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「蛾の細胞でワクチン作るって」「蛾(+2)だけど・・・」「鶏卵よりはましかも」 新聞を見ていたら、鶏卵ではなく蛾の細胞からインフルエンザワクチンを作る試みがなされているようです・・・ 新型インフルエンザ発生に備え、ワクチンの備蓄が課題になるなか、製造期間を従来より3分の1の約8週間に短縮できる製造手法が注目されている。蛾の細胞を使うもので、大量生産にも対応できるためだ。6月から治験が始まる。蛾の細胞を使う製造法とはいかなるものか。「インフルエンザのワクチンとなるたんぱくを、大量に培養した蛾の細胞につくらせるという方法です。現在承認されているワクチンは、製造に大量の鶏卵を使っていますが、蛾の細胞が鶏卵の代わりをするのです」新型ワクチンの開発に取り組む「UMNファーマ」(秋田市)の林成浩取締役が、そう説明する。 同社は大学などが持つ技術を活用して、新薬などを開発する医療ベンチャーで、秋田県などが関係するファンドの出資を受け、2004年に設立された。新型インフルエンザは、鳥インフルエンザ「H5N1型」がヒトに感染し、ヒトからヒトにうつる段階で発生するとされている。ひとたび発生すると、世界的大流行が懸念されており、ワクチン備蓄が各国共通の急務となっている。 UMNファーマの場合、培養タンクであらかじめ増殖させた蛾の細胞に「H5N1型」の遺伝子を導入。ウイルスの感染にかかわっているたんぱくを細胞に産生させた後、これらを取り出して、純度が高いたんぱくに精製。さらに、免疫を高める薬剤などを加えて製剤化したものを新型インフルエンザに備えたワクチンとする考えだ。 ワクチン開発にあたっては、アメリカのバイオベンチャー・PSC社から技術供与を受けた。鶏卵を使う従来の方法では、ワクチン製造に約6か月かかるが、蛾の細胞を使う方法では、約8週間ですむ。増産するには、その分の培養タンクを増やせばいいため、比較的すばやく対応できるという・・・ 毒多ぁの外来でも卵のアレルギーはたくさんおりますが、蛾(夏秋)のアレルギーは多くありませんのでいいかもしれません。でもたいていは卵よりもほかに含まれる水銀やホルマリンのほうが問題かも・・・
2008年06月30日
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「今後が不安です」「数値が高くても低くてもやることは同じです」「どこの病院でもこんなに重い児は診たことないって」「当科では10万が最高値です」「重くないんですか・・・」「下がったからOKです」「言われたことが最近やっと理解できました」 生後6ヵ月のときに高山で毒多ぁに脅かされてその後転居した3才の男の子。生後1ヵ月からアトピーが出て(ふつうは生後3ヵ月以降)、生後6ヵ月の当科での血液検査(ゼロの確認)がIgE:98(卵白2、卵黄1)で重症なので3ヵ月後再検査の予定でしたが、その後受診されませんでした。 2年半ぶりにブログに質問がありましたので、連絡を取ったら、どこの病院に行っても「こんな重い児は診たことがない」と突き放されて、アトピーは病気じゃない(汚染な)ので医者にかかっても治らないということに気づいて努力したとの電話でした。 生後11ヵ月のIgE:9500、と上昇してから、かなり努力されたらしく、2才8ヵ月のIgEは630に下がったようです(卵白5、ソバ5、胡麻4、ミルク3、大豆3、小麦2)。 今後に不安があるとのことでしたが、数値は上がるのが普通、同じで○、下がっているのは◎、当科最高値IgE:10万を更新しなければOK、高くても低くてもやることは同じ(気合いの入り方が違うだけ)、症状が下がれば、そのうちなんとかなります、というようなバカな指導で安心されたようです。
2008年06月28日
