囲気がまったく違うので、まったく記憶が上書きされなかった。セーフ。すりの頭役のジャコモ・チリアーチは小さいのにばねがあって、可愛い~感じ。少年のよう。表情が明るくて見ているだけで楽しくなる。登場シーンが少なくて残念。悪い仲間といっせいに踊るのがすごく小気味良くてよかった。パキパキ動いていた。ジャコモくんはGMのポケットから懐中時計をする。GMはタケット。タケットは「ここは臭い、匂うぞ」という芝居をする。レスコー(ロバート・テューズリー)は背が高く、金髪で端正なハンサム。正統派な2枚目。マノン登場。出てきたとたんに空気が変わった。すごい存在感。彼女が舞台にいるだけで客の目が彼女に集中する。彼女のマノンは小悪魔。老紳士を手玉に取り、のどをごろごろにゃんしているし、GMとは緊張感。きのうのコジョカルの清楚な感じとまったく違う。GMにマノンを紹介する兄のレスコー。突然乞食が近寄ってきてマノンは脅える。GMは「臭い」と顔を顰める。女性が2人踊っている時、マノンを見て一目ぼれしたレスコーは、マノンに近寄っていく。すかさずレスコーが割ってはいる。マノンが座っている兄に近寄っていて肩に抱きついて甘える。仲の良い兄妹。兄はマノンのスカートをめくっていたずら。おいおい妹ですよ、ホセ君。人々がいなくなり、マノンとデ・グリューは語り合う。デ・グリューのソロ。マノンとデ・グリューのパドドゥ。マノンの表情がどんどん変化していく。最初は興味なさげだったが、どんどん魅かれていってしまいには大好きになる。これはもうダンスではなく完全に芝居のようだった。そこにはダンサーではなくマノンがいた。駆け落ちする2人。マノンがカモの老紳士の財布を持ち逃げしてしまったので口を塞ぐため、レスコーは仲間に金を渡し、さんざん殴らせる。一方でGMと密約を交わし、GMと馬車で走り去る。第2場 寝室マノンが寝台からおりてくる。いろっぽ過ぎます。ここのパドドゥこんなだったっけ?下手のところで動きが違って手を取るようなシーンがあったが、あれ?芝居?と見まがう。芝居がすごくていつものシーンとまったく違って見えるからすごい。足と手をぱたぱたさせてうごくところの振付がすごく可愛くて好き。妖艶な小悪魔。デ・グリューはもう夢中。兄がGMを連れてやってくる。毛皮のコートを羽織り、宝石を首にかけるとき、目が宝石を追い、わああっと表情がぐわーっと変わっていく。パドトロワのマノンの表情はまさに男を手玉に取る魔性の女(すみません、いただきました)。バッセルともコジョカルともまったく芝居が違うのだ。役の解釈がそもそも違うとしか思えない。彼女にとって宝石をもらった男性の方が大事なのは当たり前。単純な計算だ。したたかな女。こういうマノンのほうが、言ってみれば、わかりやすい。タケットはロホが相手だと芝居がどんどんすごくなっちゃう。寝台に座ったマノンはスカートをめくって足を出してGMに見せつける。吸い寄せられるGM。兄が金をまきあげる。不快なGMはおつきの者に上着のボタンを留めさせるがもたもたしているので突き飛ばす。第2幕この2幕、サイコーでした。おもしろかった~~すごく短く感じた。(いつも長く感じるのに)女たちの品定め。レスコーとデ・グリューの登場。やはりテューズリーは大きい白の上着でした。酔っ払いのダンス。まずソロ。驚愕。飛び上がって足を伸ばしたまま2回転?した。そのあとシングルのピルエットのセットを2回。ホセ・マルティンのテクが炸裂していた。酒瓶を放り投げる方向がやはりサモドゥーロフとは逆(上手)でした。ガレアッツィとの酔って踊るのもすごくうまかった。手を取ろうとしてとれない、は3回ぐらいやっていたし、演技もうまかった。拍手があまりないのが残念。マノンがGMに連れられてやってくる。舞台上の人もみんないっせいに見るんだが、まさに会場中もそんな感じ。マノンは光り輝いている。兄のところまでやってくる。兄は思わず妹にキスしそうになる。おいおい、ホセ君。妹ですよ。マノンは自分の隣の椅子をポンポンと叩き、ここにどうぞ! 兄が喜んで座ると、GMに襟首を掴まれる。「このやろ~」という表情のホセ。サモドゥーロフとは異なる。ホセとタマラは同じスペイン人。まるでほんとに兄妹みたい。マノンはGMにごろにゃん。GMはさっそく足を触ろうとする。いやらしくマノンの世話を焼き、上着を脱がせて匂いを嗅ぐ。マノンは「あら、あら…(この変態)」と苦笑しながら上着を取り上げる。きょうのタケットはタマラのせいで変態度、残酷度が増している。GMとマノン、レスコーと愛人は4人で大盛り上がり。バカな冗談を言って大笑いしている。しまいにはGMのお膝の上に乗っていちゃいちゃ。レスコーの愛人が踊る。レスコーの愛人はGMにも「ちょっと見てる?」とやるが、GMの頭にはマノンのことしかない。マノンのソロ。妖艶ですばらしい。タマラの黒鳥が頭をよぎっちゃった。すばらしいシェネ。目線。すべて彼女のダンスはダンスじゃなくて、マノンそのものなのです。いやー、釘付け。こんなにしっかりここを見たことなかった。RBさんぜひ、タマラのDVD出してください。マノンは男たちと踊る。デ・グリューが抱きとめるが、マノンは胸を突き飛ばす。別れたくないのに別れた男にしつこくされると、たまらない気持ちになる。心が波立って来る。デ・グリューは、ほかの男にも寄るな、とどかされる。マノンは席に戻る。GMはマノンに宝石のブレスレットを与える。ここからがすごかった、2人の演技。マノンはGMの膝に自分の足をむき出しにして乗せて、「ねぇ~ん、この宝石のブレスの右手ステキね。でも見て~左手には何もしてないの。淋しいでしょ?」おねだりしまくり。GMはマノンの首筋や肩をさわりまくる。マノンはレスコーの視線を痛いほど感じているので、つい振り払ってしまう。すると今までの態度を豹変させたGM。マノンを締め上げて恫喝する。おとなしく従う振りをするが腹の中は煮えくり返っているマノン。会場では乱痴気騒ぎが繰り広げられている。そんな中、デ・グリューがマノンに近寄ってくる。「お願いだ、マノン…」マノンのほうが役者が上だった。「いい子だからおとなしくしてて、ちゅっ! 後でね!」GMが戻ってきてなんでもない振りで愛想を振りまくマノン。人々は退出し、残されたマノンとデ・グリュー。デ・グリューのソロ。マノンは困って去る。デ・グリューはソロで踊る。戻ってきた兄と妹。いかさまを画策する。マノンは「変なおじさん」(フィリップ・モーズリー)に左手にも宝石の腕輪をもらう。やったね。ためつすがめつ眺めるマノン。そして白熱するカードゲームをのぞく。マノンはGMのポケットからGMの金貨を取り出して全部賭ける(細かいね~芝居が。)デ・グリューが大勝。怒るGM。GMは舞台下手から剣を取り出す。ちゃんばら。GM対デグリュー。レスコーが入り、「お前はあっち!」と別の紳士とデグリューを戦わせる。自分はGMと。GMの方が強い。レスコーはまかされる。お返しにデ・グリューはGMの腕を突く。デ・グリューとマノンは連れ立って逃げるが、レスコーはGMにつかまってしまう。Part2に続く。
2005年07月17日
第2幕 第2場 寝室マノンはうきうき。さきほどのパーティの黒い美しいドレスを手に持ち、愛しそうに体に押し当ててみたり。一方デ・グリューは恐怖感に捉われている。レスコーは心配だが、早くマノンを連れて逃げなくては…。しかしマノンは能天気。デ・グリューはマノンのブレスレットをはずして放り投げる。こんなもの、もう持ってけないよ…「何するのよ!」デ・グリューはマノンを説得するが。二人のデュエット。レスコーが顔から血を流し、手錠をされて連れてこられる。GMに見せしめのように顔を殴られる。苦悶のレスコー。レスコーはマノンのほうに行こうとするが、GMはレスコーを撃つ。レスコーがのけぞり、血がドバッと飛び出した。派手です。断末魔の苦しみ。サモドゥーロフの演技すごかった。悶絶死するレスコー。亡骸に縋るマノンを見て、すっごくうれしそうに笑うGM。やっぱタケットは鬼の演技うまい。第3幕新大陸の船着場。兵隊さんと娘が踊る。看守が現れる。きょうはギャリー・エイヴィス。この人も残忍な感じで良かったですけど、人間の心がないようなタケットさんの演技は別格でした。マノンをかばうデグリュー。引き離される二人。第2場 看守の部屋。マノンが連れてこられる。看守はマノンにもとはマノンの持ち物だった宝石のブレスレットを見せる。「俺の女にならないか?」それがどういうことかわかっているマノンは拒絶する。看守は容赦なく襲いかかって来る。マノンも殴ろうとして抵抗しようとするが、男の力に抗うすべはない。マノンは組み伏せられ犯される。看守はマノンの背中の上に馬乗りになり、マノンの足で自分の股間を刺激する。そして後ろを向いて屈辱的な行為を強制する。マノンはいやがるが…。ギャリーエイヴィスさん、うわー、リアルすぎる。行為が終わり、マノンは魂を抜かれたぼろきれのように倒れている。看守はマノンの腕に宝石のブレスレットを無理やりはめる。そしてマノンを抱きしめる。そこに走りこんできたデ・グリュー。デ・グリューは看守を刺し殺してしまう。苦悩のダンスを踊るデ・グリュー。ついにここまで堕ちてしまった自分。自分を見つめている踊り。マクミランはこういう時の感情さえ踊りで表現しようとする。見ているほうからすれば、これはチャレンジングなことである。人々はドラマの先をせくので。マノンは刃物を手に取り、看守の横に放り出す。デグリューは看守を仰向けにし、生きているのか確認する。しかし彼は死んでいた。逃げ出す2人。第3場ルイジアナの沼沢地。もつれあいながら逃げてきた二人。不可思議な植物が生い茂る中で、もうマノンは動けない。マノンが幻影を見る。デ・グリューはそんなマノンを寝たままでリフトする。後ろに幻影を見せるためにここは寝ていたんだね。さすがマクミラン。植物のセットが上に上がり、いよいよ沼地のパドドゥ。すばらしい。飛び込み空中2回転キャッチ2連発、成功。その後、飛び込んで空中で1回転、そのまま高くホールド。もう1回空中でマノンを回転させる。マノンがついに死んだ時がすごかった。いきなりダラ~ンと死んだようになる。コボーは片腕でぶらんぶらんしているコジョカルを支えている。ここは新鮮だったな。倒れたマノンの体の下に自分の体を差し入れて持ち上げようとする。ここは涙もの。コボーは汗と涙でもうぐちゃぐちゃ。マノンの頭が床にぶつからないよう手で下ろす時は支える。コボーは泣いていました。コジョカルより、コボーのほうが見てて泣ける感じだった。マノンが死んだ時の絶叫も、すごくかわいそうでした。カーテンコール。コボーは役に入りっぱなしでなかなか笑いませんでした。まじめな人なんでしょう。 スラーヴァ、また来日していただきたいわ。あすのレスコー、もう見たくない気分だ。目をつぶっていよう。ごめんホセ。あしたは念願のロホの全幕ものです。Viacheslav(Вячеслав) Samodurov サモドゥーロフMARIINSKY THEATREFor Ballet Lovers OnlyOneginRB SylviaRoyal Ballet - Ashton Mixed Programme - Nov 04 "Sylvia" and Mixed Billsこのレビューで筆者が書いているのだが…the Russian Viacheslav Samodurov who gave it an appropriate Ballet Russe touch(正確には Tallinn, Estonia出身ですが) 筆者の言う通りで、彼はRBと同質ではなくて異質。そこがまたなんとも言えず魅力。RBはインターナショナルでほんとすばらしい。今回目立っているラテン系の子もすごくいいものね。もっと演目が見たいです。
2005年07月16日
ロイヤル・バレエ団 2005年日本公演「マノン」 2005年7月16日(土)マチネ 上野・東京文化会館マノン:アリーナ・コジョカルデ・グリュー:ヨハン・コボーレスコー:ヴィヤチェスラフ・サモドゥーロフムッシュー G.M.:ウィリアム・タケットレスコーの愛人:セーラ・ラムマダム:ジェネシア・ロサート看守:ギャリー・エイヴィス乞食のかしら:ホセ・マルティン高級娼婦:ローレン・カスバートソン フランチェスカ・フィリピ エミリー・ロウ ヴァネッサ・パーマー紳士たち:蔵健太 ヨハネス・ステパネク トーマス・ホワイトヘッド客:ベネット・ガートサイド ヴァレリー・ヒリストフ アラステア・マリオット ルパート・ペンファーザー リチャード・ラムゼイ老紳士:フィリップ・モーズリー娼婦、宿の主人、下働きの女性 女優、乞食の子どもたち ネズミとり、召使、番人、給仕、他 :ロイヤル・バレエ団指揮:グラハム・ボンド演奏:東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団 これを至福と言わずして何と言おう。こんなに幸せなことはありません。きょうのヴィヤチェスラフ・サモドゥーロフさん、すばらしかったです。レスコー役ですが(私の中では)完全に彼が主役でした。シンデレラの時とはまるで見違えるような出来でした。コボーを食っちゃってました。少なくとも私の視界の中では。第1幕幕が開くとレスコーが座っている。帽子を被っている。表情は無表情。人々が現れる。レスコーは帽子とマントを脱ぐ。頭を気にしている。きょうのレスコーの愛人は超美女、セーラ・ラム。いや~美しかった。演技、という点ではまだまだだが、レスコーと踊っていると美男美女で、ゴージャスでまさにどっちが主役?老紳士、ムシューGM、乞食の頭、登場人物が次々に現れる。レスコーが迎えにいくのはムシューの連れの女性。レスコーの愛人は娼館の女で、ほかの男と話しているだけで、レスコーは女を平手打ちする。この時もっと女性はがく然としてほしんだけど。さらっと流すラム。レスコーは芝居しまくり。一時も目が話せない。GMや女性と話して大笑いしていた。レスコーのソロ、すばらしかった! 優雅でまさにプリンシパルのダンス。レスコーなのに気品が溢れていて、いいのだろうかと思うぐらい。利き足がセルヴェラくんと逆。かえる飛びでの足の交差、セルヴェラ君は目にも止まらぬ速さだったが、スラーヴァのは目で見えるぐらいしっかり交差していた。足を伸ばしたトゥール・アンレールの連続も美しい。すごく舞台上だと大きく見える。続いて乞食の頭(ホセ・マルティン)のソロ。うう~ん。あの道化の時のすごさはきょうはありませんでした。きのうのブライアン・マロニーのほうが良かった。さりげなくデ・グリュー(ヨハン・コボー)が登場する。本を女に奪われる。マノンが登場する。アリーナ・コジョカル、可愛い~! なんかやせちゃった感じ。マノンを老紳士に引き合わせるレスコー。老紳士、きょうはフィリップ・モーズリー。やはり昨日の娼館の「変なおじさん」はモーズリーだった。モーズリーってほんとうまい!マノンは人々に囲まれとまどっているようなダンス。人々は彼女をほめそやし、言い寄ってくるが、彼女には恋することがどういうことかまだわからない。このへんの初々しい感じがいいアリーナちゃん。マノンは舞台の下手奥の椅子に座っているすりの仲間たちがマノンを取り囲んで、楽器を演奏して、ご機嫌を取っている。下手手前に立っているデ・グリュー。上手手前のテーブルで盛り上がるレスコーとGMたち。目がいくつあっても足りない。レスコーの女が踊る。レスコーの女はデ・グリューをちょっと誘ってみる感じ。デ・グリューは上手の奥のテーブルに座っている。本を読んでいる。舞台中央では女が二人、踊っている。デ・グリューはマノンを初めて見て、一目惚れしてしまう。レスコーはGMとこそこそ相談事をしている。きょうのGMはウィリアム・タケット。メイクが怖い~ レスコーは老紳士の財布をマノンに預かるように言う。レスコーは老紳士やほかのものと食事に行きましょうと促して上手に去る。舞台上には居眠りしているすりの仲間たちとマノンとデ・グリュー。デ・グリューはソロを踊る。これは自己紹介である。僕はだれだれで、こんなことしてます。みたいな。そして椅子に座っているマノンの手を引っ張り、2人で踊る。コジョカルの初めてのダンス。すばらしい。体が柔らかい。ムーヴメントが何とも言えずきれいで上品。女性らしい、優しさ、エレガントさ、はにかみなどすべてのフェミニンな要素が彼女にはある。みなが夢中になるのも無理もない。盛り上がった二人は馬車に飛び乗って駆け落ち。出てきたレスコーら。GMは「お前の妹を俺に世話しろ」と金をレスコーに渡す。レスコーは椅子にかけてあった自分のコートを手に取り翻すと駆け去っていった。第2場。寝室。マノン、可愛い~ デ・グリューの羽根ペンをひらひら放り投げる。美しい寝室のパドドゥ。ここでデ・グリューのアラベスクがある。きのうのボッレはこれ見よがしに長く長い足を伸ばしてこのアラベスクをキープしていた。コボーはお話にのめりこんでるからそんなことはしないけど。コボーはめちゃくちゃうまかった。パをきちんと踊っていた。それを感じたのは彼だけ。マノンがデ・グリューの手を支えて足を前、横、後ろと曲げてから後ろに伸ばすところとか、もうきちん!