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「メプチンエアー処方して下さい」「ドキドキしませんか?」「頭痛とフルエも来ます」「シングレア内服とステロイド吸入に変えます」 10年前から喘息でメプチンを吸入している35歳の女性(長男もアトピー喘息)。 長男の診察のついでにメプチンエアー(携帯用の喘息吸入)を処方してほしいと言われましたが、どう見ても冷え症で色白(自律神経が弱そう)でしたので、メプチンでドキドキしないか聞いたら、ドキドキして頭痛と手のフルエも来るとのことでした。 喘息は、原因から見ればアレルギー疾患ですが、アレルゲンが反応を起こして自律神経(副交感神経)の緊張を介して気管支の痙攣が起きるという途中経過から見れば自律神経失調症です。 メプチン吸入やホクナリンテープは自律神経薬(交感神経刺激剤)ですので、ドキドキしたり頭痛やフルエなどの副作用が出ることがありますので注意が必要です。 ゼーゼーを起こす炎症性物質のロイコトリエンが気管支の受容体に作用する前の段階を抑える予防薬(シングレア、キプレス、オノン)を内服するか、発作時にはステロイド吸入の方が、自律神経失調症の人には安全です。 東洋医学的には、自律神経失調症は冷え症ですので、冷え対策も必要です。 えっ?、結局どうしたのかって?、予防薬のシングレアと補中益気湯を内服してもらったら、吸入の必要がなくなってしまいました。めでたしめでたし。
2008年11月29日
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「パッチテスト全然出ませんでした」「金属みんな陽性ですね」「?カラーリングの時もこのくらいでした・・・?」「歯の金属でしょうね」「・・・」 20年前から手首から先が発赤ガサガサの38歳の女性(IgE:450、杉3、ダニ1)。 何をしても良くならないとのことで受診しましたので、先月パッチテストをしたら、パラジウム(++)、白金(++)、スズ(++)、金(+)、水銀(+)、クロム(+)、フェノール(+)、ホルマリン(+)、ニッケル(?+)、アルミニウム(?+)、コバルト(?+)、でした。 思いっきり陽性なのに、本人は「全然跡が残ってません」と言うので、よくよく聞いたら、以前、毛染めの時のパッチテストでもこのくらいの反応で「問題ない」と言われたとのことでした。 呆れてしまいました。カラーリングの美容師がバカ者でした。その時に気づいていれば・・・ しばらく来院されませんでしたが、1ヵ月ぶりに、名古屋のきちんとした歯科医院のお手紙持参で受診しました・・・ 別紙のような口腔内の状況です。21|12のアマルガムに金属イオンの溶出傾向がみられます。また、歯周疾患も有ります。一応21|12のカリエス処置、金属置換にて様子をみて下さい。 本人に聞いたら「O歯科では水銀を使うなんてバカ歯医者だと怒ってました」とのことでした。 最近の歯科医療では水銀(アマルガム)は使用しないのが普通ですが、まだまだ水銀を使用する大昔の古い歯科医療の医院もあるようです。恐い恐い。
2008年11月28日
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「起立性調節障害と診断されました」「問題は不登校なんでしょう?」「リズミック効きません」「自律神経も不登校も結果だからね」「学校でもカウンセリングを受けたんですが…」「お母さんがカウンセラーになるしかないですね」「聞き上手ですか・・・難しい・・・」 9月中旬の体育祭以来不登校(教師不信)の12才の女の子。22時就寝8時起床で起きられないことはありません(頭痛と不眠少しだけ)。 近くの内科で「起立性調節障害」の診断でリズミック(昇圧剤)を内服しておりますが。良くなりません。 母親が起立性調節障害について知りたいと受診しましたので、起立性調節障害(起立性低血圧)は自律神経失調なので不登校の原因ではないことを説明いたしました。 ストレス(アレルゲン)→交感神経の緊張↓→低血圧 ストレス(アレルゲン)→身体言語→不登校 低血圧(起立性調節障害)も不登校も結果ですので、原因とため込む性格を直さなければ症状は治りません。 一番有効なのは原因(横暴無能教師)の除去です。無理ですね。 