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「4カ国環境研究に参加しませんか?」「勘弁して下さい」 高山赤十字病院前で開業するあいさつを兼ねて日赤脳外を受診したら・・・ 脳外のDr.が京都大学の「4カ国環境研究へのご協力のお願い」というプリントを見せて下さいました。来月ベトナムに行くそうですヽ(^o^)丿「研究参加へのお願い」<研究の目的> 現在世界に登録されている化学物質は3000万あります。私たちが日常的に曝露されている数は10万と想定されます。そのうち約1000の化学物質についてのみ、健康影響評価がなされているにすぎません。社会の要請に伴い開発製造された化学物質が、ヒトへの健康影響のために後に中止されるということもあります。たとえば、DDTやPCBは、以前には有用な物質と考えられ大量に生産されましたが、ヒトへの健康障害や環境汚染の広がりが懸念され禁止されるに至りました。製造禁止されて以降、環境汚染濃度、人の血液中の濃度は減少傾向にあります。しかし、新たに問題となる化学物質も次々と出てくるため、長期に環境汚染の動向を観察し将来を何らかの方法で将来の予測する必要があります。 アジア4カ国は、グローバル化に伴い、環境汚染の運命共同体と考えられております。環境汚染の広がりを未然に予防するためには、種々の理論に基づくコンピュータを用いたアジアを含む地球規模の汚染の予測が必要と考えられます。しかし、残念ながらコンピュータを用いた予測の妥当性については十分な検証がありません。 我々は、過去に収集した地域と日付のわかる母乳や血液あるいは食事を用いて、過去から現在の汚染の動向をうまく再現できるかどうかで、コンピュータの予測の評価をしようとしています。<お願い> そのためには過去から現在にいたる試料が必要です。過去の試料については、母乳、血液、食事を「京都大学生体試料バンク」に既に収集しており、今回サンプルの一部をコンピュータ予測の評価の目的で利用することにいたしました。しかし、2007年の時点の母乳サンプルや血液サンプルはないため、日本、中国、韓国、ベトナムの方から集め、将来の使用に備えて保存する計画です。 今回、こうした目的のため、血液を「京都大学生体試料バンク」にご寄贈いただけるようお願い申し上げます。また質問紙への回答もお願いいたします。 京都大学大学院医学研究科 環境衛生学教授 ○泉○夫 高山赤十字病院 脳神経外科 部長 ○中○信 とても大変そうです。頭の壊れた毒多ぁはもちろんお断りさせていただきました
2008年06月27日
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「熱が40℃あっておチンチンを痛がります」「夏カゼでしょうね」「大丈夫でしょうか?」「尿閉と脱水がなければ大丈夫でしょう」 時々ゼーゼーする3歳の男の子(IgE:400、ダニ6、HD6)。40℃の熱が2日続いてオシッコがチビチビ出て痛がるので毒多ぁの携帯に相談してきました(先週で退職したからね)。 膀胱炎には細菌性のものとウィルス性のものがあります。ウィルス性の膀胱炎は主にアデノウィルス11型によるもので「急性出血性膀胱炎」とも呼ばれ「頻尿」「排尿時痛」「鮮血尿」が特徴です。 ウィルス性(膀胱のカゼ)なので特効薬はありません。熱を出して(抗体を作って)自分でやっつけるか、ウィルスを(排尿して)出してしまうしかありません。小児科29年間で1人だけ尿閉になって入院した児がおりましたが、たいていはオシッコが出て元気ならば問題はありません。 2日たって聞いたら電話した後から熱が下がって元気になったそうです。めでたしめでたし。
2008年06月26日