という感じでよかった。またぜひ見たいです。でかけるデ・グリュー。行こうとして思い出したように振り返り、マノンにチュッと音が聞こえるようなキス。寝台にダイブするマノン。いちいち可愛いアリーナちゃん。奥のカーテンが開き、女が2人けんかしながらやってくる。彼女たちを追い払うレスコー。GMを連れてきたのだ。毛皮をまとうと女は変わる。GMがマノンの首にきらきらの宝石の首飾りを巻く。レスコーは回りをピルエットしながら様子を伺うようにぐるぐる回る。こういう何気ない時も目がレスコーに吸い寄せられる。この豪奢な宝石はほんとに小娘が似合わない豪奢な分不相応なものを身に着けている感があった。バッセルだと当然!なんだけど。レスコーとGM、マノンのパドトロワ。これはきのうの方がすばらしかった。バッセルの表情のせいか。タケットの演技がほんとエロですごい。足にキスして手でなでさすって、マノンが自分の上を足を広げて越えていく時にじっと下から見て満足そうにしている。マクミランさんってほんとにこういうのがうまいですね。GMが寝台に座るマノンの足を撫でさすろうとするとレスコーが割ってはいる。「いただく物をいただいてませんが…」GMは「金か!」と金をぞんざいに投げ渡す。レスコー、キャッチ。マノンはGMと去る。この金で博打するぞーという気持ち満々になっているレスコー。物陰に隠れる。何も知らないデ・グリューが帰ってくる。レスコーは飛び出すと、デ・グリューをどついて、くるくるくるくるとすごいスピードでシェネ。なんつーかっこいいんだ。デ・グリューに金を渡し、荒々しく、妹と別れるように迫る。デ・グリューしょうがなくうなずく。1幕了。第2幕 高級娼館きょうは「変なおじさん」役がアラステア・マリオットだと思いますが、確信がありません… きのうのモーズリーめちゃくちゃ笑えたなあ… あんまり誰も笑ってなかったけど。踊る3人の紳士は蔵健太 ヨハネス・ステパネク、トーマス・ホワイトヘッド。レスコーとデ・グリューが登場。黒の衣裳が似合うレスコー。デ・グリューの衣裳は銀色で、きのうの特注ででかい?ボッレの衣裳とは違っていたと思う。デ・グリューが心配そうに見守る中、へべれけのレスコーは酔っ払いの踊りを踊る。いやしかし美しすぎる。ここのソロは酔っ払いとはいいながらめっちゃ高度なピルエットの連続で、実にすばらしい。お酒の瓶をラッパ飲みしながら踊る。飲んでる時以外はしらふに見えた。レスコーは酒瓶を愛人に投げ渡し、踊り続ける。もう酒瓶を持ってないのに、間違えて飲んだりして、あれ~ そして愛人と踊りだす。ここはもっと笑いがほしかったが、笑いゼロ~ セーラ・ラムが表情乏しい。ここはもっとあっれ~何すんの~とやってほしかったが… レスコーがホールドできなくて足を180度開脚して床にペッタンというのもギャグなのにギャグに見えない。レスコーが愛人の手をつかもうとしてつかめない、というのも1回しかやってなかったのでいまいちよくわからなかったんじゃないか? 拍手も少なくて残念。みんなアリーナ狙いで見に来てるんだね。そんな感じ(まあ普通そうだろ)マノンが登場。きのうのバッセルはまるで女王様が出てきたようだったが、アリーナはかわいそうな囲われた少女という感じ。デ・グリューの心はちぢに乱れる。レスコーは酔っ払っていてマノンが来たのも気づかない。愛人に言われてやっと気づく。大事な妹をエスコートに行き、上手の椅子に座らせるその右隣に座ろうとするとGMにどけ、といわれる。はいはい。わかりました。わたしはこっちに。マノンのソロ。ゆっくり踊る。囲われた女の踊り。悲しそうで不幸せの体現のようなダンスだ。マノンは手首に美しい宝石のブレスレットを巻かれる。のちの伏線だ。レスコーは愛人といちゃいちゃしまくりだったが、マノンが全員の男性と踊り始めると愛人と奥に消える。どうやら更に飲みにいったらしい。マノンは男たちにもてあそばれるように女王さまのように踊る。デ・グリューがその手を取るが、無視される。またレスコーが戻ってくる。レスコーと愛人はまた踊る。やっぱり酔っているので、飲んできたのだなとわかる。娼館はほとんど乱痴気騒ぎ状態になっている。レスコーは娼館のおかみのお尻をさわったり、お尻で突き飛ばしあったり、楽しんでいる。GMは金をばらまき、群がる人々を見て大笑いしている。とことんやなやつだ。レスコーは愛人に話しかける男を恫喝している。その中でデ・グリューだけが悶々としている。人々がいっせいにいなくなると(どこに行ったんだ?)デ・グリューはマノンに涙を流しながら懇願する。ほんとに泣いていたコボー。デ・グリューのソロ。手を後ろに回して自分の苦しさを表す。レスコーとマノンが2人で帰ってきて、そんなデ・グリューを目の当たりにする。マノンはほだされる。愛も富も欲しいのか、マノン! どっちか一つにしなさい。マノンはデ・グリューにトランプのいかさまカードを渡す。これでGMから金をせしめるのよ! いつのまにそんなにすれちゃったんだ、マノン… 俺は悲しいよ。でもマノンのためなら盗みでもかっぱらいでもやるよ。ポーカーを始める一同。トランプを配るレスコー。次にGMが配る。大もうけするデ・グリュー。デ・グリューが金を掴んで席を立つと、GMが怒り狂って「いかさまだ!」とテーブルを引っくり返す。デ・グリューとGMは決闘になる。もちろんレスコーはデ・グリューの加勢に入る。GMはレスコーの首を絞める。レスコー首を押さえ苦しそう。変なおじさんが倒れる。デ・グリューはGMの腕を傷つけてしまう。レスコーはGMに追いかけられテーブルを倒してその陰に隠れる。ここで暗転。暗転直後に立って歩いていくレスコーたちが見えちゃうんだよね。これはどうしようもないのかな。2幕了。第2幕 第2場 寝室に続く。
2005年07月16日
今、ダウエル、ペニー版を見ているのだが、冒頭のレスコーのソロ。セルヴェラ君はめっちゃすごかったとわかった。デヴィッド・ウォール、ほんと演技がすばらしい。飛び上がって足をかえるのように曲げながら足を前後に動かすところ、セルヴェラ君はすばやくてパシパシ2回打っていた。下手でも上手でも。ウォールは1回だけちゃんとやっていたが上手ではやってない。足を伸ばしたままの空中回転の連続も、ウォールは足は普通に曲げていた。スピード、美しさといいセルヴェラのダンスは最高だった。しかし酔っ払いのダンスのウォールはすばらしい。笑いとりまくり。きのうはいまひとつ笑えなかったもんねえ。セルヴェラのダンスがうますぎて。下手に見えないんだもん。いろいろ勉強ですね。きょうのスラーヴァ、どうなるんでしょう。どきどき。続く。マノン1982シンデレラ1969
2005年07月16日
ロイヤル・バレエ「マノン」2005年7月15日(金) 上野・東京文化会館マノン:ダーシー・バッセルデ・グリュー:ロベルト・ボッレレスコー:リカルド・セルヴェラムッシュー G.M.:クリストファー・サンダースレスコーの愛人:ラウラ・モレラマダム:エリザベス・マクゴリアン看守:ウィリアム・タケット乞食のかしら:ブライアン・マロニー高級娼婦:デアドル・チャップマン ヴィクトリア・ヒューウィット イザベル・マクミーカン サマンサ・レイン紳士たち:ジョナサン・ハウエルズ ヴァレリー・ヒリストフ エドワード・ワトソン客:ギャリー・エイヴィス ベネット・ガートサイド 平野亮一 フィリップ・モーズリー ヨハネス・ステパネク老紳士:アラステア・マリオット娼婦、宿の主人、下働きの女性 女優、乞食の子どもたち ネズミとり、召使、番人、給仕、他 :ロイヤル・バレエ団 指揮:グラハム・ボンド演奏:東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団 バッセルすばらしかった~さすが、貫禄ですね。ボッレ君、可愛かった~沼地は絶品だった~カーテンコールは観客総立ちのスタンディング・オベーション。レスコーのリカルド・セルヴェラ、がんばっていましたが、背の高さがボッレより低いのでちょっとかわいそうだったかな…驚愕したのはタケットの看守。シンデレラのでれでれパパと違いすぎます~第1幕幕が開くと、レスコー(リカルド・セルヴェラ)がぽつんと一人で舞台中央で胡坐を組んでいる。何か胸に秘めた悪意があるという顔。やがて後ろからだーっと人が現れる。ここは汚い下町の雑踏。乞食やかっぱらいがうようよしている。レスコーのソロ。足を曲げないで伸ばしたままで、空中でトゥール・アンレールの連続技。マクミランの振付はクラシックバレエをさらに複雑に高度にしたものが多くてダンサーは大変そう。レスコーにとって変わった泥棒集団の頭(ブライアン・マロニー)身軽でぐるぐる回っていた。すり仲間も加わって踊る。レスコーは悪党とつるんでいる。レスコーの女はレスコーにいきなり殴られる。マクミランの世界はセックスと暴力、暴力とセックス、近親相姦、いじめ、…お子ちゃまの見るものではないですよ~デ・グリュー(ロベルト・ボッレ)が登場する。神学生には見えません。本を何冊も持って読んでいますが、ふりにしか見えません。ボッレは超背が高くてハンサムで可愛くて、デ・グリューのイメージではないんですが。街の女たちが純情なデ・グリューをからかう。マノンの登場。マノンは舞台奥の上手から現れた馬車に乗ってきた。いきなり馬車から顔を出し大きく人々に手を振る。まるでアイドル。マノンのキャラはこの時は修道院に入るおぼこなお嬢さんのはずだが… 派手すぎるぞ、オーラ強すぎるぞ、ダーシー。ダーシー登場で拍手。ダーシーはコートを脱ぐ。ムッシューGMに紹介するレスコー。彼が妹に興味を持ったのを悟って、商談を持ちかけるレスコー。意味ありげにムッシューと一同は上手に退出する。デ・グリューは上手の椅子に座っている。マノンは下手の椅子に座っている。お世話係のようなじいちゃんがついている。レスコーの女が踊る。デ・グリューは目もくれず本を読みふけっているが、あるときマノンに気づき、釘付けになる。いつの間にか二人きりになり、最初はよそよそしく、次第に熱烈に踊る。途中からデ・グリューの笑顔満開で、なんて可愛く笑うんだろう、ベッカムの笑顔みたいと思ってしまった。二人は盛り上がったまま駆け落ち。馬車に乗り込みバイバイ。デ・グリューが駆け去っていったとき、ダーンと椅子を倒した。これはハプニングだと思うのだが、その音で寝ていた男が目を覚まして、なにげに椅子をたてていたので、あれ?芝居?と思ったりした。やっと二人がいなくなったのに気づき、慌てる一同。ムッシューはレスコーに金を渡す。レスコーは金を悪党仲間に与える。レスコーはダークな大きなマントを身にまといひらひらさせながら退場する。暗い決意がみなぎっている。それは妹を利用し、贅沢しようというものだ。場面転換第2場 寝室下手にベッド、天蓋つき。上手に書き物デスク。また書いてるふりをしているボッレ君。ベッドから誘うように下りて来るマノン。二人の愛のパドドゥ。お約束のキスはしてました。デ・グリューはコートを着て出て行く。マノンは少女のように、すごいスピードでベッドに飛び込む。まるで水泳の飛び込みみたい。マノンの子供っぽさがあふれている。そこにやってきたレスコーとGM。GMはすごい毛皮のコートと、すごいネックレスをマノンに渡す。マノンの目の色が変わる。マノンはGMとレスコーと3人で踊り始める。パドトロワ。GMはマノンの足に口付けし、さわりまくる。マノンはなされるまま。表情はさきほどと打って変わって能面のよう。本能を押さえながら、でも「いや!」という感情は決して顔に出さない。なんとも複雑な演技。バッセルはすばらしい。レスコーが耳元で何事か囁くと笑顔が浮かぶが、また能面のような表情に戻る。マノンは毛皮のコートをまたはおると、GMと出て行く。出て行く前に愛しそうにベッドに触れている。二人の愛のベッド…。デ・グリューが戻ってくる。レスコーが待ち構えていて、妹と別れろと、引きずり回して手切れ金を渡す。暴力に屈して、受け取るデ・グリュー。1幕了。第2幕 娼館女たちを品定めする男たち。めっちゃ「変なおじさん」が混じっている。フィリップ・モーズリー、サイコーです。「変なおじさん」があのおっぱいがいい、とかあのお尻が触りたいとか言っていて、マダムはあきれ気味だが、商売女たちにも気味悪がられる。やっとお相手が見つかった。プリンシパルのワトソン君ほか3人の紳士のダンス。レスコーとデ・グリューが連れ立って登場する。すっかり羽振りが良くなった二人は、いい衣裳を着ている。レスコーは黒い上着に金の縫い取り。デ・グリューは白い上着に金の縫い取り。すごく似合ってます、二人とも。レスコーの酔っ払いのダンス。最初はソロ。次に愛人と踊るが、酔いが回って、だんだん気持ち悪くなってきて、最後には倒れる。マノンが登場する。マノンはここのスター! 男たち皆にちやほやされる。デ・グリューは複雑な表情。男たち全員がマノンをリフトしながらのダンス。マノンが男の肩の上に立ったり、空中で地面にスロウにダイブしたり。すごく腕の筋肉を使うなあ、ダーシーさん。それをみてだんだん心が波立ってくるデ・グリュー、マノンはつれない。踊りが終わって、デ・グリューは自分を抑えられず、マノンに縋って肩や首筋にキスの雨を降らせる。せつない表情、泣き出しそう。「お願いだ、マノン、戻ってくれ…」マノンは冷たい。能面のような表情がはりついている。一同退場し、デ・グリューはソロを踊る。あふれるマノンへの思いをこめて慟哭しながら踊る。マノンはついに折れた。レスコーは策略家。GMが戻ってきた。彼らはポーカーを始める。メンバーはゲイリー・エイヴィス、レスコー、デ・グリュー、GM。ゲイリー・エイヴィスが抜ける。レスコーのいかさまで大もうけするデ・グリュー。単純なデ・グリューは大喜び。マノンをこれで喜ばせようと、マノンの元へ金を持っていく。GMはいかさまだ!と怒り出す。GMはデ・グリューと決闘を始めるレスコーもほかも入って大騒ぎ。ついに「変なおじさん」が刺されて死んでしまった。レスコーは逃げ出す。暗転。この時テーブルをダーンとGMが引っくり返すのだが、暗転してからレスコーが戻ってきてテーブルを元に戻していた。それじゃ見えちゃうでしょう…第2場 寝室マノンはうきうき。逃げなくてはいけないのに、なーんも準備しようとしない。逃げなくては立ち去らなくてはとあせっているデ・グリューはバッグにやみくもに衣服を詰めている。能天気なマノン。しかしそのマノンにまた誘惑され、にやけながら踊ってしまうデ・グリュー。そこに血まみれになって手錠をされたレスコーが連れてこられる。GMと憲兵たち。息も絶え絶えでかわいそう。セルヴェラの演技すごい。GMは自分をおちょくっていた3人を許さない。まず、レスコーを銃殺。泣き叫ぶマノンを押さえるデ・グリュー。2幕了。第3幕船着場。地獄の新大陸に着いた。(オペラ版だと逆に旧大陸の船着場なのだが。)街の人々と兵隊さんのダンス。上手から現れた陰険な男。看守(ウィリアム・タケット)全身から残忍な香りが立ち上っている。女囚たちが現れる。女の顔をまじまじ覗き込み、突き倒す。彼は暴君、囚人たちを支配している。タケットの演技がすごい~ この時初めて、あ、ロイヤルだ、と感じた。これがロイヤルのマクミランだと。今までは感じなかった。髪を刈られて哀れな姿のマノンがデ・グリューと現れる。看守はさっそくマノンに興味を示す。デ・グリューは割ってはいるが、看守はデ・グリューを引き剥がす。いよいよ新大陸へ。そこは看守の部屋。白いシャツ姿で、手に上着を持った看守が入ってきてデスクに座る。マノンが連れてこられる。ここがすごいシーン。マノンは看守に犯される。とても書けません~走りこんでくるデ・グリュー。看守を刺し殺す。二人は驚愕しながら逃げ出す。沼地。セットがうごく天井でおもしろかった。沼地で倒れたマノンは今までのことを走馬灯のように思い出す。最初のシーンで出てきた街の乞食(鳥かごを抱えた足の不自由な男。彼を怖がってマノンは逃げたのだ、)まで出てきた。沼のシダのセットが上に上がり、いよいよ2人の「沼地のパドドゥ」飛び込み空中2回転キャッチリフト2連発、ダイナミック~すばらしい。3回目はマノンをホールド、するとマノンのスカートがボッレの顔を覆ってしまった。ボッレはそのままで、次にもう1回そのままマノンを空中で1回転させた。落ち着いている。マノンは死んでいった。慟哭するデ・グリュー。全幕了。カーテンコール。バッセル大絶賛の嵐。ロイヤルのバッセルここにあり!だったもんね~終了後、ボッレとバッセルのサイン会がありました。疲れているのに偉い、さすがプロだと思いました。セルヴェラのレスコーはきょうだけだったようです。セルヴェラのレスコー、すごい、崩れた感じ、悪の感じ、したたかさはあまりなかったかな。人間的に堕ちていってる人間感を出さなきゃいかんのだが。いかんせん、若いからこれからですね。タケットさんの域までは…。マクミラン作品は踊りだけじゃ駄目、演技もできないとだから。メイクは目の下に隈を書いて雰囲気を出そうとしていた。ティアゴ、サモドゥーロフ、ホセ・マルティンがこの役をどう見せてくれるか、実に楽しみ!