次に有効なのは溜まっている鬱憤を吐き出す(話す)ことです。ため込んでいると体の症状で出ますので(身体言語)。だれでもいいからたくさんぶちまけることです。 学校でカウンセリングを受けたようですが、アドバイスをしたがるカウンセラーは良くありません。効き上手が良いカウンセラーです。奥底にたまっているのを全部ぶちまければ「えっ私ってこんなことまで溜めこんでたの!?」治ってしまうことは良くあります。 今回は、母親(アドバイスするタイプで不向き)にカウンセラーになってもらうこととしました。・・・娘よりもしゃべらない(話しやすい雰囲気作り)・・・アドバイスはなるべくしない(聞いてあげる)・・・未熟性があるので(一緒に寝ると喜ぶ)スキンシップ その後来ないけどどうなったかしら、毒多ぁは心療内科っぽいことは苦手ですが、少しだけ気になります。 えっ?、うつ病じゃないけど「がんばれ」って言っていいのかって?、「うつ病にがんばれと言ってはいけない」というのは正しくは「アドバイスは良くない」「聞いてあげることが大切」「四方山話が大切」・・・などです。
2008年11月27日
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「昨年2回接種したのに罹りました」「1回接種でもいいですよ」「毎年1回接種では罹らなかったんです」「親の精神安定剤みたいなもんだからね」 鼻炎と扁桃炎で耳鼻科通院中の8才の男の子(IgE不明、ダニ3、HD3)。 毎年インフルエンザワクチン1回接種で罹ったことがなかったのに、昨年規定どおりに2回打ったら、初めてインフルエンザにかかってしまったそうです。 1回接種でも65%有効で、2回接種では80%有効というデータもあります。 1回でも当たる児もいれば、2回でもはずれる児もおります。 流行予想のあたりはずれ、メーカーごとの製剤のあたりはずれ、児の体調のあたりはずれ、いろいろ考えられますが、考えてもしょうがありません。 当科では、毒多ぁもいい加減ですが、患者さんも「1回でいいです」という人が多いです(親の精神安定剤みたいなものだからね)。 当科ではみんな「1回でやっている」と言ったら、Y先生に「意味がない」と叱られてしまいました。
2008年11月26日
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「こんな説明してるの?」「知らなかった・・・」 インフルエンザ予防接種の問診表の「医師記入欄」をよく見たら、ビックリ! 以上の問診及び診察の結果、今日の予防接種は(実施できる・見合わせた方がよい)と判断します 本人(本人が未成年者の場合は保護者)に対して予防接種の効果・副反応及び医薬品医療機器総合機構法に基づく救済について説明しました 説明してなかった(>
2008年11月25日
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「ずっと罹らなかったけど昨年・・・」「昨年は接種しなかったんですね」「罹ったらみんなに言われて・・・」 毎年インフルエンザの予防接種を受けて、これまでインフルエンザに罹らなかった6才の女の子。 昨年は忙しくて接種を受けなかったら、見事にインフルエンザに罹り、家族に責められたようで、今年は接種に来ました。 インフルエンザ接種の是非をめぐって論争がありますが、是か非かは接種することと関係ありません。 医療は不安のうえに成り立ちます。 児が助けてお母さんと言ったら医療です。 児が大丈夫と言っても母が不安を感じたら医療です。 母子が大丈夫と言ってもジジババが騒いだら医療です。 一家全員大丈夫と言っても保育園と町内会が騒いだら医療です。 医療は社会とのお付き合いです。 医療関係者はSARS騒ぎ以来接種するのがマナーとなりました。 医学的には基礎疾患のない児には不必要です。基礎疾患のある児には必要です。 飛騨ではインフルエンザは接種するのが普通で、水痘とおたふくは接種せずにもらって来るのが風習のようです。なんでも家風で決めるのが無難です。 えっ?、毒多ぁはどうなのかって?、毒多ぁもSARS騒ぎ以来マナーとして接種しておりますが、それ以来インフルエンザには罹患しておりません。家族ではなぜか長男だけが接種してもしなくても毎年インフルエンザに罹ります。
2008年11月22日