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「全部試作してみました」「ありがとうございます」「この値段でいいですか?」「OKです(*^^)v」 開業準備中の「亀クリ」に階下の「ひだ薬局様」が試作品を持ってきてくださいました。毒多ぁの外来で処方している変なものを全部作ってくださるそうです。 毒多ぁの外来で出している変なものは・・・ラベンダー軟膏、マコモ軟膏、日焼け止め(亜鉛華チタン軟膏)、虫よけアロマ、ハンガリアンウォーター、ダラシンローション、です。 7/1開業予定で準備しておりますが、ひだ薬局様は毒多ぁの変な処方は初体験ですので、一度に多量には処方できません。ご了承ください
2008年06月25日
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「アトピー+カビでしょうね」「血液検査では何も出ませんでした」「皮膚テストしてもいいですか?」「してください」「これだけ腫れれば血液検査でも出るでしょう」「・・・」 8年前から手足が赤く腫れてガサガサの30才の女性(血液検査は陰性だったらしい)。 鼻粘膜が真っ赤に腫れて手はカビだらけでしたので、どう見てもアトピー+カビのように思われました。 本人は自分はアレルギーはないと思い込んでおりました(医者に思い込まされていた)ので、皮膚テストをさせていただきました。 スクラッチテスト:カモガヤ花粉発赤25mm-膨疹15mm、ダニ20mm-10mm、ヨモギ花粉20mm-8mm、ハウスダスト 18mm-8mm、杉花粉15mm-7mm、犬毛15mm-7mm、猫毛12mm-6mm、トマト12mm-5mm、枝豆10mm-5mm、小麦粉10mm-5mm、ホウレン草10mm-5mm、醤油10mm-5mm、ブタクサ花粉10mm-5mm、卵白8mm-5mm、 ソバ粉7mm-5mm、カンジダ7mm-5mm、牛乳7mm-4mm、対照液0mm-0mm、皮膚テストで腕が真っ赤に腫れたので、血液検査もぜひにお願いしたら・・・ IgE:100、カモガヤ4、カビ3、ダニ2、杉0、犬0、ピティロスポリウム0、ブドウ球菌0、猫0、でした。夏の花粉(カモガヤ)+カビがしっかり陽性でした。 本人はアレルギーがないものと思っていたのでますますビックリ。前医でゼロの項目しかしなかったのか、前医での検査の後から上昇したのかは不明です。 いずれにせよ、血液検査は陰性の時に「アレルギーがない」と勘違いする(弊害のほうが多い)場合が多いので注意が必要です。 えっ?治療はどうしたのかって?強酸性水殺菌消毒とラベンダー軟膏で、カビ軟膏は3種類お試し中ですヽ(^o^)丿
2008年06月24日
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「γグロブリンで元気になりました」「やっぱり川崎病でしたか」「指の皮が剥けてきました」「軽くてよかったですね」 39℃が7日間続いて日赤に川崎病の疑いで紹介した3才の男の子(IgE:48、杉3、卵白1)。 検査結果をお知らせに日赤の病室に訪ねてみましたが、ガンマグロブリンで熱も下がり、冠動脈合併症もないようです。 川崎病は、6つの症状(5日以上の発熱、眼球結膜の充血、手足の硬性浮腫、発疹、口唇や舌の発赤、頸部リンパ節腫)のうち5つそろって始めて診断が付きますが、そろわない場合も多くあります。 しかし、最近では、よほど見逃さない限り、γグロブリン大量投与で合併症(冠動脈瘤)も出ないで退院できるのがふつうです(1歳未満の男児は要注意)。 川崎病は原因不明ですが病理学的には成人の膠原病(壊死性血管炎)と同じような心血管炎が一時的に起きる状態ですので、アレルギーの家系に多いようです。 ふだんの生活上の注意はアトピーや喘息と同じで「汚染」と「冷え」です。当科でもこれまでに何名かアトピーの児が川崎病に罹患しておりますが、ふだんアトピー対策をしているためか重症の児はおりません。 逆に、川崎病が治った後に(川崎病がアレルギーの仲間と知らずに)アトピーや喘息が出てビックリする人も見かけます。恐い恐い。