2005年07月15日
第3幕シンデレラがうとうとしている。舞踏会を思い出して一人で踊る。箒を掃くようにしながら足を大きく振る。箒を置いてまた踊り、また箒を持って踊る。また箒を置く。そして、舞踏会のダンスを反芻する。ソロの部分の左右へのピケ・アラベスク、ピケターンでぐるぐる周回する、など。でも現実を思い出して幸せの絶頂から絶望へ。倒れこむシンデレラ。倒れた拍子に足に当たるのは…ガラスの靴。これだけは消えない魔法。愛しそうに足に押し当てる。そこに帰ってくるすごい姉さんたち。ダウエル姉さんは服を脱がせろと目で合図する。マリオット姉さんはどついていたが、貫禄が違う。ダウエル姉さん。オレンジを賜った話をする。「それでね、踊ったんだよ。」と妹と踊りだす。スリープ姉さんは「姉さんの男はこんなに背が高くてあたしのはこんな。」と自分の膝の高さを示す。(そんなに小さい男はいないんですけど…)手遊びを始める二人。シンデレラも手を出す。シンデレラの方を向いてる間に、スリープ姉さんがダウエル姉さんの頬をバシン。また喧嘩。そんなこんなでパパや1幕の仕立て屋さんはじめダンスマスターまで登場する。あわてて着替える二人。でも衣裳が反対で取り替える。王子様登場。王子さまは大きなジャンプでいつのまにかステージの真ん中に立っている。濃紺のマントをはおっている。この日はきのうのプトロフのように体にぐるぐる巻きつけず、サモドゥーロフがやっていたように、腕にまきつけていた。それが災いしたのか、舞台奥にジュテ・アントルラセのところでまるでギャグのようにマントが顔に巻きついてしまった。ああ~ ボネッリ君。ボネッリ君はますますいかめしい王子らしい表情を装う。内心あせったに違いない。ボネッリ君はだいたいラテン系なのでニコニコしてると可愛いんだけど仏頂面は似合わないのだ。靴をはくところは同じ演出かなー。小さいお姉さんに道化がはかせようとする。道化はかわいそうに、靴ともろとも、頭をぐいぐい押し付けられる。大きいお姉さんは台をバン!と足で押さえる。逃げ出す道化。ダンスマスターがはかせようとする。大きいお姉さんはその靴をぐいっと奪うと自分で履こうとする。ダンダンダン… たまりかねて王子様が、「もうよいのではないか?」と止めさせようとすると、ダウエル姉さんが「あせるんじゃないわよ。」と目線で王子を恫喝する。ここさすがダウエル、迫力! そんなこんなで王子の前に靴を蹴っ飛ばして飛び込んできたシンデレラ。靴が王子の方まで飛んでいった。王子は靴を見て、シンデレラの顔を手であげてまじまじ見つめる。「あなただったのですね。」シンデレラは逃げ出す。王子の前に立ち塞がる大きいお姉さん。でも今度は王子はひるまなかった。ダウエル姉さんを押しのけ、シンデレラの手を取る。シンデレラがあのプリンセスだとわかってからのお姉さんたちの演技は異なった。ダウエルはスカートで涙を拭かなかった。両頬にお別れのキスはするんだが。王子様はダンスマスターに大きいお姉さまをフォローするよう頼むのだが、ダンスマスターは大きいお姉さんの腕から逃れるように駆け去っていって笑えた。ダウエルの出ているロイヤルの昔の映像版では、道化が小さいお姉さんが好きでこのあと慰めるのだが、この舞台ではそんなに好き~感が出てなかった。つーかやっぱ好きじゃないのかな。お姉さんたちに相手にされず、なぜか淋しそうに去る道化。おねえさんたちは片方が靴をはいてないのでがっくんがっくんなりながら退場する。それと同時に仙女が現れている。舞台転換。妖精たちの群舞、二人が背中に長い長い豪華な毛皮のマントをつけて登場する。二人は左右に分かれ、妖精たちの花道をしずしずと前に進んでくる。奥に戻り、マントをはずす。最後のパドドゥ。王子は手を高く差し上げ、シンデレラをリフトする。シンデレラは片足を曲げて片足を後ろに伸ばしている。着地の時に曲げた足をまっすぐ伸ばし、アラベスク。このあとアンオーのバランスはちょこっとだった。決めポーズの連続。王子がひざまづき、シンデレラが王子の片手を握って横向きのアラベスクパンシェ。前を向いてひざまづく王子の肩に寄り添い斜めのアラベスクパンシェ。王子の前に立ち、寄り添うようにして手を離す。写真取りたくなるシーンの連続。二人は寄り添い後ろを向いて、舞台の奥の階段をゆっくりゆっくり上がっている。きのうは歩いている途中でなぜかカーテンが降りたが、きょうは歩き終わって後ろを向いたまま止まったまま、左右に足を出して、ストップモーションだった。サモドーロフの日はお互い向き合っていたような気がするのは錯覚かな~。
2005年07月12日
ロイヤル・バレエ「シンデレラ」2005年7月12日 上野 東京文化会館シンデレラ:吉田 都王子:フェデリコ・ボネッリシンデレラの義理の姉たち:アンソニー・ダウエル ウェイン・スリープシンデレラの父:クリストファー・サンダース仙女: ヴァネッサ・パーマー 第1幕第1場 乞食の老女:ジェイムズ・ウィルキーダンス教師:ジョシュア・トイファ仕立て屋:ヨハネス・ステパネク洋服屋:ヴァネッサ・フェントン フランチェスカ・フィリピ靴屋:ミハイル・ストイコ床屋:アンドレイ・ウスペンスキー宝石屋:蔵健太御者:エリコ・モンテス 第1幕第2場 春の精:クリスティーナ・エリダ・サレルノ夏の精:サラ・ラム秋の精:マーラ・ガレアッツィ冬の精:ローレン・カスバートソン 第2幕道化:ホセ・マルティン王子の友人:マーティン・ハーヴェイ ヴァレリー・フリストフ 佐々木陽平 ギャリー・エイヴィス 求婚者:ジャコモ・チリアーチ デヴィッド・ピッカーリング 指揮: ベンジャミン・ポープ演奏:東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団協力:東京バレエ学校 今夜の都さんでロイヤルのシンデレラはおしまい。プラチナ・チケット! バレエの神様に感謝いたします。都さん、すばらしかったです。総スタンディングオベーション。クラシック・バレエの公演では、あまりないことではないでしょうか。都さん、泣いていたように見えました。すぐ袖に引っ込んじゃったのは泣き顔を隠すため?ダウエルさんが不敵な笑みを浮かべ、都さんを見守っていました。王子の頭をどついてました。(きょうもありましたね。)始まるときにはドキドキし、カーテンコールではうるうるきました。客席もすごかったです。熊川さん、高岸さん、木村さん。タレントの方。第1幕アグリーシスターズ、ダウエルさんは見なくても良い、いや、見ちゃいかん、とあえてはずしたんですけど、やっぱりどうしても見たくなってしまいました。ダウエルさんのアグリーシスターは「クソババァ」でした。パパのママ、シンデレラの義理のバアチャンだった。とにかく怖い。ある方は「怖すぎて笑えない。」その通りでした~ある方は「眉間一つで芝居している」その通りでした~だんだん慣れると可愛く見えてくるが、ほんと前から5列目までは逃げ出したくなったんじゃないか?私は今回、マリオット&モーズリー、マリオット&ハウエルズ、ダウエル&スリープの3パターンを見たが、やはり生舞台初見の日のマリオット&モーズリーが一番良かった。一番客席も笑っていた。日曜のマチネで子供も多かったせいか。マリオットはきっぷのいいアネゴというイメージ。尊大だが憎めない。演技が派手。モーズリーは歯の真ん中を黒く塗ってお間抜けに見せていた。かなり抜けてて臆病で、まさに2人はボケと突っ込みコンビでした。お笑いの王道ね。シンデレラ、ほうきとのダンス。グラン・バットマンで足をさっと上げる。高くて美しい。お姉さんたちを真似するシーンはそんなに大仰でない。マルケスやベンジャミンは思い切り派手にやって笑いを取っていた。きょうのダンスマスター(ジョシュア・トイファ)は濃い!だんだん嫌そう~な困った顔になってくるのが笑える。演技はすごく上手だった。ダンスマスターはある程度、勘違いナルシス男でなくてはいけない。そのへんがよく出ていた。気取っているが2人の迫力に次第にたじたじなっていくあたりがうまかった。宝石屋は蔵健太。これは2回ともラムジー君(デイミアンの同級生)で見たが、宝石をあさましく漁ろうとするお姉さんの鼻先でパシンと宝石の箱を閉じていた。この演技はなかった。靴屋(ミハイル・ストイコ)が可愛かった! きのうイケテない求婚者を演じたとは思えません。背をかがめて腹につめものに禿ヅラだもんね~第2場3回連続、セーラ・ラムを見た。きょうは夏の精。しかしその美しさで客席がフリーズするほどのクール・ビューティ、どっちかというとイメージは冬の精だった。すばらしかった。彼女はそのうちプリンシパルになるかも?ピルエット2回+アラベスクその繰り返し、ゆっくりゆっくり。こんなにゆっくり美しく踊れるとは。おどろおどろしい音楽での群舞。妖精たちが両手を上に上げて下に下げる、ファニーないかにもアシュトンらしい独創的な群舞。みんなめちゃくちゃに動いてるようでそうではなくて、普通のクラシックな群舞とはまったく違う。エントロピーの増大のような踊りだ。コップの中のスノーフレークを攪拌したような動き。同じプロコフィエフでもマクミランとアシュトンじゃこんなに振付が異なるのだ。第2幕いよいよ2幕。子供に帰る気持ちですね。きょうの道化(ホセ・マルティン)はすごかった~。ジャンプの高いこと。両足を180度真横に開脚し飛ぶとき、持っている杓に足が当たる。すべて完璧で演技も面白かった。お姉さんたちのおつき。求婚者ダンス、マリオット組とは違う部分があった。それぞれソロを踊るところ、ダウエル姉さんがアラスゴンドしようとして、ひっくりかえりそうになり、妹が支えに来るが、「バカ、気を利かせろよ!」と叩いて追い払い、イケメン求婚者(David Pickering)がホールドしにくる。仕方なくフィッシュダイブ。お姉さんはますます図に乗って、イケメンは片腕を差し出し、お姉さんが飛び込んでくる。イケメンはさっと手を引っ込める。お姉さんは転びそうになって道化のとこまでおっとっと… 道化がキャッチ!マリオット版ではイケメンは手を引っ込めずちゃんとキャッチしてあげてた。なんでびっくりした。きょうのイケテない君は、ジャコモ・チリアーチ。この人はきのう道化を踊った人。禿げになったときの演技がめちゃ笑えた~~4人の求婚者が登場。あれ? ティアゴ・ソアレスがいない~ウソ~楽しみにしていたのに。残念。きゅうきょ引っ張り出されたのは、きのうイケメン求婚者を踊ったギャリー・エイヴィス。彼は群舞の時、舞台中央で思いっきりおっとっと…とやっていた。王子のボネッリ登場。黒髪の王子も良いわ~ ボネッリは可愛い。でも男の子、というイメージです。ノーブル、という感じではない。ジャンプはすごくて、ザンレール余裕しゃくしゃくでした。ばねがすごいです。アシュトンの振付ってほんと鬼だよね。すごく難しそう。王子の出てきて最初のピルエット5回ぐらい回った後に足を伸ばしてフェッテぐーるぐる回って、くるくるくる。ゆっくり音楽に合わせて回らなければならない。さてシンデレラの登場。ほんとここの絶対足元を見ないで階段を下りて来るシンデレラは驚異的だ。怖そう~ダウエルの映像版では、上のほうの階段はポワントでなく、ぺたぺたとア・テールで降りてくるのだ。下のほうの階段からポワント。でも全部今回のはポワント。途中でパドブレするんだよねえ。それでおつきの人たちがヴェールをバア~ッと高く後ろに広げるの。ああ美しい。まさに絵本のよう。いよいよ王子とシンデレラが踊りだします。シンデレラの後ろを王子が左右に高く飛んで、足を打ち鳴らす(バットゥリー)。ボネッリ、ジャンプ高くて優雅。シンデレラのソロ。ここは一番の見せ場。ベンジャミンで驚愕した2日前。都さんはどうか。いや~速い。軽やか。優雅。ベンジャミンはピケアラベスク、ステップして反対側にまたピケアラベスクという部分、めちゃくちゃシャープだった。何が始まったのかと思ったぐらい。それからの一連のソロ、もう稲妻が駆け抜けたようなしびれる踊りだった。グランジュテも高くて、速度も落ちず、彼女のものすごい技術が炸裂していた。マルケスも、充分すばらしかったが、きのうベンジャミンを見ているため、どうもそれなり、という印象を持ってしまった。そして都さんは、エレガント。ベンジャミンのようにシャープではなく、ピケアラベスクもふっ、とソフト。ジュテは高くなかったが、とにかく足捌きの速いこと軽いこと。妖精のような、速くて軽くてエレガントな踊り。堪能しました。拍手もすごかった。そして王子のソロ。またアシュトンの難しい振付。足を曲げて回転しながらのジュテのあとに着地してそのまま足を後ろへ伸ばす。ちょっとぐらついた。群舞や道化の踊りが入って、2人のパドドゥ。ここは王子がこれでもかとシンデレラをろくろのように回す踊りなのだが、きのうのマルケスとプトロフは回らなかった! ブレーキがかかってるのか?と思ったぐらい回らなかった。ここの都さんはすごかった。3回転とか、4回転とか、くるくるくるくる、ピタ!と止まる。2人のコンビネーションもあるのだろう。よほど運動神経がいいのか、すごいスピードで回ってもぜんぜん平気。すごいシャープ。オレンジの贈呈があり、12時の鐘がなる。ぼろに変身したシンデレラは都さんとはまったく似てなかった。(いいんだけど)2幕了。
2005年07月12日
ロイヤル・バレエ「シンデレラ」2005年7月11日 上野 東京文化会館シンデレラ:ロベルタ・マルケス王子:イヴァン・プトロフシンデレラの義理の姉たち:アラステア・マリオット ジョナサン・ハウエルズシンデレラの父:ウィリアム・タケット仙女:ベリンダ・ハトレー 第1幕第1場 乞食の老女:クリステン・マクナリーダンス教師:ホセ・マルティン仕立て屋:エルネスト・マイスナー マリー・ドゥーレポン洋服屋:ローラ・マカロッチ靴屋:ジェイムズ・ウィルキー床屋:ジョシュア・トイファ宝石屋:リチャード・ラムゼイ御者:エリコ・モンテス 第1幕第2場春の精:イオーナ・ルーツ夏の精:イザベル・マクミーカン秋の精:デアドル・チャップマン冬の精:サラ・ラム 第2幕道化:ジャコモ・チリアーチ王子の友人:ベネット・ガートサイド アンドレイ・ウスペンスキー エドワード・ワトソン トーマス・ホワイトヘッド求婚者:ギャリー・エイヴィス ミハイル・ストイコ 指揮: ベンジャミン・ポープ演奏:東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団協力:東京バレエ学校第1幕第1場暖炉の前で淋しそうにしているシンデレラの横顔。ロベルタちゃん、かわいい~シンデレラが可愛くて王子様がかっこいいのが「シンデレラ」における絶対条件である。そうでなければ、「シンデレラ」ではない。その意味でまさにきょうは王道。観客は幕が開いた瞬間からお話に引き込まれた。ほうきを持ってパドシャ。その可憐なこと。愛らしいこと。パドシャをこんなに可愛く踊った人を私は知らない。きっちりはっきり踊っていた。都さんはそんなにきっちり足をはねさせてはいなかった。おとなしめだった。そしてパパ! タケットさん。背が高くて老けメイクでもかっこよすぎる。こんなパパだとシンデレラがファザコンになっちゃうって以前にロイヤルの眠りでタケットが王様役だったときにある方がおっしゃっていたが、その通りです。なさけないパパを演じなくてはいけないのに、なんか優しくて包容力あるパパなのだ~パパが戻ってきて、はしごの上に上り、「ああ、また絵を売らなくてはいけないのか…」と嘆息している。貧乏におちぶれた家。壁はくすみ、壁にかかった絵画をはずして売っぱらったあとがある。シンデレラがおいおい泣いている。パパは優しく慰める。あー顔の演技が細かすぎます。パパ~ お嫁に行きたくないわ、ワタシ…次のシンデレラのソロの最後でグラン・ジュテ3連発、まるで小鹿がはねるよう。きれがあってほうきに言い聞かせながら踊るところも可愛い~すっと足をアラスゴンドに上げるのも美しい。マルケスは表情がある。第2場、きょうはセーラ・ラムが冬の精。まさにぴったり。その美しさはまさに氷の女王。2幕道化くんはジャコモ・チリアーチ。この子はちょっとイマイチだったかな。気合が空回りしてる感じでした。完璧なセルヴェラとものすごいホセ・マルティンと比較してしまうと物足りない。なんか調子悪かったのかな?王子の友人にプリンシパルになったばかりのワトスンくんがいたとは。ぜんぜん気づかなかった。いよいよプトロフの登場。細い!足が細い!これで跳べるんかと思えるぐらい細いのだが、ものすごくジャンプ高いんですよ、彼は。鳥のように飛んでいた。サモドーロフもボネッリも太もも、お尻は彼の倍ぐらいありましたよ。登場してすぐのフェッテ&ピルエット。完璧。バットゥリーは高く美しい。うわああ…という感じ。シンデレラのソロ。これを見てがく然としたのは、きのうのリャーン・ベンジャミンがスーパーすごかったということ。やっぱり彼女はすごかったのだ。マルケスも完璧に踊れていたが、鋭さや高さなどは全然リャーンにかなわない。王子のソロ。足を曲げたジュテ&足を下ろさずに後ろに伸ばし、軸足を曲げる、この繰り返し、そして最後はザンレール+ピルエットの連続。膝を付いて終了。完璧。そして2人のパドドゥ。回らない!がくがくがく。どうしちゃったの?12時の鐘がなりシンデレラは駆け去る。王子は代役が落としていったガラスの靴を拾い上げ、黄門様の印籠のように皆にかざす。「これを探すのじゃあ~~」第2幕了。第3幕。幕の前を走っていくシンデレラ。追いかける人々。王子のマントは体にぐるぐる巻きつけてある。これないんじゃない? かっこわる~ マントはやはり翻さないとね~プトロフ君。暖炉の前でうとうとしているシンデレラ。お姉さんたちを迎え、王子様がやってくる。美しい2人の大団円。2人はいつまでもいつまでも階段を上り続ける。その途中で黄金の細かい紙ふぶきがきらきらきら…2人に降り注ぐ。And they lived happily ever after ---まるでこれこそおとぎ話。めでたし、めでたし。しかし3日も経つと覚えてないもんですね。顔しか覚えてない。これを最初に見たほうが良かったかも。スタンダードとして。いきなりサモドーロフ、ベンジャミン組は応用問題だったかも。まず基礎を学んでから次の段階に行かないと…。そして都さんがハイレベル、卒論ですか。でも王子様の気品、品格はサモドゥーロフが一番。カップルの仲良さそうなのも一番。ひいきめですかね。
