今年も一年を振り返って、いろいろ考えてみようと思う。
と思って、去年の書いたものを読み返してみると、自分で言うのもお恥ずかしいが、なかなか面白い。
http://plaza.rakuten.co.jp/sontiti/diary/201012030000/
その1から初めて、海外編4まで一気に読んでしまった。
自分で作った料理が一番おいしいのと同じく(あくまで個人的好みとして)、自分で書いた文章は味付けが自分好みであり、意見が一緒なのでのど越しもよく(あたりまえだ)、読んでいて気持ちがいい。
つくづく思うのは、今年は去年の続きなんだなあということ。
つまり、今年は今年でしっかり問題を考えていかないと、来年の知恵に結びつかないというわけだ。
ということで、ことしも新座の池上彰めざして振り返ってみよう。
参考とするのは昨年同様『読売新聞・読者が選ぶ2011年10大ニュース』。
読売系列に関しては、本当は福島原発報道のデタラメさから拒否反応すら覚えるのだが、とりあえず手ごろな資料がないのでこれを題材にする。
【1 月】
1)「タイガーマスク運動」広がる。
少年漫画・TVアニメ「タイガーマスク」を模して、孤児院(児童養護施設)にランドセルを贈る篤志家がいた。名前を秘匿して、漫画の主人公「伊達直人」を名乗ったことから、これに追従する人達のことも含めてこの名がついた。
表立って寄付などをすると、"偽善"と取られる日本の風土事情に合い、同調する人も後を絶たず、滅多にない良いニュースとして取り上げられた。
施設によってはランドセルが不必要であったり、貰えなかった所との不公平感、中には拾得物扱いで警察に保管されて施設に届かなかったものなど、問題も多々あったのだが、"善いことをしたい"という潜在的な欲求が、世の中に埋もれているということが浮き彫りとなった。
その気持ちが広がって、何かが生まれるかも知れないと思ったが、3.11によりこの運動は粉砕される。
ちなみに「タイガーマスク」は僕の中学時代のもので、僕にとってはバイブル的存在。梶原一騎の作り出した世界観で僕らは育った。自分を犠牲にして弱者に尽くす美学は、刷り込みとして僕らの世代に共通するものだと思う。
2) 新燃 岳 が52 年ぶり爆発的噴火
鹿児島、宮崎の県境に位置する霧島連山の新燃岳が噴火した。噴煙は4千メートルにも及び、見た人の目には"神の怒り"に映るほどであった。
噴火はこの後も4月まで続いていたが、後の報道はあまりなかったと思う。(そういえばJリーグの川崎フロンターレと横浜マリノスの宮崎キャンプがこのため中止になった。しめしめと思っていたら我が鹿島アントラーズは3.11でスタジアムまで破壊されてしまった。)
日本はまさに"火山列島"なのだ。
"神の火"の眠る大地の上で、僕らは暮らしている。
天災の規模は神の決めることで、人間のとやかく言えることではない。
自然の振舞いの前に、人は謙虚に従わなくてはならない。
ちなみに新燃岳は、『007は二度死ぬ(1967年)』の撮影で使われていた。忍者の特訓をしていたシーンだろうか。
http://movie.goo.ne.jp/movies/p13831/comment.html
3)日本国債格下げ
国債とは、国家が発行する債券で、償還期限と利率が決められていて、利子を受け取ることができる。定期貯金を想像すればいいか。
格付けとは、その利子がちゃんと支払われるかどうかのリスクを勘案し、ランキングしたもの。ちゃんと支払われないというのは、国家財政が破綻して払えなくなること、デフォルトという言葉で表され、今年はアメリカが議会の嫌がらせからまさかのデフォルト寸前まで陥った。
で、格付け会社と言うのは、アメリカのムーディーズとかスタンダードアンドプアーズなどがよく名前の出る、会社や国の信用度を勝手に決める民間企業。日本にも日本公社債研究所など数社あるが、株や信用取引をしない人には関係ない。
金儲けのための特殊な機関がやっているだけのことなので、日本の国債が格下げになったといって大騒ぎする必要はない。と思うが、金儲けが国家の目的だと勘違いしている人間には大事らしい。
「 AAA でなければいけないんですか?」
4)小沢民主党元代表を強制起訴
昨年も、この事件の起訴は無理があると論じた。
小沢一郎を弁護しているのではなく、検察(今回は検察審査会)が異常だと言っているのだ。
小沢一郎を怖れる何者かのさしがねで、全てが動いているように見えてならない。
あるいは、何者かの影に怯えて、検察とマスメディアが協調して事件を作ろうとしている。
「国策捜査」は時代に合わないのだから、特捜検察は事業仕分けで廃止してしまえばいい。
しかし、旧態政治家の小沢一郎を、どうして政・官・報こぞってこんなに怖れるのかさっぱり分からない。
【2 月】
5)新日鉄と住友金属が合併へ
日本の大企業同士が合併して、巨大企業化をする流れは、市場が世界に向かった結果によって生まれた日本代表のようなものだろうか。アメリカや中国の巨大企業に伍して戦うにはスケールを大きくしないとだめらしい。
ただ、彼らに日本代表の意識があるかどうかは分からない。日本独自の会社主義は通じなくなるだろう。
巨大企業になると、新たな命が生まれる。巨大企業の生存理由は、巨大企業自体の存続に縛られていく。架空の生命体が、いつしか誰も止められないパワーを持って勝手に動き出す危険を秘めている。