2008年06月23日
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「本日で退職します」「どうすればいいんですか?」「高山日赤向かいのビルで開業します」「行ってもいいですか?」「難しいのと遠方は診ません」「薬だけですからいいですよね」「簡単なものは診ます」 小児科勤務医29年、とうとう体力の限界が来たので本日で引退です。 まだ知らない患者さんも多く、紹介状を書いたり、検査データの再発行をしたり、いつもより多く薬を出したり、問い合わせの電話もたくさん来て大忙しでした。 明日から1週間で準備をして、6/29に内覧会、7/1オープンの予定です。 これからは、田舎開業医として、飛騨の地域医療に貢献したいと思います。 えっ?遠方ってどこまでが遠方かって?、通院可能な方は遠方ではありません。東海北陸道も来月全通しますので、検査結果を聞きに来ることが可能な方、薬を取りに来ることが可能な方はOKです。「検査結果を送ってくれ」とか「薬を送ってくれ」とか言う方は診察は不能です(あたりまえだけどね)。
2008年06月21日
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「足首にシップ薬を貼ったら真っ赤に腫れました」「モーラステープですか?」「そうです」「紫外線の強い時期は要注意ですよ」「薬を塗ったらよけいに悪化しました」「CSで熱傷状態ですね」 以前マイコプラズマ感染症のときにミノマイシンで薬疹が出た14歳の女の子(IgE:400、カモガヤ5、ダニ4、HD4、ヨモギ3)。 右足首を捻挫してシップ薬(モーラステープ)を貼ったら真っ赤に腫れて、皮膚科に行ってステロイド軟膏を塗ったらどんどん拡がって症状が悪化して受診しました(熱傷状態)。 よくよく聞いたら、ガムやお菓子で頭が痛くなるとのことでしたので、化学物質過敏症(CS:Chemical sensitivity)が疑われました。 ステロイド軟膏や石油軟膏はやめていただき、強酸性水による殺菌消毒と毒多ぁ謹製ランベンダー軟膏で頑張っていただくことにしました。 CSの人はシップ薬はたいていかぶれますが、モーラステープ(ケトプロフェン)は貼付薬のなかでも、日光皮膚炎を起こしやすいので、紫外線の強い時期は特に要注意です。薬で冷やすよりもクーリングのほうが安全でしょう。モーラステープによる接触皮膚炎+日光皮膚炎はステロイドでさらに悪化
2008年06月20日
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「顔がボンボンにはれて目が開きません」「顔1個全部蕁麻疹です」「メルスモン効きません」「マイコプラズマ(+)です」 先月顔の紅潮(ホットフラッシュ:のぼせ)がメルスモン(プラセンタエキス)注射で劇的に良くなった若年性更年期障害の33才の女性(IgE:100、RASTすべて0)。 突然顔が真っ赤2倍に腫れて眼も開かなくなって受診しましたが、今回はメルスモンが効きません。 重症の顔1個蕁麻疹状態でしたので、ステロイド点滴をしましたが、イムノカードマイコプラズマ抗体(+)でしたので抗生剤(ミノマイシン)点滴と内服をしたら良くなりました。 毎日蕁麻疹の児がたくさん来ますが、長引いているのはexotoxin(菌毒素:スーパー抗原)を出す溶連菌、重症なのはmycoplasma arthritidis derived mitogen(菌毒素:スーパー抗原)を出すマイコプラズマです。 溶連菌はたいてい内服で良くなりますが、点滴まで行くのはマイコプラズマのことが多いようです。 メルスモンが効いたので更年期かと思ったら、やっぱりマイコプラズマでした。更年期を襲うマイコプラズマ恐るべし!