2005年07月11日
ロイヤル・バレエ「シンデレラ」プトロフ・マルケスについて詳しくは明日書きます。きょうの舞台はまさに正統派の「シンデレラ」、夢物語で美しかったです。マルケスはすごくよかった。でもきのうのベンジャミンのダンスがいかにうまかったか再認識させられた舞台でもありました。うれしいことがありました。「ソルジャーズ・テイル」日本で上演する方向で今打ち合わせ中だそうです。もちろんまだ確実に決まったわけではありませんが、2回ともロンドンに見にいけなかった私にしてみればかなりうれしいことです。
2005年07月11日
ロイヤル・バレエ「シンデレラ」日本公演2005年7月10日(日)マチネ 上野・東京文化会館シンデレラ:リャーン・ベンジャミン王子:ヴァチェスラフ・サモドゥーロフシンデレラの義理の姉たち(アグリーシスターズ): アラステア・マリオット フィリップ・モーズリーシンデレラの父:クリストファー・サンダース仙女: ヴァネッサ・パーマー 第1幕第1場乞食の老女:クリステン・マクナリーダンス教師:ブライアン・マロニー仕立て屋:エルネスト・マイスナー洋服屋:マリー・ドゥーレポン ローラ・マカロッチ靴屋:ジェイムズ・ウィルキー床屋:ジョシュア・トイファ宝石屋:リチャード・ラムゼイ御者:エリコ・モンテス 第1幕第2場春の精:ナターシャ・オートレッド夏の精:サラ・ラム秋の精:マーラ・ガレアッツィ冬の精:ローレン・カスバートソン 第2幕道化:リカルド・セルヴェラ王子の友人:ベネット・ガートサイド ヴァレリー・ヒリストフ アンドレイ・ウスペンスキー トーマス・ホワイトヘッド求婚者: ルドヴィック・オンディヴィエラ ルパート・ペンファーザー指揮: ベンジャミン・ポープ演奏:東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団協力:東京バレエ学校※ネタバレあり。ご注意を。念願のロイヤル・バレエです。こんな日が来ようとは! 神に感謝。きょうの王子様はヴァチェスラフ・サモドゥーロフ、この人ほど「王子様」のイメージにぴったりな人はいないでしょう。私の好みどんぴしゃなんですけど。でもきょうは体調が悪かったようで、出てきたときから、汗をびっしょりかいていました。でもほんとにステキでした。しかし、「シンデレラ」のほんとの主役は、シンデレラではありません。アグリー・シスターズです。もう! 抱腹絶倒。お子ちゃまからばあちゃんまで楽しめます。最初は遠慮していたお客さんも中盤から彼らが出てくるだけで笑ってました。とにかくおもしろい。第1幕第1場オーケストラ演奏の序曲が流れる、大きな緞帳が開くと、そこにはもう1枚幕が。大きな暖炉の絵で、火が燃えている。暖炉の上には、セルゲイ・プロコフィエフと、フレデリック・アシュトンの肖像画。トリビュートなんですね。その幕が開くと、上手の暖炉前でシンデレラ。中央のテーブルと椅子、刺繍をするアグリー・シスターズ(アラステア・マリオット=Alastair Marriott 、フィリップ・モーズリー=Philip Mosley :Artistic Co-ordinator)。すっごい迫力。糸を食いちぎって同時にペッ!と吐いたのにいきなり笑。奥にはシンデレラのパパ(クリストファー・サンダーズ)が座っている。アグリーシスターズの背の高い方(A)はすっごく高くて、シンデレラ役のリャーン・ベンジャミンより20センチぐらい高い。とても美しい模様の入ったブルーの布地を奪い合い、首を絞める姉妹。姉妹が退場する。シンデレラは暖炉の上に亡くなった母の写真を飾り、泣いている。父親が同情してシンデレラを抱きしめる。すると口うるさい姉妹が帰ってきた。がみがみ、がみがみ、始まった。もうやめて、とシンデレラが飛び込む。そこに現れたのは汚い乞食。お恵みをもらおうとする。アグリーシスターズ(B)は怖がりで、乞食に近付かない。US(Ugly Sisters)のAは尊大で傲慢な性格。シンデレラが渡そうとした食べ物を取り上げる。シンデレラは大きなパンを乞食に渡す。二人の姉妹は、王子様との舞踏会の準備を始める。ダンス・マスターと、宝石屋、靴屋、仕立て屋、髪結い屋がやってくる。このダンスマスターと3人のダンスがもう抱腹絶倒でした。ダンスマスターはUS-Aが背が高いのでジャンプして手に飛びついてました。ここは爆笑の渦。宝石を首に巻きつけてぐるぐる回す。舞踏会に出かける3人。シンデレラは淋しく、ほうきに先ほどの布地を巻きつけていっしょに踊る。しかしアグリーシスターズの真似をしたりして笑わせる。シンデレラのソロ。リャーンは完璧だ。頭から大きなぼろきれをかぶった妖怪のようなものが現れる。しかしぼろを脱ぎ捨てるとそれは仙女(ヴァネッサ・パーマー)だった。いきなり舞台転換。上から天の川の星や星雲を描いた大きな幕が降りてきて覆う。幕が開くと、そこは春の景色が広がっていた。春の精(ナターシャ・オートレッド)が踊る。続いて背景が転換し、夏になる。夏の精、サラ・ラム。この人めちゃくちゃ美形。続いてまた背景が変わり秋になる。秋の精、(マーラ・ガレアッツィ)最後の最後でちょっとこけそうになって驚いた。冬はいきなり白銀の世界へ。冬の精(ローレン・カスバートン)は両腕につららを下げている。有名なプロコフィエフらしいおどろおどろしい音楽に乗って、妖精たちの群舞。3人×4列の12人。シンデレラが巨大なかぼちゃを持ってやってくる。仙女はそれを上手の袖に投げる。閃光がひらめき、巨大な馬車に(なったのだろう)、4人のネズミがひく、銀色の馬車が現れる。もちろん美しく変身したシンデレラが乗っている。馬車は舞台を一周し(これはほんとに夢のようなシーンだ、小学生ぐらいの女の子にぜひ見てほしい。)去っていく。1幕了。第2幕宮廷幕が開くといきなり踊りだす道化(リカルド・セルヴェラ)。顔にピエロメイクをしているため、素顔が見えないのが惜しい。可愛いのに。群舞。平野亮一さんがいた。ジュテがふわっと高かった。アグリーシスターズ登場。2人の求婚者が現れる。また抱腹絶倒。一人は背が高くめっちゃいけめん。一人は背が低く、いけてない。ルドヴィック・オンディヴィエラ=Ludovic Ondiviela http://info.royaloperahouse.org/ballet/index.cfm?ccs=274&cs=1260 とルパート・ペンファーザー=Rupert Pennefather 。多分前者が背の高い方。めっちゃかっこよかった。アグリーシスターズはイケメンのほうに萌え萌えで、背の高い方は低い方にいけてない方を押し付ける。もう大笑い。王子の4人の友人が登場する。さあいよいよ王子の登場だ。純白のキラキラ衣裳の王子様が登場。なんか緊張気味なのか表情が堅い。汗をびっしょりかいている。友人と5人で踊る。王子様がそわそわし、シンデレラの登場を予感させる。ネズミの馬車がやってくる。王子様がシンデレラを抱き上げ、馬車から下ろすと、エスコートする。ここはずっと高い階段の上なので、一歩一歩、ポワントで下りて来るシンデレラの腕を取って王子が下を見ながらエスコートする。シンデレラは下は見ない。けっこう怖いと思う。シンデレラの長いマントをはずす。シンデレラのソロ。完璧ですごい。ピケターン、ピケターン、シェネ、この繰り返しで1周し、次はグランジュテ、シェネのコンビネーションで1周、今度はピケピケピケピケ…すべて完璧でぐるぐる周回した。このあいだ、王子は何度か顔の汗を手でさわっていた。ありえない。体調悪そうだ。次に王子のソロ。最初に静止した状態からいきなりザンレール。ちょっとななめった。体が重そう。そのあとは無難に踊りきった。このあとまた群舞かフェアリーかが踊っている時、サモドゥーロフとベンジャミンが会話していた。「暑いな~」とか言ってたのか。サモドゥーロフとベンジャミンは仲がいいのか舞台上でほかでもおしゃべりしていた。誰もいなくなる。王子は夕闇の中、シンデレラを探す。いろんな人に尋ねるがわからない。そんな中、現れたシンデレラ。二人の美しいパドドゥ。これは女性の回転ずくしのパドドゥで、くるくるベンジャミンが回る回る回る。サモドゥーロフは回す回す回す。最後のリフトでシンデレラを背中に回してからポーズというのがあったが、背中にまわすところががたついた。王子は3つの大きさの違うみかん(?)を用意させる。真ん中のみかんをシンデレラに与える。大きいみかんは大きいおねえさん、小さいみかんは小さいみかんに与える。2人はまた大きい方を奪い合って争う。突然時計が現れ、12時を告げる。シンデレラは逃げ出そうとするが人波に飲まれて進めない。王子さまはシンデレラを探して追っていくが、これも人波にまぎれてしまう。そうこうするうち魔法が切れて、シンデレラは元のぼろをまとった姿(代役)で駆け去っていった。(実際にはシンデレラが人波にまぎれて上手にはけていた)2幕了。第3幕セットの前に薄い幕がかかり、宮廷の庭園の絵が描いてある。シンデレラが逃げていく。追っていく人々。平野君も。最後に王子が紫のマントをひるがえして追っていった。なんか急に王子様がコミカルに。ソロが終わって安心したの?シンデレラの家。シンデレラはスカートからそっと片方の靴を出す。きらきら光る魔法のシューズ。シンデレラのソロ。完璧だ。そこにお姉さんたちが帰ってくる。ここのマイムが絶妙。下のお姉さん、「みかん(?)もらったのよ~ お姉さんはおっきいので、あたしはちいさいの。男が言い寄ってきてね、踊ったんだけど、お姉さんのは背が高くて、あたしの男はこんなにちっこいのよ~」笑わしてくれます。お姉さんたちはシンデレラに手伝わせてドレスを脱ぐ。あられもない姿に。そこにパパが、「おまえたち、なんてかっこうだ! 王子様がお見えだぞ」なぜかイケメン・ダンスマスターまでやってくる。王子さまは紫か紺のマントを左の手にぐるぐる巻きつけ、右の手に握って出てくる。もう~超かっこいい!でもこの場の王子さまはコミカルキャラ。なんか休憩開けたらサモドゥーロフの表情がいい感じになってきた。お姉さまたちにぶつかったりされ、あ~ん2幕のイメージが…「さあ、ではこの靴が合いますでしょうか? はいてみてください。」しかし、お姉さまの迫力に、王子さまは恐れをなして、道化に、「お前がやりなさい。」道化はいやいや小さいお姉さんにはかせる。入らな~い。大きいお姉さんが足置台にバン!と足を置くと、恐れをなして道化は逃げる。しょうがないからダンスマスターが代わりに。バンバンバンと靴が壊れそうになる。みんな目が点。そこに転びながら乱入してきたシンデレラ。靴を落っことす。王子が拾って、「この靴は…?」「はいてみてください。」靴はぴったり。いきなりシンデレラに親切になる大きなお姉さん。抱擁して別れが悲しいと涙をぬぐっている。(笑)。王子とシンデレラは舞台中央で手を取り見つめあっている。舞台転換。真っ暗な中、次々に装置が変わっていく。そこは魔法の国。蛍のように、無数の光が点っている。それは妖精たちの持っているライトだった。妖精達のダンス。一人がドッターンと派手にこけた。王子様とシンデレラのパドドゥ、美しい。足を180度あげてポーズするシンデレラを支える王子様。二人は舞台中央の奥に行って見つめあう。全幕了。シンメトリカル。ロイヤルお得意のシンメトリカル大団円。カーテンコールでもお姉さんたちは大活躍。笑える~ ほんとサイコー。芝居しまくり。このキャラを生み出したアシュトンは天才。しかも自分でこの役をやってたんですよ。どこかボーンにつながりますね。サモドゥーロフはカーテンコールでもベンジャミンに話しかけていた。サモドゥーロフさんは「マノン」にもレスコー役で16日マチネに出演するそうです。王子とはまったく違う彼が見られる、なんともうれしい。きょうの道化役のセルヴェラもレスコーにキャスティングされている。レスコーもいろいろ見てみたい。きょうは、あす、シンデレラに出演するプトロフさんも楽屋入りしていました。彼は「メダリストガラ」にもマルケスさんといらしてました。プトロフさんは、細くて美しくて、アイドルのような人です。会場には芸術監督のモニカ・メイスン女史がいらしてました。
2005年07月10日
マシュー・ボーンの「愛と幻想のシルフィード」2005年7月9日(土)マチネ 池袋 東京芸術劇場中ホールJames : Adam GalbraithThe Sylph :Mireille Noi Tolmer Effie : Kerry BigginRobbie : James LeeceDorty : Rachel LancasterGurn : Lee Smikle Madge : Gemma PayneAngus : Philip WillinghamEwan : Matt FlintJeannie : Mikah SmillieMorag : 友谷真実きょうはハイランド・フリング5回目。きょうのジェームズ役はアダム・ガルブレイス。私の予想を覆して、1幕ではコミカル・キャラは封印していた。アダムのジェームズは、ワイルドで危ないヤツ。でも中身は気弱で人間味がある。ウィルのジェームズとはまったく異なっていた。ジェームズのジェームズが見られなかったのが残念だが、仕方ありません。ウィルのジェームズは独特の甘さがある。一見は優しそうに見える。しかしソフトな外見とは裏腹な、人を寄せ付けない部分があり、そこがとてもあやうい。アダムのジェームズはかなーりキレていた。結婚したらすぐドメスティック・バイオレンスにあふれた家庭を築きそうだ。でも子供は大好きで、いいパパになりそうだ。2幕のラストの方は泣かせてくれた。ハイランド・フリングで初めて泣きそうになった。わしづかみにされた。シルフの腕を取り結婚の行進をするアダムのジェームズ、表情がせつない…羽根を手に取るところでは声をあげて泣いていた。ほんとキャストが変わるとお話まで変わっちゃうところがさすがボーン作品。きょうのガーンのリー・スマイクルもそう。まったく、フィルとは芝居が異なる。ほんとうまいよねえ。フィルはというと、きょうはアンガス。端役なのに目立ちまくりだよ。派手な衣裳が似合う似合う。ケリーのエフィーはやはり最高! 文句なくすばらしかった。見てるだけで楽しくなる。目が吸い寄せられるキレのあるダンス。きのうのシルフの時もすごかった。きょうのシルフ=ノイ、ケリー=エフィーの配役は最強だ。ケリーのシルフと、ノイのシルフもまったく違うのだよねえ~アダムとジェームズが並ぶと、背の高さが同じで、絵になるし、ほんとに仲の良い親友!というのがびんびん伝わってきて、ほのぼの見ちゃった。第1幕、トイレで朦朧とするジェームズのところにロビーがやってきて、「おい親友!」とクスリをやるシーン。仲良さそう。ダーッとみんなが踊るところで、アンガス役のフィリップが目立っていた。踊りうま。アダムが窓の外に現れたシルフを見て、外に飛び出そうとするとき、タイミングが早すぎたのか、女たちの押さえる手が一瞬遅かった。家にシルフが現れ、彼女の気を引くために踊るジェームズ。ここがアダムはウィルと違ってシェネっぽい、くるくると体を反転させていく踊りだった。ウィルは意識的にクラシックに踊ってる部分があったと思う。洗剤をまきちらしたとこですべるシーンがあるが、アダムは演技がうまくて、ほんとに滑っているように見えた、まじで。びっくりしたもん。結婚式の日に家を散らかし放題にしているジェームズを発見したガーン、フィルは「頭おかしいよ!」ていう演技があったけど、リーはない。殴られる前に退散しよう、とちょっとジェームズを怖がっている。しかし皆が来ると意気揚々と、言いつけっ子になる。「み~んなジェーイがやったんだよう。」リーの演技には毒がないのだ。フィルは毒だらけ!2幕森の中に彷徨いこんだジェームズ。この期に及んで、ニューフェイス発見。上手の袖のカーテンの間に、アナグマが! 増えた!(んだよね?)爆~パントマイムのシーンは面白かった。こういうところはアダムは非常にうまい。会話が聞こえるようだった。「おまえらこそさ~だっせんだよ。」「はぁ~~!?」みたいな。先頭にいるシルフがレイチェルと友谷さん?で最強、いじめコンビ。ここからはほんとにアダムは楽しい表情で踊っていて、見ていて楽しくなる。血だらけのジェームズ。ジェームズのシルフとの結婚式。ここからの表情が見ものだった。アダムのジェームズ、悲しそうな今にも泣き出しそうな悲痛な表情。シルフが気を失い、仲間が連れて行くと、今度は少しやけになったような怒りを含んだ表情で、またシルフと腕を組み、「シルフが死ぬわけない、死ぬわけないだろ… オレと結婚するんだから…」悲しい。断末魔のダンスでバタンとシルフが倒れると、レイチェルのシルフが、足でちょいと蹴っていた。「死んだの?」って感じで。ひそかにうけた。シルフの葬列。踊るジェームズ。ここもすごかった。やおら立ち上がって空中を見つめる。笑顔がこぼれる。「あっシルフが飛んでるよ!」と目で追う。でもそれは幻覚だった。絶望してうずくまる。地面をのた打ち回る。地面をまさぐるのはやはりあった。血だらけの羽根を見つめ箱にしまう。すすり泣く。蛍の光。年を越したのだ。ラストシーンでは窓から見つめるアダム・ジェームズの目がせつない。悲しい表情。ここもまったくウィルと違う。なかなからしいなと思った。自分への怒りというよりも、残してきた恋人を思いやるという感じだった。1幕はハードにワイルドで、2幕でまったく違う面を見せるという。その落差がさすがだった。いまさらだが、音楽を聴きなおしていると、幕切れ前の、エフィーとガーンの結婚式のシーンの音楽をボーンは使っていない。この理由はわかる。当時は(今もだが、)ダンサーが少数でシルフ兼だったから誰も早変わりできなかったから。あと古典の方でシルフィードが死ぬ前に踊る悲愴なダンス。「目が見えないわ~ ジェームズどこにいるの? 指輪をお返しするわ。ごめんなさいね。愛しているわ…」ジェームズへの愛に満ちて死んでいくシーン、これがボーン版ではジェームズの錯乱のダンスになっている。「ラ・シルフィード」の音楽を、ボーン版の舞台を何度も見た後に聞くと、ボーンがほんとに音楽をうまく使っているのがわかる。いろんな装飾音とか、すべてはまっている。音楽への感覚がほんとに並外れた人だなと思う。ボーン版でトイレの上にシルフが現れるシーンの音楽は序曲ではない。序曲をぶったぎってほかから持ってきて、使っている。エフィーのアイロンがけのシーンの音楽はアレンジしてある。ちょっと現代的に。