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「保育園で検査して来いって」「ピーナッツとバナナも調べていいですか?」「たくさん食べてますが大丈夫です」「好きなものは危ないですよ」 乳児期から卵と乳製品で蕁麻疹が出る3才の男の子。保育園に入園したら、毒多ぁのところで血液検査をしてくれるから受診するようにと言われて来ました。 よくよく聞いたら、転居するまで診ていた医師は、血液検査はせずに負荷試験(症状)で指導するタイプで「血液検査は必要ない」と言われていたようです。 検査大好き毒多ぁは当然血液検査をしましたが・・・IgE:60、ミルク2、小麦2、バナナ2、ピーナッツ2、カゼイン2、大豆2、卵白2、オボムコイド1、でした。 前医の言うとおり、症状を見ながらほどほどで良い児でした(*^^)v 残念ながら、大好きなカシューナッツ(ウルシ科)は検査項目にはありませんでしたが、わりとアレルギーを起こしやすいので、控えめにして頂くこととしました。
2008年11月21日
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「昨夜から右の頬が腫れました」「耳下腺炎っぽいですね」「先々週ワクチン打ったのに・・・」「ひどそうならば点滴に来て下さい」 19日前におたふくかぜのワクチンを接種した3才の男の子(IgE:190、犬3、卵白2、ミルク2、HD1)。 1週間前から鼻汁・咳嗽があり、昨夜から発熱38.5℃と右耳下部痛があり受診しました。 右耳下腺が腫脹しておりましたので(保育園で流行っているし)、流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)と思われました。 おたふくかぜは、髄膜炎が多いので(約半数の児に髄液細胞の上昇を認めるが後遺症はまずない)、とりあえずカゼの看病、頭痛・吐き気が強ければ点滴に来るように説明いたしました。 おたふくかぜの潜伏期は2週間ですので、ワクチン接種後4日目あたりでウィルスに曝露した可能性がありますが、ワクチンの抗体価は2週間ほどかけて徐々に上昇しますので、本物のウィルスとワクチンの競争だったようです。 えっ?、どちらが勝ったのかって?、たいした症状もなく治ってしまいましたので、ワクチンの勝ちだったようです。もちろん、熱で無精子になるなどという迷信も全く関係ありませんでした(小児科医29年やってるけど睾丸が腫れた児診たことないし)。
2008年11月20日
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「ベビーフードで真っ赤に腫れました」「何が入ってたの?」「ホタテエキスです!」「ホタテ検査しておきますね」 生後すぐから全身アトピー性皮膚炎があり、総合病院で低アレルギーミルク(MA-mi)+ステロイド軟膏で良くなった1才の男の子(IgE:314、卵白4、ミルク4、卵黄3、大豆2、オボムコイド2、ダニ2、小麦2、ネコ2、イヌ2、米2、アスペルギルス2、HD2、ソバ2)。 ホタテのエキス入りのベビーフードを食べたらボコボコに蕁麻疹が出て当科を受診しましたので、血液検査をしたら・・・ IgE:600、ミルク4、マグロ3、タラ2、サバ2、サケ2、大豆2、ピーナッツ2、リンゴ2、トマト2、バナナ2、ホウレン草1、胡麻1、米1、小麦1、ホタテ0、でした。 ホタテが陰性だったので、後でもう一度聞いたら、ベビーフードには脱脂粉乳が入っていたそうです。恐い恐い。 えっ?、この児は今後どうするのかって?、腸粘膜が丈夫になれば何とかなりますので、インタール+MA-miで、なるべく離乳は遅くして頂く予定です(離乳食開始の一番早い意見は5ヵ月、一番遅い意見は2才半です)。
2008年11月19日