2008年06月19日
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「あの子供のことじゃないんですが・・・」「なんでしょうか?」「最近背中が痛いんですが検査したほうがいいでしょうか?」「これは筋緊張性の背筋痛症ですね」「病気ですか?」「冷房利いてませんか?」「職場が14℃です」 手足口病で受診した1才の男の子(IgE:10、ピーナッツ2、ミルク1)を連れてきたお父さん。子供の話はすぐに終わりましたが、自分の症状について聞いてきました。 右側の背骨の脇の筋肉(固有背筋)がカチカチに凝って盛り上がって筋緊張性の背筋痛症の状態でした。 夏場頸や背中の筋肉が硬く凝るのは、典型的な冷え症(冷房病)です。聞いたら職場が14℃とのこと(何の仕事か聞くの忘れた)。 若くて元気そうなので、夏バテ漢方(補中益気湯:漢方のバイアグラ)は特にお勧めしませんでしたが、子供の受診のついでにいろいろ聞いてくる親が多いので診療が進まない・・・
2008年06月18日
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「今日も扁桃腺化膿してますね」「検査してください」「今日も溶連菌(+)です」「内服処方してください」「切ったほうがいいかも」「・・・」 乳児期から全身アトピーの12歳の女の子(IgE:8000、HD6、ダニ6、ホタテ4、キウィ4、リンゴ4、杉3、エビ3、カニ3、カキ3、米3、バナナ3、ブドウ球菌3、胡麻3、イカ2、トマト2、小麦2、アサリ2、牛肉2、タコ2、ニンニク2、ジャガイモ2、卵白1、カレイ1、ヤマイモ1、サバ1)。 1年半前に(マコモ浴で)ステロイド漬けからは離脱しましたが、受診するたびに扁桃腺が真っ赤に腫れて毎回溶連菌検査(+)です。 先月から2ヵ月連続扁桃腺が化膿しておりましたので、そろそろ抗生剤内服では限界のようです。 扁桃腺摘除の適応は、1.大きすぎて気道をふさぐ場合(呼吸不全・心不全)、2.扁桃炎のたびに余病(腎臓病や皮膚病)が悪化する場合、3.社会的適応(仕事が休めない)、の3つです。 めったに切れとは言わない毒多ぁも、とうとう耳鼻科に紹介状を書いてしまいました。
2008年06月17日
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「小児救急医療の会議です」「4人足して230歳ですね」 3年前から始まった飛騨地域の小児救急医療の会議。人手もお金もなくて暗礁に乗り上げておりましたが、今年4月から県や市の主導で医師会も動くことになりました。 大垣市では、2年前から、週に1回だけ開業医が夜間救急を持ち回りで行っているので、高山でも出来ないかという話題のようです。 小児科開業医4人で救急医療をどうするかという無謀な会議でしたが、4人足して230歳!、3年前の会議よりも12歳増えておりました。 20時から22時まで討議がありましたが、今回も結論は持ち越しでした。 あと何年かすると、小児科医の高齢化に伴い、高山市から小児科医療が消えてなくなりますが、それまで会議は延々と続くのでしょうか?。それとも老化の進む小児科開業医が救急医療をするのでしょうか?。恐い恐い。
2008年06月16日
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「5日前からまた体に発疹が出ました」「今度は思い当たるものある?」「玄米粉食べました」「それだね」 昨年末から、毎月顔と体が時々真っ赤になって受診する60才の女性(IgE:50、RASTすべて0)。 毎回、マイコプラズマだったり、ヘルペスだったり、薬疹(ラミシール)だったり、便秘で毒素がいっぱいなので、少しのことで皮膚炎が出るので、問診だけでもわかりやすい患者さんです。 赤ら顔で便秘でおなかが固いのが桃核承気湯でかなり良くなりましたが、5日前からまた赤くなって受診しました。 今度は何?と聞いたら玄米粉を食べ始めたら皮膚炎が出たそうです。 今はイネ科の花粉がピークですので、イネ科の食べ物で皮膚炎が出る患者さんが来ます。パン・玄米・餅・タケノコ・トウモロコシ・などをたくさん食べて痒くなる場合があるようです。 そうそう、先週は○○雑穀米を食べて痒くなった児も来ました。恐い恐い。