2005年07月09日
「メダリストガラ」2005年7月7日七夕 東京・渋谷Bunkamuraオーチャードホール客層の半分以上はバレエ関係者。バレリーナとイケメン・ダンサーだらけ。いわば玄人だらけ。客席の反応を見ればわかる。一番人気は吉田都さん。熱い拍手! 皮相なブラボーではなく、熱い拍手が彼女を迎えて、そして賞賛していた。タケットさんも喜んだことでしょう。そして一番おもしろかったのが、ザハロワ VS ポリーナの「あたしが女王様よ!」対決。ポリーナが「なんであたしがトリじゃないのよ~」と全身でアピールしながら最高の演技。ザハロワがトリの自分の演目「ドン・キホーテ」グラン・フェッテで3回に1回ダブルのピルエットを最後まで入れた。最後までですよ? アンビリーバブル。そしたらおかえしにその後のフィナーレでポリーナちゃんが同じく3回に1回ダブルピルエットを入れた。すごい!とにかくすごい!の連続でした~1部1.「海賊」よりグラン・パ・ド・ドゥ田中 ルリ(田中千賀子バレエ団)ラスタ・トーマス(ハーレム・ダンス・シアター)2.「ジゼル」第2幕よりパ・ド・ドゥヤオ・ウェイ(デンマーク王立バレエ)サン・シェン・イー(上海バレエ)3.「Revelation」平山 素子(フリー)4.「『ライモンダ』第3幕よりグラン・パ・ド・ドゥ」志賀 三佐枝(新国立劇場バレエ団)山本 隆之(新国立劇場バレエ団)5.「レダと白鳥」草刈 民代(牧阿佐美バレエ団)レモンド・レベック(フリー)2部1.ウイリアム・タケット新作「DARKNESS & LIGHT」世界初演吉田 都(英国ロイヤル・バレエ)フェデリコ・ボネッリ(英国ロイヤル・バレエ)2.「眠れる森の美女」アナスタシヤ・チェルネンコ(ウクライナ国立歌劇場キエフ・バレエ団)デニス・マトヴィエンコ(ウクライナ国立歌劇場キエフ・バレエ団/新国立劇場)3.「Liturgy(リタジィ)」(クリストファ・ウィールダン振付)マリア・コウロスキー(ニューヨーク・シティ・バレエ)アルバート・エヴァンス(ニューヨーク・シティ・バレエ)4.「シェヘラザード」ポリーナ・セミョーノワ(ベルリン国立バレエ団)イーゴリ・ゼレンスキー(マリインスキー劇場キーロフ・バレエ団)5.「ドンキホーテ」スヴェトラーナ・ザハーロワ(ボリショイ劇場バレエ団)アンドレイ・ウヴァーロフ(ボリショイ劇場バレエ団)1部1.「海賊」いきなりラスタ・トーマス君登場~赤銅色の肉体。筋肉がまさに「キン肉マン」みたいに盛り上がってついている。お尻なんかパンパン。どこ見てんのよ~アリ役にぴったりすぎるぞ。自分のソロで斜めに舞台を下手奥から上手前方にジュテしながら進んできてフィニッシュという最後の最後で、体を真横に空中で倒しながら両足を空中でぐるっと回転させるという曲芸技をやってました。アラスゴンドのグランフェッテもすごかったよ。もっと見たい~ 2.このメンバーの中で「ジゼル」を踊るとは度胸がある。だって客席の95%はジゼルを熟知してると見たよ。3.平山素子さん、すばらしかった。1部のベストはこの人。とても美しい人です。ブラボーがすごく飛んでいた。4.ライモンダのGPDDは派手ですね! ABT公演が楽しみです。例のプラテルがオペラ座のメイキングでやっていた、パシッと手を打ち鳴らすライモンダのソロがあった。5.「レダと白鳥」に演目を変更したようですが、これ、すばらしかった。プティの「マ・パヴロワ」の中の踊りで、白鳥に化けたゼウスがレダに恋をするという内容。まさにそこに愛がありました。めちゃくちゃ美しかった。白鳥役のレモンド・レベックが手をぱたぱたさせるのがたまりませんわ。2部。1.待ち遠しかった2幕。お客さんはみなそうでした。吉田都、ボネッリ組が舞台に登場した瞬間、万雷の拍手!タケットの新作「DARKNESS & LIGHT」。都さんは黒いチュチュ、ウエストに黒のサッシュベルトのようなものを巻き、チュチュのスカートはミニスカート感覚のミニ・チュチュという感じ。小柄な彼女に合っている。ボネッリ君はイケメン。黒い短い半ズボンに黒のシャツ。胸をはだけていて、胸のすばらしい盛り上がった筋肉が半分かいま見えている。どこ見てんのよ~いつもは男しかチェックしない私が、このカップルは都さんに釘付け。すばらし~。まさに天使が舞台上に舞い降りていた。彼女がすごいのはそのキレのある運動量、体の軽さ。完璧なテクニック。完璧に優雅。しかもそのテクニックを表に感じさせないぐらい自然にうまいのだ。女性のダンサーは男性に比べ動きが重くてキレがないことが多いが、都さんはすごく速い。あっという間に舞台の端から端まで行っちゃう。体力が半端じゃない。表情も豊かで、軽い楽しい美しい音楽でアップテンポ、スロー、アップテンポという構成になっていて、全部男女のパドドゥになっているが、一瞬も飽きさせない。タケットさんの振付はとてもクラシック、クラシックのパで構成されていた斬新なモダン・バレエ。だから美しい。形を崩していないから。都さんはバレエ・シューズで踊っていた。だから自由だった。「私は自由よ!」と叫んでいるようにすてきなダンスでした。終わっての拍手がまたすごかった! ほんとに皆が彼女を日本人だからとかRBだからでなく、彼女の踊りを愛しているのだと、伝わってきた。2.「眠れる森の美女」美男美女カップル。ウツクシ~。3.「Liturgy(リタジィ)」マリア・コウロスキーはすごいダンサーだと思った。この作品はウィールダン、かなりコンテンポラリーで長い。4.「シェヘラザード」一番驚愕したのはこの演目。ゼレンスキーすごい。ノックアウト~ 出てきただけで「目で殺す」っていうの、そういう感じ。フェロモンでまくり。ポリーナちゃんは驚愕の体の柔らかさ。いつの間にこんなにすごい表現力を身につけたんだ? 目線がやはりすごく妖艶。なんでこの人のジークリンデ(もしくはブリュンヒルデ)が見れなかったのだろうと悔しくてならん。ポリーナちゃんが足を上げるあげ方がもう人間じゃない。骨がないみたい。ウエストも柔らかくて、上体を後ろに反らすところは、反らす、というよりばきっと後ろに折れてるみたい。アチチュードの足が90度でなく180度近く上がっているのはいったい何なんだ! 軟体生物としか思えない~それから何よりフォーキンのエローな振付がすごい。最初にシェヘラザードのテーマが流れ、次に若い王子と王女の音楽になる。ポリーナちゃんが股間の前に両手を広げて明らかに誘うようなそういうポーズとかあって、もうエロい。(こればっかり)ゼレンスキーはポリーナちゃんの全身を嘗め尽くしそうな勢いで触りまくっていたし。この2人のコンビネーションはいいかも。ゼレンスキーのグランジュテも高くてすばらし~飛ぶ度にシャラーンと装飾品の当たる音がする。それにフィナーレでおまけもありました~完全に男と女のエローな世界が展開していた。すばらしいダンスで。これまた見たい~5.「ドンキホーテ」やっぱトリはドンキでしょうね。出てきた瞬間、でかい! 2人ともでかい!!ザハーロワのさきほども述べたすごいグランフェッテアントゥールナン。フィナーレドン・キホーテのコーダの音楽にのせて、全員ダンサーが出てきて華麗な技を見せてくれる。これがうれしかった。ちゃんと練習していたね。さっきも言ったポリーナちゃんのザハロワに対抗するようなダブル入りのグランフェッテのあとの、ゼレンスキーのグラン・ピルエット・アラスゴンド、はぇ~~~すごいスピード。ぶんぶんぶんぶん回っていた。すごい!!カーテンコール舞台が終わって通路に出ると、後ろからでかい外人さんの2人連れが歩いてきた。2人とも190センチ近くありそう。全身黒尽くめ。ウィリアム・タケットさんでした! なんとも感激でした。
2005年07月08日
マシュー・ボーンの「愛と幻想のシルフィード」2005年7月8日(金) 池袋 東京芸術劇場中ホールJames : Will KempThe Sylph : Kerry BigginEffie : Hannnah Vassallo Robbie : James LeeceDorty : Shelby WilliamsGurn : Philip WillinghamMadge : Mireille Noi TolmerAngus : Matt FlintEwan : Lee SmikleJeannie : Mikah SmillieMorag : Rachel Lancasterハイランド・フリング、4回目。きょうはウィルでした。連続4回ウィルなんですけど。明日は初アダムで、それでハイランドは見納めです。ハンナがこないだのトークショーの刷り込みで、やけに可愛く見えてしまった。ウィルがよちよちいい子!と可愛がってるように見えてしまいました~本来はエフィーの方がしっかりものさんのキャラ設定のはずだが、ハンナの超天然エフィーキャラで、ジェームズの方がめんど見てる風に見えてしまった。2幕で天然ハンナと勝気なシルフの大喧嘩とか、その手のシーンを入れて欲しかったな~、ボーンさん。勝手なこと言ってますが。ケリーのシルフは1幕は動物。野性的でいたずらの好きな少年のよう。けっこう目つきが怖い。恋してない。強がってる。一方、ノイのシルフは女の子~。好き好きLoveLoveLove。恋する乙女。ウィルはきょう、すごく良かった~2幕のダンス、最高でした。笑みがこぼれまくってました。相手役がハンナだからか、1幕の結婚披露宴ダンスも笑みがこぼれまくりでよかったです。ただし1幕のダンスは後半力入りすぎで好きくない。2幕だとそれがマッチしてるんだけどね。きょうは2幕のほうが面白かった。考えてみれば1幕はストーリー、2幕はダンスがメインだから当然か。もう4度目だからね。第2幕冒頭。ドタン!という音と共に落っこちてくるウィル。ほんとに落ちてくるわけがないのでどうしているかというと、真っ暗闇にして、ウィルが軽くジャンプしてその瞬間にライトをつけている。それで落ちてきたように見える。
2005年07月08日
きのうの「メダリストガラ」、けさのフジテレビ系情報番組「めざましテレビ」の中で短く紹介されました。ラスタ・トーマス君の驚異的な、体を空中で倒しながらのターンが映っていました。バレエ・レビュー記事▼ベルリン国立バレエ「ニーベルングの指環」 7月7日(木)付 日経夕刊 評者:鈴木晶バレエ 広告▼ABT公演 全面広告(カラー) 7月7日(木)付 朝日夕刊
2005年07月08日
やがて夜になる。裸電球が不気味にちかちかする。これはザ・シルフが現れる合図である。きこしめしたジェームズ。ザ・シルフが窓からやってくる。古典版でもシルフィードは2度目の出会いは窓から入ってきます。ジェームズとザ・シルフの美しいパドドゥ。眠りながら、何回かシルフをリフトして、やっと目が醒めてきて、次にジェームズがさあ、おいで、と待ち構えていると、シルフはジェームズに体を通り抜けてしまう。「あれ?」背中に手をやり、振り返る。不思議に思うジェームズ。意識がはっきりしている時のジェームズとシルフは触れ合えないのだ。シルフは頭にきて、家中のものを壊し始める。壁にかけてあるものをはずして投げる。ジェームズが盛り上がって、すごいクラシックにジュテジュテ回転、「愛してるよ~」とやると、シルフは、「けっ、だっさ~ こうしましょ!」とジェームズに新聞を押し付ける。自分は上手でアイロンがけの真似事。こんなことやってられっか~と暴れだす。洗濯物を放り出し、ジェームズにもそれを強制する。ついには洗面所から洗剤を持ってきて、「それだけはやめて。」と懇願するジェームズを尻目に部屋に撒き散らす。ジェームズはシルフをつかまえようとダイビング、床にダイブしまくる。撒き散らした洗濯物の中のタータンの布地を頭にかぶって結婚式の真似事。これが2幕の悲劇の伏線になる。陶酔した表情のジェームズを残し、シルフはつまらなそうに洗面所に消える。まだ気がつかないジェームズ。あっという間に夜が過ぎ、もう朝になっている。きょうは結婚式。正装したガーンがやってくる。「何、これ、きたな… ジェームズ何やってるんだよ、この惨状は」「今、天使と踊ってたのさ。」「ついに頭がいかれちゃったか! しょうもない。」軽蔑したように洗面所に消えるガーン。ジェームズは悲惨な部屋を見て我に返り、「オーマイガッ!」ここ、笑えます。全員、正装してやってくる。「どうしちゃったの?」おかたづけをする友人たち。ウィルはお着替えへ。ここでアンガスとジェニーだけは絶対手伝いわないで自分たちでいちゃいちゃしている。自己本位な性格付けがされている。エフィーが白い結婚の衣裳で登場。ジェームズはタータンの布を肩にかけた正装。表情はこわばっている。教会へ行進していく。結婚行進曲。部屋にはシルフが現れる。ジェームズの黒い革ジャンを頭にかぶっている。嫉妬でもない、悲しみでもない不思議なきょとんとした表情を浮かべている。シルフの気持ちに呼応するように、ガーンが先に一人で戻ってくる。この時のガーンは、妬みと嫉妬で悔しい表情。フィルはかなりシリアスに演じていた。シルフは、洗面所の上に浮かんでそんなガーンをじーっと見つめている。電灯がちかちかちかし始める。ガーンは不思議な気持ちになる。「何が起きてるんだ?」ガーンは洗面所で不思議なものを発見する。一羽の蝶々だ。パタパタパタ動く。よく出来てるなあ。ガーンは洗面所へ戻す。もしかしてシルフはトイレの精か? やっぱ「トレインスポッティング」。部屋に戻ってきた皆はお祝いのパーティを始める。踊りまくる。酒好きのエフィーママ(ばあちゃん)も登場する。ウェディング・ケーキを落としそうになる大ボケガーン。さあ、ケーキ入刀! その瞬間、時間が止まり、ザ・シルフが現れる。シルフはまるでジェームズとエフィーの匂いでも嗅ぐように、顔を近づける。しばらくすると彼らがスロウモーションで動き出す。楽しいダンスが展開していく。古典版ではソリストが踊るダンスと、ジェームズがソロで踊るダンス、群舞になっている。スコットランドのダンスを足を踏み鳴らして踊るシーンでは、男が床に寝そべってバンバン床を手で叩く。その上で女性が足を踏まないように踊る。ジェームズは手を伸ばしてエフィーのスカートの下から手を出す。きわめつけ最後の方にシルフが先頭にたっておもしろいダンスを踊る。踊りのクライマックスでザ・シルフがまた乱入する。集団の真ん中で腕を組むジェームズとエフィー。いつのまにかジェームズの反対側(下手)にはシルフがいてちゃっかり腕を組んでいる。ほかの人には見えない。「ラ・バヤデール」でソロルが亡霊のニキヤと生きているガムザッティと両手に花で踊るように、ジェームズも、ザ・シルフとエフィーと踊っている。完全に錯乱してしまったジェームズ。ザ・シルフは洗面所に駆け込む。ジェームズも追っていき、洗面所に閉じこもってしまう。心配そうなエフィーのために、マッジは軽く戸をノックする。反応なし。頭にきたガーンは、思いっきりガンガンガンと戸を叩く。「空気読めよ~」と、みなににらまれるガーン。ジェームズはついに大好きなザ・シルフを捕まえた! うれしくてたまらない。「ほらみてみてほんとでしょ?」洗面所からうれしそうに出てくる。でもほかの人にはジェームズが蝶々に話しかけているとしか見えない。舞台下手に行く。皆が寄っていって覗き込むと、「ダメ!」舞台上手に行って、また蝶を取り付かれたような表情で見ている。ロビーは最初は気を使ってそっとジェームズの胴に手を回しながら、「おい、しっかりしろよ。」ジェームズは聞く耳持たず。しまいにきれたロビーは殴りかかろうとする。必死で止めるユアン。ジェームズは今度はすがってきたエフィーを激しく突き飛ばした。さすがに後悔してエフィーに手を差し伸べようとするジェームズ。ドーティが割って入り、パシンとジェームズの手をはたく。ロビーは、「お、おい…、何とかしろよ」ガーンは、「こうすりゃいいよ! 」と蝶を奪って窓から逃がしてしまう。ロビーたちはジェームズを羽交い絞め。頭にきて窓から飛び出そうとするジェームズ。ロビーがその手を掴むが…(略)皆で手をつないで、運動会の綱引きとか、蕪を抜く昔話のように、体を前後に揺らすのが笑える。こういうとこがボーンらしい。ばあちゃんまで「うーん」とやってるんだから。このあとのガーンの「アーメン!」が、フィルだと笑えない。リーだと笑えるんだけど。第2幕へ続く。
2005年07月07日
ロンドンで同時多発テロ発生…なんともやりきれません。きょうは渋谷にメダリストガラを見に行きました。とてもとても素晴らしかったのに、その気持ちが消し飛びました。残念でなりません。そもそも都さんの踊る、タケット振付作品「DARKNESS & LIGHT」世界初演を見るのが主な目的だったのです。都さんは素晴らしかった! 舞台上に天使がいるようでした。それからポリーナちゃん。すごすぎるよ!詳しいことは後日に。そして、きょうBunkamura にそのTuckettさんがいらしてたんです。今頃どんなに心を痛めているかと思うとつらいです。きょうHighland 、ジェームズが主役を踊ったそうです。(情報ありがとうございます。)このガラは、「世界バレエ&モダンダンスコンクール」の特別ガラだったのですが、パンフによると、このコンクールのカテゴリーA、クラシックバレエ部門に、ベルリン国立バレエの「ニーベルングの指環」で、ジークフリートの少年時代を踊ったマリアン・ワルターさんが出るようです。同じくハンブルク・バレエのアーセン・メグラビアンさんも出るようです。「世界バレエ&モダンダンスコンクール」は、7月9~17日、名古屋市で行われます。
2005年07月07日
