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2004.11.02

　「学力危機ー受験と教育をめぐる徹底対論　市川伸一ｖｓ和田秀樹」（河出書房新社）を読む。

　子どもの塾も、いよいよ分数に突入してきたが、分数の足し算、掛け算、さらには割り算と、とりあえずの原理を教えても、どこまで理解できたか。一応の原理は教えるにしても、それが理解できないうちに、割り算はひっくり返してかけるなどのテクニック的な部分を暗記させるだけでいいのか。いつかわかるから、緊急避難的な意味で、やり方だけ教えておくのも、一つの方法なのだろうか。それとも、徹底的に原理原則を教えることに専念すべきなのだろうか。
　自分を省みると、分数の割り算の意味を、どこまで理解していたのか、ちょっとわからない。今の自分も、どこまでそれを子どもに説明できるか（要するに、本質的に理解しているか）はなはだ疑問だ。疑問だが、とりあえず、分数の割り算は、できる。それでもいいのだろうか。
　塾の進度では、とても本質的なところまで理解できるとは思わない。「くう」だけでなく、「みい」も。
　和田氏の唱える暗記も、基本的なところは理解しての暗記なので、この問題とは次元が異なるのだが。

　さて、本に話を戻すと、和田氏が中学受験については、１００パーセント肯定していない。「親の意向が強く影響しすぎること」を懸念している。そこまでは、予想もできたが、算数でひらめきを求める問題が多すぎることを挙げていたのが予想外だった。
　たしかに、過去問などを見ていると、「ひらめかない」と、解けない問題が多すぎるような気もする（自分がひらめけないだけか）。

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