2008年06月14日
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「BCGしてください」「腕ガサガサですね」「かまいません」「うまく付かなかったかも?」 生後1ヵ月から全身ガサガサ(アトピー+皮膚感染症)の5ヵ月の女の子。BCG接種に来ましたが、腕がガサガサで接種する場所がありません。 病院にはかからず馬油を塗っている児で医療はあまり受けていないようですが、BCGは接種して欲しいという希望でしたので(付かないかもしれないよとご了承のうえ)、断るのが苦手な毒多ぁはやってしまいましたが・・・ ボロボロの皮膚でうまく付きませんでした(少ししか痕が残らない!>_
2008年06月13日
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「眼の周りが真っ赤です」「ステロイド効いてませんね」「4月から真っ赤です」「花粉と卵かもしれませんね」「食べても良いって言われてます」「犬の反応が強く出てますよ」 乳児期からアトピーがあり生後5ヵ月に(IgE:70、卵白3、ミルク・ダイズ・HD・ダニ・0)血液検査で卵陽性だったにもかかわらず総合病院のアレルギー科で「何を食べてもかまわない」と言われていた1才5ヵ月の女の子。 4月頃から眼の周りが赤く腫れて良くならないとして受診しました。 眼にはネオメドロール、体にはキンダベートを塗っておりましたが、母はステロイド剤であることすら知らされておりませんでした(ステロイド塗るだけで検査も指導もなし)。 1年ぶりの血液検査は、IgE:460、犬5、ピーナッツ3、卵白2、大豆2、牛乳1、バナナ1、もう成人型アトピーに突入で、実家で飼っている犬は相当危険のようです(スギ花粉0だけど母が花粉症で4月に悪化したから花粉も怪しいね)。 アレルギー科を標榜しながらステロイド漬けでアレルギーの指導もしない隣市の総合病院にも困ったものです(皮膚科ならしょうがないけどね)。
2008年06月11日
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「先週から毎日吐いてます」「腸炎ですね」「1週間も吐くものでしょうか?」「レントゲンでは便秘でイレウスですね」「5日間便出てません」「便が出れば吐かないと思います」 周期性嘔吐症で2回入院経験のある3才の男の子。1週間前から数回ずつ吐いているそうですが、元気で尿定性検査も正常です。 腸雑音が亢進しておりましたので、腸炎による嘔吐と説明いたしましたが、母が納得しませんでしたので、腹部エックス線検査をいたしました。 直腸~S状結腸付近に便の塊があって、腸が動いておりませんでしたので(麻痺性イレウス)聞いたら、最近便秘でおならが臭いそうです。 腸炎を起こすと病原体を出して治る為に、ある程度吐いたり下痢したりすることが必要ですが、たいていは半日間数回吐いて、4・5日下痢して終わるのがふつうです。 半日過ぎて吐く場合には脱水による嘔吐が多いのですが、腸閉塞による嘔吐も隠れていることがあります。 便秘による嘔吐もまれに経験しますが、嘔吐するほどの便秘の原因としては腸管アレルギーによる場合と冷え症の場合、自律神経の不調による場合などが考えられます。 母は冷え症もアレルギーも興味はなさそうでしたが整腸剤と下剤のほかに(おなかを温める)黄耆建中湯と補中益気湯もお試しで処方させていただきました。
2008年06月10日