「ハイランド・フリング」アフター・トーク2005年7月5日 東京・池袋・東京芸術劇場中ホールハンナ・ヴァッサロ、超天然。腸ねん転じゃないです。超天然。かわい~参加者:エタ・マーフィット(NAアソシエイト・ディレクター) ウィル・ケンプ フィル・ウィリンガム ハンナ・ヴァッサロ レイチェル・ランカスター(ダンサー兼ダンス・キャプテン)最初にエタが一人で出てくる。 エタ:前回のトークショーに来た方手を上げて~。おお~。ほかのキャストが出てくる前に、AMPの歴史を話したい。最初は6人でスタートした。最初の作品は「タウン・アンド・カントリー」。マシューも出てたので、誰も前から見てなくて、闇雲に踊ってた。誰かが見てなきゃって、ビデオをマシューが買いに行って。わくわくしたわ。最初どうやって使うのかしらと。最初は稽古しないで、「タウン・アンド・カントリー」を通して見たら、ショッキング!! 最悪だった。我々は作業の仕方として、何かを編み出さねば、いいものは出来ない。おたがいに をとるようにし、把握するようにしたのは良かったけど、私が表から見てるからわかるけど、マシューに駄目出しされなくても悪いところがわかるようになったのは良かったわ。 初期の頃は、ツアーに出ると、セット、音響、照明、…、…、そして踊ります、本番前にアイロンがけもね。それで片付けてはい、その会場さようなら~という日々を過ごした。 最初は6人で始めたのが、今は80人のダンサーを雇用している。クルーまで入れたら120人。すごいと思うわ。(=quite amazing) まだ、みんなシャワーを浴びてるから、私に質問がある人は手を上げて。Q:日本で「ハイランドフリングを」上演していただいてありがとうございます。「シザーハンズ」がUKでは11月からと聞いていますが、日本では見ることが出来るでしょうか? エタ:もちろん、見ることができるわ。June,July, it will be coming back to Japan. 同じ夏シーズンだと思うわ。ここでフィル、続いてウィルが登場。エタ:これで質問がいっぱい出てきそうね(笑)。Q:きょうはありがとうございます。ジェームズは現実のエフィーからも夢のシルフからも選ばれて愛されているけど、私から見たらわからない、ジェームズの魅力は何ですか?Will: えっと、シルフはハルシネーション、doesn't really exist.妄想の中の存在で、現実には存在しないという考え方も出来る。シルフはジェームズの理想だから、求めていくと自分にものにならなくなる。(通訳さんに)ねえ、タオル持ってない?これで答えになってる?エフィーの目から見たらジェームズは小さな共同体の幼馴染。ドラッグ中毒のどこが魅力的かと言われてもなー。Etta: エフィーはとってもいい子よ。エフィーの目から見たらジェームズはワイルドでデンジャラスでそこが魅力的だと思う。Will: サンキュー。Question: 古典の「ラ・シルフィード」は見てないが、ジェームズを見ていて、「ジゼル」の男版、という感想を持った。ジゼルは許し、与えるが、ジェームズは奪ってしまう。どういう解釈をしているのでしょうか?Etta: その通りだと思います。我々はマシュー版シルフィードを作るにあたっても、「ラ・シルフィード」も「レ・シルフィード」も「ジゼル」も、それらのバレエを全部、研究しました。私が思うに、全ての古典のいい部分を取って作った。 すばらしいストーリーには必ずアップとダウンがある。マシューは悲劇的なエンディングが好きで、それはハッピー・エンディングは(アップとダウンの)カーブを大きく描かないからだ。Question: ニュー・アドヴェンチャーズに入るオーディションなどはあるのでしょうか?Etta: 毎年オーディションをしていますが、残念ながら今年のは終わってしまいました。もしロンドンまで来るならね。ツアーに出るとオーディションしないのよね。通訳:プロフィールはどうやって送るのですか?Etta: e-mail でも手紙でも、今ここで私に手渡しでもいいわ。Question: 舞台でたくさんの人が踊っていますが、ぶつかったりのハプニングはあるのですか?フィルが意味ありげにハンナを見る。Rachel: だから、稽古期間が長いのよね。交通整理をして体に叩き込むの。Philip: 稽古期間が長くなって反復して練習するけど、劇場が変わるとまた変わっちゃうので。舞台から落っこったり、よくあります。(とハンナを指差す)(笑)Will: キャストも変わるから、安心できません。Philip: 僕は完璧さ。いつでも僕だけは(笑)(拍手)。通訳:一番後ろのスキンヘッドの男性は音響のジャスティンさんです。(拍手)Question: 楽しかったです。踊りも演技も。ストーリーもわかりやすく伝わって楽しかった。普段の稽古はどんなことをなさっているのですか? コンテンポラリー・ダンスとかジャズ・ダンスとかいろいろあると思うのですが。最も演技力にびっくりしましたけど…すみません。興奮しちゃって。Will: 僕も興奮してるから大丈夫だよ。Etta: ダンサーはみんな違うバックグラウンドの人が集まっているし、私はコンテンポラリー出身だけど、ミュージカル畑出身の人もいる。でも、みんな、芝居が好き。ダンサーには動きが重要だと思う人が多いけど。うちのカンパニーは多様性に対応できる人をキャスティングしている。できるだけではなく、興味を示す人をキャスティングしている。何よりも演ずることが好きな人を。Question: 演技について。ウィルは映画と舞台両方経験していますが、演技についての大きな違いを教えて欲しい。ほかの3人に聞きたいのは、同じ演目の中で毎日違う役をやっているが、混乱したりすることはないのでしょうか。Will: 両者は完全に違う世界です。映画は一瞬を演じる。待ち時間も長い。舞台は、音楽はひとたび始まったら、音楽という流れがある。自分で流れを作っていける。自分でやってのけることができる作業。映画は出来上がったものを見るまでは確実にはどんなものかわからない。Philip: 僕は皆と違う役を演じることが多いんです。1幕は衣裳がそれぞれ違うから間違えないでいられるけど、2幕は衣裳が同じ。僕は完璧だからありえないんだけど、一度だけ間違えてあっちこっち行っちゃったことがある。Rachel: 私がなぜNAが好きかというと、まったく違う役を演じられるからです。それが楽しいんです。この作品もそうです。「Nutcracker!」も「カー・マン」でも、まったく違う役を演じられるのが楽しい。どれも自分の持っている部分を膨らます作業なのでそれも楽しい。Hannah:そのとおりね(= I agree.) …何の質問だったっけ?(爆笑)私はエフィーとモーラッグなんだけど、役作りをリアルなところまで作っておくの。ツアーの最中でも役は育っていくのよ(質問とずれてるのに気づいて)…! 今私、混乱してるみたい。Will: いつも混乱してるから、変わらないだろ?(笑)Etta: 最後の質問をお願いします。Question: この舞台で一番好きなシーンを教えてください。私は結婚式のシーンです。Hannah:私はねえ、その日によるのよねえ。テンション高いと1幕もいいし、真ん中へんもいいし、2幕も好きで、ラストも好き。うん…やっぱりラストシーンが一番好きです。(会場笑)Rachel: 見てる時なら、第1幕のシルフが窓から入ってくるデュエットのところ。出演する時は、第2幕。ストーリーがあるし、暗闇感があって。Etta: 出演していた頃はマッジ役だったのでタロットのシーンです。出てたときは2幕も好きでした。レイチェルの言ったとおり、ノンストップで興奮があったわ。皆楽しく踊っているとPhilip: シルフが窓から入ってくるシーンです。セクシーだし、動きも音楽も最高。結婚式で入ってくるところ。下手から入って、ジェームズを見るという。それからやはり2幕の動き。強いて言えば。ぼくはずっと楽しんでるけど。(とやけに声を低くして笑いをとる。)Will: 僕はカーテンコールが最高かな。(爆笑)さっきの、映画と舞台の違いという質問にもつながります。舞台は瞬間瞬間をつなげていく。ライブ(=生)。何が起こるかわからない。このようなカンパニーだと何かしら新しいことを持ち込んでくる。毎日好きなシーンが変わる、これがこのカンパニーで踊る醍醐味かな。(拍手)Etta: お友達にも舞台のことを話してくださいね。まだ私たち1週間いますから。またお会いしましょう。きょうはありがとうございました。 presented by HORIPRO
2005年07月05日
愛と幻想のシルフィード レビュー掲載 7月5日付 読売 夕刊 評者:祐成秀樹 ドイツのオペラの鬼才演出家、ペーター・コンビチュニーの記事も掲載されています。
2005年07月05日
Edward Scissorhands のサイトが出来ましたね。http://www.edwardscissorhands.co.uk/flashv1.htmlダニさんのサイトにのっていました。この冬はマシュー・ハートの「ピノキオ」と「シザーハンズ」。どっちも見たい…London 行きたいなあ…いまさらですけど、クリス・マーニー公式サイトのフォーサイスの「ステップテクスト」、すごくいいですねえ~ 美しいです。何度も繰り返して見てしまいます。皆様、BBSなどへのお返事が遅くなっておりまして、誠に申し訳ございません。gromitさま、トークショー内容詳しくありがとうございました! また別ページにUPさせてくださいね! よろしくお願いいたします。あすのウィルのトークショーは行かれますか?今週はいずれの日か、ハイランドに行かれますか?
2005年07月04日
ハイランド・フリングBBS転載 7月2-11日※どうぞよろしくお願いいたします。by Sheva>>>>>>シルフィードの楽、良かったです♪ KONNさん Highland Flingの千秋楽、私も見ました~。4回目でしたが、この楽はチケットが無く、キャンセル待ちでした。そうしたら、ステージにすごく近い正面の席でびっくり。白鳥も、このぐらいの席で1度は見たかった。。。結局私は4回とも、ウィルがジェームズでしたが、楽日のウィルは最高でした♪客席のノリも良かったですね。窓から最初に飛び出しそうになって、「にか」と笑いをつくるところ、客席からも、いつもより笑いが起きていたような。ここのウィル、お茶目で好きです~。Sionさまが書かれている、シルフの鞄を抱えて泣くウィル。こんなに声を出しているとは、今まで知りませんでした。いつもより泣き声が大きかった?うう。。。(涙)血を流しながら苦しむシルフをウィルが座ってじっと見ている時の表情も、またなんとも哀しい。。。群舞も、楽の1幕も2幕もすごく良かったです。日を追うごとに一体感が出ているようでした。シルフは、近くで見るとフィルシルフが目立ってました。カーテンコールは、gromitさまがお書きのように二人のシルフが客席までおりてきて、プレゼントを投げましたが、ノイはステージから投げていましたよね。「ブラボー!」も出て、熱い拍手の中で、ずっと続くカーテンコール、とても良かったです。 (2005年07月11日 21時12分56秒) 予定外でしたが Sionさん 「今回はもう観るのは無理だぁ~!」と思っていたのですが、楽のステージを観る機会に恵まれました。会場前でS席チケットを譲ってくださった方に感謝!ウィル素晴らしかったです。座席がかなり前の方だったせいか、シルフィの羽の入ったスーツケースを抱きしめてすすり泣くウィルの鳴咽がハッキリ聞こえて、一気に心臓が躍り上がりました(終演後もしばらく動悸がおさまらず大変でした)。ノイはやっぱりキュート。でも、羽をもがれた後、脇を抱えられて立ち上る時の表情が本当に痛そうで、観ているこちらまで「痛い!」と言ってしまいそうでした。カーテンコールはgromitさんの書かれている通り、もうノリノリ! 出演者が客席までおりてきてプレゼントをばらまいておられました(ゲットできなかったけど)。これでまた、しばらくは乏しい記憶を総動員して思い出にひたるしかないのですね…やっぱり寂しいなあ… (2005年07月11日 03時24分53秒) 洗濯カゴが・・・ gromitさん Shevaさま 皆さま こんばんは!Highland Fling の楽日に行って参りました。3回目の鑑賞。マシューの作品って3回目くらいから楽しめるのですね。2回は勉強・・・。1、2回では何だかよく分からない。本日はとても楽しく見ることが出来ました。ダンサーたちも何か思い切りよーく踊り、とうとう洗濯カゴが下手から上手よりの客席のそばまでころがっちゃって・・・もう少しで客席に落ちそうに。ウィル、ノイ、アダム、リー、マミさんそれから他の皆な全員が、全身で語ってくれました。とてもすばらしかった。アナグマくんはシルフィードの踊りにあわせて動いていた!車でお楽しみの時の背景の2匹くんもしっかり確認。楽のお楽しみは何度も続くカーテンコール。アダムがはりきって、一度なんかウィルが一番後ろにいるのに、一人で真ん中でがんばって・・・下手の方ではアダムとマミさんが客席中央の方まで下りてきて、白い何か丸めてリボンで留めたものを幾つか客席に投げ入れた。JMさん(はじめまして)あれはサイン入りのバッグだったのですね。後でそれを持っている人を見かけました。幾つか投げられたお花を一輪はアダムが、もう一輪をウイルが拾いノイに渡してなごやかに終了。前回も本日も初めての人と一緒に。gromitがいろいろ教えて(この前まで何も知らなかったのに!)予習させたので、二人ともとても楽しかったとのこと。とても嬉しいことです。マシューの作品は皆の心を捕えますね。一人でなかったので、真昼間に楽屋口に行って、ファンの皆さまとダンサーの交流を鑑賞いたしました。内緒だけど、マミさんと佐藤有紀さんだけにはエールをおくった!!暑かったけれど、充実した楽しい日曜日を過ごしました。満足。 (2005年07月11日 00時36分12秒) ハイランドの楽 Sheva JMさま、againさま、みなさま、ハイランドの楽は行けなくて残念でした。盛り上がった様子が目に浮かびます。ありがとうございました。行った気になれます。今度はいつ彼らに会えるのでしょう。(2005年07月10日 23時45分11秒) 「シンデレラ」「ハイランド楽」 JMさん Shevaさま「シンデレラ」楽しそうだなー。私も明日観に行くのです。私は、舞台が好きですけれど、詳しくはないので予習が出来ました。早く明日にならないかな。明日はロベルタ・マルケス、イヴァン・プトロフですね。そうそう、ハイランド楽行って来ました。(ウィル/ノイ)初日のカテコもじーんときましたが、今日も思い出に残る素敵な楽でした。客席は満席で総立ち。そして、ツアーダンサー全員でのカテコ!!(今日オフのジェームズ、ミカ、ロスも私服で参加)ダンサーが客席に降りて来て、カンパニーからのプレゼント(サイン入りのバッグ)を客席に投げ入れたりと、賑やかに東京公演が終了。今回の3バージョン。雰囲気が違うので面白く、ついつい、追加。結局、結構観てしまいました。やっぱり、マシューの音楽の使い方と振付、演出。好きですね。レズの美術も素晴らしい!P.S.今日のエフィーはハンナ。新鮮で可愛いです。 (2005年07月10日 21時54分55秒) 「風花」大野千里さん againさん シルフィード、終ってしまいましたね。さすがマシュー・マジック。やはり、見れば見るほど、魅了されて行きましたね。そのシルフィードの時、芸術劇場で配られていたチラシでわかったのですが、8月10日、11日、12日、13日にめぐろパーシモンホールでやる「-festival」の中に「風花」東京でホセ達と競演していた、大野千里さんが出演します。大野さんはKARASのメンバーではなくフリー・ランサーです。芸術劇場のテレビ放映の画像にももちろん出ています。2月6日の「風花」の映像です。6月24日、25日のフランスのモンペリエ公演「風花」の中に名前が出ていたので、今後の「風花」でも踊ると思います。ああ、こんなことでも、ホセを思い出してしまいました(ため息)。 (2005年07月10日 21時25分21秒) シルフィードのワークショップ Sionさん 池袋で行われたワークショップに参加して参りました。講師はエクササイズ・トレーナーのアヴァさんだけかと思ったら、アダムとリーと友谷さんまで講師で参加してくださいました。キツかった…&もっっっのすごく面白かったです。皆さん、なんてチャーミングな人たちなんでしょう。時間があわなくてもう観に行けないのが悔しいです。エクササイズは終わるなり膝が笑いました。早くも筋肉痛が始まってます。明日は動けないかも…(^^;A) (2005年07月08日 23時59分36秒) はじめまして Reinaさん いつも楽しく拝見いたしております。21さまのTheatre Mogadorレポ大変有難く読ませていただきました。生オケが入るなら、とパリで年越しをしようかと思っていたのですが、劇場サイトの席表を見てもオケピは無い様子ですね。素敵な劇場なので、ちょっと迷っているところです。UKやパリに行かれる皆様、どうぞ存分に楽しんでいらして下さいませ。 (2005年07月07日 01時23分56秒) 今度はオリンピックでロンドンだ! Sean No2さん みなさん、どーも。ご無沙汰してます。2012年のオリンピックはロンドンに決定したそうで、きっと今頃メンバー全員が喜んでるんでしょうね。とりあえず、おめでとうございます。開会式の演出はマシューってことないですよね。もしそうなったら、スタジアムは日本の常連さん達でいっぱいだ!!さあ、楽日まで突っ走るぞ!! (2005年07月06日 21時45分38秒) 帝劇でスワンを思い出すの巻 gromitさん Shevaさま 皆さま こんばんは!今夜はウィルのトークショーの日なのですね。今頃盛り上がっている頃かな?本日gromit、変則的休日で、なーんと帝劇に「モーツァルト」を。エンタメに目覚めたと思ったら急に劇場に行く機会が。(なんてこった!)先月は「ラ・マンチャ」にも。しかし、この時は「gromitさん気持ちよさそうによくお休みでしたね!」と云われてしまった。本日はそれはなかったけれど、しかし長いね。休憩30分含めて3時間半もあった。gromit考えてみれば、昔宝塚に凝った1年半があったけど、本日のは宝塚ですな。(ごめんなさーい。訳が分かっていないのです。)まわりには涙をぬぐう人々が。スワンの時ハンカチを取り出したら、右隣も左隣も取り出して皆で涙をぬぐったことを思い出しました。7月2日東京新聞に ベルリン国立バレエ団創立の意義 超大作「ニーベルングの指輪」に脱帽 オペラから完全に独立 固有の国民的作品を柱に 佐々木涼子 の記事が。東京新聞なんてほとんど読まないのに、gromit の目の前にハラーリと。これでShevaさまの熱心な鑑賞記の意味もわかりました。NAのサイトのスワンレイクのcastにホセ君の写真が!castsの写真が増えた気が。Highland のHPに公演の動画が。21 さまのTheatre Magadonのレポート、楽しく拝見。オペラ座の裏の大きなデパートの後ろなのですね。オペラ座がきれいにライトアップされているのをスワンズも群がって見ることでしょう。gromitこの冬は忙しそうで・・・・最後のHighlandは週末に。皆さまのどなたかとお隣りで見るかもね。(2005年07月05日 22時35分27秒) 見てきました!! Sionさん 今日、観てきました!(ってーことは、gromitさん、どこかですれ違っていらっしゃったんですね?)いやぁ~、素直に楽しんで参りました。特にノイ!カっワイイ~~~!!もう、あんなにキュートな妖精(シルフ)なら、女の私も迷うかも?(^△^;A) (2005年07月02日 02時09分27秒)