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「ジャガイモと一緒にゆがいたニンジンで・・・」「とりあえずザジテンとペリアクチンを・・・」「救急外来に来たら入院になりました」 生後から全身アトピーの1才の男の子(IgE:5000、卵白6、小麦6、ジャガイモ6、ミルク5、バナナ4、大豆4、豚肉4、米4、ダニ3、ニンジン2、リンゴ2、カボチャ2)。 ジャガイモと一緒に茹でたニンジンを食べたら全身ボコボコになって、電話が来ましたが、ミルミル悪化して、救急外来を受診したら、即入院になったようです。 アトピーは半年前の全身ジクジクからガサガサまで良くなり、IgEも5800から5000に、同じ(+6)でも、卵白(589.0→343.0)、小麦(484.0→234.0)、ジャガイモ(381.0→203.0)、それぞれ改善しておりますが、やっぱり(+6)は恐いです。 一緒に湯がいた人参(+2)でアナフィラキシーが起きるなんて・・・うどんを食べたらソバアレルギーでショックというのと同じようなものですね。 そうそう、先月、インフルエンザワクチンを依頼された時に丁重にお断りした児でした。
2008年11月18日
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「紫のジュース飲んだら蕁麻疹が出ました」「何が入っているジュース?」「よく分かりません」「後から味見してみるね」 生後からアトピー性皮膚炎の2才の男の子(IgE:500、卵白2)。 2週間前にインフルエンザワクチンを接種しても何ともありませんでしたが、紫色のジュースを飲んだら全身にボコボコ蕁麻疹が出て受診しました。 母は、市販のジュースに何が入っているかを確かめずに飲ませてしまったようです(信じられません)。 早速買ってきましたが・・・箱の表側には、野菜生活100、紫の野菜、18種類の野菜5種類のフルーツ、と書いてありました。 箱の裏側には、野菜(にんじん、紫いも、赤じそ、紫キャベツ、赤ピーマン、キャベツ、なす、アスパラガス、セロリ、はくさい、だいこん、ケール、レタス、クレソン、ほうれん草、パセリ、ビート、かぼちゃ)、果実(りんご、ぶどう、レモン、ブルーベリー、ラズベリー)、香料、と書いてありました。 飲んでみたら、あまりの不味さに、吐きそうになりました。 えっ?、この中で何が問題だったのかって?、母親がアトピー+化学物質過敏症ですので、怪しい順番に並べれば、香料>なす>赤ピーマン>ほうれん草>レモン>ぶどう>りんご>アスパラガス、あたりでしょうか? インフルエンザワクチンよりも体に悪い紫のジュースでした。恐い恐い。紫の野菜
2008年11月17日
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「苦しがっているので吸入して下さい」「すぐに来て下さい」「すみません治まってしまいました」「よくあることです」「電話しただけで治まったんです」 昨年12月から喘息で近医通院中の5才の男の子(ザジテン・オノン・ムコダイン・内服、検査値不明)。 時々呼吸困難で救急外来を受診しているようですが、毒多ぁのところにも時々電話が来ます。 今夜は土曜日なので仕事を早めに済ませて帰ろうと思った20時に「苦しがっている」との電話が来ましたので、すぐに来ていただきました。が、来たときには全く症状はありませんでした。 喘息は蕁麻疹と同じような反応が気管支に起きますので、突然出たり良くなったりしますが、喘息は冷え症のアレルギーの病気ですので、「心」と「体」の「冷え」と「汚染」がからみあっております。 心の冷えのタイプは愛情不足ですので、スキンシップ、抱きしめること、撫でることが大切です。 心の汚染タイプは、アレルゲンになる嫌な奴をとりあえず遠ざけることが必要です。 喘息発作があっても、「救急の電話が通じたとたんに発作が治まる児」「家を出たとたんに治まる児」「病院の門をくぐったとたんに治まる児」「待合で待たされている間に治まる児」・・・いろいろです。 小児科医ならばこれはよく経験する当たり前のことですが、外科系の当直医が、夜半に電話で叩き起こされて、重症呼吸困難はずの児が元気に駆け回っていて、激怒する・・・というのもよくあることです。心と体のセルフコントロール70ページ
2008年11月15日