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「また来たの?」「保育園でもう一度診てもらえって」 鼻炎で通院している1才4ヵ月の女の子。 10日たってもハナと咳が良くならなく、眼脂も出てきたので受診しましたが、鼻粘膜の説明に気をとられ、手のひらに1個水疱があるのを見逃したら・・・ 1時間経ってもう一度外来に来ました。「保育園で手足口病かどうかもう一度行ってこいって」 毎日夏カゼがたくさん来ます。熱だけ、吐いて下痢する胃腸カゼ、口内炎や発疹が出るもの、だれもこじれておりません。 たいていは、約70種類のエンテロウィルスか、約50種類のアデノウィルスです。 この中で、学校伝染病で休み必要のあるものは第2種の咽頭結膜熱(いわゆるプール熱:主にアデノウィルス3型)です。主要症状が消退した後2日を経過するまでお休みです。 第3種の流行性角結膜炎(主にアデノウィルス8型)と急性出血性結膜炎(主にエンテロウィルス70型)は症状により学校医その他の医師において伝染のおそれがないと認めるまで。手足口病(コクサッキーウィルスA16、エンテロウィルス71型など)は発熱口内疹などの急性期症状が消退して全身症状の安定するまで。です。 手掌によく見ないとわからない発疹1個を眼を皿のようにして探して休ませるH保育園には頭の下がる思いです(老眼だしね)。夏カゼでもまれに脳炎もありますので保育園の立場もわかるけど・・・
2008年06月09日
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「顔も全身ガサガサも治りません」「お腹出てるね」「時々便が固いです」「1日1回じゃ便秘だね」「中からきれいにしたいです」「乳酸菌と漢方出します」 生後6ヵ月からアトピーでステロイド漬けだった4才の女の子(IgE:8、RASTすべて0)。 2ヵ月前に受診してから、ステロイドは離脱できましたが、顔と全身の発赤ガサガサは良くなりません。 アトピーが治るポイントは、数値と症状の両方が必要ですが、血液検査が低値でしたので、「症状が下がる」ほうで行く必要があります。「下がって治る」「小さくなって治る」「剥けて治る」のが良い変化ですが、たいていの乳児型の(時期が来れば治る)アトピーは生後3ヵ月から6ヵ月まで妊娠中に食べまくった胎毒が顔に出てその後だんだん下がって治ってきます。2才過ぎて首から下に下がっていればOKですが、2才過ぎて首から上に出ていれば成人型突入です。 症状が下がる秘訣は便通です。皮膚の毒素は汚れた血にあたり肝臓→便(子宮→経血)で出ますので、便秘の人は(病名にかかわらず)皮膚が汚く便通の良い人や時々下痢する人は皮膚がきれいです。 便秘でオナラがくさい人と、ステロイドで(悪くなるのも止めるが)下に移動して治るのを止めてしまう場合が治りにくいと言えます。 とりあえずステロイドは中止できたので、今度は中からきれいにする作戦にしました。ラックB微粒(ビフィズス菌)+桂枝茯苓丸(駆於血剤)を処方いたしました。
2008年06月07日
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「チーズのほうが反応強いね」「イタリアン好きでした」「G市にイタリア料理店あったっけ?」「妊娠中に開店したんです」「ラビアータって店なんだ」「食生活がそのまま数値に出るんですね・・・」 生後2ヵ月からアトピー性皮膚炎の女の子。除去食+インタールでかなりきれいになりましたが、生後6ヵ月で血液検査をしたら、IgE:45、チーズ3、卵白3、牛乳3、小麦2、でした。 ふつうは、チーズよりも牛乳のほうがアレルゲンとして強力で、検査値も強く出ることが多いのですが、牛乳は飲まずにチーズを多量に食べるとチーズのほうが反応が強く出ることもあります。 聞いてみたら、妊娠中に市内にイタリア料理店が新規開業したために、夫婦でイタリア料理にはまってしまったそうです。 耳切れがある割には大豆はゼロで、パスタとピザ=チーズ+小麦が強く陽性に出てしまいました(卵はだれでも出るからね)。「妊娠中の食生活がそのまま数値に出るんですね」といまさらながらにつぶやく母でした。
2008年06月06日