2005年07月02日
※ネタバレしてますので、未見の方はご注意くださいませ。第2幕夕闇迫る森の中のゴミ捨て場。廃車。いきなりすごい落下音と共に、ウィルが降ってくる。ドッターン!!!でも痛そうにもせず、ウィルはシルフの姿を捜し求めて、舞台下手へ全速力で走っていく。大きな男性シルフが1匹、車に飛び乗る。次々と、2,3匹ずつのコンビを組んだシルフたちが現れる。彼らは嵐のように駆け去っていく。そして全員現れ、踊りだす。音楽は古典版では魔法使いのマッジが魔法のショールを作る時の、魑魅魍魎のおどろおどろしいダンス音楽。フィルが真っ赤なかつらをかぶっている。唇のメイクが異様で、ミーメを思い出しちゃう。黒い髭みたい色を奇妙な形、ねじれたような形に唇の上に塗っている。表情がすごい形相で、この人はやはりシリアス系の人だなーと思う。音楽が軽い金管の音色、ホルン?に変わる。女性のシルフが3匹踊りだす。ここから音楽はロマンティックなものになる。チェロとヴァイオリンのソロが続く。ジェームズは森にさまよいこんだ。ジェームズの登場シーン(下手から)ゆっくりゆっくり歩いて、出てくる。この歩き方がクラシック・バレエなの。あれ?と思った。この時だけ。ほかはずかずか歩いていた。プレパラシオンするんじゃないかと思うぐらいクラシック。暗いので森の中に立っているシルフたちが木のように見える。ジェームズは木と思い込んで、上着を枝にかける。そしてもうひとりのシルフによりかかる。上着をかけられたシルフ(=フィル)はささっと舞台の下手に移動する。あれ? 疑問に感じながらも上着を探し当て、舞台下手にはけるジェームズ。また出てきたとき、ウィルはもう手に上着を持っていない。(袖に置いてきた)「あっついな~」ジェームズはネクタイをはずし、舞台上手の捨てられたソファにネクタイを投げ、座り込む。ネクタイも赤いタータン柄で可愛い!シルフは眠り込んだジェームズの匂いをかぐ。はげしく踊りだすシルフたち。真ん中の3匹のシルフは床にダイブして虫を捕まえて食っている。その騒ぎに、やっとウィルにはシルフたちが見えるようになる。「えっ! ええっ!!???」このへんの演技がめっちゃうまいのよ~ ウィル。ジェームズは椅子から下りて影に隠れ、様子を伺う。一人のシルフを触ってびっくりする。そしてあのシルフを探し始める。自分のうちに迷い込んできたLost シルフを。女性のシルフすべての顔を覗き込む。「君じゃない、…君じゃない」焦燥を感じながら。さながら、スワンレイクでオデットを探すジークフリート王子のよう。このへんの演技がめっちゃうまいのよ~ ウィル。いない…シルフの中心で激しく踊りだすジェームズ。その時奇跡のようにThe Sylphがジェームズの前に現れる。見つけた~二人はもう雰囲気LoveLoveです~デュエット。二人は盛り上がって、ちょっと失礼。ジェームズはシルフをリフトして舞台上手へ去っていく。ほかのシルフが共感しちゃってもう興奮しちゃって大変。「はっ、はっ、はーっ!」客席も笑。大興奮のシルフたち。満足の表情を浮かべて2人が戻ってくる。シルフたちの群舞。ジェームズはシルフと手をつないで舞台を一周して上手へ消える。ジェームズは舞台上手のソファにシルフを連れて行く。シルフはその横に腰掛ける。二人を祝福するように森の可愛らしい動物たちが現れる。1回目は気づかなかったが、ウィルの足元にモグラが!なでてる~ なでてる~ウィルがモグラを。笑える~さらに森の木の上にはふくろうなどのほかの動物も現れた。車の中でもまた×××。若いのね~幸せそうなジェームズとシルフ。車から出て、ジェームズはシルフたちの真似をする。ぱたぱたぱた… 手を上下にバタバタさせて失笑をかう。「ダッサー あんたの踊り。」先頭の友谷シルフがいじめる。「あんたのはこうよ~ おえっ」こりないジェームズは食い下がる。「こうじゃないの?」「そうじゃないわよ」このへんがパントマイム入っていて、古典のシルフは、見ればわかるがパントマイム炸裂しまくりなので、ある種のボーンお得意のオマージュ、もしくは皮肉、パロディである。「きみたちの踊りなんか、ぜんっぜんわかんない!」「羽根が生えててパタパタだろっ!」なんかわかるようでわからんマイム。「じゃあやってみて。」踊る。両手をアヒルのようにして下げて、同時に足は横に出す、次に、足はシェーポーズみたいに片足を前に出し、手をがちょ~~~んと体の前で揺らす。いってみればちょういけてないポーズ。しかしこれがシルフのお得意のポーズらしく、ジェームズはこのポーズを誇らしげに真似してみてやっと仲間として認められる。最後の方はザ・シルフがいっしょに踊ってくれる。ここもしかして笑うところ? 誰も笑ってないんですけど。「がちょ~~~ん」「OK!」楽しく仲間といっせいに踊りだす。シルフたちはジェームズの後をついていく。ビッグスワン的な4匹の男性のシルフが踊りだすシーンの音楽は、古典版でもっとも有名な、ジェームズのアントルシャ炸裂のソロの音楽。しかしすぐに群舞になり、群舞で力強く踊られる。最初だけ、ジェームズが高くジュテして舞台下手に飛んでいく。ここは音楽にあっていた。ウィル・ケンプの大きなジャンプはこの舞台の中で3回ほど見られる。ここ以外で、2幕は、パドシャ的な足の形で舞台の上手でジャンプするもの。東京中日スポーツ新聞にここの写真が掲載されていた。ジャンプは高い。楽しいシーンのクライマックス、雪(粉? リンプン?)が降ってきて廃車の上に積もり始める。シルフは車の屋根に乗り、ジェームズは感極まったように車の上に横たわる。シルフが群がってきて、おさわり、さわさわ。気持ちいいのだが、やっぱりザ・シルフ以外に触られるのは気になる。でもやっぱ気持ちいい~これを繰り返し、ついには、「いい加減にしてくれよっ!」「僕らは二人きりになりたいんだ… ねっ!?」とザ・シルフに同意を求める。ザ・シルフはしょうがなく、彼についていく。真っ白い小さなかばん。中にはザ・シルフのえさが入っている。森の中で、えさを補給しながら歩いていく。ここから悲劇的展開。(省略)ここからのノイの演技すごいです~鳥肌もの。ウィルもすごいよ~ケリーの苦悶のダンスは激しくて、私はピナ・バウシュを連想しちゃったが、ノイは苦しい… 痛い… 誰か助けてよぉ~~ジェームズは苦悶するザ・シルフの腕を取ると、1幕でもやってたように、結婚式の行進をしようとする。ジェームズの表情はこれでやっと満足したような、奇妙な倒錯の表情を浮かべている。苦しむシルフは何度も倒れる、そして何度もジェームズの肩に頭をもたせかける。そのシルフを後ろからそっと抱きかかえて連れて行くシルフたち。「どうして連れて行くの? 彼女は僕と結婚するんだよ?」ここの中空を凝視するジェームズの表情。まさにウィル・ケンプでないとできない世界だろう。カー・マンのアンジェロとはまた違う、究極のケンプ独特の世界ですな~。…。わーん、シザーハンズ、日本に来る時はウィルじゃないとやだやだ~(ジタバタ)急に血だらけのシルフは仲間たちと断末魔の踊りを踊りだす。シルフたちとジェームズは激しく踊る。その瞬間、バターンとザ・シルフが倒れる。ザ・シルフたちはいっせいに殺意をこめてジェームズを振り返る。ジェームズはザ・シルフに近付き、血だらけの手を取る。ジェームズも血だらけになる。ジェームズはシルフを抱き上げるとほかのシルフに渡す。ザ・シルフを連れて行くシルフたち。悲しい葬列。ジェームズは、葬列の傍らで苦しげに一人で踊る。誰もいなくなる。このソロはもの悲しく、激しい。そしてすばらしい。気が違ったようになっている。手で顔を覆い、もう片方の手で何もない床をまさぐり、何かを握り締める。(この演技の意味は不明。狂っちゃったのかな?)そしてザ・シルフの持っていた白い小さなかばんに、愛しそうにザ・シルフの羽根を収め、かばんを抱きしめる。ジェームズ、悲しげな表情。嗚咽する。突如、雷鳴がとどろき、舞台が赤くなる。復讐の鬼と化したシルフたちが現れる。逃げ惑うが、全員に一瞬で呪い殺されるジェームズ。暗転。エフィーの家。エフィーが淋しげに佇んでいる。おそろいのガウンを着たガーンがエフィーにお茶を持ってくる。「まぁ、ありがとう。」窓の外をふわふわ飛んでいる浮遊霊。今や死んでゾンビ・シルフと化したジェームズが厳しい目でエフィーを見ている。ここの動きがスロウモーションで映画みたい。ジェームズのまなざしが厳しい。懐かしい…でもなく、ごめんねー、でもなく、あの野郎、うまくやりやがって、でもなく、ひたすら人間世界を唾棄し憎悪している、こうなってしまった自分自身を憎んでいるのか、まさに鬼と化した表情。「嵐が丘」では窓からやってくる亡霊はキャシーだが、ウィル・ケンプは復讐に燃えるヒースクリフのようだった。さて…アダム・ガルブレイスはあす、日本で初めてジェームズ役を踊るそうです。期待大! 最高にコミカルな1幕が見られるでしょう。悲劇の2幕はどうなるでしょう。そしてアダムの、ジェームズ役2回目は来週の土曜のマチネということです。
2005年07月02日
マシュー・ボーンの「ハイランド・フリング」日本公演2005年7月2日 池袋・東京芸術劇場・中ホールジェームズ:ウィル・ケンプシルフ:ノイ・トルマーエフィー:ケリー・ビギンロビー:アダム・ガルブレイスドーティ:レイチェル・ランカスターガーン:フィル・ウィリンガムマッジ:友谷真実アンガス:マット・フリントユアン:リー・スマイクルジーニー:ジェンマ・ペインモーラッグ:ハンナ・ヴァッサロJames : Will KempThe Sylph :Noi Tolmer ※ネタバレあり。未見の方はご注意ください。きょう、ウィルがすばらしかったです。顔を見ているだけで舞台が終わっちゃう。言ってみれば、マチュー・ガニオが出ているときと同じ。(ごめんなさい。生まれついてのめんくいです~)キャスティングはベストかなー(2回目だけど)今回、アダム、フィル、友谷さんの最強3人が見られてうれしいです。ケリーのエフィーは、やっぱり可愛い。すごく動きが美しいし、明るい可愛いキャラなので思わずエフィーの方を応援したくなっちゃう。エフィーはもっとぶりぶりのやな女じゃないといけないのだ。そういう意味では友谷さんはさすが! すばらしいマッジでした。すごい顔してました~ こうでないと。今回のガーンのフィルはまたリーと演じ方が異なっていて興味深かったが、「おばかキャラ」としてはリーの方がはまってたなー。フィルはドラマチックすぎる。第1幕ここは「ハイランド・フリング・ソウシャル・クラブ」のトイレでしたー。あんまりきたないんで公衆トイレかと思ったけど違った。だって便器のしみ(よくあるあれ)まであるんだも~ん。きょうはロビーがアダム。ジェームズのロビーだとウィルのジェームズとキャラがかぶるので、アダムでいいかも。アダム演じるロビーはワイルドで、激しい男。ジェームズにヤクをもらってきこしめしているし、ほかのシーンでドーティとエッチしまくり。ジェームズはウィルが演じるとインノセントな男なので、ロビー役はアダムの方がバランスとれてる。ジェームズの演じるロビーはインノセントすぎる(=おばか=天然)なのでね。ジャーアアアンン!という序曲のおっきな音の2回目でウィルが出てくるのでくるくる~と待ち構える。ガバッと戸を開けて出てくると客席の方を見て、ニマ~と笑う。そしてくすりの世界に堕ちていく。おどろおどろしいミュージックと共に、女性用トイレの上からシルフが現れる。ふわ~と飛んでくると、男性用トイレの上から、ジェームズが倒れこんでいる便器を覗き込む。ジェームズはまどろみながらシルフの動きと同じ動きをしている。ザ・シルフはジェームズのそばに来て胸に手を差し込む。眠りながら恍惚とするジェームズ。ここで暗転する。さて、ジェームズとシルフィードの出会い。古典版でも家の椅子で寝ているところに現れる。ジェームズの夢の中に現れた妖精ということだが、マシュー・ボーンは最初のこのトイレのシーンでまずそのシーンを作り、エフィー&ジェームズの家でも椅子で寝ているところで会わせている。2回目寝ているところで会うときは古典版といっしょの音楽。ところが1回目は序曲のおどろおどろしい部分で会わせている。前にも書いたがマシューは聖と魔を表裏一体に描く。シルフはジェームズにとって魔であり聖なのだ。序曲がテンポの速い明るいものになると、いっせいに仲間が乱入してきて、めまぐるしく芝居が展開する。追いつけてませ~ん。婚約者のエフィーは「BRIDE TO BE」(もうすぐ花嫁さん!)というたすきをかけている。ミスコンかと思ったよ。ここで背の高いジェームズの親友、ロビーが登場する。ロビーの彼女はドーティ、彼女はエフィーの親友でエフィーの味方である。リーのガーンは一目でださくていけてない、でも憎めないキャラ。でもフィルのガーンは何か腹に一物あるような、オテローのイヤーゴーのような、ニーベルングの指環のローゲみたいな感じ。トイレのセットが二つに割れて中の空間が拡がる。集団は男女に分かれて激しく踊りだす。圧巻。それから入り乱れて踊りだす。ロビーは女の子に生尻を見せる。反対側ではユアンとジェームズがスカートをまくって一物を見せている。マッジはジェームズにドラッグを供給している。マッジに酔って抱きつくジェームズ。エフィーは怒る。エフィーとマッジは大喧嘩になる。ジェームズとガーンも中に入って大騒動。ほかの人もいろいろやってるのだが、そこまで見られない。目が八つないと。暗転。トイレのセットが半回転し、畳んだ折り紙を拡げるように、セットの壁が2枚から4枚になる。ここはエフィーとジェームズの家。男たちがぐーぐー。ガーンが鳴り響いているテレビの音をまぶしそうに消す。もう夜明けだ。パンツをかぶったロビーがうごめく。胸にはブラジャー、頭にパンツ。彼はゆんべ何してたんでしょうか?男と男のねぼけダンス。笑えます。ユアンのスカートはいつもめくれているけどなんで?そこに洗面所から部屋に入ってくるジェームズ。椅子の上の男をどけて自分がそこで寝始める。ロビーが洗面所から戻ってくると、ユアンがやぎのおもちゃを股間に当てて遊んでいる。ロビーは「もてないヤツはまったくしょうがねえな…」と軽蔑の表情。ロビーはもてまくりなのでそんな必要はない。慌てて退散するユアン。ロビーに抱きついたガーン。ロビーはげろを吐いてガーンのシャツにこすり付ける。しかしガーンもロビーも吐き気を催し、洗面所に我先に駆け込む。眠るジェームズの椅子の後ろから現れるザ・シルフ。夢見心地のジェームズとシルフのダンス。ジェームズは眠りながら、シルフを片腕で肩の上に載せてリフトしたりする。やがて椅子に座ろうとして椅子の前に落っこちて、目が覚める。最初は驚愕し、目をこするジェームズ。シルフを追いかけ始めるジェームズ。シルフは部屋のいろんなところから出現する。壁掛けから手が出てきてジェームズの首を絞める。ザ・シルフの鮮やかなグラン・ジュテ。いなくなるザ・シルフ。女たちがやってくる。幸せいっぱいのエフィー。女たちはエフィーの結婚式用の買い物をしてきたのだ。ドーティとマッジもいっしょだ。ドーティは呆れ顔。マッジは「この部屋、臭~~」ジェームズは役立たずで、まだ薬が効いているのか、ばったり倒れる。マッジは助け起こして椅子の上に連れて行く、そこにきたエフィーは「いいの、あたしがやるから。」マッジはものすごい怒りの表情でさっさとどく。友谷さんサイコ~。ジェームズは、ドーティに「今、見たんだよ、その、妖精をさ…」「はい、はい。」ドーティは相手にしない。「こんなに部屋を散らかして、しょうがないわね。」そこに洗面所から戻ってきたロビーと、ガーン。「やばい!」と戻ろうとするが見つかってしまう。女たちは男たちにほうきを渡し、掃除を強制する。「モップをかけるのよ!」いやいや従っている、ロビー。ヌードエプロンをしている。「さあ、アイロンでもかけましょう。」このシーンをどこかでシルフは見てたんだな~ケリーのエフィー、アイロンがけしながら美しいステップ。ガーンと2人でパドシャ。エフィーのダンスとまったく同じパで、洗面所からシルフが飛び出してくる。驚愕するジェームズ。シルフはすぐいなくなる。ジェームズは窓に浮遊するシルフを追いかけ、窓から飛び出そうとする。驚愕する女たち。ジェームズははっと我に返る。「あ、ははは… 死ぬとこだった。何やってんの、俺。」この時はまだ正常な意識があるんだね。ジェームズは吐き気がしてきて洗面所に駆け込む。ああ~。がっくりしているエフィーを見たガーン、「チャンス!エフィーが一人だぞ!」壁に挿してあったドライフラワーをエフィーに捧げる。受け取ったエフィーにいきなり熱いキス! 洗面所から戻ってきたジェームズは怒ってガーンを威嚇する。エフィーは花をガーンに投げ返す。もうすっかり亭主面で、エフィーにも「だいたいお前がな~ 尻が軽すぎんだよっ!」「喧嘩しないでよ。さあさあ、じゃあ占いでもしましょうか!」マッジがトランプを持ってくる。手をつないでトランス状態。ジェームズとロビーは相手にしない。「ドーティは…まあ妊娠してるんじゃない? 子供はこんなのとこんなのと、4人出来るわね」ロビーをからかうジェームズ。ドーティは大ショック。ロビーは大喜び。「さあ、今度はあんたよ! エフィー」エフィーのひいたカードを頭に載せて大喜びする意地悪なマッジ。「これは…結ばれる運命ね、エフィーと、ガ…」エフィーは勘違いしジェームズに抱きつく。「そうじゃないの! エフィーはガーンと結ばれるわね!」大喜びするガーン。怒るエフィー。友達のドーティは怒ってしまう。しかし、ジェームズは怒るどころか、「ばかばかし! 当たるわけないだろ~そんなもんが。」ロビーは、「気にするなよ。あの女はいかれてるのさ。」マッジのささやかな復讐。ジェームズはマッジにまたドラッグを要求する。ひとつ渡すと、もう一つ、とあつかましくまた手を出す。マッジはあきれてねめつけて去っていく。「あんたって、あたしを利用するだけなのね!」第1幕 Part2 に続く