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「ガイドラインの訂正だね」「同時に打ってもいいみたいよ」「大流行し始めたからね」「急がなくっちゃ」 H薬品さんが、「2008年インフルエンザ予防接種ガイドラインの改訂」というのを持ってきてくださいました。 ワクチンの同時接種について「二種類以上の予防接種を同時に同一の接種対象者に対して行う同時接種は、医師が特に必要と認めた場合に行うことができる」・・・ということは、他の予防接種を打ってからの間隔(生ワクチン4週間、不活化ワクチン2週間)の規定も無視して良いということです。 予防接種はわざと軽くインフルエンザにかからせるようなものですので、これまでの規定は、「生ワクチンを打ってから4週間はインフルエンザにかかってはいけません」、「不活化ワクチンを打ってから2週間はインフルエンザにかかってはいけません」というようなものでした。 このあたりでは10月にポリオ接種がありますので、みんなインフルエンザ打てなくて困っておりました。まあ、今回のは、当たり前と言えば当たり前の改訂だけどね。
2008年11月14日
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「溶連菌の抗生剤効きません」「1日1回のに変えますね」「蕁麻疹消えました!」 春から蕁麻疹・紅斑を繰り返して、帯下でやっと溶連菌と判明した3才の女の子のお父様(花粉症あり)。 3週間前から蕁麻疹↑↓を繰り返し、自分も溶連菌ではないかと受診しましたので迅速検査をしたらうっすら陽性に出ました。 早速セフエム系の抗生剤を処方しましたが、全く効きません。中耳炎まで起こしておりましたので、試しにマクロライド系のジスロマックに変えたら、劇的に効きましたので、やはり感染性の蕁麻疹でした。 ふつうは、マクロライド系の抗生剤はあまり溶連菌には効きません。しかし、最近マイコプラズマ感染症が多いのと、ミノマイシンが品薄なので、マクロライド系を使用する頻度が増えてきました(溶連菌とマイコのダブルもあるしね)。 小児科としては、マクロライド系の欠点は「まずい」ことです。リカマイシン(少し不味い)<クラリス(結構まずい)<ジスロマック(恐ろしくまずい)ので全く使用しておりませんでしたが、1日1回内服で済むのと、あまり使用されていないので(耐性菌少ないかも)、試しに出し始めたら、結構効き目が良いようです。まずいけれども1回で済むのがいいというお母様もおります。 作用機序的にも、白血球に潜んで1週間効果が長持ちするところが忍者のようで怪しくていいです(副作用も長持ちするけどね)。 えっ?、1週間後はどうだったのかって?、1週間したらまた蕁麻疹が出てきましたので、また内服して頂きました。忍者のようなジスロマック
2008年11月13日
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「母親からここを受診するように言われました」「全身カビだらけですね」「アトピーじゃないんですか?」「元はアトピーでしょうね」「検査して下さい」「ラミテクト内服お試しです」 乳児期から40年以上全身ガサガサステロイド漬けの45歳の男性。母親からの電話で、はるばるK市から受診しましたが、全身カビだらけでしたので、早速血液検査をさせていただきました。 もちろんこれだけひどければ軟膏なんて効くはずもないので、検査結果など関係なしにラミテクト錠(抗真菌剤)を処方致しました(もちろん強酸性水もね)。 IgE:7000、ダニ6、カビ2、サバ1、が45年目にしてアトピー治療のスタートラインです。 えっ?、ラミシールじゃないのかって?、抗真菌剤は値段が高いので最近はジェネリックを出し始めました。ラミシール1錠250円に対して、ラミテクトは1錠160円です(*^^)v効果は変わらないようです。 そうそう、検査結果を見た母も、アトピーは「汚染」であることに納得し、遠方の息子に健康食品を送りまくるのは止めたようです(汚染に良いものを足しても治りません、悪いものを減らすのが大切です)。
2008年11月12日