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「ヒルドイドは大丈夫でしょうか?」「ヘパリン騒ぎは注射薬ですよ」「軟膏は大丈夫なんですね」「今までも大丈夫だったんでしょう」「一番合ってます」 乳児期から皮膚がガサガサしてヒルドイドソフトとヒルドイドローションを常用している3才の女の子(IgE:10、RASTすべて0)。 知り合いから「ヘパリンで死者が出た」という情報を得て、ヒルドイドの成分「ヘパリン類似物質」というのが気になって受診しました。 2月ころに、米バクスター社製ヘパリン(人工透析などに使う注射液)で448人がアレルギー症状発症、うち21人が死亡して、海外で大騒ぎになりましたが、原料の中国産豚からの製造過程で不純物が混入していたようです。 日本では被害例はありませんし、外用剤はまったく問題ありません。 毒多ぁの外来では、毎回受診するたびに少しずつ違う外用剤を処方して、合うものを探していただいておりますので、同じような皮膚症状でも、30人居れば30人違うものを塗っております。 原則としてステロイドは出しておりませんので、合えば混ぜても、合えば長期間使用しても問題はありません。 石油の入っていない軟膏やオリジナルアロマ軟膏も出しておりますので、自分の化粧品選び以上にこだわっている母のたくさん来る毒多ぁの外来なのでした。
2008年06月04日
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「カビ・ばい菌対策が必要です」「ルミンは続けてもいいですか?」「問題外です」 4才からアトピー・ステロイド漬けで全身真っ赤ガサガサジクジクの6才の男の子(IgE:18000、ダニ6、HD6、ブドウ球菌4、牛乳2、雑草2、犬2、バナナ2、エビ2、イカ2、胡麻2、猫2、トマト2、大豆2、小麦2、ヒノキ2、卵白2、ソバ2、イネ科2、豚肉2、カビ2、ピーナッツ2、ジャガイモ2、杉2、サバ1)。 3ヵ月前からステロイドをやめて(健康食品で治ると勘違いして)全身膿だらけになって受診しました。 アトピーは汚染です。悪いもの(アレルゲン・汚染物質・炎症性物質)を減らすことが必要です。汚染・毒がいっぱいのところに健康食品を足しても良くなるはずもありません。 良いものを足す前に悪いものを減らすのが先です。 ステロイドが悪いことに気付いたのは良いとしても、その前に、カビばい菌対策(殺菌消毒)と環境整備とある程度の食生活に対する注意が必要でした。 生まれてはじめての血液検査が18000と高値でしたが、高いなら高いなりに、低いなら低いなりに数値が上昇しないように努力するのは同じです。 もっとさかのぼれば、生後7ヵ月に川崎病(膠原病の一種:アレルギーよりもさらに強い免疫異常)にかかったときに、アレルギー体質があることに気付くべきでした。 カビばい菌はアレルギーマーチの終着駅です。殺菌消毒や外用薬で改善しなければ抗生剤や抗菌剤の内服も必要になるかもしれません。
2008年06月03日
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「豚ハムでゼーゼーしました」「初めてなの?」「いつもは大丈夫です」「安物はカゼイン入ってるからね」 生直後から重症アトピー+食物アレルギーの2才の女の子(IgE:1600、イワシ6、卵白6、牛乳5、カレイ5、ジャガイモ5、小麦4、マグロ4、大豆4、バナナ3、鶏肉3、牛肉1)。 除去食+インタール+殺菌消毒でアトピー性皮膚炎は良くなりましたが、間違って変なものを食べると症状が出ます。 今回は、いつもと違う豚肉ハムを食べたら、ゼーゼーして病院で点滴する羽目になったようです。 いつもと違う安物ハムには、カゼイン(乳成分)と添加物(増粘剤・結着剤・色素・香料・・・)が入っているので、注意が必要です。 点滴が終わった後は何事もなかったように復活したようですが、いつも悪いものを食べて薬漬けにしていると常に悪いので何が原因かよくわかりません。 ふだん気をつけていて、たまに悪いものを食べると、よくわかるうえに復活も早いです。
2008年06月02日
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