2005年07月02日
Highland Fling トークイベント by gromit2005年6月26日 池袋 東京芸術劇場出演者;エタ・マーフィット 友谷真美 ノイ・トルマー ジェームス・リース アダム・ガルブレイス>>>>期待しすぎて・・ gromitさん シェヴァさま 皆さま こんばんは!本日gromitにとってのマシュー作品第2弾見て参りました。マシューのトークがあるということで、楽しみーにしていたのに、ご家族の急病で帰国とかで、エタ・マーフィットと出演者とのに変更。ウィルでなく、ジェームス・リースのジェームス。(マシューの「何年にもわたってのサポートありがとう」とサインの入った絵葉書を入口でもらった。マシューは若いころ、自分がサインを集めたということなので、サインが好きなのか?)Highland Fling とてもキュートで小気味の良い作品でした。ここから、スワンレイクが生まれたんだわ。と思われるところが、随所に。とても10人位で作っているとは思えず、やはり、1人1人のダンスが大きく、ものすごいということなのか。携帯電話を切ることというアナウンスで始まる1幕の装置と衣装がとてもとても可愛い。タータンチェックがあちこちに。ダンサーでは1幕のガーン役のリー・スマイクルとマッジ役の真美さんが小柄ながらとてもキビキビとしていて、gromit好み。いつもは日本人苦手なんだけど真美さんはとてもキュート。外国で自分を制してダンスを続けている強さを感じさせてくれた。2幕はシルフィードの群舞。小さな舞台いっぱいに踊りまくり・・・シルフのノイ・トルマーとシルフィードの中の大きいダンサーがとてものびのびとしていてステキ。これがトリプルキャストのアダム・ガルブレイスでした。あまりの期待の大きさに、あっという間に終わってしまって、何か物足りない感じがしてしまった。これって、gromitの見方が甘いのか?もっと見るともっと楽しめるのか? ウィル・ケンプを見るとまたちがうのか???それにしてもスワンレイクを見た後の充実感はやはり相当なものだったんだわと一人頷いた一日でした。でも楽しい一時を過ごしました。もう一度見ようーっと。(2005年06月26日 23時45分18秒) トーク・イベントの巻 gromitさん トークイベントが以外にもおもしろかったので、覚えている限りですが・・上手から真美、ノイ、ジェームス、エタ、アダム、通訳と座り、エタから御礼とカンパニーの簡単な歴史。しゃべりまくる。このままでいくと永遠にしゃべってしまうわということで、質疑応答に。1シルフの格好と解釈について。2カンパニーの練習は? リハーサル期間は10時から6時、火、木は8時半まで。エタは自分のことを私は人をこき使う人なのよ。3オフの過ごし方、ストレスの発散方法は? 真美、ノイ:パブやバーで飲むこと。クラブで踊ること。 ジェームス:ダーツ、ビリヤード、ゴルフ、テニス。 エタ:最近踊ってないからストレスはないわ。 アダム:僕は飲まない。オフの時はこいつらとは離れているよ。4二役を踊る真美とノイにどんな感じか。 二人とも両方の役を楽しんでいる。5トリプル役で自分が勝っているところ、劣っているところはどこか? アダム:(ジェームスに)僕の方がシリアス。君のほうがコミカル。ジェームス反論。6.踊りで大変な場面と楽しい場面は?7.14歳の女の子がバレエをやっていてカンパニーにどうしたら入れますか?にみんなで大拍手 真美:もう引退するのですぐ来てくださーい。オーディションのweb siteがあるのでそこを見たり、NAにメールする。でも何度もしないと、ヨーロッパの人はすぐ忘れるからね。にダンサー達もそうそうと。8ジェームスはどうしてシルフに惹かれたのか?9マシューボーンのどういうところが好きなのか?などだったと思うけれど・・・終了後、ホワイエにほとんどのダンサーが出てきてサインや写真を撮らせたりのファンサービス。マネージャーのチャールズさんに依ると、今朝皆にこうしようと思うと言ったら、皆自主的に出てきてくれたとのことでした。(2005年06月27日 00時45分24秒) >>>>>>gromit さま、ありがとうございました。
2005年07月01日
スワンレイク関連 6月14日-7月2日 BBS転載※皆様からの書き込みです。こちらに保存させていただきます。訂正希望の方はおっしゃってください。by Sheva>>>>>>Re:ホセ君の写真発見! JMさん gromitさまはじめまして。gromitさま。同じく深夜にPCを繰るのが日課のJMです。いつもコメントを楽しく拝読させて頂いております。有難うございます。ジェイソンのコメント!気になります。ホセは次回のSWANに参加するのかしら?ドキドキ。私もハイランド初日行ってウィルを観てきました。彼は上手ですね。マシューの演出とレズの美術のファンなので、やっぱり、三人のジェームズを観ておきたいと思い、また今日、明日とハイランドへ行ってまいります。アダムのジェームズが観られれば三人観られるのですけれど。さて、誰が踊るのかしら。追伸..マシューの作品は全部好きですが、SWANは、やはり特別ですよねー。 (2005年07月02日 01時43分03秒) ホセ君の写真発見! gromitさん Shevaさま 皆さま こんばんは!本日噂のウィルケンプを見て参りました。手がながーい! ダンスでとてもよく語ってくれました。シルフのノイ2回目でしたが、すばらしかった。深夜にPCを繰るのが日課に。ジェイソンのHPに本人の書き込みが。スワンの情報はここ2,3週間このHPから目を離さないで・・・と。クリスのHPのfriends のコーナーに Jose, Jason and I, at Bunkamura, post performance(かな?)として3人の写真が。ホセがよく写っています。まだご覧になってい方、ご覧下さい。 (2005年07月02日 00時23分21秒) 嗚呼! SWAN!! Sionさん JM様、私もさっそくHP覗いてきました。でも、この記事いつUPしたんでしょう。毎日覗いているのに気付かなかった。うかつ~!本当に涙ものの記事でした。ようやく少し社会復帰したところなのに、またスワン・ロス&ホセ・ロスがぶりかえしそう。明日はシルフィード行ってきます。 (2005年06月30日 08時40分44秒) 文化村 SWANLAKE HP JMさん Shevaさま 皆様 是非覗いて欲しいと思います。とても良い記事です。佐藤友紀さん(私が尊敬する、好きなインタビューアー)の記事が新しくUPされてます。http://www.bunkamura.co.jp/orchard/event/swanlake/interview_cast3.html 私には鼻血ものです。そうなの!今回のカンパニーは全体がまとまっていて、スワンズも最高に良かった。そしてミドルスワンズに注目していた私。さすが佐藤さん!と唸ってしまいました。(2005年06月30日 03時54分58秒) 韓国レポ&Highland Flingレポ KONNさん PARKさま、スワンレイク韓国楽日のレポをありがとうございます。Shevaさまも、ありがとうございます。とても盛り上がったのが、文章からもわかります。PARKさまも楽しまれたのが、すごく伝わってきました。韓国の観客は、盛り上げ上手で熱いんですね♪うるうるホセやはしゃぐニールを、韓国でもご覧になれて羨ましいです。大楽のジェイソンクリスも、会心の出来で良かったですね。ShevaさまのHighland Flingレポも、いつもどおり詳しくて素晴らしいです。これから見るので予備知識になり、とても助かりました。againさまも、レポをありがとうございます。マシューに会えて、良かったですね。 (2005年06月25日 14時34分56秒) ホセのファンサイトを作りました。 天国姉妹さん 皆様、初めまして。ホセに出会って人生が激変した姉妹です。以前からこちらを拝見しておりましたが、皆様の豊富なバレエ知識や豊富なスワン経験に気後れして、なかなか書き込みができないsilent readerでした。でもたくさんの有益な情報をいただき、いつも感謝しております。スワンもサイトも初心者ではありますが、ホセを応援したい!という一念で、ホセオンリーのファンサイトを開設いたしました。ホセご本人に見ていただくことを目的としたサイトです。どうぞ皆様お越しください。アドレス→ http://www17.ocn.ne.jp/~colonia/そして、できましたらこちらのサイトへのリンクのご許可をいただきたくお願い申し上げます。 (2005年06月20日 11時38分10秒) ホセにドンキホーテはどうかしら? gromitさん Shevaさま、皆さま こんばんはエンターテイメントに急に目覚めたgromit、朝刊でABTのtv放送が目にとびこみ、噂のジーザス・バスターに会うことができました。写真の印象とはちょっと違ったかも。それから超一流と云われるコレーラという人の踊りも拝見。これはすごそーう。楽しみ。ホセ君にドンキホーテを踊ってもらったらいかがでしょうか?初心者よく分からないけれど、あのくらい軽く踊れるでしょう。Shevaさまいかがなものでしょうか。夜はトニー賞も見ました。すでに、Shevaさまの詳しいレポがあり、びっくり。Shevaさまっていったいどうなってるの。見ながら速記(?)でもしていらっしゃるのか???考えてみれば、gromitミュージカル結構好きだったんだわ。スワンの間にフランスの「十戒」も見たし。しかし、最近トニー賞授賞式などしばらく見なかった。英国行ってもマシューには出会わなかった。感性が錆びていたのでしょう。ホセが急にgromitを素敵な世界に誘ってくれたのだと勝手に思った楽しい土曜日でした。 (2005年06月19日 01時01分10秒) ホセ、幸せありがとう againさん 東京4月15日、ソウル5月29日でホセが滑った(転んだのとは違います)所はまったく同じ所です。この場面、スワンズ達の汗、ホセの汗でステージ上はすごい汗です。不可抗力でした。スワンレイクの2幕のスワンの踊りは本当に大変なのです。好きなダンサーが無事に踊ってほしいと思うのはいつものこと。アダム・クーパーの時もハラハラでした。アダムのアラベスクは一番でしょうね。私も皆さんもホセが大好きですよね。だから、色々な意見が出てくると思いますが、ホセが毎回ベストをつくしていることは紛れもない事実で、彼は本当のプロフェッショナルじゃないですか。所で、ニールもクリスの王子もよかったけど、王子役は私はどうしても2年前のベン・ライトの王子から抜け切れませんでした。ベン・ライトは当時35才位だったのに少年の様で独特の雰囲気がありました。ああ、ホセの踊る姿、また見たいな~、特にお気に入りのスワンレイク2幕。皆さん同様、ホセロス、なかなか直りません。(2005年06月14日 09時09分24秒) >>>>>>>>>>>>>>>>>>皆様いつもありがとうございます。
2005年07月01日
スワンレイク関連 6月12日BBS転載※皆様からの書き込みです。こちらに保存させていただきます。訂正希望の方はおっしゃってください。by Sheva>>>>>>so happy~! mioさん Shavaさま 皆さま あつ~いホセへのお気持ち、私も感化されてしまいました。皆さまと同じような充実感、そして言いようのないスワンロスの状態をこうして共に味わえている事、SWAN LAKEという作品に遅ればせながらも出会えた事、本当に感謝しています。私はバレエの舞台を見たのは初めてでしたが、こんなにも心揺さぶられ体の中から熱くさせるものはいったいなんなのか、日々考えていました。私自身の事で恐縮なのですが、感覚の世界で仕事をしている身で一つ壁にぶち当たっていた時にこの作品との出会いがありました。自己表現の難しさを感じ、悩み苦しみ前にどうしても進めなかった時でした。目の前で繰り広げられる「言葉」という確実な心の伝達手段を全部抜きにして、表情や肉体の表現のみで自己表現をしているダンサー達の輝いた姿に圧倒され、魂抜かれて呆然とするのみでした。究極は言葉はなくても人の気持ちは伝えられる、感動は言葉でなく「心が感じるままに揺さぶられる」事なんだろうな…と思いました。「究極は言葉は要らない」…が私のホセからいただいたメッセージです。ここでこうやって言葉にしても上手くかけずにいますが、皆さまにはわかっていただけると信じてます!また、何が良いってチャイコフスキーが良いんです!音楽には心動かす何かが存在します。マシュー版が私にとってのチャイコになってしまいました~。Shavaさまは音楽にも精通してらっしゃるようで、とっても勉強になります。こんなにホセのダンスと音楽に恋するなんて思ってもみなくって、せつない恋心に毎夜悩みっぱなしです(笑)ホセがこんなにもみなさまに愛されている事が私も嬉しくって、初心者ですがのこのこ出てきてしまいました。私も一人のファンとしていつまでもかげながら応援していきたいと思ってます!Shavaさま また、よろしくお願いします。(^^♪ (2005年06月12日 23時41分18秒) すごくうれしーい! gromitさん ちょっと留守している間に、ホセ君に関するあつーい書き込みが沢山!!!嬉しくて、スワン狂想曲を終わりにしようとしているのに、また登場。gromit ダンスが人の心を動かすなんてこと、考えたこともなかった。本当にすごいことです。ホセ君には是非この世界でもっともっと輝いてほしい。自分のやりたいように。スワンに出なくてかまわない。(もちろんもう一度スワンやストレンジャーでみたいけれど・・)邪魔にならないように、皆でサポートしていきたいですね。gromitは、やはりホセ君に体調を整えて、グラグラしないで転ばないで、プロらしく踊ってほしいのです。不安をファン(シャレじゃない!)に与えるのはやはりよくない。ファンになるとそこがどうしても甘くなるけれど、それはよくないでしょ。あえて厳しくしたい。それから、カーテンコールでは手を振ってほしくない。いつも心の中で「手を振るな振るな」と吠えていました。周りの声や期待に迎合しないで・・・。邪魔にならないようにとか、迎合しないでとか云っておいて、でもスワンでなくてもマシューの作品でまた会いたーい。矛盾だらけなgromitであります。今夜は嬉しくて・・・(2005年06月12日 21時49分28秒) ホセ、ありがとう againさん シェヴァさん、皆さん、今晩は!私もホセ・ロス、かなり重症です。後悔のない様にと見たホセのスワン・ストレンジャー。本当に幸せな日々でした。ホセのダイナミックなのに情緒のあるダンスには毎回魅せられ、感動をもらいました。どう言葉に表してよいかわかりません。カーテンコールでのあの深いお辞儀も感動だったし、大きな体ではにかむ姿はすごくかわいかった。ホセ、本当に純粋でやさしい人でした。どう感謝しても仕切れないです。2年前、アダムのスワン・ストレンジャーを○○回見て、バレエ/ダンスの世界にのめり込みました。特にマシュー・ボーンの作品が好き。ホセの踊りを見てきて、私にとっては、本当に一番のダンサーに巡り合ったんだと思いました。いつ、また、ホセのダンスが見れるのかな~(ため息)。うまく書けませんが、皆さんのホセへの熱き思いを目のあたりにして、私も書き込みさせていただきました。Jose, thank you for everything. (2005年06月12日 20時14分09秒) たびたびすみません KONNさん ムラサツキさま、素敵な美しいレポをありがとうございます。Shevaさまも、アップありがとうございます。 ムラサツキさまの文章も、ホセへの愛情や舞台の素晴らしさが伝わってきました。記憶の中にしか残らなくても、でも絶対に忘れられない素晴らしい思い出ですよね。ムラサツキさまの感じたキラキラしたものを読んで感じる事ができました。皆さまのレポのおかげで、また記憶を新たにする事ができて嬉しいです。 文化村のホセ&ニールのインタビュー、私も見て嬉しかったのです。スワンと王子も同じ魂を持っているけど、彼ら自身もやはりどこか共通点があるのだと思います。ホセスワンとニール王子を、もっと映像で見ることが出来たら。。。 皆さま、もうご存知でしょうけど、いちおう。。。シザーハンズ、エドワード役は、サムとリチャードなんですね。 (2005年06月12日 15時50分56秒) RMKさま JMさん まったくです。...ホセ天国にフワフワ......心地良い余韻にプカプカ...でも、Tourは終わっちゃった。どうしてくれるんだよー!ホセー(吠)! (2005年06月12日 04時35分43秒) >>>>>>>>>>>>>>>>>>皆様いつもありがとうございます。
2005年07月01日
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