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「5年前から眠れません」「内服は効かないですか?」「11時頃内服しても眠れないんです」「ハルシオンは長くは効きませんよ」 5年前から不眠でハルシオン0.25mg錠とユーロジン1.0mgを内服しても不眠が続く70歳の女性。 先日、なぜか毒多ぁを受診しましたが、朝起きは良く、健康そのもので、食生活もほどほど、良く歩き、生活にリズムもきちんとしているようでしたが、11時に2錠内服しても1時間以上たっても寝付けないとのことでした(眠りは深い)。 腹証を診たら、臍上悸(さいじょうき:腹部大動脈のドキドキ)が強く、かなりストレスがたまっているようでしたので、「心配事は?」と聞きましたが、何もないとのことでしたので、薬の説明を始めました。 ハルシオンは超短時間型の睡眠薬ですので、1時間後くらいの血中濃度のピークを逃すともう効きません。ユーロジンは中間型の睡眠薬ですので、朝までゆっくり効きます。内服する時間を調節するようにお話しいたしました。 睡眠薬と安定剤は同じような構造式の薬です。元祖ベンゾジアゼピンの安定剤セルシンの構造式の枝葉が少しずつ違うだけで、眠くなるだけのものを「睡眠薬」、眠くなる力は弱いがスッキリするものを「安定剤」と呼んでいるだけです。 ストレスがありそうなので、毒多ぁも愛用している短時間型のデパス0.5mg(安定剤)を追加しましょうと話したら、「息子がアトピーで・・・」不眠の原因は遠方に住んでいる息子のアトピーでした。 アトピーは汚染であることをお話しましたが、アトピーの説明を聞いて、スッキリしたのか?、後日再診したら、笑顔で「内服の時間を調節したら眠れるようになりました」何とかうまくいきそうです。
2008年11月11日
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「夏場からあせもと乾燥肌で」「アトピーでしょうね」「寒くなったらガサガサして」「どう見てもアトピーでしょうね」「・・・」 生後5ヵ月頃からあせもと乾燥肌でロコイド(ステロイド)を塗っている8ヵ月の女の子。 全身発赤ガサガサブツブツがひどくなってきたので、当科を受診しましたが、どうみても重症アトピーにしか見えません。 血液検査をしたら、IgE:140、ミルク3、猫3、卵白2、バナナ2、胡麻1、ピーナッツ1、でしたので、早速、除去食+インタールと殺菌消毒をしたら、徐々に改善してきました。 あせもは汗による接触皮膚炎(4型アレルギー)ですので、汗をかかなくなれば治りますし、ステロイドの必要はありません。 乾燥肌は病名ではありません(皮膚が乾燥しているよと言う状態名です)。もちろんステロイドの必要はありません(冷えて皮脂の分泌が悪いので保湿が必要)。 まだ中程度のステロイド塗布4ヵ月で、検査値もそれほど上昇しておりませんでしたので、まだまだ間に合いそうです。 もし、発見が遅れて、ステロイド漬けでバイ菌だらけカビだらけになって、数値が上がりきってからでは、なかなか大変です。 きちんとした病名も告げられずにステロイド漬けになる前に家族が気付いてラッキーでした。 学校給食を一緒に食べられるように、嫁に行くまでにキレイに、を目標に、頑張っていく予定です。 えっ?、なんで医師はきちんとした病名を告げないのかって?、それは、アトピーとか喘息とか言う病名を出すと、検査と指導が必要となるからです。 1人の診察に、5分以上時間をかけると赤字になりますので、5分以内でおさめることが医療の最大のテーマです(昨年までは3分だったけど外来管理加算の規定が変わったからね)。
2008年11月10日
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「卵と牛乳で下痢するんです」「腸が丈夫なんですねヽ(^o^)丿」「?食物アレルギーじゃないんですか?」「呑んだ翌日下痢しませんか?」「下痢します」「毒が出せるんですねヽ(^o^)丿」「検査して下さい」 子供2人がアトピー(母花粉症)で家族の除去食に付き合わされている30才の父(あまりアレルギーはなさそう)。 卵と牛乳を除去中にいきなり卵と牛乳を食べたら、下痢したために、「あなたも食物アレルギーあるから検査!」と言われて受診しました(IgE:3、RASTすべて0)。 体に悪いものをブロックする場合にいろいろな段階がありますが・・・ 一番良い子は「嫌いだから食べない」最も良い除去方法です。 つい食べてしまったけれども「口がまずくてペッと出す」(口腔アレルギー症候群)。 つい食べてしまったけれども「気持ち悪くて吐く」(食物アレルギー?)。 つい食べてしまったけれども「下痢で出してしまう」(腸管アレルギー?過敏性腸症候群?)。 一番悪い子は「悪いものが大好き」「腸から吸収して色々な症状が出る」「便秘で毒を出せない」(食物アレルギー+腸管アレルギー+腸内腐敗)。 呑んだ翌日も下痢するとのことでしたので、パパは、悪いものは出してしまう、とっても健康な腸の持ち主でした。 ふつうの体格で、時々下痢する人は、腸の丈夫な人です。 肥ってて便秘の人(解毒排泄力の低下)と、痩せて下痢ばかりの人(消化吸収不全)は腸の弱い人です。 えっ?、毒多ぁですか?、肥ってて便秘の人です(>