6)大相撲で八百長発覚、春場所中止に
昨年の野球賭博問題で押収された携帯電話のメールの中に、八百長を疑わせる内容のものが混じっていた。捜査に関係のない問題であるにもかかわらず、親切(?)な警察は相撲協会にそれを連絡してくれた。ついでにマスコミにもリークしたのではないか。完全に職権を逸脱している。誰もそこを批判しなかったのが不思議だ。
7勝7敗の力士が、千秋楽で勝つのは、昔からの慣わしだ。相撲社会と言う囲まれた中での、同僚に対する助け合い精神である。横綱や大関の昇進がかかった時などに、金銭がからんだ星のやり取りは品性がないが、情に動かされというのは理解できる。
国技だ神事だとえばっているから反感を買う。石原都知事の言葉を借りれば「相撲はそういうもの。昔から当たり前のこと。今さら大騒ぎするのは、世間もずいぶん物を知らなかったというか。笑って目をつぶってろとは言いませんけど、あれが日本の文化の神髄である国技だっていうのは、ちゃんちゃらおかしいわな」「特別養老院」で、今では反応もかなり鈍くなった僕の義父も、相撲中継は楽しみにしている。こんなことで中止になっては困るのである。
7)愛知トリプル選で減税の河村前名古屋市長陣営が勝利
河村たかしは元民主党議員。将来総理大臣を目指し、民主党代表選出馬宣言をするも、いつも推薦人が集まらず断念していた。
2009年に名古屋市長選に無所属・民主党推薦で立候補するが、実質民主党支持基盤の労働組合からは支持を受けられなかった。
なぜなら、市民税10%削減、職員の総人件費削減10%をマニュフェストでうたっていた為だ。
にもかかわらず、選挙は大勝。以来市議会と軋轢を生む。
今回は自民党の大村秀章を巻き込み、民主党とも対立した中で、名古屋知事、市長、市議会リコールとトリプル選挙で圧勝する。これは大阪の橋下知事の状況に類似している。
民主党・自民党の両大政党が増税爆弾を押し付けあっている時に、減税を訴えて当選を勝ち取ったのはまさにポピュリズムの最たるものだが、全く荒唐無稽の話でもない。既得権益に浸っていない人々が、団結すればできるかもしれない。
8)上野動物園にパンダ復活
日本に初めてパンダが来たのが1972年。あれから40年近くの時が過ぎ去った。'70年の大阪万博で、"ものすごい行列"と言うものを体現した日本人は、何の抵抗もなく上野動物園に長蛇の列を作った。
日中国交回復のシンボルでもあり、日本人の中国に対する感情を大きく変える役割を果たした。
これに味を占め、中国はパンダ外交を各国に展開したが、ワシントン条約により歯止めがかかってしまった。今回もレンタル仕様になっているのはそのため。ただし、レンタル料は年間8300万円。それを払わされる石原都知事はだいぶ不満のようであった。でも石原さん、新銀行東京で1500億円をあんたどぶに棄ててるんですけど。
9)大学入試でネット悪用の不正発覚
大学入試で、試験官に見つからずに携帯電話を操作するとはすごいテクニックだと感心してしまった。もっとも最近の若者なら、それほど難しいことではないのかもしれない。
「まじめに勉強した他の受験生に対し許せない」という非難の声もあったが、入試に受かるかどうかは、真面目に勉強したかどうかではない。結果として試験にパスしたかどうかだけである。今回は発覚したが、カンニングが露見しなかったものは合格である。ゆえに、過去の事例をチェックして、遡って犯人を捜すことはしなくてもいい。学力が足らなくて不正に入学したものは、授業の中で振り落とされるだろうし、そんな学生に単位を与えるような大学はそれまでということだ。
人間の能力を、大学入試だけで判断する学歴社会こそ、見直されなければならない。
【3 月】
10)前原外相が外国人献金で辞任
前原外相が、地元で馴染みの焼肉屋の女亭主から献金を受けていた。しかし、その女亭主は在日韓国人であった。金額は年間5万円、わかっているだけで5年間計25万円。女亭主は気をつかってか前原には告げずに行い、つまり前原は献金を受けていることを知らず、女亭主もそれが違法であることを知らなかった。政治資金規正法違反であり、違反者は公民権停止となり、今回も適用されれば外相辞任だけでは済まず、議員辞職を余儀なくされるところであった。
法の主旨はスパイ行為の防止、外国の侵略からの防衛なのだろうが、この件に関しては違和感がある。これをもって大騒ぎをして国会で追及した自民党は、自分の議員のチェックを済ませてから議題に載せたのだろうか。騒ぎに便乗するマスメディアも例のごとく節操がない。
Jリーグの中では、在日はもちろん韓国人選手はほぼ日本人選手と同じ扱いである。TVをつければ、音楽番組に登場する半分は韓国人歌手である。僕ら世代はわだかまりが多少あるが、若い世代の壁は取り除かれている。この傾向はこのまま進むだろう。そうなれば在日に対する差別的な法律は廃止されるべきだと思う。
前原誠司はこれで失脚したのかと言うとそうではなく、半年後の民主党代表選にも出馬し、野田内閣の下で政調会長という要職を得ている。
と言う風に今年は始まった。まさに去年の続きとして。
3.11の大震災を迎えるまでは…
祝WBC優勝 大谷翔平選手に感謝 2023年03月24日
河野太郎と原発と太陽光パネル 2023年02月21日
2022年を振り返って 2022年12月20日
PR
サイド自由欄
カテゴリ
カレンダー
キーワードサーチ