2008年11月08日
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「俺は酒も飲まんし肉も食わん!」「健康そうですね」「いつも尿酸値は8以上あるんや」「納豆好きでしょう」「何で分かるんや?」「毒多ぁも納豆好きです」 産業医訪問で事業所訪問をすると、健診で異常があっても元気なオヤジが色々と挑戦してきます。 先日は、60代の男性(どう見ても健康そう)が、常に尿酸値が高く(8以上)、医師から身に覚えのない飲酒と美食をしないようにと常々言われるので、機先を制して「菜食で酒は飲まない」と挑戦してきました。 当然、菜食でプリン体と言ったら「納豆」ですので、聞いたら、やはり多量に食べているようです。 プリン体の多いものは(食品100g中)・・・アンキモ400mg、牛レバー220mg、イワシ200mg、マグロ157mg、シバエビ144mg、タラコ120mg、納豆114mg、牛肉100mg、ホウレンソウ55mg、エノキダケ49mg、白米26mg、豆腐20mg、ビール5mg、焼酎0.01mg、牛乳0mg、鶏卵0・・・納豆と比べたらビールなんか少ないよね。 毒多ぁも福島市出身ですので、納豆をたくさん食べます(納豆消費量第1位福島市>第2位水戸市)ので、尿酸値は7.5と高めです。 プリン体が多いものは尿酸値を上げますが、尿酸が多くても、固まらなければ、痛風結節や結石にはなりません。菜食ならば、何の問題もありません。 固まらせるのは酸性体質(美食・肉食・飲酒)です。宴会の多い痛風オヤジは、酢酸(酢の物)とクエン酸(梅やレモン)と水分を十分に摂取すれば安全です。 えっ?、ビールから焼酎に変えても酒はダメなのかって?、アルコールそのものが尿酸の排泄を悪くしますので良くありません。ビールのプリン体など微々たるものです。
2008年11月07日
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「授乳中ですがインフルエンザの予防接種は・・・」「授乳中でも妊娠中でもOKです」「うちの児が卵アレルギーなもので」「昨日卵白(+4)の児に打ちましたよ」「卵アレルギーでも大丈夫なんですか?」「冷蔵庫には卵ありますか?」「卵買ってきてます」「そんなのは卵アレルギーのうちには入りません」「・・・」 診療中に、授乳中のお母さまから問い合わせのお電話が来ましたので、お答えしましたが、授乳中でも、妊娠中でも、ご希望があれば接種は可能です(大丈夫かどうかは打ってみないと分からないけどね)。 インフルエンザワクチンは孵化鶏卵の尿膜腔液で培養しますので、卵の成分が入っている可能性がありますが、ごくわずかナノグラム単位(10億分の1)ですので、ほとんど問題にはなりません。 毒多ぁは6年前に卵白(+1)の児に接種しましたが、5年前に卵白(+2)、4年前に卵白(+3)、年々大胆になり3年前(+4)、2年前に卵白(+5)の児3人に接種したことがあります(+6はまだ接種したことがありません)。 インフルエンザの接種が危険な卵アレルギーの児はショックを起こすほどの児です。離れたところで卵を焼いていたらゼーゼーし始めたとか、卵料理のエプロンで抱っこしたらボコボコになったとか、家の中に卵を持ち込めないほどの児です。 冷蔵庫に卵を常備している家庭なんぞ卵アレルギーのうちには入りません。 もちろん、卵よりも、その他の成分(水銀やホルマリン)で腫れることの方が多いのは言うまでもありません。
2008年11月06日
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「耳鼻科で追い返されました」「冷え+鼻炎で耳管が詰まっているんでしょう」「寒くなったら補中益気湯が効きません」「いろいろ試してみましょう」「紅参末のファンになりそうです」 鼻炎と冷え症で外来通院中の36歳の女性(IgE:30、RASTすべて0)。 以前、お子様が鼻炎+紫斑病で通院のついでに、夏バテは補中益気湯で改善しましたが、寒くなったら耳鳴りがひどくなって耳鼻科を受診したら・・・「なんでもない」と追い返されてしまいました。 冬は寒くて芯まで冷えて眠れないとのことでしたので、子宮が冷えている良いとこお嬢さん漢方(当帰芍薬散)よりも更に冷え切った子宮に使う極寒地獄漢方「当帰四逆加呉茱萸生姜湯」+免疫力を高める柴胡剤の補中益気湯よりも更に強力な「十全大補湯」を合方で処方したら少し良くなりましたが・・・ もっと良くしてほしいという電話がありましたので、更に、ニンジン末(生の朝鮮人参を干したもの)よりも陽性(温める力)が強い紅参末(コウジンマツ:朝鮮人参を蒸してから干したもの)を加えたら、やっと耳鳴りが治まってきました「子宮がぽかぽかしてファンになっちゃいそう」。 女性の冷え症の場合、子宮の漢方「駆於血剤」が基本になりますが、いろいろな病気があれば免疫力を高める「柴胡剤」を加えます。 それでもダメならば、紅参末や修治附子末(ブシ:トリカブトを無毒化したもの)を加える場合もあります。 紅参末は子宮を温めて血をサラサラにしますので、単独でも隠れファンは多いです。 もちろん、美人に処方する場合は「昔ならば身を売って手に入れた・・・」(現代は保険で処方できる!すごい!)という一言は欠かせません。
2008年11月05日
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「当帰芍薬散飲めましたか?」「子宮内膜が薄いって言われました」「エコー検査したんですね」「厚くしてください」「胃腸の粘膜厚くするようなものですね」 不妊症で総合病院通院中の28才の女性(アトピー喘息既往あり)。 先月漢方薬希望で受診しましたので、安胎薬(安産のお守り漢方)の当帰芍薬散を処方しましたが、婦人科で超音波検査をしたら「子宮内膜が薄い」と言われたので「内膜を厚くしてほしい」と受診されました(小児科なのになんでも来るね)。 少しだけ考えてしまいましたが・・・ 子宮と消化管は管空臓器(中が管状の内臓)です。子宮内膜は、消化管粘膜に似ております(毒多ぁは病理組織は苦手なので同じに見えてしまう)ので、子宮内膜を厚くするということは胃腸の粘膜を厚くするというようなものです。 また、管腔臓器(中が管状の内臓)はゴムホースのようなものです。冷えて硬くなると働きが悪くなりますが、温かくて柔らかくなると働きが良くなります。 胃下垂や子宮下垂のようなゴムが伸びた状態に使用する漢方は「補中益気湯」ですので、当帰芍薬散に合方で補中益気湯を処方致しました。 良くならなければ、次はアレルギーの指導をする予定です(粘膜は皮膚と似てるからね)。
2008年11月04日
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「症状も数値も良くなりましたね」「犬飼ってもいいですか?」「まだまだ油断は禁物です」 4才から全身アトピーでステロイド漬け、5才から喘息の7才の男の子(IgE:1400、ダニ6、HD6、杉3、ブタクサ・アルテルナリア・カモガヤ・カンジダ・犬・猫:0)。 全身ガサガサ肥厚苔癬化びらん(カビだらけ)がどうしようもなくなり、1ヵ月前に受診しましたが、2年ぶりの血液検査は、上昇しておりましたので(IgE:8200、ダニ6、HD6、杉4、蛾3、ヒノキ3、ヤブカ2、カビ2、イネ科2)、抗真菌剤(ラミシール)を内服してもらったら、劇的に皮膚症状が改善しました。 喘息発作で再受診しましたので、点滴がてらIgE検査をしたら、1ヵ月で改善傾向が認められました(IgE:6800、犬2、バナナ1、猫1、ジャガイモ1)。 少し良くなったら、「子供が犬を飼いたいと言っているんだけど・・・」などとのんきなことを言っておりましたので(5000越えたら少しくらい下がっても重症だよ)、RAST検査もしたら、犬と猫が少しだけ陽性でした。 飼ってなくても陽性ですから、飼ったらひどい目にあうのは目に見えてます。ペットは一度飼ったらもう大変ですので、飼う前に検査をする価値は十分あります(飼ってから陽性になることも多いけどね)。恐い恐い。
2008年11月01日
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